JP2022130317A - 不純物拡散組成物、それを用いた半導体素子の製造方法および太陽電池の製造方法 - Google Patents

不純物拡散組成物、それを用いた半導体素子の製造方法および太陽電池の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】パターンの細線化、残渣軽減、抵抗値の均一性、アウトディフュージョン低減の全て満たす不純物拡散組成物を提供する。【解決手段】(A)不純物拡散成分、(B)シロキサンおよび(C)常圧において融点25~150℃、かつ、沸点200~400℃の化合物を含む不純物拡散組成物。【選択図】図1

Description

本発明は、不純物拡散組成物、それを用いた半導体素子の製造方法および太陽電池の製造方法に関する。
現在、太陽電池の製造において、半導体基板中にn型またはp型の不純物拡散層を形成する場合には、基板上に拡散源を形成して熱拡散により半導体基板中に不純物を拡散させる方法が採られている。拡散源はCVD法や液状の不純物拡散組成物の溶液塗布法により形成される。例えば、液状の不純物拡散組成物を使用する場合、まず半導体基板表面に熱酸化膜を形成し、続いてフォトリソグラフィー法により所定のパターンを有するレジストを熱酸化膜上に積層する。そして当該レジストをマスクとして酸またはアルカリによりレジストでマスクされていない熱酸化膜部分をエッチングし、レジストを剥離して熱酸化膜によるマスクを形成する。続いてn型またはp型の拡散組成物を塗布してマスクが開口している部分に拡散組成物を付着させる。その後、組成物中の不純物成分を600~1250℃で半導体基板中に熱拡散させてn型またはp型の不純物拡散層を形成している。
このような太陽電池の製造に関して、近年では従来のフォトリソグラフィー技術を用いず、簡易的に印刷方式などで不純物拡散層領域の微細なパターニング形成を行い、低コストで太陽電池を製造することが検討されている(例えば、特許文献1参照)。印刷方式ではマスクを使用せずに直接ドーピング層形成領域に拡散剤を選択的に吐出してパターニングするため、従来のフォトリソグラフィー法と比較して複雑な工程を必要とせず、使用液量も低減することができる。
印刷方式に適したn型、p型の不純物拡散組成物の構成成分としては、ポリシロキサンを使用することが知られている(例えば、特許文献2~5参照)。
特表2003-168810号公報 特表2002-539615号公報 特開2012-114298号公報 特許第6361505号公報 特表2019-533026号公報
しかしながら、従来の不純物拡散組成物は印刷時においてパターンの細線化に課題があった。組成物の固形分濃度を向上させることによってパターンの細線化がはかれるが、反面、不純物拡散後に組成物を剥離/洗浄した後の半導体基板表面に有機物起因の炭素残渣や無機成分起因のフィラー残渣が多く発生してキャリアの寿命を縮めたりする課題、基板面内での不純物拡散後の抵抗値のばらつきが大きくなる課題、不純物拡散成分が塗布部分から放散して塗布部分以外に付着する(アウトディフュージョン)課題があった。
本発明は、上述のような事情に基づいてなされたものであり、パターンの細線化、残渣軽減、抵抗値の均一性、アウトディフュージョン低減の全て満たす不純物拡散組成物を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の不純物拡散組成物は以下の構成を有する。すなわち、本発明は、(A)不純物拡散成分、(B)シロキサンおよび(C)常圧において融点25~150℃、かつ、沸点200~400℃の化合物を含む不純物拡散組成物である。
本発明によれば、パターンの細線化、残渣軽減、抵抗値の均一性、アウトディフュージョン低減の全て満たす不純物拡散組成物を提供することができる。
本発明の実施形態にかかる半導体素子の製造方法を示す工程断面図である。 本発明の実施形態にかかるバリア性(アウトディフュージョン)評価方法を示す工程断面図である。
以下、本発明に係る不純物拡散組成物およびこれを用いた半導体素子の製造方法の好適な実施形態を、必要に応じて図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、これらの実施形態により限定されるものではない。
本発明の実施の形態に係る不純物拡散組成物は、(A)不純物拡散成分、(B)シロキサンおよび(C)常圧において融点25~150℃、かつ、沸点200~400℃の化合物を含む。
(A)不純物拡散成分
本発明の不純物拡散成分を含むことにより、半導体基板中に不純物拡散層を形成することができる。p型の不純物拡散成分としては、13属の元素を含む化合物であることが好ましく、中でもホウ素化合物であることが好ましい。n型の不純物拡散成分としては、15族の元素を含む化合物であることが好ましく、中でもリン化合物であることが好ましい。
ホウ素化合物としては、ホウ酸、三酸化二ホウ素、メチルボロン酸、フェニルボロン酸、ホウ酸トリメチル、ホウ酸トリエチル、ホウ酸トリプロピル、ホウ酸トリブチル、ホウ酸トリオクチル、ホウ酸トリフェニル等を挙げることができる。なかでも安定に拡散できる観点から、ホウ酸であることが好ましい。
リン化合物としては、五酸化二リン、リン酸、ポリリン酸、リン酸メチル、リン酸ジメチル、リン酸トリメチル、リン酸エチル、リン酸ジエチル、リン酸トリエチル、リン酸プロピル、リン酸ジプロピル、リン酸トリプロピル、リン酸ブチル、リン酸ジブチル、リン酸トリブチル、リン酸フェニル、リン酸ジフェニル、リン酸トリフェニルなどのリン酸エステルや、亜リン酸メチル、亜リン酸ジメチル、亜リン酸トリメチル、亜リン酸エチル、亜リン酸ジエチル、亜リン酸トリエチル、亜リン酸プロピル、亜リン酸ジプロピル、亜リン酸トリプロピル、亜リン酸ブチル、亜リン酸ジブチル、亜リン酸トリブチル、亜リン酸フェニル、亜リン酸ジフェニル、亜リン酸トリフェニルなどの亜リン酸エステルなどが例示される。なかでも安定に拡散できる観点から、リン酸、五酸化二リン、ポリリン酸が好ましい。
不純物拡散組成物中に含まれる(A)不純物拡散成分の含有量は、半導体基板に求められる抵抗値により任意に決めることができるが、組成物全体100質量%に対して0.1~10質量%であることが好ましい。
(B)シロキサン
本発明の不純物拡散組成物は、(B)シロキサンを含む。シロキサンは原料のオルガノシラン化合物を縮合反応させることで得ることができる。特に下記一般式(1)に示す構造を含むことが好ましい。
Figure 2022130317000002
