JP2022135596A - 皮膚洗浄料組成物 - Google Patents

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祐子 久保
Yuko Kubo
竜広 田中
Tatsuhiro Tanaka
啓太 富崎
Keita Tomizaki
典恵 晋山
Norie Shinyama
信一 生垣
Shinichi Ikegaki
渉 松田
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Abstract

【課題】ノニオン性界面活性剤と含窒素化合物を含有し、高pHの皮膚洗浄料組成物において、香り立ちに優れ、かつ含窒素化合物に起因する基剤臭が抑制された皮膚洗浄料組成物の提供。【解決手段】次の成分(A)~(D):(A) ノニオン性界面活性剤 0.1~30質量%(B) 含窒素化合物 0.08~10質量%(C) 下記の(c1)、(c2)を含有する香料成分(c1) 水酸基を1個有し、C=O結合及びエステル結合のいずれも有さず、ClogPが1.5を超える香料化合物 0.002~1.5質量%(c2) カルボン酸エステル結合を1個有し、非フェノール性水酸基を有さず、ClogPが2以上の香料化合物 0.0001~1質量%(D) 水を含有し、成分(c1)と成分(c2)の質量比(c1)/(c2)が1.1~21であり、25℃におけるpHが9~12.5である、皮膚洗浄料組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、皮膚洗浄料組成物に関する。
近年、皮膚への作用が穏やかなノニオン性界面活性剤を用いつつ、洗浄効果を高めるべく、皮膚洗浄料のpHを高め、更に、アミン化合物やカチオン性高分子に代表される含窒素化合物を配合した皮膚洗浄料が開発されている。
ところで、皮膚洗浄料において、使用時の香りは知覚される品質として重要な要素である。しかし、上記のようにノニオン性界面活性剤を含む系においては、香料のような極性の油剤は可溶化されやすいため香り立ちが抑制されやすい。更には、pHが高く、かつアミン化合物、カチオン性高分子等の含窒素化合物が共存する条件下では、多くの香料化合物が加水分解等の劣化を起こしやすく、また、含窒素化合物に由来する基剤臭も発生しやすい。そこで、使用時の香りを強め、かつ含窒素化合物による基剤臭をマスキングするため、皮膚洗浄料に過度の量の香料を添加すると、使用時に知覚される香りが不快なものとなってしまう。このため、高pHで、含窒素化合物の共存下でも、少量の香料で洗浄時に心地よく香りが知覚される技術の開発が望まれていた。
従来、高pHの製剤系で香り立ちを改善する技術は知られている。例えば、特許文献1には、陰イオン界面活性剤、アミンオキサイド型界面活性剤、モノ長鎖アルキルグリセリルエーテル、及び特定のエステル系香料とテルペン系香料を主成分とする香料組成物を含有する液体洗浄剤組成物が、香料の含有量を増やさなくても香り立ちが良いことが開示されている。特許文献2には、強力で長時間持続性の香料の香りを与える「ブルーミング(blooming)」香料成分を含む香料組成物が開示されている。特許文献3には、アニオン性界面活性剤と、溶剤と、特定の臭気中和剤を含む香料組成物との組み合わせを組み込むことによって、アミン等の窒素含有成分による悪臭をもたない洗剤組成物が開示されている。
特開2005-171008号公報 特表2004-503670号公報 特表2002-539322号公報
しかしながら、特許文献1に記載の洗浄剤組成物は、食器用、住居用又は衣料用液体洗浄剤に関する技術であって、ボトル口及び洗浄中の液体洗浄剤組成物の香り立ちを共に強く知覚させるために、特定のエステル系香料とテルペン系炭化水素香料が大半を占める香料組成となっており、知覚される香りの質、強度共にインパクトの強いものである。このため、皮膚洗浄料のように、皮膚に塗布した状態で、ほどよい強さで心地よく知覚される香りの設計には適さない。特許文献2に記載の香料組成物は、食器類及び調理用器具類を手動洗浄するために使用される液体洗剤製品用の香料組成物であって、アニオン性界面活性剤がノニオン性界面活性剤の10倍以上存在する系において、香り立ちに優れるという特徴を有する。しかし、香料の可溶化力に優れたノニオン性界面活性剤が香料に対して過剰に存在する皮膚洗浄料における香り立ちを最適化できる技術ではない。特許文献3に記載の香料組成物は、アミンと反応してシッフ塩基を形成できる臭気中和剤を30%ないし100%含むことを特徴とするものであって、やはりノニオン性界面活性剤が香料に対して過剰に存在する皮膚洗浄料における香りを最適化するために用いることはできない。
