JP2022149967A - 蓄電素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型化または高容量化を図ることができる蓄電素子を提供する。【解決手段】第一方向に並ぶ複数の電極体(電極体600及び700)と、複数の電極体の第一方向と直交する第二方向の端部に接続される集電体500と、複数の電極体の第一方向及び第二方向と直交する第三方向に配置され、集電体500と接続される電極端子200と、複数の電極体のうちの2つの電極体600及び700の間に配置されるスペーサ800と、を備え、スペーサ800は、第三方向において、両端部が、複数の電極体のうちの少なくとも1つの電極体から突出しない位置に配置されている。【選択図】図5

Description

本発明は、電極体と集電体と電極端子とを備える蓄電素子に関する。
従来、電極体と集電体と電極端子とを備える蓄電素子において、電極体の側方の端部に集電体が接続され、電極体の上方に電極端子が配置された構成が知られている。例えば、特許文献1には、電極群(電極体)の左右の端部に集電板(集電体)が接続され、電極群の上方に外部端子(電極端子)が配置された二次電池(蓄電素子)が開示されている。
国際公開第2017/056733号
従来の蓄電素子が備える電極体においては、厚みがばらつく場合がある。この場合、何らかの部材を配置して電極体の厚みのばらつきを吸収するのが好ましいが、これによって蓄電素子が大型化してしまうおそれがある。例えば、上記特許文献1に開示された蓄電素子において、電極体の厚みがばらつく場合がある。特に、電極体が複数配置されていると、ばらつきが大きくなる。しかしながら、上記特許文献1に開示された蓄電素子において、電極体の厚みのばらつきを吸収するために、何らかの部材を配置すると、蓄電素子が大型化してしまい、蓄電素子の小型化または高容量化を図ることができないおそれがある。
本発明は、本願発明者が上記課題に新たに着目することによってなされたものであり、小型化または高容量化を図ることができる蓄電素子を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る蓄電素子は、第一方向に並ぶ複数の電極体と、前記複数の電極体の前記第一方向と直交する第二方向の端部に接続される集電体と、前記複数の電極体の前記第一方向及び前記第二方向と直交する第三方向に配置され、前記集電体と接続される電極端子と、前記複数の電極体のうちの2つの電極体の間に配置されるスペーサと、を備え、前記スペーサは、前記第三方向において、両端部が、前記複数の電極体のうちの少なくとも1つの電極体から突出しない位置に配置されている。
これによれば、蓄電素子において、第一方向に並ぶ複数の電極体の第二方向の端部に集電体が接続され、複数の電極体の第三方向に電極端子が配置され、2つの電極体の間にスペーサが配置され、スペーサは、第三方向の両端部が、少なくとも1つの電極体から突出しない。このように、蓄電素子が第一方向に並ぶ複数の電極体を備えることで、第一方向における厚みがばらつく場合があるが、2つの電極体の間にスペーサを配置することで、当該厚みのばらつきを吸収できる。ここで、電極体の第二方向(例えば左右方向)の端部には集電体が接続されているため、第二方向においては、集電体によってスペーサが電極体から突出するのが抑制される。または、第二方向において、スペーサが電極体から突出しても、集電体よりも突出しなければ、蓄電素子が大型化しない。これに対し、電極端子が配置されている第三方向(例えば上下方向)においては、スペーサが電極体から突出しやすく、スペーサが全ての電極体から突出すると、蓄電素子の第三方向の長さが長く(高さが高く)なり、蓄電素子が大型化してしまうおそれがある。このため、スペーサを、第三方向において、両端部が、少なくとも1つの電極体から突出しない位置に配置する。これにより、蓄電素子が第三方向に大型化してしまうのを抑制できるため、蓄電素子の小型化または高容量化を図ることができる。
さらに、前記2つの電極体の前記第三方向の端部同士を繋ぐシート部材を備えることにしてもよい。
これによれば、蓄電素子において、シート部材で、スペーサを挟む2つの電極体の第三方向の端部同士を繋ぐことで、シート部材によって、スペーサが当該2つの電極体の第三方向の端部から突出するのが規制される。これにより、スペーサが、第三方向において、少なくとも1つの電極体から突出しない構成を容易に実現できるため、蓄電素子の小型化または高容量化を図ることができる。または、スペーサが当該2つの電極体の第三方向の端部から突出しないように構成すれば、スペーサがシート部材と接触するのが抑制されるため、スペーサがシート部材を損傷させるのを抑制できる。シート部材が当該2つの電極体の端部同士を繋ぐことで、スペーサを当該2つの電極体の間に挟んだ状態で固定できるため、複数の電極体に対してスペーサを容易に固定できる。これにより、例えば、スペーサを他の部材に接合して固定するような必要がない。
前記シート部材は、前記複数の電極体の全周を囲うように、前記複数の電極体の周囲に巻き付けられて配置されることにしてもよい。
これによれば、シート部材を、複数の電極体の全周を囲うように巻き付けることで、シート部材によって、スペーサが複数の電極体の第三方向の両側から突出するのが規制される。これにより、スペーサが、第三方向において、両端部が少なくとも1つの電極体から突出しない構成を容易に実現できるため、蓄電素子の小型化または高容量化を図ることができる。シート部材を複数の電極体の全周を囲うように巻き付けることで、スペーサを2つの電極体の間に挟んだ状態で固定できるため、複数の電極体に対してスペーサを容易に固定できる。
前記2つの電極体のそれぞれは、極板が巻回されて形成された、前記第三方向の両端部に位置する一対の湾曲部と、前記一対の湾曲部を繋ぐ平坦部と、を有し、前記スペーサは、前記2つの電極体の平坦部同士の間に配置され、かつ、前記第三方向において、両端部が、前記2つの電極体のうちの少なくとも1つの電極体の一対の湾曲部から突出しない位置に配置されていることにしてもよい。
