JP2022148509A - ラッチアップ防止回路、半導体装置、電子機器、車両 - Google Patents

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克明 山田
Katsuaki Yamada
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Toru TAKUMA
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Abstract

【課題】ラッチアップを防止することのできるラッチアップ防止回路及び、これを用いた半導体装置、電子機器並びに車両を提供する。【解決手段】ラッチアップ防止回路300は、寄生サイリスタ400が付随する半導体装置1の入力電極13に接続されるものであって、第1端が入力信号源(ECUなど)に接続する第1抵抗R11と、ソースが第1抵抗の第2端に接続されてドレインが入力電極に接続されるように構成された第1Pチャネル型MISFET(M1)と、ソースが第1抵抗の第1端に接続されてゲートが第1抵抗の第2端に接続されてドレインが第1Pチャネル型MISFETのゲートに接続する第2Pチャネル型MISFET(M2)と、第1Pチャネル型MISFETのゲートと基準電位端(GNDなど)との間に接続する第2抵抗R12と、を有する。【選択図】図7

Description

本明細書中に開示されている発明は、ラッチアップ防止回路、及び、これを用いた半導体装置、電子機器並びに車両に関する。
本願出願人は、車載IPD[intelligent power device]などの半導体装置(例えば、ハイサイドスイッチLSIまたはローサイドスイッチLSI)に関して、これまでに数多くの新技術を提案している(例えば特許文献1を参照)。
国際公開第2017/187785号
しかしながら、車載IPDなどの半導体装置では、ラッチアップ防止機能についてさらなる検討の余地があった。
本明細書中に開示されている発明は、本願の発明者らにより見出された上記の課題に鑑み、ラッチアップを防止することのできるラッチアップ防止回路、及び、これを用いた半導体装置、電子機器並びに車両を提供することを目的とする。
例えば、本明細書中に開示されているラッチアップ防止回路は、寄生サイリスタが付随する半導体装置の入力電極に接続されるように構成されたものであって、第1端が入力信号源に接続されるように構成された第1抵抗と、ソースが前記第1抵抗の第2端に接続されてドレインが前記入力電極に接続されるように構成された第1Pチャネル型MISFETと、ソースが前記第1抵抗の前記第1端に接続されてゲートが前記第1抵抗の前記第2端に接続されてドレインが前記第1Pチャネル型MISFETのゲートに接続されるように構成された第2Pチャネル型MISFETと、前記第1Pチャネル型MISFETのゲートと基準電位端との間に接続されるように構成された第2抵抗と、を有する。
また、例えば、本明細書中に開示されている半導体装置は、寄生サイリスタが付随するものであって、前記半導体装置は、入力電極と、前記入力電極に接続されるように構成されたラッチアップ防止回路と、を有し、前記ラッチアップ防止回路は、第1端が前記入力電極に接続されるように構成された第1抵抗と、ソースが前記第1抵抗の第2端に接続されるように構成された第1Pチャネル型MISFETと、ソースが前記第1抵抗の前記第1端に接続されてゲートが前記第1抵抗の前記第2端に接続されてドレインが前記第1Pチャネル型MISFETのゲートに接続されるように構成された第2Pチャネル型MISFETと、前記第1Pチャネル型MISFETのゲートと基準電位端との間に接続されるように構成された第2抵抗と、を含む。
なお、その他の特徴、要素、ステップ、利点、及び、特性については、以下に続く発明を実施するための形態及びこれに関する添付の図面によって、さらに明らかとなる。
本明細書中に開示されている発明によれば、ラッチアップを防止することのできるラッチアップ防止回路、及び、これを用いた半導体装置、電子機器並びに車両を提供することが可能となる。
図1は、半導体装置を1つの方向から見た斜視図である。 図2は、半導体装置の電気的構造を示すブロック回路図である。 図3は、半導体装置の通常動作及びアクティブクランプ動作を説明するための回路図である。 図4は、主要な電気信号の波形図である。 図5は、ラッチアップ防止回路の比較例を示す図である。 図6は、Pチャネル型MISFETの素子構造を示す図である。 図7は、ラッチアップ防止回路の第1実施形態を示す図である。 図8は、ラッチアップ防止回路の動作例を示す図である。 図9は、ラッチアップ防止回路の第2実施形態を示す図である。 図10は、車両の一構成例を示す外観図である。
<半導体装置>
以下では、添付図面を参照して、半導体装置に関する種々の実施形態を説明する。
図1は、半導体装置1を1つの方向から見た斜視図である。以下では、半導体装置1がローサイド側のスイッチ装置(いわゆるローサイドスイッチLSI)である形態例について説明する。
図1を参照して、半導体装置1は、半導体層2を含む。半導体層2はシリコンを含む。半導体層2は、直方体形状のチップ状に形成されている。半導体層2は、一方側の第1主面3、他方側の第2主面4、並びに、第1主面3および第2主面4を接続する側面5A,5B,5C,5Dを有している。
第1主面3および第2主面4は、それらの法線方向Zから見た平面視(以下、単に「平面視」という。)において四角形状に形成されている。側面5Aおよび側面5Cは、第1方向Xに沿って延び、第1方向Xに交差する第2方向Yに互いに対向している。側面5Bおよび側面5Dは、第2方向Yに沿って延び、第1方向Xに互いに対向している。第2方向Yは、より具体的には、第1方向Xに直交している。
半導体層2には、出力領域6および入力領域7が設定されている。出力領域6は、側面5C側の領域に設定されている。入力領域7は、側面5A側の領域に設定されている。平面視において、出力領域6の面積SOUTは、入力領域7の面積SIN以上である(SIN≦SOUT)。
