JP2022149416A - 洗浄装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】洗浄における貯水時間を短縮するとともに、電力消費量を少なくする。【解決手段】ウェーハ100を囲むように環状壁56を配置し、環状壁56の内側に洗浄水を供給してウェーハ100を水没させて、この水没に用いている洗浄水に超音波振動を伝播させることにより、ウェーハ100を洗浄している。したがって、ウェーハ100を水没させるために水槽を用いる構成に比して、少ない洗浄水でウェーハ100を超音波洗浄することができる。したがって、洗浄水の貯水時間を短縮することができる。さらに、超音波振動の出力を小さくすることもできるので、洗浄にかかる電力消費量を少なくすることもできる。【選択図】図3
Description
本発明は、洗浄装置に関する。
特許文献1に開示のように、切削ブレードによって切削したウェーハの切削溝を洗浄するために、超音波洗浄ユニットを用いている。
上記の超音波洗浄ユニットでは、水槽に貯められた洗浄水内に、ウェーハを保持したテーブルを水没させて、水没したウェーハに超音波を伝播させて洗浄している。そのため、洗浄のための貯水に時間がかかる。
また、水槽に貯水した水に超音波振動を伝播させることで、ウェーハに超音波振動を伝えているので、大きな出力で超音波発振部を超音波振動させる必要がある。このため、電力消費量が大きくなる。
したがって、本発明の目的は、洗浄における貯水時間を短縮すること、および、電力消費量を少なくすることにある。
本発明の洗浄装置(本洗浄装置)は、保持テーブルの保持面に保持された被加工物を洗浄する洗浄装置であって、該保持面は、被加工物の下面よりも外にはみ出る面積を有し、該保持面に保持された被加工物を、該被加工物の上面よりも上端が高くなるように囲むことの可能な環状壁と、該環状壁を該保持面に垂直な方向に昇降させる昇降機構と、該保持面に保持された被加工物を囲むように配置された該環状壁の内側に洗浄水を供給して、被加工物を水没させる洗浄水供給部と、被加工物を水没させた該洗浄水に超音波振動を伝播させる振動発振部と、を備え、水没した被加工物に超音波振動を伝播させ洗浄する。
本洗浄装置では、該振動発振部が、該環状壁に配置されていてもよい。
また、本洗浄装置では、該保持テーブルの該保持面は、被加工物を収容可能な開口を有するリングフレームと、該開口に位置づけられた被加工物とをテープで一体化させたワークセットの該テープを保持するように構成されていてもよく、該環状壁が、該テープの上に配置されてもよい。
また、本洗浄装置は、該環状壁の内外を貫通する貫通孔をさらに備え、被加工物を水没させている該洗浄水を該貫通孔から排出させながら被加工物を洗浄するように構成されていてもよい。
また、本洗浄装置では、該昇降機構は、該保持面と該環状壁の下端との間に隙間を形成するように構成されていてもよく、本洗浄装置は、該被加工物を水没させている該洗浄水を該隙間から排出させながら被加工物を洗浄してもよい。
また、本洗浄装置では、該昇降機構は、該保持面に保持された該ワークセットの該テープの上面と該環状壁の下端との間に隙間を形成するように構成されていてもよく、本洗浄装置は、該被加工物を水没させている該洗浄水を該隙間から排出させながら被加工物を洗浄してもよい。
本洗浄装置では、保持面に保持された被加工物を囲むように環状壁を配置し、環状壁の内側に洗浄水を供給して被加工物を水没させて、この水没に用いている洗浄水に超音波振動を伝播させることにより、被加工物を超音波洗浄している。これにより、被加工物を水没させるために水槽を用いる構成に比して、少ない洗浄水で被加工物を超音波洗浄することができる。したがって、洗浄水の貯水時間を短縮することができる。さらに、超音波振動を伝播させる洗浄水が少ないため、超音波振動の出力を小さくすることもできる。このため、洗浄にかかる電力消費量を少なくすることもできる。
また、本洗浄装置では、環状壁の内側に供給されて被加工物の洗浄に用いられた汚れた洗浄水が、環状壁の上端、環状壁の貫通穴あるいは環状壁の下の隙間を介して、環状壁の外部に排出される。したがって、被加工物に汚れが再付着することを抑制することができる。
