JP2023145415A - 冬用タイヤ用のゴム組成物および冬用タイヤ - Google Patents

冬用タイヤ用のゴム組成物および冬用タイヤ Download PDF

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Fernanda Munoz Mejia Luisa
クロード・チャールズ・ヤコビー
Charles Jacoby Claude
カルメナ・イザベラ・アニファンタキ
Izabela Anyfantaki Karmena
エバンゲリア・コンスタンタキ
Konstantaki Evangelia
ベロニク・マリー-ジョセー・ヘルビュバル
Marie-Josee Herbeuval Veronique
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Abstract

【課題】氷上での先進的な性能(例えば、グリップ)および先進的な転がり抵抗を有する冬用タイヤを提供する。【解決手段】-80℃~-105℃の範囲内のガラス転移温度を有する、第1のポリブタジエンゴムを35phr~60phr、-20℃~-40℃の範囲内のガラス転移温度を有する、第2のポリブタジエンゴムを5phr~30phr、合成ポリイソプレンおよび天然ゴムのうちの1つまたは複数から選択されるポリイソプレンを10phr~60phr、少なくとも1種の充填剤を30phr~200phr、ならびに-40℃~-110℃の範囲内のガラス転移温度を有する、少なくとも1種の可塑剤を40phr~120phr含むゴム組成物、さらにゴム組成物を含むタイヤを提供する。【選択図】なし

Description

本発明は、例えば、タイヤ用のゴム組成物、特に、硫黄硬化可能ゴム組成物または硫黄硬化されたゴム組成物を対象とする。さらに、本発明は、そのようなゴム組成物を含むゴム成分ならびに上記ゴム組成物および/またはゴム成分を含むタイヤを対象とする。
タイヤ産業は、様々な気候条件に特に好適なタイヤを開発してきた。冬用タイヤは、雪および氷を含む、寒い気候条件について好適な性能をもたらすように開発されてきた。一部の北欧地域において、氷は、路面に頻繁に存在し、したがって、通常の冬用タイヤに典型的に必要なものよりも、さらにより良好な氷上性能を有することが望ましい。加えて、さらに低減された転がり抵抗を有する冬用タイヤの要求も高まっている。結果として、限定された転がり抵抗を有する、氷上の運転に特に好適なタイヤを開発する必要がある。
米国特許第5,698,643号 米国特許第5,451,646号 米国特許第7,214,731号 米国特許第6,608,125号 米国特許出願公開第2003/0130535号
Standard Methods for Analysis & Testing of Petroleum and Related Products and British Standard 2000 Parts、2003年、62版 Journal of the American Chemical Society、60巻、304頁(1930年) The Vanderbilt Rubber Handbook(1978年)、344~346頁
本発明の1つの目的は、氷上または凍結路面上での先進的な性能を有する冬用タイヤを提供することであり得る。
本発明の別の目的は、改善された転がり抵抗を有する冬用タイヤを提供することであり得る。
本発明のさらに別の目的は、氷上での先進的な性能(例えば、グリップ)および先進的な転がり抵抗を有する冬用タイヤを提供することであり得る。
さらに、1つの目的は、良好な、雪ハンドリング性能、ウェットハンドリング性能、および/またはドライハンドリング性能を同時に提供することであり得る。
本発明は、添付の請求項1の範囲によって定義される。さらに、実施形態は、従属請求項において、および以下の本明細書の概要において提供される。
したがって、第1の態様において、本発明は、-80℃~-105℃の範囲内のガラス転移温度を有する、第1のポリブタジエンゴムを35phr~60phr、-20℃~-40℃の範囲内のガラス転移温度を有する、第2のポリブタジエンゴムを5phr~30phr、ならびに合成ポリイソプレンおよび天然ゴムのうちの1つまたは複数から選択されるポリイソプレンを10~60phr含むゴム組成物を対象とする。さらに、ゴム組成物は、少なくとも1種の充填剤を30phr~200phr、および-40℃~-110℃の範囲内のガラス転移温度を有する、少なくとも1種の可塑剤を40phr~120phr含む。
本発明によるゴム組成物は、3種のポリマー、すなわち、低いガラス転移温度のポリブタジエンゴム、高いガラス転移温度のポリブタジエンゴム、およびポリイソプレン、好ましくは(例えば、-60℃から-75℃までの間のガラス転移温度を有する)cis1,4-ポリイソプレンを、特許請求の範囲に記載のTg範囲内の可塑剤の相対的に高い量と共に組み合わせる。本発明によるコンパウンドは、タイヤの限定された転がり抵抗に転換される、極めて低い温度で良好なグリップおよび良好なヒステリシス特性をもたらす。
一実施形態において、第1のポリブタジエンゴムは、25%未満、好ましくは20%未満、またはさらにより好ましくは15%未満のビニル含有率を有する。
