JP2022139557A - 印刷装置 - Google Patents

Abstract

【課題】効率よくインク漏れを検出する。【解決手段】印刷装置は、インクを吐出するヘッドと、前記ヘッドを搭載し、走査方向に往復移動するキャリッジと、前記インクを収容するインクタンクと、前記ヘッドと前記インクタンクとを接続するインクチューブと、前記インクチューブを保持し、前記キャリッジとともに前記走査方向に移動する保持部と、前記走査方向に延在し、前記保持部を下方から支持する支持面を有する支持部と、前記インクの有無を検出する検出センサーと、を備え、前記保持部は、前記インクチューブが前記走査方向のうち一方向に向けて凸状に湾曲した状態で前記走査方向を移動し、前記保持部は、前記キャリッジの前記往復移動に伴って、前記支持部の前記支持面に当接及び離間する平坦部を有し、前記検出センサーは、前記支持部における、前記インクチューブが前記凸状に湾曲する方向の一方端側に配置される。【選択図】図３

Description

本発明は、印刷装置に関する。

従来、特許文献１に示すように、走査方向に往復移動可能なキャリッジと、キャリッジに搭載され、インクを吐出するヘッドと、インクが収容されたインクタンクと、ヘッドとインクタンクとを接続する供給チューブと、を備えた印刷装置が知られている。

特開２０２０－１２１４９３号公報

上記のような印刷装置では、キャリッジの往復移動に伴い、供給チューブも湾曲状に変形しながら移動するため、供給チューブの継手部分などからインクが漏れる場合がある。そこで、インクの漏れを検出するセンサーの設置が必要となる。しかしながら、印刷装置の至る場所にセンサーを設置すると構成が複雑化してしまう、という課題がある。

印刷装置は、インクを吐出するヘッドと、前記ヘッドを搭載し、走査方向に往復移動するキャリッジと、前記インクを収容するインクタンクと、前記ヘッドと前記インクタンクとを接続するインクチューブと、前記インクチューブを保持し、前記キャリッジとともに前記走査方向に移動する保持部と、前記走査方向に延在し、前記保持部を下方から支持する支持面を有する支持部と、前記インクの有無を検出する検出センサーと、を備え、前記保持部は、前記インクチューブが前記走査方向のうち一方向に向けて凸状に湾曲した状態で前記走査方向を移動し、前記保持部は、前記キャリッジの前記往復移動に伴って、前記支持部の前記支持面に当接及び離間する平坦部を有し、前記検出センサーは、前記支持部における、前記インクチューブが前記凸状に湾曲する方向の一方端側に配置される。

印刷装置の構成を示す外観斜視図。 印刷装置の構成を示す側断面図。 印刷装置の構成を示す一部斜視図。 印刷装置の動作を示す模式図。 印刷装置の動作を示す模式図。 保持部の構成を示す模式図。 支持部の構成を示す平面図。

まず、印刷装置１０の構成について説明する。印刷装置１０は、例えば、液体としてのインクを吐出することによって用紙などの媒体Ｍに印刷（記録）するインクジェット式の大判プリンターである。大判プリンターとは、例えば、短辺幅がＡ３（２９７ｍｍ）以上の媒体Ｍに印刷を行うことが可能なプリンターである。

図１及び図２に示すように、印刷装置１０は、本体部１２と、一対の脚部１４とを備える。一対の脚部１４は、Ｘ軸に沿った方向に間隔をおいて本体部１２の下部に設けられる。脚部１４は、本体部１２の下部から下方側に向けて延びる。