面積SINに対する面積SOUTの比SOUT/SINは、1以上10以下であってもよい(1<SOUT/SIN≦10)。比SOUT/SINは、1以上2以下、2以上4以下、4以上6以下、6以上8以下、または、8以上10以下であってもよい。入力領域7の平面形状および出力領域6の平面形状は、任意であり、特定の形状に限定されない。むろん、比SOUT/SINは、0を超えて1未満であってもよい。
出力領域6は、絶縁ゲート型のパワートランジスタの一例として、パワーMISFET[Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor]9を含む。パワーMISFET9は、ゲート、ドレインおよびソースを含む。
入力領域7は、パワーMISFET9を制御する制御回路の一例として、コントローラ10を含む。コントローラ10は、種々の機能を実現する複数種の機能回路を含む。複数種の機能回路は、外部からの電気信号に基づいてパワーMISFET9を駆動制御するゲート制御信号SGを生成する回路を含む。コントローラ10は、パワーMISFET9とともに所謂IPD[Intelligent Power Device]を形成している。なお、IPDは、IPM[Intelligent Power Module]とも称される。
入力領域7は、領域分離構造8によって出力領域6から電気的に絶縁されている。図1では、領域分離構造8がハッチングによって示されている。具体的な説明は省略するが、領域分離構造8は、トレンチに絶縁体が埋め込まれたトレンチ絶縁構造を有してもよい。
半導体層2の上には、複数(この形態では3つ)の電極11,12,13が形成されている。図1では、ハッチングによって複数の電極11~13が示されている。複数の電極11~13は、導線(たとえばボンディングワイヤ)等によって外部接続される端子電極として形成されている。複数の電極11~13の個数、配置及び平面形状は任意であり、図1に示される形態に限定されない。
複数の電極11~13の個数、配置及び平面形状は、パワーMISFET9の及びコントローラ10それぞれの仕様に応じて調整される。複数の電極11~13は、この形態では、ドレイン電極11(出力電極)、ソース電極12(基準電圧電極)及び入力電極13を含む。
ドレイン電極11は、半導体層2の第2主面4の上に形成されている。ドレイン電極11は、パワーMISFET9によって生成された電気信号を外部に伝達する。
ドレイン電極11は、Ti層、Ni層、Au層、Ag層およびAl層のうちの少なくとも1つを含んでいてもよい。ドレイン電極11は、Ti層、Ni層、Au層、Ag層またはAl層を含む単層構造を有していてもよい。ドレイン電極11は、Ti層、Ni層、Au層、Ag層およびAl層のうちの少なくとも2つを任意の態様で積層させた積層構造を有していてもよい。
ソース電極12は、第1主面3において出力領域6の上に形成されている。ソース電極12は、パワーMISFET9及びコントローラ10の各種機能回路に基準電圧(たとえばグランド電圧)を提供する。
入力電極13は、第1主面3において入力領域7の上に形成されている。入力電極13は、コントローラ10を駆動するための入力電圧を伝える。
半導体層2の上には、制御配線の一例としてのゲート制御配線17がさらに形成されている。ゲート制御配線17は、出力領域6及び入力領域7に選択的に引き回されている。ゲート制御配線17は、出力領域6においてパワーMISFET9のゲートに電気的に接続され、入力領域7においてコントローラ10に電気的に接続されている。
ゲート制御配線17は、コントローラ10によって生成されたゲート制御信号SGをパワーMISFET9のゲートに伝達する。ゲート制御信号SGは、オン信号Von及びオフ信号Voffを含み、パワーMISFET9のオン状態及びオフ状態を制御する。
オン信号Vonは、パワーMISFET9のゲート閾値電圧Vthよりも高い(Vth<Von)。オフ信号Voffは、パワーMISFET9のゲート閾値電圧Vthよりも低い(Voff<Vth)。オフ信号Voffは、基準電圧(たとえばグランド電圧)であってもよい。
この形態では、2つのゲート制御配線17が異なる領域に引き回されている。ゲート制御配線17の個数、配置、形状等は任意であり、ゲート制御信号SGの伝達距離、及び、伝達すべきゲート制御信号SGの分岐経路等に応じて調整される。
ソース電極12、入力電極13及びゲート制御配線17は、ニッケル、パラジウム、アルミニウム、銅、アルミニウム合金及び銅合金のうちの少なくとも1種をそれぞれ含んでいてもよい。
ソース電極12、入力電極13及びゲート制御配線17は、Al-Si-Cu(アルミニウム-シリコン-銅)合金、Al-Si(アルミニウム-シリコン)合金、及び、Al-Cu(アルミニウム-銅)合金のうちの少なくとも1種をそれぞれ含んでいてもよい。
ソース電極12、入力電極13及びゲート制御配線17は、同一種の電極材料を含んでいてもよいし、互いに異なる電極材料を含んでいてもよい。
図2は、図1に示す半導体装置1の電気的構造を示すブロック回路図である。以下では半導体装置1が車両に搭載される場合を例にとって説明する。
半導体装置1は、出力電極としてのドレイン電極11、基準電圧電極としてのソース電極12、入力電極13、ゲート制御配線17、パワーMISFET9およびコントローラ10を含む。
ドレイン電極11は、パワーMISFET9のドレインに電気的に接続されている。ドレイン電極11は、負荷に接続される。ソース電極12は、パワーMISFET9のソースに電気的に接続されている。ソース電極12は、パワーMISFET9およびコントローラ10に基準電圧(例えば接地電圧GND)を提供する。
入力電極13は、MCU[Micro Controller Unit]、DC/DCコンバータ、LDO[Low Drop Out]等に接続されてもよい。入力電極13は、コントローラ10に入力電圧を提供する。なお、入力電極13に入力される入力電圧は、パワーMISFET9のオン/オフ制御を行うための入力信号INとして理解することもできる。例えば、パワーMISFET9は、入力信号INがハイレベルであるときにオンし、入力信号INがローレベルであるときにオフする。パワーMISFET9のゲートは、先出のゲート制御配線17を介してコントローラ10(特に、後述のゲート制御回路25)に接続されている。
