JP2022138139A - ゴム組成物およびタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】良好なウェット制動および/またはドライ制動の性能での、改善された転がり抵抗を可能にするゴム組成物を提供する。【解決手段】スチレンブタジエンゴム70phr~90phrを含むゴム組成物であって、上記スチレンブタジエンゴムが、-49℃~-15℃の範囲内のガラス転移温度を有する、第1のスチレンブタジエンゴム、および-50℃~-89℃の範囲内のガラス転移温度を有する、第2のスチレンブタジエンゴムを含む、ゴム組成物を対象とする。その上、ゴム組成物は、天然ゴムおよび合成ポリイソプレンゴムのうちの1つまたは複数10phr~30phr、シリカ100phr~200phr、ならびに最大で1000g/モルの重量平均分子量(Mw)を有する、少なくとも1種のテルペン樹脂少なくとも25phrを含む。さらに、本発明は、特に、タイヤのトレッドにおいて、そのようなゴム組成物を含むタイヤを対象とする。【選択図】図1

Description

本発明は、ゴム組成物、特に、トレッドゴム組成物、およびゴム組成物を含むタイヤ、とりわけ上記ゴム組成物を含むトレッドを有するタイヤを対象とする。
タイヤ分野で知られているように、従来、少なくとも別の特質におけるかなりのトレードオフなく、同時に複数のタイヤの特質を改善することは難しかった。そのような矛盾の1つは、転がり抵抗とウェット性能との間に存在する。転がり抵抗が改善される場合、典型的には、ウェットグリップにおけるトレードオフがある。しかし、転がり抵抗を限定することは、エネルギー効率を増すために重要である。さらに、最近の極めて低い転がり抵抗の夏用タイヤでさえも、ウェット制動およびドライ制動を含む、先進的なウェットおよびドライハンドリング性能を有するべきである。
コンパウンド技術の著しい発展にもかかわらず、上記特性を改善するために、大きな改善の余地が未だ残されている。
米国特許第5,698,643号 米国特許第5,451,646号 米国特許第6,608,125号 米国特許出願公開第2003/0130535号
Standard Methods for Analysis & Testing of Petroleum and Related Products and British Standard 2000 Parts、2003年、62版 Journal of the American Chemical Society、60巻、304頁(1930年) The Vanderbilt Rubber Handbook(1978年)、344~346頁
本発明は、良好なウェット制動および/またはドライ制動の性能での、改善された転がり抵抗を可能にするゴム組成物を提供することを第1の目的とすることができる。
本発明は、改善された転がり抵抗特性、ならびに改善されたウェットおよび/またはドライの性能を有するタイヤを提供することを第2の目的とすることができる。
本発明は、独立クレームの範囲によって定義される。さらに好ましい実施形態は、従属クレームおよび以下の発明の概要において提供される。
したがって、本発明の第1の態様において、本発明は、-49℃~-15℃の範囲内のガラス転移温度を有する、第1のスチレンブタジエンゴム、および-50℃~-89℃の範囲内のガラス転移温度を有する、第2のスチレンブタジエンゴムを含むスチレンブタジエンゴム70phr~90phrを含むゴム組成物を対象とする。好ましくは、上記スチレンブタジエンゴムは、溶液重合スチレンブタジエンゴムである。さらに、ゴム組成物は、天然ゴムおよび合成ポリイソプレンのうちの1つまたは複数10phr~30phr、シリカ100phr~200phr、ならびに最大で1000g/モルの重量平均分子量(Mw)を有する(少なくとも1種の)テルペン樹脂少なくとも25phrを含む。
クレームのテルペン樹脂と組み合わせた、天然ゴム/合成ポリイソプレンならびに高いガラス転移温度および低いガラス転移温度のスチレンブタジエンゴムを含む、そのような相対的に高装入のシリカ組成物は、限定された転がり抵抗ならびにまた良好なウェットおよびドライの制動性能を実現する、均衡の取れた組成物を提供する、先進的な方法であることが発見された。
なお別の実施形態において、樹脂は、100℃~150℃の範囲内の軟化点、および/または500g/モル~1000g/モルの範囲内の重量平均分子量Mwを有する。より高い分子量は、本発明においてあまり望ましくないことが分かった。Mwは、ポリスチレン校正標準を使用したASTM 5296-11または同等物に従って、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を使用して求められる。
一実施形態において、シリカは、130m/g~200m/g、好ましくは150m/g~190m/gの範囲内のBET表面積を有する。特に、本発明者らは、より高い表面積のシリカが、本発明の組成物においてあまり望ましくないことを見出した。
