JP2022134819A - 車両制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車線変更が中断される際に生成される車線変更中断経路の終点を、中断された地点に応じて変化させる車両制御装置を得る。【解決手段】自車環境認識部31により自車両の挙動を認識し、周辺環境認識部32により自車両周辺の他車両を認識して、この自車両の挙動および他車両の挙動に基づき、経路切替判定部33により、自車両が走行する経路の切替の可否を判定するとともに、自車線から隣接車線への車線変更の中断が判定された際、車線変更の中断が判定された地点を始点とし自車線を終点とする車線変更中断経路の終点の位置を算出するための中断経路ゲイン値を経路ゲイン値作成部34によって作成したのち、経路生成部35により、中断経路ゲイン値を用いて車線変更中断経路を生成して、車両制御部21により、車線変更中断経路に自車両を追従させるようにした。【選択図】図1

Description

本願は、車両制御装置に関するものである。
従来の車両制御装置では、車両の自動運転による車線変更を実現するために、自車両が自車線を走行している状況において、隣接車線を走行している車両(すなわち、他車両)の有無を確認して、自車線から隣接車線へ車線変更する経路(すなわち、車線変更経路)を生成し、車両がこの車線変更経路に追従するように車両を制御(すなわち、車線変更制御)する。
このとき、隣接車線に他車両が有り、かつ、自車両が他車両に衝突する蓋然性が高い(すなわち、不許可条件がある)場合は、車線変更制御を実施せず、また、隣接車線に他車両が無い、または、自車両が他車両に衝突する蓋然性が低い(すなわち、不許可条件がない)場合は、車線変更制御を実施するようになっている。
この従来の車両制御装置では、車線変更制御の開始後に不許可条件が成立したときの自車両の制御について考慮されていなかった。
これに対して、特許文献1には、車線変更制御の開始後に不許可条件が成立したときに、車両を適切に制御できる車線変更支援装置が記載されている。
特許文献1では、車線変更制御の開始後に不許可条件が成立したときに、車線変更を中断するような経路(すなわち、車線変更中断経路)を生成し、この生成した車線変更中断経路に追従して、元々走行していた自車線に戻るように車両を制御する。
特許文献1では、車線変更中断経路の生成に関して、不許可条件が成立したタイミングで、まず、自車両のヨー角が車線変更制御開始時のヨー角に近い値になる、すなわち、ゼロに近い値(すなわち、車線に平行)になるように車両を制御(すなわち、ヨー角戻し制御)する。
次に、ヨー角戻し制御が終了した後に、このヨー角戻し制御が終了した地点から自車線中央の地点への車線変更中断経路を生成し、この生成した車線変更中断経路に追従するように自車両を制御することで、自車両の乗車員が違和感を覚え難い車両制御を実現している。
特開2018-203101号公報(第3~6頁、第6図)
特許文献1では、車線変更経路から車線変更中断経路に切り替える際に、ヨー角戻し制御を適用することで、自車両の乗車員が違和感を覚え難い車両制御を実現することができる。
しかしながら、ヨー角戻し制御を終了した地点から自車線中央の地点への車線変更中断経路が、車線変更が中断された地点に応じて、その終点が変更可能になっていないという問題があった。
本願は、上記のような課題を解決するための技術を開示するものであり、車線変更が中断される際に生成される車線変更中断経路の終点を、中断された地点に応じて変化させる車両制御装置を提供することを目的とする。
本願に開示される車両制御装置は、自車両の挙動を認識する自車両挙動認識部、他車両の挙動を認識する他車両挙動認識部、自車両挙動認識部によって認識された自車両の挙動および他車両挙動認識部によって認識された他車両の挙動に基づき、自車両が走行する経路の切替の可否を判定する経路切替判定部、自車線から隣接車線への車線変更が中断される際、車線変更の中断が判定された地点を始点とし自車線を終点とする車線変更中断経路の終点の位置を算出するために、車線変更の始点から車線変更の中断が判定された地点までの距離に基づく係数である中断経路ゲイン値を作成する経路ゲイン値作成部、車線変更の際に自車両が追従する車線変更経路および中断経路ゲイン値を用いて車線変更中断経路を生成する経路生成部、車線変更経路に自車両を追従させる車線変更制御と、車線変更中断経路に自車両を追従させる車線変更中断制御とを含む車両制御部を備えたものである。
本願に開示される車両制御装置によれば、車線変更が中断される際に生成される車線変更中断経路の終点を、中断された地点に応じて変化させることができる。
実施の形態1による車両制御装置の概略構成を示すブロック図である。 実施の形態1による車両制御装置の車線変更経路と車線変更中断経路の関係を示す説明図である。 実施の形態1による車両制御装置の動作を示すフローチャートである。 実施の形態1による車両制御装置の車線変更経路のグラフを示す図である。 実施の形態1による車両制御装置の車線変更中断経路と中断経路ゲイン値の関係を示す図である。 実施の形態2による車両制御装置の動作を示すフローチャートである。 実施の形態3による車両制御装置の動作を示すフローチャートである。 実施の形態3による車両制御装置の自車両と隣接車線の他車両との位置と速度の関係を示す図である。 実施の形態4による車両制御装置の動作を示すフローチャートである。 実施の形態4による車両制御装置の車線変更経路と車線変更中断経路と車線変更中断中止経路の関係を示す図である。 実施の形態1~実施の形態4による車両制御装置のハードウェア構成を示す図である。
なお、以下の実施の形態の説明に用いる図面は概略的に示されるものであり、説明の便宜のため、適宜、構成の省略、または、構成の簡略化がなされたものである。
また、異なる図面にそれぞれ示される構成などの大きさおよび位置の相互関係は、必ずしも正確に記載されるものではなく、適宜変更され得るものである。
実施の形態1.
