JP2022144010A - 高炉の羽口景観評価方法、羽口景観評価装置及び羽口景観評価プログラム - Google Patents

高炉の羽口景観評価方法、羽口景観評価装置及び羽口景観評価プログラム Download PDF

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Shinroku Matsuzaki
琢哉 夏井
Takuya Natsui
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Atsushi Inayoshi
利樹 中内
Toshiki Nakauchi
雅人 杉浦
Masahito Sugiura
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Abstract

【課題】羽口の景観を正確に把握することが可能な、高炉の羽口景観評価方法、羽口景観評価装置及び羽口景観評価プログラムを提供する。【解決手段】高炉の羽口景観評価方法であって、撮像素子を備えたカメラによって羽口画像を連続的に取得する羽口画像取得工程と、レースウェイに対応した画像部分を特定するレースウェイ特定工程と、レースウェイに対応する画像部分の輝度分布を作成する輝度分布生成工程と、輝度の平均値が輝度閾値未満となる輝度分布から、歪度及び/又は尖度を算出するパラメータ算出工程と、歪度及び/又は尖度の大小に基づき、個別羽口景観を羽口ごとに判定する個別羽口景観判定工程と、前記個別羽口景観判定工程における判定を集計した集計結果から算出した評価値に基づき、高炉全体の総合羽口景観の正常又は異常を判定する総合羽口景観評価工程と、を有することを特徴とする高炉の羽口景観評価方法。【選択図】図8

Description

本発明は、羽口画像に基づき羽口の景観を評価する羽口景観評価方法、羽口景観評価装置及び羽口景観評価プログラムに関する。
高炉下部には円周方向に等間隔に羽口が配設されており、これらの羽口を介して高温熱風、酸素、微粉炭燃料が吹き込まれる。羽口前にはレースウェイが形成され、このレースウェイにおいて微粉炭やコークスが燃焼する。レースウェイで発生した熱及び還元ガスによって、焼結鉱が還元されて溶銑が生成されるため、レースウェイの状態が高炉の操業に大きく影響を及ぼす。
近年では、高炉操業時の生産コストを下げるべく、微粉炭を羽口から大量に吹き込む方法が採用されている。しかしながら、レースウェイでの微粉炭の燃焼状態が何らかの原因で悪化すると、未燃焼の微粉炭は高炉内で熱源とならず炉内に蓄積し、炉内の通気性を阻害して操業を不安定にしたり、還元材比の増加をもたらすことになり好ましくない。このような理由から、レースウェイの燃焼状態を監視する技術が種々提案されている。
特許文献1には、高炉羽口の観察窓を通してレースウェイの熱画像を異なる二波長で撮像する撮像装置(CCDカメラ)と、この撮像装置が出力する画像信号をデジタル画像に変換するデジタル変換装置と、デジタル変換装置で変換したデジタル画像の画素を二色輝度から温度を求めてヒストグラム化し、ヒストグラムの形状で炉内温度を検知する方法が開示されている。
特開2002-309307号公報
しかしながら、特許文献1の検知方法では、CCDカメラによって撮影された画像の輝度が過度に高い場合、温度分布を正確に表すことができないため、羽口の景観を正確に把握することができない。
この点に鑑み、本発明は、羽口の景観を正確に把握することが可能な、高炉の羽口景観評価方法、羽口景観評価装置及び羽口景観評価プログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る高炉の羽口景観評価方法は、(1)撮像素子を備えたカメラによって羽口画像を連続的に取得する羽口画像取得工程と、前記羽口画像取得工程で取得した各羽口画像のうちレースウェイに対応した画像部分を特定するレースウェイ特定工程と、前記レースウェイ特定工程によって特定されたレースウェイに対応する画像部分の輝度分布を、光の三原色それぞれについて作成する輝度分布生成工程と、前記輝度分布生成工程で作成した輝度分布のうち輝度の平均値が輝度閾値未満となる輝度分布から、歪度及び/又は尖度を算出するパラメータ算出工程と、前記パラメータ算出工程で算出した歪度及び/又は尖度の大小に基づき、個別羽口景観を羽口ごとに判定する個別羽口景観判定工程と、前記個別羽口景観判定工程における判定を集計した集計結果から算出した評価値に基づき、少なくとも、高炉全体の総合羽口景観の正常又は異常を判定する総合羽口景観評価工程と、を有する。
(2)前記パラメータ算出工程において、歪度及び尖度の双方を算出し、前記個別羽口景観判定工程において、前記パラメータ算出工程で算出した歪度及び尖度の大小に基づき、羽口ごとに、前記個別羽口景観の良否を判定するとともに前記個別羽口景観の不良原因を推定し、前記総合羽口景観評価工程は、前記総合羽口景観が異常であると判定した場合、前記個別羽口景観判定工程で推定された羽口ごとの前記個別羽口景観の不良原因に基づき、前記総合羽口景観の異常原因を推定することを特徴とする(1)に記載の高炉の羽口景観評価方法。
