JP2022136632A - ワイヤーハーネス - Google Patents

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慎一 石橋
Shinichi Ishibashi
直哉 榊
Naoya Sakaki
正則 山▲崎▼
Masanori Yamazaki
郁哉 井上
Fumiya Inoue
隆宜 三吉
Takanobu Miyoshi
辰哉 湯淺
Tatsuya Yuasa
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Furukawa Automotive Systems Inc
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Abstract

【課題】この発明は、管状体を挿通し、さらに延びる電線を容易に引き出すことができるワイヤーハーネスを提供すること【解決手段】ワイヤーハーネス1は、導電性を有する管状体20と、管状体20に電気的に接続される筒状の編組線30と、管状体20に挿通されるとともに、編組線30の少なくとも一部に挿通される電線10とが備えられている。そして、筒状の編組線30における周方向の一部に、管状体20と接続する側と反対側の端部から編組線30における長手方向の途中部分まで連通する開口部31が設けられ、編組線30の内部に挿通された電線10が、開口部31を介して編組線30の外部に引き出されている。【選択図】図1

Description

この発明は、例えば、導電性を有する管状体を挿通するワイヤーハーネスに関する。
外部から放射される電磁波から電線を保護するため、導電性を有する管状体に電線を挿通させていることがある。この管状体の端部からさらに延びる電線を保護するため、例えば、導電性の金属素線を編んだ編組で管状体の端部から延出する電線を覆うとともに、編組の一部に開口を設け電線を引き出した接地構造体が特許文献1に開示されている。
具体的には、特許文献1の接地構造体は、導電性の金属素線を袋状に編んだ編組の他端側に設けられた開口部を管状体の一端側に接続するとともに、袋状の編組の後端側の一部にドライバなどで開口を設け、管状体の内部を挿通する電線を開口から引き出している。このように構成された接地構造体は、電線に放射される電磁波を編組で遮断しつつ、適当な箇所で電線を編組の外部に引き出せるとされている。
しかしながら、特許文献1に開示されている接地構造体では、ドライバなどを用いて袋状に編まれた編組を破ることで開口が設けられているため、引き出す電線の外径に合わせたサイズの開口を設けることが困難であり、開口から電線を引き出すことが困難な場合があった。
米国特許第5473117号明細書
この発明は、上述の問題に鑑み、管状体を挿通し、さらに延びる電線を容易に引き出すことができるワイヤーハーネスを提供することを目的とする。
この発明は、導電性を有する管状体と、前記管状体に電気的に接続される筒状の可撓性導電部材と、前記管状体に挿通されるとともに、前記可撓性導電部材の少なくとも一部に挿通される電線とが備えられ、前記筒状の前記可撓性導電部材における周方向の一部に、前記管状体と接続する側と反対側の端部から前記可撓性導電部材における長手方向の途中部分まで連通する開口が設けられ、前記可撓性導電部材の内部に挿通された前記電線が、前記開口を介して前記可撓性導電部材の外部に引き出されたワイヤーハーネスであることを特徴とする。
前記可撓性導電部材とは、可撓性及び導電性を有していれば、特に限定されず、例えば、導電性を有する金属素線を編み込んだ編組や、導電性を有するシールドコルゲートチューブなどを含む。
上述の開口は、前記管状体と接続する側と反対側の端部における周方向の一部分を長手方向に沿って切断して設けられた開口や、前記可撓性導電部材が金属素線を編んで形成された編組部材である場合における前記編組部材を解して形成される開口や、前記編組部材を切断して形成される開口を含む。
この発明によると、開口を可撓性導電部材の長手方向の途中部分まで連通するように構成することで、開口を容易に所定の大きさで形成することができる。このため、少なくとも一部が可撓性導電部材を挿通する電線を、開口から容易に引き出すことができる。また、開口を大きくすることで電線と可撓性導電部材との干渉を防止し、電線及び編組線が損傷することを防止できる。