扁平な巻回型の電極体においては、厚みがばらつきやすく、扁平な巻回型の電極体が複数配置されていると、厚みのばらつきが大きくなるおそれがある。このため、2つの電極体の平坦部同士の間にスペーサを配置して、当該厚みのばらつきを吸収する。また、スペーサを、第三方向において、両端部が、少なくとも1つの電極体の一対の湾曲部から突出しない位置に配置することで、蓄電素子が第三方向に大型化してしまうのを抑制できるため、蓄電素子の小型化または高容量化を図ることができる。
前記スペーサは、前記第三方向において、前記2つの電極体の双方よりも短いことにしてもよい。
これによれば、スペーサを、第三方向において、スペーサを挟む2つの電極体の双方よりも短くすることで、スペーサの両端部が当該2つの電極体から突出しない構成を容易に実現できる。これにより、蓄電素子が第三方向に大型化してしまうのを抑制できるため、蓄電素子の小型化または高容量化を図ることができる。
前記2つの電極体の間には、複数の前記スペーサが配置されることにしてもよい。
これによれば、2つの電極体の間に複数のスペーサを配置することで、複数の電極体の厚みのばらつきが大きい場合でも、当該厚みのばらつきを容易に吸収できる。これにより、複数の電極体の厚みのばらつきを容易に吸収しつつ、蓄電素子の小型化または高容量化を図ることができる。
本発明に係る蓄電素子によれば、小型化または高容量化を図ることができる。
実施の形態に係る蓄電素子の外観を示す斜視図である。 実施の形態に係る蓄電素子の容器の容器本体を分離して容器の内方の構成を示す斜視図である。 実施の形態に係る蓄電素子を分解して各構成要素を示す分解斜視図である。 実施の形態に係る電極体、スペーサ、並びに、シート部材の構成を示す斜視図である。 実施の形態に係る電極体、スペーサ、並びに、シート部材の構成を示す断面図である。 実施の形態の変形例に係る複数のスペーサを備える蓄電素子の構成を示す断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態(その変形例も含む)に係る蓄電素子について説明する。以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、製造工程、製造工程の順序等は、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。各図において、寸法等は厳密に図示したものではない。各図において、同一または同様な構成要素については同じ符号を付している。
以下の説明及び図面中において、蓄電素子が有する一対(正極側及び負極側、以下同様)の電極端子の並び方向、一対の集電体の並び方向、電極体の幅方向、電極体の巻回軸が延びる方向、電極体における集電体と接続される端部が配置される方向、または、容器の短側面の対向方向を、X軸方向と定義する。複数の電極体の並び方向、電極体が有する極板の積層方向、電極体の厚み方向、電極体とスペーサとの並び方向、容器の長側面の対向方向、または、容器の厚み方向を、Y軸方向と定義する。電極体の高さ方向、電極端子と集電体及び電極体との並び方向、容器の容器本体と蓋体との並び方向、または、上下方向を、Z軸方向と定義する。これらX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向は、互いに交差(本実施の形態では直交)する方向である。なお、使用態様によってはZ軸方向が上下方向にならない場合も考えられるが、以下では説明の便宜のため、Z軸方向を上下方向として説明する。
以下の説明において、例えば、X軸プラス方向とは、X軸の矢印方向を示し、X軸マイナス方向とは、X軸プラス方向とは反対方向を示す。単にX軸方向という場合は、X軸プラス方向及びX軸マイナス方向の双方またはいずれか一方の方向を示す。Y軸方向及びZ軸方向についても同様である。以下では、Y軸方向を第一方向とも呼び、X軸方向を第二方向とも呼び、Z軸方向を第三方向とも呼ぶ場合がある。平行及び直交などの、相対的な方向または姿勢を示す表現は、厳密には、その方向または姿勢ではない場合も含む。例えば、2つの方向が直交している、とは、当該2つの方向が完全に直交していることを意味するだけでなく、実質的に直交していること、すなわち、例えば数%程度の差異を含むことも意味する。さらに、以下の説明において、「絶縁」と表現する場合、「電気的な絶縁」を意味する。
(実施の形態)
[1 蓄電素子10の全般的な説明]
まず、本実施の形態における蓄電素子10の全般的な説明を行う。図1は、本実施の形態に係る蓄電素子10の外観を示す斜視図である。図2は、本実施の形態に係る蓄電素子10の容器100の容器本体110を分離して容器100の内方の構成を示す斜視図である。図3は、本実施の形態に係る蓄電素子10を分解して各構成要素を示す分解斜視図である。具体的には、図3は、容器本体110の図示を省略し、蓄電素子10が備える各構成要素を示している。
蓄電素子10は、電気を充電し、また、電気を放電することのできる二次電池(単電池)であり、具体的には、リチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池である。蓄電素子10は、電力貯蔵用途または電源用途等に使用される。蓄電素子10は、例えば、自動車、自動二輪車、ウォータークラフト、船舶、スノーモービル、農業機械、建設機械、または、電気鉄道用の鉄道車両等の移動体の駆動用またはエンジン始動用等のバッテリ等として用いられる。上記の自動車としては、電気自動車(EV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)、プラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)及びガソリン自動車が例示される。上記の電気鉄道用の鉄道車両としては、電車、モノレール、リニアモーターカー、並びに、ディーゼル機関及び電気モーターの両方を備えるハイブリッド電車が例示される。蓄電素子10は、家庭用または事業用等に使用される定置用のバッテリ等としても用いることができる。