<概要>
実施の形態1は、自車両に対して、自車線から隣接車線への車線変更制御中に、車線変更の中断が判定され、自車両が車線変更中断経路を追従する際のものである。
この際に、自車両のドライバーが車線変更を中断する指示を出した地点に応じて、車線変更を中断した地点から自車線への車線変更中断経路の終端地点を変更し、この変更した車線変更中断経路に追従するように自車両を制御するものである。
また、自車両のドライバーが車線変更を中断する指示を出した地点が、自車線と隣接車線の間の区分線を超えている場合、車線変更の中断を実施しないと判定し、自車線から隣接車線への車線変更制御を継続するようにしている。
<構成>
図1は、実施の形態1による車両制御装置の概略構成を示すブロック図である。
図1において、車両制御装置20は、車両10に搭載され、後述する経路生成装置30および車両制御部21を有し、自車線から隣接車線への車線変更を自動で実施できるように制御する。
車両制御部21は、経路生成装置30によって生成された経路に追従する走行を実現するべく、車両10を制御する。すなわち、経路生成装置30によって生成された経路に基づいて、目標車速および目標舵角を算出し、車速指令を、車両機器、例えばACC(Adaptive Cruise Control)コントローラ、EPS(Electric Power Steering、電動パワーステアリング)コントローラなどに送信し、車両の制御を行う。
実施の形態1における車両制御部21は、車線追従制御と車線変更制御と車線変更中断制御を行う。各制御の詳細については、後述する。
経路生成装置30は、次のように構成されている。
自車環境認識部31(自車両挙動認識部)は、車速センサ、加速度センサ、ヨーレートセンサなどの車両10の運動状態を表す物理量を計測する機器、および測位センサなどの車両10の位置を計測する機器から、情報を取得する。
周辺環境認識部32(他車両挙動認識部)は、ミリ波レーダー、カメラ、LiDAR(Light detection and ranging)、バックカメラなどの機器から、自車両の前後左右方向の所定領域内の車両および障害物などの速度、位置、距離および区分線情報などの情報を取得する。
経路切替判定部33は、自車両が車両制御部21によって制御され、後述する経路生成部35により生成された経路を走行しているときに、経路を切り替えるべき事象が生じたか否かを監視し、経路を切り替えると判定された場合に、経路生成部35に経路を新たに生成するように指示を行う。
ここで、経路を切り替えるべき事象とは、例えば、車線変更制御中に、隣接車線の自車両前方を走行している他車両が減速してくる場合などである。このとき、車線変更制御を続けると、自車両の前方を走行している他車両に衝突する可能性があるため、隣接車線への車線変更制御を中断し、他車両を避ける制御をするための経路に切り替える必要がある。
実施の形態1における経路切替判定部33は、車線追従制御から車線変更制御への切り替えと、車線変更制御から車線変更中断制御への切り替えと、車線変更中断経路から車線追従制御への切り替えの判定を行う。
経路ゲイン値作成部34は、経路生成部35により生成する経路のパラメータである経路ゲイン値を作成する。経路ゲイン値については、図2で後述する。
経路生成部35は、車両制御部21によって自車両を追従制御させる対象になる経路を生成する。
すなわち、自車環境認識部31により取得された自車位置情報と、周辺環境認識部32により取得された区分線情報などを用いて、自車位置から目標地点までの経路を算出する。
実施の形態1の経路生成部35は、車線追従経路と、車線変更経路と、車線変更中断経路を生成する。
なお、車線変更経路と車線変更中断経路の詳細については、後述する。
図2は、実施の形態1による車両制御装置の車線変更経路と車線変更中断経路の関係を示す説明図である。
図2においては、車線の自車両の進行方向をx座標、車線の幅方向をy座標として、車線変更経路41と、車線変更中断経路42とが示されている。
各経路の始点と終点は、それぞれ、車線変更経路41の始点41s、車線変更経路41の終点41e、車線変更中断経路42の始点42s、車線変更中断経路42の終点42eである。それぞれの終点を、終端地点と呼ぶこともある。
車線については、区分線L1と区分線L2の間が自車線、区分線L2と区分線L3の間が隣接車線である。車線変更経路41の始点41sは自車線中央Eo上に、車線変更経路41の終点41eは隣接車線中央No上にある。
また、車線変更中断経路42の始点42sは、車線変更経路41上に、車線変更中断経路42の終点42eは、自車線中央Eo上にある。
また、車線変更中断経路42の、横偏差すなわちy座標が一番大きいピーク位置を42Pで示している。
ここで、経路ゲイン値作成部34によって作成される経路ゲイン値について説明する。
図2の、車線変更中断経路42の始点42sのx座標をxとする。このxは、車線変更経路41の始点41sから車線変更中断経路42の始点42sまでの距離を示している。
また、車線変更中断経路42の終点42eのx座標をkxとする。kxは、車線変更経路41の始点41sから車線変更中断経路42の終点42eまでの距離である。
実施の形態1では、このkのことを経路ゲイン値と呼ぶ。kを変化させることで、車線変更中断経路42の終端地点を変えることができる。kは0より大きい整数であり、本実施の形態1では、2以上の値を設定する。
実施の形態1の経路ゲイン値作成部34は、中断経路ゲイン値を作成し、この作成された中断経路ゲイン値は、経路生成部35によって車線変更中断経路の生成に用いられる。
図4は、実施の形態1による車両制御装置の車線変更経路のグラフを示す図である。
図4において、座標は、自車線中央Eoのy座標を0とし、車線変更経路41の終端地点となる隣接車線中央Noの座標を(1,1)として正規化している。
座標(0,0)と座標(1,1)における自車線中央Eoと隣接車線中央Noについて、車線変更経路41の始点と終点を、2次の微分係数まで滑らかに接続する必要がある。
図5は、実施の形態1による車両制御装置の車線変更中断経路と中断経路ゲイン値の関係を示す図である。
図5において、符号41、42は図2におけるものと同一のものである。図5では、車線変更中断経路42を、中断経路ゲイン値に応じて複数示している。ここで、xの係数、つまり図5における2、3、4が中断経路ゲイン値である。中断経路ゲイン値は、0以上の整数で示される。
図5(a)は、自車線中央Eoのy座標を0として、車線変更中断経路の始点42sが、x=0に近い位置の場合の経路を示す図、図5(b)は、車線変更中断経路の始点42sが、図5(a)に比べて、車線変更経路41と区分線L2との交点に近い位置の場合の経路を示す図である。
<動作>
次に、動作について説明する。
実施の形態1による車両制御装置20の動作について、図3のフローチャートを用いて説明する。
まず前提として、実施の形態1では、自車両は、自動運転が可能な車両で、自車線もしくは隣接車線を車線追従制御により自動走行している状態として説明する。
すなわち、実施の形態1による車両制御装置20の動作は、自車両が自車線もしくは隣接車線を車線追従制御により自動走行している状態で開始し、自車線もしくは隣接車線を車線追従制御により自動走行する状態で終了する。
なお、隣接車線は、自車両が車線変更を実施する側の車線であるとする。
また、以下の説明における自車両と他車両の位置について、実施の形態1では、車両の前輪タイヤの軸中心を自車両または他車両の位置、と定義する。ただし、位置を示す車体の箇所は、車両の重心位置など他にもあり、この限りではない。
実施の形態1では、例えば、自車両が区分線を跨いだとき、という場合、自車両の前輪タイヤの軸中心が区分線を跨いだとき、ということになる。
ステップS101において、自車両は、自車線を車線追従制御で自動走行している状態である。車両制御部21が、自車両に対して車線追従制御を実施している。
