JP2022146911A - ポリエステル及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 耐熱性を保持し、柔軟性が高く、且つ崩壊性、生分解性に優れるポリエステルを提供すること及び該ポリエステルを安定して製造すること。【解決手段】 ジカルボン酸成分とジオール成分からなるポリエステルであって、ジオール成分として、ポリアルキレンエーテルグリコール及び該ポリアルキレンエーテルグリコール以外のジオールを含有し、該ポリアルキレンエーテルグリコールが数平均分子量150以上510以下であるポリエステル。【選択図】なし
Description
本発明は、ポリエステル及びその製造方法に関する。詳しくは、崩壊性に優れるポリエ
ステル及びその製造方法に関する。
ステル及びその製造方法に関する。
従来、ポリエステルは、機械的強度、化学的安定性、ガスバリア性、保香性、衛生性等
に優れ、又、比較的安価で軽量であるために、各種飲食品等の包装容器等として広く用い
られている。しかしながら、一般的にポリエステルは、自然環境下において分解し難く、
又、焼却処理を行う場合に有害なガスを発生したり、焼却炉を傷めたりする等の問題があ
る。
特許文献1では、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸を主成分とし、ジオール成分と
して1,4-ブタンジオールを主成分、ポリアルキレングリコールを副成分として製造さ
れたポリアルキレングリコール共重合ポリエステルが開示され、ストランド切れ等が発生
しないとしている。特許文献2では、ジカルボン酸成分としてダイマー酸類を含み、ジオ
ール成分としてエチレングリコールを含むポリエステルが記載され、透明性、柔軟性に優
れるとしている。
に優れ、又、比較的安価で軽量であるために、各種飲食品等の包装容器等として広く用い
られている。しかしながら、一般的にポリエステルは、自然環境下において分解し難く、
又、焼却処理を行う場合に有害なガスを発生したり、焼却炉を傷めたりする等の問題があ
る。
特許文献1では、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸を主成分とし、ジオール成分と
して1,4-ブタンジオールを主成分、ポリアルキレングリコールを副成分として製造さ
れたポリアルキレングリコール共重合ポリエステルが開示され、ストランド切れ等が発生
しないとしている。特許文献2では、ジカルボン酸成分としてダイマー酸類を含み、ジオ
ール成分としてエチレングリコールを含むポリエステルが記載され、透明性、柔軟性に優
れるとしている。
しかしながら、これら従前知られたポリエステルでは、耐熱性、柔軟性が十分ではなく
、又、自然環境下において分解し難く、焼却処理を行う場合に有害なガスを発生したり、
焼却炉を傷めたりする等の問題があった。
、又、自然環境下において分解し難く、焼却処理を行う場合に有害なガスを発生したり、
焼却炉を傷めたりする等の問題があった。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものである。すなわち、本発明は、耐熱
性を維持し、柔軟性が高く、且つ崩壊性、生分解性に優れるポリエステルを提供すること
及び該ポリエステルを安定して製造することを目的とする。
性を維持し、柔軟性が高く、且つ崩壊性、生分解性に優れるポリエステルを提供すること
及び該ポリエステルを安定して製造することを目的とする。
本発明者は上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ジカルボン酸成分とジオール
成分からなるポリエステルであって、ジオール成分として、ポリアルキレンエーテルグリ
コール及び該ポリアルキレンエーテルグリコール成分以外のジオールを含有し、該ポリア
ルキレンエーテルグリコールが特定の数平均分子量であるポリエステルとすることにより
、耐熱性を保持し、柔軟性が高く、且つ崩壊性、生分解性に優れることが可能となること
を見いだし、本発明に至った。
また、ジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体を主成分とするジカルボン酸成分、
特定の数平均分子量であるポリアルキレンエーテルグリコール及び該ポリアルキレンエー
テルグリコール以外のジオールを含有するジオール成分をエステル化反応及び/又はエス
テル交換反応しポリエステル低重合体とし、次いで触媒存在下、重縮合反応を行い、ポリ
エステルを製造することにより、耐熱性に優れ、柔軟性が高く、且つ崩壊性、生分解性に
優れるポリエステルを安定して製造することが可能となることを見いだし、本発明に至っ
た。
成分からなるポリエステルであって、ジオール成分として、ポリアルキレンエーテルグリ
コール及び該ポリアルキレンエーテルグリコール成分以外のジオールを含有し、該ポリア
ルキレンエーテルグリコールが特定の数平均分子量であるポリエステルとすることにより
、耐熱性を保持し、柔軟性が高く、且つ崩壊性、生分解性に優れることが可能となること
を見いだし、本発明に至った。
また、ジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体を主成分とするジカルボン酸成分、
特定の数平均分子量であるポリアルキレンエーテルグリコール及び該ポリアルキレンエー
テルグリコール以外のジオールを含有するジオール成分をエステル化反応及び/又はエス
テル交換反応しポリエステル低重合体とし、次いで触媒存在下、重縮合反応を行い、ポリ
エステルを製造することにより、耐熱性に優れ、柔軟性が高く、且つ崩壊性、生分解性に
優れるポリエステルを安定して製造することが可能となることを見いだし、本発明に至っ
た。
すなわち、本発明は以下である。
[1]ジカルボン酸成分とジオール成分からなるポリエステルであって、ジオール成分と
して、ポリアルキレンエーテルグリコール及び該ポリアルキレンエーテルグリコール以外
のジオールを含有し、該ポリアルキレンエーテルグリコールが数平均分子量150以上5
10以下であるポリエステル。
[2]前記ポリアルキレンエーテルグリコールがポリテトラメチレンエーテルグリコール
を含む[1]に記載のポリエステル。
[3]前記ポリアルキレンエーテルグリコールが前記ポリエステルの0.1質量%以上3
0質量%以下である[1]又は[2]に記載のポリエステル。
[4]前記ジカルボン酸成分がコハク酸及び/又はアジピン酸を含む[1]乃至[3]い
ずれかに記載のポリエステル。
[5]前記ポリエステルの融点が90℃以上115℃以下の範囲内である[1]乃至[4
]のいずれかに記載のポリエステル。
[6]ジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体を主成分とするジカルボン酸成分、数
平均分子量が150以上510以下であるポリアルキレンエーテルグリコール及び該ポリ
アルキレンエーテルグリコール以外のジオールを含有するジオール成分をエステル化反応
及び/又はエステル交換反応しポリエステル低重合体とし、次いで触媒存在下、重縮合反
応を行うポリエステルの製造方法。
[7]前記ポリアルキレンエーテルグリコールの水酸基末端数に対する、前記ポリアルキ
レンエーテルグリコールのアルコキシ基末端数の比が0.00001以上0.0040以
下である、[7]に記載のポリエステルの製造方法。
[8]前記ポリアルキレンエーテルグリコールがポリテトラメチレンエーテルグリコール
を含む[6]又は[7]に記載のポリエステルの製造方法。
[9]前記ポリアルキレンエーテルグリコールの量が、前記ジカルボン酸成分及び前記ジ
オール成分の合計量の0.1質量%以上30質量%以下である[6]乃至[8]のいずれ
かに記載のポリエステルの製造方法。
[10]前記ジカルボン酸成分がコハク酸及び/又はアジピン酸を含む[6]乃至[9]
いずれかに記載のポリエステルの製造方法。
[1]ジカルボン酸成分とジオール成分からなるポリエステルであって、ジオール成分と
して、ポリアルキレンエーテルグリコール及び該ポリアルキレンエーテルグリコール以外
のジオールを含有し、該ポリアルキレンエーテルグリコールが数平均分子量150以上5
10以下であるポリエステル。
[2]前記ポリアルキレンエーテルグリコールがポリテトラメチレンエーテルグリコール
を含む[1]に記載のポリエステル。
[3]前記ポリアルキレンエーテルグリコールが前記ポリエステルの0.1質量%以上3
0質量%以下である[1]又は[2]に記載のポリエステル。
[4]前記ジカルボン酸成分がコハク酸及び/又はアジピン酸を含む[1]乃至[3]い
ずれかに記載のポリエステル。
[5]前記ポリエステルの融点が90℃以上115℃以下の範囲内である[1]乃至[4
]のいずれかに記載のポリエステル。
[6]ジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体を主成分とするジカルボン酸成分、数
平均分子量が150以上510以下であるポリアルキレンエーテルグリコール及び該ポリ
アルキレンエーテルグリコール以外のジオールを含有するジオール成分をエステル化反応
及び/又はエステル交換反応しポリエステル低重合体とし、次いで触媒存在下、重縮合反
応を行うポリエステルの製造方法。
[7]前記ポリアルキレンエーテルグリコールの水酸基末端数に対する、前記ポリアルキ
レンエーテルグリコールのアルコキシ基末端数の比が0.00001以上0.0040以
下である、[7]に記載のポリエステルの製造方法。
[8]前記ポリアルキレンエーテルグリコールがポリテトラメチレンエーテルグリコール
を含む[6]又は[7]に記載のポリエステルの製造方法。
[9]前記ポリアルキレンエーテルグリコールの量が、前記ジカルボン酸成分及び前記ジ
オール成分の合計量の0.1質量%以上30質量%以下である[6]乃至[8]のいずれ
かに記載のポリエステルの製造方法。
[10]前記ジカルボン酸成分がコハク酸及び/又はアジピン酸を含む[6]乃至[9]
いずれかに記載のポリエステルの製造方法。
本発明のポリエステルは、耐熱性を保持し、柔軟性が高く、且つ崩壊性、生分解性に優
れることより、各種食品、薬品、雑貨用等の液状物や粉粒物、固形物の包装用フィルム、
又はコンポスト用袋等の農業用資材、又はチューブ、ホース、シート、パッキング、吸音
防振動材等の熱可塑性ポリエステルエラストマー素材に適用することができる。
れることより、各種食品、薬品、雑貨用等の液状物や粉粒物、固形物の包装用フィルム、
又はコンポスト用袋等の農業用資材、又はチューブ、ホース、シート、パッキング、吸音
防振動材等の熱可塑性ポリエステルエラストマー素材に適用することができる。
(ポリエステル)
以下に本発明の実施するための最良の形態を詳細に説明するが、以下に記載する構成要
件の説明は、本発明の実施態様の代表例であり、本発明はこれらの内容に限定されるもの
ではない。
本発明のポリエステルは、ジカルボン酸成分とジオール成分からなるポリエステルであ
って、ジオール成分として、ポリアルキレンエーテルグリコール及び該ポリアルキレンエ
ーテルグリコール成分以外のジオールを含有し、該ポリアルキレンエーテルグリコールが
数平均分子量150以上510以下であるポリエステルである。
以下に本発明の実施するための最良の形態を詳細に説明するが、以下に記載する構成要
件の説明は、本発明の実施態様の代表例であり、本発明はこれらの内容に限定されるもの
ではない。
本発明のポリエステルは、ジカルボン酸成分とジオール成分からなるポリエステルであ
って、ジオール成分として、ポリアルキレンエーテルグリコール及び該ポリアルキレンエ
ーテルグリコール成分以外のジオールを含有し、該ポリアルキレンエーテルグリコールが
数平均分子量150以上510以下であるポリエステルである。
ジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フランジカルボン酸、フタ
ル酸、スルホイソフタル酸ナトリウム、フェニレンジオキシジカルボン酸、4,4’-ジ
フェニルジカルボン酸、4,4’-ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4’-ジフェ
ニルケトンジカルボン酸、4,4’-ジフェノキシエタンジカルボン酸、4,4’-ジフ
ェニルスルホンジカルボン酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸
、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸等の脂環式ジカルボン酸、及び
、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシ
ン酸、ウンデカジカルボン酸、ドデカジカルボン酸、リンゴ酸等の脂肪族ジカルボン酸、
並びにこれらの炭素数1~4程度のアルキル基を有するエステル、及びハロゲン化物等が
挙げられるが、ポリエステルとして柔軟性が高くなり、崩壊性、生分解性が優れることよ
り脂肪族カルボン酸を含むことが好ましく、中でも、コハク酸及び/又はアジピン酸を含
むことがより好ましい。ジカルボン酸成分中、コハク酸及びアジピン酸合計の割合は50
モル%以上が好ましく、70モル%以上がより好ましく、90モル%以上がさらに好まし
い。
尚、ポリエステルのジカルボン酸成分は該ポリエステルの1H-NMRスペクトルを測
定することにより定性および定量することができる。
ル酸、スルホイソフタル酸ナトリウム、フェニレンジオキシジカルボン酸、4,4’-ジ
フェニルジカルボン酸、4,4’-ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4’-ジフェ
ニルケトンジカルボン酸、4,4’-ジフェノキシエタンジカルボン酸、4,4’-ジフ
ェニルスルホンジカルボン酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸
、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸等の脂環式ジカルボン酸、及び
、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシ
ン酸、ウンデカジカルボン酸、ドデカジカルボン酸、リンゴ酸等の脂肪族ジカルボン酸、
並びにこれらの炭素数1~4程度のアルキル基を有するエステル、及びハロゲン化物等が
挙げられるが、ポリエステルとして柔軟性が高くなり、崩壊性、生分解性が優れることよ
り脂肪族カルボン酸を含むことが好ましく、中でも、コハク酸及び/又はアジピン酸を含
むことがより好ましい。ジカルボン酸成分中、コハク酸及びアジピン酸合計の割合は50
モル%以上が好ましく、70モル%以上がより好ましく、90モル%以上がさらに好まし
い。
尚、ポリエステルのジカルボン酸成分は該ポリエステルの1H-NMRスペクトルを測
定することにより定性および定量することができる。
ジオール成分としては、ポリアルキレンエーテルグリコール及び該ポリアルキレンエー
テルグリコール成分以外のジオールを含有する。
テルグリコール成分以外のジオールを含有する。
前記ポリアルキレンエーテルグリコールは、数平均分子量が150以上510以下であ
り、数平均分子量の下限は好ましくは170であり、より好ましくは190である。上限
は好ましくは450であり、より好ましくは350である。該ポリアルキレンエーテルグ
リコールの数平均分子量が前記範囲内であることにより、柔軟性が高く、崩壊性、生分解
性に優れるポリエステルとなる可能性がある。
尚、ポリアルキレンエーテルグリコールの数平均分子量は、ポリエステルをアルカリ加
水分解し、得られたジオール成分を1H-NMR法(核磁気共鳴法)より算出できる。例
えば1H-NMR法を用い場合、ポリマーの末端骨格と繰返し骨格の分子量を合計する事
でポリマー全体の数平均分子量を求めることができる。1H-NMR法によるポリマーの
数平均分子量測定はMaterial Matters TM(Vol.1,No.1,
POLYMERIZATION for Advanced Applications,
P3)に記載の方法で求められる。例えば、ポリアルキレンエーテルグリコールの場合、
(A)ヒドロキシル基末端及び隣接するメチレン基骨格、(B)エーテル結合及び隣接す
るメチレン基骨格、(C)それ以外の骨格において異なる化学シフトにピークが観測され
る。これらA、B、C骨格の分子量の合計がポリアルキレンエーテルグリコールの数平均
分子量となる。1H-NMR法において、ポリアルキレンエーテルグリコールのピークと
その他のジオール成分のピークが重なる場合は、ガスクロマトグラフィー法などの方法に
よりポリアルキレンエーテルグリコール以外のジオール成分の濃度を測定する事でポリア
ルキレンエーテルグリコールの数平均分子量及び濃度が算出できる。
り、数平均分子量の下限は好ましくは170であり、より好ましくは190である。上限
は好ましくは450であり、より好ましくは350である。該ポリアルキレンエーテルグ
リコールの数平均分子量が前記範囲内であることにより、柔軟性が高く、崩壊性、生分解
性に優れるポリエステルとなる可能性がある。
尚、ポリアルキレンエーテルグリコールの数平均分子量は、ポリエステルをアルカリ加
水分解し、得られたジオール成分を1H-NMR法(核磁気共鳴法)より算出できる。例
えば1H-NMR法を用い場合、ポリマーの末端骨格と繰返し骨格の分子量を合計する事
でポリマー全体の数平均分子量を求めることができる。1H-NMR法によるポリマーの
数平均分子量測定はMaterial Matters TM(Vol.1,No.1,
POLYMERIZATION for Advanced Applications,
