JP2022141169A - 記録ヘッド充填液、インクセット及び記録ヘッドの検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】記録ヘッド内のインク流路に導入され易く、気泡の発生及び凍結を抑制でき、かつ記録ヘッド内でインクジェット用インク中の顔料成分が凝集することを効果的に抑制できる充填液を提供する。【解決手段】記録ヘッド充填液は、トリエチレングリコールと、ノニオン界面活性剤と、水とを含有する。前記トリエチレングリコールの含有割合は、4.0質量%以上42.0質量%以下である。前記ノニオン界面活性剤は、アセチレングリコールと、アセチレングリコールのエチレンオキシド付加物とを含む。前記ノニオン界面活性剤において、前記アセチレングリコールの含有量Aに対する前記アセチレングリコールのエチレンオキシド付加物の含有量Bの質量比率(B/A)は、0.15以上0.95以下である。【選択図】なし

Description

本発明は、記録ヘッド充填液、インクセット及び記録ヘッドの検査方法に関する。
インクジェット記録装置は、インクジェット用インクを吐出する記録ヘッドを備える。記録ヘッドは、非常に高い精度を求められる精密機械である。そのため、記録ヘッドのメーカーは、記録ヘッドを製造した後に、吐出性能等を十分に検査してから出荷するのが一般的である。
記録ヘッドの吐出性能の検査では、実際に記録ヘッドにインクジェット用インクを充填して吐出試験を行う。検査後の記録ヘッドは、インク流路にインクジェット用インクが不可避的に残留している。記録ヘッドのインク流路は非常に微細であるため、記録ヘッドを洗浄したとしても、インク流路に残留するインクジェット用インクを完全に除去することは困難である。インク流路にインクジェット用インクが残留している状態で記録ヘッドを出荷すると、輸送中及び保管中にインクジェット用インクの溶媒が蒸発し、インクジェット用インクの固形分(特に、顔料成分)が凝集して凝集物を発生することがある。上述の凝集物は、出荷後の記録ヘッドで吐出不良が発生する原因となる。
そこで、記録ヘッドのメーカーは、顔料成分を含まない溶液(以下、記録ヘッド充填液と記載することがある)を記録ヘッドに充填した状態で記録ヘッドを出荷する場合がある。記録ヘッド充填液は、記録ヘッドのインク流路に入り込み、インク流路に残留しているインクジェット用インクを希釈する。これにより、インク流路に残留しているインクジェット用インクは、固形分が凝集し難くなる。このような記録ヘッド充填液には、記録ヘッド内のインク流路に導入され易く、かつ記録ヘッド内でインクジェット用インクの固形分が凝集することを抑制できることが要求される。記録ヘッドに充填する記録ヘッド充填液としては、例えば、シリコーンオイルを含有する記録ヘッド充填液が提案されている(特許文献1)。
特開2010-227729号公報
近年、顔料及び顔料被覆樹脂を含むインクジェット用インクが用いられるようになっている。このようなインクジェット用インクは、特許文献1に記載の記録ヘッド充填液とあまり相性が良くない。詳しくは、特許文献1に記載の記録ヘッド充填液と上述のインクジェット用インクとを組み合わせて用いた場合、記録ヘッド内でインクジェット用インク中の顔料成分が凝集することを十分に抑制できない。また、特許文献1に記載の記録ヘッド充填液は、泡立ち易く、気泡の発生を十分に抑制できない。更に、特許文献1に記載の記録ヘッド充填液は、寒冷地で保管又は輸送する場合(特に冬季に寒冷地で輸送する場合)に氷点下に晒された際に、凍結して記録ヘッドを破損させる可能性がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、記録ヘッド内のインク流路に導入され易く、気泡の発生及び凍結を抑制でき、かつ記録ヘッド内でインクジェット用インク中の顔料成分が凝集することを効果的に抑制できる記録ヘッド充填液を提供することである。本発明の別の目的は、上述の記録ヘッド充填液を用いたインクセット及び記録ヘッドの検査方法を提供することである。
本発明に係る記録ヘッド充填液は、トリエチレングリコールと、ノニオン界面活性剤と、水とを含有する。前記トリエチレングリコールの含有割合は、4.0質量%以上42.0質量%以下である。前記ノニオン界面活性剤は、アセチレングリコールと、アセチレングリコールのエチレンオキシド付加物とを含む。前記ノニオン界面活性剤において、前記アセチレングリコールの含有量Aに対する前記アセチレングリコールのエチレンオキシド付加物の含有量Bの質量比率(B/A)は、0.15以上0.95以下である。
本発明に係るインクセットは、インクジェット用インクと、上述の記録ヘッド充填液とを備える。前記インクジェット用インクは、顔料と、顔料被覆樹脂と、水とを含有する。前記顔料被覆樹脂は、スチレン-アクリル樹脂を含む。
本発明に係る記録ヘッドの検査方法は、上述のインクセットを用いた記録ヘッドの検査方法であって、前記記録ヘッドの吐出性能を検査する検査工程と、前記検査工程後の前記記録ヘッドに前記記録ヘッド充填液を充填する充填工程とを備える。前記検査工程では、前記記録ヘッドによって前記インクジェット用インクを吐出することで前記記録ヘッドの吐出性能を検査する。
本発明に係る記録ヘッド充填液及びインクセットによれば、記録ヘッド充填液が記録ヘッド内のインク流路に導入され易く、気泡の発生及び凍結を抑制でき、かつ記録ヘッド内でインクジェット用インク中の顔料成分が凝集することを効果的に抑制できる。本発明に係る記録ヘッドの検査方法によれば、検査後の記録ヘッドで吐出不良が発生することを抑制できる。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、以下において、体積中位径(D50)の測定値は、何ら規定していなければ、動的光散乱式粒径分布測定装置(マルバーン社製「ゼータサイザーナノZS」)を用いて測定された値である。
以下において、酸価の測定値は、何ら規定していなければ、「JIS(日本産業規格)K0070-1992」に従い測定した値である。また、質量平均分子量(Mw)の測定値は、何ら規定していなければ、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用いて測定した値である。
本明細書では、アクリル及びメタクリルを包括的に「(メタ)アクリル」と総称する場合がある。
<第1実施形態:記録ヘッド充填液>
