JP2022146203A - 基板載置台、基板処理方法及び基板支持部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】基板処理において基板を載置する基板載置台に静電気力で基板を吸着する際のパーティクルを低減する。【解決手段】プラズマ処理装置において、誘電体によって構成され、内部に静電吸着用の電極40を有する載置部22と、載置部上面に設けられ、基板の周辺部よりも内側を支持する誘電体からなる複数の第1の支持部110と、載置部上面に設けられ、シリコンまたは窒化アルミニウムによって構成されて基板の周辺部を支持する第2の支持部120と、を有する。【選択図】図3
Description
本開示は、基板載置台、基板処理方法及び基板支持部材に関する。
特許文献1には、静電チャックの吸着面にウェハを吸着する際における、吸着前のウェハ温度と吸着後のウェハの最高温度の差を50℃以下にすることにより、ウェハと静電チャックとの熱膨張差を低減させ、パーティクルの発生を低減させることが開示されている。
本開示にかかる技術は、基板処理において静電気力で基板を吸着する際のパーティクルを低減する。
本開示の一態様は、誘電体によって構成され、内部に静電吸着用の電極を有する載置部と、前記載置部上面に設けられ、基板の周辺部よりも内側を支持する誘電体からなる複数の第1の支持部と、前記載置部上面に設けられ、シリコンまたは窒化アルミニウムによって構成されて前記基板の周辺部を支持する第2の支持部とを有する。
本開示によれば、基板処理において静電気力で基板を吸着する際のパーティクルを低減することができる。
半導体デバイスの製造工程においてプラズマ処理装置では、処理ガスを励起させることによりプラズマを生成し、当該プラズマによって半導体ウェハ(以下、「ウェハ」という。)を処理する。かかるプラズマ処理装置には、ウェハを載置して吸着する静電チャック(ESC:Electrostatic Chuck)が設けられ、当該静電チャック上でウェハが吸着保持された状態でプラズマ処理が行われる。
プラズマ処理を行う際には、エッチング処理や成膜処理などの目的のプロセスに応じて、ウェハの温度を調節する必要がある。例えば、ウェハの温度を高温にしてプラズマ処理する場合には、ウェハを加熱(昇温)する必要がある。そこで従来、静電チャックの温度を制御することで、当該静電チャック上に吸着されたウェハの温度を調節することが行われている。
かかる場合、静電チャック上にウェハを載置した際に生じる静電チャックとウェハの熱膨張率の差により、収縮、膨張の際にウェハの裏面と静電チャックの表面が擦れ、ウェハの裏面が摩耗してパーティクルが発生する場合がある。
この点、特許文献1に開示の方法では、吸着前のウェハ温度と吸着後のウェハの最高温度の差を50℃以下にすることで、パーティクルの低減を図っている。しかしながら、特許文献1に開示の方法では、前記差を50℃以下にするため、ウェハの予備加熱を行っており、この予備加熱に要する時間分、ウェハ処理のスループットが低下する。特に、プラズマ処理装置とは別に予備加熱室を設ける場合、予備加熱室への搬入出の時間がかかり、スループットはさらに低下する。
本開示にかかる技術は、スループットを低下させることなく基板処理において静電気力でウェハ等の基板を吸着した際のパーティクルを低減する。以下、本実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する要素においては、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
図1は、本実施形態にかかる基板処理装置としてのプラズマ処理装置1の構成の概略を模式的に示す縦断面図である。なお、本実施形態ではプラズマ処理装置1として、RIE型のプラズマ処理装置を例に説明する。
プラズマ処理装置1は、例えばアルミニウム又はステンレス鋼製の金属製の処理容器10を有している。処理容器10は電気的に接地されている。また、処理容器10は内部を密閉可能な円筒形状を有している。処理容器10の側壁には、ウェハWの搬入又は搬出時に開閉するゲートバルブ11が取り付けられている。
処理容器10内には、基板としてのウェハWを載置させる基板載置台20が設けられている。基板載置台20は、基台21と、基台21の上部に設けられ載置部22を有している。載置部22は、誘電体、例えばセラミックからなり、後述のように静電チャックとしての機能を有し、載置部22に支持されたウェハWを吸着する。ウェハWは、例えばシリコンウェハである。
基台21は、絶縁性の筒状保持部23を介して、処理容器10の底から垂直上方に延びる筒状支持部24に支持されている。筒状保持部23の上面には、載置部22の外側を環状に囲む、例えば石英またはシリコンからなるフォーカスリング25が設けられている。