したがって本発明は、ノニオン性界面活性剤と含窒素化合物を含有し、高いpHを有する皮膚洗浄料組成物において、香り立ちに優れ、かつ含窒素化合物に起因する基剤臭が抑制され、しかも皮膚に塗布した状態での香りが程よい強さで心地良く知覚される皮膚洗浄料組成物に関する。
本発明者らは、上記皮膚洗浄料組成物に使用する香料成分として、特定の条件を満たす香料化合物の組合せを採用することによって、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成した。
本発明は、次の成分(A)、(B)、(C)及び(D):
(A) ノニオン性界面活性剤 0.1質量%以上30質量%以下
(B) 含窒素化合物 0.08質量%以上10質量%以下
(C) 下記の(c1)、(c2)を含有する香料成分
(c1) 水酸基を1個有し、C=O結合及びエステル結合のいずれも有さず、ClogPが1.5を超える香料化合物 0.002質量%以上1.5質量%以下
(c2) カルボン酸エステル結合を1個有し、非フェノール性水酸基を有さず、ClogPが2以上の香料化合物 0.0001質量%以上1質量%以下
(D) 水
を含有し、
成分(c1)の含有量と成分(c2)の含有量との質量比(c1)/(c2)が1.1以上21以下であり、25℃におけるpHが9以上12.5以下である、皮膚洗浄料組成物を提供するものである。
本発明の皮膚洗浄料組成物は、ノニオン性界面活性剤と含窒素化合物を含有するにもかかわらず、香り立ちに優れ、かつ含窒素化合物に起因する基剤臭が抑制され、しかも皮膚に塗布した状態での香りが程よい強さで心地良く知覚される。
〔成分(A):ノニオン性界面活性剤〕
ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレン(硬化)ヒマシ油等のポリエチレングリコール型非イオン界面活性剤;ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリルエーテル、モノグリセリンアルキルエーテル、ポリグリセリンアルキルエーテル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、アルキルグリコシド等の多価アルコール型非イオン界面活性剤;脂肪酸アルカノールアミドが挙げられる。
本発明の皮膚洗浄料組成物中における成分(A)の含有量は、十分な洗浄効果を得る観点から、0.1質量%以上であって、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは1質量%以上であり、また、洗浄時の良好な感触を得る観点から、30質量%以下であって、好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下、更に好ましくは5質量%以下、更に好ましくは2質量%以下である。
〔成分(B):含窒素化合物〕
成分(B)の含窒素化合物としては、アルギニン、ヒドロキシアミン、カチオン性高分子が挙げられる。ヒドロキシアミンとしては、下記の一般式(1)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2022135596000001
〔式中、R1、R2、及びR3は、それぞれ独立に、炭素数1~5のアルキル基、又は炭素数1~5のヒドロキシアルキル基を示し、R4は、水素原子、又は炭素数1~5のアルキル基、又は炭素数1~5のヒドロキシアルキル基を示す。〕
一般式(1)で表されるヒドロキシアミンとしては、2-アミノ-2-ヒドロキシメチル-1,3-プロパンジオール(Tris、INCI名トロメタミン)、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール(AMP)、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール(AMPD)、2-アミノ-2-エチル-1,3-プロパンジオール、2-アミノ-2-ヒドロキシメチル-1,3-プロパンジオール、2-アミノ-2-ヒドロキシエチル-1,3-プロパンジオール、4-アミノ-4-ヒドロキシプロピル-1,7-ヘプタンジオール、2-(N-エチル)アミノ-1,3-プロパンジオール等が挙げられる。