続いて、ステップS102に進む。
ステップS102において、自車両のドライバーが、車線変更の指示をしたか否かを判定する。この判定は、車両制御部21によって行われ、ドライバーが車線変更の指示をしたと判定した場合、自車両の制御を車線追従制御から車線変更制御に切り替える。
例えば、車両制御装置20に、ウィンカー動作により車線変更を実施するシステムが組み込まれている場合、ドライバーのウィンカー操作を車線変更の指示とする。
また、例えば、音声認識により車線変更の指示を実施するシステムが組み込まれている場合、ドライバーの発言、例えば、「右車線に車線変更して」などを車線変更の指示とする。
ドライバーが車線変更の指示をする具体的な手段については、これらの限りではない。
ドライバーからの車線変更指示は、車両機器、例えば、ウィンカー、ナビゲーションなどにより、車両制御部21に信号が送られる。自車両から右側の隣接車線に車線変更をする場合は、例えば、ウィンカーを右に動作させる。
ステップS102において、ドライバーが、車線変更の指示をした場合は、ステップS103に進む。ドライバーが、車線変更の指示をしない場合は、ステップS101に戻る。
ステップS103では、周辺環境認識部32により、ミリ波レーダー、カメラ、LiDARなどを用いて、隣接車線に他車両が走行しているか否かを判定する。ミリ波レーダーなどで検知できる範囲内に他車両が存在していなければ、隣接車線に他車両は走行していないものとする。
ステップS103において、隣接車線に他車両が走行していない場合は、ステップS106に進む。他車両が走行している場合は、ステップS104に進む。
ステップS104では、隣接車線に他車両が走行し、かつ、自車両が隣接車線に車線変更する場合に、他車両が自車両と衝突する可能性が高い車間距離で走行している場合、自車両を減速または加速して、隣接車線を走行している他車両との距離を一定以上空ける。
例えば、自車両が、他車両よりも速度が大きい場合は、加速する制御を行い、他車両との距離を空ける。
また、例えば、自車両が、他車両よりも速度が小さい場合は、減速する制御を行い、他車両との距離を空ける。距離の算出については、ステップS105で説明する。
続いて、ステップS105に進む。
ステップS105では、自車両と、隣接車線を走行している他車両との車間距離が一定以上か、すなわち、自車両が、隣接車線に車線変更するのに十分な距離が空いているかどうかを判定する。
この判定には、隣接車線の前方を走行している他車両、すなわち、前側方車両と、隣接車線の後方を走行している他車両、すなわち、後側方車両について、自車両との車間距離の算出結果を用いる。
まず、自車両と前側方車両との十分な車間距離Dsafe_f、自車両と後側方車両との十分な車間距離Dsafe_rを、それぞれ、例えば、自車両が現在の車速で2秒間進む距離と車体長さの合計と定義する。
続いて、自車両と前側方車両の現在の車間距離をDf1、t秒後の自車両と前側方車両の車間距離をDf2、自車両と後側方車両の現在の車間距離をDr1、t秒後の自車両と後側方車両の車間距離をDr2とする。tは、車線変更開始から終了までの時刻を示し、例えば、3秒とする。
隣接車線に前側方車両もしくは後側方車両が走行している場合、Df1、Df2、Dr1、Dr2それぞれが、Dsafe_fもしくはDsafe_rより大きい場合、自車両と他車両との車間距離が十分な車間距離である、とする。比較は、fとrの符号が同じもので行う。
ステップS105において、自車両と他車両が十分な車間距離以下である場合は、ステップS104に戻る。十分な車間距離より大きい場合は、ステップS106に進む。
ステップS106においては、経路生成部35が、車両制御部21が自車両を隣接車線に車線変更するように追従制御するための車線変更経路を生成する。以降、自車両が隣接車線へ車線変更するときの経路を車線変更経路と呼ぶ。
車線変更経路は、車線変更を開始した地点、すなわち、例えば、ステップS105にて、自車両と隣接車線の他車両との車間距離が一定以上空いて、車両制御部21が車線変更制御を実施した地点から、車線変更先の隣接車線中央の目標地点、を結ぶ5次多項式で算出する。
以下、5次多項式で表される車線変更経路について説明する。
車線変更経路をf(x)とすると、式(1)のように表される。
Figure 2022134819000002
図4に示した、車線変更経路41のグラフでは、座標(0,0)と座標(1,1)における自車線中央Eoと隣接車線中央Noについて、車線変更経路41の始点41sと終点41eを、2次の微分係数まで滑らかに接続することが必要であるため、式(2)の条件を満たす。
Figure 2022134819000003
以上から、車線変更経路f(x)を求めると、式(3)となる。式(3)は、図4に示すとおり、座標を正規化したときの式であるため、実際は、車線幅と車線変更に必要な距離に応じて、係数を調整する必要がある。
Figure 2022134819000004
例えば、車線幅、すなわち、図4における車線変更経路のy座標0から1の実際の長さをW、車線変更に必要な距離、すなわち、図4における車線変更経路41のx座標0から1の実際の距離をLとすると、式(4)のように計算できる。
Figure 2022134819000005
続いて、ステップS107に進む。
ステップS107では、車両制御部21が、ステップS106で生成された車線変更経路に追従するように自車両を制御、すなわち車線変更制御を実施する。
続いて、ステップS108に進む。
ステップS108では、自車両が、自車線と車線変更を実施する側の隣接車線との間の区分線L2を跨いだか否かを判定する。
自車両が、区分線L2を跨いだか否かは、車両制御部21が、自車環境認識部31と周辺環境認識部32により得られた情報を基に判定する。
ステップS108において、自車両が自車両と隣接車線の間の区分線L2を跨いだ場合は、ステップS115に進む。区分線L2を跨いでいない場合は、ステップS109に進む。
ステップS109では、経路切替判定部33が、車線変更制御を中断する事象が生じたか否かを判定する。
実施の形態1における車線変更制御を中断する事象とは、例えば、ドライバーのウィンカー操作である。例えば、自車両を、右側の隣接車線に対して車線変更制御する場合、ドライバーがウィンカーを右にオンした時点で車線変更制御を開始し、車線変更制御中はウィンカーを右にオンにした状態を継続する。そして、車線変更制御中にウィンカーをオフにすると、車線変更を中断する事象が生じたと判定する。
なお、ウィンカー操作以外の方法で、車線変更の中断を指示するようなシステムであってもよいが、実施の形態1ではウィンカー操作により車線変更を中断するものとする。
ステップS109において、車線変更の中断指示を実施した場合は、ステップS110に進む。車線変更の中断指示を実施しない場合は、ステップS107に戻る。
ステップS110では、車線変更を中断したときの自車両の位置に応じて、中断経路ゲイン値を決定する。
ここで、中断経路ゲイン値について、図5を用いて説明する。
図5に示されるように、車線変更中断経路42の始点42sの位置によって、車線変更中断経路42の曲率具合が大きく異なる。車線変更中断経路42の終端地点42eのx座標が大きい、すなわち、中断経路ゲイン値が大きい方が、自車線中央に向けて緩やかに制御することができる。
しかし、車線変更を中断するタイミングが遅い、すなわち、車線変更中断経路42の始点42sが、車線変更経路41と区分線L2との交点のx座標に近いと、車線変更中断経路42が、区分線L2をはみ出してしまう。
したがって、実施の形態1では、車線変更中断経路42の始点42sに応じて、車線変更中断経路42の終端地点42e、すなわち、中断経路ゲイン値を変更する。
例えば、車線変更経路41の始点41sのx座標と、車線変更経路41と区分線L2の交点のx座標をあらかじめ決めた値で等分し、車線変更中断経路42の始点42sが、等分した範囲のどこに位置するかにより、中断経路ゲイン値を決める。