図1に示すように、本実施形態にかかる加工装置1は、被加工物であるウェーハ100を切削加工するものである。
ウェーハ100は、概略四角形状を有し、表面に格子状の分割予定ライン(図示せず)が形成されている。分割予定ラインによって区画された各領域には、各種デバイス(図示せず)が形成されている。
本実施形態では、ウェーハ100は、ワークセット107の状態で、図示しないカセットに収容されて加工装置1に搬入され、加工装置1において加工および洗浄される。ワークセット107は、ウェーハ100を収容可能な開口を有するリングフレーム105と、リングフレーム105の開口に位置づけられたウェーハ100とを、ダイシングテープ103によって一体化させることによって形成されている。
以下に、加工装置1の構成について説明する。
加工装置1は、支持台10、支持台10に立設された直方体状の筐体12、および、筐体12に内蔵され、加工装置1の各部材を制御する制御部7を備えている。
支持台10の-Y方向側には、複数のワークセット107を保持するカセット(図示せず)が載置されるカセットステージ16が設けられている。カセットステージ16の下方における支持台10の内部には、カセットステージ16を上下方向に移動させるためのステージ移動部材13が設けられている。
カセットステージ16と支持台10の中央のチャックテーブル20との間には、ワークセット107を搬送するプッシュプル機構17が設けられている。プッシュプル機構17は、カセットに対してワークセット107を出し入れするプッシュプルアーム171と、プッシュプルアーム171をY軸方向に往復移動させるプッシュプルアーム移動機構172とを備えている。
また、チャックテーブル20の筐体12側には、ワークセット107を仮置きするための仮置き部材18が設けられている。プッシュプル機構17は、カセットステージ16上のカセットから仮置き部材18に、切削加工前のウェーハ100を含むワークセット107を搬送および載置する。仮置き部材18は、ワークセット107のX軸方向の位置決めを実施する。
チャックテーブル20の上部における筐体12の前面には、第1搬送機構30が設けられている。第1搬送機構30は、ワークセット107のリングフレーム105を保持する第1フレーム保持部31、第1フレーム保持部31をY軸方向に移動させる第1移動機構33、および、第1フレーム保持部31をZ軸方向に昇降させる第1昇降機構35を備えている。
第1搬送機構30は、仮置き部材18上のワークセット107を、チャックテーブル20に搬送および載置する。また、第1搬送機構30は、チャックテーブル20上のワークセット107を、支持台10の+Y方向側に設けられた洗浄装置50に搬送および載置する。
チャックテーブル20は、移動板21上に固定されている。移動板21は、蛇腹状の防水カバー23とともに、支持台10の上面中央の開口を覆っている。移動板21および防水カバー23の下方には、移動板21およびチャックテーブル20をX軸方向に移動させる、たとえばボールねじ式の切削送り機構(図示せず)が設けられている。
チャックテーブル20は、ポーラス材からなる加工保持面210を有している。この加工保持面210は、図示しない吸引源に連通されることにより、ワークセット107のウェーハ100を、ダイシングテープ103を介して吸引保持する。また、チャックテーブル20の周囲には、4つのクランプ22が設けられている。各クランプ22によって、ワークセット107のリングフレーム105が、四方から挟持固定される。このようにして、チャックテーブル20は、ワークセット107を保持する。
チャックテーブル20は、ワークセット107を保持した状態で、移動板21とともに、切削送り機構によって、支持台10上から筐体12の内部に運ばれる。筐体12の内部には、加工ユニット14が設けられている。加工ユニット14は、ワークセット107のウェーハ100を、分割予定ラインに沿って切削加工する。これにより、ウェーハ100に切削溝が形成される。
