JP2022132363A - 構造物の施工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、供用中地下構造物の浮き上がりを抑制することを目的とする。【解決手段】平面視にて供用中地下構造物16と隣り合う既設地下構造体40Aを解体し、新設地下構造体20Aを有する新設構造物20を施工する構造物の施工方法であって、既設地下構造体40Aにおける供用中地下構造物16側を解体し、逆打ち工法によって新設地下構造体20Aにおける供用中地下構造物16側を施工する供用中地下構造物側施工工程と、残存する既設地下構造体40Aの残存部40Xを解体し、新設地下構造体20Aにおける供用中地下構造物16側に隣接して、新設地下構造体20Aの残部を施工する残部施工工程と、を備える。【選択図】図7

Description

本発明は、構造物の施工方法に関する。
地下構造体の外周部を先行施工し、当該地下構造体の外周部を山留め壁として利用するトレンチカット工法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平5-133108号公報
ところで、平面視にて供用中地下構造物の隣に、新設地下構造体を備える構造物を施工する場合がある。この場合、平面視にて供用中地下構造物と隣り合う地盤を掘削すると、掘削領域、及びその周辺の地盤が浮き上がる可能性がある。この結果、供用中地下構造物も浮き上がり、当該供用中地下構造物が影響を受ける可能性がある。
これと同様に、平面視にて供用中地下構造物の隣にある既設地下構造体を解体し、新設地下構造体を備える構造物を施工する場合がある。この場合、既設地下構造体を解体すると、解体領域、及びその周辺の地盤が浮き上がる可能性がある。この結果、供用中地下構造物も浮き上がり、当該供用中地下構造物が影響を受ける可能性がある。
本発明は、上記の事実を考慮し、供用中地下構造物の浮き上がりを抑制することを目的とする。
第1態様に係る構造物の施工方法は、平面視にて供用中地下構造物と隣り合う新設地下構造体を有する構造物を施工する構造物の施工方法であって、前記新設地下構造体における前記供用中地下構造物側を、逆打ち工法によって施工する供用中地下構造物側施工工程と、施工された前記新設地下構造体の前記供用中地下構造物側に隣接して、該新設地下構造体の残部を施工する残部施工工程と、を備える。
第1態様に係る構造物の施工方法によれば、先ず、供用中地下構造物側施工工程において、新設地下構造体における供用中地下構造物側を、逆打ち工法によって施工する。次に、残部施工工程において、施工された新設地下構造体の供用中地下構造物側に隣接して、新設地下構造体の残部を施工する。
このように本発明では、新設地下構造体における供用中地下構造物側を先行して施工する。これにより、新設地下構造体の掘削領域全体を同時に掘削する場合と比較して、掘削領域、及びその周辺の地盤の浮き上がりが抑制される。したがって、供用中地下構造物の浮き上がりが抑制される。
また、新設地下構造体における供用中地下構造物側を逆打ち工法によって施工することにより、新設地下構造体における供用中地下構造物側を順打ち工法によって施工する場合と比較して、掘削領域、及びその周辺の地盤の浮き上がりがさらに抑制される。したがって、供用中地下構造物の浮き上がりもさらに抑制される。
第2態様に係る構造物の施工方法は、第1態様に係る構造物の施工方法において、前記供用中地下構造物側施工工程において、前記新設地下構造体が施工される掘削領域を、前記新設地下構造体における前記供用中地下構造物側が施工される第一領域と前記残部が施工される第二領域とに仮設山留め壁で仕切った状態で、前記第一領域を掘削する。
第2態様に係る構造物の施工方法によれば、供用中地下構造物側施工工程において、新設地下構造体が施工される掘削領域を、新設地下構造体における供用中地下構造物側が施工される第一領域と、新設地下構造体の残部が施工される第二領域とに仮設山留め壁で仕切り、この状態で、掘削領域の第一領域を掘削する。これにより、掘削領域の第二領域に先行して、第一領域を容易に掘削することができる。