なお、蓄電素子10は、非水電解質二次電池には限定されず、非水電解質二次電池以外の二次電池であってもよいし、キャパシタであってもよい。蓄電素子10は、二次電池ではなく、使用者が充電をしなくても蓄えられている電気を使用できる一次電池であってもよい。蓄電素子10は、固体電解質を用いた電池であってもよい。蓄電素子10は、パウチタイプの蓄電素子であってもよい。本実施の形態では、扁平な直方体形状(角形)の蓄電素子10を図示しているが、蓄電素子10の形状は、直方体形状には限定されず、円柱形状、長円柱形状または直方体以外の多角柱形状等であってもよい。
図1に示すように、蓄電素子10は、容器100と、一対(正極側及び負極側)の電極端子200と、一対(正極側及び負極側)の上部ガスケット300と、を備えている。図2及び図3に示すように、容器100の内方には、一対(正極側及び負極側)の下部ガスケット400と、一対(正極側及び負極側)の集電体500と、複数の電極体(2つの電極体600及び700)と、スペーサ800と、シート部材900と、が収容されている。容器100の内部には、電解液(非水電解質)が封入されているが、図示は省略している。当該電解液としては、蓄電素子10の性能を損なうものでなければその種類に特に制限はなく、様々なものを選択することができる。上記の構成要素の他、電極体600及び700の側方または下方等にスペーサ等が配置されていてもよい。
容器100は、開口が形成された容器本体110と、容器本体110の当該開口を閉塞する蓋体120と、を有する直方体形状(角形または箱形)のケースである。容器本体110は、容器100の本体部を構成する矩形筒状で底を備える部材である。容器本体110は、Y軸方向両側の側面(長側面)に一対の平板状かつ矩形状の長側壁部111を有し、X軸方向両側の側面(短側面)に一対の平板状かつ矩形状の短側壁部112を有し、Z軸マイナス方向側に平板状かつ矩形状の底壁部113を有している。蓋体120は、容器100の蓋部を構成する矩形状の板状部材であり、容器本体110のZ軸プラス方向にX軸方向に延設されて配置されている。蓋体120には、容器100内方の圧力が過度に上昇した場合に当該圧力を開放するガス排出弁121、及び、容器100の内方に電解液を注液するための注液部(図示せず)等が設けられている。
このような構成により、容器100は、集電体500、電極体600及び700、並びに、スペーサ800等を容器本体110の内部に収容後、容器本体110と蓋体120とが溶接等によって接合されることにより、内部が密封される構造となっている。容器100(容器本体110及び蓋体120)の材質は特に限定されず、例えばステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、メッキ鋼板等の溶接可能な金属とすることができるが、樹脂を用いることもできる。
電極端子200は、集電体500並びに電極体600及び700のZ軸プラス方向(上方)に配置され、集電体500を介して、電極体600及び700に電気的に接続される端子部材(正極端子及び負極端子)である。電極端子200は、電極体600及び700に蓄えられている電気を蓄電素子10の外部空間に導出し、また、電極体600及び700に電気を蓄えるために蓄電素子10の内部空間に電気を導入するための金属製の部材である。電極端子200は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅または銅合金等の金属等の導電部材で形成されている。電極端子200は、かしめ等によって、集電体500に接続(接合)され、かつ、蓋体120に取り付けられている。
具体的には、電極端子200は、下方(Z軸マイナス方向)に延びる軸部201(リベット部)を有している。そして、軸部201が、上部ガスケット300の貫通孔301と、蓋体120の貫通孔122と、下部ガスケット400の貫通孔401と、集電体500の貫通孔501とに挿入されて、かしめられる。これにより、電極端子200は、上部ガスケット300、下部ガスケット400及び集電体500とともに、蓋体120に固定される。このように、電極端子200は、複数の電極体(2つの電極体600及び700)のZ軸方向(第一方向及び第二方向と直交する第三方向)に配置され、集電体500と接続される。なお、電極端子200と集電体500とを接続(接合)する手法は、かしめ接合には限定されず、超音波接合、レーザ溶接若しくは抵抗溶接等の溶接、または、ねじ締結等のかしめ以外の機械的接合等が用いられてもよい。
複数の電極体(2つの電極体600及び700)は、それぞれ、正極板と負極板とセパレータとを備え、電気を蓄えることができる蓄電要素(発電要素)である。複数の電極体(2つの電極体600及び700)は、Y軸方向(第一方向)に並んで配置されている。電極体600及び700は、それぞれ、正極板と負極板との間にセパレータが挟み込まれるように層状に配置されたものが巻回されて形成された、X軸方向から見て長円形状のいわゆる縦巻きの扁平な巻回型電極体である。電極体600及び700は、同様の構成を有している。
正極板は、アルミニウムまたはアルミニウム合金等からなる長尺帯状の金属箔である正極基材層の表面に、正極活物質層が形成された極板(電極板)である。負極板は、銅または銅合金等からなる長尺帯状の金属箔である負極基材層の表面に、負極活物質層が形成された極板(電極板)である。正極基材層及び負極基材層として、ニッケル、鉄、ステンレス鋼、チタン、焼成炭素、導電性高分子、導電性ガラス、Al-Cd合金など、充放電時の酸化還元反応に対して安定な材料であれば適宜公知の材料を用いることもできる。正極活物質層に用いられる正極活物質、及び、負極活物質層に用いられる負極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵放出可能な正極活物質及び負極活物質であれば、適宜公知の材料を使用できる。セパレータの素材としては、蓄電素子10の性能を損なうものでなければ、適宜公知の材料を使用できる。