P3)に記載の方法で求められる。例えば、ポリアルキレンエーテルグリコールの場合、
(A)ヒドロキシル基末端及び隣接するメチレン基骨格、(B)エーテル結合及び隣接す
るメチレン基骨格、(C)それ以外の骨格において異なる化学シフトにピークが観測され
る。これらA、B、C骨格の分子量の合計がポリアルキレンエーテルグリコールの数平均
分子量となる。1H-NMR法において、ポリアルキレンエーテルグリコールのピークと
その他のジオール成分のピークが重なる場合は、ガスクロマトグラフィー法などの方法に
よりポリアルキレンエーテルグリコール以外のジオール成分の濃度を測定する事でポリア
ルキレンエーテルグリコールの数平均分子量及び濃度が算出できる。
前記ポリアルキレンエーテルグリコールとしてはポリプロピレグリコール、ポリトリメ
チレンエーテルグリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリヘキサメチレ
ンエーテルグリコール、ポリ(3-メチル)-テトラメチレンエーテルグリコール、ポリ
デカメチレンエーテルグリコール、1モル%~20モル%の3-メチルテトラヒドロフラ
ンと80モル%~99モル%のテトラヒドロフランの共重合ポリエーテルポリオールが挙
げられ、柔軟性が高く、崩壊性、生分解性に優れるポリエステルとなることより、ポリテ
トラメチレンエーテルグリコール(以下「PTMG」と称する場合がある。)を含むこと
が好ましい。該ポリアルキレンエーテルグリコール中、PTMGの含有量は50質量%以
上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、90質量%以上がさらに好ましい。
チレンエーテルグリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリヘキサメチレ
ンエーテルグリコール、ポリ(3-メチル)-テトラメチレンエーテルグリコール、ポリ
デカメチレンエーテルグリコール、1モル%~20モル%の3-メチルテトラヒドロフラ
ンと80モル%~99モル%のテトラヒドロフランの共重合ポリエーテルポリオールが挙
げられ、柔軟性が高く、崩壊性、生分解性に優れるポリエステルとなることより、ポリテ
トラメチレンエーテルグリコール(以下「PTMG」と称する場合がある。)を含むこと
が好ましい。該ポリアルキレンエーテルグリコール中、PTMGの含有量は50質量%以
上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、90質量%以上がさらに好ましい。
前記ポリアルキレンエーテルグリコールは、環状エーテルの開環重合で製造することが
できる。環状エーテルを構成する炭素原子数は通常2~10であり、好ましくは3~7で
ある。環状エーテルとしては、具体的には、テトラヒドロフラン(THF)、エチレンオ
キサイド、プロピレンオキサイド、オキセタン、テトラヒドロピラン、オキセパン、1,
4-ジオキサンなどが挙げられる。また、環状の炭化水素鎖の一部がアルキル基、ハロゲ
ン原子などで置換された環状エーテルも使用することができる。具体的には、3-メチル
-テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフランなどが挙げられる。これらの環状
エーテルは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよいが、1種類で
使用することが好ましい。
できる。環状エーテルを構成する炭素原子数は通常2~10であり、好ましくは3~7で
ある。環状エーテルとしては、具体的には、テトラヒドロフラン(THF)、エチレンオ
キサイド、プロピレンオキサイド、オキセタン、テトラヒドロピラン、オキセパン、1,
4-ジオキサンなどが挙げられる。また、環状の炭化水素鎖の一部がアルキル基、ハロゲ
ン原子などで置換された環状エーテルも使用することができる。具体的には、3-メチル
-テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフランなどが挙げられる。これらの環状
エーテルは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよいが、1種類で
使用することが好ましい。
また、前記ポリアルキレンエーテルグリコールは、アルキレンジオールの脱水縮合反応
による重合で製造してもよい。前記ポリアルキレンエーテルグリコールの原料となるアル
キレンジオールとしては、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、1,
8-オクタンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、1,9-ノナンジオール
、2,2,4-トリメチル-1,6-ヘキサンジオール、1,10-デカンジオール、1,11
-ウンデカンジオール、1,12-ドデカンジオール、1,13-トリデカンジオール、
1,14-テトラデカンジオール、などが挙げられる。上記の中では、ポリマーにしたと
きの熱安定性や融点の観点から、1,6-ヘキサンジオール、1,10-デカンジオール
が好ましい。これらのアルキレンジオールは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を混
合して用いてもよい。
による重合で製造してもよい。前記ポリアルキレンエーテルグリコールの原料となるアル
キレンジオールとしては、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、1,
8-オクタンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、1,9-ノナンジオール
、2,2,4-トリメチル-1,6-ヘキサンジオール、1,10-デカンジオール、1,11
-ウンデカンジオール、1,12-ドデカンジオール、1,13-トリデカンジオール、
1,14-テトラデカンジオール、などが挙げられる。上記の中では、ポリマーにしたと
きの熱安定性や融点の観点から、1,6-ヘキサンジオール、1,10-デカンジオール
が好ましい。これらのアルキレンジオールは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を混
合して用いてもよい。
前記ポリアルキレンエーテルグリコールの量は、前記ジカルボン酸成分及び前記ジオー
ル成分の合計量の0.1質量%以上30質量%以下であることが好ましく、1.0質量%
以上25質量%以下であることがより好ましく、5.0質量%以上20質量%以下である
ことがさらに好ましい。前記範囲内であることにより、ポリエステルは崩壊性、生分解性
に優れる可能性がある。
尚、ポリアルキレンエーテルグリコール以外のジオール成分量はポリエステルをアルカ
リ加水分解し、得られた生成物を、ガスクロマトグラフィー法で求めることができ、ポリ
アルキレンエーテルグリコール量、ジカルボン酸成分量はポリエステルをアルカリ加水分
解し、得られた生成物を、1H-NMR法(核磁気共鳴法)で求めることができる。
ル成分の合計量の0.1質量%以上30質量%以下であることが好ましく、1.0質量%
以上25質量%以下であることがより好ましく、5.0質量%以上20質量%以下である
ことがさらに好ましい。前記範囲内であることにより、ポリエステルは崩壊性、生分解性
に優れる可能性がある。
尚、ポリアルキレンエーテルグリコール以外のジオール成分量はポリエステルをアルカ
リ加水分解し、得られた生成物を、ガスクロマトグラフィー法で求めることができ、ポリ
アルキレンエーテルグリコール量、ジカルボン酸成分量はポリエステルをアルカリ加水分
解し、得られた生成物を、1H-NMR法(核磁気共鳴法)で求めることができる。
前記ポリアルキレンエーテルグリコール以外のジオールとしては、エチレングリコール
、ジエチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,
4-ブタンジオール、1.5-ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6-ヘ
キサンジオール、1,8-オクタンジオールなどの直鎖式脂肪族ジオール;1,2-シク
ロヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジオール、1,1-シクロヘキサンジメチ
ロール、1,4-シクロヘキサンジメチロールなどの環式脂肪族ジオール;キシリレング
リコール、4,4'-ジヒドロキシビフェニル、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル
)プロパン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルホンなどの芳香族ジオール;イソソル
ビド、イソマンニド、イソイデット、エリトリタンなどの植物原料由来のジオール等を挙
げることができる。中でも崩壊性、生分解性に優れるポリエステルとなることより、直鎖
式脂肪族ジオールを含むことが好ましく、1,4-ブタンジオールを含むことがより好ま
しい。
尚、ポリエステルの該ポリアルキレンエーテルグリコール成分以外のジオールはポリエ
ステルを加水分解した後、分解物をガスクロマトグラフィーにより測定することにより定
量することができる。
、ジエチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,
4-ブタンジオール、1.5-ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6-ヘ
キサンジオール、1,8-オクタンジオールなどの直鎖式脂肪族ジオール;1,2-シク
ロヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジオール、1,1-シクロヘキサンジメチ
ロール、1,4-シクロヘキサンジメチロールなどの環式脂肪族ジオール;キシリレング
リコール、4,4'-ジヒドロキシビフェニル、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル
)プロパン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルホンなどの芳香族ジオール;イソソル
ビド、イソマンニド、イソイデット、エリトリタンなどの植物原料由来のジオール等を挙
げることができる。中でも崩壊性、生分解性に優れるポリエステルとなることより、直鎖
式脂肪族ジオールを含むことが好ましく、1,4-ブタンジオールを含むことがより好ま
しい。
尚、ポリエステルの該ポリアルキレンエーテルグリコール成分以外のジオールはポリエ
ステルを加水分解した後、分解物をガスクロマトグラフィーにより測定することにより定
量することができる。
本発明のポリエステルの融点は、好ましくは90℃以上115℃以下の範囲内であり、
より好ましくは95℃以上114℃以下の範囲内であり、さらに好ましくは100℃以上
112℃以下の範囲内である。融点が前記範囲内であることにより、優れた耐熱性を保持
したポリエステルとなる可能性がある。
より好ましくは95℃以上114℃以下の範囲内であり、さらに好ましくは100℃以上
112℃以下の範囲内である。融点が前記範囲内であることにより、優れた耐熱性を保持
したポリエステルとなる可能性がある。
本発明のポリエステルはチタン化合物が含まれていることが好ましい。チタン化合物の
含有量は、チタン原子としてポリエステルに対して、3質量ppm以上30質量ppm以
下であることが好ましく、3質量ppm以上20質量ppm以下であることがより好まし
く、5質量ppm以上10質量ppm以下であることがさらに好ましい。前記範囲内であ
ることより、ポリエステルの色調が良好になり、熱安定性が向上する傾向にある。ポリエ
ステル中のチタン原子含有量は、誘導結合プラズマ発光分光分析法により定量することが
できる。
尚、該チタン化合物は本発明のポリエステルを製造する際のエステル交換触媒として使
用されるものであることが好ましい。エステル交換触媒として使用されるチタン化合物と
しては、従来公知のチタン化合物から適宜選択して使用することができ、チタンの酸化物
、水酸化物、アルコキシド、酢酸塩、炭酸塩、蓚酸塩、及びハロゲン化物等が挙げられる
。
含有量は、チタン原子としてポリエステルに対して、3質量ppm以上30質量ppm以
下であることが好ましく、3質量ppm以上20質量ppm以下であることがより好まし
く、5質量ppm以上10質量ppm以下であることがさらに好ましい。前記範囲内であ
ることより、ポリエステルの色調が良好になり、熱安定性が向上する傾向にある。ポリエ
ステル中のチタン原子含有量は、誘導結合プラズマ発光分光分析法により定量することが
できる。
尚、該チタン化合物は本発明のポリエステルを製造する際のエステル交換触媒として使
用されるものであることが好ましい。エステル交換触媒として使用されるチタン化合物と
しては、従来公知のチタン化合物から適宜選択して使用することができ、チタンの酸化物
、水酸化物、アルコキシド、酢酸塩、炭酸塩、蓚酸塩、及びハロゲン化物等が挙げられる
。
本発明のポリエステルはマグネシウム化合物が含まれていることが好ましい。マグネシ
ウム化合物の含有量は、マグネシウム原子としてポリエステルに対して、3質量ppm以
上30質量ppm以下であることが好ましく、3質量ppm以上20質量ppm以下であ
ることがより好ましく、5質量ppm以上10質量ppm以下であることがさらに好まし
い。前記範囲内であることより、ポリエステルの色調が良好となり、重合反応性が向上す
る傾向にある。ポリエステル中のマグネシウム原子含有量は、誘導結合プラズマ発光分光
分析法により定量することができる。
尚、該マグネシウム化合物は本発明のポリエステルを製造する際のエステル交換触媒と
して使用されるものであることが好ましい。マグネシウム化合物としては、従来公知のマ
グネシウム化合物から適宜選択して使用することができ、マグネシウムの酸化物、水酸化
物、アルコキシド、酢酸塩及び炭酸塩等が挙げられる。
ウム化合物の含有量は、マグネシウム原子としてポリエステルに対して、3質量ppm以
上30質量ppm以下であることが好ましく、3質量ppm以上20質量ppm以下であ
ることがより好ましく、5質量ppm以上10質量ppm以下であることがさらに好まし
い。前記範囲内であることより、ポリエステルの色調が良好となり、重合反応性が向上す
る傾向にある。ポリエステル中のマグネシウム原子含有量は、誘導結合プラズマ発光分光
分析法により定量することができる。
尚、該マグネシウム化合物は本発明のポリエステルを製造する際のエステル交換触媒と
して使用されるものであることが好ましい。マグネシウム化合物としては、従来公知のマ
グネシウム化合物から適宜選択して使用することができ、マグネシウムの酸化物、水酸化
物、アルコキシド、酢酸塩及び炭酸塩等が挙げられる。
本発明のポリエステルはリン化合物が含まれていることが好ましい。リン化合物の含有
量は、リン原子としてポリエステルに対して、3質量ppm以上30質量ppm以下であ
ることが好ましく、3質量ppm以上20質量ppm以下であることがより好ましく、5
質量ppm以上10質量ppm以下であることがさらに好ましい。前記範囲内であること
より、ポリエステルの熱安定性が向上する傾向にある。ポリエステル中のリン原子含有量
は、誘導結合プラズマ発光分光分析法により定量することができる。
尚、該リン化合物は本発明のポリエステルを製造する際の安定剤として使用されるもの
であることが好ましい。
量は、リン原子としてポリエステルに対して、3質量ppm以上30質量ppm以下であ
ることが好ましく、3質量ppm以上20質量ppm以下であることがより好ましく、5
質量ppm以上10質量ppm以下であることがさらに好ましい。前記範囲内であること
より、ポリエステルの熱安定性が向上する傾向にある。ポリエステル中のリン原子含有量
は、誘導結合プラズマ発光分光分析法により定量することができる。
尚、該リン化合物は本発明のポリエステルを製造する際の安定剤として使用されるもの
であることが好ましい。
本発明のポリエステルの固有粘度(「IV」と称する場合がある)は1.25dL/g
以上1.95以下dL/gであることが好ましく、より好ましくは1.35dL/g以上
1.85dL/g、以下、更に好ましくは1.40dL/g以上1.80dL/g以下で
ある。固有粘度が上記範囲内であるとブロー成形性、押出フィルム成形性が良好なポリエ
ステルとすることが可能となる。尚、固有粘度はフェノール/テトラクロロエタン(質量
比1/1)の混合液を溶媒として30℃で測定した値として求められる。
以上1.95以下dL/gであることが好ましく、より好ましくは1.35dL/g以上
1.85dL/g、以下、更に好ましくは1.40dL/g以上1.80dL/g以下で
ある。固有粘度が上記範囲内であるとブロー成形性、押出フィルム成形性が良好なポリエ
ステルとすることが可能となる。尚、固有粘度はフェノール/テトラクロロエタン(質量
比1/1)の混合液を溶媒として30℃で測定した値として求められる。
本発明のポリエステルの末端カルボキシル基量は、1当量/トン以上50当量/トン以
下であることが好ましく、より好ましくは2当量/トン以上40当量/トン以下、更に好
ましくは4当量/トン以上20当量/トン以下である。末端カルボキシル基量が上記範囲
であると耐加水分解性が向上する傾向にある。尚、ポリエステルの末端カルボキシル基量
は水酸化ナトリウムによる滴定法により求めることができる。
下であることが好ましく、より好ましくは2当量/トン以上40当量/トン以下、更に好
ましくは4当量/トン以上20当量/トン以下である。末端カルボキシル基量が上記範囲