(3)赤色の輝度の平均値が前記輝度閾値未満である場合には、赤色の輝度分布に基づき、前記パラメータ算出工程を実施し、赤色の輝度の平均値が前記輝度閾値以上であって、かつ、緑色の輝度の平均値が前記輝度閾値未満である場合には、緑色の輝度分布に基づき、前記パラメータ算出工程を実施し、赤色及び緑色の輝度の平均値が前記輝度閾値以上である場合には、青色の輝度分布に基づき、前記パラメータ算出工程を実施することを特徴とする(1)または(2)に記載の高炉の羽口景観評価方法。
(4)前記輝度閾値は、200であることを特徴とする、(1)乃至(3)のうちいずれか1項に記載の高炉の羽口景観評価方法。
また、上記課題を解決するために、本発明に係る高炉の羽口景観評価装置は、(5)撮像素子を備えたカメラによって連続的に取得された各羽口画像のうち、レースウェイに対応した画像部分を特定するレースウェイ特定部と、前記レースウェイ特定部によって特定されたレースウェイに対応する画像部分の輝度分布を、光の三原色それぞれについて作成する輝度分布生成部と、前記輝度分布生成部で作成した輝度分布のうち輝度の平均値が輝度閾値未満となる輝度分布から、歪度及び/又は尖度を算出するパラメータ算出部と、前記パラメータ算出部で算出した歪度及び/又は尖度の大小に基づき、個別羽口景観を羽口ごとに判定する個別羽口景観判定部と、前記個別羽口景観判定部における判定を集計した集計結果から算出した評価値に基づき、少なくとも、高炉全体の総合羽口景観の正常又は異常を判定する総合羽口景観評価部と、を有する。
さらに、上記課題を解決するために、本発明に係る高炉の羽口景観評価プログラムは、(6)撮像素子を備えたカメラによって連続的に取得された各羽口画像のうち、レースウェイに対応した画像部分を特定するレースウェイ特定ステップと、前記レースウェイ特定ステップによって特定されたレースウェイに対応する画像部分の輝度分布を、光の三原色それぞれについて作成する輝度分布生成ステップと、前記輝度分布生成ステップで作成した輝度分布のうち輝度の平均値が輝度閾値未満となる輝度分布から、歪度及び/又は尖度を算出するパラメータ算出ステップと、前記パラメータ算出ステップで算出した歪度及び/又は尖度の大小に基づき、個別羽口景観を羽口ごとに判定する個別羽口景観判定ステップと、前記個別羽口景観判定ステップにおける判定を集計した集計結果から算出した評価値に基づき、少なくとも、高炉全体の総合羽口景観の正常又は異常を判定する総合羽口景観評価ステップと、をプロセスコンピュータに実行させる。
本発明によれば、RGB(光の三原色)のうち輝度平均値が一定値以下の輝度分布を用いて、羽口の景観を正確に把握することができる。
本実施形態における羽口部分の概略拡大図である。 コントローラの機能ブロック図である。 三つの輝度分布の模式図である。 図3とは異なる代表的な三つの輝度分布の模式図である。 歪度分布・尖度分布生成部122Eによって作成された歪度分布である。 歪度分布・尖度分布生成部122Eによって作成された尖度分布である。 正常範囲D1またはD2のうち少なくとも一方が占める領域を示した、歪度及び尖度からなる二次元座標である。 図7Aに実際のデータをプロットした図である。 正常範囲D1及びD2の双方が重なる領域を示した、歪度及び尖度からなる二次元座標である。 正常範囲D1を示した、歪度及び尖度からなる二次元座標である。 正常範囲D2を示した、歪度及び尖度からなる二次元座標である。 撮像処理から図7Aの正常範囲D1及びD2を算出するまでの処理を示したフローチャートである。 総合羽口景観の評価処理を行うためのフローチャートである。
図1は、本実施形態の高炉の羽口景観評価方法が適用される高炉の羽口周辺における概略拡大図であり、演算処理装置の機能ブロック図を併せて示す。高炉炉体3の下部には、炉周方向に数十本の羽口4が設けられている。羽口4には、微粉炭を吹き込むための吹き込みランス5と、不図示の熱風炉と連通する熱風供給管6とが設けられており、熱風炉で昇温された高温ガスが微粉炭とともに炉内に吹き込まれる構成となっている。
炉内に吹き込まれたガスの風圧によって、炉内には空洞(すなわち、レースウェイ1)が形成される。このレースウェイ1の内部において、コークスの粒子群が旋回しながら燃焼される。レースウェイ1の界面では、コークスや微粉炭が燃焼して一酸化炭素が発生する高温燃焼反応が起こる。各羽口4の炉外側の後端には、観察窓7が設けられている。なお、観察窓7は、すべての羽口4に設置してもよいし、一部の羽口4にだけ設置してもよい。観察窓7をどの羽口4に設置するかは、適宜設定することができる。
この観察窓7は、炉内を監視するために設けられており、従来から羽口の明るさ、コークスの旋回状況、未還元鉱石の滴下等を目視により観察するため使われてきた。これらを観察することによって、レースウェイや融着帯下部での反応状況及び変動を推定、予測することができる。ただし、目視による観察では、観察の継続性及び客観性に乏しいことや、データが未保存であるため事後の解析ができない等の問題がある。そのため、本実施形態では、観察窓7の後方にレースウェイ1を光学的に観察するためのカメラ10を設置している。カメラ10は、観察窓7に応じて、全ての羽口4に設けることもできるし、一部の羽口4にだけ設けることもできる。ただし、カメラ10が設けられる羽口4が増加する程、レースウェイ1の炉周方向全体の状態がより正確に把握できるため、羽口の景観の評価をより正確に行うことができる。