別の実施形態において、第1のポリブタジエンゴムは、少なくとも1%、任意に少なくとも5%、または少なくとも10%のビニル含有率を有する。そのような低いビニル範囲は、最も好ましいことが分かった。
別の実施形態において、第1のポリブタジエンゴムは、60%未満、好ましくは50%未満、またはさらに40%未満のcis含有率を有する。好ましくは、cis含有率は、10%よりも高く、好ましくは20%よりも高く、または30%よりも高い。言いかえれば、第1のポリブタジエンゴムは、任意に、n-ブチル-リチウム開始剤で作られた低cisポリブタジエンである。特に、低cis含有率は、低い温度での結晶化を避けるのに役立つ。
別の実施形態において、第1のポリブタジエンゴムは、250kg/モル~450kg/モルの範囲内の重量平均分子量Mwを有する。Mwは、本明細書において、ポリスチレン校正標準を使用したASTM 5296-11または同等物に従って、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を使用して求められる。
別の実施形態において、第1のポリブタジエンゴムは、最大で-80℃、好ましくは最大で-85℃、および/または少なくとも-99℃、好ましくは少なくとも-95℃のガラス転移温度を有する。
別の実施形態において、第2のポリブタジエンゴムは、500kg/モル~900kg/モルの範囲内、好ましくは500kg/モル~800kg/モルの範囲内、または500kg/モル~700kg/モルの範囲内の重量平均分子量Mwを有する。
別の実施形態において、第2のポリブタジエンゴムは、50%よりも高い、好ましくは60%よりも高い、または70%よりも高いビニル含有率を有する。言いかえれば、第2のポリブタジエンゴムは、高ビニルポリブタジエンゴムである。そのような特徴は、例えば、ポリイソプレンとの混和性を支える。
別の実施形態において、第2のポリブタジエンゴムは、最大で-20℃および/または少なくとも-35℃のガラス転移温度を有する。
別の実施形態において、ゴム組成物は、スチレン含有ゴム、例えば、スチレンブタジエンゴムを含まないか、またはそのようなゴムを5phr未満、好ましくは1phr未満含む。
別の実施形態において、ゴム組成物は、すべて重量で、ポリイソプレンよりもより多くの第1のポリブタジエンゴムを含む。好ましくは、ゴム組成物は、ポリイソプレンよりも、第1のポリブタジエンを少なくとも5%(重量で)より多く、または代替として、少なくとも2phrより多く含む。好ましくは、ゴム組成物は、ポリイソプレンよりも、第1のポリブタジエンを最大で20%(重量で)より多く、または代替として、最大で15phrより多く含む。
別の実施形態において、ゴム組成物は、すべて重量で、第2のポリブタジエンよりもより多くのポリイソプレンを含む。好ましくは、ゴム組成物は、第2のポリブタジエンよりも、ポリイソプレンを少なくとも5%(重量で)より多く、または代替として、少なくとも2phrより多く含む。好ましくは、ゴム組成物は、第2のポリブタジエンよりも、ポリイソプレンを最大で500%より多く、もしくは5倍より多く(すべて重量で)、または代替として、最大で40phrより多く含む。
なお別の実施形態において、ゴム組成物は、第2のポリブタジエンゴム10~20phr、第1のポリブタジエンゴム40~60phr、上記ポリイソプレン30~50phrのうちの1つまたは複数を含む。
なお別の実施形態において、上記ポリイソプレンは、cis1,4-ポリイソプレン、好ましくは、合成cis1,4-ポリイソプレンまたは天然ゴムである。
別の実施形態において、充填剤は、主にシリカを含む。
また別の実施形態において、ゴム組成物は、シリカを80phr~150phr、好ましくはシリカを80phr~140phr、またはさらにより好ましくはシリカを95phr~140phr、もしくはシリカを105~135phr含む。
また別の実施形態において、上記シリカは、90m/g~140m/gの範囲内、好ましくは100m/g~135m/gの範囲内のBET表面積を有する。
なお別の実施形態において、上記可塑剤は、液体可塑剤、例えば、オイルまたは液体ジエン系ポリマーである。本明細書において、液体可塑剤は、可塑剤が23℃で液体であることを意味する。
なお別の実施形態において、上記可塑剤は、-35℃未満のガラス転移温度を有する、少なくとも1種のオイルを含む。
なお別の実施形態において、ゴム組成物は、-40℃~-100℃の範囲内のガラス転移温度を有する、少なくとも1種の液体可塑剤を55phr~95phr含む。好ましくは、上記液体可塑剤は、1種または複数のオイルを含むか、またはそれで構成される。
また別の実施形態において、第1のオイルは、-40℃~-85℃の範囲内のガラス転移温度を有し、第2のオイルは、-90℃~-100℃の範囲内のガラス転移温度を有する。好ましくは、第1のオイルは鉱物油であり、および/または第2のオイルは、トリグリセリド油もしくは植物油である。
また別の実施形態において、ゴム組成物は、少なくとも1種のシラン8phf(充填剤100重量部当たりの重量部)~15phfを含む。
なお別の実施形態において、第1のポリブタジエンゴムは、シリカにカップリングするように官能化される。
