JP2022142819A - 空調システム - Google Patents

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Yukimi Kishimoto
将秀 福本
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【課題】加湿装置によって加湿された空気を複数の送風機の風量バランスに応じて、それぞれの送風機に供給することが可能な空調システムを提供する。【解決手段】空調システムは、外部から空気を導入可能に構成された空調ユニット1と、空調ユニット1に設置され、空調ユニット1の空気を温調するエアーコンディショナ3と、空調ユニット1に設置され、エアーコンディショナ3によって温調された空気を加湿する加湿装置51と、空調ユニット1の空気を空調ユニット1とは独立した複数の被空調空間に搬送する第一送風機4a及び第二送風機4bと、を備える。そして、加湿装置51は、加湿した空気を第一送風機4aに向けて吹き出す第一加湿吹出口62aと、加湿した空気を第二送風機4bに向けて吹き出す第二加湿吹出口62bとを有する。【選択図】図2

Description

本発明は、複数の空間を空調する空調システムに関する。
従来、住居に対して全館空調機での空調が行なわれている。また、省エネルギー住宅需要の高まりと規制強化に伴い、高断熱・高気密住宅が増加していくことが予想されており、その特徴に適した空調システムが要望されている。
こうした空調システムとして、複数の空間(居室)等における空気の温湿度が目標温湿度となるように、複数の空間等から空調室に搬送されてくる空気を、空調室内において所定の温湿度に空調した上で、複数の空間等のそれぞれに搬送する全館空調システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2020-63899号公報
従来の全館空調システムでは、空調室内に設置された複数の送風機によって空調室の空気を複数の空間等のそれぞれに搬送している。このため、加湿された空気を複数の送風機の風量バランスに応じて連続的に搬送するには、空調室の空気全体を加湿しておく必要があった。しかしながら、加湿装置の加湿能力にも限界があり、複数の空間への空気の搬送量(供給量)がさらに多くなると、加湿装置による空調室の空気全体の加湿が間に合わなくなる可能性が高い。つまり、加湿装置は、空調室の空気の一部しか加湿できない状況となる。この結果、加湿装置によって加湿された一部の空気が、加湿装置の近傍に位置する特定の送風機に偏って供給されることが懸念される。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、加湿装置によって加湿された空気を複数の送風機の風量バランスに応じて、それぞれの送風機に供給することが可能な空調システムを提供するものである。
この目的を達成するため、本発明に係る空調システムは、外部から空気を導入可能に構成された空調ユニットと、空調ユニットに設置され、空調ユニットの空気を温調するエアーコンディショナと、空調ユニットに設置され、エアーコンディショナによって温調された空気を加湿する加湿装置と、空調ユニットの空気を空調ユニットとは独立した複数の被空調空間に搬送する第一送風機及び第二送風機と、を備える。そして、加湿装置は、加湿した空気を第一送風機に向けて吹き出す第一吹出口と、加湿した空気を第二送風機に向けて吹き出す第二吹出口とを有することを特徴とするものである。
本発明によれば、加湿装置によって加湿された空気を複数の送風機の風量バランスに応じて、それぞれの送風機に供給することが可能な空調システムを提供することができる。
図1は、本発明の実施の形態1に係る空調システムの接続概略図である。 図2は、空調システムを構成する空調ユニットの正面模式図である。 図3は、空調システムを構成する加湿装置の概略断面図である。 図4は、空調ユニットにける加湿装置の概略上面図である。 図5は、空調ユニット内の空気の流れを示す側面模式図である。 図6は、加湿装置から送風機への空気の流れを示す正面模式図である。
本発明に係る空調システムは、外部から空気を導入可能に構成された空調ユニットと、空調ユニットに設置され、空調ユニットの空気を温調するエアーコンディショナと、空調ユニットに設置され、エアーコンディショナによって温調された空気を加湿する加湿装置と、空調ユニットの空気を空調ユニットとは独立した複数の被空調空間に搬送する第一送風機及び第二送風機と、を備える。そして、加湿装置は、加湿した空気を第一送風機に向けて吹き出す第一吹出口と、加湿した空気を第二送風機に向けて吹き出す第二吹出口とを有する。
こうした構成によれば、加湿装置が空調ユニットの空気の一部を加湿する状況であっても、加湿装置と送風機(第一送風機、第二送風機)の位置関係によらず、加湿装置によって加湿された空気をそれぞれの送風機に確実に供給することができる。つまり、加湿装置によって加湿された空気を複数の送風機の風量バランスに応じて、それぞれの送風機に供給することが可能な空調システムとすることができる。
また、本発明に係る空調システムでは、第一吹出口は、第一送風機の第一吸込口と対向するように配置され、第二吹出口は、第二送風機の第二吸込口と対向するように配置されていることが好ましい。これにより、加湿装置によって加湿された空気をそれぞれの送風機の吸込口に確実に供給することができる。
また、本発明に係る空調システムでは、第一吹出口から吹き出された空気が第一吸込口に至る第一流路と、第二吹出口から吹き出された空気が第二吸込口に至る第二流路とを区画する仕切板を備えることが好ましい。これにより、第一送風機と第二送風機との間の風量バランスが大きく異なる場合、例えば、第一送風機の風量が第二送風機の風量と比べて多い場合に、仕切板によって、第二送風機に供給される加湿空気が風量差(圧力差)に起因して第一送風機に吸い込まれるのを抑制することができる。この結果、加湿装置によって加湿された空気が、複数の送風機の風量バランスに応じて特定の送風機に偏って供給されるのを抑制することができる。
