JP2022145068A - タービン発電制御装置 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022145068000001
【課題】整流器を用いることなくタービンエンジンにより駆動される発電機からの出力電流の安定性を向上可能なタービン発電制御装置を提供する。
【解決手段】電気負荷に供給される電力を発電する発電機と、発電機を駆動するタービンエンジンと、タービンエンジンの駆動を制御する制御装置と、を備えたタービン発電制御装置は、制御装置は、要求発電量の情報を取得する取得部と、タービンエンジンの目標回転数から実回転数を引いた差分の値と、要求発電量に基づいて設定される発電機の目標発電電流値から発電電流値を引いた差分の値と、に基づいてタービンエンジンの燃料噴射量を設定する燃料噴射量設定部と、設定された燃料噴射量に基づいてタービンエンジンの駆動を制御するエンジン制御部とを備える。
【選択図】図6

Description

本開示は、シリーズハイブリッド式の発電システムに適用されるタービン発電制御装置に関する。
近年、電気自動車が実用化されている。電気自動車は、バッテリに充電された電力を利用して駆動用モータを回転させることで出力される駆動トルクにより車両を走行させる。このような電気自動車において、バッテリへの充電電力を発電するための発電機として、タービンエンジンを用いて駆動される発電機を用いた電気自動車が知られている。タービンエンジンは、いわゆるレシプロエンジンと比較して小型かつ軽量であり、搭載性及び燃費に有利である。
例えば、特許文献1には、タービンエンジンの駆動により発電機を作動させ、発電機の出力を車両の駆動系に供給するレンジエクステンダであって、コンバータやチョッパ等の電力制御装置を用いることなく発電機出力を制御するために、あらかじめ設定された目標発電機出力、タービン回転数、大気温度、大気圧力及び燃料流量との関係を示すマップに基づいてタービンエンジンへ供給する燃料流量を決定する制御装置を備えたレンジエクステンダが開示されている。
特開2012-149628号公報
ここで、タービンエンジンにより発電機を駆動し、得られた発電電力が駆動用モータの駆動あるいはバッテリの充電に用いられるシリーズハイブリッド式の電気自動車の場合、発電機により発電を行うことで発電機の負荷が増加し、その結果タービンエンジンの回転数が低下する。このとき、タービンエンジンの慣性モーメントが比較的小さいことから、タービンエンジンの回転数が大きく低下するおそれがある。このため、発電機から出力される電流を整流する機能が備えられていない場合、駆動用モータあるいはバッテリに供給される電流が不安定になるおそれがある。特許文献1に記載のレンジエクステンダは、発電機の出力を整流する整流器を備えているが、かかる整流器を設けるには重量やコストの増加を伴い、また、配置スペースが必要になるという問題がある。
本開示は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本開示の目的とするところは、整流器を用いることなくタービンエンジンにより駆動される発電機からの出力電流の安定性を向上可能なタービン発電制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本開示のある観点によれば、電気負荷に供給される電力を発電する発電機と、発電機を駆動するタービンエンジンと、タービンエンジンの駆動を制御する制御装置と、を備えたタービン発電制御装置において、制御装置は、要求発電量の情報を取得する取得部と、タービンエンジンの目標回転数から実回転数を引いた差分の値と、要求発電量に基づいて設定される発電機の目標発電電流値から発電電流値を引いた差分の値と、に基づいてタービンエンジンの燃料噴射量を設定する燃料噴射量設定部と、設定された燃料噴射量に基づいてタービンエンジンの駆動を制御するエンジン制御部とを備えるタービン発電制御装置が提供される。
以上説明したように本開示によれば、整流器を用いることなくタービンエンジンにより駆動される発電機からの出力電流の安定性を向上させることができる。
本実施形態に係るタービン発電制御装置を含む車両システムの概略構成を示すブロック図である。 同実施形態に係るタービン発電機の構成例を示す模式図である。 同実施形態に係るタービン制御装置の機能構成を示すブロック図である。 同実施形態に係るタービン発電制御装置によるタービンエンジンの制御に関する演算処理を示すフローチャートである。 同実施形態に係る目標発電量の設定処理の一例を示すフローチャートである。 同実施形態に係るタービン発電制御装置の作用を示す説明図である。
以下、添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.車両システムの全体構成例>
まず、図1及び図2を参照して、本開示の実施の形態に係るタービン発電制御装置を備えたシリーズハイブリッド式電気自動車のシステム構成の一例を説明する。
図1は、タービン発電制御装置10を含む車両システム1の概略構成を示すブロック図であり、図2は、タービン発電機40の構成例を示す模式図である。