第3態様に係る構造物の施工方法は、平面視にて供用中地下構造物と隣り合う既設地下構造体を解体し、新設地下構造体を有する構造物を施工する構造物の施工方法であって、前記既設地下構造体における前記供用中地下構造物側を解体し、逆打ち工法によって前記新設地下構造体における供用中地下構造物側を施工する供用中地下構造物側施工工程と、残存する前記既設地下構造体の残存部を解体し、前記新設地下構造体における前記供用中地下構造物側に隣接して、該新設地下構造体の残部を施工する残部施工工程と、を備える。
第3態様に係る構造物の施工方法によれば、先ず、供用中地下構造物側施工工程において、既設地下構造体における供用中地下構造物側を解体し、逆打ち工法によって新設地下構造体における供用中地下構造物側を施工する。次に、残部施工工程において、残存する既設地下構造体の残存部を解体し、新設地下構造体における供用中地下構造物側に隣接して、新設地下構造体の残部を施工する。
このように本発明では、新設地下構造体における供用中地下構造物側を先行して施工する。つまり、本発明では、既設地下構造体における供用中地下構造物側を先行して解体する。これにより、既設地下構造体全体を同時に解体する場合と比較して、既設地下構造体の解体領域、及びその周辺の地盤の浮き上がりが抑制される。したがって、供用中地下構造物の浮き上がりが抑制される。
第4態様に係る構造物の施工方法は、第3態様に係る構造物の施工方法において、前記供用中地下構造物側施工工程において、前記既設地下構造体を前記供用中地下構造物側と前記残存部とを仕切壁で仕切った状態で、前記既設地下構造体の前記供用中地下構造物側を解体する。
第4態様に係る構造物の施工方法によれば、供用中地下構造物側施工工程において、既設地下構造体を供用中地下構造物側と残存部とに仕切壁で仕切り、この状態で、既設地下構造体の供用中地下構造物側を解体する。これにより、既設地下構造体の残存部に先行して、既設地下構造体の供用中地下構造物側を容易に解体することができる。
以上説明したように、本発明によれば、供用中地下構造物の浮き上がりを抑制することができる。
第一実施形態に係る構造物の施工方法が適用される地盤を示す縦断面図である。 第一実施形態に係る構造物の施工方法によって施工された新設構造物を示す縦断面図である。 第一実施形態に係る構造物の施工方法の施工過程を示す縦断面図である。 第一実施形態に係る構造物の施工方法の施工過程を示す縦断面図である。 第二実施形態に係る構造物の施工方法が適用される既設構造物を示す縦断面図である。 第二実施形態に係る構造物の施工方法の施工過程を示す縦断面図である。 第二実施形態に係る構造物の施工方法の施工過程を示す縦断面図である。 第二実施形態に係る構造物の施工方法の施工過程を示す縦断面図である。 第二実施形態に係る構造物の施工方法の変形例を示す縦断面図である。 第一実施形態に係る構造物の施工方法の変形例を示す縦断面図である。
(第一実施形態)
先ず、第一実施形態について説明する。
図1に示されるように、本実施形態に係る構造物の施工方法は、供用中地下構造物16が設けられた地盤12に適用される。供用中地下構造物16は、例えば、営業中の鉄道(地下鉄)や道路とされており、地盤12(地中)に埋設されている。
なお、供用中地下構造物16は、少なくとも一部が地盤12に埋設されていれば良い。
(構造物)
図2に示されるように、本実施形態では、供用中地下構造物16の隣の地盤12(掘削領域R)を掘削して、新設構造物20を施工(構築)する。新設構造物20は、複数層からなり、平面視にて、供用中地下構造物16と隣り合って配置される。
新設構造物20は、複数の柱22と、隣り合う柱22に架設される複数の梁24と、梁24に支持される床スラブ26とを有して構成される。なお、新設構造物20の内部の柱22は、構真柱用杭21に支持され、新設構造物20の外周の柱22は、後述する山留め壁30に支持される。なお、外周の柱22の下に構真柱用杭を施工し、当該構真柱用杭に外周の柱22を支持させても良い。
