JP2022142131A - 珪化物系合金材料及びそれを用いた素子 - Google Patents

珪化物系合金材料及びそれを用いた素子 Download PDF

Info

Publication number
JP2022142131A
JP2022142131A JP2021042155A JP2021042155A JP2022142131A JP 2022142131 A JP2022142131 A JP 2022142131A JP 2021042155 A JP2021042155 A JP 2021042155A JP 2021042155 A JP2021042155 A JP 2021042155A JP 2022142131 A JP2022142131 A JP 2022142131A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
atm
silicide
alloy material
ruthenium
purity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021042155A
Other languages
English (en)
Inventor
良 秋池
Ryo Akiike
陽一朗 幸田
Yoichiro KODA
雅実 召田
Masami Meshida
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tosoh Corp filed Critical Tosoh Corp
Priority to JP2021042155A priority Critical patent/JP2022142131A/ja
Publication of JP2022142131A publication Critical patent/JP2022142131A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E20/00Combustion technologies with mitigation potential
    • Y02E20/12Heat utilisation in combustion or incineration of waste

Landscapes

  • Silicon Compounds (AREA)

Abstract

【課題】環境負荷低減が可能であり、かつ高い熱電性能を得ることが可能な珪化物系合金材料を提供する。【解決手段】シリコンとルテニウムを主成分とし、ホウ素を含む珪化物系合金材料であり、当該合金材料を構成する元素の原子比が、シリコン、ルテニウム、ホウ素の含有量をそれぞれSi、Ru、Bとしたときに45atm%≦Si/(Ru+Si+B)≦49.5atm%45atm%≦Ru/(Ru+Si+B)≦49.5atm%1atm%≦B/(Ru+Si+B)≦10atm%である珪化物系合金材料を提供する。【選択図】 なし