カチオン性高分子としては、カチオン化ヒドロキシアルキルセルロース、第4級化ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリル酸塩重合体、ジアリルジアルキル第4級アンモニウム塩重合体、ジアリルジアルキル四級アンモニウム塩/アクリルアミド共重合物、ジアリルジアルキル四級アンモニウム塩/アクリルアミド/アクリル酸共重合物、ビニルイミダゾリウムトリクロライド/ビニルピロリドン共重合体、ヒドロキシエチルセルロース/ジメチルジアリルアンモニウムクロライド共重合体、ビニルピロリドン/四級化ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体、ポリビニルピロリドン/アルキルアミノアクリレート共重合体、ポリビニルピロリドン/アルキルアミノアクリレート/ビニルカプロラクタム共重合体、ビニルピロリドン/メタクリルアミドプロピル塩化トリメチルアンモニウム共重合体、アルキルアクリルアミド/アクリレート/アルキルアミノアルキルアクリルアミド/ポリエチレングリコールメタクリレート共重合体、アジピン酸/ジメチルアミノヒドロキシプロピルエチレントリアミン共重合体(米国サンドス社,カルタレチン)、特開昭53-139734号公報、特開昭60-36407号公報に記載されているカチオン性ポリマー等が挙げられる。等が挙げられる。
本発明の皮膚洗浄料組成物中における成分(B)の含有量は、十分な洗浄効果を得る観点から、0.08質量%以上であって、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは1質量%以上、更に好ましくは2質量%以上であり、また、含窒素化合物による基剤臭の抑制の観点から、10質量%以下であって、好ましくは8質量%以下、より好ましくは5質量%以下、更に好ましくは2質量%以下である。
〔成分(C):香料成分〕
成分(C)の香料成分は、成分(c1)と成分(c2)を含有する。
(c1) 水酸基を1個有し、C=O結合及びエステル結合のいずれも有さず、ClogPが1.5を超える香料化合物
(c2) カルボン酸エステル結合を1個有し、非フェノール性水酸基を有さず、ClogPが2以上の香料化合物
本発明の皮膚洗浄料組成物が、成分(A)のノニオン性界面活性剤を含有し、かつpHが9以上12.5以下というアルカリ条件下ながら、香り立ちに優れる理由としては、以下のように推測される。
成分(c1)の香料化合物は、極性基として水酸基1個のみを有するのでアルカリ性でも加水分解されにくく、一方、成分(c2)の香料化合物は、カルボン酸エステル構造を有しているが、(ClogPが2以上で)比較的疎水性であるため、水相よりもノニオン性界面活性剤が形成するミセル構造に取り込まれやすく、アルカリ性でも加水分解が進行しにくい。また、いずれも分子構造に親水性の高い極性基を有しているので、ノニオン性界面活性剤によって形成されるミセルに捕捉されても水との界面に集まりやすくなり、疎水性なのでバルク相である水相から気相への移動も容易である。よって、これらを特定の比率で配合することによって、アルカリ性でノニオン性界面活性剤量が多くても、香りとして知覚されやすい。
成分(c1)としては、1-オクタノール(111-87-5)、l-シトロネロール(7540-51-4)、l-メントール(2216-51-5)、アンバーコア(登録商標)(139504-68-0)、イソボルネオール(124-76-5)、(E)-4-メチルデカ-3-エン-5-オール(81782-77-6;別名ウンデカベルトール)、エチルリナロール(10339-55-6)、ゲラニオール(106-24-1)、サンダルヘキサノール(3407-42-9)、(E)-2-メチル-4-(2,2,3-トリメチル-1-シクロペンタ-3-エニル)ブタ-2-エン-1-オール(28219-60-5;別名サンダルマイソールコア(登録商標))、シトロネロール(106-22-9)、ジヒドロオイゲノール(2785-87-7)、ジヒドロミルセノール(53219-21-9)、ジメトール(13254-34-7)