新設構造物20は、地盤12中に設けられる新設地下構造体20Aと、地上に設けられる新設地上構造体20Bとを有している。新設地下構造体20Aは、地盤12の掘削領域Rに設けられる。また、新設地下構造体20Aの上には、新設地上構造体20Bが設けられる。
なお、新設地下構造体20A及び新設地上構造体20Bは、単一層であっても良い。また、新設構造物20は、少なくとも新設地下構造体20Aを有していれば良く、新設地上構造体20Bは省略されても良い。また、新設構造物20は、構造物の一例である。
(構造物の施工方法)
次に、構造物の施工方法の一例について説明する。
本実施形態に係る構造物の施工方法では、先ず、新設構造物20の供用中地下構造物16側の外周部20Yを逆打ち工法によって施工する。次に、新設構造物20の外周部20Y以外の本体部20Xを施工する。以下、本実施形態に係る構造物の施工方法を具体的に説明する。
なお、ここでいう新設構造物20の外周部20Yとは、供用中地下構造物16及び新設構造物20を含む縦断面において、新設構造物20の供用中地下構造物16側の1スパン以上の部分(1つの柱梁架構部分)を意味する。また、新設構造物20の外周部20Yは、新設構造物における供用中地下構造物側(の部位)の一例である。また、新設構造物20の本体部20Xは、新設構造物の残部の一例である。
(山留め壁施工工程)
先ず、山留め壁施工工程について説明する。図1に示されるように、山留め壁施工工程では、地盤12の掘削領域Rの外周部に、山留め壁30を施工する。山留め壁30は、掘削領域Rを囲むように、例えば、平面視にて枠状に形成する。この山留め壁30のうち、供用中地下構造物16側の山留め壁30Aは、供用中地下構造物16と対向して配置されている。
なお、山留め壁30は、例えば、地中連続壁(コンクリート壁)や、地盤改良壁(ソイルセメント壁)、親杭横矢板等の鋼製壁によって形成されている。
(供用中地下構造物側施工工程)
次に、供用中地下構造物側施工工程について説明する。図1に示されるように、供用中地下構造物側施工工程では、新設構造物20の外周部20Yを逆打ち工法によって施工する。具体的には、先ず、地盤12の掘削領域Rに、山留め壁30Aと対向する仮設山留め壁34を施工する。仮設山留め壁34は、例えば、親杭横矢板等の鋼製壁とされる。この仮設山留め壁34によって、掘削領域Rを供用中地下構造物16側の第一領域RYと、第一領域RY以外の第二領域RXとに仕切る。
なお、第一領域RYは、新設構造物20の本体部20Xが施工される領域とされ、第二領域RXは、新設構造物20の外周部20Yが施工される領域とされる。また、仮設山留め壁34は、親杭横矢板等の鋼製壁に限らず、地中連続壁(コンクリート壁)や、地盤改良壁(ソイルセメント壁)であっても良い。
次に、図3に示されるように、掘削領域Rのうち、第二領域RXを残して第一領域RYを図示しない重機等によって掘削し、新設構造物20の外周部20Yを逆打ち工法によって施工する。具体的には、先ず、第一領域RYの根切り底R1よりも下に、構真柱用杭21を施工するとともに、構真柱用杭21上に構真柱22を打設する。
次に、第一領域RYを所定深さまで掘削(一次掘削)し、新設構造物20(新設地上構造体20B)の外周部20Yの一階の梁24及び床スラブ26を施工する。なお、この段階で新設構造物20の本体部20Xの一階の梁24及び床スラブ26は、構真柱22で支持しても良い。この場合、これらの梁24及び床スラブ26は、山留め壁30A及び仮設山留め壁34を支持する山留め支保工として機能する。
次に、第一領域RYを所定深さ(40L)まで掘削(二次掘削、三次掘削、四次掘削、、、)し、新設地下構造体20Aの外周部20Yを順次施工する。また、新設地下構造体20Aの外周部20Yの施工と並行して、新設地上構造体20Bの外周部20Yを順次施工する。具体的には、複数の構真柱22上に、新設地上構造体20Bの外周部20Yの一階の柱22を施工するとともに、新設地上構造体20Bの二階の梁24及び床スラブ26を施工する。この手順を繰り返すことにより、新設構造物20の外周部20Yを施工する。