また、本発明に係る空調システムでは、第一送風機は、第一吸込口が第一吹出口と対向する面とは反対側の面に、エアーコンディショナによって温調された空気を吸い込む第三吸込口を有し、第二送風機は、第二吸込口が第二吹出口と対向する面とは反対側の面に、エアーコンディショナによって温調された空気を吸い込む第四吸込口を有することが好ましい。これにより、送風機(第一送風機、第二送風機)の第一吸込口及び第二吸込口から加湿装置によって加湿された空調ユニット内の空気の一部を搬送しつつ、送風機の第三吸込口及び第四吸込口から、加湿装置を流通させることなく空調ユニット内の空気の残りの部分を搬送させることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施の形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。また、実施形態において説明する各図は、模式的な図であり、各図中の各構成要素の大きさ及び厚さそれぞれの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
(実施の形態1)
まず、図1を参照して、本発明の実施の形態1に係る空調システム101の概略について説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る空調システム101の構成図である。
空調システム101は、建物内の複数の空間を1つの空気調和機で空調するためのシステムである。空調システム101は、図1に示すように、空調ユニット1と、複数のダクト11(ダクト11a、11b)と、複数の分岐チャンバ12(分岐チャンバ12a、12b)と、ダンパ13(ダンパ13a~13d)と、室内温湿度センサ14(室内温湿度センサ14a~14d)と、給気口15(給気口15a~15d)と、コントローラ30と、を備えて構成される。そして、空調システム101は、空調ユニット1において温度及び湿度を調整した空気を用いて後述する被空調空間16の空調を行う。
具体的には、空調システム101は、建物の一例である住宅100に設置される。住宅100は、例えば、居間、寝室、食堂、書斎等の居室に相当する被空調空間16(被空調空間16a~16d)と、廊下、階段、吹き抜けなどに相当する共用スペース17(共用スペース17a、17b)と、被空調空間16及び共用スペース17とは独立して空調ユニット1が設置される専用設置スペース20とを有している。
被空調空間16は、空調システム101において空調の対象となる空間である。被空調空間16は、住宅100の二階に位置する被空調空間16a、16bと、住宅100の一階に位置する被空調空間16c、16dと、を含む。被空調空間16a~16dには、後述する空調ユニット1から温湿度調整された空気がそれぞれ給気される。
共用スペース17は、空調システム101において空調の対象となっていない空間である。共用スペース17は、住宅100の二階に位置する共用スペース17aと、住宅100の一階に位置する共用スペース17bと、を含む。また、共用スペース17aと共用スペース17bとは、図示しない階段等を介して互いにつながっている。なお、共用スペース17に対して、被空調空間16と同様、後述する空調ユニット1から温湿度調整された空気が給気されるようにしてもよい。
専用設置スペース20は、空調ユニット1が収納・設置される空間である。また、専用設置スペース20には、扉(図示せず)が設けられており、扉は、例えば、共用スペース17に面している。これにより、専用設置スペース20内の空調ユニット1のメンテナンスを容易に行うことができる。
空調ユニット1は、専用設置スペース20内に設置され、住宅100内の空気を内部に吸い込み、吸い込んだ空気を温調(冷却または昇温)及び加湿して送出するユニットである。詳細は後述する。
ダクト11は、屋根裏18あるいは天井裏19の壁内空間等に設けられ、空調ユニット1と被空調空間16との間を連通接続する部材である。ダクト11は、例えば、その内壁面または外壁面にグラスウールなどで断熱加工が施されている。そして、ダクト11には、ダクト11の空調ユニット1側に分岐チャンバ12が設けられ、ダクト11の被空調空間16側にダンパ13及び給気口15が設けられている。より詳細には、ダクト11は、二階の屋根裏18に設けられたダクト11aと、一階の天井裏19に設けられたダクト11bと、を含む。そして、ダクト11aには、ダクト11aの空調ユニット1側に分岐チャンバ12aが設けられ、ダクト11aの被空調空間16側にダンパ13a、13b及び給気口15a、15bがそれぞれ設けられている。また、ダクト11bには、ダクト11bの空調ユニット1側に分岐チャンバ12bが設けられ、ダクト11bの被空調空間16側にダンパ13c、13d及び給気口15c、15dがそれぞれ設けられている。
分岐チャンバ12は、ダクト11の空調ユニット1側に設置され、空調ユニット1から送出される空気(温湿度調整された空気)を複数の被空調空間16に分岐するチャンバである。分岐チャンバ12は、ダクト11aに設けられた分岐チャンバ12aと、ダクト11bに設けられた分岐チャンバ12bと、を含む。そして、分岐チャンバ12aは、空調ユニット1から送出される空気を被空調空間16a及び被空調空間16bの2系統に分岐する。分岐チャンバ12bは、空調ユニット1から送出される空気を被空調空間16c及び被空調空間16dの2系統に分岐する。
