JP2022149115A - ゲームシステム、プログラム及びゲームコントローラ - Google Patents
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Abstract
【課題】実空間のスポットにおいて実空間と仮想空間を融合したゲームのプレイを可能にするゲームシステム等の提供。【解決手段】ゲームシステムは、実空間のスポットから仮想空間のアクセス情報を取得する情報取得部と、取得されたアクセス情報に基づいて、スポットに対応する仮想空間の設定処理を行う仮想空間設定部と、仮想空間のオブジェクトをプレイ対象とするゲームを、実空間のスポットにおいてプレーヤがプレイするためのゲーム処理を行うゲーム処理部と、スポットでの実空間を撮像部により撮像した実空間画像を取得する画像取得部と、仮想空間においてプレーヤの視点に対応する仮想カメラから見える仮想空間画像を生成し、実空間画像と仮想空間画像とが合成された表示画像を表示部に表示する処理を行う表示処理部を含む。【選択図】図11
Description
本発明は、ゲームシステム、プログラム及びゲームコントローラ等に関する。
例えば特許文献1には、釣りゲームをプレーヤがプレイできるゲームシステムが開示されている。このゲームシステムでは、プレーヤは、端末装置においてステージを選択して、選択したステージでの釣りゲームを楽しむ。具体的には端末装置に設けられた加速度センサ等を用いて、魚等の捕獲対象に対する捕獲行為が行われたか否かを検出し、捕獲対象が捕獲された場合に、割引券等をプレーヤに付与する。
このような従来のゲームシステムでは、プレーヤの行動の範囲が自宅やゲームセンター等の所定の場所に制限される。場所を問わずゲームをプレイできる携帯型端末装置のゲームにおいても、プレーヤはゲーム内の仮想空間のみでの行動に制限されており、実空間と仮想空間を融合したゲームを楽しむことができなかった。
本発明の幾つかの態様によれば、実空間のスポットにおいて実空間と仮想空間を融合したゲームのプレイを可能にするゲームシステム等を提供できる。
本開示の一態様は、実空間のスポットから仮想空間のアクセス情報を取得する情報取得部と、取得された前記アクセス情報に基づいて、前記スポットに対応する前記仮想空間の設定処理を行う仮想空間設定部と、前記仮想空間のオブジェクトをプレイ対象とするゲームを、前記実空間の前記スポットにおいてプレーヤがプレイするためのゲーム処理を行うゲーム処理部と、前記スポットでの前記実空間を撮像部により撮像した実空間画像を取得する画像取得部と、前記仮想空間において前記プレーヤの視点に対応する仮想カメラから見える仮想空間画像を生成し、前記実空間画像と前記仮想空間画像とが合成された表示画像を表示部に表示する処理を行う表示処理部と、を含むゲームシステムに関係する。また本開示の一態様は、上記各部としてコンピュータを機能させるプログラム、又は該プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体に関係する。
本開示の一態様によれば、プレーヤは、実空間のスポットでの実空間画像と、実空間のスポットに対応して設定された仮想空間の仮想空間画像とが合成された表示画像を見ながら、仮想空間のオブジェクトをプレイ対象とするゲームをプレイできるようになる。従って、実空間のスポットにおいて実空間と仮想空間を融合したゲームのプレイを可能にするゲームシステム等を提供できるようになる。
また本開示の一態様では、前記表示処理部は、前記プレーヤについて所定の動き情報が検出された場合に、前記仮想空間画像の前記オブジェクトが前記プレーヤの視野外に移動する画像又は前記プレーヤに対する警告画像を前記表示部に表示する処理を行ってもよい。
このようにすれば、プレーヤについての所定の動き情報が検出された場合に、プレーヤのゲームプレイを中断させることが可能になり、プレーヤに自身の周囲の状況を把握させることが可能になる。
また本開示の一態様では、前記ゲーム処理部は、前記プレーヤについて所定の動き情報が検出された場合に、前記プレーヤのゲーム操作を無効にする処理を行ってもよい。
このようにすれば、プレーヤは、自身の操作が受け付けられないため、ゲームをプレイできなくなるため、プレーヤのゲームプレイを中断させることが可能になり、プレーヤに自身の周囲の状況を把握させることが可能になる。
また本開示の一態様では、前記ゲーム処理部は、前記オブジェクトが捕獲状態になった後、前記プレーヤの視野外に移動し、前記視野外での前記オブジェクトの滞在時間が所与の設定時間を超えた場合に、前記オブジェクトをリリースする処理を行ってもよい。
このようにすれば、捕獲状態のオブジェクトが視野外に移動して、所与の設定時間が経過すると、当該オブジェクトがリリースされてリリース状態になる。
また本開示の一態様では、前記ゲーム処理部は、前記設定時間の長さを前記プレーヤのゲームステータス情報に応じて変化させてもよい。
このようにすれば、視野外でのオブジェクトの滞在時間が、プレーヤのゲームステータス情報に応じて長さが変化する設定時間を超えたか否かを判断して、オブジェクトをリリースするか否かを判定できるようになる。
また本開示の一態様では、前記表示処理部は、前記仮想空間における前記オブジェクトの奥行き方向での位置が、前記オブジェクトの捕獲が可能な位置になったことを、前記プレーヤに報知する表示処理を行ってもよい。
このようにすれば、プレーヤは、仮想空間におけるオブジェクトの奥行き方向での位置が、捕獲可能な位置になったことを確認して、オブジェクトを捕獲するためのゲーム操作を行えるようになる。
また本開示の一態様では、前記表示処理部は、前記オブジェクトが前記プレーヤの視野外に移動した場合に、前記視野外における前記オブジェクトの画像を、前記表示画像に合成表示する処理を行ってもよい。
このようにすれば、オブジェクトが視野外に移動して見えなくなった場合にも、プレーヤは、視野外に移動したオブジェクトの様子を視覚的に確認できるようになる。
また本開示の一態様では、前記仮想空間設定部は、仮想的な水中に対応する前記仮想空間を設定し、前記表示処理部は、前記仮想的な水中において前記仮想カメラから見える前記仮想空間画像である仮想水中画像を生成し、前記仮想水中画像と前記実空間画像とが合成された前記表示画像を前記表示部に表示する処理を行ってもよい。
このようにすれば、プレーヤは、あたかも水中の中で、オブジェクトをプレイ対象とするゲームを楽しむことが可能になり、これまでにないタイプのゲームを実現できるようになる。
また本開示の一態様では、前記表示部及び前記撮像部を有する端末装置に取り付け可能なゲームコントローラを含み、前記ゲームコントローラは、前記端末装置に前記ゲームコントローラを固定するための固定部と、前記プレーヤが把持する把持部と、前記プレーヤがゲーム操作を行うための操作部と、を含み、前記ゲーム処理部は、前記ゲームコントローラの前記操作部を用いた前記プレーヤの前記ゲーム操作に基づいて前記ゲーム処理を行ってもよい。
このようにすれば、プレーヤは、ゲームコントローラを用いてゲーム操作を行えるようになるため、プレーヤのゲーム操作が容易になり、ゲーム操作の好適なインターフェース環境を提供することが可能になる。
また本開示の一態様では、前記スポットでの前記ゲーム処理の結果に応じて、前記プレーヤに特典を付与する処理を行う特典処理部を含んでもよい(特典処理部としてコンピュータを機能させてもよい)。
このようにすれば、プレーヤは、特典の獲得が動機づけとなって、スポットでのゲームプレイを行うようになる。
また本開示の一態様では、前記スポットに対しては、前記プレーヤのゲームクリア対象となるクエストが設定されており、前記特典処理部は、前記プレーヤが前記クエストをクリアしたことを条件に前記特典を前記プレーヤに付与する処理を行ってもよい。
このようにすれば、プレーヤは、スポットに設定されたクエストをクリアすることで、特典を獲得できるようになるため、特典の獲得が動機づけとなって、スポットに出向いてクエストをクリアするゲームプレイを行うようになる。
また本開示の一態様では、前記ゲーム処理部は、前記クエストにおいて、前記プレーヤのプレイ対象となる特定オブジェクトを前記仮想空間に出現させる前記ゲーム処理を行い、前記特典処理部は、前記特定オブジェクトについての前記クエストのクリア条件が満たされた場合に、前記特典を前記プレーヤに付与する処理を行ってもよい。
このようにすれば、通常のオブジェクトをプレイ対象とするゲームのみならず、特定オブジェクトをプレイ対象とするゲームプレイをプレーヤは楽しむことが可能になり、ゲームの面白味やゲームへのプレーヤの熱中度を向上できるようになる。
また本開示の一態様では、複数の前記スポットが前記実空間に設定され、前記仮想空間設定部は、前記複数のスポットの各スポットにおいて取得された前記アクセス情報に基づいて、前記各スポットごとに異なる前記オブジェクトが登場する前記仮想空間の設定処理を行ってもよい。
このようにすることで、複数のスポットの各スポットにおいて取得されたアクセス情報に基づいて、各スポットに対応する仮想空間を発生させて、各スポットごとに異なるオブジェクトを仮想空間に登場させることが可能になる。
また本開示の一態様は、端末装置に取り付け可能なゲームコントローラであって、前記端末装置に前記ゲームコントローラを固定するための固定部と、プレーヤが把持する把持部と、前記端末装置の表示部との接点を有する接点部材と、前記プレーヤが前記把持部を把持したときに前記プレーヤに接触する電極と、前記プレーヤがゲーム操作として回転操作を行うための操作部と、前記操作部の回転操作に応じて、前記接点と前記電極との間の電気的な接続をオン又はオフにするスイッチユニットと、を含むゲームコントローラに関係する。
このようにすれば、プレーヤによる操作部の回転操作に応じて、接点部材の接点と電極との間の電気的な接続がオン又はオフにされるようになり、好適なゲーム操作インターフェース環境を実現できるゲームコントローラを提供することが可能になる。
また本開示の一態様では、前記把持部は、前記端末装置に前記ゲームコントローラが固定されたときに前記端末装置の下辺に対応する位置に設けられ、前記操作部は、前記端末装置に前記ゲームコントローラが固定されたときに前記端末装置の右辺又は左辺に対応する位置に設けられてもよい。
のようにすれば、プレーヤは、一方の手で把持部を把持しながら、他方の手で操作部の回転操作を行えるようになる。
また本開示の一態様では、前記固定部は、前記端末装置に前記ゲームコントローラが固定されたときに前記端末装置の背面に対向する板状部を含み、前記板状部の厚さは、前記端末装置の前記背面に設けられるNFCのタグリーダーの通信可能距離よりも小さくてもよい。
このようにすれば、プレーヤは、端末装置にゲームコントローラが取り付けられた状態で、実空間のスポットに設置されたNFCタグに対して、端末装置の背面側を接触させて、仮想空間のアクセス情報を安定して読み取ることが可能になる。
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲の記載内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが必須構成要件であるとは限らない。
1.ゲームシステム
図1は本実施形態のゲームシステムの構成例を示すブロック図である。このゲームシステムにより、例えば拡張現実(AR)や複合現実(MR)のゲームを実現できる。なお本実施形態のゲームシステムは図1の構成に限定されず、その構成要素(各部)の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。また以下では本実施形態のゲームシステムの各処理を、後述する図2等の端末装置30により実現する場合について主に例にとり説明するが、本実施形態はこれに限定されない。例えば端末装置30とネットワークを介して通信接続されるサーバシステムにより、本実施形態のゲームシステムの各処理を実現してもよい。或いは、端末装置30とサーバシステムの分散処理により本実施形態のゲームシステムの各処理を実現してもよい。ネットワーク(配信網、通信回線)は、例えばインターネットや無線LAN等を利用した通信路であり、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLANの他、電話通信網やケーブル網や無線LAN等の通信網を含むことができる。また通信方法については有線/無線を問わない。また端末装置30(プレーヤ端末)は、例えば通信機能(ネット接続機能、インターネット接続機能)を有する端末である。端末装置30としては、例えばスマートフォンや携帯電話機などの携帯型通信端末、携帯型ゲーム装置、或いはタブレット型PC等の種々の装置を用いることができる。またサーバシステムは例えば1又は複数のサーバ(管理サーバ、ゲーム配信サーバ、動画配信サーバ、課金サーバ、サービス提供サーバ、認証サーバ、データベースサーバ、又は通信サーバ等)により実現できる。サーバシステムは、本実施形態の各処理である情報取得処理、画像取得処理、仮想空間設定処理、仮想カメラ制御処理、ゲーム処理、特典処理、表示処理又は音処理などを行うことができる。
