JP2015025187A - 異常検知方法および高炉操業方法 - Google Patents

異常検知方法および高炉操業方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高炉周方向における輝度情報の偏りを自動的に検知することができる異常検知方法および高炉操業方法を提供する。
【解決手段】異常検知装置10は、高炉1の複数の羽口11近傍に設置した羽口カメラ31および画像処理装置7を含む。画像処理装置7の代表輝度ベクトル収集部771は、事前に羽口カメラにより同時に撮影された羽口画像毎に各画素の輝度値に基づいて代表輝度を決定し、代表輝度ベクトルを時系列で収集する。指標抽出部773は、時系列で収集した代表輝度ベクトルの主成分分析を行い、主成分ベクトルを抽出する。また、代表輝度ベクトル収集部は、操業時において羽口カメラにより同時に撮影された羽口画像から代表輝度ベクトルを収集する。異常検知処理部775は、収集した代表輝度ベクトルから主成分ベクトル方向に下ろした垂線の長さを評価値として算出し、評価値を所定の閾値と比較することによって高炉の異常を検知する。
【選択図】図2

Description

本発明は、高炉の複数の羽口近傍に設置したカメラにより撮影された羽口画像から高炉の異常を検知する異常検知方法および高炉操業方法に関する。
安定した高炉操業を実現するための判断基準の1つとして、高炉の羽口を介して観察される高炉内レースウェイ部の輝度情報が挙げられる。この輝度情報は、炉熱の高低や微粉炭の燃焼度、未溶融鉱石の落下情報といった高炉の操業上重要な情報を含む。羽口を介した輝度情報の観察は、1日に数回程度、オペレータが覗き窓を覗くことで行う官能検査により実施されている。また、近年では、羽口近傍にカメラを設置し、このカメラによって撮影される画像(羽口画像)を監視室内でモニタ表示して集中監視する場合も増えている(例えば、特許文献1を参照)。
ここで、羽口は、高炉の周方向に複数設けられている。覗き窓を直接覗く場合および監視室で集中監視する場合のいずれの場合も、オペレータは、高炉周方向の複数の羽口毎の輝度情報のばらつき(高炉周方向での輝度情報の偏り)を注視することによって、各羽口近傍における異常の発生を直感的に検知している。
一方、特許文献2には、高炉周方向の複数の羽口のうちの3箇所以上にカメラや輝度計を取り付け、各箇所における上方からの未溶融鉱石の落下回数を計算することで検出した落下頻度に基づいて、炉頂から投入する鉱石とコークスの比率を調整する技術が開示されている。
特開2004−183956号公報 特開平5−186811号公報
しかしながら、上記した特許文献2の技術は、未溶融鉱石の落下回数を高炉全体でくまなく検知するという目的のために複数の羽口近傍を撮影した羽口画像を利用するものであり、高炉の異常を検知するためにオペレータが注視している上記高炉周方向での輝度情報の偏りを検知するものではない。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、高炉周方向における輝度情報の偏りを自動的に検知することができる異常検知方法および高炉操業方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明にかかる異常検知方法は、高炉の複数の羽口近傍に設置したカメラにより撮影された羽口画像から前記高炉の異常を検知する異常検知方法であって、事前に前記カメラにより同時に撮影された羽口画像毎に各画素の輝度値に基づいて代表輝度を決定し、該代表輝度によって定まる代表輝度ベクトルを時系列で収集する収集ステップと、前記時系列で収集した代表輝度ベクトルの主成分分析を行い、主成分ベクトルを抽出する抽出ステップと、操業時において前記カメラにより同時に撮影された羽口画像から前記代表輝度ベクトルを収集し、該代表輝度ベクトルから前記主成分ベクトル方向に下ろした垂線の長さを評価値として算出する算出ステップと、前記評価値を所定の閾値と比較することによって前記高炉の異常を検知する異常検知ステップと、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、高炉周方向における輝度情報の偏りを自動的に検知することができる。