ダンパ13は、ダクト11の被空調空間16側に設置され、モータ等によって全開から全閉まで開度を変更することで、給気口15を通過する空気の風量を調整する部材である。ダンパ13は、コントローラ30と無線または有線によって通信可能に接続され、コントローラ30からの制御信号によってダンパ13の開度が制御される。より詳細には、ダンパ13は、分岐チャンバ12aによって分岐された2系統のダクト11aのうち、一方のダクト11aに設けられたダンパ13a及び他方のダクト11aに設けられたダンパ13bと、分岐チャンバ12bによって分岐された2系統のダクト11bのうち、一方のダクト11bに設けられたダンパ13c及び他方のダクト11bに設けられたダンパ13dと、を含む。そして、ダンパ13aは、一方のダクト11aの被空調空間16a側に設置され、給気口15aを通過する空気の風量を調整する。ダンパ13bは、他方のダクト11aの被空調空間16b側に設置され、給気口15bを通過する空気の風量を調整する。また、ダンパ13cは、一方のダクト11bの被空調空間16c側に設置され、給気口15cを通過する空気の風量を調整する。ダンパ13dは、他方のダクト11bの被空調空間16d側に設置され、給気口15dを通過する空気の風量を調整する。
給気口15は、被空調空間16の床または壁または天井に設置され、空調ユニット1からの空気(空調空気)を、ダクト11を介して被空調空間16に吹き出す開口である。より詳細には、給気口15は、被空調空間16aに設置される給気口15aと、被空調空間16bに設置される給気口15bと、被空調空間16cに設置される給気口15cと、被空調空間16dに設置される給気口15dと、を含む。そして、給気口15a及び給気口15bは、空調ユニット1からの空気を、ダクト11aを介して被空調空間16a及び被空調空間16bにそれぞれ吹き出す。また、給気口15c及び給気口15dは、空調ユニット1からの空気を、ダクト11bを介して被空調空間16c及び被空調空間16dにそれぞれ吹き出す。
また、室内温湿度センサ14は、被空調空間16内に設置され、被空調空間16の空気の温度(室内温度)と湿度(室内湿度)を検出する。室内温湿度センサ14は、コントローラ30と無線または有線によって通信可能に接続され、検出した室内温度と室内湿度に関する情報をコントローラ30に出力する。より詳細には、室内温湿度センサ14は、被空調空間16aに設置される室内温湿度センサ14aと、被空調空間16bに設置される室内温湿度センサ14bと、被空調空間16cに設置される室内温湿度センサ14cと、被空調空間16dに設置される室内温湿度センサ14dと、を含む。そして、室内温湿度センサ14aは、被空調空間16aの室内温度を検出してコントローラ30に出力する。室内温湿度センサ14bは、被空調空間16bの室内温度と室内湿度を検出してコントローラ30に出力する。室内温湿度センサ14cは、被空調空間16cの室内温度と室内湿度を検出してコントローラ30に出力する。室内温湿度センサ14dは、被空調空間16dの室内温度と室内湿度を検出してコントローラ30に出力する。
コントローラ30は、リビング等の生活の主となる居室(例えば、被空調空間16b)内の壁面に設置され、利用者が入力設定した設定情報に基づいた空調システム101の制御として、空調ユニット1の動作及びダンパ13の開度をそれぞれ制御する。詳細は後述する。
次に、図2を参照して、空調ユニット1の構成について説明する。図2は、空調システム101の空調ユニット1の正面模式図である。
空調ユニット1は、上述した通り、専用設置スペース20内に設置され、住宅100内の空気を内部に吸い込み、吸い込んだ空気を温調(冷却または昇温)および加湿して送出するユニットである。つまり、空調ユニット1は、吸い込んだ空気の温湿度調整を行う。
具体的には、空調ユニット1は、図2に示すように、ユニット本体2と、エアーコンディショナ3と、送風機4と、空調吸込口5と、エアーコンディショナ設置空間6と、送風機設置空間7と、加湿装置設置空間52と、空調吹出口8(図5参照)と、フィルタ9と、吸込温湿度センサ40(図5参照)と、加湿装置51と、仕切板80と、を有している。
ユニット本体2は、空調ユニット1の外郭を形成する筐体である。ユニット本体2は、その上面側に空調吸込口5が形成され、その背面側に空調吹出口8(図5参照)が形成されている。そして、ユニット本体2は、その内部にエアーコンディショナ3、送風機4、加湿装置51、及びフィルタ9が設置されている。
エアーコンディショナ3は、ユニット本体2の上部側に位置するエアーコンディショナ設置空間6に設置され、空調吸込口5を介して内部に吸い込んだ空気の空調を行う機器である。エアーコンディショナ3は、コントローラ30と無線または有線によって通信可能に接続され、コントローラ30からの制御信号によって空調動作(暖房運転動作または冷房運転動作)が制御される。そして、エアーコンディショナ3は、暖房運転の際には、吸い込んだ空気を昇温させて吹き出し、冷房運転の際には、吸い込んだ空気を冷却して吹き出す。
送風機4は、ユニット本体2の中間部分に位置する送風機設置空間7に設置され、ユニット本体2内の空気を空調吹出口8から送出するための機器である。送風機4は、筐体の上下2か所に送風吸込口41、42を有しており、送風機設置空間7の上部のエアーコンディショナ設置空間6及び送風機設置空間7の下部の加湿装置設置空間52の両方から空気を送出できる。つまり、送風機4は、送風吸込口41から加湿装置51によって加湿された空気(加湿空気)を含む空調空気を吸い込み、送風吸込口42からエアーコンディショナ3によって温調された空調空気を吸い込む。また、送風機4は、コントローラ30と無線または有線によって通信可能に接続され、コントローラ30からの制御信号によって送風動作が制御される。そして、送風機4が動作することによって、空調ユニット1による空気の一連の流れが形成される。空調ユニット1による詳細な空気の流路については後述する。
より詳細には、送風機4は、二階の被空調空間16(被空調空間16a、16b)に空気を送出する第一送風機4aと、一階の被空調空間16(被空調空間16c、16d)に空気を送出する第二送風機4bと、を含む。第一送風機4aと第二送風機4bとは、同じ構成及び同じ機能を有する。