なお別の実施形態において、上記樹脂は、アルファピネンテルペン樹脂、または言いかえれば、アルファピネンに基づくテルペン樹脂である。特に、テルペンフェノール樹脂は、あまり好ましくないことが見出された。
なお別の実施形態において、ゴム組成物は、シリカ110phrから145phrまで、または好ましくはシリカ115phrから145phrまでを含む。特に、より高い充填剤装入は、均衡の取れた摩耗特性および限定された転がり抵抗の観点から、本実施形態において望ましくない。
なお別の実施形態において、本発明のゴム組成物は、カーボンブラック0.1phr~10phrを含む。好ましくは、ゴム組成物は、カーボンブラック0.2~5phrを含む。
また別の実施形態において、ゴム組成物は、少なくとも1種のシラン10phr~20phrを含む。特に、ゴム組成物は、ブロックドメルカプトシラン(封鎖したメルカプトシラン)、例えば3-オクタノイルチオ-1-プロピルトリエトキシシラン10phr~20phrを含むことができる。
また別の実施形態において、液体可塑剤(例えば、オイル、液体ジエン系ポリマー、または液体樹脂)の量は、最大で9phrである。より高い可塑剤の装入は、本実施形態において望ましくない。
なお別の実施形態において、ゴム組成物は、ブロックドメルカプトシラン11phf~15phfを含み、phfは、タイヤ技術において、例の通り、充填剤100重量部当たりの重量部である。したがって、本実施形態のシラン量は、先行技術からの典型的な例と比較して高い。とりわけ、本発明者らによって、転がり抵抗および引張特性が改善されることが発見された。
なお別の実施形態において、組成物は、オイル0phr~7phr、好ましくはオイル0phr~6phrまたは1phr~6phrを含む。
また別の実施形態において、上記スチレンブタジエンゴムは、第1のスチレンブタジエンゴムよりも第2のスチレンブタジエンゴムを少なくとも10phrより多く含み、第1のスチレンブタジエンゴムを少なくとも10phr、もしくは好ましくは少なくとも20phr含み;ならびに/またはゴム組成物は、第1のスチレンブタジエンゴム20phr~40phrおよび第2のスチレンブタジエンゴムを40phr~60phr含む。
なお別の実施形態において、ゴム組成物は、天然ゴムまたは合成ポリイソプレン、好ましくは天然ゴムを15phr~25phr含む。
別の実施形態において、第1のスチレンブタジエンゴムおよび第2のスチレンブタジエンゴムのうちの1つまたは複数は、シリカにカップリングするように構成された、少なくとも1つの官能基を含む。好ましくは、両方のスチレンブタジエンゴムは、シリカにカップリングするように構成された、少なくとも1つの官能基を有する。好ましくは、これらの官能基は、ゴムの分子鎖末端で提供される。
なお別の実施形態において、第1のスチレンブタジエンゴムおよび第2のスチレンブタジエンゴムのうちの一方は、アミノシラン基で(その分子鎖末端の少なくとも一方で、任意に両方の分子鎖末端で)末端鎖が官能化され、第1のスチレンブタジエンゴムおよび第2のスチレンブタジエンゴムのうちの他方は、アミノシロキサン基で(その分子鎖末端の少なくとも一方で、任意に両方で)末端鎖が官能化される。
なお別の実施形態において、第1のスチレンブタジエンゴムは、-25℃~-40℃の範囲内のガラス転移温度を有し、および/または第2のスチレンブタジエンゴムは、-51℃~-69℃の範囲内のガラス転移温度を有する。
なお別の実施形態において、第1のスチレンブタジエンゴムは、5%~50%、好ましくは10%~35%、および最も好ましくは15%~35%の範囲内の結合スチレン含有率を有し;ならびに/または第2のスチレンブタジエンゴムは、5%~30%、好ましくは5%~15%の範囲内の結合スチレン含有率を有する。
また別の実施形態において、ゴム組成物は、樹脂30phr~50phr、好ましくは樹脂35phr~45phrを含む。
なお別の実施形態において、ゴム組成物のガラス転移温度は、-25℃~-15℃の範囲内である。
一実施形態において、ゴム組成物は、追加のジエン系ゴムを含んでもよい。そのような追加のジエン系ゴムの、一部の代表的な例には、ブタジエンならびにその同族体および誘導体、例えば、メチルブタジエン、ジメチルブタジエンおよびペンタジエンの単独重合生成物、ならびにブタジエンまたはその同族体もしくは誘導体から形成されたものなどの、他の不飽和モノマーとのコポリマーである合成ポリマーが挙げられる。後者の中には、アセチレン、例えば、ビニルアセチレン;オレフィン、例えばイソプレンと共重合してブチルゴムを形成するイソブチレン;ビニル化合物、例えば、アクリル酸、アクリロニトリル(ブタジエンと重合してNBRを形成する)、メタクリル酸およびスチレン(後者は、ブタジエンと重合してSBRを形成する。)、ならびにビニルエステルおよび様々な不飽和アルデヒド、ケトンおよびエーテル、例えばアクロレイン、メチルイソプロペニルケトンおよびビニルエチルエーテルであってもよい。