JP2022130290A - 組成物及びそれを用いた発光素子 - Google Patents

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Motoaki Usui
龍二 松本
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Abstract

【課題】輝度寿命に優れる発光素子の製造に有用な組成物を提供すること。【解決手段】式(C)で表される化合物と、特定の高分子化合物と、を含有する、組成物。TIFF2022130290000129.tif24149[式中、環R1C及び環R2Cは、それぞれ独立に、芳香族炭化水素環又は芳香族複素環を表し、Yaは、-C(RXa)2-で表される基又は式(C’)で表される基を表す。TIFF2022130290000130.tif26149[式中、環R3C及び環R4Cは、それぞれ独立に、芳香族炭化水素環又は芳香族複素環を表す。]【選択図】なし

Description

本発明は、組成物及びそれを用いた発光素子に関する。
有機エレクトロルミネッセンス素子等の発光素子は、ディスプレイ及び照明の用途に好適に使用することが可能である。発光素子の発光層に用いられる発光材料として、例えば、下記式で表される構成単位を含む高分子化合物及び燐光発光性化合物を含有する組成物が知られている(特許文献1及び2)。
Figure 2022130290000001
特開2012-036388号公報 特開2018-078286号公報
しかし、この組成物を用いて製造される発光素子は、輝度寿命が必ずしも十分ではなかった。
そこで、本発明は、輝度寿命に優れる発光素子の製造に有用な組成物を提供することを目的とする。
本発明は、以下の[1]~[11]を提供する。
[1]
式(C)で表される化合物と、式(Z)で表される構成単位を含む高分子化合物と、を含有する、組成物。
Figure 2022130290000002

[式中、
環R1C及び環R2Cは、それぞれ独立に、芳香族炭化水素環又は芳香族複素環を表し、これらの環は置換基として、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を有していてもよく、これらの基は更に置換基を有していてもよい。環R1C上の置換基及び環R2C上の置換基が複数存在する場合、それらは互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
は、-C(RXa-で表される基又は式(C’)で表される基を表す。RXaは、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、置換アミノ基又はハロゲン原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。複数存在するRXaは同一でも異なっていてもよい。]
Figure 2022130290000003

[式中、
環R3C及び環R4Cは、それぞれ独立に、芳香族炭化水素環又は芳香族複素環を表し、これらの環は置換基として、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を有していてもよく、これらの基は更に置換基を有していてもよい。環R3C上の置換基及び環R4C上の置換基が複数存在する場合、それらは互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。]
Figure 2022130290000004

[式中、
Arは、環内に-N=で表される基を有する2価の複素環基を表し、該基は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
ArZ1及びArZ2は、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。ArZ1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。ArZ2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
Z1及びnZ2は、それぞれ独立に、0以上5以下の整数を表す。]
[2]
前記Yが、前記式(C’)で表される基である、[1]に記載の組成物。
[3]
前記RXaが、置換基を有していてもよいアリール基又は置換基を有していてもよい1価の複素環基である、[1]に記載の組成物。
[4]
前記環R1C及び前記環R2Cのうち、少なくとも1つが、置換基を有していてもよいアリール基若しくは置換基を有していてもよい1価の複素環基を置換基として有する芳香族炭化水素環、又は、置換基を有していてもよいアリール基若しくは置換基を有していてもよい1価の複素環基を置換基として有する芳香族複素環である、[1]~[3]のいずれかに記載の組成物。
[5]
前記式(C)で表される化合物が、式(C-2)で表される化合物又は式(C’-2)で表される化合物である、[1]に記載の組成物。
Figure 2022130290000005

Figure 2022130290000006

[式中、RXaは、前記と同じ意味を表す。
11C、E12C、E13C、E14C、E21C、E22C、E23C、E24C、E31C、E32C、E33C、E34C、E41C、E42C、E43C及びE44Cは、それぞれ独立に、窒素原子又は炭素原子を表す。
11C、R12C、R13C、R14C、R21C、R22C、R23C、R24C、R31C、R32C、R33C、R34C、R41C、R42C、R43C及びR44Cは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
11Cが窒素原子の場合、R11Cは存在しない。E12Cが窒素原子の場合、R12Cは存在しない。E13Cが窒素原子の場合、R13Cは存在しない。E14Cが窒素原子の場合、R14Cは存在しない。E21Cが窒素原子の場合、R21Cは存在しない。E22Cが窒素原子の場合、R22Cは存在しない。E23Cが窒素原子の場合、R23Cは存在しない。E24Cが窒素原子の場合、R24Cは存在しない。E31Cが窒素原子の場合、R31Cは存在しない。E32Cが窒素原子の場合、R32Cは存在しない。E33Cが窒素原子の場合、R33Cは存在しない。E34Cが窒素原子の場合、R34Cは存在しない。E41Cが窒素原子の場合、R41Cは存在しない。E42Cが窒素原子の場合、R42Cは存在しない。E43Cが窒素原子の場合、R43Cは存在しない。E44Cが窒素原子の場合、R44Cは存在しない。
11CとR12C、R12CとR13C、R13CとR14C、R14CとR34C、R34CとR33C、R33CとR32C、R32CとR31C、R31CとR41C、R41CとR42C、R42CとR43C、R43CとR44C、R44CとR24C、R24CとR23C、R23CとR22C、R22CとR21C、及び、R21CとR11Cは、それぞれ結合して、それぞれが結合する炭素原子とともに環を形成していてもよい。]
[6]
前記E11C、前記E12C、前記E13C、前記E14C、前記E21C、前記E22C、前記E23C、前記E24C、前記E31C、前記E32C、前記E33C、前記E34C、前記E41C、前記E42C、前記E43C及び前記E44Cが、炭素原子である、[5]に記載の組成物。
[7]
前記R11C、前記R12C、前記R13C、前記R14C、前記R21C、前記R22C、前記R23C及び前記R24Cのうち、少なくとも1つが、置換基を有していてもよいアリール基又は置換基を有していてもよい1価の複素環基である、[5]又は[6]に記載の組成物。
[8]
燐光発光性化合物を更に含有する、[1]~[7]のいずれかに記載の組成物。
[9]
前記燐光発光性化合物が、式(M)で表される金属錯体である、[8]に記載の組成物。
Figure 2022130290000007

[式中、
は、イリジウム原子又は白金原子を表す。
M1は1以上の整数を表し、nM2は0以上の整数を表す。但し、Mがイリジウム原子の場合、nM1+nM2は3であり、Mが白金原子の場合、nM1+nM2は2である。
及びEは、それぞれ独立に、炭素原子又は窒素原子を表す。但し、E及びEの少なくとも一方は炭素原子である。
環RM1は、芳香族複素環を表し、この環は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。環RM1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
環RM2は、芳香族炭化水素環又は芳香族複素環を表し、これらの環は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。環RM2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
環RM1が有していてもよい置換基と環RM2が有していてもよい置換基とは、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
-AD1---AD2-は、アニオン性の2座配位子を表す。AD1及びAD2は、それぞれ独立に、Mと結合する炭素原子、酸素原子又は窒素原子を表し、これらの原子は環を構成する原子であってもよい。-AD1---AD2-が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
[10]
正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、電子注入材料、発光材料、酸化防止剤及び溶媒からなる群より選ばれる少なくとも1種を更に含有する、[1]~[9]のいずれかに記載の組成物。
[11]
[1]~[9]のいずれかに記載の組成物を含有する発光素子。
本発明によれば、輝度寿命に優れる発光素子の製造に有用な組成物を提供することができる。また、本発明によれば、この組成物を含有する発光素子を提供することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
<共通する用語の説明>
本明細書で共通して用いられる用語は、特記しない限り、以下の意味である。
「室温」とは、25℃を意味する。
Meはメチル基、Etはエチル基、Buはブチル基、i-Prはイソプロピル基、t-Buはtert-ブチル基を表す。
水素原子は、重水素原子であっても、軽水素原子であってもよい。
金属錯体を表す式中、中心金属との結合を表す実線は、共有結合又は配位結合を意味する。
「低分子化合物」とは、分子量分布を有さず、分子量が1×10以下の化合物を意味する。
「高分子化合物」とは、分子量分布を有し、ポリスチレン換算の数平均分子量が1×10以上(例えば、1×10~1×10)である重合体を意味する。
「構成単位」とは、高分子化合物中に1個以上存在する単位を意味する。高分子化合物中に2個以上含まれる構成単位は、一般に、「繰り返し単位」とも呼ばれる。
高分子化合物は、ブロック共重合体、ランダム共重合体、交互共重合体、グラフト共重合体のいずれであってもよいし、その他の態様であってもよい。
高分子化合物の末端基は、重合活性基がそのまま残っていると、高分子化合物を発光素子の作製に用いた場合、発光特性が低下する可能性があるので、好ましくは安定な基である。高分子化合物の末端基としては、好ましくは主鎖と共役結合している基であり、例えば、炭素-炭素結合を介して高分子化合物の主鎖と結合するアリール基又は1価の複素環基が挙げられる。
「アルキル基」は、直鎖及び分岐のいずれでもよい。直鎖のアルキル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常1~50であり、好ましくは1~30であり、より好ましくは1~20である。分岐のアルキル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3~50であり、好ましくは3~30であり、より好ましくは4~20である。
アルキル基は、置換基を有していてもよい。アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、2-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、イソアミル基、2-エチルブチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2-エチルヘキシル基、3-プロピルヘプチル基、デシル基、3,7-ジメチルオクチル基、2-エチルオクチル基、2-ヘキシルデシル基及びドデシル基が挙げられる。また、アルキル基は、これらの基における水素原子の一部又は全部が、置換基(例えば、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、フッ素原子等)で置換された基(例えば、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基、3-フェニルプロピル基、3-(4-メチルフェニル)プロピル基、3-(3,5-ジ-ヘキシルフェニル)プロピル基、6-エチルオキシヘキシル基)であってもよい。
「シクロアルキル基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3~50であり、好ましくは3~30であり、より好ましくは4~20である。
シクロアルキル基は、置換基を有していてもよい。シクロアルキル基としては、例えば、シクロヘキシル基、及び、該基における水素原子の一部又は全部が置換基で置換された基が挙げられる。
「アルケニル基」は、直鎖及び分岐のいずれでもよい。直鎖のアルケニル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常2~30であり、好ましくは3~20である。分岐のアルケニル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3~30であり、好ましくは4~20である。
アルケニル基は、置換基を有していてもよい。アルケニル基としては、例えば、ビニル基、1-プロペニル基、2-プロペニル基、2-ブテニル基、3-ブテニル基、3-ペンテニル基、4-ペンテニル基、1-ヘキセニル基、5-ヘキセニル基、7-オクテニル基、及び、これらの基における水素原子の一部又は全部が置換基で置換された基が挙げられる。
「シクロアルケニル基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3~30であり、好ましくは4~20である。
シクロアルケニル基は、置換基を有していてもよい。シクロアルケニル基としては、例えば、5-シクロヘキセニル基、及び、これらの基における水素原子の一部又は全部が置換基で置換された基が挙げられる。
「アルキニル基」は、直鎖及び分岐のいずれでもよい。直鎖のアルキニル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子を含めないで、通常2~20であり、好ましくは3~20である。分岐のアルキニル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子を含めないで、通常4~30であり、好ましくは4~20である。
アルキニル基は、置換基を有していてもよい。アルキニル基としては、例えば、エチニル基、1-プロピニル基、2-プロピニル基、2-ブチニル基、3-ブチニル基、3-ペンチニル基、4-ペンチニル基、1-ヘキシニル基、5-ヘキシニル基、及び、これらの基における水素原子の一部又は全部が置換基で置換された基が挙げられる。
「シクロアルキニル基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子を含めないで、通常4~30であり、好ましくは4~20である。
シクロアルキニル基は、置換基を有していてもよい。シクロアルキニル基としては、例えば、5-シクロヘキシニル基、及び、これらの基における水素原子の一部又は全部が置換基で置換された基が挙げられる。
「アルコキシ基」は、直鎖及び分岐のいずれでもよい。直鎖のアルコキシ基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常1~40であり、好ましくは4~10である。分岐のアルコキシ基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3~40であり、好ましくは4~10である。
アルコキシ基は、置換基を有していてもよい。アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチルオキシ基、イソブチルオキシ基、tert-ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、2-エチルヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、3,7-ジメチルオクチルオキシ基、ラウリルオキシ基、及び、これらの基における水素原子の一部又は全部が置換基(例えば、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、フッ素原子等)で置換された基が挙げられる。
「シクロアルコキシ基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3~40であり、好ましくは4~10である。
シクロアルコキシ基は、置換基を有していてもよい。シクロアルコキシ基としては、例えば、シクロヘキシルオキシ基、及び、該基における水素原子の一部又は全部が置換基で置換された基が挙げられる。
「アリールオキシ基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常6~60であり、好ましくは6~48である。
アリールオキシ基は、置換基を有していてもよい。アリールオキシ基としては、例えば、フェノキシ基、1-ナフチルオキシ基、2-ナフチルオキシ基、1-アントラセニルオキシ基、9-アントラセニルオキシ基、1-ピレニルオキシ基、及び、これらの基における水素原子の一部又は全部が置換基(例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、フッ素原子等)で置換された基が挙げられる。
「芳香族炭化水素基」は、芳香族炭化水素から環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個以上を除いた基を意味する。芳香族炭化水素から環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個を除いた基を「アリール基」ともいう。芳香族炭化水素から環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子2個を除いた基を「アリーレン基」ともいう。
芳香族炭化水素基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常6~60であり、好ましくは6~40であり、より好ましくは6~20である。
「芳香族炭化水素基」としては、例えば、単環式の芳香族炭化水素(例えば、ベンゼンが挙げられる。)、又は、多環式の芳香族炭化水素(例えば、ナフタレン、インデン、ナフトキノン、インデノン及びテトラロン等の2環式の芳香族炭化水素;アントラセン、フェナントレン、ジヒドロフェナントレン、フルオレン、アントラキノン、フェナントキノン及びフルオレノン等の3環式の芳香族炭化水素;ベンゾアントラセン、ベンゾフェナントレン、ベンゾフルオレン、ピレン及びフルオランテン等の4環式の芳香族炭化水素;ジベンゾアントラセン、ジベンゾフェナントレン、ジベンゾフルオレン、インデノフルオレン、ペリレン及びベンゾフルオランテン等の5環式の芳香族炭化水素;スピロビフルオレン等の6環式の芳香族炭化水素;並びに、ベンゾスピロビフルオレン及びアセナフトフルオランテン等の7環式の芳香族炭化水素が挙げられる。)から、環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個以上を除いた基が挙げられる。芳香族炭化水素基は、これらの基が複数結合した基を含む。芳香族炭化水素基は置換基を有していてもよい。
アリール基としては、例えば、フェニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基、1-アントラセニル基、2-アントラセニル基、9-アントラセニル基、1-ピレニル基、2-ピレニル基、4-ピレニル基、2-フルオレニル基、3-フルオレニル基、4-フルオレニル基、2-フェニルフェニル基、3-フェニルフェニル基、4-フェニルフェニル基、及び、これらの基における水素原子の一部又は全部が置換基で置換された基(例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、フッ素原子等)で置換された基が挙げられる。
アリーレン基としては、例えば、フェニレン基、ナフタレンジイル基、アントラセンジイル基、フェナントレンジイル基、ジヒドロフェナントレンジイル基、ナフタセンジイル基、フルオレンジイル基、ピレンジイル基、ペリレンジイル基、クリセンジイル基、及び、これらの基における水素原子の一部又は全部が置換基で置換された基が挙げられる。アリーレン基は、これらの基が複数結合した基を含む。アリーレン基は、好ましくは、式(A-1)~式(A-20)で表される基である。
Figure 2022130290000008