一般式(1)中、Rは、炭素数6~15のアリール基を表し、複数のRはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。Rは水酸基、炭素数1~6のアルキル基、炭素数1~6のアルコキシ基、炭素数2~10のアルケニル基、炭素数2~6のアシルオキシ基、炭素数6~15のアリール基のいずれかを表し、複数のRはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。RおよびRは水酸基、炭素数1~6のアルキル基、炭素数1~6のアルコキシ基、炭素数2~10のアルケニル基、炭素数2~6のアシルオキシ基のいずれかを表し、複数のRおよびRはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。n、nは、n+n=2~10000を充たす1~9500の整数を表す。但し、n:n=95:5~25:75である。製膜後の膜の強靱性向上の観点から好ましい(n+n)の範囲は5~9000、より好ましくは10~8000である。また、アウトディフージョン低減、残渣軽減の観点から、n:n=80:20~35:65であることがより好ましく、n:n=80:20~40:60であることがさらに好ましい。
また、各々の構造単位の分子中の配列に特に制限はなく、一般式(1)で表されるシロキサンはブロック共重合体であってもランダム共重合体であっても構わない。
一般式(1)のRにおける炭素数6~15のアリール基は無置換体、置換体のどちらでもよく、活物質の特性に応じて選択できる。好ましい置換体の構造は芳香環に炭素数1~5のアルキル基、炭素数2~5のアルケニル基、炭素数1~5のアルコキシ基、炭素数2~5のアシルオキシ基、炭素数2~7のカルボニルオキシアルキル基、アミノ基、メルカプト基、水酸基、グリシジル基、グリシジルオキシ基、イソシアネート基が結合した構造、または、芳香環から炭素数1~3のアルキル基を介して炭素数2~5のアシルオキシ基、アミノ基、メルカプト基、水酸基、グリシジル基、グリシジルオキシ基、イソシアネート基が結合した構造が好ましい。置換体である場合の置換基の数は1~3が好ましく、中では1がより好ましい。なお、置換基を含む場合、アリール基の炭素数は置換基が有する炭素の数も含めて炭素数が6~15になるよう適宜選択されることが好ましい態様である。
炭素数6~15のアリール基の具体例としては、フェニル基、トリル基、p-ヒドロキシフェニル基、p-スチリル基、p-メトキシフェニル基、1-(p-ヒドロキシフェニル)エチル基、2-(p-ヒドロキシフェニル)エチル基、4-ヒドロキシ-5-(p-ヒドロキシフェニルカルボニルオキシ)ペンチル基、ナフチル基等が挙げられる。
一般式(1)のRにおける炭素数1~6のアルキル基、炭素数1~6のアルコキシ基、炭素数2~10のアルケニル基、炭素数2~6のアシルオキシ基、炭素数6~15のアリール基はいずれも無置換体、置換体のどちらでもよく、活物質の特性に応じて選択できる。
炭素数1~6のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、t-ブチル基、n-ヘキシル基、トリフルオロメチル基、3,3,3-トリフルオロプロピル基、3-グリシドキシプロピル基、3-アミノプロピル基、3-メルカプトプロピル基、3-イソシアネートプロピル基等が挙げられる。
炭素数1~6のアルコキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、iso-プロポキシ基、n-ブトキシ基、tert-ブトキシ基等が挙げられる。
炭素数2~10のアルケニル基の具体例としては、ビニル基、3-アクリロキシプロピル基、3-メタクリロキシプロピル基等が挙げられる。
炭素数2~6のアシルオキシ基の具体例としては、アセチルオキシ基等が挙げられる。
炭素数6~15のアリール基は無置換体、置換体のどちらでもよく、活物質の特性に応じて選択できる。好ましい置換体の構造はRにおけるものと同様のものが挙げられる。なお、置換基を含む場合、アリール基の炭素数は置換基が有する炭素の数も含めて炭素数が6~15になるよう適宜選択されることが好ましい態様である。炭素数6~15のアリール基の具体例としては、Rについての説明において示したものが挙げられる。
一般式(1)のRおよびRにおける炭素数1~6のアルキル基、炭素数1~6のアルコキシ基、炭素数2~10のアルケニル基、炭素数2~6のアシルオキシ基はいずれも無置換体、置換体のどちらでもよく、活物質の特性に応じて選択できる。なお、置換基を含む場合の炭素数は置換基が有する炭素の数も含めた炭素数である。好ましい置換体および具体例については、RあるいはRについての説明において示したものが挙げられる。
一般式(1)で示されるシロキサンの、RおよびRを有する構造単位を与える原材料として用いうるオルガノシランの具体例としては、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、p-ヒドロキシフェニルトリメトキシシラン、p-トリルトリメトキシシラン、p-スチリルトリメトキシシラン、p-メトキシフェニルトリメトキシシラン、1-(p-ヒドロキシフェニル)エチルトリメトキシシラン、2-(p-ヒドロキシフェニル)エチルトリメトキシシラン、4-ヒドロキシ-5-(p-ヒドロキシフェニルカルボニルオキシ)ペンチルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、1-ナフチルトリメトキシシラン、2-ナフチルトリメトキシシラン、1-ナフチルトリエトキシシラン、2-ナフチルトリエトキシシラン、アントラセントリメトキシシランが好ましく用いられる。このなかで、コストの点からナフタレン環、アントラセン環など多環のアリール基を有するものよりもベンゼン環のように単環のアリール基を有するものがより好ましい。
一般式(1)で示されるシロキサンの、RおよびRを有する構造単位を与える原材料として用いうるオルガノシランの具体例としてはテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラアセトキシシランなどの4官能性シラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリn-ブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリn-ブトキシシラン、n-プロピルトリメトキシシラン、n-プロピルトリエトキシシラン、n-ブチルトリメトキシシラン、n-ブチルトリエトキシシラン、n-ヘキシルトリメトキシシラン、n-ヘキシルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、トリフルオロメチルトリメトキシシラン、トリフルオロメチルトリエトキシシラン、3,3,3-トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシランなどの3官能性シラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシラン、ジメチルジアセトキシシラン、ジn-ブチルジメトキシシラン、(3-グリシドキシプロピル)メチルジメトキシシラン、(3-グリシドキシプロピル)メチルジエトキシシランなどの2官能性シランが挙げられる。なお、これらのオルガノシランは単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、特に好ましいものとしては、Rが置換または無置換のフェニル基、特に好ましくは無置換のフェニル基であり、Rが炭素数1から6のアルコキシ基、特に好ましくはメトキシ基であり、RおよびRのうち、一方が炭素数1~6のアルキル基、特に好ましくはメチル基であり、他方が炭素数1~6のアルコキシ基、特に好ましくはメトキシ基であるシロキサンが挙げられる。
