JP2022136100A - 突っ張り棒 - Google Patents
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Abstract
【課題】 壁面Wのコーナー部分に突っ張り棒100を取り付けたいという要望があるが、一般的なコーナー部分は90度の角度になっており突っ張り棒100を取り付けるのは大変困難なこと。【解決手段】 角度調整部31により前記固定板33の樹脂面36を棒本体1の長手方向に対して45度になるように調整し角度を固定し、伸縮部2により棒本体1全体の長さを調節し、固定部3を壁面Wのコーナー部に押し付ける。続いて、突っ張り部のナットを回転させて棒本体1を伸ばし、固定部3を壁面Wに押し付ける。固定部3の樹脂面36は壁面Wに押し付けられて当該壁面Wに対し密着する。これにより、固定部3が壁に密着固定され、突っ張り棒100がコーナー部で固定される。【選択図】 図5
Description
本発明は、屋内外の天井、壁面、側面等のコーナー部分に簡易に取り付け及び取り外しができる突っ張り棒に関するものである。
現在知られている突っ張り棒は、対向する壁面の間に棒体を配置し、当該棒体を伸ばしてその両端を前記壁面に対して押しつけ、全体を壁面の間に突っ張らせて取り付けるものである。突っ張り棒は、ねじ穴を空けることができない壁面に対して有用であり、業者でなくても簡単に取り付けられる点に利点がある。
しかしながら、従来の突っ張り棒は、対向する壁面の間にしか取り付けることができない。一方で、壁面のコーナー部分がデッドスペースになることが多く、このコーナー部分に突っ張り棒を取り付けたいという要望があるが、一般的なコーナー部分は90度の角度になっており突っ張り棒を取り付けるのは大変困難か不能であった。本発明は、係る問題点を解決するためになされたものである。
本発明に係る突っ張り棒は、長手方向に伸縮する伸縮部を有する棒本体と、固定板に対して壁面に当接する樹脂面を設けると共に当該樹脂面が前記棒本体の長手方向に対して略45度の角度になる状態を含め得るように前記棒本体の両端部に前記固定板を設けた固定部と、を有することを特徴とする。前記壁面と水平方向の前記固定板の移動を阻止する凹凸を、前記固定板と壁面との間に形成する位置固定部を設けたものとするのが好ましい。
また、本発明に係る突っ張り構造体は、長手方向に伸縮する伸縮部を有する棒本体からなる突っ張り棒と、二枚の短冊形状の板体を回動可能に連結すると共に当該板体の壁に対する接触面に樹脂面を設け且つ前記突っ張り棒の両端に設けた固定部を板体に対して45度を含む角度で連結した固定板と、を有することを特徴とする。
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1に係る突っ張り棒を示す構成図である。この突っ張り棒100は、一部で分割された棒本体1と、分割した端部同士にネジ部11を設けると共にこのネジ部11をスリーブ状部材であるナット12に両側から螺合連結してナット12の回転により棒本体1全体を長手方向に伸縮させる伸縮部2と、棒本体1の両端部に設けた固定部3とから構成される。
図1は、この発明の実施の形態1に係る突っ張り棒を示す構成図である。この突っ張り棒100は、一部で分割された棒本体1と、分割した端部同士にネジ部11を設けると共にこのネジ部11をスリーブ状部材であるナット12に両側から螺合連結してナット12の回転により棒本体1全体を長手方向に伸縮させる伸縮部2と、棒本体1の両端部に設けた固定部3とから構成される。
前記伸縮部2は、ナット12の内側に両側から互いに逆方向の雌ネジが形成されている。また、分割された棒本体1の端部には、それぞれ互いに逆方向の雄ネジが設けられ、この雄ネジを前記ナット12の雌ネジに螺合させて棒本体1を1本に連結する。ナット12を回転させることで棒本体1が長手方向に伸縮動作する。なお、全体長さを調整するための伸縮部2の構成は、他の公知の構成を採用しても良い。
次に、前記固定部3は、棒本体1の両端に角度調整部31をもって角度調整可能に設けられる。角度調整部31は、図2(a)に示すように、棒本体1の端部に設けたブラケット32と、固定板33の裏面に設けたブラケット34とからなり、各ブラケット32,34の対向面には互いにかみ合う凹凸35が形成される。図2(b)に示すように、凹凸35がかみ合うように重ねたブラケット同士は中央を貫通するボルトナット(図示省略)により互いに締め付けられ、棒本体1に対して固定板33を所定角度で固定できる。角度調整部31は、少なくとも固定板33の樹脂面36に対して棒本体1が45度の角度になる状態を設定できるようにする。