第一送風機4aは、筐体の下面(加湿装置設置空間52側の面)に第一送風吸込口41aが設けられ、筐体の上面(エアーコンディショナ設置空間6側の面)に第三送風吸込口42aが設けられている。そして、第一送風吸込口41aは、後述する加湿装置51の第一加湿吹出口62aと対向するように配置されている。つまり、第一送風機4aは、第一送風吸込口41aが第一加湿吹出口62aと対向する面とは反対側の面に、エアーコンディショナ3によって温調された空気を吸い込む第三送風吸込口42aを有していると言える。なお、第一送風吸込口41aは、請求項の「第一吸込口」に相当し、第三送風吸込口42aは、請求項の「第三吸込口」に相当する。
第二送風機4bは、筐体の下面(加湿装置設置空間52側の面)に第二送風吸込口41bが設けられ、筐体の上面(エアーコンディショナ設置空間6側の面)に第四送風吸込口42bが設けられている。そして、第二送風吸込口41bは、後述する加湿装置51の第二加湿吹出口62bと対向するように配置されている。つまり、第二送風機4bは、第二送風吸込口41bが第二加湿吹出口62bと対向する面とは反対側の面に、エアーコンディショナ3によって温調された空気を吸い込む第四送風吸込口42bを有していると言える。なお、第二送風吸込口41bは、請求項の「第二吸込口」に相当し、第四送風吸込口42bは、請求項の「第四吸込口」に相当する。
空調吸込口5は、ユニット本体2の上面に設けられた矩形形状の開口である。空調吸込口5の矩形幅は、ユニット本体2の幅と同等である。そして、空調吸込口5は、送風機4が動作することで、専用設置スペース20内の空気を吸い込む。なお、空調吸込口5が設けられるのは、上面に限らず、エアーコンディショナ3の空気吸込口近傍であればよい。
エアーコンディショナ設置空間6は、ユニット本体2の内部の上部側において、エアーコンディショナ3が設置される空間である。
送風機設置空間7は、ユニット本体2の内部の中間部分において、送風機4が設置される空間である。
加湿装置設置空間52は、ユニット本体2の内部の下部側において、加湿装置51が設置される空間である。
空調吹出口8は、後述する図5に示すように、ユニット本体2の背面側に設けられ、ユニット本体2の内部で温湿度調整された空気(空調空気)が吹き出す開口である。空調吹出口8は、ダクト11と連通接続されている。より詳細には、空調吹出口8は、ダクト11aと連通接続される第一空調吹出口8aと、ダクト11bと連通接続される第二空調吹出口8bと、を含む。また、第一空調吹出口8aは、ユニット本体2の上方に向けて開口され、第二空調吹出口8bは、ユニット本体2の下方に向けて開口されている。
フィルタ9は、エアーコンディショナ設置空間6と送風機設置空間7との間に設置され、通過する空気内のゴミ及び塵埃などの微粒子を取り除き、空調吹出口8からダクト11を通じて被空調空間16へ供給される空気の浄化を行う部材である。フィルタ9は、例えば、HEPA(High Efficiency Particulate Air)フィルタなどのエアフィルタである。フィルタ9は、ユニット本体2の内部において所定の厚さのHEPAフィルタをフラットに配置している。
加湿装置51は、ユニット本体2内の送風機4の下方に位置しており、被空調空間16の空気の湿度(室内湿度)が、ユーザによって設定された目標湿度(室内目標湿度)よりも低い場合に、その湿度が目標湿度となるように、ユニット本体2内の空気を加湿する。また、ここで扱う湿度は、それぞれ相対湿度で示されるが、所定の変換処理にて絶対湿度として扱ってもよい。この場合、被空調空間16の湿度を含めて空調ユニット1での取り扱い全体を絶対湿度として取り扱うのが好ましい。加湿装置51は、コントローラ30と無線または有線によって通信可能に接続され、コントローラ30からの制御信号によって加湿動作が制御される。
仕切板80は、加湿装置51の上方の加湿装置設置空間52において、加湿装置51の上面から送風機4の下面に至るまで鉛直方向上下に延在して設けられている。そして、仕切板80は、加湿装置51の第一加湿吹出口62aから吹き出された加湿空気が第一送風機4aの第一送風吸込口41aに至る第一流路と、加湿装置51の第二加湿吹出口62bから吹き出された加湿空気が第二送風機4bの第二送風吸込口41bに至る第二流路とを区画する。
つまり、仕切板80は、加湿装置設置空間52において、加湿装置51の加湿吹出口62から吹き出される空気(後述する空気Q3)が流通する空間を選択的に仕切るように配置される(図3及び図4参照)。
次に、図2~図4を参照して、加湿装置51の構成について説明する。図3は、空調システム101を構成する加湿装置51の概略断面図である。図4は、空調ユニット1にける加湿装置51の概略上面図である。なお、図4には、第一送風機4aの第一送風吸込口41a、第二送風機4bの第二送風吸込口41b、及び仕切板80の位置を破線で示している。
加湿装置51は、ユニット本体2内のエアーコンディショナ3の下流側に位置しており、ユニット本体2内の空気を遠心水破砕によって加湿するための装置である。加湿装置51は、図3に示すように、ユニット本体2内の空気を吸い込む加湿吸込口61と、加湿した空気をユニット本体2内に吹き出す加湿吹出口62と、加湿吸込口61と加湿吹出口62との間に設けられた風路と、この風路に設けられた液体微細化室63と、を備えている。
加湿吸込口61は、加湿装置51の外枠を構成する筐体の上面に設けられている。また、加湿吸込口61は、図4に示すように、加湿装置51の中央部分において扇状の4つの開口を有して構成される。そして、加湿吸込口61は、加湿装置設置空間52内の空気(エアーコンディショナ3によって温調された空気)を装置内に吸い込む。