Figure 2022130290000009

Figure 2022130290000010

Figure 2022130290000011

[式中、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表す。複数存在するR及びRは、各々、同一でも異なっていてもよく、R同士は互いに結合して、それぞれが結合する原子と共に環を形成していてもよい。]
「複素環基」とは、複素環式化合物から環を構成する原子(炭素原子又はヘテロ原子)に直接結合する水素原子1個以上を除いた基を意味する。複素環基の中でも、芳香族複素環式化合物から環を構成する原子に直接結合する水素原子1個以上を除いた基である「芳香族複素環基」が好ましい。複素環式化合物から環を構成する原子に直接結合する水素原子p個(pは、1以上の整数を表す。)を除いた基を「p価の複素環基」ともいう。芳香族複素環式化合物から環を構成する原子に直接結合する水素原子p個を除いた基を「p価の芳香族複素環基」ともいう。
「芳香族複素環式化合物」としては、例えば、オキサジアゾール、チアジアゾール、チアゾール、オキサゾール、チオフェン、ピロール、ホスホール、フラン、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、トリアジン、ピリダジン、キノリン、イソキノリン、カルバゾール、ジベンゾホスホール等の複素環自体が芳香族性を示す化合物、及び、フェノキサジン、フェノチアジン、ジベンゾボロール、ジベンゾシロール、ベンゾピラン等の複素環自体は芳香族性を示さなくとも、複素環に芳香環が縮合されている化合物が挙げられる。
複素環基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常1~60であり、好ましくは2~40であり、より好ましくは3~20である。複素環基のヘテロ原子数は、置換基のヘテロ原子数を含めないで、通常1~30であり、好ましくは、1~10であり、より好ましくは、1~5であり、更に好ましくは1~3である。
複素環基としては、例えば、単環式の複素環式化合物(例えば、フラン、チオフェン、オキサジアゾール、チアジアゾール、ピロール、ジアゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピリジン、ジアザベンゼン及びトリアジンが挙げられる。)、又は、多環式の複素環式化合物(例えば、アザナフタレン、ジアザナフタレン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インドール、アザインドール、ジアザインドール、ベンゾジアゾール、ベンゾチアジアゾール、ベンゾトリアゾール、ベンゾチオフェンジオキシド、ベンゾチオフェンオキシド及びベンゾピラノン等の2環式の複素環式化合物;ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、ジベンゾチオフェンジオキシド、ジベンゾチオフェンオキシド、ジベンゾピラノン、ジベンゾボロール、ジベンゾシロール、ジベンゾホスホール、ジベンゾセレノフェン、カルバゾール、アザカルバゾール、ジアザカルバゾール、フェノキサジン、フェノチアジン、9,10-ジヒドロアクリジン、5,10-ジヒドロフェナジン、アクリドン、フェナザボリン、フェノホスファジン、フェノセレナジン、フェナザシリン、アザアントラセン、ジアザアントラセン、アザフェナントレン及びジアザフェナントレン等の3環式の複素環式化合物;ヘキサアザトリフェニレン、ベンゾカルバゾール、アザベンゾカルバゾール、ジアザベンゾカルバゾール、ベンゾナフトフラン及びベンゾナフトチオフェン等の4環式の複素環式化合物;ジベンゾカルバゾール、インドロカルバゾール、インデノカルバゾール、アザインドロカルバゾール、ジアザインドロカルバゾール、アザインデノカルバゾール及びジアザインデノカルバゾール等の5環式の複素環式化合物;カルバゾロカルバゾール、ベンゾインドロカルバゾール及びベンゾインデノカルバゾール等の6環式の複素環式化合物;並びに、ジベンゾインドロカルバゾール及びジベンゾインデノカルバゾール等の7環式の複素環式化合物が挙げられる。)から、環を構成する原子に直接結合する水素原子1個以上を除いた基が挙げられる。複素環基は、これらの基が複数結合した基を含む。複素環基は置換基(例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、フッ素原子等)を有していてもよい。
1価の複素環基としては、例えば、チエニル基、ピロリル基、フリル基、ピリジル基、ピペリジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、及び、これらの基における水素原子の一部又は全部が置換基(例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、フッ素原子)等で置換された基が挙げられる。
2価の複素環基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常、2~60であり、好ましくは、3~20であり、より好ましくは、4~15である。
2価の複素環基としては、例えば、ピリジン、ジアザベンゼン、トリアジン、アザナフタレン、ジアザナフタレン、カルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、ジベンゾシロール、フェノキサジン、フェノチアジン、アクリジン、ジヒドロアクリジン、フラン、チオフェン、アゾール、ジアゾール又はトリアゾールから、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合している水素原子のうち2個の水素原子を除いた2価の基が挙げられる。2価の複素環基は、これらの基が複数結合した基を含む。2価の複素環基は、好ましくは、式(AA-1)~式(AA-34)で表される基である。
Figure 2022130290000012

Figure 2022130290000013

Figure 2022130290000014

Figure 2022130290000015

Figure 2022130290000016

Figure 2022130290000017

Figure 2022130290000018

[式中、R及びRは、前記と同じ意味を表す。]
「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を示す。
「アミノ基」は、置換基を有していてもよく、置換アミノ基(すなわち、第2級アミノ基又は第3級アミノ基、より好ましくは第3級アミノ基)が好ましい。アミノ基が有する置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基が好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。アミノ基が有する置換基が複数存在する場合、それらは同一で異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する窒素原子とともに環を形成していてもよい。
置換アミノ基としては、例えば、ジアルキルアミノ基、ジシクロアルキルアミノ基、ジアリールアミノ基、及び、これらの基における水素原子の一部又は全部が置換基(例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、フッ素原子等)で置換された基が挙げられる。
置換アミノ基としては、例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ビス(メチルフェニル)アミノ基、ビス(3,5-ジ-tert-ブチルフェニル)アミノ基、及び、これらの基における水素原子の一部又は全部が置換基(例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、フッ素原子等)で置換された基が挙げられる。
「架橋基」とは、加熱、紫外線照射、近紫外線照射、可視光照射、赤外線照射、ラジカル反応等に供することにより、新たな結合を生成することが可能な基であり、好ましくは、式(B-1)~式(B-17)のいずれかで表される基である。これらの基は、置換基を有していてもよい。
Figure 2022130290000019
「置換基」としては、例えば、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、置換アミノ基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、シクロアルキニル基が挙げられる。置換基は架橋基であってもよい。なお、置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。また、置換基が複数存在する場合、それらは互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよいが、環を形成しないことが好ましい。
<式(C)で表される化合物>
式(C)で表される化合物の分子量は、好ましくは、2×10~1×10であり、より好ましくは、3×10~5×10であり、更に好ましくは、4×10~2.5×10であり、特に好ましくは、4×10~1.5×10である。
環R1C及び環R2Cにおいて、芳香族炭化水素環の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常6~60であり、好ましくは6~30であり、より好ましくは6~18である。
環R1C及び環R2Cにおける芳香族炭化水素環としては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、インデン環、フルオレン環、スピロビフルオレン環、フェナントレン環、ジヒドロフェナントレン環、ピレン環、クリセン環及びトリフェニレン環が挙げられ、好ましくはベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フルオレン環、スピロビフルオレン環、フェナントレン環又はジヒドロフェナントレン環であり、より好ましくはベンゼン環、ナフタレン環、フルオレン環又はスピロビフルオレン環であり、更に好ましくはベンゼン環であり、これらの環は置換基を有していてもよい。
環R1C及び環R2Cにおいて、芳香族複素環の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常2~60であり、好ましくは、3~30であり、より好ましくは、4~15である。
環R1C及び環R2Cにおける芳香族複素環としては、例えば、ピロール環、ジアゾール環、トリアゾール環、フラン環、チオフェン環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、ピリジン環、ジアザベンゼン環、トリアジン環、アザナフタレン環、ジアザナフタレン環、トリアザナフタレン環、アザアントラセン環、ジアザアントラセン環、トリアザアントラセン環、アザフェナントレン環、ジアザフェナントレン環、トリアザフェナントレン環、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、ジベンゾシロール環、ジベンゾホスホール環、カルバゾール環、アザカルバゾール環、ジアザカルバゾール環、フェノキサジン環、フェノチアジン環、ジヒドロアクリジン環及びジヒドロフェナジン環が挙げられ、好ましくは、ピリジン環、ジアザベンゼン環、アザナフタレン環、ジアザナフタレン環、アザアントラセン環、ジアザフェナントレン環、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、カルバゾール環、フェノキサジン環、フェノチアジン環、ジヒドロアクリジン環又はジヒドロフェナジン環であり、より好ましくは、ピリジン環、ジアザベンゼン環、アザナフタレン環、ジアザナフタレン環、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環又はカルバゾール環であり、更に好ましくは、ピリジン環又はジアザベンゼン環であり、これらの環は置換基を有していてもよい。
環R1C及び環R2Cのうち、少なくとも1つが芳香族炭化水素環であることが好ましく、両方が芳香族炭化水素環であることがより好ましい。
環R1C及び環R2Cが有していてもよい置換基としては、好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基であり、より好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
環R1C及び環R2Cが有していてもよい置換基において、アリール基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常6~60であり、好ましくは6~40であり、より好ましくは6~25である。
環R1C及び環R2Cが有していてもよい置換基において、アリール基としては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、インデン環、フルオレン環、スピロビフルオレン環、フェナントレン環、ジヒドロフェナントレン環、ピレン環、クリセン環、トリフェニレン環、又は、これらの環が縮合した環から、環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個を除いた基が挙げられ、好ましくは、ベンゼン環、ナフタレン環、フルオレン環、スピロビフルオレン環、フェナントレン環、ジヒドロフェナントレン環又はトリフェニレン環から、環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個を除いた基であり、より好ましくは、ベンゼン環、フルオレン環又はスピロビフルオレン環から、環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個を除いた基であり、更に好ましくは、フェニル基であり、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
環R1C及び環R2Cが有していてもよい置換基において、1価の複素環基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常2~60であり、好ましくは、3~30であり、より好ましくは、3~15である。
環R1C及び環R2Cが有していてもよい置換基において、1価の複素環基としては、例えば、ピロール環、ジアゾール環、トリアゾール環、フラン環、チオフェン環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、ピリジン環、ジアザベンゼン環、トリアジン環、アザナフタレン環、ジアザナフタレン環、トリアザナフタレン環、アザアントラセン環、ジアザアントラセン環、トリアザアントラセン環、アザフェナントレン環、ジアザフェナントレン環、トリアザフェナントレン環、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、ジベンゾシロール環、ジベンゾホスホール環、カルバゾール環、アザカルバゾール環、ジアザカルバゾール環、フェノキサジン環、フェノチアジン環、ジヒドロアクリジン環、ジヒドロフェナジン環、又は、これらの環に芳香環が縮合した環から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合する水素原子1個を除いた基が挙げられ、好ましくは、ピリジン環、ジアザベンゼン環、トリアジン環、アザナフタレン環、ジアザナフタレン環、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、カルバゾール環、アザカルバゾール環、ジアザカルバゾール環、フェノキサジン環又はフェノチアジン環から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合する水素原子1個を除いた基であり、より好ましくは、ピリジン環、ジアザベンゼン環、トリアジン環、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、カルバゾール環、アザカルバゾール環、ジアザカルバゾール環、フェノキサジン環、フェノチアジン環、ジヒドロアクリジン環又はジヒドロフェナジン環から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合する水素原子1個を除いた基であり、更に好ましくは、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、カルバゾール環、フェノキサジン環、フェノチアジン環、ジヒドロアクリジン環又はジヒドロフェナジン環から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合する水素原子1個を除いた基であり、特に好ましくは、ジベンゾフラン環又はジベンゾチオフェン環から、環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個を除いた基であり、これらの環は置換基を有していてもよい。
環R1C及び環R2Cが有していてもよい置換基が更に有していてもよい置換基としては、好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基であり、より好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、更に好ましくは、アリール基又はシクロアルキル基であり、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
環R1C及び環R2Cが有していてもよい置換基が更に有していてもよい置換基におけるアリール基及び1価の複素環基の例及び好ましい範囲は、それぞれ、環R1C及び環R2Cが有していてもよい置換基におけるアリール基及び1価の複素環基の例及び好ましい範囲と同じである。
Xaは、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、好ましくは、アルキル基、アリール基又は1価の複素環基であり、より好ましくは、アリール基又は1価の複素環基であり、更に好ましくは、アリール基であり、これらの基は更に置換基を有していてもよい。また、RXaにおけるアリール基は、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、好ましくは、後述の式(D-A)、式(D-B)又は式(D-C)で表される基であり、より好ましくは式(D-A)又は式(D-C)で表される基である。
Xaが有していてもよい置換基の例及び好ましい範囲は、環R1C及び環R2Cが有していてもよい置換基の例及び好ましい範囲と同じである。
Xaが有していてもよい置換基が更に有していてもよい置換基の例及び好ましい範囲は、環R1C及び環R2Cが有していてもよい置換基が更に有していてもよい置換基の例及び好ましい範囲と同じである。
本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、式(C)で表される化合物は、環R1C及び環R2Cは置換基を有しない、又は、環R1C及び環R2Cのうち少なくとも1つがアリール基若しくは1価の複素環基を置換基として有することが好ましい。
環R1C及び環R2Cのうち、少なくとも1つがアリール基又は1価の複素環基を有する場合、環R1C及び環R2Cが有するアリール基及び1価の複素環基の合計の個数は、好ましくは1~5個であり、より好ましくは1~3個であり、更に好ましくは1又は2個であり、特に好ましくは1個である。
本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、Yは、式(C’)で表される基であることが好ましい。
<式(C’)で表される基>
本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、環R3C及び環R4Cのうち、少なくとも1つが芳香族炭化水素環であることが好ましく、両方が芳香族炭化水素環であることがより好ましい。
環R3C及び環R4Cで表される芳香族炭化水素環及び芳香族複素環の例及び好ましい範囲は、それぞれ、環R1C及び環R2Cで表される芳香族炭化水素環及び芳香族複素環の例及び好ましい範囲の例及び好ましい範囲と同じである。
環R3C及び環R4Cが有していてもよい置換基の例及び好ましい範囲は、環R1C及び環R2Cが有していてもよい置換基の例及び好ましい範囲と同じである。
環R3C及び環R4Cが有していてもよい置換基が更に有していてもよい置換基の例及び好ましい範囲は、環R1C及び環R2Cが有していてもよい置換基が更に有していてもよい置換基の例及び好ましい範囲と同じである。
環R3C及び環R4Cのうち、少なくとも1つがアリール基又は1価の複素環基を有する場合、環R3C及び環R4Cが有するアリール基及び1価の複素環基の合計の個数は、好ましくは1~5個であり、より好ましくは、1~3個であり、更に好ましくは1個又は2個である。
環R1C、環R2C、環R3C及び環R4Cの少なくとも一つが、置換基としてアリール基を有していることが好ましい。
環R1C、環R2C、環R3C及び環R4Cが有していてもよい置換基におけるアリール基は、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、好ましくは、式(D-A)、式(D-B)又は式(D-C)で表される基であり、より好ましくは式(D-A)又は式(D-C)で表される基である。
Figure 2022130290000020