であると耐加水分解性が向上する傾向にある。尚、ポリエステルの末端カルボキシル基量
は水酸化ナトリウムによる滴定法により求めることができる。
(ポリエステルの製造方法)
本発明のポリエステルの製造方法は、ジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体を主
成分とするジカルボン酸成分、数平均分子量が150以上510以下であるポリアルキレ
ンエーテルグリコール及び該ポリアルキレンエーテルグリコール以外のジオールを含有す
るジオール成分とを、所定割合で攪拌下に混合して原料スラリーとする工程、次いで、該
原料スラリーを常圧又は加圧下で加熱して、エステル化反応させポリエステル低重合体(
以下「オリゴマー」と称する場合がある。)とする工程、次いで、得られたオリゴマーに
、エステル交換触媒等の存在下に、漸次減圧するとともに、加熱して、溶融重縮合反応さ
せポリエステルを得る工程を含む製造法である。なお、必要に応じて得られたポリエステ
ルを更に固相重縮合反応に供してもよい。
本発明のポリエステルの製造方法は、ジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体を主
成分とするジカルボン酸成分、数平均分子量が150以上510以下であるポリアルキレ
ンエーテルグリコール及び該ポリアルキレンエーテルグリコール以外のジオールを含有す
るジオール成分とを、所定割合で攪拌下に混合して原料スラリーとする工程、次いで、該
原料スラリーを常圧又は加圧下で加熱して、エステル化反応させポリエステル低重合体(
以下「オリゴマー」と称する場合がある。)とする工程、次いで、得られたオリゴマーに
、エステル交換触媒等の存在下に、漸次減圧するとともに、加熱して、溶融重縮合反応さ
せポリエステルを得る工程を含む製造法である。なお、必要に応じて得られたポリエステ
ルを更に固相重縮合反応に供してもよい。
前記ジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フランジカルボン酸、
フタル酸、スルホイソフタル酸ナトリウム、フェニレンジオキシジカルボン酸、4,4’
-ジフェニルジカルボン酸、4,4’-ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4’-ジ
フェニルケトンジカルボン酸、4,4’-ジフェノキシエタンジカルボン酸、4,4’-
ジフェニルスルホンジカルボン酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボ
ン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸等の脂環式ジカルボン酸、
及び、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セ
バシン酸、ウンデカジカルボン酸、ドデカジカルボン酸、リンゴ酸等の脂肪族ジカルボン
酸、並びにこれらの炭素数1~4程度のアルキル基を有するエステル、及びハロゲン化物
等が挙げられるが、柔軟性が高く、崩壊性、生分解性に優れるポリエステルとなることよ
り脂肪族カルボン酸を含むことが好ましく、中でも、コハク酸及び/又はアジピン酸を含
むことがより好ましい。ジカルボン酸成分中、コハク酸及びアジピン酸合計の割合は50
モル%以上が好ましく、70モル%以上がより好ましく、90モル%以上がさらに好まし
い。
フタル酸、スルホイソフタル酸ナトリウム、フェニレンジオキシジカルボン酸、4,4’
-ジフェニルジカルボン酸、4,4’-ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4’-ジ
フェニルケトンジカルボン酸、4,4’-ジフェノキシエタンジカルボン酸、4,4’-
ジフェニルスルホンジカルボン酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボ
ン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸等の脂環式ジカルボン酸、
及び、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セ
バシン酸、ウンデカジカルボン酸、ドデカジカルボン酸、リンゴ酸等の脂肪族ジカルボン
酸、並びにこれらの炭素数1~4程度のアルキル基を有するエステル、及びハロゲン化物
等が挙げられるが、柔軟性が高く、崩壊性、生分解性に優れるポリエステルとなることよ
り脂肪族カルボン酸を含むことが好ましく、中でも、コハク酸及び/又はアジピン酸を含
むことがより好ましい。ジカルボン酸成分中、コハク酸及びアジピン酸合計の割合は50
モル%以上が好ましく、70モル%以上がより好ましく、90モル%以上がさらに好まし
い。
前記数平均分子量が150以上510以下のポリアルキレンエーテルグリコールは、数
平均分子量の下限は好ましくは170以上であり、より好ましくは190以上である。数
平均分子量の上限は好ましくは450以下であり、より好ましくは350以下である。該
ポリアルキレンエーテルグリコールの数平均分子量が前記範囲内であることにより、柔軟
性が高く、崩壊性、生分解性に優れるポリエステルとなる可能性がある。
平均分子量の下限は好ましくは170以上であり、より好ましくは190以上である。数
平均分子量の上限は好ましくは450以下であり、より好ましくは350以下である。該
ポリアルキレンエーテルグリコールの数平均分子量が前記範囲内であることにより、柔軟
性が高く、崩壊性、生分解性に優れるポリエステルとなる可能性がある。
前記ポリアルキレンエーテルグリコールは、該ポリアルキレンエーテルグリコールの水
酸基末端数に対する、該ポリアルキレンエーテルグリコールのアルコキシ基末端数の比が
0.00001以上0.0040以下であることが好ましく、該比は0.0001以上0
.035以下であることがより好ましく、0.001以上0.030以下であることがさ
らに好ましい。該比が前記範囲内であることにより、ポリエステルの製造において、原料
スラリーが相分離すること無く重合反応が進行する可能性がある。
尚、ポリアルキレンエーテルグリコール組成物の水酸基価はJIS K1557-1に
準拠して求めることができる。
酸基末端数に対する、該ポリアルキレンエーテルグリコールのアルコキシ基末端数の比が
0.00001以上0.0040以下であることが好ましく、該比は0.0001以上0
.035以下であることがより好ましく、0.001以上0.030以下であることがさ
らに好ましい。該比が前記範囲内であることにより、ポリエステルの製造において、原料
スラリーが相分離すること無く重合反応が進行する可能性がある。
尚、ポリアルキレンエーテルグリコール組成物の水酸基価はJIS K1557-1に
準拠して求めることができる。
尚、ポリアルキレンエーテルグリコールに含まれるアルコキシ基末端数は核磁気共鳴法
(NMR)により測定することができる。前記アルコキシ基を末端基として含むポリアル
キレンエーテルグリコールにおけるアルコキシ基は、炭素数が4以下のアルコキシ基であ
ることが好ましく、メトキシ基であることがより好ましい。アルコキシ基の炭素数が小さ
いほどポリエステルの製造において、原料スラリーが相分離すること無く重合反応が進行
する可能性がある。
(NMR)により測定することができる。前記アルコキシ基を末端基として含むポリアル
キレンエーテルグリコールにおけるアルコキシ基は、炭素数が4以下のアルコキシ基であ
ることが好ましく、メトキシ基であることがより好ましい。アルコキシ基の炭素数が小さ
いほどポリエステルの製造において、原料スラリーが相分離すること無く重合反応が進行
する可能性がある。
前記ポリアルキレンエーテルグリコールは、該ポリアルキレンエーテルグリコール等を
構成する構造単位に由来した環状オリゴマーを含んでいてもよい。該環状オリゴマーの濃
度は、ポリアルキレンエーテルグリコールに対して、好ましくは0.1重量%~5.0重
量%、より好ましくは0.3重量%~4重量%、さらに好ましくは0.5重量%~3重量
%である。この濃度が低すぎるとポリエステルの製造において原料の相溶性が悪化し、高
すぎるとポリエステル製造時の未反応析出物となり得る。
構成する構造単位に由来した環状オリゴマーを含んでいてもよい。該環状オリゴマーの濃
度は、ポリアルキレンエーテルグリコールに対して、好ましくは0.1重量%~5.0重
量%、より好ましくは0.3重量%~4重量%、さらに好ましくは0.5重量%~3重量
%である。この濃度が低すぎるとポリエステルの製造において原料の相溶性が悪化し、高
すぎるとポリエステル製造時の未反応析出物となり得る。
前記ポリアルキレンエーテルグリコールは、アセタール価が0.01mg-KOH/g
以上3.0mg-KOH/g以下であることが好ましく、下限は0.05mg-KOH/
gがより好ましく、0.10mg-KOH/gがさらに好ましい。上限は1.0mg-K
OH/gであることがより好ましく、0.3mg-KOH/gであることがさらに好まし
い。ポリアルキレンエーテルグリコール組成物のアセタール価が上記上限以下であるとポ
リエステルの製造時のアセタールを起点とした架橋反応を抑制することができ、好ましい
。一方、アセタール価を上記下限未満とするには過度の精製が必要となる。
尚、ポリアルキレンエーテルグリコールのアセタール価は、試料10gに1Nの塩酸性
塩酸ヒドロキシルアミン10mLを加え、60℃で2時間反応させて遊離した塩酸を、0
.1Nのメタノール性水酸化カリウム溶液の中和滴定することで求めることができる。
以上3.0mg-KOH/g以下であることが好ましく、下限は0.05mg-KOH/
gがより好ましく、0.10mg-KOH/gがさらに好ましい。上限は1.0mg-K
OH/gであることがより好ましく、0.3mg-KOH/gであることがさらに好まし
い。ポリアルキレンエーテルグリコール組成物のアセタール価が上記上限以下であるとポ
リエステルの製造時のアセタールを起点とした架橋反応を抑制することができ、好ましい
。一方、アセタール価を上記下限未満とするには過度の精製が必要となる。
尚、ポリアルキレンエーテルグリコールのアセタール価は、試料10gに1Nの塩酸性
塩酸ヒドロキシルアミン10mLを加え、60℃で2時間反応させて遊離した塩酸を、0
.1Nのメタノール性水酸化カリウム溶液の中和滴定することで求めることができる。
前記ポリアルキレンエーテルグリコールの分子量分布(重量平均分子量(Mw)/数平
均分子量(Mn))は1.0以上1.5以下であることが好ましく、上限は1.4がより
好ましく、1.3がさらに好ましい。下限は1.02がより好ましく、1.05がさらに
好ましい。該分子量分布が前記範囲内であることにより、ポリエステルの製造において、
原料スラリーが相分離すること無く重合反応が進行する。尚、分子量分布はゲルパーミエ
ーションクロマトグラフィー(GPC)法により求めることができる。
均分子量(Mn))は1.0以上1.5以下であることが好ましく、上限は1.4がより
好ましく、1.3がさらに好ましい。下限は1.02がより好ましく、1.05がさらに
好ましい。該分子量分布が前記範囲内であることにより、ポリエステルの製造において、
原料スラリーが相分離すること無く重合反応が進行する。尚、分子量分布はゲルパーミエ
ーションクロマトグラフィー(GPC)法により求めることができる。
前記ポリアルキレンエーテルグリコールの粘度は、10mP・s以上300mP・s以
下が好ましく、上限は250mPa・sがより好ましく、200mPa・sがさらに好ま
しい。下限は20mPa・sがより好ましく、30mPa・sがさらに好ましい。該粘度
が前記範囲内であることにより、ポリエステルの製造において、原料スラリーが相分離す
ること無く重合反応が進行する。
尚、ポリアルキレンエーテルグリコールの粘度は、E型回転粘度計を用いて40℃で測
定することができる。
下が好ましく、上限は250mPa・sがより好ましく、200mPa・sがさらに好ま
しい。下限は20mPa・sがより好ましく、30mPa・sがさらに好ましい。該粘度
が前記範囲内であることにより、ポリエステルの製造において、原料スラリーが相分離す
ること無く重合反応が進行する。
尚、ポリアルキレンエーテルグリコールの粘度は、E型回転粘度計を用いて40℃で測
定することができる。
前記ポリアルキレンエーテルグリコールの酸価は、0.001mg-KOH/g以上0
.2mg-KOH/g以下であることが好ましく、上限は0.15mg-KOH/gがよ
り好ましく、0.1mg-KOH/gがさらに好ましい。下限は0.001mg-KOH
/gがより好ましく、0.005mg-KOH/gがさらに好ましく、0.010mg-
KOH/gが特に好ましい。該粘度が前記範囲内であることにより、重合度が高く、色調
が良好なポリエステルを製造することができる。
尚、ポリアルキレンエーテルグリコール組成物の酸価はJIS K0070に準拠して
求めることができる。
.2mg-KOH/g以下であることが好ましく、上限は0.15mg-KOH/gがよ
り好ましく、0.1mg-KOH/gがさらに好ましい。下限は0.001mg-KOH
/gがより好ましく、0.005mg-KOH/gがさらに好ましく、0.010mg-
KOH/gが特に好ましい。該粘度が前記範囲内であることにより、重合度が高く、色調
が良好なポリエステルを製造することができる。
尚、ポリアルキレンエーテルグリコール組成物の酸価はJIS K0070に準拠して
求めることができる。
前記ポリアルキレンエーテルグリコール中の過酸化物濃度は、0.01μg-H2O2
/g以上3.0μg-H2O2/g以下が好ましく、下限は0.02μg-H2O2/g
がより好ましく、0.03μg-H2O2/gがさらに好ましい。上限は2.0μg-H
2O2/gがより好ましく、1.5μg-H2O2/gがさらに好ましい。過酸化物濃度
が高すぎるとアセタール価やカルボニル価が高くなりすぎる上、酸化による触媒劣化やラ
ジカルによる環状エーテルの生成を促進する傾向にある。一方、過酸化物濃度を上記下限
値未満とするためには過度の精製が必要となる。
ここで、ポリアルキレンエーテルグリコール中に含まれる過酸化物としては、ポリアル
キレンエーテルグリコールの鎖状エーテル部位が酸化されてペルオキシ基を有するものや
テトラヒドロフラン等の環状エーテル部位が酸化されてペルオキシ基を有するもの等の1
種又は2種以上が挙げられ、通常、ポリアルキレンエーテルグリコールの鎖状エーテル部
位が酸化される事に由来してポリアルキレンエーテルグリコール中に含まれる。
尚、ポリアルキレンエーテルグリコール中の過酸化物濃度はヨウ化カリウムと反応させ
て遊離したヨウ素をチオ硫酸ナトリウムなどで滴定する方法により測定することができる
。
/g以上3.0μg-H2O2/g以下が好ましく、下限は0.02μg-H2O2/g
がより好ましく、0.03μg-H2O2/gがさらに好ましい。上限は2.0μg-H
2O2/gがより好ましく、1.5μg-H2O2/gがさらに好ましい。過酸化物濃度
が高すぎるとアセタール価やカルボニル価が高くなりすぎる上、酸化による触媒劣化やラ
ジカルによる環状エーテルの生成を促進する傾向にある。一方、過酸化物濃度を上記下限
値未満とするためには過度の精製が必要となる。
ここで、ポリアルキレンエーテルグリコール中に含まれる過酸化物としては、ポリアル
キレンエーテルグリコールの鎖状エーテル部位が酸化されてペルオキシ基を有するものや
テトラヒドロフラン等の環状エーテル部位が酸化されてペルオキシ基を有するもの等の1
種又は2種以上が挙げられ、通常、ポリアルキレンエーテルグリコールの鎖状エーテル部
位が酸化される事に由来してポリアルキレンエーテルグリコール中に含まれる。
尚、ポリアルキレンエーテルグリコール中の過酸化物濃度はヨウ化カリウムと反応させ
て遊離したヨウ素をチオ硫酸ナトリウムなどで滴定する方法により測定することができる
。
前記ポリアルキレンエーテルグリコールは、上記の酸化による問題を抑制するため、酸
化防止剤が添加されることで、その濃度が、ポリアルキレンエーテルグリコールに対して
通常10質量ppm以上であり、より好ましくは50質量ppm以上、さらに好ましくは
100質量ppm以上である。一方、ポリアルキレンエーテルグリコールに対する酸化防
止剤濃度の上限は通常1000質量ppmが好ましく、より好ましくは500質量ppm
、さらに好ましくは300質量ppmである。酸化防止剤濃度が高すぎるとプロセス内で
固体析出による閉塞に繋がる。一方、酸化防止剤濃度を低すぎると上記酸化反応の防止が
不十分となり好ましくない。酸化防止剤としては、効果や安定性の観点から2,6-ジ-
tert-ブチル-p-クレゾール(BHT)が好ましい。
化防止剤が添加されることで、その濃度が、ポリアルキレンエーテルグリコールに対して
通常10質量ppm以上であり、より好ましくは50質量ppm以上、さらに好ましくは
100質量ppm以上である。一方、ポリアルキレンエーテルグリコールに対する酸化防
止剤濃度の上限は通常1000質量ppmが好ましく、より好ましくは500質量ppm
、さらに好ましくは300質量ppmである。酸化防止剤濃度が高すぎるとプロセス内で
固体析出による閉塞に繋がる。一方、酸化防止剤濃度を低すぎると上記酸化反応の防止が
不十分となり好ましくない。酸化防止剤としては、効果や安定性の観点から2,6-ジ-
tert-ブチル-p-クレゾール(BHT)が好ましい。
前記ポリアルキレンエーテルグリコールは、窒素含有化合物を含んでもよい。該ポリア
ルキレンエーテルグリコールに対する窒素含有化合物の窒素原子換算濃度は0.1質量p
pm以上40質量ppm以下が好ましく、下限は0.5質量ppmがより好ましく、1.