図1は本実施形態のゲームシステムの構成例を示すブロック図である。このゲームシステムにより、例えば拡張現実(AR)や複合現実(MR)のゲームを実現できる。なお本実施形態のゲームシステムは図1の構成に限定されず、その構成要素(各部)の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。また以下では本実施形態のゲームシステムの各処理を、後述する図2等の端末装置30により実現する場合について主に例にとり説明するが、本実施形態はこれに限定されない。例えば端末装置30とネットワークを介して通信接続されるサーバシステムにより、本実施形態のゲームシステムの各処理を実現してもよい。或いは、端末装置30とサーバシステムの分散処理により本実施形態のゲームシステムの各処理を実現してもよい。ネットワーク(配信網、通信回線)は、例えばインターネットや無線LAN等を利用した通信路であり、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLANの他、電話通信網やケーブル網や無線LAN等の通信網を含むことができる。また通信方法については有線/無線を問わない。また端末装置30(プレーヤ端末)は、例えば通信機能(ネット接続機能、インターネット接続機能)を有する端末である。端末装置30としては、例えばスマートフォンや携帯電話機などの携帯型通信端末、携帯型ゲーム装置、或いはタブレット型PC等の種々の装置を用いることができる。またサーバシステムは例えば1又は複数のサーバ(管理サーバ、ゲーム配信サーバ、動画配信サーバ、課金サーバ、サービス提供サーバ、認証サーバ、データベースサーバ、又は通信サーバ等)により実現できる。サーバシステムは、本実施形態の各処理である情報取得処理、画像取得処理、仮想空間設定処理、仮想カメラ制御処理、ゲーム処理、特典処理、表示処理又は音処理などを行うことができる。
操作部160は、プレーヤ(ユーザ)が種々の操作情報(入力情報)を入力するためのものである。操作部160は、例えば操作ボタン、方向指示キー、タッチパネル、キーボード、レバー又は音声入力装置等の種々の操作デバイスにより実現できる。
撮像部162(カメラ)は、実空間の撮影を行うものである。撮像部162は、例えばCCD、CMOSセンサ、デプスセンサなどの画像センサや、フォーカスレンズ等により構成される光学系などにより実現できる。
ゲームコントローラ50は、プレーヤがゲーム操作を行うためのコントローラである。例えばゲームシステムが端末装置30により実現される場合に、ゲームコントローラ50は、端末装置30に取り付け可能なゲーム操作用キットである。例えばゲームコントローラ50は、プレーヤのゲーム操作の補助装置である。ゲームコントローラ50は、操作部160の補助用の操作装置ということもできる。ゲームコントローラ50の詳細については後述する。
記憶部170は各種の情報を記憶する。記憶部170は、処理部100や通信部196などのワーク領域として機能する。ゲーム処理用のプログラムや、プログラムの実行に必要なデータは、この記憶部170に保持される。記憶部170の機能は、半導体メモリ(DRAM、VRAM)、HDD(ハードディスクドライブ)、SSD、光ディスク装置などにより実現できる。記憶部170は、仮想空間情報記憶部172、描画バッファ178を含む。
コンピュータにより読み取り可能な媒体である情報記憶媒体180は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(DVD、BD、CD)、HDD、或いは半導体メモリ(ROM)などにより実現できる。処理部100は、情報記憶媒体180に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。即ち情報記憶媒体180には、本実施形態の各部としてコンピュータ(入力装置、処理部、記憶部、出力部を備える装置)を機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶される。
表示部190は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、LCD、有機ELディスプレイなどにより実現できる。なお表示部190がタッチパネル型ディスプレイである場合には表示部190は操作部160としても機能することになる。音出力部192は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ又はヘッドホン等により実現できる。
I/F部194(インターフェース部)は、携帯型情報記憶媒体195とのインターフェース処理を行うものであり、その機能はI/F処理用のASICなどにより実現できる。携帯型情報記憶媒体195は、プレーヤが各種の情報を保存するためのものであり、電源が非供給になった場合にもこれらの情報の記憶を保持する記憶装置である。携帯型情報記憶媒体195は、ICカード(メモリカード)、USBメモリ、或いは磁気カードなどにより実現できる。
通信部196は、有線や無線のネットワークを介して外部(他の装置)との間で通信を行うものであり、その機能は、通信用ASIC又は通信用プロセッサなどのハードウェアや、通信用ファームウェアにより実現できる。
なお本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(データ)は、サーバ(ホスト装置)が有する情報記憶媒体からネットワーク及び通信部196を介して情報記憶媒体180(或いは記憶部170)に配信してもよい。このようなサーバによる情報記憶媒体の使用も本実施形態の範囲内に含めることができる。
処理部100(プロセッサ)は、操作部160の操作情報やプログラムなどに基づいて、情報取得処理、画像取得処理、仮想空間設定処理、仮想カメラ制御処理、ゲーム処理、特典処理、表示処理又は音処理などを行う。
処理部100の各部が行う本実施形態の各処理(各機能)はプロセッサ(ハードウェアを含むプロセッサ)により実現できる。例えば本実施形態の各処理は、プログラム等の情報に基づき動作するプロセッサと、プログラム等の情報を記憶するメモリにより実現できる。プロセッサは、例えば各部の機能が個別のハードウェアで実現されてもよいし、或いは各部の機能が一体のハードウェアで実現されてもよい。例えば、プロセッサはハードウェアを含み、そのハードウェアは、デジタル信号を処理する回路及びアナログ信号を処理する回路の少なくとも一方を含むことができる。例えば、プロセッサは、回路基板に実装された1又は複数の回路装置(例えばIC等)や、1又は複数の回路素子(例えば抵抗、キャパシター等)で構成することもできる。プロセッサは、例えばCPU(Central Processing Unit)であってもよい。但し、プロセッサはCPUに限定されるものではなく、GPU(Graphics Processing Unit)、或いはDSP(Digital Signal Processor)等、各種のプロセッサを用いることが可能である。またプロセッサはASICによるハードウェア回路であってもよい。またプロセッサは、アナログ信号を処理するアンプ回路やフィルター回路等を含んでもよい。メモリ(記憶部170)は、SRAM、DRAM等の半導体メモリであってもよいし、レジスターであってもよい。或いはハードディスク装置(HDD)等の磁気記憶装置であってもよいし、光学ディスク装置等の光学式記憶装置であってもよい。例えば、メモリはコンピュータにより読み取り可能な命令を格納しており、当該命令がプロセッサにより実行されることで、処理部100の各部の処理(機能)が実現されることになる。ここでの命令は、プログラムを構成する命令セットでもよいし、プロセッサのハードウェア回路に対して動作を指示する命令であってもよい。
処理部100は、情報取得部102、画像取得部104、仮想空間設定部106、仮想カメラ制御部108、ゲーム処理部110、特典処理部112、表示処理部120、音処理部130を含む。上述したように、これらの各部により実行される本実施形態の各処理は、プロセッサ(或いはプロセッサ及びメモリ)により実現できる。また本実施形態のゲームシステムがサーバシステムにより実現される場合には、サーバシステムはこれらの各部を含むことになる。なお本実施形態では、これらの構成要素(各部)の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
情報取得部102は各種の情報の取得処理を行う。画像取得部104は各種の画像の取得処理を行う。情報取得部102、画像取得部104の詳細については後述する。
仮想空間設定部106は、オブジェクトが配置される仮想空間(オブジェクト空間)の設定処理を行う。例えば仮想空間設定部106は、移動体(車、人、ロボット、電車、飛行機、船、モンスター又は動物等)、マップ(地形)、建物、観客席、コース(道路)、アイテム、樹木、壁、水面などの表示物を表す各種オブジェクト(ポリゴン、自由曲面又はサブディビジョンサーフェイスなどのプリミティブ面で構成されるオブジェクト)を仮想空間に配置設定する処理を行う。即ちワールド座標系でのオブジェクトの位置や回転角度(向き、方向と同義)を決定し、その位置(X、Y、Z)にその回転角度(X、Y、Z軸回りでの回転角度)でオブジェクトを配置する。具体的には、記憶部170の仮想空間情報記憶部172には、仮想空間でのオブジェクト(パーツオブジェクト)の位置、回転角度、移動速度又は移動方向等の情報であるオブジェクト情報がオブジェクト番号に対応づけて記憶される。即ち、オブジェクト情報が仮想空間情報として仮想空間情報記憶部172に記憶される。仮想空間設定部106は、例えば各フレーム毎に、仮想空間情報であるオブジェクト情報の更新処理を行う。
仮想カメラ制御部108は、仮想カメラの制御を行う。例えば仮想空間でのプレーヤの視点に対応する仮想カメラの位置や方向を変化させる制御を行う。例えば後述の図2の端末装置30の撮像部162を用いる場合には、仮想カメラは、撮像部162の位置、方向の変化に応じて、その位置、方向が変化する。例えば端末装置30の位置や方向が変化して、撮像部162の位置や方向が変化すると、仮想カメラ制御部108は、これに応じて仮想カメラの位置や方向を変化させる。
ゲーム処理部110は、プレーヤがゲームをプレイするための種々のゲーム処理を行う。別の言い方をすれば、ゲーム処理部110は、AR(拡張現実)やMR(複合現実)を体験するための種々の処理を実行する。ゲーム処理は、例えば、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、開始したゲームを進行させる処理、ゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理、或いはゲーム成績等のゲーム結果を演算する処理などである。
特典処理部112は、特典の付与処理などの特典処理を行う。特典処理部112の詳細については後述する。
表示処理部120は、表示部190に画像を表示するための処理を行う。例えば表示処理部120は、表示処理として、表示部190に表示画像を表示するためのデータの生成処理を行う。例えば本実施形態のゲームシステムがサーバシステムにより実現される場合には、表示処理部120は、表示処理として、例えば表示画像を表示部190に表示するためのHTMLデータ等の生成処理を行う。表示処理部120は、例えば処理部100で行われる種々の処理(仮想空間設定処理、ゲーム処理等)の結果に基づいて描画処理を行い、これにより画像を生成し、表示部190に表示する。具体的には、座標変換(ワールド座標変換、カメラ座標変換)、クリッピング処理、透視変換、或いは光源処理等のジオメトリ処理が行われ、その処理結果に基づいて、描画データ(プリミティブ面の頂点の位置座標、テクスチャ座標、色データ、法線ベクトル或いはα値等)が作成される。そして、この描画データ(プリミティブ面データ)に基づいて、透視変換後(ジオメトリ処理後)のオブジェクト(1又は複数プリミティブ面)を、描画バッファ178(フレームバッファ、ワークバッファ等のピクセル単位で画像情報を記憶できるバッファ)に描画する。これにより、仮想空間において仮想カメラから見える画像が生成される。なお、表示処理部120で行われる描画処理は、頂点シェーダ処理やピクセルシェーダ処理等により実現することができる。
音処理部130は、音出力部192から音を出力するための処理を行う。例えば音処理部130は、音処理として、当該音(音声、ゲーム音、効果音)を音出力部192から出力するためのデータの生成処理を行う。
そして本実施形態のゲームシステムは、図1に示すように、情報取得部102と画像取得部104と仮想空間設定部106とゲーム処理部110と表示処理部120を含む。
情報取得部102は実空間のスポットから仮想空間のアクセス情報を取得する。スポットは、実空間において仮想空間を発生させる場所として設定される場所である。アクセス情報は、スポットに設定された仮想空間にアクセスするための情報であり、例えばスポットにおいて仮想空間を発生させるための情報である。アクセス情報はアクセスID又は仮想空間IDと言うこともできる。例えば情報取得部102は、通信部196を用いたNFC(Near Field Communication)やブルートゥース(Bluetoothは登録商標)などの近接無線通信により、実空間のスポットからアクセス情報を取得する。例えば実空間のスポットに、アクセス情報が記憶されたNFCタグが設置される。そして情報取得部102は、通信部196により実現される後述の図5のタグリーダー164を用いて、NFCタグからアクセス情報を読み取ることで、アクセス情報を取得する。或いは実空間のスポットにブルートゥースのビーコンの送信装置が設置され、ビーコンを用いてアクセス情報が送信される。そして情報取得部102は、通信部196により実現されるブルートゥースの受信装置によりビーコンを受信することで、アクセス情報を取得する。或いは情報取得部102は、撮像部162により撮像されたQRコード(QRコードは登録商標)等のマーカー画像などに基づいて、アクセス情報を取得する。或いはゲームシステムがサーバシステムにより実現される場合に、端末装置30の位置をGPS等を用いて特定して、端末装置30が位置するスポットでのアクセス情報を取得するようにしてもよい。このようにアクセス情報の取得処理としては種々の処理が考えられる。