一般式(1)で表されるシロキサンは、例えば、オルガノシラン化合物を加水分解した後、該加水分解物を溶媒の存在下、あるいは無溶媒で縮合反応させることによって得ることができる。加水分解反応の各種条件、例えば酸濃度、反応温度、反応時間などは、反応スケール、反応容器の大きさ、形状などを考慮して適宜設定することができるが、例えば、溶媒中、オルガノシラン化合物に酸触媒および水を1~180分かけて添加した後、室温~110℃で1~180分反応させることが好ましい。このような条件で加水分解反応を行うことにより、急激な反応を抑制することができる。反応温度は、より好ましくは30~130℃である。
加水分解反応は、酸触媒の存在下で行うことが好ましい。酸触媒としては、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸などのハロゲン化水素系無機酸、硫酸、硝酸、リン酸、ヘキサフルオロリン酸、ヘキサフルオロアンチモン酸、ホウ酸、テトラフルオロホウ酸、クロム酸などのその他無機酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸などのスルホン酸、酢酸、クエン酸、蟻酸、グルコン酸、乳酸、シュウ酸、酒石酸、ピルビン酸、クエン酸、コハク酸、フマル酸、リンゴ酸などのカルボン酸を例示することができる。本発明において、酸触媒はドーピング性の観点からケイ素、水素、炭素、酸素、窒素、リン以外の原子を極力含まないことが好ましく、リン酸、ギ酸、酢酸、カルボン酸系の酸触媒を用いることが好ましい。
なかでもリン酸が好ましい。
酸触媒の好ましい含有量は、加水分解反応時に使用される全オルガノシラン化合物100質量%に対して、好ましくは0.1質量%~5質量%である。酸触媒の量を上記範囲とすることで、加水分解反応が必要かつ十分に進行するよう容易に制御できる。
オルガノシラン化合物の加水分解反応および該加水分解物の縮合反応に用いられる溶媒は、特に限定されず、樹脂組成物の安定性、塗れ性、揮発性などを考慮して適宜選択できる。また、溶媒を2種以上組み合わせてもよいし、無溶媒で反応を行ってもよい。溶媒の具体例としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、t-ブタノール、1-メトキシ-2-プロパノール、ペンタノール、4-メチル-2-ペンタノール、3-メチル-2-ブタノール、3-メチル-3-メトキシ-1-ブタノール、1-t-ブトキシ-2-プロパノール、ジアセトンアルコールなどのアルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコールなどのグリコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールt-ブチルエーテル、プロピレングリコールn-ブチルエーテルエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジプロピレングリコール-n-ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジn-ブチルエーテル、ジフェニルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルなどのエーテル類;メチルエチルケトン、アセチルアセトン、メチルプロピルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、2-ヘプタノン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノンなどのケトン類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類;酢酸イソプロピル、エチルアセテート、プロピルアセテート、ブチルアセテート、n-プロピルアセテート、イソプロピルアセテート、n-ブチルアセテート、イソブチルアセテート、アセト酢酸エチル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3-メトキシブチルアセテート、3-メチル-3-メトキシブチルアセテート、ブチルジグリコールアセテート、1,3-ブチレングリコールジアセテート、エチルジグリコールアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、トリアセチルグリセリンなどのアセテート類;トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサン、安息香酸エチル、ナフタレン、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレンなどの芳香族あるいは脂肪族炭化水素、γ-ブチロラクトン、N-メチル-2-ピロリドン、N、N-ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド、炭酸プロピレンなどを挙げることができる。
(C)常圧において融点25~150℃、かつ、沸点200~400℃の化合物
本発明の不純物拡散組成物は、(C)常圧において融点25~150℃、かつ、沸点200~400℃の化合物(以後(C)化合物と略称する)を含む。融点が25~150℃の範囲にあることで印刷時の温度で固形分濃度の向上に寄与し、熱処理の課程で溶融して不純物拡散成分を膜中に均一に行き渡らせ、抵抗値の面内均一性に寄与する。好ましくは25~100℃、より好ましくは30~100℃である。また、化合物が分解を伴わず、沸点が200~400℃の範囲にあることで残渣の低減と抵抗値の面内均一性とを両立できる。好ましくは200~360℃、より好ましくは220~320℃、最も好ましくは220~270℃である。
また、残渣低減の観点でより好ましいのはアクリル基、メタクリル基、エポキシ基のような光/熱重合性、光/熱架橋性の官能基を含まないことである。
(C)化合物の好ましい具体例としてはp-クレゾール(融点32℃、沸点202℃)、カテコール(融点105℃、沸点246℃)、レソルシノール(融点111℃、沸点300℃)、2-シアノフェノール(融点97℃、沸点300℃)、p-キシレノール(融点76℃、沸点212℃)、2,3-キシレノール(融点75℃、沸点218℃)、2,6-キシレノール(融点46℃、沸点203℃)、4-エチルフェノール(融点44℃、沸点219℃)などのフェノール化合物、エチレンカーボネート(融点38℃、沸点244℃)、炭酸トリメチレン(融点48℃、沸点300℃)、ジフェニルカーボネート(融点80℃、沸点302℃)などのカーボネート化合物、ネオペンチルグリコール(融点128℃、沸点210℃)、2-エチル-2-メチル-1,3-プロパンジオール(融点43℃、沸点226℃)、トリメチロールエタン(融点210℃、沸点270℃)、2-メチル-2-プロピル-1,3-プロパンジオール(融点57℃、沸点230℃)、トリメチロールプロパン(融点58℃、沸点295℃)などの1,3-ジオール骨格含有化合物、スルホラン(融点25℃、沸点285℃)が挙げられる。
