JP2022146502A - 有機排水の処理装置 - Google Patents
有機排水の処理装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2022146502A JP2022146502A JP2021047497A JP2021047497A JP2022146502A JP 2022146502 A JP2022146502 A JP 2022146502A JP 2021047497 A JP2021047497 A JP 2021047497A JP 2021047497 A JP2021047497 A JP 2021047497A JP 2022146502 A JP2022146502 A JP 2022146502A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- organic wastewater
- water
- treatment
- organic
- biological treatment
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Abstract
【課題】生物処理手段及びRO装置によって有機排水を処理する装置において、有機排水中のアンモニア濃度が高い場合であっても処理水中のTOC濃度を十分に低くすることができる有機排水の処理装置を提供する。【解決手段】有機排水は、硝化抑制剤が添加された後、生物活性炭塔3で処理される。次いで、濾過装置4に通水され、SS及び菌体が分離された後、MF装置7で膜濾過され、RO装置8に供給される。RO膜を透過した透過水は、設備用水槽9を経て回収水として回収される。【選択図】図1
Description
本発明は、半導体、液晶、LED、太陽電池等の製造プロセスなどから排出される有機排水(有機物含有排水)を処理する有機排水の処理装置に関する。
半導体、液晶、LED、太陽電池等の電子部品製造プロセスから排出される有機排水を処理して回収する方法として、RO(逆浸透)処理する方法がある。
半導体や液晶工場等の生産プロセスからの有機排水中の有機物は、一般に、低分子量の有機物が主成分である。低分子量の有機物はROで除去されにくいため、このような有機排水を処理するRO装置は、市水や井水・工水等の天然水系の処理系に設置されるRO装置と比較してTOC除去性能が低い傾向にある。
RO装置のスライム障害の対策として、RO給水にスライム抑制剤を注入することがある。しかしスライム抑制剤を注入しても、有機物濃度が高くなるにつれRO膜がスライム障害を起こす可能性が高くなってくる。そこで、RO装置の前段に生物処理手段と菌体分離設備を設置することがある。特許文献1には、有機排水を生物処理した後、RO処理する方法が記載されている。
有機排水を生物処理した後RO処理する方法によると、生物処理水に残存する有機物は生物処理によって改質されたものであるため、RO装置で除去されるようになり、RO装置のTOC除去率が向上する効果がある。
なお、TOC<5mg/Lの比較的低濃度の有機排水の場合、低廉で管理もしやすい為、生物処理手段として生物活性炭塔が用いられることが多い。
このようなことから、半導体等の製造プロセスからの有機排水を処理する排水処理装置として、図2に示すものが用いられることが多くなっている。
図2において、有機排水は、配管1を介してpH調整槽2に導入され、pH調整剤がpH調整剤添加手段2aにより添加されて中性pHに調整される。
pH調整槽2からの水は、生物処理手段(この従来例では生物活性炭塔)3に導入され、好気性生物処理されて有機物が分解処理される。
生物処理手段3からの水は、殺菌剤としての次亜塩素酸ナトリウムと、凝集剤とがこれらの添加手段3aで添加された後、UF膜などの濾過装置4に通水され、SS(懸濁物質)及び菌体が分離される。濾過された水は、中継槽5を経た後、配管6で添加手段6aにより亜硫酸ナトリウムが添加されて残留する次亜塩素酸ナトリウムと反応させ、次いで添加手段6bでスライム抑制剤が添加される。
次いで、保安フィルタとしてのMF装置7に供給され、膜濾過された後、RO(逆浸透)装置8に供給される。RO膜を透過した透過水は、設備用水槽9を経て回収水として回収される。RO装置8の濃縮水は、配管10を介して排水処理システムに送水される。
有機排水は、アンモニアを含有することがある。有機排水中のアンモニアは、好気性生物処理工程で硝化され、この際、溶存酸素を消費する。高有機物濃度の有機排水を標準活性汚泥法で処理する場合であれば、かかる硝化による酸素消費分の酸素も供給するように強曝気を行うことにより、好気性生物処理は十分に行われる。しかし、アンモニアを含む低有機物濃度の有機排水を生物活性炭塔で処理する場合、高有機物濃度の有機排水を標準活性汚泥法で処理する場合とは異なり、アンモニアとの濃度バランスによってはTOC分解完了の前にアンモニアの硝化反応が進行し、溶存酸素が不足して生物処理が不十分となり、処理水中のTOC濃度が高くなる。