なお別の実施形態において、上記第1のポリブタジエンゴムは、アミノ基、シロキシ基、およびシラン基のうちの少なくとも1つで官能化される。好ましくは、第1のポリブタジエンゴムは、アミノシロキシ基、アミノシロキサン基、およびアミノシラン基のうちの1つまたは複数から選択される、少なくとも1つの官能基を含む。
なお別の実施形態において、上記第1のポリブタジエンゴムは、そのような基で末端鎖が官能化される。
一実施形態において、ゴム組成物は、少なくとも1種の、追加のジエン系ゴムを含んでもよい。代表的な合成ポリマーは、ブタジエンならびにその同族体および誘導体、例えば、メチルブタジエン、ジメチルブタジエン、およびペンタジエンの単独重合生成物、ならびにブタジエンまたはその同族体もしくは誘導体から形成されたものなどの、他の不飽和モノマーとのコポリマーであってもよい。後者の中には、アセチレン、例えば、ビニルアセチレン;オレフィン、例えばイソプレンと共重合してブチルゴムを形成するイソブチレン;ビニル化合物、例えば、アクリル酸、アクリロニトリル(ブタジエンと重合してNBRを形成する)、メタクリル酸およびスチレン(後者は、ブタジエンと重合してSBRを形成する。)、ならびにビニルエステルおよび様々な不飽和アルデヒド、ケトンおよびエーテル、例えばアクロレイン、メチルイソプロペニルケトンおよびビニルエチルエーテルであってもよい。合成ゴムの特定の例としては、ネオプレン(ポリクロロプレン)、ポリブタジエン(cis1,4-ポリブタジエンを含む)、ポリイソプレン(cis1,4-ポリイソプレンを含む)、ブチルゴム、ハロブチルゴム、例えばクロロブチルゴムまたはブロモブチルゴム、スチレン/イソプレン/ブタジエンゴム、スチレン、アクリロニトリルおよびメチルメタクリレートなどのモノマーとの、1,3-ブタジエンまたはイソプレンのコポリマー、ならびに、またエチレン/プロピレン/ジエンモノマー(EPDM)としても知られるエチレン/プロピレンターポリマー、および特に、エチレン/プロピレン/ジシクロペンタジエンターポリマーが含まれる。使用されてもよいゴムの追加の例としては、アルコキシシリル末端官能化溶液重合ポリマー(SBR、PBR、IBRおよびSIBR)、シリコンカップリング化、およびスズカップリング化星形分枝高分子が含まれる。好ましいゴムまたはエラストマーは、一般に、天然ゴム、合成ポリイソプレン、ポリブタジエンおよびSSBRを含むSBRであってもよい。
別の実施形態において、20~28パーセントの結合スチレンのスチレン含有率を有する乳化重合由来のスチレン/ブタジエン(ESBR)、または幾つかの用途に対して、中程度から比較的高い結合スチレン含有率、すなわち、30~45パーセントの結合スチレン含有率を有するESBRが使用されてもよい。多くの場合において、ESBRは、26パーセント~31パーセントの範囲内である結合スチレン含有率を有することになる。乳化重合で調製されたESBRとは、スチレンおよび1,3-ブタジエンが水性乳剤として共重合されることを意味することができる。そのようなことは、当業者に周知されている。結合スチレン含有率は、例えば5~50パーセントと多様であってもよい。一態様において、ESBRは、また、例えば、ターポリマー中に結合アクリロニトリルを2~30重量パーセントの量、ESBARとしてターポリマーゴムを形成するアクリロニトリルを含有してもよい。コポリマー中に結合アクリロニトリルを2~40重量パーセント含有する、乳化重合で調製したスチレン/ブタジエン/アクリロニトリルコポリマーゴムは、またジエン系ゴムとして企図されてもよい。
別の実施形態において、溶液重合で調製されたSBR(SSBR)が使用されてもよい。そのようなSSBRは、例えば、5~50パーセント、好ましくは9~36パーセント、最も好ましくは26~31パーセントの範囲の結合スチレン含有率を有することができる。SSBRは、好都合には、例えば不活性有機溶媒中でアニオン重合によって調製することができる。とりわけ、SSBRは、開始剤として有機リチウム化合物を使用して炭化水素溶媒中で、スチレンおよび1,3-ブタジエンモノマーの共重合によって合成することができる。なお別の実施形態において、溶液スチレンブタジエンゴムは、スズカップリング化ポリマーである。なお別の実施形態において、SSBRは、シリカとの相溶性を改善するために官能化される。追加で、または代替として、SSBRはチオ官能化される。これにより、コンパウンドの剛性および/またはそのヒステリシス挙動が改善される。したがって、例えば、SSBRは、チオ官能化されてもよく、ブタジエンおよびスチレンのスズカップリング化溶液重合コポリマーであってもよい。
しかし、好ましくは、ゴム組成物は、いずれのSBR、IBR、およびSIBRも含まないか、またはそのようなゴムを少なくとも5phr未満含む。
一実施形態において、合成または天然のポリイソプレンゴム(天然ゴム)を使用してもよい。合成cis-1,4-ポリイソプレンおよび天然ゴムは、それ自体はゴム技術の当業者に周知されている。特に、cis1,4-微細構造含有率は、少なくとも90%であってもよく、典型的には、少なくとも95%以上である。