、3,7-ジメチル-オクタン-3-オール(78-69-3;別名テトラヒドロリナロール)、テルピネオール(8000-41-7)、ネロール(106-25-2)、バンガロール(28219-61-6)、パンプルフルール(92585-24-5)、フェニルヘキサノール(55066-48-3)、フェンキルアルコール(1632-73-1)、ボルネオール(507-70-0)、マグノール(登録商標)(224790-80-1)、マジャントール(103694-68-4)、リナロール(78-70-6)、(E)-2-エチル-4-(2,2,3-トリメチル-1-シクロペンタ-3-エニル)ブタ-2-エン-1-オール(28219-61-6;別名レボサンドール)、オイゲノール(97-53-0)、フロローサ(63500-71-0)、フェニルエチルアルコール(60-12-8)等が挙げられる(カッコ内の数字はCAS番号を示す)。なかでも、ボルネオール、イソボルネオール、オイゲノール、フェンキルアルコール、3,7-ジメチル-オクタン-3-オール、(E)-4-メチルデカ-3-エン-5-オール、(E)-2-エチル-4-(2,2,3-トリメチル-1-シクロペンタ-3-エニル)ブタ-2-エン-1-オール、サンダルマイソールコアが好ましい。
本発明の皮膚洗浄料組成物中における成分(c1)の含有量は、良好な香り立ちを得る観点から、0.002質量%以上であって、好ましくは0.005質量%以上、より好ましくは0.01質量%以上、更に好ましくは0.03質量%以上であり、また、処方の安定性を確保する観点から、1.5質量%以下であって、好ましくは0.6質量%以下、より好ましくは0.3質量%以下、更に好ましくは0.1質量%以下である。
また、成分(c1)の含有量と成分(B)の含有量の質量比(c1)/(B)は、良好な香り立ちを得る観点から、好ましくは0.00059以上、より好ましくは0.0012以上、更に好ましくは0.030以上であり、また、香りの安定性確保の観点から、好ましくは0.296以下、より好ましくは0.059以下、更に好ましくは0.0059以下である。
成分(c2)としては、2-tert-ブチルシクロヘキシルアセテート(88-41-5)、cis-3-ヘキセニルサリシレート(65405-77-8)、γ-ウンデカラクトン(104-67-6)、δ-ドデカラクトン(713-95-1)、アンブレットライド(7779-50-2)、エチレンブラシレート(105-95-3)、ゲラニルアセテート(105-87-3)、ハバノライド(登録商標)(34902-57-3)、2-メチル-4-フェニル-2-ブチルアセテート(103-07-1;別名フェニルエチルジメチルカルビニルアセテート)、フェニルエチルフェニルアセテート(102-20-5)、エチル-トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン-2-カルボキシレート(80657-64-3;別名フルテート(登録商標))、(2-tert-ブチルシクロヘキシル)エチルカルボネート(67801-64-3:別名フロラマット(登録商標))、ヘルベットライド(141773-73-1)、ベンジルサリシレート(118-58-1)、ペンタライド(登録商標)(106-02-5)、ポワレネート(2511-00-4)、メルサット(登録商標)(67707-75-9)、リナリルアセテート(115-95-7)、ベンジルアセテート(140-11-4)、メチルジヒドロジャスモネート(24851-98-7)、cis-3-ヘキセニルアセテート(3681-71-8)、2-メチルブタン酸エチル(7452-79-1)、ヘキシルアセテート(142-92-7)、イソアミルアセテート(123-92-2、624-41-9)等が挙げられる(カッコ内の数字はCAS番号を示す)。なかでも、ベンジルサリシレート、ゲラニルアセテート、フェニルエチルフェニルアセテート、2-メチル-4-フェニル-2-ブチルアセテート、2-tert-ブチルシクロヘキシルアセテート、(2-tert-ブチルシクロヘキシル)エチルカルボネート、エチル-トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン-2-カルボキシレート、γ-ウンデカラクトンが好ましい。