図1に示すように、車両システム1は、タービン発電制御装置10を備える。タービン発電制御装置10は、タービン発電機40及びタービン発電機40の駆動を制御するタービン制御装置30を含む。また、車両システム1は、バッテリ15、電力変換器17及び駆動用モータ19を備える。車両システム1は、電気負荷としての駆動用モータ19を動力源として走行可能な電気自動車に搭載され、タービン発電機40により発電される電力を用いてバッテリ15を充電することにより航続可能距離を延長できるように構成されている。
また、車両システム1は、車両駆動制御装置23、モータ制御装置25及び発電制御装置27を備える。車両駆動制御装置23、モータ制御装置25、発電制御装置27及びタービン制御装置30は、CAN(Controller Area Network)等に代表される通信バス21に接続され、互いにメッセージを送受信可能に構成されている。なお、通信バス21には、ブレーキ制御装置やエアバッグ制御装置、パワーステアリング制御装置等、さらに別の制御装置が接続されていてもよい。
タービン発電機40は、コンバータ39、発電機41及びタービンエンジン42を含む。タービンエンジン42は、圧縮空気を加熱して生成した高温ガスのエネルギを機械的な動力に変換して出力する。発電機41は、タービンエンジン42から出力される動力により駆動されて発電する。コンバータ39は、発電機41の発電電力の電圧をバッテリ15の充電電圧(充電設定電圧)へ昇圧するとともに、発電された交流電流を直流電流に変換してバッテリ15へ供給する。コンバータ39には、発電機41から出力される発電電力の電流値(発電電流値)を検出する電流センサ及び発電電力の電圧値(発電出力電圧)を検出する電圧センサが設けられている。
図2に示すように、タービンエンジン42は、コンプレッサ43、タービン45、燃焼器51及び熱交換器49を含んで構成される。コンプレッサ43は、大気を吸入して所定の圧力まで圧縮して燃焼器51に供給する。燃焼器51は、内部で燃料を燃焼させ、コンプレッサ43から供給される圧縮空気を加熱して高温ガスを生成してタービン45へ供給する。タービン45は、燃焼器51から供給される高温ガスのエネルギを機械的な回転エネルギに変換し、タービン軸47の回転トルクとして出力する。熱交換器49は、タービン45から排出される排気ガスの熱によりコンプレッサ43から燃焼器51へ供給される圧縮空気を加熱する。
燃焼器51には、燃焼器51内に燃料を噴射する開閉弁57と、開閉弁57に供給される燃料供給量を調整する燃料制御弁55と、燃焼器51内に噴射された燃料に点火する点火プラグ59とが設けられている。タービン制御装置30は、燃料制御弁55を駆動することにより燃焼器51への燃料噴射量を制御する。また、タービン制御装置30は、点火プラグ59を駆動することにより燃料を燃焼させる。
発電機41は、ステータ及びロータを備え、永久磁石を用いた三相交流式の発電機であり、発電機41のロータにはタービンエンジン42のタービン軸47が接続される。タービン軸47とロータは直結されていてもよく、ギヤ等の動力伝達機構を介して接続されていてもよい。発電機41は、タービン軸47の回転に伴って発電する。タービンエンジン42の出力、すなわち、タービン軸47の回転数が大きいほど、発電機41の発電量は増加する。発電機41のステータに巻回された三相巻線から出力される電力は、コンバータ39によりバッテリ充電設定電圧に昇圧されるとともに交流電流から直流電流に変換されてバッテリ15へ供給される。
図1に戻り、モータ制御装置25は、電力変換器17を制御することによって駆動用モータ19を駆動させる。駆動用モータ19は、例えば三相交流式のラジアルモータであり、車両の加速時に交流電流が供給されることによって駆動トルクを出力する一方、減速時に回生駆動されることによって発電を行う。なお、駆動用モータ19は、アキシャルギャップモータであってもよい。
電力変換器17は、インバータ及びコンバータを含んで構成される。電力変換器17は、車両の加速時に、タービン発電機40又はバッテリ15から供給される直流電流を交流電流に変換して駆動用モータ19へ供給することにより、駆動用モータ19から駆動トルクを出力させる。この場合、供給電圧の制御は、タービン発電機41の回転数を調節することにより行われる。また、電力変換器17は、車両の減速時に、駆動用モータ19を回生駆動させ、発電された交流電流を直流電流に変換してバッテリ15へ供給する。電力変換器17は、さらに昇降圧回路を含んでいてもよい。
車両駆動制御装置23は、加減速要求に基づいて車両システム1を統合的に制御する。例えば車両が自動運転で走行する場合、車両駆動制御装置23は、現在の車速と目標車速とに基づいて、あるいは、現在の先行車両との車間距離と目標車間距離とに基づいて、車両の目標駆動トルク又は目標制動トルクを算出する。また、車両が運転者による手動運転で走行する場合、車両駆動制御装置23は、運転者のアクセル操作量及びブレーキ操作量に基づいて、車両の目標駆動トルク又は目標制動トルクを算出する。さらに、自動運転又は手動運転いずれの場合においても、車両駆動制御装置23は、車両の周囲の他車両や障害物等との衝突を回避するため、あるいは、衝突時の衝撃を軽減するために、車両の目標制動トルクを算出する。
