JP2022138176A - チップ付き機械部品 - Google Patents

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寛 須増
Hiroshi Sumasu
航也 吉田
Kouya Yoshida
聡 丹野
Satoshi Tanno
貴仁 稗田
Takahito Hieda
直樹 谷
Naoki Tani
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Abstract

【課題】 チップの破損を抑制する。【解決手段】 外面が所定方向にひずむ機械部品と、前記外面に、第1接合部と、前記第1接合部と前記所定方向に離れた位置に設けられた第2接合部とにより固定されている金属板と、前記金属板上の面に、第3接合部と、前記第3接合部と前記所定方向に離れた位置に設けられた第4接合部とにより固定されているチップと、を備え、前記第1接合部と前記第2接合部との間の前記所定方向の長さは、所定の条件を満たす、チップ付き機械部品。【選択図】 図1

Description

本発明は、チップ付き機械部品に関する。
機械部品(例えば、転がり軸受)にひずみセンサを取り付けて、機械部品の状態検知を行う技術が知られている。例えば、特許文献1には、転がり軸受の外輪に配設されるひずみゲージが開示されている。特許文献1のひずみゲージは、外輪の外周面に形成されている切欠きの底面に直接又は基材を介して接着することにより固定される。
ひずみセンサとしては、例えば金属薄膜を利用するストレインゲージや、半導体(例えば、シリコン)に不純物をドーピングした半導体ひずみゲージが知られている。例えば、特許文献2には、半導体ひずみセンサチップとベース板とを金属はんだにより接合し、ベース板と測定対象物とをスポット溶接又はボルトにより固着する技術が開示されている。
特開2018-145998号公報 特開2009-264976号公報
例えば感度の高いひずみセンサチップは、許容ひずみ量が小さく、より大きなひずみが入力されると破損するおそれがある。このため、機械部品に発生するひずみを検出する際、機械部品のうち荷重が大きく掛かる「ひずみ領域」には、感度の高いセンサチップを設けることができず、このような領域には、従来、感度が低い代わりに許容ひずみ量が大きいセンサチップを設置していた。このため、ひずみ領域において発生するより小さなひずみを検出することができなかった。
また、近年のIoT(Internet of Things)化の流れを受けて、機械部品に通信機能や記憶機能を有する小型チップを搭載するニーズが高まっている。このようなチップは、例えば半導体を含んでおり、より大きなひずみが入力されると破損するおそれがある。このため、従来、このようなチップは、機械部品のうちひずみ領域に設置することができず、チップ設置の自由度が制限されていた。
そこで、本発明は、チップの破損を抑制することができるチップ付き機械部品を提供することを目的とする。
本開示のチップ付き機械部品は、外面が所定方向にひずむ機械部品と、前記外面に、第1接合部と、前記第1接合部と前記所定方向に離れた位置に設けられた第2接合部とにより固定されている金属板と、前記金属板上の面に、第3接合部と、前記第3接合部と前記所定方向に離れた位置に設けられた第4接合部とにより固定されているチップと、を備え、前記第1接合部と前記第2接合部との間の前記所定方向の長さは、以下の式(1)を満たす、チップ付き機械部品である。
Figure 2022138176000002
ただし、
d1 :前記第1接合部と前記第2接合部との間の前記所定方向の長さ
d2 :前記第3接合部と前記第4接合部との間の前記所定方向の長さ
t1 :前記金属板の厚み
t2 :前記チップの厚み
E1 :前記金属板のヤング率
E2 :前記チップのヤング率
ε :前記外面の前記所定方向への最大ひずみ
σ :前記チップの前記所定方向への引張破壊強度
本発明によれば、チップの破損を抑制することができる。
実施形態に係るチップ付き機械部品の側面図である。 図1の矢印IIから見たチップ付き機械部品を部分的に示す平面図である。 図2の矢印IIIにより示す切断線により切断した断面を部分的に示す断面図である。 図2の矢印IVにより示す切断線により切断した断面を部分的に示す断面図である。 実施形態に係るチップユニットの各部のサイズを説明する図である。 図5のチップユニットをバネとみなした模式図である。 実施形態に係るチップユニットを製造する様子を示す説明図である。 実施形態に係るチップユニットを製造する様子を示す説明図である。 変形例に係るチップ付き機械部品の説明図である。 変形例に係るチップ付き機械部品の説明図である。 変形例に係るチップ付き機械部品の説明図である。 変形例に係るチップ付き機械部品の説明図である。
[発明の実施形態の説明]
本発明の実施形態には、その要旨として、少なくとも以下のものが含まれる。
(1)本開示のチップ付き機械部品は、外面が所定方向にひずむ機械部品と、前記外面に、第1接合部と、前記第1接合部と前記所定方向に離れた位置に設けられた第2接合部とにより固定されている金属板と、前記金属板上の面に、第3接合部と、前記第3接合部と所定方向に離れた位置に設けられた第4接合部とにより固定されているチップと、を備え、前記第1接合部と前記第2接合部との間の前記所定方向の長さは、以下の式(1)を満たす、チップ付き機械部品。
Figure 2022138176000003
ただし、
d1 :前記第1接合部と前記第2接合部との間の前記所定方向の長さ
d2 :前記第3接合部と前記第4接合部との間の前記所定方向の長さ
t1 :前記金属板の厚み
t2 :前記チップの厚み
E1 :前記金属板のヤング率
E2 :前記チップのヤング率
ε :前記外面の前記所定方向への最大ひずみ
σ :前記チップの前記所定方向への引張破壊強度
式(1)を満たすように、チップ付き機械部品を構成することで、チップと金属板とで外面のひずみを分担することにより、チップに過大なひずみが入力されることを防止することができる。この結果、チップが破損することを抑制することができる。
(2)好ましくは、前記第3接合部及び前記第4接合部は、前記金属板上の面に固相接合された状態にある。このように構成することで、チップを金属板上により高い強度で固定することができる。
(3)好ましくは、前記金属板は、前記外面に溶接、固相接合又はろう材により固定された状態にあり、前記第3接合部及び前記第4接合部と前記金属板との固相接合可能温度は、前記第3接合部及び前記第4接合部と前記外面とを固相接合する場合の固相接合可能温度よりも低い。
このように構成することで、第3接合部及び前記第4接合部は、外面に固相接合される場合よりも低い温度で金属板に固相接合される。これにより、接合時にチップが高温になることを防止することができるため、接合時にチップが破損することを抑制することができる。
[本発明の実施形態の詳細]
以下、実施形態に係るチップ付き機械部品について、図面を参照して説明する。
図面にはXYZ座標系を適宜示す。本実施形態において、機械部品は転がり軸受である。なお、機械部品は、滑り軸受であってもよいし、リンク機構、ベルト機構、軸、ねじ、ばね、ギア等、各種の装置において機械的な動作を行うその他の部品であってもよい。
<チップ付き機械部品の全体構成>