一実施形態において、cis-1,4-ポリブタジエンゴム(BRまたはPBD)が使用される。適切なポリブタジエンゴムは、例えば1,3-ブタジエンの有機溶液重合によって調製することができる。BRは、好都合には、例えば、少なくとも90パーセントのcis-1,4-微細構造含有率(「高cis」含有率)、および-95~-110℃の範囲のガラス転移温度(Tg)を有することを特徴とすることができる。The Goodyear Tire & Rubber CompanyからBudene(登録商標)1207、Budene(登録商標)1208、Budene(登録商標)1223またはBudene(登録商標)1280などの適切なポリブタジエンゴムが市販されている。これらの高cis-1,4-ポリブタジエンゴムは、例えば、参照によって明細書に組み込まれた、米国特許第5,698,643号および米国特許第5,451,646号に記載のように(1)有機ニッケル化合物、(2)有機アルミニウム化合物、および(3)フッ素含有化合物の混合物を含むニッケル触媒系を使用して合成することができる。
エラストマーの、ガラス転移温度すなわちTgは、その未硬化状態のそれぞれのエラストマーのガラス転移温度を表す。エラストマー組成物のガラス転移温度は、その硬化状態のエラストマー組成物のガラス転移温度を表す。Tgは、示差走査熱量計(DSC)によってASTM D3418または同等物に従って毎分20℃の温度上昇率でピーク中央値として求められる。
本明細書において、および慣行的実務に従って使用される用語「phr」は、「ゴムまたはエラストマー100重量部当たりの各材料の重量部」を指す。一般に、この慣例を使用して、ゴム組成物は100重量部のゴム/エラストマーで構成される。クレームの組成は、クレームのゴム/エラストマーのphr値がクレームのphr範囲と一致し、かつ組成のすべてのゴム/エラストマーの量が合計100部のゴムに帰着する限り、クレームに明示的に挙げられる以外のゴム/エラストマーを含んでもよい。例として、組成は、SBR、SSBR、ESBRなどの、1種または複数の追加のジエン系ゴムを、1phr~10phr、任意に1~5phrさらに含んでもよい。別の例において、組成は、追加のジエン系ゴムを5phr未満、好ましくは3phr未満含んでもよく、または、またそのような追加のジエン系ゴムを本質的に含まなくてもよい。用語「コンパウンド」および「組成物」、ならびに「配合物」は、本明細書において他の方法で示されなければ、交換して使用することができる。用語「ゴム」および「エラストマー」もまた、本明細書において交換して使用することができる。
別の実施形態において、ゴム組成物は、好ましくは、20℃よりも高いガラス転移温度Tgを有する樹脂を1phr~80phr、または5phr~80phr含む。樹脂のTgは、示差走査熱量計(DSC)によって、ASTM D6604または同等物に従って、毎分10℃の温度上昇率でピーク中央値として求められる。好ましくは、樹脂は、ASTM E28によって求められる、場合によりリングアンドボール軟化点とも称されてもよい、70℃より高い軟化点を有する。一実施形態において、ゴム組成物は、樹脂を10phr~60phrまたは20phr~60phrまたは30phr~60phr含む。
別の実施形態において、樹脂は、クマロン-インデン樹脂、石油炭化水素樹脂、テルペンポリマー/テルペン樹脂、スチレン/アルファメチルスチレン樹脂、テルペンフェノール樹脂、ロジン誘導樹脂、ならびにそのコポリマーおよび/または混合物からなる群から選択される。
クマロン-インデン樹脂は、好ましくは、樹脂骨格(主鎖)を作り上げるモノマー成分としてクマロンおよびインデンを含有する。骨格に組み込まれ得る、クマロンおよびインデン以外のモノマー成分は、例えば、メチルクマロン、スチレン、アルファメチルスチレン、メチルインデン、ビニルトルエン、ジシクロペンタジエン、シクロペンタジエン、ならびにイソプレンおよびピペリレンなどのジオレフィンである。クマロン-インデン樹脂は、好ましくは、10℃~160℃の範囲の融点(環球法によって測定される)を有する。さらにより好ましくは、融点は、30~100℃の範囲である。
好適な石油樹脂は、芳香族型および非芳香族型の両方を含む。複数の種類の石油樹脂が利用可能である。一部の樹脂は、低い不飽和度および高い芳香族含有率を有するが、一部は、高度に不飽和であり、さらに一部は、芳香族構造を全く含有しない。樹脂における違いは、大半は、樹脂が誘導される原材料中のオレフィンによるものである。そのような樹脂の、従来の誘導体には、いずれかのC5種(平均5個の炭素原子を含有するオレフィンおよびジオレフィン)、例えば、シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエン、ジオレフィン、例えば、イソプレンおよびピペリレン、ならびにいずれかのC9種(平均9個の炭素原子を含有するオレフィンおよびジオレフィン)、例えば、ビニルトルエン、アルファメチルスチレン、およびインデンが挙げられる。そのような樹脂は、前述されたC5種およびC9種から形成されたいずれかの混合物によって作られ、C5/C9コポリマー樹脂として知られている。典型的には、10℃~120℃の範囲の軟化点を有する石油樹脂が利用可能である。好ましくは、軟化点は、30~100℃の範囲である。