正極活物質としては、LiMPO、LiMSiO、LiMBO(MはFe、Ni、Mn、Co等から選択される1種または2種以上の遷移金属元素)等のポリアニオン化合物、チタン酸リチウム、LiMnやLiMn1.5Ni0.5等のスピネル型リチウムマンガン酸化物、LiMO(MはFe、Ni、Mn、Co等から選択される1種または2種以上の遷移金属元素)等のリチウム遷移金属酸化物等を用いることができる。負極活物質としては、リチウム金属、リチウム合金(リチウム-ケイ素、リチウム-アルミニウム、リチウム-鉛、リチウム-錫、リチウム-アルミニウム-錫、リチウム-ガリウム、及びウッド合金等のリチウム金属含有合金)の他、リチウムを吸蔵・放出可能な合金、炭素材料(例えば黒鉛、難黒鉛化炭素、易黒鉛化炭素、低温焼成炭素、非晶質カーボン等)、ケイ素酸化物、金属酸化物、リチウム金属酸化物(LiTi12等)、ポリリン酸化合物、あるいは、一般にコンバージョン負極と呼ばれる、CoやFeP等の、遷移金属と第14族乃至第16族元素との化合物などが挙げられる。セパレータは、樹脂からなる微多孔性のシートであり、有機溶剤に不溶な織布、不織布、ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂からなる合成樹脂微多孔膜等を用いることができる。
具体的には、電極体600は、正極板と負極板とが、セパレータを介して、巻回軸の方向に互いにずらして巻回されている。巻回軸とは、正極板及び負極板等を巻回する際の中心軸となる仮想的な軸であり、本実施の形態では、電極体600の中心を通る、X軸方向に平行な直線である。そして、正極板及び負極板は、それぞれのずらされた方向の端部に、活物質が形成(塗工)されず基材層が露出した部分(活物質層非形成部)を有している。
これにより、電極体600は、巻回軸方向の一端部に、正極板の活物質層非形成部が積層されて束ねられた正極側の積層部601を有し、巻回軸方向の他端部に、負極板の活物質層非形成部が積層されて束ねられた負極側の積層部601を有している。積層部601は、極板(正極板または負極板)が積層方向(Y軸方向)に積層された部位である。つまり、電極体600は、電極体600の本体を構成する電極体本体部610(図4参照)と、電極体本体部610からX軸方向両側に突出する一対(正極側及び負極側)の積層部601と、を有している。電極体本体部610は、正極板及び負極板の活物質層が形成(塗工)された部分とセパレータとが巻回されて形成された長円形状の部位(活物質層形成部)である。同様に、電極体700は、電極体700の本体を構成する電極体本体部710(図4参照)と、電極体本体部710からX軸方向両側に突出する一対(正極側及び負極側)の積層部701と、を有している。電極体600及び700の構成の詳細な説明については、後述する。
スペーサ800は、2つの電極体600及び700の間に配置される平板状かつ矩形状の部材である(図4参照)。スペーサ800は、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、ポリフェニレンエーテル(PPE(変性PPEを含む))、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ABS樹脂、若しくは、それらの複合材料等の絶縁性を有する樹脂等によって形成されている。スペーサ800の材質は特に限定されず、ダンマ材等の断熱材、または、ゴム等の弾性体等で形成されていてもよい。電極体600及び700の絶縁性が確保される、または、電極体600及び700を絶縁する必要がないのであれば、スペーサ800は金属材料等の導電部材で形成されていてもよい。スペーサ800の構成の詳細な説明については、後述する。
シート部材900は、2つの電極体600及び700のZ軸方向(第三方向)の端部同士を繋ぐシート状の部材(結束シート)である。本実施の形態では、シート部材900は、電極体600及び700のZ軸方向の両端部同士を繋ぐ。具体的には、シート部材900は、電極体600及び700のY軸方向両側及びZ軸方向両側の周囲を囲う環状の部材である。シート部材900は、例えば、上記のスペーサ800に使用可能ないずれかの絶縁性を有する樹脂材料等の絶縁部材で形成できる。なお、他の部材によって電極体600及び700の絶縁性が確保される、または、電極体600及び700を絶縁する必要がないのであれば、シート部材900は、金属材料等の導電部材で形成されていてもよい。シート部材900の構成の詳細な説明については、後述する。
集電体500は、電極体600及び700のX軸方向両側に配置され、電極体600及び700と電極端子200とを電気的に接続する集電部材(正極集電体及び負極集電体)である。具体的には、正極側の集電体500は、電極体600及び700の正極側の積層部601及び701と溶接等により接続(接合)されるとともに、上述の通り、正極側の電極端子200とかしめ等により接合される。負極側の集電体500は、電極体600及び700の負極側の積層部601及び701と溶接等により接続(接合)されるとともに、上述の通り、負極側の電極端子200とかしめ等により接合される。このように、集電体500は、複数の電極体(2つの電極体600及び700)のX軸方向(第一方向と直交する第二方向)の端部に接続される。