<カメラについて>
カメラ10は、撮像素子10Aを備えており、観察窓7を介してレースウェイ1を含む羽口画像を所定のフレームレートで連続的に撮像することができる。すなわち、「羽口画像」とは、羽口4の近傍に設置されたカメラ10を用いて、観察窓7を介してレースウェイの状態を撮像した画像である。羽口画像には、羽口手前に存する吹き込みランス5や、吹き込みランス5から吹き込まれる微粉炭等も含まれ得る。撮像素子10Aには、CCDセンサーを用いることができる。CCDセンサーは、画素ごとにR、G及びBいずれかの色フィルターを備えており、この色フィルターを透過した光成分が画素(フォトダイオード)において受光される。画素は、受光した光の強度に応じた画像信号を演算処理装置12に出力する。本実施形態では、撮像素子としてCCDセンサーを使用したが、本発明はこれに限るものではなく、CMOSセンサーを用いることもできる。また、カメラ10としては、静止画を撮影するカメラに限られず、動画を撮影するカメラも含まれる。
<演算処理装置について>
演算処理装置12は、記憶部121とコントローラ122とを含む。コントローラ122は、カメラ10の撮像動作を制御する撮像制御や、撮像動作によって取得された羽口画像を分析して、羽口の景観を評価する分析評価処理を行う。記憶部121には、カメラ10から取得した羽口画像等が順次記憶される。コントローラ122が行う処理は、プログラムによって実現可能であり、このプログラムは記憶部121に記憶させておくことができる。
コントローラ122には、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)を用いることができる。また、CPUやMPUに実行させることにより実現される処理の少なくとも一部を、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)を用いて回路的に実行させることも可能である。記憶部121には、サーバ等を用いることができる。
(撮像制御について)
コントローラ122は、カメラ10に対して、撮像動作を開始させるための制御信号(トリガ信号)を出力する。これにより、カメラ10は、所定のフレームレートで連続的に羽口画像を撮像する。また、コントローラ122は、カメラ10が撮像動作を行う時間、つまり、撮像時間を制御することができる。撮像時間は特に限定しないが、撮像時間が過度に短いと、得られる輝度分布が不足して羽口の景観の異常を検知する精度が低下するおそれがある。撮像時間が過度に長いと、得られる輝度分布が膨大となりデータ処理が煩雑となる。したがって、撮像時間は、例えば1~60秒の範囲で適宜設定することができる。また、カメラ10のフレームレートは特に限定しないが、例えば、30(フレーム/秒)に設定することができる。取得した羽口画像のデータは、記憶部121に順次記憶される。
コントローラ122は、羽口画像に含まれるレースウェイの輝度分布を、R成分、G成分及びB成分毎に算出し、これらの中から輝度値が比較的低い輝度分布を選択するとともに、この選択した輝度分布に基づき羽口ごとの個別羽口景観を判定し、この判定結果を利用して、総合羽口景観の評価を行う。ここで、「個別羽口景観」とは、炉内の各羽口4におけるレースウェイ及びレースウェイ近傍の状態を指す。個別羽口景観には、例えば、吹き込みランス5から吹き込まれた微粉炭の状態、レースウェイにおけるコークスの旋回状態、羽口4への生鉱落ち等が含まれる。なお、吹き込みランス5等の構造物は、レースウェイ特定部122Aにおいて、羽口画像におけるレースウェイ以外の部分(バックグラウンド)と見做されるため(後述)、個別羽口景観には含まれない。また、「総合羽口景観」とは、高炉全体の個別羽口景観を総合的に見た羽口景観を指す。
図2は、この分析評価処理に対応したコントローラ122の機能ブロック図である。同図を参照して、コントローラ122は、レースウェイ特定部122Aと、輝度分布生成部122Bと、RGB選択部122Cと、パラメータ算出部122Dと、歪度分布・尖度分布生成部122Eと、閾値算出部122Fと、個別羽口景観判定部122Gと、総合羽口景観評価部122Hと、を含む。以下、各部について詳細に説明する。
(レースウェイ特定部122Aについて)
レースウェイ特定部122Aは、連続的に取得した羽口画像のうち任意の二枚を比較し、輝度差が大きい画素群に対応した部分をレースウェイ1、輝度差が小さい画素群に対応した部分をレースウェイ以外の部分(つまり、バックグラウンド)と見做し、レースウェイ1が存在する画像部分を特定する。
レースウェイ1は、状態が時々刻々と変化するため、撮像タイミングが異なる二つの羽口画像を比較したときにレースウェイ1に対応した画像部分は輝度差が相対的に大きくなる。一方、吹き込みランス5等は構造物であるため、撮像タイミングが異なる二つの羽口画像を比較した時の輝度差が相対的に小さくなる。したがって、この輝度差を定量的に分析することによって、各羽口画像のレースウェイ1に対応した画像部分を正確に特定することができる。