図1は、実施形態に係るチップ付き機械部品1の側面図である。チップ付き機械部品1は、転がり軸受2と、チップユニット3とを備える。転がり軸受2は、外輪21と、内輪22と、複数の転動体23と、複数の転動体23を保持する保持器(図示省略)を有する。
本開示において、転がり軸受2の中心線C1に沿う方向は、転がり軸受2の軸方向であり、単に「軸方向」と称する。軸方向には、中心線C1に平行な方向(X方向)も含まれる。中心線C1に直交する方向が、転がり軸受2の径方向であり、単に「径方向」と称する。中心線C1を中心として転がり軸受2の回転輪(実施形態では内輪22)が回転する方向が、転がり軸受2の周方向であり、単に「周方向」と称する。
外輪21は、軸受鋼により形成されている環状の固定輪である。本実施形態において、軸受鋼としては、高炭素クロム軸受鋼(例えば、JIS規格に定めるSUJ2又はSUJ3)を採用するが、その他の鋼であってもよい。例えば、浸炭軸受鋼、炭素鋼、クロム鋼、ステンレス鋼であってもよい。
外輪21は、内周面21aと外周面21bとを有する。外輪21の内周面21aには、径方向外方に凹む外輪軌道が形成されている。外輪21の外周面21b側はハウジング(図示省略)に固定される。また、外輪21の外周面21bには、チップユニット3が取り付けられている。
内輪22は、軸受鋼により形成されている環状の回転輪である。内輪22は、内周面22aと外周面22bとを有する。内輪22の内周面22a側は回転軸(図示省略)に固定される。内輪22の外周面22bには、径方向内方に凹む内輪軌道が形成されている。複数の転動体23は、軸受鋼により形成されている玉である。複数の転動体23は、外輪21の外輪軌道と、内輪22の内輪軌道とそれぞれ点接触している状態で、外輪軌道及び内輪軌道上を転動する。すなわち、外輪軌道及び内輪軌道は、複数の転動体23が転がる走路となる。
なお、内輪22及び転動体23を形成する軸受鋼は、それぞれ外輪21と同じ鋼であってもよいし、外輪21と異なる鋼であってもよい。内輪22の形状は環状に限られず、例えば中実構造を有する内軸(例えば、ハブ軸)であってもよい。外輪21が回転輪であり、内輪22が固定輪であってもよい。複数の転動体23は、「ころ」であってもよい。本実施形態の転がり軸受2は、単列式であるが、複列式であってもよい。
チップユニット3は、転がり軸受2の外面に取り付けられるユニットである。本実施形態において、外面は外輪21の外周面21bである。なお、チップユニット3は、内輪22の内周面22aに取り付けられてもよい。
<チップユニットの構成>
図2は、図1の矢印IIから見たチップ付き機械部品1を部分的に示す平面図である。図3は、図2の矢印IIIにより示す切断線により切断した断面を部分的に示す断面図である。図4は、図2の矢印IVにより示す切断線により切断した断面を部分的に示す断面図である。図2から図4において、X方向が軸方向に対応し、Y方向が周方向に対応し、Z方向が径方向に対応する。
図2を参照する。チップユニット3は、チップ4と、中間部材5と、を有する。
中間部材5は、金属板51と、第1接合部521と、第2接合部522とを有する。金属板51は、第1接合部521及び第2接合部522により外周面21bに固定されている。第2接合部522は、第1接合部521と軸方向に離れて設けられている。より具体的には、金属板51の軸方向の両側面51cは、外輪21の外周面21bに溶接(例えば、レーザー溶接)により固定されている。第1接合部521及び第2接合部522は、溶接の際に、金属板51及び外輪21が溶融することで形成される溶接ビードである。
金属板51は、銅製の薄板であり、厚みは、例えば数百~数十um(マイクロメートル)である。金属板51のうち、径方向外側に向く面を表面51aとし、外周面21b側に向く面を裏面51b(図3)とする。金属板51の表面51aには、チップ4に含まれる後述の第3接合部441及び第4接合部442が固相接合により固定されている。
金属板51は、外周面21bと平行な方向(軸方向及び周方向)に弾性を有し、外周面21bが例えば軸方向にひずむと、それに伴って金属板51は弾性変形する。これにより、金属板51は、外周面21bのひずみをチップ4に伝達することができる。
図2のように平面視すると、金属板51の軸方向(X方向)及び周方向(Y方向)の幅は、チップ4の同方向の幅よりもそれぞれ大きい。そして、チップ4は、所定方向(本実施形態では、軸方向)において第1接合部521及び第2接合部522の間に位置する。さらに、図3及び図4に示すように、金属板51の裏面51bのうち後述の抵抗体42、第3接合部441及び第4接合部442の反対側に対応する所定領域R2は、外輪21の外周面21bに対して非固定の状態となっている。
ここで、所定領域R2は、外輪21のうちひずみがより強く生じる部分に対向させることで、金属板51をより大きくひずませることができる。しかしながら、当該部分にはより大きな応力が発生するため、第1接合部521又は第2接合部522が当該部分に位置すると、中間部材5の耐久寿命が短くなるおそれがある。
本実施形態では、第1接合部521及び第2接合部522は、当該部分を避けて位置する。すなわち、所定領域R2は、外輪21の外周面21bと非固定の状態である。このため、第1接合部521及び第2接合部522自体は、応力によりひずみにくくなり、中間部材5の耐久寿命をより長くすることができる。また、金属板51は、表面51a側から平面視すると、後述の基板41を所定方向に挟んで位置する少なくとも2箇所が、それぞれ第1接合部521及び第2接合部522により外周面21bに固定されている。このため、金属板51は、外輪21の所定方向のひずみをより好適に追従して変形し、外輪21の外周面21bから伝わるひずみをチップ4へ効率的に伝えることができる。
なお、本実施形態において、所定領域R2と外周面21bとの間に隙間はほとんど無いものの、第1接合部521及び第2接合部522は所定領域R2を避けて形成されているため、所定領域R2と外周面21bとは直接接合されていない。
チップ4は、半導体のピエゾ抵抗効果を利用してひずみを検出するセンサである。チップ4は、基板41と、複数の第3接合部441と、複数の第4接合部442を有する。基板41は、単結晶半導体の基板である。単結晶半導体は、例えばシリコンである。なお、単結晶半導体は、ゲルマニウムであってもよいし、化合物半導体(例えば、ガリウム化合物、インジウム化合物)であってもよい。
基板41は、シリコンの(110)面を表面41aとし、表面41aとは反対側の裏面41b(図3)を中間部材5に向けている。基板41の表面41aには、不純物を拡散することにより複数本の抵抗体42が形成されている。本実施形態の抵抗体42は、p型シリコンであるが、n型シリコンであってもよい。また、表面41aには、抵抗体42における抵抗値の変化を測定するための電極43が設けられている。電極43は、図示省略する配線と接続し、当該配線はチップ付き機械部品1の外部の測定機器と接続している。これにより、抵抗体42における抵抗値の変化が外部の測定機器により検知される。
複数本の抵抗体42は、それぞれ結晶方位<100>方向に離れた状態で、結晶方位<110>方向に延びている。ここで、シリコンの(110)面に形成されている抵抗体42は、<110>方向のピエゾ抵抗効果(ひずみ伝達感度)が極大となり、<110>方向に垂直な<100>方向のピエゾ抵抗効果が極小となる。このため、抵抗体42が延びる<110>方向と、ひずみを検出する所定方向とを一致させることで、より感度よく所定方向のひずみを検出することができる。