0質量ppmがさらに好ましい、上限は25質量ppmがより好ましく、15質量ppm
がさらに好ましい。該ポリアルキレンエーテルグリコール中の窒素含有化合物の窒素原子
換算濃度が前記範囲内であることにより、柔軟性が高く、崩壊性、生分解性に優れるポリ
エステルとなる。
ルキレンエーテルグリコールに対する窒素含有化合物の窒素原子換算濃度は0.1質量p
pm以上40質量ppm以下が好ましく、下限は0.5質量ppmがより好ましく、1.
0質量ppmがさらに好ましい、上限は25質量ppmがより好ましく、15質量ppm
がさらに好ましい。該ポリアルキレンエーテルグリコール中の窒素含有化合物の窒素原子
換算濃度が前記範囲内であることにより、柔軟性が高く、崩壊性、生分解性に優れるポリ
エステルとなる。
ポリアルキレンエーテルグリコール中に含まれる窒素含有化合物はアミン及びアミドの
少なくとも一つであることが好ましい。アミンとしては、好ましくは、下記式(1)で示
されるアミン(以下「アミン(1)」と称する場合がある。)が挙げられる。
少なくとも一つであることが好ましい。アミンとしては、好ましくは、下記式(1)で示
されるアミン(以下「アミン(1)」と称する場合がある。)が挙げられる。
なお、上記式(1)中、R1~R3は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、ア
ルケニル基、アリール基、アルコキシ基(アリーロキシ基を含む)、ヒドロキシ基、アミ
ノ基、アルキルチオ基又はアリールチオ基を表し、これらの基は更に置換基を有していて
もよく、該置換基中にはヘテロ原子が含まれていても良い。R1~R3は互いに同一でも
異なっていてもよい。また、本発明において、アミンとしては、上記式(1)において、
R1~R3がすべて水素原子であるアンモニアも包含される。
ルケニル基、アリール基、アルコキシ基(アリーロキシ基を含む)、ヒドロキシ基、アミ
ノ基、アルキルチオ基又はアリールチオ基を表し、これらの基は更に置換基を有していて
もよく、該置換基中にはヘテロ原子が含まれていても良い。R1~R3は互いに同一でも
異なっていてもよい。また、本発明において、アミンとしては、上記式(1)において、
R1~R3がすべて水素原子であるアンモニアも包含される。
R1~R3は、塩基性向上の観点から、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、ア
リール基又はアミノ基であることが好ましい。
リール基又はアミノ基であることが好ましい。
R1~R3のアルキル基としては、鎖状(直鎖又は分岐)アルキル基又は環状アルキル
基であり、鎖状アルキル基の場合は、通常、炭素原子数1~20、好ましくは1~12で
ある。その具体例としては、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル
基、n-ブチル基、i-ブチル基、sec-ブチル基、t-ブチル基、ペンチル基、へキ
シル基、オクチル基、デシル基などが挙げられる。また、環状アルキル基の場合、通常、
炭素原子数3~20、好ましくは4~11である。その具体例としては、シクロペンチル
基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基などが挙げられる。アルキル基が有していても
よい置換基としては、本発明の効果を著しく阻害しないものであればよく特に限定されな
いが、例えば、アリール基、アシル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリーロキシ基、
アルキルアリーロキシ基、アミノ基、アミノアルキル基、スルフィド基などが挙げられ、
通常、その分子量は200程度以下である。また、この置換基中に、酸素、窒素、硫黄、
リンなどのヘテロ原子が含まれているものであってもよい。
基であり、鎖状アルキル基の場合は、通常、炭素原子数1~20、好ましくは1~12で
ある。その具体例としては、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル
基、n-ブチル基、i-ブチル基、sec-ブチル基、t-ブチル基、ペンチル基、へキ
シル基、オクチル基、デシル基などが挙げられる。また、環状アルキル基の場合、通常、
炭素原子数3~20、好ましくは4~11である。その具体例としては、シクロペンチル
基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基などが挙げられる。アルキル基が有していても
よい置換基としては、本発明の効果を著しく阻害しないものであればよく特に限定されな
いが、例えば、アリール基、アシル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリーロキシ基、
アルキルアリーロキシ基、アミノ基、アミノアルキル基、スルフィド基などが挙げられ、
通常、その分子量は200程度以下である。また、この置換基中に、酸素、窒素、硫黄、
リンなどのヘテロ原子が含まれているものであってもよい。
R1~R3のアルケニル基としては、鎖状(直鎖又は分岐)アルケニル基又は環状アル
ケニル基であり、鎖状アルケニル基の場合は、通常、炭素原子数2~20、好ましくは2
~12であり、その具体例としては、例えばエテニル基、1-プロペニル基、イソプロペ
ニル基、2-ブテニル基、1,3-ブタジエニル基、2-ペンテニル基、2-ヘキセニル
基等などが挙げられる。また、環状アルケニル基の場合、通常、炭素原子数3~20、好
ましくは4~11であり、その具体例としては、シクロプロペニル基、シクロペンテニル
基、シクロヘキセニル基などが挙げられる。アルケニル基が有していてもよい置換基とし
ては、本発明の効果を著しく阻害しないものであればよく特に限定されないが、例えば、
アリール基、アシル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリーロキシ基、アルキルアリー
ロキシ基、アミノ基、アミノアルキル基、スルフィド基などが挙げられ、通常、その分子
量は200程度以下である。また、この置換基中に、酸素、窒素、硫黄、リンなどのヘテ
ロ原子が含まれているものであってもよい。
ケニル基であり、鎖状アルケニル基の場合は、通常、炭素原子数2~20、好ましくは2
~12であり、その具体例としては、例えばエテニル基、1-プロペニル基、イソプロペ
ニル基、2-ブテニル基、1,3-ブタジエニル基、2-ペンテニル基、2-ヘキセニル
基等などが挙げられる。また、環状アルケニル基の場合、通常、炭素原子数3~20、好
ましくは4~11であり、その具体例としては、シクロプロペニル基、シクロペンテニル
基、シクロヘキセニル基などが挙げられる。アルケニル基が有していてもよい置換基とし
ては、本発明の効果を著しく阻害しないものであればよく特に限定されないが、例えば、
アリール基、アシル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリーロキシ基、アルキルアリー
ロキシ基、アミノ基、アミノアルキル基、スルフィド基などが挙げられ、通常、その分子
量は200程度以下である。また、この置換基中に、酸素、窒素、硫黄、リンなどのヘテ
ロ原子が含まれているものであってもよい。
R1~R3のアリール基としては、通常、炭素原子数が5~20、好ましくは5~12
であり、芳香族炭化水素基であってもよく、酸素、窒素、硫黄等のヘテロ原子を含有する
芳香族複素環基(ヘテロアリール基)であってもよい。アリール基が有していてもよい置
換基としては、本発明の効果を著しく阻害しないものであればよく特に限定されないが、
ハロゲン原子、炭素原子数1~10のアルキル基、炭素原子数1~10のアシル基、炭素
原子数1~10のアルコキシ基、炭素原子数1~10のシクロアルキル基、炭素原子数6
~10のアリール基、炭素原子数6~10のアリーロキシ基、炭素原子数7~12のアル
キルアリール基、炭素原子数7~12のアルキルアリーロキシ基、炭素原子数7~12の
アリールアルキル基、炭素原子数7~12のアリールアルコキシ基、ヒドロキシ基などが
挙げられる。また、この置換基中に更に、酸素、窒素、硫黄、リンなどのヘテロ原子が含
まれているものであってもよい。
であり、芳香族炭化水素基であってもよく、酸素、窒素、硫黄等のヘテロ原子を含有する
芳香族複素環基(ヘテロアリール基)であってもよい。アリール基が有していてもよい置
換基としては、本発明の効果を著しく阻害しないものであればよく特に限定されないが、
ハロゲン原子、炭素原子数1~10のアルキル基、炭素原子数1~10のアシル基、炭素
原子数1~10のアルコキシ基、炭素原子数1~10のシクロアルキル基、炭素原子数6
~10のアリール基、炭素原子数6~10のアリーロキシ基、炭素原子数7~12のアル
キルアリール基、炭素原子数7~12のアルキルアリーロキシ基、炭素原子数7~12の
アリールアルキル基、炭素原子数7~12のアリールアルコキシ基、ヒドロキシ基などが
挙げられる。また、この置換基中に更に、酸素、窒素、硫黄、リンなどのヘテロ原子が含
まれているものであってもよい。
アリール基の具体例としては、フェニル基、ベンジル基、メシチル基、ナフチル基、2
-メチルフェニル基、3-メチルフェニル基、4-メチルフェニル基、2,3-ジメチル
フェニル基、2,4-ジメチルフェニル基、2,5-ジメチルフェニル基、2,6-ジメ
チルフェニル基、2-エチルフェニル基、2-イソプロピルフェニル基、2-t-ブチル
フェニル基、2,4-ジ-t-ブチルフェニル基、2-クロロフェニル基、3-クロロフ
ェニル基、4-クロロフェニル基、2,3-ジクロロフェニル基、2,4-ジクロロフェ
ニル基、2,5-ジクロロフェニル基、3,4-ジクロロフェニル基、3,5-ジクロロ
フェニル基、4-トリフルオロメチルフェニル基、2-メトキシフェニル基、3-メトキ
シフェニル基、4-メトキシフェニル基、3,5-ジメトキシフェニル基、4-シアノフ
ェニル基、4-ニトロフェニル基、4-アミノフェニル基、トリフルオロメチルフェニル
基、ペンタフルオロフェニル基、イソキサゾリル基、イソチアゾリル基、イミダゾリル基
、オキサゾリル基、チアゾリル基、チアジアゾリル基、チエニル基、チオフェニル基、ト
リアゾリル基、テトラゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジ
ニル基、ピラゾリル基、ピロリル基、ピラニル基、フリル基、フラザニル基、イミダゾリ
ジニル基、イソキノリル基、イソインドリル基、インドリル基、キノリル基、ピリドチア
ゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾ
トリアゾリル基、ベンゾフラニル基、イミダゾピリジニル基、トリアゾピリジニル基、プ
リニル基等が挙げられる。
-メチルフェニル基、3-メチルフェニル基、4-メチルフェニル基、2,3-ジメチル
フェニル基、2,4-ジメチルフェニル基、2,5-ジメチルフェニル基、2,6-ジメ
チルフェニル基、2-エチルフェニル基、2-イソプロピルフェニル基、2-t-ブチル
フェニル基、2,4-ジ-t-ブチルフェニル基、2-クロロフェニル基、3-クロロフ
ェニル基、4-クロロフェニル基、2,3-ジクロロフェニル基、2,4-ジクロロフェ
ニル基、2,5-ジクロロフェニル基、3,4-ジクロロフェニル基、3,5-ジクロロ
フェニル基、4-トリフルオロメチルフェニル基、2-メトキシフェニル基、3-メトキ
シフェニル基、4-メトキシフェニル基、3,5-ジメトキシフェニル基、4-シアノフ
ェニル基、4-ニトロフェニル基、4-アミノフェニル基、トリフルオロメチルフェニル
基、ペンタフルオロフェニル基、イソキサゾリル基、イソチアゾリル基、イミダゾリル基
、オキサゾリル基、チアゾリル基、チアジアゾリル基、チエニル基、チオフェニル基、ト
リアゾリル基、テトラゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジ
ニル基、ピラゾリル基、ピロリル基、ピラニル基、フリル基、フラザニル基、イミダゾリ
ジニル基、イソキノリル基、イソインドリル基、インドリル基、キノリル基、ピリドチア
ゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾ
トリアゾリル基、ベンゾフラニル基、イミダゾピリジニル基、トリアゾピリジニル基、プ
リニル基等が挙げられる。
R1~R3のアルコキシ基(アリーロキシ基を含む)としては、通常、炭素原子数1~
20、好ましくは1~12である。その具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、ブト
キシ基、フェノキシ基などが挙げられる。アルコキシ基が有していてもよい置換基として
は、本発明の効果を著しく阻害しないものであればよく特に限定されないが、例えば、ア
リール基、アシル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリーロキシ基、アルキルアリーロ
キシ基、アミノ基、アミノアルキル基、スルフィド基などが挙げられ、通常、その分子量
は200程度以下である。また、この置換基中に、酸素、窒素、硫黄、リンなどのヘテロ
原子が含まれるものであってもよい。
20、好ましくは1~12である。その具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、ブト
キシ基、フェノキシ基などが挙げられる。アルコキシ基が有していてもよい置換基として
は、本発明の効果を著しく阻害しないものであればよく特に限定されないが、例えば、ア
リール基、アシル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリーロキシ基、アルキルアリーロ
キシ基、アミノ基、アミノアルキル基、スルフィド基などが挙げられ、通常、その分子量
は200程度以下である。また、この置換基中に、酸素、窒素、硫黄、リンなどのヘテロ
原子が含まれるものであってもよい。
R1~R3のアミノ基としては、通常、炭素原子数0~20、好ましくは0~12であ
る。その具体例としては、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、ブチル
アミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、アニリノ基、トルイジノ基、アニシジ
ノ基、ジフェニルアミノ基、N-メチル-N-フェニルアミノ基などが挙げられる。アミ
ノ基が有していてもよい置換基としては、本発明の効果を著しく阻害しないものであれば
よく特に限定されないが、例えば、アリール基、アシル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基
、アリーロキシ基、アルキルアリーロキシ基、アミノ基、アミノアルキル基、スルフィド
基などが挙げられ、通常、その分子量は200程度以下である。また、この置換基中に、
酸素、窒素、硫黄、リンなどのヘテロ原子が含まれているものであってもよい。
る。その具体例としては、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、ブチル
アミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、アニリノ基、トルイジノ基、アニシジ
ノ基、ジフェニルアミノ基、N-メチル-N-フェニルアミノ基などが挙げられる。アミ
ノ基が有していてもよい置換基としては、本発明の効果を著しく阻害しないものであれば
よく特に限定されないが、例えば、アリール基、アシル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基
、アリーロキシ基、アルキルアリーロキシ基、アミノ基、アミノアルキル基、スルフィド
基などが挙げられ、通常、その分子量は200程度以下である。また、この置換基中に、
酸素、窒素、硫黄、リンなどのヘテロ原子が含まれているものであってもよい。
R1~R3のアルキルチオ基としては、通常、炭素原子数1~20、好ましくは1~1
2である。その具体例としては、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプ
ロピルチオ基などが挙げられる。アルキルチオ基が有していてもよい置換基としては、本
発明の効果を著しく阻害しないものであればよく特に限定されないが、例えば、アリール
基、アシル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリーロキシ基、アルキルアリーロキシ基
、アミノ基、アミノアルキル基、スルフィド基などが挙げられ、通常、その分子量は20
0程度以下である。また、この置換基中に、酸素、窒素、硫黄、リンなどのヘテロ原子が
含まれているものであってもよい。
2である。その具体例としては、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプ
ロピルチオ基などが挙げられる。アルキルチオ基が有していてもよい置換基としては、本
発明の効果を著しく阻害しないものであればよく特に限定されないが、例えば、アリール
基、アシル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリーロキシ基、アルキルアリーロキシ基
、アミノ基、アミノアルキル基、スルフィド基などが挙げられ、通常、その分子量は20
0程度以下である。また、この置換基中に、酸素、窒素、硫黄、リンなどのヘテロ原子が
含まれているものであってもよい。
R1~R3のアリールチオ基としては、通常、炭素原子数6~20、好ましくは6~1
2である。その具体例としては、フェニルチオ基、トリルチオ基などが挙げられる。アリ
ールチオ基が有していてもよい置換基としては、本発明の効果を著しく阻害しないもので
あればよく特に限定されないが、例えば、アリール基、アシル基、ヒドロキシ基、アルコ
キシ基、アリーロキシ基、アルキルアリーロキシ基、アミノ基、アミノアルキル基、スル
フィド基などが挙げられ、通常、その分子量は200程度以下である。また、この置換基
中に、酸素、窒素、硫黄、リンなどのヘテロ原子が含まれているものであってもよい。
2である。その具体例としては、フェニルチオ基、トリルチオ基などが挙げられる。アリ
ールチオ基が有していてもよい置換基としては、本発明の効果を著しく阻害しないもので
あればよく特に限定されないが、例えば、アリール基、アシル基、ヒドロキシ基、アルコ
キシ基、アリーロキシ基、アルキルアリーロキシ基、アミノ基、アミノアルキル基、スル
フィド基などが挙げられ、通常、その分子量は200程度以下である。また、この置換基
中に、酸素、窒素、硫黄、リンなどのヘテロ原子が含まれているものであってもよい。