仮想空間設定部106は、取得されたアクセス情報に基づいて、スポットに対応する仮想空間の設定処理を行う。例えば仮想空間設定部106は、実空間のスポットにおいて発生させる仮想空間を、アクセス情報に基づいて特定して、特定された仮想空間を設定する処理を行う。具体的には仮想空間設定部106は、アクセス情報であるアクセスID(仮想空間ID)に基づいて、仮想空間情報記憶部172からアクセスIDに対応する仮想空間情報を読み出し、読み出された仮想空間情報に基づいて、複数のオブジェクトが配置される仮想空間の設定処理を行う。
ゲーム処理部110は、設定された仮想空間のオブジェクトをプレイ対象とするゲームを、実空間のスポットにおいてプレーヤがプレイするためのゲーム処理を行う。例えばゲーム処理部110は、プレーヤのプレイ対象となるオブジェクトを、仮想空間に配置する処理や、プレーヤのプレイ対象となるオブジェクトを、所与の移動アルゴリズムにしたがって仮想空間において移動させる処理などを行う。そしてゲーム処理部110は、当該オブジェクトをプレーヤが捕獲(取得)したり、当該オブジェクトに対してプレーヤが攻撃等の特定の行動を行ったり、或いは当該オブジェクトに対応する所定の動作をプレーヤが行うなどのゲームプレイをプレーヤが行うゲームの処理を行う。例えばゲーム処理部110は、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始し、仮想空間のオブジェクトをプレイ対象とするプレーヤのゲームプレイに応じてゲームを進行させ、ゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了し、プレーヤのゲーム成績や獲得ポイントなどのゲーム結果を演算する処理を行う。
画像取得部104は、スポットでの実空間を撮像部162により撮像した実空間画像を取得する。例えば後述の図5のように端末装置30に設けられた撮像部162によりスポットでの実空間画像が撮像されると、画像取得部104は、撮像された実空間画像のデータを撮像部162から取得する。画像取得部104は、例えばRGBの実空間画像を取得するが、例えば各画素に奥行き値が設定される奥行き画像を取得したり、複数のカメラ視点で撮像され、視差を有する複数の撮像画像を取得してもよい。
表示処理部120は、仮想空間においてプレーヤの視点に対応する仮想カメラから見える仮想空間画像を生成し、実空間画像と仮想空間画像とが合成された表示画像を表示部190に表示する処理を行う。例えば端末装置30に撮像部162が設けられる場合に、この撮像部162の位置がプレーヤの視点に対応するようになり、仮想カメラは、実空間のカメラである撮像部162に対応する仮想的なカメラとなる。そして表示処理部120は、仮想空間において、撮像部162の視点に対応する仮想カメラから見える仮想空間画像を生成する。例えば表示処理部120は、プレーヤのプレイ対象となるオブジェクトを含む複数のオブジェクトが配置設定される仮想空間において、仮想カメラから見える仮想空間画像を生成する。そして表示処理部120は、生成されたスポットに対応する仮想空間の仮想空間画像と、スポットでの実空間を撮像部162により撮像した実空間画像とを合成した表示画像を生成し、ARやMRを実現する表示画像を表示部190に表示する処理を行う。
また表示処理部120は、プレーヤについて所定の動き情報が検出された場合に、仮想空間画像のオブジェクトがプレーヤの視野外に移動する画像又はプレーヤに対する警告画像を表示部190に表示する処理を行う。プレーヤの所定の動き情報の検出は、例えばプレーヤが歩いたり走っていると判定できるような動き情報の検出である。例えばプレーヤの移動量が所定のしきい値を超えたと判定された場合に、プレーヤについて所定の動き情報が検出されたと判断される。プレーヤの動き情報は、撮像部162により撮像された実空間の撮像画像に基づき検出してもよいし、端末装置30に設けられたジャイロセンサや加速度センサなどのモーションセンサからのモーション検出情報に基づき検出してもよいし、撮像画像とモーション検出情報の両方に基づき検出してもよいし、仮想カメラの位置の変化に基づいて検出してもよい。プレーヤの視野は例えば撮像部162の視野であり、仮想カメラの視野である。仮想空間画像のオブジェクトがプレーヤの視野外に移動する画像は、例えばプレーヤの視野に対応する仮想カメラのビューボリューム内(ビューポート内)からビューボリューム外(ビューポート外)にオブジェクトが移動する画像である。この場合にオブジェクトは、通常移動のアルゴリズムでの移動速度よりも速い速度でプレーヤの視野外に移動する。プレーヤに対する警告画像は、プレーヤの歩き動作や走り動作などの所定の動き動作が検出されたことをプレーヤに報知して警告する画像である。
またゲーム処理部110は、プレーヤについて所定の動き情報が検出された場合に、プレーヤのゲーム操作を無効にする処理を行う。例えばゲーム処理部110は、プレーヤの所定の動き情報が検出されると、操作部160によりプレーヤがゲーム操作を行った場合にも、その操作情報を受け付けずに無効にする。操作部160がタッチパネルにより実現される場合には、ゲーム処理部110は、タッチパネルに対するタッチ操作による操作情報を受け付けずに、無効にする。また音声入力によるゲーム操作が行われる場合には、ゲーム処理部110は、入力されたゲーム操作のための音声データを受け付けずに、無効にする。
またゲーム処理部110は、オブジェクトが捕獲状態になった後、プレーヤの視野外(ビューボリューム外、ビューポート外、表示画面外)に移動したか否かを判断する。そしてゲーム処理部110は、視野外でのオブジェクトの滞在時間に応じてたオブジェクトのリリース処理を行う。例えばゲーム処理部110は、視野外でのオブジェクトの滞在時間が所与の設定時間を超えた場合に、オブジェクトをリリース(解放)する処理を行う。視野外でのオブジェクトの滞在時間は、視野外に滞在し続ける時間である。この際、オブジェクトが視野外に出ると計時が始まり、設定時間を超えても視野外にいる場合はオブジェクトをリリースする処理を行うが、設定時間以内に視野内に戻った場合は計時が0にリセットされる。なお、視野外でのオブジェクトの滞在時間は、視野外に滞在する時間のトータル時間でもよい。この際、設定時間以内に視野内に戻っても計時が0にリセットされずに一旦ストップされ、次に視野外に出ると計時が継続される。また、オブジェクトの捕獲状態は例えばオブジェクトを捕らえた状態であり、例えばオブジェクトを捕捉したり拘束する状態である。オブジェクトの捕獲状態は例えばオブジェクトの捕捉状態又は拘束状態と言うことができる。オブジェクトの捕獲状態は、例えば対戦ゲーム、RPG、アクションゲーム等において、プレイ対象オブジェクトであるキャラクタ、アイテム等をつかんで捕らえたり、捕捉したり、拘束した状態である。例えばゲーム処理部110は、オブジェクトの捕獲条件が満たされた場合に、オブジェクトが捕獲状態になったと判断し、捕獲状態のオブジェクトがプレーヤの視野外(カメラの視野外)に移動した場合に、視野外でのオブジェクトの滞在時間の計時処理を行う。そして当該計時処理により滞在時間が所与の設定時間を超えたと判断した場合に、オブジェクトの捕獲状態を解除するリリース処理を行う。これによりオブジェクトはリリース状態(解放状態)になる。なお通常移動のアルゴリズムで移動していたオブジェクトがプレーヤにより捕獲されると、オブジェクトの移動アルゴリズムが、捕獲時用の移動アルゴリズムに切り替わり、オブジェクトが捕獲状態から逃避しようとする動作を行う。そして捕獲時用の移動アルゴリズムによりオブジェクトがプレーヤの視野外に移動し、滞在時間が設定時間を超えたことで、オブジェクトがリリースされると、オブジェクトの移動アルゴリズムが、リリース時のアルゴリズムに切り替わり、その後に通常移動のアルゴリズムに切り替わる。
またゲーム処理部110は、設定時間の長さをプレーヤのゲームステータス情報に応じて変化させる。例えばゲーム処理部110は、プレーヤのゲームステータス情報に応じて、オブジェクトをリリースするか否かの判断に使用される設定時間の長さを変化させる。プレーヤのゲームステータス情報は、例えばプレーヤのゲームにおける経験値、ゲームでの獲得ポイント、プレーヤのゲームにおける各種の能力パラメータ、プレーヤのゲームプレイの履歴(プレイ回数、プレイ頻度等)、或いはプレーヤが所持するアイテムの情報などである。例えばゲーム処理部110は、プレーヤの経験値や獲得ポイントや特定の能力が高いほど、設定時間を長くしたり、プレーヤが所定のアイテムを使用した場合に、設定時間を変化させる。そしてゲーム処理部110は、視野外でのオブジェクトの滞在時間が、プレーヤのステータス情報に応じて変化する設定時間を超えたか否かを判断し、設定時間を超えた場合にオブジェクトをリリースする処理を行う。また、オブジェクトが複数種類である場合、設定時間の長さをオブジェクトの種類毎に異ならせるようにしてもよい。
また表示処理部120は、仮想空間におけるオブジェクトの奥行き方向での位置が、オブジェクトの捕獲が可能な位置になったことを、プレーヤに報知する表示処理を行う。例えばオブジェクトの奥行き方向での位置が所定の位置範囲になったときに、プレーヤによりオブジェクトが捕獲可能になる場合に、表示処理部120は、オブジェクトの奥行き方向での位置が所定の位置範囲になったことをプレーヤに報知する処理を行う。例えば表示処理部120は、オブジェクトを捕獲するための捕獲用オブジェクトを表示する処理を行う。例えばプレーヤがオブジェクトを捕獲するゲームをプレイする場合に、オブジェクトの捕獲に使用する捕獲用オブジェクトについても表示される。そしてオブジェクトの奥行き方向での位置が、この捕獲用オブジェクトによりオブジェクトを捕獲可能な位置範囲になった場合に、それを知らせる報知処理を行う。この報知処理は、オブジェクトが捕獲可能になったことを知らせるマーカーを用いて行ってもよいし、オブジェクトの画像の色等のプロパティを変化させる処理により行ってもよい。
また表示処理部120は、オブジェクトがプレーヤの視野外(ビューポート外、ビューボリューム外)に移動した場合に、視野外におけるオブジェクトの画像を、表示画像に合成表示する処理を行う。例えば表示処理部120は、視野外でのオブジェクトの状況をプレーヤに知らせる画像を、表示画像に重畳して表示するような合成処理を行う。視野外におけるオブジェクトの画像は、例えばオブジェクトがその視野内に入るように配置設定された第2仮想カメラから見える画像である。第2仮想カメラは、例えばオブジェクトの代表点に対して所定の位置関係となる位置であって、オブジェクトが視野内に入るような位置に設定される。そして第2仮想カメラは、オブジェクトの移動に追従するように移動する。このような第2仮想カメラから見える視野外におけるオブジェクトの画像が、表示画像に対して合成される。例えばオブジェクトが視野内から視野外に移動した場合に、オブジェクトが横切った表示画像の画面の端辺の近傍に、ウィンドウ領域が設定され、当該ウィンドウ領域に、視野外におけるオブジェクトの画像が表示される。
また仮想空間設定部106は、仮想的な水中に対応する仮想空間を設定する。例えば仮想空間設定部106は、水中の生物や、水中の泡等の漂流物や、水や、或いは水中から見た水面などを表示するための仮想空間を設定する。例えば水中を構成する複数のオブジェクトが配置される仮想空間を設定する。そして表示処理部120は、仮想的な水中において仮想カメラから見える仮想空間画像である仮想水中画像を生成し、仮想水中画像と実空間画像とが合成された表示画像を表示部190に表示する処理を行う。例えば仮想的な水の中に仮想カメラが配置され、この仮想カメラから見える仮想水中画像が生成されて、実空間画像と合成される。
また本実施形態のゲームシステムは特典処理部112を含む。そして特典処理部112は、スポットでのゲーム処理の結果に応じて、プレーヤに特典を付与する処理を行う。特典は、プレーヤを、より有利にしたり、より優遇するためのものである。特典は、例えばゲームにおいてプレーヤを有利にしたり優遇するためのものであってもよいし、例えばゲーム外において景品や仮想通貨としてプレーヤに付与されるものであってもよい。例えば特典処理部112は、プレーヤに対する特典の付与処理として、プレーヤに対して、経験値、ゲームポイント、ボーナスポイント又は景品の引き換えポイント等の各種のポイントの付与処理を行う。また特典処理部112は、特典の付与処理として、プレーヤが特定の景品を獲得できるような特典を付与する処理を行ってもよい。特定の景品は、例えば高価な景品やレア度の高い景品などである。例えば特典処理部112は、特定の景品を獲得可能にする情報を、レシートに印刷したり、カードに書き込んだり、コードに含めたり、或いはプレーヤの情報としてサーバにアップロードするなどの処理を行うことができる。また特典処理部112は、プレーヤの現在や過去のゲームプレイ情報や、ゲーム成績、獲得ポイントなどのゲーム結果情報などに応じた特典の付与処理を行う。例えば特典処理部112は、ゲームプレイ情報やゲーム結果情報に応じて、特典の付与条件が満たされたか否かを判断したり、或いはプレーヤに付与される特典の種類や内容を変化させる処理を行う。
また本実施形態では、実空間のスポットに対しては、プレーヤのゲームクリア対象となるクエストが設定されており、特典処理部112は、プレーヤがクエストをクリアしたことを条件に特典をプレーヤに付与する処理を行う。例えばスポットに対して複数のクエストが設定されていてもよく、この場合には、例えば複数の各クエストをプレーヤがクリアするごとに、プレーヤに対して特典が付与される。クエストは、例えば仮想空間のオブジェクトに関するクエストであり、オブジェクトを捕獲(取得)したり、オブジェクトに対して攻撃したり、或いはオブジェクトに対応する所定の動作を行うなどのクエストである。クエストの情報は、クリアしたときの特典の情報が関連づけられて、記憶部170に記憶される。
