本開示に係るゲームシステムは、ユーザにゲームを提供するためのシステムである。以下、ゲームシステムについて図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が本発明に含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を繰り返さない。
(ゲームシステム1のハードウェア構成)
図1は、ゲームシステム1のハードウェア構成を示す図である。ゲームシステム1は図示の通り、複数のユーザ端末100と、サーバ200とを含む。各ユーザ端末100は、サーバ200とネットワーク2を介して接続する。ネットワーク2は、インターネット及び図示しない無線基地局によって構築される各種移動通信システム等で構成される。この移動通信システムとしては、例えば、所謂3G、4G移動通信システム、LTE(Long Term Evolution)、及び所定のアクセスポイントによってインターネットに接続可能な無線ネットワーク(例えばWi-Fi(登録商標))等が挙げられる。
サーバ200(コンピュータ、情報処理装置)は、ワークステーション又はパーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータであってよい。サーバ200は、プロセッサ20と、メモリ21と、ストレージ22と、通信IF23と、入出力IF24とを備える。サーバ200が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに電気的に接続される。
ユーザ端末100(コンピュータ、情報処理装置)は、スマートフォン、フィーチャーフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、又はタブレット型コンピュータ等の携帯端末であってよい。ユーザ端末100は、ゲームプレイに適したゲーム装置であってもよい。ユーザ端末100は図示の通り、プロセッサ10と、メモリ11と、ストレージ12と、通信インターフェース(IF)13と、入出力IF14と、タッチスクリーン15(表示部152)と、カメラ17と、測距センサ18とを備える。ユーザ端末100が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに電気的に接続される。なお、ユーザ端末100は、タッチスクリーン15に代えて、又は、加えて、ユーザ端末100本体とは別に構成されたディスプレイ(表示部152)を接続可能な入出力IF14を備えていてもよい。
また、図1に示すように、ユーザ端末100は、1つ以上のコントローラ1020と通信可能に構成されることとしてもよい。コントローラ1020は、例えば、Bluetooth(登録商標)等の通信規格に従って、ユーザ端末100と通信を確立する。コントローラ1020は、1つ以上のボタン等を有していてもよく、該ボタン等に対するユーザの入力操作に基づく出力値をユーザ端末100へ送信する。また、コントローラ1020は、加速度センサ、及び、角速度センサ等の各種センサを有していてもよく、該各種センサの出力値をユーザ端末100へ送信する。
なお、ユーザ端末100がカメラ17及び測距センサ18を備えることに代えて、又は、加えて、コントローラ1020がカメラ17及び測距センサ18を有していてもよい。
ユーザ端末100は、例えばゲーム開始時に、コントローラ1020を使用するユーザに、該ユーザの名前又はログインID等のユーザ識別情報を、該コントローラ1020を介して入力させることが望ましい。これにより、ユーザ端末100は、コントローラ1020とユーザとを紐付けることが可能となり、受信した出力値の送信元(コントローラ1020)に基づいて、該出力値がどのユーザのものであるかを特定することができる。
ユーザ端末100が複数のコントローラ1020と通信する場合、各コントローラ1020を各ユーザが把持することで、ネットワーク2を介してサーバ200などの他の装置と通信せずに、該1台のユーザ端末100でマルチプレイを実現することができる。また、各ユーザ端末100が無線LAN(Local Area Network)規格等の無線規格により互いに通信接続する(サーバ200を介さずに通信接続する)ことで、複数台のユーザ端末100によりローカルでマルチプレイを実現することもできる。1台のユーザ端末100によりローカルで上述のマルチプレイを実現する場合、ユーザ端末100は、さらに、サーバ200が備える後述する種々の機能の少なくとも一部を備えていてもよい。また、複数のユーザ端末100によりローカルで上述のマルチプレイを実現する場合、複数のユーザ端末100は、サーバ200が備える後述する種々の機能を分散して備えていてもよい。
なお、ローカルで上述のマルチプレイを実現する場合であっても、ユーザ端末100はサーバ200と通信を行ってもよい。例えば、あるゲームにおける成績又は勝敗等のプレイ結果を示す情報と、ユーザ識別情報とを対応付けてサーバ200に送信してもよい。
また、コントローラ1020は、ユーザ端末100に着脱可能な構成であるとしてもよい。この場合、ユーザ端末100の筐体における少なくともいずれかの面に、コントローラ1020との結合部が設けられていてもよい。該結合部を介して有線によりユーザ端末100とコントローラ1020とが結合している場合は、ユーザ端末100とコントローラ1020とは、有線を介して信号を送受信する。
図1に示すように、ユーザ端末100は、外部のメモリカード等の記憶媒体1030の装着を、入出力IF14を介して受け付けてもよい。これにより、ユーザ端末100は、記憶媒体1030に記録されるプログラム及びデータを読み込むことができる。記憶媒体1030に記録されるプログラムは、例えばゲームプログラムである。
ユーザ端末100は、サーバ200等の外部の装置と通信することにより取得したゲームプログラムをユーザ端末100のメモリ11に記憶してもよいし、記憶媒体1030から読み込むことにより取得したゲームプログラムをメモリ11に記憶してもよい。
以上で説明した通り、ユーザ端末100は、該ユーザ端末100に対して情報を入力する機構の一例として、通信IF13、入出力IF14、タッチスクリーン15、カメラ17、及び、測距センサ18を備える。入力する機構としての上述の各部は、ユーザの入力操作を受け付けるように構成された操作部と捉えることができる。
例えば、操作部が、カメラ17及び測距センサ18の少なくともいずれか一方で構成される場合、該操作部が、ユーザ端末100の近傍の物体1010を検出し、当該物体の検出結果から入力操作を特定する。一例として、物体1010としてのユーザの手、予め定められた形状のマーカーなどが検出され、検出結果として得られた物体1010の色、形状、動き、又は、種類などに基づいて入力操作が特定される。より具体的には、ユーザ端末100は、カメラ17の撮影画像からユーザの手が検出された場合、該撮影画像に基づき検出されるジェスチャ(ユーザの手の一連の動き)を、ユーザの入力操作として特定し、受け付ける。なお、撮影画像は静止画であっても動画であってもよい。
あるいは、操作部がタッチスクリーン15で構成される場合、ユーザ端末100は、タッチスクリーン15の入力部151に対して実施されたユーザの操作をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。あるいは、操作部が通信IF13で構成される場合、ユーザ端末100は、コントローラ1020から送信される信号(例えば、出力値)をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。あるいは、操作部が入出力IF14で構成される場合、該入出力IF14と接続されるコントローラ1020とは異なる入力装置(図示せず)から出力される信号をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。
(各装置のハードウェア構成要素)
プロセッサ10は、ユーザ端末100全体の動作を制御する。プロセッサ20は、サーバ200全体の動作を制御する。プロセッサ10及び20は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、及びGPU(Graphics Processing Unit)を含む。
プロセッサ10は後述するストレージ12からプログラムを読み出し、後述するメモリ11に展開する。プロセッサ20は後述するストレージ22からプログラムを読み出し、後述するメモリ21に展開する。プロセッサ10及びプロセッサ20は展開したプログラムを実行する。
メモリ11及び21は主記憶装置である。メモリ11及び21は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等の記憶装置で構成される。メモリ11は、プロセッサ10が後述するストレージ12から読み出したプログラム及び各種データを一時的に記憶することにより、プロセッサ10に作業領域を提供する。メモリ11は、プロセッサ10がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。メモリ21は、プロセッサ20が後述するストレージ22から読み出した各種プログラム及びデータを一時的に記憶することにより、プロセッサ20に作業領域を提供する。メモリ21は、プロセッサ20がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。
