JP2022139740A - 光学式センサ、光学式センサの制御方法及び光学式センサの制御プログラム - Google Patents

光学式センサ、光学式センサの制御方法及び光学式センサの制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】様々な態様の対象物を容易に検出することのできる、光学式センサ、光学式センサの制御方法及び光学式センサの制御プログラムを提供する。【解決手段】光学式センサ(100)は、検出光(L1)を投光する投光部(120)と、投光部(120)から投光された検出光(L1)の光軸を調整する光軸調整部(130)と、対象物(WK)によって反射された検出光(L2)を受光して検出信号を得る受光部(140)と、検出光(L1)の光軸の調整範囲を示す光軸調整範囲情報を記憶する記憶部(180)と、光軸調整範囲情報に基づいて検出光(L1)の光軸を該光軸に直交する方向に偏向させて該方向に沿う複数の位置に検出光(L1)を投光するように、光軸調整部(130)を制御する光軸制御部(111)と、複数の位置に検出光(L1)を投光して得られた検出信号に基づいて、対象物(WK)を検出する検出部(112)と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、光学式センサ、光学式センサの制御方法及び光学式センサの制御プログラムに関する。
対象物の有無や距離を検出する光学式センサが知られている。例えば、特許文献1には、検査対象物へ投光された検出光が反射して戻ってくるまでの時間を測定することにより距離を検出するToF(Time of Flight)センサが開示されている。
特開2017-53769号公報
特許文献1に記載のTOFセンサでは、投光された検出光が反射して戻ってくるまでの時間、すなわち、対象物までの距離が変化することで、対象物を検出することが可能である。しかしながら、検出光の光軸方向、例えばZ軸方向に対して直交するX軸方向に移動する対象物を検出しようとする場合、Z軸方向の距離の時間変化がないため、当該対象物のX軸方向の変位又はX軸方向の位置を検出することが困難であった。
また、対象物から反射された検出光の受光量に基づいて当該対象物を検出する反射型の光学式センサでは、対象物が粗面、光沢面、穴等を有する場合、反射された検出光を安定して受光することができないことがあった。
さらに、対象物が所定の位置からずれると、検出光が対象物に投光されず、当該対象物によって反射された検出光を受光できないおそれもあった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、様々な態様の対象物を容易に検出することのできる、光学式センサ、光学式センサの制御方法及び光学式センサの制御プログラムを提供することを目的の1つとする。
本開示の一態様に係る光学式センサは、検出光を投光する投光部と、投光部から投光された検出光の光軸を調整する光軸調整部と、対象物によって反射された検出光を受光して検出信号を得る受光部と、検出光の光軸の調整範囲を示す光軸調整範囲情報を記憶する記憶部と、光軸調整範囲情報に基づいて検出光の光軸を該光軸に直交する方向に偏向させて該方向に沿う複数の位置に検出光を投光するように、光軸調整部を制御する光軸制御部と、複数の位置に検出光を投光して得られた検出信号に基づいて、対象物を検出する検出部と、を備える。
この態様によれば、光軸調整範囲情報に基づいて検出光の光軸を当該光軸に直交する方向に偏向させて当該方向に沿う複数の位置に検出光を投光するように、光軸調整部を制御する。また、光学式センサは、複数の位置に検出光を投光して得られた検出信号に基づいて、ワークを検出する。これにより、複数の位置のそれぞれに投光された検出光で構成される疑似スポットを形成することが可能になる。この疑似スポットは、単に検出光を拡げてスポットを変形する場合と比較して、複数の位置のそれぞれにおける検出光の光密度は低下しないので、対象物によって反射された検出光を受光する際の光量又は受光レベルの低下を抑制することができる。また、検出光の光軸を当該光軸に直交する方向に偏向させて疑似スポットを当該直交する方向に対象物に応じた任意の形状に変更することができるので、当該疑似スポットから得られた検出信号に基づくことにより、対象物を容易に検出することができる。従って、様々な態様の対象物を容易に検出することができるとともに、光学式センサを、対象物を検出する多種多様な応用(アプリケーション)に容易に適用するこることができる。
前述した態様において、光軸制御部は、外部からの入力に基づき、複数の位置に検出光を投光することと、単一の位置に検出光を投光することとを切り替えてもよい。
この態様によれば、外部からの入力に基づき、複数の位置に前記検出光を投光することと、単一の位置に検出光を投光することとを切り替える。これにより、対象物の種類に応じて、複数の検出点と単一の検出点とを1台の光学式センサで切り替えることができる。
前述した態様において、前述した位置に検出光を投光して得られた検出信号に基づいて、該位置と光学式センサとの間の距離を算出する距離算出部をさらに備え、検出部は、複数の位置のうちの少なくとも1つにおける距離としきい値との比較に基づいて、対象物の有無を判定してもよい。
この態様によれば、複数の位置のうちの少なくとも1つにおける距離としきい値との比較に基づいて、対象物の有無を判定する。これにより、光学式センサから所定の距離に存在する対象物を容易に検出することができる。
前述した態様において、光軸制御部は、光軸調整範囲情報に基づいて検出光の光軸を該光軸に直交する一方向に偏向させて該一方向に沿う複数の位置に検出光を投光するように、光軸調整部を制御してもよい。
この態様によれば、光軸調整範囲情報に基づいて検出光の光軸を当該光軸に直交する一方向に偏向させて当該一方向に沿う複数の位置に検出光を投光するように、光軸調整部を制御する。これにより、一方向に延びるライン状の疑似スポットを形成することができる。従って、例えば一方向に移動又は変位する対象物に検出を投光し易くなり、当該対象物を容易に検出することができる。
前述した態様において、複数の位置のうちの一の位置に検出光を投光するときの光軸と基準軸とがなす角度と、複数の位置のうちの他の位置に検出光を投光するときの光軸と基準軸とがなす角度とがなす角度と、一の位置における距離と、他の位置における距離とに基づいて、一方向に沿う方向における対象物の位置を示す位置情報を生成する位置情報生成部と、位置情報を外部に出力する出力部と、をさらに備えてもよい。
この態様によれば、位置情報生成部により生成された位置情報を外部に出力する。これにより、当該外部の機器は、位置情報に基づいて、例えば一方向に移動する対象物の加減速を制御することが可能になる。
前述した態様において、検出部は、位置情報と他の位置における距離とに基づいて、対象物を検出してもよい。
この態様によれば、位置情報と複数の位置のうちの他の位置における距離とに基づいて、対象物を検出する。これにより、光学式センサから所定の距離に存在し、かつ、一方向における所定位置に到達する対象物を容易に検出することができる。
前述した態様において、光軸制御部は、光軸調整範囲情報に基づいて検出光の光軸を該光軸に直交する二方向に偏向させて該二方向に沿う複数の位置に検出光を投光するように、光軸調整部を制御してもよい。
この態様によれば、光軸調整範囲情報に基づいて検出光の光軸を当該光軸に直交する二方向に偏向させて当該二方向に沿う複数の位置に検出光を投光するように、光軸調整部を制御する。これにより、スポット径を二方向に拡大させた疑似スポットを形成することができる。従って、例えば対象物の形状や表面状態の影響を抑制して対象物によって反射された検出光を受光し易くなり、当該対象物を安定的に検出することができる。
前述した態様において、光軸調整範囲情報は、対象物を検出したときの検出光の光軸の調整範囲に基づいて設定されてもよい。
この態様によれば、対象物を検出したときの検出光の光軸の調整範囲に基づいて、光軸調整範囲情報が設定される。これにより、対象物を検出した実績のある調整範囲に基づくことで、対象物を検出する蓋然性を高めることができる。
前述した態様において、調整範囲情報は、検出光の光軸を偏向させる方向と、検出光の光軸を偏向させるときの基準軸に対する角度と、複数の位置の数とを含んでもよい。
この態様によれば、調整範囲情報は、検出光の光軸を偏向させる方向と、検出光の光軸を偏向させるときの基準軸する角度と、複数の位置の数とを含む。これにより、検出光の光軸を調整する光軸調整部を、簡単かつ容易に制御することができる。