本実施形態の基板41は、<110>方向を転がり軸受2の軸方向と一致させているため、転がり軸受2の軸方向のひずみをより感度よく検出することができる。なお、所定方向が例えば周方向である場合、基板41の<110>方向を転がり軸受2の周方向と一致させればよい。
図2から図4を参照する。基板41の裏面41bには、複数(本実施形態では2個)の第3接合部441と、複数の(本実施形態では2個)の第4接合部442とが設けられている。複数の第3接合部441をそれぞれ区別する場合、周方向一方側(図2の左側)の第3接合部441を「第3接合部441a」と称し、周方向他方側(図2の右側)の第3接合部441を「第3接合部441b」と称する。第3接合部441a,441bは、周方向に離れて位置し、軸方向については同じ位置にある。
また、複数の第4接合部442を区別する場合、周方向一方側(図2の左側)の第4接合部442を「第4接合部442a」と称し、周方向他方側(図2の右側)の第4接合部442を「第4接合部442b」と称する。第4接合部442a,442bは、周方向に離れて位置し、軸方向については同じ位置にある。第3接合部441aと第4接合部442aは、軸方向に離れて位置し、周方向については同じ位置にある。第3接合部441bと第4接合部442bは、軸方向に離れて位置し、周方向については同じ位置にある。このため、図2のように径方向(すなわち、基板41を表面41aから裏面41bへ向かう方向)から平面視すると、第3接合部441a,441bと第4接合部442a,442bは、それぞれ長方形の頂点上に位置する。
第3接合部441及び第4接合部442は、スパッタにより基板41の裏面41bに形成された薄膜である。本実施形態の第3接合部441及び第4接合部442を構成する薄膜材料は、金属であり、より具体的には金である。なお、第3接合部441及び第4接合部442は、蒸着により基板41の裏面41bに形成されてもよいが、基板41と第3接合部441及び第4接合部442との接合力をより強くするために、スパッタにより形成されることが好ましい。図3及び図4では、説明のために第3接合部441及び第4接合部442の厚みを極端に厚く記載しているが、実際の第3接合部441及び第4接合部442の厚みは、基板41の厚みと比べて十分薄い。
第3接合部441及び第4接合部442は、金属板51に固相接合されている。より具体的には、第3接合部441及び第4接合部442は、金属板51の表面51aに固相拡散接合により固定されている。第3接合部441及び第4接合部442と金属板51の表面51aとの固相拡散接合については、後述する。
第3接合部441及び第4接合部442は、径方向に平面視すると、抵抗体42及び電極43と重ならない位置に設けられている。すなわち、第3接合部441及び第4接合部442は、基板41の裏面41bのうち抵抗体42の反対側に対応する所定領域R1(図3,4)には設けられておらず、所定領域R1以外の領域に設けられている。このような構成により、金属板51と固相接合する際、第3接合部441及び第4接合部442が高温になることに起因する抵抗体42及び電極43へのダメージを抑制することができる。
複数の第3接合部441は、抵抗体42の軸方向一方側(図2の上側)に位置する。複数の第4接合部442は、抵抗体42の軸方向他方側(図2の下側)に位置し、複数の第3接合部441と軸方向に離れている。すなわち、径方向に平面視すると、第3接合部441及び第4接合部442は、基板41のうち抵抗体42を挟んで位置する少なくとも2箇所(本実施形態では4箇所)を金属板51に固定している。さらに、図3及び図4に示すように、裏面41bの所定領域R1は、金属板51に対して非固定の状態となっている。
ここで、「非固定の状態」とは、所定領域R1が第3接合部441及び第4接合部442により直接、金属板51に固定されていない状態を意味する。図3及び図4に示すように、所定領域R1と金属板51とが径方向に隙間を空けている状態は、非固定の状態である。なお、所定領域R1は金属板51と接していてもよい。この場合、外周面21bが軸方向にひずむと、金属板51の表面51aは、所定領域R1に摺接しながら伸張又は収縮する。このような状態も、所定領域R1は金属板51に対して「非固定の状態」であると称する。
すなわち、「非固定の状態」には、所定領域R1と金属板51とが隙間を空けて離れている状態と、隙間を有さないものの所定領域R1と金属板51とが接合されていない状態(所定領域R1の外に第3接合部441及び第4接合部442が位置する)とを含む。本実施形態において、所定領域R1と金属板51とは、隙間を空けて離れている。
また、第3接合部441及び第4接合部442は、径方向に平面視すると、円形、楕円形、長円形、又は卵形を有する。換言すると、第3接合部441及び第4接合部442は、径方向に平面視すると、非多角形であり、角を有さない。このため、金属板51がひずむ際に第3接合部441及び第4接合部442に生じる応力が一点(例えば、角)に集中することを防止することができる。これにより、第3接合部441及び第4接合部442が金属板51の表面51aから剥がれることを防止することができる。
〈中間部材の機能〉
ここで、中間部材5は、3つの機能を有する。1つ目は、外周面21bのひずみをチップ4に伝達する機能である。金属板51は、チップ4よりも高い弾性を有するため、外周面21bの変形に応じて伸縮しやすい。このため、外周面21bのひずみをチップ4により精度良く伝達することができる。
2つ目は、チップ4と中間部材5とで外周面21bのひずみを分担することにより、チップ4に過大なひずみが入力されることを防止する機能である。当該機能については、後述する。
3つ目は、チップ4の破損を防止しつつ、チップ4を外輪21により高い強度で接合するためのバッファとしての機能である。チップ4は、検出対象のひずみを感度良く検出するために、検出対象のうち荷重が大きく掛かる部分に接合される場合がある。このように構成すると、検出対象とチップ4との接合領域に発生する応力も大きくなるため、当該接合領域には高い強度が要求される。
ここで、接合強度が比較的高い接合方法としては、溶接、固相接合又は高融点ろう材によるろう接が挙げられる。固相接合は、接合領域に圧力を印加しつつ加熱を行うことで、接合領域を固体状態のまま接合する接合方法であり、例えば、固相拡散接合、摩擦撹拌接合又は超音波圧接等が挙げられる。
例えば、チップ4の第3接合部441及び第4接合部442を溶接により外輪21の外周面21bに接合するためには、外輪21を構成する軸受鋼が溶解する最低温度(溶接可能温度)以上の温度(例えば、摂氏1400度以上)で作業する必要があり、接合時にチップ4が高温に耐えられずに破損するおそれがある。
また、外輪21を構成する材料を、軸受鋼よりも溶接可能温度が低い金属材料(例えば、銅等)にすれば、接合時にチップ4に与えられる熱も低くなるためチップ4は破損しにくくなる。しかしながら、このように溶接可能温度が低い金属材料により外輪21を構成すると、外輪21自体の機械的強度が低くなり、転がり軸受2の性能が低下する。このため、転がり軸受2(機械部品)の性能を維持するには、外輪21(検出対象)を構成する金属材料は、溶接可能温度がある程度高い(例えば、摂氏1400度以上)金属材料とする必要がある。