バックグラウンドと評価するための輝度差は、操業実績に基づき適宜設定することができる。例えば、輝度差が5以下の画素群に対応する部分をバックグラウンドと見做すことができる。比較する羽口画像には、例えば現在の羽口画像とフレームが一つ前の羽口画像を用いることができる。
本実施形態では、二つの羽口画像の輝度差に基づき、レースウェイ1に対応する画像部分を特定したが、本発明はこれに限るものではなく、輝度の絶対値に基づき、レースウェイ1に対応する画像部分を特定してもよい。すなわち、吹き込みランス5等の構造物は相対的に暗く映る一方で、レースウェイ1は相対的に明るく映るため、輝度の絶対値に基づき、レースウェイ1に対応する画像部分を特定することもできる。バックグラウンドとレースウェイ1とを切り分ける輝度の絶対値は、操業実績に基づき適宜設定することができる。例えば、輝度の絶対値が10以下の画素群に対応する部分をバックグラウンドと見做すことができる。
上述の手法によってバックグウランドとレースウェイ1とに羽口画像を領域分けした後、二値化処理を施し、バックグラウンドに対応する部分の輝度を0(黒)、レースウェイ1に対応する部分の輝度を256(白)としたマスク画像を取得することもできる。マスク画像を取得した後、レースウェイ1に対応する部分の輝度(二値化処理する前に測定した輝度)に基づき、後述する輝度分布を作成してもよい。
(輝度分布生成部122Bについて)
輝度分布生成部122Bは、レースウェイ特定部122Aで特定したレースウェイ1に対応する各画素から出力された電気信号に基づき輝度分布を作成する。輝度分布は、光の三原色であるR、G、B毎に作成する。
ここで、吹き込みランス5等の構造物の位置は、高炉操業時の振動等によって微小変位し、また、休風時に吹き込みランス5等のメンテナンスを行うことによって大きく変位することがある。そのため、輝度分布生成部122Bで輝度分布を作成する際に、レースウェイ特定部122Aにおいて、羽口画像ごとにその都度レースウェイ1に対応する画像部分を特定することが望ましい。これにより、レースウェイ1に対応する画像部分のより正確な輝度分布を作成することができる。
ただし、高炉操業中に吹き込みランス5等の位置が殆ど変化しない場合には、予めレースウェイ1に対応する画素群を特定しておき、これらの画素から出力された電気信号に基づき輝度分布を作成してもよい。この方法によれば、羽口画像ごとにその都度レースウェイ1に対応する画像部分を特定する必要がなくなるため、処理が簡素化される。レースウェイ1に対応する画素群を特定する方法は、上述したので説明を繰り返さない。
(RGB選択部122Cについて)
RGB選択部122Cは、輝度分布生成部122Bで作成したR、G、Bの輝度分布のそれぞれについて輝度値の平均値(以下、輝度平均値ともいう)を算出し、輝度平均値が閾値未満の輝度分布を、後述するパラメータ算出部122Dで使用する輝度分布として選択する。この閾値(画像の輝度平均値に対する閾値)を、輝度閾値と称するものとする。輝度平均値が輝度閾値未満であるか否かは、R、G、Bの順に判定される。すなわち、R、G、Bの優先度で、輝度分布が選択される。同一の画素における輝度を光の三原色(R、G、B)で比較すると、R、G、Bの順に輝度が高いため、この順に、羽口ごとの個別羽口景観の判定及び総合羽口景観の評価をより正確に行うことができる。ただし、Bの輝度分布を選択したとしても、これに基づき、羽口ごとの個別羽口景観の判定及び総合羽口景観の評価を十分に正確に行えることは、言うまでもない。輝度平均値が過度に高い場合には、画像が過度に明るくなるため、輝度分布の歪度、或いは尖度から、個別羽口景観の異常を正確に判別することができない。
輝度閾値は、過去の操業実績によって決定されるものであるが、好ましくは200である。
ここで、別の方法(比較例)として、Rの輝度平均値が200以上の場合に、カメラ10の絞り値を再設定してRの輝度平均値を200未満に低下させてから、改めて輝度分布を取得する方法も考えられる。しかしながら、この方法では絞り値の再設定処理が必要となるため、処理が煩雑となる。また、輝度分布を正確に作成するためには、絞り値を再設定した後のカメラ10で再度羽口画像を連続的に撮像する必要があり、作業が煩雑となる。
(パラメータ算出部122Dについて)
パラメータ算出部122Dは、RGB選択部122Cで選択した輝度分布及びこの選択された輝度分布の輝度平均値(RGB選択部122Cにおいて算出)から、分散および標準偏差を計算し、この計算結果に基づいて歪度及び/又は尖度を算出する。分散、標準偏差、歪度及び尖度は、以下の式によって算出される。
Figure 2022144010000002
歪度及び/又は尖度の算出は、撮像時間内に取得した羽口画像の全てについて行われる。ただし、本発明はこれに限るものではなく、取得した羽口画像のうち任意の枚数について歪度及び尖度を算出する方法であってもよい。歪度及び尖度の算出結果は、羽口4ごとに記憶部121に保存される。