また、R1とR2、R2とR3、R3とR1はそれぞれ互いに連結して環を形成してい
てもよい。
てもよい。
アミン(1)としては、具体的には、例えば、アンモニア、メチルアミン、エチルアミ
ン、ブチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、1-アミノデカン、アニリン、フェ
ネチルアミン等の1級アミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、ジペ
ンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N-メ
チルアニリン等の2級アミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン
、トリペンチルアミン、N,N-ジメチルアニリン等の3級アミン、アセトアルドキシム
などのオキシム類、1,3-プロパンジアミン、N,N-ジメチル-1,6-ヘキサンジ
アミン等のジアミン、N-ブチルピロール、N-ブチル-2,3-ジヒドロピロール、N
-ブチルピロリジン、2,3-ジヒドロ-1H-インドール等の5員環アミン、4-アミ
ノメチルピペリジン、4-ジメチルアミノピリジン、1,2,3,4-テトラヒドロキノ
リン、4-アミノ-5,6-ジヒドロ-2-メチルピリミジン、2,3,5,6-テトラ
メチルピラジン、3,6-ジメチルピリダジン等の6員環アミン、陰イオン交換樹脂から
溶出した第一級アミノ基が2つ以上結合した直鎖脂肪族炭化水素として式(1)で示され
る窒素含有化合物に由来する構成単位を2以上、好ましくは3~20含有する重合体など
が塩基性の観点から好ましく、更に酸素原子を含むものとしては、エタノールアミン、N
,N-ジメチルエタノールアミン、4-アミノブタノール、2-アミノブタノール等の鎖
状アミノアルコール、2-エチルモルホリン、N-メトキシカルボニルモルホリン、プロ
リノール、3-ヒドロキシピペリジン、4-ヒドロキシピペリジン、テトラヒドロフルフ
リルアミン、3-アミノテトラヒドロピラン等の環状アミンが挙げられる。好ましくはエ
チレンジアミン、ピラジンが挙げられる。
ン、ブチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、1-アミノデカン、アニリン、フェ
ネチルアミン等の1級アミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、ジペ
ンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N-メ
チルアニリン等の2級アミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン
、トリペンチルアミン、N,N-ジメチルアニリン等の3級アミン、アセトアルドキシム
などのオキシム類、1,3-プロパンジアミン、N,N-ジメチル-1,6-ヘキサンジ
アミン等のジアミン、N-ブチルピロール、N-ブチル-2,3-ジヒドロピロール、N
-ブチルピロリジン、2,3-ジヒドロ-1H-インドール等の5員環アミン、4-アミ
ノメチルピペリジン、4-ジメチルアミノピリジン、1,2,3,4-テトラヒドロキノ
リン、4-アミノ-5,6-ジヒドロ-2-メチルピリミジン、2,3,5,6-テトラ
メチルピラジン、3,6-ジメチルピリダジン等の6員環アミン、陰イオン交換樹脂から
溶出した第一級アミノ基が2つ以上結合した直鎖脂肪族炭化水素として式(1)で示され
る窒素含有化合物に由来する構成単位を2以上、好ましくは3~20含有する重合体など
が塩基性の観点から好ましく、更に酸素原子を含むものとしては、エタノールアミン、N
,N-ジメチルエタノールアミン、4-アミノブタノール、2-アミノブタノール等の鎖
状アミノアルコール、2-エチルモルホリン、N-メトキシカルボニルモルホリン、プロ
リノール、3-ヒドロキシピペリジン、4-ヒドロキシピペリジン、テトラヒドロフルフ
リルアミン、3-アミノテトラヒドロピラン等の環状アミンが挙げられる。好ましくはエ
チレンジアミン、ピラジンが挙げられる。
前記ポリアルキレンエーテルグリコール中には、窒素含有化合物としてこれらのアミン
やアミドの1種のみが含まれていてもよく、2種以上が含まれていてもよく、アミンとア
ミドの両方が含まれていてもよい。
尚、ポリアルキレンエーテルグリコール中の窒素含有化合物の含有量は、燃焼・減圧化
学発光法を用いた微量窒素計により求めることができる。
やアミドの1種のみが含まれていてもよく、2種以上が含まれていてもよく、アミンとア
ミドの両方が含まれていてもよい。
尚、ポリアルキレンエーテルグリコール中の窒素含有化合物の含有量は、燃焼・減圧化
学発光法を用いた微量窒素計により求めることができる。
前記ポリアルキレンエーテルグリコールは、柔軟性が高く、崩壊性、生分解性に優れる
ポリエステルとなることより、PTMGを含むことが好ましい。該ポリアルキレンエーテ
ルグリコール中、PTMGの含有量は50質量%以上が好ましく、70質量%以上がより
好ましく、90質量%以上がさらに好ましい。
ポリエステルとなることより、PTMGを含むことが好ましい。該ポリアルキレンエーテ
ルグリコール中、PTMGの含有量は50質量%以上が好ましく、70質量%以上がより
好ましく、90質量%以上がさらに好ましい。
なお、PTMGの原料となるTHFは、従来から公知である製法で得ることが可能であ
る。例えば、原料ブタジエン、酢酸及び酸素を用いてアセトキシ化反応を行って得られる
中間体であるジアセトキシブテンを得て、そのジアセトキシブテンを水添、加水分解する
ことで得る1,4-ブタンジオールを環化脱水して得る方法;マレイン酸、コハク酸、無
水マレイン酸及び/又はフマル酸を原料として、それらを水素化して得られる1,4-ブ
タンジオールを環化脱水して得る方法;アセチレンを原料としてホルムアルデヒド水溶液
と接触させて得られるブチンジオールを水素化して得られる1,4-ブタンジオールを環
化脱水して得る方法;プロピレンの酸化を経由して得られる1,4-ブタンジオールを環
化脱水して得る方法;発酵法により得たコハク酸を水添して得られる1,4-ブタンジオ
ールを環化脱水して得る方法;糖などのバイオマスから直接発酵により得た1,4-ブタ
ンジオールを環化脱水して得る方法;バイオマスから得られるフルフラールを脱カルボニ
ル化、還元して得る方法;などである。
る。例えば、原料ブタジエン、酢酸及び酸素を用いてアセトキシ化反応を行って得られる
中間体であるジアセトキシブテンを得て、そのジアセトキシブテンを水添、加水分解する
ことで得る1,4-ブタンジオールを環化脱水して得る方法;マレイン酸、コハク酸、無
水マレイン酸及び/又はフマル酸を原料として、それらを水素化して得られる1,4-ブ
タンジオールを環化脱水して得る方法;アセチレンを原料としてホルムアルデヒド水溶液
と接触させて得られるブチンジオールを水素化して得られる1,4-ブタンジオールを環
化脱水して得る方法;プロピレンの酸化を経由して得られる1,4-ブタンジオールを環
化脱水して得る方法;発酵法により得たコハク酸を水添して得られる1,4-ブタンジオ
ールを環化脱水して得る方法;糖などのバイオマスから直接発酵により得た1,4-ブタ
ンジオールを環化脱水して得る方法;バイオマスから得られるフルフラールを脱カルボニ
ル化、還元して得る方法;などである。
前記ポリアルキレンエーテルグリコール以外のジオールとしてはとしては、エチレング
リコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、1,2-プロパンジオール
、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、ジブチレングリコール、1.5
-ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6-ヘキサンジオール、1,8-オ
クタンジオールなどの直鎖式脂肪族ジオール;1,2-シクロヘキサンジオール、1,4
-シクロヘキサンジオール、1,1-シクロヘキサンジメチロール、1,4-シクロヘキ
サンジメチロールなどの環式脂肪族ジオール;キシリレングリコール、4,4'-ジヒド
ロキシビフェニル、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4-ヒド
ロキシフェニル)スルホンなどの芳香族ジオール;イソソルビド、イソマンニド、イソイ
デット、エリトリタンなどの植物原料由来のジオール等を挙げることができる。中でも崩
壊性、生分解性に優れるポリエステルとなることより、直鎖式脂肪族ジオールを含むこと
が好ましく、1,4-ブタンジオールを含むことがより好ましい。
リコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、1,2-プロパンジオール
、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、ジブチレングリコール、1.5
-ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6-ヘキサンジオール、1,8-オ
クタンジオールなどの直鎖式脂肪族ジオール;1,2-シクロヘキサンジオール、1,4
-シクロヘキサンジオール、1,1-シクロヘキサンジメチロール、1,4-シクロヘキ
サンジメチロールなどの環式脂肪族ジオール;キシリレングリコール、4,4'-ジヒド
ロキシビフェニル、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4-ヒド
ロキシフェニル)スルホンなどの芳香族ジオール;イソソルビド、イソマンニド、イソイ
デット、エリトリタンなどの植物原料由来のジオール等を挙げることができる。中でも崩
壊性、生分解性に優れるポリエステルとなることより、直鎖式脂肪族ジオールを含むこと
が好ましく、1,4-ブタンジオールを含むことがより好ましい。
前記ポリアルキレンエーテルグリコールの量は、前記ジカルボン酸成分及び前記ジオー
ル成分の合計量の0.1質量%以上30質量%以下であることが好ましく、1.0質量%
以上25質量%以下であることがより好ましく、5.0質量%以上20質量%以下である
ことがさらに好ましい。前記範囲内であることにより、ポリエステルの製造において原料
スラリーが相分離することなく、重合が効率的に進行する可能性がある。
ル成分の合計量の0.1質量%以上30質量%以下であることが好ましく、1.0質量%
以上25質量%以下であることがより好ましく、5.0質量%以上20質量%以下である
ことがさらに好ましい。前記範囲内であることにより、ポリエステルの製造において原料
スラリーが相分離することなく、重合が効率的に進行する可能性がある。
[溶融重縮合]
前記オリゴマーはエステル重縮合触媒存在下、溶融重縮合によりプレポリマーとなる。
該エステル交換触媒としては、例えば、三酸化二アンチモン等のアンチモン化合物;二
酸化ゲルマニウム、四酸化ゲルマニウム等のゲルマニウム化合物;テトラメチルチタネー
ト、テトライソプロピルチタネート、テトラブチルチタネート等のチタンアルコラート、
テトラフェニルチタネート等のチタンフェノラート等のチタン化合物;ジブチルスズオキ
サイド、メチルフェニルスズオキサイド、テトラエチルスズ、ヘキサエチルジスズオキサ
イド、シクロヘキサヘキシルジスズオキサイド、ジドデシルスズオキサイド、トリエチル
スズハイドロオキサイド、トリフェニルスズハイドロオキサイド、トリイソブチルスズア
セテート、ジブチルスズジアセテート、ジフェニルスズジラウレート、モノブチルスズト
リクロライド、トリブチルスズクロライド、ジブチルスズサルファイド、ブチルヒドロキ
シスズオキサイド、メチルスタンノン酸、エチルスタンノン酸、ブチルスタンノン酸等の
スズ化合物;酢酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシ
ウム、マグネシウムアルコキサイド、燐酸水素マグネシウム等のマグネシウム化合物、酢
酸カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、カルシウムアルコ
キサイド、燐酸水素カルシウム等のカルシウム化合物等が挙げられる。中でも、反応効率
が良好であることよりチタン化合物、マグネシウム化合物が好ましい。チタン化合物とし
てテトラブチルチタネートがより好ましく、マグネシウム化合物としては酢酸マグネシウ
ムがより好ましい。尚、これらの触媒は、単独でも2種以上混合して使用することもでき
る。
前記オリゴマーはエステル重縮合触媒存在下、溶融重縮合によりプレポリマーとなる。
該エステル交換触媒としては、例えば、三酸化二アンチモン等のアンチモン化合物;二
酸化ゲルマニウム、四酸化ゲルマニウム等のゲルマニウム化合物;テトラメチルチタネー
ト、テトライソプロピルチタネート、テトラブチルチタネート等のチタンアルコラート、
テトラフェニルチタネート等のチタンフェノラート等のチタン化合物;ジブチルスズオキ
サイド、メチルフェニルスズオキサイド、テトラエチルスズ、ヘキサエチルジスズオキサ
イド、シクロヘキサヘキシルジスズオキサイド、ジドデシルスズオキサイド、トリエチル
スズハイドロオキサイド、トリフェニルスズハイドロオキサイド、トリイソブチルスズア
セテート、ジブチルスズジアセテート、ジフェニルスズジラウレート、モノブチルスズト
リクロライド、トリブチルスズクロライド、ジブチルスズサルファイド、ブチルヒドロキ
シスズオキサイド、メチルスタンノン酸、エチルスタンノン酸、ブチルスタンノン酸等の
スズ化合物;酢酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシ
ウム、マグネシウムアルコキサイド、燐酸水素マグネシウム等のマグネシウム化合物、酢
酸カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、カルシウムアルコ
キサイド、燐酸水素カルシウム等のカルシウム化合物等が挙げられる。中でも、反応効率
が良好であることよりチタン化合物、マグネシウム化合物が好ましい。チタン化合物とし
てテトラブチルチタネートがより好ましく、マグネシウム化合物としては酢酸マグネシウ
ムがより好ましい。尚、これらの触媒は、単独でも2種以上混合して使用することもでき
る。
また、ポリエステルの製造時、エステル交換触媒と共に安定剤を併用することが好まし
く、安定剤としては、正リン酸、ポリリン酸、及び、トリメチルホスフェート、トリエチ
ルホスフェート、トリ-n-ブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリフェ
ニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリス(トリエチレングリコール)ホス
フェート、エチルジエチルホスホノアセテート、メチルアシッドホスフェート、エチルア
シッドホスフェート、イソプロピルアシッドホスフェート、ブチルアシッドホスフェート
、モノブチルホスフェート、ジブチルホスフェート、ジオクチルホスフェート、トリエチ
レングリコールアシッドホスフェート等の5価のリン化合物、亜リン酸、次亜リン酸、及
びジエチルホスファイト、トリスドデシルホスファイト、トリスノニルデシルホスファイ
ト、トリフェニルホスファイト等の3価のリン化合物等が挙げられる。これらの中、3価
のリン化合物は5価のリン化合物よりも一般に還元性が強く、重縮合触媒として添加した
金属化合物が還元されて析出し、異物を発生する原因となる場合があるので、5価のリン
化合物の方が好ましい。
く、安定剤としては、正リン酸、ポリリン酸、及び、トリメチルホスフェート、トリエチ
ルホスフェート、トリ-n-ブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリフェ
ニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリス(トリエチレングリコール)ホス
フェート、エチルジエチルホスホノアセテート、メチルアシッドホスフェート、エチルア
シッドホスフェート、イソプロピルアシッドホスフェート、ブチルアシッドホスフェート
、モノブチルホスフェート、ジブチルホスフェート、ジオクチルホスフェート、トリエチ
レングリコールアシッドホスフェート等の5価のリン化合物、亜リン酸、次亜リン酸、及
びジエチルホスファイト、トリスドデシルホスファイト、トリスノニルデシルホスファイ
ト、トリフェニルホスファイト等の3価のリン化合物等が挙げられる。これらの中、3価
のリン化合物は5価のリン化合物よりも一般に還元性が強く、重縮合触媒として添加した
金属化合物が還元されて析出し、異物を発生する原因となる場合があるので、5価のリン
化合物の方が好ましい。
該溶融重縮合反応における反応圧力は絶対圧力で0.001kPa~1.33kPaで
あることがこのましい。反応温度としては、220℃~280℃であることが好ましく、
230℃~260℃であることがより好ましい。更に反応時間としては1時間~8時間で
あることが好ましく、2時間~6時間であることがより好ましい。
前記反応圧力、反応温度、反応時間とすることにより重合度の高く、色調が良好なプレ
ポリマーを製造することができる。
あることがこのましい。反応温度としては、220℃~280℃であることが好ましく、
230℃~260℃であることがより好ましい。更に反応時間としては1時間~8時間で
あることが好ましく、2時間~6時間であることがより好ましい。
前記反応圧力、反応温度、反応時間とすることにより重合度の高く、色調が良好なプレ
ポリマーを製造することができる。
前記溶融重縮合を経て得られるプレポリマーのガラス転移温度(Tg)は示差走査熱量
計により求めることができる。その下限値は0℃であることが好ましく、より好ましくは
5℃である。また、その上限値は60℃であることが好ましく、より好ましくは50℃で
ある。ガラス転移温度(Tg)が低すぎると熱安定性が劣る傾向がある。一方、高すぎる
と柔軟性に劣る場合がある。
計により求めることができる。その下限値は0℃であることが好ましく、より好ましくは
5℃である。また、その上限値は60℃であることが好ましく、より好ましくは50℃で
ある。ガラス転移温度(Tg)が低すぎると熱安定性が劣る傾向がある。一方、高すぎる
と柔軟性に劣る場合がある。
前記溶融重縮合を経て得られるプレポリマーの固有粘度は、フェノール/テトラクロロ
エタン(質量比1/1)の混合液を溶媒として30℃で測定した値として求められる。そ
の下限値は0.20dL/gであることが好ましく、より好ましくは0.40dL/gで
ある。また、その上限値は1.50dL/gであることが好ましく、より好ましくは1.