本発明の皮膚洗浄料組成物中における成分(c2)の含有量は、良好な香り立ちを得る観点から、0.0001質量%以上であって、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.005質量%以上、更に好ましくは0.01質量%以上であり、また、良好な安定性を確保する観点から、1質量%以下であって、好ましくは0.5質量%以下、より好ましくは0.3質量%以下、更に好ましくは0.1質量%以下である。
また、成分(c1)の含有量と成分(c2)の含有量との質量比(c1)/(c2)は、香りの安定性を確保する観点から、1.1以上であって、好ましくは1.3以上、より好ましくは2以上、更に好ましくは10以上であり、また、香りのバリエーションを確保する観点から、21以下であって、好ましくは20以下、より好ましくは18以下、更に好ましくは15以下である。
また、成分(c2)の含有量と成分(B)の含有量の質量比(c2)/(B)は、良好な香り立ちを得る観点から、好ましくは0.00035以上、より好ましくは0.00069以上、更に好ましくは0.0017以上であり、また、香りの安定性確保の観点から、好ましくは0.174以下、より好ましくは0.035以下、更に好ましくは0.0035以下である。
成分(C)の香料組成物は、香りのバリエーション確保のため、上記成分(c1)及び(c2)に加え、更に以下の成分(c3)を含有してもよい。
(c3) アルデヒド基又はケトン基を1個有し、エステル結合及びアミド結合のいずれも有さず、ClogPが4.8を超える香料化合物
成分(c3)としては、γ-メチルイオノン(127-51-5)、δ-ムセノン(82356-51-2)、イソイースーパー(54464-57-2)、グロバノン(3100-36-5)、シべトン(542-46-1)、ネクタリル(95962-14-4)、ヘキシルシンナミックアルデヒド(101-86-0)、ムスコン(541-91-3)(カッコ内の数字はCAS番号を示す)。なかでも、ネクタリル、ヘキシルシンナミックアルデヒドが好ましい。
本発明の皮膚洗浄料組成物中における成分(c3)の含有量は、良好な香り立ちを得る観点から、好ましくは0.00022質量%以上、より好ましくは0.00044質量%以上、更に好ましくは0.011質量%以上であり、また、良好な安定性を確保する観点から、好ましくは0.022質量%以下、より好ましくは0.011質量%以下、更に好ましくは0.0022質量%以下である。
また、成分(c1)の含有量と成分(c3)の含有量との質量比(c1)/(c3)は、香りの安定性を確保する観点から、好ましくは12以上、より好ましくは20以上、更に好ましくは25以上であり、また、香りのバリエーションを確保する観点から、好ましくは100以下、より好ましくは50以下、更に好ましくは28以下である。
成分(C)の香料組成物は、香りのバリエーション確保のため、上記成分(c1)及び(c2)、又は成分(c1)、(c2)及び(c3)に加え、更に以下の成分(c4)を含有してもよい。
(c4) アルデヒド基又はケトン基を1個有し、エステル結合及びアミド結合のいずれも有さず、ClogPが4.8を超える香料化合物
成分(c4)としては、β-イオノン(14901-07-6)、ダマスコン(23696-85-7)、cis-ジャスモン(488-10-8)、トリプラール(68039-49-6)、ラズベリーケトン(5471-51-2)、1,1,2,3,3-ペンタメチル-2,5,6,7-テトラヒドロインデン-4-オン(33704-61-9;別名カシュメラン)等が挙げられる(カッコ内の数字はCAS番号を示す)。
本発明の皮膚洗浄料組成物中における成分(c4)の含有量は、良好な香り立ちを得る観点から、好ましくは0.00038質量%以上、より好ましくは0.00076質量%以上、更に好ましくは0.0019質量%以上であり、また、良好な安定性を確保する観点から、好ましくは0.038質量%以下、より好ましくは0.019質量%以下、更に好ましくは0.0038質量%以下である。
成分(C)の香料組成物は、香り創作のバリエーションを増やすという観点から、更にその他の香料化合物を含有してもよい。例えば、Steffen Arctander編著“Perfume and Flavor Chemicals” Montclair, N.J.(U.S.A.) (1969年)、合成香料編集委員会編集「合成香料-化学と商品知識」(化学工業日報社、2016年12月20日、増補新版)、中島基貴編著「香料と調香の基礎知識」産業図書(1995年初版)等に記載されている公知の香料成分のうち成分(c1)~(c4)以外のものを含有することができる。