集電体500は、容器本体110の側壁から蓋体120に亘って当該側壁及び蓋体120に沿って屈曲状態で配置される板状部材である。集電体500は、蓋体120に固定的に接続(接合)される。この構成により、電極体600及び700が、集電体500によって蓋体120から吊り下げられた状態で保持(支持)され、振動や衝撃等による揺れが抑制される。集電体500の材質は特に限定されないが、例えば、正極側の集電体500は、アルミニウムまたはアルミニウム合金等の金属等の導電部材で形成され、負極側の集電体500は、銅または銅合金等の金属等の導電部材で形成されている。なお、集電体500と積層部601及び701とを接続(接合)する手法は、超音波接合、レーザ溶接若しくは抵抗溶接等、どのような溶接が用いられてもよいし、かしめ接合やねじ締結等の機械的接合等が用いられてもよい。
正極側及び負極側の集電体500は、YZ平面に対して対称な形状を有している。図3に示すように、それぞれの集電体500は、端子接続部510と、端子接続部510からZ軸マイナス方向に向けて延設された4つの電極接続部520と、を有している。端子接続部510は、電極端子200に接続(接合)される集電体500の基部である。端子接続部510は、集電体500の電極端子200側(上側、Z軸プラス方向)に配置される、上述の貫通孔501が形成されたXY平面に平行な平板状の部位である。電極接続部520は、電極体600及び700に接続(接合)される集電体500の脚部である。電極接続部520は、集電体500の電極体600及び700側(下側、Z軸マイナス方向)に配置される、端子接続部510のX軸方向の端部からZ軸マイナス方向に延びる長尺状かつ平板状の部位である。本実施の形態では、4本の電極接続部520のうち、2本の電極接続部520が、電極体600の積層部601をY軸方向で挟む位置に配置されて積層部601に接合され、2本の電極接続部520が、電極体700の積層部701をY軸方向で挟む位置に配置されて積層部701に接合される。
上部ガスケット300は、容器100の蓋体120と電極端子200との間に配置され、蓋体120と電極端子200との間を絶縁し、かつ封止する板状の部材(正極上部ガスケット及び負極上部ガスケット)である。下部ガスケット400は、蓋体120と集電体500との間に配置され、蓋体120と集電体500との間を絶縁する板状の部材(正極下部ガスケット及び負極下部ガスケット)である。上部ガスケット300及び下部ガスケット400は、例えば、上記のスペーサ800に使用可能ないずれかの絶縁性を有する樹脂材料等によって形成されている。
[2 電極体600及び700、スペーサ800、シート部材900の構成の説明]
次に、電極体600及び700、スペーサ800、並びに、シート部材900の構成について、詳細に説明する。図4は、本実施の形態に係る電極体600及び700、スペーサ800、並びに、シート部材900の構成を示す斜視図である。具体的には、図4は、図3に示した電極体600及び700、スペーサ800、並びに、シート部材900を分解して、各構成要素を示す分解斜視図である。図5は、本実施の形態に係る電極体600及び700、スペーサ800、並びに、シート部材900の構成を示す断面図である。具体的には、図5は、図1に示した蓄電素子10の中央部分を、YZ平面に平行な面で切断した場合の構成を示す断面図である。
上述の通り、電極体600及び700は、それぞれ、正極板と負極板との間にセパレータが挟み込まれて巻回された、X軸方向から見て長円形状の扁平な巻回型電極体である。つまり、電極体本体部610及び710は、それぞれ、正極板及び負極板の活物質層が形成された部分とセパレータとが巻回されて形成された長円柱形状または長円筒形状の部位である。これにより、図4及び図5に示すように、電極体本体部610は、Y軸方向(第一方向)の両側に位置する一対の電極体平坦部611及び612と、Z軸方向(第三方向)の両端部に位置する一対の電極体湾曲部613及び614と、を有することとなる。電極体本体部710は、Y軸方向(第一方向)の両側に位置する一対の電極体平坦部711及び712と、Z軸方向(第三方向)の両端部に位置する一対の電極体湾曲部713及び714と、を有することとなる。
電極体平坦部611は、Y軸マイナス方向に向いたXZ平面に平行に広がる平坦状かつ矩形状の、一対の電極体湾曲部613及び614を繋ぐ部位であり、容器本体110のY軸マイナス方向の長側壁部111に対向して配置される。電極体平坦部612は、Y軸プラス方向に向いたXZ平面に平行に広がる平坦状かつ矩形状の、一対の電極体湾曲部613及び614を繋ぐ部位であり、スペーサ800に対向して配置される。電極体湾曲部613は、X軸方向から見てZ軸プラス方向に突出するように半円の円弧形状に湾曲し、X軸方向に延設された湾曲状の部位であり、蓋体120に対向して配置される。電極体湾曲部614は、X軸方向から見てZ軸マイナス方向に突出するように半円の円弧形状に湾曲し、X軸方向に延設された湾曲状の部位であり、容器本体110の底壁部113に対向して配置される。
電極体平坦部711は、Y軸マイナス方向に向いたXZ平面に平行に広がる平坦状かつ矩形状の、一対の電極体湾曲部713及び714を繋ぐ部位であり、スペーサ800に対向して配置される。電極体平坦部712は、Y軸プラス方向に向いたXZ平面に平行に広がる平坦状かつ矩形状の、一対の電極体湾曲部713及び714を繋ぐ部位であり、容器本体110のY軸プラス方向の長側壁部111に対向して配置される。電極体湾曲部713は、X軸方向から見てZ軸プラス方向に突出するように半円の円弧形状に湾曲し、X軸方向に延設された湾曲状の部位であり、蓋体120に対向して配置される。電極体湾曲部714は、X軸方向から見てZ軸マイナス方向に突出するように半円の円弧形状に湾曲し、X軸方向に延設された湾曲状の部位であり、容器本体110の底壁部113に対向して配置される。