特に(B)シロキサンのシラノール基や(A)不純物拡散成分と相互作用し、パターンの細線化に寄与する観点より好ましいのはカーボネート化合物、1,3-ジオール骨格含有化合物である。
好ましいカーボネート化合物としてはエチレンカーボネートを挙げることができる。また、好ましい1,3-ジオール骨格含有化合物としては2-エチル-2-メチル-1,3-プロパンジオール(融点43℃、沸点226℃)、2-メチル-2-プロピル-1,3-プロパンジオール(融点57℃、沸点230℃)を挙げることができる。
パターンの細線化、抵抗値の面内均一性の観点からカーボネート化合物、1,3-ジオール骨格含有化合物を併用するのが最も好ましい。好ましい併用の形態としてはカーボネート化合物/1,3-ジオール骨格含有化合物が質量比で30/70~70/30となることである。
本発明の不純物拡散組成物は、(C)化合物が(B)シロキサン100質量%に対して、300~1200質量%であることが好ましい。好ましくは600~1000質量%である。
(D)ポリビニルアルコール
本発明の不純物拡散組成物は、さらに(D)ケン化度が20モル%以上70モル%未満のポリビニルアルコールを含むことが好ましい。(D)ポリビニルアルコールは(A)不純物拡散成分と強く相互作用するため、塗布時に均一な被膜を形成することができる。(D)ポリビニルアルコールのケン化度を20%以上とすることで、(A)不純物拡散成分、(C)化合物との相互作用が高まる。より好ましくは30モル%以上である。また、(D)ポリビニルアルコールのケン化度を70%未満とすることで、(B)シロキサンや(C)化合物との相溶性が向上し、パターン細線化に寄与する。より好ましくは50モル%未満である。(D)ポリビニルアルコールの平均重合度は、溶解度と錯体安定性の点で150~1000が好ましい。本発明において、平均重合度およびケン化度は、いずれもJIS K 6726(1994)に従って測定した値である。ケン化度は当該JISに記載の方法のうち逆滴定法によって測定した値である。
良好な熱拡散と、組成物除去後の基板上の有機残渣抑制の点で、(D)ポリビニルアルコールの含有量は、組成物全体100質量%に対して、1~20質量%であることが好ましく、5~15質量%であることがより好ましい。
また、拡散均一性の観点から、(D)ポリビニルアルコールと(A)不純物拡散成分の質量比(D):(A)としては、1:1~20:1が好ましく、4:1~10:1がより好ましい。
(溶媒)
本発明の実施の形態に係る不純物拡散組成物は、さらに溶媒を含むことが好ましい。ここで、溶媒とは常圧、23℃において液体で、(B)シロキサンや(C)化合物、(D)ポリビニルアルコールを溶解、分散することが可能なものを指す。溶媒の含有量は、組成物全体100質量%中に10~90質量%であることが好ましく、20~70質量%であることがより好ましい。
溶媒は特に制限なく用いることができるが、スクリーン印刷法やスピンコート印刷法などを利用する場合の印刷性をより向上させる観点から、沸点が100℃以上の溶媒であることが好ましい。沸点が100℃以上であると、例えば、スクリーン印刷法で用いられる印刷版に不純物拡散組成物を印刷した際に、不純物拡散組成物が印刷版上で乾燥し固着することを抑制できる。好ましくは160℃以上、より好ましくは180℃以上である。
沸点が100℃以上の溶媒の含有量は、溶媒の全量に対して20重量%以上であることが好ましい。沸点100℃以上の溶媒としては、水(沸点100℃)、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル(沸点176℃)、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(沸点156.4℃)、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート(沸点145℃)、乳酸メチル(沸点145℃)、乳酸エチル(沸点155℃)、ジアセトンアルコール(沸点169℃)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(沸点145℃)、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール(沸点174℃)、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(沸点188℃)、ジプロピレングリコール-n-ブチルエーテル(沸点229℃)、γ-ブチロラクトン(沸点204℃)、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(沸点217℃)、ブチルジグリコールアセテート(沸点246℃)、アセト酢酸エチル(沸点181℃)、N-メチル-2-ピロリドン(沸点204℃)、N、N-ジメチルイミダゾリジノン(沸点226℃)、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート(沸点213℃)、1,3-ブチレングリコールジアセテート(沸点232℃)、ジイソブチルケトン(沸点168℃)、プロピレングリコールt-ブチルエーテル(沸点151℃)、プロピレングリコールn-ブチルエーテル(沸点170℃)、アセチルアセトン(沸点140℃)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(沸点171℃)、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(沸点245℃)を例示することができる。
また、溶媒は環状アミド系溶媒または環状エステル系溶媒を含有することが好ましい。ラクタム系溶媒または環状エステル系溶媒を含有することにより、不純物拡散組成物の粘度上昇を抑制しやすくなり、また、(D)ポリビニルアルコールを効率よく溶解しやすくなる。これにより、不純物拡散組成物を用いて塗布を行うと塗布膜厚が均一となりやすく、その後の不純物拡散工程においても均一な不純物拡散が得られやすい。
環状アミド系溶媒としては、N-メチル-2-ピロリドン等を挙げることができる。環状エステル系溶媒としては、β-プロピオラクトン、β-ブチロラクトン、γ-ブチロラクトン、γ-バレロラクトン、δ-バレロラクトン、γ-カプロラクトン、ε-カプロラクトン、γ-オクタラクトン、γ-ノナラクトン、γ-デカノラクトン、δ-デカノラクトン、γ-ウンデカラクトン、δ-ウンデカラクトン、ω-ウンデカラクトン、ω-ペンタデカラクトン等を挙げることができる。これらは単独、または2種以上の混合溶媒として使用することができる。