加湿吹出口62は、図4に示すように、加湿吸込口61を挟み込んで配置された一対の開口を有して構成される。そして、加湿吹出口62は、装置内で加湿された空気を加湿装置設置空間52内に吹き出す。言い換えれば、加湿吹出口62は、装置内で加湿された空気を送風機4に向けて吹き出す。
より詳細には、加湿吹出口62は、図2及び図4に示すように、第一送風機4aに対応する第一加湿吹出口62aと、第二送風機4bに対応する第二加湿吹出口62bとを含む。
第一加湿吹出口62aは、第一送風機4aの第一送風吸込口41aと対向するように配置され、装置内で加湿された空気を第一送風吸込口41aに向けて吹き出す。この際、第一加湿吹出口62aと第一送風吸込口41aとは、第一加湿吹出口62aから吹き出される加湿空気が最短経路で第一送風吸込口41aに吸い込まれるように近接して配置される。なお、第一加湿吹出口62aは、請求項の「第一吹出口」に相当する。
第二加湿吹出口62bは、第二送風機4bの第二送風吸込口41bと対向するように配置され、装置内で加湿された空気を第二送風吸込口41bに向けて吹き出す。この際、第二加湿吹出口62bと第二送風吸込口41bとは、第二加湿吹出口62bから吹き出される加湿空気が最短経路で第二送風吸込口41bに吸い込まれるように近接して配置される。なお、第二加湿吹出口62bは、請求項の「第二吹出口」に相当する。
液体微細化室63は、加湿装置51の主要部であり、遠心水破砕方式によって水の微細化を行うところである。
具体的には、図3に示すように、加湿装置51は、液体微細化室63において、回転モータ64と、回転モータ64によって回転する回転軸65と、遠心ファン66と、筒状の揚水管67と、貯水部70と、第一エリミネータ71と、第二エリミネータ72と、を備えている。
揚水管67は、液体微細化室63の内側において回転軸65に固定され、回転軸65の回転に合わせて回転しながら、鉛直方向下方に備えた円形状の揚水口から水を汲み上げる。より詳細には、揚水管67は、逆円錐形の中空構造となっており、鉛直方向下方に円形状の揚水口を備えるとともに、揚水管67の上方であって逆円錐形の天面中心に、鉛直方向に向けて配置された回転軸65が固定されている。回転軸65が、液体微細化室63の鉛直方向上方に位置する回転モータ64と接続されることで、回転モータ64の回転運動が回転軸65を通じて揚水管67に伝導され、揚水管67が回転する。
揚水管67は、逆円錐形の天面側に、揚水管67の外面から外側に突出するように形成された複数の回転板68を備えている。複数の回転板68は、上下で隣接する回転板68との間に、回転軸65の軸方向に所定間隔を設けて、揚水管67の外面から外側に突出するように形成されている。回転板68は、揚水管67とともに回転するため、回転軸65と同軸の水平な円盤形状が好ましい。なお、回転板68の枚数は、目標とする性能あるいは揚水管67の寸法に合わせて適宜設定されるものである。
また、揚水管67の壁面には、揚水管67の壁面を貫通する複数の開口69が設けられている。複数の開口69のそれぞれは、揚水管67の内部と、揚水管67の外面から外側に突出するように形成された回転板68の上面とを連通する位置に設けられている。
遠心ファン66は、揚水管67の鉛直方向上方に配置され、ユニット本体2から装置内に空気を取り込むためファンである。遠心ファン66は、揚水管67と同じく回転軸65に固定されており、回転軸65の回転に合わせて回転することで、液体微細化室63内に空気を導入する。
貯水部70は、揚水管67の鉛直方向下方において、揚水管67が揚水口より揚水する水を貯水する。貯水部70の深さは、揚水管67の下部の一部、例えば揚水管67の円錐高さの三分の一から百分の一程度の長さが浸るような深さに設計されている。この深さは、必要な揚水量に合わせて設計できる。また、貯水部70の底面は、揚水口に向けてすり鉢状に形成されている。貯水部70への水の供給は、給水部(図示せず)により行われる。
第一エリミネータ71は、空気が流通可能な多孔体であり、液体微細化室63の側方(遠心方向の外周部)に設けられ、遠心方向に空気が流通するように配置されている。第一エリミネータ71では、揚水管67の開口69から放出された水滴が衝突することで、水滴を微細化させるとともに、液体微細化室63を通過する空気に含められた水のうち水滴を捕集する。これにより、加湿装置51内を流れる空気には、気化された水のみが含まれるようになる。
第二エリミネータ72は、第一エリミネータ71の下流側に設けられ、鉛直方向上方に空気が流通するように配置されている。第一エリミネータ71もまた、空気が流通可能な多孔体であり、第一エリミネータ71を通過した空気が衝突することで、第一エリミネータ71を通過する空気に含められた水のうち水滴を捕集する。これにより、微細化された水滴を二つのエリミネータによって二重に捕集することで、粒径の大きな水滴をより精度よく捕集することができる。
次に、図3を参照して、加湿装置51における加湿(水の微細化)の動作原理を説明する。なお、図3では、装置内での空気の流れと水の流れをそれぞれ矢印で示している。
まず、加湿装置51の動作を開始すると、回転モータ64により回転軸65を第一回転数R1で回転させ、遠心ファン66によって、加湿吸込口61からユニット本体2の空気の吸い込みが開始される。そして、回転軸65の第一回転数R1での回転に合わせて揚水管67が回転する。そして、破線矢印で示す水の流れのように、その回転によって生じる遠心力により、貯水部70に貯水された水が揚水管67によって汲み上げられる。ここで、回転モータ11(揚水管67)の第一回転数R1は、例えば、空気の送風量及び空気への加湿量に応じて、2000rpm~5000rpmの間に設定される。揚水管67は、逆円錐形の中空構造となっているため、回転によって汲み上げられた水は、揚水管67の内壁を伝って上部へ揚水される。そして、揚水された水は、揚水管67の開口69から回転板68を伝って遠心方向に放出され、水滴として飛散する。