Description

本発明は、珪化物系合金材料及びそれを用いた素子に関するものである。
再生可能エネルギーの候補として、排熱を利用した熱電発電が古くから知られている。現在、200℃以下の排熱に関してはBiTeが実用化されているが、Bi-Te系材料はBi及びTeはともに高価であり、またTeは極めて毒性が強いという問題がある。このため、熱電変換素子として、低発電コスト化、環境負荷低減できるものが求められている。
また、ゴミ焼却場や自動車で発生する排熱は、前述の温度を上回る200℃~600℃程度の温度域(以下、中温域とする。)にある。これらの温度領域で使用される材料は、SbやAs等の毒性の強い元素を含むため、環境負荷が大きなものとなっている。
環境負荷が小さく、高性能の中温域用熱電材料として金属とシリコンを化合させた合金材料が注目されている。特に、MgSiなどが知られており(例えば、特許文献1参照)、また同族元素を用いたp型の熱電材料としてMgSiとCaMgSiの混合物が提案されているが(例えば、特許文献2参照)、400℃におけるゼーベック係数は70μV/K以下と小さく、実用に耐えうる熱電特性を得られていない。
従って、低環境負荷及び低コストであり、かつ200℃を超える温度範囲を含む温度域
において、高い熱電変換効率を得られる熱電変換材料が求められている。
非特許文献1、2には、中温域において高い電気伝導度とゼーベック係数を有するシリコンとルテニウムの合金が報告されているが、FZ法で作製された単結晶試料に関する開示であり、室温における熱伝導率が5.0W/K・mとなっており、熱電変換における性能の指標となる性能指数Zと絶対温度Tの値は低い数字にとどまっていた。
また、ルテニウムとシリコンは中温域(400℃~600℃)において、比較的高い熱電変換効率を示すことが非特許文献3において示されている。しかしながら、200℃以下の低温領域においては電気伝導率の向上とゼーベック係数の向上を両立させることができず、高い熱電変換効率が達成できずにいた。非特許文献3では、ルテニウムとシリコンの比率を1:1とした合金をアーク溶解により作製し、その電気特性と熱物性に関して測定を実施しているが、300K以下の温度領域に限ったものであり、得られた合金に関しても結晶相以外の詳細な組織構造に関しての情報は記載されていない。
さらに、非特許文献4では、非特許文献3と同様の方法でルテニウムとシリコンの比率を1:1の比率とした合金を作製し、その熱電性能を測定しているが、100℃付近のゼーベック係数が250μV/Kであり、電気伝導度が約6×10E-3Ω・cm程度であることが開示されているが、非特許文献4同様得られた合金に関しても結晶相以外の詳細な組織構造に関しての情報は記載されていない。
特許文献3には、シリコンとルテニウムの珪化物系合金材料が報告されている。特許文献3には、ホウ素を含有することは記載されておらず、特許文献3よりもより高い熱電特性が求められている。
ここでTは絶対温度、性能指数Zは以下の式で定義される。
Figure 2022142131000001
Sはゼーベック係数(V/K)、σは電気伝導率であり電気抵抗(Ω・m)の逆数である。また、κは熱伝導率(W/K・m)である。また、Zの分子部分(Sの二乗とσの積)をパワーファクター(W/K・m)と呼ぶ。
また、(パワーファクター/熱伝導率)×温度(K:ケルビン)を熱電変換性能という。
本発明者らは、結晶粒径サイズを制御し、複数の結晶相を含有したシリコンとルテニウムとホウ素を主成分とする珪化物系合金材料とすることでゼーベック係数と電気伝導率の両方を向上させ、熱電性能を高めることができることを見出した。
特開2002-368291号公報 特開2008-147261号公報 特開2021-20842号公報
L.Ivanenko et al. 22nd International Conference on Thermoelectrics 2003 157-160 L.Ivanenko et al.Microelectronic Engineering 70(2003) 209-214 B.Buschinger et al. Journal of Alloys and Compounds 256(1997) 57-60 H.Hole et al. Journal of Alloys and Compounds 278(1998) 39-43
本発明は、環境負荷低減が可能であり、かつ高い熱電性能を得ることが可能な珪化物系合金材料及びそれを用いた素子を開発することを目的とする。
本発明に係る珪化物系合金材料の実施形態としては、以下の特徴を有する。
(1)シリコンとルテニウムを主成分とし、ホウ素を含む珪化物系合金材料であり、当該合金材料を構成する元素の原子比がシリコン、ルテニウム、ホウ素の含有量をそれぞれSi、Ru、Bとしたとき
45atm%≦Si/(Ru+Si+B)≦49.5atm%
45atm%≦Ru/(Ru+Si+B)≦49.5atm%
1atm%≦B/(Ru+Si+B)≦10atm%
である珪化物系合金材料。
(2)シリコンとルテニウムを主成分とし、ホウ素を含む珪化物系合金材料であり、複数の結晶相を組織中に有する(1)に記載の珪化物系合金材料。
