JP2022130211A - 移植片を適用するための医療機器および方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、簡便な機構と、簡単な作業で、移植片を管状の目的部位に適用することができる医療機器を提供することを目的とする。【解決手段】移植片を目的部位に適用するための医療機器であって、移植片を支持するための支持体と支持体内を摺動する摺動体とを含み、摺動体にはロール状の形状記憶が施されており、摺動体を支持体の先端部に移動させることにより先端部をロール状に変形させることができる、前記医療機器。【選択図】図1

Description

本発明は、移植片を適用するための医療機器および方法。
近年、損傷した組織等の修復のために、種々の細胞を移植する試みが行われている。例えば、狭心症、心筋梗塞などの虚血性心疾患により損傷した心筋組織の修復のために、胎児心筋細胞、骨格筋芽細胞、間葉系幹細胞、心臓幹細胞、ES細胞、iPS細胞等の利用が試みられている(非特許文献1)。
このような試みの一環として、スキャフォールドを利用して形成した細胞構造物や、細胞をシート状に形成したシート状細胞培養物が開発されてきた(非特許文献2)。
シート状細胞培養物の治療への応用については、火傷などによる皮膚損傷に対する培養表皮シートの利用、角膜損傷に対する角膜上皮シート状細胞培養物の利用、食道がん内視鏡的切除に対する口腔粘膜シート状細胞培養物の利用などの検討が進められており、その一部は臨床応用の段階に入っている。
シート状細胞培養物を目的部位に投与する手術方法に関して、人体に対する低侵襲な手術方法として内視鏡下手術が広く用いられており、シート状細胞培養物を目的部位に送達して投与するための様々な器具が提案されている。
例えば、特許文献1に記載された運搬投与器具は、シート支持部材を筒状にして外筒内に格納することにより、人体に対する侵襲の度合いを低くして、移植部位までシート状の治療用物質を運搬することができる。
特許文献2に記載されたシート貼付装置は、シート支持部の表面に沿って配置された棒状部材を、シート支持部の表面に沿って移動させることにより剥離させて、シート状の物質を目的部位に貼付することができる。
特許文献3に記載された運搬投与具は、シート支持体に、シート状治療用物質を吸着保持させる陰圧と、シート支持体からシート状治療用物質を離脱させる陽圧を付与可能なシート脱着手段で、シートを投与することができる。
特許文献4に記載された搬送器具は、シート状治療用物質を保持したヘッドの表面に設けられた複数の通気孔から流体を噴出させることで、シート状治療用物質を貼付することができる。
特開2009-511号公報 特開2016-187601号公報 特開2008-173333号公報 国際公開第2014/069292号
Haraguchi et al., Stem Cells Transl Med. 2012 Feb;1(2):136-41 Sawa et al., Surg Today. 2012 Jan;42(2):181-4
上記のようなデバイスを使用して、移植片を管状の目的部位に適用するのは難しい。
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、簡便な機構と、簡単な作業で、移植片を管状の目的部位に適用することができる医療機器を提供することを目的とする。
すなわち本発明は、以下に関する。
[1]移植片を目的部位に適用するための医療機器であって、移植片を支持するための支持体と支持体内を摺動する摺動体とを含み、摺動体にはロール状の形状記憶が施されており、摺動体を支持体の先端部に移動させることにより先端部をロール状に変形させることができる、前記医療機器。
[2]支持体の先端部が、適度な弾性を有し、摺動体が先端部内に位置しているときは、その弾性により摺動体の変形と共にロール状に変形するように構成されている、[1]に記載の医療機器。