図1は、異常検知装置が適用される高炉の概略構成例を示す模式図である。 図2は、異常検知装置の構成例を示す模式図である。 図3は、羽口画像の一例を示す模式図である。 図4は、羽口画像の輝度値の時系列変化の一例を示す図である。 図5は、8次元空間における時系列の代表輝度ベクトルの分布例を示す図である。 図6は、主成分方向および主成分からの逸脱方向を説明する図である。 図7は、評価値の算出を説明する説明図である。 図8は、評価値を用いた異常判定を説明する図である。 図9は、指標抽出処理の処理手順を示すフローチャートである。 図10は、異常検知処理の処理手順を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明の異常検知方法および高炉操業方法を実施するための形態について説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付して示している。
図1は、本実施の形態の異常検知装置10(図2を参照)が適用される高炉1の概略構成例を示す模式図である。図1に示すように、高炉1は、炉頂から鉄鉱石21とコークス23とを装入し、炉底で得られた銑鉄(溶銑)25をスラグ27と分離して炉外へ排出するものであり、炉下部に設けられた羽口11から熱風を吹き込み、コークス23を熱源に鉄鉱石21を還元・溶解して溶銑25を得る。スラグ27は、溶銑25よりも比重が小さいため、溶銑25の上層に分離する。
この高炉1において、羽口11には、熱風を送風するための送風管13の一端が接続される。送風管13の途中には、送風管13を貫通してランス15が設置されており、このランス15によって熱風中に微粉炭が投入される(矢印Y11)。送風管13内を送風される熱風(矢印Y13)は、微粉炭とともに羽口11から高炉1の内部へと導入され、主として羽口11の熱風送風方向先方のレースウェイ17と呼ばれる燃焼空間において燃焼に寄与する。
送風管13の羽口11と対向する他端側には、羽口観察ユニット3が設置されている。この羽口観察ユニット3は、操業中の高炉1の状況、具体的には、送風管13内の様子や羽口11を介して高炉1内の様子(炉況)を撮影するための羽口カメラ(カメラ)31と、高炉1の状況を目視によって観察するための覗き窓33と、図1中に一点鎖線で示す光路を羽口カメラ31側と覗き窓33側とに分岐させるためのハーフミラー35とを設置してユニット化したものである。
ここで、羽口11は、高炉1の周方向に複数配列されて設けられており、羽口観察ユニット3は、これら複数の羽口11と一端が接続された送風管13の他端側の全部または一部に設置され、各々の羽口カメラ31が異常検知装置10を構成する。
図2は、本実施の形態の異常検知装置10の構成例を示す模式図であり、高炉1の周方向に配列された羽口11と、羽口観察ユニット3として設置される羽口カメラ31との位置関係を併せて示している。本実施の形態では、図2に示すように、高炉1の周方向に沿って略等間隔で選択された8つの羽口11に羽口カメラ31(31−1〜31−8)を設置している。各羽口カメラ31は、高炉1の状況を撮影した羽口画像の画像データを随時後述する画像取得装置5に出力する。なお、羽口カメラ31は、少なくとも複数の羽口11に設置されていればよく、どの羽口11に設置するのかやその数は適宜設定してよい。
そして、異常検知装置10は、上記したように複数(例えば8つ)の羽口11に設置された複数の羽口カメラ31と、画像取得装置5と、画像処理装置7とを含む。画像取得装置5および画像処理装置7は、ワークステーションやパソコン等の汎用コンピュータを用いて実現される。
画像取得装置5は、高炉1の操業中に各羽口カメラ31により連続的に撮影される羽口画像(動画)の画像データを随時取り込んで画像処理装置7に転送する。
画像処理装置7は、主な機能部として、入力部71と、表示部73と、記録部75と、処理部77とを含む。
入力部71は、高炉1の異常検知等に必要な情報を入力するためのものであり、操作入力に応じた入力信号を処理部77に出力する。この入力部71は、キーボードやマウス、タッチパネル、各種スイッチ等の入力装置によって実現される。表示部73は、例えば各羽口カメラ31により撮影される羽口画像のモニタ表示や、高炉1の異常報知等を行うためのものであり、処理部77から入力される表示信号に基づいて各種画面を表示する。この表示部73は、LCDやELディスプレイ、CRTディスプレイ等の表示装置によって実現される。
記録部75は、更新記録可能なフラッシュメモリ、内蔵あるいはデータ通信端子で接続されたハードディスク、メモリカード等の情報記録媒体およびその読み書き装置等によって実現され、用途に応じた記録装置を適宜採用して用いることができる。この記録部75には、画像処理装置7を動作させ、この画像処理装置7が備える種々の機能を実現するためのプログラムや、このプログラムの実行中に使用されるデータ等が事前に記録され、あるいは処理の都度一時的に記録される。