(3)シリコンとルテニウムを主成分とし、ホウ素を含む珪化物系合金材料であり、空間群198、64、60、59から選ばれる少なくとも2種類以上の結晶相を組織中に有する(1)又は(2)に記載の珪化物系合金材料。
(4)(1)~(3)のいずれかに記載の珪化物系合金材料を用いた熱電変換素子。
以下に本発明について詳細に述べる。
本発明の珪化物系合金材料は、シリコンとルテニウムを主成分とし、ホウ素を含む珪化物系合金材料であり、当該合金材料を構成する元素の原子比が、シリコン、ルテニウム、ホウ素の含有量をそれぞれSi、Ru、Bとしたときに、
45atm%≦Si/(Ru+Si+B)≦49.5atm%
45atm%≦Ru/(Ru+Si+B)≦49.5atm%
1atm%≦B/(Ru+Si+B)≦10atm%
であり、
200℃以下の温度域において、熱電変換材料(低温熱電材料)として好適である。好ましくは
47.5atm%≦Si/(Ru+Si+B)≦49.5atm%
47.5atm%≦Ru/(Ru+Si+B)≦49.5atm%
1atm%≦B/(Ru+Si+B)≦5atm%
であり、最も好ましくは
48.5atm%≦Si/(Ru+Si+B)≦49.5atm%
48.5atm%≦Ru/(Ru+Si+B)≦49.5atm%
1atm%≦B/(Ru+Si+B)≦3.5atm%
である。
これは、シリコンとルテニウムを主成分としホウ素を含む珪化物系合金材料が上記の範囲内で、低温熱電材料用の熱電変換性能に優れた半導体結晶相を発現するためであり、この組成範囲を外れると、珪化物系合金材料の物性が金属的な結晶相が出現する、あるいはルテニウムとシリコンの比が異なる性能低下を引き起こす結晶相が出現し、熱電変換性能が著しく悪化する。
低温熱電材料用の珪化物系合金材料の組織構造としては、複数のルテニウムとシリコン比率の異なる複数の結晶構造を有することが好ましい。さらに好ましくは、空間群198、64、60、59から選ばれる少なくとも2種類以上の結晶構造を含有する組織である。特に100℃以下の低温域で高い熱電性能を達成するためには空間群198、60、59から選ばれる結晶構造を含有していることが好ましい。
本発明の珪化物系合金材料は、不可避的な微量の不純物を含んでいてもよい。このような不純物としては、Si、Ru、B以外の金属元素およびそれらの酸化物などの化合物が挙げられる。
次に、本発明の珪化物系合金材料の製造方法について説明する。
本発明の製造方法は、ルテニウム、シリコン及びホウ素から合金を合成する工程と、場合に応じて前記合金を粉砕又は急冷して粉末とする工程と、前記合金粉末を焼成温度900℃~1850℃でホットプレス処理する焼成工程とを含んでなる製造方法が好ましい。
まず、ルテニウム、シリコン及びホウ素から合金を合成する工程では、ルテニウムとシリコンとホウ素を所定の比率で用意し、アーク溶解炉で事前に溶融させることでホウ素含有ルテニウムシリサイドを合成する。これは、粉末中の不純物除去のためと後述する合金組織の微細化のためである。さらに溶解条件として、低い放電パワーで長時間溶融するよりも、高いパワーで短時間処理する事が好ましい。その電流量は、単位サンプル量当たり電流値で30A/g以上が好ましく、さらに好ましくは200A以上である。30A/g未満の電流値では電流量が不足し、ルテニウムを溶融できず、結果として均質な合金にすることが困難であり好ましくない。
上記の好ましい条件から得られた合金は、ホウ素含有ルテニウムシリサイドの合金となっている。
次に、場合に応じて前記合金を粉砕して粉末又は急冷とする工程は、得られる粉末の粒径を小さくする工程である。
粉砕する際は、合金の合成後から含有酸素量を増加させないように、粉砕作業は不活性ガス雰囲気で行うことが好ましい。そうすることで粉末表面の酸化を防ぎ、含有酸素量を低く抑えることができるからである。さらに、粉砕の方法により、珪化物系合金材料とした際の組織構造を制御することができる。粉砕および造粒の方法としては、乳鉢での粉砕、ボールミル、ジェットミル、ビーズミル、スプレードライ、ガスアトマイズなどの方法を利用することができる。このとき得られる粉末の一次粒径は可能な限り小さいものが好ましい。また、造粒した場合の造粒粉末の平均造粒粒径は特に限定されるものではないが、10~100μm程度であることが、取扱性等を考慮するとより好ましい。
急冷する際は、溶融状態となっている珪化物系合金材料を、3000rpmで回転する水冷銅ローラーに吹き付けることで、瞬間的に溶融状態から凝固させ、薄い帯状とすることが可能である(急冷薄帯)。その際の冷却速度は、一例では約8×10K/sとなることもある。
最後に、合金粉末を焼成温度900℃~1850℃でホットプレス処理する焼成工程では、焼結方法としては雰囲気制御炉、加圧焼結の一種であるホットプレスに加えて、放電プラズマ焼結などの焼結方法を用いることができる。
以下に加圧焼結の一種である放電プラズマ焼結での一例を説明する。放電プラズマ焼結法は粉末を加圧しながら、試料に通電を行うことで温度を与え、焼結を進める装置である。加熱時に一軸加圧を行なうことで焼成時の拡散を補助し、拡散係数が低い場合や、金属など粒子径が大きい場合など焼結しにくい材料の焼結が容易となる。さらに試料への直接通電による焼結であるため、外部加熱を用いた焼結と比較して、短時間での焼結が可能となり、焼結体組織の結晶粒径の増大を抑制し、高い機械強度を維持することができる。