一実施形態において、C5樹脂は、以下のモノマー:1,3-ペンタジエン(例えば、cisまたはtrans)、2-メチル-2-ブテン、シクロペンテン、シクロペンタジエン、およびジシクロペンタジエンのうちの1種または複数から作られた脂肪族樹脂である。
別の実施形態において、C9樹脂は、好ましくは、インデン、メチルインデン、ビニルトルエン、スチレン、およびメチルスチレン(例えば、アルファ-メチルスチレン)の群から選択される、1種または複数の芳香族モノマーから作られた樹脂である。
なお別の実施形態において、C9修飾樹脂は、好ましくは、インデン、メチルインデン、ビニルトルエン、スチレン、およびメチルスチレン(例えば、アルファメチルスチレン)の群から選択される、1種もしくは複数の芳香族モノマーで修飾された、またはそれで官能化された樹脂(例えば、C5樹脂)である。
テルペン樹脂は、好ましくは、リモネン、アルファピネン、ベータピネン、およびデルタ-3-カレンのうちの少なくとも1種のポリマーで構成される。10℃~135℃の範囲の融点を有する、そのような樹脂が利用可能である。
テルペン-フェノール樹脂は、フェノールモノマーとテルペン、例えば、リモネン、ピネン、およびデルタ-3-カレンとの共重合によって誘導され得る。
ロジンから誘導される樹脂およびその誘導体の代表的なものは、例えば、ガムロジン、ウッドロジン、およびトール油ロジンである。ガムロジン、ウッドロジン、およびトール油ロジンは、同様の組成を有するが、ロジンの成分の量は様々であり得る。そのような樹脂は、二量化され、重合化され、または不均化されることがある。そのような樹脂は、ロジン酸およびポリオール、例えば、ペンタエリスリトールまたはグリコールのエステルの形態であってもよい。
スチレン/アルファメチルスチレン樹脂は、本明細書において、約0.05~約1.50の範囲のスチレン/アルファメチルスチレンモル比を有する、スチレンおよびアルファメチルスチレンの(好ましくは、相対的に短い分子鎖)コポリマーであると考えられる。一態様において、そのような樹脂は、好適には、例えば、炭化水素溶媒中のスチレンおよびアルファメチルスチレンのカチオン共重合によって調製され得る。したがって、企図されたスチレン/アルファメチルスチレン樹脂は、例えば、その化学構造、すなわち、そのスチレン含有率およびアルファメチルスチレン含有率によって、そのガラス転移温度、分子量および分子量分布によって特徴づけられ得る。
一実施形態において、上記樹脂は、部分的に、または完全に水素化されてもよい。
好ましい一実施形態において、ゴム組成物は、樹脂を含まないか、または樹脂を5phr未満、樹脂、特に炭化水素樹脂を3phr未満含む。
実施形態において、ゴム組成物は、オイル、特にプロセスオイルを含む。エラストマーを増量するために典型的に使用される増量油として、プロセスオイルがゴム組成物に含まれていてもよい。プロセスオイルはまた、ゴム配合時のオイルの直接添加によってゴム組成物に含まれてもよい。使用されるプロセスオイルは、エラストマー中に存在する増量油、および配合時に添加されるプロセス油の両方に含まれていてもよい。適切なプロセス油は、芳香族、パラフィン、ナフテン、植物油、ならびにMES、TDAE、SRAEおよび重質ナフテン油などの低PCA油を含む、当業界で公知である様々なオイルを含んでいてもよい。適切な低PCA油は、IP346法によって求めて3重量パーセント未満の多環式芳香族含有率を有するものを含んでいてもよい。IP346法の手順は、the Institute of Petroleum, United Kingdomによって発行された、Standard Methods for Analysis & Testing of Petroleum and Related Products and British Standard 2000 Parts、2003年、62版に見出すことができる。使用され得る植物油の、一部の代表的な例は、ダイズ油、ヒマワリ油、キャノーラ(菜種)油、コーン油、ココナッツ油、綿実油、オリーブ油、パーム油、ピーナッツ油、およびサフラワー油を含む。ダイズ油およびコーン油は、典型的には、好ましい植物油である。
オイルなどの液体可塑剤のガラス転移温度Tgは、示差走査熱量計(DSC)によって、ASTM E1356または同等物に従って毎分10℃の温度上昇率でピーク中央値として求められる。
一実施形態において、ゴム組成物はシリカを含む。ゴムコンパウンドに使用されてもよい一般に使用される珪質顔料は、例えば、従来の火成および沈降珪質顔料(シリカ)を含む。一実施形態において、沈降シリカが使用される。従来の珪質顔料は、例えば、可溶性ケイ酸塩、例えば、ケイ酸ナトリウムの酸性化によって得られるものなどの沈降シリカであってもよい。シリカは、例えば窒素ガスを使用して測定するBET表面積を有することを特徴とすることができる。一実施形態において、BET表面積は、1グラム当たり40~600平方メートルの範囲にあってもよい。別の実施形態において、BET表面積は、1グラム当たり50~300平方メートルの範囲であってもよい。BET表面積は、ASTM D6556または同等物に従って求められ、Journal of the American Chemical Society、60巻、304頁(1930年)に記載されている。