車両駆動制御装置23は、算出した目標駆動トルク及び目標制動トルクの情報をモータ制御装置25へ送信する。モータ制御装置25は、受信した目標駆動トルクに相当する駆動トルクが駆動用モータ19から出力されるように電力変換器17を制御し、駆動用モータ19を駆動する。また、モータ制御装置25は、受信した目標制動トルクに相当する制動トルクが発生するように電力変換器17を制御し、駆動用モータ19を回生駆動する。車両駆動制御装置23は、目標制動トルクに対して駆動用モータ19を回生駆動することにより発生する制動トルクが不足する場合、例えば液圧ブレーキ装置を制御する図示しないブレーキ制御装置に対して目標制動トルクの情報を送信する。
発電制御装置27は、タービン発電機40に発電させる要求発電量を設定し、要求発電量の情報とともに発電要求信号をタービン制御装置30へ送信する。本実施形態に係る車両システム1では、発電制御装置27は、所定の周期(例えば100ミリ秒ごと)で要求発電量を設定するとともに、当該要求発電量の情報とともに発電要求信号をタービン制御装置30へ送信する。要求発電量の設定方法は特に限定されるものではないが、本実施形態では、発電制御装置27は、加速要求指令値に基づく駆動用モータ19の要求電力と、バッテリ15の残存容量SOCに基づく要求充電電力との和に基づいて求められる。さらに、タービン発電機40の冷却効率等を考慮して、あらかじめ設定された複数段階の要求発電量の中のいずれかの要求発電量に設定してもよい。例えば発電制御装置27は、冷却水の温度に基づいて冷却水の温度が高いほど要求発電量が小さくなるように、複数段階に設定された要求発電量の中から冷却水の温度に対応する要求発電量に設定する。また、複数段階で設定される要求発電量の値は、タービン発電機40の冷却能力に応じて設定されてもよい。
また、発電制御装置27は、バッテリ15に設けられたバッテリコントローラ(BMS:Battery Management System)16からバッテリ15の状態を示す情報を取得する。バッテリ15の状態を示す情報は、例えばバッテリ15の開放電圧、出力電圧、出力電流値、温度等の情報を含む。タービン制御装置30がバッテリ15の出力電流値に基づいてタービンエンジン42の燃料噴射量を補正する場合、発電制御装置27は、バッテリコントローラ16から取得したバッテリ15の出力電流値の情報をタービン制御装置30へ送信してもよい。
タービン制御装置30は、タービンエンジン42の回転数が目標回転数となるように燃料噴射量を制御しながらタービン発電機40の発電を制御する。本実施形態に係る車両システム1では、タービン制御装置30は、発電制御装置27から送信される要求発電量の情報に基づいて発電機41の目標回転数を設定する。また、タービン制御装置30は、タービンエンジン42の目標回転数から実回転数を引いた差分値だけでなく、さらに要求発電量に基づいて設定される発電機41の目標発電電流値の変化量に基づいてタービンエンジン42の燃料噴射量を設定し、タービンエンジン42の駆動を制御する。
<2.タービン制御装置の構成>
続いて、タービン制御装置30の構成について説明する。
図3は、タービン制御装置30の機能構成を示すブロック図である。タービン制御装置30は、タービンエンジン42の駆動を制御する制御装置としての機能を有する。タービン制御装置30は、少なくともCPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置と、タービンエンジン42及びコンバータ39を駆動する駆動回路を備えて構成される。なお、タービン制御装置30の一部又は全部は、ファームウェア等の更新可能なもので構成されてもよく、また、CPU等からの指令によって実行されるプログラムモジュール等であってもよい。
タービン制御装置30は、取得部31、目標発電量設定部32、燃料噴射量設定部33、エンジン制御部34、コンバータ制御部35及び記憶部36を備える。このうち記憶部36は、RAM(Random Access Memory)又はROM(Read Only Memory)、あるいはSSD(Solid State Drive)又はUSB(Universal Serial Bus)フラッシュ等の記憶媒体により構成される。記憶部36は、演算処理装置により実行されるソフトウェアプログラムや演算処理に用いられる各種パラメータ、演算処理結果、取得データ等を記憶する。
取得部31は、種々のデータあるいは情報を取得する。取得部31は、少なくともタービンエンジン42のタービン軸47の回転数(タービン回転数)Nt及び要求発電量IV_reqを示す情報を取得する。タービン回転数Ntの情報は、タービンエンジン42に設けられた図示しない回転センサから出力されるセンサ信号に基づいて取得される。要求発電量IV_reqの情報は、発電制御装置27から送信される発電要求信号とともに取得される。また、本実施形態では、取得部31は、発電出力電圧Vtを示す情報及び駆動用モータ19の目標出力に関連する状態値の情報を取得する。発電出力電圧Vtの情報は、例えばコンバータ39に設けられた図示しない電圧センサから出力されるセンサ信号に基づいて取得される。駆動用モータ19の目標出力に関連する状態値の情報は、車両のアクセル開度Acc及び車速Veの情報を含み、例えば車両駆動制御装置23から送信されるメッセージとともに取得される。