[3]支持体の先端部が、適度な弾性を有し、摺動体が先端部から離間しているときは、その適度な弾性により平坦状を維持できるように構成されている、[1]または[2]に記載の医療機器。
[4]支持体の基端部が、剛性を有し、摺動体が基端部内に位置しているときは、その剛性により摺動体を平坦状に維持できるように構成されている、[1]~[3]のいずれか一項に記載の医療機器。
[5]移植片が、シート状細胞培養物である、[1]~[4]のいずれか一項に記載の医療機器。
[6]移植片を目的部位に適用するための方法であって、[1]~[5]のいずれか一項に記載の医療機器を提供するステップ、移植片を先端部に載置するステップ、先端部を目的部位に送達するステップ、摺動体を先端部に移動するステップ、および先端部をロール状に変形させて移植片を目的部位に適用するステップを含む、前記方法。
[7]目的部位が、管状の臓器である、[6]に記載の方法。
[8]目的部位への送達が、体腔内に経腹腔的に挿入された筒状体に医療機器を挿通することにより行われる、[6]または[7]に記載の方法。
[9]移植片を体腔内に経腹腔的に挿入して目的部位に適用するための[6]~[8]のいずれか一項に記載の方法。
本発明によれば、簡便な機構と、簡単な作業で、移植片を管状の目的部位に適用することができる。特に、摺動体を支持体内で摺動させるという簡単な作業で、移植片を管状の目的部位に適用することができる。
図1は、第1実施態様に係る医療機器を示す概念図である。 図2は、第2実施態様に係る医療機器を示す概念図である。
本発明において、「移植片」とは、生体内へ移植するための構造物を意味し、特に生細胞を構成成分として含む移植用構造物を意味する。好ましくは、移植片は、生細胞および生細胞由来の物質以外の構造物(例えばスキャフォールド等)を含まない移植用構造物である。本発明の移植片としては、これに限定するものではないが、例えばシート状細胞培養物、スフェロイド、細胞凝集塊等が挙げられ、好ましくはシート状細胞培養物またはスフェロイド、より好ましくはシート状細胞培養物である。
本発明において「シート状細胞培養物」とは、細胞が互いに連結してシート状になったものをいう。細胞同士は、直接(接着分子などの細胞要素を介するものを含む)および/または介在物質を介して、互いに連結していてもよい。介在物質としては、細胞同士を少なくとも物理的(機械的)に連結し得る物質であれば特に限定されないが、例えば、細胞外マトリックスなどが挙げられる。介在物質は、好ましくは細胞由来のもの、特に、細胞培養物を構成する細胞に由来するものである。細胞は少なくとも物理的(機械的)に連結されるが、さらに機能的、例えば、化学的、電気的に連結されてもよい。シート状細胞培養物は、1の細胞層から構成されるもの(単層)であっても、2以上の細胞層から構成されるもの(積層(多層)体、例えば、2層、3層、4層、5層、6層など)であってもよい。また、シート状細胞培養物は、細胞が明確な層構造を示すことなく、細胞1個分の厚みを超える厚みを有する3次元構造を有してもよい。例えば、シート状細胞培養物の垂直断面において、細胞が水平方向に均一に整列することなく、不均一に(例えば、モザイク状に)配置された状態で存在していてもよい。
シート状細胞培養物は、好ましくはスキャフォールド(支持体)を含まない。スキャフォールドは、その表面上および/またはその内部に細胞を付着させ、シート状細胞培養物の物理的一体性を維持するために当該技術分野において用いられることがあり、例えば、ポリビニリデンジフルオリド(PVDF)製の膜等が知られているが、本発明のシート状細胞培養物は、かかるスキャフォールドがなくともその物理的一体性を維持することができる。また、本発明のシート状細胞培養物は、好ましくは、シート状細胞培養物を構成する細胞由来の物質のみからなり、それら以外の物質を含まない。