コントローラ10は、この形態では、電流・電圧制御回路23、保護回路24、ゲート制御回路25およびアクティブクランプ回路26を含む。
電流・電圧制御回路23は、ソース電極12、入力電極13、保護回路24およびゲート制御回路25に接続されている。電流・電圧制御回路23は、入力電極13からの電気信号および保護回路24からの電気信号に応じて種々の電流及び電圧を生成する。電流・電圧制御回路23は、この形態では、定電圧生成回路32および基準電圧・基準電流生成回路33を含む。
定電圧生成回路32は、半導体装置1に集積化された各種回路を駆動するための定電圧VREGを生成する。定電圧生成回路32は、ツェナーダイオードまたはレギュレータ回路を含んでいてもよい。定電圧VREGは、1V以上5V以下であってもよい。定電圧VREGは、例えば保護回路24に入力される。
基準電圧・基準電流生成回路33は、半導体装置1に集積化された各種回路の基準電圧VREF及び基準電流IREFを生成する。基準電圧VREFは、1V以上5V以下であってもよい。基準電流IREFは、1mA以上1A以下であってもよい。基準電圧VREF及び基準電流IREFは、例えば保護回路24に入力される。上記の各種回路がコンパレータを含む場合、基準電圧VREF及び基準電流IREFは、当該コンパレータに入力されてもよい。
保護回路24は、電流・電圧制御回路23、ゲート制御回路25およびパワーMISFET9のソースに接続されている。保護回路24は、過電流保護回路34および過熱保護回路36を含む。
過電流保護回路34は、過電流からパワーMISFET9を保護する。過電流保護回路34は、ゲート制御回路25に接続されている。過電流保護回路34は、電流モニタ回路を含んでいてもよい。過電流保護回路34によって生成された信号は、ゲート制御回路25に入力される。
過熱保護回路36は、過度な温度上昇からパワーMISFET9を保護する。過熱保護回路36は、電流・電圧制御回路23に接続されている。過熱保護回路36は、半導体装置1の温度を監視する。過熱保護回路36は、感温ダイオードまたはサーミスタ等の感温デバイスを含んでいてもよい。過熱保護回路36によって生成された信号は、電流・電圧制御回路23に入力される。
ゲート制御回路25は、パワーMISFET9のオン状態およびオフ状態を制御する。ゲート制御回路25は、電流・電圧制御回路23、保護回路24、パワーMISFET9のゲートに接続されている。
ゲート制御回路25は、電流・電圧制御回路23からの電気信号及び保護回路24からの電気信号に応じてパワーMISFET9のゲート制御信号SGを生成する。ゲート制御信号SGは、ゲート制御配線17を介してパワーMISFET9のゲートに入力される。
アクティブクランプ回路26は、逆起電力からパワーMISFET9を保護する。アクティブクランプ回路26は、ドレイン電極11、パワーMISFET9のゲートに接続されている。アクティブクランプ回路26は、複数のダイオードを含んでいてもよい。
アクティブクランプ回路26は、互いに順バイアス接続された複数のダイオードを含んでいてもよい。アクティブクランプ回路26は、互いに逆バイアス接続された複数のダイオードを含んでいてもよい。アクティブクランプ回路26は、互いに順バイアス接続された複数のダイオード、および、互いに逆バイアス接続された複数のダイオードを含んでいてもよい。
複数のダイオードは、pn接合ダイオード、または、ツェナーダイオード、もしくは、pn接合ダイオードおよびツェナーダイオードを含んでいてもよい。アクティブクランプ回路26は、互いにバイアス接続された複数のツェナーダイオードを含んでいてもよい。アクティブクランプ回路26は、互いに逆バイアス接続されたツェナーダイオードおよびpn接合ダイオードを含んでいてもよい。
図3は、図1に示す半導体装置1の通常動作およびアクティブクランプ動作を説明するための回路図である。また、図4は、図3に示す回路図に適用される主要な電気信号の波形図である。
ここでは、パワーMISFET9のドレインに誘導性負荷Lが接続された回路例を用いて、半導体装置1の通常動作およびアクティブクランプ動作を説明する。ソレノイド、モータ、トランス、リレー等の巻線(コイル)を利用したデバイスが、誘導性負荷Lとして例示される。誘導性負荷Lは、L負荷とも称される。
図3を参照して、パワーMISFET9のソースは、グランドに接続されている。パワーMISFET9のドレインは、誘導性負荷Lに電気的に接続されている。パワーMISFET9のゲートおよびドレインは、アクティブクランプ回路26に接続されている。パワーMISFET9のゲートおよびソースは、抵抗Rに接続されている。アクティブクランプ回路26は、この回路例では、互いにバイアス接続されたk個(kは自然数)のツェナーダイオードDZを含む。
図3と図4を参照し、オフ状態のパワーMISFET9のゲートにオン信号Vonが入力されると、パワーMISFET9がオフ状態からオン状態に切り替わる(通常動作)。オン信号Vonは、ゲート閾値電圧Vth以上(Vth≦Von)の電圧を有している。パワーMISFET9は、所定のオン時間TONだけ、オン状態に維持される。
パワーMISFET9がオン状態に切り替わると、ドレイン電流IDが、パワーMISFET9のドレインからソースに向けて流れ始める。ドレイン電流IDは、パワーMISFET9のオン時間TONに比例して増加する。誘導性負荷Lは、ドレイン電流IDの増加に起因して誘導性エネルギを蓄積させる。
パワーMISFET9のゲートにオフ信号Voffが入力されると、パワーMISFET9がオン状態からオフ状態に切り替わる。オフ信号Voffは、ゲート閾値電圧Vth未満の電圧(Voff<Vth)を有している。オフ信号Voffは、基準電圧(たとえばグランド電圧)であってもよい。パワーMISFET9がオフ状態に切り替わると、誘導性負荷Lの誘導性エネルギが、逆起電力としてパワーMISFET9に印加される。
これにより、パワーMISFET9がアクティブクランプ状態になる(アクティブクランプ動作)。パワーMISFET9がアクティブクランプ状態になると、ドレイン電圧VDSが、クランプ電圧VDSSCLまで急激に上昇する。