[式中、
DA1、mDA2及びmDA3は、それぞれ独立に、0以上の整数を表す。
DAは、窒素原子、芳香族炭化水素基又は複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArDA1、ArDA2及びArDA3は、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArDA1、ArDA2及びArDA3が複数ある場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
DAは、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数あるTDAは、同一でも異なっていてもよい。
但し、mDA1が0である場合、GDAは芳香族炭化水素基であり、mDA1が1以上の整数である場合、環R1C、環R2C、環R3C又は環R4Cに直接結合するArDA1はアリーレン基である。]
Figure 2022130290000021

[式中、
DA1、mDA2、mDA3、mDA4、mDA5、mDA6及びmDA7は、それぞれ独立に、0以上の整数を表す。
DAは、窒素原子、芳香族炭化水素基又は複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数あるGDAは、同一でも異なっていてもよい。
ArDA1、ArDA2、ArDA3、ArDA4、ArDA5、ArDA6及びArDA7は、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArDA1、ArDA2、ArDA3、ArDA4、ArDA5、ArDA6及びArDA7が複数ある場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
DAは、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数あるTDAは、同一でも異なっていてもよい。
但し、mDA1が0である場合、GDAは芳香族炭化水素基であり、mDA1が1以上の整数である場合、環R1C、環R2C、環R3C又は環R4Cに直接結合するArDA1はアリーレン基である。]
Figure 2022130290000022

[式中、
DA1は、0以上の整数を表す。
ArDA1は、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArDA1が複数ある場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
DAは、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
但し、mDA1が0である場合、TDAはアリール基であり、mDA1が1以上の整数である場合、環R1C、環R2C、環R3C又は環R4Cに直接結合するArDA1はアリーレン基である。]
DA1~mDA7は、通常10以下の整数であり、好ましくは5以下の整数であり、より好ましくは0又は1である。mDA1、mDA2、mDA3、mDA4、mDA5、mDA6及びmDA7は、同一の整数であることが好ましい。
DAは、好ましくは式(GDA-11)~式(GDA-15)で表される基であり、より好ましくは式(GDA-11)~式(GDA-14)で表される基であり、更に好ましくは、式(GDA-11)又は式(GDA-14)で表される基であり、特に好ましくは、式(GDA-11)で表される基である。
Figure 2022130290000023

[式中、
*は、式(D-A)におけるArDA1、式(D-B)におけるArDA1、式(D-B)におけるArDA2、又は、式(D-B)におけるArDA3との結合を表す。
**は、式(D-A)におけるArDA2、式(D-B)におけるArDA2、式(D-B)におけるArDA4、又は、式(D-B)におけるArDA6との結合を表す。
***は、式(D-A)におけるArDA3、式(D-B)におけるArDA3、式(D-B)におけるArDA5、又は、式(D-B)におけるArDA7との結合を表す。
DAは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は更に置換基を有していてもよい。RDAが複数ある場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
DAは、好ましくは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基又はシクロアルコキシ基であり、より好ましくは水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArDA1~ArDA7は、好ましくは、フェニレン基、フルオレンジイル基又はカルバゾールジイル基であり、より好ましくは式(A-1)~式(A-3)、式(A-8)、式(A-9)、式(AA-10)、式(AA-11)、式(AA-33)又は式(AA-34)で表される基であり、更に好ましくは式(ArDA-1)~式(ArDA-5)で表される基であり、特に好ましくは式(ArDA-1)~式(ArDA-3)で表される基であり、とりわけ好ましくは式(ArDA-1)又は式(ArDA-2)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Figure 2022130290000024

[式中、
DAは前記と同じ意味を表す。
DBは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。RDBが複数ある場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
DBは、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基であり、より好ましくはアリール基又は1価の複素環基であり、更に好ましくはアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
DAは、好ましくは式(TDA-1)~式(TDA-3)で表される基であり、より好ましくは式(TDA-1)で表される基である。
Figure 2022130290000025

[式中、RDA及びRDBは前記と同じ意味を表す。]
式(D-A)で表される基は、好ましくは式(D-A1)で表される基である。
Figure 2022130290000026

[式中、
p1及びRp2は、それぞれ独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基又はハロゲン原子を表す。Rp1及びRp2が複数存在する場合、それらはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
np1は、0~5の整数を表し、np2は、0~3の整数を表す。複数存在するnp1は、同一でも異なっていてもよい。]
式(D-B)で表される基は、好ましくは式(D-B1)で表される基である。
Figure 2022130290000027

[式中、
p1及びRp2は、それぞれ独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基又はハロゲン原子を表す。Rp1及びRp2が複数存在する場合、それらはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
np1は、0~5の整数を表し、np2は、0~3の整数を表す。複数存在するnp1及びnp2は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。]
式(D-C)で表される基は、好ましくは式(D-C1)~式(D-C4)で表される基であり、より好ましくは式(D-C1)~式(D-C3)で表される基であり、更に好ましくは式(D-C1)又は式(D-C2)で表される基であり、特に好ましくは式(D-C1)で表される基である。
Figure 2022130290000028

[式中、
p4及びRp5は、それぞれ独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基又はハロゲン原子を表す。Rp4及びRp5が複数ある場合、それらはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
np4は、0~5の整数を表し、np5は、0~4の整数を表す。]
np1は、好ましくは0又は1であり、より好ましくは1である。np2は、好ましくは0又は1であり、より好ましくは0である。np4は、好ましくは0~2である。np5は、好ましくは0~2であり、より好ましくは0である。
p1、Rp2、Rp4及びRp5は、好ましくはアルキル基又はシクロアルキル基である。
式(D-A)で表される基としては、例えば、式(D-A-1)~式(D-A-4)、式(D-A-7)、式(D-A-8)又は式(D-A-10)で表される基が挙げられる。
Figure 2022130290000029

Figure 2022130290000030

[式中、Rは、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert-ブチル基、ヘキシル基、2-エチルヘキシル基、tert-オクチル基、シクロヘキシル基、メトキシ基、2-エチルヘキシルオキシ基又はシクロへキシルオキシ基を表す。複数存在するRは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。]
式(D-B)で表される基としては、例えば、式(D-B-1)又は式(D-B-4)で表される基が挙げられる。
Figure 2022130290000031

[式中、Rは前記と同じ意味を表す。]
式(D-C)で表される基としては、例えば、式(D-C-1)~式(D-C-13)で表される基が挙げられる。
Figure 2022130290000032

[式中、Rは前記と同じ意味を表す。]
は、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert-ブチル基、ヘキシル基、2-エチルヘキシル基又はtert-オクチル基であることが好ましく、tert-ブチル基であることがより好ましい。
式(C)で表される化合物は、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、式(C’-2)で表される化合物又は式(C-2)で表される化合物であることが好ましく、式(C’-2)で表される化合物であることがより好ましい。
[式(C’-2)で表される化合物及び式(C-2)で表される化合物]
11C、E12C、E13C、E14C、E21C、E22C、E23C、E24C、E31C、E32C、E33C、E34C、E41C、E42C、E43C及びE44Cは、炭素原子であることが好ましい。
11C、R12C、R13C、R14C、R21C、R22C、R23C及びR24Cは、水素原子、アルキル基、アリール基又は1価の複素環基であることが好ましく、水素原子、アリール基又は1価の複素環基であることがより好ましく、水素原子又はアリール基であることが更に好ましく、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
式(C-2)で表される化合物は、R11C、R12C、R13C、R14C、R21C、R22C、R23C及びR24Cが全て水素原子、又は、R11C、R12C、R13C、R14C、R21C、R22C、R23C及びR24Cのうち少なくとも一つがアリール基又は1価の複素環基(より好ましくはアリール基)であることが好ましい。また、式(C’-2)で表される化合物は、R11C、R12C、R13C、R14C、R21C、R22C、R23C及びR24Cのうち、少なくとも一つは、アリール基又は1価の複素環基であることが好ましく、少なくとも一つは、アリール基であることがより好ましい。
式(C-2)において、R11C、R12C、R13C、R14C、R21C、R22C、R23C及びR24Cのうち、少なくとも一つがアリール基又は1価の複素環基を有する場合、R11C、R12C、R13C、R14C、R21C、R22C、R23C及びR24Cのうち、少なくとも一つがアリール基又は1価の複素環基であることが好ましく、R11C、R12C、R13C、R21C、R22C及びR23Cのうち、少なくとも一つがアリール基又は1価の複素環基であることがより好ましく、R13C又はR23Cがアリール基又は1価の複素環基であることが更に好ましく、R13C及びR23Cがアリール基又は1価の複素環基であることが特に好ましい。
また、式(C’-2)において、R11C、R12C、R13C、R14C、R21C、R22C、R23C及びR24Cのうち、少なくとも一つがアリール基又は1価の複素環基を有する場合、R11C、R12C、R13C、R14C、R21C、R22C、R23C及びR24Cのうち、少なくとも一つがアリール基又は1価の複素環基であることが好ましく、R11C、R12C、R21C及びR22Cのうち、少なくとも一つがアリール基又は1価の複素環基であることがより好ましく、R21C又はR22Cがアリール基又は1価の複素環基であることが更に好ましい。
31C、R32C、R33C、R34C、R41C、R42C、R43C及びR44Cは、水素原子、アルキル基、アリール基又は1価の複素環基であることが好ましく、水素原子、アリール基又は1価の複素環基であることがより好ましく、水素原子又はアリール基であることが更に好ましく、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
31C、R32C、R33C、R34C、R41C、R42C、R43C及びR44Cのうち、少なくとも一つがアリール基又は1価の複素環基を有する場合、R31C、R32C、R33C、R34C、R41C、R42C、R43C及びR44Cのうち、少なくとも一つがアリール基又は1価の複素環基であることが好ましく、R31C、R32C、R41C及びR42Cのうち、少なくとも一つがアリール基又は1価の複素環基であることがより好ましく、R31C又はR32Cがアリール基又は1価の複素環基であることが更に好ましく、R32Cがアリール基又は1価の複素環基であることが特に好ましい。
11CとR12C、R12CとR13C、R13CとR14C、R14CとR34C、R34CとR33C、R33CとR32C、R32CとR31C、R31CとR41C、R41CとR42C、R42CとR43C、R43CとR44C、R44CとR24C、R24CとR23C、R23CとR22C、R22CとR21C、及び、R21CとR11Cは、それぞれ結合して、それぞれが結合する炭素原子とともに環を形成していてもよいが、環を形成しないことが好ましい。
式(C)で表される化合物としては、例えば、式(C-101)~式(C-147)で表される化合物が挙げられる。式中、Xは-O-又は-S-で表される基を表し、Xが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
Figure 2022130290000033

Figure 2022130290000034

Figure 2022130290000035

Figure 2022130290000036

Figure 2022130290000037

Figure 2022130290000038

Figure 2022130290000039

Figure 2022130290000040

Figure 2022130290000041

Figure 2022130290000042

Figure 2022130290000043
Xは、-S-で表される基であることが好ましい。
<式(Z)で表される構成単位を含む高分子化合物>
[式(Z)で表される構成単位]
環内に-N=で表される基を有する2価の複素環基において、該-N=で表される基の数は、通常、1~10であり、好ましくは1~5であり、より好ましくは1~3であり、更に好ましくは3である。
環内に-N=で表される基を有する2価の複素環基において、環を構成する炭素原子の数は、通常、1~60であり、好ましくは2~30であり、より好ましくは3~15であり、更に好ましくは3~5である。
環内に-N=で表される基を有する2価の複素環基としては、ジアゾール環、トリアゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、チアゾール環、オキサゾール環、イソチアゾール環、イソオキサゾール環、ベンゾオキサジアゾール環、ベンゾチアジアゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、ピリジン環、ジアザベンゼン環、トリアジン環、アザナフタレン環、ジアザナフタレン環、トリアザナフタレン環、テトラアザナフタレン環、アザアントラセン環、ジアザアントラセン環、トリアザアントラセン環、テトラアザアントラセン環、アザフェナントレン環、ジアザフェナントレン環、トリアザフェナントレン環、テトラアザフェナントレン環、及び、これらの複素環に芳香環が縮合した環から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合する水素原子2個を除いた基が挙げられ、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、好ましくは、ジアゾール環、トリアゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、チアゾール環、オキサゾール環、イソチアゾール環、イソオキサゾール環、ベンゾジアゾール環、ベンゾトリアゾール環、ベンゾオキサジアゾール環、ベンゾチアジアゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、アザカルバゾール環、ジアザカルバゾール環、ピリジン環、ジアザベンゼン環、トリアジン環、アザナフタレン環、ジアザナフタレン環、トリアザナフタレン環、テトラアザナフタレン環、アザアントラセン環、ジアザアントラセン環、トリアザアントラセン環、テトラアザアントラセン環、アザフェナントレン環、ジアザフェナントレン環、トリアザフェナントレン環又はテトラアザフェナントレン環から、環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子2個を除いた基であり、より好ましくは、ジアゾール環、トリアゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、ピリジン環、ジアザベンゼン環、トリアジン環、アザナフタレン環、ジアザナフタレン環、トリアザナフタレン環、アザアントラセン環、ジアザアントラセン環、トリアザアントラセン環、アザフェナントレン環、ジアザフェナントレン環又はトリアザフェナントレン環から、環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子2個を除いた基であり、更に好ましくは、ピリジン環、ジアザベンゼン環、トリアジン環、アザナフタレン環、ジアザナフタレン環、トリアザナフタレン環、アザアントラセン環、ジアザアントラセン環、トリアザアントラセン環、アザフェナントレン環、ジアザフェナントレン環又はトリアザフェナントレン環から、環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子2個を除いた基であり、特に好ましくは、ピリジン環、ジアザベンゼン環又はトリアジン環から、環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子2個を除いた基であり、とりわけ好ましくは、トリアジン環から、環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子2個を除いた基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
高分子化合物の合成が容易になるので、Arが有していてもよい置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、置換アミノ基又はハロゲン原子が好ましく、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、1価の複素環基又は置換アミノ基がより好ましく、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基が更に好ましく、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基が特に好ましく、アリール基がとりわけ好ましく、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、Arが有していてもよい置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、1価の複素環基又は置換アミノ基が好ましく、アリール基、1価の複素環基又は置換アミノ基がより好ましく、アリール基又は1価の複素環基が更に好ましく、アリール基が特に好ましく、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
Arが有していてもよい置換基が複数存在する場合、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成しないことが好ましい。
Arが有していてもよい置換基が更に有していてもよい置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、置換アミノ基又はハロゲン原子が好ましく、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基がより好ましく、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基が更に好ましく、アルキル基又はアリール基が特に好ましく、アルキル基がとりわけ好ましく、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
Arは、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、好ましくは、式(ArZ-1)~式(ArZ-12)で表される基であり、より好ましくは、式(ArZ-1)~式(ArZ-9)で表される基であり、更に好ましくは、式(ArZ-1)~式(ArZ-5)で表される基であり、特に好ましくは、式(ArZ-1)、式(ArZ-2)又は式(ArZ-4)で表される基であり、とりわけ好ましくは、式(ArZ-4)で表される基である。
Figure 2022130290000044