合成ゴムの特定の例としては、ネオプレン(ポリクロロプレン)、ポリブタジエン(cis1,4-ポリブタジエンを含む)、ポリイソプレン(cis1,4-ポリイソプレンを含む)、ブチルゴム、ハロブチルゴム、例えばクロロブチルゴムまたはブロモブチルゴム、スチレン/イソプレン/ブタジエンゴム、スチレン、アクリロニトリルおよびメチルメタクリレートなどのモノマーとの、1,3-ブタジエンまたはイソプレンのコポリマー、ならびに、またエチレン/プロピレン/ジエンモノマー(EPDM)としても知られるエチレン/プロピレンターポリマー、および特に、エチレン/プロピレン/ジシクロペンタジエンターポリマーが含まれる。使用されてもよいゴムの追加の例としては、アルコキシシリル末端官能化溶液重合ポリマー(SBR、PBR、IBRおよびSIBR)、シリコンカップリング化、およびスズカップリング化星形分枝高分子が含まれる。好ましいゴムまたはエラストマーは、一般に、天然ゴム、合成ポリイソプレン、ポリブタジエンおよびSSBRを含むSBRであってもよい。
別の実施形態において、20~28パーセントの結合スチレンのスチレン含有率を有する乳化重合由来のスチレン/ブタジエン(ESBR)、または幾つかの用途に対して、中程度から比較的高い結合スチレン含有率、すなわち、30~45パーセントの結合スチレン含有率を有するESBRが使用されてもよい。多くの場合において、ESBRは、26~31パーセントの範囲内である結合スチレン含有率を有することになる。乳化重合で調製されたスチレン-ブタジエンゴム(ESBR)とは、スチレンおよび1,3-ブタジエンが水性乳剤として共重合されることを意味することができる。そのようなことは、当業者に周知されている。結合スチレン含有率は、例えば5~50パーセントと多様であってもよい。一態様において、ESBRは、また、例えば、ターポリマー中に結合アクリロニトリルを2~30重量パーセントの量、ESBARとしてターポリマーゴムを形成するアクリロニトリルを含有してもよい。コポリマー中に結合アクリロニトリルを2~40重量パーセント含有する、乳化重合で調製したスチレン/ブタジエン/アクリロニトリルコポリマーゴムは、またジエン系ゴムとして企図されてもよい。
別の実施形態において、溶液重合で調製された(または溶液重合された)SBR(SSBR)が使用されてもよい。そのようなSSBRは、例えば上記の実施形態に従って、好都合には例えば不活性有機溶媒中でアニオン重合によって調製することができる。とりわけ、SSBRは、開始剤として有機リチウム化合物を使用して炭化水素溶媒中で、スチレンおよび1,3-ブタジエンモノマーの共重合によって合成することができる。なお別の実施形態において、溶液スチレンブタジエンゴムは、スズカップリング化ポリマーである。なお別の実施形態において、SSBRは、シリカとの相溶性を改善するために官能化される。追加で、または代替として、SSBRはチオ官能化される。これにより、コンパウンドの剛性および/またはそのヒステリシス挙動が改善される。したがって、例えば、SSBRは、チオ官能化されてもよく、ブタジエンおよびスチレンのスズカップリング化溶液重合コポリマーであってもよい。
一実施形態において、合成または天然のポリイソプレンゴムを使用してもよい。合成cis-1,4-ポリイソプレンおよび天然ゴムは、それ自体はゴム技術の当業者に周知されている。特に、cis1,4-微細構造含有率は、少なくとも90%であってもよく、典型的には、少なくとも95%以上である。
一実施形態において、cis-1,4-ポリブタジエンゴム(BRまたはPBD)が追加で使用される。適切なポリブタジエンゴムは、例えば1,3-ブタジエンの有機溶液重合によって調製することができる。BRは、好都合には、例えば、少なくとも90パーセントのcis-1,4-微細構造含有率(「高cis」含有率)、および-95~-110℃の範囲のガラス転移温度(Tg)を有することを特徴とすることができる。The Goodyear Tire & Rubber CompanyからBudene(登録商標)1207、Budene(登録商標)1208、Budene(登録商標)1223またはBudene(登録商標)1280などの適切なポリブタジエンゴムが市販されている。これらの高cis-1,4-ポリブタジエンゴムは、例えば、米国特許第5,698,643号および米国特許第5,451,646号に記載のように(1)有機ニッケル化合物、(2)有機アルミニウム化合物、および(3)フッ素含有化合物の混合物を含むニッケル触媒系を使用して合成することができる。代替として、コンパウンドは、PBDを本質的に含まないか、または完全に含まない。
エラストマーの、ガラス転移温度すなわちTgは、その未硬化状態のそれぞれのエラストマーのガラス転移温度を表す。エラストマー組成物のガラス転移温度は、その硬化状態のエラストマー組成物のガラス転移温度を表す。本明細書において、Tgは、示差走査熱量計(DSC)によってASTM D3418に従って毎分10℃の温度上昇率でピーク中央値として求められる。