チップ4の第3接合部441及び第4接合部442をろう接により外輪21の外周面21bに接合する場合、ろう材の融点が高いと、接合強度を高くできる一方で、接合時にチップ4が高温に耐えられずに破損するおそれがある。また、ろう材の融点が低いと(例えば、はんだ等)、接合時のチップ4の破損は防止し得るが、接合強度が弱くなる。このため、ろう接では、接合強度を高くすることと、チップ4の破損を防止することの両立が困難である。また、低融点のろう材はヤング率が比較的低いため、外輪21のひずみに応じてろう材が変形することにより、外輪21のひずみがチップ4の抵抗体42に伝わりにくくなり、チップ4の検出感度が低下するおそれがある。
チップ4の第2接合部44を固相接合により外輪21の外周面21bに接合する場合、外輪21を構成する軸受鋼の溶解温度(溶接可能温度)の半分程度の温度で作業可能である。しかしながら、外輪21を構成する軸受鋼の溶解温度が高温であるため、第2接合部44と外周面21bとを固相接合するために必要な最低温度(固相接合可能温度)も依然として高温(例えば、摂氏700度以上)となり、接合時にチップ4が破損するおそれがある。
そこで、本実施形態に係るチップユニット3は、チップ4と外輪21との間に、第3接合部441及び第4接合部442との固相接合可能温度が、外輪21(検出対象)と第3接合部441及び第4接合部442とを固相接合する場合の固相接合可能温度よりも低い金属板51を介在させる。そして、第3接合部441及び第4接合部442と金属板51とを固相接合し、金属板51と外輪21(検出対象)とを溶接する。これにより、チップ4の破損を防止しつつ、金属板51を介してチップ4を外輪21により高い強度で接合することができる。
換言すれば、第3接合部441及び第4接合部442の材料と、金属板51の材料との組み合わせは、第3接合部441及び第4接合部442を外輪21と固相接合する場合よりも、第3接合部441及び第4接合部442を金属板51と固相接合する場合の方が、固相接合可能温度を低くすることが可能となる特定の組み合わせとなる。
本実施形態において、第3接合部441及び第4接合部442は金の薄膜であり、金属板51は銅板であり、第3接合部441及び第4接合部442と金属板51は固相拡散接合により接合される。この場合、第3接合部441及び第4接合部442と外輪21とを固相接合する場合の固相接合可能温度は摂氏700度程度であり、第3接合部441及び第4接合部442と金属板51との固相接合可能温度は摂氏200度程度である。このため、チップ4が高温により破損することを防止しつつ、接合強度の高い固相接合により第3接合部441及び第4接合部442と金属板51とを接合することができる。
なお、第3接合部441及び第4接合部442と、金属板51とをそれぞれ構成する材料の種類は、上記の組み合わせに限られない。金属板51と第3接合部441及び第4接合部442との固相接合可能温度が、外輪21と第3接合部441及び第4接合部442とを固相接合する場合の固相接合可能温度よりも低ければ、その他の組み合わせであってもよい。例えば、第3接合部441及び第4接合部442は、銀、銅、ニッケル、錫又はアルミニウムの薄膜であってもよい。また、金属板51は、金、銀、ニッケル、錫又はアルミニウムの板であってもよいし、銅板の表面にこれらのいずれかの金属をメッキ加工したものであってもよい。
また、第3接合部441及び第4接合部442と金属板51は固相拡散接合以外の固相接合法により接合されてもよい。例えば、第3接合部441及び第4接合部442と金属板51は、摩擦撹拌接合により接合されてもよいし、超音波圧接により接合されてもよい。
第1接合部521及び第2接合部522には、金属板51及び外輪21以外に、溶接ビードの母材となる金属材料が含まれていてもよい。例えば、溶接ビードの母材となる金属材料を金属板51と外輪21との間に位置させている状態で、レーザの照射を行い、金属板51、外輪21及び母材を溶融させることで、第1接合部521及び第2接合部522を形成するようにしてもよい。
<チップユニットのサイズ>
次に、中間部材5が持つ、チップ4に過大なひずみが入力されることを防止する機能を説明する。前述のとおり、中間部材5は、外周面21bのひずみをチップ4に伝達する機能を有する。チップ4には単結晶半導体の基板が含まれているため、チップ4の破壊強度を超えるようなひずみが入力されるとチップ4が破壊されるおそれがある。特に、本実施形態では、第3接合部441及び第4接合部442が金属板51に固相接合によって強固に接合されているため、金属板51から入力されるひずみは第3接合部441及び第4接合部442によりほとんど減じられることなく基板41に伝達される。このため、チップ4が破壊されるおそれがより高い。
このため、本実施形態では、チップ4の破壊強度を超えるようなひずみがチップ4に入力されることを防止するために、チップ4のサイズ及びチップ4の破壊強度に応じて、中間部材5のサイズが選択される。
図5は、チップユニット3の各部のサイズを説明する図である。図5中の(a)は図2を簡略化して示すチップユニット3の平面図であり、図5中の(b)は図4を簡略化して示すチップユニット3の断面図である。
以下、外輪21の外周面21bが軸方向(所定方向であり、図5のX方向)にひずむ場合に、チップ4の軸方向の引張破壊強度を超えるひずみがチップ4に入力されることを防止するために必要な中間部材5のサイズを説明する。なお、外周面21bが周方向(図5のY方向)にひずむ場合に、チップ4の周方向の引張破壊強度を超えるひずみがチップ4に入力されることを防止するために必要な中間部材5のサイズは、上記の軸方向における考え方と同様であるため、説明を省略する。
第1接合部521と第2接合部522との間の軸方向の長さをd1[mm]、第3接合部421と第4接合部422との間の軸方向の長さをd2[mm]、第3接合部421aと第3接合部421bとの間の周方向の長さをd3[mm]、金属板51の厚みをt1[mm]、チップ4の厚みをt2[mm]、金属板51の軸方向のヤング率をE1[GPa]、チップ4の軸方向のヤング率をE2[GPa]とする。なお、第4接合部422aと第4接合部422bとの間の周方向の長さもd3[mm]となる。
図6は、図5(b)のチップユニット3をバネとみなした模式図である。チップユニット3は、チップ4に相当する第1バネSP1、金属板51のうちチップ4が接続されている領域に相当する第2バネSP2、金属板51のうちチップ4が接続されていない領域に相当する2つの第3バネSP3を有する。第1バネSP1と第2バネSP2は、第3接合部441及び第4接合部442により並列に接続されることで、並列バネSP4となる。2つの第3バネSP3と並列バネSP4は、直列に接続されている。
ここで、並列バネSP4は、チップユニット3のうち径方向に平面視した際にチップ4が位置する領域(チップ搭載領域)に相当するバネであり、2つの第3バネSP3を合成した直列バネSP5は、チップ4が位置しない領域(チップ非搭載領域)に相当するバネである。
はじめに、チップユニット3の各箇所におけるバネ定数kを算出する。バネ定数kは、バネの伸縮方向のヤング率E、伸縮方向と直交する面の断面積S、伸縮方向の長さdを用いて、k=E・S/dにより算出される。このため、並列バネSP4(チップ搭載領域)の軸方向のバネ定数k1と、直列バネSP5(チップ非搭載領域)の軸方向のバネ定数k2は、それぞれ以下の数式3、数式4により表される。