30dL/gである。固有粘度が0.02dL/g未満では、機械物性が劣る傾向がある
。一方、1.50dL/g超過では重合時間が長時間化し、色調が悪くなる場合がある。
エタン(質量比1/1)の混合液を溶媒として30℃で測定した値として求められる。そ
の下限値は0.20dL/gであることが好ましく、より好ましくは0.40dL/gで
ある。また、その上限値は1.50dL/gであることが好ましく、より好ましくは1.
30dL/gである。固有粘度が0.02dL/g未満では、機械物性が劣る傾向がある
。一方、1.50dL/g超過では重合時間が長時間化し、色調が悪くなる場合がある。
前記溶融重縮合工程を経て得られるプレポリマーの末端カルボキシル基量は、30計量
/トン以下が好ましく、より好ましくは20計量/トン以下である。末端カルボキシル基
量がこの値を超えると耐加水分解性が悪化する傾向となる。
/トン以下が好ましく、より好ましくは20計量/トン以下である。末端カルボキシル基
量がこの値を超えると耐加水分解性が悪化する傾向となる。
前記溶融重縮合工程により得られるプレポリマーは、通常、重縮合槽の底部に設けられ
た抜き出し口からストランド状に抜き出した後、該ストランド状のプレポリマーを水冷し
ながら、または水冷後、カッターで切断してペレット状または、チップ状等の粒状体とす
ることが好ましい。
た抜き出し口からストランド状に抜き出した後、該ストランド状のプレポリマーを水冷し
ながら、または水冷後、カッターで切断してペレット状または、チップ状等の粒状体とす
ることが好ましい。
[剪断処理]
上記のようにして得られるプレポリマーに対して、剪断処理を施すことによって粒状体
表面を粗面化することが好ましい。
上記のようにして得られるプレポリマーに対して、剪断処理を施すことによって粒状体
表面を粗面化することが好ましい。
剪断処理の方法としては、特に制限は無く、公知の剪断処理装置を用いて行うことがで
きる。一般的には、振とう機、精米機、ヘンシェルミキサー、Vブレンダー、リボンブレ
ンダー、タンブラーブレンダーなどを用いて、樹脂ペレット同士が互いにこすれあうよう
に樹脂ペレットを攪拌することにより実施される。本発明における該剪断処理の温度(T
)は該プレポリマーのガラス移転温度(Tg)以上の温度であることが好ましい。又、該
剪断処理の温度(T)のより好ましい範囲は、下記式(1)を満たす範囲内である。
Tg ≦ T ≦ Tg+30℃ (1)
該剪断処理の温度(T)を前記範囲内とすることにより、該剪断処理されたプレポリマ
ーを固相重縮合したポリエステルは、良好な固有粘度を有し、又環状三量体含有量も低減
することができることが可能となり、適度な溶融流動体積(MVR)とすることができ、
ブロー成形性や押出フィルム成形性が良好で、且つフィッシュアイが少ない等成形外観が
良好な成形品を得ることができる。尚、剪断処理の温度(T)とは、該剪断処理装置によ
り、剪断処理を実施しているときの該剪断処理装置内の最高温度のことである。
きる。一般的には、振とう機、精米機、ヘンシェルミキサー、Vブレンダー、リボンブレ
ンダー、タンブラーブレンダーなどを用いて、樹脂ペレット同士が互いにこすれあうよう
に樹脂ペレットを攪拌することにより実施される。本発明における該剪断処理の温度(T
)は該プレポリマーのガラス移転温度(Tg)以上の温度であることが好ましい。又、該
剪断処理の温度(T)のより好ましい範囲は、下記式(1)を満たす範囲内である。
Tg ≦ T ≦ Tg+30℃ (1)
該剪断処理の温度(T)を前記範囲内とすることにより、該剪断処理されたプレポリマ
ーを固相重縮合したポリエステルは、良好な固有粘度を有し、又環状三量体含有量も低減
することができることが可能となり、適度な溶融流動体積(MVR)とすることができ、
ブロー成形性や押出フィルム成形性が良好で、且つフィッシュアイが少ない等成形外観が
良好な成形品を得ることができる。尚、剪断処理の温度(T)とは、該剪断処理装置によ
り、剪断処理を実施しているときの該剪断処理装置内の最高温度のことである。
[固相重縮合]
該剪断処理されたプレポリマーは固相重縮合によりポリエステルとする。固相重縮合は
、例えば、窒素、二酸化炭素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下、大気圧に対する相対圧
力として、通常100kPa以下、好ましくは20kPa以下の加圧下で通常5時間~3
0時間程度、或いは、絶対圧力として、上限は通常6.5kPa、好ましくは1.3kP
a、下限は通常0.013kPa、好ましくは0.065kPaの減圧下で通常1時間~
20時間程度、下限温度が通常190℃、好ましくは195℃、上限温度が通常230℃
、好ましくは225℃で加熱することにより一般に行われる。この固相重縮合により、更
に高重合度化させ得ると共に、アセトアルデヒド等の副生量を低減することもできる。前
述の溶融重縮合又は固相重縮合により得られたポリエステルを、含まれるポリエステル重
縮合触媒を失活させるために、以下のような処理を行うことができる。ポリエステル重縮
合触媒を失活させるための処理としては、40℃以上の温水に10分以上浸漬させる水処
理、60℃以上の水蒸気又は水蒸気含有ガスに30分以上接触させる水蒸気処理、有機溶
剤による処理、各種鉱酸、有機酸、燐酸、亜燐酸、燐酸エステル等の酸性水溶液若しくは
有機溶剤溶液による処理、或いは、第1A族金属、第2A族金属、アミン等のアルカリ性
水溶液若しくは有機溶剤溶液による処理等が一般に行われる。
前記溶融重縮合反応条件、剪断処理条件、固相重縮合反応条件とすることにより所望の
環状三量体含有量、所望の固有粘度、所望のn-ヘプタン溶出量、所望の水溶出量等を有
するポリエステルとすることが可能となる。
該剪断処理されたプレポリマーは固相重縮合によりポリエステルとする。固相重縮合は
、例えば、窒素、二酸化炭素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下、大気圧に対する相対圧
力として、通常100kPa以下、好ましくは20kPa以下の加圧下で通常5時間~3
0時間程度、或いは、絶対圧力として、上限は通常6.5kPa、好ましくは1.3kP
a、下限は通常0.013kPa、好ましくは0.065kPaの減圧下で通常1時間~
20時間程度、下限温度が通常190℃、好ましくは195℃、上限温度が通常230℃
、好ましくは225℃で加熱することにより一般に行われる。この固相重縮合により、更
に高重合度化させ得ると共に、アセトアルデヒド等の副生量を低減することもできる。前
述の溶融重縮合又は固相重縮合により得られたポリエステルを、含まれるポリエステル重
縮合触媒を失活させるために、以下のような処理を行うことができる。ポリエステル重縮
合触媒を失活させるための処理としては、40℃以上の温水に10分以上浸漬させる水処
理、60℃以上の水蒸気又は水蒸気含有ガスに30分以上接触させる水蒸気処理、有機溶
剤による処理、各種鉱酸、有機酸、燐酸、亜燐酸、燐酸エステル等の酸性水溶液若しくは
有機溶剤溶液による処理、或いは、第1A族金属、第2A族金属、アミン等のアルカリ性
水溶液若しくは有機溶剤溶液による処理等が一般に行われる。
前記溶融重縮合反応条件、剪断処理条件、固相重縮合反応条件とすることにより所望の
環状三量体含有量、所望の固有粘度、所望のn-ヘプタン溶出量、所望の水溶出量等を有
するポリエステルとすることが可能となる。
本発明のポリエステルは、その用途に応じて更に結晶核剤、酸化防止剤、着色防止剤、
顔料、染料、紫外線吸収剤、離型剤、易滑剤、難燃剤、帯電防止剤、無機及び/又は有機
粒子等を配合することができる。
顔料、染料、紫外線吸収剤、離型剤、易滑剤、難燃剤、帯電防止剤、無機及び/又は有機
粒子等を配合することができる。
本発明のポリエステルは、生分解性を有する。特に、生分解し難いとされる海水中での
生分解性(海洋生分解性)を有する。本発明のポリエステルが海水中でも生分解性を発現
する理由は、以下のように推定される。通常、海水中では、微生物量や種類が少ない。こ
のため、海水中ではカビなどが繁殖し難く、海水中での生分解にはバイオフィルムの形成
が重要と推測される。本発明のポリエステルではバイオフィルムの形成が促され、生分解
性が促進されると推測される。
本明細書において、生分解度は、理論的酸素要求量(ThOD)に対する生物学的酸素
要求量(BOD)の比率として算出される。
例えば、海水中での生分解に関しては、ISO 14851:1999(プラスチック
-水系培養液中の好気的究極生分解度の求め方-発生二酸化炭素量の測定による方法)に
準拠して測定され;土壌中の生分解に関してはISO 17556:2003(プラスチ
ック-呼吸計を用いた酸素消費量又は発生した二酸化炭素量の測定による土壌中での好気
的究極生分解度の求め方)に準拠して測定される。
なお、生分解性は、例えば後述するISOに準拠した方法により評価され、生分解度に
より数値化され、生分解度が高い方が生分解性を有するとされる。
生分解性(海洋生分解性)を有する。本発明のポリエステルが海水中でも生分解性を発現
する理由は、以下のように推定される。通常、海水中では、微生物量や種類が少ない。こ
のため、海水中ではカビなどが繁殖し難く、海水中での生分解にはバイオフィルムの形成
が重要と推測される。本発明のポリエステルではバイオフィルムの形成が促され、生分解
性が促進されると推測される。
本明細書において、生分解度は、理論的酸素要求量(ThOD)に対する生物学的酸素
要求量(BOD)の比率として算出される。
例えば、海水中での生分解に関しては、ISO 14851:1999(プラスチック
-水系培養液中の好気的究極生分解度の求め方-発生二酸化炭素量の測定による方法)に
準拠して測定され;土壌中の生分解に関してはISO 17556:2003(プラスチ
ック-呼吸計を用いた酸素消費量又は発生した二酸化炭素量の測定による土壌中での好気
的究極生分解度の求め方)に準拠して測定される。
なお、生分解性は、例えば後述するISOに準拠した方法により評価され、生分解度に
より数値化され、生分解度が高い方が生分解性を有するとされる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り
以下の実施例に限定されるものではない。
以下の実施例に限定されるものではない。
<ポリエステル中の各ジオールの定量>
ウィレー型粉砕機にて、1.5mm穴の目皿を用いて粉砕したポリエステル3gに、4
N-KOH/メタノール溶液30mlを加えて還流冷却器をセットし、マグネチックスタ
ーラ付きホットプレート(表面温度200℃)上で攪拌しながら、90分間加熱還流し加
水分解した。流水につけて冷却後、高純度テレフタル酸約12gを加えて、十分振とうし
て中和し、pHを9以下としたスラリーを、11G-4グラスフィルターを用いて濾過し
た後、メタノール2mlで2回洗浄して濾液と洗液を合わせ、ガスクロマトグラフィーへ
の供試液とする。供試液1μlをマイクロシリンジにて、(株)島津製作所製ガスクロマ
トグラフィー(形式GC-14A)に注入し、各ジオール成分のピーク
の面積から、全ジオール成分に対する各ジオール成分のモル%を、下式に従い計算した。
特定のジオール成分のモル%=(ACO×CfCO)/(Σ(A×Cf))×100
ACO:特定のジオール成分の面積(μV・秒), CfCO:特定のジオール成分の補正係数
A:各ジオール成分の面積(μV・秒), Cf:各ジオール成分の補正係数
なお、ガスクロマトグラフィーの使用条件としては、
カラム :J&W社製「DB-WAX」(0.53mm×30m)
カラム温度:80℃~160℃, 気化室温度:230℃, 検出器温度:230℃, ガス流
量:キャリア(窒素):10ml/min, 水素:0.5kg/cm2, 空気:0.5k
g/cm2, 検出器:FID, 感度:102MΩ とした。
ウィレー型粉砕機にて、1.5mm穴の目皿を用いて粉砕したポリエステル3gに、4
N-KOH/メタノール溶液30mlを加えて還流冷却器をセットし、マグネチックスタ
ーラ付きホットプレート(表面温度200℃)上で攪拌しながら、90分間加熱還流し加
水分解した。流水につけて冷却後、高純度テレフタル酸約12gを加えて、十分振とうし
て中和し、pHを9以下としたスラリーを、11G-4グラスフィルターを用いて濾過し
た後、メタノール2mlで2回洗浄して濾液と洗液を合わせ、ガスクロマトグラフィーへ
の供試液とする。供試液1μlをマイクロシリンジにて、(株)島津製作所製ガスクロマ
トグラフィー(形式GC-14A)に注入し、各ジオール成分のピーク
の面積から、全ジオール成分に対する各ジオール成分のモル%を、下式に従い計算した。
特定のジオール成分のモル%=(ACO×CfCO)/(Σ(A×Cf))×100
ACO:特定のジオール成分の面積(μV・秒), CfCO:特定のジオール成分の補正係数
A:各ジオール成分の面積(μV・秒), Cf:各ジオール成分の補正係数
なお、ガスクロマトグラフィーの使用条件としては、
カラム :J&W社製「DB-WAX」(0.53mm×30m)
カラム温度:80℃~160℃, 気化室温度:230℃, 検出器温度:230℃, ガス流
量:キャリア(窒素):10ml/min, 水素:0.5kg/cm2, 空気:0.5k
g/cm2, 検出器:FID, 感度:102MΩ とした。
<ポリエステル中の各ジカルボン酸の定量>
ポリエステル 約20mgを重クロロホルム/重ヘキサフルオロイソプロパノール(7
/3)混合溶媒0.75mlに溶解させ、重ピリジン25μlを添加して試料溶液とした
。該試料溶液を外径5mmのNMR試料管に入れ、Bruker社製AVANCE400
分光計を用い、室温で1H-NMRスペクトルを測定し、ポリエステルの全ジカルボン酸
単位のうちの各ジカルボン酸単位の割合を求めた。
ポリエステル 約20mgを重クロロホルム/重ヘキサフルオロイソプロパノール(7
/3)混合溶媒0.75mlに溶解させ、重ピリジン25μlを添加して試料溶液とした
。該試料溶液を外径5mmのNMR試料管に入れ、Bruker社製AVANCE400
分光計を用い、室温で1H-NMRスペクトルを測定し、ポリエステルの全ジカルボン酸
単位のうちの各ジカルボン酸単位の割合を求めた。
<ポリエステル中のポリアルキレンエーテルグリコールの定量>
ポリエステル 約20mgを重クロロホルム/重ヘキサフルオロイソプロパノール(7