本明細書において、および慣行的実務に従って使用される用語「phr」は、「ゴムまたはエラストマー100重量部当たりの各材料の重量部」を指す。一般に、この慣例を使用して、ゴム組成物は100重量部のゴム/エラストマーで構成される。クレームの組成は、クレームのゴム/エラストマーのphr値がクレームのphr範囲と一致し、かつ組成のすべてのゴム/エラストマーの量が合計100部のゴムに帰着する限り、クレームに明示的に挙げられる以外のゴム/エラストマーを含んでもよい。例として、組成は、SBR、SSBR、ESBR、PBD/BR、NR、および/または合成ポリイソプレンなどの、1種または複数の追加のジエン系ゴムを、1phr~10phr、任意に1phr~5phrさらに含んでもよい。別の例において、組成は、追加のジエン系ゴムを5phr未満、好ましくは3phr未満含んでもよく、または、またそのような追加のジエン系ゴムを本質的に含まなくてもよい。用語「コンパウンド」、「組成物」、および「配合物」は、本明細書において他の方法で示されなければ、交換して使用することができる。用語「ゴム」および「エラストマー」もまた、本明細書において交換して使用することができる。
別の実施形態において、ゴム組成物は、本発明の別の実施形態に従って、好ましくは、20℃より高い、好ましくは60℃より高いガラス転移温度Tgを有する、1種または複数の樹脂を含む。樹脂のTgは、示差走査熱量計(DSC)によって、ASTM D6604または同等物に従って、毎分10℃の温度上昇率でピーク中央値として求められる。好ましくは、樹脂は、ASTM E28によって求められる、場合によりリングアンドボール軟化点とも称されてもよい、100℃より高い軟化点を有する。
テルペン樹脂は、好ましくは、リモネン、アルファピネン、ベータピネン、およびデルタ-3-カレンのうちの少なくとも1つのポリマーで構成されるのに対し、テルペン-フェノール樹脂は、フェノールモノマーとテルペン、例えば、リモネン、ピネン、およびデルタ-3-カレンとの共重合によって誘導され得る。
実施形態において、ゴム組成物はまたオイル、特にプロセスオイルを含んでもよい。エラストマーを増量するために典型的に使用される増量油として、プロセスオイルがゴム組成物に含まれていてもよい。プロセスオイルはまた、ゴム配合時のオイルの直接添加によってゴム組成物に含まれてもよい。使用されるプロセスオイルは、エラストマー中に存在する増量油、および配合時に添加されるプロセス油の両方に含まれていてもよい。適切なプロセス油は、芳香族、パラフィン、ナフテン、植物油、ならびにMES、TDAE、SRAEおよび重質ナフテン油などの低PCA油を含む、当業界で公知である様々なオイルを含んでいてもよい。適切な低PCA油は、IP346法によって求めて3重量パーセント未満の多環式芳香族含有率を有するものを含んでいてもよい。IP346法の手順は、the Institute of Petroleum, United Kingdomによって発行された、Standard Methods for Analysis & Testing of Petroleum and Related Products and British Standard 2000 Parts、2003年、62版に見出すことができる。使用され得る植物油の、一部の代表的な例は、ダイズ油、ヒマワリ油、キャノーラ(菜種)油、コーン油、ココナッツ油、綿実油、オリーブ油、パーム油、ピーナッツ油、およびサフラワー油を含む。ダイズ油およびコーン油は、典型的には、好ましい植物油である。使用される場合、ゴム組成物は、好ましくは、オイル10phr未満を含む。
一実施形態において、ゴム組成物はシリカを含む。ゴムコンパウンドに使用されてもよい一般に使用される珪質顔料は、例えば、従来の火成および沈降珪質顔料(シリカ)を含む。一実施形態において、沈降シリカが使用される。従来の珪質顔料は、例えば、可溶性ケイ酸塩、例えば、ケイ酸ナトリウムの酸性化によって得られるものなどの沈降シリカであってもよい。そのような従来のシリカは、例えば窒素ガスを使用して測定するBET表面積を有することを特徴とすることができる。一実施形態において、BET表面積は、1グラム当たり40~600平方メートルの範囲にあってもよい。別の実施形態において、BET表面積は、1グラム当たり50~300平方メートルの範囲であってもよい。本発明の実施形態において、上記表面積は、好ましくは相対的に高い。BET表面積は、ASTM D6556または同等物に従って求められ、Journal of the American Chemical Society、60巻、304頁(1930年)に記載されている。