クランプ電圧VDSSCLが最大定格ドレイン電圧VDSSを超えた場合(VDSS<VDSSCL)、パワーMISFET9は破壊に至る。パワーMISFET9は、クランプ電圧VDSSCLが最大定格ドレイン電圧VDSS以下(VDSSCL≦VDSS)になるように設計される。
クランプ電圧VDSSCLが最大定格ドレイン電圧VDSS以下の場合(VDSSCL≦VDSS)、逆方向電流IZが、アクティブクランプ回路26に流れる。これにより、アクティブクランプ回路26の端子間に制限電圧VLが形成される。制限電圧VLは、この形態では、アクティブクランプ回路26におけるツェナーダイオードDZの端子間電圧VZの総和(VL=k・VZ)である。
また、逆方向電流IZは、抵抗Rを通過してグランドに至る。これにより、抵抗Rの端子間に端子間電圧VRが形成される。抵抗Rの端子間電圧VR(=IZ×R)は、ゲート閾値電圧Vth以上(Vth≦VR)に調整される。端子間電圧VRは、クランプオン電圧VCLPとしてパワーMISFET9のゲート・ソース間に印加される。従って、パワーMISFET9は、アクティブクランプ状態においてオン状態を維持する。クランプオン電圧VCLP(端子間電圧VR)は、オン信号Von未満の電圧を有していてもよい。
これにより、誘導性負荷Lの誘導性エネルギが、パワーMISFET9で消費(吸収)される。ドレイン電流IDは、アクティブクランプ時間TAVを経て、パワーMISFET9のオフ直前のピーク値IAVからゼロに減少する。これにより、ゲート電圧VGSがグランド電圧になり、ドレイン電圧VDSが電源電圧VBになり、パワーMISFET9がオン状態からオフ状態に切り替わる。
<ラッチアップに関する考察>
ところで、半導体装置1の内部には、一般にpnpn型の寄生サイリスタが付随する。そのため、サージの印加などに起因して寄生サイリスタが一旦オンすると、半導体装置1のラッチアップ(=寄生サイリスタを介する電流経路に異常な電流が流れ続ける状態)を生じ得る。従って、半導体装置1の正常動作を維持するためには、上記のラッチアップを未然に防止する必要がある。
以下では、半導体装置1のラッチアップを防止することのできるラッチアップ防止回路について説明する。
<ラッチアップ防止回路(比較例)>
図5は、ラッチアップ防止回路の比較例(=後出の実施形態と対比される一般的な構成例)を示す図である。本図の半導体装置1は、Pチャネル型MISFETP0(以下では単にトランジスタP0と略称する)を有しており、このトランジスタP0にpnpn型の寄生サイリスタ400が付随している。
なお、寄生サイリスタ400は、pnp型の寄生トランジスタQxと、npn型の寄生トランジスタQyと、寄生抵抗Rx及びRyと、を含む。寄生トランジスタQxのエミッタと寄生抵抗Rxの第1端は、いずれもトランジスタP0のソースまたはドレインに接続されている。寄生トランジスタQxのベース、寄生トランジスタQyのコレクタ、及び、寄生抵抗Rxの第2端は、いずれもトランジスタP0のバックゲートに接続されている。寄生トランジスタQxのコレクタと寄生トランジスタQyのベースは、いずれも寄生抵抗Ryの第1端に接続されている。寄生トランジスタQyのエミッタと寄生抵抗Ryの第2端は、いずれも接地電位が印加され得るノード(例えばパワーMISFET9のドレイン電極11)に接続されている。
図6は、第1実施形態におけるトランジスタP0の素子構造を示す図である。例えば、大電流供給能力(延いては低オン抵抗)を求められる半導体装置1では、パワーMISFET9の素子構造として、一般に、N型半導体基板501をドレイン電極11(=出力電極)とする縦型構造を採用することが多い。この場合には、トランジスタP0も必然的にN型半導体基板501上に形成されることになる。
本図に即して具体的に述べると、トランジスタP0は、N型半導体基板501と、N型エピタキシャル層502と、高耐圧P型ウェル503と、N型ウェル504と、P型コンタクト領域505と、ドレイン領域506と、ソース領域507と、N型コンタクト領域508と、ゲート絶縁層509と、ゲートメタル層510と、を含む。
N型半導体基板501は、先にも述べたように、パワーMISFET9のドレイン電極11(出力電極)と電気的に導通している。
N型エピタキシャル層502は、N型半導体基板501の表面一面に積層形成されたN型半導体領域である。
高耐圧P型ウェル503は、N型エピタキシャル層502の一部領域における表面から所定の深さまで井戸状に形成されたP型半導体領域である。なお、高耐圧P型ウェル503は、P型コンタクト領域505を介して定電位端(例えば接地端)に接続されている。従って、高耐圧P型ウェル503は、N型半導体基板501及びN型エピタキシャル層502の電位とN型ウェル504の電位を分離するための電位分離層として機能する。
N型ウェル504は、高耐圧P型ウェル503の一部領域における表面から所定の深さまで井戸状に形成されたN型半導体領域である。なお、N型ウェル504は、トランジスタP0のバックゲートに相当する。また、N型ウェル504とN型エピタキシャル層502との間には、先出の高耐圧P型ウェル503が介在する。従って、トランジスタP0のバックゲートの電位は、N型半導体基板501及びN型エピタキシャル層502の電位から分離されている。
P型コンタクト領域505は、高耐圧P型ウェル503の表面のうち、N型ウェル504が形成されていない領域に形成された高濃度P型半導体領域である。なお、P型コンタクト領域505は、定電位端(例えば接地端)に接続されている。
ドレイン領域506は、N型ウェル504の表面に形成された高濃度P型半導体領域である。なお、ドレイン領域506は、トランジスタP0のドレインに相当する。
ソース領域507は、N型ウェル504の表面において、ドレイン領域506から所定のチャネル長を隔てて形成された高濃度P型半導体領域である。なお、ソース領域507は、トランジスタP0のソースに相当する。
N型コンタクト領域508は、N型ウェル504の表面に形成された高濃度N型半導体領域である。
ゲート絶縁層509は、ドレイン領域506とソース領域507との間を隔てるチャネル領域の表面上に形成されている。