[式中、R1Zは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、置換アミノ基、ハロゲン原子又は結合手を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するR1Zは、同一でも異なっていてもよい。但し、複数存在するR1Zのうち、2個は結合手である。]
1Zが結合手以外の場合、高分子化合物の合成が容易になるので、R1Zは、好ましくは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、1価の複素環基又は置換アミノ基であり、より好ましくは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基であり、更に好ましくは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、特に好ましくは、水素原子又はアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
1Zが結合手以外の場合、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、R1Zは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、1価の複素環基又は置換アミノ基であり、より好ましくは、水素原子、アリール基、1価の複素環基又は置換アミノ基であり、更に好ましくは、水素原子、アリール基又は1価の複素環基であり、特に好ましくは、水素原子又はアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
1Zが有していてもよい置換基の例及び好ましい範囲は、Arが有していてもよい置換基が更に有していてもよい置換基の例及び好ましい範囲と同じである。
ArZ1及びArZ2におけるアリーレン基は、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、好ましくは式(A-1)~式(A-10)、式(A-19)又は式(A-20)で表される基であり、より好ましくは式(A-1)~式(A-7)、式(A-9)又は式(A-19)で表される基であり、更に好ましくは式(A-1)、式(A-2)、式(A-7)、式(A-9)又は式(A-19)で表される基であり、特に好ましくは式(A-1)又は式(A-2)で表される基である。
ArZ1及びArZ2における2価の複素環基の例及び好ましい範囲は、後述のArY1で表される2価の複素環基の例及び好ましい範囲と同じである。
ArZ1及びArZ2が有していてもよい置換基の例及び好ましい範囲は、前述のArが有していてもよい置換基の例及び好ましい範囲と同じである。ArZ1及びArZ2が有していてもよい置換基が更に有していてもよい置換基の例及び好ましい範囲は、前述のArが有していてもよい置換基が更に有していてもよい置換基の例及び好ましい範囲と同じである。
ArZ1及びArZ2は、好ましくは置換基を有していてもよいアリーレン基である。
Z1及びnZ2は、好ましくは0以上3以下の整数であり、より好ましくは1又は2であり、更に好ましくは1である。
式(Z)で表される構成単位は、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、好ましくは式(Z-A)で表される構成単位である。
Figure 2022130290000045

[式中、
ArZ1、ArZ2、nZ1及びnZ2は、前記と同じ意味を表す。
は、-C(R3Z)=で表される基又は-N=で表される基を表す。3個存在するZは、同一でも異なっていてもよい。但し、3個存在するZのうち、少なくとも1個は-N=で表される基である。
2Z及びR3Zは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、置換アミノ基又はハロゲン原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
3個存在するZのうち、少なくとも2個が-N=で表される基であることが好ましく、すべてが-N=で表される基であることがより好ましい。
2Zは、高分子化合物の合成が容易になるので、好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、1価の複素環基又は置換アミノ基であり、より好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基であり、更に好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、特に好ましくは、アリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
2Zは、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、1価の複素環基又は置換アミノ基であり、より好ましくは、アリール基、1価の複素環基又は置換アミノ基であり、更に好ましくは、アリール基又は1価の複素環基であり、特に好ましくはアリール基であり、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
3Zは、好ましくは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、1価の複素環基又は置換アミノ基であり、より好ましくは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基であり、更に好ましくは、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基であり、特に好ましくは水素原子であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
2Z及びR3Zが有していてもよい置換基の例及び好ましい範囲は、Arが有していてもよい置換基が更に有していてもよい置換基の例及び好ましい範囲と同じである。
式(Z-A)で表される構成単位は、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、好ましくは式(Z-A1)~式(Z-A4)で表される構成単位であり、より好ましくは式(Z-A1)又は式(Z-A3)で表される構成単位であり、更に好ましくは式(Z-A1)で表される構成単位である。
Figure 2022130290000046

[式中、R2Z及びR3Zは前記と同じ意味を表す。]
式(Z)で表される構成単位としては、例えば、式(Z-1)~式(Z-46)で表される構成単位が挙げられ、好ましくは式(Z-1)~式(Z-28)又は式(Z-40)~式(Z-46)で表される構成単位である。
Figure 2022130290000047

Figure 2022130290000048

Figure 2022130290000049

Figure 2022130290000050

Figure 2022130290000051

Figure 2022130290000052

Figure 2022130290000053

Figure 2022130290000054

Figure 2022130290000055

Figure 2022130290000056

Figure 2022130290000057

Figure 2022130290000058

Figure 2022130290000059

[式中、
は、-CH=で表される基又は-N=で表される基を表す。複数存在するZは、同一でも異なっていてもよい。但し、複数存在するZのうち、少なくとも1個は-N=で表される基である。
は、-O-で表される基又は-S-で表される基を表す。複数存在するZは、同一でも異なっていてもよい。]
複数存在するZのうち、少なくとも2個が-N=で表される基であることが好ましく、全てが-N=で表される基であることがより好ましい。
式(Z)で表される構成単位の含有量は、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、式(Z)で表される構成単位を含む高分子化合物に含まれる構成単位の合計量に対して、好ましくは0.1~50モル%であり、より好ましくは1~30モル%であり、更に好ましくは5~15モル%である。
式(Z)で表される構成単位を含む高分子化合物において、式(Z)で表される構成単位は、1種のみ含まれていても、2種以上含まれていてもよい。
式(Z)で表される構成単位を含む高分子化合物は、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、更に、後述の式(Y)で表される構成単位(式(Z)で表される構成単位とは異なる。)を含むことが好ましい。また、式(Z)で表される構成単位を含む高分子化合物は、正孔輸送性が優れるので、更に、後述の式(X)で表される構成単位を含むことが好ましい。
式(Z)で表される構成単位を含む高分子化合物は、正孔輸送性が優れ、且つ、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、更に、式(X)で表される構成単位及び式(Y)で表される構成単位を含むことが好ましい。
[式(Y)で表される構成単位]
Figure 2022130290000060

[式中、ArY1は、アリーレン基、2価の複素環基、又は、少なくとも一種のアリーレン基と少なくとも一種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
ArY1で表されるアリーレン基は、より好ましくは、式(A-1)、式(A-2)、式(A-6)~式(A-10)、式(A-19)又は式(A-20)で表される基であり、更に好ましくは、式(A-1)、式(A-2)、式(A-7)、式(A-9)又は式(A-19)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArY1で表される2価の複素環基は、より好ましくは、式(AA-10)~式(AA-15)、式(AA-18)~式(AA-21)、式(AA-33)又は式(AA-34)で表される基であり、更に好ましくは、式(AA-10)、式(AA-12)、式(AA-14)又は式(AA-33)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArY1で表される少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基における、アリーレン基及び2価の複素環基のより好ましい範囲、更に好ましい範囲は、それぞれ、前述のArY1で表されるアリーレン基及び2価の複素環基のより好ましい範囲、更に好ましい範囲と同様である。
「少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基」としては、例えば、下記式で表される基が挙げられ、これらは置換基を有していてもよい。
Figure 2022130290000061
ArY1で表される基が有してもよい置換基は、好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
式(Y)で表される構成単位としては、例えば、式(Y-1)~式(Y-6)で表される構成単位が挙げられ、本実施形態の発光素子の輝度寿命の観点からは、好ましくは式(Y-1)~式(Y-3)で表される構成単位であり、正孔輸送性の観点からは、好ましくは式(Y-4)~式(Y-6)で表される構成単位である。
(式(Y-1)で表される構成単位)
Figure 2022130290000062

[式中、RY1は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRY1は、同一でも異なっていてもよく、隣接するRY1同士は互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子と共に環を形成していてもよい。]
Y1は、好ましくは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
式(Y-1)で表される構成単位は、好ましくは、式(Y-1’)で表される構成単位である。
Figure 2022130290000063

[式中、RY11は、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRY11は、同一でも異なっていてもよい。]
Y11は、好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、より好ましくは、アルキル基又はシクロアルキル基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
(式(Y-2)で表される構成単位)
Figure 2022130290000064

[式中、
Y1は前記と同じ意味を表す。
Y1は、-C(RY2-、-C(RY2)=C(RY2)-又は-C(RY2-C(RY2-で表される基を表す。RY2は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRY2は、同一でも異なっていてもよく、RY2同士は互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子と共に環を形成していてもよい。]
Y2は、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基であり、より好ましくはアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Y1において、-C(RY2-で表される基中の2個のRY2の組み合わせは、好ましくは双方がアルキル基若しくはシクロアルキル基、双方がアリール基、双方が1価の複素環基、又は、一方がアルキル基若しくはシクロアルキル基で他方がアリール基若しくは1価の複素環基であり、より好ましくは一方がアルキル基若しくはシクロアルキル基で他方がアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。2個存在するRY2は互いに結合して、それぞれが結合する原子と共に環を形成していてもよく、RY2が環を形成する場合、-C(RY2-で表される基としては、好ましくは式(Y-A1)~式(Y-A5)で表される基であり、より好ましくは式(Y-A4)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Figure 2022130290000065
Y1において、-C(RY2)=C(RY2)-で表される基中の2個のRY2の組み合わせは、好ましくは双方がアルキル基若しくはシクロアルキル基、又は、一方がアルキル基若しくはシクロアルキル基で他方がアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Y1において、-C(RY2-C(RY2-で表される基中の4個のRY2は、好ましくは置換基を有していてもよいアルキル基又はシクロアルキル基である。複数あるRY2は互いに結合して、それぞれが結合する原子と共に環を形成していてもよく、RY2が環を形成する場合、-C(RY2-C(RY2-で表される基は、好ましくは式(Y-B1)~式(Y-B5)で表される基であり、より好ましくは式(Y-B3)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Figure 2022130290000066

[式中、RY2は前記と同じ意味を表す。]
式(Y-2)で表される構成単位は、式(Y-2’)で表される構成単位であることが好ましい。
Figure 2022130290000067

[式中、RY1及びXY1は前記と同じ意味を表す。]
(式(Y-3)で表される構成単位)
Figure 2022130290000068

[式中、RY1及びXY1は前記と同じ意味を表す。]
式(Y-3)で表される構成単位は、式(Y-3’)で表される構成単位であることが好ましい。
Figure 2022130290000069

[式中、RY11及びXY1は前記と同じ意味を表す。]
(式(Y-4)~式(Y-6)で表される構成単位)
Figure 2022130290000070

[式中、
Y1は前記を同じ意味を表す。
Y4は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
Y4は、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基であり、より好ましくはアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
式(Y)で表される構成単位としては、例えば、式(Y-101)~式(Y-121)で表されるアリーレン基からなる構成単位、式(Y-201)~式(Y-206)で表される2価の複素環基からなる構成単位、式(Y-301)で表される少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基からなる構成単位が挙げられる。
Figure 2022130290000071

Figure 2022130290000072

Figure 2022130290000073

Figure 2022130290000074

Figure 2022130290000075

Figure 2022130290000076

Figure 2022130290000077

Figure 2022130290000078
式(Y)で表される構成単位であって、ArY1がアリーレン基である構成単位の含有量は、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、式(Z)で表される構成単位を含む高分子化合物に含まれる構成単位の合計量に対して、好ましくは0.5~99モル%であり、より好ましくは50~95モル%である。
式(Y)で表される構成単位であって、ArY1が2価の複素環基、又は、少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基である構成単位の含有量は、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、式(Z)で表される構成単位を含む高分子化合物に含まれる構成単位の合計量に対して、好ましくは0.5~30モル%であり、より好ましくは3~20モル%である。
式(Z)で表される構成単位を含む高分子化合物において、式(Y)で表される構成単位は、1種のみ含まれていてもよく、2種以上含まれていてもよい。
[式(X)で表される構成単位]
Figure 2022130290000079

[式中、
X1及びaX2は、それぞれ独立に、0以上の整数を表す。
ArX1及びArX3は、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArX2及びArX4は、それぞれ独立に、アリーレン基、2価の複素環基、又は、少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArX2及びArX4が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
X1、RX2及びRX3は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。RX2及びRX3が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
X1は、本実施形態の発光素子の輝度寿命が優れるので、好ましくは2以下であり、より好ましくは1である。
X2は、本実施形態の発光素子の輝度寿命が優れるので、好ましくは2以下であり、より好ましくは0である。
X1、RX2及びRX3は、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基であり、より好ましくはアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArX1及びArX3で表されるアリーレン基は、より好ましくは式(A-1)又は式(A-9)で表される基であり、更に好ましくは式(A-1)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArX1及びArX3で表される2価の複素環基は、より好ましくは式(AA-1)、式(AA-2)又は式(AA-7)~式(AA-26)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArX1及びArX3は、好ましくは置換基を有していてもよいアリーレン基である。
ArX2及びArX4で表されるアリーレン基としては、より好ましくは式(A-1)、式(A-6)、式(A-7)、式(A-9)~式(A-11)又は式(A-19)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArX2及びArX4で表される2価の複素環基のより好ましい範囲は、ArX1及びArX3で表される2価の複素環基のより好ましい範囲と同じである。
ArX2及びArX4で表される少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基における、アリーレン基及び2価の複素環基のより好ましい範囲、更に好ましい範囲は、それぞれ、ArX1及びArX3で表されるアリーレン基及び2価の複素環基のより好ましい範囲、更に好ましい範囲と同様である。
ArX2及びArX4で表される少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基としては、式(Y)のArY1で表される少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基と同様のものが挙げられる。
ArX2及びArX4は、好ましくは置換基を有していてもよいアリーレン基である。
ArX1~ArX4及びRX1~RX3で表される基が有してもよい置換基としては、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
式(X)で表される構成単位は、好ましくは式(X-1)~式(X-7)で表される構成単位であり、より好ましくは式(X-1)~式(X-6)で表される構成単位であり、更に好ましくは式(X-3)~式(X-6)で表される構成単位である。
Figure 2022130290000080

Figure 2022130290000081

Figure 2022130290000082

Figure 2022130290000083

[式中、RX4及びRX5は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、1価の複素環基又はシアノ基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRX4は、同一でも異なっていてもよい。複数存在するRX5は、同一でも異なっていてもよく、隣接するRX5同士は互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子と共に環を形成していてもよい。]
式(X)で表される構成単位の含有量は、正孔輸送性が優れるので、式(Z)で表される構成単位を含む高分子化合物に含まれる構成単位の合計量に対して、好ましくは0.1~50モル%であり、より好ましくは1~40モル%であり、更に好ましくは5~30モル%である。
式(X)で表される構成単位としては、例えば、式(X1-1)~式(X1-11)で表される構成単位が挙げられ、好ましくは式(X1-3)~式(X1-10)で表される構成単位である。
Figure 2022130290000084

Figure 2022130290000085

Figure 2022130290000086

Figure 2022130290000087

Figure 2022130290000088
式(Z)で表される構成単位を含む高分子化合物において、式(X)で表される構成単位は、1種のみ含まれていても、2種以上含まれていてもよい。
[高分子化合物の例示等]
式(Z)で表される構成単位を含む高分子化合物としては、例えば、高分子化合物(P-1)~(P-8)が挙げられる。ここで、「その他」の構成単位とは、式(Z)で表される構成単位、式(Y)で表される構成単位、式(X)で表される構成単位以外の構成単位を意味する。
Figure 2022130290000089