本発明は、生物処理手段及びRO装置によって有機排水を処理する装置において、有機排水中のアンモニア濃度が高い場合であっても処理水中のTOC濃度を十分に低くすることができる有機排水の処理装置を提供することを目的とする。
本発明の有機排水の処理装置は、有機物を含有する有機排水を処理する有機排水の処理装置において、該有機排水にアンモニアの硝化抑制剤を添加する硝化抑制剤添加手段と、該硝化抑制剤が添加された有機排水を好気性生物処理する好気性生物処理手段と、該生物処理手段からの生物処理水をRO処理するRO装置とを備えたことを特徴とする。
本発明の一態様では前記硝化抑制剤は2-メルカプトベンズイミダゾール、2-メルカプトチアゾリン、チオ尿素等の硫黄系硝化抑制剤、硫酸ニッケル等のニッケル系硝化抑制剤の1種又は2種以上である。
本発明の一態様では、前記生物処理手段は生物活性炭塔である。
本発明の一態様では、前記RO装置の給水を除濁処理する除濁手段を有する。
本発明の一態様では、前記有機排水のTOC濃度の検出手段と、検出手段で検出されるTOC濃度が所定値を超えた場合に該有機排水の少なくとも一部を他の排水処理システムに送水する手段とを有する。
本発明の有機排水の処理装置では、硝化抑制剤の硝化抑制効果によって生物処理手段におけるアンモニアの硝化が抑制されるので、有機排水中のアンモニア濃度が高い場合であっても、生物処理手段における溶存酸素不足が解消し、生物処理水中のTOC濃度を十分に低くすることができる。
なお、生物処理水中のアンモニア、硝酸などは後段のRO装置で除去される。
以下、図1を参照して実施の形態について説明する。
半導体、液晶、LED、太陽電池等の製造プロセスから排出される有機排水は、配管1を介してpH調整槽2に導入され、pH調整剤が添加されてpH5~8特に6~7に調整される。pH調整剤としては、NaOHなどが用いられる。配管1には、TOC計1aが設置されている。有機排水のTOC濃度は、10mg/L以下特に0.5~5mg/L程度であることが好ましい。有機排水のアンモニア濃度は、50mg/L以下特に10~50mg/L程度が好適である。
この実施形態では、pH調整槽2内又はpH調整槽2からの水に対し添加手段2bによって硝化抑制剤が添加される。硝化抑制剤としては、2-メルカプトベンズイミダゾール、2-メルカプトチアゾリン、チオ尿素などの硫黄系硝化抑制剤、及び硫酸ニッケルなどのニッケル系硝化抑制剤の1種又は2種以上が好適である。硝化抑制剤の添加量としては、添加後の水中の濃度として、硫黄系硝化抑制剤では0.1~5mg-S/L特に0.1~1mg-S/L程度、ニッケル系硝化抑制剤では0.1~5mg-Ni/L特に0.1~1mg-Ni/Lが好適である。
硝化抑制剤が添加された水は、生物処理手段(この実施形態では生物活性炭塔)3に導入され、好気性生物処理されて有機物が分解処理される。
生物処理手段3からの水は、殺菌剤としての次亜塩素酸ナトリウムと、凝集剤とがこれらの添加手段3aで添加された後、UF膜などの濾過装置4に通水され、SS及び菌体が分離される。濾過水は、中継槽5を経て、配管6で添加手段6aにより亜硫酸ナトリウムが添加されて残留する次亜塩素酸ナトリウムと反応させ、次いで添加手段6bでスライム抑制剤が添加される。
次いで、保安フィルタとしてのMF装置7に供給され、膜濾過された後、RO装置8に供給される。RO膜を透過した透過水は、設備用水槽9を経て回収水として回収される。RO装置8の濃縮水は、配管10を介して排水処理システムに送水される。
この実施形態では、生物処理手段(生物活性炭塔)3の前段にて硫黄系またはニッケル系等の硝化抑制剤を添加し、生物処理手段3内でのアンモニアの硝化を抑制するので、有機排水中のアンモニア濃度が高い場合であっても、生物処理手段におけるアンモニアの硝化が抑制され、生物処理手段3における溶存酸素不足が解消し、生物処理水中のTOC濃度が十分に低くなる。なお、生物処理水中のアンモニア、硝酸などはRO装置8で除去される。
上記実施の形態は本発明の一例であり、本発明は上記以外の構成とされてもよい。例えば、有機排水のTOC濃度をTOC計1aで監視し、有機排水のTOC濃度が所定値よりも高くなった場合、少なくとも一部の有機排水の送水先を本発明の処理装置以外の排水処理システムに切り替える様に構成してもよい。また、生物の活性化維持の為、生物処理手段3への給水の温度が35℃以下になるように冷却器で調整するようにしてもよい。
2 pH調整槽
3 生物処理手段
7 MF装置
8 RO装置
3 生物処理手段
7 MF装置
8 RO装置
Claims (5)
- 有機物を含有する有機排水を処理する有機排水の処理装置において、
該有機排水にアンモニアの硝化抑制剤を添加する硝化抑制剤添加手段と、
該硝化抑制剤が添加された有機排水を好気性生物処理する好気性生物処理手段と、
該生物処理手段からの生物処理水をRO処理するRO装置と