本体部１２は、直方体状に形成され、その前面側（＋Ｙ方向側）に乾燥部１８が設けられる。本体部１２の上部には、Ｘ軸に沿った方向に延設されたメインフレーム２０が設けられる。メインフレーム２０の＋Ｙ方向には、記録部２１を構成するキャリッジ２２が取り付けられる。キャリッジ２２は、メインフレーム２０に沿ってＸ軸に沿った方向（走査方向）に往復移動可能に構成される。キャリッジ２２の下部には、記録部２１を構成するヘッド２４が搭載される。ヘッド２４は、インクを下方に向けて吐出可能な複数のノズル（不図示）を備える。ヘッド２４は、ノズルを介してインクを吐出可能に構成される。
印刷装置１０は、インクを収容するインクタンク５０を備える。インクタンク５０とヘッド２４とはインクチューブ６０（図３）に接続され、インクタンク５０からインクチューブ６０を介してヘッド２４にインクを供給可能に構成される。

記録部２１の下方には、Ｘ軸に沿った方向に延設された平板状の吸引プラテン３６が設けられる。吸引プラテン３６は、Ｚ軸に沿った方向に貫通する複数の貫通孔（不図示）を備える。

吸引プラテン３６の下方には、吸引ファン３８が配置される。吸引ファン３８を駆動させると、吸引プラテン３６の貫通孔を介して吸引プラテン３６の上方側の気体が吸引される。これにより、吸引プラテン３６の上方から下方に向けて気体の流れが形成される。その結果、吸引プラテン３６上に媒体Ｍが位置している状態において、媒体Ｍは吸引プラテン３６に吸引され、吸引プラテン３６の上面に押し付けられる。

印刷装置１０の背面側（－Ｙ方向側）には、給紙部４０が設けられ、前面側（＋Ｙ方向側）において乾燥部１８の下方には排紙部４２が設けられる。なお、図１において給紙部４０及び排紙部４２の図示を省略している。また、図２において媒体Ｍを太線で示している。

排紙部４２は、一対の軸受部４２ａと、スピンドル４２ｂとを備える。一対の軸受部４２ａは、互いに接離する方向であるＸ軸に沿った方向に移動可能に構成される。スピンドル４２ｂは、排紙ロールＲ１の内周部に挿入される。スピンドル４２ｂの両端部は、一対の軸受部４２ａに支持される。軸受部４２ａには、不図示の駆動源により駆動力が供給され、スピンドル４２ｂに支持された排紙ロールＲ１を巻き取ることができる、すなわちフロントテンションが掛かるように構成される。

同様に、給紙部４０もＸ軸に沿った方向に移動可能な一対の軸受部４０ａと、スピンドル４０ｂとを備える。スピンドル４０ｂは、給紙ロールＲ２の内周部に挿入される。スピンドル４０ｂの両端部は、一対の軸受部４０ａに支持される。軸受部４０ａには、不図示の駆動源により駆動力が供給され、スピンドル４０ｂに支持された給紙ロールＲ２を搬送方向下流側に向けて送り出すことができる。ここで、軸受部４０ａは、給紙ロールＲ２から引き出された媒体Ｍにバックテンションが掛かるように制御される。

本実施形態において媒体Ｍは、給紙部４０の給紙ロールＲ２から引き出されて、吸引プラテン３６及び乾燥部１８を経て、排紙部４２の排紙ロールＲ１に巻き取られる構成となっている。

媒体Ｍの搬送方向において吸引プラテン３６の上流側には、搬送ローラー４４が設けられる。搬送ローラー４４は、不図示の駆動源により駆動される駆動ローラーとして構成される。搬送ローラー４４は、正転方向及び逆転方向に回転可能に構成される。本実施形態において、正転方向とは給紙ロールＲ２に巻かれた媒体Ｍを引き出して、媒体Ｍを搬送方向下流側に送る方向であり、逆転方向とは搬送方向下流側から上流側に媒体Ｍを送る方向である。

乾燥部１８の下流側には、排出ローラー４６が設けられる。排出ローラー４６は、不図示の駆動源により駆動される駆動ローラーとして構成される。

乾燥部１８は、加熱源としてのヒーター（不図示）を備える。ヒーターは乾燥部１８内に位置する媒体Ｍを加熱して、媒体Ｍが吸収したインクの水分を蒸発させて乾燥を促進させる。乾燥部１８内には、吸引ファン４８が設けられる。吸引ファン４８は、乾燥部１８内において媒体Ｍの搬送経路に沿って延び、搬送経路の一部を構成する経路形成部材１８ａの下面側に取り付けられる。