この発明の態様として、前記可撓性導電部材が、金属素線を編んで形成した筒状の編組部材であってもよい。
この発明によると、金属素線を編んで形成された編組部材であるため、端部を容易に解す、又は切断することができ、電線を引き出す開口を容易かつ確実に設けることができる。したがって、開口を設けて、電線を開口から引き出すための作業効率を向上させることができる。
また、可撓性導電部材での放熱性を向上させることができるため、管状体を挿通する電線が高圧用電線であった場合でも、電線から生じる電磁波を遮断しつつ、電線の熱を放出させることができる。したがって、管状体の内部に挿通する電線を熱から保護することができる。
またこの発明の態様として、前記開口は、筒状の前記編組部材を構成する前記金属素線の編組が解れて形成されてもよい。
上述の前記金属素線の編組が解れてとは、解かれた編組の端部がそのまま放置されている場合や、解かれた金属素線を所定の位置で束ねる場合、束ねられた金属素線の一部を切断する場合を含む。
この発明により、金属素線の編組が解れた箇所を開口とすることができるため、他の箇所に電線の引出口を設けることによる編組の損傷を防止でき、可撓性導電部材のシールド性能の低下を防止できる。したがって、電線に対する電磁波の放射を遮断することができる。
また、金属素線の編組が解すことで開口を形成することができるため、例えば、電線の引出口の位置を容易に変更することができる。これにより、仮に開口のサイズが小さい場合であっても、容易に開口のサイズを変更することができ、電線の引出作業の作業効率を向上させることができる。
またこの発明の態様として、前記開口は、筒状の前記編組部材における周方向の一部おいて、長手方向に延びるスリットで形成されてもよい。
この発明により、所望の大きさの開口をより確実に形成することができるため、開口から電線を所望の方向に引き出したとしても、電線と開口との干渉することを抑止でき、引き出された電線にかかる負担を軽減できる。また、容易に所望の方向にスリットを形成することができるため、電線を所望の方向及び場所から引き出すことができる。
またこの発明の態様として、前記第1可撓性導電部材を第1可撓性導電部材とし、前記第1可撓性導電部材と異なる第2可撓性導電部材が備えられ、前記第2可撓性導電部材は、前記第1可撓性導電部材及び接地回路に接続されてもよい。
前記第2可撓性導電部材は、可撓性及び導電性を有していれば、特に限定されず、例えば、導電性を有する芯線を絶縁性樹脂で被覆した被覆電線や、導電性を有する金属素線を編み込んだ編組や、導電性を有するシールドコルゲートチューブなどを含む。
また、上述の前記第1可撓性導電部材と異なる第2可撓性導電部材とは、前記第1可撓性導電部材と構造が異なる場合の他、構成は同じであっても金属種など材質が異なる場合も含む。具体的には、前記第1可撓性導電部材が編組で構成され、前記第2可撓性導電部材が被覆電線で構成されている場合の他、前記第1可撓性導電部材がアルミ製の編組で構成され、前記第2可撓性導電部材を銅製の編組で構成するなどのように金属種が異なる場合を含む。
この発明により、接地環境に応じて第1可撓性導電部材及び第2可撓性導電部材を選択することができるため、接地環境の要求を満たすことができる。
より具体的に説明すると、第1可撓性導電部材を軽量な金属素線を編んだ編組とし、第2可撓性導電部材を導電性の高い金属素線を編んだ編組とすることで、第2可撓性導電部材を縮径することができる。これにより、接地回路に接続する配置空間が狭い場合であっても、軽量化を図りつつ、確実に管状体及び第1可撓性導電部材に生じたノイズを接地回路に逃がすことができる。
また、第1可撓性導電部材をコルゲートチューブとし、第2可撓性導電部材を編組とすることで、第1可撓性導電部材の周辺に他の部材が配置されている環境で、第1可撓性導電部材を挿通する電線を確実に保護しつつ、管状体及び第1可撓性導電部材に生じたノイズを接地回路に逃がすことができる。
なお、ここでいう接地環境とは、接地回路に接続する第2可撓性導電部材の配置空間や、管状体を挿通し、さらに延びる電線に対する保護性能の他、電線のシールド性能や管状体と接続される第1可撓性導電部材及び第2可撓性導電部材の重量や取付対象の重量、あるいは製造者のコストなどを含む。
さらにまた、第1可撓性導電部材及び第2可撓性導電部材はともに可撓性を有するため、接地箇所の空間に応じて変形させることができるとともに、第2可撓性導電部材を接地回路に接続させる場合や接続させた状態において、第1可撓性導電部材の内部を挿通する電線に過度の負荷がかかることを抑制できる。