従来のシリカは、ASTM D2414または同等物に従って求められる、100cm/100g~400cm/100gの範囲、代替として150cm/100g~300cm/100gの範囲のジブチルフタレート(DBP)吸収値を有することによっても特徴づけられ得る。従来のシリカは、電子顕微鏡によって求められる平均最終粒径、例えば、0.01~0.05ミクロンの範囲を有することが予測され得るが、シリカ粒子は、サイズにおいて、さらにより小さいか、または可能性としてより大きいこともあり得る。本明細書において、例としてのみ、限定することなく、PPG Industriesより、名称210、315G、EZ160GなどのHi-Sil商標で市販されているシリカ;Solvayより、例えば、名称Z1165MPおよびPremium200MPで利用可能なシリカ、ならびにEvonik AGより、例えば、名称VN2およびUltrasil 6000GR、9100GRで利用可能なシリカなどの様々な市販のシリカが使用され得る。
なお別の実施形態において、ゴム組成物は、事前シラン化された、および/または沈降シリカを含むことができる。
別の実施形態において、使用される、事前シラン化、または言いかえれば、事前疎水化された、沈降シリカは、それをゴム組成物に添加する前に、少なくとも1種のシランで処理することによって、疎水化される。適切なシランは、これらに限定されないが、アルキルシラン、アルコキシシラン、有機アルコキシシリルポリスルフィド、および有機メルカプトアルコキシシランを含む。
代替的な実施形態において、事前疎水化された、沈降シリカは、例えば、アルコキシ有機メルカプトアルコキシシランまたはアルコキシシランおよび有機メルカプトアルコキシシランの組み合わせで構成されるシリカカップリング剤で事前処理されることがあり、その後、ゴム中で沈降シリカをシリカカップリング剤とin situ反応させるのではなく、事前処理されたシリカをゴムとブレンドする。例えば、米国特許第7,214,731号を参照されたく、その教示は、事前疎水化された、沈降シリカおよびそのような事前疎水化された、沈降シリカを作るための技術を説明する目的で本明細書に組み込まれる。
別の実施形態において、上記事前シラン化沈降シリカは、そのポリスルフィドブリッジにおいて、平均で1~5個の、連結した硫黄原子(好ましくは2~4個)を含有するビス(3-トリエトキシシリルプロピル)ポリスルフィド、またはアルコキシ有機メルカプトシランで構成されるシリカカップラーと事前に反応させた沈降シリカである。
一実施形態において、ゴム組成物はカーボンブラックを含む。そのようなカーボンブラックの代表的な例としては、N110、N121、N134、N220、N231、N234、N242、N293、N299、N315、N326、N330、N332、N339、N343、N347、N351、N358、N375、N539、N550、N582、N630、N642、N650、N683、N754、N762、N765、N774、N787、N907、N908、N990およびN991等級が含まれる。これらのカーボンブラックは、9~145g/kgの範囲のヨウ素吸収、および34~150cm/100gの範囲のDBP数を有する。ヨウ素吸収値は、ASTM D1510または同等物に従って求める。好ましくは、カーボンブラックは、本明細書において、0.1~10phrの量で、または0.1phr~6phrの量で使用される。
一実施形態において、ゴム組成物は、硫黄含有有機ケイ素化合物またはシランを含んでいてもよい。適切な硫黄含有有機ケイ素化合物の例は、式:
である[式中、Zは、
からなる群から選択され、式中、Rは、1~4個の炭素原子のアルキル基、シクロヘキシルまたはフェニルであり;Rは、1~8個の炭素原子のアルコキシ、または5~8個の炭素原子のシクロアルコキシであり;Alkは、1~18個の炭素原子の二価炭化水素であり、nは整数2~8である。]。一実施形態において、硫黄含有有機ケイ素化合物は、3,3’-ビス(トリメトキシまたはトリエトキシシリルプロピル)ポリスルフィドである。一実施形態において、硫黄含有有機ケイ素化合物は、3,3’-ビス(トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、および/または3,3’-ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドである。したがって、式Iについて、Zは、
であり得る[式中、Rは、2~4個の炭素原子、代替として2個の炭素原子のアルコキシであり;Alkは、2~4個の炭素原子、代替として3個の炭素原子の二価炭化水素であり;nは、整数2~5、代替として2または4である。]。別の実施形態において、適切な硫黄含有有機ケイ素化合物には、米国特許第6,608,125号に開示されている化合物が含まれる。一実施形態において、硫黄含有有機ケイ素化合物には、3-(オクタノイルチオ)-1-プロピルトリエトキシシラン、Momentive Performance MaterialsからNXT(商標)として市販されているCH(CHC(=O)-S-CHCHCHSi(OCHCHが含まれる。別の実施形態において、適切な硫黄含有有機ケイ素化合物には、米国特許出願公開第2003/0130535号に開示されているものが含まれる。一実施形態において、硫黄含有有機ケイ素化合物はDegussaからのSi-363である。ゴム組成物中の硫黄含有有機ケイ素化合物の量は、使用される他の添加剤のレベルに依存して様々であってもよい。一般に、コンパウンドの量は、0.5phrから20phrまでの範囲であってもよい。他の好ましい量は、本明細書において上記に記載される。