切削加工後、チャックテーブル20および移動板21は、切削送り機構によって支持台10上に戻される。そして、ワークセット107は、第1搬送機構30によって、チャックテーブル20から、チャックテーブル20の奥側の洗浄装置50に送られる。
洗浄装置50は、ワークセット107を保持する保持テーブル51、および、超音波洗浄ユニット55を有している。洗浄装置50では、保持テーブル51によって保持されたワークセット107のウェーハ100が、超音波洗浄ユニット55によって洗浄される。
なお、洗浄装置50の詳細な構成については後述する。
なお、洗浄装置50の詳細な構成については後述する。
洗浄装置50の上部における筐体12の前面には、第2搬送機構60が設けられている。第2搬送機構60は、ワークセット107のリングフレーム105を保持する第2フレーム保持部61、第2フレーム保持部61をY軸方向に移動させる第2移動機構63、および、第2フレーム保持部61をZ軸方向に昇降させる第2昇降機構65を備えている。
第2搬送機構60は、洗浄されたウェーハ100を含むワークセット107を、洗浄装置50から搬出して、カセットステージ16上の図示しないカセットに収納する。
なお、第2搬送機構60は、ウェーハ100の切削加工後に、第1搬送機構30に代わって、ウェーハ100を含むワークセット107をチャックテーブル20から洗浄装置50に搬送してもよい。
なお、第2搬送機構60は、ウェーハ100の切削加工後に、第1搬送機構30に代わって、ウェーハ100を含むワークセット107をチャックテーブル20から洗浄装置50に搬送してもよい。
また、筐体12の側面には、タッチパネル40が設置されている。タッチパネル40は、ウェーハ100を切削加工するための加工条件を、表示および入力することが可能である。すなわち、タッチパネル40は、ウェーハ100の切削加工に関する加工条件等の各種情報が表示される。また、タッチパネル40は、加工条件等の各種情報を設定するためにも用いられる。このように、タッチパネル40は、情報を入力するための入力部材として機能するとともに、情報を表示するための表示部材としても機能する。
制御部7は、各種の処理を実行し、加工装置1の各構成要素を統括制御する。たとえば、制御部7には、各種検出器(図示せず)からの検出結果が入力される。また、制御部7は、加工ユニット14を制御して、ウェーハ100に対する切削加工を実施する。さらに、制御部7は、洗浄装置50を制御して、ウェーハ100を洗浄する。
ここで、洗浄装置50の構成について詳細に説明する。
図2に示すように、洗浄装置50は、ワークセット107を保持する保持テーブル51、および、ワークセット107のウェーハ100を洗浄する超音波洗浄ユニット55を有しており、保持テーブル51の洗浄保持面52に保持されたウェーハ100を洗浄する。
図2に示すように、洗浄装置50は、ワークセット107を保持する保持テーブル51、および、ワークセット107のウェーハ100を洗浄する超音波洗浄ユニット55を有しており、保持テーブル51の洗浄保持面52に保持されたウェーハ100を洗浄する。
保持テーブル51の洗浄保持面52は、ウェーハ100よりも大きく形成されており、ウェーハ100の下面よりも外にはみ出るような面積を有している。洗浄保持面52は、ポーラス材からなり、図示しない吸引源に連通されることにより、ワークセット107のウェーハ100を、ダイシングテープ103を介して吸引保持する。
保持テーブル51の周囲には、4つのクランプ53が設けられている。各クランプ53によって、ワークセット107のリングフレーム105が、四方から挟持固定される。このようにして、保持テーブル51は、ワークセット107を保持する。
なお、保持テーブル51は、ワークセット107を保持した状態で、洗浄保持面52に垂直に延びる回転軸を中心として回転することが可能である。
なお、保持テーブル51は、ワークセット107を保持した状態で、洗浄保持面52に垂直に延びる回転軸を中心として回転することが可能である。
超音波洗浄ユニット(環状壁ユニット)55は、四角形の枠形状の環状壁56、洗浄水を供給する洗浄水供給部としての洗浄水供給ノズル57、および、超音波振動を発振する第1振動発振部58を有している。