なお別の実施形態において、ゴム組成物は、事前シラン化された、沈降シリカを含むことができる。別の実施形態において、使用される、事前シラン化、または言いかえれば、事前疎水化された、沈降シリカは、それをゴム組成物に添加する前に、少なくとも1種のシランで処理することによって、疎水化される。適切なシランは、これらに限定されないが、アルキルシラン、アルコキシシラン、有機アルコキシシリルポリスルフィド、および有機メルカプトアルコキシシランを含む。別の実施形態において、上記事前シラン化沈降シリカは、そのポリスルフィドブリッジにおいて、平均で1~5個の、連結した硫黄原子(好ましくは2~4個)を含むビス(3-トリエトキシシリルプロピル)ポリスルフィド、またはアルコキシ有機メルカプトシランで構成されるシリカカップラーと事前に反応させた沈降シリカである。そのSH基を有するメルカプトシランは、ゴム材料もしくはゴムマトリックスとの相溶性を改善することができ、および/または硬化過程を支える。本発明の実施における使用に適切な、事前処理されたシリカ(すなわち、シランで事前に表面処理されたシリカ)の、一部の、限定されない例は、これらに限定されないが、メルカプトシランで事前処理された、Ciptane(登録商標)255 LDおよびCiptane(登録商標)LP(PPG Industries)のシリカ、ならびに有機シランビス(トリエトキシシリルプロピル)ポリスルフィド(Si69)とUltrasil(登録商標)VN3シリカとの反応生成物であるCoupsil(登録商標)8113(Degussa)、ならびにCoupsil(登録商標)6508、PPG IndustriesからのAgilon(登録商標)400シリカ、PPG IndustriesからのAgilon(登録商標)454シリカ、およびPPG IndustriesからのAgilon(登録商標)458シリカを含む。
一実施形態において、ゴム組成物は、ゴム組成物への(添加)沈降シリカの添加を除く(それによって、非事前シラン化沈降シリカの添加を除く)。
一実施形態において、ゴム組成物は、カーボンブラックを含むことができる。そのようなカーボンブラックの代表的な例としては、N110、N121、N134、N220、N231、N234、N242、N293、N299、N315、N326、N330、N332、N339、N343、N347、N351、N358、N375、N539、N550、N582、N630、N642、N650、N683、N754、N762、N765、N774、N787、N907、N908、N990およびN991等級が含まれる。これらのカーボンブラックは、9g/kg~145g/kgの範囲のヨウ素吸収、および34cm/100g~150cm/100gの範囲のDBP数を有する。ヨウ素吸収値は、適切には、ASTM D1510または同等物に従って求めることができる。
一実施形態において、ゴム組成物は、硫黄含有有機ケイ素化合物またはシランを含んでいてもよい。適切な硫黄含有有機ケイ素化合物の例は、式:
Figure 2022138139000002
である[式中、Zは、
Figure 2022138139000003
からなる群から選択され、式中、Rは、1~4個の炭素原子のアルキル基、シクロヘキシルまたはフェニルであり;Rは、1~8個の炭素原子のアルコキシ、または5~8個の炭素原子のシクロアルコキシであり;Alkは、1~18個の炭素原子の二価炭化水素であり、nは整数2~8である。]。一実施形態において、硫黄含有有機ケイ素化合物は、3,3’-ビス(トリメトキシまたはトリエトキシシリルプロピル)ポリスルフィドである。一実施形態において、硫黄含有有機ケイ素化合物は、3,3’-ビス(トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、および/または3,3’-ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドである。したがって、式Iについて、Zは、
Figure 2022138139000004
であり得る[式中、Rは、2~4個の炭素原子、代替として2個の炭素原子のアルコキシであり;Alkは、2~4個の炭素原子、代替として3個の炭素原子の二価炭化水素であり;nは、整数2~5、代替として2または4である。]。別の実施形態において、適切な硫黄含有有機ケイ素化合物には、米国特許第6,608,125号に開示されている化合物が含まれる。好ましい一実施形態において、硫黄含有有機ケイ素化合物には、3-(オクタノイルチオ)-1-プロピルトリエトキシシラン、Momentive Performance MaterialsからNXT(商標)として市販されているCH(CHC(=O)-S-CHCHCHSi(OCHCHが含まれる。別の実施形態において、適切な硫黄含有有機ケイ素化合物には、米国特許出願公開第2003/0130535号に開示されているものが含まれる。一実施形態において、硫黄含有有機ケイ素化合物はDegussaからのSi-363である。ゴム組成物中の硫黄含有有機ケイ素化合物の量は、使用される他の添加剤のレベルに依存して様々であってもよい。