(残部施工工程)
次に、残部施工工程について説明する。図4に示されるように、残部施工工程では、新設構造物20の外周部20Yに隣接して、新設構造物20の本体部20Xを逆打ち工法によって施工する。具体的には、先ず、第二領域RXの根切り底R1よりも下に、複数の構真柱用杭21を施工するとともに、各構真柱用杭21上に構真柱22を打設する。
次に、第二領域RXを所定深さまで掘削(一次掘削)し、新設構造物20(新設地上構造体20B)の本体部20Xの一階の梁24及び床スラブ26を施工する。なお、新設構造物20の本体部20Xの一階の梁24及び床スラブ26は、構真柱22で支持する。また、これらの梁24及び床スラブ26は、山留め壁30及び仮設山留め壁34を支持する山留め支保工として機能する。
次に、第二領域RXを所定深さまで掘削(二次掘削、三次掘削、四次掘削、、、)し、新設地下構造体20Aの本体部20Xを順次施工する。また、新設地下構造体20Aの本体部20Xの施工と並行して、新設地上構造体20Bの本体部20Xを順次施工する。具体的には、複数の構真柱22上に、新設地上構造体20Bの本体部20Xの一階の柱22を施工するとともに、新設地上構造体20Bの二階の梁24及び床スラブ26を施工する。この手順を繰り返すことにより、新設構造物20の本体部20Xを施工する。その後、仮設山留め壁34を撤去する。なお、仮設山留め壁34は、新設地下構造体20Aの本体部20Xと外周部20Yとが、構造的に繋がれば撤去しても良い。
なお、残部施工工程は、施工中の新設構造物20の外周部20Yの重量によって供用中地下構造物16の浮き上りを所定値以内に制限可能になった段階で実施可能であり、必ずしも新設構造物20の外周部20Yの完成を待つ必要はない。また、図示を省略するが、山留め壁30の内側には、コンクリート地下外壁を適宜施工しても良い。
(作用及び効果)
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
例えば、図3に二点鎖線L1で示されるように、地盤12の掘削領域Rの全領域(第一領域RY及び第二領域RX)を一度に掘削すると、掘削領域Rの根切り底R1及びその周辺の地盤12が浮き上がる可能性がある。そして、掘削領域Rの周辺の地盤12が浮き上がると、供用中地下構造物16が浮き上がる可能性がある。
この対策として、本実施形態では、先ず、供用中地下構造物側施工工程において、新設構造物20の本体部20Xに先行して、新設構造物20の外周部20Yを逆打ち工法に施工する。つまり、掘削領域Rの第二領域RXに先行して、第一領域RYを掘削する。
これにより、図3に二点鎖線L2で示されるように、掘削領域Rに残された第二領域RXの地盤12の重量によって、掘削領域R、及びその周辺の地盤12の浮き上がりが抑制される。さらに、掘削領域Rの第一領域RYに施工された新設構造物20の外周部20Yの重量によっても、掘削領域R、及びその周辺の地盤12の浮き上がりが抑制される。したがって、供用中地下構造物16の浮き上がりが抑制される。
また、供用中地下構造物側施工工程では、新設構造物20の外周部20Yを逆打ち工法によって施工する。これにより、掘削領域Rの第一領域RYを根切り底R1まで掘削してから、新設構造物20の外周部20Yを施工する場合(順打ち工法)と比較して、供用中地下構造物16の浮き上がりがさらに抑制される。
さらに、供用中地下構造物側施工工程において、掘削領域Rに仮設山留め壁34を仮設し、掘削領域Rを新設構造物20の外周部20Y用の第一領域RYと、新設構造物20の本体部20X用の第二領域RXとに仮設山留め壁34で仕切った状態で、掘削領域Rの第一領域RYを掘削する。これにより、掘削領域Rの第二領域RXに先行して、第一領域RYを容易に掘削することができる。
次に、残部施工工程では、掘削領域Rに残された第二領域RXの地盤12を掘削し、新設構造物20の本体部20Xを施工する。この残部施工工程では、新設構造物20の本体部20Xが施工されるまでは、新設構造物20の外周部20Yの重量によって、掘削領域R、及びその周辺の地盤12の浮き上がりが抑制される。したがって、供用中地下構造物16の浮き上がりが抑制される。