ゲートメタル層510は、ゲート絶縁層509の表面上に形成されている。なお、ゲートメタル層510は、トランジスタP0のゲートに相当する。
また、上記の素子構造を持つトランジスタP0には、pnp型の寄生トランジスタQx及びnpn型の寄生トランジスタQyが付随する。寄生トランジスタQxは、ドレイン領域506をエミッタとし、高耐圧P型ウェル503をコレクタとし、N型ウェル504及びN型コンタクト領域508をベースとする。寄生トランジスタQyは、N型ウェル504をコレクタとし、N型エピタキシャル層502をエミッタとし、高耐圧P型ウェル503及びP型コンタクト領域505をベースとする。これらの寄生トランジスタQx及びQyは、先述のように、pnpn型の寄生サイリスタ400(図5を参照)を形成する。
図5に戻り、ラッチアップ防止回路300の説明を続ける。上記したように、半導体装置1には、pnpn型の寄生サイリスタ400が付随する。そのため、N型半導体基板501の印加電圧、すなわち、ドレイン電極11に印加される出力電圧OUTが低電位(接地電位、負電位またはオープン状態など)であるときには、上記の寄生サイリスタ400がオンして、ラッチアップを生じるおそれがある。
そこで、本比較例のラッチアップ防止回路300は、寄生サイリスタ400を介して異常電流が流れ得る電流経路上に設けられた抵抗R10(数kΩ)を含む。本図に即して述べると、抵抗R10は、入力電極13に接続された抵抗R0(数百Ω)とトランジスタP0(延いては寄生サイリスタ400)との間に接続されている。
本比較例のラッチアップ防止回路300によれば、寄生サイリスタ400を介して流れる異常電流を小さく抑えることができるので、寄生トランジスタQx及びQyがオンし難くなり、延いては、半導体装置1のラッチアップを防止することが可能となる。
しかしながら、本比較例のラッチアップ防止回路300を導入するためには、寄生サイリスタ400を介して異常電流が流れ得る電流経路を正確に把握しておかねばならないので、十分な事前検証(実験など)を行う必要がある。また、抵抗R10での電圧降下により後段回路(例えばコントローラ10)の動作に支障を生じるおそれもある。
以下では、このような不具合を解消することのできる新規な実施形態を提案する。
<ラッチアップ防止回路(第1実施形態)>
図7は、ラッチアップ防止回路の第1実施形態を示す図である。第1実施形態のラッチアップ防止回路300は、寄生サイリスタ400が付随する半導体装置1の入力電極13に外付けされるように構成されたものであって、Pチャネル型MISFETM1及びM2(以下では、単にトランジスタM1及びM2と略称する)と、抵抗R11及びR12と、を有する。
抵抗R11の第1端は、入力信号源(例えばECU)に接続されている。トランジスタM1のソース及びバックゲートは、いずれも抵抗R11の第2端に接続されている。トランジスタM1のドレインは、入力電極13に接続されている。トランジスタM2のソース及びバックゲートは、いずれも抵抗R11の第1端(=ノード電圧VAの印加端)に接続されている。トランジスタM2のゲートは、抵抗R11の第2端(=ノード電圧VBの印加端)に接続されている。トランジスタM2のドレインと抵抗R12の第1端は、いずれもトランジスタM1のゲート(=ノード電圧VCの印加端)に接続されている。抵抗R12の第2端は、基準電位端(例えば接地端)に接続されている。
上記構成から成るラッチアップ防止回路300は、半導体装置1のラッチアップが発生したときに、入力信号源(ECUなど)から抵抗R11及びトランジスタM1を介して入力電極13に流れる入力電流Iccを一時的に遮断することにより、寄生サイリスタ400をオフさせて半導体装置1を定常状態に復帰させる役割を果たす(詳細は後述)。
なお、ラッチアップ防止回路300は、ディスクリート部品で形成してもよいし、或いは、半導体装置1とラッチアップ防止回路300をそれぞれ別個の半導体チップに集積化した上で、両方の半導体チップを単一のパッケージに封止してもよい。また、半導体装置1とラッチアップ防止回路300を共通のプリント基板上に搭載し、単一のモジュールとして提供してもよい。
<動作例>
図8は、ラッチアップ防止回路300の動作例を示す図であり、上から順に、ノード電圧VA、入力電流Icc、ノード電圧VB、及び、ノード電圧VCが描写されている。なお、以下では、トランジスタM1及びM2それぞれのオン閾値電圧をVth(M1)及びVth(M2)とする。また、ノード電圧VAは、入力信号源(ECUなど)の出力設定により、常に一定値(例えば5V)に維持されているものとする。
時刻t31以前には、半導体装置1のラッチアップが生じていないので、入力電流Iccが比較的小さい電流値(例えばIcc=100μA程度)となる。このような定常状態では、抵抗R11の両端間電圧(=トランジスタM2のゲート・ソース間電圧(VA-VB))がトランジスタM2のオン閾値電圧Vth(M2)を下回るので、トランジスタM2がオフする。また、トランジスタM2がオフすると、ノード電圧VCが抵抗R12を介して接地端にプルダウンされるので、トランジスタM1のゲート・ソース間電圧(VB-VC)がトランジスタM1のオン閾値電圧Vth(M1)を上回る。その結果、トランジスタM1がオンするので、入力電流Iccが遮断されることなく流れ続ける。
時刻t31において、サージの印加などにより半導体装置1に付随する寄生サイリスタ400が意図せずにオンした場合、トランジスタM1を介して入力電極13に流れ込む入力電流Iccが急増する。
入力電流Iccが寄生サイリスタ400のオンに伴って増大した結果、時刻t32において、抵抗R11の両端間電圧(=トランジスタM2のゲート・ソース間電圧(VA-VB))がトランジスタM2のオン閾値電圧Vth(M2)を上回ると、トランジスタM2がオンする。
トランジスタM2がオンすると、ノード電圧VCがほぼノード電圧VAまで上昇するので、時刻t33で示すように、トランジスタM1のゲート・ソース間電圧(VB-VC)がトランジスタM1のオン閾値電圧Vth(M1)を下回る。その結果、トランジスタM1がオフするので、入力電流Iccが遮断される。このような入力電流Iccの遮断により、寄生サイリスタ400がもはやオンできなくなるので、半導体装置1のラッチアップが解消される。