図3は、三つの輝度分布を模式的に示しており、縦軸及び横軸はそれぞれ画素数及び輝度値に対応している。輝度分布IIは、分布がほぼ正規分布に従っており、輝度平均値を境界として明るい領域と暗い領域とにほぼ均等に分かれている。すなわち、輝度分布IIは、歪度がほぼ0と評価される。輝度分布Iは、輝度分布IIと比べ、分布が輝度値の小さい側に歪んでおり、暗い領域が相対的に多い状態を示している。すなわち、輝度分布Iは、輝度分布IIと比べて歪度が相対的に大きい(歪度>0)と評価される。輝度分布IIIは、輝度分布IIと比べ、分布が輝度値の大きい側に歪んでおり、明るい領域が相対的に多い状態を示している。すなわち、輝度分布IIIは、輝度分布IIと比べて歪度が相対的に小さい(歪度<0)と評価される。
図4は、図3とは異なる三つの輝度分布を模式的に示している。輝度分布Vは、分布がほぼ正規分布に従っており、尖度がほぼ0と評価される。輝度分布IVは、輝度分布Vと比べ、分布が尖っており、特定の輝度が占める領域が相対的に多い状態を示している。すなわち、輝度分布IVは、輝度分布Vと比べて尖度が相対的に大きい(尖度>0)と評価される。輝度分布VIは、輝度分布Vと比べ、分布が尖っておらず、明るい領域と暗い領域とが相対的にまんべんなく存在している状態を示している。すなわち、輝度分布IVは、輝度分布IIと比べて尖度が相対的に小さい(尖度<0)と評価される。
(歪度分布・尖度分布生成部122Eについて)
歪度分布・尖度分布生成部122Eは、パラメータ算出部122Dによって算出された歪度及び/又は尖度に基づいて、歪度分布及び/又は尖度分布を作成する。上述の通り、パラメータ算出部122Dによって算出された、各羽口画像の歪度及び/又は尖度が、羽口4ごとに記憶部121に記憶されている。記憶部121に記憶された各羽口画像の歪度及び/又は尖度のうち、個別羽口景観が正常な状態における羽口4の各羽口画像の歪度及び/又は尖度を、記憶部121から読み出し、歪度分布及び/又は尖度分布を作成する。図5は、歪度分布・尖度分布生成部122Eによって作成された、個別羽口景観が正常な状態におけるある羽口4の歪度分布を模式的に示している。図6は、歪度分布・尖度分布生成部122Eによって作成された、個別羽口景観が正常な状態におけるある羽口4の尖度分布を模式的に示している。図5の横軸は歪度を表し、縦軸は歪度の相対頻度を対数的に表している。図6の横軸は尖度を表し、縦軸は尖度の相対頻度を対数的に示している。
(閾値算出部122Fについて)
閾値算出部122Fは、歪度分布・尖度分布生成部122Eで作成された、個別羽口景観が正常な状態における歪度分布及び/又は尖度分布に基づき、後述する個別羽口景観判定部122Gにおいて用いられる閾値を算出する。図5の歪度分布の平均値Pを算出し、平均値Pに2σ1を加算した値を歪度の上限閾値T1と定め、平均値Pから2σ1を減算した値を歪度の下限閾値T2と定める(σ1は、歪度分布における標準偏差を示す)。また、図6の尖度分布の平均値Qを算出し、平均値Qに2σ2を加算した値を尖度の上限閾値T3と定め、平均値Qから2σ2を減算した値を尖度の下限閾値T4と定める(σ2は、尖度分布における標準偏差を示す)。ここで求められた各閾値は、記憶部121に記憶される。
(個別羽口景観判定部122Gについて)
個別羽口景観判定部122Gは、閾値算出部122Fで算出した閾値T1~T4に基づき、歪度及び尖度からなる二次元座標上にそれぞれの正常範囲D1及びD2を描く(図7A参照)。なお、正常範囲D1及びD2は、上述の方法とは異なる方法(例えば、表示画面における二次元座標外の領域に数値で表示する方法)で作業者に報知することもできる。
個別羽口景観判定部122Gは、新しく取得した羽口画像について上述の処理(レースウェイ特定部122Aが行う処理、輝度分布生成部122Bが行う処理、RGB選択部122Cが行う処理、パラメータ算出部122Dが行う処理)を行うことによって、歪度及び尖度を算出し、これらの算出した歪度及び尖度を二次元座標にプロットして、散布図を作成する(図7B参照)。なお、これらの二次元座標及び散布図を羽口4毎に作成しなければならないことは、言うまでもない。
ここで、個別羽口景観判定部122Gは、プロットしたデータのうち所定割合以上のデータが正常範囲D1及び/又はD2の範囲に含まれているか否かによって、羽口4毎に個別羽口景観を判別することができる(個別羽口景観の定義については、上述したため、説明を繰り返さない)。すなわち、プロットしたデータのうち所定割合以上のデータが正常範囲D1及びD2のいずれかの範囲に含まれるか否かによって個別羽口景観を判別したり(図7A、B参照)、プロットしたデータのうち所定割合以上のデータが正常範囲D1及びD2の双方の範囲(図7C参照)に含まれるか否かによって個別羽口景観を判別したり、プロットしたデータのうち所定割合以上のデータが正常範囲D1(図7D参照)に含まれるか否かによって個別羽口景観を判別したり、プロットしたデータのうち所定割合以上のデータが正常範囲D2(図7E参照)に含まれるか否かによって個別羽口景観を判別することができる。ただし、正常範囲D1及びD2の双方に基づき、個別羽口景観を判別したほうが精度が向上するため、好ましい。所定割合は、操業実績に基づき適宜設定することができるが、少なくとも7割以上に設定することが望ましい。