前述した態様において、光軸制御部は、投光部及び受光部とともに筐体内に収容されてもよい。
この態様によれば、光軸調整部は、投光部及び受光部とともに筐体内に収容されている。これにより、筐体の外に検出光の光軸を調整する機構、例えば機械的な可動部を設ける必要がない。従って、機械的な可動部を設けることによる不利益、例えば、構造の複雑化、設計自由度の低下、摩耗による寿命低下、振動の影響による破損等を回避することができる。
本開示の他の態様に係る光学式センサの制御方法は、検出光を投光する投光部と、投光部から投光された検出光の光軸を調整する光軸調整部と、対象物によって反射された検出光を受光して検出信号を得る受光部と、を備える光学式センサの制御方法であって、検出光の光軸の調整範囲を示す光軸調整範囲情報を記憶するステップと、光軸調整範囲情報に基づいて検出光の光軸を該光軸に直交する方向に偏向させて該方向に沿う複数の位置に検出光を投光するように、光軸調整部を制御するステップと、複数の位置に検出光を投光して得られた検出信号に基づいて、対象物を検出するステップと、を含む。
この態様によれば、光軸調整範囲情報に基づいて検出光の光軸を当該光軸に直交する方向に偏向させて当該方向に沿う複数の位置に検出光を投光するように、光軸調整部を制御する。また、光学式センサは、複数の位置に検出光を投光して得られた検出信号に基づいて、ワークを検出する。これにより、複数の位置のそれぞれに投光された検出光で構成される疑似スポットを形成することが可能になる。この疑似スポットは、単に検出光を拡げてスポットを変形する場合と比較して、複数の位置のそれぞれにおける検出光の光密度は低下しないので、対象物によって反射された検出光を受光する際の光量又は受光レベルの低下を抑制することができる。また、検出光の光軸を当該光軸に直交する方向に偏向させて疑似スポットを当該直交する方向に対象物に応じた任意の形状に変更することができるので、当該疑似スポットから得られた検出信号に基づくことにより、対象物を容易に検出することができる。従って、様々な態様の対象物を容易に検出することができるとともに、光学式センサを、対象物を検出する多種多様な応用(アプリケーション)に容易に適用することができる。
本開示のさらに他の態様に係る光学式センサの制御プログラムは、検出光を投光する投光部と、投光部から投光された検出光の光軸を調整する光軸調整部と、対象物によって反射された検出光を受光して検出信号を得る受光部と、を備える光学式センサの制御プログラムであって、検出光の光軸の調整範囲を示す光軸調整範囲情報を記憶するステップと、光軸調整範囲情報に基づいて検出光の光軸を該光軸に直交する方向に偏向させて該方向に沿う複数の位置に検出光を投光するように、光軸調整部を制御するステップと、複数の位置に検出光を投光して得られた検出信号に基づいて、対象物を検出するステップと、をコンピュータに実行させる。
この態様によれば、光軸調整範囲情報に基づいて検出光の光軸を当該光軸に直交する方向に偏向させて当該方向に沿う複数の位置に検出光を投光するように、光軸調整部を制御する。また、光学式センサは、複数の位置に検出光を投光して得られた検出信号に基づいて、ワークを検出する。これにより、複数の位置のそれぞれに投光された検出光で構成される疑似スポットを形成することが可能になる。この疑似スポットは、単に検出光を拡げてスポットを変形する場合と比較して、複数の位置のそれぞれにおける検出光の光密度は低下しないので、対象物によって反射された検出光を受光する際の光量又は受光レベルの低下を抑制することができる。また、検出光の光軸を当該光軸に直交する方向に偏向させて疑似スポットを当該直交する方向に対象物に応じた任意の形状に変更することができるので、当該疑似スポットから得られた検出信号に基づくことにより、対象物を容易に検出することができる。従って、様々な態様の対象物を容易に検出することができるとともに、光学式センサを、対象物を検出する多種多様な応用(アプリケーション)に容易に適用することができる。
本発明によれば、様々な態様の対象物を容易に検出することができる。
図1は、一実施形態における光学式センサの外観を示す斜視図である。 図2は、一実施形態における光学式センサの構成を示す構成図である。 図3は、一実施形態における光学式センサによるワークの検出の一例を示す概略図である。 図4は、一実施形態における光学式センサによるワークの検出の他の例を示す概略図である。 図5は、一実施形態における光学式センサによるワークの検出のさらに他の例を示す概略図である。 図6は、一実施形態における光学式センサが行う有無検出処理の一例を説明するためのフローチャートである。 図7は、一実施形態における光学式センサが行う光軸調整範囲情報の調整範囲設定処理の一例を説明するためのフローチャートである。 図8は、一実施形態における光学式センサが行う位置検出処理の一例を説明するためのフローチャートである。 図9は、一実施形態における光学式センサの第1適用例を示す概略図である。 図10は、一実施形態における光学式センサの第2適用例を示す概略図である。 図11は、一実施形態における光学式センサの第3適用例を示す概略図である。
以下に本発明の実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号で表している。但し、図面は模式的なものである。従って、具体的な寸法等は以下の説明を照らし合わせて判断するべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。さらに、本発明の技術的範囲は、当該実施形態に限定して解するべきではない。
なお、いくつかの図面において、図面相互の関係を明らかにし、各構成要素の位置関係、向き等を理解する助けとするために、便宜的にX軸、Y軸、及びZ軸から構成される直交座標系を付すことがある。各図面におけるX軸、Y軸、及びZ軸は、互いに対応している。
まず、図1を参照しつつ、一実施形態に従う光学式センサの外観について説明する。図1は、一実施形態における光学式センサ100の外観を示す斜視図である。
図1に示すように、本実施形態における光学式センサ100は、対象物(以下、「ワーク」ともいう)の有無や、光学式センサ100からワークまでの距離等を検出するセンサである。光学式センサ100は、例えば工場の製造ライン等に設置されて利用される。光学式センサ100は、検出光L1をワークへ向けて投光し、ワークによって反射されて戻ってくる検出光L2を受光するように構成されている。
以下の説明では、特に明示する場合を除き、光学式センサ100は、検出光の往復時間を計測してワークを検出するToFセンサである例を用いる。なお、本実施形態の光学式センサは、ToFセンサである場合に限定されるものではなく、他の方式の光学式センサ、例えば三角測距を測定原理とする光電センサ等であってもよい。
検出光L1は、筐体101の一面に設けられた透過窓102を透過して投光される。詳細については後述するが、光学式センサ100は、投光部から投光された検出光L1の投光方向を調整する光軸調整部を備える。光軸調整部は、所定ピッチで検出光L1の光軸に直交する二方向へ検出光L1の光軸を偏向する、つまり、光軸の方向を変化させることができる。具体的には、図示するように、偏向しないときの検出光L1の光軸がZ軸に沿う方向(以下、単に「Z軸方向」ともいう)である場合、検出光L1の光軸をX軸に沿う方向(以下、単に「X軸方向」ともいう)及びY軸に沿う方向(以下、単に「Y軸方向」ともいう)に偏向させ、偏向可能範囲内のドットで示す任意の点(xi,yj)を通過する方向へ、検出光L1の光軸を一致させることができる。なお、X軸方向のピッチ数とY軸方向のピッチ数とは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。同様に、X軸方向のピッチ間隔とY軸方向のピッチ間隔とは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
また、光学式センサ100は、検出光L1の投光方向に沿って面Dnから面Dfの範囲で距離を検出することができる。すなわち、図の網点で示す範囲が検出可能範囲であり、光学式センサ100は、この範囲にワークが存在しなければ未検出情報を出力し、この範囲にワークが存在すれば検出光L1の反射点までの距離情報を出力する。
