JP2022133134A - 撮像装置、撮像装置の制御方法、デバイス、デバイスの制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 撮像装置に着脱可能に装着されているデバイスにおける温度が一定以上にならない範囲で該デバイスを動作させるための技術を提供すること。【解決手段】 撮像装置に着脱可能に装着されているデバイスにおける温度を示す温度情報を、該デバイスから取得し、該デバイスにおける処理の実行頻度を、該温度情報に基づいて制御する。【選択図】 図1
Description
本発明は、撮像装置に着脱可能に装着されているデバイスの動作制御技術に関するものである。
近年、監視カメラにより撮像された画像を用いて物体の検出や属性の推定などを行う画像解析などが行われている。これまでは監視カメラの映像をPCやサーバなどの高性能な演算装置に転送し、該演算装置が該映像に対して画像解析を行ってきたが、モバイル用演算装置の処理能力の向上に伴い、画像解析を監視カメラ側で行うことが増えている。実装形態としては、監視カメラ本体に演算装置を配置する他に、USBなどを介して演算装置を監視カメラに接続する形態も提案されている。
後者の形態では、演算装置は「監視カメラに対して着脱可能に接続される着脱可能デバイス」である。「監視カメラに対して着脱可能に接続される着脱可能デバイス」は小型であることが多く、このような着脱可能デバイスには高度な演算処理が可能な演算装置を用いることが多いため、筐体の大きさに対して消費電力が高くなる傾向にある。更に、近年では監視カメラの多機能化が進み、監視カメラ自体の消費電力も高くなっているため、使用環境によっては、監視カメラおよび着脱可能デバイスで使用されている部品の動作保証温度を超えてしまう可能性がある。監視カメラが着脱可能デバイスの装着を想定して設計されていない場合、着脱可能デバイスが装着されるコネクタ付近の温度が取得できず、部品の動作保証温度を超えている状態を検知できないまま通常動作を行ってしまい、機器が破損してしまう可能性がある。
特許文献1には、取得した温度が閾値以上なら、車載装置の駆動クロックの周波数を低減させて、処理速度を遅くすることで消費電力を下げ、機体温度を保つ方法が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、機器間で温度情報をやり取りすることについては想定していないため、着脱可能デバイスが撮像装置に装着されたケースには対処できない。本発明では、撮像装置に着脱可能に装着されているデバイスにおける温度が一定以上にならない範囲で該デバイスを動作させるための技術を提供する。
本発明の一様態は、撮像装置であって、前記撮像装置に着脱可能に装着されているデバイスにおける温度を示す温度情報を、該デバイスから取得する取得手段と、前記デバイスによって実行される処理の実行頻度を、前記温度情報に基づいて制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
本発明の構成によれば、撮像装置に着脱可能に装着されているデバイスにおける温度が一定以上にならない範囲で該デバイスを動作させることができる。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
[第1の実施形態]
<システム構成>
まず、本実施形態に係るシステムの構成例について、図1のブロック図を用いて説明する。図1に示す如く、本実施形態に係るシステムは、着脱可能デバイス100a~100d、撮像装置110a~110d、入出力装置130を有する。撮像装置110a~110dと入出力装置130との間はネットワーク120を介して互いにデータ通信が可能なように構成されている。
<システム構成>
まず、本実施形態に係るシステムの構成例について、図1のブロック図を用いて説明する。図1に示す如く、本実施形態に係るシステムは、着脱可能デバイス100a~100d、撮像装置110a~110d、入出力装置130を有する。撮像装置110a~110dと入出力装置130との間はネットワーク120を介して互いにデータ通信が可能なように構成されている。
まず、撮像装置110a~110dについて説明する。撮像装置110a~110dはネットワークカメラなどの撮像装置であり、動画像を撮像する、または定期的若しくは不定期的に静止画像を撮像する。撮像装置110a~110dは定期的若しくは不定期的に静止画像を撮像する場合、該静止画像を撮像画像として出力する。一方、撮像装置110a~110dは動画像を撮像する場合、該動画像における各フレームの画像を撮像画像として出力する。
以下の説明では、撮像装置110a~110dのそれぞれを区別しない限り、撮像装置110a~110dを撮像装置110と称する。つまり、以下の撮像装置110に係る説明は、撮像装置110a~110dのそれぞれに同様に適用可能である。
本実施形態では、撮像装置110は、撮像画像を処理することのできる演算装置を内蔵しているものとするが、これに限らない。例えば、PC(パーソナルコンピュータ)等の外部コンピュータを演算装置として撮像装置110に接続し、これらの組み合わせを撮像装置110として扱ってもよい。
次に、着脱可能デバイス100a~110dについて説明する。着脱可能デバイス100x(x=a~d)は、撮像装置110xに着脱可能な演算装置であり、該撮像装置110xによる撮像画像を記憶して、該撮像画像に対する解析処理を含む演算処理を行う。例えば、撮像装置110xが「撮像画像を記録可能なデバイスを着脱可能なスロット」を有する場合、着脱可能デバイス100xを該スロットに挿入することで、着脱可能デバイス100xを撮像装置110xに接続することができる。
以下の説明では、着脱可能デバイス100a~100dのそれぞれを区別しない限り、着脱可能デバイス100a~100dを着脱可能デバイス100と称する。つまり、着脱可能デバイス100は撮像装置110に着脱可能なデバイスであり、以下の着脱可能デバイス100に係る説明は、着脱可能デバイス100a~100dのそれぞれに同様に適用可能である。
このような着脱可能デバイス100には、例えば、SDカードに所定の処理回路を搭載した構成を有するデバイスを適用することができる。着脱可能デバイス100は、例えば、SDカードの態様によって、撮像装置110にその全体が挿入可能に構成され、これにより、撮像装置110から突出する部分がない状態で撮像装置110と接続可能に構成することができる。これにより、着脱可能デバイス100が配線等の障害物と干渉することを防ぐことができ、デバイスの利用時の利便性を高めることができる。また、多くの既存のネットワークカメラなどの撮像装置110には、SDカードスロットが用意されているため、既存の撮像装置110に対して、着脱可能デバイス100により拡張機能を提供することができる。本実施形態では、着脱可能デバイス100は、SDカードに所定の処理回路を搭載した構成を有するデバイスであるものとして説明する。しかし着脱可能デバイス100は、SDカードの態様以外に、少なくとも撮像装置110で撮像された撮像画像を記憶可能な記憶装置が装着される際に使用される任意のインタフェースで、撮像装置110に装着されるように構成されてもよい。例えば、着脱可能デバイス100は、USBインタフェースを有し、撮像装置110のUSBソケットに装着されるように構成されてもよい。また、所定の処理回路は、例えば、所定の処理を実行するようにプログラムされたFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)によって実装されるが、それ以外の形式で実装されてもよい。FPGAのクロックは、着脱可能デバイス100内に構成された水晶発振子によって生成する。あるいは、SDの通信用のクロックを使用してもよい。