また、正常範囲D1及びD2の双方を判別の基礎とすることにより、更に、個別羽口景観の不良原因についても推定することができる。例えば、図7A、Bを参照して、プロット総数のうち7割のプロットが、歪度の上限閾値T1と尖度の上限閾値T3とで区切られた右上の領域Yに含まれる場合、生鉱落ちによって個別羽口景観が不良であると推定することができる。また、プロット総数のうち7割のプロットが、歪度の下限閾値T2と尖度の上限閾値T3とで区切られた左上の領域Zに含まれる場合、羽口4や吹き込みランス5の詰まりにより微粉炭吹込み量が減少して、個別羽口景観が不良であると推定することができる。
上述の実施形態において、正常範囲D1及びD2を、歪度分布の平均値から2σ1と、尖度分布の平均値から2σ2と、に設定したが、正常範囲の設定方法は、これに限られない。高炉の操業実績に応じて、歪度分布の平均値からmσ1(mは2以外の自然数)と、尖度分布の平均値からnσ2(nは2以外の自然数)と、に設定してもよい。
(総合羽口景観評価部122Hについて)
総合羽口景観評価部122Hは、個別羽口景観判定部122Gで判定された判定を集計した集計結果から算出した評価値に基づき、高炉全体の総合羽口景観が正常であるか否かを判定する。また、総合羽口景観評価部122Hは、総合羽口景観が異常であると判定した場合、個別羽口景観判定部122Gで推定された羽口ごとの個別羽口景観の不良原因に基づき、総合羽口景観の異常原因を推定することができる。なお、総合羽口景観の定義については、上述したため、説明を省略する。
総合羽口景観が正常であるか否かは、例えば、個別羽口景観判定部122Gで個別羽口景観を判定された全羽口数に対する、個別羽口景観が良好であると判定された羽口数の割合(以下、良好羽口割合と称す)を評価値とし、該評価値が閾値を超えるか否かで判定することができる。本実施形態では、個別羽口景観判定部122Gで個別羽口景観を判定された全羽口数を40とし、該閾値を、過去の操業実績に基づいて0.75に設定したが、これに限られるものではない。
表1は、ある操業条件で操業している高炉の個別羽口景観の判定を集計した集計結果である。表2は、別の操業条件で操業している高炉の個別羽口景観の判定を集計した集計結果である。表1及び2において、正常範囲D1及びD2の双方を満足すると判定された羽口は、「A」と評価した。プロット総数のうち7割以上が図7Aの領域Yにプロットされた羽口は、「B1」と評価した。プロット総数のうち7割以上が図7Aの領域Zにプロットされた羽口は、「B2」と評価した。
Figure 2022144010000003
Figure 2022144010000004
表1を参照して、「A」(個別羽口景観が良好)と評価された羽口数は9であり、良好羽口割合は0.225と算出された。したがって、良好羽口割合が、閾値(0.75)以下であるため、「総合羽口景観が異常である」と評価した。
表2を参照して、「A」(個別羽口景観が良好)と評価された羽口数は39であり、良好羽口割合は0.975と算出された。したがって、良好羽口割合が、閾値(0.75)を超えたため、「総合羽口景観が正常である」と評価した。
総合羽口景観が異常であると判定された場合、高炉のオペレーターは、これを改善するアクションを実施することができる。改善アクションとしては、炉頂からの装入コークス量を増加すること(増骸)や、羽口・供給管の詰まりを取り除くこと(設備清掃)などがあげられる。
本実施形態のように、個別羽口景観判定部122Gにおいて歪度及び尖度の双方を用いて個別羽口景観を判定する場合、上述の通り、個別羽口景観の不良原因を推定することができる。総合羽口景観評価部122Hは、総合羽口景観が異常であると判定した場合、この推定された不良原因に基づき、総合羽口景観の異常原因を推定することができる。総合羽口景観の判定結果を報知する際に、その推定結果(総合羽口景観の異常の原因)を併せて報知することにより、オペレーターが改善アクションを選択し易くなる。
例えば、表1では、評価が「B1」(生鉱落ちによる個別羽口景観の不良)に偏在しているため、総合羽口景観の異常の原因が「炉内の還元不足」であると推定される。したがって、総合羽口景観の評価結果を「還元不足による総合羽口景観の異常」と報知することにより、オペレーターは容易に改善アクション「増骸」を選択することができる。また、評価が「B2」に偏在している場合には、総合羽口景観の異常の原因が「羽口4や吹き込みランス5の詰まり」であると推定される。したがって、総合羽口景観の評価結果を「微粉炭詰まりによる総合羽口景観の異常」と報知することにより、オペレーターは容易に改善アクション「設備清掃」を選択することができる。
総合羽口景観評価部122Hにおける総合羽口景観の評価結果は、コントローラ122によって、演算処理装置12が備えるディスプレイ等の出力装置や演算処理装置12の外部に設けられたディスプレイ等の出力装置等に表示することができる。ただし、これに限るものではなく、音声出力等の他の方法によって報知してもよい。
上述の各部が行う処理について、図8及び図9のフローチャートを参照しながら、説明する。