筐体101の一面には操作部150が設けられており、操作部150は、ユーザからの操作を受け付ける。また、筐体101の一面には表示部160が設けられており、表示部160は、筐体101から検出されたワークまでの距離値等を表示する。ケーブル103は、外部機器であるPLC(Programmable Logic Controller)やPC(Personal Computer)と接続され、出力信号をこれらの機器へ伝送する。
<構成>
次に、図2から図5を参照しつつ、一実施形態に従う光学式センサの構成について説明する。図2は、一実施形態における光学式センサ100の構成を示す構成図である。図3は、一実施形態における光学式センサ100によるワークWKaの検出の一例を示す概略図である。図4は、一実施形態における光学式センサ100によるワークWKbの検出の他の例を示す概略図である。図5は、一実施形態における光学式センサ100によるワークWKcの検出のさらに他の例を示す概略図である。
図2に示すように、光学式センサ100は、例えば、制御部110と、投光部120と、光軸調整部130と、受光部140と、操作部150、表示部160と、入出力インターフェース(以下、「入出力I/F」ともいう)170と、記憶部180と、を備える。
制御部110は、光学式センサ100の各部の動作を制御するように構成されている。特に、制御部110は、ワークWKの検出に関する様々な処理を実行するように構成されている。制御部110は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array))、SoC(Sysmtem-on-a-Chip)等のプロセッサを含んで構成される。
投光部120は、検出光L1を投光するように構成されている。投光部120は、例えば投光素子を含んで構成される。この投光素子は、例えば635nm~680nmの赤色光を出射するレーザダイオードである。なお、投光素子は、コヒーレント光を出射するレーザダイオードに限定されず、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)等のインコヒーレント光を出射する素子を用いてもよい。投光部120は、制御部110の制御により特定の周波数、例えば12MHzに変調された検出光L1を出射する。検出光L1の波長帯域が可視帯域であればワークWKに照射されたスポットを視認することができるので、検出光L1を所望の方向へ向けて調整する場合や、検査が実行されている検査箇所を確認する場合に好適である。
光軸調整部130は、投光部120から投光された検出光L1の光軸を調整するように構成されている。より詳細には、光軸調整部130は、後述する光軸制御部111の制御により、検出光L1の光軸を偏向しないときの光軸を基準とし(以下、このときの光軸を「基準軸」ともいう)、当該基準軸に対して角度をなすように検出光L1の光軸を調整する。このように、検出光L1の光軸を調整することにより、例えば図1に示す偏向可能範囲内における複数の点(xi,yj)に、検出光L1を投光することが可能になる。
光軸調整部130は、例えば光軸調整素子を含んで構成される。この光軸調整素子は、液晶セルに電圧を加えてオン/オフを制御することにより偏向を実現する液晶デバイスを利用する。液晶デバイスは、具体的には、液晶セルが配列された液晶回折格子(例えば、会誌「光学」30巻1号:「液晶光学デバイスの研究動向」第6頁)を積層し、入力された制御信号に応じて入射されたレーザ光の偏向量を制御できるように液晶セルに印加する電圧を制御する制御回路を組み込んだデバイスである。また、光軸調整素子としては、他にも、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ミラー、光フェーズドアレイ、電気光学結晶等を利用することができる。可視光に拘らないのであれば、光軸調整素子は、近赤外光を用いるスローライト等を利用することもできる。
また、光軸調整部130は、投光部120及び受光部140とともに筐体101内に収容されている。これにより、筐体101の外に検出光L1の光軸を調整する機構、例えば機械的な可動部を設ける必要がない。従って、機械的な可動部を設けることによる不利益、例えば、構造の複雑化、設計自由度の低下、摩耗による寿命低下、振動の影響による破損等を回避することができる。
受光部140は、受光した検出光L2を電気信号に変換して検出信号を得るように構成されている。後述するように、検出光L1を複数の位置に投光する場合、複数の検出光L1のそれぞれについて、反射された検出光L2を次々と受光し、受信した検出光L2を順次電気信号に変換する。受光部140は、得られた検出信号を制御部110に出力する。受光部140は、例えば受光素子を含んで構成される。この受光素子は、二次元状に配列された光電変換画素を有する撮像素子、例えば、CMOSセンサ、又は、APD(Avalanche Photo Diode)、SPAD(Single Photon Avalanche Diode)等のフォトダイオードである。なお、図2においては、ワークWKへ向けて投光される検出光L1と、受光部140で受光する検出光L2の光路とを分けて示しているが、実際には、図1に示すように同一光路である。そのため、検出光L1及び検出光L2は、例えばダイクロイックミラーを用いて分離される。
操作部150は、ユーザからの指定を受け付けるためのものである。操作部150は、例えば、UPボタンとDOWNボタン、十字ボタン等の操作部材を含んで構成される。なお、操作部材は、ボタン類に限定されず、タッチセンサ等の他のデバイスを用いてもよい。操作部150は、後述する設定部116と協働して、ワークWKを検出するために必要な情報の指定を受け付ける受付部としての機能を担う。ワークWKを検出するために必要な情報の詳細については、後述する。また、操作部150は、設定部116と協働して、光学式センサ100の動作モードの指定を受け付ける受付部としての機能を担ってもよい。光学式センサ100の動作モードの詳細については、後述する。さらに、操作部150は、これらの受付部としての機能のほかにも、光学式センサ100の各種項目の入力を受け付ける受付部としての機能も担う。
表示部160は、光学式センサ100の設定状態、検出結果としての距離情報や未検出情報等を表示するためのものである。表示部160は、例えば液晶ディスプレイ、EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、プラズマディスプレイ、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示装置を含んで構成される。なお、表示部160は、表示装置に代えて、又は、表示装置とともに、光学式センサ100の設定状態を示すためのLED等を含んでいてもよい。
入出力I/F170は、ケーブル103を介して外部機器と情報の授受を行うためのインタータフェースである。入出力I/F170は、例えばEthernet(登録商標)ユニットやLANユニット等を含んで構成される。なお、入出力IF170は、ケーブル103を介した有線接続のユニットを含む場合に限定されず、無線LAN(Local Area Network)、Bluetooth(登録商標)等の無線接続に対応する接続ユニットを含んでいてもよい。
記憶部180は、プログラムやデータ等を記憶するためのものである。記憶部180は、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)及び/又はRAM(Random Access Memory)等のメモリを含んで構成される。記憶部180は、検出光L1の光軸の調整範囲を示す光軸調整範囲情報をあらかじめ記憶している。光軸調整範囲情報の詳細については、後述する。
(制御部の機能構成)
制御部110は、その機能として、例えば、光軸制御部111と、検出部112と、距離算出部113と、位置情報生成部114と、出力部115と、設定部116と、を備え得る。
光軸制御部111は、記憶部180に記憶された光軸調整範囲情報に基づいて検出光L1の光軸を当該光軸に直交する方向に偏向させて当該方向に沿う複数の位置に検出光L1を投光するように、光軸調整部130を制御するように構成されている。例えば、基準軸がZ軸方向である場合、光軸制御部111は、検出光L1の光軸をZ軸に直交するX軸及びY軸の少なくともいずれか一方に、検出光L1の光軸を偏向させる。これとともに、光軸制御部111は、投光部120を駆動して検出光L1の投光のタイミングを制御することで、検出光L1の光軸を偏向させた方向に沿って、複数の位置に検出光L1を投光する。複数の位置に投光する場合、検出光L1の光軸を偏向させている間に、検出光L1は、連続的ではなく離散的に投光される。そのため、各位置は、互いに離間している。この複数の位置は、それぞれ、例えば図1に示す偏向可能範囲における点(Xi,Yj)に対応する。