処理部77は、CPU等で実現され、入力部71から入力される入力信号、記録部75に記録されるプログラムやデータ等に基づいて、画像処理装置7を構成する各部への指示やデータの転送等を行って画像処理装置7の動作を制御する。この処理部77は、代表輝度ベクトル収集部771と、指標抽出部773と、異常検知処理部775とを含み、羽口画像を画像処理して高炉1の状況を監視し、高炉1の異常を検知する処理を行う。
次に、異常検知装置10が行う高炉1の異常検知の原理について説明する。図3は、羽口画像の一例を示す模式図である。図3に示すように、羽口画像には、羽口11奥の燃焼する高炉1内の様子とともに、羽口11手前のランス15や、ランス15から投入される微粉炭29が煙状に撮影される。このような羽口画像の輝度情報は、上記したように、例えば炉熱の高低や微粉炭の燃焼度、未溶融鉱石の落下情報といった高炉1の操業上重要な情報を含んでおり、高炉1の状況が正常なときには各羽口カメラ31−1〜31−8において同じような羽口画像が撮影される一方、正常時とは異なる状況(本明細書において、「異常」と呼ぶ。)が発生すると、発生した異常が撮影された羽口画像において輝度値が低下し、あるいは上昇する。
図4は、複数の羽口11の羽口画像から得られる輝度値の時系列変化の一例を示す図である。図4では、4枚の羽口画像から得た輝度値変化L11,L13,L15,L17を示している。
正常時の羽口画像の輝度値変化は、時間推移に伴って起こる通常の炉熱変化(正常炉況変化)に応じた規則性を示す。例えば、図4中に破線で囲って示す期間T11のように、各羽口画像の輝度値は、その値に多少の大小はあるものの同じような軌跡を描いて変化する。すなわち、高炉1内の温度が上昇傾向にある期間T111では輝度値は全ての羽口画像で漸次上昇するし、高炉1内の温度が維持される期間T113では輝度値変化は平坦となり、高炉1内の温度が下降傾向にある期間T115では輝度値は漸次下降する。
これに対し、図4中に一点鎖線で囲って示す期間T13のように、高炉1の一部で異常の発生による炉況変化(異常炉況変化)が生じると、この異常炉況変化を撮影した羽口画像の輝度値変化L15の方向が、その他の羽口画像の輝度値変化L11,L13,L17が描く正常炉況変化の方向から部分的に逸脱する。さらに、図4中に二点鎖線で囲って示す期間T15のように、高炉1の全体で異常が発生して異常炉況変化が拡大すると、各羽口画像の輝度値変化L11,L13,L15,L17の方向が正常炉況変化の方向から全体的に逸脱し、各々が別個の変化傾向を示すようになる。
以上のような輝度値の時系列変化に現れる異常の種類としては、特定の羽口11または全部の羽口11における炉熱変化や微粉炭燃焼度の異常、未溶融鉱石の落下によるものの他にも、様々なものが考えられる。例えば、送風管13内でランス15が折れた場合が挙げられる(ランス折損時)。ランス15が折れて羽口カメラ31の視界から外れる等すると、それまでランス15によって遮られていた羽口11奥の様子が撮影されるようになるため、正常時の羽口画像と比較して画像内の高輝度領域が増大する。また、別の異常として、高炉1内の溶融物レベル(すなわちスラグ27の上面レベル)が操業上安全な液位を超えて上昇する場合がある(ノロ湧き時)。溶融物レベルの上昇は、羽口11を溶損する等操業トラブルの原因となる。溶融物レベルが羽口カメラ31の視界まで達すると、羽口画像にスラグ27が上昇してくる様子が撮影されるため、画像内の低輝度領域が増大する。また、別の異常として、ランス15から投入される微粉炭の飛散方向が変化する場合がある(PCI流れ方向異常時)。このような場合も、変化の前後で画像内の輝度値の高低が変動する。
本実施の形態では、各羽口画像から得られる前述のような輝度値の時系列変化に着目し、事前に指標を抽出する(指標抽出処理)。そのために、先ず、操業中に撮影される8枚の羽口画像毎に決定した代表輝度を該当する羽口画像を撮影した羽口カメラ31−1〜31−8の代表輝度とし、次式(1)に示す1組のベクトル情報(代表輝度ベクトル)V(t)として収集する。
Figure 2015025187
ここで、代表輝度としては、例えば、該当する羽口画像内の各画素の輝度値の最大値(最大輝度)、最小値(最低輝度)、平均値(平均輝度)、中間値(中間輝度)等を用いることができる。いずれの値を代表輝度とするのかは、検知したい異常の種類に応じて最適なものを選択すればよい。例えば、ノロ湧き時を検知したい場合であれば、低輝度領域の増大が反映される平均輝度を用いる。