以上のことより、放電プラズマ焼結法により焼成を行なうことで従来よりも密度が向上し、RuSiの結晶相において、空間群198である相、空間群221である相の理論密度を、それぞれ8.44g/cm、8.04g/cmとすると相対密度80%以上の珪化物系合金材料を得ることが可能となる。
処理における焼成温度は900℃~1450℃であり、好ましくは、1000℃~1400℃で焼成する。900℃より低い温度では焼結が進まず密度が成形体密度と同程度にしか向上しない。また、1450℃よりも高い温度にて焼成を行なうとRuSiが溶融し、合金が放電プラズマ焼結装置の型と接着し、歩留まりが悪化する可能性がある。
ここで低温熱電変換材料に適した珪化物系合金材料の場合、空間群60の生成比率を制御しやく、高い熱電変換性能を得やすいことから、1200℃以上であるか1400℃以下であることが好ましい。
焼成時の圧力は10MPa~100MPaである事が好ましい。珪化物系合金材料の密度を向上させ、一般的に用いられるカーボン製の金型でも使用に耐えうるからである。さらにプレス圧の制御により、珪化物系合金材料中に生成する結晶相を変化させることも可能である。特に低温熱電変換材料に適した珪化物系合金材料を製造する際は、熱電変換性能を達成しやすいことから10MPa~75MPaであることが特に好ましい。
焼結の雰囲気は酸素を含まない窒素やアルゴンなどの不活性ガス雰囲気や真空中で行なう事が好ましい。
放電プラズマ焼結処理の焼成温度における保持時間は特に限定されるものではなく、3分以上であることが好ましく、保持時間が短いと内部まで均一に加熱できず多結晶体として保形が難しい。一方、保持時間は10分以内であることが好ましい。保持時間の延長は粒径の増大を誘起し、結果的に熱伝導率の増大を招く可能性がある。
本発明の珪化物系合金材料は、所定の寸法に加工してもよい。加工方法は特に限定はなく、平面研削法、ロータリー研削法または円筒研削法等を用いることができる。これらの方法を用いることで熱電変換素子用途に適した形状に加工することができる。
本発明の珪化物系合金材料は、熱電変換素子とすることが好ましい。
熱電変換素子は、p型、n型半導体を用いて作製される。従って、用いる半導体材料はp型、n型制御ができることが好ましい。本発明では、特定の元素をシリコン、ルテニウム及びホウ素の合金に添加することでp型、n型の制御をすることが可能である。
上記珪化物系合金材料を用いた熱電変換素子の製造方法の一例を以下に示す。
p型、n型それぞれの珪化物系合金材料を接触しないように平行に設置し上部を電極で橋渡しする。これらの構造をII字型素子とした場合、素子の上部が高温に接する構造となっており、加熱されると素子の上部と下部で温度勾配が発生し、そのときの温度差ΔT(=TH-TL)に応じたゼーベック効果によって発生した電位差から電流が生成する。従って、素子の下部のp型、n型珪化物系合金材料それぞれに電極を取り付け、適当な抵抗を介した回路とすることで、電池として効果を得ることができる。
本発明の珪化物系合金材料を用いることで、比較的低温でゼーベック係数と電気伝導率の両方を向上させた高効率な熱電変換素子を作製することができる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(結晶相の測定方法)
X線回折測定により、得られた回折ピークから結晶相の同定を行った。
(組成の測定方法)
ICP-MS質量分析法により定量した。
(電気特性の測定方法)
ホール効果測定装置(東陽テクニカ製ResiTest8400)を用いて測定を行った。
(ゼーベック係数の測定方法)
上記ホール効果測定装置にゼーベック係数測定システム(東陽テクニカ製ResiTest8400オプション)を取り付け、測定を行った。
(熱伝導率の測定方法)
レーザーフラッシュ法熱伝導測定装置(アドバンス理工製TC1200-RH型)により測定を行った。
(各結晶相の占有率)
電界放出走査型電子顕微鏡(日本電子製JSM-iT800)に付属した電子線後方散乱回折装置(EBSD:オックスフォードインストゥルメンツ製Symmetry)の300倍の画像を用いて、焼結体組織中における各結晶相の占める割合を算出した。
(実施例1)
シリコン粉末(純度4N、平均粒径300μm、高純度化学性)、金属ルテニウム(純度99.9%、平均粒径150μm、フルウチ化学性)、ホウ素粉末(純度99%、平均粒径48μm、フルウチ化学性)をSi/(Ru+Si+B)=49atm%、Ru/(Ru+Si+B)=49atm%、B/(Ru+Si+B)=2atm%として混ぜ合わせた後、水冷鋳型に充填し、アーク溶融を行った。得られた原料塊を瑪瑙乳鉢内で乳鉢を用いて粉砕した。当該粉末を150μmの篩を通した後に、10mmφサイズの、円形の放電プラズマ焼結用型に充填し、放電プラズマ焼結を行った。焼結の条件は焼結温度1400℃で10分保持、圧力は25MPaとした。また、真空度は6.0e-3Paであった。
EBSD測定の結果、得られた合金試料に関して、面積比で4.6%の空間群60の結晶相と面積比で0.2%の空間群59の結晶相が混在した空間群198の結晶相が観測された。