シート状細胞培養物を構成する細胞は、シート状細胞培養物を形成し得るものであれば特に限定されず、例えば、接着細胞(付着性細胞)を含む。接着細胞は、例えば、接着性の体細胞(例えば、心筋細胞、線維芽細胞、上皮細胞、内皮細胞、肝細胞、膵細胞、腎細胞、副腎細胞、歯根膜細胞、歯肉細胞、骨膜細胞、皮膚細胞、滑膜細胞、軟骨細胞など)および幹細胞(例えば、筋芽細胞、心臓幹細胞などの組織幹細胞、胚性幹細胞、iPS(induced pluripotent stem)細胞などの多能性幹細胞、間葉系幹細胞等)などを含む。体細胞は、幹細胞、特にiPS細胞から分化させたもの(iPS細胞由来接着細胞)であってもよい。シート状細胞培養物を構成する細胞の非限定例としては、例えば、筋芽細胞(例えば、骨格筋芽細胞など)、間葉系幹細胞(例えば、骨髄、脂肪組織、末梢血、皮膚、毛根、筋組織、子宮内膜、胎盤、臍帯血由来のものなど)、心筋細胞、線維芽細胞、心臓幹細胞、胚性幹細胞、iPS細胞、滑膜細胞、軟骨細胞、上皮細胞(例えば、口腔粘膜上皮細胞、網膜色素上皮細胞、鼻粘膜上皮細胞など)、内皮細胞(例えば、血管内皮細胞など)、肝細胞(例えば、肝実質細胞など)、膵細胞(例えば、膵島細胞など)、腎細胞、副腎細胞、歯根膜細胞、歯肉細胞、骨膜細胞、皮膚細胞等が挙げられる。iPS細胞由来接着細胞の非限定例としては、iPS細胞由来の心筋細胞、線維芽細胞、上皮細胞、内皮細胞、肝細胞、膵細胞、腎細胞、副腎細胞、歯根膜細胞、歯肉細胞、骨膜細胞、皮膚細胞、滑膜細胞、軟骨細胞などが挙げられる。
本発明において、「医療機器」とは、ヒトもしくは動物の疾病の診断、治療もしくは予防に使用されること、またはヒトもしくは動物の身体の構造もしくは機能に影響を及ぼすことが目的とされている機械器具等を指す。
本発明において、「目的部位」とは、移植片を適用(貼付)する部分を指す。目的部位としては、例えば、臓器の表面、臓器の損傷部位、臓器の吻合部位などが挙げられる。また、目的部位は、管腔臓器における損傷(創傷)が存在する部位、例えば管腔壁内側の損傷部位や、損傷が存在する部位に対応する管腔壁の反対側等が挙げられる。また、目的部位は、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)処置部位であり得る。「管腔臓器」は、体腔に収納されている内腔を有する臓器、すなわち管状または袋状の構造を有する臓器を意味し、例えば消化管系、循環器系、尿路系、呼吸器系、生殖器系の臓器等が挙げられる。「管状の臓器」とは、これら臓器の内、その断面が管状をなす臓器を指す。典型的には消化管系の臓器である。また、「管腔壁」とは、管腔臓器の管または袋を構成する臓器壁を意味する。管腔壁には内腔に面した内側部と臓器の外表面を形成する外側部とがあり、「管腔壁の片側」という場合、管腔壁の内側または外側のいずれかを意味し、内側に対する外側または外側に対する内側を「反対側」という。また、片側のある領域に対して、管腔壁のちょうど反対側に位置する領域を「対応する反対側」という。
ある態様においては、管腔壁の少なくとも片側に損傷を有する管腔組織において、損傷が存在する部位に対応する反対側に移植片を移植することにより、組織の治癒を促進することができる。特にESD等の施術によって形成された損傷であっても効果があるため、これらの施術後の合併症を予防し、予後を向上させることが可能となる。
消化管系の臓器としては、食道、胃、十二指腸、膵臓、胆のう、胆管、小腸、大腸、直腸等が挙げられる。中でも管腔壁が薄く、穿孔発生のリスクが高いことや、種々の消化液に暴露される厳しい環境にあるために損傷の悪化が進行しやすいこと等から、十二指腸が最も好ましい。