シート部材900は、上述の通り、2つの電極体600及び700のZ軸方向(第三方向)の端部同士(湾曲部同士)を繋ぐ部材である。つまり、シート部材900は、電極体本体部610及び710の電極体湾曲部613及び713を繋ぎ、かつ、電極体湾曲部614及び714を繋ぐ。具体的には、シート部材900は、Y軸方向両側の側面に、対向する一対の第一シート部910及び920を有し、Z軸方向両側の上面及び下面に、対向する一対の第二シート部930及び940を有している。一対の第一シート部910及び920のZ軸方向両端部と、一対の第二シート部930及び940のY軸方向両端部とが接続されて、矩形環状のシート部材900が構成されている。これにより、シート部材900は、複数の電極体(2つの電極体600及び700)の全周を囲うように、複数の電極体(2つの電極体600及び700)の周囲に巻き付けられて配置される。
なお、シート部材900は、電極体600及び700に巻き付けられる前(拘束前)から矩形環状を有していてもよいし、電極体600及び700に巻き付けられる前(拘束前)には円環状等の曲面形状を有していてもよい。つまり、シート部材900は、電極体600及び700に巻き付けられる前(拘束前)においては曲面状であり、電極体600及び700に巻き付けられた後(拘束後)に電極体600及び700に密着することで、平面状の一対の第一シート部910及び920と一対の第二シート部930及び940とが形成されることにしてもよい。また、シート部材900は、電極体600及び700に巻き付けられる前には1枚(または複数枚)のシートであり、電極体600及び700に巻き付けられた後に、シートの端部同士が接続(接合)されて電極体600及び700を拘束することにしてもよい。
第一シート部910及び920は、XZ平面に平行なシート状かつ矩形状の部位であり、Y軸方向において電極体600及び700並びにスペーサ800を挟む位置に配置される。第一シート部910及び920は、第二シート部930及び940に隣接し、かつ、第二シート部930及び940よりも外面の面積が大きい。第一シート部910は、電極体本体部610の電極体平坦部611のY軸マイナス方向に配置され、電極体平坦部611と容器本体110のY軸マイナス方向の長側壁部111との間において、電極体平坦部611及び当該長側壁部111に当接して配置される。第一シート部920は、電極体本体部710の電極体平坦部712のY軸プラス方向に配置され、電極体平坦部712と容器本体110のY軸プラス方向の長側壁部111との間において、電極体平坦部712及び当該長側壁部111に当接して配置される。
第二シート部930及び940は、XY平面に平行なシート状かつ矩形状の部位であり、Z軸方向において電極体600及び700並びにスペーサ800を挟む位置に、2つの電極体600及び700に亘って配置される。第二シート部930及び940は、第一シート部910及び920に隣接し、かつ、第一シート部910及び920よりも外面の面積が小さい。なお、第一シート部910及び920が第二シート部930及び940よりも外面の面積が小さくなってもよい。第二シート部930は、電極体本体部610及び710の電極体湾曲部613及び713のZ軸プラス方向に配置され、電極体湾曲部613及び713と蓋体120との間において、電極体湾曲部613及び713に当接して配置される。第二シート部940は、電極体本体部610及び710の電極体湾曲部614及び714のZ軸マイナス方向に配置され、電極体湾曲部614及び714と容器本体110の底壁部113との間において、電極体湾曲部614及び714と底壁部113とに当接して配置される。
本実施の形態では、シート部材900(第一シート部910及び920並びに第二シート部930及び940)は、熱によって収縮可能なシート状の部材、または、粘着テープ等により形成されている。シート部材900は、例えば、熱によって収縮可能な樹脂製等の環状のシュリンクシートであり、電極体600及び700の周囲に巻かれた後に熱により収縮されて電極体600及び700を拘束可能な構成となっている。シート部材900は、ガラスクロステープ等の粘着テープ(絶縁テープ)であり、電極体600及び700のZ軸方向の両端部同士を繋ぐことにより、電極体600及び700を拘束する構成でもよい。この場合、シート部材900は、電極体600及び700のZ軸プラス方向の端部同士を繋ぐシート部材と、電極体600及び700のZ軸マイナス方向の端部同士を繋ぐシート部材との2つのシート部材を有していてもよい。つまり、第一シート部910及び920が、Z軸方向において分割されていてもよい。
図5に示すように、スペーサ800は、2つの電極体600及び700の平坦部同士の間に配置されている。具体的には、スペーサ800は、電極体600及び700の電極体本体部610及び710の電極体平坦部612及び711の間において、電極体平坦部612及び711に当接して配置されている。スペーサ800は、Z軸方向(第三方向)において、両端部が、複数の電極体(電極体600及び700)のうちの少なくとも1つの電極体から突出しない位置に配置されている。つまり、スペーサ800は、Z軸方向(第三方向)において、両端部が、2つの電極体600及び700のうちの少なくとも1つの電極体の一対の湾曲部(電極体湾曲部613及び614、または、電極体湾曲部713及び714)から突出しない位置に配置されている。
本実施の形態では、スペーサ800は、Z軸方向(第三方向)において、2つの電極体600及び700の双方よりも短い。これにより、スペーサ800は、Z軸方向において、両端部が、2つの電極体600及び700の双方から突出しない位置に配置されている。つまり、スペーサ800は、Z軸方向において、2つの電極体600及び700の双方の一対の湾曲部である電極体湾曲部613及び614、並びに、電極体湾曲部713及び714から突出しない位置に配置されている。具体的には、スペーサ800は、Z軸方向において、電極体600及び700の電極体本体部610及び710の電極体平坦部612及び711から突出するが、電極体湾曲部613及び614、並びに、電極体湾曲部713及び714からは突出しない位置に配置されている。本実施の形態では、電極体600及び700の電極体湾曲部613及び614、並びに、電極体湾曲部713及び714が、スペーサ800から突出するように配置されている。これにより、スペーサ800は、シート部材900の第二シート部930及び940には当接していない。