/3)混合溶媒0.75mlに溶解させ、重ピリジン25μlを添加して試料溶液とした
。該試料溶液を外径5mmのNMR試料管に入れ、Bruker社製AVANCE400
分光計を用い、室温で1H-NMRスペクトルを測定し、ポリエステル中のエーテル結合
に隣接するメチレン基由来のプロトンのピーク面積からポリエステル中のポリアルキレン
エーテルグリコールの割合を求めた。
ポリエステル 約20mgを重クロロホルム/重ヘキサフルオロイソプロパノール(7
/3)混合溶媒0.75mlに溶解させ、重ピリジン25μlを添加して試料溶液とした
。該試料溶液を外径5mmのNMR試料管に入れ、Bruker社製AVANCE400
分光計を用い、室温で1H-NMRスペクトルを測定し、ポリエステル中のエーテル結合
に隣接するメチレン基由来のプロトンのピーク面積からポリエステル中のポリアルキレン
エーテルグリコールの割合を求めた。
<ポリエステル中のポリアルキレンエーテルグリコールの数平均分子量>
ウィレー型粉砕機にて、1.5mm穴の目皿を用いて粉砕したポリエステル3gに、4
N-KOH/メタノール溶液30mlを加えて還流冷却器をセットし、マグネチックスタ
ーラ付きホットプレート(表面温度200℃)上で攪拌しながら、90分間加熱還流し加
水分解した。流水につけて冷却後、高純度テレフタル酸約12gを加えて、十分振とうし
て中和し、pHを9以下としたスラリーを、11G-4グラスフィルターを用いて濾過し
た後、メタノール2mlで2回洗浄して濾液と洗液を合わせ、Bruker社製AVAN
CE400分光計を用い、室温で1H-NMRで測定した。下式に従いポリアルキレンエ
ーテルグリコールの数平均分子量を計算した。
ポリアルキレンエーテルグリコールの分子量=(A+B+C)/(A/2)
A:ヒドロキシル基末端及び隣接するメチレン基由来のプロトンの積分値、B:エーテル
結合及び隣接するメチレン基由来のプロトンの積分値、C:それ以外の骨格由来のプロト
ンの積分値
ウィレー型粉砕機にて、1.5mm穴の目皿を用いて粉砕したポリエステル3gに、4
N-KOH/メタノール溶液30mlを加えて還流冷却器をセットし、マグネチックスタ
ーラ付きホットプレート(表面温度200℃)上で攪拌しながら、90分間加熱還流し加
水分解した。流水につけて冷却後、高純度テレフタル酸約12gを加えて、十分振とうし
て中和し、pHを9以下としたスラリーを、11G-4グラスフィルターを用いて濾過し
た後、メタノール2mlで2回洗浄して濾液と洗液を合わせ、Bruker社製AVAN
CE400分光計を用い、室温で1H-NMRで測定した。下式に従いポリアルキレンエ
ーテルグリコールの数平均分子量を計算した。
ポリアルキレンエーテルグリコールの分子量=(A+B+C)/(A/2)
A:ヒドロキシル基末端及び隣接するメチレン基由来のプロトンの積分値、B:エーテル
結合及び隣接するメチレン基由来のプロトンの積分値、C:それ以外の骨格由来のプロト
ンの積分値
<固有粘度(IV)(dL/g)>
ウベローデ型粘度計を使用し、次の要領で求めた。すなわち、フェノール/テトラクロ
ロエタン(質量比1/1)の混合溶媒を使用し、30℃において、濃度0.5g/dLの
ポリマー溶液及び溶媒のみの落下秒数を測定し、以下の式(2)より求めた。
IV=((1+4KHηSP)0.5-1)/(2KHC) …(2)
ただし、ηSP=η/η0-1であり、ηは試料溶液落下秒数、η0は溶媒の落下秒数
、Cは試料溶液濃度(g/dL)、KHはハギンズの定数である。KHは0.33を採用
した。
ウベローデ型粘度計を使用し、次の要領で求めた。すなわち、フェノール/テトラクロ
ロエタン(質量比1/1)の混合溶媒を使用し、30℃において、濃度0.5g/dLの
ポリマー溶液及び溶媒のみの落下秒数を測定し、以下の式(2)より求めた。
IV=((1+4KHηSP)0.5-1)/(2KHC) …(2)
ただし、ηSP=η/η0-1であり、ηは試料溶液落下秒数、η0は溶媒の落下秒数
、Cは試料溶液濃度(g/dL)、KHはハギンズの定数である。KHは0.33を採用
した。
<破断伸度の測定方法>
ポリエステル5~6gを、熱プレス成形機で150℃から210℃で5分間予熱して溶
融状態とし、100μm厚みのスペーサーを用いて2分間プレス成形を行った。その後、
25℃で5分間冷却することでプレスフィルムを得た。
上述のプレスフィルムを23℃、50%RHの条件下で7日間状態安定化を行った。そ
の後、フィルムを打ち抜いて試験片を作製し、ISO527-2(2012)に準拠して
引張試験を実施することで破断伸度(%)を測定した。なおフィルム厚みは、各種試験用
に打抜いた各試験片について、マイクロメータを使用して5か所計測し、その平均値をと
った。
ポリエステル5~6gを、熱プレス成形機で150℃から210℃で5分間予熱して溶
融状態とし、100μm厚みのスペーサーを用いて2分間プレス成形を行った。その後、
25℃で5分間冷却することでプレスフィルムを得た。
上述のプレスフィルムを23℃、50%RHの条件下で7日間状態安定化を行った。そ
の後、フィルムを打ち抜いて試験片を作製し、ISO527-2(2012)に準拠して
引張試験を実施することで破断伸度(%)を測定した。なおフィルム厚みは、各種試験用
に打抜いた各試験片について、マイクロメータを使用して5か所計測し、その平均値をと
った。
<崩壊性の評価方法>
フィルム状に成形したポリエステルを50mm×30mmの長方形に切り抜き、ポリエ
チレン製タッパー容器に入れた園芸用土(アイリスオーヤマ株式会社製「花と野菜の培養
土」)とコンポスト(八幡物産株式会社製、生分解試験用植種源)の質量比1:1の混合
物(水分量20%に調整)の中に埋設し、蓋を閉めて40℃の恒温槽中に静置した。静置
してから9週間後にフィルムを取り出し、付着した土をブラシで丁寧に払落した後、風乾
してフィルム残渣質量を測定した。さらに、残渣質量÷初期質量×100で崩壊残渣の質
量%を算出した。なお、崩壊残渣の質量%が小さい方が崩壊性に優れるといえる。
フィルム状に成形したポリエステルを50mm×30mmの長方形に切り抜き、ポリエ
チレン製タッパー容器に入れた園芸用土(アイリスオーヤマ株式会社製「花と野菜の培養
土」)とコンポスト(八幡物産株式会社製、生分解試験用植種源)の質量比1:1の混合
物(水分量20%に調整)の中に埋設し、蓋を閉めて40℃の恒温槽中に静置した。静置
してから9週間後にフィルムを取り出し、付着した土をブラシで丁寧に払落した後、風乾
してフィルム残渣質量を測定した。さらに、残渣質量÷初期質量×100で崩壊残渣の質
量%を算出した。なお、崩壊残渣の質量%が小さい方が崩壊性に優れるといえる。
<融点の測定方法>
示差走査熱量計(セイコー(株)製、製品名:DSC220)を用いて測定した。約5
mgのサンプルを精秤し、流量40mL/分の窒素気流下で加熱溶融させた後、10℃/
分の速度で冷却後、引き続き10℃/分の速度で昇温する際の融点を測定した。
示差走査熱量計(セイコー(株)製、製品名:DSC220)を用いて測定した。約5
mgのサンプルを精秤し、流量40mL/分の窒素気流下で加熱溶融させた後、10℃/
分の速度で冷却後、引き続き10℃/分の速度で昇温する際の融点を測定した。
<ヤング率の測定方法>
ポリエステルフィルム(サンプル)について、引張試験機((株)インテスコ製、イン
テスコモデル2001型)を用いて温度23℃、湿度50%RHに調節された室内におい
て、長さ300mm、巾20mmのポリエステルフィルム(サンプル)を10%/分の歪
み速度で引張り、引張応力-ひずみ曲線の初め直線部分を用いて次式によって、フィルム
の長手方向(MD)及び幅方向(TD)それぞれの計算をした。
E=Δσ/Δε
(前記式中、Eはヤング率(GPa)、Δσは直線の2点間の元の平均断面積による応力
差(GPa)、Δεは同一2点間の歪み差/初期長さである)
フィルムの長手方向(MD)と幅方向(TD)に5点ずつ測定し、それぞれについて平均
値を求めた。
ポリエステルフィルム(サンプル)について、引張試験機((株)インテスコ製、イン
テスコモデル2001型)を用いて温度23℃、湿度50%RHに調節された室内におい
て、長さ300mm、巾20mmのポリエステルフィルム(サンプル)を10%/分の歪
み速度で引張り、引張応力-ひずみ曲線の初め直線部分を用いて次式によって、フィルム
の長手方向(MD)及び幅方向(TD)それぞれの計算をした。
E=Δσ/Δε
(前記式中、Eはヤング率(GPa)、Δσは直線の2点間の元の平均断面積による応力
差(GPa)、Δεは同一2点間の歪み差/初期長さである)
フィルムの長手方向(MD)と幅方向(TD)に5点ずつ測定し、それぞれについて平均
値を求めた。
<海洋生分解性の評価方法>
実施例及び比較例で得られた各ポリエステルの生分解度を、ISO 14851に準拠
した方法により、以下の通り測定した。
ポリエステルを凍結粉砕後目開き250μmのふるいで分級した試料30mgを入れた
510mLの褐色瓶に、ISO 14851に準拠した方法で調整した標準試験培養液と
海水の混合液100mLを加えた。褐色瓶に圧力センサー(WTW社製、OxiTop(
登録商標)-C型)を取り付け、25℃の恒温環境下、60日間試験液をスターラーで攪
拌し、BOD測定に基づいて生分解度(%)を算出した。また、海洋性生分解性を検証す
るために、比較実験として上記各ポリエステルの代わりにセルロースを用いて同期間に当
該試験を実施した。各ポリエステルの生分解度をセルロースの生分解度で除した値(対セ
ルロース生分解度)を得た。セルロースは海洋性生分解性が高いことが知られている。対
セルロース生分解度が大きいほど海洋生分解性に優れることを示す。
実施例及び比較例で得られた各ポリエステルの生分解度を、ISO 14851に準拠
した方法により、以下の通り測定した。
ポリエステルを凍結粉砕後目開き250μmのふるいで分級した試料30mgを入れた
510mLの褐色瓶に、ISO 14851に準拠した方法で調整した標準試験培養液と
海水の混合液100mLを加えた。褐色瓶に圧力センサー(WTW社製、OxiTop(
登録商標)-C型)を取り付け、25℃の恒温環境下、60日間試験液をスターラーで攪
拌し、BOD測定に基づいて生分解度(%)を算出した。また、海洋性生分解性を検証す
るために、比較実験として上記各ポリエステルの代わりにセルロースを用いて同期間に当
該試験を実施した。各ポリエステルの生分解度をセルロースの生分解度で除した値(対セ
ルロース生分解度)を得た。セルロースは海洋性生分解性が高いことが知られている。対
セルロース生分解度が大きいほど海洋生分解性に優れることを示す。
[重縮合用触媒の調製]
撹拌装置付き反応器に酢酸マグネシウム・4水和物を343.5質量部入れ、更に14
34質量部の無水エタノール(純度99質量%以上)を加えた。更にエチルアシッドホス
フェート(モノエステル体とジエステル体の混合質量比は45:55)を218.3質量
部加え、23℃で撹拌を行った。酢酸マグネシウムが完全に溶解したことを確認後、テト
ラ-n-ブチルチタネートを410.0質量部添加した。更に10分間撹拌を継続し、均
一混合溶液を得た。この混合溶液を、60℃以下の温度でコントロールし減圧下で濃縮を
行った。添加したエタノールに対し、およそ半分量のエタノールが留去され、半透明の粘
稠な液体が残った。ここへ1,4-ブタンジオール1108質量部を添加し、温度80℃
以下の温度でコントロールし減圧下でさらに濃縮を行い、チタン原子含有量3.5質量%
の触媒溶液を得た。
撹拌装置付き反応器に酢酸マグネシウム・4水和物を343.5質量部入れ、更に14
34質量部の無水エタノール(純度99質量%以上)を加えた。更にエチルアシッドホス
フェート(モノエステル体とジエステル体の混合質量比は45:55)を218.3質量
部加え、23℃で撹拌を行った。酢酸マグネシウムが完全に溶解したことを確認後、テト
ラ-n-ブチルチタネートを410.0質量部添加した。更に10分間撹拌を継続し、均
一混合溶液を得た。この混合溶液を、60℃以下の温度でコントロールし減圧下で濃縮を
行った。添加したエタノールに対し、およそ半分量のエタノールが留去され、半透明の粘
稠な液体が残った。ここへ1,4-ブタンジオール1108質量部を添加し、温度80℃
以下の温度でコントロールし減圧下でさらに濃縮を行い、チタン原子含有量3.5質量%
の触媒溶液を得た。
[実施例1]
攪拌装置、窒素導入口、加熱装置、温度計及び減圧口を備えた反応容器に、原料として
コハク酸68.5質量部、1,4-ブタンジオール67.9質量部、リンゴ酸0.257
質量部を仕込み、さらにPTMG(数平均分子量250)を得られるポリエステルあたり
2.5質量%となるように仕込み、容器内容物を攪拌下、容器内に窒素ガスを導入し、減
圧置換によって系内を窒素雰囲気下にした。次に、系内を攪拌しながら160℃から23
0℃へ1時間かけて昇温し、この温度で1時間反応させた。
攪拌装置、窒素導入口、加熱装置、温度計及び減圧口を備えた反応容器に、原料として
コハク酸68.5質量部、1,4-ブタンジオール67.9質量部、リンゴ酸0.257
質量部を仕込み、さらにPTMG(数平均分子量250)を得られるポリエステルあたり
2.5質量%となるように仕込み、容器内容物を攪拌下、容器内に窒素ガスを導入し、減
圧置換によって系内を窒素雰囲気下にした。次に、系内を攪拌しながら160℃から23
0℃へ1時間かけて昇温し、この温度で1時間反応させた。
このエステルオリゴマーに、前記の触媒溶液を、得られるポリエステルあたりチタン原
子として50質量ppmとなる量を添加し、120分かけて0.07×103Pa以下に
なるように減圧し、また、減圧開始から30分後に30分かけて250℃へ昇温した。加
熱減圧状態を保持したまま重縮合を継続し、所定の粘度になったところで重合を終了し、
ポリエステルを得た。ポリエステルを構成する成分等についての分析値は表1にまとめた
。ポリエステルを前述した方法で測定したヤング率は510MPaであった。ポリエステ
ルを前述した方法で測定した破断伸度は36%であった。ポリエステルを前述した方法で
測定した崩壊残渣は94質量%であった。
子として50質量ppmとなる量を添加し、120分かけて0.07×103Pa以下に
なるように減圧し、また、減圧開始から30分後に30分かけて250℃へ昇温した。加
熱減圧状態を保持したまま重縮合を継続し、所定の粘度になったところで重合を終了し、
ポリエステルを得た。ポリエステルを構成する成分等についての分析値は表1にまとめた