環状壁56は、洗浄保持面52に保持されたウェーハ100を、ウェーハ100の上面よりも上端が高くなるように囲むことが可能である。たとえば、本実施形態では、環状壁56は、ウェーハ100の厚さよりも大きい厚さ(高さ)を有している。さらに、環状壁56における枠形状の内部(開口部)が、ウェーハ100を収容することができるような大きさに形成されている。
洗浄水供給ノズル57は、環状壁56の上方に配置されている。洗浄水供給ノズル57は、図示しない洗浄水供給源に連通されることにより、洗浄保持面52によって保持されたウェーハ100を囲むように配置された環状壁56の内側に洗浄水を供給して、ウェーハ100を水没させる。
第1振動発振部58は、環状壁56に配置されており、環状壁56によって囲まれた部分に対して超音波振動を発振する。したがって、第1振動発振部58は、上記のように環状壁56の内側に供給されてウェーハ100を水没させている洗浄水に、超音波振動を伝播させることができる。
また、超音波洗浄ユニット55は、環状壁56および洗浄水供給ノズル57の位置を調整する位置調整部59を有している。
位置調整部59は、支持台10の内部に配されている昇降機構70、昇降機構70に取り付けられている昇降ブロック72、昇降ブロック72に回転可能に取り付けられている昇降ロッド73、昇降ロッド73を回転させる旋回モータ74、および、昇降ロッド73の上端に配されている旋回アーム75を有している。
昇降機構70は、自身に形成されたZ軸方向に延びる溝71に沿って、昇降ブロック72を昇降移動させるように構成されている。
昇降ロッド73は、昇降ブロック72を貫通するように、昇降ブロック72に取り付けられている。昇降ロッド73は、昇降ブロック72とともに、矢印301によって示すように、Z軸方向、すなわち、洗浄保持面52に垂直な方向に昇降移動することが可能である。
昇降ロッド73は、昇降ブロック72を貫通するように、昇降ブロック72に取り付けられている。昇降ロッド73は、昇降ブロック72とともに、矢印301によって示すように、Z軸方向、すなわち、洗浄保持面52に垂直な方向に昇降移動することが可能である。
旋回アーム75は、昇降ロッド73の上端に、ほぼ水平方向に延びるように取り付けられている。また、旋回アーム75の先端には、環状壁56および洗浄水供給ノズル57が取り付けられている。
したがって、本実施形態では、昇降機構70は、昇降ブロック72、昇降ロッド73および旋回アーム75を介して、環状壁56および洗浄水供給ノズル57を、洗浄保持面52に垂直なZ軸方向に昇降させることが可能である。
また、昇降ロッド73は、その下端に取り付けられている旋回モータ74によって、矢印302によって示すように回転駆動されることが可能である。昇降ロッド73が回転駆動されることにより、昇降ロッド73の上端に取り付けられている旋回アーム75、ならびに、旋回アーム75に取り付けられている環状壁56および洗浄水供給ノズル57が、水平方向において旋回する。
このように、位置調整部59は、昇降機構70および旋回モータ74の駆動力を用いて、環状壁56を昇降および旋回させることにより、環状壁56を、洗浄保持面52の任意の位置に配置することが可能である。
なお、加工保持面210に環状壁56を配置して、ウェーハ100を洗浄してもよい。
なお、加工保持面210に環状壁56を配置して、ウェーハ100を洗浄してもよい。
ここで、制御部7の制御による、洗浄装置50におけるウェーハ100の洗浄動作について説明する。
制御部7は、切削加工後のウェーハ100を含むワークセット107を、第1搬送機構30(図1参照)によって洗浄装置50に送り、保持テーブル51の洗浄保持面52によって、ダイシングテープ103を介して、ウェーハ100を吸引保持する。さらに、制御部7は、4つのクランプ53によって、ワークセット107のリングフレーム105を、四方から挟持固定する。