ゴム組成物が、例えば、硫黄供与体、硬化助剤、例えば、活性剤および遅延剤、ならびにオイルなどの加工添加剤、粘着性樹脂および可塑剤を含む樹脂、充填剤、顔料、脂肪酸、酸化亜鉛、ワックス、抗酸化剤およびオゾン劣化防止剤および釈解薬などの様々な一般に使用される添加材料との、様々な構成要素の硫黄加硫性ゴムの混合などのゴム配合技術において一般に公知の方法によって配合することができることは、当業者によって容易に理解される。当業者に知られているように、硫黄加硫性材料および硫黄加硫材料(ゴム)の意図される使用に応じて、上記に挙げた添加剤が選択され、一般に従来の量で使用される。硫黄供与体の、一部の代表的な例は、元素の硫黄(遊離の硫黄)、アミンジスルフィド、ポリマーのポリスルフィドおよび硫黄オレフィン付加物を含む。一実施形態において、硫黄加硫剤は元素の硫黄である。硫黄加硫剤は、例えば、0.5phr~8phrの範囲、代替として1.5phr~6phrの範囲内の量で使用されてもよい。典型的な量の粘着性付与樹脂は、使用される場合、例えば、0.5phr~10phr、通常1phr~5phrを含む。典型的な量の加工助剤は、使用される場合、例えば1phr~50phrを含む(これは特にオイルを含むことができる)。典型的な量の抗酸化剤は、使用される場合、例えば1phr~5phrを含んでもよい。代表的な抗酸化剤は、例えばジフェニル-p-フェニレンジアミン他、例えば、The Vanderbilt Rubber Handbook(1978年)、344~346頁に開示されているものなどであってもよい。オゾン劣化防止剤の典型的な量は、使用される場合、例えば1phr~5phrを含んでもよい。使用される場合、ステアリン酸を含むことができる脂肪酸の典型的な量は、例えば0.5phr~3phrを含んでもよい。ワックスの典型的な量は、使用される場合、例えば1phr~5phrを含んでもよい。多くの場合、微晶質ワックスが使用される。釈解剤の典型的な量は、使用される場合、例えば0.1phr~1phrを含んでいてもよい。典型的な釈解剤は、例えばペンタクロロチオフェノールおよびジベンズアミドジフェニルジスルフィドであってもよい。
促進剤は、加硫のために必要とされる時間および/または温度を制御し、加硫物の特性を改善するために使用することが好ましいが、必要ではないこともある。一実施形態において、単一の促進剤系、すなわち一次促進剤が使用されてもよい。一次促進剤(複数可)は、0.5phr~4phr、代替として0.8phr~1.5phrの範囲の合計量において使用されてもよい。別の実施形態において、一次および二次促進剤の組み合わせが使用されてもよく、二次促進剤は、活性化し加硫物の特性を改善するために0.05phr~3phrなどのより少ない量で使用される。これらの促進剤の組み合わせは、最終的な特性に相乗効果を生み出すと予想することができ、どちらかの促進剤の単独使用によって製造されたものより多少良好である。さらに、正常な加工温度に影響を受けないが、通常の加硫温度で満足すべき硬化を生ずる遅効性促進剤も使用されてもよい。加硫遅延剤もまた使用されてもよい。本発明において使用されてもよい適切な種類の促進剤は、例えばアミン、ジスルフィド、グアニジン、チオ尿素、チアゾール、チウラム、スルフェンアミド、ジチオカルバメートおよびザンセートである。一実施形態において、一次促進剤はスルフェンアミドである。第2の促進剤が使用される場合、二次促進剤は、例えばグアニジン、ジチオカルバメートまたはチウラム化合物であり得る。好適なグアニジンには、ジフェニルグアニジンなどが挙げられる。好適なチウラムには、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、およびテトラベンジルチウラムジスルフィドが挙げられる。
ゴム組成物の混合は、ゴム混合技術における当業者に公知の方法によって達成することができる。例えば、原料は、典型的に、少なくとも2つの段階、すなわち、少なくとも1つの非生産的な(ノンプロダクティブ)段階、続いて生産的(プロダクティブ)混合段階において混合されてもよい。硫黄加硫剤を含む最終硬化薬は、典型的に、従来は「生産的」混合段階と呼ばれる最終段階において混合されてよく、ここで、典型的には、先行する非生産的混合段階(複数可)の混合温度(複数可)より低い、ある温度または最終温度で混合が行われる。「非生産的」および「生産的」混合段階という用語は、ゴム混合技術の当業者には周知されている。実施形態において、ゴム組成物は、熱機械的混合ステップにかけられてもよい。熱機械的混合ステップは、一般に、例えば140℃から190℃までのゴム温度を生ずるのに適切な期間、混合機または押出機での機械式作業を含む。熱機械的作業の好適な継続時間は、運転条件ならびに成分の量および性質の関数として変動する。例えば、熱機械的作業は1~20分であってもよい。