ゴム組成物が、例えば、硫黄供与体、硬化助剤、例えば、活性剤および遅延剤、ならびにオイルなどの加工添加剤、粘着性樹脂および可塑剤を含む樹脂、充填剤、顔料、脂肪酸、酸化亜鉛、ワックス、抗酸化剤およびオゾン劣化防止剤および釈解薬などの様々な一般に使用される添加材料との、様々な構成要素の硫黄加硫性ゴムの混合などのゴム配合技術において一般に公知の方法によって配合することができることは、当業者によって容易に理解される。当業者に知られているように、硫黄加硫性材料および硫黄加硫材料(ゴム)の意図される使用に応じて、上記に挙げた添加剤が選択され、一般に従来の量で使用される。硫黄供与体の、一部の代表的な例は、元素の硫黄(遊離の硫黄)、アミンジスルフィド、ポリマーのポリスルフィドおよび硫黄オレフィン付加物を含む。一実施形態において、硫黄加硫剤は元素の硫黄である。硫黄加硫剤は、例えば、0.5phr~8phrの範囲、代替として1.5phr~6phrの範囲内の量で使用されてもよい。典型的な量の粘着性付与樹脂は、使用される場合、例えば0.5phr~5phr、通常1phr~5phrを含む。しかし、好ましい実施形態において、組成物は、そのような粘着性付与樹脂を含まない。典型的な量の抗酸化剤は、使用される場合、例えば1phr~5phrを含んでもよい。代表的な抗酸化剤は、例えばジフェニル-p-フェニレンジアミン他、例えば、The Vanderbilt Rubber Handbook(1978年)、344~346頁に開示されているものなどであってもよい。オゾン劣化防止剤の典型的な量は、使用される場合、例えば1phr~5phrを含んでもよい。使用される場合、ステアリン酸を含むことができる脂肪酸の典型的な量は、例えば0.5phr~3phrを含んでもよい。ワックスの典型的な量は、使用される場合、例えば1phr~5phrを含んでもよい。多くの場合、微晶質ワックスが使用される。釈解剤の典型的な量は、使用される場合、例えば0.1phr~1phrを含んでいてもよい。典型的な釈解剤は、例えばペンタクロロチオフェノールおよびジベンズアミドジフェニルジスルフィドであってもよい。
促進剤は、加硫のために必要とされる時間および/または温度を制御し、加硫物の特性を改善するために使用することが好ましいが、必要ではないこともある。一実施形態において、単一の促進剤系、すなわち一次促進剤が使用されてもよい。一次促進剤(複数可)は、0.5phr~4phr、代替として0.8phr~1.5phrの範囲の合計量において使用されてもよい。別の実施形態において、一次および二次促進剤の組み合わせが使用されてもよく、二次促進剤は、活性化し加硫物の特性を改善するために0.05phr~3phrなどのより少ない量で使用される。これらの促進剤の組み合わせは、最終的な特性に相乗効果を生み出すと予想することができ、どちらかの促進剤の単独使用によって製造されたものより多少良好である。さらに、正常な加工温度に影響を受けないが、通常の加硫温度で満足すべき硬化を生ずる遅効性促進剤も使用されてもよい。加硫遅延剤もまた使用されてもよい。本発明において使用されてもよい適切な種類の促進剤は、例えばアミン、ジスルフィド、グアニジン、チオ尿素、チアゾール、チウラム、スルフェンアミド、ジチオカルバメートおよびザンセートである。一実施形態において、一次促進剤はスルフェンアミドである。第2の促進剤が使用される場合、二次促進剤は、例えばグアニジン、ジチオカルバメートまたはチウラム化合物であり得る。適切なグアニジンとしては、ジフェニルグアニジンなどが含まれる。適切なチウラムとしては、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィドおよびテトラベンジルチウラムジスルフィドが含まれる。
ゴム組成物の混合は、ゴム混合技術における当業者に公知の方法によって達成することができる。例えば、原料は、典型的に、少なくとも2つの段階、すなわち、少なくとも1つの非生産的な(ノンプロダクティブ)段階、続いて生産的(プロダクティブ)混合段階において混合されてもよい。硫黄加硫剤を含む最終硬化薬は、典型的に、従来は「生産的」混合段階と呼ばれる最終段階において混合されてよく、ここで、典型的には、先行する非生産的混合段階(複数可)の混合温度(複数可)より低い、ある温度または最終温度で混合が行われる。「非生産的」および「生産的」混合段階という用語は、ゴム混合技術の当業者には周知されている。実施形態において、ゴム組成物は、熱機械的混合ステップにかけられてもよい。熱機械的混合ステップは、一般に、例えば140℃から190℃までのゴム温度を生ずるのに適切な期間、混合機または押出機での機械式作業を含む。熱機械的作業の好適な継続時間は、運転条件ならびに成分の量および性質の関数として変動する。例えば、熱機械的作業は1~20分であってもよい。
本発明の第2の態様において、タイヤ、第1の態様および/またはその実施形態の1つのゴム組成物を含むタイヤが提供される。
一実施形態において、タイヤは、ゴム組成物を含むタイヤトレッドを有する。
別の実施形態において、タイヤは夏用タイヤである。