回転板68から飛散した水滴は、第一エリミネータ71に囲まれた空間(液体微細化室63)を飛翔し、第一エリミネータ71に衝突し、微細化される。一方、液体微細化室63を通過する空気は、実線矢印で示す空気の流れのように、第一エリミネータ71によって破砕(微細化)された水を含みながら第一エリミネータ71の外周部へ移動する。そして、第一エリミネータ71から第二エリミネータ72に至る風路内を空気が流れる過程で、気流の渦が生じ、水と空気とが混合する。そして、水を含んだ空気は、第二エリミネータ72を通過する。これにより、加湿装置51は、加湿吸込口61より吸い込んだ空気に対して加湿を行い、加湿吹出口62より加湿された空気を吹き出すことができる。
なお、微細化される液体は水以外でもよく、例えば、殺菌性あるいは消臭性を備えた次亜塩素酸水等の液体であってもよい。
次に、図1及び図2を参照して、空調システム101における空調動作を説明する。
空調システム101では、上述した通り、コントローラ30によって空調ユニット1の動作及びダンパ13の開度をそれぞれ制御する。
コントローラ30は、空調システム101全体を制御する制御部である。なお、コントローラ30は、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを有している。そして、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、コンピュータシステムが制御部として機能する。プロセッサが実行するプログラムは、ここではコンピュータシステムのメモリに予め記録されているとしたが、メモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて提供されてもよい。
コントローラ30は、エアーコンディショナ3、送風機4、ダンパ13、室内温湿度センサ14、及び加湿装置51のそれぞれとの間で無線または有線によって通信可能に接続されている。そして、コントローラ30は、室内温湿度センサ14により取得された各被空調空間16それぞれの室内温度及び室内湿度と、被空調空間16a~16d毎に設定された目標温度(室内目標温度)及び目標湿度(室内目標湿度)等に応じて、空調機としてのエアーコンディショナ3、送風機4の風量、ダンパ13の開度、及び加湿装置51の加湿量を制御する。なお、送風機4の風量は、送風機ごとに個別に制御される。
これにより、空調ユニット1にて温湿度調整された空気が、各送風機4(第一送風機4a、第二送風機4b)及び各ダンパ13(ダンパ13a~13d)によって設定された風量で各被空調空間16に搬送される。よって、各被空調空間16の室内温度及び室内湿度が、目標温度(室内目標温度)及び目標湿度(室内目標湿度)となるように制御される。
より詳細には、コントローラ30は、利用者が空調処理を実行すると、利用者によって設定された室内目標温湿度(室内目標温度及び室内目標湿度)に関する情報を取得する。ここで、室内目標温湿度とは、ユーザが心地よいと感じる温湿度であり、すべての被空調空間16に共通する温湿度である。
室内目標温湿度を取得すると、コントローラ30は、各被空調空間16に設置された室内温湿度センサ14から室内温湿度に関する情報を取得する。続いて、コントローラ30は、取得した室内目標温湿度に関する情報と室内温湿度に関する情報から目標に対する温度差及び湿度差をそれぞれ算出する。
そして、コントローラ30は、算出した温度差及び湿度差に基づいて、空調ユニット1の空気に対する空調室目標温湿度(空調室目標温度及び空調室目標湿度)を特定する。ここでは、空調室目標温度は、室内目標温度よりも高い温度に設定され、空調室目標湿度は、室内目標湿度よりも高い湿度に設定される。
そして、コントローラ30は、特定した空調室目標温湿度に基づいて、エアーコンディショナ3、送風機4、ダンパ13、及び加湿装置51の制御条件を決定して、それぞれ実行させる。
具体的には、コントローラ30は、エアーコンディショナ3の制御条件に基づいて、エアーコンディショナ3の運転動作を開始させ、空調ユニット1内の空気の温度が空調室目標温度となるように温調を実行させる。また、コントローラ30は、加湿装置51の制御条件に基づいて、回転モータ64の回転動作を開始させ、空調ユニット1の空気の湿度が空調室目標湿度となるように、第一回転数R1(2000rpm~5000rpm)で回転させる。さらに、コントローラ30は、送風機4及びダンパ13の制御条件に基づいて、送風機4の風量及びダンパ13の開度を、設定された送風量及び開度にそれぞれ変更させる。なお、ダンパ13の開度は、被空調空間16の空気の温度と室内目標温度との間の温度差に応じて設定され、例えば、温度差が大きければ広げるように設定され、温度差が小さければ狭くするように設定される。
そして、コントローラ30は、空調運転中に、上述した制御条件が設定されてから所定時間Tが経過した場合には、各被空調空間16に設置された室内温湿度センサ14から新たに室内温湿度に関する情報を取得する。一方、所定時間Tが経過していない場合には、コントローラ30は、空調運転をそのままの制御条件で継続させる。ここで、所定時間Tは、室内温湿度センサ14における室内温湿度の取得サイクル時間であり、例えば、5分に設定される。
空調システム101では、以上のようにして被空調空間16に対する空調動作を実行する。
次に、図5及び図6を参照して、空調ユニット1内における空気の流れについて説明する。図5は、空調ユニット1内の空気の流れを示す側面模式図である。図6は、加湿装置51から送風機4への空気の流れを示す正面模式図である。
空調ユニット1は、図5に示すように、被空調空間16からの空気Q1を空調吸込口5から内部に取り入れる。そして、取り入れた空気Q1は、エアーコンディショナ3に吸い込まれ、内部で温調(冷却または昇温)されて空気Q2としてエアーコンディショナ設置空間6に吹き出される。吹き出された空気Q2は、フィルタ9を流通して送風機設置空間7に流れ込む。
