JP2022133503A - 手袋抜け落ち防止具 - Google Patents
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Abstract
Description
従来より食品製造に従事する作業者がポリエチレンなどを素材としたプラスチック製使い捨て手袋を使用していたが、店内清掃員や介護者や日用の家事においても、プラスチック製使い捨て手袋を使う機会が増えてきた。
ポリエチレン素材などによるプラスチック製の使い捨て手袋は薄く、ソフトにできて手の感覚が手のひらと近いという特徴がありながらの、伸縮性がほとんどなく指や手のひらのサイズが大きく作られているために手袋がずれたり外れてしまうという欠点があった。また、手袋の指まわりのサイズも大きいため指先の細かい作業が難しいという欠点があった。
特許文献1の手袋の抜け止め具は、まず第一のリングを手首または掌まで通さないといけないという煩わしさがある。伸縮性ある素材でできた第一のリングを広げながら指をすぼめて手首または掌まで通すことは、使用者にとって煩わしいひと手間である。
また、手袋の抜け止め具を取り外す際も、第一のリングを手首または掌から引き抜かないとならないため、使用者にとって煩わしいひと手間であった。
第二のリングを強く引かなくてよいように第二のリングの径を大きくしたり第一のリングと第二のリングの間のベースを長くすれば、第一のリングを手首に通して第二のリングを指の股に掛けた時に第一のリングと第二のリングが延伸せず、手袋のずれ防止効果が不十分になる。
尚、特許文献1には第一のリングを引っ掛けるのは手首でも掌でも良いように記載されているが、図面では手首に引っ掛けられている。第一のリングを手首に引っ掛けた場合、第二のリングを指先側に強く引っ張っても親指の付け根の盛り上がりがストッパーになり指先側へのずれを妨げることができ、第一のリングが手首の位置にとどまることができるが、第一のリングを掌に引っ掛けた場合は、第一のリングの指先側へのずれを妨げる部位が小指及び人差し指の付け根の小さな盛り上がりでしかなく、第二のリングを指にかけるために指先方向に引っ張ると、第一のリングが容易に掌から抜けてしまう。その抜けを防止するためには第一のリングの締め付けを相当強くする必要があり、第一のリングの締め付けを強くすると使用感が著しく悪くなる。従って、使用者にとって扱いやすいのは第一のリングを手首に引っ掛ける方法であり、特許文献1の第一のリングの装着位置について掌への装着は実運用上極めて困難である。
使用者がシート体に設けられたそれぞれの孔に指を根本まで挿入した際、シート体が親指用の孔と小指用の孔の間で引き伸ばされるように親指用および小指用の孔が配置されている。
シート体には指の径と同程度の径を有する孔が設けられており、シート体に設けられた孔に指を根本まで入れると、シート体の孔が手袋の指の根本部分を程よく締め付けることにより、手袋の指の根本部分が指の根元に保持される。親指用の孔と小指用の孔との間でシート体が延伸し、シート体が手の甲を押さえ付ける力を有する。シート体が手の甲を押さえ付ける力により手袋の甲の一部が手の甲に密着した状態で保持される。シート体の孔により手袋の指の根本部分が指の根本に保持されかつ親指用の孔と小指用の孔との間のシート体で手袋の甲の一部が手の甲に保持されることで、使い捨て手袋が手からずれたり抜け落ちることを防止することができる。また、手袋の指の根本部分が指の根本に保持されるため、シート体の孔に対応した手袋の指部分のずれも軽減されて指先の細かい作業も容易になる。
手袋を着けた後、親指用と小指用および中指用の孔に対応する指を根元まで挿通すると、それぞれの孔により手袋の親指と小指および中指の根本部分は対応する指の根本で保持される。更に中指用の孔と親指用の孔の間のシート体が延伸してシート体が手袋の人差し指根本の甲側を押さえつけて手袋の人差し指根本部分が人差し指の根本に保持される。更に中指用の孔と小指用の孔の間のシート体が延伸してシート体が手袋の薬指根本の甲側を押さえつけて手袋の薬指根本部分が薬指の根本に保持される。