その後、合金試料は10mmφ×1mmtのサイズに加工して電気特性測定および熱伝導率測定サンプルとして、測定を行った。測定条件は50℃、真空条件で行った。各測定結果を表1に示す。
(実施例2)
シリコン粉末(純度4N、平均粒径300μm、高純度化学製)、金属ルテニウム(純度99.9%、平均粒径150μm、フルウチ化学製)、ホウ素粉末(純度99%、平均粒径48μm、フルウチ化学性)をSi/(Ru+Si+B)=49atm%、Ru/(Ru+Si+B)=49atm%、B/(Ru+Si+B)=2atm%とし、焼結温度1400℃で10分保持、圧力は75MPaとした。その他条件は実施例1と同様の条件で実験を行った。
(実施例3)
シリコン粉末(純度4N、平均粒径300μm、高純度化学性)、金属ルテニウム(純度99.9%、平均粒径150μm、フルウチ化学製)、ホウ素粉末(純度99%、平均粒径48μm、フルウチ化学性)をSi/(Ru+Si+B)=48.5atm%、Ru/(Ru+Si+B)=48.5atm%、B/(Ru+Si+B)=3atm%とし、その他条件は実施例1と同様の条件で実験を行った。
(実施例4)
シリコン粉末(純度4N、平均粒径300μm、高純度化学性)、金属ルテニウム(純度99.9%、平均粒径150μm、フルウチ化学製)、ホウ素粉末(純度99%、平均粒径48μm、フルウチ化学製)をSi/(Ru+Si+B)=48.5atm%、Ru/(Ru+Si+B)=48.5atm%、B/(Ru+Si+B)=3atm%とし、焼結温度1400℃で10分保持、圧力は75MPaとした。その他条件は実施例1と同様の条件で実験を行った。
(実施例5)
シリコン粉末(純度4N、平均粒径300μm、高純度化学性)、金属ルテニウム(純度99.9%、平均粒径150μm、フルウチ化学製)、ホウ素粉末(純度99%、平均粒径48μm、フルウチ化学製)をSi/(Ru+Si+B)=49.5atm%、Ru/(Ru+Si+B)=49.5atm%、B/(Ru+Si+B)=1atm%とし、その他条件は実施例1と同様の条件で実験を行った。
(実施例6)
シリコン粉末(純度4N、平均粒径300μm、高純度化学性)、金属ルテニウム(純度99.9%、平均粒径150μm、フルウチ化学製)、ホウ素粉末(純度99%、平均粒径48μm、フルウチ化学製)をSi/(Ru+Si+B)=49.5atm%、Ru/(Ru+Si+B)=49.5atm%、B/(Ru+Si+B)=1atm%とし、焼結温度1400℃で10分保持、圧力は75MPaとした。その他条件は実施例1と同様の条件で実験を行った。
(実施例7)
シリコン粉末(純度4N、平均粒径300μm、高純度化学性)、金属ルテニウム(純度99.9%、平均粒径150μm、フルウチ化学製)、ホウ素粉末(純度99%、平均粒径48μm、フルウチ化学製)をSi/(Ru+Si+B)=47.5atm%、Ru/(Ru+Si+B)=47.5atm%、B/(Ru+Si+B)=5atm%とし、その他条件は実施例1と同様の条件で実験を行った。
(実施例8)
シリコン粉末(純度4N、平均粒径300μm、高純度化学性)、金属ルテニウム(純度99.9%、平均粒径150μm、フルウチ化学製)、ホウ素粉末(純度99%、平均粒径48μm、フルウチ化学製)をSi/(Ru+Si+B)=47.5atm%、Ru/(Ru+Si+B)=47.5atm%、B/(Ru+Si+B)=5atm%とし、焼結温度1400℃で10分保持、圧力は75MPaとした。その他条件は実施例1と同様の条件で実験を行った。
(実施例9)
シリコン粉末(純度4N、平均粒径300μm、高純度化学性)、金属ルテニウム(純度99.9%、平均粒径150μm、フルウチ化学製)、ホウ素粉末(純度99%、平均粒径48μm、フルウチ化学製)をSi/(Ru+Si+B)=45atm%、Ru/(Ru+Si+B)=45atm%、B/(Ru+Si+B)=10atm%とし、その他条件は実施例1と同様の条件で実験を行った。
(実施例10)
シリコン粉末(純度4N、平均粒径300μm、高純度化学性)、金属ルテニウム(純度99.9%、平均粒径150μm、フルウチ化学製)、ホウ素粉末(純度99%、平均粒径48μm、フルウチ化学製)をSi/(Ru+Si+B)=45atm%、Ru/(Ru+Si+B)=45atm%、B/(Ru+Si+B)=10atm%とし、焼結温度1400℃で10分保持、圧力は75MPaとした。その他条件は実施例1と同様の条件で実験を行った。
Figure 2022142131000002
(参考例1)
原料をSi/(Ru+Si+B)=50atm%、Ru/(Ru+Si+B)=50atm%とし、その他条件は実施例1と同様の条件で実験を行った。結果を表2に示す。
(参考例2)
原料をSi/(Ru+Si+B)=50atm%、Ru/(Ru+Si+B)=50atm%とし、焼結温度1400℃で10分保持、圧力は75MPaとした。その他条件は実施例1と同様の条件で実験を行った。
Figure 2022142131000003
実施例1~10の合金材料は、参考例1,2の合金材料よりもゼーベック係数と電気伝導率の両方を向上させた高効率な熱電変換素子を作製可能なものである。
本発明を用いることで、高い性能を有する熱電変換素子を作製可能となり、比較的低温域の排熱を効率的に利用できるようになる。