次に、制御部7は、洗浄装置50の位置調整部59を用いて、図3に示すように、超音波洗浄ユニット55の環状壁56を、ウェーハ100を囲むような位置に配置する。本実施形態では、ウェーハ100はワークセット107に組み込まれているため、環状壁56は、洗浄保持面52上に配されたワークセット107のダイシングテープ103上に、ウェーハ100を囲むように配される。なお、図3ならびに後述する図4および図5では、保持テーブル51および位置調整部59の図示が省略されている。
そして、制御部7は、洗浄水供給ノズル57を洗浄水供給源に連通させることにより、ウェーハ100を囲んでいる環状壁56の内側に洗浄水を供給して、洗浄保持面52によって保持されているウェーハ100を水没させる。
さらに、制御部7は、第1振動発振部58を用いて、環状壁56の内側に供給されてウェーハ100を水没させている洗浄水に、超音波振動を伝播させる。これにより、環状壁56の内側で水没しているウェーハ100に超音波振動が伝播されて、ウェーハ100、特に、切削加工によってウェーハ100に形成された切削溝が、良好に超音波洗浄される。
また、環状壁56の内側に供給された洗浄水によって環状壁56の内側が満たされた後、洗浄水は、環状壁56の上端を越えて、環状壁56の外部に排出される。
なお、第1搬送機構30によって保持されているワークセット107のダイシングテープ103の上面に環状壁56を配置させ、洗浄水を供給させ、環状壁56内でウェーハ100を水没させ、ウェーハ100を洗浄してもよい。
また、環状壁56の内側に供給された洗浄水によって環状壁56の内側が満たされた後、洗浄水は、環状壁56の上端を越えて、環状壁56の外部に排出される。
なお、第1搬送機構30によって保持されているワークセット107のダイシングテープ103の上面に環状壁56を配置させ、洗浄水を供給させ、環状壁56内でウェーハ100を水没させ、ウェーハ100を洗浄してもよい。
ウェーハ100の洗浄が終了した後、制御部7は、洗浄水供給ノズル57に対する洗浄水供給源の連通および第1振動発振部58による超音波発振を停止するとともに、位置調整部59を用いて、環状壁56を洗浄保持面52から離間させる。その後、制御部7は、保持テーブル51を回転させることにより、洗浄されたウェーハ100を乾燥させる。
そして、制御部7は、洗浄および乾燥されたウェーハ100を含むワークセット107を、第2搬送機構60を用いて、洗浄装置50から搬出して、カセットステージ16上の図示しないカセットに収納する。
以上のように、本実施形態の洗浄装置50では、ウェーハ100を囲むように環状壁56を配置し、環状壁56の内側に洗浄水を供給してウェーハ100を水没させて、この水没に用いている洗浄水に超音波振動を伝播させることにより、ウェーハ100を超音波洗浄している。これにより、ウェーハ100を水没させるために水槽を用いる構成に比して、少ない洗浄水でウェーハ100を超音波洗浄することができる。したがって、洗浄水の貯水時間を短縮することができる。さらに、超音波振動を伝播させる洗浄水が少ないため、超音波振動の出力を小さくすることもできる。このため、洗浄にかかる電力消費量を少なくすることもできる。
また、本実施形態では、環状壁56の内側に供給されてウェーハ100の洗浄に用いられた汚れた洗浄水が、環状壁56の上端を越えて、環状壁56の外部に排出される。したがって、ウェーハ100に汚れが再付着することを抑制することができる。
なお、制御部7は、環状壁56を、ウェーハ100を囲むようにダイシングテープ103上に配置する際に、昇降機構70を用いて、ダイシングテープ103に対して環状壁56を密着させてもよいし、ダイシングテープ103と環状壁56との間に隙間を形成してもよい。
すなわち、昇降機構70は、洗浄保持面52に保持されたワークセット107のダイシングテープ103の上面と環状壁56の下端との間に隙間を形成するように構成されていてもよい。
この場合、第1振動発振部58によって洗浄水に超音波振動を伝播させることによって、ウェーハ100を水没させている洗浄水を環状壁56の下の隙間から排出させながら、ウェーハ100を超音波洗浄することができる。したがって、この構成では、汚れた洗浄水を隙間から排出しながらウェーハ100を洗浄することができるので、ウェーハ100に汚れが再付着することを抑制することができる。