本実施形態では、全て(図1では4台)の撮像装置110に着脱可能デバイス100が装着されているものとする。しかし、全ての撮像装置110に着脱可能デバイス100が装着されていることに限らず、システムは、着脱可能デバイス100が接続されていない撮像装置110を含んでも良い。
撮像装置110に演算処理を実行する機能(演算処理機能)を有する着脱可能デバイス100が装着されることにより、例え撮像装置110が演算処理機能を有しなくても、撮像装置110による撮像画像に対する演算処理結果を得ることができる。
また、本実施形態のように、撮像装置110に演算装置が配置された形態では、演算装置が配置された着脱可能デバイス100が撮像装置110に装着されることにより、撮像装置110側で実行可能な画像処理を多様化・高度化することができる。
次に、入出力装置130について説明する。入出力装置130は、PC(パーソナルコンピュータ)、スマートフォン、タブレット端末装置、などのコンピュータ装置であり、撮像装置110から送信された撮像画像を表示したり、ユーザからの各種の指示の入力を受け付けたりする。
次に、ネットワーク120について説明する。ネットワーク120は、例えばEthernet(登録商標)等の通信規格を満たす複数のルータ、スイッチ、ケーブル等を含んで構成される。本実施形態では、ネットワーク120は、撮像装置110と入出力装置130との間の通信を可能とする任意のネットワークであってよく、任意の規模や構成、準拠する通信規格によって構築されうる。例えば、ネットワーク120は、インターネットや有線LAN(Local Area Network)、無線LAN、WAN(Wide Area Network)等でありうる。また、ネットワーク120は、例えば、ONVIF(Open Network Video Interface Forum)規格に準拠した通信プロトコルでの通信が可能なように構成されうる。ただし、これに限らず、ネットワーク120は、例えば、独自の通信プロトコル等の他の通信プロトコルでの通信が可能なように構成されてもよい。
<各装置の構成>
(撮像装置110の構成例)
撮像装置110のハードウェア構成例について、図2のブロック図を用いて説明する。なお、図2には、以下の説明に関連する主要な構成を示しており、撮像装置110における全ての構成を示しているわけではない。
(撮像装置110の構成例)
撮像装置110のハードウェア構成例について、図2のブロック図を用いて説明する。なお、図2には、以下の説明に関連する主要な構成を示しており、撮像装置110における全ての構成を示しているわけではない。
撮像部201は、光を結像するためのレンズ部と、該レンズ部によって結像された光に応じたアナログ信号を出力する撮像素子と、を有する。レンズ部は、画角を調整するズーム機能や、光量の調整を行う絞り機能などを有する。撮像素子は、光をアナログ信号に変換する際の感度調整を行うゲイン機能を有する。これらの機能は、画像処理部202から出力される設定値に基づいて調整される。
画像処理部202は、A/D変換器、画像処理エンジン、その周辺デバイス等を含む。A/D変換器は、撮像部201(撮像素子)から出力されたアナログ信号をデジタル信号に変換する。画像処理エンジンは、該ディジタル信号が表すRAW画像に対して、現像処理、フィルタ処理、センサ補正、ノイズ除去等の画像処理を施すことで撮像画像を生成する。また画像処理エンジンは、レンズ部や撮像素子へ設定値を送信し、適切な露出の撮像画像を取得できるように、露出調整を実行しうる。周辺デバイスは、例えば、RAM(Random Access Memory)や各I/Fのドライバ等を含む。撮像画像は周辺デバイスを介して演算処理部203に出力される。
演算処理部203は、CPUやMPU等の1つ以上のプロセッサ、RAMやROM等のメモリ、各I/Fのドライバなどを含む。例えば、演算処理部203は、撮像装置110に実行させる処理、着脱可能デバイス100に実行させる処理、を決定し、撮像装置110に実行させる処理として決定した処理を実行する。また演算処理部203は、着脱可能デバイス100に実行させる処理として決定した処理に必要な情報を該着脱可能デバイス100に出力して該着脱可能デバイス100に該処理を実行させる。また演算処理部203は、撮像画像を配信部204やSD I/F部205に対して出力する。また演算処理部203は、撮像画像に対して処理を行った場合には、該処理の結果を配信部204に出力する。
配信部204は、ネットワーク配信エンジンと、例えば、RAMやETH PHYモジュールなどの周辺デバイスと、を含む。ETH PHYモジュールは、Ethernetの物理(PHY)レイヤの処理を実行するモジュールである。配信部204は、演算処理部203から出力された撮像画像や処理の結果を「ネットワーク120へ配信可能な形式のデータ」に変換し、該変換されたデータをネットワーク120を介して入出力装置130に対して送信する。
SD I/F部205は、着脱可能デバイス100と接続するためのインタフェースであり、例えば、電源と、着脱可能デバイス100を着脱するための着脱ソケット等の装着機構と、を含む。ここでは、SD I/F部205が、SD Associationにより策定されたSD規格に従って構成されるものとする。撮像装置110はSD I/F部205を介して着脱可能デバイス100との間のデータ通信を行う。
次に、撮像装置110の機能構成例について、図3のブロック図を用いて説明する。図3に示した機能部は、図2に示したいずれかの機能部に組み込まれるハードウェアとして実装しても良いし、図2に示したいずれかの機能部によって実行されるソフトウェアとして実装しても良い。
撮像制御部301は、撮像部201の動作制御を行うものであり、例えば、撮像制御部301は、上記の設定値に基づき、撮像部201が適切な露光状態で周囲の環境を撮像するように該撮像部201の動作制御を行う。
信号処理部302は、撮像制御部301によって制御された撮像部201から出力されたアナログ信号から上記の如く撮像画像を生成する。信号処理部302は、該生成した撮像画像を符号化するようにしても良い。撮像部201が静止画像を撮像した場合、信号処理部302は、例えば、JPEG(Joint Photographic Experts Group)等の符号化方式を用いて該静止画像を符号化する。また、撮像部201が動画像を撮像した場合、信号処理部302は、H.264/MPEG-4 AVC(以下では「H.264」と呼ぶ。)、HEVC(High Efficiency Video Coding)等の符号化方式を用いて該動画像を符号化する。また、信号処理部302は、予め設定された複数の符号化方式の中から、例えば撮像装置110の不図示の操作部を介してユーザにより選択された符号化方式を用いて、符号化を行うようにしても良い。