以下、本発明の第1実施形態に係る記録ヘッド充填液(以下、「充填液」と記載することがある)を説明する。本発明の充填液は、トリエチレングリコールと、ノニオン界面活性剤と、水とを含有する。トリエチレングリコールの含有割合は、4.0質量%以上42.0質量%以下である。ノニオン界面活性剤は、アセチレングリコールと、アセチレングリコールのエチレンオキシド付加物とを含む。ノニオン界面活性剤において、アセチレングリコールの含有量Aに対するアセチレングリコールのエチレンオキシド付加物の含有量Bの質量比率(B/A)は、0.15以上0.95以下である。
本発明の充填液は、インクジェット用インク(以下、「インク」と記載することがある)が残留している記録ヘッドに充填して用いる。例えば、記録ヘッドによってインクを吐出した後、何らかの事情で記録ヘッドをしばらく使用しない場合に、本発明の充填液を記録ヘッドに充填して用いる。本発明の充填液は、具体的には、記録ヘッドの出荷、記録ヘッドの長期保管、又は記録ヘッドの輸送の際に、記録ヘッドに充填して用いる。本発明の充填液は、第2実施形態に係るインクセット、又は第3実施形態に係る記録ヘッドの検査方法に用いる充填液として好適である。
本発明の充填液は、上述の構成を備えることにより、記録ヘッド内のインク流路に導入され易く、気泡の発生及び凍結を抑制でき、かつ記録ヘッド内でインク中の顔料成分(顔料及び顔料被覆樹脂)が凝集することを効果的に抑制できる。その理由は以下の通りであると推察される。本発明の充填液は、ノニオン界面活性剤を含有する。ノニオン界面活性剤は、顔料被覆樹脂との相性が良い。そのため、本発明の充填液は、インクと混合した際に、ノニオン界面活性剤がインク中の顔料成分(顔料及び顔料被覆樹脂)の分散性を向上させる。また、ノニオン界面活性剤は、アセチレングリコールと、アセチレングリコールのエチレンオキシド付加物とを所定の配合比で含む。アセチレングリコールは、充填液から気泡が発生することを抑制するが、充填液の導入性を低下させる傾向を有する。アセチレングリコールのエチレンオキシド付加物は、充填液の導入性を向上させるが、充填液から気泡を発生させ易くする傾向を有する。本発明の充填液においては、アセチレングリコールと、アセチレングリコールのエチレンオキシド付加物とを所定の配合比で混合することで、導入性を向上させつつ、気泡が発生することを十分に抑制できる。
更に、記録ヘッド内のインク流路は、開口部(例えば、ノズル孔)を通じて外気と繋がっている。そのため、記録ヘッドに充填された充填液は、徐々に水分が蒸発して他の成分が濃縮される。以上から、充填液には、水分が蒸発した状態においてもノニオン界面活性剤の分散状態を保つことが要求される。これに対して、本発明の充填液は、トリエチレングリコールを含有する。トリエチレングリコールは、ノニオン界面活性剤を分散させ易く、かつ揮発し難い成分である。本発明の充填液は、トリエチレングリコールを含有することで、記録ヘッドに充填された後に水分が蒸発したとしても、ノニオン界面活性剤の分離を抑制できる。以上から、本発明の充填液は、記録ヘッド内でインク中の顔料成分が凝集することを効果的に抑制できる。
更に、本発明の充填液が含有するトリエチレングリコールは、優れた凍結抑制効果を有する。そのため、本発明の充填液は、凍結を効果的に抑制できる。
以下、本発明の充填液について、更に詳細に説明する。なお、以下に説明する各成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
[トリエチレングリコール]
トリエチレングリコールは、本発明の充填液を記録ヘッドに充填した後、本発明の充填液から水分が蒸発した状態においてもノニオン界面活性剤の分離を抑制する成分である。これにより、本発明の充填液は、記録ヘッド内でインク中の顔料成分が凝集することを効果的に抑制できる。また、トリエチレングリコールは、本発明の充填液が凍結することを効果的に抑制できる。
本発明の充填液において、トリエチレングリコールの含有割合は、4.0質量%以上42.0質量%以下であり、7.0質量%以上20.0質量%以下が好ましい。トリエチレングリコールの含有割合を4.0質量%以上とすることで、本発明の充填液は、凍結を効果的に抑制できると共に、記録ヘッド内でインク中の顔料成分が凝集することを効果的に抑制できる。トリエチレングリコールの含有割合を42.0質量%以下とすることで、本発明の充填液は、気泡の発生を抑制できる。
[ノニオン界面活性剤]
ノニオン界面活性剤は、アセチレングリコールと、アセチレングリコールのエチレンオキシド付加物とを含む。ノニオン界面活性剤は、アセチレングリコール、及びアセチレングリコールのエチレンオキシド付加物のみを含むことが好ましい。詳しくは、ノニオン界面活性剤において、アセチレングリコール、及びアセチレングリコールのエチレンオキシド付加物の合計含有割合としては、90質量%以上が好ましく、100質量%がより好ましい。
本発明の充填液において、ノニオン界面活性剤の含有割合としては、0.01質量%以上0.15質量%以下が好ましく、0.03質量%以上0.07質量%以下がより好ましい。ノニオン界面活性剤の含有割合を0.01質量%以上とすることで、本発明の充填液は、記録ヘッド内のインク流路に更に導入され易くなり、かつ気泡の発生を更に効果的に抑制できる。ノニオン界面活性剤の含有割合を0.15質量%以下とすることで、本発明の充填液は、記録ヘッド内でインク中の顔料成分が凝集することを更に効果的に抑制できる。
(アセチレングリコール)
アセチレングリコールとしては、例えば、2,4,7,9-テトラメチル-5-デシン-4,7-ジオール、3,6-ジメチル-4-オクチン-3,6-ジオール、3,5-ジメチル-1-ヘキシン-3-オール、及び2,4-ジメチル-5-ヘキシン-3-オールが挙げられる。アセチレングリコールとしては、2,4,7,9-テトラメチル-5-デシン-4,7-ジオール(例えば、日信化学工業株式会社製「サーフィノール(登録商標)104」)、又は3,6-ジメチル-4-オクチン-3,6-ジオール(例えば、日信化学工業株式会社製「サーフィノール(登録商標)82」)が好ましい。
(アセチレングリコールのエチレンオキシド付加物)
アセチレングリコールのエチレンオキシド付加物としては、例えば、上述したアセチレングリコールに対してエチレンオキシドを付加した化合物が挙げられる。
アセチレングリコールのエチレンオキシド付加物において、エチレンオキシドの付加モル数としては、3モル以上50モル以下が好ましく、7モル以上35モル以下がより好ましい。
アセチレングリコールのエチレンオキシド付加物としては、2,4,7,9-テトラメチル-5-デシン-4,7-ジオールのエチレンオキシド付加物(例えば、日信化学工業株式会社製「オルフィン(登録商標)E1010」、及び「サーフィノール(登録商標)485」)が好ましい。