その後、入力電流Iccの遮断に伴い、時刻t34において、抵抗R11の両端間電圧(=トランジスタM2のゲート・ソース間電圧(VA-VB))がトランジスタM2のオン閾値電圧Vth(M2)を下回ると、トランジスタM2が再びオフする。
トランジスタM2がオフすると、ノード電圧VCが抵抗R12を介して再び接地端にプルダウンされるので、時刻t35で示すように、トランジスタM1のゲート・ソース間電圧(VB-VC)がトランジスタM1のオン閾値電圧Vth(M1)を上回る。従って、トランジスタM1が再びオンするので、入力電流Iccが流れ始める。
このように、本実施形態のラッチアップ防止回路300を導入しておけば、寄生サイリスタ400がオンして半導体装置1のラッチアップが生じたとしても、入力電流Iccを一時的に遮断することにより、寄生サイリスタ400をオフさせて半導体装置1を定常状態(=寄生サイリスタ400がオンする前の状態)に復帰させることができる。
また、本実施形態のラッチアップ防止回路300によれば、先出の比較例(図5)と異なり、寄生サイリスタ400を介して異常電流が流れ得る電流経路を正確に把握しておく必要がないので、事前検証の負担を軽減することが可能となる。入力電流Iccの流れる電流経路に高抵抗(図5の抵抗R10を参照)を設ける必要もないので、後段回路(例えばコントローラ10)の動作に支障を生じにくいという利点もある。
<ラッチアップ防止回路(第2実施形態)>
図9は、ラッチアップ防止回路の第2実施形態を示す図である。第2実施形態のラッチアップ防止回路300は、第1実施形態(図7)と異なり、半導体装置1に外付けされるのではなく、半導体装置1に内蔵されている。すなわち、寄生サイリスタ400が付随する半導体装置1は、入力電極13と、入力電極13に接続されるラッチアップ防止回路300を有する。このような構成は、例えば、半導体装置1がN型半導体基板ではなくP型半導体基板を用いている場合に採用することができる。
なお、第2実施形態のラッチアップ防止回路300は、先出の第1実施形態(図7)と同様、トランジスタM1及びM2と、抵抗R11及びR12と、を有する。
抵抗R11の第1端は、入力電極13に接続されている。トランジスタM1のソース及びバックゲートは、いずれも抵抗R11の第2端に接続されている。トランジスタM1のドレインは、例えば、トランジスタP0に接続されている。トランジスタM2のソース及びバックゲートは、いずれも抵抗R11の第1端(=ノード電圧VAの印加端)に接続されている。トランジスタM2のゲートは、抵抗R11の第2端(=ノード電圧VBの印加端)に接続されている。トランジスタM2のドレインと抵抗R12の第1端は、いずれもトランジスタM1のゲート(=ノード電圧VCの印加端)に接続されている。抵抗R12の第2端は、基準電位端(例えば接地端)に接続されている。このように、ラッチアップ防止回路300を形成する回路要素の接続関係については、先出の第1実施形態(図7)と基本的に変わらない。
上記構成から成るラッチアップ防止回路300は、半導体装置1のラッチアップが発生したときに、入力電極13から抵抗R11及びトランジスタM1を介して流れる入力電流Iccを一時的に遮断することにより、寄生サイリスタ400をオフさせて半導体装置1を定常状態に復帰させる役割を果たす。
なお、ラッチアップ防止回路300の動作自体は、第1実施形態の動作(図8)と基本的に同様なので、重複した説明は省略する。ごく簡単に述べると、入力電流Iccが寄生サイリスタ400のオンに伴って増大したときには、抵抗R11の両端間電圧がトランジスタM2のオン閾値電圧Vth(M2)を上回り、トランジスタM2がオンしてトランジスタM1がオフする。その結果、入力電流Iccが遮断されるので、寄生サイリスタ400がオフして半導体装置1のラッチアップが解消される。また、入力電流IccがトランジスタM1のオフに伴って遮断されると、抵抗R11の両端間電圧がトランジスタM2のオン閾値電圧Vth(M2)を下回る。その結果、トランジスタM2がオフしてトランジスタM1がオンするので、入力電流Iccが再び流れ始める。
このように、本実施形態のラッチアップ防止回路300を導入しておけば、先出の第1実施形態(図7)と同じく、寄生サイリスタ400がオンして半導体装置1のラッチアップが生じたとしても、入力電流Iccを一時的に遮断することにより、寄生サイリスタ400をオフさせて半導体装置1を定常状態に復帰させることができる。また、上記実施形態では、縦方向で寄生サイリスタを有する構造を開示したが、横方向で寄生サイリスタを有する回路構成についても、本実施形態のラッチアップ防止回路300を適用することが可能である。
<車両への適用>
図10は、車両の一構成例を示す外観図である。本構成例の車両Xは、バッテリ(本図では不図示)と、バッテリから電力供給を受けて動作する種々の電子機器X11~X18とを搭載している。
車両Xには、エンジン車のほか、電動車(BEV[battery electric vehicle]、HEV[hybrid electric vehicle」、PHEV/PHV(plug-in hybrid electric vehicle/plug-in hybrid vehicle]、又は、FCEV/FCV(fuel cell electric vehicle/fuel cell vehicle]などのxEV)も含まれる。
なお、本図における電子機器X11~X18の搭載位置については、図示の便宜上、実際とは異なる場合がある。
電子機器X11は、エンジンに関連する制御(インジェクション制御、電子スロットル制御、アイドリング制御、酸素センサヒータ制御、及び、オートクルーズ制御など)、または、モータに関する制御(トルク制御、及び、電力回生制御など)を行う電子制御ユニットである。
電子機器X12は、HID[high intensity discharged lamp]及びDRL[daytime running lamp]などの点消灯制御を行うランプコントロールユニットである。