またゲーム処理部110は、クエストにおいて、プレーヤのプレイ対象となる特定オブジェクトを仮想空間に出現させるゲーム処理を行う。そして特典処理部112は、特定オブジェクトについてのクエストのクリア条件が満たされた場合に、特典をプレーヤに付与する処理を行う。特定オブジェクトは、例えば特別なオブジェクトであり、特定オブジェクトのクエストのクリア条件が満たされると、通常のオブジェクトに比べて、よりプレーヤを有利にしたり優遇する特典が付与される。例えば特定オブジェクトは、通常のオブジェクトよりもサイズが大きかったり、通常のオブジェクトとは異なる移動アルゴリズムで移動したり、或いは通常のオブジェクトよりも高品質なCG(Computer Graphics)のオブジェクトとなっている。
また本実施形態では、例えば複数のスポットが実空間に設定される。そして仮想空間設定部106は、複数のスポットの各スポットにおいて取得されたアクセス情報に基づいて、各スポットごとに異なるオブジェクトが登場する仮想空間の設定処理を行う。例えば第1アクセスポイントにおいて第1アクセス情報が取得されると、仮想空間設定部106は、第1アクセス情報に対応する第1仮想空間の設定処理を行う。例えば仮想空間設定部106は、第1アクセス情報に基づいて仮想空間情報記憶部172から、第1仮想空間の情報を読み出して、第1仮想空間の設定処理を行う。また第2アクセスポイントにおいて第2アクセス情報が取得されると、仮想空間設定部106は、第2アクセス情報に対応する第2仮想空間の設定処理を行う。例えば仮想空間設定部106は、第2アクセス情報に基づいて仮想空間情報記憶部172から、第2仮想空間の情報を読み出して、第2仮想空間の設定処理を行う。これらの第1仮想空間と第2仮想空間とでは、出現する複数のオブジェクトの少なくとも一部が異なっている。また第1仮想空間と第2仮想空間とでは、設定されるクエストも異なっている。
2.本実施形態の手法
次に本実施形態の手法について詳細に説明する。なお以下では、本実施形態を釣りゲームに適用した場合について主に例にとり説明するが、本実施形態はこれに限定されるものではない。例えば本実施形態は、魚以外の生物やモンスターを捕獲するゲームや、仮想空間に配置されたアイテムを収集するゲーム、仮想空間に出現する敵のオブジェクトと対戦するゲーム、音楽ゲーム、RPG又はシューティングゲーム等の種々のゲームに適用可能である。
次に本実施形態の手法について詳細に説明する。なお以下では、本実施形態を釣りゲームに適用した場合について主に例にとり説明するが、本実施形態はこれに限定されるものではない。例えば本実施形態は、魚以外の生物やモンスターを捕獲するゲームや、仮想空間に配置されたアイテムを収集するゲーム、仮想空間に出現する敵のオブジェクトと対戦するゲーム、音楽ゲーム、RPG又はシューティングゲーム等の種々のゲームに適用可能である。
2.1 ゲームコントローラ
図2は本実施形態におけるプレーヤのゲームプレイの様子を示す説明図である。図2では、プレーヤは、スマートフォン等の端末装置30に対してゲームコントローラ50を取り付ける。端末装置30は表示部190と撮像部162を有する。撮像部162は後述の図5に示すように端末装置30の背面側に設けられている。そして端末装置30の表示部190には、魚のオブジェクトOB1、OB2の画像を含む仮想空間画像IMVと、撮像部162により実空間を撮像した画像である実空間画像IMRとが合成された表示画像が、ゲーム画像として表示される。これによりプレーヤはARやMRによる釣りのゲームをプレイできるようになる。
図2は本実施形態におけるプレーヤのゲームプレイの様子を示す説明図である。図2では、プレーヤは、スマートフォン等の端末装置30に対してゲームコントローラ50を取り付ける。端末装置30は表示部190と撮像部162を有する。撮像部162は後述の図5に示すように端末装置30の背面側に設けられている。そして端末装置30の表示部190には、魚のオブジェクトOB1、OB2の画像を含む仮想空間画像IMVと、撮像部162により実空間を撮像した画像である実空間画像IMRとが合成された表示画像が、ゲーム画像として表示される。これによりプレーヤはARやMRによる釣りのゲームをプレイできるようになる。
図3にゲームコントローラ50の斜視図を示す。表示部190及び撮像部162を有する端末装置30に取り付け可能なゲームコントローラ50は、端末装置30にゲームコントローラ50を固定するための固定部52と、プレーヤが把持する把持部60と、プレーヤがゲーム操作を行うための操作部70を含む。固定部52には、端末装置30の4つのコーナー部に対応する位置に取り付け用のゴム部材54が設けられており、これらのゴム部材54等により、端末装置30にゲームコントローラ50が固定される。また釣り竿のリールを模した操作部70には、ハンドル72が設けられており、プレーヤはこのハンドル72を回す回転操作が可能になっている。
そして図2に示すようにプレーヤは、例えば左手によりゲームコントローラ50の把持部60を把持し、右手によりゲームコントローラ50の操作部70を操作することで、釣りゲームの操作を行う。具体的には、プレーヤは、操作部70のハンドル72を回す操作を行うことで、後述するように、釣りゲームにおいてリールにより釣り糸を巻いて魚を釣るゲーム操作が行われるようになる。そしてゲーム処理部110は、ゲームコントローラ50の操作部70を用いたプレーヤのゲーム操作に基づいてゲーム処理を行う。例えばプレーヤが操作部70のハンドル72を回すゲーム操作を行うことで、魚のオブジェクトOB1、OB2等を釣るゲームの処理が行われるようになる。このようにすれば、プレーヤは、例えば端末装置30を用いた操作では実現できないゲーム操作を、ゲームコントローラ50を用いて行えるようになる。例えばプレーヤは、端末装置30の表示部190へのタッチ操作やボタン操作等により実現できないゲーム操作を、ゲームコントローラ50を用いて行えるようになる。これにより、プレーヤのゲーム操作が容易になり、ゲーム操作の好適なインターフェース環境を提供することが可能になる。
次にゲームコントローラ50の具体的な構成及び動作について、図3~図5を用いて説明する。図3に示すように、ゲームコントローラ50は、固定部52と、把持部60と、端末装置30の表示部190との接点を有する接点部材64と、プレーヤが把持部60を把持したときにプレーヤ(プレーヤの肌)に接触する電極62と、プレーヤがゲーム操作として回転操作を行うための操作部70を含む。また図4に示すようにゲームコントローラ50は、操作部70の回転操作に応じて、接点部材64の接点と電極62との間の電気的な接続をオン又はオフにするスイッチユニット80を含む。スイッチユニット80は例えばマイクロスイッチ等により実現できる。
具体的には図3に示すように、接点部材64は例えばクリップの形状となっており、端末装置30の前面及び背面をクリップにより挟むことで、接点部材64が取り付けられる。また接点部材64において、端末装置30の前面に対向する面には、例えば導電性ゴム等の導電部材で形成された不図示の接点が設けられている。例えば凸形状等の接点が設けられている。また表示部190には、タッチ操作領域が設定され、このタッチ操作領域に対して接点が接触するように、接点部材64が取り付けられる。ここで、表示部190のタッチパネルは静電容量型のタッチパネルになっている。また把持部60では、プレーヤが把持部60を把持した時に、プレーヤの手や指等が触れる場所に電極62が設けられている。
そしてプレーヤが操作部70のハンドル72を回す回転操作を行うと、図4のスイッチユニット80が、接点部材64の接点と電極62との間の電気的な接続をオン又はオフにする。例えば接点部材64の接点と電極62との間の接続がオフの場合には、プレーヤの静電容量が、接点に接触するタッチ操作領域に付加されないが、接点部材64の接点と電極62との間の接続がオンになると、プレーヤの静電容量が、接点に接触するタッチ操作領域に付加されるようになる。これにより表示部190のタッチ操作領域に対するタッチ操作が擬似的に実現されるようになる。具体的にはプレーヤがハンドル72を回す回転操作を行うと、ハンドル72の根元部分に設けられる図4に示す複数の突起部74が回転移動する。そして突起部74が、スイッチユニット80に設けられたローラー部82に接触すると、スイッチユニット80のスイッチ84が押下されて、接点部材64の接点と電極62との間の電気的な接続をオンになる。従って、プレーヤがハンドル72を回す回転操作を行うと、接点部材64の接点と電極62との間の電気的な接続のオン、オフが繰り返され、表示部190のタッチ操作領域に対する連続タップが行われるようになる。例えばプレーヤがハンドル72を速く回せば、時間間隔が短い連続タップが行われ、プレーヤがハンドル72を遅く回せば、時間間隔が長い連続タップが行われる。即ち、プレーヤがハンドル72を速く回すほど、時間間隔が短くなる連続タップが行われるようになる。
このように本実施形態のゲームコントローラ50では、プレーヤによる操作部70の回転操作に応じて、接点部材64の接点と電極62との間の電気的な接続がオン又はオフにされて、表示部190のタッチ操作領域への連続タップの操作が実現されるようになる。従って、プレーヤの回転操作を、連続タップの操作に変換できるようになる。そして例えばプレーヤの回転操作が速くなるほど、連続タップの時間間隔も短くなり、プレーヤの回転操作を連続タップの操作に変換して、好適なゲーム操作インターフェース環境を実現できるゲームコントローラ50の提供が可能になる。
また本実施形態のゲームコントローラ50では、図3に示すように、プレーヤが把持する把持部60は、端末装置30にゲームコントローラ50が固定されたときに端末装置30の下辺に対応する位置に設けられる。例えば把持部60は、端末装置30の下辺から下方向に延在する例えば略円筒形状の部材となっている。そして操作部70は、端末装置30にゲームコントローラ50が固定されたときに端末装置30の例えば右辺に対応する位置に設けられる。なお図3では、操作部70を、端末装置30の右辺に対応する位置に設けているが、操作部70を、端末装置30の左辺に対応する位置に設けるようにしてもよい。このようにすれば、プレーヤは、一方の手で把持部60を把持しながら、他方の手で操作部70の回転操作を行えるようになる。そして把持部60は、端末装置30の下辺に対応する位置に設けられるため、プレーヤが把持部60を一方の手で把持したときに、端末装置30の表示部190の画面を、プレーヤの顔の近くに位置させることが可能になる。従って、図2のように仮想空間画像IMVと実空間画像IMRが合成された表示画像を表示するARやMRに好適なゲームコントローラ50の実現が可能になる。
また図5のゲームコントローラ50の模式的な側面図に示すように、ゲームコントローラ50の固定部52は、端末装置30にゲームコントローラ50が固定されたときに端末装置30の背面に対向する板状部56を含む。例えば固定部52の板状部56の面が、端末装置30の背面に対向するように、端末装置30にゲームコントローラ50が取り付けられることで、安定した取り付けが可能になる。そして図5に示すように板状部56の厚さDTは、端末装置30の背面に設けられるNFCのタグリーダー164の通信可能距離よりも小さくなっている。例えばNFCの通信可能距離をDNとする。この場合に、DT<DNとなっており、更に望ましくはDT<DN/2となっている。NFCの通信可能距離DNは例えば10cm未満である。そして、ゲームコントローラ50が取り付けられた状態の端末装置30の背面側を、NFCタグに近づけて接触させる操作を行った場合に、安定的なNFCタグの読み取りを可能にするためには、板状部56の厚さDTは例えば5cm未満程度とすることが望ましい。このようにすれば、プレーヤは、端末装置30にゲームコントローラ50が取り付けられた状態で、実空間のスポットに設置されたNFCタグに対して、端末装置30の背面側を接触させて、仮想空間のアクセス情報を安定して読み取ることが可能になる。これにより、アクセス情報の読み取り操作におけるプレーヤの利便性を向上できる。また本実施形態のゲームコントローラ50では、例えば固定部52の板状部56が、撮像部162の視界を遮らないような形状になっている。例えば板状部56のうち、撮像部162の位置に対応する部分には穴部等が形成され、撮像部162により実空間の画像を適切に撮像できるようになっている。
なお本実施形態のゲームコントローラ50は図2~図5で説明した構成に限定されず種々の変形実施が可能である。例えば図2~図5ではプレーヤの回転操作をタッチパネルへの連続タップの操作に変換する場合について説明したが、これに限定されない。例えばゲームコントローラ50は、プレーヤの第1操作を、第1操作とは異なる操作態様の第2操作に変換できるものであればよく、例えばプレーヤのボタン操作を連続タップの操作に変換したり、プレーヤのレバー操作やスライド操作を連続タップの操作に変換するものであってもよい。或いは、ゲームコントローラ50は、プレーヤの回転操作、ボタン操作、レバー操作又はスライド操作等を、連続タップ以外の操作(ドラッグ操作、フリック操作等)に変換するものであってもよい。また図4ではスイッチユニット80を用いたが、本実施形態はこれに限定されない。例えばゲームコントローラ50が、操作部70を用いて入力したプレーヤのゲーム操作の操作信号を変換し、変換された操作信号を、ブルートゥース等の近接無線通信により端末装置30に送信してもよい。例えばゲームコントローラ50が、回転操作の操作信号を、連続タップの操作信号に変換して、端末装置30に送信してもよい。また本実施形態ではゲームコントローラ50を用いてプレーヤのゲーム操作を行う場合について主に例にとり説明するが、本実施形態はこれに限定されない。例えばゲームコントローラ50を使用せずに、端末装置30のタッチパネル等の操作部160を用いたゲーム操作の情報だけに基づいて、本実施形態の各処理を行うようにしてもよい。