[3 効果の説明]
以上のように、本発明の実施の形態に係る蓄電素子10によれば、第一方向(Y軸方向)に並ぶ2つの電極体600及び700の第二方向(X軸方向)の端部に集電体500が接続され、電極体600及び700の第三方向(Z軸方向)に電極端子200が配置されている。2つの電極体600及び700の間にスペーサ800が配置され、スペーサ800は、第三方向の両端部が、少なくとも1つの電極体(本実施の形態では、電極体600及び700の双方)から突出しない。このように、蓄電素子10が第一方向に並ぶ2つの電極体600及び700を備えることで、第一方向における厚みがばらつく場合があるが、2つの電極体600及び700の間にスペーサ800を配置することで、当該厚みのばらつきを吸収できる。ここで、電極体600及び700の第二方向(左右方向)の端部には集電体500が接続されているため、第二方向においては、集電体500によってスペーサ800が電極体600及び700から突出するのが抑制される。または、第二方向において、スペーサ800が電極体600及び700から突出しても、集電体500よりも突出しなければ、蓄電素子10が大型化しない。これに対し、第三方向(上下方向)においては、スペーサ800が電極体600及び700から突出しやすく、スペーサ800が電極体600及び700から突出すると、蓄電素子10の第三方向の長さが長く(高さが高く)なり、蓄電素子10が大型化してしまうおそれがある。このため、スペーサ800を、第三方向において、両端部が、少なくとも1つの電極体(本実施の形態では、電極体600及び700の双方)から突出しない位置に配置する。これにより、蓄電素子10が第三方向に大型化してしまうのを抑制できるため、蓄電素子10の小型化または高容量化を図ることができる。
シート部材900で、スペーサ800を挟む2つの電極体600及び700の第三方向の端部同士を繋ぐことで、シート部材900によって、スペーサ800が2つの電極体600及び700の第三方向の端部から突出するのが規制される。これにより、スペーサ800が、第三方向において、少なくとも1つの電極体(本実施の形態では、電極体600及び700の双方)から突出しない構成を容易に実現できるため、蓄電素子10の小型化または高容量化を図ることができる。または、スペーサ800が2つの電極体600及び700の第三方向の端部から突出しないように構成すれば、スペーサ800がシート部材900と接触するのが抑制されるため、スペーサ800がシート部材900を損傷させるのを抑制できる。シート部材900が2つの電極体600及び700の端部同士を繋ぐことで、スペーサ800を2つの電極体600及び700の間に挟んだ状態で固定できるため、2つの電極体600及び700に対してスペーサ800を容易に固定できる。これにより、例えば、スペーサ800を他の部材に接合して固定するような必要がない。
シート部材900を、2つの電極体600及び700の全周を囲うように巻き付けることで、シート部材900によって、スペーサ800が2つの電極体600及び700の第三方向の両側から突出するのが規制される。これにより、スペーサ800が、第三方向において、両端部が少なくとも1つの電極体(本実施の形態では、電極体600及び700の双方)から突出しない構成を容易に実現できるため、蓄電素子10の小型化または高容量化を図ることができる。シート部材900を2つの電極体600及び700の全周を囲うように巻き付けることで、スペーサ800を2つの電極体600及び700の間に挟んだ状態で固定できるため、2つの電極体600及び700に対してスペーサ800を容易に固定できる。
扁平な巻回型の電極体においては、厚みがばらつきやすく、2つの扁平な巻回型の電極体600及び700が配置されていると、厚みのばらつきが大きくなるおそれがある。このため、2つの電極体600及び700の電極体平坦部612及び711同士の間にスペーサ800を配置して、当該厚みのばらつきを吸収する。また、スペーサ800を、第三方向において、両端部が、少なくとも1つの電極体の一対の湾曲部(本実施の形態では、電極体湾曲部613及び614、並びに、電極体湾曲部713及び714)から突出しない位置に配置する。これにより、蓄電素子10が第三方向に大型化してしまうのを抑制できるため、蓄電素子10の小型化または高容量化を図ることができる。
スペーサ800を、第三方向において、スペーサ800を挟む2つの電極体600及び700の双方よりも短くすることで、スペーサ800の両端部が2つの電極体600及び700から突出しない構成を容易に実現できる。これにより、蓄電素子10が第三方向に大型化してしまうのを抑制できるため、蓄電素子10の小型化または高容量化を図ることができる。スペーサ800を、第三方向において、2つの電極体600及び700の双方よりも短くすることで、スペーサ800が、2つの電極体600及び700を繋ぐシート部材900に接触してシート部材900を損傷させるのを抑制できる。
[4 変形例の説明]
以上、本発明の実施の形態に係る蓄電素子10について説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されない。今回開示された実施の形態は全ての点で例示であり、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれる。