図8は、撮像処理から図7Aの正常範囲D1及びD2を算出するまでの処理を示したフローチャートである。なお、図8のフローチャートに示す処理は、個別羽口景観が正常なときに行うものとする。個別羽口景観が正常であるか否かは、例えばコークス比に基づき判別することができる。図9は、総合羽口景観の評価処理を行うためのフローチャートである。
図8を参照して、ステップS101(請求項1における羽口画像取得工程に相当)において、コントローラ122は、所定のフレームレートにしたがってカメラ10を作動させ、連続的に羽口画像を撮像する。取得した羽口画像のデータは、記憶部121に順次記録される。所定の撮像時間が経過すると(ステップS102 Yes)、処理はステップS103に進む。
ステップS103(請求項1におけるレースウェイ特定工程に相当)において、レースウェイ特定部122Aは、連続的に取得した羽口画像のうち任意の二枚を比較し、輝度差が大きい画素群に対応した部分をレースウェイと見做し、輝度差が小さい画素群に対応した部分をバックグラウンドと見做す処理を行う。このステップS103に示す処理が、取得した羽口画像毎に行われることは言うまでもない。
ステップS104(請求項1における輝度分布生成工程に相当)において、輝度分布生成部122Bは、ステップS103で特定されたそれぞれの羽口画像におけるレースウェイ対応部分の輝度分布を作成する。輝度分布は、光の三原色であるR、G、B毎に作成される。
RGB選択部122Cは、ステップS104で作成されたRの輝度分布に基づいて、輝度平均値を算出し、Rの輝度平均値が200(輝度閾値)未満であるか否かを判定する(ステップS105)。Rの輝度平均値が200未満(ステップS105 Yes)の場合、Rの輝度分布が、パラメータ算出部122Dで使用される輝度情報として選択される(ステップS106)。Rの輝度平均値が200以上(ステップS105 No)の場合、RGB選択部122Cは、輝度分布生成部122Bで作成されたGの輝度分布に基づいて、輝度平均値を算出し、Gの輝度平均値が200(輝度閾値)未満であるか否かを判定する(ステップS107)。Gの輝度平均値が200未満(ステップS107 Yes)の場合には、Gの輝度分布が、パラメータ算出部122Dで使用される輝度情報として選択される(ステップS108)。Gの輝度平均値が200以上(ステップS107 No)の場合には、Bの輝度分布が、パラメータ算出部122Dで使用される輝度情報として選択される(ステップS109)。
パラメータ算出部122Dは、ステップS106、ステップS108またはステップS109で選択された、RGBのいずれかの輝度分布及びこの選択された輝度分布の輝度平均値(ステップS105またはS107において算出)に基づき、分散および標準偏差を計算し、この計算結果に基づいて歪度及び尖度を算出する(ステップS110)。ステップS110は、請求項1におけるパラメータ算出工程に相当する。歪度及び尖度の算出結果は、羽口ごとに記憶部121に保存される。なお、歪度及び尖度の算出方法については、説明を繰り返さない。
ステップS111において、歪度分布・尖度分布生成部122Eは、ステップS110において算出された歪度及び尖度に基づいて、歪度分布及び尖度分布を作成する。
閾値算出部122Fは、ステップS111で作成された歪度分布及び尖度分布に基づき、個別羽口景観判定部122Gにおいて用いられる閾値を算出する(ステップS112)。閾値の算出方法については、説明を繰り返さない。
図9を参照して、個別羽口景観判定部122Gは、図8に記載のS101~S110に示す処理を実施することによって、新たに取得した各羽口画像の歪度及び尖度を羽口ごとに算出し、この算出された歪度及び尖度に基づき、図8のステップS112で算出された閾値を用いて、羽口ごとに個別羽口景観を判定する(ステップS114)。ステップS114は、請求項1における個別羽口景観判定工程に相当する。本フローチャートでは、歪度と尖度との双方をパラメータとしているため、個別羽口景観の良否の判定に加え、個別羽口景観が不良である原因についての推定も行うことができる。個別羽口景観の判定方法については、上述したため、説明を省略する。個別羽口景観の判定は、羽口が所定数(本実施形態では、すべての羽口)に達するまで行われ(ステップS115 No)、所定数に達すると(ステップS115 Yes)、個別羽口景観の判定を終了し、処理はステップS116に進む。
総合羽口景観評価部122Hは、ステップS114で判定された羽口ごとの個別羽口景観に基づき、総合羽口景観が正常であるか否かを判定する(ステップS116)。ステップS116は、請求項1における総合羽口景観評価工程に相当する。総合羽口景観が正常であるか否かは、良好羽口割合が、閾値を超えるか否かで判定することができる。
総合羽口景観評価部122Hにおいて、総合羽口景観が正常であると判定された場合には(ステップS116 Yes)、総合羽口景観が正常であることを報知する(ステップS117)。一方、総合羽口景観評価部122Hにおいて、総合羽口景観が異常であると判定した場合には、ステップS114において推定された、羽口ごとの個別羽口景観の不良原因に基づいて、総合羽口景観の異常原因が推定され(ステップS118)、その推定結果(総合羽口景観の異常原因)を、総合羽口景観が異常であることと併せて報知する(ステップS119)。総合羽口景観の異常原因の推定方法については、説明を繰り返さない。