本実施形態においてプログラムとは、ゲームをユーザ端末100により実現するためのゲームプログラムであってもよい。あるいは、該プログラムは、該ゲームをユーザ端末100とサーバ200との協働により実現するためのゲームプログラムであってもよい。あるいは、該プログラムは、該ゲームを複数のユーザ端末100の協働により実現するためのゲームプログラムであってもよい。また、各種データとは、ユーザ情報及びゲーム情報などのゲームに関するデータ、ならびに、ユーザ端末100とサーバ200との間又は複数のユーザ端末100間で送受信する指示又は通知を含んでいる。
ストレージ12及び22は補助記憶装置である。ストレージ12及び22は、フラッシュメモリ又はHDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置で構成される。ストレージ12及びストレージ22には、ゲームに関する各種データが格納される。
通信IF13は、ユーザ端末100における各種データの送受信を制御する。通信IF23は、サーバ200における各種データの送受信を制御する。通信IF13及び23は例えば、無線LAN(Local Area Network)を介する通信、有線LAN、無線LAN、又は携帯電話回線網を介したインターネット通信、ならびに近距離無線通信等を用いた通信を制御する。
入出力IF14は、ユーザ端末100がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであり、またユーザ端末100がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF14は、USB(Universal Serial Bus)等を介してデータの入出力を行ってもよい。入出力IF14は、例えば、ユーザ端末100の物理ボタン、カメラ、マイク、又は、スピーカ等を含み得る。サーバ200の入出力IF24は、サーバ200がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであり、またサーバ200がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF24は、例えば、マウス又はキーボード等の情報入力機器である入力部と、画像を表示出力する機器である表示部152とを含み得る。
ユーザ端末100のタッチスクリーン15は、入力部151と表示部152とを組み合わせた電子部品である。入力部151は、例えばタッチセンシティブなデバイスであり、例えばタッチパッドによって構成される。表示部152は、例えば液晶ディスプレイ、又は有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって構成される。
入力部151は、入力面に対しユーザの操作(主にタッチ操作、スライド操作、スワイプ操作、及びタップ操作等の物理的接触操作)が入力された位置を検知して、位置を示す情報を入力信号として送信する機能を備える。入力部151は、図示しないタッチセンシング部を備えていればよい。タッチセンシング部は、静電容量方式又は抵抗膜方式等のどのような方式を採用したものであってもよい。
図示していないが、ユーザ端末100は、該ユーザ端末100の保持姿勢を特定するための1以上のセンサを備えていてもよい。このセンサは、例えば、加速度センサ、又は、角速度センサ等であってもよい。ユーザ端末100がセンサを備えている場合、プロセッサ10は、センサの出力からユーザ端末100の保持姿勢を特定して、保持姿勢に応じた処理を行うことも可能になる。例えば、プロセッサ10は、ユーザ端末100が縦向きに保持されているときには、縦長の画像を表示部152に表示させる縦画面表示としてもよい。一方、ユーザ端末100が横向きに保持されているときには、横長の画像を表示部152に表示させる横画面表示としてもよい。このように、プロセッサ10は、ユーザ端末100の保持姿勢に応じて縦画面表示と横画面表示とを切り替え可能であってもよい。
カメラ17は、イメージセンサ等を含み、レンズから入射する入射光を電気信号に変換することで撮影画像を生成する。
測距センサ18は、測定対象物までの距離を測定するセンサである。測距センサ18は、例えば、パルス変換した光を発する光源と、光を受ける受光素子とを含む。測距センサ18は、光源からの発光タイミングと、該光源から発せられた光が測定対象物にあたって反射されて生じる反射光の受光タイミングとにより、測定対象物までの距離を測定する。測距センサ18は、指向性を有する光を発する光源を有することとしてもよい。
ここで、ユーザ端末100が、カメラ17と測距センサ18とを用いて、ユーザ端末100の近傍の物体1010を検出した検出結果を、ユーザの入力操作として受け付ける例をさらに説明する。カメラ17及び測距センサ18は、例えば、ユーザ端末100の筐体の側面に設けられてもよい。カメラ17の近傍に測距センサ18が設けられてもよい。カメラ17としては、例えば赤外線カメラを用いることができる。この場合、赤外線を照射する照明装置及び可視光を遮断するフィルタ等が、カメラ17に設けられてもよい。これにより、屋外か屋内かにかかわらず、カメラ17の撮影画像に基づく物体の検出精度をいっそう向上させることができる。
プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対して、例えば以下の(1)~(5)に示す処理のうち1つ以上の処理を行ってもよい。(1)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対し画像認識処理を行うことで、該撮影画像にユーザの手が含まれているか否かを特定する。プロセッサ10は、上述の画像認識処理において採用する解析技術として、例えばパターンマッチング等の技術を用いてよい。(2)また、プロセッサ10は、ユーザの手の形状から、ユーザのジェスチャを検出する。プロセッサ10は、例えば、撮影画像から検出されるユーザの手の形状から、ユーザの指の本数(伸びている指の本数)を特定する。プロセッサ10はさらに、特定した指の本数から、ユーザが行ったジェスチャを特定する。例えば、プロセッサ10は、指の本数が5本である場合、ユーザが「パー」のジェスチャを行ったと判定する。また、プロセッサ10は、指の本数が0本である(指が検出されなかった)場合、ユーザが「グー」のジェスチャを行ったと判定する。また、プロセッサ10は、指の本数が2本である場合、ユーザが「チョキ」のジェスチャを行ったと判定する。(3)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対し、画像認識処理を行うことにより、ユーザの指が人差し指のみ立てた状態であるか、ユーザの指がはじくような動きをしたかを検出する。(4)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像の画像認識結果、及び、測距センサ18の出力値等の少なくともいずれか1つに基づいて、ユーザ端末100の近傍の物体1010(ユーザの手など)とユーザ端末100との距離を検出する。例えば、プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像から特定されるユーザの手の形状の大小により、ユーザの手がユーザ端末100の近傍(例えば所定値未満の距離)にあるのか、遠く(例えば所定値以上の距離)にあるのかを検出する。なお、撮影画像が動画の場合、プロセッサ10は、ユーザの手がユーザ端末100に接近しているのか遠ざかっているのかを検出してもよい。(5)カメラ17の撮影画像の画像認識結果等に基づいて、ユーザの手が検出されている状態で、ユーザ端末100とユーザの手との距離が変化していることが判明した場合、プロセッサ10は、ユーザが手をカメラ17の撮影方向において振っていると認識する。カメラ17の撮影範囲よりも指向性が強い測距センサ18において、物体が検出されたりされなかったりする場合に、プロセッサ10は、ユーザが手をカメラの撮影方向に直交する方向に振っていると認識する。