さらに、供用中地下構造物側施工工程では、新設構造物20の本体部20Xを逆打ち工法によって施工する。これにより、掘削領域Rの第二領域RXを根切り底R1(図2参照)まで掘削してから、新設構造物20の本体部20Xを施工する場合(順打ち工法)と比較して、供用中地下構造物16の浮き上がりがさらに抑制される。
(第二実施形態)
次に、第二実施形態について説明する。なお、第二実施形態において、第一実施形態と同じ構成の部材等には、同符号を付して説明を適宜省略する。
図5に示されるように、本実施形態に係る構造物の施工方法は、供用中地下構造物16及び既設構造物40が設けられた地盤12に適用される。既設構造物40は、既設地下構造体40A及び既設地上構造体40Bを有している。また、既設構造物40は、複数の柱42と、隣り合う柱42に架設される梁44と、梁44に支持される床スラブ46とを有して構成される。
既設地下構造体40Aは、平面視にて供用中地下構造物16と隣り合って配置されている。この既設地下構造体40Aの上には、既設地上構造体40Bが設けられている。なお、既設構造物40は、少なくとも既設地下構造体40Aを有していれば良く、既設地上構造体40Bは省略されても良い。
(構造物の施工方法)
次に、本実施形態に係る構造物の施工方法の一例について説明する。
本実施形態に係る構造物の施工方法では、既設構造物40を解体して新設構造物20を構築する。つまり、本実施形態に係る構造物の施工方法は、既設構造物40の建て替え時に使用される。この際、本実施形態では、先ず、既設構造物40の本体部40Xを残して、既設構造物40の供用中地下構造物16側の外周部40Yを建て替える。その後、既設構造物40の本体部40Xを建て替える。これにより、供用中地下構造物16の浮き上がりを抑制する。
また、本実施形態では、新設地下構造体20Aの深さが、既設地下構造体40Aの深さよりも浅い。そのため、新設地下構造体20Aよりも深い既設地下構造体40Aの部位(下部40L)は解体せず、新設地下構造体20Aの基礎として使用する。以下、本実施形態に係る構造物の施工方法を具体的に説明する。
(供用中地下構造物側施工工程)
先ず、供用中地下構造物側施工工程について説明する。図6に示されるように、供用中地下構造物側施工工程では、先ず、既設地下構造体40Aの外周に山留め壁30を施工する。次に、解体される(解体予定の)既設地下構造体40Aの各階に、仮設仕切壁48を施工する。
なお、山留め壁30は省略し、既設地下構造体40Aの地下外壁40Wを山留め壁として利用することも可能である。
仮設仕切壁48は、例えば、コンクリート壁や鋼製壁とされており、既設地下構造体40Aの供用中地下構造物16側に配置される。この仮設仕切壁48によって、既設地下構造体40Aを、供用中地下構造物16側の外周部40Yと、外周部40Y以外の本体部40Xとに仕切る。既設地下構造体40Aの外周部40Yは、新設地下構造体20Aの外周部20Yが施工される領域とされ、既設地下構造体40Aの本体部40Xは、新設地下構造体20Aの本体部20Xが施工される領域とされる。
次に、図7に示されるように、既設構造物40のうち、本体部40Xを残して外周部40Yを図示しない重機等によって解体し、新設構造物20の外周部(本体部)20Yを逆打ち工法によって施工する。
具体的には、先ず、既設地下構造体40Aの外周部40Yの下部40L上に、構真柱22を施工する。次に、既設地下構造体40Aを図示しない重機等によって所定深さまで解体(一次解体)し、新設構造物20の外周部20Yの一階の梁24及び床スラブ26を施工する。
なお、新設構造物20の本体部20Xの一階の梁24及び床スラブ26は、構真柱22で支持する。また、これらの梁24及び床スラブ26は、既設地下構造体40A(地下外壁40W)を支持する山留め支保工として機能する。