発電制御装置27及び車両駆動制御装置23から通信バス21を介して送信される要求発電量IV_reqの情報及び駆動用モータ19の目標出力に関連する状態値の情報の送信周期(例えば100ミリ秒ごと)は、例えば回転センサ又は電圧センサのセンサ信号の読込周期(例えば10ミリ秒ごと)よりも長い間隔となっている。
目標発電量設定部32は、要求発電量IV_reqに基づいて発電機41の目標発電量IV_tgtを設定する。目標発電量設定部32は、発電制御装置27から要求発電量IV_reqが送信される周期よりも短い周期(例えば10ミリ秒ごと)で目標発電量IV_tgtを設定する。上述のとおり、本実施形態では、発電制御装置27が設定する要求発電量IV_reqはあらかじめ設定された複数段階のうちのいずれかに設定される。目標発電量設定部32は、取得された要求発電量IV_reqをそのまま目標発電量IV_tgtとしてもよいが、本実施形態では、発電出力電圧Vtの情報及び駆動用モータ19の目標出力に関連する状態値の情報に基づいて要求発電量IV_reqを補正して目標発電量IV_tgtを設定する。
具体的に、目標発電量設定部32は、所定の周期で取得される発電出力電圧Vt、アクセル開度Acc及び車速Veのそれぞれについて前回の周期で取得された値との差分値ΔVt,ΔAcc,ΔVeを求め、少なくともいずれかの値の差分値ΔVt,ΔAcc,ΔVeがあらかじめ設定された閾値を超える場合、当該差分値ΔVt,ΔAcc,ΔVeに基づいて要求発電量IV_reqを補正して目標発電量IV_tgtとする。閾値は、発電機41の負荷が大きくなってタービンエンジン42の回転数が所定以上低下し得る値として、発電出力電圧Vt、アクセル開度Acc及び車速Veそれぞれについて適宜設定される。目標発電量設定部32は、差分値ΔVt,ΔAcc,ΔVeが大きくなるほど目標発電量IV_tgtが増加するように要求発電量IV_reqを補正する。補正の方法は、所定の補正量を要求発電量IV_reqに加算する方法であってもよく、所定の係数を要求発電量IV_reqに乗じる方法であってもよい。なお、要求発電量IV_reqを補正するための情報は、発電出力電圧Vt、アクセル開度Acc及び車速Veに限られるものではなく、タービン発電機40の発電電力の増加に関係し得る情報であれば他の情報が含まれてもよい。
燃料噴射量設定部33は、タービンエンジン42の目標回転数Nt_tgtから実回転数Nt_actを引いた差分値ΔNtと、要求発電量IV_reqに基づいて設定される発電機41の目標発電電流値I_tgtから発電電流値I_actを引いた差分値ΔIとに基づいてタービンエンジン42の燃料噴射量Vf_tgtを設定する。具体的に、燃料噴射量設定部33は、タービン回転数Ntの差分値ΔNtに基づいて算出される第1噴射量Vf1に、目標発電電流値I_tgtの差分値ΔIに基づいて算出される第2噴射量Vf2を加算することにより、タービンエンジン42の燃料噴射量Vf_tgtを設定する。つまり、燃料噴射量設定部33は、タービンエンジン42の実回転数Nt_actを目標回転数Nt_tgtとするためのフィードバック制御による第1噴射量Vf1に対して、要求発電量IV_reqに基づく増量補正分に相当する第2噴射量Vf2を加算する。これにより、発電機41の負荷が高くなることに伴ってタービンエンジン42の回転数が低下する前に燃料噴射量Vfが増量され、タービンエンジン42の回転数の低下を抑制する。
本実施形態では、要求発電量IV_reqの代わりに、要求発電量IV_reqに基づいて設定される目標発電量IV_tgtを用いる。燃料噴射量設定部33は、発電制御装置27から要求発電量IV_reqが送信される所定の周期ごとに燃料噴射量Vf_tgtを設定する。
目標回転数Nt_tgtは、あらかじめ設定された一定の値であってもよく、可変値であってもよい。目標回転数Nt_tgtを可変値とする場合、例えば燃料噴射量設定部33は、要求発電量IV_reqに基づいて設定された目標発電量IV_tgtにしたがってタービンエンジン42の目標回転数Nt_tgtを設定する。目標回転数Nt_tgtは、目標発電量IV_tgtに応じた値としてあらかじめ設定されており、燃料噴射量設定部33は、例えば目標回転数Nt_tgtと目標発電量IV_tgtとの関係を示すマップデータを参照して、目標発電量IV_tgtに応じた目標回転数Nt_tgtを設定する。あるいは、設定可能な目標回転数があらかじめ複数段階で設定されており、燃料噴射量設定部33は、目標発電量IV_tgtにしたがって、対応するいずれかの目標回転数Nt_tgtを選択してもよい。
燃料噴射量設定部33は、設定した目標回転数Nt_tgtから、回転センサにより検出される実回転数Nt_actを引いた差分値ΔNtを求め、当該差分値ΔNtに基づいてフィードバック演算を行い第1噴射量Vf1を算出する。フィードバック演算は、PID演算であってもよくPI演算であってもよい。第1噴射量Vf1は、目標回転数Nt_tgtから実回転数Nt_actを引いた差分値ΔNtが大きいほど大きい値となる。