アセチレングリコールのエチレンオキシド付加物のHLB値としては、12以上18以下が好ましい。なお、「HLB値」は、水又は油に対する界面活性剤の親和性の程度を示す値であり、グリフィン法に基づき下記数式により求められる。詳しくは、HLB値が0に近い界面活性剤ほど親油性が高い。また、HLB値が20に近い界面活性剤ほど親水性が高い。
HLB値=20×(親水部の式量の総和)/分子量
ノニオン界面活性剤において、アセチレングリコールの含有量Aに対するアセチレングリコールのエチレンオキシド付加物の含有量Bの質量比率(B/A)としては、0.15以上0.95以下であり、0.20以上0.80以下がより好ましく、0.40以上0.65以下が更に好ましい。上述のB/Aを0.15以上とすることで、本発明の充填液は、記録ヘッド内のインク流路に導入され易くなる。上述のB/Aを0.95以下とすることで、本発明の充填液は、気泡の発生を抑制できる。
[水]
水は、本発明の充填液の主溶媒である。本発明の充填液において、水の含有割合としては、例えば、50.0質量%以上95.0質量%以下である。
本発明の充填液において、トリエチレングリコール及び水の合計含有割合としては、90.0質量%以上が好ましく、99.0質量%以上がより好ましい。トリエチレングリコール及び水の合計含有割合を90.0質量%以上とすることで、本発明の充填液は、更に効果的に凍結を抑制できる。
[水溶性有機溶媒]
本発明の充填液は、トリエチレングリコール以外の他の水溶性有機溶媒を更に含有してもよい。本発明の充填液における他の水溶性有機溶媒としては、後述の第2実施形態においてインクが含有する水溶性有機溶媒として例示する水溶性有機溶媒と同様のものが挙げられる。
[添加剤]
本発明の充填液は、必要に応じて、公知の添加剤(例えば、溶解安定剤、乾燥防止剤、酸化防止剤、粘度調整剤、pH調整剤、及び防カビ剤)を更に含有してもよい。
[充填液の製造方法]
本発明の充填液は、例えば、トリエチレングリコールと、ノニオン界面活性剤と、水とを混合することで製造できる。ノニオン界面活性剤は、アセチレングリコールと、アセチレングリコールのエチレンオキシド付加物とを所定の割合で混合することで製造できる。
<第2実施形態:インクセット>
以下、本発明の第2実施形態に係るインクセットを説明する。本発明のインクセットは、インクと、第1実施形態に係る充填液とを備える。インクは、顔料と、顔料被覆樹脂と、水とを含有する。顔料被覆樹脂は、スチレン-アクリル樹脂を含む。
本発明のインクセットは、第1実施形態に係る充填液を用いるため、充填液が記録ヘッド内のインク流路に導入され易く、気泡の発生及び凍結を抑制でき、かつ記録ヘッド内でインク中の顔料成分が凝集することを効果的に抑制できる。
[インク]
インクは、顔料と、顔料被覆樹脂と、水とを含有する。インクにおいて、顔料は、例えば、顔料被覆樹脂と共に顔料粒子を形成する。顔料粒子は、溶媒に分散して存在する。インクの色濃度、色相、又は安定性を向上させる観点から、顔料粒子のD50としては、30nm以上200nm以下が好ましく、70nm以上130nm以下がより好ましい。
(顔料)
インクが含む顔料としては、例えば、黄色顔料、橙色顔料、赤色顔料、青色顔料、紫色顔料、及び黒色顔料が挙げられる。黄色顔料としては、例えば、C.I.ピグメントイエロー(74、93、95、109、110、120、128、138、139、151、154、155、173、180、185、及び193)が挙げられる。橙色顔料としては、例えば、C.I.ピグメントオレンジ(34、36、43、61、63、及び71)が挙げられる。赤色顔料としては、例えば、C.I.ピグメントレッド(122及び202)が挙げられる。青色顔料としては、例えば、C.I.ピグメントブルー(15、より具体的には15:3)が挙げられる。紫色顔料としては、例えば、C.I.ピグメントバイオレット(19、23、及び33)が挙げられる。黒色顔料としては、例えば、C.I.ピグメントブラック(7)が挙げられる。
インクにおいて、顔料の含有割合としては、1.0質量%以上12.0質量%以下が好ましく、4.0質量%以上8.0質量%以下がより好ましい。顔料の含有割合を1.0質量%以上とすることで、インクにより形成される画像の画像濃度を所望する値にすることができる。また、顔料の含有割合を12.0質量%以下とすることで、インクの流動性を向上できる。
(顔料被覆樹脂)
顔料被覆樹脂は、インクに可溶な樹脂である。顔料被覆樹脂の一部は、例えば、顔料粒子の表面に存在し、顔料粒子の分散性を向上させる。顔料被覆樹脂の一部は、例えば、インクに溶解した状態で存在する。
顔料被覆樹脂は、スチレン-アクリル樹脂を含む。スチレン-アクリル樹脂は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル及び(メタ)アクリル酸のうち少なくとも1つのモノマーと、スチレンとの共重合体である。スチレン-アクリル樹脂は、(メタ)アクリル酸に由来する繰り返し単位((メタ)アクリル酸単位)、(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来する繰り返し単位((メタ)アクリル酸アルキルエステル単位)及びスチレン単位を有することが好ましい。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル及び(メタ)アクリル酸オクチルが挙げられる。(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、メタクリル酸メチル又はアクリル酸ブチルが好ましい。
顔料被覆樹脂の有する全繰り返し単位のうち、(メタ)アクリル酸単位の割合としては、20質量%以上60質量%以下が好ましい。顔料被覆樹脂の有する全繰り返し単位のうち、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単位の割合としては、30質量%以上65質量%以下が好ましい。顔料被覆樹脂の有する全繰り返し単位のうち、スチレン単位の割合としては、5質量%以上25質量%以下が好ましい。顔料被覆樹脂としては、メタクリル酸に由来する繰り返し単位と、メタクリル酸メチルに由来する繰り返し単位と、アクリル酸ブチルに由来する繰り返し単位と、スチレン単位とを有する樹脂がより好ましい。
インクにおいて、顔料被覆樹脂の含有割合としては、0.5質量%以上8.0質量%以下が好ましく、1.5質量%以上4.0質量%以下がより好ましい。顔料被覆樹脂の含有割合を0.5質量%以上とすることで、顔料成分の分散性を更に向上できる。顔料被覆樹脂の含有割合を8.0質量%以下とすることで、インクがノズル詰まりを発生させることを抑制できる。