このように、シールド性能、保護性能、重量、接地箇所の空間、コストなどの接地箇所や接地状況などの環境に応じた第1可撓性導電部材及び第2可撓性導電部材とすることで、接地環境の要求を満たしながら、管状体及び第1可撓性導電部材に生じたノイズを逃がすことができる。
この発明により、管状体を挿通し、さらに延びる電線を容易に引き出すことができるワイヤーハーネスを提供することができる。
ワイヤーハーネスの概略断面図。 接続端子の概略斜視図。 ワイヤーハーネスの製造方法の概略断面図。 ワイヤーハーネスを接地させた状態の概略断面図。 ワイヤーハーネスの他の実施形態を表す概略図。 ワイヤーハーネスの他の実施形態を表す概略図。 ワイヤーハーネスの他の実施形態を表す概略図。
この発明の一実施態を以下図面とともに説明する。
図1はワイヤーハーネス1の概略断面図を示し、図2は編組線30に対して接続される接地接続部40の概略斜視図を示し、図3はワイヤーハーネス1の製造方法を説明する概略断面図を示し、図4はワイヤーハーネス1を接地させた状態の一例の概略断面図で示す。図5乃至図7はワイヤーハーネス1の他の実施形態を表す概略図を示す。
ワイヤーハーネス1は、図1に示すように、高電圧用のワイヤーハーネスである電線10を導電性を有する管状体20の内部に挿通させている。また、ワイヤーハーネス1は、管状体20からさらに延びる電線10に対する電磁波の放射及び放射を遮断する編組線30の開口部31から電線10を引き出した構成である。なお、編組線30には、管状体20及び編組線30に生じたノイズを接地回路に逃がす接地接続部40が接続されている。
このワイヤーハーネス1について詳述する。
ワイヤーハーネス1は、上述のように、高電圧用のワイヤーハーネスである電線10と、電線10を挿通する管状体20と、導電性を有する管状体20と電気的に接続された編組線30と、編組線30に接続された接地接続部40とを備えている。
電線10は、高電圧用のワイヤーハーネスであって、導電性を有する複数の芯線を束ねて構成された導通用導体部11と、導通用導体部11の外周面を覆う絶縁性の導通用絶縁被覆部12とで構成されている。
なお、本実施形態において、電線10は高電圧用のワイヤーハーネスとしているが、これに限定されず、高電圧用でないワイヤーハーネスであっても構わない。
管状体20は、内部に電線10を挿通できる程度の内径を有するアルミニウム製の管状体であり、一定の剛性を有している。なお、本実施形態において、管状体20はアルミニウム製であるが、導電性を有していれば、特に限定されず、鉄や銅、ステンレスなど配置箇所に応じた金属種を適宜選択することができる。
編組線30は、錫メッキした銅製の金属素線である金属素線30aを編んで形成した、可撓性を有する筒状の編組部材である。この編組線30の一端側(管状体20に接続されている側)は、図示しない金属製のバンドを介して管状体20と接続されている。一方、他端側(管状体20に接続されていない側)は、編まれた金属素線30aを解いて形成された開口部31が備えられている。
なお、本実施形態において、編組線30は、一般的に用いられる錫メッキ銅線で構成されているが、アルミ線など他の金属素線で構成されていてもよい。
開口部31は、金属素線30aを編んで筒状に形成された編組線30の端部から長手方向に沿って外周面を解すことによって形成されている。この編組線30の端部を解して得られた複数の金属素線30aは、図1に示すように、電線10の挿通方向と直交する方向の一方側に集められた素線結束部32を構成している。
金属素線30aを集めて構成された素線結束部32は、図1に示すように、電線10の挿通方向と直交する方向の一方側と反対側から一方側に向かうに伴い、長手方向の他端側に向けて解かれた編組構造が延出し、一方側において束ねられている。すなわち、金属素線30aを解して形成される開口部31は、編組部材である編組線30の周方向において、他端から編組線30における長手方向の途中部分まで連通することとなる。
接地接続部40は、図1及び図2に示すように、接地回路にノイズを伝達する接地用被覆電線50と、一端側において編組線30と接地用被覆電線50とを接続するジョイント端子60と、接地用被覆電線50を接地回路に接続するための接地端子70とで構成されている。