ゴム組成物を、タイヤの多様なゴム成分(または言いかえればタイヤ成分)に組み込むことができる。例えば、ゴム成分は、トレッド(好ましくは、トレッドキャップおよび/またはトレッドベースを含む)、サイドウォール、アペックス、チェーファー、サイドウォールインサート、ワイヤーコート、またはインナーライナーであってもよい。
本発明の空気入りタイヤの加硫は、例えば100℃~200℃の範囲の従来の温度で実行されてもよい。一実施形態において、加硫は110℃~180℃の範囲内の温度で行われる。プレスまたは型中での加熱、過熱蒸気または熱風を用いる加熱などの通常の加硫方法のうちのいずれを使用してもよい。そのようなタイヤは、当業者にとって公知で、容易に明白であろう様々な方法によって組み立て、付形、成型および硬化することができる。
本発明の第2の態様において、本発明は、本発明の第1の態様および任意に、その実施形態の1つまたは複数によるゴム組成物を含むタイヤを対象とする。
本発明のタイヤは、例えば、空気入りタイヤまたは非空気入りタイヤ、レース用タイヤ、乗用車用タイヤ、航空機用タイヤ、農業用タイヤ、運搬車用タイヤ、オフロード(OTR)タイヤ、トラック用タイヤ、またはオートバイ用タイヤであってもよい。タイヤはまた、ラジアルまたはバイアスのタイヤであってもよい。
一実施形態において、上記タイヤは冬用タイヤである。
別の実施形態において、上記タイヤは、そのサイドウォールに3ピークマウンテンスノーフレークマーク(3PMSFマーク)を有する、冬用タイヤおよび/またはタイヤである。
なお別の実施形態において、上記ゴム組成物は、タイヤのトレッドにおいて含まれる。
なお別の実施形態において、ゴム組成物は、トレッドの半径方向最外層(運転時に路面と接触する)において提供される。
以下の表1は、本発明の実施形態による、本発明実施例および本発明によらない比較例を示す。
表1の組成は、タイヤトレッドコンパウンドとして試験され、その結果は、表2において、以下に示された。
上記の表2に示すように、同じ乗用車用の冬用タイヤのトレッドゴム組成物として、比較例ではなく、本発明実施例を使用する場合、氷上でのタイヤの性能は、有意に(すなわち、8パーセント)改善された。
雪上およびウェット路面上の性能は変わらず、ドライ制動は、本発明実施例によるゴム組成物に変えることによって、僅かだけ影響を受けた。
転がり抵抗は改善された。
したがって、本発明実施例のゴム組成物は、改善された氷性能および転がり抵抗を同時に提供する。雪性能、ウェット制動性能、および/またはドライ制動性能は、比較例に対して、ほぼ変わらないままである。したがって、それぞれの冬用タイヤは、頻繁に氷結路に直面する地域での有効利用に特に好適である。

Claims (10)

  1. -80℃~-105℃の範囲内のガラス転移温度を有する第1のポリブタジエンゴム35phr~60phr;
    -20℃~-40℃の範囲内のガラス転移温度を有する第2のポリブタジエンゴム5phr~30phr;
    合成ポリイソプレンおよび天然ゴムのうちの1つまたは複数から選択されるポリイソプレン10~60phr;
    少なくとも1種の充填剤30phr~200phr;ならびに
    -40℃~-110℃の範囲内のガラス転移温度を有する少なくとも1種の可塑剤40phr~120phr
    によって特徴づけられるゴム組成物。
  2. 前記第1のポリブタジエンゴムが、25%未満のビニル含有率を有することを特徴とするか、または前記第2のポリブタジエンゴムが、少なくとも50%のビニル含有率を有することを特徴とする、請求項1に記載のゴム組成物。
  3. 前記ゴム組成物が:
    前記第1のポリブタジエンゴム40~60phr、
    前記第2のポリブタジエンゴム10~20phr、および
    ポリイソプレン30~50phr
    のうちの1つまたは複数を含むことを特徴とする、請求項1に記載のゴム組成物。
  4. 前記ゴム組成物が、シリカを80phr~150phr含むことを特徴とする、請求項1に記載のゴム組成物。
  5. -40℃~-100℃の範囲内のガラス転移温度を有する液体可塑剤を55phr~95phr含む、請求項1に記載のゴム組成物。
  6. 前記可塑剤が、i)-40℃~-85℃の範囲内のガラス転移温度を有する第1のオイル、およびii)-90℃~-100℃の範囲内のガラス転移温度を有する第2のオイルのうちの1種または複数を含むことを特徴とする、請求項1に記載のゴム組成物。
  7. 前記ゴム組成物が、少なくとも1種のシランを8phf~15phf含むことを特徴とする、請求項1に記載のゴム組成物。
  8. 請求項1に記載のゴム組成物によって特徴づけられるタイヤ。
  9. 前記タイヤが冬用タイヤであることを特徴とする、請求項8に記載のタイヤ。
  10. 前記ゴム組成物が、前記タイヤのトレッドにおいて、または前記タイヤの前記トレッドの半径方向最外層において含まれることを特徴とする、請求項8に記載のタイヤ。
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