そして、送風機設置空間7に流れ込んだ空気Q2は、そのまま送風機4の上面に設けられた送風吸込口42に吸い込まれる空気Q2aと、加湿装置設置空間52に回り込んで、送風機の下面に設けられた送風吸込口41から吸い込まれる空気Q2bとに分流される。ここで、空気Q2bは、送風機4と空調ユニット1の正面パネル10側との間に設けられた一定の空間を流通して加湿装置設置空間52に流入する。そして、加湿装置設置空間52に流入した空気Q2bは、その大部分が加湿装置51を流通し、加湿される。その後、加湿装置51を通って加湿された空気は、加湿装置設置空間52に流入した空気Q2bのうち加湿装置51を通らなかった空気と混ざり合い、空気Q3となって送風機4の下面の送風吸込口41から吸い込まれる。なお、送風機4の風量によっては、加湿装置51を流通する空気の風量は変動する。
そして、送風吸込口42から吸い込まれた空気Q2aと、送風吸込口41から吸い込まれた空気Q3とが送風機4内で混合され、空調吹出口8から空気Q4として送出される。そして、送出された空気Q4は、ダクト11を介して被空調空間16のそれぞれに分岐して供給される(図1参照)。
より詳細には、送風機4は、コントローラ30によって制御されるそれぞれの送風量にて、第一送風機4aを介して第一空調吹出口8aから空気Q4aとして送出し、第二送風機4bを介して第二空調吹出口8bから空気Q4bとして送出する。
第一送風機4aは、図6に示すように、第三送風吸込口42aから空気Q2aを吸い込み、第一送風吸込口41aから空気Q3aを吸い込む。そして、第一送風機4aは、第三送風吸込口42aから吸い込んだ空気Q2aと、第一送風吸込口41aから吸い込んだ空気Q3aとを内部で混合し、第一空調吹出口8aから空気Q4aとして送出する(図5参照)。そして、送出された空気Q4aは、ダクト11aを介して被空調空間16a及び被空調空間16bにそれぞれ吹き出される。
一方、第二送風機4bは、第四送風吸込口42bから空気Q2aを吸い込み、第二送風吸込口41bから空気Q3bを吸い込む。そして、第二送風機4bは、第四送風吸込口42bから吸い込んだ空気Q2aと、第二送風吸込口41bから吸い込んだ空気Q3bとを内部で混合し、第二空調吹出口8bから空気Q4bとして送出する(図5参照)。そして、送出された空気Q4bは、ダクト11bを介して被空調空間16c及び被空調空間16dにそれぞれ吹き出される。
ここで、仕切板80は、上述した通り、加湿装置51の第一加湿吹出口62aから吹き出された加湿空気が第一送風機4aの第一送風吸込口41aに至る第一流路と、加湿装置51の第二加湿吹出口62bから吹き出された加湿空気が第二送風機4bの第二送風吸込口41bに至る第二流路とを区画する。このため、仕切板80は、加湿装置設置空間52において、第一送風機4aと第二送風機4bとの間の風量が異なる場合、つまり送風機間の風量差が大きい場合に、空気Q3aと空気Q3bが混ざり合うことを抑制する役割を持つ。
ここで、仕切板80を設けていない場合には、第一送風機4aと第二送風機4bとの間の風量が等しい場合には、空気Q3aのうち第一加湿吹出口62aから吹き出された空気及び空気Q3bのうち第二加湿吹出口62bから吹き出された空気は、それぞれが直上の対応する送風機4の送風吸込口41に吸い込まれる。しかしながら、第一送風機4aと第二送風機4bとの間の風量が異なる場合、例えば第一送風機4aの風量が第二送風機4bの風量よりも多い場合には、風量差(圧力差)に起因して、空気Q3aのうち第一加湿吹出口62aから吹き出された空気だけでなく、空気Q3bのうち第二加湿吹出口62bから吹き出された空気の一部も第一送風機4aに吸い込まれる。つまり、加湿装置51によって加湿された空気が第一送風機4aに偏って吸い込まれることになる。また、空気Q3bが第一送風機4aに吸い込まれる過程で、加湿吸込口61の直上を通過する際に、空気Q3bの一部が加湿吸込口61から加湿装置51内に吸い込まれ、ショートサーキットが発生することもある。
一方、仕切板80を設けた場合には、第一送風機4aの風量が第二送風機4bの風量よりも多い場合であっても、仕切板80によって、第二送風機4bに供給される空気が風量差(圧力差)に起因して第一送風機4aに吸い込まれるのを抑制することができる。つまり、仕切板80は、第一送風機4a及び第二送風機4bがそれぞれの加湿吹出口62から吹き出される空気を選択的に吸い込むようにし、その空気の一部が隣接する送風機4に吸い込まれること及びその過程で生じるショートサーキットを抑制することができる。
以上、本実施の形態1に係る空調システム101によれば、以下の効果を享受することができる。
(1)空調システム101は、外部から空気を導入可能に構成された空調ユニット1と、空調ユニット1に設置され、空調ユニット1の空気を温調するエアーコンディショナ3と、空調ユニット1に設置され、エアーコンディショナ3によって温調された空気を加湿する加湿装置51と、空調ユニット1の空気を空調ユニット1とは独立した複数の被空調空間16(被空調空間16a~16d)に搬送する第一送風機4a及び第二送風機4bと、を備える。そして、加湿装置51は、加湿した空気Q3aを第一送風機4aに向けて吹き出す第一加湿吹出口62aと、加湿した空気Q3bを第二送風機4bに向けて吹き出す第二加湿吹出口62bとを有するように構成した。
これにより、加湿装置51が空調ユニット1の空気の一部を加湿する状況であっても、加湿装置51と送風機4(第一送風機4a、第二送風機4b)の位置関係によらず、加湿装置51によって加湿された空気Q3をそれぞれの送風機4に確実に供給することができる。つまり、加湿装置51によって加湿された空気Q3を複数の送風機4の風量バランスに応じて、それぞれの送風機4に供給することが可能な空調システム101とすることができる。