接地用被覆電線50は、可撓性を有する一般的な銅電線であり、導電性を有する複数の銅製の芯線を束ねて構成された接地用導体部51と、接地用導体部51の外周面を覆う絶縁性の接地用絶縁被覆部52とで構成されている。この接地用被覆電線50の両端部分は、接地用絶縁被覆部52を一部剥いであり、接地用導体部51が露出している。このように構成された接地用被覆電線50は、編組線30に比べて外径がはるかに小さく構成されている。また、接地用被覆電線50は、編組線30に比べて軽量に構成されている。
なお、この接地用被覆電線50は、管状体20及び編組線30に生じたノイズを逃がすことができれば特に電線の種類を限定されず、必要に応じて適宜選択することができる。すなわち、接地用被覆電線50は、本実施形態のように、導体が銅製の銅電線の他、導体がアルミニウム製のアルミ電線などでもよい。
ジョイント端子60は、導電性を有する金属製の端子であって、素線結束部32に接続する編組接続部61と、接地用導体部51と圧着接続する編組側導体圧着部62と、接地用絶縁被覆部52を圧着する編組側被覆圧着部63とで一体構成されている。なお、編組接続部61、編組側導体圧着部62、編組側被覆圧着部63は、電線10の挿通方向に沿って一端側から他端側にこの順で並んで配置されている。
編組接続部61には、管状体20に対する電線10の挿通方向から視て略U字状に構成された一対のバレル片61aが形成された、いわゆるオープンバレルである。この61aは金属素線30aを集めた素線結束部32の他端部分の外周面を圧着接続することにより、ジョイント端子60と編組線30とを接続している。このように構成された編組接続部61は、バレル片61aで素線結束部32を把持することで、ジョイント端子60と編組線30とを電気的に接続している。
編組側導体圧着部62は、編組接続部61と同様に、いわゆるオープンバレルであって、接地用導体部51が圧着接続されている。これにより、接地用被覆電線50とジョイント端子60とは電気的に接続されている。
編組側被覆圧着部63は、編組接続部61と同様に、いわゆるオープンバレルであって、接地用絶縁被覆部52を圧着している。
接地端子70は、導電性を有する金属製の端子であって、接地用被覆電線50の他端側の接地用絶縁被覆部52を圧着する接地側被覆圧着部71と、接地用被覆電線50の他端側の接地用導体部51を圧着接続する接地側導体圧着部72と、接地回路における接地用のボルトBを挿通する接地接続部73とで一体構成されている。なお、接地側被覆圧着部71、接地側導体圧着部72、接地接続部73は、電線10の挿通方向に沿って一端側から他端側にこの順で並んで配置されている。
接地側被覆圧着部71は、編組側被覆圧着部63と同様に構成されたオープンバレルであって、接地用絶縁被覆部52を圧着接続している。
接地側導体圧着部72は、編組側被覆圧着部63と同様に構成されたオープンバレルであって、接地用導体部51が圧着接続されている。これにより、接地用被覆電線50と接地端子70とは電気的に接続されている。
接地接続部73は、平面視で円形状の平板で構成されており、中央部分に板厚方向に貫通した貫通孔731が設けられている。この貫通孔731に接地回路に設けられたボルトBが挿通可能に構成されているため、ナット締めにより接地回路と電気的に接続することができる(図4参照)。
次に、このように構成されたワイヤーハーネス1の製造方法について、図3及び図4に基づき簡単に説明する。
はじめに、編組線30の他端側の編組を解し(図3(a)参照)、管状体20に対する電線10の挿通方向に沿って編組線30の他端から編組線30における長手方向の途中部分まで編組線30を解していく(図3(b)参照)。
次に、編組線30の他端から長手方向に沿って解された金属素線30aを、編組線30の長手方向と直交する直交方向の一方側(ここでは、図の下方側)に収束させて、直交方向の一方側において長手方向に延出する素線結束部32を形成する。
このように素線結束部32が編組線30の直交方向の一方側に収束された編組線30における開口部31は、編組部材である編組線30の他端から編組線30における長手方向の途中部分まで連通する。
続いて、接地用被覆電線50の一端側における接地用導体部51及び接地用絶縁被覆部52に対して、編組側導体圧着部62及び編組側被覆圧着部63を接続する。また、接地用被覆電線50の他端側における接地用導体部51及び接地用絶縁被覆部52に対して接地側導体圧着部72及び接地側被覆圧着部71を接続した接地接続部40を準備する。