検出部112は、光軸制御部111により複数の位置に検出光L1を投光し、受光部140により得られた検出信号に基づいて、対象物であるワークWKを検出するように構成されている。
ここで、従来の光学式センサは、例えば、TOFセンサでは、投光された検出光が反射して戻ってくるまでの時間、すなわち、ワークまでの距離が変化することで、ワークを検出することが可能である。しかしながら、検出光の光軸方向、例えばZ軸方向に対して直交するX軸方向に移動するワークを検出する場合、Z軸方向の距離の時間変化がないため、このようなワークのX軸方向の変位又は位置を検出することが困難であった。また、反射型の光学式センサでは、ワークが粗面、光沢面、穴等を有する場合、反射された検出光を安定して受光することができないことがあった。さらに、ワークが所定の位置からずれると、検出光がワークに投光されずに当該ワークによって反射された検出光を受光できないおそれもあった。
これに対し、本実施形態の光学式センサ100は、前述したように、記憶部180に記憶された光軸調整範囲情報に基づいて検出光L1の光軸を当該光軸に直交する方向に偏向させて当該方向に沿う複数の位置に検出光L1を投光するように、光軸調整部130を制御する。また、光学式センサ100は、複数の位置に検出光L1を投光して得られた検出信号に基づいて、ワークWKを検出する。これにより、複数の位置のそれぞれに投光された検出光L1で構成される疑似的なスポット(以下、単に「疑似スポット」という)を形成すること可能になる。この疑似スポットは、単に検出光L1を拡げてスポットを変形する場合と比較して、複数の位置のそれぞれにおける検出光L1の光密度は低下しないので、ワークWKによって反射された検出光L2を受光する際の光量又は受光レベルの低下を抑制することができる。また、検出光L1の光軸を当該光軸に直交する方向に偏向させて疑似スポットを当該直交する方向にワークWKに応じた任意の形状に変更することができるので、当該疑似スポットから得られた検出信号に基づくことにより、ワークWKを容易に検出することができる。従って、様々な態様のワークを容易に検出することができるとともに、光学式センサ100を、ワークを検出する多種多様な応用(アプリケーション)に容易に適用するこることができる。
具体的には、光軸制御部111は、外部からの入力に基づき、複数の位置に検出光L1を投光することと、単一の位置に検出光L1を投光することとを切り替える。これにより、これにより、対象物の種類に応じて、複数の検出点と単一の検出点とを1台の光学式センサで切り替えることができる。
より詳細には、図3に示すように、光軸制御部111は、記憶部180に記憶された光軸調整範囲情報に基づいて検出光L1の光軸を当該光軸に直交する一方向に偏向させて当該一方向に沿う複数の位置に検出光L1を投光するように、光軸調整部130を制御するように構成されている。図3に示す例では、各ワークWKaは、Y軸方向に落下している。各ワークWKaは、X軸方向の位置が一定ではなく、変位(ゆらぎ)が生じている。そのため、これらのワークWKaは、X軸方向のどの位置を通過するか分からず、従来の光学式センサでは、検出光L1をワークWKaに投光できないおそれがあった。このようなワークWKaに対し、光軸制御部111は、検出光L1の光軸を一方向、図3におけるX軸方向に偏向させ、X軸方向に沿う複数の位置に検出光L1を投光する。
このように、記憶部180に記憶された光軸調整範囲情報に基づいて検出光L1の光軸を当該光軸に直交する一方向に偏向させて当該一方向に沿う複数の位置に検出光L1を投光するように、光軸調整部130を制御することにより、一方向に延びるライン状の疑似スポットを形成することができる。従って、例えば一方向に移動又は変位するワークWKaに検出光L1を投光し易くなり、当該ワークWKaを容易に検出することができる。
また、図4に示すように、光軸制御部111は、記憶部180に記憶された光軸調整範囲情報に基づいて検出光L1の光軸を当該光軸に直交する二方向に偏向させて当該二方向に沿う複数の位置に検出光L1を投光するように、光軸調整部130を制御するように構成されていてもよい。図4に示す例では、各ワークWKbは、凹凸を有する粗面、反射率の高い光沢面、穴が形成された面等を有している。そのため、平面で構成されるワークと比較して、これらのワークWKbによって反射された検出光L1を、従来の光学式センサで受光することは困難になる傾向がある。このようなワークWKbに対し、光軸制御部111は、検出光L1の光軸を二方向、図4におけるX軸方向及びY軸方向の両方向に偏向させ、X軸方向及びY軸方向に沿う複数の位置に検出光L1を投光する。
このように、記憶部180に記憶された光軸調整範囲情報に基づいて検出光L1の光軸を当該光軸に直交する二方向に偏向させて当該二方向に沿う複数の位置に検出光L1を投光するように、光軸調整部130を制御することにより、スポット径を二方向に拡大させた疑似スポットを形成することができる。従って、例えばワークWKbの形状や表面状態の影響を抑制してワークWKbによって反射された検出光L2を受光し易くなり、当該ワークWKbを安定的に検出することができる。
前述した光軸調整範囲情報は、ワークWKを検出したときの検出光L1の光軸の調整範囲に基づいて、設定されてもよい。例えば、光軸調整範囲情報には、事前にワークWKの検出テストを行ったときや以前にワークWKを検出したときに、そのときに調整した検出光L1の光軸の調整範囲が設定されている。光軸調整範囲情報は、ワークWKの検出時の調整範囲と同一であってもよいし、ワークWKの検出時の調整範囲に対して所定量だけ調整範囲を変化させたものであってもよい。なお、光軸調整範囲情報の設定及び具体例については後述する。
このように、ワークWKを検出したときの検出光L1の光軸の調整範囲に基づいて、光軸調整範囲情報が設定されることにより、ワークWKを検出した実績のある調整範囲に基づくことで、ワークWKを検出する蓋然性を高めることができる。
図2の説明に戻り、距離算出部113は、複数の位置のうちの1つの位置に検出光L1を投光して得られた検出信号に基づいて、当該位置と光学式センサ100との間の距離を算出するように構成されている。距離算出部113は、複数の位置のそれぞれについて、受光部140により得られた検出信号に基づいて、当該位置と光学式センサ100との間の距離を算出する。具体的には、距離算出部113は、投光した検出光L1と、受光した検出光L2の時間差を例えば両者の位相差を用いて演算し、ワークWKまでの距離に変換する。なお、投光した検出光L1は、複数の位置の全てについて、検出光L2を受光できるわけではない。受光部140が検出光L2を受光できなかった場合、距離算出部113は、当該位置と光学式センサ100との間の距離を算出しない。
前述した検出部112は、複数の位置のうちの少なくとも1つにおいて算出された距離としきい値との比較に基づいて、ワークWKの有無を判定するように構成されている。しきい値は、所望の距離値であり、後述する設定部116によってあらかじめ設定され、記憶部180に記憶される。検出部112は、算出された距離としきい値とを比較し、例えば、算出された距離がしきい値以下であればワークWKありと判定し、算出された距離がしきい値より大きければワークWKなしと判定する。複数の位置のうち2つ以上において距離が算出される場合、検出部112は、例えば、算出された2つ以上の距離のそれぞれについて、しきい値と比較し、全ての距離がしきい値以下であればワークWKありと判定し、少なくとも1つの距離がしきい値より大きければワークWKなしと判定する。あるいは、検出部112は、算出された2つ以上の距離の平均値を算出して当該平均値としきい値と比較し、平均値がしきい値以下であればワークWKありと判定し、平均値がしきい値より大きければワークWKなしと判定する。
このように、複数の位置のうちの少なくとも1つにおいて算出された距離としきい値との比較に基づいて、ワークWKの有無を判定することにより、光学式センサ100から所定の距離に存在するワークWKを容易に検出することができる。