Figure 2022138176000004
Figure 2022138176000005
次に、チップ搭載領域に軸方向に加えられる最大荷重P1は、チップユニット3の軸方向の最大変形量ΔL1と、チップユニット3の軸方向のバネ定数Kを用いて、以下の数式5により算出される。
Figure 2022138176000006
ここで、チップユニット3は、チップ搭載領域に相当する並列バネSP4(バネ定数k1)とチップ非搭載領域に相当する直列バネSP5(バネ定数k2)とが軸方向に直列に接続している合成バネとみなすことができる。このため、バネ定数Kは、以下の数式6により表される。
Figure 2022138176000007
また、チップユニット3の軸方向の最大変形量ΔL1は、金属板51の軸方向の最大変形量と等しいため、外周面21bの軸方向への最大ひずみεと、第1接合部521と第2接合部522との間の長さd1とを用いて、以下の数式7により表される。
Figure 2022138176000008
数式5へ、数式6、7を代入し、さらに数式3、4を代入すると、以下の数式8となる。
Figure 2022138176000009
次に、チップ4に軸方向に加えられる最大荷重P2は、チップ搭載領域の軸方向の最大変形量ΔL2と、チップ4の軸方向のバネ定数k3を用いて、以下の数式9により算出される。
Figure 2022138176000010
ここで、チップ搭載領域の軸方向の最大変形量ΔL2は、チップ搭載領域に掛かる最大荷重P1とチップ搭載領域のバネ定数k1により、ΔL2=P1/k1で表される。また、チップ4のバネ定数k3は、k3=(d3/d2)E2・t2で表される。このため、チップ4に軸方向に加えられる最大荷重P2は、以下の数式10により表される。
Figure 2022138176000011
そして、数式10へ数式3及び数式8を代入して、以下の数式11が導出される。
Figure 2022138176000012
次に、チップ4が破壊される軸方向の荷重P3は、チップ4の軸方向の引張破壊強度σ[GPa]と、軸方向と直交する面の断面積であるt1・d3[mm^2]とにより、以下の数式12により表される。
Figure 2022138176000013
チップ4の破壊を防止するためには、チップ4に入力される軸方向の最大荷重P2が、チップ4が破壊される軸方向の荷重P3を下回ればよい。すなわち、P3>P2を満たすように、チップユニット3が設計されればよい。具体的には、P3>P2に上記の数式11を代入することで、数式13を経て、右辺にd1を有する数式14が導出される。
Figure 2022138176000014
Figure 2022138176000015
以上により、上記の数式14を満たすように、チップユニット3を構成することで、チップ4の破壊を防止することができる。
第1接合部521と第2接合部522との間の長さd1が長いほど、数式14を満たしやすい。また、第3接合部441と第4接合部442との間の長さd2が短いほど、数式14を満たしやすい。この意味合いとして、図6に示すようにチップユニット3に入力されるひずみは、チップ搭載領域(並列バネSP4)とチップ非搭載領域(直列バネSP5)とで分担される。すなわち、チップ非搭載領域がより大きくひずませることで、チップ搭載領域に入力されるひずみを少なくすることができる。この結果、チップ4が破壊されることを防止することができる。このように、中間部材5は、その寸法を数式14を満たすように構成することで、チップ4の破壊を防止する機能を有する。
ここで、チップ4の厚みt2、ヤング率E2及び引張破壊強度σは、チップ4を選定する時点ですでに決定されている場合が多い。このため、金属板51よりも先にチップ4を選定すると、t2,E2,σを既知の値として扱うことができる。また、外周面21bの軸方向への最大ひずみεは転がり軸受2に依存する値であり、εも既知の値として扱うことができる。また、金属板51のヤング率E1は、金属板51の材質に依存する。前述のとおり、金属板51は第3接合部441及び第4接合部442と比較的低温にて固相接合をするために、金属板51の材質はある程度制限されている。
以上により、チップ4、転がり軸受2及び金属板51の材質を選定した後、上記の数式14において変数となりうるのは、第3接合部441と第4接合部442との間の長さd2及び金属板51のサイズ(長さd1及び厚みt1)である。そして、チップ4、転がり軸受2及び金属板51の材質を選定した後、数式14を満たすように第3接合部441及び第4接合部442の位置、金属板51のサイズが選定される。これにより、数式14を満たすチップユニット3が構成される。
また、第1接合部521と第2接合部522との間の長さd1をより長くすれば、数式14を満たしやすい一方で、チップユニット3が大型化するという課題が生じる。また、あまりに長さd1を大きくしすぎると、チップ4に伝達するひずみが極度に小さくなり、チップ4において好適にひずみを検出できないおそれがある。このため、実際には数式14を満たした上で、可能な限り長さd1を短くすることが好適である。
さらに、長さd1の下限値をより好適に求めるために、数式14の引張破壊強度σを、所定の安全率A(ここで、A>1)を考慮した許容応力(=σ/A)に変更する(数式15)。安全率Aを考慮しているため、不等号は>から≧に変更されている。特に、数式15において、右辺と左辺が等しくなる場合、チップ4の破壊を防止しつつ、チップユニット3のサイズをより小型化できるため、より好適といえる。
Figure 2022138176000016
<センサユニットの製造方法>
チップユニット3の製造方法の一例について、図7及び図8を参照して説明する。図7及び図8は、本実施形態に係るチップユニット3を製造する様子を示す説明図である。図7(a)、(b)及び図8は、図4と同じ断面によりチップ4及び金属板51を示している。
はじめに、図7(a)に示すように、基板41の表面41aにp型不純物を拡散することにより抵抗体42を形成する。次に、基板41の裏面41bにスパッタリング法により金の薄膜(例えば、厚み数十~数百um(マイクロメートル))を成膜することで、第3接合部441及び第4接合部442を形成する。スパッタリング法では、材料粒子(本実施形態では、金)を基板41の裏面41bに高速・高エネルギーで衝突させることで、基板41の裏面41bをわずかに破壊して金が裏面41bに食い込む状態となる。このため、スパッタリング法によれば、高い密着力で第3接合部441及び第4接合部442を基板41の裏面41bに形成することができる。なお、所望の密着力が得られるのであれば、第3接合部441及び第4接合部442は、基板41の裏面41bにイオンプレーティング法により形成されてもよいし、蒸着法により形成されてもよい。
続いて、図7(b)に示すように、第3接合部441及び第4接合部442と金属板51の表面51aとを当接させ、第3接合部441及び第4接合部442と金属板51の表面51aとの当接部分を加熱及び加圧する。これにより、第3接合部441及び第4接合部442と金属板51とを固相拡散接合(「熱圧着」ともいう。)により固定する。すなわち、第3接合部441及び第4接合部442と金属板51のそれぞれを構成する金属の融点よりも低い温度において、第3接合部441及び第4接合部442と金属板51との間における金属の拡散を生じさせることで、第3接合部441及び第4接合部442と金属板51とを接合する。