次に、第一領域RYを所定深さまで解体(二次解体、三次解体、、、)し、新設地下構造体20Aの外周部20Yを順次施工する。また、新設地下構造体20Aの外周部20Yの施工と並行して、新設地上構造体20Bの外周部20Yを順次施工する。具体的には、山留め壁30A及び構真柱22上に、新設地上構造体20Bの外周部20Yの一階の柱22を施工するとともに、当該外周部20Yの二階の梁24及び床スラブ26を施工する。この手順を繰り返すことにより、新設構造物20の外周部20Yを施工する。
なお、既設地下構造体40Aの外周部40Yは、既設地下構造体における供用中地下構造物側の一例である。
(残部施工工程)
次に、残部施工工程について説明する。図8に示されるように、残部施工工程では、既設構造物40の既設地下構造体40Aの本体部40Xを図示しない重機等によって解体し、新設構造物20の本体部20Xを施工する。その後、仮設仕切壁48を撤去する。
なお、残部施工工程は、施工中の新設構造物20の外周部20Yの重量によって供用中地下構造物16の浮き上りを所定値以内に制限可能になった段階で実施可能であり、必ずしも新設構造物20の外周部20Yの完成を待つ必要はない。
また、図示を省略するが、山留め壁30の内側には、コンクリート地下外壁及び地下柱を適宜施工しても良い。また、既設地下構造体40Aの本体部40Xは、既設地下構造体の残存部の一例である。
(作用及び効果)
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
本実施形態に係る構造物の施工方法によれば、図7に示されるように、先ず、供用中地下構造物側施工工程において、既設構造物40の外周部40Yを解体し、新設構造物20の供用中地下構造物16側の外周部20Yを逆打ち工法によって施工する。
これにより、残された既設構造物40の本体部40Xの重量によって、既設地下構造体40Aの解体領域、及びその周辺の地盤12の浮き上がりが抑制される。さらに、施工された新設構造物20の外周部20Yの重量によっても、既設地下構造体40Aの解体領域、及びその周辺の地盤12の浮き上がりが抑制される。したがって、供用中地下構造物16の浮き上がりが抑制される。
また、供用中地下構造物側施工工程では、新設構造物20の外周部20Yを逆打ち工法によって施工する。これにより、既設構造物40の外周部40Yの下部40L以浅を解体してから、新設構造物20の外周部20Yを施工する場合(順打ち工法)と比較して、供用中地下構造物16の浮き上がりがさらに抑制される。
さらに、供用中地下構造物側施工工程において、既設地下構造体40Aに仮設仕切壁48を仮設し、既設地下構造体40Aを外周部40Yと本体部40Xとに仕切った状態で、既設地下構造体40Aの外周部40Yを解体する。これにより、既設構造物40の本体部40Xに先行して、既設構造物40の外周部40Yを容易に解体することができる。
次に、図8に示されるように、残部施工工程では、残された既設構造物40の本体部40Xを解体し、新設構造物20の本体部20Xを施工する。この供用中地下構造物側施工工程では、新設構造物20の本体部20Xが施工されるまでは、新設構造物20の外周部20Yによって、既設構造物40の本体部40Xの解体領域、及びその周辺の地盤12の浮き上がりが抑制される。したがって、供用中地下構造物16の浮き上がりが抑制される。
また、残部施工工程において、新設構造物20の本体部20Xを逆打ち工法によって施工する。これにより、既設構造物40の本体部40Xの下部40L以浅を解体してから、新設構造物20の本体部20Xを施工する場合(順打ち工法)と比較して、供用中地下構造物16の浮き上がりがさらに抑制される。ただし、新設構造物20の本体部20Xは、順打ち工法及び逆打ち工法の何れの工法によっても施工可能である。
(第二実施形態の変形例)
次に、第二実施形態の変形例について説明する。