また、燃料噴射量設定部33は、目標発電量設定部32により設定された目標発電量IV_tgtをバッテリ15の充電設定電圧Vcで割ることで目標発電電流値I_tgtを求める。バッテリ15の充電設定電圧Vcは、例えばバッテリ15の定格電圧に応じて一定の値に設定されるが、バッテリ15の出力電圧に基づいて設定される可変値であってもよい。燃料噴射量設定部33は、求めた目標発電電流値I_tgt(n)から前回の周期で検出された発電電流値I_act(n-1)を引いて差分値ΔIを求め、当該差分値ΔIに応じてあらかじめ設定された第2噴射量Vf2を算出する。前回の周期で検出された発電電流値I_act(n-1)の代わりに電流センサのセンサ信号により検出される実発電電流値I_act(n)が用いられてもよい。第2噴射量Vf2は、目標発電電流値I_tgtの差分値ΔIが大きいほど大きい値となるようにあらかじめ設定されている。
そして、燃料噴射量設定部33は、設定された第1噴射量Vf1及び第2噴射量Vf2の和を燃料噴射量Vf_tgtに設定する。
なお、燃料噴射量設定部33は、さらに別の情報を用いて燃料噴射量Vf_tgtを補正してもよい。例えば、燃料噴射量設定部33は、バッテリ15の充電設定電圧Vcから、発電機41から出力される発電出力電圧Vtを引いた差分値ΔVtに応じて燃料噴射量Vf_tgtを補正してもよい。この場合、差分値ΔVtが大きいほど燃料噴射量Vf_tgtが増加するように補正される。さらに、燃料噴射量設定部33は、バッテリ15から電力変換器17へ供給されている出力電流値に基づいて燃料噴射量Vf_tgtを補正してもよい。この場合、バッテリ15の出力電流値が大きいほど燃料噴射量Vf_tgtが増加するように補正される。バッテリ15の出力電流値は、発電制御装置27からの発電要求信号とともに取得することができる。
エンジン制御部34は、タービンエンジン42の燃料制御弁55及び点火プラグ59の駆動を制御する。具体的に、エンジン制御部34は、所定の周期ごとに燃料噴射量設定部33により設定された燃料噴射量Vf_tgtと燃料供給圧力とに基づいて燃料制御弁55の開弁時間を設定し、燃料制御弁55を開閉駆動する。燃料供給圧力は、あらかじめ一定の値となるように制御されていてもよく、圧力センサにより検出されてもよい。これにより、開閉弁57に燃料が供給されて開閉弁57が開かれ、燃焼器51内に燃料が噴射される。また、エンジン制御部34は、燃料噴射時期に合わせて点火プラグ59を駆動して燃料を燃焼させる。これにより、コンプレッサ43により燃焼器51内に供給された圧縮空気が加熱されてタービン45へ供給され、タービン軸47の回転トルクに変換されて出力される。このタービン軸47の回転により発電機41のロータが回転し、発電機41の三相巻線から交流電流が出力される。
コンバータ制御部35は、コンバータ39の駆動を制御し、発電機41の発電電力の電圧をバッテリ充電設定電圧に昇圧するとともに、発電機41の三相巻線から出力される三相交流電流を直流電流に変換してバッテリ15へ供給する。
<3.タービン発電制御装置の動作>
ここまで、本実施形態に係るタービン発電制御装置10の動作を説明した。続いて、タービン発電制御装置10の動作を説明する。
図4は、タービン制御装置30が所定の周期ごとに実行するタービンエンジン42の制御に関する演算処理を示すフローチャートである。
まず、タービン制御装置30の取得部31は、通信バス21を介して発電制御装置27から要求発電量IV_reqの情報と併せて発電要求信号を受信する(ステップS11)。次いで、目標発電量設定部32は、要求発電量IV_reqに基づいて発電機41の目標発電量IV_tgtを設定する(ステップS13)。本実施形態では、目標発電量設定部32は、電圧センサにより検出される発電出力電圧Vtの情報及び車両駆動制御装置23から送信される駆動用モータ19の目標出力に関連する状態値の情報に基づいて要求発電量IV_reqを補正して目標発電量IV_tgtを設定する。
図5は、ステップS13の目標発電量IV_tgtの設定処理の一例を示すフローチャートである。
目標発電量設定部32は、コンバータ39に設けられた電圧センサから送信されるセンサ信号に基づいて取得された発電出力電圧Vtの情報を読み出す(ステップS31)。次いで、目標発電量設定部32は、通信バス21を介して車両駆動制御装置23から取得した駆動用モータ19の目標出力に関連する状態値の情報を読み出す(ステップS33)。本実施形態では、駆動用モータ19の目標出力に関連する状態値の情報は、アクセル開度Acc及び車速Veの情報を含む。
次いで、目標発電量設定部32は、読み出した発電出力電圧Vt(n)、アクセル開度Acc(n)及び車速Ve(n)を前回の周期で取得された発電出力電圧Vt(n-1)、アクセル開度Acc(n-1)及び車速Ve(n-1)と比較し、それぞれ今回の周期で取得された値から前回の周期で取得された値を引いた差分値ΔVt,ΔAcc,ΔVeを算出する(ステップS35)。