従って、手袋の指の根本部分が全ての指の根元で保持されるようになるため、手よりも大きめに作られているプラスチック製使い捨て手袋が手にフィットし、手袋のすべての指部分のずれも軽減されて指先の細かい作業も容易になる。
また、孔の形状は真円に限らない。
凹凸の無い平らなシート体を抜き型で抜いて製造する場合は、右手と左手は、1つの形状の物を表面と裏面で反転させて使い分けることができる。即ち、1つの抜型で右手用と左手用を製造することができる。
製造方法が抜型による打ち抜きの場合は、工程が簡素であり更に低コストで製造することができる。
図1乃至図3に示すとおり、本発明第一実施形態の手袋抜け落ち防止具1aは伸縮性を有するシート体に、親指用の孔10aと小指用の孔11aおよび中指用の孔12aが設けられている装着部20aと、装着部20aから手首側に設けた引張り部21aで構成されている。
図5は手袋抜け落ち防止具1aを装着して手の甲側から見た図で、図6は手袋抜け落ち防止具1aを装着して手のひら側から見た図である。
図4、図5及び図6に表す通り、まず手袋50を手に装着し、シート体が手の甲側に位置する状態から、親指用の孔10aに親指を指の根本まで挿通し、小指用の孔11aに小指を指の根本まで挿通し、中指用の孔12aに中指を指の根本まで挿通して、手袋抜け落ち防止具1aを装着する。手袋抜け落ち防止具1aを手に装着した際に、親指用の孔10aと小指用の孔11aとの間でシート体が引き伸ばされる位置に親指用の孔10aおよび小指用の孔11aは配置されているため、親指用の孔10aと小指の孔11aとの間のシート体が延伸し、シート体にて手の甲を押さえ付ける力が働く。シート体が手の甲を押さえ付けることにより手袋50の甲の一部が手の甲に密着した状態で保持される。このため、手袋抜け落ち防止具1aを装着すると手袋50はずれや抜け落ちすることが無くなる。
また、親指用の孔10aと小指用の孔11aと中指用の孔12aはそれぞれの指の根本部分を程よく締め付けて、手袋50の親指と小指および中指の根本部分が指の根本に保持される。また、中指用の孔12aと親指用の孔10aの間のシート体が延伸してシート体が手袋の人差し指根本の甲側を押さえつけて手袋の人差し指根本部分が人差し指の根本に保持される。更に、中指用の孔12aと小指用の孔11aの間のシート体が延伸してシート体が手袋の薬指根本の甲側を押さえつけて手袋の薬指根本部分が薬指の根本に保持される。従って、手袋の指の根本部分が全ての指の根元で保持されるようになるため、手よりも大きめに作られているプラスチック製使い捨て手袋の上からでも細かい指先の作業も行いやすい。
図1および図5に示す通り、手袋抜け落ち防止具1aは指を挿通する孔を有する装着部20aと装着部20aより手首側に設けられた引張り部21aで構成されている。
図4に表すとおり、手袋抜け落ち防止具1aの孔の部分に指を挿通し、孔を指の根本に位置させる際に、手袋抜け落ち防止具1aの手首側に位置する引張り部21aを手首側に引っ張ると容易にそれぞれの孔を指の根本に位置させることができる。また、引張り部21aは手袋50の甲部分を覆うために手袋50のずれ防止や抜け落ち防止に寄与する。
尚、引張り部21aが無くても装着部20aがあればそれぞれの指の孔が手袋50の指の根本部分を保持するとともに、親指用の孔10aと小指の孔11aとの間のシート体が延伸し、シート体にて手の甲を押さえ付ける力が働き、シート体が手の甲を押さえ付け、手袋50の甲の一部が手の甲に密着した状態で保持されるため、手袋のずれ防止や抜け落ち防止は十分機能する。
図7に表す本発明第二実施形態の手袋抜け落ち防止具1bは、伸縮性を有するシート体に親指用の孔10bと小指用の孔11bが設けられている。