このように、プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対する画像認識により、ユーザが手を握りこんでいるか否か(「グー」のジェスチャであるか、それ以外のジェスチャ(例えば「パー」)であるか)を検出する。また、プロセッサ10は、ユーザの手の形状とともに、ユーザがこの手をどのように移動させているかを検出する。また、プロセッサ10は、ユーザがこの手をユーザ端末100に対して接近させているのか遠ざけているのかを検出する。このような操作は、例えば、マウス又はタッチスクリーンなどのポインティングデバイスを用いた操作に対応させることができる。ユーザ端末100は、例えば、ユーザの手の移動に応じて、タッチスクリーン15においてポインタを移動させ、ユーザのジェスチャ「グー」を検出する。この場合、ユーザ端末100は、ユーザが選択操作を継続中であると認識する。選択操作の継続とは、例えば、マウスがクリックされて押し込まれた状態が維持されること、又は、タッチスクリーンに対してタッチダウン操作がなされた後タッチされた状態が維持されることに対応する。また、ユーザ端末100は、ユーザのジェスチャ「グー」が検出されている状態で、さらにユーザが手を移動させると、このような一連のジェスチャを、スワイプ操作(またはドラッグ操作)に対応する操作として認識することもできる。また、ユーザ端末100は、カメラ17の撮影画像によるユーザの手の検出結果に基づいて、ユーザが指をはじくようなジェスチャを検出した場合に、当該ジェスチャを、マウスのクリック又はタッチスクリーンへのタップ操作に対応する操作として認識してもよい。
(ユーザ端末100の機能的構成)
図2は、ゲームシステム1に含まれるユーザ端末100の機能的構成を示すブロック図である。ユーザ端末100は、図示しない、一般的なコンピュータとして機能する場合に必要な機能的構成、および、ゲームにおける公知の機能を実現するために必要な機能的構成を含み得る。
ユーザ端末100は、ユーザの入力操作を受け付ける入力装置としての機能と、ゲームの画像や音声を出力する出力装置としての機能を有する。ユーザ端末100は、プロセッサ10、メモリ11、ストレージ12、通信IF13、および入出力IF14等の協働によって、制御部110および記憶部120として機能する。
記憶部220は、ゲームプログラム131、ゲーム情報132、およびユーザ情報133を格納する。ゲームプログラム131は、ユーザ端末100で実行するゲームプログラムである。ゲーム情報132は、制御部110がゲームプログラム131を実行する際に参照するデータである。ユーザ情報133は、ユーザのアカウントに関するデータである。
制御部110は、記憶部120に格納されたゲームプログラム131を実行することにより、ユーザ端末100を統括的に制御する。例えば、制御部110は、ゲームプログラム131およびユーザの操作にしたがって、ゲームを進行させる。また、制御部110は、ゲームを進行させている間、必要に応じて、サーバ200と通信して、情報の送受信を行う。
制御部110は、ゲームプログラム131の記述に応じて、操作受付部111、ゲーム実行部112、キャラクタ制御部113、パラメータ管理部114、スタミナ回復部115、報酬付与部116、および表示制御部117として機能する。制御部110は、実行するゲームの性質に応じて、ゲームを進行させるために、図示しないその他の機能ブロックとしても機能することができる。
操作受付部111は、タッチスクリーン15(入力部151)の出力に基づいて、ユーザの入力操作を受け付ける。具体的には、操作受付部111は、ユーザの指などがタッチスクリーン15に接近したことを、タッチスクリーン15を構成する面の横軸及び縦軸からなる座標系の座標として検出する。例えば、操作受付部111は、入力部151に対する入力操作を受け付け、該入力操作の入力位置の座標を検出し、該入力操作の種類を特定する。操作受付部111は、入力操作の種類として、例えばタッチ操作、スライド操作、スワイプ操作、およびタップ操作等を特定する。また、操作受付部111は、連続して検知されていた入力が途切れると、タッチスクリーン15から接触入力が解除されたことを検知する。
操作受付部111は、タッチスクリーン15に対するユーザの操作を判別する。操作受付部111は、例えば、(1)「接近操作」、(2)「リリース操作」、(3)「タップ操作」、(4)「ダブルタップ操作」、(5)「長押し操作(ロングタッチ操作)」、(6)「ドラッグ操作(スワイプ操作)」、(7)「ムーブ操作」、(8)「フリック操作」、その他のユーザの操作を判別する。操作受付部111が判別するユーザの操作は、上記に限られない。例えば、タッチスクリーン15が、ユーザがタッチスクリーン15に対して押下する圧力の大きさを検出可能な機構を有する場合、操作受付部111は、ユーザにより押下された圧力の大きさを判別する。
(1)「接近操作」とは、ユーザが指などをタッチスクリーン15に接近させる操作である。タッチスクリーン15は、ユーザの指などが接近したこと(ユーザの指などがタッチスクリーン15に接触したことを含む)をタッチスクリーン15により検出し、検出したタッチスクリーン15の座標に応じた信号を制御部110へ出力する。制御部110は、タッチスクリーン15へのユーザの指などの接近を検出しない状態から、接近を検出したときに、状態が「タッチオン状態」になったと判別する。
(2)「リリース操作」とは、ユーザがタッチスクリーン15を接近操作している状態を止める操作である。操作受付部111は、例えば、ユーザが指などをタッチスクリーン15に接触させている状態から、指を離す操作をしたときに、ユーザの操作を「リリース操作」と判別する。制御部110は、タッチスクリーン15へのユーザの指などの接近を検出している状態から、接近を検出しない状態になったときに、状態が「タッチオン状態」から「タッチオフ状態」になったと判別する。
(3)「タップ操作」とは、ユーザがタッチスクリーン15に対して指などを接近させる接近操作をした後に、接近操作をした位置でリリース操作を行うことである。操作受付部111は、接近操作が検出されない状態(ユーザの指などがタッチスクリーン15から離れており、タッチスクリーン15がユーザの指などの接近を検出していない状態)から、タッチスクリーン15の出力に基づいて、ユーザの指などが接近したことを検出した場合に、その検出した座標を「初期タッチ位置」として保持する。操作受付部111は、初期タッチ位置の座標と、リリース操作をした座標とがほぼ同一である場合(接近操作が検出された座標から一定範囲内の座標においてリリース操作の座標が検出された場合)に、ユーザの操作を「タップ操作」と判別する。
(4)「ダブルタップ操作」とは、ユーザがタップ操作を一定時間内に2回行う操作である。操作受付部111は、例えば、ユーザの操作をタップ操作と判別してから一定時間内に、タップ操作にかかる座標で再びタップ操作を判別した場合に、ユーザの操作を「ダブルタップ操作」と判別する。
(5)「長押し操作」とは、ユーザがタッチスクリーン15を押し続ける操作である。タッチスクリーン15は、ユーザの操作を検出して接近操作を判別してから、接近操作が検出された座標において接近操作が継続している時間が一定時間を超えた場合に、ユーザの操作を「長押し操作」(「長押し操作」を、「ロングタッチ操作」と称することもある)と判別する。
(6)「ドラッグ操作」とは、ユーザがタッチスクリーン15に指などを接近させた接近状態を維持したまま、指をスライドさせる操作である。
(7)「ムーブ操作」とは、ユーザがタッチスクリーン15において、接近操作を維持しつつ、タッチスクリーン15に指などを接近させている位置を移動させてリリース操作を行う一連の操作をいう。
(8)「フリック操作」は、ユーザがムーブ操作を予め定められた時間よりも短い時間で行う操作をいう。フリック操作は、ユーザがタッチスクリーン15で指を弾くような操作である。
ゲーム実行部112は、ゲームを進行させるための各種の処理を実行する。キャラクタ制御部113は、ゲーム中のキャラクタの挙動を制御する。パラメータ管理部114は、ゲームに用いられる各種のパラメータを管理する。スタミナ回復部115は、ゲームに用いられるスタミナを回復する。報酬付与部116は、ユーザのゲームプレイに基づいてユーザに報酬を付与する。
表示制御部117は、タッチスクリーン15の表示部152に対して、上述の各要素によって実行された処理結果が反映されたゲーム画面を出力する。表示制御部117は、各種オブジェクトのモーションを示すアニメーションを含むゲーム画面を、表示部152に表示してもよい。また、表示制御部117は、UI(User Interface)オブジェクトを、ゲーム画面に重畳して描画してもよい。
図2に示すユーザ端末100の機能は、一例にすぎない。サーバ200は、ユーザ端末100が備える機能の少なくとも一部を備えていてもよい。また、ユーザ端末100は、サーバ200が備える機能の少なくとも一部を備えていてもよい。さらに、ユーザ端末100およびサーバ200以外の他の装置をゲームシステム1の構成要素とし、該他の装置にゲームシステム1における処理の一部を実行させてもよい。すなわち、本実施形態においてゲームプログラムを実行するコンピュータは、ユーザ端末100、サーバ200、および他の装置のいずれであってもよいし、これらの複数の装置の組み合わせにより実現されてもよい。
(ゲーム概要)
ゲームシステム1に基づくゲームは、例えば、ユーザによって操作されるキャラクタ(味方キャラクタ)が登場する任意のゲームである。このゲームは、例えば、ユーザによって操作されるキャラクタと、ゲームシステム1によって制御される他のキャラクタ(敵キャラクタ)とが戦闘するゲームである。ユーザは、複数の異なるキャラクタを保有することができる。ユーザは、有償または無償の手段によって、ゲームにおいて利用可能な味方キャラクタ(ゲーム媒体)を取得することができる。