次いで、目標発電量設定部32は、それぞれの差分値ΔVt,ΔAcc,ΔVeをあらかじめ設定された閾値と比較し、少なくともいずれかの差分値ΔVt,ΔAcc,ΔVeが閾値を超えているか否かを判別する(ステップS37)。閾値は、発電機41の負荷が大きくなってタービンエンジン42の回転数が所定以上低下し得る値として、発電出力電圧Vt、アクセル開度Acc及び車速Veそれぞれについて適宜設定される。すべての差分値ΔVt,ΔAcc,ΔVeが閾値を超えていない場合(S37/No)、目標発電量設定部32は、要求発電量IV_reqをそのまま目標発電量IV_tgtに設定する(ステップS41)。
一方、少なくともいずれかの差分値ΔVt,ΔAcc,ΔVeが閾値を超えている場合(S37/Yes)、目標発電量設定部32は、閾値を超えた差分値ΔVt,ΔAcc,ΔVeに基づいて要求発電量IV_reqを補正する(ステップS39)。目標発電量設定部32は、差分値ΔVt,ΔAcc,ΔVeが大きくなるほど目標発電量IV_tgtが増加するように要求発電量IV_reqを補正する。この場合、目標発電量設定部32は、要求発電量IV_reqを補正した値を目標発電量IV_tgtに設定する(ステップS41)。
図4に戻り、ステップS13で目標発電量IV_tgtが設定された後、燃料噴射量設定部33は、目標発電量IV_tgtにしたがってタービンエンジン42の目標回転数Nt_tgtを設定する(ステップS15)。例えば燃料噴射量設定部33は、あらかじめ記憶部36に記憶された目標回転数Nt_tgtと目標発電量IV_tgtとの関係を示すマップデータを参照して、目標発電量IV_tgtに応じた目標回転数Nt_tgtを設定する。あるいは、設定可能な目標回転数があらかじめ複数段階で設定されており、燃料噴射量設定部33は、目標発電量IV_tgtにしたがって、対応するいずれかの目標回転数Nt_tgtを選択してもよい。なお、目標回転数Nt_tgtを一定の値に制御する場合、ステップS13の処理は省略される。
次いで、燃料噴射量設定部33は、設定した目標回転数Nt_tgtから、回転センサにより検出される実回転数Nt_actを引いた差分値ΔNtを求め、当該差分値ΔNtに基づいてフィードバック演算を行い、第1噴射量Vf1を算出する(ステップS17)。第1噴射量Vf1は、目標回転数Nt_tgtから実回転数Nt_actを引いた差分値ΔNtが大きいほど大きい値となる。
次いで、燃料噴射量設定部33は、目標発電量設定部32により設定された目標発電量IV_tgtをバッテリ15の充電設定電圧Vcで割ることで目標発電電流値I_tgtを求める(ステップS19)。バッテリ15の充電設定電圧Vcは、例えばバッテリ15の定格電圧に応じて一定の値に設定されるが、バッテリ15の出力電圧に基づいて設定される可変値であってもよい。
次いで、燃料噴射量設定部33は、求めた目標発電電流値I_tgt(n)から前回の周期で検出された発電電流値(前回値)I_act(n-1)を引いて差分値ΔIを求め、当該差分値ΔIに応じてあらかじめ設定された第2噴射量Vf2を算出する(ステップS21)。発電電流値I_act(n-1)は、第2噴射量Vf2は、差分値ΔIが大きいほど大きい値となるようにあらかじめ設定され、記憶部36に記憶されている。次いで、燃料噴射量設定部33は、今回の周期で検出された発電電流値I_act(n)を前回値I_act(n-1)として記憶部36に記憶させる(ステップS23)。
次いで、燃料噴射量設定部33は、第1噴射量Vf1及び第2噴射量Vf2の和を燃料噴射量Vf_tgtに設定する(ステップS25)。次いで、エンジン制御部34は、設定された燃料噴射量Vf_tgtに基づいてタービンエンジン42の駆動を制御し、タービン軸47を回転させる(ステップS27)。具体的に、エンジン制御部34は、設定された燃料噴射量Vf_tgtと燃料供給圧力とに基づいて燃料制御弁55の開弁時間を設定し、燃料制御弁55を開閉駆動する。これにより、開閉弁57に燃料が供給されて開閉弁57が開かれ、燃焼器51内に燃料が噴射される。また、エンジン制御部34は、燃料噴射時期に合わせて点火プラグ59を駆動して燃料を燃焼させる。これにより、コンプレッサ43により燃焼器51内に供給された圧縮空気が加熱されてタービン45へ供給され、高圧ガスのエネルギが回転エネルギに変換されてタービン軸47の回転トルクとして出力される。タービン軸47の回転により発電機41のロータが回転し、発電機41の三相巻線から交流電流が出力される。
なお、図示しないものの、タービン制御装置30のコンバータ制御部35は、タービン発電機40の稼働中にコンバータ39の駆動を制御し、発電機41の発電出力電圧をバッテリ充電設定電圧に昇圧するとともに、発電機41から出力される三相交流電流を直流電流に変換してバッテリ15へ供給する。これにより、バッテリ15への充電が行われる。
<4.タービン発電制御装置の作用>
続いて、本実施形態に係るタービン発電制御装置10の作用を説明する。
図6は、タービン発電制御装置10の作用を示す説明図である。以下の説明では、理解を容易にするためにタービン回転数Ntを一定の目標回転数Nt_tgtに制御する場合を例に採って説明する。また、設定される目標発電量IV_tgtが3段階で設定される場合を例に採って説明する。