記憶部303は、解析部305が実行可能な解析処理のリスト(以下では第1処理リストと称する)と、解析処理の結果に対する後処理のリストと、を記憶する。また、記憶部303は、解析部305による解析処理の結果を記憶する。
なお、本実施形態では、実行される処理が解析処理であるが、任意の処理が実行されてもよく、記憶部303は、その実行される処理に関連する処理について、第1処理リストと後処理のリストとを記憶する。
制御部304は、撮像装置110の動作制御を行うものであり、例えば、図3に示した各機能部の動作制御を行う。
解析部305は、信号処理部302により生成された撮像画像に対して、解析前処理、解析処理、解析後処理の少なくともいずれかを選択的に実行する。
解析前処理は、撮像画像に対する解析処理を実行する前に該撮像画像に対して実行する処理である。本実施形態の解析前処理では、一例として、撮像画像を分割して分割画像を作成する処理が実行されるものとする。
解析処理は、入力画像を解析して得られる情報を出力する処理である。本実施形態の解析処理では、一例として、解析前処理によって得られた分割画像を入力画像とし、該入力画像に対して人体検出処理、顔検出処理、車両検出処理の少なくともいずれかの解析処理を実行し、該解析処理の結果を出力する処理が実行されるものとする。解析処理では、例えば非特許文献1に開示されている技術によって、画像に含まれるオブジェクトを検出できるように学習済みの機械学習モデルを用いて、分割画像中のオブジェクトの位置を出力するように構成された処理でありうる。
解析後処理は、解析処理が実行された後に実行される処理である。本実施形態の解析後処理では、一例として、各分割画像に対する解析処理の結果に基づいて、各分割画像において検出されたオブジェクトの数を合計した値を「解析処理の結果」として出力する処理が実行されるものとする。なお、解析処理は、パターンマッチングを行って画像中のオブジェクトを検出し、その位置を出力する処理であってもよい。以下では、これらの処理(解析前処理、解析処理、解析後処理)をまとめて解析処理と称する場合がある。
温度処理部308は、着脱可能デバイス100から受信したデータから「着脱可能デバイス100における温度(着脱可能デバイス100内の温度)を示す温度情報」を抽出し、該温度情報が示す温度と閾値との大小比較を行う。
そして温度処理部308は、該温度情報が示す温度が閾値以上であれば、撮像装置110における温度(撮像装置110内の温度)および着脱可能デバイス100における温度を下げるべく、着脱可能デバイス100における処理(演算処理)の実行頻度を下げるための制御を行う。処理の実行頻度が高いほど高速な処理が可能になる一方で、処理負荷の増加によって消費電力が増加して着脱可能デバイス100および撮像装置110における温度が高くなる。したがって、本実施形態では、着脱可能デバイス100の温度が閾値以上である場合には、該着脱可能デバイス100における処理の実行頻度を下げることで、温度の上昇を防ぐ。
一方、温度処理部308は、温度情報が示す温度が閾値未満であれば、着脱可能デバイス100における処理(演算処理)の実行頻度を、必要な実行頻度に応じて上げるための制御、もしくは該実行頻度を一定に保つための制御を行う。
着脱可能デバイス100における処理の実行頻度は、着脱可能デバイス100から受信する温度情報が示す温度と閾値との大小比較と、該大小比較の結果に応じた処理の実行頻度の制御と、を繰り返し、その時々の使用環境に合わせて動的に決定する。
ここで、着脱可能デバイス100における処理の実行頻度を決定するために要する時間や、該決定のための処理の負荷を軽減させるべく、例えば、次のような構成を採用しても良い。
現在動かしている演算処理の着脱可能デバイス100の温度と処理頻度を記憶部303に記憶しておいて、次にこの演算処理を動かす場合に記憶した情報から処理頻度を決定することで、温度情報と処理頻度の比較によって処理頻度を決定する時間や処理を軽減できるようにするとより好ましい。
このように、演算処理ごとに、着脱可能デバイス100の温度に対応する処理頻度のテーブルを格納しておいて、着脱可能デバイス100から取得された温度情報からそのテーブルを用いて対応する処理頻度を決定する。
ここで、温度処理部308による、着脱可能デバイス100における処理の実行頻度の制御方法は、特定の制御方法に限らない。例えば、着脱可能デバイス100における処理の実行頻度を、撮像装置110(温度処理部308)から着脱可能デバイス100に供給する動作周波数を変更することで制御するようにしても良い。具体的には、温度処理部308は、着脱可能デバイス100における後述のFPGA402で演算処理に使用している動作周波数を上げる/下げることで、着脱可能デバイス100(FPGA402)における処理の実行頻度を上げる/下げるようにしても良い。また温度処理部308は、SDクロック(通信周波数)をFPGA402における演算処理のクロックに使用している場合には該SDクロックを上げる/下げることで、着脱可能デバイス100(FPGA402)における処理の実行頻度を上げる/下げるようにしても良い。
また例えば、温度処理部308は、撮像装置110(温度処理部308)から着脱可能デバイス100(FPGA402)に供給する演算処理の命令の供給頻度を上げる/下げる(演算命令を供給する間隔をつめる/空ける)ことで、着脱可能デバイス100(FPGA402)における処理の実行頻度を上げる/下げるようにしても良い。
なお、上記の大小比較に用いる閾値は、撮像装置110における温度および着脱可能デバイス100における温度が適切に保たれるような制御が可能となるように、温度処理部308によって設定される。例えば、記憶部303には、撮像装置110における温度の上限として予め設定されている温度を「温度上限A」として格納しておく。また着脱可能デバイス100における後述の記憶部404には、着脱可能デバイス100における温度の上限として予め設定されている温度を「温度上限B」として格納しておく。そして撮像装置110および着脱可能デバイス100のそれぞれが起動して互いにデータ通信が可能な状態となった場合には、撮像装置110は着脱可能デバイス100に対して「温度上限B」の送信要求を送信し、該送信要求に応じて着脱可能デバイス100が送信した「温度上限B」を受信する。そして温度処理部308は、記憶部303に格納している「温度上限A」と、着脱可能デバイス100から受信した「温度上限B」との大小比較を行い、「温度上限A」および「温度上限B」のうち低い方を、上記の閾値として設定する。