ゲームシステム1に基づくゲームは、戦闘ゲームに限らず、スポーツゲームなどの任意のジャンルのゲームであってよい。ゲームシステム1は、特定のプレイ形態に限らず、あらゆるプレイ形態のゲームを実行するためのシステムであってもよい。例えば、単一のユーザによるシングルプレイゲーム、及び、複数のユーザによるマルチプレイゲーム、また、マルチプレイゲームの中でも、複数のユーザが対戦する対戦ゲーム、及び、複数のユーザが協力する協力プレイゲームなどであってもよい。
(処理フロー)
本開示のある局面において、ユーザ端末100は、ゲームプログラムに基づくゲームのユーザに関連付けられるキャラクタが、ゲームを構成する第1ゲーム空間内で移動可能な第1ゲームパートを実行するステップと、第1ゲームパートの実行中に、ゲームを進行させるために使用される第1パラメータの回復が許可される第1ゲーム空間内の所定位置に、キャラクタを移動させるステップと、キャラクタが所定位置に配置されることを条件として、第2パラメータを消費することによって、第1パラメータを回復するステップと、時間経過に従って、第2パラメータの最大値を超えない範囲で、第2パラメータを自動的に回復するステップとを実行する。
本開示のある局面において、第1パラメータは、キャラクタに固有のパラメータとしてキャラクタに設定され、ユーザ端末100は、第1ゲームパートの実行中に所定条件が成立した場合、第1ゲームパートを終了すると共に、キャラクタが敵キャラクタと戦闘する第1イベントであって、第1パラメータが第1イベントでのユーザのゲームプレイに基づいて減少し得る第1イベントを実行するステップと、第1イベントの終了後、第1ゲームパートを再実行するステップと、第1ゲームパートの再実行中に所定条件が成立した場合、第1ゲームパートを終了すると共に、第1イベントの終了時点における第1パラメータの現在値を引き継ぎ、キャラクタが敵キャラクタと戦闘する第2イベントであって、第1パラメータが第2イベントでのユーザのゲームプレイに基づいて減少し得る第2イベントを実行するステップと、を実行する。
以下では、本ゲームがオープンワールド方式のロールプレイングゲーム(RPG)である例を説明する。本ゲームでは、ユーザが操作するキャラクタはヒットポイント(HP、第1パラメータ)およびスキルポイント(SP、第1パラメータ)を有する。HPはキャラクタが有する体力である。キャラクタはSPを使用して所定のスキルを発動できる。キャラクタのHPがゼロ以下にならない限り、ユーザは自由にキャラクタをゲームフィールド内で操作して、戦闘イベントで敵キャラタクと戦闘するなどのゲームプレイを楽しむことができる。
本ゲームでは、ゲームプレイ中に用いることが可能なスタミナ(第2パラメータ)が、ユーザに提供される。スタミナは、HPおよびSPを回復させるために必要なパラメータである。HPおよびSPはゲーム中のユーザのゲームプレイに従って減少し得るパラメータであり、ユーザはスタミナを用いることによってHPおよびSPを回復することができる。スタミナの使用時には、HPおよびSPの回復に伴って一定量のスタミナが消費される。本実施形態ではユーザは基本的に最大で3つのスタミナを所持することができ(例外あり)、各スタミナを個別に使用することでHPおよびSPを回復させる。詳しくは後述するように、スタミナを使用できる機会は無制限に与えられるのではなく、ゲームを構成するゲーム空間内に設けられる回復ポイントでしかスタミナを用いることができない。本ゲームにはスタミナ自体を回復させる仕様が導入されており、詳細には、消費されたスタミナはスタミナの最大値を超えない範囲で時間経過に従って自動的に回復する。以上のように、本実施形態では、スタミナはゲームにおけるキャラクタの行動(例えばクエストへの参加)に伴って消費されるものではなく、ゲームにおけるキャラクタの行動(例えば戦闘行動)に使用されるパラメータ(HP,SP)を回復させるために用いられるものである。
図3は、ある実施の形態に係るユーザ端末100が、ゲームプログラム131に基づいて実行する処理の流れを示すフローチャートである。図4は、ある実施の形態に係るゲーム画面を示す図である。図4に示す一連の処理の一部または全部が、サーバ200によって実行されてもよい。
ステップS1において、ゲーム実行部112は、ゲームのプレイ中にゲームの探索パート(第1ゲームパート)を実行する。表示制御部117は、ゲームのプレイ中に、例えば図4に示すゲーム画面を表示部152に表示する。図4に示すゲーム画面では、探索パートに用いられるゲームフィールド(第1ゲーム空間)の背景、回復ポイント31、キャラクタ32、およびキャラクタ33が表示される。回復ポイント31は、キャラクタ32,33のHPおよびSPを回復可能なゲームフィールド内の所定位置である。キャラクタ32,33は、ユーザに関連付けられるキャラクタである。
表示制御部117は、スタミナ表示欄40、キャラクタ表示欄50、およびキャラクタ表示欄60をゲーム画面にさらに表示する。スタミナ表示欄40は、ユーザが所持するスタミナ41が表示される欄である。図4では、3つのスタミナ41がスタミナ表示欄40に表示される。
キャラクタ表示欄50は、キャラクタ32に関する情報を表示する欄であり、図4では、キャラクタ画像51、HPバー52、およびSPバー53がキャラクタ表示欄50に表示される。キャラクタ画像51は、キャラクタ32の一部を示す画像である。HPバー52は、キャラクタ32のHPの現在値および最大値を視覚的にユーザに提示する表示情報である。図4において、HPバー52の左端はキャラクタ32のHPの最低値に対応し、HPバー52の右端はキャラクタ32のHPの最大値に対応する。表示制御部117は、HPバー52の全体のうち、HPの現在値に相当する部分を、第1色に着色する。表示制御部117は、HPバー52のうち残りの部分を、第1色と異なる第2色に着色する。ユーザは、HPバー52を視認することによってスタミナの現在値を直感的に把握することができる。SPバー53は、キャラクタ32のSPの現在値および最大値を視覚的にユーザに提示する表示情報である。図4において、SPバー53の左端はキャラクタ32のSPの最低値に対応し、SPバー53の右端はキャラクタ32のSPの最大値に対応する。HPバー52の着色ルールは、対象をキャラクタ32のSPに変更した上で、SPバー53に等しく適用される。
キャラクタ表示欄60は、キャラクタ33に関する情報を表示する欄であり、図4では、キャラクタ画像61、HPバー62、およびSPバー63がキャラクタ表示欄60に表示される。キャラクタ画像61は、キャラクタ32の一部を示す画像である。HPバー62は、キャラクタ32のHPの現在値および最大値を視覚的にユーザに提示する表示情報である。図4において、HPバー62の左端はキャラクタ32のHPの最低値に対応し、HPバー62の右端はキャラクタ32のHPの最大値に対応する。HPバー52の着色ルールが、対象をキャラクタ33のHPに変更した上で、HPバー62に等しく適用される。SPバー63は、キャラクタ32のSPの現在値および最大値を視覚的にユーザに提示する表示情報である。SPバー53の着色ルールが、対象をキャラクタ33のSPに変更した上で、HPバー62に等しく適用される。
図4では、キャラクタ32のHPおよびSPの現在値、ならびにキャラクタ33のHPおよびSP現在値は、いずれもそれぞれの最大値に等しい。これに応じて、HPバー52、SPバー53、HPバー62、およびSPバー63のそれぞれの全体が、第1色に着色されている。
本開示のある局面において、第1パラメータは、キャラクタに固有のパラメータとしてキャラクタに設定され、ゲームプログラムは、第1ゲームパートの実行中に、所定条件が成立した場合、キャラクタが敵キャラクタと戦闘する第3イベントであって、第1パラメータが第3イベントでのユーザのゲームプレイに基づいて減少し得る第3イベントを実行するステップを実行する。本開示のある局面において、第1パラメータは、第3イベントの実行中に敵キャラクタがキャラクタに行った攻撃に基づいて減少し得るパラメータである。本開示のある局面において、第1パラメータは、ユーザの操作に基づいて、第3イベントの実行中にキャラクタが行った所定の行動に基づいて減少するパラメータである。
例えば、キャラクタ32のHPおよびSPは、キャラクタ32に関連付けられた固有のパラメータであり、同様にキャラクタ33のHPおよびSPは、キャラクタ33に関連付けられた固有のパラメータである。第3イベントは、例えば戦闘イベントである。ユーザは、探索パートのプレイ中に、タッチスクリーン15に対する操作に基づいて、キャラクタ32,33をゲームフィールド内で移動させることができる。キャラクタ32,33の移動時に、戦闘イベントを発生させるための所定条件が成立する場合がある。所定条件は、例えば、キャラクタ32,33がゲームフィールド内の移動中に敵キャラクタ34と遭遇すること(いわゆるランダムエンカウント)である。ステップS2において、ゲーム実行部112は、ランダムエンカウントが発生した場合、探索パートの実行を中断すると共に、当該エンカウントに対応したゲームの戦闘イベント(第1イベント、第3イベント)を実行する。表示制御部117は、戦闘イベントのゲーム画面を例えば図5に示すように表示制御部117に表示する。