不純物拡散組成物中に含まれる環状アミド系溶媒または環状エステル系溶媒の含有量は、不純物拡散組成物中の粘度の上昇をより効果的に抑制する点で、当該不純物拡散組成物中に含まれる溶媒中の20質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがさらに好ましい。含有量の上限は、特に限定されないが、90質量%以下が好ましく、80質量%以下がより好ましい。なお、不純物拡散組成物が環状アミド系溶媒と環状エステル系溶媒とを両方含む場合の含有量は、両者の合計含有量を表す。
また、(D)ポリビニルアルコールは水溶液としても溶解できるため、溶媒は水を含有してもよい。溶媒が水を含有する場合、溶液の保存安定性、スクリーン連続印刷性、拡散性の観点から、溶媒中の水の含有量は0.1~10質量%であることが好ましく、0.1~5質量%であることがさらに好ましい。
(チクソ剤)
本発明の実施の形態に係る不純物拡散組成物は、スクリーン印刷性の点から、さらにチクソ剤を含有することが好ましい。ここで、チクソ剤とは、不純物拡散組成物にチクソ性を付与する化合物を表す。また、チクソ性を付与するとは、低せん断応力時の粘度(η)と高せん断応力時の粘度(η)の比(η/η)を大きくすることである。チクソ剤を含有することで、スクリーン印刷のパターン精度をより高めることができる。それは以下のような理由による。チクソ剤を含有する不純物拡散組成物は、高せん断応力時には粘度が低いため、スクリーン印刷時にスクリーンの目詰まりが起こりにくく、低せん断応力時には粘度が高いため、印刷直後の滲みやパターン線幅の太りが起きにくくなる。
チクソ剤としては、具体的に、セルロース誘導体、アルギン酸ナトリウム、多糖類、カルボキシビニルポリマー、水添ひまし油系、脂肪酸アマイドワックス系、特殊脂肪酸系、酸化ポリエチレン系、ベントナイト、モンモリロン石、バイデライト、サポー石、ラポナイト、ケイ酸アルミニウム、酸化ケイ素の微粒子(微粒子酸化ケイ素)、コロイダルアルミナ、炭酸カルシウムなどを例示できる。組成物中の他成分との相溶性や残渣低減の点から、チクソ剤が酸化ケイ素の微粒子であることが特に好ましい。チクソ剤は単独でも使用できるが、2種類以上のチクソ剤を組み合わせることも可能である。また、増粘剤と組み合わせて使用することがより好ましく、より高い効果を得ることができる。
微粒子のサイズとしては、数平均粒子径が5nm以上500nm以下であることが好ましい。前記範囲にすることで、適度な分子間相互作用が得られ、高いチクソ性を付与することが可能となる。微粒子のサイズは、数平均粒子径が7nm以上100nm以下が好ましく、10nm以上30nm以下であることが最も好ましい。
本発明における微粒子のサイズは、透過型電子顕微鏡での観察により測定される。ランダムに選択した10個の粒子の長径を測定し、その平均を数平均粒子径とする。
本発明の実施の形態に係る不純物拡散組成物の粘度に制限はなく、印刷法、膜厚に応じて適宜変更することができる。ここで例えば好ましい印刷形態の一つであるスクリーン印刷方式の場合、拡散組成物の粘度は5,000mPa・s以上であることが好ましい。印刷パターンのにじみを抑制し良好なパターンを得ることができるからである。さらに好ましい粘度は10,000mPa・s以上である。上限は特にないが保存安定性や取り扱い性の観点から100,000mPa・s以下が好ましい。
ここで、粘度は、1,000mPa・s未満の場合は、JIS Z 8803(1991)「溶液粘度-測定方法」に基づきE型デジタル粘度計を用いて回転数20rpmで測定された値であり、1,000mPa・s以上の場合は、JIS Z 8803(1991)「溶液粘度-測定方法」に基づきB型デジタル粘度計を用いて回転数20rpmで測定された値である。
チクソ性は、上記粘度測定方法で得られた異なる回転数における粘度の比から求めることができる。本発明においては、回転数20rpmでの粘度(η20)と回転数2rpmでの粘度(η)の比(η/η20)をチクソ性と定義する。スクリーン印刷で精度の良いパターン形成するためには、チクソ性が2以上であることが好ましく、3以上がさらに好ましい。
(界面活性剤)
本発明の実施の形態に係る不純物拡散組成物は、界面活性剤を含有しても良い。界面活性剤を含有することで、塗布ムラが改善し、より均一な塗布膜が得られる。界面活性剤としてはフッ素系界面活性剤や、シリコーン系界面活性剤が好ましく用いられる。界面活性剤の含有量は、含有する場合、組成物全体100質量%に対して、0.0001~1質量%とするのが好ましい。
(増粘剤)
本発明の実施の形態に係る不純物拡散組成物は、増粘剤を含有しても良い。これにより、粘度調整を行うことができる。また、スクリーン印刷などの印刷法でより精密なパターンで塗布することができる。増粘剤は緻密膜形成や残渣低減の点から、90%熱分解温度が400℃以下であることが好ましい。増粘剤は、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレングリコール、ポリプロピレンオキシド、アクリル酸エステル系樹脂であることが好ましく、中でも、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、アクリル酸エステル系樹脂であることが好ましい。保存安定性の点から、増粘剤がアクリル酸エステル系樹脂であることが特に好ましい。ここで、90%熱分解温度とは、増粘剤の重量が熱分解により90%減少する温度である。熱分解温度は、熱重量測定装置(TGA)などを用いて測定することができる。
これら増粘剤の含有量は、組成物全体100質量%に対して、3質量%以上20質量%以下であることが好ましい。この範囲であることにより、十分な粘度調整効果が得られやすくなると同時に、より緻密な膜形成が可能になる。
(固形分濃度)
本発明の実施の形態に係る不純物拡散組成物は、固形分濃度としては特に制限はないが、1質量%以上90質量%以下が好ましい範囲である。本濃度範囲よりも低いと塗布膜厚が薄くなりすぎ所望のドーピング性、マスク性を得にくい場合がある。また、本濃度範囲よりも高いと保存安定性が低下する場合がある。
<半導体素子の製造方法>
本発明の半導体素子の製造方法の実施形態は、半導体基板に本発明の不純物拡散組成物を塗布して不純拡散組成物膜を形成する工程と、前記不純物拡散組成物膜から不純物を拡散させて半導体基板に不純物拡散層を形成する工程を含む。
図1は、本発明の半導体素子の製造方法の実施形態の一例を示すものである。まず、図1の(a)に示すように、半導体基板11の上にp型不純物拡散組成物膜12を形成する。
半導体基板としては、例えば不純物濃度が1015~1016atoms/cmであるn型単結晶シリコン、多結晶シリコン、およびゲルマニウム、炭素などのような他の元素が混合されている結晶シリコン基板が挙げられる。p型結晶シリコンやシリコン以外の半導体を用いることも可能である。半導体基板は、厚さが50~300μm、外形が一辺100~250mmの概略四角形であることが好ましい。また、フッ酸溶液やアルカリ溶液などで表面をエッチングしておくことが好ましい。エッチングしておくことにより、スライスダメージや自然酸化膜を除去することができる。