基台21は、例えばアルミニウム等の導電性材料からなる。基台21には、プラズマ生成用の高周波電力を供給する高周波電源30が、整合器31及び給電棒32を介して電気的に接続されている。高周波電源30は、所定の高周波、例えば60MHzの高周波電力を基板載置台20に供給する。このようにして基台21は下部電極としても機能する。なお、上部電極としては、後述するシャワーヘッド70が機能する。高周波電源30からのプラズマ生成用の高周波電力は、基台21とシャワーヘッド70との間に容量的に供給される。
載置部22は、導電膜からなるシート状の静電吸着用の電極40を、誘電体である誘電層部41内に設けた構成を有している。かかる構成を有する載置部22は、誘電体中に片極のみが形成された、いわゆる単極型の静電チャックとしての機能を有している。電極40には、直流電源43がスイッチ44を介して接続されている。そして直流電源43から電極40に直流電圧を印加することにより、静電気力、すなわちクーロン力でウェハWを載置部22の上面に吸着保持することができる。載置部22は、接着層Nにより基台21に接着されている。
電極40への電圧の印加を停止する場合には、スイッチ44によって接地部45へと接続する。すなわち、電極40への電圧の印加停止は、電極40が接地された状態を意味する。
電極40への電圧の印加が停止されると、ウェハWの吸着は解除される。したがって、この状態で、載置部22へのウェハWの受け渡しが可能になる。当該受け渡しの際には、昇降ピン46が用いられる。
昇降ピン46は、載置部22の上面から突没するように昇降する柱状の部材であり、例えばセラミックから形成される。昇降ピン46は、載置部22の周方向、具体的には、載置部22の上面の周方向に沿って、互いに間隔を空けて3本以上設けられている。昇降ピン46は、例えば、上記周方向に沿って等間隔で設けられている。昇降ピン46は、上下方向に延びるように設けられる。
昇降ピン46は、支持部材47に支持されている。支持部材47は、駆動部48に接続されて昇降する。駆動部48は、昇降の駆動力を発生するモータ(図示せず)を有する。昇降ピン46は、載置部22の上面から下方に延びた貫通孔に挿通される。
基台21の内部には冷媒管50が設けられている。この冷媒管50には、配管51、52を介して、チラーユニット53から所定温度の冷媒、例えば冷水が循環供給される。
載置部22の内部にはヒータ54が設けられている。ヒータ54には交流電源(図示せず)から所望の交流電圧が印加される。かかる構成により、チラーユニット53による冷却とヒータ54による加熱によって載置部22上のウェハWの処理温度は所望の温度に調整される。
上述のように載置部22からの熱は、当該載置部22の上面に吸着されたウェハWに伝達される。かかる場合、処理容器10内が減圧されても熱を効率よくウェハWに伝達させるために、載置部22の上面に吸着したウェハWの裏面に向けて、HeガスやArガス等の伝熱ガスが、ガス供給ライン60から供給される。ガス供給ライン60は、伝熱ガス供給源61に接続されている。
処理容器10内の天井部には、シャワーヘッド70が接地電位の上部電極として設けられている。上述の高周波電源30により、基板載置台20とシャワーヘッド70との間に高周波電力が供給される。シャワーヘッド70は、多数のガス通気孔71を有する電極板72と、当該電極板72を着脱可能に支持する電極支持体73とを有している。電極支持体73の内部にはバッファ室74が設けられている。バッファ室74のガス導入口75にはガス供給配管76を介して処理ガス供給源77が連結されている。かかる構成により、シャワーヘッド70から処理容器10内に所望の処理ガスが供給される。
処理容器10の内側壁と筒状支持部24の外側壁との間には排気路80が形成されている。排気路80には環状のバッフル板81が取り付けられている。排気路80の底部には排気口82が設けられ、当該排気口82は排気管83を介して排気装置84に接続されている。排気装置84は真空ポンプ(図示せず)を有しており、処理容器10内を所定の真空度まで減圧する。
次に基板載置台20の構成について、図2~図4に基づいて詳述する。図2は基板載置台20の平面を示しており、図3は、ウェハWを吸着している状態の載置部22の側面断面を模式的に示しており、図4は、載置部22の側面拡大断面を模式的に示している。