顔料被覆樹脂の酸価としては、例えば、50mgKOH/g以上150mgKOH/g以下である。顔料被覆樹脂の酸価を50mgKOH/g以上150mgKOH/g以下とすることで、顔料成分の分散性を更に向上させつつ、インクの保存安定性を向上できる。
顔料被覆樹脂の酸価は、顔料被覆樹脂を合成する際に使用するモノマーの量を変えることによって調整できる。例えば、顔料被覆樹脂を合成する際に、酸性の官能基(例えば、カルボキシ基)を有するモノマー(より具体的には、アクリル酸、メタクリル酸等)を使用することで、顔料被覆樹脂の酸価を増大させることができる。
顔料被覆樹脂のMwは、例えば、10000以上50000以下である。顔料被覆樹脂のMwを10000以上50000以下とすることで、インクの粘度の増大を抑制しつつ、インクにより形成される画像の画像濃度を所望する値にすることができる。
顔料被覆樹脂のMwは、顔料被覆樹脂の重合条件(より具体的には、重合開始剤の使用量、重合温度、重合時間等)を変えることによって調整できる。
顔料被覆樹脂の重合において、重合開始剤の使用量としては、モノマー混合物1モルに対して、0.001モル以上5モル以下が好ましく、0.01モル以上2モル以下がより好ましい。顔料被覆樹脂の重合においては、例えば、重合温度を50℃以上70℃以下、重合時間を10時間以上24時間以下とすることができる。なお、重合した顔料被覆樹脂は、そのままインクの原料として用いてもよいが、塩基性化合物で等量中和してからインクの原料として用いてもよい。塩基性化合物としては、アルカリ金属イオンの水酸化物(例えば、NaOH)が好ましい。
(水)
水は、インクの主溶媒である。インクにおいて、水の含有割合としては、例えば、30.0質量%以上60.0質量%以下である。
(水溶性有機溶媒)
インクは、水溶性有機溶媒を更に含有することが好ましい。インクにおける水溶性有機溶媒としては、例えば、グリコール化合物、グリコールエーテル化合物、ラクタム化合物、含窒素化合物、アセテート化合物、チオジグリコール、グリセリン及びジメチルスルホキシドが挙げられる。
グリコール化合物としては、例えば、エチレングリコール、1,3-プロパンジオール、プロピレングリコール、1,5-ペンタンジオール、1,2-オクタンジオール、1,8-オクタンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール及びテトラエチレングリコールが挙げられる。
グリコールエーテル化合物としては、例えば、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル及びプロピレングリコールモノメチルエーテルが挙げられる。
ラクタム化合物としては、例えば、2-ピロリドン及びN-メチル-2-ピロリドンが挙げられる。
含窒素化合物としては、例えば、1,3-ジメチルイミダゾリジノン、ホルムアミド及びジメチルホルムアミドが挙げられる。
アセテート化合物としては、例えば、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートが挙げられる。
インクにおける水溶性有機溶媒としては、1,3-プロパンジオール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、2-ピロリドン又はグリセリンが好ましい。
インクにおける水溶性有機溶媒の含有割合としては、10.0質量%以上45.0質量%以下が好ましく、25.0質量%以上35.0質量%以下がより好ましい。水溶性有機溶媒の含有割合を10.0質量%以上45.0質量%以下とすることで、インクの吐出安定性を向上できる。
(界面活性剤)
インクは、界面活性剤を更に含有することが好ましい。界面活性剤は、インクに含まれる各成分の相溶性及び分散安定性を向上させる。また、界面活性剤は、インクの記録媒体に対する浸透性(濡れ性)を向上させる。インクにおける界面活性剤としては、ノニオン界面活性剤が好ましい。
インクにおけるノニオン界面活性剤としては、例えば、アセチレングリコール系界面活性剤(アセチレングリコール化合物を含む界面活性剤)、シリコーン系界面活性剤(シリコーン化合物を含む界面活性剤)及びフッ素系界面活性剤(フッ素樹脂又はフッ素含有化合物を含む界面活性剤)が挙げられる。アセチレングリコール系界面活性剤としては、例えば、アセチレングリコールのエチレンオキシド付加物及びアセチレングリコールのプロピレンオキシド付加物が挙げられる。
インクがノニオン界面活性剤を含有する場合、インクにおけるノニオン界面活性剤の含有割合としては、0.1質量%以上2.0質量%以下が好ましく、0.2質量%以上0.6質量%以下がより好ましい。
(添加剤)
インクは、必要に応じて、公知の添加剤(例えば、溶解安定剤、乾燥防止剤、酸化防止剤、粘度調整剤、pH調整剤、及び防カビ剤)を更に含有してもよい。
(HSP)
充填液がインク中の顔料成分を分散させることができるか否かは、ハンセン溶解度パラメーターにおける充填液及びインクの相対エネルギー差(RED)が重要となる。まず、ハンセン溶解度パラメーター(Hansen solubility parameter:HSP)について説明する。HSPは、物質の溶解性の予測に用いられる値である。HSPは、以下の3つのパラメーター(単位:MPa0.5)で構成されている。
分散項(dD):分子間の分散力によるエネルギー
分極項(dP):分子間の双極子相互作用によるエネルギー
水素結合項(dH):分子間の水素結合によるエネルギー
HSPを構成する3つのパラメーターは、3次元空間(ハンセン空間)における座標と見做すことができる。ハンセン空間に特定の2つの物質を配置した場合、2つの物質の座標の距離が近いほど、2つの物質の性質が近似している傾向がある。
HSPが未知である物質は、以下の方法によりHSPを測定することができる。まず、密閉可能な容器に、HSPを測定しようとする物質(以下、対象物質と記載することがある)1質量部と、HSPが公知である溶媒(例えば、文献値が存在する溶媒)49質量部とを投入する。次に、容器をハンドシェイクすることで対象物質及び溶媒を十分に混合する。次に、常温環境下(23℃)で容器を12時間静置する。次に、容器を上下反転させ、容器の底面を観察する。容器の底面に沈殿物及び凝集物の何れも存在しない場合、その溶媒は対象物質を溶解させたと判断する。この試験を、溶媒の種類を適宜変更しながら繰り返す。これにより、対象物質を溶解させる溶媒と、対象物質を溶解させない溶媒とにより構成される10種類の溶媒の組み合わせを決定する。10種類の溶媒の組み合わせとしては、半数程度(例えば4~6種)の溶媒が対象物質を溶解させる溶媒であり、残りの溶媒が対象物質を溶解させない溶媒である組み合わせが望ましい。そして、10種類の溶媒に対する試験結果に基づいて、ハンセン空間に、ハンセン球と呼ばれる球を描画する。