一例として、10等分する場合に、車線変更中断経路42の始点42sが、10等分されたうちの4~5の範囲であった場合、中断経路ゲイン値を5とする。
また、車線変更中断経路42の始点42sが、10等分されたうちの2~3の範囲であった場合、中断経路ゲイン値を7とする。
また、車線変更中断経路42の始点42sが、10等分されたうちの7~8の範囲であった場合、中断経路ゲイン値は2とする。
このように、逆比率の中断経路ゲイン値を設定しておくように決めておく。ただし、中断経路ゲイン値は、2以上の値が設定されるようにしておく。
また、車線変更中断経路42の始点42sに応じた、中断経路ゲイン値の決め方は、この例のように、距離を等分して離散的に決める方法の他に、始点42sに応じて、連続的に決めるなど、この例に限らない。
次に、車線変更中断経路42の始点42sが、車線変更経路41と区分線L2との交点よりも、x座標が小さいときに、車線変更中断経路42が区分線L2を跨いだ経路となってしまう場合、すなわち、例えば、図5(b)の中断経路ゲイン値が3の場合について、説明する。
この場合、ステップS105において、隣接車線の他車両との車間距離は、十分空いていると判断されているため、他車両と衝突する可能性は無く、車線変更中断経路42が区分線L2を跨いだ経路となってしまう中断経路ゲイン値であっても、実施の形態1では問題ない。
続いて、ステップS111に進む。
ステップS111は、ステップS110にて決定した中断経路ゲイン値を用いて、経路生成部35により、車線変更中断経路を生成する。
ここで、車線変更中断経路の生成方法について説明する。
車線変更制御を中断した地点と、自車線中央の点とを滑らかに接続する車線変更中断経路を生成する。ステップS106に示した車線変更経路と同様、始点と終点を2次の微分係数まで滑らかに接続することを考える。
実施の形態1では、車線変更中断経路をg(x)とし、車線変更経路と同様、式(5)に示す5次多項式で表す。
実施の形態1では、正規化された車線変更経路、すなわち、式(3)を用いて車線変更中断経路を計算する。
Figure 2022134819000006
式(5)の5次多項式が満たす条件は、式(3)との接続が2次の微分係数まで滑らかであることと、自車線中央の点との接続が、2次の微分係数まで滑らかであることである。
したがって、以下の式(6)に示す6つの条件となる。なお、kは、図2に示すkのことで、経路ゲイン値を表す。
Figure 2022134819000007
つまり、式(5)の係数cは、式(7)の解となる。
Figure 2022134819000008
ただし、上記の計算方法では、車線変更中断時に、式(7)に示す6×6行列で表される連立方程式の解を求める必要があるため、演算負荷が大きい。
そのため、座標変換を行うことで、演算負荷を小さくすることを考える。
式(6)、式(7)の計算方法では、図2に示す座標系、すなわち、車線変更中断経路42の始点42sのx座標をx、車線変更中断経路42の終点42eのx座標をkxとしていた。以下の計算方法では、42sをX=0、42eをX=1となるようなX軸を定義して計算する。
このときの座標変換は、式(8)で表される。以降、式(8)の右辺第一項のxの係数をpとして計算する。
Figure 2022134819000009
つまり、座標変換後の車線変更中断経路は、式(9)に示す5次多項式で表される。
Figure 2022134819000010
このとき、式(9)が満たす条件は、経路の始点と終点を2次の微分係数まで滑らか接続することであるため、式(10)に示す6つの条件となる。
Figure 2022134819000011
ただし、式(11)に示す2つの条件も満たす必要がある。
Figure 2022134819000012
式(10)と式(11)について、行列で表すと、式(12)のように書くことができる。
Figure 2022134819000013
X=0における境界条件、すなわち、式(12)の行列の上3行から、式(13)の3つの式が得られる。係数c2、c1、c0は、式(13)にxとpの値を代入することで求められる。
Figure 2022134819000014
また、式(12)の行列の下3行を計算することで、式(14)が得られ、さらに、式(14)の左辺係数行列の逆行列を左から両辺に乗算することで、式(15)のように係数c5、c4、c3が求められる。係数c2、c1、c0は、式(13)より求められている。つまり、係数c5、c4、c3も一意に決まる。
Figure 2022134819000015
Figure 2022134819000016
以上により、6×6行列の連立方程式を解く必要があった計算を、座標変換により、連立方程式を解くことなく、式(15)で示される3×3行列から、簡単に式(9)で表される車線変更中断経路g(x)の係数を求めることができ、演算負荷を低減できる。
本ステップS111では、正規化した車線変更経路、式(3)を用いて車線変更中断経路を計算したが、実際は、式(4)のように実距離を用いて計算した車線変更経路を用いて車線変更中断経路を計算する。
続いて、ステップS112に進む。
ステップS112では、車両制御部21により、ステップS111で生成された車線変更中断経路に対して、自車両を追従するよう制御する。
続いて、ステップS113に進む。
ステップS113では、自車両が、自車線中央を走行しているかどうかを判定する。自車環境認識部31と周辺環境認識部32から得られた情報に基づき、車両制御部21により、自車両の位置を判定する。
ステップS113において、自車両が、自車線中央を走行している、すなわち、車線変更中断制御を完了した場合、ステップS114に進む。
自車線中央を走行していない、すなわち、まだ車線変更中断経路上を走行している場合、ステップS112に戻る。
ステップS114では、ステップS101と同様に、車両制御部21によって、自車両を自車線で車線追従制御する。
ステップS114にて、実施の形態1による車両制御装置20の処理フローは終了する。
ステップS115では、自車両が、車線変更制御中に自車線と隣接車線の間の区分線を跨いだため、車線変更制御を中断せず、車線変更制御を継続する。
区分線を跨いだ地点以降の車線変更経路上において、車線変更中断制御を実施すると、車線変更中断経路が隣接車線側により大きく侵入することになり、他車両が走行していない状況においては、ドライバーにとって不自然な挙動となる。
また、自車線もしくは隣接車線に他車両が走行している状況においては、他車両に対して、不安を煽る挙動となる。
このため、実施の形態1では、車線変更制御中において、自車両が区分線を跨いだ地点以降では、車線変更の中断を実施するべきではないとする。
続いて、ステップS116に進む。
ステップS116では、自車両が、隣接車線中央を走行しているかどうかを判定する。自車環境認識部31と周辺環境認識部32から得られた情報に基づき、車両制御部21により、自車両の位置を判定する。
ステップS116において、自車両が、隣接車線中央を走行している、すなわち、車線変更制御を完了した場合、ステップS117に進む。
自車両が、隣接車線中央を走行していない、すなわち、まだ車線変更経路上を走行している場合には、ステップS115に戻る。
ステップS117では、ステップS101と同様に、車両制御部21により、自車両を隣接車線で車線追従制御する。
ステップS117にて、実施の形態1による車両制御装置20の処理フローは終了する。
<効果>
実施の形態1によれば、自車両のドライバーが車線変更を中断する指示を出した地点に応じて、車線変更を中断した地点から自車線への車線変更中断経路の終端地点を変更した車線変更中断経路に追従するように自車両を制御することにより、車線変更中断経路を緩やかに走行でき、自車両のドライバフィーリングが良い制御を実施することができる。
実施の形態2.