[表中、p、q、r、s及びtは、各構成単位のモル比率を示す。p+q+r+s+t=100であり、かつ、100≧p+q+r+s≧70である。]
式(Z)で表される構成単位を含む高分子化合物は、ブロック共重合体、ランダム共重合体、交互共重合体、グラフト共重合体のいずれであってもよいし、その他の態様であってもよいが、共重合体であることが好ましい。
式(Z)で表される構成単位を含む高分子化合物のポリスチレン換算の数平均分子量は、好ましくは5×10~1×10であり、より好ましくは1×10~5×10であり、更に好ましくは3×10~1.5×10である。
[製造方法]
式(Z)で表される構成単位を含む高分子化合物は、例えば、ケミカルレビュー(Chem.Rev.),第109巻,897-1091頁(2009年)、国際公開第1998/011150号、国際公開第2013/191088号、特開2012-036388号公報、特開2014-148663号公報、特開2010-196040号公報、特開2010-260879号公報等に記載の公知の重合方法を用いて製造することができ、換言すれば、例えば、Suzuki反応、Yamamoto反応、Buchwald反応、Stille反応、Negishi反応及びKumada反応等の遷移金属触媒を用いるカップリング反応等の重合方法を用いて製造することができる。
前記重合方法において、単量体を仕込む方法としては、単量体全量を反応系に一括して仕込む方法、単量体の一部を仕込んで反応させた後、残りの単量体を一括、連続又は分割して仕込む方法、単量体を連続又は分割して仕込む方法等が挙げられる。
遷移金属触媒としては、パラジウム触媒、ニッケル触媒等が挙げられる。
重合反応の後処理は、公知の方法、例えば、分液により水溶性不純物を除去する方法、メタノール等の低級アルコールに重合反応後の反応液を加えて、析出させた沈殿を濾過した後、乾燥させる方法等を単独又は組み合わせて行う。式(Z)で表される構成単位を含む高分子化合物の純度が低い場合、再結晶、再沈殿、ソックスレー抽出器による連続抽出、カラムクロマトグラフィー等の通常の方法にて精製することができる。
<燐光発光性化合物>
「燐光発光性化合物」は、通常、室温で燐光発光性を示す化合物を意味するが、好ましくは、室温で三重項励起状態からの発光を示す金属錯体である。この三重項励起状態からの発光を示す金属錯体は、中心金属原子及び配位子を有する。
中心金属原子としては、例えば、原子番号40以上の原子で、錯体にスピン-軌道相互作用があり、一重項状態と三重項状態との間の項間交差を起こし得る金属原子が挙げられる。金属原子としては、例えば、ルテニウム原子、ロジウム原子、パラジウム原子、イリジウム原子及び白金原子が挙げられ、本実施形態の発光素子の輝度寿命が優れるので、好ましくはイリジウム原子又は白金原子である。
配位子としては、例えば、中心金属原子との間に、配位結合及び共有結合からなる群から選ばれる少なくとも1種の結合を形成する、中性若しくはアニオン性の単座配位子、又は、中性若しくはアニオン性の多座配位子が挙げられる。中心金属原子と配位子との間の結合としては、例えば、金属-窒素結合、金属-炭素結合、金属-酸素結合、金属-リン結合、金属-硫黄結合及び金属-ハロゲン結合が挙げられる。多座配位子とは、通常、2座以上6座以下の配位子を意味する。
[式(M)で表される金属錯体]
燐光発光性化合物は、式(M)で表される金属錯体であることが好ましい。
は、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、イリジウム原子であることが好ましい。
がイリジウム原子の場合、nM1は2又は3であることが好ましく、3であることがより好ましい。
が白金原子の場合、nM1は2であることが好ましい。
及びEは、炭素原子であることが好ましい。
環RM1は、1つ以上4つ以下の窒素原子を環構成原子として有する5員若しくは6員の芳香族複素環であることが好ましく、ピリジン環、ジアザベンゼン環、トリアジン環、キノリン環、イソキノリン環、ジアゾール環又はトリアゾール環であることがより好ましく、ピリジン環、ピリミジン環、キノリン環、イソキノリン環、イミダゾール環又はトリアゾール環であることが更に好ましく、ピリジン環、キノリン環又はイソキノリン環であることが特に好ましく、ピリジン環であることがとりわけ好ましく、これらの環は置換基を有していてもよい。
環RM2は、5員若しくは6員の芳香族炭化水素環、又は、5員若しくは6員の芳香族複素環であることが好ましく、ベンゼン環、ナフタレン環、フルオレン環、フェナントレン環、ピリジン環、ジアザベンゼン環、トリアジン環、ピロール環、フラン環又はチオフェン環であることがより好ましく、ベンゼン環、ナフタレン環、フルオレン環、フェナントレン環、ピリジン環又はジアザベンゼン環であることが更に好ましく、ベンゼン環、ピリジン環又はピリミジン環であることが特に好ましく、ベンゼン環であることがとりわけ好ましく、これらの環は置換基を有していてもよい。
環RM1及び環RM2が有していてもよい置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基置換アミノ基又はハロゲン原子が好ましく、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、1価の複素環基又は置換アミノ基がより好ましく、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基が更に好ましく、アルキル基又はアリール基が特に好ましく、アリール基がとりわけ好ましく、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
環RM1及び環RM2が有していてもよい置換基が更に有していてもよい置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、1価の複素環基又は置換アミノ基が好ましく、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基又はシクロアルコキシ基がより好ましく、アルキル基又はシクロアルキル基が更に好ましく、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
環RM1が有していてもよい置換基と環RM2が有していてもよい置換基とは、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよいが、環を形成しないことが好ましい。
環RM1及び環RM2が有していてもよい置換基におけるアリール基、1価の複素環基又は置換アミノ基は、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、好ましくは、式(D-A’)、式(D-B’)又は式(D-C’)で表される基であり、より好ましくは式(D-A’)で表される基である。
Figure 2022130290000090

[式中、
DA1、mDA2及びmDA3は、それぞれ独立に、0以上の整数を表す。
DAは、窒素原子、芳香族炭化水素基又は複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArDA1、ArDA2及びArDA3は、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArDA1、ArDA2及びArDA3が複数ある場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
DAは、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数あるTDAは、同一でも異なっていてもよい。]
Figure 2022130290000091

[式中、
DA1、mDA2、mDA3、mDA4、mDA5、mDA6及びmDA7は、それぞれ独立に、0以上の整数を表す。
DAは、窒素原子、芳香族炭化水素基又は複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数あるGDAは、同一でも異なっていてもよい。
ArDA1、ArDA2、ArDA3、ArDA4、ArDA5、ArDA6及びArDA7は、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArDA1、ArDA2、ArDA3、ArDA4、ArDA5、ArDA6及びArDA7が複数ある場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
DAは、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数あるTDAは、同一でも異なっていてもよい。]
Figure 2022130290000092

[式中、
DA1は、0以上の整数を表す。
ArDA1は、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArDA1が複数ある場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
DAは、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
式(D-A’)、式(D-B’)及び式(D-C’)において、mDA1、mDA2、mDA3、mDA4、mDA5、mDA6及びmDA7は、通常10以下の整数であり、好ましくは5以下の整数であり、より好ましくは0又は1である。mDA1、mDA2、mDA3、mDA4、mDA5、mDA6及びmDA7は、同一の整数であることが好ましい。
式(D-A’)、式(D-B’)及び式(D-C’)において、GDAは、好ましくは式(GDA-11)~式(GDA-15)で表される基であり、より好ましくは式(GDA-11)~式(GDA-14)で表される基であり、更に好ましくは、式(GDA-11)又は式(GDA-14)で表される基であり、特に好ましくは、式(GDA-11)で表される基である。
Figure 2022130290000093

[式中、
*は、式(D-A’)におけるArDA1、式(D-B’)におけるArDA1、式(D-B’)におけるArDA2、又は、式(D-B’)におけるArDA3との結合を表す。
**は、式(D-A’)におけるArDA2、式(D-B’)におけるArDA2、式(D-B’)におけるArDA4、又は、式(D-B’)におけるArDA6との結合を表す。
***は、式(D-A’)におけるArDA3、式(D-B’)におけるArDA3、式(D-B’)におけるArDA5、又は、式(D-B’)におけるArDA7との結合を表す。
DAは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は更に置換基を有していてもよい。RDAが複数ある場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
DAは、好ましくは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基又はシクロアルコキシ基であり、より好ましくは水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
式(D-A’)、式(D-B’)及び式(D-C’)において、ArDA1、ArDA2、ArDA3、ArDA4、ArDA5、ArDA6及びArDA7は、好ましくは、フェニレン基、フルオレンジイル基又はカルバゾールジイル基であり、より好ましくは式(A-1)~式(A-3)、式(A-8)、式(A-9)、式(AA-10)、式(AA-11)、式(AA-33)又は式(AA-34)で表される基であり、更に好ましくは式(ArDA-1)~式(ArDA-5)で表される基であり、特に好ましくは式(ArDA-1)~式(ArDA-3)で表される基であり、とりわけ好ましくは式(ArDA-1)又は式(ArDA-2)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Figure 2022130290000094

[式中、
DAは前記と同じ意味を表す。
DBは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。RDBが複数ある場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
DBは、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基であり、より好ましくはアリール基又は1価の複素環基であり、更に好ましくはアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
式(D-A’)、式(D-B’)及び式(D-C’)において、TDAは、好ましくは式(TDA-1)~式(TDA-3)で表される基であり、より好ましくは式(TDA-1)で表される基である。
Figure 2022130290000095

[式中、RDA及びRDBは前記と同じ意味を表す。]
式(D-A’)で表される基は、好ましくは式(D-A1)~式(D-A3)で表される基であり、より好ましくは式(D-A1)で表される基である。
Figure 2022130290000096

[式中、
p1、p2及びRp3は、それぞれ独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基又はハロゲン原子を表す。Rp1及びRp2が複数存在する場合、それらはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
np1は、0~5の整数を表し、np2は、0~3の整数を表し、np3は、0又は1を表す。複数存在するnp1は、同一でも異なっていてもよい。]
式(D-B’)で表される基は、好ましくは式(D-B1)~式(D-B3)で表される基であり、より好ましくは式(D-B1)で表される基である。
Figure 2022130290000097

[式中、
p1、Rp2及びRp3は、それぞれ独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基又はハロゲン原子を表す。Rp1及びRp2が複数存在する場合、それらはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
np1は、0~5の整数を表し、np2は、0~3の整数を表し、np3は、0又は1を表す。複数存在するnp1及びnp2は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。]
式(D-C’)で表される基は、好ましくは式(D-C1)~式(D-C4)で表される基であり、より好ましくは式(D-C1)~式(D-C3)で表される基であり、更に好ましくは式(D-C1)又は式(D-C2)で表される基であり、特に好ましくは式(D-C1)で表される基である。
Figure 2022130290000098

[式中、
p4及びRp5は、それぞれ独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基又はハロゲン原子を表す。Rp4及びRp5が複数ある場合、それらはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
np4は、0~5の整数を表し、np5は、0~4の整数を表す。]
np1は、好ましくは0又は1であり、より好ましくは1である。np2は、好ましくは0又は1であり、より好ましくは0である。np3は好ましくは0である。np4は、好ましくは0~2である。np5は、好ましくは0~2であり、より好ましくは0である。
p1、Rp2、Rp3、Rp4及びRp5は、好ましくはアルキル基又はシクロアルキル基である。
式(D-A’)で表される基としては、例えば、式(D-A-1)~式(D-A-12)で表される基が挙げられる。
Figure 2022130290000099

Figure 2022130290000100

[式中、Rは、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert-ブチル基、ヘキシル基、2-エチルヘキシル基、tert-オクチル基、シクロヘキシル基、メトキシ基、2-エチルヘキシルオキシ基又はシクロへキシルオキシ基を表す。複数存在するRは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。]
式(D-B’)で表される基としては、例えば、式(D-B-1)~式(D-B-4)で表される基が挙げられる。
Figure 2022130290000101

[式中、Rは前記と同じ意味を表す。]
式(D-C’)で表される基としては、例えば、式(D-C-1)~式(D-C-13)で表される基が挙げられる。
Figure 2022130290000102

[式中、Rは前記と同じ意味を表す。]
は、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert-ブチル基、ヘキシル基、2-エチルヘキシル基又はtert-オクチル基であることが好ましく、tert-ブチル基であることがより好ましい。
環RM1及び環RM2からなる群から選ばれる少なくとも1つの環は、溶解性が優れるので、置換基を有することが好ましい。
環RM1及び環RM2からなる群から選ばれる少なくとも1つの環が有する置換基としては、好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、又は、式(D-A’)~式(D-C’)で表される基であり、より好ましくは、アルキル基、又は、式(D-A’)~式(D-C’)で表される基であり、更に好ましくは、式(D-A’)~式(D-C’)で表される基であり、特に好ましくは、式(D-A’)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
-AD1---AD2-で表されるアニオン性の2座配位子としては、例えば、下記式で表される配位子が挙げられる。
Figure 2022130290000103

[式中、*は、Mと結合する部位を表す。]
式(M)で表される金属錯体としては、式Ir-1~式Ir-5で表される金属錯体が好ましく、式Ir-1~式Ir-3で表される金属錯体がより好ましく、式Ir-1又は式Ir-2で表される金属錯体が更に好ましく、式Ir-1で表される金属錯体が特に好ましい。
式Ir-1で表される金属錯体におけるRD1~RD8の少なくとも1つ、式Ir-2で表される金属錯体におけるRD11~RD20の少なくとも1つ、式Ir-3で表される金属錯体におけるRD1~RD8及びRD11~RD20の少なくとも1つ、式Ir-4で表される金属錯体におけるRD21~RD26の少なくとも1つ、及び、式Ir-5で表される金属錯体におけるRD31~RD37の少なくとも1つは、各々、好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、又は、式(D-A’)~式(D-C’)で表される基であり、より好ましくは、アルキル基、又は、式(D-A’)~式(D-C’)で表される基であり、更に好ましくは、式(D-A’)~式(D-C’)で表される基であり、特に好ましくは、式(D-A’)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
D1~RD8、RD11~RD26、及び、RD31~RD37は、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、好ましくは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、1価の複素環基、置換アミノ基又はフッ素原子であり、より好ましくは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基又は置換アミノ基であり、更に好ましくは、水素原子、アルキル基、又は、式(D-A’)~式(D-C’)で表される基であり、特に好ましくは、水素原子、又は、式(D-A’)~式(D-C’)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
D22及びRD33は、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、又は、式(D-A’)~式(D-C’)で表される基であり、より好ましくは、式(D-A’)~式(D-C’)で表される基であり、更に好ましくは式(D-C’)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
D1~RD8、RD11~RD26、及び、RD31~RD37が有していてもよい置換基の例及び好ましい範囲は、環RM1及び環RM2が有していてもよい置換基が更に有していてもよい置換基の例及び好ましい範囲と同じである。
D1とRD2、RD2とRD3、RD3とRD4、RD4とRD5、RD5とRD6、RD6とRD7、RD7とRD8、RD11とRD12、RD12とRD13、RD13とRD14、RD14とRD15、RD15とRD16、RD16とRD17、RD17とRD18、RD18とRD19、RD19とRD20、RD22とRD23、RD23とRD24、RD24とRD25、RD25とRD26、RD31とRD32、RD32とRD33、RD33とRD34、RD34とRD35、RD35とRD36、及び、RD36とRD37は、それぞれ結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成しないことが好ましい。
式Ir-1で表される金属錯体としては、好ましくは式Ir-11~式Ir-13で表される金属錯体である。式Ir-2で表される金属錯体としては、好ましくは式Ir-21で表される金属錯体である。式Ir-3で表される金属錯体としては、好ましくは式Ir-31~式Ir-33で表される金属錯体である。式Ir-4で表される金属錯体としては、好ましくは式Ir-41~式Ir-43で表される金属錯体である。式Ir-5で表される金属錯体としては、好ましくは式Ir-51~式Ir-53で表される金属錯体である。
Figure 2022130290000104