一態様において、管腔臓器は、消化管系の臓器である。消化管系の臓器においては、管腔壁の断面構造は、大きく分けると内腔側から粘膜層、筋層、漿膜層の3層構造を形成する。粘膜層はさらに粘膜、粘膜筋板および粘膜下層に分類され、漿膜層はさらに漿膜下層および漿膜に分類される。例えば腫瘍や潰瘍等の場合、一般的には内側の粘膜にまず病変が生じ、それが漿膜層側、すなわち管腔壁の外側へと浸潤していくことで疾患が進行する。病変の浸潤が粘膜層までの場合、粘膜層、すなわち粘膜、粘膜筋板および/または粘膜下層までを剥離して除去することにより、疾患を処置することができる。かかる処置により管腔臓器の内腔側には、筋層が露出した部位が生じることとなる。「損傷」には、かかる筋層が露出した部位が含まれる。また、例えば病変の浸潤が漿膜にまで達する等、何らかの理由により粘膜から漿膜にまで損傷が達すると、全通性、すなわち貫通損傷となる。貫通損傷が生じた場合、漿膜側の損傷が軽微であればエアがリークするようなマイナーリークとなるが、損傷が大きくなれば内腔の液体が管腔臓器の外に漏出するようなメジャーリークとなる。
一態様において、移植片は、保護液に浸漬されている。「保護液」とは、移植片の形状および機能を維持することができる液体であれば特に限定されず、例えば、生理食塩水、リン酸緩衝液(PBS)、ハンクス平衡塩液、細胞培養液、水等の液体またはそれらの混合物である。
本発明において、「支持体」は、中空の長尺体である。支持体の材料としては、特に限定されず、各種公知の材料を単独でまたは複数組み合わせて用いることができる。このような材料としては、例えば、金属、軟質塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーンゴム、天然ゴム、合成ゴム、スチレンーエチレンーブチレンースチレン共重合体(SEBS)、スチレンーエチレンープロピレンースチレン共重合体(SEPS)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、ナイロンなどのポリアミド樹脂及びポリアミドエラストマー、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステル樹脂及びポリエステルエラストマー、ポリエチレンなどのオレフィン系樹脂、フッ素ゴム、フッ素樹脂等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明において、支持体は、先端部および基端部を有し、先端部は、移植片をその形状を維持した状態で支持することができる平面を有する。先端部は適度な弾性を有し、基端部は剛性を有する。かかる弾性および剛性は、上記材料を適宜組み合わせることで実現することができる。
本発明において、「ロール状」とは、管状の目的部位に巻き付けることができる、U字形状、渦巻き形状などを含む。
本発明において、「摺動体」は、中空の長尺体である支持体の先端部および基端部の内側を軸方向に摺動できるように構成されている長尺体をいう。
一態様において、支持体の先端部は、自然状態で真直状になるように、すなわち、移植片を支持する面が平坦状になるように構成され、摺動体にはロール状の形状記憶が施されている。この場合、摺動体を支持体の先端部内に移動させると、先端部はその適度な弾性により摺動体と共にロール状に変形する。
逆に、摺動体を支持体の先端部から離間、すなわち支持体の基端部内に移動させると、先端部はその適度な弾性により平坦状に復元(展開)し、基端部はその剛性により摺動体を真直状に保持する。摺動体のロール状の形状記憶の剛性率は、先端部の弾性率より大きく、先端部をロール状に変形(ひずみ)できる程度に施される。
一態様において、支持体の先端部は、自然状態でロール状になるように、すなわち、移植片を支持する面がロール状になるように形状記憶が施されている。また、摺動体には形状記憶は施されておらず、自然状態で真直状になる適度の剛性率を有するように構成されている。この場合、摺動体を支持体の先端部内に移動させると、先端部はその適度な弾性により摺動体と共に真直に、すなわち平坦状に変形(展開)する。