次に、接地用被覆電線50と接続されたジョイント端子60のバレル片61aで、編組線30の直交方向の一方側に結束させた素線結束部32の他端部分における外周面を、囲繞するようにかしめて圧着接続し、素線結束部32に編組接続部61を接続する(図3(c)及び図3(d)参照)。
このようにして、編組線30と、接地接続部40とが接続された状態において、管状体20の他端側の外周面に編組線30を被せ、例えばボルト(図示省略)などで編組線30を管状体20に接続固定する(図3(c)参照)。これにより、管状体20と編組線30とが電気的に接続される。
そして、電線10を管状体20の一端側から他端側に挿通させるとともに、管状体20の他端側の端部からさらに延びる電線10を筒状の編組線30に挿通させて、開口部31から他端側に引き出す(図3(d)参照)。
その後、電線10を所望の配索経路に配索するとともに、接地接続部40を接地回路に設けられたボルトBの方向に伸ばし、貫通孔731にボルトBを挿通させる。これにより、ワイヤーハーネス1における接地接続部40を接地回路に接続することができる(図4参照)。
このように構成されたワイヤーハーネス1は、導電性を有する管状体20と、管状体20に電気的に接続される筒状の編組線30と、管状体20に挿通されるとともに、編組線30の少なくとも一部に挿通される電線10とが備えられている。また、筒状の編組線30における周方向の一部に、管状体20と接続する側と反対側の端部から編組線30における長手方向の途中部分まで連通する開口部31が設けられている。そして、編組線30の内部に挿通された電線10が、開口部31を介して編組線30の外部に引き出されている。
これにより、編組線30の端部から長手方向の途中部分まで連通する開口部31を容易に所定の大きさで形成することができるため、電線10を開口部31から容易に引き出すことができる。これにより、電線10と編組線30とが干渉することを防止でき、電線10の損傷を防止できる。
また、編組線30は、金属素線30aを編んで形成した筒状の編組部材であることにより、端部を容易に解すことができるため、電線10を引き出す開口部31を確実に設けることができる。したがって、開口部31を設け、電線10を開口部31から引き出すための作業効率を向上させることができる。
また、編組線30での放熱性を向上させることができるため、管状体20を挿通する電線10が高圧用電線であった場合でも、電線10から生じる電磁波を遮断しつつ、電線10の熱を放出させることができる。したがって、管状体20の内部に挿通する電線10をより確実に保護することができる。
さらにまた、開口部31は、筒状の編組部材を構成する金属素線30aの編組が解れて形成されている。これにより、金属素線30aの編組が解れた箇所を開口部31とすることができるため、他の箇所に電線10の引出口を設けることによる編組線30の損傷を防止でき、編組線30のシールド性能の低下を防止できる。したがって、電線10に対する電磁波の放射を遮断することができる。
また、金属素線30aの編組を解すことで開口部31を形成することができるため、例えば、電線10の引出口の位置を、編組を損傷させることなく適宜変更することができる。これにより、仮に開口部31の位置が他端側に配置され電線10を所望の方向に配索することが困難である場合であっても、金属素線30aを解して開口部31を一端側に設けることができる。このように開口部31の位置を容易に変更できるため、電線10の引出作業の作業効率を向上させることができる。
また、ワイヤーハーネス1は、編組線30と、編組線30と異なる接地接続部40(接地用被覆電線50)が備えられ、接地接続部40(接地用被覆電線50)は、編組線30及び接地回路に接続されていることにより、接地環境の要求を満たすことができる。
具体的には、編組線30と接続されている接地用被覆電線50は、編組線30よりも縮径されているとともに、軽量であるため、他端側の縮径と軽量化を図ることができる。また、接地用被覆電線50が既製品であるため、汎用性を向上させることができ、さらには接地環境に応じて適した接地用被覆電線50(例えば銅電線やアルミ電線など)を適宜選択することができる。したがって、接地環境の要求を満たすことができる。