2.2 ゲームの説明
次に本実施形態により実現されるゲームの一例について説明する。図6~図10は本実施形態により生成されるゲーム画像である表示画像の例である。ここでは釣りゲーム用の表示画像が生成されている。図2において説明したように、この表示画像は、魚や水中の画像を含む仮想空間画像IMVと、実空間のスポットでの撮像画像である実空間画像IMRが合成された画像である。例えば実空間の店舗、施設などのスポットに、NFCタグ等が設置され、このNFCタグ等からアクセス情報を読み出すことで、釣り場を表す仮想空間画像IMVが生成される。これによりプレーヤは、店舗、施設などのスポットにおける実空間画像と、釣りゲーム用の仮想空間画像IMVとが合成された表示画像を見ながら、釣りゲームを楽しむことができる。従って、プレーヤには、あたかも実空間のスポットに、魚が出現したかのように見えるため、実空間のスポットにおいて、実空間と仮想空間を融合したゲームをプレイすることが可能になる。また図2において、プレーヤが、ゲームコントローラ50が取り付けられた端末装置30の背面の撮像部162を、自身の周りの360度の範囲の色々な方向に向けると、その各方向における仮想空間画像IMVが、実空間画像IMRに合成されて、端末装置30の表示部190に表示される。従って、あたかも実空間に重畳された仮想的な水中の中で、釣りゲームを行っているような感覚をプレーヤに与えることが可能になる。なお本実施形態では、例えば実空間画像IMRは最遠景の画像に設定され、最遠景に設定された実空間画像IMRに対して仮想空間画像IMVを合成する処理が行われている。なお実空間の物体の奥行き値も反映させて、当該物体の奥行き値とオブジェクトの奥行き値とに基づいて仮想空間のオブジェクトの隠面消去処理を行うようにしてもよい。
次に本実施形態により実現されるゲームの一例について説明する。図6~図10は本実施形態により生成されるゲーム画像である表示画像の例である。ここでは釣りゲーム用の表示画像が生成されている。図2において説明したように、この表示画像は、魚や水中の画像を含む仮想空間画像IMVと、実空間のスポットでの撮像画像である実空間画像IMRが合成された画像である。例えば実空間の店舗、施設などのスポットに、NFCタグ等が設置され、このNFCタグ等からアクセス情報を読み出すことで、釣り場を表す仮想空間画像IMVが生成される。これによりプレーヤは、店舗、施設などのスポットにおける実空間画像と、釣りゲーム用の仮想空間画像IMVとが合成された表示画像を見ながら、釣りゲームを楽しむことができる。従って、プレーヤには、あたかも実空間のスポットに、魚が出現したかのように見えるため、実空間のスポットにおいて、実空間と仮想空間を融合したゲームをプレイすることが可能になる。また図2において、プレーヤが、ゲームコントローラ50が取り付けられた端末装置30の背面の撮像部162を、自身の周りの360度の範囲の色々な方向に向けると、その各方向における仮想空間画像IMVが、実空間画像IMRに合成されて、端末装置30の表示部190に表示される。従って、あたかも実空間に重畳された仮想的な水中の中で、釣りゲームを行っているような感覚をプレーヤに与えることが可能になる。なお本実施形態では、例えば実空間画像IMRは最遠景の画像に設定され、最遠景に設定された実空間画像IMRに対して仮想空間画像IMVを合成する処理が行われている。なお実空間の物体の奥行き値も反映させて、当該物体の奥行き値とオブジェクトの奥行き値とに基づいて仮想空間のオブジェクトの隠面消去処理を行うようにしてもよい。
図6においてプレーヤは、浮きFLをDRの方向にドラッグする操作を、表示部190のタッチパネルに対して行って、釣り竿により浮きFLを投げる操作を行う。図6ではゲージGAが表示され、ゲージGAにおいて、より手前側の方に浮きFLをドラッグするほど、より遠くに浮きFLを投げることが可能になる。図6では、図6の位置に浮きFLをドラッグする操作を行ったときにおける釣り糸の仮想的な軌道ORが表示されると共に、浮きFLの予測着地点に、仮想的な浮きのマーカーMFLやリング状のマーカーMRIが表示される。この際、浮きFLの予測着地点がより明白となるように奥行きの距離を数字で示すようにしてもよい。即ち、プレーヤのドラッグ操作によるゲージGAでのドラック量が大きくなるにつれて、釣り糸の仮想的な軌道ORが徐々に奥に伸びていき、奥行きの距離を示す数字も大きくなる。また捕獲のターゲットとなっている魚のオブジェクトOB1が捕獲可能であることを示すマーカーMQが表示されると共に、魚のオブジェクトOB1の画像が、例えば青等の所定色に設定されて、捕獲可能であることが示される。プレーヤは、捕獲対象となる魚のオブジェクトOB1の近くに、浮きFLが投げられるように、これらのマーカーMQ等やオブジェクトOB1の色等を見ながら、手の指で、浮きFLのドラッグ位置を調整する。そしてプレーヤが、ドラッグ位置から手の指を離すと、浮きFLが投げられる。
図7は、浮きFLが投げられた後、魚のオブジェクトOB1が食いついて、捕獲状態になった場合の表示画像の例である。捕獲状態は、釣り糸FTにより魚のオブジェクトOB1が捕らえられた状態であり、オブジェクトの捕捉状態、拘束状態と呼ぶことができる。また浮きFLを投げる前の状態は、捕獲の準備状態と言うことができ、浮きFLを投げた後、オブジェクトOB1が食いついて捕獲状態になるまでは捕獲の待機状態と言うことができる。また食いついたオブジェクトOB1をつり上げた状態は、捕獲の完了状態と言うことができる。捕獲状態になると、魚がヒットしたことを示すマーカーMHが表示される。プレーヤはこのように魚がヒットして捕獲状態になると、釣り竿のリールに対応する図3のハンドル72を回すことで、釣り糸FTを巻いて、魚のオブジェクトOB1を手前側に引き寄せる操作を行う。一方、魚のオブジェクトOB1は、捕獲状態になると、通常移動のアルゴリズムとは異なる捕獲時用の移動アルゴリズムにより移動するようになる。例えば魚のオブジェクトOB1は、釣り糸FTを切って逃げるために、激しい動きをしながら、上下左右や前後に速い速度で移動するようになる。そしてプレーヤは、魚のオブジェクトOB1が視野内から逃げないように、端末装置30の撮像部162のカメラ方向(視線方向)が、魚のオブジェクトOB1の方に向くように、端末装置30を上下左右等に動かす。
図8は、画面の左端辺の近くに魚のオブジェクトOB1が移動した場合の表示画像の例であり、図9は、図8から魚のオブジェクトOB1が左方向に更に移動して、プレーヤの視野外に魚のオブジェクトOB1が移動した場合の表示画像の例である。
このように魚のオブジェクトOB1がプレーヤの視野外に移動した場合には、視野外におけるオブジェクトOB1の画像が、表示画像に合成表示される。例えば表示画像上のウィンドウ領域WDに、視野外におけるオブジェクトOB1の画像が表示される。
また捕獲状態になった魚のオブジェクトOB1が、プレーヤの視野外に移動すると、視野外でのオブジェクトOB1の滞在時間の計時処理が行われる。そして視野外でのオブジェクトOB1の滞在時間が所与の設定時間を超えると、図10のように釣り糸が切れて魚が逃げたことを知らせるマーカーMCTが表示される。即ち、捕獲状態のオブジェクトOB1がリリース状態(解放状態)になって逃げる表示画像が表示される。
一方、プレーヤは、視野外でのオブジェクトOB1の滞在時間が設定時間を超えることなく、図3のハンドル72を回して釣り糸FTを巻くことで、魚のオブジェクトOB1の引き上げに成功すると、魚のオブジェクトOB1は獲得状態(捕獲の完了状態)になり、魚を釣り上げて獲得することが可能になる。なお本実施形態では、魚を釣るための必殺技も用意されており、ゲームコントローラ50に設けられる不図示のボタン或いは画面に表示される不図示の必殺技のアイコンにプレーヤがタッチすることで、魚に対して電気が走り、魚の動きが弱まることで、容易に魚を釣り上げることが可能になる。
以上のように本実施形態によれば、実空間のスポットに釣り場の仮想空間が設定され、この釣り場に出現する魚を捕獲する釣りゲームを、プレーヤは楽しむことが可能になる。
2.3 本実施形態の処理
図11は本実施形態の処理を説明するフローチャートである。まずゲームシステムは、実空間のスポットから仮想空間のアクセス情報を取得する(ステップS1)。例えばNFCタグやブルートゥースのビーコン等を用いて仮想空間のアクセス情報を取得する。そしてゲームシステムは、取得されたアクセス情報に基づいて、スポットに対応する仮想空間を設定する(ステップS2)。例えばアクセス情報に基づいて、仮想的な釣り場となる仮想空間を設定する。次にゲームシステムは、仮想空間のオブジェクトをプレイ対象とするゲームを、実空間のスポットにおいてプレーヤがプレイするためのゲーム処理を実行する(ステップS3)。例えば実空間の店舗等の場所でプレーヤが釣りゲーム等のゲームをプレイするためのゲーム処理を実行する。またゲームシステムは、スポットでの実空間を撮像部162により撮像した実空間画像を取得する(ステップS4)。例えば端末装置30の撮像部162により実空間を撮影することで実空間画像が取得される。次にゲームシステムは、仮想空間においてプレーヤの視点に対応する仮想カメラから見える仮想空間画像を生成する(ステップS5)。例えば魚が水中で泳ぐような仮想空間画像を生成する。そしてゲームシステムは、実空間画像と仮想空間画像が合成された表示画像を表示部190に表示する(ステップS6)。そしてゲームシステムは、ゲームが終了したか否かを判断し(ステップS7)、終了しなかった場合にはステップS3に戻り、終了した場合には処理を終了する。
図11は本実施形態の処理を説明するフローチャートである。まずゲームシステムは、実空間のスポットから仮想空間のアクセス情報を取得する(ステップS1)。例えばNFCタグやブルートゥースのビーコン等を用いて仮想空間のアクセス情報を取得する。そしてゲームシステムは、取得されたアクセス情報に基づいて、スポットに対応する仮想空間を設定する(ステップS2)。例えばアクセス情報に基づいて、仮想的な釣り場となる仮想空間を設定する。次にゲームシステムは、仮想空間のオブジェクトをプレイ対象とするゲームを、実空間のスポットにおいてプレーヤがプレイするためのゲーム処理を実行する(ステップS3)。例えば実空間の店舗等の場所でプレーヤが釣りゲーム等のゲームをプレイするためのゲーム処理を実行する。またゲームシステムは、スポットでの実空間を撮像部162により撮像した実空間画像を取得する(ステップS4)。例えば端末装置30の撮像部162により実空間を撮影することで実空間画像が取得される。次にゲームシステムは、仮想空間においてプレーヤの視点に対応する仮想カメラから見える仮想空間画像を生成する(ステップS5)。例えば魚が水中で泳ぐような仮想空間画像を生成する。そしてゲームシステムは、実空間画像と仮想空間画像が合成された表示画像を表示部190に表示する(ステップS6)。そしてゲームシステムは、ゲームが終了したか否かを判断し(ステップS7)、終了しなかった場合にはステップS3に戻り、終了した場合には処理を終了する。
以上のように本実施形態によれば、実空間のスポットから取得された仮想空間のアクセス情報に基づいて、スポットに対応する仮想空間が設定され、仮想空間のオブジェクトをプレイ対象とするゲームをプレーヤがプレイするためのゲーム処理が行われると共に、仮想空間においてプレーヤの視点に対応する仮想カメラから見える仮想空間画像が生成される。そしてスポットでの実空間を撮像した実空間画像が取得され、実空間画像と仮想空間画像が合成された表示画像が表示部190に表示される。このようにすれば、プレーヤは、実空間のスポットでの実空間画像と、実空間のスポットに対応して設定された仮想空間の仮想空間画像とが合成された表示画像を見ながら、仮想空間のオブジェクトをプレイ対象とするゲームをプレイできるようになる。従って、実空間のスポットにおいて実空間と仮想空間を融合したゲームのプレイを可能にするゲームシステム等を提供できるようになる。
例えば、これまでは、ゲームにおけるプレーヤの行動の範囲が自宅等の所定の場所に制限され、携帯型端末装置のゲームにおいても、プレーヤはゲーム内の仮想空間のみでの行動に制限されており、実空間と仮想空間を融合したゲームを楽しむことができなかった。またショッピングセンターなどでは、顧客が繰り返して店舗を訪れる動機を形成しにくいことや、店舗に訪れる機会が無くなることなど、十分な顧客の誘導を実現できておらず、現実世界と融合したゲームを実現できると共に、店舗への集客効果も高めることができるゲームシステムが求められている。この点、本実施形態によれば、現実世界と融合したゲームを実現することが可能になる。また店舗等の所定のスポットに、NFCタグなどのアクセス情報の発生ポイントを設置することで、プレーヤの行動範囲を拡大させることができ、来店の促進効果を実現することが可能になる。また、後述するように例えばゲーム処理の結果に応じたポイント等の特典をプレーヤに付与して、例えば現実の店舗で使えるようにすることなどにより、来店効果や販売促進効果を得ることが可能になる。
また本実施形態では、プレーヤについて所定の動き情報が検出された場合に、仮想空間画像のオブジェクトがプレーヤの視野外に移動する画像又はプレーヤに対する警告画像を表示する処理を行う。またプレーヤについて所定の動き情報が検出された場合に、プレーヤのゲーム操作を無効にする処理を行う。図12はこのようなプレーヤの動き情報に基づく本実施形態の処理を説明するフローチャートである。