本発明の皮膚洗浄料組成物中における成分(C)の総含有量は、使用時の香り立ちを高めると共に、含窒素化合物に由来する基剤臭を抑制する観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.02質量%以上、更に好ましくは0.05質量%以上であり、また、良好な香り立ちを得る観点から、好ましくは2.5質量%以下、より好ましくは0.5質量%以下、更に好ましくは0.1質量%以下である。
〔成分(D):水〕
本発明の皮膚洗浄料組成物は、水を媒体とする。本発明の皮膚洗浄料組成物中における成分(D)の含有量は、好ましくは59質量%以上、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは80質量%以上であり、また好ましくは98質量%以下、より好ましくは95質量%以下、更に好ましくは90質量%以下である。
〔成分(E):アニオン性界面活性剤〕
アニオン性界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル又はアルケニルエーテル硫酸塩、アルキル又はアルケニル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、飽和又は不飽和脂肪酸塩、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、α-スルホ脂肪酸塩、N-アシルアミノ酸、リン酸モノ又はジエステル、スルホコハク酸エステル等が挙げられる。アルキルエーテル硫酸塩としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩が挙げられる。これらアニオン界面活性剤のアニオン性基の対イオンとしては、ナトリウムイオン、カリウムイオン等のアルカリ金属イオン;カルシウムイオン、マグネシウムイオン等のアルカリ土類金属イオン;アンモニウムイオン;炭素数2又は3のアルカノール基を1~3個有するアルカノールアミン(例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等)が挙げられる。
本発明の皮膚洗浄料組成物中における成分(E)の含有量は、十分な洗浄効果を得る観点から、好ましくは0.95質量%以上、より好ましくは1質量%以上、更に好ましくは2質量%以上であり、また、洗浄時の良好な感触を得る観点から、好ましくは10質量%以下、より好ましくは8質量%以下、更に好ましくは5質量%以下である。
〔pH〕
本発明の皮膚洗浄料組成物の25℃におけるpHは、十分な洗浄効果を得る観点から、9以上であって、好ましくは9.2以上、より好ましくは9.4以上、更に好ましくは9.6以上であり、また、安定性及び安全性を確保する観点から、12.5以下であって、好ましくは11.5以下、より好ましくは11以下、更に好ましくは10以下である。
本発明の皮膚洗浄料組成物のpHを調整するには、成分(B)の含窒素化合物に相当するアルギニン、ヒドロキシアミンのほか、必要に応じて、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、クエン酸、コハク酸、乳酸、リンゴ酸等の有機酸;塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸;酸性アミノ酸、塩基性アミノ酸などのpH調整剤を適宜使用することができる。
〔その他の任意成分〕
本発明の皮膚洗浄料組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、更に、通常の皮膚洗浄剤に用いられる成分、例えば、成分(A)及び(D)以外の界面活性剤、保湿剤、炭化水素油、エステル油、エーテル油、植物油等の油性成分、抗炎症剤、防腐剤、キレート剤、増粘剤、塩類、パール化剤、スクラブ剤、冷感剤、色素、紫外線吸収剤、酸化防止剤、植物エキス等を含有することができる。
実施例1~53、比較例1~9
表1~8に示す皮膚洗浄料組成物を調製し、下記方法に従って、香り評価、生地臭評価を行った。なお、香料組成物としては、表9~19に示す香料組成物1~11を使用した。