<概要>
実施の形態2は、自車両に対して、自車線から隣接車線への車線変更制御中に、車線変更の中断が判定され、自車両が車線変更中断経路を追従する際におけるものである。
自車両のドライバーが車線変更を中断する指示を出した地点と、車線変更中断経路の横偏差変化量と、車線変更中断経路に追従するときの自車両の加速度およびジャークとを算出する。
そして、指示を出した地点と、算出された横偏差変化量と加速度およびジャークに応じて、中断経路ゲイン値を決定し、車線変更を中断した地点から自車線への車線変更中断経路の終端地点を変更した車線変更中断経路に追従するように自車両を制御する。
<構成>
実施の形態2の構成は、実施の形態1の構成と同一である。
以下には、実施の形態1との内容に差分がある経路ゲイン値作成部34について、実施の形態1と内容が異なる部分のみについて説明する。
経路ゲイン値作成部34は、経路生成部35により経路ゲイン値を変更して生成された車線変更中断経路に対して、車線変更中断経路の横偏差変化量と、自車両が車線変更中断経路を走行するときの加速度およびジャークとを算出する。
そして、横偏差変化量が閾値以下、かつ、加速度およびジャークの少なくとも一方が、閾値以下になるような中断経路ゲイン値を決定する。
<動作>
次に、動作について説明する。
図6のフローチャートを用いて、実施の形態2による車両制御装置20の動作について説明する。
図6は、実施の形態1の動作を示す図3のステップS110を、ステップS201~ステップS204に入れ替えたものである。
以下、図6のステップS201~ステップS204について説明する。
ステップS109の処理完了後、ステップS201に進む。
ステップS201では、車線変更中断経路の横偏差変化量を算出する。横偏差とは、y座標方向の変位のことである。
図5(b)を用いて説明する。図5(b)は、同じ車線変更中断経路の同じ始点、x座標=xから、異なる中断経路ゲイン値、図の例では、2と3で、車線変更中断経路42を生成したものを示している。ここで、xは、ステップS109にて車線変更制御の中断を指示したときのx座標である。
横偏差変化量について、中断経路ゲイン値ごとの車線変更中断経路42の傾きを計算する。図5(b)の中断経路ゲイン値は、2と3の二種類だが、例えば、中断経路ゲイン値を1から5までの0.5刻みで生成した複数の車線変更中断経路について、それぞれの車線変更中断経路の各微小点の傾き、すなわち、横偏差変化量を求める。
なお、この5と0.5は、固定ではなく、あらかじめ決めた値としておく。
この手順により、中断経路ゲイン値ごとの、各車線変更中断経路42における横偏差変化量を計算する。横偏差変化量は、中断経路ゲイン値が大きいほど小さくなる。
続いて、ステップS202に進む。
ステップS202では、自車両が車線変更中断経路を追従するときの加速度を算出する。
加速度について、中断経路ゲイン値ごとに、自車両が車線変更中断経路の始点で走行していた車速で経路を追従するときの、各微小区間における横加速度を計算する。
横加速度は、y座標方向の加速度のことである。例えば、中断経路ゲイン値を1から5までの0.5刻みで生成した複数の車線変更中断経路について、自車両が車線変更中断経路の始点で走行していた車速、例えば、60km/hで、経路を追従するときの横加速度を計算する。
例えば、車線変更中断経路の任意の微小区間(x1、y1)と(x2、y2)をその速度で走行したときの加速度について、横方向の加速度、すなわち、横加速度を計算する。
この手順で、中断経路ゲイン値ごとの、各車線変更中断経路の各微小区間における横加速度を計算する。横加速度は、中断経路ゲイン値が大きいほど、小さくなる。
続いて、ステップS203に進む。
ステップS203では、自車両が車線変更中断経路を追従するときのジャークを算出する。
ジャークは、横加速度の変化量であり、ステップS203では、ステップS202により計算された横加速度の変化量を求める。
例えば、車線変更中断経路の任意の微小区間(x1、y1)と(x2、y2)における横加速度と、微小区間(x2、y2)と(x3、y3)における横加速度の変化量を求める。
この手順で、中断経路ゲイン値ごとの、各車線変更中断経路の各微小区間における横加速度の変化量、すなわちジャークを計算する。ジャークは、横加速度と同様、中断経路ゲイン値が大きいほど、小さくなる。
続いて、ステップS204に進む。
ステップS204では、ステップS201~ステップS203で算出された横偏差変化量と横加速度と横ジャークに基づき、中断経路ゲイン値を決定する。
今、車線変更制御を中断した位置のx座標xを始点として、複数の中断経路ゲイン値を用いて生成された複数の車線変更中断経路について、各微小区間における横偏差変化量と横加速度と横ジャークが求められている状態とする。このとき、横偏差変化量が閾値以下、かつ、横加速度と横ジャークの少なくとも一方が閾値以下となる中断経路ゲイン値を決定する。
ここで、中断経路ゲイン値の決め方は、例えば、各微小区間にて計算された横偏差変化量と横加速度と横ジャークについて、経路の始点から終点に移動したときの、横偏差変化量が閾値以下、かつ、横加速度と横ジャークの少なくとも一方が閾値以下となるときの中断経路ゲイン値とする。
また、例えば、経路の始点から終点に移動したときの、横偏差変化量の分散が閾値以下となるような中断経路ゲイン値、加速度の分散が閾値以下となるような中断経路ゲイン値、ジャークの分散が閾値以下となるような中断経路ゲイン値、をそれぞれ求め、それら3つの中断経路ゲイン値の平均値を中断経路ゲイン値としてもよい。
加速度とジャークのどちらかが閾値以下である場合は、閾値以下である方の中断経路ゲイン値を用いて、この中断経路ゲイン値と、横偏差変化量の分散が閾値以下のときの中断経路ゲイン値との、2つの中断経路ゲイン値の平均値としてもよい。
なお、閾値は、あらかじめ決めておくものとする。中断経路ゲイン値の決め方は、ここに例で示したが、これに限らない。
続いて、ステップS111に進む。
<効果>
実施の形態2によれば、自車両のドライバーが車線変更を中断する指示を出した地点と、車線変更中断経路の横偏差変化量と、車線変更中断経路に追従するときの自車両の加速度およびジャークを算出し、この地点と、算出された横偏差変化量と加速度およびジャークに応じて、中断経路ゲイン値を決定する。
そして、車線変更を中断した地点から自車線への車線変更中断経路の終端地点を変更した車線変更中断経路に追従するように自車両を制御することで、車線変更中断経路を緩やかに走行でき、自車両のドライバフィーリングが良い車両制御を実施することができる。
実施の形態3.