例えば、上記実施の形態において、2つの電極体600及び700の間には、1枚のスペーサ800が配置されることとした。しかし、2つの電極体600及び700の間には、複数のスペーサ800が配置されてもよい。図6は、本実施の形態の変形例に係る複数のスペーサ800を備える蓄電素子11の構成を示す断面図である。具体的には、図6は、図5に対応する図である。図6に示すように、蓄電素子11は、電極体600及び700の間に、Y軸方向に重ねられて配置される2枚のスペーサ800を備えている。具体的には、2枚のスペーサ800は、電極体600及び700の電極体平坦部612及び711の間に配置されている。なお、スペーサ800の枚数は特に限定されず、電極体600及び700の間に3枚以上のスペーサ800が配置されてもよい。本変形例のその他の構成については、上記実施の形態と同様である。以上のように、本変形例に係る蓄電素子11によれば、上記実施の形態と同様の効果を奏することができる。特に、本変形例では、2つの電極体600及び700の間に複数のスペーサ800を配置することで、電極体600及び700の厚みのばらつきが大きい場合でも、当該厚みのばらつきを容易に吸収できる。これにより、電極体600及び700の厚みのばらつきを容易に吸収しつつ、蓄電素子11の小型化または高容量化を図ることができる。
上記実施の形態では、スペーサ800は、シート部材900の第二シート部930及び940には当接していないこととした。しかし、スペーサ800は、第二シート部930及び940の少なくとも一方に当接していてもよい。つまり、スペーサ800は、Z軸方向において、電極体600及び700と同じ長さであってもよい。
上記実施の形態では、電極体600及び700は、Z軸方向から見て長円形状を有していることとしたが、円形状、楕円形状、または、多角形状等を有していてもよく、その形状は特に限定されない。電極体600及び700の形状は巻回型に限らず、平板状極板を積層したスタック型、または、極板を蛇腹状に折り畳んだ形状等であってもよい。電極体600及び700は、タブを有していてもよい。
上記実施の形態では、電極体600及び700の2つの電極体がY軸方向に並んで配置されることとしたが、3つ以上の電極体がY軸方向に並んで配置されてもよい。この場合、少なくとも2つの電極体の間に、少なくとも1つのスペーサ800が配置されていればよい。つまり、全ての電極体同士の間にスペーサ800が配置されてもよいし、いずれか2つの電極体の間にスペーサ800が配置されてもよい。
上記実施の形態では、電極体600及び700は、Z軸方向の長さが同じであることとしたが、Z軸方向の長さが異なっていてもよい。この場合、スペーサ800は、Z軸方向において、両端部が、2つの電極体のうちの少なくとも1つの電極体から突出しない位置に配置されていればよい。つまり、スペーサ800は、Z軸方向において、両端部が、長い方の電極体から突出しなければよく、短い方の電極体からが突出していてもよい。Z軸方向の長さが異なる3つ以上の電極体が配置される場合には、スペーサ800は、Z軸方向において、両端部が、最も長い電極体から突出しなければよい。
上記実施の形態において、シート部材900は、電極体600及び700のZ軸方向の双方向において端部同士を繋ぐこととしたが、電極体600及び700のZ軸方向の一方向の端部同士しか繋がないことにしてもよい。または、蓄電素子がシート部材900を備えていない構成でもよい。
上記実施の形態及び上記変形例を任意に組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
本発明は、リチウムイオン二次電池などの蓄電素子等に適用できる。
10、11 蓄電素子
100 容器
110 容器本体
111 長側壁部
112 短側壁部
113 底壁部
120 蓋体
121 ガス排出弁
122、301、401、501 貫通孔
200 電極端子
201 軸部
300 上部ガスケット
400 下部ガスケット
500 集電体
510 端子接続部
520 電極接続部
600、700 電極体
601、701 積層部
610、710 電極体本体部
611、612、711、712 電極体平坦部
613、614、713、714 電極体湾曲部
800 スペーサ
900 シート部材
910、920 第一シート部
930、940 第二シート部

Claims (6)

  1. 第一方向に並ぶ複数の電極体と、
    前記複数の電極体の前記第一方向と直交する第二方向の端部に接続される集電体と、
    前記複数の電極体の前記第一方向及び前記第二方向と直交する第三方向に配置され、前記集電体と接続される電極端子と、
    前記複数の電極体のうちの2つの電極体の間に配置されるスペーサと、を備え、
    前記スペーサは、前記第三方向において、両端部が、前記複数の電極体のうちの少なくとも1つの電極体から突出しない位置に配置されている
    蓄電素子。
  2. さらに、
    前記2つの電極体の前記第三方向の端部同士を繋ぐシート部材を備える
    請求項1に記載の蓄電素子。
  3. 前記シート部材は、前記複数の電極体の全周を囲うように、前記複数の電極体の周囲に巻き付けられて配置される
    請求項2に記載の蓄電素子。
  4. 前記2つの電極体のそれぞれは、極板が巻回されて形成された、前記第三方向の両端部に位置する一対の湾曲部と、前記一対の湾曲部を繋ぐ平坦部と、を有し、
    前記スペーサは、前記2つの電極体の平坦部同士の間に配置され、かつ、前記第三方向において、両端部が、前記2つの電極体のうちの少なくとも1つの電極体の一対の湾曲部から突出しない位置に配置されている
    請求項1~3のいずれか1項に記載の蓄電素子。
  5. 前記スペーサは、前記第三方向において、前記2つの電極体の双方よりも短い
    請求項1~4のいずれか1項に記載の蓄電素子。
  6. 前記2つの電極体の間には、複数の前記スペーサが配置される
    請求項1~5のいずれか1項に記載の蓄電素子。
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