電子機器X13は、トランスミッションに関連する制御を行うトランスミッションコントロールユニットである。
電子機器X14は、車両Xの運動に関連する制御(ABS[anti-lock brake system]制御、EPS[electric power steering]制御、電子サスペンション制御など)を行うボディコントロールユニットである。
電子機器X15は、ドアロック及び防犯アラームなどの駆動制御を行うセキュリティコントロールユニットである。
電子機器X16は、ワイパー、電動ドアミラー、パワーウィンドウ、ダンパー(ショックアブソーバー)、電動サンルーフ、及び、電動シートなど、標準装備品またはメーカーオプション品として、工場出荷段階で車両Xに組み込まれている電子機器である。
電子機器X17は、車載A/V[audio/visual]機器、カーナビゲーションシステム、及び、ETC[electronic toll collection system]など、ユーザオプション品として任意で車両Xに装着される電子機器である。
電子機器X18は、車載ブロア、オイルポンプ、ウォーターポンプ、バッテリ冷却ファンなど、高耐圧系モータを備えた電子機器である。
なお、先に説明した半導体装置1(=ローサイドスイッチLSI)及びラッチアップ防止回路300は、電子機器X11~X18のいずれにも組み込むことが可能である。
<総括>
以下では、上記で説明した種々の実施形態について総括的に述べる。
例えば、本明細書中に開示されているラッチアップ防止回路は、寄生サイリスタが付随する半導体装置の入力電極に接続されるように構成されたものであって、第1端が入力信号源に接続されるように構成された第1抵抗と、ソースが前記第1抵抗の第2端に接続されてドレインが前記入力電極に接続されるように構成された第1Pチャネル型MISFETと、ソースが前記第1抵抗の前記第1端に接続されてゲートが前記第1抵抗の前記第2端に接続されてドレインが前記第1Pチャネル型MISFETのゲートに接続されるように構成された第2Pチャネル型MISFETと、前記第1Pチャネル型MISFETのゲートと基準電位端との間に接続されるように構成された第2抵抗と、を有する構成(第1の構成)にしてもよい。
上記第1の構成によるラッチアップ防止回路は、前記入力信号源から前記第1抵抗及び前記第1Pチャネル型MISFETを介して前記入力電極に流れる入力電流が前記寄生サイリスタのオンに伴って増大したときに、前記第1抵抗の両端間電圧が前記第2Pチャネル型MISFETのオン閾値電圧を上回り、前記第2Pチャネル型MISFETがオンして、前記第1Pチャネル型MISFETがオフする構成(第2の構成)にしてもよい。
上記第2の構成によるラッチアップ防止回路は、前記入力電流が前記第1Pチャネル型MISFETのオフに伴って遮断されたときに、前記第1抵抗の前記両端間電圧が前記第2Pチャネル型MISFETの前記オン閾値電圧を下回り、前記第2Pチャネル型MISFETがオフして、前記第1Pチャネル型MISFETがオンする構成(第3の構成)にしてもよい。
また、例えば、本明細書中に開示されている電子機器は、寄生サイリスタが付随する半導体装置と、前記半導体装置の入力電極に外付けされるように構成された上記第1~第3いずれかの構成によるラッチアップ防止回路を有する構成(第4の構成)にしてもよい。
上記第4の構成による電子機器において、前記半導体装置は、N型半導体基板と、前記N型半導体基板をドレインとするように構成されたパワーMISFETと、前記入力電極に入力される入力信号に応じて前記パワーMISFETのゲート制御信号を生成するように構成された制御回路と、をさらに有する構成(第5の構成)にしてもよい。
なお、上記第5の構成による電子機器において、前記半導体装置は、前記寄生サイリスタの一端が前記入力電極に接続しており、前記寄生サイリスタの他端が前記N型半導体基板に接続している構成(第6の構成)にしてもよい。
また、例えば、本明細書中に開示されている半導体装置は、寄生サイリスタが付随するものであって、前記半導体装置は、入力電極と、前記入力電極に接続されるように構成されたラッチアップ防止回路と、を有し、前記ラッチアップ防止回路は、第1端が前記入力電極に接続されるように構成された第1抵抗と、ソースが前記第1抵抗の第2端に接続されるように構成された第1Pチャネル型MISFETと、ソースが前記第1抵抗の前記第1端に接続されてゲートが前記第1抵抗の前記第2端に接続されてドレインが前記第1Pチャネル型MISFETのゲートに接続されるように構成された第2Pチャネル型MISFETと、前記第1Pチャネル型MISFETのゲートと基準電位端との間に接続されるように構成された第2抵抗と、を含む構成(第7の構成)にしてもよい。
上記第7の構成による半導体装置は、前記入力電極から前記第1抵抗及び前記第1Pチャネル型MISFETを介して流れる入力電流が前記寄生サイリスタのオンに伴って増大したときに、前記第1抵抗の両端間電圧が前記第2Pチャネル型MISFETのオン閾値電圧を上回り、前記第2Pチャネル型MISFETがオンして、前記第1Pチャネル型MISFETがオフする構成(第8の構成)にしてもよい。
上記第8の構成による半導体装置は、前記入力電流が前記第1Pチャネル型MISFETのオフに伴って遮断されたときに、前記第1抵抗の前記両端間電圧が前記第2Pチャネル型MISFETの前記オン閾値電圧を下回り、前記第2Pチャネル型MISFETがオフして前記第1Pチャネル型MISFETがオンする構成(第9の構成)にしてもよい。
また、例えば、本明細書中に開示されている電子機器は、上記第7~第9いずれかの構成による半導体装置を有する構成(第10の構成)にしてもよい。
また、例えば、本明細書中に開示されている車両は、上記第4~第6及び第10いずれかの構成による電子機器を有する構成(第11の構成)にしてもよい。
<その他の変形例>
上記の実施形態では、車載用のローサイドスイッチLSIを例示したが、本明細書中に開示されているラッチアップ防止回路の適用対象は、何らこれに限定されるものではなく、車載用途以外のローサイドスイッチLSIにも適用することができる。