デバイス通信部306は、SD I/F部205を介して着脱可能デバイス100との間のデータ通信を行う。デバイス通信部306は、着脱可能デバイス100に対して送信するデータとして与えられた送信データを、着脱可能デバイス100が処理可能な形式の送信データに変換し、該変換後の送信データをSD I/F部205を介して着脱可能デバイス100に対して送信する。また、デバイス通信部306は、着脱可能デバイス100から送信されたデータを受信し、該受信したデータを撮像装置110が処理可能な形式のデータに変換する。本実施形態では、デバイス通信部306は、変換処理として、小数を浮動小数点形式と固定小数点形式との間で変換する処理を実行するものとするが、これに限らず、他の処理がデバイス通信部306によって実行されてもよい。また、本実施形態では、デバイス通信部306は、着脱可能デバイス100に対してSD規格の範囲内で事前に定められたコマンドシーケンスを送信し、着脱可能デバイス100からの応答を受信することで、着脱可能デバイス100との通信を行うものとする。ネットワーク通信部307は、ネットワーク120を介して入出力装置130との間のデータ通信を行う。
<着脱可能デバイス100の構成例>
次に、着脱可能デバイス100のハードウェア構成例について、図4のブロック図を用いて説明する。なお、図4には、以下の説明に関連する主要な構成を示しており、着脱可能デバイス100における全ての構成を示しているわけではない。
次に、着脱可能デバイス100のハードウェア構成例について、図4のブロック図を用いて説明する。なお、図4には、以下の説明に関連する主要な構成を示しており、着脱可能デバイス100における全ての構成を示しているわけではない。
着脱可能デバイス100は演算装置を有し、この演算装置はFPGAなどで構成される。着脱可能デバイス100は、撮像装置110が有するSD I/F部205の着脱ソケットに挿抜できる形状で、すなわちSD規格に則った形状で成形されるものとする。
I/F部401は、撮像装置110等の装置と着脱可能デバイス100とを接続するためのインタフェース部分である。I/F部401は、例えば、撮像装置110から電源の供給を受け、着脱可能デバイス100内で使用する電源を生成して分配する、電気的な接点端子等を含んで構成される。I/F部401は、撮像装置110のSD I/F部205と同様に、SD規格内で定義(準拠)されている項目に関しては、それに従うものとする。着脱可能デバイス100は、撮像装置110から送信された撮像画像などの各種のデータをI/F部401を介して受信する。また着脱可能デバイス100は、FPGA402から出力されたデータをI/F部401を介して撮像装置110に対して送信する。
FPGA402は、内部の論理回路構造を繰り返し再構成できる半導体デバイスの一種であり、FPGA402が実現する処理により、着脱可能デバイス100が装着された装置に処理機能を追加(提供)することができる。また、FPGA402の再構成機能により、後から論理回路構造を変更することができるため、例えば技術の進歩の早い分野の装置に着脱可能デバイス100を装着することにより、その装置において適時に適切な処理を実行することが可能となる。なお、本実施形態では、FPGAが用いられる例について説明するが、後述する処理を実現可能である限りにおいて、例えば、汎用のASICや専用のLSIが用いられてもよい。FPGA402は、生成される論理回路構造の情報を含んだ設定データが専用のI/Fから書き込まれることにより、又は、その設定データがその専用のI/Fから読み出されることによって、起動される。本実施形態では、この設定データが記憶部404に保持されているものとする。FPGA402は、電源が投入されると、記憶部404から設定データを読み出し、論理回路を生成して起動する。ただし、これに限られず、例えば、着脱可能デバイス100内に専用の回路を実装することにより、I/F部401を介して、撮像装置110がFPGA402に設定データを書き込んでもよい。本実施形態では、FPGA402は、I/F部401を介して撮像装置110から受信した撮像画像に対して演算処理を行い、該演算処理の結果を出力する。
入出力制御部410は、撮像装置110との間でデータの送受信を制御するための回路、撮像装置110から受信したコマンドを解析する回路、該コマンドを解析した結果に基づいて制御を行う回路、等を含んで構成される。ここでのコマンドは、SD規格に定義されているものであり、入出力制御部410は、それらのうちのいくつかを検出することができる。機能の詳細に関しては後述する。入出力制御部410は、撮像装置110から演算対象の撮像画像を受信した場合には、該撮像画像を演算処理部412に出力する。また、入出力制御部410は、撮像装置110から初期化シーケンス及び再コンフィグレーション命令を受信した場合には、該初期化シーケンス及び再コンフィグレーション命令を温度取得部414に出力する。また、入出力制御部410は、撮像装置110から処理の切り替えの設定データを受信した場合には、該設定データを演算切替部411に出力する。
演算切替部411は、撮像装置110から受け取った設定データに基づいて、記憶部404から、撮像画像に対する解析処理を含む演算処理の機能の情報を取得し、該情報を演算処理部412に書き込むための回路を含んで構成される。該情報は、例えば、演算処理部412内で処理される演算の順序や種類、演算の係数などを示す設定パラメータである。
演算処理部412は、撮像画像に対する解析処理を実行するために必要な複数の演算回路を含んで構成される。演算処理部412は、演算切替部411から受け取った情報に基づいて各種の演算処理を実行し、該演算処理の結果を入出力制御部410に対して送信すると共に、記憶部404に格納する。
このように、FPGA402は、事前に保持された複数の処理機能に対応する設定データに含まれる、実行対象の処理機能の設定データを抽出して、その抽出した設定データに基づいて演算処理部412によって実行される処理内容を書き換える。これにより、着脱可能デバイス100が、その複数の処理機能のうちの少なくともいずれかを選択的に実行することができる。また、新規に追加する処理の設定データを随時追加することにより、撮像装置110側で最新の処理を実行させることができる。なお、以下では、複数の処理機能のそれぞれに対応する複数の設定データを有していることを、「複数の処理機能を有する」と表現する。すなわち、着脱可能デバイス100のFPGA402が1つの処理機能を実行するように構成されている状態であっても、他の処理機能のための設定データにより演算処理部412の処理内容を変更することができる場合、複数の処理機能を有する、と表現する。
記憶部I/F413は、受け取ったデータの形式を、記憶部404に適したプロトコルに変換してデータを送受信する回路を含んで構成される。記憶部I/F413は各メモリの規格に対応したコマンドうちのいくつかに対応し、各構成部と記憶部404と間のデータの送受信(記憶部404へのデータの読み書き)を行う。
記憶部404はフラッシュメモリ、あるいはDRAMといったメモリである、不揮発性メモリであっても良いし、揮発性メモリであっても良いし、その両方を含む複数のメモリであっても良い。記憶部404は、撮像装置110から送信されたデータ、演算処理の機能の情報、演算処理の結果、などの各種の情報を記憶する。
温度取得部414は、「FPGA402の外部に設けられ、着脱可能デバイス100における温度を測定する温度センサ」と、「該温度センサにより測定された温度を示す温度情報を生成する生成部」と、を有する。温度取得部414は該生成部によって生成された温度情報を、入出力制御部410に対して出力する。
入出力制御部410は、演算処理部412から出力された演算処理の結果と、温度取得部414から出力された温度情報と、を含む送信データを生成し、該生成した送信データを撮像装置110に対して送信する。