図6は、タービン回転数Ntが目標回転数Nt_tgtで維持されるように燃料噴射量Vfを制御している間に、目標発電量IV_tgtが3段階で変化した場合の実際の燃料噴射量Vf_act及びタービン回転数Nt_actの変化を示す。実線で示す燃料噴射量Vf_act及びタービン回転数Nt_actは、タービン制御装置30が要求発電量IV_reqの情報を取得し、要求発電量IV_reqに基づいて設定される第2噴射量Vf2を第1噴射量Vf1に加算して燃料噴射量Vf_tgtを設定した本実施形態の例を示す。一方、破線で示す燃料噴射量Vf_act及びタービン回転数Nt_actは、要求発電量IV_reqに基づいて設定される第2噴射量Vf2を加算しないで第1噴射量Vf1を燃料噴射量Vf_tgtに設定した場合の参考例を示す。
図6に示す例では、時刻t1において要求発電量IV_reqが第1の設定値IV_req1から第3の設定値IV_req3に増大し、時刻t2において第2の設定値IV_req2に減少し、時刻t3において再び第3の設定値IV_req3に増大し、その後時刻t4において第1の設定値IV_req1に減少するものとする。
破線で示すように、第2噴射量Vf2を加算しない参考例では、タービン回転数Nt_actと目標回転数Nt_tgtとの差分値ΔNtに基づくフィードバック演算のみで燃料噴射量Vf_tgtが設定される。このため、時刻t1及び時刻t3では、要求発電量IV_reqの増大に伴って実際に発電量IV_actが増加して発電機41の負荷が増大し、タービン回転数Nt_actが目標回転数Nt_tgtから低下し始めた後に燃料噴射量Vf_actが増加することになる。したがって、タービン回転数Nt_actの低下を防ぐことができない。なお、参考例では、時刻t2及び時刻t4では、要求発電量IV_reqが減少することに伴って実際に発電量IV_actが減少して発電機41の負荷が減少し、タービン回転数Nt_actが目標回転数Nt_tgtから上昇し始めた後に燃料噴射量Vf_actが減少することになる。したがって、タービン回転数Nt_actの上昇を防ぐことができない。
一方、実線で示すように、第2噴射量Vf2を加算する本実施形態の例では、タービン回転数Nt_actと目標回転数Nt_tgtとの差分値ΔNtに基づくフィードバック演算で算出される第1噴射量Vf1に対して、要求発電量IV_reqに基づいて算出される第2噴射量Vf2があらかじめ加算される。このため、時刻t1及び時刻t3では、発電機41の負荷が増大する前から燃料噴射量Vf_actが増加する。したがって、タービン回転数Nt_actの低下が抑制される。また、時刻t2及び時刻t4では、要求発電量IV_reqの低下に伴って、要求発電量IV_reqに基づいて算出される第2噴射量Vf2が減少するため、発電機41の負荷が減少する前から燃料噴射量Vf_actが減少する。したがって、タービン回転数Nt_actの上昇が抑制される。
このように、本実施形態に係るタービン発電制御装置10では、タービン回転数Nt_actが目標回転数Nt_tgtから大きく低下することがなく、タービン回転数Nt_actを目標回転数Nt_tgt近傍に安定させることができる。したがって、コンバータ39による発電出力電圧Vt及び発電電流値Iの制御を安定的に実行することができ、整流器を用いることなくタービン発電機40からの出力電流の安定性を向上させることができる。
<5.本実施形態に係る車両用制御装置による効果>
以上説明したように、本実施形態に係るタービン発電制御装置10は、タービンエンジン42の目標回転数Nt_tgtから実回転数Nt_actを引いた差分値ΔNtに基づくフィードバック演算により求められる第1噴射量Vf1を燃料噴射量Vf_tgtとするのではなく、タービン制御装置30があらかじめ要求発電量IV_reqの情報を取得し、当該要求発電量IV_reqに基づいて設定される発電機41の目標発電電流値I_tgtから発電電流値I_actを引いた差分に基づいて設定される第2噴射量Vf2を第1噴射量Vf1に加算して燃料噴射量Vf_tgtとする。このため、実際に発電機41の発電量IV_actが増加して発電機41の負荷が増大する前に燃料噴射量Vf_tgtを増量補正することができる。したがって、タービン回転数Nt_actの低下が抑制され、整流器を用いることなく発電機41からの出力電流の安定性を向上させることができる。
また、本実施形態に係るタービン発電制御装置10は、整流器を用いることなく発電機41からの出力電流の安定性を向上させることができるため、交流電流を直流電流に変換する機能を有するコンバータ39を備えていればよく、インバータやチョッパを不要にすることができる。このため、配置スペースを小さくできるとともに、コストを低減することができる。
また、本実施形態に係るタービン発電制御装置10は、所定の周期で取得される発電出力電圧Vt、アクセル開度Acc及び車速Veの前回値との差分値ΔVt,ΔAcc,ΔVeが所定の閾値を超えた場合、要求発電量IV_reqを増大補正して目標発電量IV_tgtとし、発電機41の目標発電電流値I_tgtを算出する。このため、発電機41の負荷の増大度合が大きいと推定される場合に、あらかじめ燃料噴射量Vf_tgtを増量補正する第2噴射量Vf2を大きい値にすることができ、タービン回転数Ntの低下を抑制する効果を高めることができる。
<6.変形例>