まずゲームシステムはプレーヤの動き情報を監視する(ステップS21)。例えばゲームシステムは、撮像部162により撮像された撮像画像に基づいて、プレーヤの動き情報を監視したり、端末装置30に設けられたジャイロセンサや加速度センサなどのモーションセンサのモーション検出情報に基づいて、プレーヤの動き情報を監視する。或いは撮像画像及びモーション検出情報の両方に基づいて、プレーヤの動き情報を監視する。そしてゲームシステムは、プレーヤについて所定の動き情報が検出されたかを判断する(ステップS22)。例えばゲームシステムは、プレーヤの移動量が所定のしきい値を超えたと判定された場合に、プレーヤについて所定の動き情報が検出されたと判断する。そしてゲームシステムは、プレーヤについて所定の動き情報が検出されたと判断した場合に、仮想空間のオブジェクトがプレーヤの視野外に移動する画像や警告画像を表示する(ステップS23)。またゲームシステムは、プレーヤについて所定の動き情報が検出されたと判断した場合に、プレーヤのゲーム操作を無効にする処理を実行する(ステップS24)。
例えば図2に示すように本実施形態では、プレーヤが端末装置30の表示部190を自身の目の前に位置させて、表示部190に表示される実空間画像IMRと仮想空間画像IMVの合成画像を見ながらゲームをプレイする。具体的にはプレーヤは、ゲームコントローラ50の把持部60を把持することで、端末装置30の表示部190を自身の目の前に位置させて、実空間画像IMRと仮想空間画像IMVの合成画像を注視してゲームをプレイする。このようにプレーヤは、端末装置30の表示部190の合成画像を注視しているため、実空間におけるプレーヤの周囲の状況を十分に把握できなくなり、周囲の物体や人にぶつかるなどの問題が発生するおそれがある。
そこで本実施形態では、例えば図13(A)に示すように、端末装置30を所持してゲームをプレイしているプレーヤの歩き動作や走り動作などの所定の動き情報が検出された場合に、仮想空間のオブジェクトOB1、OB2をビューボリュームVVの外に移動させる処理を行う。これによりプレーヤの視野内(表示画面内)から視野外(表示画面外)に魚のオブジェクトOB1、OB2が移動して、プレーヤの視野から消えるようになるため、プレーヤは、オブジェクトOB1、OB2をプレイ対象としたゲームをプレイできなくなる。従って、プレーヤのゲームプレイを中断させることが可能になり、プレーヤに自身の周囲の状況を把握させて、周囲の物体や人にぶつかるなどの問題が発生するのを防止して、安全性を向上できる。或いは図13(B)に示すように、プレーヤの所定の動き情報が検出された場合に、プレーヤに対して警告画像を表示する。例えばプレーヤの歩き動作などの所定の動き動作が検出されたことをプレーヤに報知して警告する警告画像を表示する。このような警告画像が表示部190に表示されることで、プレーヤのゲームプレイを中断させることが可能になり、プレーヤに自身の周囲の状況を把握させて、周囲の物体や人にぶつかるなどの問題が発生するのを防止して、安全性を向上できる。
また本実施形態では、図12のステップS24に示すように、プレーヤについて所定の動き情報が検出された場合に、プレーヤのゲーム操作が無効になる。例えばプレーヤが表示部190のタッチパネルのタッチ操作を行ったり、図2の操作部70の回転操作などを行っても、これらの操作は受け付けられず、無効になる。これにより、プレーヤは、自身の操作が受け付けられないため、ゲームをプレイできなくなる。従って、プレーヤのゲームプレイを中断させることが可能になり、プレーヤに自身の周囲の状況を把握させて、周囲の物体や人にぶつかるなどの問題が発生するのを防止して、安全性を向上できる。
また本実施形態では、オブジェクトが捕獲状態になった後、プレーヤの視野外に移動し、視野外でのオブジェクトの滞在時間が所与の設定時間を超えた場合に、オブジェクトをリリースする処理を行う。図14は、このようなオブジェクトが視野外に移動した場合の本実施形態の処理を説明するフローチャートである。
まずゲームシステムはオブジェクトが捕獲状態になったか否かを判断する(ステップS31)。例えば図7に示すように魚のオブジェクトOB1が食いついてヒットした場合に、オブジェクトOB1が捕獲状態(捕捉状態)になったと判断する。次にゲームシステムは、捕獲状態のオブジェクトがプレーヤの視野外に移動したか否かを判断する(ステップS32)。例えばゲームシステムは、図8に示すように魚のオブジェクトOB1が、画面の端辺の方に移動して、図9のように画面外に移動した場合に、プレーヤの視野外に移動したと判断する。そしてゲームシステムは、オブジェクトがプレーヤの視野外に移動した場合には、視野外でのオブジェクトの滞在時間が所与の設定時間を超えたか否かを判断する(ステップS33)。即ち図9のように魚のオブジェクトOB1が視野外に位置する場合に、ゲームシステムは、視野外での滞在時間が、所与の設定時間を超えたか否かを判断する。そしてゲームシステムは、視野外でのオブジェクトの滞在時間が所与の設定時間を超えた場合には、オブジェクトをリリースする処理を行う(ステップS34)。例えば図10に示すように、釣り糸が切れて、魚のオブジェクトOB1がリリースされて逃げる処理が行われる。またゲームシステムは、ステップS33で滞在時間が所与の設定時間を超えていない場合には、オブジェクトがプレーヤの視野内に移動したか否かを判断し(ステップS35)、視野内に移動した場合にはステップS32に移行し、視野内に移動していない場合にはステップS33に移行する。
例えば本実施形態により実現される釣りゲームでは、釣り竿により投げた浮きに対して魚が食いついてヒットすると、魚が上下左右や前後に激しく逃げる動きをする。これに対してプレーヤは、端末装置30の撮像部162のカメラ方向が魚の方向を向くように端末装置30を動かして、逃げる魚が視野内に入るようにする。そしてロッド(釣り竿、釣り糸)に対しては強度パラメータが設定されており、魚の逃げの速度が速く、図9のように魚がプレーヤの視野外に移動すると、視野外での魚の滞在時間の計時処理が行われる。そして滞在時間が所与の設定時間を超えると、釣り糸が切れたと判断されて、捕獲状態の魚がリリースされる。このようにすれば、捕獲状態の魚等のオブジェクトが視野外に移動して、所与の設定時間が経過すると、当該オブジェクトがリリースされるようになる。従って、プレーヤは、捕獲状態のオブジェクトがリリースされないように、オブジェクトが視野内に入るように懸命な操作を行うようになる。これにより、オブジェクトを捕獲するゲームにおけるプレーヤの熱中度や没入度を向上できるようになる。
また本実施形態では、プレーヤは、魚等のオブジェクトが、プレーヤの視野外である端末装置の画面外に逃げないように、端末装置のカメラの方向をオブジェクトの方向に向けながら、オブジェクトを追うようになる。従って、プレーヤは端末装置を持ちながら様々な方向に歩き出すことになり、プレーヤの周囲の物体にぶつかる等の事態が発生するおそれがある。この点、本実施形態では後述の図12~図13(B)で説明するように、プレーヤの動き情報を検出して、警告表示等を行っているため、このような事態の発生も防止できるようになる。
なお本実施形態では、例えばオブジェクトが捕獲状態になってから、所定時間内に捕獲が完了しなかった場合に、オブジェクトをリリース状態にしてもよい。或いはオブジェクトが捕獲状態になってから、プレーヤ(プレーヤの視点、仮想カメラ)に対して所定距離範囲内に入らない場合に、オブジェクトをリリース状態にしてもよい。或いは、オブジェクトをリリース状態にするか否かを抽選処理で判定してもよい。例えばプレーヤがリールを巻くたびに、抽選処理を実行して、オブジェクトをリリース状態にするか否かを判断する。これらの処理は、オブジェクトが画面内にいることを条件に行ってもいし、オブジェクトが画面内にいるか画面外にいるかによらずに行ってもよい。例えば、所定時間を超えるかどうかによって判定する場合は、オブジェクトが捕獲状態になってから第1の計時が始まり、第1の所定時間(例えば30秒)を超えているかどうかが判定されると共に、画面外に出た時から第2の計時が始まり、第1の所定時間より少ない第2の所定時間(例えば15秒)を超えているかどうかが判定される。また、オブジェクトが複数種類である場合、所定時間、所定距離又は抽選処理に係る設定内容(例えば時間の長さ、距離の範囲、抽選の確率)を、オブジェクトの種類毎に異ならせるようにしてもよい。
また本実施形態では、図14のステップS33の設定時間の長さを、プレーヤのゲームステータス情報に応じて変化させる。例えばプレーヤのゲームの経験値、ゲームの獲得ポイント、各種の能力パラメータ、ゲームプレイ履歴又はアイテムの情報などに応じて、設定時間を長くしたり、短くする処理を行う。このようにすれば、視野外でのオブジェクトの滞在時間が、プレーヤのゲームステータス情報に応じて長さが変化する設定時間を超えたか否かを判断して、オブジェクトをリリースするか否かを判定できるようになる。従って、プレーヤのゲームステータス情報を反映させたオブジェクトのリリース処理を実現できるようになる。例えば本実施形態では、ロッドの強度パラメータが設定されており、この強度パラメータの値がプレーヤのゲームステータス情報に応じて変化する。一例としては、プレーヤがゲームプレイにより獲得した経験値や各種ポイント等が高くなるほど、強度パラメータの値を大きくして、ロッドの強度を高める。或いはプレーヤが特定のアイテムを使用することで、ロッドの強度パラメータの値が大きくなるようにしてもよい。そして図14のステップS33の設定時間はロッドの強度パラメータに基づいて設定される。例えば強度パラメータの値が大きいほど、設定時間が長くなり、オブジェクトが視野外に移動して、滞在時間が設定時間を超えて釣り糸が切れるまでの時間が長くなる。従って、プレーヤは、経験値や各種ポイントを獲得したり、特定のアイテムを使用して、ロッドの強度パラメータを高めることで、糸が切れて魚が逃げてしまうまでの時間を長くすることが可能になる。従って、プレーヤは、魚を容易に獲得できるようにするために、ロッドの強度パラメータを高めることに熱中するようになり、釣りゲームの面白味や没入度を向上することが可能になる。
また本実施形態では、仮想空間におけるオブジェクトの奥行き方向での位置が、オブジェクトの捕獲が可能な位置になったことを、プレーヤに報知する処理を行う。例えば仮想空間でのオブジェクトの奥行き方向での位置を、プレーヤが視覚的に認識できるようにする表示処理を行う。例えば図6においてプレーヤは、画面上の浮きFLを方向DR1の方向にドラッグして、捕獲対象となる魚のオブジェクトOB1に狙いを定めている。この場合に本実施形態のように実空間画像と仮想空間画像の合成画像を表示する手法では、仮想空間でのオブジェクトOB1の奥行き方向での位置を、プレーヤが視覚的に認識するのが難しいという問題がある。例えば背景となる実空間画像が最遠景の画像として表示される場合には、オブジェクトOB1の奥行きとの比較対象となるものなくなるため、オブジェクトOB1の奥行き方向での位置を視覚的に認識することが難しくなる。そこで本実施形態では図6に示すようなマーカーMQ等を表示して、仮想空間におけるオブジェクトOB1の奥行き方向での位置が、捕獲可能な位置になったことをプレーヤに報知する。或いは、捕獲可能になったオブジェクトOB1の色やテクスチャ等の画像のプロパティを変化させることで、仮想空間におけるオブジェクトOB1の奥行き方向での位置が、捕獲可能な位置になったことをプレーヤに報知する。このようにすれば、本実施形態のようにオブジェクトOB1の奥行き方向での位置を視覚的に識別することが困難な場合にも、プレーヤは、マーカーMQ等を見たり、オブジェクトOB1の色等の画像の変化を見ることで、オブジェクトOB1の奥行き方向での位置が、捕獲可能な位置になったことを視覚的に認識できるようになる。従って、プレーヤは、仮想空間におけるオブジェクトの奥行き方向での位置が、捕獲可能な位置になったことを確認して、オブジェクトを捕獲するためのゲーム操作を行えるようになり、プレーヤの操作インターフェース環境の向上を図れる。図6を例にとれば、プレーヤは、マーカーMQ等の表示や、オブジェクトOB1の画像の変化を確認しながら、所望のオブジェクトOB1を捕獲できる位置に、浮きFLをドラッグする操作を行って、浮きFLを投げる操作を行う。これにより、例えば後述するクエストにおいて捕獲対象とされている魚のオブジェクトOB1の位置に浮きFLを投げて、図7に示すようにオブジェクトOB1を捕獲できるようになる。
また本実施形態では、オブジェクトがプレーヤの視野外に移動した場合に、視野外におけるオブジェクトの画像を、表示画像に合成表示する処理を行う。例えば図8、図9では、魚のオブジェクトOB1が例えば画面の左端辺側に移動して、画面外であるプレーヤの視野外に移動している。この場合に図9に示すように、視野外におけるオブジェクトOB1の画像を、表示画像に合成表示する処理が行われる。例えば図9では、画面内にウィンドウ領域WDが設定され、このウィンドウ領域WDに、視野外におけるオブジェクトOB1の画像が表示される。例えばオブジェクトOB1に対して所定の位置関係の位置に第2仮想カメラが配置され、この第2仮想カメラから見える画像である視野外のオブジェクトOB1の画像が、画面内の例えば円形のウィンドウ領域WDに表示される。このようにすれば、オブジェクトOB1が視野外に移動して見えなくなった場合にも、プレーヤは、例えばウィンドウ領域WDの画像を見ることで、視野外に移動したオブジェクトOB1の様子を視覚的に確認できるようになる。従って、プレーヤは、視野外のオブジェクトOB1を確認しながら、当該オブジェクトOB1をプレイ対象とするゲームをプレイできるようになり、プレーヤのゲームプレイの効果的なアシストが可能になる。