位置情報生成部114は、複数の位置のうちの一の位置に検出光L1を投光するときの光軸と複数の位置のうちの他の位置に検出光L1を投光するときの光軸とがなす角度と、当該他の位置における距離とに基づいて、一方向に沿う方向におけるワークWKの位置を示す位置情報を生成するように構成されている。
具体的には、図5に示すように、光軸制御部111は、記憶部180に記憶された光軸調整範囲情報に基づいて検出光L1の光軸を当該光軸に直交する一方向、図5におけるX軸方向に偏向させて当該一方向に沿う複数の位置に検出光L1を投光するように、光軸調整部130を制御する。このとき、例えばp個(pは2以上の整数)の位置に検出光L1を投光する場合、それぞれの位置について、基準軸に対して検出光L1の光軸を偏向させる角度θi(i=1、2、…、p)の情報があらかじめ光軸調整範囲情報に含まれており、光軸制御部111は、この角度θiに基づいて一方向に沿う複数の位置のそれぞれに検出光L1を投光する。例えば、一方向に沿う複数の位置が等間隔である場合、複数の位置のうちのある位置に検出光L1を投光するときの光軸と当該位置と隣り合う位置に検出光L1を投光するときの光軸とがなす角度は、全て角度θ1になっている。
図5に示す例では、ワークWKcは、検出光L1の光軸を偏向させる方向であるX軸方向に、移動している。ここで、複数の位置のうちの第1の位置、例えば、図5における左端の位置と、当該左端以外の第nの位置(nは2からpまでのいずれかの整数)とにおいて、投光された検出光L1に対して反射された検出光L2を受光した場合について考える。第1の位置と第nの位置との間のX軸方向の距離XDnは、第1の位置に検出光L1を投光するときの光軸と基準軸とがなす角度θ1と、第nの位置に検出光L1を投光するときの光軸と基準軸とがなす角度θnと、第1の位置について算出された距離ZD1と第nの位置について算出された距離ZDnとを用いて以下の式(1)から算出することができる。
XDn=ZD1×sinθ1-ZDn×sinθn …(1)
位置情報生成部114は、算出された距離XDnに基づいて、X軸方向におけるワークWKcの位置を示す位置情報を生成する。当該位置情報は、算出された距離XDnそのものであってもよいし、当該距離XDnを、X軸方向の基準位置に対する相対位置に変換したものでもよい。また、位置情報は、X軸方向におけるワークWKcの位置以外の情報を含んでいてもよい。
前述した検出部112は、位置情報と複数の位置のうちの他の位置における距離とに基づいて、ワークWKcを検出するように構成されていてもよい。これにより、光学式センサ100から所定の距離に存在し、かつ、一方向における所定位置に到達するワークWKcを容易に検出することができる。
図2の説明に戻り、出力部115は、位置情報生成部114により生成された位置情報を外部に出力するように構成されている。具体的には、出力部115は、入出力I/F170を介して、位置情報を外部の機器に出力する。これにより、当該外部の機器は、位置情報に基づいて、例えば一方向に移動するワークWKcの加減速を制御することが可能になる。
設定部116は、光学式センサ100の各種項目を設定するように構成されている。より詳細には、設定部116は、操作部150に対するユーザの操作に従い、各種項目の情報を生成する。そして、設定部116は、生成した情報を記憶部180に書き込んで記憶させる。設定部116により設定される項目は、例えば、距離に対するしきい値、一方または他方から何番目の位置まで、算出距離がしきい値以下であれば光学式センサ100の制御出力を反転するかの設定値、光学式センサ100の動作モード、検出光L1の光軸を調整する際の検出光L1の光軸に対する光軸調整範囲情報等が挙げられる。
前述したように、検出光L1の光軸の調整範囲を示す光軸調整範囲情報は、過去にワークWKを検出したときの検出光L1の光軸の調整範囲に基づいて設定される。光軸調整範囲情報は、例えば、X軸方向、Y軸方向、若しくはX軸方向及びY軸方向等の検出光L1の光軸を偏向させる方向、前述した角度θn等の検出光L1の光軸を当該方向に偏向させるときの基準軸に対する角度、検出光L1を投光する複数の位置の数等の情報を含んでいる。これにより、検出光L1の光軸を調整する光軸調整部130を、簡単かつ容易に制御することができる。
なお、光軸制御部111、検出部112、距離算出部113、位置情報生成部114、出力部115、及び設定部116のうちの少なくとも1つは、制御部110のプロセッサが、記憶部180に記憶されたプログラムを実行することにより実現されてもよい。プログラムを実行する場合、当該プログラムは、記憶媒体に格納されていてもよい。当該プログラムを格納した記憶媒体は、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体(Non-Transitory computer readable medium)であってもよい。非一時的な記憶媒体は、特に限定されないが、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリ、MMC(embedded Multi Media Card)、SD(Secure Digital)メモリカード、SSD(Solid State Drive)等の記憶媒体であってもよい。
また、図2に示す制御部110の機能は一例である。制御部110は、これら以外の機能を備えてもよいし、これらの機能のうちの一部を備えなくてもよい。
<処理手順>
次に、図6から図8を参照しつつ、一実施形態に従う光学式センサが行う処理手順について説明する。図6は、一実施形態における光学式センサ100が行う有無検出処理S200の一例を説明するためのフローチャートである。図7は、一実施形態における光学式センサ100が行う光軸調整範囲情報の調整範囲設定処理S250の一例を説明するためのフローチャートである。図8は、一実施形態における光学式センサ100が行う位置検出処理S300の一例を説明するためのフローチャートである。
なお、図6に示す有無検出処理S200の説明では、前述した図4に示すワークWKbの有無を検出する例を用い、調整範囲情報及びしきい値が記憶部180にあらかじめ記憶されているものとする。
(有無検出の処理手順)
有無検出処理S200は、光学式センサ100がワークの有無を検出する際に行う処理である。図6に示すように、まず、光軸制御部111は、記憶部180から光軸調整範囲情報を読み出す(S201)。光軸調整範囲情報は、例えば、検出光L1の光軸を偏向させる方向、及び、各位置に検出光L1を投光するときの光軸と基準軸とがなす、X軸方向の角度とY軸方向の角度との両方を含んでいる。また、光軸調整範囲情報は、検出光L1を投光するときのX軸方向に投光する数p(以下、「投光数p」ともいう)と、検出光L1をY軸方向に投光する数q(以下、「投光数q」ともいう)と、を含んでいる。すなわち、光軸制御部111は、この光軸調整範囲情報に基づいて、検出光L1の光軸をX軸方向及びY軸方向に偏向させ、X軸方向に沿う方向のp個とY軸方向に沿う方向のq個との合計(p×q)個の位置に検出光L1を投光するように、光軸調整部130を制御する。
次に、光軸制御部111は、添字jに“0”を設定する(S202)。添字jは、例えば、図1に示す偏向可能範囲における点(Xi,Yj)のy座標の添字に対応する。
次に、光軸制御部111は、ステップS201で読み出した調整範囲情報に基づいて光軸調整部130を制御し、検出光L1の光軸をX軸方向に偏向させてX軸方向のp個の位置に検出光L1を投光する(S203)。X軸方向のp個の位置は、例えば、図1に示す偏向可能範囲における点(Xi,Yj)について、x座標の添字iを“0”から“(p-1)”までインクリメントしたときの各点に対応する。この場合、点(X0,Y0)に対応する位置は、(p×q)個の位置のうちの所定の位置、例えば、XY座標系における左上の位置、左下の位置、右上の位置、又は右下の位置である。なお、(p×q)個の位置のうち、どの位置から開始してどの順番に検出光L1を投光するかについては、適宜、設定することが可能である。光軸調整範囲情報は、このような複数の位置における開始位置や順番に関する情報を含んでいてもよい。
次に、受光部140は、反射された検出光L2を受光して検出信号(以下「検出信号DSi,j」ともいう)を得る(S204)。検出信号DSi,jは、例えば、図1に示す偏向可能範囲における点(Xi,Yj)に対応する位置に検出光L1を投光して得られた受光信号である。複数の検出光L2を受光する場合、受光部140は、複数の検出光L2のそれぞれについて検出信号DSi,jを得る。