図7(c)は、図7(b)における第4接合部442bと金属板51の表面51aとの当接部分を含む領域R3の拡大図である。当該当接部分には、固相拡散接合により反応層6が形成されている。反応層6は、全率固溶型又は2相分離型の層である。すなわち、第4接合部442bを構成する金属と、金属板51を構成する金属との間で、金属間化合物が形成されないか、形成されるとしてもわずかであり、反応層6の大半は全率固溶型又は2相分離型の層により形成されている。第3接合部441及び第4接合部442aにおいても、同様に反応層6が形成される。
ここで、反応層6がどのような型の層となるかは、第3接合部441及び第4接合部442を構成する材料と、金属板51を構成する材料との組み合わせにより決まる。本実施形態では、第3接合部441及び第4接合部442は金であり、金属板51は銅であるため、金と銅とで金属間化合物が形成され難く、反応層6は全率固溶型又は2相分離型となる。金属間化合物は、金属の固溶体と比べて脆弱であるため、反応層6において金属間化合物が形成されると、反応層6が全率固溶型又は2相分離型となる場合と比べて、第3接合部441及び第4接合部442と金属板51との接合強度が低くなる。このため、第3接合部441、第4接合部442及び金属板51を構成する金属において、反応層6に金属化合物が含まれることを防止するために、反応層6が全率固溶型又は2相分離型となる組み合わせを採用する。
例えば、第3接合部441及び第4接合部442として金を用いる場合、金属板51としては、銅板、ニッケルによりめっきされた銅板、金板、ニッケル板を用いることができる。また、第3接合部441及び第4接合部442として銅を用いる場合、金属板51としては銅板、銅によりめっきされた金属板を用いることができる。また、第3接合部441及び第4接合部442としてニッケルを用いる場合、金属板51としては、ニッケル板、ニッケルによりめっきされた金属板を用いることができる。これらのいずれの組み合わせでも、反応層6は全率固溶型又は2相分離型となる。
次に、第3接合部441及び第4接合部442と金属板51との固相接合の方法をより具体的に説明する。
図8は、固相接合装置7にチップ4と金属板51とが格納されている様子を示している。固相接合装置7は、固相接合(より具体的には、固相拡散接合)を行うための装置である。固相接合装置7は、第1プレート71と、第2プレート72と、レーザ照射部73とを有する。
第1プレート71と第2プレート72は、互いに隙間Gp1を空けて対向している。そして、第1プレート71に金属板51の裏面51bを当接させ、第2プレート72に基板41の表面41aを当接させている状態で、隙間Gp1にチップ4及び金属板51が格納される。第2プレート72は固定盤(図示省略)に固定され、第1プレート71は第2プレート72に離接する方向に移動可能な可動盤(図示省略)に固定されている。固相接合装置7は、可動盤により第1プレート71を第2プレート72に近づける方向に押さえつけることで、隙間Gp1に格納されている第3接合部441及び第4接合部442と金属板51との当接部分を加圧することができる。
レーザ照射部73は、加熱用のレーザL1を、隙間Gp1に向けて照射する。第1プレート71は、レーザL1の波長に対して透過性を有する(例えば、透過率90%以上)。このため、レーザ照射部73は、レーザL1を第1プレート71を介して金属板51に照射することができる。レーザL1は、金属板51に吸収されることで熱エネルギーに変換されるため、レーザL1の照射により金属板51を加熱することができる。そして、金属板51からの熱伝導により第3接合部441及び第4接合部442と金属板51との当接部分を加熱することができる。
すなわち、固相接合装置7は、第1プレート71及び第2プレート72により第3接合部441及び第4接合部442と金属板51との当接部分を加圧している状態で、レーザ照射部73により当該当接部分を加熱することができる。当該当接部分は、固相接合装置7により加圧及び加熱されることで、固相拡散接合する。
レーザL1の波長は、金属板51の吸収率の波長特性に応じて適宜選択される。例えば、レーザL1の波長は、近赤外領域(780nm以上2500nm)である。これにより、レーザL1が有する光エネルギーを効率よく金属板51に吸収させて、金属板51を加熱することができる。レーザL1の波長は、より具体的には1000nmである。
金属板51の裏面51bは、レーザL1の波長に対する吸収率がより高い金属によりめっき加工することが好ましい。レーザL1の波長が1000nmの場合、金属板51は、裏面51bがニッケルによりめっきされた銅板であることが好ましい。このように構成することで、より効率的に金属板51を加熱することができる。さらに、ニッケルの融点(摂氏1455度)は、銅の融点(摂氏1085度)よりも軸受鋼の融点(摂氏1400度~1500度程度)に近いため、金属板51を全面(少なくとも、裏面51b及び側面51c)がニッケルによりめっきされた銅板とすることで、金属板51と外輪21との溶接による接合強度をより高くすることができる。
ここで、基板41のうち第3接合部441及び第4接合部442が形成されている部分には、固相拡散接合の際に固相接合装置7から高い圧力が印加されるため、当該部分に複数の抵抗体42及び電極43等、チップ4の機能に寄与する構造(パターン)が形成されていると、当該構造にダメージが生じるおそれがある。本実施形態では、第3接合部441及び第4接合部442は、圧力の印加方向(すなわち、表面41aから裏面41bに向かう方向)に平面視すると、複数の抵抗体42及び電極43と重ならない位置に形成されている。このため、複数の抵抗体42及び電極43へのダメージを防止しつつ、第3接合部441及び第4接合部442と金属板51とを固相接合することができる。
第3接合部441及び第4接合部442と金属板51とが固相拡散接合により固定された後、金属板51は外輪21の外周面21bに溶接により固定される。以上により、チップユニット3が製造される。
<チップ付き機械部品の作用効果>
本実施形態に係るチップ付き機械部品1は、軸受鋼製の外輪21(検出対象)を含む転がり軸受2(機械部品)と、ひずみを検出するチップ4と、外輪21のひずみをチップ4へ伝達する金属板51と、を備える。チップ4は、裏面41b(金属板51側の面)に金属製(本実施形態では、金)の第3接合部441及び第4接合部442を有する。金属板51は、外輪21に溶接され、第3接合部441及び第4接合部442は、金属板51に固相接合され、金属板51と第3接合部441及び第4接合部442との固相接合可能温度は、外輪21と第3接合部441及び第4接合部442とを固相接合する場合の固相接合可能温度よりも低い。
金属板51をチップ4と外輪21の間に介在させることで、チップ4の破損を防止しつつ、より高い強度でチップ4と外輪21とを間接的に接合することができる。
また、本実施形態において、金属板51と第3接合部441及び第4接合部442との固相接合可能温度は、金属板51と外輪21との溶接可能温度よりも低い。このように構成することで、金属板51と外輪21とをより接合強度の高い接合法(溶接)により接合する場合であっても、チップ4が高温になることを防止することができるため、チップ4が破損することを防止することができる。