本実施形態において経路形成部材１８ａには、複数の貫通孔（不図示）が形成されており、吸引ファン４８を駆動させると、貫通孔を介して経路形成部材１８ａの上方側の気体が吸引される。これにより、経路形成部材１８ａの上方から下方に向けて気体の流れが形成される。その結果、乾燥部１８の経路形成部材１８ａ上に媒体Ｍが位置している状態において、媒体Ｍは経路形成部材１８ａに吸引され、経路形成部材１８ａの上面に押し付けられる。

そして、印刷装置１０は、印刷装置１０で実行される各種動作を制御する制御部２５を備える。制御部２５は、ＣＰＵと、メモリーと、制御回路と、Ｉ／Ｆ（インターフェイス）と、を有する。ＣＰＵは演算処理装置である。メモリーは、ＣＰＵのプログラムを格納する領域または作業領域等を確保する記憶装置であり、ＲＡＭ、ＥＥＰＲＯＭ等の記憶素子を有する。例えば、情報処理端末等の外部からＩ／Ｆを介して記録データ等を取得すると、ＣＰＵが各駆動部等を制御する。

図３に示すように、キャリッジ２２の背面側端部には、インクチューブ６０と接続する継ぎ手部が設けられ、当該継ぎ手部にインクチューブ６０の一方端が接続される。キャリッジ２２に接続されたインクチューブ６０は、キャリッジ２２の背面側端部から－Ｘ方向に延びて、－Ｚ方向側に湾曲しつつ反転して湾曲部６５を形成する。さらに、インクチューブ６０は、湾曲部６５から＋Ｘ方向に向けて延びている。湾曲部６５は、インクチューブ６０における、走査方向のうち一方向（－Ｘ方向）に向けて凸状に湾曲する部分である。
なお、本実施形態では、制御部２５からヘッド２４に対して駆動信号を送信するためのＦＦＣ（フレキシブルフラットケーブル）６１が設けられる。そして、ＦＦＣ６１の一方端がキャリッジ２２に接続され、キャリッジ２２の移動に伴い、インクチューブ６０とともに移動する。湾曲部６５は、インクチューブ６０及びＦＦＣ６１によって形成される。

インクチューブ６０及びＦＦＣ６１は可撓性を有しており、図４Ａ及び図４Ｂに示すように、キャリッジ２２がＸ軸に沿った方向に移動すると、インクチューブ６０及びＦＦＣ６１もキャリッジ２２の移動に追従して変形する。換言すれば、キャリッジ２２の移動に伴って湾曲部６５もキャリッジ２２の移動方向に移動する。

ここで、上記のように、キャリッジ２２の往復移動に伴い、インクチューブ６０も湾曲しながら移動する。このため、例えば、インクチューブ６０と接続されるキャリッジ２２の継ぎ手部からインクが漏れる場合がある。そこで、インクの漏れを検出する検出センサー９０の設置が必要となる。しかしながら、印刷装置１０の至る場所に検出センサー９０を設置すると構成が複雑化してしまう、という課題がある。
そこで、本実施形態の印刷装置１０では、検出センサー９０の設置個数が低減され、効率よいインクの漏れ検出可能な構成を成している。
以下、具体的な構成について説明する。