Figure 2022130290000105

[式中、
D2は、1又は2を表す。
Dは、式(D-A’)~式(D-C’)で表される基を表す。複数存在するDは、同一でも異なっていてもよい。
DCは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRDCは、同一でも異なっていてもよい。
DDは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRDDは、同一でも異なっていてもよい。]
燐光発光性化合物としては、例えば、以下に示す金属錯体が挙げられる。
Figure 2022130290000106

Figure 2022130290000107

Figure 2022130290000108

Figure 2022130290000109

Figure 2022130290000110

Figure 2022130290000111
燐光発光性化合物は、Aldrich、Luminescence Technology Corp.、American Dye Source等から入手可能である。
また、Journal of the American Chemical Society,Vol.107,1431-1432(1985)、Journal of the American Chemical Society,Vol.106,6647-6653(1984)、国際公開第2011/024761号、国際公開第2002/44189号、特開2006-188673号公報等の文献に記載の公知の方法により製造することも可能である。
<各成分の含有量等>
本実施形態の組成物が燐光発光性化合物を含有する場合、燐光発光性化合物の含有量は、式(Z)で表される構成単位を含む高分子化合物と式(C)で表される化合物と燐光発光性化合物との合計を100質量部とした場合、通常、0.01~99質量部であり、好ましくは、0.1~90質量部であり、より好ましくは1~75質量部であり、更に好ましくは5~50質量部であり、特に好ましくは20~40質量部である。
本実施形態の組成物において、式(C)で表される化合物の含有量は、式(Z)で表される構成単位を含む高分子化合物と式(C)で表される化合物と燐光発光性化合物との合計(組成物が燐光発光性化合物を含有しない場合は、式(Z)で表される構成単位を含む高分子化合物と式(C)で表される化合物との合計)を100質量部とした場合、通常、0.01~99質量部であり、好ましくは、0.1~90質量部であり、より好ましくは0.5~70質量部であり、更に好ましくは1~50質量部であり、特に好ましくは3~30質量部である。
本実施形態の組成物において、式(Z)で表される構成単位を含む高分子化合物、式(C)で表される化合物、及び、燐光発光性化合物は、それぞれ、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
式(Z)で表される構成単位を含む高分子化合物の有する最低励起三重項状態(T)及び式(C)で表される化合物の有するTは、本実施形態の発光素子の輝度寿命が優れるので、燐光発光性化合物の有するTと同等のエネルギー準位、又は、より高いエネルギー準位であることが好ましい。
式(Z)で表される構成単位を含む高分子化合物及び式(C)で表される化合物は、本実施形態の発光素子を溶液塗布プロセスで作製できるので、燐光発光性化合物を溶解することが可能な溶媒に対して溶解性を示すものであることが好ましい。
<その他>
本実施形態の組成物は、正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、電子注入材料、発光材料、及び、酸化防止剤からなる群から選ばれる少なくとも1種を更に含有していてもよい。但し、発光材料、正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料及び電子注入材料は、前記式(Z)で表される構成単位を含む高分子化合物、前記式(C)で表される化合物、及び、前記燐光発光性化合物とは異なる。
本実施形態の組成物は、溶媒を更に含有していてもよい。
式(Z)で表される構成単位を含む高分子化合物と、式(C)で表される化合物と、燐光発光性化合物と、溶媒とを含有する組成物(以下、「インク」と言うことがある。)は、インクジェットプリント法、ノズルプリント法等の印刷法を用いた発光素子の作製に好適である。
インクの粘度は、印刷法の種類によって調整すればよいが、インクジェットプリント法等の溶液が吐出装置を経由する印刷法に適用する場合には、吐出時の目づまりと飛行曲がりを防止するために、好ましくは25℃において1~20mPa・sである。
インクに含まれる溶媒は、該インク中の固形分を溶解又は均一に分散できる溶媒が好ましい。溶媒としては、例えば、1,2-ジクロロエタン、1,1,2-トリクロロエタン、クロロベンゼン、o-ジクロロベンゼン等の塩素系溶媒;テトラヒドロフラン、ジオキサン、アニソール、4-メチルアニソール等のエーテル系溶媒;トルエン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼン、n-ヘキシルベンゼン、シクロヘキシルベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、n-ペンタン、n-ヘキサン、n-へプタン、n-オクタン、n-ノナン、n-デカン、n-ドデカン、ビシクロヘキシル等の脂肪族炭化水素系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、アセトフェノン等のケトン系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテート、安息香酸メチル、酢酸フェニル等のエステル系溶媒;エチレングリコール、グリセリン、1,2-ヘキサンジオール等の多価アルコール系溶媒;イソプロピルアルコール、シクロヘキサノール等のアルコール系溶媒;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒;N-メチル-2-ピロリドン、N,N-ジメチルホルムアミド等のアミド系溶媒が挙げられる。
インクにおいて、溶媒の配合量は、式(Z)で表される構成単位を含む高分子化合物と式(C)で表される化合物と燐光発光性化合物との合計を100質量部とした場合、通常、1000~100000質量部であり、好ましくは2000~20000質量部である。
溶媒は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
[正孔輸送材料]
正孔輸送材料は、低分子化合物と高分子化合物とに分類され、高分子化合物が好ましく、架橋基を有する高分子化合物がより好ましい。
高分子化合物としては、例えば、ポリビニルカルバゾール及びその誘導体;側鎖又は主鎖に芳香族アミン構造を有するポリアリーレン及びその誘導体が挙げられる。高分子化合物は、電子受容性部位が結合された化合物でもよい。電子受容性部位としては、例えば、フラーレン、テトラフルオロテトラシアノキノジメタン、テトラシアノエチレン、トリニトロフルオレノンが挙げられ、好ましくはフラーレンである。
本実施形態の組成物において、正孔輸送材料の配合量は、式(Z)で表される構成単位を含む高分子化合物と式(C)で表される化合物と燐光発光性化合物との合計を100質量部とした場合、通常、0.1~1000質量部であり、好ましくは1~400質量部であり、より好ましくは5~150質量部である。
本実施形態の組成物において、正孔輸送材料は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
[電子輸送材料]
電子輸送材料は、低分子化合物と高分子化合物とに分類される。電子輸送材料は、架橋基を有していてもよい。
低分子化合物としては、例えば、8-ヒドロキシキノリンを配位子とする金属錯体、オキサジアゾール、アントラキノジメタン、ベンゾキノン、ナフトキノン、アントラキノン、テトラシアノアントラキノジメタン、フルオレノン、ジフェニルジシアノエチレン、及び、ジフェノキノン、並びに、これらの誘導体が挙げられる。
高分子化合物としては、例えば、ポリフェニレン、ポリフルオレン、及び、これらの誘導体が挙げられる。高分子化合物は、金属でドープされていてもよい。
本実施形態の組成物において、電子輸送材料の配合量は、式(Z)で表される構成単位を含む高分子化合物と式(C)で表される化合物と燐光発光性化合物との合計を100質量部とした場合、通常、0.1~1000質量部であり、好ましくは1~400質量部であり、より好ましくは5~150質量部である。
本実施形態の組成物において、電子輸送材料は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
[正孔注入材料及び電子注入材料]
正孔注入材料及び電子注入材料は、各々、低分子化合物と高分子化合物とに分類される。正孔注入材料及び電子注入材料は、架橋基を有していてもよい。
低分子化合物としては、例えば、銅フタロシアニン等の金属フタロシアニン;カーボン;モリブデン、タングステン等の金属酸化物;フッ化リチウム、フッ化ナトリウム、フッ化セシウム、フッ化カリウム等の金属フッ化物が挙げられる。
高分子化合物としては、例えば、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリフェニレンビニレン、ポリチエニレンビニレン、ポリキノリン、及び、ポリキノキサリン、並びに、これらの誘導体;芳香族アミン構造を主鎖又は側鎖に含む重合体等の導電性高分子が挙げられる。
本実施形態の組成物において、正孔注入材料及び電子注入材料の配合量は、各々、式(Z)で表される構成単位を含む高分子化合物と式(C)で表される化合物と燐光発光性化合物との合計を100質量部とした場合、通常、0.1~1000質量部であり、好ましくは1~400質量部であり、より好ましくは5~150質量部である。
本実施形態の組成物において、正孔注入材料及び電子注入材料は、各々、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
[イオンドープ]
正孔注入材料又は電子注入材料が導電性高分子を含む場合、導電性高分子の電気伝導度は、好ましくは、1×10-5S/cm~1×10S/cmである。導電性高分子の電気伝導度をかかる範囲とするために、導電性高分子に適量のイオンをドープすることができる。
ドープするイオンの種類は、正孔注入材料であればアニオン、電子注入材料であればカチオンである。アニオンとしては、例えば、ポリスチレンスルホン酸イオン、アルキルベンゼンスルホン酸イオン、樟脳スルホン酸イオンが挙げられる。カチオンとしては、例えば、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、テトラブチルアンモニウムイオンが挙げられる。
ドープするイオンは、一種のみでも二種以上でもよい。
[発光材料]
発光材料(燐光発光性化合物とは異なる。)は、低分子化合物と高分子化合物とに分類される。発光材料は、架橋基を有していてもよい。
低分子化合物としては、例えば、ナフタレン及びその誘導体、アントラセン及びその誘導体、並びに、ペリレン及びその誘導体が挙げられる。
高分子化合物としては、例えば、フェニレン基、ナフタレンジイル基、フルオレンジイル基、フェナントレンジイル基、ジヒドロフェナントレンジイル基、式(X)で表される基、カルバゾールジイル基、フェノキサジンジイル基、フェノチアジンジイル基、アントラセンジイル基、ピレンジイル基等を含む高分子化合物が挙げられる。
本実施形態の組成物において、発光材料の含有量は、式(Z)で表される構成単位を含む高分子化合物と式(C)で表される化合物と燐光発光性化合物との合計を100質量部とした場合、通常、0.1~1000質量部であり、好ましくは0.1~400質量部である。
発光材料は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
[酸化防止剤]
酸化防止剤は、式(Z)で表される構成単位を含む高分子化合物と同じ溶媒に可溶であり、発光及び電荷輸送を阻害しない化合物であればよく、例えば、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤が挙げられる。
本実施形態の組成物において、酸化防止剤の配合量は、式(Z)で表される構成単位を含む高分子化合物と式(C)で表される化合物と燐光発光性化合物との合計を100質量部とした場合、通常、0.001~10質量部である。
酸化防止剤は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
<膜>
膜は、本実施形態の組成物を含有する。
膜は、発光素子における発光層として好適である。
膜は、インクを用いて、例えば、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェット印刷法、キャピラリ-コート法、ノズルコート法により作製することができる。
膜の厚さは、通常、1nm~10μmである。
<発光素子>
本実施形態の発光素子は、本実施形態の組成物を含有する発光素子である。
本実施形態の発光素子の構成としては、例えば、陽極及び陰極からなる電極と、該電極間に設けられた本実施形態の組成物を含有する層とを有する。
[層構成]
本実施形態の組成物を含有する層は、通常、発光層、正孔輸送層、正孔注入層、電子輸送層、電子注入層の1種以上の層であり、好ましくは、発光層である。これらの層は、各々、発光材料、正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、電子注入材料を含む。これらの層は、各々、発光材料、正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、電子注入材料を、上述した溶媒に溶解させ、インクを調製して用い、上述した膜の作製と同じ方法を用いて形成することができる。
発光素子は、陽極と陰極の間に発光層を有する。本実施形態の発光素子は、正孔注入性及び正孔輸送性の観点からは、陽極と発光層との間に、正孔注入層及び正孔輸送層の少なくとも1層を有することが好ましく、電子注入性及び電子輸送性の観点からは、陰極と発光層の間に、電子注入層及び電子輸送層の少なくとも1層を有することが好ましい。
正孔輸送層、電子輸送層、発光層、正孔注入層及び電子注入層の材料としては、例えば、本実施形態の組成物の他、各々、上述した正孔輸送材料、電子輸送材料、発光材料、正孔注入材料及び電子注入材料が挙げられる。
正孔輸送層の材料、電子輸送層の材料及び発光層の材料は、発光素子の作製において、各々、正孔輸送層、電子輸送層及び発光層に隣接する層の形成時に使用される溶媒に溶解する場合、該溶媒に該材料が溶解することを回避するために、該材料が架橋基を有することが好ましい。架橋基を有する材料を用いて各層を形成した後、該架橋基を架橋させることにより、該層を不溶化させることができる。
本実施形態の発光素子において、発光層、正孔輸送層、電子輸送層、正孔注入層、電子注入層等の各層の形成方法としては、低分子化合物を用いる場合、例えば、粉末からの真空蒸着法、溶液又は溶融状態からの成膜による方法が挙げられ、高分子化合物を用いる場合、例えば、溶液又は溶融状態からの成膜による方法が挙げられる。
積層する層の順番、数及び厚さは、外部量子効率及び輝度寿命を勘案して調整する。
[基板/電極]
発光素子における基板は、電極を形成することができ、かつ、有機層を形成する際に化学的に変化しない基板であればよく、例えば、ガラス、プラスチック、シリコン等の材料からなる基板である。不透明な基板の場合には、基板から最も遠くにある電極が透明又は半透明であることが好ましい。
陽極の材料としては、例えば、導電性の金属酸化物、半透明の金属が挙げられ、好ましくは、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ;インジウム・スズ・オキサイド(ITO)、インジウム・亜鉛・オキサイド等の導電性化合物;銀とパラジウムと銅との複合体(APC);NESA、金、白金、銀、銅である。
陰極の材料としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、亜鉛、インジウム等の金属;それらのうち2種以上の合金;それらのうち1種以上と、銀、銅、マンガン、チタン、コバルト、ニッケル、タングステン、錫のうち1種以上との合金;並びに、グラファイト及びグラファイト層間化合物が挙げられる。合金としては、例えば、マグネシウム-銀合金、マグネシウム-インジウム合金、マグネシウム-アルミニウム合金、インジウム-銀合金、リチウム-アルミニウム合金、リチウム-マグネシウム合金、リチウム-インジウム合金、カルシウム-アルミニウム合金が挙げられる。
陽極及び陰極は、各々、2層以上の積層構造としてもよい。
[用途]
本実施形態の発光素子は、例えば、ディスプレイ、照明に有用である。
以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例において、高分子化合物のポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)およびポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は、移動層にテトラヒドロフランを用い、下記のサイズエクスクルージョンクロマトグラフィー(SEC)のいずれかにより求めた。なお、SECの測定条件は、次のとおりである。
測定する高分子化合物を約0.05質量%の濃度でテトラヒドロフランに溶解させ、SECに10μL注入した。移動相は、0.6mL/分の流量で流した。カラムとして、TSKguardcolumn SuperAW-Hと、TSKgel Super AWM-Hと、TSKgel SuperAW3000(いずれも東ソー製)の各1本を直列につないで用いた。検出器にはUV-VIS検出器(東ソー製、商品名:UV-8320GPC)を用いた。
NMRは、下記の方法で測定した。
5~10mgの測定試料を約0.5mLの重クロロホルム(CDCl)、重テトラヒドロフラン、重ジメチルスルホキシド、重アセトン、重N,N-ジメチルホルムアミド、重トルエン、重メタノール、重エタノール、重2-プロパノールまたは重塩化メチレンに溶解させ、NMR装置(Agilent製、商品名:INOVA300またはMERCURY 400VX)を用いて測定した。
化合物の純度の指標として、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)面積百分率の値を用いた。この値は、特に記載がない限り、HPLC(島津製作所製、商品名:LC-20A)でのUV=254nmにおける値とする。この際、測定する化合物は、0.01~0.2質量%の濃度になるようにテトラヒドロフランまたはクロロホルムに溶解させ、濃度に応じてHPLCに1~10μL注入した。HPLCの移動相には、アセトニトリル/テトラヒドロフランの比率を100/0~0/100(容積比)まで変化させながら用い、1.0mL/分の流量で流した。カラムは、Kaseisorb LC ODS 2000(東京化成工業製)または同等の性能を有するODSカラムを用いた。検出器には、フォトダイオードアレイ検出器(島津製作所製、商品名:SPD-M20A)を用いた。
<合成例PM1~PM8:化合物PM1~PM8の合成及び入手>
化合物PM1は、特開2011-174062号公報に記載の方法に従って合成した。
化合物PM2は、国際公報第2005/049546号に記載の方法に従って合成した。
化合物PM3は、国際公報第2002/045184号に記載の方法に従って合成した。
化合物PM4は、特開2008-106241号公報に記載の方法に従って合成した。
化合物PM5及び化合物PM7は、特開2010-189630号公報に記載の方法に従って合成した。
化合物PM6は、国際公報第2012/086671号に記載の方法に従って合成した。
化合物PM8は、特開2012-131995号公報に記載の方法に従って合成した。
Figure 2022130290000112