別の実施形態において、本発明のタイヤは、例えば、空気式タイヤまたは非空気式タイヤであってもよい。タイヤはまた、ラジアルまたはバイアスプライのタイヤであってもよい。好ましくは、タイヤは空気式ラジアルタイヤである。
一実施形態において、本発明の空気式タイヤの加硫は、例えば100℃~200℃の範囲の従来の温度で実行されてもよい。一実施形態において、加硫は110℃~180℃の範囲内の温度で行われる。プレスまたは型中での加熱、過熱蒸気または熱風を用いる加熱などの通常の加硫方法のうちのいずれを使用してもよい。そのようなタイヤは、当業者にとって公知で、容易に明白であろう様々な方法によって組み立て、付形、成型および硬化することができる。
1つまたは複数の、態様、実施形態、またはその特徴は、本発明の範囲内で互いに組み合わせることができることが強調される。
本発明の、構造、操作、および利点は、添付の図面と併せて、以下の記述を考慮することでより明らかになる。
トレッドおよびさらなるゴム成分を含むタイヤの略断面図を示す図である。
図1はタイヤ1の略断面図である。タイヤ1は、トレッド10、インナーライナー13、4つのベルトプライ11を含むベルト構造、カーカスプライ9、2つのサイドウォール2、ならびにビード充填剤アペックス5およびビード4を含む、2つのビード領域3を有する。例示のタイヤ1は、例えば、トラックまたは乗用車などの車両のリムへの取り付けに適切である。図1に示すように、ベルトプライ11は、オーバーレイプライ12によって被覆されてもよい。カーカスプライ9は、1対の軸方向の反対端部6を含み、そのそれぞれは、ビード4のそれぞれ1つに割り当てられる。カーカスプライ9の、各軸方向端部6は、各軸方向端部6に固定する位置に、それぞれのビード4で折り返し、回すことができる。カーカスプライ9の折り返し部分6は、2つのフリッパー8の軸方向外部表面と2つのチッパー7の軸方向内部表面とをはめ込むことができる。図1に示すように、例示のトレッド10は、4つの周溝を有することができ、それぞれの溝は、本質的に、トレッド10にU字型の開口部を画定する。トレッド10は、本発明の実施形態に従って、本明細書に記載の、1つまたは複数のトレッドコンパウンドを含む。
図1の実施形態は、例えば、アペックス5、チッパー7、フリッパー8、およびオーバーレイ12を含む複数のタイヤ成分を提案するが、そのような成分は、本発明に必須ではない。また、カーカスプライ9の折り返し端部は、本発明に必要ではなく、またはビード領域3の反対側を通り、ビート4の軸方向の外側ではなく、ビード4の軸方向の内側で終わることができる。タイヤはまた、例えば、多かれ少なかれ、4つの溝を有することもできた。本発明は、図1に従って、描写され、記載された、タイヤ1の例に限定されるものではない。
ゴム組成物の好ましい例は、例えば、本発明の好ましい実施形態に従うタイヤトレッドについて、比較例(本発明に従わない)と比較された本発明実施例1~3として、表1の上部に示される。表1の下部では、同じ構造体を有するタイヤのタイヤトレッドにおいて、比較例および本発明実施例の様々なゴム組成を有するタイヤについて試験結果を示す。転がり抵抗、ウェット制動、ドライ制動、およびウェットハンドリングについてのタイヤ試験結果は、比較例のそれぞれの性能に対して標準化された。
表1の上部に示すように、比較試料は、天然ゴムと組み合わせて、低いTgの溶液重合スチレンブタジエンゴムを含む。本発明実施例のゴムマトリックスは、高いTgの溶液重合スチレンブタジエンゴムと組み合わせた、低いTgの溶液重合スチレンブタジエンゴムの組み合わせに基づく。特に、そのような組み合わせにより、先進的なウェット性能を支える、より高いコンパウンドのTgが実現される。さらに、高いTgおよび低いTgを有する、2つのSBRを有することにより、単一のより高いTgのゴム、特に、高いTgのSBRの使用と比較して、良好な耐摩耗性が得られる。本発明実施例1および2は、比較例1および本発明実施例3と比較して、より高い表面積を有するシリカを含む。さらに、すべての本発明実施例は、比較例と比較して、増加した量のシランを含み、使用されたシラン1の観点から、転がり抵抗性能をさらに増すと考えられる。比較例は、芳香族修飾石油炭化水素樹脂に依存するが、本発明実施例は、転がり抵抗性能をさらに改善することが見出されたテルペン樹脂を使用する。さらに、そのような樹脂の低いMwにより、特に、相対的に高い量が使用されるとき、ウェット性能および転がり抵抗バランスが改善されることが見出された。また、そのような樹脂は、良好な混和性を有するが、より高いMwの樹脂は、転がり抵抗性能に悪影響を及ぼすと考えられる相分離をもたらすことがある。BDBzTHは、本明細書で説明される、転がり抵抗またはウェットおよびドライの性能に影響を及ぼすとは考えられないが、むしろ、摩耗特性を進化させること、特に、耐摩耗性を改善することに関して使用された。すべての実施例は、目立って引張特性を改善することになる、限定された量のオイル(一部は増量油を含む)を含む。