加えて、接地用被覆電線50は接地用導体部51の外周をあらかじめ接地用絶縁被覆部52で覆っているため、接地用被覆電線50に対する絶縁処理や外装部材による保護も必要ない。したがって、接地接続部40に対して編組線30を接続させる前に絶縁処理などが必要ないため、接地接続部40に対して編組線30を接続させる作業効率を向上できるとともに、部品点数の削減することができる。
さらにまた、編組線30及び接地用被覆電線50はともに可撓性を有するため、接地箇所の空間に応じて湾曲させることができる。具体的には、電線10の延出方向とボルトBの位置が逆方向である場合、編組線30が電線10に引っ張られて電線10の延出方向に湾曲することとなる。
しかしながら、編組線30及び接地用被覆電線50が可撓性を有するため、接地用被覆電線50をボルトB側に湾曲させることで、接地端子70とボルトBとを接続できる。また、接地用被覆電線50をボルトB側に湾曲することによる電線10及び編組線30に対する負荷を抑制することができる。
加えて、開口部31は編組線30を形成する金属素線30aを解して構成されている。このため、仮に電線10が編組線30の端部に対して接触して過度の外力を作用させたとしても、接触箇所における金属素線30aが解れて、電線10に対する外力が弱まるため、電線10の損傷を防止できる。
なお、本実施形態において、管状体20をアルミニウム製の管状体とし、接地用被覆電線50を被覆電線としているが、これに限られない。例えば、ワイヤーハーネス1の他の実施形態であるワイヤーハーネス1xを図5に示す。
なお、他の実施形態を示す図5乃至図7において、各実施形態において同じ構成については、同じ付番を付し、その説明を省略する。
ワイヤーハーネス1xでは、管状体20の代わりに、導電性を有するシールドコルゲートチューブ80としている。このシールドコルゲートチューブ80は、長手方向い沿って凹凸を繰り返した構成であり、導電性のみならず可撓性を有する管状体である。また、ワイヤーハーネス1xでは、編組線30は、アルミ製の金属素線30aを編んだ編組部材とし、接地用被覆電線50の代わりに、金属素線30aと異なる導電性を有する金属素線(銅素線)を編み込んで構成された編組部材である編組線90としている。
この図5に示すワイヤーハーネス1xように、編組線30を軽量なアルミ素線を編んだ編組とし、接地接続部40(編組線90)を導電性の高い銅素線を編んだ編組とすることで、接地接続部40(編組線90)を縮径することができる。これにより、接地回路に接続する配置空間が狭い場合であっても、軽量化を図りつつ、確実に管状体20及び編組線30に生じたノイズを接地回路に逃がすことができる。また、管状体20を可撓性及び導電性を有するシールドコルゲートチューブとすることで、管状体20に挿通する電線10を所望の方向に配索することができる。
さらに、編組線30は金属素線30aを編んだ編組部材である必要はなく、導電性及び可撓性を有する部材に代替することができる。
例えば、編組線30の周辺に他の部材が配置されている場合などには、編組線30を挿通する電線10を確実に保護するために、編組線30の代わりにシールドコルゲートチューブとすることができる。
また、接地用被覆電線50の代わりに編組部材とすることでも、管状体20及び編組線30に生じたノイズを接地回路に逃がすことができる。
このように、接地環境に応じて編組線30及び接地接続部40(接地用被覆電線50)を適宜選択することができるため、接地環境の要求を満たすことができる。
なお、接地環境とは、接地回路に接続する接地接続部40(接地用被覆電線50)の配置空間や、管状体20を挿通し、さらに延びる電線10に対する保護性能の他、電線10のシールド性能や管状体20と接続される編組線30及び接地接続部40(接地用被覆電線50)の重量や取付対象の重量、あるいは製造者のコストなどを含む。
このように、シールド性能、保護性能、重量、接地箇所の空間、コストなどの接地箇所や接地状況などの環境に応じた編組線30及び接地接続部40(接地用被覆電線50)とすることで、接地環境の要求を満たしながら、管状体20及び編組線30に生じたノイズを逃がすことができる。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、管状体は、管状体20に対応し、同様に
可撓性導電部材及び第1可撓性導電部材は、編組線30
電線は、電線10
開口は、開口部31
ワイヤーハーネスは、ワイヤーハーネス1