逆に、摺動体を支持体の先端部から離間、すなわち支持体の基端部内に移動させると、先端部はその適度な弾性によりロール状に復元し、基端部は摺動体を真直状に保持する。先端部のロール状の形状記憶の剛性率は、摺動体の剛性率より小さく、すなわち、摺動体が基端部内にあるときはロール状に変形できるが、摺動体が先端部内にあるときは真直状に変形できる程度に施される。支持体または摺動体に形状記憶を施す場合、夫々の先端側では巻き度が強く(より小さい直径のロール状となる)なるように、また、基端側では巻き度が先端側より弱く(より大きい直径のロール状となる)なるように構成するのが好ましい。
以下、本発明の好適な実施態様に係る医療機器ついて、図面を参照しつつ詳細に説明する。本実施態様において、目的部位は、管状の臓器であり、図中の目的部位は、管状の臓器の断面を示しているものとして説明する。
図1は、第1実施態様に係る医療機器を示す概念図である。図2は、第2実施態様に係る医療機器を示す概念図である。
第1実施態様
図1A~Eに示されるように、本発明の第1実施態様に係る医療機器は、支持体1および摺動体2を含む。支持体1は、中空の長尺体であり、先端部11および基端部12を有する。先端部11は、移植片Sをその形状を維持した状態で支持することができる平面を有する(図1A)。摺動体2は、支持体1内、すなわち先端部11内および基端部12内を進退可能に摺動できるように構成されている。先端部11は適度な弾性を有し、基端部12は剛性を有する。
第1実施態様において、支持体1の先端部11は、自然状態で真直状になるように、すなわち、移植片Sを支持する面が平坦状になるように構成され、摺動体2にはロール状の形状記憶が施されている。図1Bに示されるように、摺動体2が、支持体1の基端部12内に位置しているとき、すなわち、先端部11から離間しているときは、先端部11は、その弾性で真直状(平坦状)に保持されている。そして、摺動体2は、剛性を有する基端部12内で真直状(真っすぐ)に保持されている。
図1Cに示されるように、摺動体2を操作し、支持体1の先端部11内に進入(移動)させると、先端部11はその適度な弾性により摺動体2と共にロール状(U字状)に変形する。図1Dに示されるように、摺動体2をさらに進入させると、先端部11は摺動体2と共にロール状(渦巻き状)に変形する。すなわち、先端部11は目的部位Aにロール状に巻き付き、先端部11上に支持されている移植片Sは目的部位Aに貼付される。図1Eに示されるように、摺動体2を先端部11から離間させると、先端部11は真直状(平坦状)に展開され、移植片Sは目的部位Aに残る。
以上のように、本発明によれば、簡便な機構と、簡単な作業で、移植片を管状の目的部位に適用することができる。特に、摺動体を支持体内で摺動させるという簡単な作業で、移植片を管状の目的部位に適用することができる。
第2実施態様
図2A~Eに示されるように、本発明の第2実施態様に係る医療機器は、支持体1’および摺動体2’を含む。支持体1’は、中空の長尺体であり、先端部11’および基端部12を有する。先端部11’は、移植片Sをその形状を維持した状態で支持することができる平面を有する(図2A)。摺動体2’は、支持体1’内、すなわち先端部11’内および基端部12内を進退可能に摺動できるように構成されている。先端部11’は適度な弾性を有し、基端部12は剛性を有する。
第2実施態様において、支持体1’の先端部11’は、自然状態でロール状になるように、すなわち、移植片Sを支持する面がロール状になるように形状記憶が施されている。また、摺動体2’には形状記憶は施されておらず、自然状態で真直状(真っすぐ)になるように、すなわち真直状の剛性体として構成されている。図2Bに示されるように、摺動体2’が、支持体1’の先端部11’内に位置しているときは、先端部11’は、その弾性で摺動体2’と共に真直状(平坦状)に展開する。
図2Cに示されるように、摺動体2’を操作し、支持体1’の先端部11’から離間させると、先端部11’はその適度な弾性によりロール状(U字状)に変形する。図2Dに示されるように、摺動体2’をさらに離間させると、先端部11’はロール状(渦巻き状)に変形(復元)する。すなわち、先端部11’は目的部位Aにロール状に巻き付き、先端部11’上に支持されている移植片Sは目的部位Aに貼付される。図2Eに示されるように、支持体1’を再度先端部11’内に移動すると、先端部11’は平坦状に展開して目的部位Aから離脱し、移植片Sは目的部位Aに残る。