なお視野外に移動したオブジェクトの画像は、視野内から視野外へのオブジェクトの移動経路に対応する位置に表示することが望ましい。例えば図8、図9では、オブジェクトOB1が、画面の左端辺の中央付近を横切って視野内から視野外に移動している。この場合には、図9に示すように、画面の左端辺の中央付近に、ウィンドウ領域WDを設定して、視野外のオブジェクトOB1の画像を表示する。同様に例えばオブジェクトOB1が画面の右端辺を横切って視野内から視野外に移動した場合には、画面の右端辺の対応する位置に、ウィンドウ領域WDを設定して、視野外のオブジェクトOB1の画像を表示する。画面の上端辺、下端辺をオブジェクトOB1が横切った場合も同様である。このようにすれば、プレーヤは、どの位置においてオブジェクトOB1が視野内から視野外に移動したのかを認識できるようになり、プレーヤの視野外においてどの方向にオブジェクトOB1が移動したのかを把握できるようになる。従って、オブジェクトOB1が、視野内に再び入るようにするために、どの方向に端末装置30を動かせば良いかをプレーヤは知ることができるようになる。
またオブジェクトOB1に対して設定される第2仮想カメラは、オブジェクトOB1の全体が映るように、オブジェクトOB1の大きさに合わせて、カメラ位置を調整したり、画角を調整するようにしてもよい。或いは、仮想空間画像の生成に使用される仮想カメラの位置に第2仮想カメラを配置して、この第2仮想カメラのズーム操作を行うことで、視野外のオブジェクトOB1の画像を表示するようにしてもよい。
また本実施形態では、仮想的な水中に対応する仮想空間を設定し、この仮想的な水中において仮想カメラから見える仮想空間画像である仮想水中画像を生成し、仮想水中画像と実空間画像とが合成された表示画像を表示する。例えば図6~図10に示すように本実施形態では、水中で魚が泳ぎ、泡などの浮遊物が漂い、例えば全体的に青みがかった色の仮想水中画像が生成され、この仮想水中画像が実空間画像に合成された画像が、プレーヤに表示される。このようにすれば、プレーヤは、あたかも水中を移動しながら、水中の魚等のオブジェクトをプレイ対象とするゲームを楽しむことが可能になり、これまでにないタイプのAR又はMRのゲームを実現できるようになる。例えば通常の釣りゲームでは、釣り竿で浮きを投げて、魚が食いついてヒットするまでは、水面を上方から見た画像を表示し、魚がヒットした後に、釣り糸から逃げる魚の様子を示す画像を表示する。これに対して本実施形態では図6に示すように、浮きFLを投げる前においても、プレーヤの視点に対応する仮想カメラは、仮想的な水中に設定され、あたかも水中で釣りを行ってるような仮想空間画像が表示される。従って例えば、あたかも巨大水槽の中で釣りを行っているような感覚をプレーヤに与えることが可能になり、これまでにないタイプの釣りゲーム等の捕獲ゲームをできるようになる。
例えば通常のARの釣りゲームでは、仮想カメラが水面もしくは水面より上の位置に設定される。そしてプレーヤが水面の方に視線を向けるため、プレーヤの視線は、水平方向に対して下向きの方向になる。そして、魚は水平方向に逃げるため、逃げる魚を追おうとして必然的にプレーヤが歩き出すと共に、プレーヤの視線方向が下向きであるため、実空間での周りの状況が見えにくくなり、安全面の点で望ましくないという問題がある。この点、本実施形態のような仮想的な水中でプレイするゲームによれば、仮想カメラが水中に設定されているので、プレーヤの視線方向は下方向には固定されないため、上記のような問題の発生を防止できる。また仮想的な水中であれば、魚は、プレーヤを中心としてその周囲に逃げるようになるため、プレーヤは、端末装置のカメラの向きを変えるだけで、ゲームを継続でき、安全面の確保と共にゲーム性も確保できる。また本実施形態の水中での釣りゲームによれば、従来の釣りゲームに比べて、表示される画像の奥行き感もあり、ARとしても単調な画像にならないという利点がある。
また本実施形態では、スポットでのゲーム処理の結果に応じて、プレーヤに特典を付与する処理を行う。具体的には、スポットに対しては、プレーヤのゲームクリア対象となるクエストが設定されており、プレーヤがクエストをクリアしたことを条件に特典をプレーヤに付与する処理を行う。また本実施形態では、クエストにおいて、プレーヤのプレイ対象となる特定オブジェクトを仮想空間に出現させるゲーム処理を行い、特定オブジェクトについてのクエストのクリア条件が満たされた場合に、特典をプレーヤに付与する処理を行う。図15は、このようにゲーム処理の結果に応じて特典を付与する本実施形態の処理を説明するフローチャートである。
まずゲームシステムは、スポットに設定されたクエストをクリアするゲームの処理を開始する(ステップS41)。例えばスポットでのクリア対象となるクエストの情報が当該スポットに対応づけて図1の記憶部170に記憶され、ゲームシステムは、スポットに対応するクエストの情報を記憶部170から読み出して、クエストをクリアするゲームの処理を開始する。次にクエストとして設定されたオブジェクトの捕獲が完了したか否かを判断する(ステップS42)。例えば釣りゲームにおいて捕獲対象となる魚を釣り上げられて、捕獲が完了したか否かを判断する。そしてゲームシステムは、クエストとして設定されたオブジェクトが捕獲が完了した場合には、プレーヤに特典として経験値を付与する(ステップS43)。
次にゲームシステムは、特定オブジェクトの出現条件が満たされたか否かを判断し(ステップS44)、出現条件が満たされた場合には、特定オブジェクトを仮想空間に出現させる(ステップS45)。特定オブジェクトは、例えば釣りゲームにおいてオオモノと呼ばれるような魚である。そしてゲームシステムは、特定オブジェクトの捕獲が完了したか否かを判断し(ステップS46)、捕獲が完了した場合(獲得状態になった場合)には、プレーヤに特典としてクーポンを付与する(ステップS47)。このクーポンは物理的なクーポンであってもよいし、電子的なクーポンであってもよい。そしてゲームシステムはゲームが終了したか否かを判断し(ステップS48)、終了してない場合にはステップS42に移行し、終了した場合には処理を終了する。
このように本実施形態では、図15のステップS43、S47に示すように、スポットでのゲーム処理の結果に応じて、プレーヤに特典を付与する処理が行われる。特典は物理的な特典であってもよいし、電子的な特典であってもよい。このようにすれば、プレーヤは、特典の獲得が動機づけとなって、スポットでのゲームプレイを行うようになる。そして、プレーヤは、実空間のスポットでの実空間画像と、スポットに対応する仮想空間画像が合成された表示画像を見ながら、ARやMRのゲームを楽しむことができるようになる。そしてプレーヤに特典を付与することで、スポットが実空間の店舗等である場合には、店舗等への集客効果を実現できる。
また本実施形態では、図15のステップS41に示すように、スポットに対しては、プレーヤのゲームクリア対象となるクエストが設定されており、ステップS43に示すように、プレーヤがクエストをクリアしたことを条件に、経験値等の特典がプレーヤに付与されるようになる。このようにすれば、プレーヤは、スポットに設定されたクエストをクリアすることで、特典を獲得できるようになるため、特典の獲得が動機づけとなって、スポットに出向いてクエストをクリアするゲームプレイを行うようになる。これにより、スポットに対して出向かせる効果的な動機づけをプレーヤに与えることが可能になり、集客効果等の実現が可能になる。なおスポットに対して例えば複数のクエストを設定することも可能であり、例えば各クエスト毎に、捕獲目標となるオブジェクトの種類を異ならせてもよい。例えば各クエスト毎に異なる種類の魚を出現させ、プレーヤは、これらの異なる種類の魚を釣るという各クエストをクリアするゲームをプレイする。このようにすれば、プレーヤは、実空間のスポットにおいて、異なる種類の魚等のオブジェクトを獲得するというようなゲームをプレイできるようになり、ゲームの面白味やゲームへのプレーヤの熱中度を向上できる。
また本実施形態では図15のステップS44、S45に示すように、クエストにおいて、プレーヤのプレイ対象となる特定オブジェクトを仮想空間に出現させるゲーム処理を行う。例えば最初のクエストのゲームプレイ後、所定時間が経過した場合に、特定オブジェクトを出現させて乱入させる。そしてステップS46、S47に示すように、特定オブジェクトについてのクエストのクリア条件が満たされた場合に、クーポン等の特典をプレーヤに付与する処理を行う。釣りゲームを例にとれば、希に出現するようなサイズの大きなオオモノと呼ばれる魚のオブジェクトを出現させ、このオオモノの捕獲に成功すると、例えば景品と交換できるようなクーポン等の特別な特典をプレーヤに付与する。このようにすれば、通常のクエストによるオブジェクトの捕獲等のみならず、特定オブジェクトを捕獲等するような特別なゲームプレイをプレーヤは楽しむことが可能になり、ゲームの面白味やゲームへのプレーヤの熱中度を更に向上できるようになる。
また本実施形態では複数のスポットが実空間に設定され、複数のスポットの各スポットにおいて取得されたアクセス情報に基づいて、各スポットごとに異なるオブジェクトが登場する仮想空間の設定処理を行う。このようにすれば、実空間の複数のスポットの各スポットにおいて、各スポットごとに異なるオブジェクトが登場する仮想空間が設定され、プレーヤは、設定された仮想空間においてオブジェクトをプレイ対象とするゲームをプレイできるようになる。即ち、実空間の複数のスポットに対してプレーヤを呼び寄せて、各スポットでのゲームをプレイさせることができる。従って、実空間の複数のスポットの各スポットに対して出向かせる効果的な動機づけをプレーヤに与えることが可能になり、集客効果等の実現が可能になる。
例えば図16(A)では、実空間のショッピングモールの複数の店舗SHA、SHB、SHC、SHDが、複数のスポットとして設定される。また店舗SHA、SHB、SHC、SHDに対しては、仮想的な釣り場FSPA、FSPB、FSPC、FSPDが設定される。例えば各店舗ではポスター等にNFCタグが設けられ、プレーヤは、SHA、SHB、SHC、SHDの各店舗でのNFCタグを端末装置30により読み取ることで、釣り場FSPA、FSPB、FSPC、FSPDへのアクセス情報を取得する。これにより、FSPA、FSPB、FSPC、FSPDの各釣り場において、プレーヤは、図6~図10に示すようなARやMRの釣りゲームを楽しむことが可能になる。ここで図16(B)に示すように、プレーヤは、複数の店舗の各店舗において、アクセス情報であるアクセスIDを取得できる。そして各アクセスIDに対しては、仮想空間である釣り場IDや、クエストIDや、出現オブジェクトの情報が対応づけられている。このようにすることで、複数のスポットの各スポットにおいて取得されたアクセス情報に基づいて、各スポットに対応する仮想空間を発生させて、各スポットごとに異なるオブジェクトを仮想空間に登場させることが可能になる。
以上のように説明した本実施形態によれば、例えばショッピングモールに来店する家族に、回遊型の釣り冒険のコンテンツを提供して、これまで以上にショッピングモールで家族が楽しく過ごせたり、ショッピングモールの売上をアップさせることが可能になる。例えば子供は、親のショッピングモールの買い物中に、色々な魚を探し求めて釣りをする冒険に熱中できるようになる。また親は、自分の買い物を満喫しつつ、子供を退屈させることなく、むしろ、お店を回れば回るほど子供を喜ばせることができるため、ショッピングモールでの買い物時間が、家族みんなの楽しみな時間になる。
例えば子供等のプレーヤは、ショッピングモールに棲みついた伝説の巨大魚を捕獲する釣りマスターを目指す。そして、お父さん、お母さんに連れられて行った先々のお店で、色々な魚たちを釣り上げ、釣りクエストを次々に攻略して、釣果を得る。そして釣果に応じて手に入るチケットを、家族みんなが喜ぶ「お宝」に引き換えることができる。獲得した「お宝」により、更にショッピングモールにいる時間を楽しむことができる。例えばプレーヤは自分のスマートフォンにゲームのアプリケーションプログラムをインストールし、釣りコントローラであるゲームコントローラ50をスマートフォンに取り付ける。そして受け付けブースにおいて、冒険ガイドブック等を受け取り、釣りの冒険ゲームを開始する。お店に到着したら、店頭にある釣り場ポスターにスマートフォンをタッチすることで、NFCタグの読み取りが行われて、釣り場を見つけることができる。
釣り場は、プレーヤの周囲の360度において魚たちが遊泳している海の世界となっている。釣り上げる目標の魚が提示されるので、プレーヤは次々と魚を釣り上げて、釣りハンターとしての実力をつけて行く。プレーヤは、スマートフォンを自身の周囲に向けて、狙いの魚を見つける。そして縦横無尽に逃げ回る魚とのバトルを行う。画面から魚がロストすると釣り糸が切れてしまう。そして暴れる魚を画面内に捉え続けて釣り上げる。
プレーヤは、クエストをクリアすると、経験値が貰え、クエストをクリアして経験値を貯めて、マスターランクを上昇させる。ランクが上昇すると、釣り竿が強化され、より強い魚も釣れるようになる。またクエストをクリアすると、次のクエストが提示される。同じ釣り場(お店)において釣り続けても構わない。或いはお父さん、お母さんの移動に合わせて別の釣り場(お店)に移動してもよい。子供は、お父さん、お母さんの買い物を待っている間でも退屈せずにずっと釣りバトルを楽しめる。