ここで、演算処理の結果と温度情報とを含む送信データを生成する方法の一例について説明する。まず、温度情報は1Byte程度のデータである。一方、演算処理の結果のデータ長は、例えば、SDプロトコルの場合にはデータのやり取りはブロック単位で行う必要があるため、1ブロック512Byteと規定されている。そのため、演算処理の結果が512Byte未満のデータである場合でも1ブロック分のデータである512Byteを送る必要がある。例えば、演算処理の結果が500Byteのデータであった場合には、残りの12Byte分のデータは不要な(空いている)データとなるため、この12Byte分の空きデータを使用して1Byte程度の温度情報を送信する。こうすることで、温度情報のための通信が不要となり、装置間で効率的にデータを受け渡すことができるようになる。更に、同一の演算処理種別であれば、演算処理の結果のデータ量は毎回同じになる。よって、撮像装置110は、着脱可能デバイス100から送信される1ブロック分の送信データにおいてどこまでが演算処理の結果でどこからが温度情報なのかを把握できるので、該送信データから温度情報を抽出することができる。
次に、着脱可能デバイス100の機能構成例について、図5のブロック図を用いて説明する。図5に示した機能部は、図4に示したいずれかの機能部に組み込まれるハードウェアとして実装しても良いし、図4に示したいずれかの機能部によって実行されるソフトウェアとして実装しても良い。
解析部501は、撮像装置110から受信した撮像画像に対する解析処理を含む各種の演算処理を実行する。解析部501は、例えば、解析処理の設定要求を受けた場合に、該解析処理を実行可能な状態にするための設定を実行する。また、解析部501は、撮像画像および演算処理の命令を受けた場合、実行可能な状態に設定された該撮像画像の解析処理を含む演算処理を実行する。本実施形態では、実行可能な解析処理は、人体検出処理と顔検出処理であるものとするが、これらに限らない。例えば、事前に記憶された人物が撮像画像に含まれるか否かを判定する処理(後述する顔認証処理)であってもよい。また例えば、事前に記憶された人物の画像特徴量と、入力された撮像画像から検出された人物の画像特徴量と、の一致度合いを算出し、一致度合いが閾値以上の場合に、事前に記憶された人物であると判定する処理であっても良い。また例えば、プライバシー保護を目的として、入力された撮像画像から検出された人物に対して、所定のマスク画像を重畳したり、モザイク処理を施したりする処理であってもよい。また例えば、人物の特定の行動を機械学習によって学習した学習モデルを用いて、撮像画像中の人物が特定の行動を行っているか否かを検出する処理であってもよい。さらには、例えば、撮像画像中の領域がどのような領域なのかを判定する処理であってもよい。また例えば、建物や道路、人物、空等を機械学習によって学習した学習モデルを用いて、撮像画像中の領域がどのような領域なのかを判定する処理であってもよい。
以上のように、実行可能な解析処理は、機械学習を用いた解析処理にも、機械学習を用いない解析処理にも応用可能である。また、上記の各解析処理は、着脱可能デバイス100が単独で行うことに限らず、撮像装置110と協働して実行してもよい。通信部502は、I/F部401を介して撮像装置110との間のデータ通信を制御する。
(入出力装置130の構成例)
次に、入出力装置130のハードウェア構成例について、図6のブロック図を用いて説明する。なお、図6には、以下の説明に関連する主要な構成を示しており、入出力装置130における全ての構成を示しているわけではない。
次に、入出力装置130のハードウェア構成例について、図6のブロック図を用いて説明する。なお、図6には、以下の説明に関連する主要な構成を示しており、入出力装置130における全ての構成を示しているわけではない。
プロセッサ601は、CPU、MPU、GPUなどのプロセッサであり、RAM602やROM603に格納されているコンピュータプログラムやデータを用いて各種の処理を実行する。これによりプロセッサ601は、入出力装置130全体の動作制御を行うと共に、入出力装置130が行うものとして説明する各種の処理を実行もしくは制御する。
RAM602は、ROM603やHDD(ハードディスクドライブ)604からロードされたコンピュータプログラムやデータを格納するためのエリア、通信I/F605を介して撮像装置110から受信したデータを格納するためのエリア、を有する。また、RAM602は、プロセッサ601が各種の処理を実行する際に用いるワークエリアを有する。このように、RAM602は、各種のエリアを適宜提供することができる。
ROM603には、入出力装置130の設定データ、入出力装置130の起動に係るコンピュータプログラムやデータ、入出力装置130の基本動作に係るコンピュータプログラムやデータ、などが格納されている。
HDD604には、OS(オペレーティングシステム)、入出力装置130が行うものとして説明する各種の処理をプロセッサ601に実行させるためのコンピュータプログラムやデータ、などが保存されている。HDD604に保存されているコンピュータプログラムやデータは、プロセッサ601による制御に従って適宜RAM602にロードされ、プロセッサ601による処理対象となる。
通信I/F605は、入出力装置130を上記のネットワーク120に接続するための通信インターフェースであり、入出力装置130は通信I/F605を介してネットワーク120上の撮像装置110との間のデータ通信を行う。
操作部606は、キーボード、マウス、タッチパネルなどのユーザインターフェースであり、ユーザが操作することで各種の指示をプロセッサ601に対して入力することができる。
表示部607は、液晶画面やタッチパネル画面を有し、プロセッサ601による処理結果を画像や文字などでもって表示する。また、表示部607は、画像や文字を投影するプロジェクタなどの投影装置であっても良い。
プロセッサ601、RAM602、ROM603、HDD604、通信I/F605、操作部606、表示部607は何れも、システムバス608に接続されている。なお、図6の構成では、ユーザへの情報の提示方法は表示部607による表示であったが、これに加えて若しくは代えて、音声や振動による情報の提示を実施しても良く、ユーザへの情報の提示方法は特定の提示方法に限らない。
また、入出力装置130への指示や情報の入力は音声有力であっても良いし、ジェスチャ入力(ユーザのジェスチャを認識し、該認識したジェスチャに対応する指示や情報を入力する)であっても良い。つまり、入出力装置130への情報の入力方法は特定の入力方法に限らない。
次に、入出力装置130の機能構成例について、図7のブロック図を用いて説明する。図7に示した機能部は、ハードウェアとして実装しても良いし、ソフトウェアとして実装しても良い。後者の場合、このソフトウェアはHDD604に保存され、必要に応じてRAM602にロードされて、プロセッサ601によって実行される。
通信部701は、通信I/F605を制御して、ネットワーク120を介して撮像装置110との間のデータ通信を行う。なお、これは一例に過ぎず、例えば、通信部701は、撮像装置110と直接接続を確立して、ネットワーク120や他の装置を介さずに、撮像装置110と通信するように構成されてもよい。制御部702は、入出力装置130の動作制御を行う。