図5は、ある実施の形態に係るゲーム画面を示す図である。図5のゲーム画面において、キャラクタ32,33がゲーム画面内の右側に表示され、敵キャラクタ34がゲーム画面内の左側に表示される。表示制御部117は、ゲーム画面にキャラクタ表示欄50およびキャラクタ表示欄60を表示する。ユーザは、戦闘イベントのゲーム画面を視認しながら、戦闘イベントをプレイする。ユーザは、キャラクタ32または33に敵キャラクタ34を攻撃させるための操作をタッチスクリーン15に入力する。キャラクタ制御部113は、この操作に応答して、キャラクタ32または33に敵キャラクタ34を攻撃させる。敵キャラクタ34は、所定のアルゴリズムに基づいて、キャラクタ32または33を自動的に攻撃する。敵キャラクタ34の攻撃が成功した場合、キャラクタ32または33のHPが減少する。
ユーザは、キャラクタ32または33にスキルを発動させるための操作をタッチスクリーン15に入力することもできる。キャラクタ制御部113は、この操作に応答して、キャラクタ32または33のSPを消費することによって、キャラクタ32または33に所定の動作を実行させることでスキルを発動させる。スキルは、例えば敵キャラクタ34にダメージを与える行動である。以上のように、キャラクタ32,33のHPおよびSPは、戦闘イベントでのユーザのゲームプレイに基づいて減少し得る。
ゲーム実行部112は、戦闘イベントに規定されるクリア条件を満たした場合、キャラクタ32,33が敵キャラクタ34との戦闘に勝利したとして、戦闘イベントを終了する。クリア条件は、例えば、敵キャラクタ34のHPを最低値以下に減少させることである。
図6は、ある実施の形態に係るゲーム画面を示す図である。ステップS3において、ゲーム実行部112は、戦闘イベントの終了後、探索パートを再開する。これにより、表示制御部117は、再開後の探索パートに対応するゲーム画面を、例えば図6に示すように表示部152に表示する。戦闘イベントを実行した結果、キャラクタ32,33のHPおよびSPがいずれも減少している。図6では、HPバー52等の表示状態が、減少後のHP等の現在値を反映した状態に更新されている。このように、戦闘イベントにおいて減少したHPおよびSPの現在値が、探索パートの再開後に引き継がれている。
キャラクタ32,33のHPはいずれも十分に残っているため、ユーザは探索パートのゲームプレイを続ける。キャラクタ32,33の移動中に再びランダムエンカウントが発生した場合、次の戦闘イベントが開始される。ステップS4において、ゲーム実行部112は、次のエンカウントが発生したことに特定、キャラクタ32,33のHPおよびSPを引き継いで、図7に示すように次の戦闘イベント(第2イベント)を実行する。
図7は、ある実施の形態に係るゲーム画面を示す図である。図7の戦闘イベントでは、キャラクタ32,33が再び敵キャラクタ34と戦闘する。表示制御部117は、ゲーム画面内のキャラクタ表示欄50およびキャラクタ表示欄60に、1つ前の戦闘イベントから引き継がれたHPおよびSPを反映したHPバー52およびSPバー53等を表示する。ユーザは、再び、キャラクタ32,33を操作して敵キャラクタ34と戦闘させる。キャラクタ32,33が敵キャラクタ34を倒すことによって、この戦闘イベントが終了する。ここでは、ユーザは戦闘イベント中にぎりぎりの戦いを強いられ、なんとか敵キャラクタ34を倒したが、キャラクタ32,33のHPがほぼゼロ(最低値)にまで減少してしまったものとする。
図8は、ある実施の形態に係るゲーム画面を示す図である。ステップS5において、ゲーム実行部112は、2回目の戦闘イベントの終了後、探索パートを再開する。これにより、表示制御部117は、再開後の探索パートに対応するゲーム画面を、例えば図8に示すように表示部152に表示する。戦闘イベントを実行した結果、キャラクタ32,33のHPおよびSPがほぼゼロにまで減少している。図8でも、HPバー52等の表示状態が、減少後のHP等の現在値を反映した状態に更新されている。
図8では、キャラクタ32,33のHPがいずれもほぼゼロであるため、次の戦闘イベントでは敵キャラクタとの戦闘に勝てる見込みは非常に小さい。このままではユーザはゲームのプレイを継続することが困難である。そこでユーザは、キャラクタ32,33を回復ポイント31まで移動させるための操作を、タッチスクリーン15に入力する。ステップS6において、キャラクタ制御部113は、ユーザの操作に基づいて、図9に示すように、回復ポイント31までキャラクタ32,33を移動させる。
本開示のある局面において、ユーザ端末100は、複数のキャラクタがユーザに関連付けられ、複数のキャラクタのそれぞれに、キャラクタに固有の第1パラメータが設定され、第1パラメータを回復するステップでは、第2パラメータを消費することによって、複数のキャラクタのそれぞれに設定される第1パラメータを回復する。
図9は、ある実施の形態に係るゲーム画面を示す図である。図9では、キャラクタ32が回復ポイント31に配置され、キャラクタ33はキャラクタ32の側に配置される。この配置に基づいて、スタミナを用いたHPおよびSPの回復が許可される。ステップS7において、操作受付部111は、HPおよびSPを回復するための操作をユーザから受け付ける。この操作は、例えば、スタミナ表示欄40に表示されるいずれかのスタミナ41をタップする操作である。ここでは、左端のスタミナ41がタップされたものとする。
ステップS8において、パラメータ管理部114は、ユーザの操作に応答して、スタミナ41を1つ消費することによって、キャラクタ32,33のHPおよびSPを回復する。ここでは、キャラクタ32のHPおよびSPと、キャラクタ33のHPおよびSPとが、いずれも最大値まで回復される。表示制御部117は、スタミナ41の消費に応答して、図10に示すようにゲーム画面を更新する。
図10は、ある実施の形態に係るゲーム画面を示す図である。表示制御部117は、スタミナ表示欄40に表示される3つのスタミナ41のうち1つの表示を消去する。表示制御部117は、さらに、キャラクタ32のHPバー52およびSPバー53の表示状態を、HPおよびSPの各現在値が最大値であることを示す状態に更新する。加えて、キャラクタ33のHPバー62およびSPバー63の表示状態も、HPおよびSPの各現在値が最大値であることを示す状態に更新する。これにより、ユーザは、キャラクタ32,33を用いたゲームを続けることができるようになる。
(スタミナの自動回復)
図11は、ある実施の形態に係るスタミナ表示欄40およびキャラクタ表示欄50を示す図である。図11(A)では、スタミナ41が1つ消費されており、残りのスタミナは2つである。キャラクタ32のHPおよびSPのいくらか使用済みであり、それぞれの現在値は最大値よりも低くなっている。ステップS9において、スタミナ回復部115は、時間経過に従って、スタミナを自動的に回復する。
例えば、図11(A)の状態から一定時時間が経過した場合、スタミナ回復部115は、消費された1つのスタミナ41の一部を回復する。表示制御部117は、図11(b)に示すように、スタミナ表示欄40内の左端部に、部分的に回復された状態のスタミナ41を表示する。スタミナ回復部115は、スタミナ41を完全に回復させるために必要な所定時間が経過した場合、消費された1つのスタミナ41を完全に回復する。表示制御部117は、図11(C)に示すように、スタミナ表示欄40内の左端部に、完全に回復された状態のスタミナ41を表示する。これにより、ユーザが使用可能なスタミナ41が1つ増加する。したがって、ユーザは、仮にスタミナ41が全て無くなったとしても、ゲームを中断してしばらくまつことによって、新たなスタミナ41を取得することができるので、その後、ゲームを再びプレイすることができるようになる。
スタミナ41の自動回復は、残りのスタミナ41がゼロになった場合にのみ有効化してもよい。
本開示のある局面において、第1パラメータは、時間経過に従って自動的に回復しないパラメータである。図11に示すように、時間経過に従ってスタミナ41が回復する際も、HPおよびSPはそれぞれの現在値を維持し続ける。
(主要な作用効果)
本ゲームの運営者は、ゲームのユーザが本ゲームの本編シナリオを短期間で制覇(消費)することを防ぎ、できればユーザが本ゲームを毎日欠かさずプレイすること、言い換えれば一種のライフサイクルとして本ゲームをプレイすることを、望んでいる。これを実現するためには、例えば本ゲームをスタミナ制のゲームとして設計し、すなわちスタミナを消費しなければ本ゲームを先に進めることができない仕組みを導入すれば良い。しかし、本ゲームにはいわゆるクエストのようなゲーム内の明確なプレイ単位(区切り)がないため、このようなスタミナ制の導入には適さない。また、本ゲームはオープンワールドの世界観を有するRPGであり得る。しかし、このようなRPGでは、ゲームプレイ自体を途中で制限するようなスタミナ制の導入に対してユーザが納得感を持ち辛い。そこで、上述したようなHPおよびSPの回復する機会を制限する仕様、すなわち、HPおよびSPの回復ではなく回復ポイント31の使用にスタミナ制を採用する仕様を本ゲームに導入することによって、ゲームプレイに対する実質的なスタミナ制を本ゲームにおいても実現することができる。結果、ユーザが本ゲームを短期間で制覇することを防ぐことができるので、ユーザに本ゲームを息長く継続的にプレイして貰えるようになる。