次に、距離算出部113は、ステップS204で得られた検出信号DSi,jに基づいて、検出光L1を投光した位置と光学式センサ100との間の距離(以下「距離ZDi,j」ともいう)を算出する(S205)。ステップS204において複数の検出信号DSi,jが得られた場合、距離算出部113は、複数の検出信号DSi,jのそれぞれについて距離ZDi,jを算出する。なお、図6に示すフローチャートでは、説明を簡略化するために、ステップS203においてp個の位置に検出光L1を投光し、ステップS204において反射された検出光L2を受光して検出信号DSi,jを得て、ステップS205において検出信号DSi,jに基づいて距離ZDi,jを算出する流れを説明した。実際には、p個の位置のうちの1つについて、検出光L1を投光し、検出信号DSi,jを得て、距離ZDi,jを算出する手順を行う。そして、この手順をp回繰り返すことで、p個の位置について距離ZDi,jが算出される。すなわち、ステップS203からステップS205までの各ステップは、添字iが“0”から“p-1”に等しくなるまで、p回ループしている。
次に、検出部112は、記憶部180からしきい値を読み出し、ステップS205で得られた距離ZDi,jがしきい値以下であるか否かを判定する(S206)。ステップS205において複数の距離ZDi,jが算出された場合、検出部112は、複数の距離ZDi,jのそれぞれについて、しきい値以下であるか否かを判定する。
ステップS206の判定の結果、距離ZDi,jがしきい値以下である場合、例えば、図1に示す偏向可能範囲における点(Xi,Yj)に対応する位置に検出光L1を投光したときに、Z軸方向における所定の距離に存在し得る、図4に示すワークWKbによって反射された検出光L2を受光したと考えられる。よって、検出部112は、検出フラグDFi,jにワークありを示す“1”を設定する(S207)。
一方、ステップS206の判定の結果、距離ZDi,jがしきい値以下ではない、つまり、距離ZDi,jがしきい値より大きい場合、例えば、図1に示す偏向可能範囲における点(Xi,Yj)に対応する位置に検出光L1を投光したときに、図4に示すワークWKb以外のもの、例えばワークWKbの背景等によって反射された検出光L2を受光したと考えられる。この場合、検出部112は、検出フラグDFi,jにワークなしを示す“0”を設定する(S208)。
ステップS207又はステップS208の後、光軸制御部111は、添字jがY軸方向の投光数qから“1”を引いた値(q-1)に等しいか否かを判定する(S209)。
ステップS209の判定の結果、添字jが値(q-1)に等しくない場合、光軸制御部111は、添字jに“1”を加算し(ステップS210)、ステップS203に戻る。そして、添字jが値(q-1)に等しくなるまで、ステップS203からステップS209までが繰り返される。
一方、ステップS209の判定の結果、添字jが値(q-1)に等しい場合、光軸制御部111は、調整範囲情報に基づく(p×q)個の位置に検出光L1を投光し終えたものと考えられる。この場合、検出部112は、検出フラグDFi,jが“1”であるか否かを判定する(S211)。複数の検出フラグDFi,jに値が設定されている場合、検出部112は、複数の検出フラグDFi,jのうちの少なくとも1つが“1”であるか否かを判定する。
ステップS211の判定の結果、検出フラグDFi,jが“1”である場合、検出部112は、ワークを検出したものとして検出情報を生成し、ワークが検出された旨を表示部160に表示させる(S212)。生成された検出情報は、入出力I/F170を介して外部の機器に出力されてもよい。
一方、ステップS211の判定の結果、検出フラグDFi,jが“1”でない、つまり、検出フラグDFi,jが“0”である場合、検出部112は、ワークを検出しなかったものとして未検出情報を生成し、ワークが検出されない旨を表示部160に表示させる(S213)。生成された未検出情報は、入出力I/F170を介して外部の機器に出力されてもよい。
ステップS212又はステップS213の後、所定の条件、例えば、電源オフ、設定変更、又は動作モード変更等を満たすまで、ステップS202からステップS213までが繰り返される。
なお、この有無検出処理S200では、ステップS205において複数の距離ZDi,jが算出された場合、ステップS206において、複数の距離ZDi,jのそれぞれについて、しきい値以下であるか否かを判定する例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、検出部112は、複数の距離ZDi,jの平均を算出し、当該平均としきい値とを比較することにより、ステップS206の判定を行ってもよい。
(調整範囲設定の処理手順)
調整範囲設定処理S250は、光軸調整部130による検出光L1の光軸の調整前に、その調整範囲を設定するために行う処理である。なお、図7に示す調整範囲設定処理S250の説明では、前述した図4に示すワークWKbの有無を検出する例を用い、r個(rは2以上の整数)の調整パターンAPk(k=0、1、2、…、(r-1))及びしきい値が記憶部180にあらかじめ記憶されているものとする。
図7に示すように、まず、光軸制御部111は、添字kに“0”を設定する(S251)。添字kは、r個の調整パターンのうちの1つを指し示す添字である。
次に、光軸制御部111は、r個の調整パターンのうちから添字kによって示される調整パターンAPkを記憶部180から読み出す(S251)。調整パターンAPkは、前述した光軸調整範囲情報と同様に、例えば、検出光L1の光軸を偏向させる方向、及び、各位置において検出光L1を投光するときの光軸と基準軸とがなす、X軸方向の角度とY軸方向の角度との両方を含んでいる。また、調整パターンAPkは、X軸方向の投光数pとY軸方向の投光数qとを含んでいる。すなわち、光軸制御部111は、この調整パターンAPkに基づいて、検出光L1の光軸をX軸方向及びY軸方向に偏向させ、X軸方向に沿う方向のp個とY軸方向に沿う方向のq個との合計(p×q)個の位置に検出光L1を投光するように、光軸調整部130を制御する。
なお、調整範囲設定処理S250のステップS253からステップS262までの各ステップは、前述した有無検出処理S200のステップS202からステップS211までの各ステップと略同一であるため、それぞれの説明を省略する。
ステップS262の判定の結果、検出フラグDFi,jが“1”である場合、ステップS252において読み出した調整パターンAPkを用いてワークを検出したことから、当該調整パターンAPkは、ワークを検出した実績があり、今後もワークを検出する蓋然性が高いものと考えられる。よって、設定部116は、ステップS252で読み出した調整パターンAPkを光軸調整範囲情報に設定する(S263)。ステップS263で設定された光軸調整範囲情報は、記憶部180に記憶される。
ステップS263の後、調整範囲設定処理S250は終了する。
一方、ステップS262の判定の結果、検出フラグDFi,jが“1”でない、つまり、検出フラグDFi,jが“0”である場合、光軸制御部111は、添字kが調整パターンの数rから“1”を引いた値(r-1)に等しいか否かを判定する(S264)。
ステップS264の判定の結果、添字kが値(r-1)に等しくない場合、光軸制御部111は、添字kに“1”を加算し(ステップS265)、ステップS252に戻る。そして、検出フラグDFi,jが“1”になるまで、又は、添字kが値(r-1)に等しくなるまで、ステップS252からステップS264までが繰り返される。
一方、ステップS264の判定の結果、添字kが値(r-1)に等しい場合、光軸制御部111は、r個全ての調整パターンについて、調整範囲情報に基づく(p×q)個の位置に検出光L1を投光し終えた結果、ワークを検出できなかったものと考えられる。この場合、検出フラグDFi,jが“1”になるまでステップS251からステップS265までが繰り返される。
(位置検出の処理手順)
位置検出処理S300は、光学式センサ100が一方向に移動するワークを検出する際に行う処理である。なお、図8に示す位置検出処理S300の説明では、前述した図5に示すワークWKcのX軸方向における所定位置の到達又は通過を検出する例を用い、光軸調整範囲情報、しきい値、及び設定値が記憶部180にあらかじめ記憶されているものとする。また、光学式センサ100は、位置検出処理S300を実行する場合、動作モードとして第1動作モード又は第2動作モードが設定されおり、記憶部180にあらかじめ記憶されているとする。第1動作モードは、例えば、ワークがX軸方向におけるあらかじめ設定された設定された位置にあるか否かを判定する動作モードである。第2動作モードは、例えば、一方向におけるワークの位置を出力する動作モードである。