マスターランクを上昇させることで、チャレンジが可能になるクエストもある。例えばエリア内にあるヒントポスターを見て、ターゲットの魚の居所を予想する。予想ができたら、そのお店(釣り場)に移動して、ターゲットの魚を釣り上げる。マスターランクが一定以上になると、一度しかチャレンジできないボスに挑戦可能になる。ボスを釣り上げることができれば、得られたクーポンにより特別なアイテムを大量にゲットできる。また、その日に買い物をしたレシートを受け付けブースに持って行くことで、ボスに再挑戦することも可能である。ボスを釣り上げることができたらゲームクリアとなり、受け付けブースに戻って釣果を報告する。集めたクーポンは、様々な割引券や引き換え券に交換できる。
以上のように本実施形態について説明したが、本実施形態は種々の変形実施が可能である。例えばプレーヤに付与される特典は、店舗自身によって設定できるようにしてもよい。例えば店舗側でQRコード等を作成して、プレーヤの端末装置30によりQRコード等を読み込むことで、店舗による特典をプレーヤに付与する。例えば店舗のタイムセール中に、魚等のオブジェクトを所定数獲得すると、その店舗のクーポン券をプレーヤが貰えるようにする。
また割引券やクーポン券等の特典は、物理的な割引券やクーポン券等の特典であってもよいし、電子的な割引券、クーポン券等の特典であってもよい。例えば本実施形態のゲームシステムの各処理はサーバシステムにより実現してもよく、この場合には、特典のデータをサーバシステムにおいて管理すればよい。
またアクセス情報を取得するためのNFCタグ、QRコード、ブルートゥースのビーコンの送信装置は、店舗内に設置してもよいし、店舗の外に設置してもよい。そして店舗のスポットでのゲームプレイによりプレーヤに特典を付与する場合には、その店舗の割引券やクーポン券等の特典を付与するようにする。
また本実施形態では、例えば所定の領域内であれば、プレーヤの動き情報が検出された場合にも、警告表示が出ない、又はゲーム操作が無効にならないようにしてもよい。この所定の領域は、例えば仮想的な釣り場の専用の領域や、アクセス情報により魚が表示された位置(スポット)から所定距離範囲内(例えば数10cm~数mの範囲)の領域である。例えばショッピングモール等の施設の空きスペースを、このような所定領域に設定してもよい。そして例えば所定領域外にプレーヤが移動した場合に、警告表示を出したり、ゲーム操作を無効にするようにしてもよい。また店舗等のスポットにおいて、ゲームに使用する釣りのルアーや釣り糸を調達できるようにしてもよい。またプレーヤ間の相互距離を監視して、プレーヤの行動範囲が重なる場合には警告画像等を表示するようにしてもよい。
また本実施形態では、例えば、警告表示が出たり、ゲーム操作が無効になってから、所定時間が経過したら、警告を非表示にし、ゲーム操作を有効にして、ゲームを再開できるようにする。ゲームの再開時には、再度、アクセス情報を読み出すようにしてもよい。或いはプレーヤが上記の所定の領域に戻ると、ゲームを再開するようにしてもよい。
また本実施形態では、例えば、所定距離にわたり歩き続けたり、走り続けると、ゲームを強制終了させることができる。この場合は、再度アクセス情報を読み出すことでゲームをプレイすることができる。
また割引券等を利用して店舗において買い物をした場合に、ゲーム内の特典をプレーヤに付与してもよい。例えばゲームのレベルがアップしたり、必殺技が可能になる特典をプレーヤに付与する。またプレーヤのゲーム結果に応じて、アプリケーションプログラムにより割引券を生成してもよい。そして店舗のレジにおいてゲームの特典を貰えるようにしてもよい。
また周囲の人を検知してプレーヤに知らせるようにしてもよい。例えば多くの人が集まる場所では釣り場等の仮想空間を設定できないように管理してもよい。また釣り場等の仮想空間の設定は、認証処理により認証された場合に可能になるようにしてもよい。また店舗が、釣り場等の仮想空間の設定の可否を選択できるようにしてもよい。例えば混雑時には釣り場等の仮想空間を設定できないようにする。
また端末装置のカメラやスポットに設置されたカメラを用いて、通行人等を検出してもよい。そして人の接近が検出されたり、プレーヤと魚等のオブジェクトとの間を人が横切ると、それに応じたオブジェクトの動作制御を行ってもよい。例えば魚がビックリしたり、糸が切れて、魚が逃げてしまうような動作制御を行ってもよい。このようにすることで、よりリアリティのあるゲームを実現できると共に安全面についても確保できるようになる。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本開示の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本開示の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。またゲームシステム、ゲームコントローラの構成や処理等も、本実施形態で説明したものに限定されず、これらと均等な構成や処理も本開示の範囲に含まれる。
30…端末装置、50…ゲームコントローラ、52…固定部、54…ゴム部材、56…板状部、60…把持部、62…電極、64…接点部材、70…操作部、72…ハンドル、74…突起部、80…スイッチユニット、82…ローラー部、84…スイッチ、100…処理部、102…情報取得部、104…画像取得部、106…仮想空間設定部、108…仮想カメラ制御部、110…ゲーム処理部、112…特典処理部、120…表示処理部、130…音処理部、160…操作部、162…撮像部、164…タグリーダー、170…記憶部、172…仮想空間情報記憶部、178…描画バッファ、180…情報記憶媒体、190…表示部、192…音出力部、194…I/F部、195…携帯型情報記憶媒体、196…通信部、DR1…方向、DT…厚さ、FT…釣り糸、GA…ゲージ、IMR…実空間画像、IMV…仮想空間画像、MQ、MCT、MFL、MRI、MH…マーカー、OB1、OB2…オブジェクト、OR…軌道、VV…ビューボリューム、WD…ウィンドウ領域
Claims (17)
- 実空間のスポットから仮想空間のアクセス情報を取得する情報取得部と、
取得された前記アクセス情報に基づいて、前記スポットに対応する前記仮想空間の設定処理を行う仮想空間設定部と、
前記仮想空間のオブジェクトをプレイ対象とするゲームを、前記実空間の前記スポットにおいてプレーヤがプレイするためのゲーム処理を行うゲーム処理部と、
前記スポットでの前記実空間を撮像部により撮像した実空間画像を取得する画像取得部と、
前記仮想空間において前記プレーヤの視点に対応する仮想カメラから見える仮想空間画像を生成し、前記実空間画像と前記仮想空間画像とが合成された表示画像を表示部に表示する処理を行う表示処理部と、
を含むことを特徴とするゲームシステム。 - 請求項1において、
前記表示処理部は、
前記プレーヤについて所定の動き情報が検出された場合に、前記仮想空間画像の前記オブジェクトが前記プレーヤの視野外に移動する画像又は前記プレーヤに対する警告画像を前記表示部に表示する処理を行うことを特徴とするゲームシステム。 - 請求項1又は2において、
前記ゲーム処理部は、
前記プレーヤについて所定の動き情報が検出された場合に、前記プレーヤのゲーム操作を無効にする処理を行うことを特徴とするゲームシステム。 - 請求項1乃至3のいずれかにおいて、
前記ゲーム処理部は、
前記オブジェクトが、捕獲状態になった後、前記プレーヤの視野外に移動し、前記視野外での前記オブジェクトの滞在時間が所与の設定時間を超えた場合に、前記オブジェクトをリリースする処理を行うことを特徴とするゲームシステム。 - 請求項4において、
前記ゲーム処理部は、
前記設定時間の長さを前記プレーヤのゲームステータス情報に応じて変化させることを特徴とするゲームシステム。 - 請求項1乃至5のいずれかにおいて、
前記表示処理部は、
前記仮想空間における前記オブジェクトの奥行き方向での位置が、前記オブジェクトの捕獲が可能な位置になったことを、前記プレーヤに報知する表示処理を行うことを特徴とするゲームシステム。 - 請求項1乃至6のいずれかにおいて、
前記表示処理部は、
前記オブジェクトが前記プレーヤの視野外に移動した場合に、前記視野外における前記オブジェクトの画像を、前記表示画像に合成表示する処理を行うことを特徴とするゲームシステム。 - 請求項1乃至7のいずれかにおいて、
前記仮想空間設定部は、
仮想的な水中に対応する前記仮想空間を設定し、
前記表示処理部は、
前記仮想的な水中において前記仮想カメラから見える前記仮想空間画像である仮想水中画像を生成し、前記仮想水中画像と前記実空間画像とが合成された前記表示画像を前記表示部に表示する処理を行うことを特徴するゲームシステム。 - 請求項1乃至8のいずれかにおいて、
前記表示部及び前記撮像部を有する端末装置に取り付け可能なゲームコントローラを含み、
前記ゲームコントローラは、
前記端末装置に前記ゲームコントローラを固定するための固定部と、
前記プレーヤが把持する把持部と、
前記プレーヤがゲーム操作を行うための操作部と、
を含み、
前記ゲーム処理部は、
前記ゲームコントローラの前記操作部を用いた前記プレーヤの前記ゲーム操作に基づいて前記ゲーム処理を行うことを特徴とするゲームシステム。 - 請求項1乃至9のいずれかにおいて、
前記スポットでの前記ゲーム処理の結果に応じて、前記プレーヤに特典を付与する処理を行う特典処理部を含むことを特徴とするゲームシステム。 - 請求項10において、
前記スポットに対しては、前記プレーヤのゲームクリア対象となるクエストが設定されており、
前記特典処理部は、
前記プレーヤが前記クエストをクリアしたことを条件に前記特典を前記プレーヤに付与する処理を行うことを特徴とするゲームシステム。 - 請求項11において、
前記ゲーム処理部は、
前記クエストにおいて、前記プレーヤのプレイ対象となる特定オブジェクトを前記仮想空間に出現させる前記ゲーム処理を行い、
前記特典処理部は、
前記特定オブジェクトについての前記クエストのクリア条件が満たされた場合に、前記特典を前記プレーヤに付与する処理を行うことを特徴とするゲームシステム。 - 請求項1乃至12のいずれかにおいて、
複数の前記スポットが前記実空間に設定され、
前記仮想空間設定部は、
前記複数のスポットの各スポットにおいて取得された前記アクセス情報に基づいて、前記各スポットごとに異なる前記オブジェクトが登場する前記仮想空間の設定処理を行うことを特徴とするゲームシステム。 - 実空間のスポットから仮想空間のアクセス情報を取得する情報取得部と、
取得された前記アクセス情報に基づいて、前記スポットに対応する前記仮想空間の設定処理を行う仮想空間設定部と、
前記仮想空間のオブジェクトをプレイ対象とするゲームを、前記実空間の前記スポットにおいてプレーヤがプレイするためのゲーム処理を行うゲーム処理部と、
前記スポットでの前記実空間を撮像部により撮像した実空間画像を取得する画像取得部と、
前記仮想空間において前記プレーヤの視点に対応する仮想カメラから見える仮想空間画像を生成し、前記実空間画像と前記仮想空間画像とが合成された表示画像を表示部に表示する処理を行う表示処理部として、
コンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。 - 端末装置に取り付け可能なゲームコントローラであって、
前記端末装置に前記ゲームコントローラを固定するための固定部と、
プレーヤが把持する把持部と、
前記端末装置の表示部との接点を有する接点部材と、
前記プレーヤが前記把持部を把持したときに前記プレーヤに接触する電極と、
前記プレーヤがゲーム操作として回転操作を行うための操作部と、
前記操作部の回転操作に応じて、前記接点と前記電極との間の電気的な接続をオン又はオフにするスイッチユニットと、
を含むことを特徴とするゲームコントローラ。 - 請求項15において、
前記把持部は、
前記端末装置に前記ゲームコントローラが固定されたときに前記端末装置の下辺に対応する位置に設けられ、
前記操作部は、
前記端末装置に前記ゲームコントローラが固定されたときに前記端末装置の右辺又は左辺に対応する位置に設けられることを特徴とするゲームコントローラ。 - 請求項15又は16において、
前記固定部は、
前記端末装置に前記ゲームコントローラが固定されたときに前記端末装置の背面に対向する板状部を含み、
前記板状部の厚さは、前記端末装置の前記背面に設けられるNFCのタグリーダーの通信可能距離よりも小さいことを特徴とするゲームコントローラ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021051109A JP2022149115A (ja) | 2021-03-25 | 2021-03-25 | ゲームシステム、プログラム及びゲームコントローラ |
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JP2021051109A JP2022149115A (ja) | 2021-03-25 | 2021-03-25 | ゲームシステム、プログラム及びゲームコントローラ |
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JP2021051109A Pending JP2022149115A (ja) | 2021-03-25 | 2021-03-25 | ゲームシステム、プログラム及びゲームコントローラ |
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2021
- 2021-03-25 JP JP2021051109A patent/JP2022149115A/ja active Pending
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