<概要>
実施の形態3は、自車両に対して、自車線から隣接車線への車線変更制御中に、車線変更の中断が判定され、自車両が車線変更中断経路を追従する際のものである。
車線変更の中断が判定されたときの他車両の挙動に加え、自車両から所定領域内で隣接車線の他車両を認識した地点と、車線変更中断経路の横偏差変化量と、車線変更中断経路に追従するときの自車両の加速度およびジャークを算出する。
他車両を認識した地点と他車両の挙動と、算出された横偏差変化量と加速度とジャークに応じて、中断経路ゲイン値を決定する。
そして、車線変更を中断した地点から自車線への車線変更中断経路の終端地点を変更した車線変更中断経路に追従するよう自車両を制御する。
例えば、隣接車線の前側方車両が減速して、車線変更中の自車両に近づいてくるときは、終端地点を自車両に近くした車線変更中断経路を生成して、自車線に戻る挙動を早める。
また、例えば、隣接車線の前側方車両が加速して、自車両から離れていくときは、終端地点を自車両から遠くした車線変更中断経路を生成して、自車線に戻る挙動を緩やかにする。
<構成>
実施の形態3の構成は、実施の形態1の構成と同一である。
以下では、実施の形態1との内容に差分がある経路ゲイン値作成部34について、実施の形態1と内容が異なる部分のみについて説明する。
実施の形態3における経路ゲイン値作成部34は、隣接車線の他車両の挙動に応じて、中断経路ゲイン値が取り得る範囲を決定する。
図8は、実施の形態3による車両制御装置の自車両と隣接車線の他車両との位置と速度の関係を示す図である。
図8(a)は、自車線を走行している自車両51と、隣接車線の前方を走行している、自車両51に最も近い他車両52、つまり前側方車両との、位置と速度を示す図である。
自車両51の車速をVego、他車両52の速度をVforward、現在の二者、つまり自車両51と他車両52の車間距離をD1とする。
図8(b)は、自車線を走行している自車両51と、隣接車線の後方を走行している、自車に最も近い他車両53、つまり後側方車両との、位置と速度を示す図である。
自車両51の車速をVego、他車両53の速度をVrear、現在の二者、つまり自車両51と他車両53の車間距離をD2とする。
<動作>
次に、動作について説明する。
図7を用いて、実施の形態3による車両制御装置20の動作について説明する。
図7は、図3のステップS108~ステップS111の間にステップS301~ステップS303、ステップS201~ステップS204を挿入したものである。
なお、ステップS201~ステップS204については、実施の形態2の図6における処理と同一の処理であり、その説明を省略する。
以下、実施の形態3に関係するステップS301~ステップS303について説明する。
ステップS108において、自車両が区分線を跨いでいない場合、ステップS301に進む。
ステップS301では、周辺環境認識部32が、ミリ波レーダー、カメラ、LiDARなどを用いて、隣接車線に他車両が走行しているか否かを判定する。ミリ波レーダーなどで検知できる範囲内に他車両が存在していなければ、隣接車線に他車両は走行していないと判定する。
ステップS301において、隣接車線に他車両が走行していない場合は、ステップS107に戻る。他車両が走行している場合は、ステップS302に進む。
ステップS302では、経路切替判定部33により、隣接車線の他車両の挙動に応じて車線変更の中断をするか否かを判定する。
ここで、判定する条件を、図8と以下の式を用いて説明する。
まず、自車両の前側方に車両が走行しているときに、車線変更制御の中断をするか否かを判定するための条件について、図8(a)を用いて説明する。
走行中、D1に示される距離が、式(16)に示される車線変更許可車間距離S以下であれば、二者が衝突する可能性が高いため、車線変更が許可されずに車線変更を中断するものと判定する。
逆に、D1が車線変更許可車間距離Sより大きければ、二者が衝突する可能性が低く、車線変更が許可されるため、車線変更の中断は実施しない、つまり車線変更を継続するものと判定する。
Figure 2022134819000017
式(16)の第一項は、t1秒後の、自車両51と他車両52の車間距離を示す。t1は、例えば、0.4秒などの固定値とする。
式(16)の第二項は、自車両がa(m/s^2)で減速し、他車両52の速度になるまでに進む距離を示す。aは、例えば3などの固定値とする。aが大きいほど、急減速となるため、ドライバーの不快感を低減させるように、あまり大きく設定しないことが望ましい。
また、他車両52の速度が、自車速よりも大きい場合は、式(16)の第二項は除いて、第一項と第三項のみで、車線変更許可車間距離Sを計算する。
式(16)の第三項は、他車両52の車速で、t2秒走行した場合の距離を示す。t2は、例えば、1秒などの固定値とする。
続いて、自車両51の後側方に車両が走行しているときに車線変更制御の中断をするか否かを判定するための条件については、上述の前側方車両の場合と同様であるため、その説明を省略する。
この場合に用いる式を、式(17)に示す。
Figure 2022134819000018
このときも上記と同様に、自車速が、他車両53の速度よりも大きい場合は、式(17)の第二項は除いて、第一項と第三項のみで、車線変更許可車間距離Sを計算する。
ステップS302において、自車両と他車両の車間距離と、車線変更許可車間距離Sの計算結果より、車線変更の中断が判定された場合は、ステップS303に進む。
車線変更の中断が判定されない場合は、ステップS107に戻る。
ステップS303では、他車両の挙動から中断経路ゲイン値の範囲を決定する。
自車両が車線変更制御中において、隣接車線を走行している他車両の挙動は、以下の4パターンである。
ただし、このとき、自車両が車線変更を開始する時点では、ステップS105にて隣接車線の他車両との車間距離は十分空いていることが前提である。この状態で、以下の4パターンが考えられる。
(1)隣接車線前方を走行している他車両52が減速し、後方を自車両51が走行していることに気づかず、そのまま減速してくる。
(2)隣接車線前方を走行している他車両52が減速してくるが、後方を自車両51が走行していることに気づいて、加速してくれる。
(3)隣接車線後方を走行している他車両53が加速し、そのまま加速してくる。
(4)隣接車線後方を走行している他車両53が加速してくるが、前方を自車両51が走行していることに気づいて、減速してくれる。
これらの4パターンについて、パターン(1)と(3)は、他車両が自車両に近づいてくる挙動を取るため、早めに車線変更を中断して自車線中央に戻る必要がある。すなわち、中断経路ゲイン値は小さくする必要がある。
一方、パターン(2)と(4)は、他車両が自車両から遠ざかる挙動を取るため、車線変更を中断して自車線中央に戻る経路は、緩やかに設定してよい。すなわち、中断経路ゲイン値は大きくてもよい。
ステップS303では、自車両が車線変更制御中に隣接車線の他車両が近づいてくる可能性がある場合、前方または後方の他車両と、自車両の相対速度で計算した車間距離の変化、すなわち、大きくなっていくか、小さくなっていくか、によって、中断経路ゲイン値の範囲を決める。
車間距離が小さくなっていく場合、例えば、中断経路ゲイン値は、2以上3未満までの範囲とし、車間距離が大きくなっていく場合、例えば、中断経路ゲイン値は、3以上の範囲とする、などとする。
続いて、ステップS201に進む。ステップS201以降については、ステップS303で決定された経路ゲイン値の範囲内で処理を実施する。
<効果>
実施の形態3によれば、車線変更の中断を判定したときの他車両の挙動、すなわち他車両の位置および速度を元にして、中断経路ゲイン値の範囲を決める。
そして、自車両から所定領域内に隣接車線の他車両を認識した地点と、車線変更中断経路の横偏差変化量と、車線変更中断経路に追従するときの自車両の加速度およびジャークを算出し、中断経路ゲイン値の範囲において、地点と横偏差変化量と加速度およびジャークに応じて、中断経路ゲイン値を決定する。
さらに、車線変更を中断した地点から自車線への車線変更中断経路の終端地点を変更した車線変更中断経路に追従するよう自車両を制御する。
これにより、他車両と衝突する可能性を抑え、かつ、自車両のドライバフィーリングが良い制御を実施することができる。
実施の形態4.