また、本実施形態において、金属板51と第3接合部441及び第4接合部442との当接部分に形成されている反応層6は、全率固溶型又は2相分離型である。このように構成することで、反応層6に金属化合物が含まれることを防止することができ、金属板51と第3接合部441及び第4接合部442との接合強度をより高くすることができる。
また、本実施形態において、チップ4は、不純物を拡散することにより表面41a(所定面)に複数の抵抗体42が形成されている単結晶半導体の基板41を有する。このようにチップ4として単結晶半導体拡散型のひずみセンサを採用することで、金属製のストレインゲージや、多結晶半導体製のひずみゲージを用いる場合と比べて、ひずみの検出感度を高くすることができる。一方で、チップ4は、ストレインゲージ等を用いる場合と比べて熱により破損しやすくなる課題がある。これに対し、本実施形態ではチップ4と外輪21との間に金属板51を介在させて接合することで、当該課題を解決することができる。
また、本実施形態において、単結晶半導体は、シリコンであり、表面41a(所定面)は、シリコンの(110)面であり、複数の抵抗体42は、それぞれ結晶方位<100>方向に離れた状態で、結晶方位<110>方向に延び、チップ4は、結晶方位<110>方向を外輪21のひずみを検出する目的方向(本実施形態では、軸方向)に向けている。このように構成することで、目的方向のひずみをより感度よく検出することができる。
ここで、裏面41b(所定面の反対側)のうち複数の抵抗体42の反対側に対応する所定領域R1は、金属板51のうちひずみがより強く生じる部分に対向させることで、ひずみをより感度良く検出することができる。しかしながら、当該部分にはより大きな応力が発生するため、例えば第3接合部441又は第4接合部442を裏面41bの全面に設ける構成のように、第3接合部441又は第4接合部442が当該部分に位置すると、第3接合部441又は第4接合部442の耐久寿命が短くなるおそれがある。
本実施形態では、第3接合部441及び第4接合部442は、当該部分を避けて位置する。すなわち、所定領域R1は、金属板51と非固定の状態である。このため、第3接合部441及び第4接合部442自体は、応力によりひずみにくくなり、第3接合部441及び第4接合部442の耐久寿命をより長くすることができる。また、第3接合部441及び第4接合部442は、表面41a(所定面)側から平面視すると、基板41のうち複数の抵抗体42を挟んで位置する少なくとも2箇所を金属板51に固定する。このため、外輪21の外周面21bから伝わるひずみを金属板51を介して複数の抵抗体42へ効率的に伝えることができる。
また、本実施形態では、チップユニット3が数式14(又は数式15)を満たすように構成されているため、チップ4と中間部材5とで外周面21bのひずみを分担することにより、チップ4に過大なひずみが入力されることを防止することができる。これにより、チップ4の破損を抑制することができる。
<変形例>
以上、本発明の実施形態に係るチップ付き機械部品1を説明した。しかしながら、本発明の実施に関してはこれに限られず、種々の変形を行うことができる。以下、本発明の実施形態に係る変形例について、説明する。なお、以下の説明において、実施形態から変更のない部分については同じ符号を付し、説明を省略する。
<金属板と外輪との接合法の変形例>
実施形態に係る金属板51は、溶接により外輪21の外周面21bに固定されている。しかしながら、金属板はその他の接合法により外周面に固定されてもよい。
図9は、変形例に係るチップ付き機械部品の説明図である。図9(a)及び図9(b)は、いずれも図4と同様の断面により、チップ付き機械部品を示している。図9(a)は、金属板53と外輪21とが固相接合されているチップ付き機械部品1aを示している。図9(b)は、金属板55と外輪21とがろう接されているチップ付き機械部品1bを示している。
図9(a)を参照する。チップ付き機械部品1aは、転がり軸受2と、チップユニット3aとを備える。チップユニット3aは、チップ4と、中間部材5aと、を有する。中間部材5aは、外周面21b側の面に複数のパッド54を有する金属板53である。パッド54は、例えば金属板53の軸方向両外側に位置する辺部分に形成されている。金属板53は、銅製の薄板である。
パッド54は、金属板53のうちパッド54以外の部分を削ることで、金属板53と継ぎ目なく一体的に形成されている。なお、パッド54は、金属板53に対しスパッタ等の薄膜形成法により形成されていてもよい。パッド54は、外輪21の外周面21bに固相接合(例えば、固相拡散接合、摩擦攪拌接合又は超音波圧接)により固定されている。金属板53(銅板)と外輪21(軸受鋼)との固相接合可能温度は、摂氏700度程度である。
チップ付き機械部品1aにおいて、金属板53と第3接合部441及び第4接合部442との固相接合可能温度(例えば、摂氏200度程度)は、金属板53(具体的には、パッド54)と外輪21との固相接合可能温度(摂氏700度程度)よりも低い。このように構成することで、金属板53と外輪21とをより接合強度の高い接合法(固相接合)により接合する場合であっても、チップ4が高温になることを防止することができるため、チップ4が破損することを防止することができる。
図9(b)を参照する。チップ付き機械部品1bは、転がり軸受2と、チップユニット3bとを備える。チップユニット3bは、チップ4と、中間部材5bと、を有する。中間部材5bは、金属板55と、ろう材56とを含む。金属板55のうち軸方向両外側に位置する2辺は、それぞれろう材56により外輪21の外周面21bにろう接されている。金属板55は、銅製の薄板である。
ろう材56は、より高い強度で金属板55を外周面21bに固定するために、例えば、金ろう、銀ろう、銅ろう、アルミニウムろう等の高融点(例えば、融点が摂氏450度以上)のろう材を用いる。このため、金属板55と第3接合部441及び第4接合部442との固相接合可能温度(例えば、摂氏200度程度)は、ろう材56の融点よりも低い。このように構成することで、金属板55と外輪21とをより接合強度の高い接合法(高融点ろう接)により接合する場合であっても、チップ4が高温になることを防止することができるため、チップ4が破損することを防止することができる。
<外輪の変形例>
図10は、変形例に係るチップ付き機械部品1cの説明図である。図10は、図4と同様の断面により、チップ付き機械部品1cを示している。上記の実施形態では、チップユニット3は外周面21bの径方向外側に固定されている。これに対し、本変形例に係る転がり軸受2aは、外輪21の外周面21bに溝部24を設け、溝部24の底面にチップユニット3を固定する。具体的には、溝部24の底面に、金属板51を溶接する。溝部24は、外周面21bの全周にわたって設けられていてもよいし、チップユニット3を固定する部分にのみ設けられていてもよい。
チップユニット3は、溝部24内に完全に収容され、外周面21bよりも径方向外方へ突出しない。このような構成により、転がり軸受2aの外輪21を図示省略するハウジングに固定する際、チップユニット3がハウジングに干渉することを防止することができる。このため、チップユニット3が設けられていない転がり軸受と同程度の組付け性を確保することができる。