以上のようにして収集される代表輝度ベクトルV(t)は、N次元空間(Nは羽口カメラ31の数;本実施の形態では8次元空間)内の1点によって表すことができる。図5は、8次元空間における時系列の代表輝度ベクトルV(t)の分布例を示す図である。十分な数の代表輝度ベクトルV(t)を収集すると、正常時の羽口画像から収集した代表輝度ベクトルV(t)を表す8次元空間内の点P1は、代表輝度ベクトルV(t)の主要な主成分の方向、すなわち、輝度値の正常炉況変化の方向に分散した楕円体状に分布する。
図6は、主成分方向Aおよび主成分からの外れ度合を説明する図である。代表輝度ベクトルV(t)を表す点のうち、正常時の点P21は、上記したように、代表輝度ベクトルV(t1)の主成分方向(楕円体の長軸方向)Aに分散した楕円体状に分布する。例えば正常操業の範囲で図5に示されるような輝度変化が生じている場合は、代表輝度ベクトルV(t)を表す点P23は同じく楕円体状分布内に存在する。これに対し、異常時では、代表輝度の1つまたは複数が正常炉況変化の方向から外れて想定外方向へと変化するため、主成分方向Aに直交する主成分から外れる成分(以下、「外れ成分」と呼ぶ。)が増加する。したがって、図4の期間T13のように高炉1の一部で異常炉況変化が生じたときの代表輝度ベクトルV(t)を表す点P25は、楕円体状の分布内からその想定外変化の方向へと外れる(矢印Y23)。
そこで、指標抽出処理では、上記したように収集した十分な数の代表輝度ベクトルV(t)に対して主成分分析を行い、主成分方向Aにからの外れ度合を指標として抽出する。
異常検出の際は、同様の要領で操業中に撮影される羽口画像から随時代表輝度ベクトルV(t)を収集し、評価値を閾値処理することで高炉1の異常を検知する(異常検知処理)。図7は、評価値の算出を説明する説明図であり、図8は、評価値を用いた異常判定を説明する図である。
例えば、図7に示すように、操業時において点P3によって表される代表輝度ベクトルV(t4)を新たに収集したとする。評価値は、収集した代表輝度ベクトルV(t4)と、主成分ベクトルA(長さ1の単位ベクトル)との内積A・V(t)を用いて√[{V(t)}−{A・V(t)}]により計算する。この評価値は、代表輝度ベクトルV(t)から主成分ベクトルA方向に下ろした垂線の長さであり、代表輝度ベクトルV(t4)の主成分方向からの外れ度合を表し、外れ度合が増加するほど(想定外方向への変化が大きいほど)評価値は大きくなる。
そして、評価値を用いた異常判定では、評価値すなわち主成分から外れる成分の割合が、図8中にハッチングを付して示すように−α以上α以下の閾値範囲として予め定められる正常範囲に属するのか、閾値範囲外である異常範囲に属するのかによって異常を判定する。例えば、8次元空間内の点P41によって表される代表輝度ベクトルV(t5)のように評価値が閾値範囲内の場合は、高炉1の状況を正常と判定する。一方、点P43によって表される代表輝度ベクトルV(t6)のように評価値が閾値範囲外の場合は、高炉1の状況を異常と判定する。
次に、異常検知装置10が行う具体的な処理手順について説明する。図9は、画像処理装置7が行う指標抽出処理の処理手順を示すフローチャートである。また、図10は、画像処理装置7が行う異常検知処理の処理手順を示すフローチャートである。異常検知装置10は、画像処理装置7が事前に図9の処理手順に従って指標抽出処理を行った上で、画像処理装置7が図10の処理手順に従って異常検知処理を行うことで異常検知方法および高炉操業方法を実施する。
すなわち、指標抽出処理では、図9に示すように、代表輝度ベクトル収集部771が先ず、事前に画像取得装置5から転送される8枚の羽口画像から例えば所定の時間間隔毎等のタイミングで代表輝度ベクトルV(t)を収集する(ステップS11;収集ステップ)。具体的には、代表輝度ベクトル収集部771は、該当するタイミングで各羽口カメラ31により撮影された8枚の羽口画像毎に各画素の輝度値に基づいて代表輝度を決定し、決定した8枚の羽口画像毎の代表輝度によって定まる上記式(1)に示す代表輝度ベクトルV(t)を得る。そして、代表輝度ベクトル収集部771は、この代表輝度ベクトルV(t)の収集を所定期間行うことで、一連の複数の代表輝度ベクトルV(t)を時系列で収集する。
続くステップS13では、指標抽出部773が、以上のように過去の操業時に収集した一連の代表輝度ベクトルV(t)に対して主成分分析を行い、主成分ベクトルAを抽出する(抽出ステップ)。そして、指標抽出部773は、抽出した主成分ベクトルAを記録部75に保存する(ステップS15)。