図2~図4に示したように、載置部22の上面には、ウェハWの周辺部よりも内側を支持する第1の支持部110が複数設けられている。載置部22は、前記したようにセラミックからなるが、たとえば第1の支持部110も誘電体、例えばセラミックからなる。第1の支持部110の形状は、載置部22の上面から上に突出している形状を有し、例えば凸形状の微小な円柱形状である。載置部22の上面から上に突出している形状であれば、円柱形状に限られない。また第1の支持部110の上面は上方に凸に湾曲した形状であってもよい。なお図示の都合上図3、図4に示したように、第1の支持部110と載置部22は、断面を示す際に異なったハッチングで表示しているが、両者は同じセラミックからなり、例えば一体成型されている。
また本実施の形態においては、複数の第1の支持部110は、図2の破線で示した便宜上の境界Xから外側に設けられている外側支持部110aと、内側に設けられている内側支持部110bとに分けられる。そして内側支持部110bの高さは外側支持部110aの高さより低く設定されている。この例では、境界Xは、3か所に設けられている昇降ピン46を結ぶ円のすぐ内側に設定されており、内側支持部110bは、対応するウェハWの裏面における内側領域を支持し、外側支持部110aは、ウェハWの裏面の周辺部よりも内側に位置する外側領域を支持する。境界Xは、例えば3か所に設けられている昇降ピン46を結ぶ円の内外近傍に設定することができる。
載置部22の上面の周辺部には、ウェハWの周辺部を支持する第2の支持部120が設けられている。本実施の形態では、第2の支持部120は、全体として平面視で円環形状を有し、さらに図4に示したように、載置部22の周縁部を境とする外側部120aと内側部120bとを有している。第2の支持部120は、外側部120aの下側に下方に延出する環状の垂下部120cを有している。したがって、外側部120aの垂直方向の厚さは内側部120bの垂直方向の厚さよりも厚い。そして載置部22の外周側面の一部(外周側面の上部)は、外側部120aから続く垂下部120cによって覆われている。
図4に示したように、第2の支持部120の高さは、第1の支持部110の高さよりも高い。図示の都合上、図2~図4において、第1の支持部110、第2の支持部120、載置部22については、その形状を明確に示すため、実際のサイズよりも誇張して大きく描いている。実際のサイズの一例としては下記の通りである。
第1の支持部110の高さ:10~50μm程度
第2の支持部120の高さ:20~250μm程度(第1の支持部110の高さ+10~200μm)
第2の支持部120の外側部120aの厚さ:500~3000μm程度
第2の支持部120の内側部120bの厚さ:20~1000μm程度
載置部22の厚さ:1~3mm
第1の支持部110の高さ:10~50μm程度
第2の支持部120の高さ:20~250μm程度(第1の支持部110の高さ+10~200μm)
第2の支持部120の外側部120aの厚さ:500~3000μm程度
第2の支持部120の内側部120bの厚さ:20~1000μm程度
載置部22の厚さ:1~3mm
第2の支持部120は、載置部22の周辺部に載置されることで、載置部22の周辺部に設けられる。したがって、第2の支持部120は載置部22の上面でウェハWの周辺部を支持する。また第2の支持部120の材質はウェハWと同じ材質からなり、本実施の形態では、ウェハWの材質は一般的にシリコンであるから、本実施の形態では第2の支持部120の材質もシリコンからなる。
以上のプラズマ処理装置1には、制御部としての制御装置200が設けられている。制御装置200は、プラズマ処理装置1に取り付けられた各部、例えば処理ガス供給源77、排気装置84、ヒータ54、直流電源43、スイッチ44、整合器31、高周波電源30、伝熱ガス供給源61、チラーユニット53、昇降ピン46を昇降させる駆動部48等を制御する。
制御装置200は、例えばコンピュータであり、プログラム格納部(図示せず)を有している。プログラム格納部には、プラズマ処理装置1におけるウェハWの処理を制御するプログラムが格納されている。また、プログラム格納部には、各種処理をプロセッサにより制御するための制御プログラムや、処理条件に応じてプラズマ処理装置1の各構成部に処理を実行させるためのプログラム、すなわち、処理レシピが格納されている。なお、上記プログラムは、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体に記録されていたものであって、当該記憶媒体から制御装置200にインストールされたものであってもよい。当該記憶場体は、一時的または非一時的にブログラム等を記憶するものであってもよい。
プラズマ処理装置1は以上のような構成を有しており、次にこのプラズマ処理装置1を用いて行われるプラズマ処理について、図5のフロー図に基づいて説明する。本実施形態ではプラズマ処理として、例えばドライエッチング処理を行う。