以上のように、本開示の一態様によれば、ゲームを進行させるために使用されるパラメータ(HP,SP)の新たな回復手法をゲームに導入できる利点が生ずる。さらには、回復ポイント31までキャラクタ32を移動させた場合に初めて、スタミナ41を用いたHPおよびSPの回復が可能になるため、回復ポイント31から離れてゲームフィールド内でキャラクタを移動させることに一定の緊張感が生じ、これによりゲームの興趣性を高められる。一方、限られた回復ポイント31でのみHPおよびSPを回復できるので、ゲームの運営者にとっては、回復ポイント31の数及び配置を工夫することによってゲームの難易度を思うように設計しやすくなるという利点がある。
ユーザが所持できるスタミナ41の数に制限があり、なおかつスタミナ41の自動回復には一定の時間経過を要するので、ユーザが無制限にゲームを進めてゲームコンテンツを早期に消費し尽くし、やがてゲームに飽きてしまうことを防止できる。一方で、スタミナ41が切れても一定時間待機すればスタミナ41が自動回復し、ゲームプレイが再開できるので、スタミナ41の所持数に限りがあることでゲームプレイの一定制限があるとしても、そのことにユーザは十分に納得できる。したがって、スタミナ41をうまく活用しながらゲームをプレイするように、ユーザを動機付けられる。
(レベルアップによるHPおよびSPの回復)
本開示のある局面において、ユーザ端末100は、第3イベントにおけるユーザのゲームプレイの結果としてキャラクタがレベルアップしたことに応答して、キャラクタに設定される第1パラメータを回復するステップとを実行する。
例えば、キャラクタ32およびキャラクタ33は、図7に示す戦闘イベントで勝利した場合、戦闘イベントに設定される経験値を獲得する。キャラクタ制御部113は、キャラクタ32の累積の獲得経験値が閾値を超えた場合、キャラクタ32をレベルアップさせる。パラメータ管理部114は、このレベルアップに応答して、キャラクタ32のHPおよびSPをそれぞれ最大値まで回復させる。キャラクタ33の場合も事情は同様である。レベルアップによってHPおよびSPが全回復するので、ユーザはゲームプレイを継続することができる。したがって、キャラクタ32,33をレベルアップさせることをユーザに動機付けることができる。
キャラクタ32,33のレベルが低い場合はレベルアップ間隔を短くしてもよく、このように設定のされる態様ではキャラクタ32のHPが無くなる前にキャラクタ32が次々とレベルアップすることになる。これにより、ユーザはゲームの序盤ではスタミナ41を使用することなく、ゲームを次々と先に進めることができる。
(スタミナ41の定時全回復)
本開示のある局面において、ユーザ端末100は、現在時刻が規定の時刻になったことに応答して、ユーザを含む、ゲームの複数のユーザを対象に、第2パラメータを少なくとも最大値まで回復するステップを実行する。本開示のある局面において、ユーザ端末100は、複数のユーザを対象に第2パラメータを回復するステップでは、第2パラメータを、第2パラメータの最大値を超えて回復する。
図12は、ある実施の形態に係るスタミナ表示欄40を示す図である。図12(A)では、ユーザは手持ちの全スタミナ41を使い切っており、これ以上、HPおよびSPを回復することができない。スタミナ回復部115は、現在時刻が特定の時刻(例えば朝の5時)になった場合、ユーザのスタミナ41を、最大値を超える数にまで回復する。スタミナ41の最大値はスタミナ表示欄40に表示可能な3つであるが、図12では、朝の5時になったらスタミナ41を3つよりも多い5つまで回復している。いわば、朝の5時になれば、ユーザには最大で5つのスタミナ41が配布されることになる。これによりユーザは、手持ちの5つのスタミナ41を順次使用してHPおよびSPを回復しながらゲームを進めることができるので、より長い時間、ゲームをプレイし続けることができる。
運営者としては、本ゲームがRPGであることから、短時間のプレイを休み休み繰り返す形で本ゲームを楽しむプレイスタイル(例えば10分の連続プレイを1日5回)よりも、長時間のプレイを一度に続ける形で本ゲームを楽しむプレイスタイル(例えば60分の連続プレイを1日1回)の方を、ユーザに望んでいる。したがって、時間経過に従いスタミナ41を順次回復する仕組みよりも、朝5時など一定時刻に複数のスタミナ41を一度に回復する仕組みの方が、本ゲームに適している。すなわち、このような本ゲームに好適なスタミナ回復方式を採用することによって、本ゲームに好適なプレイスタイルで本ゲームをプレイする機会を各ユーザに提供できるので、ゲームに対する各ユーザの満足度を高めることができる。
本ゲームは、キャラクタをゲームフィールド内で自由に移動させることにより進行する仕様であるため、ユーザが一定時間集中してゲームを続けることにゲームの主要な面白さがある。朝5時のスタミナ41の一括回復により、各ユーザが望むのならこのような面白さを毎日体感できるので、本ゲームの継続プレイに対する各ユーザのモチベーションを高めることができる。
スタミナ回復部115は、朝の5時に、上述したユーザに限らず、当該ユーザを含む本ゲームの全ユーザを対象にスタミナ41を5つまで回復する。これにより全ユーザが所持するスタミナ41が一律に5つになる。このように全ユーザのスタミナ41を規定の時刻に少なくとも最大値まで回復することで、各ユーザがゲームを続ける動機を高めることができる。
ユーザが一度に所持できるスタミナ41の限界値は5つである。スタミナ回復部115は、ユーザが5つのスタミナ41を所持済みであれば、朝の5時にスタミナ41をそれ以上は回復しない。これにより、ゲームに長期間ログインしないユーザが過剰な数のスタミナ41を所持しないようにできる。また、定期的にゲームにログインするように、ユーザを動機付けることもできる。
図13は、ある実施の形態に係るスタミナ表示欄40を示す図である。朝の5時になってスタミナ41が5つにまで回復すると、図13(A)に示すように、3つのスタミナ41がスタミナ表示欄40内に表示され、追加付与された2つのスタミナ41はスタミナ表示欄40の外部に表示される。この状態で、1つ目のスタミナ41が使用されると、図13(B)に示すように、追加のスタミナ41のうちの一方の表示が消える。この状態では、スタミナ41の現在値が規定の最大値を超えるので、スタミナ41は自動回復しない。消費された1つスタミナ41は、時間の経過に関わらず無くなったままである。
ここからさらにスタミナ41が1つ使用されると、図13(C)に示すように、追加のスタミナ41のうちもう一方の表示が消える。この状態でも、スタミナ41はこれ以上自動的に回復されない。スタミナ41の数は時間の経過に関わらず3つのままである。ここからさらにスタミナ41が1つ使用されると、図13(D)に示すように、スタミナ表示欄40内で左端のスタミナ41の表示が消える。ここで初めて、時間経過に従うスタミナ41の自動回復が有効になる。すなわち、所定時間が経過すると、スタミナ41は図13(E)に示すように最大値の3つを上限として回復される。
図13では、時間経過に従うスタミナ41の自動回復は規定の最大値を上限とした回復である。これにより、ユーザがひたすら時間が過ぎるのを待つことによって大量のスタミナ41をストックすることを防止できる。
(スタミナ41の課金回復)
本開示のある局面において、ユーザ端末100は、ユーザによる対価の支払いまたは対価に支払いにより得られるゲームアイテムの消費に基づいて、複数のキャラクタのそれぞれに設定される第1パラメータを回復するステップを実行する。
図14は、ある実施の形態に係るゲーム画面を示す図である。この図の例では、キャラクタ32,33のHPがいずれもゼロに近いため、HPを回復させない限りゲームを継続することが難しい。しかしユーザはスタミナ41を1つも所持していないため、スタミナ41を使用してHPおよびSPを回復することができない。このような場合でも、本ゲームではユーザは課金によりHPおよびSPを回復できる。例えばユーザは、課金によりHPおよびSPを回復するための操作をタッチスクリーン15に入力する。この操作に応答して、表示制御部117は、例えば図15に示すメッセージ71を表示部152に表示する。