ハンセン球を描画する方法を説明する。ハンセン空間に、対象物質を溶解させた溶媒の座標を含み、かつ対象物質を溶解させなかった溶媒の座標を含まない球(ハンセン球)を描画する。描画されたハンセン球の中心座標が、対象物質のHSPを示す。ハンセン球のサイズは、対象物質の種類によって異なる。詳しくは、性質の異なる様々な溶媒に対して溶解する対象物質は、ハンセン球の半径R0が大きい。逆に、限られた特定の性質の溶媒に対してのみ溶解する対象物質は、ハンセン球の半径R0が小さい。
HSPを用いて2つの物質(例えば、充填液X及びインクY)の溶解性を予測する具体的手法を説明する。まず、2つの物質を、HSPに基づいてハンセン空間内にそれぞれ配置する。そして、2つの物質の座標の距離Raを算出する。この距離Raが近いほど、2つの物質は互いに溶解し易いことを示す。2つの物質の距離Raは、下記数式(R)によって算出することができる。
Figure 2022141169000001
数式(R)において、dDx、dPx及びdHxは、それぞれ、充填液Xの分散項(dD)、分極項(dP)及び水素結合項(dH)を示す。dDy、dPy及びdHyは、それぞれ、インクYの分散項(dD)、分極項(dP)及び水素結合項(dH)を示す。
これを本発明のインクセットに当てはめると、ハンセン空間において、充填液及びインクの距離Raは、下記数式(R-1)により算出される。
Figure 2022141169000002
数式(R-1)において、dDs、dPs及びdHsは、それぞれ、充填液の分散項(dD)、分極項(dP)及び水素結合項(dH)を示す。dDp、dPp及びdHpは、それぞれ、インクの分散項(dD)、分極項(dP)及び水素結合項(dH)を示す。
インクYが充填液Xに溶解するか否かは、ハンセン空間において、インクYのハンセン球が充填液XのHSPの座標を含んでいるか否かで決定される。具体的には、インクYが充填液Xに溶解するか否かは、インクYのハンセン球の半径R0に対する2つの物質の距離Raの比(Ra/R0)の大きさで決定される。以下、比(Ra/R0)を、相対エネルギー差(relative energy difference:RED)と記載する(下記数式(r))。REDが1未満である場合、インクYのハンセン球の内側に充填液XのHSPの座標が存在するため、インクYは充填液Xに溶解する。一方、REDが1超である場合、インクYのハンセン球の外側に充填液XのHSPの座標が存在するため、インクYは充填液Xに溶解しない。なお、REDがちょうど1である場合、インクYは充填液Xに部分的に溶解する。
RED=Ra/R0・・・(r)
充填液Xが混合溶媒である場合、充填液XのHSPは以下の方法により算出できる。まず、充填液Xを構成する各溶媒について、その溶媒の分散項(dD)とその溶媒の質量比率(充填液Xの質量に対するその溶媒の質量の比率)との積Aを算出する。次に、各溶媒の積Aを合算して和Bを算出する。この和Bを、混合溶媒の分散項(dD)とする。充填液Xの分極項(dP)及び水素結合項(dH)についても、充填液Xの分散項(dD)を算出する方法と同様の方法で算出することができる。これにより、混合溶媒である充填液XのHSPが算出される。
ハンセン溶解度パラメーターにおける充填液及びインクのREDとしては、0.30以上0.60以下が好ましく、0.35以上0.45以下がより好ましい。また、ハンセン溶解度パラメーターにおいて、充填液から水を除いた溶液(トリエチレングリコール、ノニオン界面活性剤及び水溶性有機溶媒等を含有する溶液)とインクとのREDとしては、1.00未満が好ましく、0.70以上0.80以下がより好ましい。REDを上述の範囲内とすることで、充填液は、記録ヘッド内でインク中の顔料成分が凝集することを更に効果的に抑制できる。なお、充填液から水を除いた溶液とインクとのREDは、充填液及びインクが混合した後、記録ヘッド内で乾燥によって水分が蒸発した状況を想定した値である。充填液から水を除いた溶液とインクとのREDが1.00未満である場合、充填液及びインクが混合した後、記録ヘッド内で乾燥によって水分が蒸発した状況でもインク中の顔料成分が充填液に十分に分散できると判断される。
(インクの製造方法)
インクは、例えば、水と、顔料分散液と、必要に応じて添加される成分(例えば、水溶性有機溶媒及びノニオン界面活性剤)とを混合することにより製造できる。顔料分散液は、顔料、顔料被覆樹脂及び水を含有する。顔料被覆樹脂は、例えば、塩基性化合物(例えば、NaOH)によってアルカリ可溶性樹脂を等量中和することで調製される。顔料分散液は、顔料被覆樹脂を含有する水溶液に顔料を添加した後、分散処理を行うことで調製できる。分散処理に用いる装置としては、例えば、ビーズミルが挙げられる。インクの製造では、混合処理後、フィルター(例えば孔径5μm以下のフィルター)により異物及び粗大粒子を除去してもよい。
<第3実施形態:記録ヘッドの検査方法>
以下、本発明の第3実施形態に係る記録ヘッドの検査方法について説明する。本発明の記録ヘッドの検査方法は、第2実施形態に係るインクセットを用いた記録ヘッドの検査方法であって、記録ヘッドの吐出性能を検査する検査工程と、検査工程後の記録ヘッドに充填液を充填する充填工程とを備える。検査工程では、記録ヘッドによってインクを吐出することで記録ヘッドの吐出性能を検査する。
本発明の記録ヘッドの検査方法は、第2実施形態に係るインクセットを用いるため、検査後の記録ヘッドで吐出不良が発生することを抑制できる。本発明の記録ヘッドの検査方法は、例えば、記録ヘッドのメーカーが記録ヘッドを出荷する前に行う。本発明の記録ヘッドの検査方法で検査する記録ヘッドとしては、特に限定されないが、例えば、ピエゾ方式記録ヘッド及びサーマル方式記録ヘッドが挙げられる。
[検査工程]
本工程では、記録ヘッドの吐出性能を検査する。具体的には、本工程では、記録ヘッドによってインクを吐出することで記録ヘッドの吐出性能を検査する。本工程で検査した記録ヘッドでは、インク流路にインクが残留する。
本工程では、検査工程後の記録ヘッドを洗浄してもよい。記録ヘッドを洗浄する方法としては、特に限定されないが、例えば、洗浄液を記録ヘッドに充填した後に洗浄液を記録ヘッドから吐出する方法が挙げられる。洗浄液としては、例えば、水又は水溶性有機溶媒を含む洗浄液が挙げられる。本工程では、記録ヘッドを洗浄したとしても、インク流路内のインクを完全に除去することは困難である。