先ず、第2の支持部120を処理容器10内に搬入し(ステップS1)、載置部22の周辺部にセットする(ステップS2)。次いでウェハWを処理容器10内に搬入し(ステップS3)、載置部22上に載置する。すなわち、第1の支持部110と第2の支持部120でウェハWを支持する(ステップS4)。
ウェハWの搬入後、ゲートバルブ11が閉鎖される。そして、排気装置84によって処理容器10内を予め定められた真空度まで減圧する。その後、処理ガス供給源77からシャワーヘッド70を介して処理容器10内にArガスを供給し、処理容器10内の圧力を調整する。そして直流電源43から載置部22の電極40に対して、例えば1500Vの電圧が印加されると、図3に示したように、載置部22上にウェハWが吸着される(ステップS5)。そしてガス供給ライン60から伝熱ガスがウェハWの裏面に供給される(ステップS6)。載置部22を昇温させることにより、第1の支持部110、第2の支持部120および伝熱ガスを介してウェハWが昇温される。
次いで高周波電源30により、基板載置台20とシャワーヘッド70との間に高周波電力を供給し、プラズマを生成する(ステップS7)。これによってウェハWに対してドライエッチング処理が行われる。
上記プロセスにおいて、従来はウェハWの材質(シリコン)とウェハWが吸着される載置部の材質(セラミック)とでは、熱膨張率が異なっているため、静電吸着されてウェハWの温度が上昇し始めると、特にウェハWの周辺部において擦れが発生し、そのことがパーティクル発生の原因となっていた。ウェハWの周辺部は、最も熱膨張による変形が大きく、またウェハW表面に近い場所であるため、歩留まりへの影響が大きい。
しかしながら、本実施の形態ではウェハWの周辺部は、ウェハWと同じ材質からなる第2の支持部120によって支持されている。ウェハWの裏面と第2の支持部120との熱膨張率は同じであり第2の支持部120とウェハWの裏面との擦れを抑制することができる。したがって、ウェハWの周辺部裏面における擦れに起因するパーティクルの発生を抑えることができる。
また、載置部22の外周側面は、第2の支持部120の垂下部120cによって覆われている。このため、第2の支持部120の内側部120bの下面と載置部22の上面との擦れによりパーティクルが生じても、垂下部120cと載置部22との間に滞留し、外部(プロセス空間側)に放出されることが抑制される。
ところで、ガス供給ライン60からはウェハWの裏面に伝熱ガス、例えばHeガスが供給し続けられているが、Heガスは高価であり、シリコンからなる第2の支持部120とウェハWの裏面周辺部との密着性が良好でないと、その隙間から漏出し続けることになる。この点に関し、図3、図4に示したように、第2の支持部120の下方には電極40が存在しておらず、第2の支持部120とウェハWの裏面との間にはクーロン力が働かないので、当該密着性が懸念される。
しかしながらウェハWの周辺部よりも内側の領域については、第1の支持部110が多数配置されてウェハWを支持しており、第1の支持部110のうち、内側支持部110bの高さは外側支持部110aの高さより低く設定されているので、図4に示したように、ウェハWが静電吸着された際には、ウェハWの周辺部よりも内側の領域は、極めてなだらかに下方に凸に湾曲したように吸着される。そのため、第2の支持部120の支持箇所では、その際の反力によって、ウェハW裏面との密着性が向上する。したがって、第2の支持部120の支持箇所からの伝熱ガスの漏出は抑えられている。
また、図6、図7に示したように、載置部22の周辺部の上面に円環状のシールバンド130を設け、シールバンド130の上に第2の支持部120を載置してもよい。シールバンド130は第1の支持部110と同様に、載置部22と同じセラミックであり、載置部22と一体成型されていてもよい。かかる場合には、第2の支持部120の内側部120bの厚さを薄くすることができる。そしてさらに、第2の支持部120の内側部120bの下方にまで電極40を延在させてもよい。これによって、第2の支持部120と載置部22との密着性が向上して、第2の支持部120と載置部22との間からの伝熱ガスの漏出を効果的に抑えることが可能になる。また、これにより、垂下部120cと載置部22との間に滞留したパーティクルが、伝熱ガスにより外部(プロセス空間側)に放出されることが抑制される。
かかる場合も含め、図8に示したように、載置部22の周辺部には、第2の支持部120専用の静電吸着用の電極40aを、例えば内側部120bの下方に設けてもよい。これによって、第2の支持部120自体を静電吸着によって、載置部22の上面に強力に密着させることができ、伝熱ガスの漏出を効果的に抑制できる。かかる場合、図9に示したように、ウェハWの周辺部を除く領域をカバーしている電極40とは、別の電源供給系統としてもよい。これによって第2の支持部120を静電吸着する際の電圧を適切に採用することが可能である。