図３に示すように、印刷装置１０は、インクチューブ６０を保持する保持部７０を備える。なお、本実施形態の保持部７０は、インクチューブ６０及びＦＦＣ６１を保持する。
保持部７０は、インクチューブ６０の延在方向に間隔をおいて複数配置される。各保持部７０は、インクチューブ６０の延在方向に延びる帯状の連結部材（図示せず）にそれぞれ取り付けられる。これにより、複数の保持部７０は、一定の間隔を保持した状態でキャリッジ２２とともに移動可能となる。すなわち、保持部７０は、インクチューブ６０を保持する長尺部材である。保持部７０は、インクチューブ６０が走査方向のうち一方向に向けて凸状に湾曲した状態で走査方向を移動する。なお、本実施形態では、図４Ａ及び図４Ｂに示すように、インクチューブ６０は－Ｘ方向に向けて凸状に湾曲した状態で移動する。

図５に示すように、各保持部７０は、第１クランプ部７１と第２クランプ部７２とを備える。第１クランプ部７１は、凹部を有し、当該凹部に複数のインクチューブ６０をＹ軸に沿った方向に並べて配置し、第１クランプ部７１の凹部に対し、上方から第２クランプ部７２を配置することで、第１クランプ部７１と第２クランプ部７２とが係合し、第１クランプ部７１と第２クランプ部７２との間にインクチューブ６０が挟まれる。このように、複数の保持部７０により長尺で複数のインクチューブ６０を束ねることができる。
また、第２クランプ部７２のインクチューブ６０とは反対側に凹部を有し、当該凹部にＦＦＣ６１が配置される。

保持部７０は、支持部８０によって支持される。支持部８０は、インクチューブ６０及びＦＦＣ６１を保持した保持部７０を下方から支持する支持面８１を備える。保持部７０は、キャリッジ２２の往復移動に伴って、支持部８０の支持面８１に当接及び離間する平坦部７５を有する。平坦部７５は、支持面８１に当接可能な平坦面を備える。
なお、図５は、保持部７０の平坦部７５が支持部８０の支持面８１に当接した状態を示している。

図６に示すように、支持部８０は、走査方向（Ｘ軸に沿った方向）に延在する。平面視において、支持部８０の支持面８１は壁部８２によって区画される。すなわち、支持部８０は、支持面８１を底面とした桶状に形成される。
なお、隣接する壁部８２の間に形成される隙間やインクチューブ６０やＦＦＣ６１の引き回しのために支持面８１に形成された貫通孔部分等には、スポンジ材などのシール部材を配置することで隙間等が塞がれる。

支持部８０の一方端（－Ｘ方向端部）には、インクを排出可能な排出口８５が配置される。すなわち、排出口８５は、Ｘ軸に沿った方向のうち、インクチューブ６０が凸状に湾曲する方向と支持部８０における同じ方向に配置される。排出口８５は、支持面８１の壁部８２等で区画された領域内に設けられる。排出口８５は、支持面８１に設けられた貫通孔である。

印刷装置１０は、インクの有無を検出する検出センサー９０を備える。検出センサー９０は、支持部８０における、インクチューブ６０が凸状に湾曲する方向の一方端側に配置される。すなわち、検出センサー９０は、支持部８０の－Ｘ方向端側に設けられる。
図３及び図６に示すように、本実施形態の検出センサー９０は、排出口８５の下方に配置される。さらに詳細には、排出口８５には、排出口８５から－Ｚ方向に沿って配置された第１ガイド９１が配置され、第１ガイド９１には、一方端側が下方に向けて傾斜する第２ガイド９２が接続される。第１ガイド９１及び第２ガイド９２は、本体部１２内に設けられたサイドフレーム９５に配置される。
そして、第２ガイド９２の一方向端側、すなわち、第２ガイド９２のうち、＋Ｚ方向における高さが低い側に検出センサー９０が配置される。

検出センサー９０は、制御部２５に接続される。検出センサー９０は、一対の電極端子（不図示）で構成される。電極端子の間に付着したインク量に応じて、電極端子間の電気抵抗が変化し、制御部２５は、当該電気抵抗の変化に基づき、検出センサー９０にインクが付着したか否かを判断する。すなわち、インクの漏れの有無を検出することができる。