図15は、ある実施の形態に係るメッセージ71を示す図である。メッセージ71は、課金によりHPおよびSPを回復することをユーザに問い合わせるテキストである。表示制御部117は、ボタン72および73を併せて表示部152に表示する。制御部110は、ユーザがボタン72を押下した場合、ユーザによる対価の支払いに関する処理を実行する。この処理は、HPおよびSPを全回復するために必要な金銭の決済に関する処理を含む。パラメータ管理部114は、決済に関する処理が完了したことに応答して、図16に示すようにキャラクタ32,33のHPおよびSPを全回復する。この際、スタミナ41は回復しない。すなわち、スタミナ41の残りはゼロのままであり、かつ、回復途中のスタミナ41が使用可能な状態になるまで必要な残り時間(チャージ時間)が減少することもない。
図16は、ある実施の形態に係るゲーム画面を示す図である。キャラクタ32,33のHPおよびSPが全回復されたため、HPバー52等の表示状態を、HP等の現在値が最大値に一致する状態に更新している。HPが全回復されたため、ユーザは、スタミナ41の自動回復を待たずに、直ちにゲームを継続してプレイする。このようにして、課金によるHP・SPの回復を可能とすれば、スタミナ41が切れた後もゲームを続けたいユーザに対して課金を動機付けることができる。
パラメータ管理部114は、ユーザによる対価の支払いによってユーザに付与されるゲームアイテムの使用に基づいて、HPおよびSPを回復することもできる。例えば、ユーザが、事前の課金によって、有償のゲームアイテムであるダイヤを入手済みであるとする。パラメータ管理部114は、ダイヤを使用するためのユーザの操作に応答して、ダイヤを消費することによってキャラクタ32,33のHPおよびSPを全回復する。この例では、ゲームの継続プレイに積極的なユーザに対して、ダイヤという有償アイテムを購入する動機付けを与えることができる。
(報酬付与)
本開示のある局面において、ユーザ端末100は、第3イベントでのユーザのゲームプレイに基づいて、ユーザに報酬を付与するステップを実行し、報酬を付与するステップでは、第3イベントの実行中に、第3イベントに設定されるクリア条件が成立した場合、ユーザに第1報酬を付与し、第3イベントの実行中であってクリア条件が成立する前に、第1パラメータの現在値が第1パラメータの最低値以下に減少した場合、第1報酬よりも少ない第2報酬をユーザに付与する。
例えば、図7に示す戦闘イベント(第3イベント)の実行中に、敵キャラクタ34を倒したことによってクリア条件を満たしたとする。この場合、報酬付与部116は、敵キャラクタ34を倒したときの獲得経験値(第1報酬)をユーザに付与する。これにより、キャラクタ32,33の累積獲得経験値が増加する。一方、敵キャラクタ34を倒す前にキャラクタ32,33のHPが最低値以下に減少したために、キャラクタ32,33が全滅したとする。この場合、報酬付与部116は、敵キャラクタ34を倒したときの獲得経験値よりも少ない経験値(第2報酬)をユーザに付与する。これによっても、戦闘イベントをクリアした場合に比べれば増加量は少ないが、キャラクタ32,33の累積獲得経験値は増加する。全滅時に付与される経験値は、例えば、獲得経験値×(敵キャラクタ34に与えた総ダメージ÷敵キャラクタ34のHP最大値)×30%とする。戦闘イベントに敵キャラクタ34が複数登場する場合、式中の敵キャラクタ34のHPは、敵キャラクタ34の合計HP最大値とする。
本ゲームでは、スタミナ41の使用によりHPおよびSPを回復する仕様であるため、スタミナ41を出来るだけ節約するために、HPがゼロにぎりぎり近くなるまでユーザがゲームをプレイし続けることが想定される。一方、本ゲームの運営者は、戦闘イベントにおいてキャラクタ32,33が全滅することに対するユーザのデメリットや恐怖心をできるだけ拭いたいことから、戦闘イベントでの全滅時にも経験値などの報酬をユーザに付与する仕様を本ゲームに導入しようとする意欲を持つことが想定される。ただし、そうした仕様を実際に導入すると、全滅しても報酬がもらえることに乗じて、戦闘イベントでの全滅を何ら恐れることなく、HPやSPを回復せずに戦闘イベントを繰り返しプレイして報酬を稼ごうとするユーザが頻出するような事態が、起こり得る。運営者はそのような事態の発生を望まないため、全滅時にはユーザが貰える報酬を少なくする仕組みを本ゲームに採用している。これにより、キャラクタの全滅に対するユーザのデメリットや恐怖心を可能な限り減らしつつ、運用者側の意に反するようなユーザの行為を抑えられる仕組みを本ゲームにおいて実現することができる。
(エンドコンテンツ)
本開示のある局面において、第1パラメータは、キャラクタに固有のパラメータとしてキャラクタに設定され、ゲームを進行させるために使用され、かつ第1パラメータから独立して管理される第3パラメータが、キャラクタに固有のパラメータとしてキャラクタにさらに設定され、ユーザ端末100は、ゲームプログラムに基づくゲームを構成する第2ゲーム空間内でキャラクタが移動可能な第2ゲームパートを実行するステップと、第2ゲームパートの実行中に所定条件が成立した場合、キャラクタが敵キャラクタと戦闘する第4イベントであって、第4イベントでのユーザのゲームプレイに基づいて第1パラメータは減少しないが第3パラメータは減少し得る第4イベントを実行するステップと、第4イベントにおけるユーザのゲームプレイの結果としてキャラクタがレベルアップしたことに応答して、キャラクタに設定される第1パラメータを回復するステップとを実行する。
本例では、いわゆるエンドコンテンツをユーザに提供する。エンドコンテンツとは、本ゲームのようなRPGなどの各種ゲームにおいて、ユーザが何度でも繰り返し挑戦して遊べることができるコンテンツのことである。エンドコンテンツは、ゲームにおいてユーザに提供される各種コンテンツの中では比較的難易度の高いコンテンツであり、時にはゲーム中で最高難易度のコンテンツである場合もある。こうした高難易度のエンドコンテンツをプレイする機会をユーザに提供すれば、エンドコンテンツに繰り返し挑戦することへのユーザの意欲を高められるので、結果的に、ユーザが飽きずに本ゲームを継続プレイする可能性を高められる。
本ゲームでは、戦闘イベントでキャラクタ32,33が全滅した場合、キャラクタ32,33は、戦闘イベントの直前にキャラクタ32が配置された回復ポイント31にまで戻される。エンドコンテンツへの入り口は、例えばこの回復ポイント31の近くに配置される。ユーザがキャラクタ32をこの入り口まで移動させれば、エンドコンテンツが開始される。エンドコンテンツでは、HPおよびSPとは別に管理されるエンドコンテンツ専用のHPおよびSP(第3パラメータ)が、キャラクタ32,33に設定される。エンドコンテンツも一種の探索パート(第2ゲームパート)であり、エンドコンテンツ専用のゲームフィールド(第2ゲーム空間)内でキャラクタ32,33が移動可能である。
エンドコンテンツに対応するゲームフィールドは、本編の探索パートに対応するゲームフィールドから独立している。ゲーム実行部112は、エンドコンテンツの実行中に、敵キャラクタ34とのランダムエンカウントが発生すると、エンドコンテンツ用の戦闘イベント(第4イベント)を実行する。この戦闘イベントでは、ユーザのゲームプレイに基づいてエンドコンテンツ専用のHPおよびSPは減少し得るが、本編で使用されるHPおよびSPは減少しない。パラメータ管理部114は、エンドコンテンツでの戦闘イベントをユーザがプレイした結果、例えばキャラクタ32がレベルアップした場合、キャラクタ32に設定される本編の探索パートでのHPおよびSPを回復させる。これによりユーザは、キャラクタ32を用いた本編の探索パートでのゲームプレイを再開することができる。
なお、上述したようにエンドコンテンツでは専用のHPおよびSPがキャラクタに設定されるとはいえ、エンドコンテンツでのレベルアップ時に本編用のHPおよびSPを回復しないようにすると、本編でのレベルアップ時であれば得られるはずの本編用のHPおよびSPの回復というメリットを、エンドコンテンツのプレイによって自ら失ってしまうことになる。これではエンドコンテンツをプレイする動機がユーザに生じ辛くなり、したがってエンドコンテンツ自体の魅力が薄れてしまう懸念がある。そこで、上述したように本編のプレイ中に例えばキャラクタ32がレベルアップした場合にはキャラクタ32の本編用のHPおよびSPを回復する仕組みを本ゲームに導入することによって、本編でのレベルアップによるメリットと同一のメリットをエンドコンテンツでのレベルアップ時にもユーザが得られるようになるので、エンドコンテンツをプレイする魅力をユーザに感じさせることができる。
ユーザは、探索パートのプレイ中の任意の時点で、エンドコンテンツをプレイすることができる。エンドコンテンツでの戦闘イベントは、本編での戦闘イベントよりも難易度が高い。例えば、戦闘イベントに登場する敵キャラクタ34のレベルが高い。エンドコンテンツは、ゲームにおける高難易度コンテンツの位置づけにある。ユーザは、キャラクタ32,33のHPおよびSPを最大値にした状態でエンドコンテンツをプレイできるので、エンドコンテンツのプレイを積極的に試みる動機を容易に持てる。ユーザがエンドコンテンツをプレイするたびに、エンドコンテンツ専用のHPおよびSPは最大値に設定され、これによりユーザはスタミナ41の残りを気にすることなくエンドコンテンツを繰り返しプレイできる。よって、キャラクタ32,33をレベルアップさせるためにエンドコンテンツを十分に活用でき、これによりゲームを継続プレイする意欲を高められる。