(2)空調システム101では、第一加湿吹出口62aは、第一送風機4aの第一送風吸込口41aと対向するように配置され、第二加湿吹出口62bは、第二送風機4bの第二送風吸込口41bと対向するように配置した。これにより、加湿装置51によって加湿された空気Q3をそれぞれの送風機4の送風吸込口41に確実に供給することができる。
(3)空調システム101では、空気Q3aのうち第一加湿吹出口62aから吹き出された空気が第一送風吸込口41aに至る第一流路と、空気Q3bのうち第二加湿吹出口62bから吹き出された空気が第二送風吸込口41bに至る第二流路とを区画する仕切板80を備えるようにした。これにより、第一送風機4aと第二送風機4bとの間の風量バランスが大きく異なる場合、例えば、第一送風機4aの風量が第二送風機4bの風量と比べて多い場合に、仕切板80によって、第二送風機4bに供給される加湿空気(空気Q3b)が風量差(圧力差)に起因して第一送風機4aに吸い込まれるのを抑制することができる。この結果、加湿装置51によって加湿された空気Q3が、複数の送風機4の風量バランスに応じて特定の送風機4に偏って供給されるのを抑制することができる。
(4)空調システム101では、第一送風機4aは、第一送風吸込口41aが第一加湿吹出口62aと対向する面とは反対側の面に、エアーコンディショナ3によって温調された空気Q2aを吸い込む第三送風吸込口42aを有し、第二送風機4bは、第二送風吸込口41bが第二加湿吹出口62bと対向する面とは反対側の面に、エアーコンディショナ3によって温調された空気Q2aを吸い込む第四送風吸込口42bを有するようにした。これにより、送風機4(第一送風機4a、第二送風機4b)の第一送風吸込口41a及び第二送風吸込口41bから加湿装置51によって加湿された空調ユニット1内の空気の一部を搬送しつつ、送風機4の第三送風吸込口42a及び第四送風吸込口42bから、加湿装置51を流通させることなく空調ユニット1内の空気の残りの部分を搬送させることができる。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、各構成要素あるいは各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
本実施の形態1に係る空調システム101では、2つの送風機4(第一送風機4a、第二送風機4b)を用いて説明したが、これに限られない。例えば、3つ以上の送風機を用いて、それぞれの送風機の送風吸込口に対応する加湿装置の加湿吹出口を設けるようにしてもよい。このようにしても同様の効果を享受することができる。
本発明に係る空調システムは、加湿装置によって加湿された空気を複数の送風機の風量バランスに応じて、それぞれの送風機に供給することが可能なものとして有用である。
1 空調ユニット
2 ユニット本体
3 エアーコンディショナ
4 送風機
4a 第一送風機
4b 第二送風機
5 空調吸込口
6 エアーコンディショナ設置空間
7 送風機設置空間
8 空調吹出口
8a 第一空調吹出口
8b 第二空調吹出口
9 フィルタ
10 正面パネル
11、11a、11b ダクト
12、12a、12b 分岐チャンバ
13、13a~13d ダンパ
14、14a~14d 室内温湿度センサ
15、15a~15d 給気口
16、16a~16d 被空調空間
17、17a、17b 共用スペース
18 屋根裏
19 天井裏
20 専用設置スペース
30 コントローラ
41 送風吸込口
41a 第一送風吸込口
41b 第二送風吸込口
42 送風吸込口
42a 第三送風吸込口
42b 第四送風吸込口
51 加湿装置
52 加湿装置設置空間
61 加湿吸込口
62 加湿吹出口
62a 第一加湿吹出口
62b 第二加湿吹出口
63 液体微細化室
64 回転モータ
65 回転軸
66 遠心ファン
67 揚水管
68 回転板
69 開口
70 貯水部
71 第一エリミネータ
72 第二エリミネータ
80 仕切板
100 住宅
101 空調システム
Q1 空気
Q2、Q2a、Q2b 空気
Q3、Q3a、Q3b 空気
Q4、Q4a、Q4b 空気
T 所定時間

Claims (4)

  1. 外部から空気を導入可能に構成された空調ユニットと、
    前記空調ユニットに設置され、前記空調ユニットの空気を温調するエアーコンディショナと、
    前記空調ユニットに設置され、前記エアーコンディショナによって温調された空気を加湿する加湿装置と、
    前記空調ユニットの空気を前記空調ユニットとは独立した複数の被空調空間に搬送する第一送風機及び第二送風機と、
    を備え、
    前記加湿装置は、加湿した空気を前記第一送風機に向けて吹き出す第一吹出口と、加湿した空気を前記第二送風機に向けて吹き出す第二吹出口とを有することを特徴とする空調システム。
  2. 前記第一吹出口は、前記第一送風機の第一吸込口と対向するように配置され、
    前記第二吹出口は、前記第二送風機の第二吸込口と対向するように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の空調システム。
  3. 前記第一吹出口から吹き出された空気が前記第一吸込口に至る第一流路と、前記第二吹出口から吹き出された空気が前記第二吸込口に至る第二流路とを区画する仕切板を備えることを特徴とする請求項2に記載の空調システム。
  4. 前記第一送風機は、前記第一吸込口が前記第一吹出口と対向する面とは反対側の面に、前記エアーコンディショナによって温調された空気を吸い込む第三吸込口を有し、
    前記第二送風機は、前記第二吸込口が前記第二吹出口と対向する面とは反対側の面に、前記エアーコンディショナによって温調された空気を吸い込む第四吸込口を有することを特徴とする請求項2または3に記載の空調システム。
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