また、本明細書中に開示されている種々の技術的特徴は、上記実施形態のほか、その技術的創作の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。例えば、MOS電界効果トランジスタとバイポーラトランジスタとの相互置換、及び、各種信号の論理レベル反転は任意である。すなわち、上記実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきであり、本発明の技術的範囲は、上記実施形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示されるものであり、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内に属する全ての変更が含まれると理解されるべきである。
1 半導体装置(スイッチ装置)
2 半導体層
3 第1主面
4 第2主面
5A~5D 側面
6 出力領域
7 入力領域
8 領域分離構造
9 パワーMISFET
10 コントローラ(制御回路)
11 ドレイン電極
12 ソース電極
13 入力電極
17 ゲート制御配線
23 電流・電圧制御回路
24 保護回路
25 ゲート制御回路
26 アクティブクランプ回路
32 定電圧生成回路
33 基準電圧・基準電流生成回路
34 過電流保護回路
36 過熱保護回路
300 ラッチアップ防止回路
400 寄生サイリスタ
501 N型半導体基板
502 N型エピタキシャル層
503 高耐圧P型ウェル
504 N型ウェル
505 P型コンタクト領域
506 ドレイン領域(P型)
507 ソース領域(P型)
508 N型コンタクト領域
509 ゲート絶縁層
510 ゲートメタル層
L 誘導性負荷
M1、M2 Pチャネル型MISFET
P0 Pチャネル型MISFET
Qx、Qy 寄生トランジスタ
R、R0、R10~R12 抵抗
Rx、Ry 寄生抵抗
X 車両
X11~X18 電子機器

Claims (11)

  1. 寄生サイリスタが付随する半導体装置の入力電極に接続されるように構成されたラッチアップ防止回路であって、
    第1端が入力信号源に接続されるように構成された第1抵抗と、
    ソースが前記第1抵抗の第2端に接続されてドレインが前記入力電極に接続されるように構成された第1Pチャネル型MISFETと、
    ソースが前記第1抵抗の前記第1端に接続されてゲートが前記第1抵抗の前記第2端に接続されてドレインが前記第1Pチャネル型MISFETのゲートに接続されるように構成された第2Pチャネル型MISFETと、
    前記第1Pチャネル型MISFETのゲートと基準電位端との間に接続されるように構成された第2抵抗と、
    を有する、ラッチアップ防止回路。
  2. 前記入力信号源から前記第1抵抗及び前記第1Pチャネル型MISFETを介して前記入力電極に流れる入力電流が前記寄生サイリスタのオンに伴って増大したときに、前記第1抵抗の両端間電圧が前記第2Pチャネル型MISFETのオン閾値電圧を上回り、前記第2Pチャネル型MISFETがオンして、前記第1Pチャネル型MISFETがオフする、請求項1に記載のラッチアップ防止回路。
  3. 前記入力電流が前記第1Pチャネル型MISFETのオフに伴って遮断されたときに、前記第1抵抗の前記両端間電圧が前記第2Pチャネル型MISFETの前記オン閾値電圧を下回り、前記第2Pチャネル型MISFETがオフして、前記第1Pチャネル型MISFETがオンする、請求項2に記載のラッチアップ防止回路。
  4. 寄生サイリスタが付随する半導体装置と、
    前記半導体装置の入力電極に外付けされるように構成された請求項1~3のいずれか一項に記載のラッチアップ防止回路と、
    を有する、電子機器。
  5. 前記半導体装置は、
    N型半導体基板と、
    前記N型半導体基板をドレインとするように構成されたパワーMISFETと、
    前記入力電極に入力される入力信号に応じて前記パワーMISFETのゲート制御信号を生成するように構成された制御回路と、
    をさらに有する、請求項4に記載の電子機器。
  6. 前記半導体装置は、前記寄生サイリスタの一端が前記入力電極に接続しており、前記寄生サイリスタの他端が前記N型半導体基板に接続している、請求項5に記載の電子機器。
  7. 寄生サイリスタが付随する半導体装置であって、
    前記半導体装置は、
    入力電極と、
    前記入力電極に接続されるように構成されたラッチアップ防止回路と、
    を有し、
    前記ラッチアップ防止回路は、
    第1端が前記入力電極に接続されるように構成された第1抵抗と、
    ソースが前記第1抵抗の第2端に接続されるように構成された第1Pチャネル型MISFETと、
    ソースが前記第1抵抗の前記第1端に接続されてゲートが前記第1抵抗の前記第2端に接続されてドレインが前記第1Pチャネル型MISFETのゲートに接続されるように構成された第2Pチャネル型MISFETと、
    前記第1Pチャネル型MISFETのゲートと基準電位端との間に接続されるように構成された第2抵抗と、
    を含む、半導体装置。
  8. 前記入力電極から前記第1抵抗及び前記第1Pチャネル型MISFETを介して流れる入力電流が前記寄生サイリスタのオンに伴って増大したときに、前記第1抵抗の両端間電圧が前記第2Pチャネル型MISFETのオン閾値電圧を上回り、前記第2Pチャネル型MISFETがオンして、前記第1Pチャネル型MISFETがオフする、請求項7に記載の半導体装置。
  9. 前記入力電流が前記第1Pチャネル型MISFETのオフに伴って遮断されたときに、前記第1抵抗の前記両端間電圧が前記第2Pチャネル型MISFETの前記オン閾値電圧を下回り、前記第2Pチャネル型MISFETがオフして、前記第1Pチャネル型MISFETがオンする、請求項8に記載の半導体装置。
  10. 請求項7~9のいずれか一項に記載の半導体装置を有する、電子機器。
  11. 請求項4~6及び10のいずれか一項に記載の電子機器を有する、車両。
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