手袋50を装着し、シート体が手の甲側に位置する状態から、親指用の孔10bに親指を指の根本まで挿通し、小指用の孔11bに小指を指の根本まで挿通して、手袋抜け落ち防止具1bを装着する。手袋抜け落ち防止具1bを手に装着した際に、親指用の孔10bと小指用の孔11bとの間でシート体が引き伸ばされる位置に親指用の孔10bおよび小指用の孔11bは配置されているため、親指用の孔10bと小指の孔11bとの間のシート体が延伸し、シート体にて手の甲を押さえ付ける力が働く。シート体が手の甲を押さえ付けることにより手袋50の甲の一部が手の甲に密着した状態で保持される。また、親指用の孔10bと小指用の孔11bはそれぞれの指の根本部分を程よく締め付けて、手袋50の指の根本部分が指の根本に保持される。このため、手袋抜け落ち防止具1bを装着すると手袋50はずれや抜け落ちすることが無くなる。
手袋抜け落ち防止具1bの孔の部分に指を挿通し、孔を指の根本に位置させる際に、手袋抜け落ち防止具1bの手首側に位置する引張り部21bを手首側に引っ張ると容易にそれぞれの孔を指の根本に位置させることができる。また、引張り部21bは手袋50の甲部分を覆うために手袋50のずれ防止や抜け落ち防止に寄与する。
尚、引張り部21bが無くても装着部20bがあればそれぞれの指の孔が手袋50の指の根本部分を保持するとともに、親指用の孔10bと小指の孔11bとの間のシート体が延伸し、シート体にて手の甲を押さえ付ける力が働き、シート体が手の甲を押さえ付け、手袋50の甲の一部が手の甲に密着した状態で保持されるため、手袋のずれ防止や抜け落ち防止は機能する。
本発明である手袋抜け落ち防止具はシート体に対して親指用の孔と小指用の孔が設けられていればよく、その他の指に対応する孔については、手袋50の用途や手袋抜け落ち防止具のコスト等に応じて適宜設ければよい。
本発明である手袋抜け落ち防止具は、伸縮性あるシート体を抜型にて打ち抜いて製造することもできるし、金型による成形で製造することもできる。
抜き型で製造する場合は、右手と左手は、1つの形状の物を表面と裏面で反転して使い分けることができる。即ち、1つの抜型で右手用と左手用を製造することができる。
そのほか、レーザーによるシート体の切り抜きなどの方法もあり、製造方法については素材やコストや納期などの条件に応じて適宜選択すれば良い。
また、中指用の孔12aと親指用の孔10aの間のシート体が延伸してシート体が手袋の人差し指根本の甲側を押さえつけて手袋の人差し指根本部分が人差し指の根本に保持された。更に、中指用の孔12aと小指用の孔11aの間のシート体が延伸してシート体が手袋の薬指根本の甲側を押さえつけて手袋の薬指根本部分が薬指の根本に保持され、従って、手袋の指の根本部分が全ての指の根元で保持された。
更に、親指用の孔10aと小指用の孔11aの間のシート体が延伸し、シート体にて手の甲を押さえ付ける力が働き、シート体が手の甲を押さえ付けることにより手袋50の甲の一部が手の甲に密着した状態で保持された。
手袋50の上から手袋抜け落ち防止具1aを装着することにより、手袋50と手の密着度が向上し、手袋50の余り部分が作業の邪魔をしなくなり、作業性が高まった。
また、手袋50のずれや抜け落ちが発生することが無かった。
1b 手袋抜け落ち防止具
10a 親指用の孔
10b 親指用の孔
11a 小指用の孔
11b 小指用の孔
12a 中指用の孔
20a 装着部
20b 装着部
21a 引張り部
21b 引張り部
50 手袋
Claims (2)
- 伸縮性を有するシート体であって、前記シート体は少なくとも親指と小指が挿通できる孔を有する装着部を有し、各指を前記孔に指の付け根まで挿通した際に、前記孔の間のシート体が延伸された状態であることを特徴とする手袋抜け落ち防止具。
- 前記装着部の手首側に引張り部を有していることを特徴とする請求項1に記載の手袋抜け落ち防止具。
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