なお、ウェーハ100を囲む環状壁56の下に隙間を形成する場合には、環状壁56の上端がウェーハ100の上面よりも高くなる範囲内において、環状壁56の厚さ(高さ)は、ウェーハ100の厚さ以下であってもよい。
また、隙間の幅(ダイシングテープ103の上面と環状壁56の下面との間隔)は、供給する水量より隙間から排出される水量を小さくするように設定される。これにより、環状壁56の内側に水を溜め、環状壁56に囲まれたウェーハ100を水没させることができる。
また、隙間の幅(ダイシングテープ103の上面と環状壁56の下面との間隔)は、供給する水量より隙間から排出される水量を小さくするように設定される。これにより、環状壁56の内側に水を溜め、環状壁56に囲まれたウェーハ100を水没させることができる。
なお、環状壁56は、図4に示すように、環状壁56の内外を貫通する貫通孔561を備えていてもよい。この場合、ワークセット107のダイシングテープ103上に、ウェーハ100を囲むように環状壁56が密着している場合でも、貫通孔561を介して、環状壁56内の洗浄水が環状壁56の外に流れ出ることができる。
したがって、この場合でも、第1振動発振部58によって洗浄水に超音波振動を伝播させることによって、ウェーハ100を水没させている洗浄水を貫通孔561から排出させながら、ウェーハ100を超音波洗浄することができる。したがって、汚れた洗浄水を貫通孔561から排出しながらウェーハ100を洗浄することができるので、ウェーハ100に汚れが再付着することを抑制することができる。
なお、貫通孔561の径および数は、供給する水量より貫通孔561から排出される水量を小さくするように設定される。これにより、環状壁56の内側に水を溜め、環状壁56に囲まれたウェーハ100を水没させることができる。
なお、貫通孔561の径および数は、供給する水量より貫通孔561から排出される水量を小さくするように設定される。これにより、環状壁56の内側に水を溜め、環状壁56に囲まれたウェーハ100を水没させることができる。
また、本実施形態では、ウェーハ100は、ワークセット107の状態で、加工装置1の洗浄装置50において洗浄されている。しかしながら、これに限らず、ウェーハ100は、直接に、洗浄装置50において洗浄されてもよい。
この場合、制御部7は、切削加工後のウェーハ100を第1搬送機構30によって洗浄装置50に送り、保持テーブル51の洗浄保持面52によって、直接に、ウェーハ100を吸引保持する。
そして、制御部7は、洗浄装置50の位置調整部59を用いて、超音波洗浄ユニット55の環状壁56を、洗浄保持面52上に、ウェーハ100を囲むように配置する。そして、制御部7は、洗浄水供給ノズル57を用いて環状壁56の内側に洗浄水を供給してウェーハ100を水没させ、第1振動発振部58を用いて、ウェーハ100を水没させている洗浄水に超音波振動を伝播させる。これにより、ウェーハ100が超音波洗浄される。
なお、この場合でも、環状壁56が貫通孔561(図4参照)を有していてもよいし、昇降機構70が、洗浄保持面52と環状壁56の下端との間に隙間を形成するように構成されていてもよい。これにより、ウェーハ100を水没させている洗浄水を貫通孔561あるいは環状壁56の下の隙間から排出させながら、ウェーハ100を洗浄することができる。
また、本実施形態では、洗浄装置50の第1振動発振部58から発振される超音波振動は、横波の超音波振動であることが好ましい。横波の超音波振動を用いる場合、洗浄水における超音波の広がる範囲が、比較的に広くなる。このため、横波の超音波振動を用いることにより、ウェーハ100の全体を良好に洗浄することが可能である。
また、洗浄装置50は、図2~図4に示した超音波洗浄ユニット55に代えて、図5に示すような超音波洗浄ユニット80を有していてもよい。この超音波洗浄ユニット80は、超音波洗浄ユニット55と同様に環状壁56、洗浄水供給ノズル57および位置調整部59(図2参照)を有する一方、第1振動発振部58に代えて、第2振動発振部81を有するものである。なお、図5では、保持テーブル51、洗浄水供給ノズル57および位置調整部59の図示が省略されている。