半導体基板の受光面に保護膜を形成してもよい。この保護膜としては、例えば、CVD(化学気相成長)法やスピンオングラス(SOG)法などの手法によって製膜する、酸化シリコンや窒化シリコンなどの公知の保護膜を適用することができる。
不純物拡散組成物の塗布方法としては、例えばスピンコート法、スクリーン印刷法、インクジェット印刷法、スリット塗布法、スプレー塗布法、凸版印刷法、凹版印刷法などが挙げられる。
これらの方法で塗布膜を形成後、不純物拡散組成物膜をホットプレート、オーブンなどで、50~200℃の範囲で30秒~30分間乾燥することが好ましい。乾燥後の不純物拡散組成物膜の膜厚は、不純物の拡散性の観点から100nm以上が好ましく、エッチング後の残渣の観点から3μm以下が好ましい。
次に、図1の(b)に示すように、不純物を半導体基板11に拡散させ、p型不純物拡散層13を形成する。
不純物の拡散方法は、例えば、公知の熱拡散方法を利用することができる。具体的には例えば、電気加熱、赤外加熱、レーザー加熱、マイクロ波加熱などの方法を用いることができる。
熱拡散の時間および温度は、不純物拡散濃度、拡散深さなど所望の拡散特性が得られるように適宜設定することができる。例えば、800℃以上1200℃以下で1~120分間加熱拡散することで、表面不純物濃度が1019~1021atoms/cmの拡散層を形成できる。
拡散雰囲気は、特に限定されず、大気中で行ってもよいし、窒素、アルゴンなどの不活性ガスを用いて雰囲気中の酸素量等を適宜コントロールしてもよい。拡散時間短縮の観点から雰囲気中の酸素濃度を3%以下にすることが好ましい。また、必要に応じて拡散前に200℃~850℃の範囲で焼成を行ってもよい。
次に、図1の(c)に示すように、半導体基板11の表面に形成されたp型不純物拡散組成物膜12を除去する。
除去方法としては、例えば、公知のエッチング法を用いることができる。
エッチングに用いる材料としては、特に限定されないが、例えばエッチング成分としてフッ化水素、アンモニウム、リン酸、硫酸、硝酸のうち少なくとも1種類を含み、それ以外の成分として水や有機溶媒などを含むものが好ましい。以上の工程により、半導体基板にp型不純物拡散層を形成することができる。
なお、上の例ではp型不純物拡散組成物膜を利用してp型不純物拡散層を形成する場合について述べたが、本実施形態はこれに限られるものではなく、n型不純物拡散組成物膜を利用してn型不純物拡散層を形成する場合にも当然に適用できる。
続いて、図1の(d)を用いて本発明の第1の実施形態の一例にかかる半導体素子の製造方法を利用した太陽電池の製造方法を説明する。この実施形態の一例で得られる太陽電池は、片面発電型太陽電池である。
まず図1の(d)に示すように、表面にパッシベーション層16、裏面にパッシベーション層17を形成する。
パッシベーション層としては、それぞれ、例えば、公知の材料を用いることができる。これらの層は単層でも複数層でもよい。例えば、熱酸化層、酸化アルミニウム層、SiNx層、アモルファスシリコン層を積層したものがある。
パッシベーション層17の側のパッシベーション層としては特に酸化アルミニウム層が好ましい。これによって電極としての役割も果たす。
これらのパッシベーション層は、プラズマCVD法、ALD(原子層堆積)法等の蒸着法、又は塗布法により形成できる。
この実施形態の一例では、パッシベーション層16は受光面の領域にフォトレジストを用いてエッチングする等により部分的に開口された状態で、パッシベーション層17は裏面の全面に形成されている。
その後、図1の(e)に示すように、受光面のパッシベーション層16の開口部分にコンタクト電極18を形成する。
電極は、電極形成用ペーストを付与した後に加熱処理して形成することができる。
これにより、片面発電型太陽電池10が得られる。
本発明の半導体素子の製造方法および太陽電池の製造方法は、上述の実施形態に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて各種の設計変更などの変形を加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施形態も本発明の範囲に含まれるものである。
本発明の不純物拡散組成物は、太陽電池などの光起電力素子や、半導体表面に不純物拡散領域をパターン形成する半導体デバイス、例えば、トランジスターアレイやダイオードアレイ、フォトダイオードアレイ、トランスデューサーなどにも展開することができる。
以下、実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
(1)基板の残渣評価
6インチ角のテクスチャー付きn型シリコンウェハー((株)エレクトロニクスエンドマテリアルズコーポレーション製、表面抵抗200Ω□)を1%フッ酸水溶液に1分浸漬したあと水洗し、エアブロー後ホットプレートで140℃で5分処理した。
不純物拡散組成物1~17を、公知の塗布法でプリベーク膜厚が3.0μmになるように該シリコンウェハーに塗布した。塗布後、シリコンウェハーを140℃で5分間プリベークした。
続いて各シリコンウェハーを電気炉内に配置し、窒素:酸素=99:1(体積比)の雰囲気下、p型不純物拡散組成物の場合は950℃で60分間、n型不純物拡散組成物の場合は850℃で60分間維持して不純物を熱拡散させた。
熱拡散後の各シリコンウェハーを、5重量%のフッ酸水溶液に23℃で1分間浸浸させて、拡散剤およびマスクを剥離した。剥離後、シリコンウェハーを純水に浸漬させて洗浄し、表面の目視により残渣の有無を観察した。1分浸漬後目視で表面付着物が確認でき、ウエスでこすっても除去できないものや、1分浸漬後目視で表面付着物が確認できるがウエスでこすることで除去できるものをbad(C)、30秒を上回り1分以内で表面付着物が目視確認できなくなったものをgood(B)、30秒以内で表面付着物が目視確認できなくなったものをexcellent(A)とした。
(2)シート抵抗値測定
基板の残渣評価に用いた不純物拡散後のシリコンウェハーに対して、p/n判定機を用いてp/n判定し、表面抵抗を四探針式表面抵抗測定装置RT-70V (ナプソン(株)製)を用いて測定し、シート抵抗値とした。シート抵抗値は不純物拡散性の指標となるものであり、抵抗値が小さい方が、不純物拡散量が大きいことを意味する。
(3)拡散均一性評価
シート抵抗値測定に用いた不純物拡散後のシリコンウェハーの中心部分に対して、二次イオン質量分析装置IMS7f(Camera社製)を用いて、不純物の表面濃度分布を測定した。得られた表面濃度分布から100μm間隔で10点の表面濃度を読み取り、その平均と標準偏差の比である「標準偏差/平均」を計算した。
(4)バリア性(アウトディフュージョン)評価