。ポリエステルを前述した方法で測定したヤング率は510MPaであった。ポリエステ
ルを前述した方法で測定した破断伸度は36%であった。ポリエステルを前述した方法で
測定した崩壊残渣は94質量%であった。
[実施例2]
PTMGの仕込み量を5.0質量%に変更したこと以外は実施例1と同様にして、ポリ
エステルを得た。ポリエステルを構成する成分等についての分析値は表1にまとめた。ポ
リエステルを前述した方法で測定したヤング率は500MPaであった。ポリエステルを
前述した方法で測定した破断伸度は50%であった。ポリエステルを前述した方法で測定
した崩壊残渣は74質量%であった。
PTMGの仕込み量を5.0質量%に変更したこと以外は実施例1と同様にして、ポリ
エステルを得た。ポリエステルを構成する成分等についての分析値は表1にまとめた。ポ
リエステルを前述した方法で測定したヤング率は500MPaであった。ポリエステルを
前述した方法で測定した破断伸度は50%であった。ポリエステルを前述した方法で測定
した崩壊残渣は74質量%であった。
[実施例3]
PTMGの仕込み量を10.0質量%に変更したこと以外は実施例1と同様にして、ポ
リエステルを得た。ポリエステルを構成する成分等についての分析値は表1にまとめた。
ポリエステルを前述した方法で測定したヤング率は430MPaであった。ポリエステル
を前述した方法で測定した破断伸度は408%であった。
PTMGの仕込み量を10.0質量%に変更したこと以外は実施例1と同様にして、ポ
リエステルを得た。ポリエステルを構成する成分等についての分析値は表1にまとめた。
ポリエステルを前述した方法で測定したヤング率は430MPaであった。ポリエステル
を前述した方法で測定した破断伸度は408%であった。
[実施例4]
PTMGの仕込み量を20.0質量%に変更したこと以外は実施例1と同様にして、ポ
リエステルを得た。ポリエステルを構成する成分等についての分析値は表1にまとめた。
ポリエステルを前述した方法で測定したヤング率は330MPaであった。ポリエステル
を前述した方法で測定した破断伸度は416%であった。
PTMGの仕込み量を20.0質量%に変更したこと以外は実施例1と同様にして、ポ
リエステルを得た。ポリエステルを構成する成分等についての分析値は表1にまとめた。
ポリエステルを前述した方法で測定したヤング率は330MPaであった。ポリエステル
を前述した方法で測定した破断伸度は416%であった。
[実施例5]
攪拌装置、窒素導入口、加熱装置、温度計及び減圧口を備えた反応容器に、1,4-
ブタンジオール(56.79質量部)、コハク酸(61.80質量部)、数平均分子量2
25のPTMG(16.49質量部)、トリメチロールプロパン(0.23質量部)及び
得られるポリエステルあたりチタン原子として100質量ppmとなる量の前記触媒溶液
を窒素下で、230℃で2時間攪拌しながら加熱した。続けて、120分かけて0.07
×103Pa以下になるように減圧しながら250℃まで昇温し、5時間00分反応させ
て得られたポリマーをストランド状に水中に抜き出し、カッティングすることにより、ポ
リエステルを得た。ポリエステルを構成する成分等についての分析値は表1にまとめた。
ポリエステルを前述した方法で測定したヤング率は380MPaであった。さらにポリエ
ステルの海洋生分解性試験結果について表2にまとめた。
攪拌装置、窒素導入口、加熱装置、温度計及び減圧口を備えた反応容器に、1,4-
ブタンジオール(56.79質量部)、コハク酸(61.80質量部)、数平均分子量2
25のPTMG(16.49質量部)、トリメチロールプロパン(0.23質量部)及び
得られるポリエステルあたりチタン原子として100質量ppmとなる量の前記触媒溶液
を窒素下で、230℃で2時間攪拌しながら加熱した。続けて、120分かけて0.07
×103Pa以下になるように減圧しながら250℃まで昇温し、5時間00分反応させ
て得られたポリマーをストランド状に水中に抜き出し、カッティングすることにより、ポ
リエステルを得た。ポリエステルを構成する成分等についての分析値は表1にまとめた。
ポリエステルを前述した方法で測定したヤング率は380MPaであった。さらにポリエ
ステルの海洋生分解性試験結果について表2にまとめた。
[比較例1]
PTMGを仕込まなかったこと以外は実施例1と同様にして、ポリエステルを得た。ポ
リエステルを構成する成分等についての分析値は表1にまとめた。ポリエステルを前述し
た方法で測定したヤング率は570MPaであった。ポリエステルを前述した方法で測定
した伸度は35%であった。ポリエステルを前述した方法で測定した崩壊残渣は98質量
%であった。
PTMGを仕込まなかったこと以外は実施例1と同様にして、ポリエステルを得た。ポ
リエステルを構成する成分等についての分析値は表1にまとめた。ポリエステルを前述し
た方法で測定したヤング率は570MPaであった。ポリエステルを前述した方法で測定
した伸度は35%であった。ポリエステルを前述した方法で測定した崩壊残渣は98質量
%であった。
[比較例2]
攪拌装置、窒素導入口、加熱装置、温度計及び減圧口を備えた反応容器に、1,4-ブ
タンジオール(59.42質量部)、コハク酸(58.66質量部)、数平均分子量65
0のPTMG(16.79質量部)、トリメチロールプロパン(0.21質量部)及び得
られるポリエステルあたりチタン原子として100質量ppmとなる量の前記触媒溶液を
窒素下で、230℃で2時間攪拌しながら加熱した。続けて、120分かけて0.07×
103Pa以下になるように減圧しながら250℃まで昇温し、3時間40分反応させて
得られたポリマーをストランド状に水中に抜き出し、カッティングすることにより、ポリ
エステルを得た。ポリエステルを構成する成分等についての分析値は表1にまとめた。ポ
リエステルを前述した方法で測定したヤング率は330MPaであった。さらにポリエス
テルの海洋生分解性試験結果について表2にまとめた。
攪拌装置、窒素導入口、加熱装置、温度計及び減圧口を備えた反応容器に、1,4-ブ
タンジオール(59.42質量部)、コハク酸(58.66質量部)、数平均分子量65
0のPTMG(16.79質量部)、トリメチロールプロパン(0.21質量部)及び得
られるポリエステルあたりチタン原子として100質量ppmとなる量の前記触媒溶液を
窒素下で、230℃で2時間攪拌しながら加熱した。続けて、120分かけて0.07×
103Pa以下になるように減圧しながら250℃まで昇温し、3時間40分反応させて
得られたポリマーをストランド状に水中に抜き出し、カッティングすることにより、ポリ
エステルを得た。ポリエステルを構成する成分等についての分析値は表1にまとめた。ポ
リエステルを前述した方法で測定したヤング率は330MPaであった。さらにポリエス
テルの海洋生分解性試験結果について表2にまとめた。
[比較例3]
攪拌装置、窒素導入口、加熱装置、温度計及び減圧口を備えた反応容器に、1,4-ブ
タンジオール(60.54質量部)、コハク酸(57.35質量部)、数平均分子量30
00のPTMG(16.90質量部)、トリメチロールプロパン(0.21質量部)及び
得られるポリエステルあたりチタン原子として100質量ppmとなる量の前記触媒溶液
を窒素下で、230℃で2時間攪拌しながら加熱した。続けて、120分かけて0.07
×103Pa以下になるように減圧しながら250℃まで昇温し、3時間15分反応させ
て得られたポリマーをストランド状に水中に抜き出し、カッティングすることにより、ポ
リエステルを得た。ポリエステルを構成する成分等についての分析値は表1にまとめた。
ポリエステルを前述した方法で測定したヤング率は300MPaであった。さらにポリエ
ステルの海洋生分解性試験結果について表2にまとめた。
攪拌装置、窒素導入口、加熱装置、温度計及び減圧口を備えた反応容器に、1,4-ブ
タンジオール(60.54質量部)、コハク酸(57.35質量部)、数平均分子量30
00のPTMG(16.90質量部)、トリメチロールプロパン(0.21質量部)及び
得られるポリエステルあたりチタン原子として100質量ppmとなる量の前記触媒溶液
を窒素下で、230℃で2時間攪拌しながら加熱した。続けて、120分かけて0.07
×103Pa以下になるように減圧しながら250℃まで昇温し、3時間15分反応させ
て得られたポリマーをストランド状に水中に抜き出し、カッティングすることにより、ポ
リエステルを得た。ポリエステルを構成する成分等についての分析値は表1にまとめた。
ポリエステルを前述した方法で測定したヤング率は300MPaであった。さらにポリエ
ステルの海洋生分解性試験結果について表2にまとめた。
実施例1~実施例5の結果より、ジオール成分として、数平均分子量が特定範囲内であ
るポリアルキレンエーテルグリコールを構成単位とするポリエステルは、耐熱性を保持し
つつ、柔軟性が高く、且つ崩壊性が向上していることがわかった。
また比較例1~比較例3の結果より、ジオール成分として、数平均分子量が特定範囲外
であるポリアルキレンエーテルグリコールを構成単位とするポリエステルは、柔軟性が低
く、且つほとんど崩壊していないことがわかった。
また、ジオール成分として、数平均分子量が特定範囲内であるポリアルキレンエーテル
グリコールを構成単位とするポリエステル(実施例5)は高い生分解性を示すことが確認
された。一方、ジオール成分として、数平均分子量が特定範囲外であるポリアルキレンエ
ーテルグリコールを構成単位とするポリエステル(比較例2及び比較例3)では、生分解
性が低かった。
るポリアルキレンエーテルグリコールを構成単位とするポリエステルは、耐熱性を保持し
つつ、柔軟性が高く、且つ崩壊性が向上していることがわかった。
また比較例1~比較例3の結果より、ジオール成分として、数平均分子量が特定範囲外
であるポリアルキレンエーテルグリコールを構成単位とするポリエステルは、柔軟性が低
く、且つほとんど崩壊していないことがわかった。
また、ジオール成分として、数平均分子量が特定範囲内であるポリアルキレンエーテル
グリコールを構成単位とするポリエステル(実施例5)は高い生分解性を示すことが確認
された。一方、ジオール成分として、数平均分子量が特定範囲外であるポリアルキレンエ
ーテルグリコールを構成単位とするポリエステル(比較例2及び比較例3)では、生分解
性が低かった。
Claims (10)
- ジカルボン酸成分とジオール成分からなるポリエステルであって、
ジオール成分として、ポリアルキレンエーテルグリコール及び該ポリアルキレンエーテル
グリコール以外のジオールを含有し、該ポリアルキレンエーテルグリコールが数平均分子
量150以上510以下であるポリエステル。 - 前記ポリアルキレンエーテルグリコールがポリテトラメチレンエーテルグリコールを含
む請求項1に記載のポリエステル。 - 前記ポリアルキレンエーテルグリコールが前記ポリエステルの0.1質量%以上30質
量%以下である請求項1又は2に記載のポリエステル。 - 前記ジカルボン酸成分がコハク酸及び/又はアジピン酸を含む請求項1乃至3いずれか
1項に記載のポリエステル。 - 前記ポリエステルの融点が90℃以上115℃以下の範囲内である請求項1乃至4のい
ずれか1項に記載のポリエステル。 - ジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体を主成分とするジカルボン酸成分、数平均
分子量が150以上510以下であるポリアルキレンエーテルグリコール及び該ポリアル
キレンエーテルグリコール以外のジオールを含有するジオール成分をエステル化反応及び
/又はエステル交換反応しポリエステル低重合体とし、次いで触媒存在下、重縮合反応を
行うポリエステルの製造方法。 - 前記ポリアルキレンエーテルグリコールの水酸基末端数に対する、前記ポリアルキレン
エーテルグリコールのアルコキシ基末端数の比が0.00001以上0.0040以下で
ある、請求項6に記載のポリエステルの製造方法。 - 前記ポリアルキレンエーテルグリコールがポリテトラメチレンエーテルグリコールを含
む請求項6又は7に記載のポリエステルの製造方法。 - 前記ポリアルキレンエーテルグリコールの量が、前記ジカルボン酸成分及び前記ジオー
ル成分の合計量の0.1質量%以上30質量%以下である請求項6乃至8のいずれか1項
に記載のポリエステルの製造方法。 - 前記ジカルボン酸成分がコハク酸及び/又はアジピン酸を含む請求項6乃至9いずれか
1項に記載のポリエステルの製造方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021047543 | 2021-03-22 | ||
JP2021047543 | 2021-03-22 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022146911A true JP2022146911A (ja) | 2022-10-05 |
Family
ID=83461468
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022040962A Pending JP2022146911A (ja) | 2021-03-22 | 2022-03-16 | ポリエステル及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2022146911A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11926699B2 (en) | 2021-12-10 | 2024-03-12 | Chang Chun Plastics Co., Ltd. | Aliphatic polyester composition |
-
2022
- 2022-03-16 JP JP2022040962A patent/JP2022146911A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11926699B2 (en) | 2021-12-10 | 2024-03-12 | Chang Chun Plastics Co., Ltd. | Aliphatic polyester composition |
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