次に、印刷装置１０の作用及び効果について説明する。
例えば、インクチューブ６０が接続されるキャリッジ２２の継ぎ手部からインクが漏れた場合、漏れたインクはインクチューブ６０を介して支持部８０の支持面８１に漏れ伝わる。そして、支持面８１に伝わったインクは、キャリッジ２２の走査方向への往復移動に伴う複数の保持部７０の移動によって、インクチューブ６０が凸状に湾曲する方向に向けて押し出される。このとき、支持面８１に対して保持部７０の平坦部７５で当接及び離間が繰り返し行われるので、支持面８１のインクを効率よく一方端側（－Ｘ方向）に押し出することができる。

－Ｘ方向に押し出されたインクは、支持面８１の－Ｘ方向端部に設けられた排出口８５から排出される。支持面８１は、壁部８２等によって区画されているため、インクの排出口８５以外からの漏れ出しが抑制され、インクを効率よく排出口８５に誘導させることができる。

排出口８５から排出されたインクは、第１ガイド９１を介して第２ガイド９２に流れる。第２ガイド９２に到達したインクは、斜面に沿って検出センサー９０に到達する。制御部２５は、検出センサー９０の検出信号に応じて、インク有り（インク漏れ）を判断する。

本実施形態の印刷装置１０では、検出センサー９０を複数個所に配置することなく、一か所の配置のみでインクの漏れを検出可能となる。従って、印刷装置１０の構成を簡易化することができる。
換言すれば、検出センサー９０に向けて積極的に漏れたインクが流動するように構成することで、インクの漏れ検出の効率性を向上させることができる。

なお、上記実施形態では、支持部８０の支持面８１を水平面に配置したが、これに限定されない。例えば、支持部８０の支持面８１を、走査方向において他方端（＋Ｘ方向）から一方端（－Ｘ方向）に向けて下方に傾斜させてもよい。例えば、支持面８１を、水平面に対して５°から１０°程度傾ける。このようにすれば、さらに、排出口８５側にインクが流れやすくなり、より早くインクの漏れを検出することができる。

１０…印刷装置、２１…記録部、２２…キャリッジ、２４…ヘッド、２５…制御部、５０…インクタンク、６０…インクチューブ、６１…ＦＦＣ、６５…湾曲部、７０…保持部、７１…第１クランプ部、７２…第２クランプ部、７５…平坦部、８０…支持部、８１…支持面、８２…壁部、８５…排出口、９０…検出センサー、９１…第１ガイド、９２…第２ガイド、９５…サイドフレーム。

Claims (4)

1. インクを吐出するヘッドと、
   前記ヘッドを搭載し、走査方向に往復移動するキャリッジと、
   前記インクを収容するインクタンクと、
   前記ヘッドと前記インクタンクとを接続するインクチューブと、
   前記インクチューブを保持し、前記キャリッジとともに前記走査方向に移動する保持部と、
   前記走査方向に延在し、前記保持部を下方から支持する支持面を有する支持部と、
   前記インクの有無を検出する検出センサーと、を備え、
   前記保持部は、前記インクチューブが前記走査方向のうち一方向に向けて凸状に湾曲した状態で前記走査方向を移動し、
   前記保持部は、前記キャリッジの前記往復移動に伴って、前記支持部の前記支持面に当接及び離間する平坦部を有し、
   前記検出センサーは、前記支持部における、前記インクチューブが前記凸状に湾曲する方向の一方端側に配置される、印刷装置。
2. 請求項１に記載の印刷装置であって、
   前記支持部の前記一方端には、前記インクを排出可能な排出口を備え、
   前記検出センサーは、前記排出口の下方に配置される、印刷装置。
3. 請求項２に記載の印刷装置であって、
   平面視において、前記支持部の前記支持面は壁部によって区画され、前記区画された領域内に前記排出口が設けられる、印刷装置。
4. 請求項１から請求項３のいずれか一項に記載の印刷装置であって、
   前記支持部は、他方端から前記一方端に向けて下方に傾斜する、印刷装置。

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