Figure 2022130290000113

Figure 2022130290000114
<合成例1> 高分子化合物IP1の合成
高分子化合物IP1は、単量体PM1と、単量体PM2と、単量体PM3と、単量体PM4とを用いて、特開2012-144722号公報に記載の方法で合成した。高分子化合物IP1のMnは7.8×10であり、Mwは2.6×10であった。
高分子化合物IP1は、仕込み原料の量から求めた理論値では、単量体PM1から誘導される構成単位と、単量体PM2から誘導される構成単位と、単量体PM3から誘導される構成単位と、単量体PM4から誘導される構成単位とが、50:30:12.5:7.5のモル比で構成されてなる共重合体である。
<合成例2> 高分子化合物HP-1の合成
高分子化合物HP-1は、化合物PM5、化合物PM6及び化合物PM7を用いて、特開2012-036388号公報に記載の方法に従って合成した。高分子化合物HP-1のMnは9.6×10であり、Mwは2.2×10であった。
高分子化合物HP-1は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物M5から誘導される構成単位と、化合物M6から誘導される構成単位と、化合物M7から誘導される構成単位とが、50:40:10のモル比で構成される共重合体である。
<合成例3> 高分子化合物HP-2の合成
高分子化合物HP-2は、化合物PM5、化合物PM6及び化合物PM8を用いて、特開2012-131995号公報に記載の方法に準じて合成した。高分子化合物HP-2のMnは1.3×10であり、Mwは3.1×10であった。
高分子化合物HP-2は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物M5から誘導される構成単位と、化合物M6から誘導される構成単位と、化合物PM8から誘導される構成単位とが、50:40:10のモル比で構成される共重合体である。
<合成例4> 化合物HM-1の合成
Figure 2022130290000115
(Stage1:化合物HM-1aの合成)
反応容器内を窒素雰囲気とした後、3-ブロモヨードベンゼン(300.0g)、3-ビフェニルボロン酸(200.0g)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(22.2g)、炭酸カリウム(418.8g)、イオン交換水(1600mL)、エタノール(800mL)、及びトルエン(1600mL)を加え、75℃で9時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、セライトを敷いたろ過器でろ過を行い、得られたろ液から水層を除去した。得られた有機層をイオン交換水で洗浄後、ろ過し、得られたろ液を減圧濃縮することにより、粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン溶媒)により精製し、50℃で減圧乾燥させることにより、化合物HM-1a(278.2g)を得た。化合物HM-1aのHPLC面積百分率値は99.5%以上であった。
(Stage2:化合物HM-1cの合成)
反応容器内を窒素雰囲気とした後、化合物HM-1b(15.0g)、ビス(ピナコラト)ジボロン(11.0g)、酢酸カリウム(11.1g)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)-ジクロロメタン付加体(0.92g)、及びシクロペンチルメチルエーテル(225mL)を加え、100℃で10時間加熱攪拌した。その後、トルエン(150ml)を加え、セライトを敷いたろ過器でろ過し、得られたろ液を減圧濃縮した。その後、トルエン及び活性炭を加え、室温で30分攪拌した後、セライトを敷いたろ過器でろ過し、得られたろ液を減圧濃縮し、更にトルエン/アセトニトリルの混合溶媒で晶析することにより、化合物HM-1c(13.3g)を白色固体として得た。化合物HM-1cのHPLC面積百分率値は99.9%以上であった。
化合物HM-1cのH-NMR測定の結果は以下のとおりであった。
H-NMR(400MHz,CDCl)δ 8.26(s,1H),7.91(d,1H),7.84(d,2H),7.51(d,1H),7.35(m,3H),7.10(m,3H),6.64(m,4H),1.33(m,12H).
(Stage3:化合物HM-1の合成)
反応容器内を窒素ガス雰囲気とした後、化合物HM-1a(2.0g)、化合物HM-1c(3.4g)、トルエン(50mL)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.09g)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシ-1,1’-ビフェニル(0.13g)及び20質量%水酸化テトラブチルアンモニウム水溶液(25g)を加え、90℃で4時間撹拌した。その後、得られた反応液を室温まで冷却した後、セライトを敷いたろ過器でろ過した。得られたろ液をイオン交換水で洗浄した後、得られた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過した。得られたろ液を減圧濃縮することにより、固体を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン及びn-ヘキサンの混合溶媒)により精製し、減圧濃縮後、化合物HM-1(2.0g)を白色固体として得た。化合物HM-1のHPLC面積百分率値は99.9%以上を示した。
化合物HM-1のH-NMR測定の結果は以下のとおりであった。
H-NMR(400MHz,CDCl)δ8.14(s,1H),7.89(m,5H),7.55-7.65(m,8H),7.39-7.45(m,7H),7.14(m,3H),6.73(m,4H).
<化合物HM-2~HM-6> 化合物HM-2~HM-6の合成又は入手
化合物HM-2は、国際公開第2012/048820号に記載の方法に準じて合成した。
化合物HM-3は、国際公開第2013/045410号に記載の方法に準じて合成した。
化合物HM-4は、国際公開第2013/045408号に記載の方法に準じて合成した。
化合物HM-5は、Luminescense Technology社より購入した。
化合物HM-6は、国際公開第2005/049546号に記載の方法に準じて合成した。
Figure 2022130290000116
<合成例5> 化合物HM-7の合成
Figure 2022130290000117
(Stage1:化合物HM-7bの合成)
反応容器内を窒素雰囲気とした後、化合物HM-7a(55.0g)、ビス(ピナコラト)ジボロン(38.7g)、酢酸カリウム(40.9g)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)-ジクロロメタン付加体(3.41g)、及び1,2-ジメトキシエタン(825mL)加え、90℃で7時間加熱攪拌した。その後、トルエンを加え、セライトを敷いたろ過器でろ過し、得られたろ液を減圧濃縮した。その後、トルエン及び活性炭を加え、室温で30分攪拌した後、セライトを敷いたろ過器でろ過し、得られたろ液を減圧濃縮し、更にトルエン/アセトニトリルの混合溶媒で晶析することにより、化合物HM-7b(53.9g)を白色固体として得た。化合物HM-7bのHPLC面積百分率値は99.8%以上であった。
(Stage2:化合物HM-7の合成)
反応容器内を窒素ガス雰囲気とした後、化合物HM-7b(26.5g)、化合物HM-1a(18.0g)、トルエン(450mL)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.79g)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシ-1,1’-ビフェニル(1.19g)及び20質量%水酸化テトラブチルアンモニウム水溶液(230g)を加え、90℃で3時間撹拌した。その後、得られた反応液を室温まで冷却した後、セライトを敷いたろ過器でろ過した。得られたろ液をイオン交換水で洗浄した後、得られた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過した。得られたろ液を減圧濃縮することにより、粗生成物を得た。得られた粗生成物を、トルエン/アセトニトリルの混合溶媒で再結晶し、50℃で減圧乾燥させることにより、化合物HM-7(27.4g)を得た。化合物HM-7のLC面積百分率値は99.9%以上であった。
<合成例6> 化合物HM-8の合成
Figure 2022130290000118
(Stage1:化合物HM-8bの合成)
反応容器内を窒素雰囲気とした後、化合物HM-8a(19.2g)、及びジクロロメタン(285mL)を加え、0℃に冷却した。そこへ、硫酸(8.7g)をゆっくりと加え、0℃で1時間撹拌した。そこに、一塩化ヨウ素(41.46g)をジクロロメタン(95mL)に溶解させた溶液をゆっくりと滴下し、0℃で1時間撹拌した。
亜硫酸ナトリウム水溶液を滴下後、室温まで昇温させた。ジクロロメタンを加え、得られた有機層をイオン交換水で4回分液洗浄した。そこに、硫酸マグネシウムを加えて脱水後、濾過し、得られた溶液を減圧濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物をメタノールで洗浄することで、化合物HM-8b(25.9g)を白色固体として得た。化合物HM-8bのHPLC面積百分率値は99.5%以上であった。
(Stage2:化合物HM-8cの合成)
反応容器内を窒素雰囲気とした後、化合物HM-8b(24.33g)、3-ビフェニルボロン酸(24.75g)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(3.44g)、炭酸カリウム(49.35g)、イオン交換水(243mL)、エタノール(73mL)、及びトルエン(243mL)を加え、75℃で22時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、セライトを敷いたろ過器でろ過を行い、得られたろ液から水層を除去した。得られた有機層をイオン交換水で洗浄後、ろ過し、得られたろ液を減圧濃縮することにより、粗生成物を得た。得られた粗生成物を、トルエン/エタノールの混合溶媒で再結晶し、50℃で減圧乾燥させることにより、化合物HM-8c(22.0g)を得た。化合物HM-8cのLC面積百分率値は99.5%以上であった。
(Stage3:化合物HM-8eの合成)
反応容器内を窒素雰囲気とした後、化合物HM-8c(19.82g)、及びテトラヒドロフラン(207mL)を加え、-70℃に冷却した。そこへ、1.0M sec-ブチルリチウムn-ヘキサン/シクロヘキサン溶液(42mL)をゆっくり加え、-70℃で1時間撹拌した。そこへ、化合物HM-8d(4.14g)、及びテトラヒドロフラン(62mL)をゆっくり滴下し、その後、-65℃で1時間撹拌した。メタノール(1.7mL)をゆっくり加えた後、得られた反応液を室温とし、イオン交換水とトルエンを加え、水層を除去した。得られた有機層をイオン交換水で洗浄し、得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた後、ろ過した。得られたろ液を減圧濃縮することにより、粗生成物を得た。得られた粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン及びn-ヘキサンの混合溶媒)により精製し、50℃で減圧乾燥させることにより、化合物HM-8e(18.3g)を得た。化合物HM-8eのLC面積百分率値は99.5%以上であった。
(Stage4:化合物HM-8の合成)
反応容器内を窒素雰囲気とした後、化合物HM-8e(18.2g)、及びトルエン(364mL)を加え、0℃に冷却した。そこへ、硫酸(1.9g)をゆっくりと加え、0℃で2時間撹拌した。イオン交換水をゆっくりと加え、得られた反応液を室温まで冷却した後、水層を除去した。得られた有機層をイオン交換水で洗浄後、ろ過し、得られたろ液を減圧濃縮することにより、粗生成物を得た。得られた粗生成物を、トルエン/アセトニトリルの混合溶媒で再結晶し、50℃で減圧乾燥させることにより、化合物HM-8(15.2g)を得た。化合物HM-8のLC面積百分率値は99.9%以上であった。
H-NMR(CDCl-d2,400MHz) δ(ppm)=7.84(d,2H),7.79(s,2H),7.74(s,4H),7.64(d,2H),7.58-7.35(m,40H).
<合成例7> 化合物HM-9の合成
Figure 2022130290000119
(Stage1:化合物HM-9bの合成)
反応容器内を窒素雰囲気とした後、化合物HM-1a(220.6g)、及びテトラヒドロフラン(1200mL)を加え、-70℃に冷却した。そこへ、1.0M sec-ブチルリチウムn-ヘキサン/シクロヘキサン溶液(697mL)をゆっくり加え、-70℃で1時間撹拌した。そこへ、化合物HM-9a(120.0g)、及びテトラヒドロフラン(360mL)をゆっくり滴下し、その後、-65℃で1時間撹拌した。メタノール(48mL)をゆっくり加えた後、得られた反応液を室温とし、イオン交換水(1800mL)とトルエン(1560mL)をゆっくり加え、水層を除去した。得られた有機層をイオン交換水で洗浄し、得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた後、ろ過した。得られたろ液を減圧濃縮することにより、粗生成物を得た。得られた粗生成物を、n-ヘプタンで洗浄した後、トルエンとヘプタンで再結晶し、50℃で減圧乾燥させることにより、化合物HM-9b(244.7g)を得た。化合物HM-9bのLC面積百分率値は99.5%以上であった。
(Stage3:化合物HM-9cの合成)
反応容器内を窒素雰囲気とした後、化合物HM-9b(240.0g)、及びトルエン(7200mL)を加え、0℃に冷却した。そこへ、硫酸(44.4g)をゆっくりと加え、0℃で1時間撹拌した。その後、5℃に昇温しさらに4時間撹拌した。イオン交換水(2400mL)をゆっくりと加え、得られた反応液を室温まで冷却した後、水層を除去した。得られた有機層をイオン交換水と炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後、ろ過し、得られたろ液を減圧濃縮することにより、粗生成物を得た。得られた粗生成物を、トルエンとエタノールで再結晶し、50℃で減圧乾燥させることにより、化合物HM-9c(197.4g)を得た。化合物HM-9cのHPLC面積百分率値は99.5%以上であった。
H-NMR(400MHz,CDCl) δ(ppm)=7.67-7.63(m,6H),7.59-7.53(m,10H),7.47-7.30(m,14H),7.29-7.18(m,2H).
(Stage4:化合物HM-9の合成)
反応容器内を窒素ガス雰囲気とした後、化合物HM-9c(2.0g)、2-ビフェニルボロン酸(1.21g)、トルエン(40mL)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(34.8mg)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシ-1,1’-ビフェニル(52.6mg)及び20質量%水酸化テトラブチルアンモニウム水溶液(17g)を加え、90℃で5時間撹拌した。その後、得られた反応液を室温まで冷却した後、セライトを敷いたろ過器でろ過した。得られたろ液をイオン交換水で洗浄した後、得られた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過した。得られたろ液を減圧濃縮することにより、粗生成物を得た。得られた粗生成物を、トルエン/アセトニトリルの混合溶媒で再結晶し、50℃で減圧乾燥させることにより、化合物HM-9(1.9g)を得た。化合物HM-9のLC面積百分率値は99.7%以上であった。
<合成例G1> 燐光発光性化合物G1の合成
燐光発光性化合物G1は、国際公開第2009/131255号に記載の方法に従って合成した。
Figure 2022130290000120
<実施例D1>
(陽極および正孔注入層の形成)
ガラス基板に、ITO膜をスパッタ法により45nmの厚みで形成することで陽極を形成した。正孔注入材料であるND-3202(日産化学工業製)を陽極の上にスピンコート法により65nmの厚さで成膜し、大気雰囲気下において、ホットプレート上で240℃、15分間加熱した。これにより正孔注入層を形成した。
(正孔輸送層の形成)
キシレンに高分子化合物IP1を0.60質量%の濃度で溶解させた。得られたキシレン溶液を用いて、正孔注入層の上にスピンコート法により20nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、ホットプレート上で180℃、60分間加熱させることにより正孔輸送層を形成した。
(発光層の形成)
キシレンに、高分子化合物HP-1、化合物HM-1、及び燐光発光性化合物G1(高分子化合物HP-1/化合物HM-1/燐光発光性化合物G1=65質量%/5質量%/30質量%)を2.2質量%の濃度で溶解させた。得られたキシレン溶液を用いて、正孔輸送層の上にスピンコート法により90nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、150℃、10分間加熱させることにより発光層とした形成した。
(陰極の形成)
発光層の形成した基板を蒸着機内において、1.0×10-4Pa以下にまで減圧した後、陰極として、発光層の上にフッ化ナトリウムを約4nm、次いで、フッ化ナトリウム層の上にアルミニウムを約80nm蒸着した。蒸着後、ガラス基板を用いて封止することにより、発光素子D1を作製した。
<実施例D2> 発光素子D2の作製
実施例D1における、「高分子化合物HP-1、化合物HM-1、及び燐光発光性化合物G1(高分子化合物HP-1/化合物HM-1/燐光発光性化合物G1=65質量%/5質量%/30質量%)」に代えて、「高分子化合物HP-1、化合物HM-2、及び燐光発光性化合物G1(高分子化合物HP-1/化合物HM-2/燐光発光性化合物G1=65質量%/5質量%/30質量%)」を用いた以外は実施例D1と同様にして、発光素子D2を作製した。
<実施例D3> 発光素子D3の作製
実施例D1における、「高分子化合物HP-1、化合物HM-1、及び燐光発光性化合物G1(高分子化合物HP-1/化合物HM-1/燐光発光性化合物G1=65質量%/5質量%/30質量%)」に代えて、「高分子化合物HP-1、化合物HM-3、及び燐光発光性化合物G1(高分子化合物HP-1/化合物HM-3/燐光発光性化合物G1=65質量%/5質量%/30質量%)」を用いた以外は実施例D1と同様にして、発光素子D3を作製した。
<実施例D4> 発光素子D4の作製
実施例D1における、「高分子化合物HP-1、化合物HM-1、及び燐光発光性化合物G1(高分子化合物HP-1/化合物HM-1/燐光発光性化合物G1=65質量%/5質量%/30質量%)」に代えて、「高分子化合物HP-1、化合物HM-7、及び燐光発光性化合物G1(高分子化合物HP-1/化合物HM-7/燐光発光性化合物G1=65質量%/5質量%/30質量%)」を用いた以外は実施例D1と同様にして、発光素子D4を作製した。
<実施例D5> 発光素子D5の作製
実施例D1における、「高分子化合物HP-1、化合物HM-1、及び燐光発光性化合物G1(高分子化合物HP-1/化合物HM-1/燐光発光性化合物G1=65質量%/5質量%/30質量%)」に代えて、「高分子化合物HP-1、化合物HM-8、及び燐光発光性化合物G1(高分子化合物HP-1/化合物HM-8/燐光発光性化合物G1=65質量%/5質量%/30質量%)」を用いた以外は実施例D1と同様にして、発光素子D5を作製した。
<比較例CD1> 発光素子CD1の作製
実施例D1における、「高分子化合物HP-1、化合物HM-1、及び燐光発光性化合物G1(高分子化合物HP-1/化合物HM-1/燐光発光性化合物G1=65質量%/5質量%/30質量%)」に代えて、「高分子化合物HP-1、化合物HM-4、及び燐光発光性化合物G1(高分子化合物HP-1/化合物HM-4/燐光発光性化合物G1=65質量%/5質量%/30質量%)」を用いた以外は実施例D1と同様にして、発光素子CD1を作製した。
<比較例CD2> 発光素子CD2の作製
実施例D1における、「高分子化合物HP-1、化合物HM-1、及び燐光発光性化合物G1(高分子化合物HP-1/化合物HM-1/燐光発光性化合物G1=65質量%/5質量%/30質量%)」に代えて、「高分子化合物HP-1、化合物HM-5、及び燐光発光性化合物G1(高分子化合物HP-1/化合物HM-5/燐光発光性化合物G1=65質量%/5質量%/30質量%)」を用いた以外は実施例D1と同様にして、発光素子CD2を作製した。
<比較例CD3> 発光素子CD3の作製
実施例D1における、「高分子化合物HP-1、化合物HM-1、及び燐光発光性化合物G1(高分子化合物HP-1/化合物HM-1/燐光発光性化合物G1=65質量%/5質量%/30質量%)」に代えて、「高分子化合物HP-1、化合物HM-6、及び燐光発光性化合物G1(高分子化合物HP-1/化合物HM-6/燐光発光性化合物G1=65質量%/5質量%/30質量%)」を用いた以外は実施例D1と同様にして、発光素子CD3を作製した。
<発光素子の評価>
各発光素子に電圧を印加することにより、燐光発光性化合物G1に由来する発光スペクトルが観測された。初期輝度が24000cd/mとなるように電流値を設定後、定電流密度で駆動させ、輝度の時間変化を測定した。輝度が初期輝度の60%となるまでの時間(LT60)を測定した。
実施例D1~D5及び比較例CD1~CD3で得られた発光素子の評価結果を表2に示す。なお、表2におけるLT60は、比較例CD2で得られた発光素子(発光素子CD2)におけるLT60を1.0とした相対値を示す。
Figure 2022130290000121
<実施例D6> 発光素子D6の作製
実施例D1における、「高分子化合物HP-1、化合物HM-1、及び燐光発光性化合物G1(高分子化合物HP-1/化合物HM-1/燐光発光性化合物G1=65質量%/5質量%/30質量%)」に代えて、「高分子化合物HP-2、化合物HM-1、及び燐光発光性化合物G1(高分子化合物HP-2/化合物HM-1/燐光発光性化合物G1=65質量%/5質量%/30質量%)」を用いた以外は実施例D1と同様にして、発光素子D6を作製した。
<実施例D7> 発光素子D7の作製
実施例D1における、「高分子化合物HP-1、化合物HM-1、及び燐光発光性化合物G1(高分子化合物HP-1/化合物HM-1/燐光発光性化合物G1=65質量%/5質量%/30質量%)」に代えて、「高分子化合物HP-2、化合物HM-3、及び燐光発光性化合物G1(高分子化合物HP-2/化合物HM-3/燐光発光性化合物G1=65質量%/5質量%/30質量%)」を用いた以外は実施例D1と同様にして、発光素子D7を作製した。
<実施例D8> 発光素子D8の作製
実施例D1における、「高分子化合物HP-1、化合物HM-1、及び燐光発光性化合物G1(高分子化合物HP-1/化合物HM-1/燐光発光性化合物G1=65質量%/5質量%/30質量%)」に代えて、「高分子化合物HP-2、化合物HM-7、及び燐光発光性化合物G1(高分子化合物HP-2/化合物HM-7/燐光発光性化合物G1=65質量%/5質量%/30質量%)」を用いた以外は実施例D1と同様にして、発光素子D8を作製した。
<実施例D9> 発光素子D9の作製
実施例D1における、「高分子化合物HP-1、化合物HM-1、及び燐光発光性化合物G1(高分子化合物HP-1/化合物HM-1/燐光発光性化合物G1=65質量%/5質量%/30質量%)」に代えて、「高分子化合物HP-2、化合物HM-9、及び燐光発光性化合物G1(高分子化合物HP-2/化合物HM-9/燐光発光性化合物G1=65質量%/5質量%/30質量%)」を用いた以外は実施例D1と同様にして、発光素子D9を作製した。
<比較例CD4> 発光素子CD4の作製
実施例D1における、「高分子化合物HP-1、化合物HM-1、及び燐光発光性化合物G1(高分子化合物HP-1/化合物HM-1/燐光発光性化合物G1=65質量%/5質量%/30質量%)」に代えて、「高分子化合物HP-2、化合物HM-4、及び燐光発光性化合物G1(高分子化合物HP-2/化合物HM-4/燐光発光性化合物G1=65質量%/5質量%/30質量%)」を用いた以外は実施例D1と同様にして、発光素子CD4を作製した。
<比較例CD5> 発光素子CD5の作製
実施例D1における、「高分子化合物HP-1、化合物HM-1、及び燐光発光性化合物G1(高分子化合物HP-1/化合物HM-1/燐光発光性化合物G1=65質量%/5質量%/30質量%)」に代えて、「高分子化合物HP-2、化合物HM-5、及び燐光発光性化合物G1(高分子化合物HP-2/化合物HM-5/燐光発光性化合物G1=65質量%/5質量%/30質量%)」を用いた以外は実施例D1と同様にして、発光素子CD5を作製した。
<発光素子の評価>
各発光素子に電圧を印加することにより、燐光発光性化合物G1に由来する発光スペクトルが観測された。初期輝度が24000cd/mとなるように電流値を設定後、定電流密度で駆動させ、輝度の時間変化を測定した。輝度が初期輝度の60%となるまでの時間(LT60)を測定した。
実施例D6~D9及び比較例CD4、CD5で得られた発光素子の評価結果を表3に示す。なお、表3におけるLT60は、比較例CD5で得られた発光素子(発光素子CD5)におけるLT60を1.0とした相対値を示す。
Figure 2022130290000122