固定部3の固定板33の表面には、樹脂板36が設けられる。樹脂板36は、図3に示すように、滑り止め機能を有する薄厚のクロロプレンゴムをプラスチック製の固定板33に張り付けた構造である。クロロプレンゴムの表面には、多数の凹凸が形成されており、当該凹凸により壁面との摩擦力を得る。また、図4に示すように、スポンジ状になっている天然ゴムをプラスチック製の固定板33に張り付けた構造であっても良い。更に、適度な柔軟性を有するエチレン・プロピレン・ジエンゴム(EPDM)でも良い。これらの表面は、微細な多孔質性である。
図5は、突っ張り棒の使用状態を示す説明図である。角度調整部31により前記固定板33の樹脂面36を棒本体1の長手方向に対して45度になるように調整し、角度を固定する。続いて、伸縮部2により棒本体1全体の長さを調節し、固定部3を壁面Wのコーナー部に押し付ける。続いて、ナット12を回転させて棒本体1を伸ばし、固定部3の固体板33を壁面Wに押し付ける。固定部3の樹脂面36は壁面Wに押し付けられて当該壁面Wに対し密着する。
棒本体1の軸方向の力は、固定部3が45度に傾斜していることから、壁面Wに垂直方向の力と水平方向の力に分離できる。水平方向の力は壁面Wと樹脂面36との摩擦力により受けられる。
壁面Wの表面が凹凸がない鏡面の場合、樹脂面36の素材が吸着して高い摩擦力を生じさせるので、固定板33が壁面Wに固定される。壁面Wの表面に小さな凹凸がある場合(モルタル、珪藻土等の塗り壁)、樹脂面36に凹凸が食い込んで大きな摩擦力を生じさせ、面方向の移動を阻害する。これにより、固定部3が壁に密着固定され、突っ張り棒100がコーナー部で固定される。
突っ張り棒100を取り外す場合、前記ナット12を回転させて棒本体1を縮め、壁面Wへの付勢を解く。これにより簡単に突っ張り棒100を壁面Wから外すことができる。
以上の突っ張り棒100によれば、壁面Wのコーナー部分のデッドスペースに突っ張り棒100を設置できるので、空間を有効に使用できるようになる。
(実施の形態2)
図6は、この発明の実施の形態2に係る突っ張り棒を示す説明図である。この突っ張り棒200は、上記実施の形態1に係る突っ張り棒100と略同じ構成であるが、壁面Wに対して針を突き刺す位置固定構造210を有する。その他の構成は実施の形態1と同様であるから、説明を省略する。位置固定構造210は、同図(a)に示すように、固定板33の一部に先端に針211を設けた押込部212が設けられる。押込部212は、固定板33の穴213に挿通され摩擦力で保持されている。先端の針211は、樹脂面36の中に埋没している。押込部212の頂部は固定板33から突出している。
図6は、この発明の実施の形態2に係る突っ張り棒を示す説明図である。この突っ張り棒200は、上記実施の形態1に係る突っ張り棒100と略同じ構成であるが、壁面Wに対して針を突き刺す位置固定構造210を有する。その他の構成は実施の形態1と同様であるから、説明を省略する。位置固定構造210は、同図(a)に示すように、固定板33の一部に先端に針211を設けた押込部212が設けられる。押込部212は、固定板33の穴213に挿通され摩擦力で保持されている。先端の針211は、樹脂面36の中に埋没している。押込部212の頂部は固定板33から突出している。
位置固定構造210は、同図(b)に示すように、固定板33に対して2つ設けられるがこれに限定されない。針211は、押しピンの針程度の大きさである。長いものが好ましいが、針径は、壁面Wの針跡を小さくするために小さめが良い。位置固定構造210は、前記壁面Wと水平方向の前記固定板33の移動を阻止する凹凸を前記固定板33と壁面Wとの間に形成する構造であれば、針を差し込む形式でなくても良い。
図7は、この突っ張り棒の使用状態を示す説明図である。固定板33を壁面Wに押し付けると共に位置固定構造210の押込部212を押し込んで針211を壁面Wに差し込む。これにより、固定板33は、壁面Wに平行方向で位置固定される。この状態で、前記ナット12を回転させて棒本体1を長手方向に伸ばし、固定部3を壁面Wに押し付ける。固定部3の樹脂面36は壁面Wに押し付けられて当該壁面Wに対し密着する。
また、固定板33の前記壁面Wと平行方向の移動は前記樹脂面36の摩擦力と位置固定構造210の針211のせん断応力により阻止され、固定部3が壁に密着固定される。
以上の突っ張り棒200によれば、壁面Wのコーナー部分がデッドスペースに突っ張り棒200を設置できるので、空間を有効に使用できるようになる。
(実施の形態3)