Claims (4)

  1. シリコンとルテニウムを主成分とし、ホウ素を含む珪化物系合金材料であり、当該合金材料を構成する元素の原子比が、シリコン、ルテニウム、ホウ素の含有量をそれぞれSi、Ru、Bとしたときに
    45atm%≦Si/(Ru+Si+B)≦49.5atm%
    45atm%≦Ru/(Ru+Si+B)≦49.5atm%
    1atm%≦B/(Ru+Si+B)≦10atm%
    である珪化物系合金材料。
  2. シリコンとルテニウムを主成分とし、ホウ素を含む珪化物系合金材料であり、複数の結晶相を組織中に有する請求項1に記載の珪化物系合金材料。
  3. シリコンとルテニウムを主成分とし、ホウ素を含む珪化物系合金材料であり、空間群198、64、60,59から選ばれる少なくとも2種類以上の結晶相を組織中に有する請求項1又は2に記載の珪化物系合金材料。
  4. 請求項1~3のいずれかに記載の珪化物系合金材料を用いた熱電変換素子。
JP2021042155A 2021-03-16 2021-03-16 珪化物系合金材料及びそれを用いた素子 Pending JP2022142131A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021042155A JP2022142131A (ja) 2021-03-16 2021-03-16 珪化物系合金材料及びそれを用いた素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021042155A JP2022142131A (ja) 2021-03-16 2021-03-16 珪化物系合金材料及びそれを用いた素子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022142131A true JP2022142131A (ja) 2022-09-30