図8に示すように、まず、光軸制御部111は、記憶部180から光軸調整範囲情報を読み出す(S301)。光軸調整範囲情報は、例えば、検出光L1の光軸を偏向させる方向、及び、各位置において出光L1を投光するときの光軸と基準軸とがなす、X軸方向の角度を含んでいる。また、光軸調整範囲情報は、検出光L1を投光するときのX軸方向の投光数pを含んでいる。すなわち、光軸制御部111は、この光軸調整範囲情報に基づいて、検出光L1の光軸をX軸方向に偏向させ、X軸方向に沿う方向のp個の位置に検出光L1を投光するように、光軸調整部130を制御する。
なお、位置検出処理S300のステップS302からステップS304までの各ステップは、前述した有無検出処理S200のステップS203からステップS205までの各ステップと略同一であるため、それぞれの説明を省略する。
ステップS304の後、位置情報生成部114は、ステップS304で算出された距離ZDi,0と、ステップS301で読み出した光軸調整範囲情報に含まれる角度とに基づいて、X軸方向におけるワークの距離XDi,0を算出する(S305)。
次に、検出部112は、記憶部180からしきい値を読み出し、ステップS304で算出された距離ZDi,0がしきい値以下であるか否かを判定する(S306)。ステップS304において複数の距離ZDi,0が算出された場合、検出部112は、複数の距離ZDi,0のそれぞれについて、しきい値以下であるか否かを判定する。
ステップS306の判定の結果、距離ZDi,0がしきい値以下ではない、つまり、距離ZDi,0がしきい値より大きい場合、光軸制御部111は、調整範囲情報に基づくp個の位置に検出光L1を投光し終えた結果、ワークを検出できなかったものと考えられる。この場合、距離ZDi,0がしきい値以下になるまでステップS302からステップS306までが繰り返される。
一方、ステップS306の判定の結果、距離ZDi,0がしきい値以下である場合、検出部112は、記憶部180から動作モードを読み出し、動作モードが第1動作モードであるか否かを判定する(S307)。
ステップS307の判定の結果、動作モードが第1動作モードではない、つまり、動作モードが第2動作モードである場合、位置情報生成部114は、ステップS304で算出された距離ZDi,0に基づいて位置情報を生成し、出力部115は、外部の機器に生成した位置情報を出力し(S308)、ステップS302に戻る。そして、所定の条件、例えば、電源オフ、設定変更、又は動作モード変更等を満たすまで、ステップS302からステップS308までが繰り返される。
一方、ステップS307の判定の結果、動作モードが第1動作モードである場合、検出部112は、記憶部180から設定値を読み出し、ステップS305で算出された距離XDi,0が設定値以上であるか否かを判定する(S309)。
ステップS309の判定の結果、距離XDi,0が設定値以上である場合、ワークが一方向における所定の位置に到達又は所定の位置を通過したものと考えられる。よって、検出部112は、ワークを検出したものとして検出情報を生成し、ワークが検出された旨を表示部160に表示させる(S310)。生成された検出情報は、入出力I/F170を介して外部の機器に出力されてもよい。
一方、ステップS309の判定の結果、距離XDi,0が設定値以上でない、つまり、距離XDi,0が設定値未満である場合、検出部112は、ワークを検出しなかったものとして未検出情報を生成し、ワークが検出されない旨を表示部160に表示させる(S311)。生成された未検出情報は、入出力I/F170を介して外部の機器に出力されてもよい。
ステップS310又はステップS213の後、所定の条件、例えば、電源オフ、設定変更、又は動作モード変更等を満たすまで、ステップS302からステップS311までが繰り返される。
なお、この位置検出処理S300では、ステップS304において複数の距離ZDi,0が算出された場合、ステップS206において、複数の距離ZDi,0のそれぞれについて、しきい値以下であるか否かを判定する例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、検出部112は、複数の距離ZDi,0の平均を算出し、当該平均としきい値とを比較することにより、ステップS306の判定を行ってもよい。
なお、本実施形態で説明したシーケンス及びフローチャートは、処理に矛盾が生じない限り、順序を入れ替えてもよい。
本実施形態の光学式センサ100は、前述したワークWKa,WKb,WKcを検出する場合に限定されるものではない。光学式センサ100は、多種多様なワークの検出に適用することができる。
<適用例>
次に、図9から図11を参照しつつ、一実施形態に従う光学式センサの適用例について説明する。図9は、一実施形態における光学式センサ100の第1適用例を示す概略図である。図10は、一実施形態における光学式センサ100の第2適用例を示す概略図である。図11は、一実施形態における光学式センサ100の第3適用例を示す概略図である。
(第1適用例)
図9に示すように、光学式センサ100は、孔を有するワークWKdの検出に対しても適用することができる。このワークWKdは、外形が円形で、中心付近に貫通孔が形成されている。光学式センサ100は、検出光L1の光軸を調整することで、ワークWKdの貫通孔以外の部分における複数の位置に、検出光L1を投光することができる。その結果、環状の疑似スポットが形成される。
(第2適用例)
図10に示すように、光学式センサ100は、検出を阻害し得る物体OBが配置されているワークWKeの検出にも適用することができる。このワークWKeは、X軸方向における一方のワークWKeと他方のワークWKeとの間、かつ、Z軸方向における光学式センサ100との間に、物体OBが存在する。光学式センサ100は、検出光L1の光軸を調整することで、この物体OBを避けて、X軸方向における複数の位置に検出光L1を投光することができる。その結果、物体OBを回避して分割されたライン状の疑似スポットが形成される。
(第3適用例)
図11に示すように、光学式センサ100は、変形し得るワークWKfにも適用することができる。このワークWKfは、工作機械MAで製造される帯状部材、例えばフィルム等である。ワークWKfは、例えばX軸方向に搬送される途中で、蛇行することがある。光学式センサ100は、ワークWKgの上方に設置されてY軸負方向側に検出光L1を投光するように配置されている。光学式センサ100は、検出光L1の光軸を調整することで、搬送方向沿う複数の位置に検出光L1を投光することができる。その結果、Y軸方向に1本のライン状の疑似スポットが形成される。
以上、本発明の例示的な実施形態について説明した。本実施形態における光学式センサ100、光学式センサ100の制御方法、及び光学式センサ100の制御プログラムによれば、光軸調整範囲情報に基づいて検出光L1の光軸を当該光軸に直交する方向に偏向させて当該方向に沿う複数の位置に検出光L1を投光するように、光軸調整部130を制御する。また、光学式センサ100は、複数の位置に検出光L1を投光して得られた検出信号に基づいて、ワークWKを検出する。これにより、複数の位置のそれぞれに投光された検出光L1で構成される疑似スポットを形成することが可能になる。この疑似スポットは、単に検出光L1を拡げてスポットを変形する場合と比較して、複数の位置のそれぞれにおける検出光L1の光密度は低下しないので、ワークWKによって反射された検出光L2を受光する際の光量又は受光レベルの低下を抑制することができる。また、検出光L1の光軸を当該光軸に直交する方向に偏向させて疑似スポットを当該直交する方向にワークWKに応じた任意の形状に変更することができるので、当該疑似スポットから得られた検出信号に基づくことにより、ワークWKを容易に検出することができる。従って、様々な態様のワークを容易に検出することができるとともに、光学式センサ100を、ワークを検出する多種多様な応用(アプリケーション)に容易に適用するこることができる。