3cm×3cmにカットしたn型シリコンウェハー((株)フェローテックシリコン製、表面抵抗率410Ω/□)を2枚用意し、2枚とも1%フッ酸水溶液に1分浸漬したあと水洗し、エアブロー後ホットプレートで140℃で5分処理した。
そのうち1枚に図2(a)に示すように、不純物拡散組成物1~17を、公知の塗布法でプリベーク膜厚が3.0μm程度になるように該シリコンウェハー21に塗布した。塗布後、シリコンウェハーを140℃で5分間プリベークし、不純物拡散組成物膜22を作製した。
次に、図2(b)に示すように、上記不純物拡散組成物膜22が形成されたシリコンウェハー21と、もう1枚の不純物拡散組成物未塗布のシリコンウェハー23とを、5mmの間隔を空けて対面させて電気炉内に配置し、窒素:酸素=99:1(体積比)の雰囲気下、p型不純物拡散組成物の場合は950℃で60分間、n型不純物拡散組成物の場合は850℃で60分間維持して不純物を熱拡散させた。これにより、図2(c)に示すように、シリコンウェハー21には不純物拡散層24が形成された。
熱拡散後、シリコンウェハー23において、シリコンウェハー21の不純物拡散組成物塗布面と対面している面に対して、二次イオン質量分析装置IMS7f(Camera社製)を用いて、不純物拡散組成物がp型の場合はボロン元素、不純物拡散組成物がn型の場合はリン元素の表面濃度分布を測定した。ボロン元素、リン元素の表面濃度が低い方が対面の不純物拡散組成物からアウトディフュージョンするボロン、リンの量が小さく、不純物拡散組成物のバリア性が高いことを意味する。得られたボロン元素またはリン元素の表面濃度が1017atoms/cm以下のものをexcellent(A)、1017atoms/cmを上回り1018atoms/cm以下のものをgood(B)、1018atoms/cmを上回るものをbad(C)と判定した。
(5)スクリーン印刷性(最小パターン評価)
スクリーン印刷により各実施例及び比較例の不純物拡散組成物をストライプ状にパターニングし、そのストライプ幅精度を確認した。
基板としては、一辺156mmのn型単結晶シリコンからなる半導体基板を用意し、スライスダメージや自然酸化物を除去するために、両表面をアルカリエッチングした。この際、半導体基板の両面には典型的な幅が40~100μm、深さ3~4μm程度の無数の凹凸が形成され、これを塗布基板とした。
スクリーン印刷機(マイクロテック(株)TM-750型)を用い、スクリーンマスクとしては幅40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150μm、長さ13.5cmの開口部を形成したもの(SUS(株)製、400メッシュ、線径23μm)を用い、ストライプ状のパターンを形成した。
不純物拡散組成物1~17をスクリーン印刷後、空気中にて基板を140℃で5分間、さらに230℃で30分間加熱することで、厚さ約3.0μmのパターンを形成した。
このとき印刷可能なマスク幅を最小パターンとした。
合成例1
(1)ポリシロキサン溶液Aの合成
1000mLの三口フラスコにメチルトリメトキシシラン(KBM-13:信越化学(株)製)を183.25g、フェニルトリメトキシシラン(KBM-103:信越化学(株)製)を266.75g、GBLを403.36g仕込み、40℃で攪拌しながら水145.29gにギ酸0.45gを溶かしたギ酸水溶液を30分かけて添加した。滴下終了後、40℃で1時間撹拌した後、70℃に昇温し、30分撹拌した。その後、オイルバスを115℃まで昇温した。昇温開始1時間後に溶液の内温が100℃に到達し、そこから1時間加熱攪拌した(内温は100~110℃)。得られた溶液を氷浴にて冷却し、ポリシロキサン溶液A(PhTMS(50)/MeTMS(50))を得た。ポリシロキサン溶液Aの固形分濃度は39.0質量%であり、重量平均分子量(Mw)は2500であった。
(2)不純物拡散組成物1の作製
上記で合成したポリシロキサン溶液A13.42gと、ホウ酸1.31gと、ケン化度が80モル%のポリビニルアルコール(日本酢ビ・ポバール(株)製)11.63gと、微粒子酸化ケイ素であるアエロジルVPNKC130(日本アエロジル(株)製)3.9gと、GBL24.64gと、テルピネオール35.1gと、水10gを混合し、均一になるように十分撹拌し、p型不純物拡散組成物1を得た。
合成例2
ポリビニルアルコールをケン化度が49モル%のポリビニルアルコール(日本酢ビ・ポバール(株)製)とし、GBL24.64gと、テルピネオール35.1gの代わりにエチレンカーボネート(融点38℃、沸点244℃)30.0g、GBL10.0g、テルピネオール19.74gとしたこと以外は、合成例1と同様にしてp型不純物拡散組成物2を得た。
合成例3
ポリビニルアルコールをケン化度が49モル%のポリビニルアルコール(日本酢ビ・ポバール(株)製)とし、GBL24.64gと、テルピネオール35.1gの代わりに2-メチル-2-プロピル-1,3-プロパンジオール6.0g、エチレンカーボネート24.0g、GBL10.0g、テルピネオール19.74gとしたこと以外は、合成例1と同様にしてp型不純物拡散組成物3を得た。
合成例4
ポリビニルアルコールをケン化度が49モル%のポリビニルアルコール(日本酢ビ・ポバール(株)製)とし、GBL24.64gと、テルピネオール35.1gの代わりに2-メチル-2-プロピル-1,3-プロパンジオール9.0g、エチレンカーボネート21.0g、GBL10.0g、テルピネオール19.74gとしたこと以外は、合成例1と同様にしてp型不純物拡散組成物4を得た。
合成例5
ポリビニルアルコールをケン化度が49モル%のポリビニルアルコール(日本酢ビ・ポバール(株)製)とし、GBL24.64gと、テルピネオール35.1gの代わりに2-メチル-2-プロピル-1,3-プロパンジオール21.0g、エチレンカーボネート9.0g、GBL10.0g、テルピネオール19.74gとしたこと以外は、合成例1と同様にしてp型不純物拡散組成物5を得た。
合成例6
ポリビニルアルコールをケン化度が49モル%のポリビニルアルコール(日本酢ビ・ポバール(株)製)とし、GBL24.64gと、テルピネオール35.1gの代わりに2-メチル-2-プロピル-1,3-プロパンジオール24.0g、エチレンカーボネート6.0g、GBL10.0g、テルピネオール19.74gとしたこと以外は、合成例1と同様にしてp型不純物拡散組成物6を得た。
合成例7
GBL24.64gと、テルピネオール35.1gの代わりにp-キシレノール(融点76℃、沸点212℃)30.0g、GBL10.0g、テルピネオール19.74gとしたこと以外は、合成例1と同様にしてp型不純物拡散組成物7を得た。
合成例8
ポリビニルアルコールをケン化度が49モル%のポリビニルアルコール(日本酢ビ・ポバール(株)製)とし、GBL24.64gと、テルピネオール35.1gの代わりにジフェニルカーボネート(融点80℃、沸点302℃)30.0g、GBL10.0g、テルピネオール19.74gとしたこと以外は、合成例1と同様にしてp型不純物拡散組成物8を得た。