また、図9に示したように、内側部120bに適合する段差部22dを載置部22の上面外周に環状に形成してもよい。これにより、第2の支持部120の内側部120bを厚くし、機械的強度を向上させることができる。また、第2の支持部120と載置部22の上面との間の流路抵抗が増加し、伝熱ガスの漏出をさらに抑制することかできる。
図10に示した例は、第2の支持部120の内側部120bの下面に、環状の突起120dを設け、載置部22の上面周辺部には、当該突起120dと適合する環状の凹部22eを形成したものである。この図10に示した例は、突起120dと凹部22eとで一種のラビリンス構成を実現している。したがって第2の支持部120と載置部22の上面との間の流路抵抗がさらに増加し、図9に示した例よりも、さらに伝熱ガスの漏出を抑えることが可能である。また、第2の支持部120の内側部120bの下面(突起120dよりも内側の下面)と載置部22の上面との擦れによりパーティクルが生じても、突起120dに遮られ、外部(プロセス空間側)に放出されることが抑制される。さらに、第2の支持部120を載置部22に載置する際の位置合わせに用いることもできる。突起120dは、図11に示すように、垂下部120cの内周面に設けてもよい。また、第2の支持部120の垂下部120cの下面と基台21の上面との間が狭い場合、図11に示すように第2の支持部120の垂下部120cの下面に突起120dを設けてもよい。
なお、図10に示す例においては、突起120dおよび環状の凹部22eを形成したが、環状の凹部22eのみでもよい。また、環状の凹部22eを形成せず、突起120dのみを設けてもよい。第2の支持部120を、突起120dにより載置部22の上面に支持させることにより、第2の支持部120と載置部22の接触面積を低減させ、第2の支持部120と載置部22の上面との擦れにより生じるパーティクルの量を低減させることができる。
図11に示すように、第2の支持部120の垂下部120cは、載置部22の厚さよりも厚くしても良い。すなわち、第2の支持部120の垂下部120cにより、載置部22の外周側面全体および接着層N側面全体を覆うようにしてもよい。垂下部120cにより接着層Nを覆うことにより、接着層Nがプラズマにより消耗することも防ぐことができる。
図11に示す例では、基台21に第2の支持部120の垂下部120cの下端部を収容する環状の凹部211が設けられている。凹部211を設けることにより、第2の支持部120を載置部22から浮き上がることなく、接着層Nを確実に覆うことができる。また凹部211は、突起120dと適合するように形成してもよいし、第2の支持部120の垂下部120cの下面ではなく凹部211側に突起を設けてもよい。
なお載置部22は、第2の支持部120が設けられる外側載置部と、第1の支持部110が設けられる内側載置部とに分割してもよい。これによって、例えば外側載置部と内側載置部との構成や材質を各々適切なものとすることができる。
また第2の支持部120の外方端部は、載置部22に載置されるウェハWの端部よりも内側に位置するように、第2の支持部120の直径方向の大きさを設定してもよい。これによって第2の支持部120とウェハW裏面との密着部分を、ウェハWの内側方向に位置することができ、伝熱ガスの漏出をより確実に抑制することができる。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
例えば、上記実施形態では、ウェハWはシリコンウェハである例で説明したが、これに限られない。ウェハWは、ガラス、SiC、GaAsまたはGaN等であってもよい。この場合、第2の支持部120は、それぞれウェハWと同じ材質であるガラス、SiC、GaAsまたはGaNで構成される。
また、第2の支持部120は、ウェハWと同じ材質ではなく、ウェハWの熱膨張係数と近い値の熱膨張係数を有する材質で代用して構成してもよい。ウェハWがシリコンウェハである場合、例えば、窒化アルミニウム(AlN)が挙げられる。ただし、ウェハWと同じ材質(シリコン)であれば熱膨張差が生じないため、より好ましい。
上述したプラズマ処理装置1は、RIE型のプラズマ処理装置を例に説明を行ったが、本実施形態はその他のプラズマ処理装置に採用され得る。
1 プラズマ処理装置
10 処理容器
20 基板載置台
22 載置部
40 電極
110 第1の支持部
120 第2の支持部
200 制御装置
W ウェハ