第2振動発振部81は、超音波振動を発振する超音波発振器82、および、超音波発振器82を、矢印303によって示すように水平方向(Y軸方向)に移動させるための水平移動機構83を有している。第2振動発振部81は、たとえば筐体12(図1参照)の前面に設置されている。
この構成では、制御部7は、環状壁56の内側に供給されてウェーハ100を水没させている洗浄水に、超音波発振器82によって発振される超音波振動を伝播させながら、水平移動機構83を用いて、超音波発振器82を、ウェーハ100に形成されている切削溝に沿って、Y軸方向に移動させる。これにより、ウェーハ100の切削溝が、良好に超音波洗浄される。
なお、図5に示す構成では、第2振動発振部81は、縦波の超音波振動を発振するように構成されていてもよい。縦波の超音波振動では、洗浄水中の超音波の広がる範囲が、比較的に狭くなる。しかし、図5に示す構成では、第2振動発振部81が、水平移動機構83によって、切削溝に沿ってY軸方向に移動される。したがって、ウェーハ100の切削溝を良好に洗浄することができる。
なお、加工装置は研削装置であってもよい。つまり研削装置で研削した被研削面に超音波振動を伝播させ、洗浄してもよい。つまり、被洗浄面を水没させ超音波振動を伝播させて被洗浄面を洗浄させてもよい。
なお、図5に示す構成では、水平移動機構83は、第2振動発振部81を、切削溝に沿って、Y軸方向およびX軸方向に移動させるように構成されていてもよい。
また、超音波発振器82を複数配置してもよい。つまり、複数の板状の超音波振動子を平板に配置した超音波振動ユニットを水面に着水させ、被洗浄面を洗浄してもよい。
また、平板は複数の穴を設けたパンチングプレートでもよい。
また、複数の超音波発振器82の間隔を調整可能に構成されていてもよい。
なお、加工装置は研削装置であってもよい。つまり研削装置で研削した被研削面に超音波振動を伝播させ、洗浄してもよい。つまり、被洗浄面を水没させ超音波振動を伝播させて被洗浄面を洗浄させてもよい。
なお、図5に示す構成では、水平移動機構83は、第2振動発振部81を、切削溝に沿って、Y軸方向およびX軸方向に移動させるように構成されていてもよい。
また、超音波発振器82を複数配置してもよい。つまり、複数の板状の超音波振動子を平板に配置した超音波振動ユニットを水面に着水させ、被洗浄面を洗浄してもよい。
また、平板は複数の穴を設けたパンチングプレートでもよい。
また、複数の超音波発振器82の間隔を調整可能に構成されていてもよい。
また、本実施形態では、環状壁56は、四角形の枠形状を有している。これに関し、環状壁56の形状は、被加工物の形状に応じて設定されていてもよい。たとえば、円形のウェーハを洗浄する際には、環状壁56は、円形の枠形状を有していてもよい。
1:加工装置、7:制御部、10:支持台、12:筐体、14:加工ユニット、
13:ステージ移動部材、16:カセットステージ、
17:プッシュプル機構、
171:プッシュプルアーム、172:プッシュプルアーム移動機構、
18:仮置き部材、
20:チャックテーブル、210:加工保持面、21:移動板、22:クランプ、
23:防水カバー、
30:第1搬送機構、31:第1フレーム保持部、
33:第1移動機構、35:第1昇降機構、
60:第2搬送機構、61:第2フレーム保持部、
63:第2移動機構、65:第2昇降機構、
40:タッチパネル、
50:洗浄装置、51:保持テーブル、
52:洗浄保持面、53:クランプ、55:超音波洗浄ユニット、
56:環状壁、561:貫通孔、
57:洗浄水供給ノズル、58:第1振動発振部、
59:位置調整部、
70:昇降機構、71:溝、72:昇降ブロック、73:昇降ロッド、
74:旋回モータ、75:旋回アーム、
80:超音波洗浄ユニット、81:第2振動発振部、
82:超音波発振器、83:水平移動機構、
100:ウェーハ、103:ダイシングテープ、
105:リングフレーム、107:ワークセット
13:ステージ移動部材、16:カセットステージ、
17:プッシュプル機構、
171:プッシュプルアーム、172:プッシュプルアーム移動機構、
18:仮置き部材、