以上のように、本発明によれば、簡便な機構と、簡単な作業で、移植片を管状の目的部位に適用することができる。特に、摺動体を支持体内で摺動させるという簡単な作業で、移植片を管状の目的部位に適用することができる。
本発明の移植片を目的部位に適用するための方法は、例えば、第1実施態様の医療機器を使用する場合は、以下の工程によって順次行うことができる。
(1)本発明の医療機器を提供する。
(2)移植片を先端部に載置する。
(3)先端部を目的部位に送達する。
(4)摺動体を先端部に移動させる。
(5)先端部をロール状に変形させて移植片を目的部位に適用する。
目的部位への送達は、体腔内に経腹腔的に挿入された筒状体に医療機器を挿通することにより行なってもよい。
本発明の移植片を目的部位に適用するための方法は、例えば、第2実施態様の医療機器を使用する場合は、以下の工程によって順次行うこともできる。
(1)本発明の医療機器を提供する。
(2)摺動体を先端部に移動させる。
(3)移植片を先端部に載置する。
(4)先端部を目的部位に送達する。
(5)摺動体を先端部から離間させる
(6)先端部をロール状に変形させて移植片を目的部位に適用する。
目的部位への送達は、体腔内に経腹腔的に挿入された筒状体に医療機器を挿通することにより行なってもよい。
本発明を図示の実施態様について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明においては、各構成は、同様の機能を発揮し得る任意のものと置換することができ、あるいは、任意の構成を付加することもできる。
S 移植片
1、1’ 支持体
11、11’ 先端部
12 基端部
2、2’ 摺動体
S 目的部位

Claims (9)

  1. 移植片を目的部位に適用するための医療機器であって、移植片を支持するための支持体と支持体内を摺動する摺動体とを含み、摺動体にはロール状の形状記憶が施されており、摺動体を支持体の先端部に移動させることにより先端部をロール状に変形させることができる、前記医療機器。
  2. 支持体の先端部が、適度な弾性を有し、摺動体が先端部内に位置しているときは、その弾性により摺動体の変形と共にロール状に変形するように構成されている、請求項1に記載の医療機器。
  3. 支持体の先端部が、適度な弾性を有し、摺動体が先端部から離間しているときは、その適度な弾性により平坦状を維持できるように構成されている、請求項1または2に記載の医療機器。
  4. 支持体の基端部が、剛性を有し、摺動体が基端部内に位置しているときは、その剛性により摺動体を平坦状に維持できるように構成されている、請求項1~3のいずれか一項に記載の医療機器。
  5. 移植片が、シート状細胞培養物である、請求項1~4のいずれか一項に記載の医療機器。
  6. 移植片を目的部位に適用するための方法であって、
    請求項1~5のいずれか一項に記載の医療機器を提供するステップ、
    移植片を先端部に載置するステップ、
    先端部を目的部位に送達するステップ、
    摺動体を先端部に移動するステップ、および
    先端部をロール状に変形させて移植片を目的部位に適用するステップ
    を含む、前記方法。
  7. 目的部位が、管状の臓器である、請求項6に記載の方法。
  8. 目的部位への送達が、体腔内に経腹腔的に挿入された筒状体に医療機器を挿通することにより行われる、請求項6または7に記載の方法。
  9. 移植片を体腔内に経腹腔的に挿入して目的部位に適用するための請求項6~8のいずれか一項に記載の方法。
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