図9に示される変形例では、新設地下構造体20Aの深さが、既設地下構造体40Aの深さよりも深い。この場合は、既設地下構造体40Aに仮設仕切壁48を仮設し、既設地下構造体40Aを外周部40Yと本体部40Xとに仕切る。また、既設地下構造体40Aよりも深い地盤12に仮設山留め壁52を仮設し、第一領域RYと第二領域RXとに仕切る。これにより、新設地下構造体20Aの本体部20Xに先行して、新設地下構造体20Aの外周部20Yを容易に施工することができる。
なお、仮設仕切壁48及び仮設山留め壁52は、例えば、地中連続壁(コンクリート壁)や、地盤改良壁(ソイルセメント壁)、親杭横矢板等の鋼製壁によって形成されても良い。
(第一及び第二実施形態の変形例)
次に、上記第一実施形態及び第二実施形態の変形例について説明する。なお、以下では、上記第一実施形態を例に各種の変形例について説明するが、これらの変形例は、第二実施形態にも適宜適用可能である。
図10に示される変形例のように、供用中地下構造物側施工工程において、新設地下構造体20Aの外周部20Yに、錘としての水槽60を仮設しても良い。これにより、供用中地下構造物16の浮上りをさらに抑制することができる。また、錘として水槽60を用いることにより、搬入及び撤去が容易となる。
なお、新設地下構造体20Aの外周部20Yには、少なくとも一つの水槽60を設置することができる。また、錘は、水槽60に限らず、他の部材を用いても良い。
また、上記第一実施形態では、新設構造物20の外周部20Yは、供用中地下構造物16及び新設構造物20を含む縦断面において、新設構造物20の供用中地下構造物16側の1スパン部分とされる。しかしながら、新設構造物20の外周部は、例えば、供用中地下構造物16及び新設構造物20を含む縦断面において、供用中地下構造物16側の1スパン部分以上(複数スパン部分)とされても良い。
また、上記第一実施形態では、供用中地下構造物16が新設構造物20の片側にのみ配置されるが、上記第一実施形態はこれに限らない。供用中地下構造物は、例えば、新設構造物(構造物)の周囲に複数配置されていても良い。この場合、供用中地下構造物側施工工程では、例えば、新設地下構造体における複数の供用中地下構造物側をそれぞれ逆打ち工法によって施工する。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されるものでなく、一実施形態及び各種の変形例を適宜組み合わせて用いても良いし、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
16 供用中地下構造物
20 新設構造物(構造物)
20A 新設地下構造体
20X 本体部(新設地下構造体の残部)
20Y 外周部(新設地下構造体における供用中地下構造物側)
40A 既設地下構造体
40X 本体部(既設地下構造体の残存部)
40Y 外周部(既設地下構造体における供用中地下構造物側)
48 仕切壁

Claims (3)

  1. 平面視にて供用中地下構造物と隣り合う既設地下構造体を解体し、新設地下構造体を有する構造物を施工する構造物の施工方法であって、
    前記既設地下構造体における前記供用中地下構造物側を解体し、逆打ち工法によって前記新設地下構造体における前記供用中地下構造物側を施工する供用中地下構造物側施工工程と、
    残存する前記既設地下構造体の残存部を解体し、前記新設地下構造体における前記供用中地下構造物側に隣接して、該新設地下構造体の残部を施工する残部施工工程と、
    を備える構造物の施工方法。
  2. 前記供用中地下構造物側施工工程において、前記既設地下構造体における前記供用中地下構造物側のみを解体し、逆打ち工法によって前記新設地下構造体における前記供用中地下構造物側を施工する、
    請求項1に記載の構造物の施工方法。
  3. 前記供用中地下構造物側施工工程において、前記既設地下構造体を前記供用中地下構造物側と前記残存部とを仕切壁で仕切った状態で、前記既設地下構造体の前記供用中地下構造物側を解体する、
    請求項1又は請求項2に記載の構造物の施工方法。
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