図8は、この発明の実施の形態3にかかる突っ張り構造体を示す斜視図である。この突っ張り構造体300は、短冊形状の板体を直角に且つ回動可能に接続した固定板301を有し、当該固定板301の間に突っ張り棒100を設けた構成である。突っ張り棒100は、棒本体1と、当該棒本体1の両端に設けられ前記固定板301に取り付けられるスリーブ状の固定部302と、棒本体1の一端と固定部302のスリーブとを螺合連結して棒本体1の回転により長手方向に伸縮させる伸縮部2とから構成される。
図8は、この発明の実施の形態3にかかる突っ張り構造体を示す斜視図である。この突っ張り構造体300は、短冊形状の板体を直角に且つ回動可能に接続した固定板301を有し、当該固定板301の間に突っ張り棒100を設けた構成である。突っ張り棒100は、棒本体1と、当該棒本体1の両端に設けられ前記固定板301に取り付けられるスリーブ状の固定部302と、棒本体1の一端と固定部302のスリーブとを螺合連結して棒本体1の回転により長手方向に伸縮させる伸縮部2とから構成される。
固定板301の裏面(壁面Wとの接触面)には、樹脂面303が設けられる。当該樹脂面303は、例えばクロロプレンゴムからなり、その表面には多数の凹凸が形成され当該凹凸により壁面Wとの摩擦力を得る。また、スポンジ状になっている天然ゴムをプラスチック製の固定板301に張り付けた構造であっても良い。更に、適度な柔軟性を有するエチレン・プロピレン・ジエンゴム(EPDM)でも良い。これらの表面は、微細な多孔質性である。
固定板301の一部は山形状の突起部304が設けられ、この突起部304の斜面に対して前記棒本体1の固定部302が固定される。固定板301どうしは、短辺部分で蝶番305により連結されわずかに回動可能となる。これにより、突っ張り棒100が固定板301に対して略45度の角度で固定される。固定板301はわずかに回動することから突っ張り棒100と固定板301との角度は45度に対してプラスマイナス数度の角度で連結又は固定されることになる。即ち、45度の角度を少なくとも含む角度の範囲(例えば40度以上50度以下)で連結ないし固定される。
次に、この突っ張り構造体300の壁面Wへの取付について説明する。まず、棒本体1の固定部302を回転させて長手方向の長さを多少短く調整し、図11に示すように、固定板301を壁のコーナー部分の壁面Wに押し当てる。この状態で伸縮部2により棒本体1全体の長さを伸ばして前記固定板301を壁面Wのコーナー部に押し付ける。固定板301の樹脂面303は壁面Wに押し付けられて当該壁面Wに対し密着する。
棒本体1の軸方向の力は、突起部の斜面が45度に傾斜していることから、壁面Wに垂直方向の力と水平方向の力に分離できる。水平方向の力は壁面Wと樹脂面303との摩擦力により受けられる。固定板301の面積の半分以上に樹脂面303を設けることで、全体で高い摩擦力が得られる。
壁面Wの表面が凹凸がない鏡面の場合、樹脂面303の素材が吸着して高い摩擦力を生じさせるので、固定板301が壁面Wに固定される。壁面Wの表面に小さな凹凸がある場合(モルタル、珪藻土等の塗り壁)、樹脂面303に凹凸が食い込んで大きな摩擦力を生じさせ、面方向の移動を阻害する。これにより、固定板301が壁に密着固定され、突っ張り構造体300がコーナー部で固定される。
突っ張り構造体300を取り外す場合、前記棒本体1を回転させて棒本体1を縮め、壁面Wへの付勢を解く。これにより簡単に突っ張り構造体300を壁面Wから外すことができる。
以上の突っ張り構造体300によれば、壁面Wのコーナー部分がデッドスペースに突っ張り棒100を設置できるので、空間を有効に使用できるようになる。
100 突っ張り棒
1 棒本体
2 伸縮部
3 固定部
1 棒本体
2 伸縮部
3 固定部
Claims (3)
- 長手方向に伸縮する伸縮部を有する棒本体と、壁面に当接させるための樹脂面を設けた固定板とを有すると共に当該固定板が前記棒本体の長手方向に対して角度を調整可能とする角度調整部を介して前記棒本体の両端部に設けられたことを特徴とする突っ張り棒。
- 前記角度調整部は、
前記棒本体の端部に設けたブラケットと、前記固定板の裏面に設けたブラケットとからなり、各ブラケットの対向面には互いにかみ合う凹凸が形成され、当該凹凸がかみ合うようにブラケット同士を重ねて締め付けて前記棒本体に対して固定板を所定角度で固定する構造としたことを特徴とする請求項1に記載の突っ張り棒。 - 前記固定板の表面には、前記樹脂面として樹脂板が設けられ、当該樹脂板は、滑り止め機能を有する薄厚のクロロプレンゴムからなり、その表面には多数の凹凸が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の突っ張り棒。
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