Family

ID=83426411

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021042155A Pending JP2022142131A (ja) 2021-03-16 2021-03-16 珪化物系合金材料及びそれを用いた素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2022142131A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101087355B1 (ko) 휴슬러 합금, 반-휴슬러 합금, 채워진 스커테루다이트계합금의 제조 방법, 및 이것을 사용하는 열전변환 시스템
JP5333001B2 (ja) 熱電材料及びその製造方法
JP2006203186A (ja) 熱電半導体合金の製造方法および熱電変換モジュールならびに熱電発電装置
JP5641474B2 (ja) Mg2Si基化合物から成る熱電材料の製造方法
US11114600B2 (en) Polycrystalline magnesium silicide and use thereof
JP2012190984A (ja) マグネシウムシリサイド粉末及び、それを用いた焼結体、熱電変換素子、それらの製造方法
JP5099976B2 (ja) 熱電変換材料の製造方法
JP2008159680A (ja) Yb−AE−Fe−Co−Sb(AE:Ca、Sr、Ba、Cu、Ag、Au)系熱電変換材料
US20230284532A1 (en) Alloy, sintered article, thermoelectric module and method for the production of a sintered article
JP2006086512A (ja) フィルドスクッテルダイト系合金を用いた熱電変換システム。
CN115667559B (zh) 硅化物系合金材料、以及使用了该硅化物系合金材料的元件
JP7159635B2 (ja) 珪化物系合金材料及びそれを用いた素子
JP6560061B2 (ja) 熱電変換材料、熱電変換素子、熱電変換モジュールおよび熱電変換材料の製造方法
JP6632218B2 (ja) クラスレート化合物ならびに熱電変換材料およびその製造方法
JP2022142131A (ja) 珪化物系合金材料及びそれを用いた素子
JP2009111357A (ja) 熱電材料及びその製造方法
WO2020149304A1 (ja) 珪化物系合金材料及びそれを用いた熱電変換素子
CN113272978B (zh) 硅化物系合金材料和使用它的热电转换元件
JP2009176967A (ja) 熱電変換材料
CN113272978A (zh) 硅化物系合金材料和使用它的热电转换元件
JP6155141B2 (ja) 熱電変換材料およびその製造方法
WO2017038715A1 (ja) 合金材料
JP6826925B2 (ja) 熱電変換材料、熱電変換素子、熱電変換モジュール、及び移動体
US11963448B2 (en) Method for producing thermoelectric conversion element
JP2022143990A (ja) 熱電変換材料

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20240219