[充填工程]
本工程では、記録ヘッドに充填液を充填する。本工程後、記録ヘッドは、例えば、出荷に備えて保管されるか、又は出荷のために輸送される。ユーザーの元に記録ヘッドが届いた後は、記録ヘッドから充填液を吐出することで、記録ヘッドから充填液を排出することができる。
以下、本発明の実施例を説明する。ただし、本発明は、以下の実施例に限定されない。
[顔料被覆樹脂(R-1)の調製]
メタクリル酸に由来する繰り返し単位(MAA単位)と、メタクリル酸メチルに由来する繰り返し単位(MMA単位)と、アクリル酸ブチルに由来する繰り返し単位(BA単位)と、スチレンに由来する繰り返し単位(ST単位)とを有するアルカリ可溶性樹脂を準備した。このアルカリ可溶性樹脂は、質量平均分子量(Mw)が20000、酸価が100mgKOH/gであった。このアルカリ可溶性樹脂における各繰り返し単位の質量比は、「MAA単位:MMA単位:BA単位:ST単位=40:15:30:15」であった。このアルカリ可溶性樹脂と、水酸化ナトリウムを含有する水酸化ナトリウム水溶液とを混合した(中和処理)。中和処理により、アルカリ可溶性樹脂を、等量(厳密には、105%量)のNaOHで中和した。これにより、顔料被覆樹脂(R-1)及び水を含有する顔料被覆樹脂溶液を得た。
上述のアルカリ可溶性樹脂のMwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(東ソー株式会社製「HLC-8020GPC」)を用いて下記条件により測定した。検量線は、東ソー株式会社製のTSKgel標準ポリスチレンであるF-40、F-20、F-4、F-1、A-5000、A-2500、及びA-1000と、n-プロピルベンゼンとを用いて作成した。
(質量平均分子量の測定条件)
・カラム:東ソー株式会社製「TSKgel SuperMultiporeHZ-H」(4.6mmI.D.×15cmのセミミクロカラム)
・カラム本数:3本
・溶離液:テトラヒドロフラン
・流速:0.35mL/分
・サンプル注入量:10μL
・測定温度:40℃
・検出器:IR検出器
[顔料分散液の調製]
下記表1に示す組成となるように、シアン顔料(料トーヨーカラー株式会社製「リオノール(登録商標)ブルーFG-7330」、成分:銅フタロシアニン、カラーインデックス:ピグメントブルー15:3)と、顔料被覆樹脂(R-1)を含有する上述の顔料被覆樹脂溶液と、イオン交換水とを、メディア型湿式分散機(ウィリー・エ・バッコーフェン(WAB)社製「DYNO(登録商標)-MILL」)のベッセル(容量1.4L)に投入した。
なお、下記表1の「水」の含有割合は、上述のベッセルに投入したイオン交換水と、顔料被覆樹脂溶液に含まれていた水(詳しくは、アルカリ可溶性樹脂の中和に用いた水酸化ナトリウム水溶液に含まれていた水、及びアルカリ可溶性樹脂及び水酸化ナトリウムの中和反応で生じた水)との合計含有割合を示す。
Figure 2022141169000003
次いで、ベッセルの内容物を湿式分散した。メディアとしては、ジルコニアビーズ(粒子径1.0mm)を用いた。メディアの投入量は、ベッセルの容量に対して70体積%とした。分散条件は、温度10℃、周速8m/秒とした。これにより、顔料分散液(D)を得た。
得られた顔料分散液(D)に含まれる顔料粒子の体積中位径(D50)を測定した。詳しくは、得られた顔料分散液(D)をイオン交換水で300倍に希釈し、これを測定試料とした。動的光散乱式粒径分布測定装置(マルバーン社製「ゼータサイザーナノZS」)を用いて、測定試料中の顔料粒子のD50を測定した。測定試料中の顔料粒子のD50を、顔料分散液(D)に含まれる顔料粒子のD50とした。顔料分散液(D)に含まれる顔料粒子のD50は、100nmであった。
[インク(I-1)の調製]
攪拌機(新東科学株式会社製「スリーワンモーター(登録商標)BL-600」)を装備したフラスコにイオン交換水を投入した。上述の攪拌機で内容物を攪拌(攪拌速度:400rpm)しながら、上述の顔料分散液(D)と、1,3-プロパンジオールと、トリエチレングリコールモノブチルエーテルと、2-ピロリドンと、界面活性剤(アセチレングリコール系界面活性、日信化学工業株式会社製「サーフィノール(登録商標)420」)と、グリセリンとを投入した。各原料の投入量の割合は、下記表2に示す通りとした。
[インク(I-2)~(I-4)の調製]
各原料の種類及び投入量を下記表2に示す通りに変更した以外は、インク(I-1)の調製と同様の方法により、インク(I-2)~(I-4)を調製した。
Figure 2022141169000004
得られた混合液から異物及び粗大粒子を除去するため、孔径5μmのフィルターを用いて混合液をろ過した。これにより、インク(I-1)~(I-4)を得た。
[ノニオン界面活性剤(S-1)~(S-9)の調製]
下記表3に示す通りに、アセチレングリコールである化合物(A1)又は(A2)と、アセチレングリコールのエチレンオキシド付加物である化合物(B1)又は(B2)とを混合した。これにより、ノニオン界面活性剤(S-1)~(S-9)を得た。下記表3において、B/Aは、アセチレングリコールの添加量Aに対するアセチレングリコールのエチレンオキシド付加物の添加量Bの質量比率を示す。
化合物(A1)、(A2)、(B1)及び(B2)の詳細を以下に示す。
A1:2,4,7,9-テトラメチル-5-デシン-4,7-ジオール(日信化学工業株式会社製「サーフィノール(登録商標)104」)
A2:3,6-ジメチル-4-オクチン-3,6-ジオール(日信化学工業株式会社製「サーフィノール(登録商標)82」)
B1:2,4,7,9-テトラメチル-5-デシン-4,7-ジオールのエチレンオキシド付加物(日信化学工業株式会社製「オルフィン(登録商標)E1010」、エチレンオキサイドの付加モル数:10mol、HLB:14)
B2:2,4,7,9-テトラメチル-5-デシン-4,7-ジオールのエチレンオキシド付加物(日信化学工業株式会社製「サーフィノール(登録商標)485」、エチレンオキサイドの付加モル数:30mol、HLB:17)
Figure 2022141169000005
[ノニオン界面活性剤(S-10)~(S-11)の準備]
以下のノニオン界面活性剤(S-10)~(S-11)を用意した。
ノニオン界面活性剤(S-10):シリコーン系界面活性剤(日信化学工業株式会社製「シルフェイスSAG 503A」)
ノニオン界面活性剤(S-11):シリコーン系消泡剤(ビックケミー・ジャパン社製「BYK-1798」)
[充填液(F-1)~(F-22)の調製]