20:チャックテーブル、210:加工保持面、21:移動板、22:クランプ、
23:防水カバー、
30:第1搬送機構、31:第1フレーム保持部、
33:第1移動機構、35:第1昇降機構、
60:第2搬送機構、61:第2フレーム保持部、
63:第2移動機構、65:第2昇降機構、
40:タッチパネル、
50:洗浄装置、51:保持テーブル、
52:洗浄保持面、53:クランプ、55:超音波洗浄ユニット、
56:環状壁、561:貫通孔、
57:洗浄水供給ノズル、58:第1振動発振部、
59:位置調整部、
70:昇降機構、71:溝、72:昇降ブロック、73:昇降ロッド、
74:旋回モータ、75:旋回アーム、
80:超音波洗浄ユニット、81:第2振動発振部、
82:超音波発振器、83:水平移動機構、
100:ウェーハ、103:ダイシングテープ、
105:リングフレーム、107:ワークセット
Claims (6)
- 保持テーブルの保持面に保持された被加工物を洗浄する洗浄装置であって、
該保持面は、被加工物の下面よりも外にはみ出る面積を有し、
該保持面に保持された被加工物を、該被加工物の上面よりも上端が高くなるように囲むことの可能な環状壁と、
該環状壁を該保持面に垂直な方向に昇降させる昇降機構と、
該保持面に保持された被加工物を囲むように配置された該環状壁の内側に洗浄水を供給して、被加工物を水没させる洗浄水供給部と、
被加工物を水没させた該洗浄水に超音波振動を伝播させる振動発振部と、を備え、
水没した被加工物に超音波振動を伝播させ洗浄する、洗浄装置。 - 該振動発振部が、該環状壁に配置されている、
請求項1記載の洗浄装置。 - 該保持テーブルの該保持面は、被加工物を収容可能な開口を有するリングフレームと、該開口に位置づけられた被加工物とをテープで一体化させたワークセットの該テープを保持するように構成されており、
該環状壁が、該テープの上に配置される、
請求項1記載の洗浄装置。 - 該環状壁の内外を貫通する貫通孔をさらに備え、被加工物を水没させている該洗浄水を該貫通孔から排出させながら被加工物を洗浄する、
請求項1記載の洗浄装置。 - 該昇降機構は、該保持面と該環状壁の下端との間に隙間を形成するように構成されており、
該被加工物を水没させている該洗浄水を該隙間から排出させながら被加工物を洗浄する、
請求項1記載の洗浄装置。 - 該昇降機構は、該保持面に保持された該ワークセットの該テープの上面と該環状壁の下端との間に隙間を形成するように構成されており、
該被加工物を水没させている該洗浄水を該隙間から排出させながら被加工物を洗浄する、
請求項3記載の洗浄装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021051560A JP2022149416A (ja) | 2021-03-25 | 2021-03-25 | 洗浄装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021051560A JP2022149416A (ja) | 2021-03-25 | 2021-03-25 | 洗浄装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022149416A true JP2022149416A (ja) | 2022-10-06 |
Family
ID=83463100
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021051560A Pending JP2022149416A (ja) | 2021-03-25 | 2021-03-25 | 洗浄装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2022149416A (ja) |
-
2021
- 2021-03-25 JP JP2021051560A patent/JP2022149416A/ja active Pending
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