を備えたことを特徴とする有機排水の処理装置。 - 前記硝化抑制剤は2-メルカプトベンズイミダゾール、2-メルカプトチアゾリン、チオ尿素等の硫黄系硝化抑制剤、及びニッケル系硝化抑制剤の1種又は2種以上である請求項1の有機排水の処理装置。
- 前記生物処理手段は生物活性炭塔である請求項1又は2の有機排水の処理装置。
- 前記RO装置の給水を除濁処理する除濁手段を有する1~3のいずれかの有機排水の処理装置。
- 前記有機排水のTOC濃度の検出手段と、
該検出手段で検出されるTOC濃度が所定値を超えた場合に該有機排水の少なくとも一部を他の排水処理システムに送水する手段と
を有する請求項1~4のいずれかの有機排水の処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021047497A JP2022146502A (ja) | 2021-03-22 | 2021-03-22 | 有機排水の処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021047497A JP2022146502A (ja) | 2021-03-22 | 2021-03-22 | 有機排水の処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022146502A true JP2022146502A (ja) | 2022-10-05 |
Family
ID=83461662
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021047497A Pending JP2022146502A (ja) | 2021-03-22 | 2021-03-22 | 有機排水の処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2022146502A (ja) |
-
2021
- 2021-03-22 JP JP2021047497A patent/JP2022146502A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100191961B1 (ko) | 초정수 제조 장치 | |
TWI494281B (zh) | 有機性排水的處理裝置 | |
KR101804555B1 (ko) | 고농도 유기오염물질 제거를 위한 하수 폐수 고도 처리 시스템 및 이를 이용한 하수 폐수 고도 처리방법. | |
JP2007175582A (ja) | 有機物含有排水の処理装置及び処理方法 | |
KR101373881B1 (ko) | 유기물 함유 배수의 처리 장치 및 처리 방법 | |
KR101809769B1 (ko) | 수처리 방법 및 초순수 제조 방법 | |
US8916048B2 (en) | Water treatment method and method for producing ultrapure water | |
KR101352247B1 (ko) | 배수 처리 장치 | |
KR101985037B1 (ko) | 유기 배수의 회수 처리 장치 및 회수 처리 방법 | |
JP2007021457A (ja) | 排水の処理方法とその処理装置 | |
KR101840896B1 (ko) | 초순수 제조 방법 | |
TW201802041A (zh) | 生物處理方法及生物處理裝置 | |
JP2014198290A (ja) | 有機性排水の処理装置及び処理方法 | |
KR20140103693A (ko) | 질소와 인 회수가 가능한 하·폐수 처리장치 및 이를 이용한 하·폐수 처리방법 | |
KR20060102762A (ko) | 스트루바이트(struvite) 결정화 방법에 의한산업폐수의 질소처리장치 및 방법 | |
WO2016042901A1 (ja) | 生物処理方法及び生物処理装置 | |
JP2006181445A (ja) | 排水の処理装置 | |
TWI499562B (zh) | Wastewater treatment process of semiconductor manufacturing method | |
JP4899565B2 (ja) | 水処理装置及び水処理方法 | |
JP2022146502A (ja) | 有機排水の処理装置 | |
WO2014155845A1 (ja) | 有機性排水の処理方法及び処理装置 | |
JP2011212585A (ja) | 有機物含有排水の処理方法及び装置 | |
KR101054613B1 (ko) | 생물처리공정과 막분리공정이 결합된 단일반응조를 이용한 하폐수 재활용수 생산장치 | |
JPS61204081A (ja) | し尿系汚水の処理方法 | |
JP2013208583A (ja) | 水処理方法、水処理システム及び超純水製造方法 |