以下に示す方法により、充填液(F-1)~(F-22)を調製した。まず、充填液の調製に用いた成分の詳細を以下に示す。
TEG:トリエチレングリコール
1,3-PD:1,3-プロパンジオール
MPD:3-メチル-1,5-ペンタンジオール
PEG:ポリエチレングリコール(丸善石油化学株式会社製「PEG」、分子量150)
(充填液(F-1)の調製)
トリエチレングリコールを10.0質量部と、上述のノニオン界面活性剤(S-1)を0.05質量部と、イオン交換水とを混合して混合液を得た。イオン交換水の添加量は、混合液の全量が100質量部となる量とした。この混合液を、充填液(F-1)とした。
(充填液(F-2)~(F-22)の調製)
各原料の種類及び添加量を下記表4~6に示す通りに変更した以外は、充填液(F-1)の調製と同様の方法により、充填液(F-2)~(F-22)を調製した。
Figure 2022141169000006
Figure 2022141169000007
Figure 2022141169000008
[インクセットの準備]
下記表7~9に示す通りに、インク(I-1)~(I-4)の何れか1つと、充填液(F-1)~(F-22)の何れか1つとを組み合わせた。これにより、実施例1~13及び比較例1~12のインクセットを準備した。
[評価]
以下の方法により、実施例1~13及び比較例1~12のインクセットについて、インクの凝集を抑制できるか否かと、充填液の導入性(充填液が記録ヘッド内のインク流路に導入され易い性質)と、充填液が気泡の発生を抑制できるか否かと、充填液の凍結抑制性(充填液が凍結を抑制できる性能)と、ハンセン溶解度パラメーターにおける相対エネルギー差(RED)とを測定した。測定結果を下記表7~9に示す。なお、各評価は、特に断りのない限り、温度25℃、湿度20%RHの環境下で行った。
(凝集抑制(蒸発あり))
評価対象となるインクセットの備えるインク(インク(I-1)~(I-4)の何れか)1質量部と、充填液(充填液(F-1)~(F-22)の何れか)50質量部とを、ビーカーで混合した。次に、混合液の入ったビーカーを密閉することなく40℃の恒温槽で1カ月間保管した(保管処理)。処理後の混合液は、蒸発(主に水の蒸発)によって体積が50%程度減少していた。処理後の混合液について、粒子形状画像解析装置(マルバーンパナティカル社製「FPIA-3000」)を用いて、粒子径3μm以上の凝集物の有無を解析した。インクの凝集抑制(蒸発あり)は、保管処理後に粒子径3μm以上の凝集物が発生しなかった場合を「A(合格)」、発生した場合を「B(不合格)」とした。
なお、記録ヘッドを検査した後に記録ヘッドに充填液を充填した場合、記録ヘッドの内部では残留インクと充填液とが混合する。残留インクと充填液との混合比率(インクの量/充填液の量)は、記録ヘッドの部位によって異なるが、最大で1/50程度になると想定される。そのため、インク及び充填液の混合比率は、インク1質量部:充填液50質量部とした。また、記録ヘッドの内部で発生した粒子径3μm以上の凝集物は、記録ヘッドの内部に配設されたフィルターを目詰まりさせてインクの吐出不良を発生させる可能性がある。そのため、保管処理後に粒子径3μm以上の凝集物が発生するか否かを、インクの凝集を抑制できるか否かの判定基準とした。
(凝集抑制(蒸発なし))
以下の点を変更した以外は、上述の「凝集抑制(蒸発あり)」の評価と同様の方法により、「凝集抑制(蒸発なし)」を評価した。「凝集抑制(蒸発なし)」の評価では、保管処理の際にビーカーをパラフィルムで密閉して蒸発が生じないようにした。「凝集抑制(蒸発なし)」は、溶媒の蒸発による顔料成分の濃縮が起こらないため、「凝集抑制(蒸発あり)」と比較してマイルドな条件での評価である。
(導入性)
未使用の記録ヘッド(京セラ株式会社製「KJ4B-QA」、全ノズル数:2656本)を純水で洗浄後、十分に乾燥させた。評価対象となるインクセットの備える充填液(充填液(F-1)~(F-22)の何れか)25mLを、記録ヘッドに充填した。その後、記録ヘッドから充填液を吐出することで記録ヘッドから充填液を排出した。この操作を、合計10回行った(のべ250mL充填)。その後、充填液を記録ヘッドに再度充填した。その後、充填液を充填した記録ヘッドを用いて、ガラス板に対してノズルチェックパターン印刷を行った。これにより、充填液を用いてノズルチェックパターンをガラス板上に形成した。次に、上述のガラス板をスキャナーで読み取ることにより、充填液を吐出できた吐出ノズルの個数(吐出ノズル数)をカウントした。下記数式により、記録ヘッドの全ノズル数(2656本)に対する吐出ノズル数の割合[%](導入率)を求めた。充填液の導入性は、下記基準に沿って判定した。
導入率=100×吐出ノズル数/全ノズル数
(導入性の判定基準)
A(合格):導入率が90%以上
B(不合格):導入率が90%未満
(気泡の発生の抑制)
「JIS(日本産業規格)K 3362:2008(家庭用合成洗剤試験方法)」に準拠したロスマイル試験によって、充填液が気泡の発生を抑制できるか否かを評価した。まず、測定対象となる充填液(充填液(F-1)~(F-22)の何れか)250mLを用意し、液温25℃に調整した。次に、測定対象のうち50mLを、泡立たないように注意しながら、直径50mmの円筒状容器に投入した。次に、上述の測定対象50mLが投入された円筒状容器に対して、残る測定対象200mLを上方からピペットを用いて滴下した(滴下操作)。滴下操作においては、円筒状容器に投入されている測定対象の液面と、ピペットの先端との距離が900mmとなるように、ピペットの位置を調整した。滴下操作の直後、円筒状容器内の測定対象の泡の高さ(水面から泡の先端までの距離)を測定した。測定結果を起泡性の評価値とした。滴下操作から5分後、円筒状容器内の測定対象の泡の高さ(水面から泡の先端までの距離)を再度測定した。測定結果を消泡性の評価値とした。起泡性及び消泡性は、下記基準に沿って判定した。起泡性及び消泡性の両方が合格(A)である場合、測定対象は気泡の発生を抑制できていると判断した。起泡性及び消泡性の少なくとも一方が不合格(B)である場合、測定対象は気泡の発生を抑制できていないと判断した。
(起泡性の判定基準)
A(合格):10mm未満
B(不合格):10mm以上
(消泡性の判定基準)
A(合格):5mm未満
B(不合格):5mm以上
(凍結抑制性)
測定対象(充填液(F-1)~(F-22)の何れか)50mLをプラスチック容器に投入した。-20℃に設定された恒温装置に上述の容器を3日間静置した。その後、容器内の測定対象が凍結しているか否かを目視で観察した。測定対象の凍結抑制性は、容器内の測定対象が凍結していた場合は不合格(B)と判定し、容器内の測定対象が凍結していなかった場合は合格(A)と判定した。