(評価方法)
赤キャップ・ポリ中栓付きNo.6(55mL)の規格瓶に皮膚洗浄料20mLを入れ、5℃又は50℃の恒温槽中で28日間保存した。その後、室温に戻し、専門パネラー5名の協議によってヘッドスペースのガスについて下記の基準で生地臭強度と香りを評価し、その組み合わせによって総合評価を決定した。
(5℃保存品の香り評価)
A:トップノート(フローラル/フルーティ)の香り立ちが良い
B:トップノート(フローラル/フルーティ)の香り立ちが良くない
C:トップノート(フローラル/フルーティ)の香りが感じられない
(50℃保存品の生地臭(含窒素化合物臭)の強度)
0:無臭
1:とても弱い
2:弱い
3:はっきり感じる
4:強い
5:とても強い
(50℃保存品の香り評価)
1:トップノート(フローラル/フルーティ)をはっきり感じる
2:トップノート(フローラル/フルーティ)を弱く感じる
3:トップノート(フローラル/フルーティ)をはっきり感じるが劣化している
4:トップノート(フローラル/フルーティ)を感じない
(50℃保存品の総合評価)
A:生地臭強度が2以下、かつ香り評価が2以下
B:生地臭強度が2.5以下、かつ香り評価が3以下
C:生地臭強度が3以上、又は香り評価が4
(総合評価)
A:5℃保存品の香り評価、50℃保存品の総合評価がともにA
B:5℃保存品の香り評価、50℃保存品の総合評価の少なくとも一方がBで他方がAかB
C:50℃保存品の総合評価がC
Figure 2022135596000002
Figure 2022135596000003
Figure 2022135596000004
Figure 2022135596000005
Figure 2022135596000006
Figure 2022135596000007
Figure 2022135596000008
Figure 2022135596000009
*1:エマルゲン121-G(花王社製)
*2:HECダイセルSE850K(ダイセル社製)
*3:マーコート740(ルーブリゾール・アドバンスト・マテリアルズ社製)
*4:アミソフトLS-11(F)(味の素社製)
*5:ルナックL-98(花王社製)
*6:エマール227PH11K2(花王社製)
*7:エマルゲン320P(花王社製)
*8:マイドール10(花王社製)
*9:エマノーン1112(花王社製)
Figure 2022135596000010
Figure 2022135596000011
Figure 2022135596000012
Figure 2022135596000013
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Figure 2022135596000015
Figure 2022135596000016
Figure 2022135596000017
Figure 2022135596000018
Figure 2022135596000019
Figure 2022135596000020
香料組成物の処方例1~2
以下、本発明の皮膚洗浄料組成物に用いられる香料組成物の処方例を示す。処方例1及び2の香料組成物は、特に、それぞれ実施例1及び3の皮膚洗浄料組成物に好適に配合することができる。
Figure 2022135596000021
Figure 2022135596000022

Claims (13)

  1. 次の成分(A)、(B)、(C)及び(D):
    (A) ノニオン性界面活性剤 0.1質量%以上30質量%以下
    (B) 含窒素化合物 0.08質量%以上10質量%以下
    (C) 下記の(c1)、(c2)を含有する香料成分
    (c1) 水酸基を1個有し、C=O結合及びエステル結合のいずれも有さず、ClogPが1.5を超える香料化合物 0.002質量%以上1.5質量%以下
    (c2) カルボン酸エステル結合を1個有し、非フェノール性水酸基を有さず、ClogPが2以上の香料化合物 0.0001質量%以上1質量%以下
    (D) 水
    を含有し、
    成分(c1)の含有量と成分(c2)の含有量との質量比(c1)/(c2)が1.1以上21以下であり、25℃におけるpHが9以上12.5以下である、皮膚洗浄料組成物。