10 処理容器
20 基板載置台
22 載置部
40 電極
110 第1の支持部
120 第2の支持部
200 制御装置
W ウェハ
Claims (20)
- シリコン基板を載置する基板載置台であって、
誘電体によって構成され、内部に静電吸着用の電極を有する載置部と、
前記載置部上面に設けられ、前記基板の周辺部よりも内側を支持する誘電体からなる複数の第1の支持部と、
前記載置部上面に設けられ、シリコンまたは窒化アルミニウムによって構成されて前記基板の周辺部を支持する第2の支持部とを有する、基板載置台。 - 前記第2の支持部はシリコンにより構成されている、請求項1に記載の基板載置台。
- 前記第1の支持部は凸形状を有し、前記第2の支持部は円環形状を有している、請求項1又は2のいずれか一項に記載の基板載置台。
- 前記第2の支持部は、内側部と外側部を有し、
前記外側部の垂直方向の厚さは前記内側部の垂直方向の厚さよりも厚く、
前記外側部により前記載置部の外周側面の少なくとも一部が覆われている、請求項1~3のいずれか一項に記載の基板載置台。 - 基台と、
前記基台と前記載置部とを接着する接着層と、を更に有し、
前記外側部により前記載置部の外周側面の全部および前記接着層の側面が覆われている、請求項4に記載の基板載置台。 - 前記外側部の下端が、前記基台の上面に形成された凹部内に収容されている、請求項5に記載の基板載置台。
- 前記第2の支持部の上面の高さは、前記第1の支持部の上面の高さよりも高い、請求項1~6のいずれか一項に記載の基板載置台。
- 前記第2の支持部の上面の高さは、前記第1の支持部の上面の高さよりも10~200μm高い、請求項7に記載の基板載置台。
- 前記電極は、前記第1の支持部の下方に配置されている、請求項1~8のいずれか一項に記載の基板載置台。
- 前記電極は、前記第2の支持部の下方にまで延在している、請求項9に記載の基板載置台。
- 静電吸着用の他の電極が、前記第2の支持部の下方に配置されている、請求項9に記載の基板載置台。
- 前記載置部は、前記第2の支持部が設けられる外側載置部と、前記第1の支持部が設けられる内側載置部とに分割されている、請求項1~11のいずれか一項に記載の基板載置台。
- 前記第2の支持部は前記載置部から取り外し可能である、請求項1~12のいずれか一項に記載の基板載置台。
- 前記第2の支持部の下面に突起が設けられ、当該突起と適合する凹部が前記載置部に形成されている、請求項4~13のいずれか一項に記載の基板載置台。
- 前記複数の第1の支持部は、内側支持部と外側支持部とに分けられ、前記内側支持部の高さは前記外側支持部の高さより低い、請求項1~14のいずれか一項に記載の基板載置台。
- 前記載置部の上面周辺部は、前記第2の支持部の下面側に適合する段差部を有する、請求項1~15のいずれか一項に記載の基板載置台。
- 前記載置部の上面周辺部にはシールバンドが配置され、前記第2の支持部の内側部は、当該シールバンド上に配置される、請求項1~15のいずれか一項に記載の基板載置台。
- 前記第2の支持部の外方端部は、前記基板の端部よりも内側に位置する、請求項1~17のいずれか一項に記載の基板載置台。
- 処理容器内で基板を処理する方法であって、
前記処理容器は、
誘電体によって構成されて内部に静電吸着用の電極を有する載置部を有し、
前記載置部の上面には、前記基板の周辺部よりも内側を支持する誘電体からなる複数の第1の支持部が設けられ、
前記基板と同じ材質からなり、前記基板の周辺部を支持する第2の支持部を、前記処理容器内に搬入して前記載置部上に設置する工程と、
前記基板を前記処理容器内に搬入し、前記第1の支持部および第2の支持部で前記基板を支持する工程と、
前記電極に電圧を印加して、前記支持された基板を前記載置部上に静電吸着させる工程と、
前記静電吸着された基板の裏面に伝熱ガスを供給する工程と、
前記処理容器内にプラズマを生成して、前記基板をプラズマ処理する工程と、
を含む、基板処理方法。 - 静電チャック機能を有するシリコン基板の載置部上に配置されて、当該基板の周辺部を支持する支持部材であって、
シリコンまたは窒化アルミニウムからなる円環形状を有し、
前記載置部の外周側面を覆う円環状の垂下部を、周縁部全周に亘って有している、
基板支持部材。
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JP2021047043A JP2022146203A (ja) | 2021-03-22 | 2021-03-22 | 基板載置台、基板処理方法及び基板支持部材 |
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