合成例9
GBL24.64gと、テルピネオール35.1gの代わりにジメチルスルホキシド(融点19℃、沸点189℃)30.0g、GBL10.0g、テルピネオール19.74gとしたこと以外は、合成例1と同様にしてp型不純物拡散組成物9を得た。
合成例10
GBL24.64gと、テルピネオール35.1gの代わりにポリビニルピロリドン(融点150~180℃、沸点なし(分解))30.0g、GBL10.0g、テルピネオール19.74gとしたこと以外は、合成例1と同様にしてp型不純物拡散組成物10を得た。
合成例11
合成例1で合成したポリシロキサン溶液A13.42gと、リン酸1.31gと、エチルセルロース5.00g、ケン化度が49モル%のポリビニルアルコール(日本酢ビ・ポバール(株)製)6.63g、微粒子酸化ケイ素であるアエロジルVPNKC130(日本アエロジル(株)製)3.9gと、GBL10.0gと、テルピネオール19.74gと、エチレンカーボネート30gと水10gを混合し、均一になるように十分撹拌し、n型不純物拡散組成物11を得た。
合成例12
エチレンカーボネート30gの代わりに2-メチル-2-プロピル-1,3-プロパンジオール9.0g、エチレンカーボネート21.0gとしたこと以外は、合成例11と同様にしてn型不純物拡散組成物12を得た。
合成例13
合成例1で合成したポリシロキサン溶液A13.42gと、ホウ酸1.31gと、ケン化度が80モル%のポリビニルアルコール(日本酢ビ・ポバール(株)製)11.63gと、微粒子酸化ケイ素であるアエロジルVPNKC130(日本アエロジル(株)製)3.9gと、GBL12.11gと、テルピネオール17.24gと、水4.91gを混合し、均一になるように十分撹拌し、p型不純物拡散組成物13を得た。
合成例14
ポリビニルアルコールをケン化度が80モル%のポリビニルアルコール(日本酢ビ・ポバール(株)製)とし、GBL24.64gと、テルピネオール35.1gの代わりにジフェニルカーボネート(融点80℃、沸点302℃)30.0g、GBL10.0g、テルピネオール19.74gとしたこと以外は、合成例1と同様にしてp型不純物拡散組成物14を得た。
合成例15
ポリビニルアルコールをケン化度が10モル%のポリビニルアルコール(日本酢ビ・ポバール(株)製)とし、GBL24.64gと、テルピネオール35.1gの代わりにジフェニルカーボネート(融点80℃、沸点302℃)30.0g、GBL10.0g、テルピネオール19.74gとしたこと以外は、合成例1と同様にしてp型不純物拡散組成物15を得た。
合成例16
ポリビニルアルコールをケン化度が65モル%のポリビニルアルコール(日本酢ビ・ポバール(株)製)とし、GBL24.64gと、テルピネオール35.1gの代わりにジフェニルカーボネート(融点80℃、沸点302℃)30.0g、GBL10.0g、テルピネオール19.74gとしたこと以外は、合成例1と同様にしてp型不純物拡散組成物16を得た。
合成例17
ポリビニルアルコールをケン化度が20モル%のポリビニルアルコール(日本酢ビ・ポバール(株)製)とし、GBL24.64gと、テルピネオール35.1gの代わりにジフェニルカーボネート(融点80℃、沸点302℃)30.0g、GBL10.0g、テルピネオール19.74gとしたこと以外は、合成例1と同様にしてp型不純物拡散組成物17を得た。
実施例1~13、比較例1~4
不純物拡散組成物1~17についての評価結果を表1に示す。
(1)基板の残渣評価がgood(B)以上、(3)拡散均一性評価の「標準偏差/平均」が0.5以下、(4)バリア性(アウトディフュージョン)評価がgood(B)以上、(5)スクリーン印刷性(最小パターン評価)が100μm以下の全てを満たすものを合格とした。
Figure 2022130317000003
10 太陽電池
11、21、23 半導体基板
12、22 不純物拡散組成物膜
13、24 不純物拡散層
16、17 パッシベーション層
18 コンタクト電極

Claims (9)

  1. (A)不純物拡散成分、(B)シロキサンおよび(C)常圧において融点25~150℃、かつ、沸点200~400℃の化合物を含む不純物拡散組成物。
  2. (C)常圧において融点25~150℃、かつ、沸点200~400℃の化合物がカーボネート化合物である請求項1に記載の不純物拡散組成物。
  3. (C)常圧において融点25~150℃、かつ、沸点200~400℃の化合物がカーボネート化合物と1,3-ジオール骨格を有する化合物の混合物である請求項2に記載の不純物拡散組成物。
  4. カーボネート化合物と1,3-ジオール骨格を有する化合物の混合質量比が30/70~70/30である請求項3に記載の不純物拡散組成物。
  5. (C)常圧において融点25~150℃、かつ、沸点200~400℃の化合物が光/熱重合性基、光/熱架橋性基を含まない請求項1~4のいずれかに記載の不純物拡散組成物。
  6. (B)シロキサンが下記一般式(1)で表される構造を含むポリシロキサンである、請求項1~5のいずれかに記載の不純物拡散組成物。
    Figure 2022130317000004
    (一般式(1)中、Rは、炭素数6~15のアリール基を表し、複数のRはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。Rは水酸基、炭素数1~6のアルキル基、炭素数1~6のアルコキシ基、炭素数2~10のアルケニル基、炭素数2~6のアシルオキシ基、炭素数6~15のアリール基のいずれかを表し、複数のRはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。RおよびRは水酸基、炭素数1~6のアルキル基、炭素数1~6のアルコキシ基、炭素数2~10のアルケニル基、炭素数2~6のアシル基のいずれかを表し、複数のRおよびRはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。n、nは、n+n=2~10000を充たす1~9500の整数である。但し、n:n=95:5~25:75である。)
  7. さらに(D)ケン化度が20モル%以上70モル%未満のポリビニルアルコールを含む請求項1~6のいずれかに記載の不純物拡散組成物。
  8. 半導体基板に請求項1~7のいずれかに記載の不純物拡散組成物を塗布して不純拡散組成物膜を形成する工程と、前記不純物拡散組成物膜から不純物を拡散させて半導体基板に不純物拡散層を形成する工程を含む半導体素子の製造方法。
  9. 請求項8に記載の半導体素子の製造方法を含む太陽電池の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024057722A1 (ja) * 2022-09-16 2024-03-21 東レ株式会社 不純物拡散組成物、それを用いた半導体素子の製造方法および太陽電池の製造方法

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