<システムにおける処理の流れ>
次に、本実施形態におけるシステムの動作の概要について、図8のフローチャートに従って説明する。なお、図8のフローチャートに従った処理は、撮像装置110に着脱可能デバイス100が装着されたことを、撮像装置110と着脱可能デバイス100との間の通信によって検知した場合(検知の方法はこれに限らない)に開始される。
次に、本実施形態におけるシステムの動作の概要について、図8のフローチャートに従って説明する。なお、図8のフローチャートに従った処理は、撮像装置110に着脱可能デバイス100が装着されたことを、撮像装置110と着脱可能デバイス100との間の通信によって検知した場合(検知の方法はこれに限らない)に開始される。
まず、ステップS801では、ユーザによって、撮像装置110に着脱可能デバイス100が装着される。ステップS802では、演算処理部203は、着脱可能デバイス100の初期化シーケンスを実行する。この初期化シーケンスでは、撮像装置110と着脱可能デバイス100との間で所定のコマンドが送受信されることにより、撮像装置110が、着脱可能デバイス100を使用可能な状態となる。
ステップS803では演算処理部203は、記憶部303に格納されている上記のリストから、着脱可能デバイス100が実行可能な処理を把握し、撮像装置110単体で又は撮像装置110と着脱可能デバイス100の組み合わせで実行可能な処理を把握する。なお、着脱可能デバイス100は、任意の処理を実行可能なように構成されうるが、撮像装置110側で実行されるべき処理と無関係な処理については考慮されなくてもよい。一例において、撮像装置110は、例えば入出力装置130から事前に取得した「実行されうる処理のリスト」を保持しておいてもよい。この場合、撮像装置110は、着脱可能デバイス100が実行可能な処理を示す情報を着脱可能デバイス100から取得した際に、その処理がリストに含まれているか否かによって、実行されうる処理のみを把握することができる。
次に、ステップS804では、演算処理部203は、実行する処理を決定し、必要に応じて着脱可能デバイス100の設定を実行する。すなわち、実行対象として決定された処理の少なくとも一部が着脱可能デバイス100によって実行される場合に、その処理のための着脱可能デバイス100の設定が実行される。この設定においては、例えば、実行対象の処理に対応する設定データを用いたFPGA402の再構成が行われうる。次に、ステップS805では、演算処理部203および/または演算処理部412が解析処理(解析前処理、解析処理、解析後処理)や演算処理を実行する。
図8の処理は、例えば、着脱可能デバイス100が撮像装置110に装着された際に実行される。しかし、例えば着脱可能デバイス100が撮像装置110から取り外された際にも、ステップS803の処理が再度実行されるようにするなど、図8の処理の少なくとも一部が繰り返し実行されてもよい。
次に、図8に示した処理のうち、着脱可能デバイス100における温度に応じて該着脱可能デバイス100における処理の実行頻度を制御するための処理に関する部分について、図9のフローチャートを用いて説明する。図9のフローチャートに従った処理は、撮像装置110に電源が投入され、撮像装置110と着脱可能デバイス100との間のデータ通信が可能となり、着脱可能デバイス100で演算処理が可能な状態になってから、開始される。
ステップS901では、制御部304はデバイス通信部306を制御して、着脱可能デバイス100に対して、該着脱可能デバイス100における温度上昇を示す温度上限情報の送信を要求する。着脱可能デバイス100の入出力制御部410は該要求を受けると、記憶部404に格納されている「着脱可能デバイス100における温度上昇を示す温度上限情報」を取得し、該取得した温度上限情報をI/F部401を介して撮像装置110に対して送信する。制御部304は、着脱可能デバイス100から送信された温度上限情報をデバイス通信部306を介して取得する。
ステップS902では、制御部304は、記憶部303に格納されている「撮像装置110における温度上限を示す温度上限情報」を読み出す。そして温度処理部308は、制御部304が着脱可能デバイス100から取得した温度上限情報が示す「着脱可能デバイス100における温度上限B」と、制御部304が記憶部303から読み出した温度上限情報が示す「撮像装置110における温度上限A」と、の大小比較を行う。そして温度処理部308は、「温度上限A」および「温度上限B」のうち低い方を閾値として設定する。
ステップS903では、制御部304はデバイス通信部306を介して着脱可能デバイス100に対して、撮像画像および該撮像画像に対する演算処理の命令を送信する。着脱可能デバイス100における演算処理部412は、I/F部401および入出力制御部410を介して取得した撮像画像および演算処理の命令に基づいて該撮像画像に対する演算処理を行う。
ステップS904では、温度取得部414は、測定した「着脱可能デバイス100における温度」を示す温度情報を生成する。入出力制御部410は、該生成した温度情報と、ステップS903における演算処理の結果と、を含む送信データを生成する。ステップS905では、入出力制御部410は、ステップS904で生成した送信データをI/F部401を介して撮像装置110に対して送信する。
ステップS906では、制御部304は、着脱可能デバイス100から送信された送信データをデバイス通信部306を介して受信し、温度処理部308は、該受信した送信データから温度情報を抽出する。また、解析部305は、該受信した送信データから演算処理の結果を抽出し、該抽出した演算処理の結果を用いて、撮像画像に対する解析処理を行う。
ステップS907では、温度処理部308は、ステップS906で送信データから抽出した温度情報が示す温度が、ステップS902で設定した閾値以上であるか否かを判断する。この判断の結果、ステップS906で送信データから抽出した温度情報が示す温度が、ステップS902で設定した閾値以上である場合には、処理はステップS908に進む。一方、ステップS906で送信データから抽出した温度情報が示す温度が、ステップS902で設定した閾値未満である場合には、処理はステップS910に進む。
ステップS908では、温度処理部308は、撮像装置110および着脱可能デバイス100における温度を下げるべく、着脱可能デバイス100における処理(演算処理)の実行頻度を下げるための制御を行う。例えば、温度処理部308は、ステップS903における撮像画像および演算処理の命令の送信頻度を下げるよう制御する。なお、ステップS908では、このような制御に加えて若しくは代えて、着脱可能デバイス100におけるFPGA402で演算処理に使用している動作周波数を下げるよう制御しても良い。そして処理はステップS903に進む。