Claims (11)

  1. 式(C)で表される化合物と、式(Z)で表される構成単位を含む高分子化合物と、を含有する、組成物。
    Figure 2022130290000123

    [式中、
    環R1C及び環R2Cは、それぞれ独立に、芳香族炭化水素環又は芳香族複素環を表し、これらの環は置換基として、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を有していてもよく、これらの基は更に置換基を有していてもよい。環R1C上の置換基及び環R2C上の置換基が複数存在する場合、それらは互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
    は、-C(RXa-で表される基又は式(C’)で表される基を表す。RXaは、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、置換アミノ基又はハロゲン原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。複数存在するRXaは同一でも異なっていてもよい。]
    Figure 2022130290000124

    [式中、
    環R3C及び環R4Cは、それぞれ独立に、芳香族炭化水素環又は芳香族複素環を表し、これらの環は置換基として、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を有していてもよく、これらの基は更に置換基を有していてもよい。環R3C上の置換基及び環R4C上の置換基が複数存在する場合、それらは互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。]
    Figure 2022130290000125

    [式中、
    Arは、環内に-N=で表される基を有する2価の複素環基を表し、該基は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
    ArZ1及びArZ2は、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。ArZ1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。ArZ2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
    Z1及びnZ2は、それぞれ独立に、0以上5以下の整数を表す。]
  2. 前記Yが、前記式(C’)で表される基である、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記RXaが、置換基を有していてもよいアリール基又は置換基を有していてもよい1価の複素環基である、請求項1に記載の組成物。
  4. 前記環R1C及び前記環R2Cのうち、少なくとも1つが、置換基を有していてもよいアリール基若しくは置換基を有していてもよい1価の複素環基を置換基として有する芳香族炭化水素環、又は、置換基を有していてもよいアリール基若しくは置換基を有していてもよい1価の複素環基を置換基として有する芳香族複素環である、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 前記式(C)で表される化合物が、式(C-2)で表される化合物又は式(C’-2)で表される化合物である、請求項1に記載の組成物。
    Figure 2022130290000126

    Figure 2022130290000127

    [式中、RXaは、前記と同じ意味を表す。
    11C、E12C、E13C、E14C、E21C、E22C、E23C、E24C、E31C、E32C、E33C、E34C、E41C、E42C、E43C及びE44Cは、それぞれ独立に、窒素原子又は炭素原子を表す。
    11C、R12C、R13C、R14C、R21C、R22C、R23C、R24C、R31C、R32C、R33C、R34C、R41C、R42C、R43C及びR44Cは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
    11Cが窒素原子の場合、R11Cは存在しない。E12Cが窒素原子の場合、R12Cは存在しない。E13Cが窒素原子の場合、R13Cは存在しない。E14Cが窒素原子の場合、R14Cは存在しない。E21Cが窒素原子の場合、R21Cは存在しない。E22Cが窒素原子の場合、R22Cは存在しない。E23Cが窒素原子の場合、R23Cは存在しない。E24Cが窒素原子の場合、R24Cは存在しない。E31Cが窒素原子の場合、R31Cは存在しない。E32Cが窒素原子の場合、R32Cは存在しない。E33Cが窒素原子の場合、R33Cは存在しない。E34Cが窒素原子の場合、R34Cは存在しない。E41Cが窒素原子の場合、R41Cは存在しない。E42Cが窒素原子の場合、R42Cは存在しない。E43Cが窒素原子の場合、R43Cは存在しない。E44Cが窒素原子の場合、R44Cは存在しない。
    11CとR12C、R12CとR13C、R13CとR14C、R14CとR34C、R34CとR33C、R33CとR32C、R32CとR31C、R31CとR41C、R41CとR42C、R42CとR43C、R43CとR44C、R44CとR24C、R24CとR23C、R23CとR22C、R22CとR21C、及び、R21CとR11Cは、それぞれ結合して、それぞれが結合する炭素原子とともに環を形成していてもよい。]
  6. 前記E11C、前記E12C、前記E13C、前記E14C、前記E21C、前記E22C、前記E23C、前記E24C、前記E31C、前記E32C、前記E33C、前記E34C、前記E41C、前記E42C、前記E43C及び前記E44Cが、炭素原子である、請求項5に記載の組成物。
  7. 前記R11C、前記R12C、前記R13C、前記R14C、前記R21C、前記R22C、前記R23C及び前記R24Cのうち、少なくとも1つが、置換基を有していてもよいアリール基又は置換基を有していてもよい1価の複素環基である、請求項5又は6に記載の組成物。
  8. 燐光発光性化合物を更に含有する、請求項1~7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. 前記燐光発光性化合物が、式(M)で表される金属錯体である、請求項8に記載の組成物。
    Figure 2022130290000128

    [式中、
    は、イリジウム原子又は白金原子を表す。
    M1は1以上の整数を表し、nM2は0以上の整数を表す。但し、Mがイリジウム原子の場合、nM1+nM2は3であり、Mが白金原子の場合、nM1+nM2は2である。
    及びEは、それぞれ独立に、炭素原子又は窒素原子を表す。但し、E及びEの少なくとも一方は炭素原子である。
    環RM1は、芳香族複素環を表し、この環は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。環RM1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
    環RM2は、芳香族炭化水素環又は芳香族複素環を表し、これらの環は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。環RM2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
    環RM1が有していてもよい置換基と環RM2が有していてもよい置換基とは、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
    -AD1---AD2-は、アニオン性の2座配位子を表す。AD1及びAD2は、それぞれ独立に、Mと結合する炭素原子、酸素原子又は窒素原子を表し、これらの原子は環を構成する原子であってもよい。-AD1---AD2-が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
  10. 正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、電子注入材料、発光材料、酸化防止剤及び溶媒からなる群より選ばれる少なくとも1種を更に含有する、請求項1~9のいずれか一項記載の組成物。
  11. 請求項1~9のいずれか一項に記載の組成物を含有する発光素子。
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