上記実施形態に係るタービン発電制御装置10は、発電制御装置27から送信される要求発電量IV_reqに基づいて設定される発電機41の目標発電電流値I_tgtから発電電流値I_actを引いた差分値ΔIに基づいて第2噴射量Vf2を求めていたが、タービン制御装置30が要求発電量IV_reqを算出してもよい。
具体的には、車両の駆動系の制御に用いられる車両駆動制御装置23、モータ制御装置25、発電制御装置27の処理能力(処理速度)が、タービン制御装置30の処理能力(処理速度)よりも遅い場合がある。例えば上記実施形態で説明した例では、車両駆動制御装置23、モータ制御装置25、発電制御装置27が通信バス21を介してメッセージを送信する周期が100ミリ秒であり、タービン制御装置30の処理サイクルが10ミリ秒である。あるいは、それぞれの制御装置の間での信号の送信周期が、メッセージの内容に要求される処理速度に応じて異なる場合がある。例えば他の制御装置に対する状態確認用のメッセージ(フラグ)や指示信号等を送信する周期が100ミリ秒~1000秒に設定される一方、センサ情報を送信する周期が1ミリ秒~20ミリ秒に設定される場合がある。この場合、タービン制御装置30が必要な情報を取得し、要求発電量IV_reqを設定することにより、燃料噴射量Vf_tgtをより早いタイミングで増量させることができる。
例えばタービン制御装置30は、冷却水の温度を検出する温度センサのセンサ信号を直接受信可能に構成されることにより、タービン制御装置30は、発電制御装置27のメッセージの送信周期よりも短い周期で要求発電量IV_reqを算出することができる。これにより、タービン回転数Ntが低下する前にあらかじめ燃料噴射量Vf_tgtが増量される確実性を高めることができる。
なお、要求発電量IV_reqを算出するための情報を検出するセンサは上記の温度センサに限られるものではなく、タービン制御装置30は、必要なセンサ群からのセンサ信号(検出情報)を直接受信可能に構成されていればよい。例えばタービン制御装置30は、車速センサ、外気温度センサ又はバッテリ電流センサの少なくとも一つのセンサのセンサ信号を直接受信してもよい。これらのセンサにより検出される情報は、いずれも発電制御装置27により設定される、タービン発電機40による要求発電量IV_reqの計算に影響を与え得る情報である。したがって、冷却水温センサと同様に、タービン回転数Ntが低下する前にあらかじめ燃料噴射量Vf_tgtが増量される確実性を高めることができる。
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術はかかる例に限定されない。本開示の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば上記実施形態に係るタービン発電制御装置10において、コンバータ39又はバッテリ15等の発電機41からバッテリ15までの電気回路のいずれかの位置にコンデンサが設けられていてもよい。かかるコンデンサが設けられていることにより、極短い周波数の発電リップルが生じる場合に、当該発電リップルを平滑化することができる。したがって、タービン発電制御装置10の制御により、発電機41からの出力電流をより安定させることができる。
10…タービン発電制御装置、15…バッテリ、17…電力変換器、19…駆動用モータ、25…車両駆動制御装置、27…発電制御装置、30…タービン制御装置、31…取得部、32…目標発電量設定部、33…燃料噴射量設定部、34…エンジン制御部、35…コンバータ制御部、39…コンバータ、41…発電機、42…タービンエンジン、55…燃料制御弁、57…開閉弁、59…点火プラグ

Claims (4)

  1. 電気負荷に供給される電力を発電する発電機と、前記発電機を駆動するタービンエンジンと、前記タービンエンジンの駆動を制御する制御装置と、を備えたタービン発電制御装置において、
    前記制御装置は、
    要求発電量の情報を取得する取得部と、
    前記タービンエンジンの目標回転数から実回転数を引いた差分の値と、前記要求発電量に基づいて設定される前記発電機の目標発電電流値から発電電流値を引いた差分の値と、に基づいて前記タービンエンジンの燃料噴射量を設定する燃料噴射量設定部と、
    設定された前記燃料噴射量に基づいて前記タービンエンジンの駆動を制御するエンジン制御部と、
    を備えるタービン発電制御装置。
  2. 前記電気負荷は、車両の駆動トルクを出力する駆動用モータであり、
    前記燃料噴射量設定部は、所定の周期で取得される発電出力電圧又は駆動用モータの目標出力に関連する状態値の少なくともいずれかに基づいて前記要求発電量を補正し、前記目標発電電流値を設定する、請求項1に記載のタービン発電制御装置。
  3. 前記制御装置は、前記車両に搭載された他の制御装置から前記要求発電量の情報を取得する、請求項2に記載のタービン発電制御装置。
  4. 前記制御装置は、所定のセンサ群による検出情報に基づいて前記要求発電量を算出する、請求項2に記載のタービン発電制御装置。
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