ステップS910では、温度処理部308は、撮像装置110および着脱可能デバイス100における温度を上げるべく、着脱可能デバイス100における処理(演算処理)の実行頻度を上げるための制御を行う。例えば、温度処理部308は、ステップS903における撮像画像および演算処理の命令の送信頻度を上げるよう制御する。なお、ステップS910では、このような制御に加えて若しくは代えて、着脱可能デバイス100におけるFPGA402で演算処理に使用している動作周波数を上げるよう制御しても良い。そして処理はステップS903に進む。
なお、ステップS906で送信データから抽出した温度情報が示す温度が、ステップS902で設定した閾値未満である場合には、ステップS910における処理を行うことなく、ステップS903に進むようにしても良い。
このような処理により、着脱可能デバイス100における温度状態を定常的に監視して、撮像装置110や着脱可能デバイス100における温度が一定以上にならない範囲で着脱可能デバイス100を動作させることができる。
<変形例1>
上記の各処理の主体は一例であり、これに限るものではなく、例えば、撮像装置110や着脱可能デバイス100に専用のハードウェアが搭載されている場合には、該ハードウェアに上記の各処理の一部若しくは全部を実行させるようにしても良い。
上記の各処理の主体は一例であり、これに限るものではなく、例えば、撮像装置110や着脱可能デバイス100に専用のハードウェアが搭載されている場合には、該ハードウェアに上記の各処理の一部若しくは全部を実行させるようにしても良い。
<変形例2>
撮像装置110における温度を下げるための制御方法として、次のような構成を採用しても良い。例えば、撮像装置110に、該撮像装置110内のハードウェアの温度を下げるためのファンを設け、温度処理部308は、ステップS910ではファンを停止させ、ステップS908ではファンを動作させる(ファンを回転させる)ようにしても良い。また、温度処理部308は、ステップS910ではファンを回転速度P(P≧0)で回転させ、ステップS908ではファンを回転速度Q(Q>P)で回転させるようにしても良い。
撮像装置110における温度を下げるための制御方法として、次のような構成を採用しても良い。例えば、撮像装置110に、該撮像装置110内のハードウェアの温度を下げるためのファンを設け、温度処理部308は、ステップS910ではファンを停止させ、ステップS908ではファンを動作させる(ファンを回転させる)ようにしても良い。また、温度処理部308は、ステップS910ではファンを回転速度P(P≧0)で回転させ、ステップS908ではファンを回転速度Q(Q>P)で回転させるようにしても良い。
また、ステップS908では、撮像装置110はユーザによって撮像装置110のその他の機能の動作有無を調整できるよう警告を行うようにしても良い。例えば、撮像装置110のLEDを点滅/点灯させたり、撮像装置110の表示画面に警告を示す画像や文字を表示させても良い。
このように、本実施形態によれば、撮像装置110や着脱可能デバイス100における温度が一定以上にならない範囲内で、着脱可能デバイス100や撮像装置110を動作させることができる。
[第2の実施形態]
本実施形態では、第1の実施形態との差分について説明し、以下で特に触れない限りは第1の実施形態と同様であるものとする。第1の実施形態では、着脱可能デバイス100における温度に基づく該着脱可能デバイス100の動作制御を撮像装置110が行ったが、本実施形態ではこのような制御を着脱可能デバイス100において行う。
本実施形態では、第1の実施形態との差分について説明し、以下で特に触れない限りは第1の実施形態と同様であるものとする。第1の実施形態では、着脱可能デバイス100における温度に基づく該着脱可能デバイス100の動作制御を撮像装置110が行ったが、本実施形態ではこのような制御を着脱可能デバイス100において行う。
本実施形態に係る着脱可能デバイス100のハードウェア構成例について、図10のブロック図を用いて説明する。第1の実施形態では撮像装置110が温度処理部308を有しているが、本実施形態では、撮像装置110は温度処理部308を有さず、代わりに、着脱可能デバイス100が温度処理部415を有する。
温度処理部415は、着脱可能デバイス100と撮像装置110とが通信可能な状態になると、撮像装置110(記憶部303)から「撮像装置110における温度上限A」を示す温度上限情報を取得する。そして温度処理部415は、記憶部404に格納されている温度上限情報が示す「着脱可能デバイス100における温度上限B」と、撮像装置110から取得した温度上限情報が示す「撮像装置110における温度上限A」と、の大小比較を行う。そして温度処理部415は、「温度上限A」および「温度上限B」のうち低い方を閾値として設定する。
また、温度処理部415は、温度取得部414が取得した温度情報が示す温度が閾値以上であるか否かを判断する。この判断の結果、温度取得部414が取得した温度情報が示す温度が閾値以上である場合、温度処理部415は、撮像装置110及び着脱可能デバイス100における温度を下げるべく、着脱可能デバイス100における処理の実行頻度を下げるための制御を行う。例えば、温度処理部415は、FPGA402の演算処理を行うIPの周波数を落として、着脱可能デバイス100内の動作周波数を下げる。一方、温度取得部414が取得した温度情報が示す温度が閾値未満である場合、温度処理部415は、撮像装置110および着脱可能デバイス100における温度を上げるべく、着脱可能デバイス100における処理の実行頻度を上げるための制御を行う。なお、温度取得部414が取得した温度情報が示す温度が閾値未満である場合、温度処理部415は、着脱可能デバイス100における処理の実行頻度を一定に保つための制御を行うようにしても良い。
なお、記憶部404は、DRAMなどの演算処理時のワークメモリを有し、FPGA402はDRAMとの通信頻度やDRAM自体の動作周波数を制御することが可能な構成を有してもよい。この場合、温度取得部414で取得した温度情報が示す温度が閾値以上であれば、DRAMに対するアクセスの頻度を下げたり、DRAMの動作周波数を下げることで演算処理の負荷を軽減することができる。これにより、着脱可能デバイス100における温度が一定以上にならない範囲で着脱可能デバイス100を動作させることができる。
次に、図8に示した処理のうち、着脱可能デバイス100における温度に応じて該着脱可能デバイス100における処理の実行頻度を制御するための処理に関する部分について、図10のフローチャートを用いて説明する。図10のフローチャートに従った処理は、撮像装置110に電源が投入され、撮像装置110と着脱可能デバイス100との間のデータ通信が可能となり、着脱可能デバイス100で演算処理が可能な状態になってから、開始される。
ステップS1101では、入出力制御部410は撮像装置110に対して、該撮像装置110における温度上昇を示す温度上限情報の送信を要求する。撮像装置110における制御部304は該要求を受けると、記憶部303に格納されている「撮像装置110における温度上昇を示す温度上限情報」を取得し、該取得した温度上限情報をデバイス通信部306を介して着脱可能デバイス100に対して送信する。入出力制御部410は、撮像装置110から送信された温度上限情報をI/F部401を介して受信する。