<概要>
実施の形態4は、自車両に対して、自車線から隣接車線への車線変更制御中に、車線変更の中断により、自車両が車線変更中断経路を追従しているとき、隣接車線の他車両の挙動から車線変更中断制御の中止が判定された場合のものである。
このとき、自車両が車線変更中断経路の所定範囲内に存在する場合に、車線変更中断制御を中止すると判定された地点から、隣接車線中央の地点への車線変更中断中止経路を生成し、車線変更中断中止経路に追従するよう自車両を制御する。
実施の形態4では、車線変更中断制御の中止が判定されたときの自車両の位置に応じて、車線変更中断中止経路の終端地点を変更する。
<構成>
実施の形態4の構成は、実施の形態1の構成と同一である。
以下では、実施の形態1との内容に差分がある経路切替判定部33と、経路ゲイン値作成部34と、経路生成部35と、車両制御部21とについて、実施の形態1と内容が異なる部分のみについて説明する。
実施の形態4の経路切替判定部33は、実施の形態1での車線追従制御から車線変更制御への切り替え、および車線変更制御から車線変更中断制御への切り替えに加え、車線変更中断制御から車線変更中断中止制御への切り替えと、車線変更中断中止制御から車線追従制御への切り替えの判定を行う。
実施の形態4の経路ゲイン値作成部34は、実施の形態1で作成された中断経路ゲイン値に加え、経路生成部35による車線変更中断中止経路の生成に用いられる中止経路ゲイン値を作成する。
実施の形態4の経路生成部35は、実施の形態1で作成された車線追従経路と、車線変更経路と、車線変更中断経路に加え、車線変更中断中止経路を生成する。
実施の形態4の車両制御部21は、実施の形態1で制御した車線追従制御と車線変更制御と車線変更中断制御に加え、車線変更中断中止制御を行う。
図10は、実施の形態4による車両制御装置の車線変更経路と車線変更中断経路と車線変更中断中止経路の関係を示す図である。
図10において、符号41、42は図2におけるものと同一のものである。図10では、図2に対して、車線変更中断中止経路43と、この経路の始点43s、終点43eを追加し、さらに車線変更中断経路の横偏差のピーク位置42Pを示している。
図10においては、自車両がx=0からx=42Pのx座標の区間を走行し、x=42Pを超えて走行していない場合に、車線変更中断制御を中止し、車線変更中断中止経路43が生成されている。
<動作>
次に、動作について説明する。
実施の形態4による車両制御装置20の動作について、図9を用いて説明する。
図9のフローは、図3のフローのステップS113からステップS112への遷移の間に、ステップS401、ステップS402を追加し、さらにステップS402から分岐して、ステップS403~ステップS407を追加したものである。
以下に、ステップS401~ステップS407について説明する。
ステップS113で、自車両が自車線中央を走行していない場合、ステップS401に進む。
ステップS401では、経路切替判定部33により、車線変更中断制御を中止する事象が生じたか否かを判定する。
実施の形態4における車線変更中断制御を中止する事象は、隣接車線を走行している他車両の挙動である。
例えば、車線変更制御中に、隣接車線の前側方に他車両が走行し、自車両と他車両の車間距離が小さいために車線変更中断制御に切り替えた際に、他車両が速度を上げたことで、自車両と他車両の車間距離が十分大きくなり、車線変更の中断を実施する必要が無くなった場合である。この場合に、隣接車線への車線変更を実施しても良いと判定されたとき、車線変更中断制御を中止する事象が生じたとする。
すなわち、車線変更中断制御を中止する事象は、他車両が速度を上げ、自車両と他車両の車間距離が十分大きくなった場合である。
ステップS401において、車線変更中断制御に対して、中止指示を実施した場合は、ステップS402に進む。車線変更中断制御に対して、中止指示を実施しない場合は、ステップS112に戻る。
ステップS402においては、自車両が車線変更中断経路のピーク位置42Pより手前を走行しているか否かを判定する。
車線変更中断経路のピーク位置42Pは、図10に示すとおりである。自車両がx=0からx=42Pのx座標の区間を走行しており、x=42Pを超えて走行していないことを判定する。
すなわち、図10で、自車両がx=0からx=42Pのx座標の区間を走行し、x=42Pを超えて走行していない場合には、自車両の位置が、車線変更中断経路上の自車線から隣接車線方向の最大横偏差を持つ地点を通り過ぎていない。
自車両の位置について、車線変更中断経路のピーク位置42Pを超えているか否かを判定する理由は、自車両がピーク位置42Pを超えてから車線変更中断中止経路を生成すると、車線変更中断を中止した地点のy座標に対して、車線変更中断中止経路のピーク位置のy座標が小さくなり、一旦、自車線中央側に膨らんだ経路になるためである。この場合は、横移動が大きくなるため、ドライバーのフィーリングが悪くなる。
一方、ピーク位置42Pの前に中止判定をすることで、車線変更中断経路から車線変更中断中止経路へ切り替える際の横移動が少なくなり、違和感なく車線変更中断中止経路に追従することができる。
ステップS402において、自車両が車線変更中断経路42のピーク位置42Pの手前を走行している場合は、ステップS403に進む。ピーク位置42Pを超えて走行している場合は、ステップS112に戻る。
ステップS403は、車線変更中断制御を中止した位置を元に、中止経路ゲイン値を決定する。
中止経路ゲイン値は、実施の形態1の図3のステップS110と同様の手順で求める。つまり、車線変更中断経路の始点42sのx座標と、車線変更中断経路のピーク位置42Pのx座標をあらかじめ決めた値で等分し、車線変更中断中止経路の始点43sが、この等分した範囲のどこに位置するかで、中止経路ゲイン値を決める。
例えば、10等分した場合、車線変更中断中止経路43の始点43sが10等分されたうちの4~5の範囲であった場合、中止経路ゲイン値は5とする。
また、車線変更中断中止経路43の始点43sが10等分されたうちの2~3の範囲であった場合、中止経路ゲイン値は7とする。
また、車線変更中断中止経路43の始点43sが10等分されたうちの7~8の範囲であった場合、中止経路ゲイン値は2とする。
このように、逆比率の中止経路ゲイン値を設定しておくように決めておく。ただし、中止経路ゲイン値は、2以上の値が設定されるようにしておく。
また、車線変更中断中止経路43の始点43sに応じた、中止経路ゲイン値の決め方は、上述の例のように、距離を等分して離散的に決める方法の他に、始点43sに応じて、連続的に決めるなど、この例に限らない。
続いて、ステップS404に進む。
ステップS404では、ステップS403により決定された中止経路ゲイン値を用いて、経路生成部35により、車線変更中断中止経路43を生成する。
車線変更中断中止経路43の始点、つまり、車線変更中断経路42上の車線変更中断制御を中止した地点と、車線変更中断中止経路43の終点、つまり、車線変更中断中止経路43と隣接車線中央との交点、の2点について、2次の微分係数まで滑らかに接続することを条件に5次多項式を求める。5次多項式の算出方法は、ステップS111と同様であるため、その説明を省略する。
続いて、ステップS405に進む。
ステップS405では、車両制御部21により、自車両を車線変更中断中止経路43に追従するように制御する。
続いて、ステップS406に進む。
ステップS406では、自車両が隣接車線中央を走行しているか否かを判定する。自車環境認識部31と周辺環境認識部32から得た情報から、車両制御部21により自車両の位置を判定する。
ステップS406において、自車両が隣接車線中央を走行している、すなわち、車線変更中断中止制御を完了した場合は、ステップS407に進む。
隣接車線中央を走行してない、すなわち、まだ車線変更中断中止経路43上を走行している場合は、ステップS405に戻る。
ステップS407では、ステップS101と同様、車両制御部21により、自車両を隣接車線で車線追従制御する。
ステップS407にて、実施の形態4による車両制御装置の動作フローは終了する。
<効果>
実施の形態4によれば、自車両が車線変更中断経路を追従しているとき、隣接車線の他車両の挙動から車線変更中断制御を中止すると判定された際のものである。
この際に、自車両が車線変更中断経路の所定範囲内に存在する場合、自車両の位置に応じて、車線変更中断制御を中止すると判定された地点から隣接車線の中央の地点への終端地点を変更した車線変更中断中止経路を生成する。