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更/改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。すなわち、実施形態に当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、実施形態が備える各要素及びその配置、材料、条件、形状、サイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、実施形態は例示であり、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換又は組み合わせが可能であることは言うまでもなく、これらも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
[付記1]
検出光(L1)を投光する投光部(120)と、
投光部(120)から投光された検出光(L1)の光軸を調整する光軸調整部(130)と、
対象物(WK)によって反射された検出光(L2)を受光して検出信号を得る受光部(140)と、
検出光(L1)の光軸の調整範囲を示す光軸調整範囲情報を記憶する記憶部(180)と、
光軸調整範囲情報に基づいて検出光(L1)の光軸を該光軸に直交する方向に偏向させて該方向に沿う複数の位置に検出光(L1)を投光するように、光軸調整部(130)を制御する光軸制御部(111)と、
複数の位置に検出光(L1)を投光して得られた検出信号に基づいて、対象物(WK)を検出する検出部(112)と、を備える、
光学式センサ(100)。
[付記11]
検出光(L1)を投光する投光部(120)と、投光部(120)から投光された検出光(L1)の光軸を調整する光軸調整部(130)と、対象物(WK)によって反射された検出光(L2)を受光して検出信号を得る受光部(140)と、を備える光学式センサ(100)の制御方法であって、
検出光(L1)の光軸の調整範囲を示す光軸調整範囲情報を記憶するステップと、
光軸調整範囲情報に基づいて検出光(L1)の光軸を該光軸に直交する方向に偏向させて該方向に沿う複数の位置に検出光(L1)を投光するように、光軸調整部(130)を制御するステップと、
複数の位置に検出光(L1)を投光して得られた検出信号に基づいて、対象物(WK)を検出するステップと、を含む、
光学式センサ(100)の制御方法。
[付記12]
検出光(L1)を投光する投光部(120)と、投光部(120)から投光された検出光(L1)の光軸を調整する光軸調整部(130)と、対象物(WK)によって反射された検出光(L2)を受光して検出信号を得る受光部(140)と、を備える光学式センサ(100)の制御プログラムであって、
検出光(L1)の光軸の調整範囲を示す光軸調整範囲情報を記憶するステップと、
光軸調整範囲情報に基づいて検出光(L1)の光軸を該光軸に直交する方向に偏向させて該方向に沿う複数の位置に検出光(L1)を投光するように、光軸調整部(130)を制御するステップと、
複数の位置に検出光(L1)を投光して得られた検出信号に基づいて、対象物(WK)を検出するステップと、をコンピュータに実行させる、
光学式センサ(100)の制御プログラム。
100…光学式センサ、101…筐体、102…透過窓、103…ケーブル、110…制御部、111…光軸制御部、112…検出部、113…距離算出部、114…位置情報生成部、115…出力部、116…設定部、120…投光部、130…光軸調整部、140…受光部、150…操作部、160…表示部、170…入出力I/F、180…記憶部、APk…調整パターン、L1…検出光、L2…検出光、MA…工作機械、OB…物体、RA…ロボットアーム、S200…有無検出処理、S250…調整範囲設定処理、S300…位置検出処理、WK,WKa,WKb,WKc,WKd,WKe,WKf…ワーク、θ1,θn…角度。

Claims (12)

  1. 検出光を投光する投光部と、
    前記投光部から投光された前記検出光の光軸を調整する光軸調整部と、
    対象物によって反射された前記検出光を受光して検出信号を得る受光部と、
    前記検出光の光軸の調整範囲を示す光軸調整範囲情報を記憶する記憶部と、
    前記光軸調整範囲情報に基づいて前記検出光の光軸を該光軸に直交する方向に偏向させて該方向に沿う複数の位置に前記検出光を投光するように、前記光軸調整部を制御する光軸制御部と、
    前記複数の位置に前記検出光を投光して得られた前記検出信号に基づいて、前記対象物を検出する検出部と、を備える、
    光学式センサ。
  2. 前記光軸制御部は、外部からの入力に基づき、前記複数の位置に前記検出光を投光することと、単一の位置に前記検出光を投光することとを切り替える、
    請求項1に記載の光学式センサ。
  3. 前記位置に前記検出光を投光して得られた前記検出信号に基づいて、該位置と前記光学式センサとの間の距離を算出する距離算出部をさらに備え、
    前記検出部は、前記複数の位置のうちの少なくとも1つにおける前記距離としきい値との比較に基づいて、前記対象物の有無を判定する、
    請求項1又は2に記載の光学式センサ。
  4. 前記光軸制御部は、前記光軸調整範囲情報に基づいて前記検出光の光軸を該光軸に直交する一方向に偏向させて該一方向に沿う複数の位置に前記検出光を投光するように、前記光軸調整部を制御する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の光学式センサ。
  5. 前記複数の位置のうちの一の位置に前記検出光を投光するときの光軸と基準軸とがなす角度と、前記複数の位置のうちの他の位置に前記検出光を投光するときの光軸と前記基準軸とがなす角度と、前記一の位置における前記距離と、前記他の位置における前記距離とに基づいて、前記一方向に沿う方向における前記対象物の位置を示す位置情報を生成する位置情報生成部と、
    前記位置情報を外部に出力する出力部と、をさらに備える、
    請求項4に記載の光学式センサ。
  6. 前記検出部は、前記位置情報と前記他の位置における前記距離とに基づいて、前記対象物を検出する、
    請求項5に記載の光学式センサ。
  7. 前記光軸制御部は、前記光軸調整範囲情報に基づいて前記検出光の光軸を該光軸に直交する二方向に偏向させて該二方向に沿う複数の位置に前記検出光を投光するように、前記光軸調整部を制御する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の光学式センサ。
  8. 前記光軸調整範囲情報は、前記対象物を検出したときの前記検出光の光軸の調整範囲に基づいて設定される、
    請求項1から7のいずれか1項に記載の光学式センサ。
  9. 前記光軸調整範囲情報は、前記検出光の光軸を偏向させる方向と、前記検出光の光軸前記方向に偏向させるときの基準軸に対する角度と、前記複数の位置の数とを含む、
    請求項1から8のいずれか1項に記載の光学式センサ。
  10. 前記光軸制御部は、前記投光部及び前記受光部とともに筐体内に収容される、
    請求項1から9のいずれか1項に記載の光学式センサ。
  11. 検出光を投光する投光部と、前記投光部から投光された前記検出光の光軸を調整する光軸調整部と、対象物によって反射された前記検出光を受光して検出信号を得る受光部と、を備える光学式センサの制御方法であって、
    前記検出光の光軸の調整範囲を示す光軸調整範囲情報を記憶するステップと、
    前記光軸調整範囲情報に基づいて前記検出光の光軸を該光軸に直交する方向に偏向させて該方向に沿う複数の位置に前記検出光を投光するように、前記光軸調整部を制御するステップと、
    前記複数の位置に前記検出光を投光して得られた前記検出信号に基づいて、前記対象物を検出するステップと、を含む、
    光学式センサの制御方法。
  12. 検出光を投光する投光部と、前記投光部から投光された前記検出光の光軸を調整する光軸調整部と、対象物によって反射された前記検出光を受光して検出信号を得る受光部と、を備える光学式センサの制御プログラムであって、
    前記検出光の光軸の調整範囲を示す光軸調整範囲情報を記憶するステップと、
    前記光軸調整範囲情報に基づいて前記検出光の光軸を該光軸に直交する方向に偏向させて該方向に沿う複数の位置に前記検出光を投光するように、前記光軸調整部を制御するステップと、
    前記複数の位置に前記検出光を投光して得られた前記検出信号に基づいて、前記対象物を検出するステップと、をコンピュータに実行させる、
    光学式センサの制御プログラム。
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