  2. さらに、成分(C)として、下記の成分(c3)を含み、成分(c1)の含有量と成分(c3)の含有量との質量比(c1)/(c3)が12以上100以下である、請求項1に記載の皮膚洗浄料組成物。
    (c3) アルデヒド基又はケトン基を1個有し、エステル結合及びアミド結合のいずれも有さず、ClogPが4.8を超える香料化合物 0.00022質量%以上0.022質量%以下
  3. 成分(B)の含窒素化合物が、アルギニン、ヒドロキシアミン、及びカチオン性高分子から選ばれる1種以上である請求項1又は2に記載の皮膚洗浄料組成物。
  4. ヒドロキシアミンが下記の一般式(1)で表される化合物である請求項3に記載の皮膚洗浄料組成物。
    Figure 2022135596000023
    〔式中、R1、R2、及びR3は、それぞれ独立に、炭素数1~5のアルキル基、又は炭素数1~5のヒドロキシアルキル基を示し、R4は、水素原子、又は炭素数1~5のアルキル基、又は炭素数1~5のヒドロキシアルキル基を示す。〕
  5. 一般式(1)で表されるヒドロキシアミンが、以下の化合物からなる群より選ばれる1種以上である請求項4に記載の皮膚洗浄料組成物。
    2-アミノ-2-ヒドロキシメチル-1,3-プロパンジオール(Tris)
    2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール(AMP)
    2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール(AMPD)
  6. カチオン性高分子が、カチオン化ヒドロキシアルキルセルロース、第4級化ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリル酸塩重合体、及びジアリル第4級アンモニウム塩重合体からなる群より選ばれる1種以上である、請求項3に記載の皮膚洗浄料組成物。
  7. 成分(c1)が、ボルネオール、イソボルネオール、オイゲノール、フェンキルアルコール、3,7-ジメチル-オクタン-3-オール、(E)-4-メチルデカ-3-エン-5-オール、(E)-2-エチル-4-(2,2,3-トリメチル-1-シクロペンタ-3-エニル)ブタ-2-エン-1-オール、及び(E)-2-メチル-4-(2,2,3-トリメチル-1-シクロペンタ-3-エニル)ブタ-2-エン-1-オール(Sandalmysore core)からなる群より選ばれる1種以上である、請求項1~6のいずれか1項に記載の皮膚洗浄料組成物。
  8. 成分(c2)が、ベンジルサリシレート、ゲラニルアセテート、フェニルエチルフェニルアセテート、2-メチル-4-フェニル-2-ブチルアセテート、2-tert-ブチルシクロヘキシルアセテート、(2-tert-ブチルシクロヘキシル)エチルカルボネート、エチル-トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン-2-カルボキシレート、及びγ-ウンデカラクトンからなる群より選ばれる1種以上である、請求項1~7のいずれか1項に記載の皮膚洗浄料組成物。
  9. 成分(c3)が、ネクタリル、及びヘキシルシンナミックアルデヒドからなる群より選ばれる1種以上である、請求項2~8のいずれか1項に記載の皮膚洗浄料組成物。
  10. さらに、成分(C)として、下記の成分(c4)を含む、請求項1~9のいずれか1項に記載の皮膚洗浄料組成物。
    (c4) アルデヒド基又はケトン基を1個有し、エステル結合及びアミド結合のいずれも有さず、ClogPが1.48以上4.8以下である香料化合物 0.00038質量%以上0.038質量%以下
  11. 成分(c4)が、β-イオノン、ダマスコン、cis-ジャスモン、トリプラール、ラズベリーケトン、及び1,1,2,3,3-ペンタメチル-2,5,6,7-テトラヒドロインデン-4-オンからなる群より選ばれる1種以上である、請求項10に記載の皮膚洗浄料組成物。
  12. 更に成分(E)として、アニオン性界面活性剤を含有する請求項1~11のいずれか1項に記載の皮膚洗浄料組成物。
  13. 成分(E)の含有量が、0.95質量%以上10質量%以下である請求項12に記載の皮膚洗浄料組成物。
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