この生成された車線変更中断中止経路に追従するよう自車両を制御することで、自車両のドライバフィーリングが良い車線変更中断中止制御、すなわち車線変更制御を実施できることである。
なお、車両制御装置20および経路生成装置30は、ハードウェアの一例を図11に示すように、処理回路100および記憶装置101を有する。
処理回路100は、記憶装置101、外部のCD-ROM(Compact Disc Read only memory)、外部のDVD-ROM(digital versatile disk read only memory)、または、外部のフラッシュメモリなどに格納されたプログラムを実行するものであってもよい。
すなわち、処理回路100は、例えば、中央演算処理装置(CPU:central processing unit)、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュ―タ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP:digital signal processor)であってもよい。
ここで、記憶装置101は、例えば、ハードディスクドライブ(HDD:Hard disk drive)、ランダムアクセスメモリ(RAM:random access memory)、リードオンリーメモリ(ROM:read only memory)、フラッシュメモリ、EPROM(erasable programmable read only memory)およびEEPROM(electrically erasable programmable read-only memory)などの、揮発性または不揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスクまたはDVD(digital versatile disk)などを含むメモリ(記憶媒体)、または、今後使用されるあらゆる記憶媒体であってもよい。
処理回路100が、記憶装置101、外部のCD-ROM、外部のDVD-ROM、または、外部のフラッシュメモリなどに格納されたプログラムを実行するものである場合、車両制御装置20および経路生成装置30は、記憶装置101に格納されたプログラムが処理回路100によって実行されるソフトウェア、ファームウェアまたはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。
なお、車両制御装置20および経路生成装置30の機能は、例えば、複数の処理回路が連携することによって実現されてもよい。
ソフトウェアおよびファームウェアは、プログラムとして記述され、記憶装置101に記憶されるものであってもよい。その場合、処理回路100は、記憶装置101に格納されたプログラムを読み出して実行することによって、上記の機能を実現する。
すなわち、記憶装置101は、処理回路100に実行されることによって、上記の機能が結果的に実現されるプログラムを記憶するものであってもよい。
また、車両制御装置20および経路生成装置30に対応する処理回路100は、専用のハードウェアであってもよい。
すなわち、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化されたプロセッサ、並列プログラム化されたプロセッサ、集積回路(ASIC:application specific integrated circuit)、FPGA(field-programmable gate array)またはこれらを組み合わせた回路であってもよい。
本開示は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
10 車両、20 車両制御装置、21 車両制御部、30 経路生成装置、
31 自車環境認識部、32 周辺環境認識部、33 経路切替判定部、
34 経路ゲイン値作成部、35 経路生成部、41 車線変更経路、
42 車線変更中断経路、43 車線変更中断中止経路、51 自車両、52 他車両、
53 他車両、100 処理回路、101 記憶装置
本願に開示される車両制御装置は、自車両の挙動を認識する自車両挙動認識部、他車両の挙動を認識する他車両挙動認識部、自車両挙動認識部によって認識された自車両の挙動および他車両挙動認識部によって認識された他車両の挙動に基づき、自車両が走行する経路の切替の可否を判定する経路切替判定部、自車線から隣接車線への車線変更が中断される際、車線変更の中断が判定された地点を始点とし自車線を終点とする車線変更中断経路の終点の位置を算出するために、車線変更の始点から車線変更の中断が判定された地点までの距離に基づく係数である中断経路ゲイン値を作成する経路ゲイン値作成部、車線変更の際に自車両が追従する車線変更経路および中断経路ゲイン値を用いて車線変更中断経路を生成する経路生成部、車線変更経路に自車両を追従させる車線変更制御と、車線変更中断経路に自車両を追従させる車線変更中断制御とを含む車両制御部を備え、経路ゲイン値作成部によって作成される中断経路ゲイン値は、0より大きい整数であり、経路生成部は、車線変更の始点から車線変更の中断が判定された地点までの距離に、中断経路ゲイン値を乗じて、車線変更中断経路の終点の位置を算出するものである。


Claims (7)

  1. 自車両の挙動を認識する自車両挙動認識部、
    他車両の挙動を認識する他車両挙動認識部、
    上記自車両挙動認識部によって認識された自車両の挙動および上記他車両挙動認識部によって認識された他車両の挙動に基づき、自車両が走行する経路の切替の可否を判定する経路切替判定部、
    自車線から隣接車線への車線変更が中断される際、上記車線変更の中断が判定された地点を始点とし自車線を終点とする車線変更中断経路の上記終点の位置を算出するために、上記車線変更の始点から上記車線変更の中断が判定された地点までの距離に基づく係数である中断経路ゲイン値を作成する経路ゲイン値作成部、
    上記車線変更の際に自車両が追従する車線変更経路および上記中断経路ゲイン値を用いて上記車線変更中断経路を生成する経路生成部、
    上記車線変更経路に自車両を追従させる車線変更制御と、上記車線変更中断経路に自車両を追従させる車線変更中断制御とを含む車両制御部を備えたことを特徴とする車両制御装置。
  2. 上記経路生成部は、上記車線変更中断経路を、上記車線変更経路との接続点および自車線との接続点で滑らかに接続されるように、生成することを特徴とする請求項1に記載の車両制御装置。
  3. 上記車両制御部は、上記車線変更制御中に、上記経路切替判定部により、上記車線変更制御の中断が判定された場合に、当該判定時に自車両が自車線と隣接車線との間の区分線を超えている場合には、上記車線変更中断制御を行わないことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両制御装置。
  4. 上記経路ゲイン値作成部は、上記車線変更中断経路の横偏差変化量と、上記車線変更中断経路における自車両の加速度およびジャークを算出し、上記横偏差変化量が閾値以下、かつ、上記加速度および上記ジャークのいずれか一方または両方が閾値以下になる上記中断経路ゲイン値を作成することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の車両制御装置。
  5. 上記経路ゲイン値作成部は、車線変更時の隣接車線の他車両の挙動に応じて、上記中断経路ゲイン値が取り得る範囲を決定したのち、上記中断経路ゲイン値を作成することを特徴とする請求項4に記載の車両制御装置。
  6. 上記経路切替判定部は、上記車線変更中断制御の中止の可否を他車両の挙動に基づき判定し、
    上記経路生成部は、上記車線変更中断制御の中止が判定された場合に、上記中止が判定された地点を始点とし隣接車線を終点とする車線変更中断中止経路を生成することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の車両制御装置。
  7. 上記経路ゲイン値作成部は、上記車線変更中断中止経路の上記終点を算出するための中止経路ゲイン値を作成し、
    上記経路生成部は、上記中止経路ゲイン値を用いて、上記車線変更中断中止経路を生成することを特徴とする請求項6に記載の車両制御装置。
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