<センサユニットの変形例>
図11は、変形例に係るチップ付き機械部品1dの説明図である。図10は、図4と同様の断面により、チップ付き機械部品1dを示している。チップ付き機械部品1dは、転がり軸受2と、チップユニット3cと、を備える。チップユニット3cは、チップ4と、中間部材5cと、を有する。中間部材5cは、金属板51と、第1接合部521aと、第2接合部522aと、を有する。
上記の実施形態では、金属板51の側面51cが外輪21の外周面21bに溶接され、第1接合部521及び第2接合部522は金属板51の側面51cに形成されている。そして、金属板51の裏面51b(外輪21側の面)と、外周面21bとはほとんど隙間が無い状態で対向している。また、チップ4は金属板51の表面51a(径方向外側の面)に固定されている。すなわち、径方向外側から、チップ4、金属板51及び外輪21の順に並んでいる。
これに対し、本変形例では、金属板51のうち外周面21bと対向する裏面51bが、外周面21bに溶接されており、第1接合部521a及び第2接合部522aは裏面51bと外周面21bの間に形成されている。そして裏面51bと外周面21bとの間には隙間Gp2が存在する。そして、チップ4は、金属板51の裏面51bに固定され、隙間Gp2に位置している。すなわち、径方向外側から、金属板51、チップ4及び外輪21の順に並んでいる。隙間Gp2の径方向の幅は、チップ4の厚みよりも大きい。このため、チップ4の基板41の表面41aは、外周面21bと隙間を空けて位置している。
本変形例において、チップ4は金属板51と外周面21bとの隙間Gp2に位置するため、外周面21bよりも径方向外側が砂塵や鉄粉等の異物を含む空気にさらされる場合であっても、チップ4(特に、抵抗体42や電極43)には異物が付着しにくい。このため、異物の付着によりチップ4の感度が変化したり、チップ4が破損したりすることを防止することができる。
<センサユニットの変形例>
図12は、変形例に係るチップ付き機械部品1eの説明図である。図12は、図2と同様の平面により、チップ付き機械部品1eを示している。チップ付き機械部品1eは、転がり軸受2と、チップユニット3dと、を備える。チップユニット3dは、チップ4aと、中間部材5と、を有する。チップ4aは、基板41と第3接合部441と、第4接合部442とを有する。基板41の表面41aには、複数本の抵抗体42aと電極43とが形成されている。
上記の実施形態では、図2に示すように複数本の抵抗体42がそれぞれ結晶方位<100>方向に離れた状態で、結晶方位<110>方向に延びている。これに対し、本変形例に係る複数本の抵抗体42aは、結晶方位<110>方向に離れた状態で、結晶方位<110>方向に延びている。このように構成する場合であっても、抵抗体42aが延びる<110>方向と、ひずみを検出する所定方向とを一致させることで、より感度よく所定方向のひずみを検出することができる。
<チップの変形例>
上記の実施形態のチップ4は、ひずみを検出するセンサである。しかしながら、本発明の実施に関してはこれに限られない。チップ4は、半導体の集積回路(IC)を含むチップであってもよい。チップに含まれるICの機能は特に限定されず、例えば、IC温度センサ、ICメモリ、通信用IC等が挙げられる。このようなチップ4にも、ひずみによって破壊されやすい半導体の基板が含まれている。このため、上記の実施形態と同様、外周面21bにチップ4を設置する際に、中間部材5を介させ、上記の数式14(又は数式15)を満たすようにチップ4及び中間部材5を構成することで、チップ4の破損を防止することができる。
<その他>
なお、図1に示すように、本実施形態においてチップ付き機械部品1は1個のチップユニット3を備えるが、本発明の実施に関してはこれに限られず、1個の転がり軸受(機械部品)に複数のチップユニット3が設けられてもよい。
上記の実施形態において、転がり軸受2がラジアルコンタクトの玉軸受である場合について説明した。しかしながら、転がり軸受2は、アキシアルコンタクトの玉軸受、アンギュラコンタクトのラジアル玉軸受、又はアンギュラコンタクトのスラスト玉軸受であってもよい。
以上のとおり開示した実施形態及び変形例はすべての点で例示であって制限的なものではない。つまり、本発明は、図示する形態に限られず、本発明の範囲内において他の形態であってもよい。
1 チップ付き機械部品
1a チップ付き機械部品
1b チップ付き機械部品
1c チップ付き機械部品
1d チップ付き機械部品
1e チップ付き機械部品
2 転がり軸受
2a 転がり軸受
21 外輪
21a 内周面
21b 外周面
22 内輪
22a 内周面
22b 外周面
23 転動体
24 溝部
3 チップユニット
3a チップユニット
3b チップユニット
3c チップユニット
3d チップユニット
4 チップ
4a チップ
41 基板
41a 表面
41b 裏面
42 抵抗体
42a 抵抗体
43 電極
441,441a,441b 第3接合部
442,442a,442b 第4接合部
5 中間部材
5a 中間部材
5b 中間部材
5c 中間部材
51 金属板
51a 表面
51b 裏面
51c 側面
521 第1接合部
522 第2接合部
521a 第1接合部
522a 第2接合部
53 金属板
54 パッド
55 金属板
56 ろう材
6 反応層
7 固相接合装置
71 第1プレート
72 第2プレート
73 レーザ照射部
C1 中心線
R1 所定領域
R2 所定領域
R3 領域
SP1 第1バネ
SP2 第2バネ
SP3 第3バネ
SP4 並列バネ(チップ搭載領域)
SP5 直列バネ(チップ非搭載領域)
Gp1 隙間
Gp2 隙間
L1 レーザ

Claims (3)

  1. 外面が所定方向にひずむ機械部品と、
    前記外面に、第1接合部と、前記第1接合部と前記所定方向に離れた位置に設けられた第2接合部とにより固定されている金属板と、
    前記金属板上の面に、第3接合部と、前記第3接合部と前記所定方向に離れた位置に設けられた第4接合部とにより固定されているチップと、
    を備え、
    前記第1接合部と前記第2接合部との間の前記所定方向の長さは、以下の式(1)を満たす、チップ付き機械部品。
    Figure 2022138176000017

    ただし、
    d1 :前記第1接合部と前記第2接合部との間の前記所定方向の長さ
    d2 :前記第3接合部と前記第4接合部との間の前記所定方向の長さ
    t1 :前記金属板の厚み
    t2 :前記チップの厚み
    E1 :前記金属板のヤング率
    E2 :前記チップのヤング率
    ε :前記外面の前記所定方向への最大ひずみ
    σ :前記チップの前記所定方向への引張破壊強度
  2. 前記第3接合部及び前記第4接合部は、前記金属板上の面に固相接合された状態にある、
    請求項1に記載のチップ付き機械部品。
  3. 前記金属板は、前記外面に溶接、固相接合又はろう材により固定された状態にあり、
    前記第3接合部及び前記第4接合部と前記金属板との固相接合可能温度は、前記第3接合部及び前記第4接合部と前記外面とを固相接合する場合の固相接合可能温度よりも低い、
    請求項2に記載のチップ付き機械部品。
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