オペレーターは、異常原因に応じた改善アクションを取ることができるが、この点については説明を繰り返さない。
10 カメラ 10A 撮像素子 12 演算処理装置 121 記憶部
122 コントローラ 122A レースウェイ特定部 122B 輝度分布生成部 122C RGB選択部 122D パラメータ算出部
122E 歪度分布・尖度分布生成部 122F 閾値算出部
122G 個別羽口景観判定部 122H 総合羽口景観評価部

Claims (6)

  1. 高炉の羽口景観評価方法であって、
    撮像素子を備えたカメラによって羽口画像を連続的に取得する羽口画像取得工程と、
    前記羽口画像取得工程で取得した各羽口画像のうちレースウェイに対応した画像部分を特定するレースウェイ特定工程と、
    前記レースウェイ特定工程によって特定されたレースウェイに対応する画像部分の輝度分布を、光の三原色それぞれについて作成する輝度分布生成工程と、
    前記輝度分布生成工程で作成した輝度分布のうち輝度の平均値が輝度閾値未満となる輝度分布から、歪度及び/又は尖度を算出するパラメータ算出工程と、
    前記パラメータ算出工程で算出した歪度及び/又は尖度の大小に基づき、個別羽口景観を羽口ごとに判定する個別羽口景観判定工程と、
    前記個別羽口景観判定工程における判定を集計した集計結果から算出した評価値に基づき、少なくとも、高炉全体の総合羽口景観の正常又は異常を判定する総合羽口景観評価工程と、
    を有することを特徴とする高炉の羽口景観評価方法。
  2. 前記パラメータ算出工程において、歪度及び尖度の双方を算出し、
    前記個別羽口景観判定工程において、前記パラメータ算出工程で算出した歪度及び尖度の大小に基づき、羽口ごとに、前記個別羽口景観の良否を判定するとともに前記個別羽口景観の不良原因を推定し、
    前記総合羽口景観評価工程は、前記総合羽口景観が異常であると判定した場合、前記個別羽口景観判定工程で推定された羽口ごとの前記個別羽口景観の不良原因に基づき、前記総合羽口景観の異常原因を推定することを特徴とする請求項1に記載の高炉の羽口景観評価方法。
  3. 赤色の輝度の平均値が前記輝度閾値未満である場合には、赤色の輝度分布に基づき、前記パラメータ算出工程を実施し、
    赤色の輝度の平均値が前記輝度閾値以上であって、かつ、緑色の輝度の平均値が前記輝度閾値未満である場合には、緑色の輝度分布に基づき、前記パラメータ算出工程を実施し、
    赤色及び緑色の輝度の平均値が前記輝度閾値以上である場合には、青色の輝度分布に基づき、前記パラメータ算出工程を実施することを特徴とする請求項1または2に記載の高炉の羽口景観評価方法。
  4. 前記輝度閾値は、200であることを特徴とする、請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の高炉の羽口景観評価方法。
  5. 高炉の羽口景観評価装置であって、
    撮像素子を備えたカメラによって連続的に取得された各羽口画像のうち、レースウェイに対応した画像部分を特定するレースウェイ特定部と、
    前記レースウェイ特定部によって特定されたレースウェイに対応する画像部分の輝度分布を、光の三原色それぞれについて作成する輝度分布生成部と、
    前記輝度分布生成部で作成した輝度分布のうち輝度の平均値が輝度閾値未満となる輝度分布から、歪度及び/又は尖度を算出するパラメータ算出部と、
    前記パラメータ算出部で算出した歪度及び/又は尖度の大小に基づき、個別羽口景観を羽口ごとに判定する個別羽口景観判定部と、
    前記個別羽口景観判定部における判定を集計した集計結果から算出した評価値に基づき、少なくとも、高炉全体の総合羽口景観の正常又は異常を判定する総合羽口景観評価部と、
    を有することを特徴とする高炉の羽口景観評価装置。
  6. 高炉の羽口景観評価プログラムであって、
    撮像素子を備えたカメラによって連続的に取得された各羽口画像のうち、レースウェイに対応した画像部分を特定するレースウェイ特定ステップと、
    前記レースウェイ特定ステップによって特定されたレースウェイに対応する画像部分の輝度分布を、光の三原色それぞれについて作成する輝度分布生成ステップと、
    前記輝度分布生成ステップで作成した輝度分布のうち輝度の平均値が輝度閾値未満となる輝度分布から、歪度及び/又は尖度を算出するパラメータ算出ステップと、
    前記パラメータ算出ステップで算出した歪度及び/又は尖度の大小に基づき、個別羽口景観を羽口ごとに判定する個別羽口景観判定ステップと、
    前記個別羽口景観判定ステップにおける判定を集計した集計結果から算出した評価値に基づき、少なくとも、高炉全体の総合羽口景観の正常又は異常を判定する総合羽口景観評価ステップと、
    をプロセスコンピュータに実行させるための羽口景観評価プログラム。

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