(RED)
第2実施形態に記載の方法により、インク(I-1)~(I-4)のハンセン球の半径R0を測定した。また、第2実施形態に記載の方法により、各充填液のHSPを算出した。各充填液のHSPの算出においては、表4~6に記載の組成におけるHSP(以下、「HSP(蒸発なし)」と記載)を算出すると共に、表4~6から水を除いた組成におけるHSP(以下、「HSP(蒸発あり)」)を算出した。「HSP(蒸発あり)」は、記録ヘッド内で乾燥によって充填液から水分が蒸発によって失われた状況を想定している。
各インクセットについて、充填液及びインクの相対エネルギー差(RED)を算出した。詳しくは、各インクセットについて、第2実施形態に記載の数式(R-1)を用いて、充填液及びインクのハンセン空間内での距離Raを算出した。距離Raの算出においては、充填液のHSPとして、「HSP(蒸発なし)」又は「HSP(蒸発あり)」を採用した。次に、第2実施形態に記載の数式(r)を用いて、距離Raと、インクのハンセン球の半径R0とから、REDを算出した。下記表7~9では、充填液のHSPとして「HSP(蒸発なし)」を用いて算出した場合のREDを「RED(蒸発あり)」とし、充填液のHSPとして「HSP(蒸発あり)」を用いて算出した場合のREDを「RED(蒸発あり)」とした。
Figure 2022141169000009
Figure 2022141169000010
Figure 2022141169000011
表1~9に示すように、実施例1~13に用いた充填液(F-1)~(F-9)及び(F-17)は、トリエチレングリコールと、ノニオン界面活性剤と、水とを含有していた。トリエチレングリコールの含有割合は、4.0質量%以上42.0質量%以下であった。ノニオン界面活性剤は、アセチレングリコールと、アセチレングリコールのエチレンオキシド付加物とを含んでいた。ノニオン界面活性剤において、アセチレングリコールの含有量Aに対するアセチレングリコールのエチレンオキシド付加物の含有量Bの質量比率(B/A)は、0.15以上0.95以下であった。充填液(F-1)~(F-9)及び(F-17)は、記録ヘッド内のインク流路に導入され易く、気泡の発生及び凍結を抑制でき、かつインク中の顔料成分が凝集することを効果的に抑制できた。
一方、比較例1に用いた充填液(F-10)が含有するノニオン界面活性剤(S-6)は、質量比率(B/A)が0.15未満であった。充填液(F-10)は、アセチレングリコールが相対的に多いため、記録ヘッド内のインク流路に導入され難かった。
比較例2~4に用いた充填液(F-11)~(F-13)が含有するノニオン界面活性剤(S-7)~(S-9)は、質量比率(B/A)が0.95超であった。充填液(F-11)~(F-13)は、アセチレングリコールのエチレンオキシド付加物が相対的に多いため、気泡の発生を抑制できなかった。
比較例5に用いた充填液(F-14)は、トリエチレングリコールの含有割合が4.0質量%未満であった。充填液(F-14)は、トリエチレングリコールが不足しているため、氷点下において凍結を抑制できなかった。
比較例6に用いた充填液(F-15)は、トリエチレングリコールの含有割合が42.0質量%超であった。充填液(F-15)は、トリエチレングリコールが過剰であるため、気泡の発生を抑制できなかった。
比較例7に用いた充填液(F-16)は、ノニオン界面活性剤を含有しなかった。充填液(F-16)は、ノニオン界面活性剤を含有しないため、記録ヘッド内のインク流路に導入され難く、気泡の発生も抑制できなかった。
比較例8及び9に用いた充填液(F-18)及び(F-19)は、トリエチレングリコールの代わりに1,3-プロパンジオール又は3-メチル-1,5-ペンタンジオールを含有していた。充填液(F-18)及び(F-19)は、トリエチレングリコールを含有しないため、氷点下において凍結を抑制できないか、又はインク中の顔料成分が凝集することを抑制できなかった。
比較例10及び11に用いた充填液(F-20)及び(F-21)は、ノニオン界面活性剤として、シリコーン系界面活性剤を含有していた。充填液(F-20)及び(F-21)は、アセチレングリコール、及びアセチレングリコールのエチレンオキシド付加物を含有しないため、インク中の顔料成分が凝集することを抑制できず、気泡の発生も抑制できなかった。
比較例12に用いた充填液(F-22)は、トリエチレングリコールの代わりにポリエチレングリコールを含有していた。充填液(F-22)は、トリエチレングリコールを含有しないため、氷点下において凍結を抑制できず、かつインク中の顔料成分が凝集することを抑制できなかった。
本発明の記録ヘッド充填液、インクセット及び記録ヘッドの検査方法は、記録ヘッドの製造において用いることができる。

Claims (5)

  1. トリエチレングリコールと、ノニオン界面活性剤と、水とを含有し、
    前記トリエチレングリコールの含有割合は、4.0質量%以上42.0質量%以下であり、
    前記ノニオン界面活性剤は、アセチレングリコールと、アセチレングリコールのエチレンオキシド付加物とを含み、
    前記ノニオン界面活性剤において、前記アセチレングリコールの含有量Aに対する前記アセチレングリコールのエチレンオキシド付加物の含有量Bの質量比率(B/A)は、0.15以上0.95以下である、記録ヘッド充填液。
  2. 前記ノニオン界面活性剤の含有割合は、0.01質量%以上0.15質量%以下である、請求項1に記載の記録ヘッド充填液。
  3. インクジェット用インクと、請求項1又は2に記載の記録ヘッド充填液とを備えるインクセットであって、
    前記インクジェット用インクは、顔料と、顔料被覆樹脂と、水とを含有し、
    前記顔料被覆樹脂は、スチレン-アクリル樹脂を含む、インクセット。
  4. 前記記録ヘッド充填液は、前記インクジェット用インクが残留している記録ヘッドに充填して用いる、請求項3に記載のインクセット。
  5. 請求項3又は4に記載のインクセットを用いた記録ヘッドの検査方法であって、
    前記記録ヘッドの吐出性能を検査する検査工程と、
    前記検査工程後の前記記録ヘッドに前記記録ヘッド充填液を充填する充填工程とを備え、
    前記検査工程では、前記記録ヘッドによって前記インクジェット用インクを吐出することで前記記録ヘッドの吐出性能を検査する、記録ヘッドの検査方法。
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