第2可撓性導電部材は、接地接続部40(接地用被覆電線50)に対応するが、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施形態を得ることができる。
例えば、本実施形態において、開口部31は、編組線30の端部において金属素線30aを解して構成されているがこの構成に限られず、他の構成としても良い。具体的な例を、図6及び図7に基づいて、以下で簡単に説明する。
なお、図6及び図7は、ワイヤーハーネス1の他の実施形態であるワイヤーハーネス1y及びワイヤーハーネス1zの概略平面図を示す。
例えば、ワイヤーハーネス1yは、図6に示すように、開口部31の代わりに、筒状の編組部材である編組線30の他端側端部において、端部から一端側に向けて長手方向に沿って、周方向の一部を切り欠いて形成したスリット31yが形成されている。すなわち、スリット31yは、編組線30に対して、管状体20と接続する側と反対側の端部から編組線30における長手方向の途中部分まで連通している。
また、ワイヤーハーネス1zは、図7に示すように、編組線30の代わりに、導電性及び可撓性を有するシールドコルゲートチューブ80を備えられている。このシールドコルゲートチューブ80の他端側端部には、端部から一端側に向けて長手方向に沿って、周方向の一部を切り欠いて形成したスリット81が設けてある。すなわち、スリット81は、シールドコルゲートチューブ80に対して、管状体20と接続する側と反対側の端部からシールドコルゲートチューブ80における長手方向の途中部分まで連通している。
このような構成されたワイヤーハーネス1y及びワイヤーハーネス1wは、開口部31よりも容易かつ確実に、スリット31y又はスリット81を所望の大きさとすることができる。このため、スリット31y又はスリット81から電線10を所望の方向に引き出したとしても、電線10とスリット31y又はスリット81との干渉することを抑止でき、引き出された電線10にかかる負担を軽減できる。
また、スリット31y又はスリット81は、容易に所望の方向にスリットを形成することができるため、電線10の配索経路に合わせて設計することができる。したがって、電線10を所望の場所から所望の方向に引き出すことができ、電線10の余長を短くできる。
さらにまた、編組線30の素線結束部32に対して接地端子70を直接接続させてもよい。すなわち、金属素線30aを解いて形成された素線結束部32をまとめて接地側被覆圧着部71及び接地側導体圧着部72にかしめて、編組線30と接地端子70とを直接接続してもよい。
なお、以下に記載の他の実施形態において、本実施形態と同じ構成については同一の番号を付しその説明を省略する。また、他の実施形態に記載の内容は、それぞれの実施形態にのみ実施できるものではなく、効果を奏する限り適宜組み合わせを変更することができる。
1 ワイヤーハーネス
10 電線
20 管状体
30 編組線
31 開口部
40 接地接続部
50 接地用被覆電線

Claims (5)

  1. 導電性を有する管状体と、
    前記管状体に電気的に接続される筒状の可撓性導電部材と、
    前記管状体に挿通されるとともに、前記可撓性導電部材の少なくとも一部に挿通される電線とが備えられ、
    前記筒状の前記可撓性導電部材における周方向の一部に、前記管状体と接続する側と反対側の端部から前記可撓性導電部材における長手方向の途中部分まで連通する開口が設けられ、
    前記可撓性導電部材の内部に挿通された前記電線が、前記開口を介して前記可撓性導電部材の外部に引き出された
    ワイヤーハーネス。
  2. 前記可撓性導電部材が、
    金属素線を編んで形成した筒状の編組部材である
    請求項1に記載のワイヤーハーネス。
  3. 前記開口は、筒状の前記編組部材を構成する前記金属素線の編組が解れて形成された
    請求項2に記載のワイヤーハーネス。
  4. 前記開口は、筒状の前記編組部材における周方向の一部おいて、長手方向に延びるスリットで形成された
    請求項2に記載のワイヤーハーネス。
  5. 前記可撓性導電部材を第1可撓性導電部材とし、
    前記第1可撓性導電部材と異なる第2可撓性導電部材が備えられ、
    前記第2可撓性導電部材は、前記第1可撓性導電部材及び接地回路に接続される
    請求項1乃至請求項4のうちいずれかに記載のワイヤーハーネス。
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