表1の下部に示すように、すべての3つの本発明実施例は、改善された転がり抵抗の試験結果をもたらす。追加で、第1の本発明実施例および第3の本発明実施例はまた、より良好なウェット制動性能およびドライ制動性能ももたらすが、本発明実施例2は、比較例と同じレベルのままである。第1の本発明実施例および第3の本発明実施例の、先進的なウェットおよびドライの制動性能にもかかわらず、第1の本発明実施例のウェットハンドリング性能は、比較例1の同じ性能よりも低いレベルにある。本発明の比較において、第3の本発明実施例のみは、ウェットハンドリング性能も比較例と同じレベルで維持する。全体として、すべての本発明実施例は、ウェット制動性能およびドライ制動性能と組み合わせた、転がり抵抗の改善されたバランスを示す。
Figure 2022138139000005
Figure 2022138139000006

Claims (15)

  1. -49℃~-15℃の範囲内のガラス転移温度を有する第1のスチレンブタジエンゴムと、-50℃~-89℃の範囲内のガラス転移温度を有する第2のスチレンブタジエンゴムとを含むスチレンブタジエンゴムを70phr~90phr;
    天然ゴムおよび合成ポリイソプレンのうちの1つまたは複数を10phr~30phr;
    シリカを100phr~200phr;ならびに
    最大で1000g/モルの重量平均分子量を有する、少なくとも1種のテルペン樹脂を少なくとも25phr
    含むゴム組成物。
  2. 前記テルペン樹脂が、100℃~150℃の範囲内の軟化点、および/または500g/モル~1000g/モルの範囲内の重量平均分子量を有することを特徴とする、請求項1に記載のゴム組成物。
  3. 前記テルペン樹脂が、アルファピネン系テルペン樹脂であることを特徴とする、請求項1または2に記載のゴム組成物。
  4. 前記シリカが、150m/g~190m/gの範囲内のBET表面積を含み、および/または前記ゴム組成物が、前記シリカを115phr~145phr含むことを特徴とする、請求項1から3の1つまたは複数の項に記載のゴム組成物。
  5. カーボンブラック0.1phr~10phr;
    シラン10phr~20phr;
    ブロックドメルカプトシラン10phr~20phr;および
    液体可塑剤0phr~9phr
    のうちの1つまたは複数をさらに含むことを特徴とする、請求項1から4の1つまたは複数の項に記載のゴム組成物。
  6. 液体可塑剤を最大で9phrおよび/またはオイルを1phr~7phr含むことを特徴とする、請求項1から5の1つまたは複数の項に記載のゴム組成物。
  7. ブロックドメルカプトシランを11phf~15phfさらに含むことを特徴とする、請求項1から6の1つまたは複数の項に記載のゴム組成物。
  8. 前記スチレンブタジエンゴムが:
    前記第1のスチレンブタジエンゴムよりも前記第2のスチレンブタジエンゴムを少なくとも10phrより多く含み;および/または
    前記第1のスチレンブタジエンゴムを少なくとも20phr
    含むことを特徴とする、請求項1から7の1つまたは複数の項に記載のゴム組成物。
  9. 天然ゴムまたは合成ポリイソプレンを15phr~25phr含むことを特徴とする、請求項1から8の1つまたは複数の項に記載のゴム組成物。
  10. 前記第1のスチレンブタジエンゴムおよび前記第2のスチレンブタジエンゴムのうちの1つまたは複数が、前記シリカにカップリングするように構成された少なくとも1つの官能基を含むことを特徴とする、請求項1から9の1つまたは複数の項に記載のゴム組成物。
  11. 前記第1のスチレンブタジエンゴムおよび前記第2のスチレンブタジエンゴムのうちの一方が、その末端の少なくとも一方で、アミノシラン基で末端鎖が官能化されており、前記第1のスチレンブタジエンゴムおよび前記第2のスチレンブタジエンゴムのうちの他方が、その末端の少なくとも一方で、アミノシロキサン基で末端鎖が官能化されていることを特徴とする、請求項1から10の1つまたは複数の項に記載のゴム組成物。
  12. 前記第1のスチレンブタジエンゴムが、-25℃~-40℃の範囲内のガラス転移温度を有し、および/または前記第2のスチレンブタジエンゴムが、-55℃~-69℃の範囲内のガラス転移温度を有することを特徴とする、請求項1から11の1つまたは複数の項に記載のゴム組成物。
  13. 樹脂30phr~50phrを含むことを特徴とする、請求項1から12の1つまたは複数の項に記載のゴム組成物。
  14. 前記ゴム組成物の前記ガラス転移温度が、-25℃~-15℃の範囲内であることを特徴とする、請求項1から13の1つまたは複数の項に記載のゴム組成物。
  15. 請求項1から14の1つまたは複数の項に記載のゴム組成物を含むタイヤ(1)であって、任意に、前記ゴム組成物を含むトレッド(10)を含む、タイヤ(1)。
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