ステップS1102では、温度処理部415は、記憶部404に格納されている「着脱可能デバイス100における温度上限を示す温度上限情報」を読み出す。そして温度処理部415は、記憶部404から読み出した温度上限情報が示す「着脱可能デバイス100における温度上限B」と、撮像装置110から受信した温度上限情報が示す「撮像装置110における温度上限A」と、の大小比較を行う。そして温度処理部415は、「温度上限A」および「温度上限B」のうち低い方を閾値として設定する。
ステップS1103は上記のステップS903と同様であるための説明は省略する。ステップS1104では、温度取得部414は、測定した「着脱可能デバイス100における温度」を示す温度情報を生成する。
ステップS1105では、温度処理部415は、ステップS1104で生成した温度情報が示す温度が、ステップS1102で設定した閾値以上であるか否かを判断する。この判断の結果、ステップS1104で生成した温度情報が示す温度が、ステップS1102で設定した閾値以上である場合には、処理はステップS1106に進む。一方、ステップS1104で生成した温度情報が示す温度が、ステップS1102で設定した閾値未満である場合には、処理はステップS1110に進む。
ステップS1106では、温度処理部415は、撮像装置110および着脱可能デバイス100における温度を下げるべく、着脱可能デバイス100における処理(演算処理)の実行頻度を下げるための制御を行う。制御内容については第1の実施形態と同様(上記のステップS908と同様)であるため、説明は省略する。
ステップS1110では、温度処理部415は、撮像装置110および着脱可能デバイス100における温度を上げるべく、着脱可能デバイス100における処理(演算処理)の実行頻度を上げるための制御を行う。制御内容については第1の実施形態と同様(上記のステップS910と同様)であるため、説明は省略する。
なお、第1の実施形態と同様、ステップS1104で生成した温度情報が示す温度が、ステップS1102で設定した閾値未満である場合には、ステップS1110における処理を行うことなく、ステップS1103に進むようにしても良い。
このように、本実施形態によれば、着脱可能デバイス100における温度状態を定常的に監視して、撮像装置110や着脱可能デバイス100における温度が一定以上にならない範囲で着脱可能デバイス100を動作させることができる。
なお、上記の各実施形態や各変形例では、撮像画像中のオブジェクトの数や位置等を解析するシステムを例にとり説明した。しかし、上記の各実施形態や各変形例は他の用途のシステム(撮像装置110による撮像画像に対して何らかの解析処理を行うシステム等)にも同様に適用可能である。
上記の各実施形態や各変形例で使用した数値、処理タイミング、処理順、処理の主体、データ(情報)の構成/送信先/送信元/格納場所などは、具体的な説明を行うために一例として挙げたもので、このような一例に限定することを意図したものではない。
また、以上説明した各実施形態や各変形例の一部若しくは全部を適宜組み合わせて使用しても構わない。また、以上説明した各実施形態や各変形例の一部若しくは全部を選択的に使用しても構わない。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
301:撮像制御部 302:信号処理部 303:記憶部 304:制御部 305:解析部 306:デバイス通信部 307:ネットワーク通信部 308:温度処理部
Claims (14)
- 撮像装置であって、
前記撮像装置に着脱可能に装着されているデバイスにおける温度を示す温度情報を、該デバイスから取得する取得手段と、
前記デバイスによって実行される処理の実行頻度を、前記温度情報に基づいて制御する制御手段と
を備えることを特徴とする撮像装置。 - 前記制御手段は、前記温度情報が示す温度が閾値以上であれば、前記実行頻度を下げるための制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 前記制御手段は、前記温度情報が示す温度が閾値未満であれば、前記実行頻度を上げるための制御を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
- 前記制御手段は、前記温度情報が示す温度が閾値未満であれば、前記実行頻度を一定に保つための制御を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
- 前記制御手段は、前記デバイスの動作周波数を制御することで前記実行頻度を制御することを特徴とする請求項1ないし4の何れか1項に記載の撮像装置。
- 前記制御手段は、前記処理の命令を前記デバイスに送信する頻度を制御することで前記実行頻度を制御することを特徴とする請求項1ないし4の何れか1項に記載の撮像装置。
- 前記制御手段は、前記撮像装置のハードウェアの温度を下げるためのファンの回転を前記温度情報に基づいて制御することを特徴とする請求項1ないし4の何れか1項に記載の撮像装置。
- 前記取得手段は、前記デバイスにおける温度上限を示す第1情報を該デバイスから取得し、
前記撮像装置はさらに、
前記撮像装置における温度上限を示す第2情報を取得し、前記第1情報が示す温度上限と該第2情報が示す温度上限とのうち低い方の温度上限を前記閾値として設定する設定手段を備えることを特徴とする請求項2ないし4の何れか1項に記載の撮像装置。 - 前記取得手段は、前記デバイスに設けられたセンサによって測定された該デバイスにおける温度を示す温度情報を該デバイスから取得することを特徴とする請求項1ないし8の何れか1項に記載の撮像装置。
- 前記撮像装置は、演算処理の命令を前記デバイスに送信する送信手段を更に備え、
前記取得手段は、該命令に応じて前記デバイスが行った演算の結果と前記温度情報と、を該デバイスから取得することを特徴とする請求項1ないし9の何れか1項に記載の撮像装置。 - 前記デバイスは、所定の処理を実行する演算装置を備え、
前記制御手段は、前記デバイスが備える前記演算装置によって実行される処理の実行を制御することを特徴とする請求項1ないし10の何れか1項に記載の撮像装置。 - 演算装置を備える、撮像装置に着脱可能なデバイスであって、
前記デバイスにおける温度を示す温度情報を取得する取得手段と、
前記演算装置によって実行される処理の実行頻度を、前記温度情報に基づいて制御する制御手段と
を備えることを特徴とするデバイス。 - 撮像装置の制御方法であって、
前記撮像装置の取得手段が、前記撮像装置に着脱可能に装着されているデバイスにおける温度を示す温度情報を、該デバイスから取得する取得工程と、
前記撮像装置の制御手段が、前記デバイスによって実行される処理の実行頻度を、前記温度情報に基づいて制御する制御工程と
を備えることを特徴とする撮像装置の制御方法。 - 演算装置を備える、撮像装置に着脱可能なデバイスの制御方法であって、
前記デバイスの取得手段が、前記デバイスにおける温度を示す温度情報を取得する取得工程と、
前記デバイスの制御手段が、前記演算装置によって実行される処理の実行頻度を、前記温度情報に基づいて制御する制御工程と
を備えることを特徴とするデバイスの制御方法。
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