ユーザは、他のキャラクタも所持しており、キャラクタ32または33に代えて他のキャラクタを用いて探索パートを進めることもできる。スタミナ回復部115は、スタミナ41の消費に基づいて、ゲーム画面に表示されるキャラクタ32,33に加えて、ユーザが所持する他の全キャラクタのHPおよびSPをも回復してもよい。これにより、所持済みの全てのキャラクタを満遍なく用いるようにユーザを動機付けることができる。
本ゲームでは、戦闘開始時のキャラクタ32,33のHPの現在値に応じて、戦闘イベントをクリアした場合にもらえる経験値を変化させることもできる。例えば、戦闘開始時のHPが高ければ高いほど、もらえる経験値を多くすればよい。
〔ソフトウェアによる実現例〕
制御部110および210の制御ブロックは、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、制御部110、もしくはその両方を備えた情報処理装置は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラム及び各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)又は記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
〔付記事項〕
本発明の一側面に係る内容を列記すると以下の通りである。
(項目1) ゲームプログラムを説明した。本開示のある局面によると、ゲームプログラム(131)は、プロセッサ(10)およびメモリ(11)を備えるコンピュータ(ユーザ端末100)により実行される。ゲームプログラムは、プロセッサに、ゲームプログラムに基づくゲームのユーザに関連付けられるキャラクタが、ゲームを構成する第1ゲーム空間内で移動可能な第1ゲームパートを実行するステップ(S1)と、第1ゲームパートの実行中に、ゲームを進行させるために使用される第1パラメータ(HP、SP)の回復が許可される第1ゲーム空間内の所定位置(回復ポイント31)に、キャラクタを移動させるステップ(S2)と、キャラクタが所定位置に配置されることを条件として、第2パラメータ(スタミナ41)を消費することによって、第1パラメータを回復するステップ(S8)と、時間経過に従って、第2パラメータの最大値を超えない範囲で、第2パラメータを自動的に回復するステップ(S9)とを実行させる。
(項目2) (項目1)において、ゲームプログラムは、プロセッサに、現在時刻が規定の時刻になったことに応答して、ユーザを含む、ゲームの複数のユーザを対象に、第2パラメータを少なくとも最大値まで回復するステップを実行させる。
(項目3) (項目2)において、複数のユーザを対象に第2パラメータを回復するステップでは、第2パラメータを、第2パラメータの最大値を超えて回復する。
(項目4) (項目1)~(項目3)のいずれかにおいて、第1パラメータは、キャラクタに固有のパラメータとしてキャラクタに設定され、ゲームプログラムは、プロセッサに、第1ゲームパートの実行中に所定条件が成立した場合、第1ゲームパートを終了すると共に、キャラクタが敵キャラクタと戦闘する第1イベントであって、第1パラメータが第1イベントでのユーザのゲームプレイに基づいて減少し得る第1イベントを実行するステップ(S2)と、第1イベントの終了後、第1ゲームパートを再実行するステップ(S3)と、第1ゲームパートの再実行中に所定条件が成立した場合、第1ゲームパートを終了すると共に、第1イベントの終了時点における第1パラメータの現在値を引き継ぎ、キャラクタが敵キャラクタと戦闘する第2イベントであって、第1パラメータが第2イベントでのユーザのゲームプレイに基づいて減少し得る第2イベントを実行するステップ(S4)と、を実行させる。
(項目5) (項目1)~(項目4)のいずれかにおいて、第1パラメータは、時間経過に従って自動的に回復しないパラメータである。
(項目6) (項目1)~(項目5)のいずれかにおいて、複数のキャラクタがユーザに関連付けられ、複数のキャラクタのそれぞれに、キャラクタに固有の第1パラメータが設定され、第1パラメータを回復するステップでは、第2パラメータを消費することによって、複数のキャラクタのそれぞれに設定される第1パラメータを回復する。
(項目7) (項目6)において、ゲームプログラムは、プロセッサに、ユーザによる対価の支払いまたは対価に支払いにより得られるゲームアイテムの消費に基づいて、複数のキャラクタのそれぞれに設定される第1パラメータを回復するステップを実行させる。
(項目8) (項目1)において、第1パラメータは、キャラクタに固有のパラメータとしてキャラクタに設定され、ゲームプログラムは、プロセッサに、第1ゲームパートの実行中に、所定条件が成立した場合、キャラクタが敵キャラクタと戦闘する第3イベントであって、第1パラメータが第3イベントでのユーザのゲームプレイに基づいて減少し得る第3イベント(S2)を実行するステップを実行させる。
(項目9) (項目8)において、第1パラメータ(HP)は、第3イベントの実行中に敵キャラクタがキャラクタに行った攻撃に基づいて減少し得るパラメータである。
(項目10) (項目8)において、第1パラメータ(SP)は、ユーザの操作に基づいて、第3イベントの実行中にキャラクタが行った所定の行動に基づいて減少するパラメータである。
(項目11) (項目8)~(項目10)のいずれかにおいて、ゲームプログラムは、プロセッサに、第3イベントにおけるユーザのゲームプレイの結果としてキャラクタがレベルアップしたことに応答して、キャラクタに設定される第1パラメータを回復するステップとを実行させる。
(項目12) (項目8)~(項目11)のいずれかにおいて、第3イベントでのユーザのゲームプレイに基づいて、ユーザに報酬を付与するステップとを実行させ、報酬を付与するステップでは、第3イベントの実行中に、第3イベントに設定されるクリア条件が成立した場合、ユーザに第1報酬を付与し、第3イベントの実行中であってクリア条件が成立する前に、第1パラメータの現在値が第1パラメータの最低値以下に減少した場合、第1報酬よりも少ない第2報酬をユーザに付与する。
(項目13) (項目1)~(項目12)のいずれかにおいて、第1パラメータは、キャラクタに固有のパラメータとしてキャラクタに設定され、ゲームを進行させるために必要であり、かつ第1パラメータから独立して管理される第3パラメータが、キャラクタに固有のパラメータとしてキャラクタにさらに設定され、ゲームプログラムは、プロセッサに、ゲームプログラムに基づくゲームを構成する第2ゲーム空間内でキャラクタが移動可能な第2ゲームパートを実行するステップと、第2ゲームパートの実行中に所定条件が成立した場合、キャラクタが敵キャラクタと戦闘する第4イベントであって、第4イベントでのユーザのゲームプレイに基づいて第1パラメータは減少しないが第3パラメータは減少し得る第4イベントを実行するステップと、第4イベントにおけるユーザのゲームプレイの結果としてキャラクタがレベルアップしたことに応答して、キャラクタに設定される第1パラメータを回復するステップとを実行させる。
(項目14) ゲームプログラムを実行する方法を説明した。本開示のある局面によると、ゲームプログラム(131)は、プロセッサ(10)およびメモリ(11)を備えるコンピュータ(ユーザ端末100)により実行される。方法は、プロセッサが、ゲームプログラムに基づくゲームのユーザに関連付けられるキャラクタが、ゲームを構成する第1ゲーム空間内で移動可能な第1ゲームパートを実行するステップ(S1)と、第1ゲームパートの実行中に、ゲームを進行させるために使用される第1パラメータ(HP、SP)の回復が許可される第1ゲーム空間内の所定位置(回復ポイント31)に、キャラクタを移動させるステップ(S2)と、キャラクタが所定位置に配置されることを条件として、第2パラメータ(スタミナ41)を消費することによって、第1パラメータを回復するステップ(S8)と、時間経過に従って、第2パラメータの最大値を超えない範囲で、第2パラメータを自動的に回復するステップ(S9)を含む。
(項目15) 情報処理装置を説明した。本開示のある局面によると、情報処理装置(ユーザ端末100)は、ゲームプログラム(131)を記憶するメモリ(11)と、ゲームプログラムを実行することにより、情報処理装置の動作を制御する制御部(プロセッサ10)と、を備える。制御部は、ゲームプログラムに基づくゲームのユーザに関連付けられるキャラクタが、ゲームを構成する第1ゲーム空間内で移動可能な第1ゲームパートを実行し、第1ゲームパートの実行中に、ゲームを進行させるために使用される第1パラメータ(HP、SP)の回復が許可される第1ゲーム空間内の所定位置(回復ポイント31)に、キャラクタを移動させ、キャラクタが所定位置に配置されることを条件として、第2パラメータ(スタミナ41)を消費することによって、第1パラメータを回復し、時間経過に従って、第2パラメータの最大値を超えない範囲で、第2パラメータを自動的に回復する。