また、以上のようにして指標抽出処理を行った後の操業時においては、図10に示す異常検知処理を例えば所定の時間間隔毎に実行する。この異常検知処理では、先ず、算出ステップとしてステップS21〜ステップS23の処理を行う。すなわち、代表輝度ベクトル収集部771が先ず、図9のステップS11と同様の手順により、該当するタイミングで画像取得装置5から転送された8枚の羽口画像から代表輝度ベクトルV(t)を収集する(ステップS21)。その後、異常検知処理部775が、記録部75から主成分ベクトルAを読み出し、ステップS21で収集した代表輝度ベクトルV(t)と、読み出した主成分ベクトルAとの内積At・V(t)により√[{V(t)}−{A・V(t)}]を評価値として算出する(ステップS23)。
続いて、異常検知ステップとしてステップS25〜ステップS27の処理を行う。すなわち、異常検知処理部775は、ステップS23で算出した評価値を閾値処理し(ステップS25)、評価値が所定の閾値範囲外か否かを次式(2)に従って判定する(ステップS27)。
Figure 2015025187
そして、異常検知処理部775は、評価値が閾値範囲外の場合には(ステップS27:Yes)、高炉1に異常が発生したと判定してその旨を表示部73に警告表示する処理を行う(ステップS29)。なお、ここでの処理は、少なくとも高炉1に異常が発生したことをオペレータに報知できればよく、スピーカ等の出力装置によって警告音を出力して異常の発生を報知する構成としてもよい。また、ステップS29において高炉1に異常が発生したと判定したか否かに応じて高炉1の操業条件を制御し、発生した異常への対処を行う。
以上説明したように、本実施の形態では、各羽口カメラ31−1〜31−8により同時に撮影された羽口画像毎の8つの代表輝度を1組とした代表輝度ベクトルV(t)に対する主成分分析を行い、主成分ベクトルAを指標として抽出することとした。そして、操業時に収集した代表輝度ベクトルV(t)と主成分ベクトルAとの内積等により計算される主成分からの外れ度合を評価値として算出し、異常の発生を検知することとした。
これによれば、高炉1周方向の複数の羽口11近傍の羽口カメラ31−1〜31−8により撮影した羽口画像の一部または全部において、その輝度値が正常炉況変化の方向とは異なる想定外方向へと不均一に変化した場合に、操業中の高炉1において正常時の高炉1の状況とは異なる状況(異常)が発生したとして検知することができる。したがって、従来は、オペレータが、覗き窓33を覗くことで各羽口11の近傍を目視し、あるいは、監視室において各羽口11近傍の羽口画像を集中監視することによって直感的に検知していた高炉1周方向における輝度情報の偏りを自動的に検知することができる。
1 高炉
11 羽口
13 送風管
15 ランス
17 レースウェイ
21 鉄鉱石
23 コークス
25 溶銑
27 スラグ
10 異常検知装置
3 羽口観察ユニット
31(31−1〜31−8) 羽口カメラ
5 画像取得装置
7 画像処理装置
71 入力部
73 表示部
75 記録部
77 処理部
771 代表輝度ベクトル収集部
773 指標抽出部
775 異常検知処理部

Claims (5)

  1. 高炉の複数の羽口近傍に設置したカメラにより撮影された羽口画像から前記高炉の異常を検知する異常検知方法であって、
    事前に前記カメラにより同時に撮影された羽口画像毎に各画素の輝度値に基づいて代表輝度を決定し、該代表輝度によって定まる代表輝度ベクトルを時系列で収集する収集ステップと、
    前記時系列で収集した代表輝度ベクトルの主成分分析を行い、主成分ベクトルを抽出する抽出ステップと、
    操業時において前記カメラにより同時に撮影された羽口画像から前記代表輝度ベクトルを収集し、該代表輝度ベクトルから前記主成分ベクトル方向に下ろした垂線の長さを評価値として算出する算出ステップと、
    前記評価値を所定の閾値と比較することによって前記高炉の異常を検知する異常検知ステップと、
    を含むことを特徴とする異常検知方法。
  2. 前記羽口画像内の輝度値の最大値を前記代表輝度として前記代表輝度ベクトルを収集することを特徴とする請求項1に記載の異常検知方法。
  3. 前記羽口画像内の輝度値の平均値を前記代表輝度として前記代表輝度ベクトルを収集することを特徴とする請求項1に記載の異常検知方法。
  4. 前記羽口画像内の輝度値の最小値を前記代表輝度として前記代表輝度ベクトルを収集することを特徴とする請求項1に記載の異常検知方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の異常検知方法を用いて高炉の異常を検知し、前記高炉の異常が検知されたか否かに応じて前記高炉の操業条件を制御することを特徴とする高炉操業方法。
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