JP2022128263A - 車両用制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】制御用ソフトウェアの更新機会を増加する。【解決手段】新ソフトウェアが車両10における現制御に用いられると判断された場合には、現制御が新ソフトウェアが用いられることのない別制御に切り替えられた後に、制御用ソフトウェアの更新が実行されるので、新ソフトウェアが現制御に用いられると判断された場合であっても、車両の制御動作に支障が生じるのを抑制しつつ制御用ソフトウェアの更新処理を行うことができる。よって、制御用ソフトウェアの更新機会を増加することができる。【選択図】図5
Description
本発明は、制御用ソフトウェアを用いて車両の制御を行う車両用制御装置に関するものである。
複数種類の制御用ソフトウェアを各々用いて車両の複数種類の制御を行う車両用制御装置が良く知られている。例えば、特許文献1に記載された移動装置がそれである。この特許文献1には、複数種類の制御モードのうちの少なくとも一つとして、走行支援用プログラムを用いて走行を支援する制御モードを備え、走行支援用プログラムを更新対象とする更新プログラムを取得したときに、更新プログラムが現在の制御モード用でないと判断した場合には、走行支援用プログラムの更新処理を実行することが開示されている。
ところで、前記特許文献1を参照すれば、車両の制御に用いられる制御用ソフトウェアの更新処理を実行するに当たり、車両走行中に制御用ソフトウェアの更新処理を実行することができるので、例えば車両停止中を条件に制御用ソフトウェアの更新処理を実行することに比べて更新機会を増加させることが可能となる。しかしながら、制御用ソフトウェアを更新対象とする新ソフトウェアが車両において作動中の制御である現制御に用いられるソフトウェアである場合には、車両走行中はもちろんのこと、たとえ車両停止中であっても、制御用ソフトウェアを新ソフトウェアに更新することができない。その為、制御用ソフトウェアの更新機会を増加するうえで、改善の余地がある。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、制御用ソフトウェアの更新機会を増加することができる車両用制御装置を提供することにある。
第1の発明の要旨とするところは、(a)複数種類の制御用ソフトウェアを各々用いて車両の複数種類の制御を行う車両用制御装置であって、(b)前記制御用ソフトウェアを記憶する記憶装置と、(c)前記制御用ソフトウェアを更新対象とする新ソフトウェアを前記車両とは別の車外装置から取得する取得部と、(d)前記制御用ソフトウェアを前記新ソフトウェアに更新する更新部と、を含んでおり、(e)前記更新部は、前記制御用ソフトウェアを取得済みの前記新ソフトウェアに更新する前に、前記新ソフトウェアが前記車両において作動中の制御である現制御に用いられるか否かを判断し、前記新ソフトウェアが前記現制御に用いられないと判断した場合には、前記制御用ソフトウェアの更新を実行する一方で、前記新ソフトウェアが前記現制御に用いられると判断した場合には、前記現制御を前記新ソフトウェアが用いられることのない、前記現制御とは別の制御である別制御に切り替えた後に、前記制御用ソフトウェアの更新を実行することにある。
また、第2の発明は、前記第1の発明に記載の車両用制御装置において、前記更新部は、前記車両の使用状態と前記新ソフトウェアが用いられる前記車両における制御対象とが関連しているか否かを判断することで、前記新ソフトウェアが前記現制御に用いられるか否かを判断することにある。
また、第3の発明は、前記第2の発明に記載の車両用制御装置において、前記車両の使用状態は、前記車両の駐車時における車両外部からの遠隔操作による車両状態である。
また、第4の発明は、前記第3の発明に記載の車両用制御装置において、前記遠隔操作による車両状態は、前記車両のドアの解錠、前記車両の窓の開閉、前記車両の室内を冷やす冷房、及び前記車両の室内を暖める暖房のうちの少なくとも一つが実行された車両状態を含んでいることにある。
また、第5の発明は、前記第2の発明から第4の発明の何れか1つに記載の車両用制御装置において、前記車両の使用状態は、前記車両が走行している車両状態である。
また、第6の発明は、前記第5の発明に記載の車両用制御装置において、前記車両が走行している車両状態は、運転者の操作に因らず前記車両を駐車させる自動駐車が行われている車両状態である。
また、第7の発明は、前記第4の発明又は第6の発明に記載の車両用制御装置において、前記更新部は、前記新ソフトウェアが前記現制御に用いられないと判断したときであっても、前記車両の使用状態が継続される継続時間として予め定められた判定時間が前記制御用ソフトウェアの更新に必要な時間よりも短い場合には、前記制御用ソフトウェアの更新を保留することにある。
また、第8の発明は、前記第7の発明に記載の車両用制御装置において、前記更新部は、所定期間において複数回発生した前記車両の同一の使用状態の各継続時間に基づいて前記判定時間を学習制御によって算出することにある。
また、第9の発明は、前記第1の発明から第8の発明の何れか1つに記載の車両用制御装置において、前記更新部は、前記車両に備えられた、エンジンと回転機とを含む駆動力源の作動状態を切り替えることで、前記現制御を前記新ソフトウェアが用いられることのない前記別制御に切り替えることにある。
また、第10の発明は、前記第1の発明から第9の発明の何れか1つに記載の車両用制御装置において、前記更新部は、前記新ソフトウェアが前記現制御に用いられると判断した場合には、前記現制御を前記新ソフトウェアが用いられることのない前記別制御に切り替えることができるか否かを判断し、前記現制御を前記別制御に切り替えることができると判断した場合は、前記現制御を前記別制御に切り替えた後に、前記制御用ソフトウェアの更新を実行する一方で、前記現制御を前記別制御に切り替えることができないと判断した場合は、前記制御用ソフトウェアの更新を保留することにある。
また、第11の発明は、前記第10の発明に記載の車両用制御装置において、前記更新部は、前記現制御からの切替え先の制御が有るか否か、又は、前記現制御の切替えが可能であるか否か、又は、前記現制御からの切替え先の制御である、前記新ソフトウェアが用いられることのない前記別制御の継続可能な時間が前記制御用ソフトウェアの更新に必要な時間以上であるか否か、を判断することで、前記現制御を前記別制御に切り替えることができるか否かを判断することにある。
また、第12の発明は、前記第1の発明から第11の発明の何れか1つに記載の車両用制御装置において、前記取得部は、前記新ソフトウェアを前記車外装置から無線通信を介して受信することで、前記新ソフトウェアを取得することにある。
前記第1の発明によれば、制御用ソフトウェアが取得済みの新ソフトウェアに更新される前に、新ソフトウェアが現制御に用いられるか否かが判断され、新ソフトウェアが現制御に用いられないと判断された場合には、制御用ソフトウェアの更新が実行されるので、制御用ソフトウェアの更新処理を行う際に車両の制御動作に支障が生じるのを防止することができる。又、新ソフトウェアが現制御に用いられると判断された場合には、現制御が新ソフトウェアが用いられることのない別制御に切り替えられた後に、制御用ソフトウェアの更新が実行されるので、新ソフトウェアが現制御に用いられると判断された場合であっても、車両の制御動作に支障が生じるのを抑制しつつ制御用ソフトウェアの更新処理を行うことができる。よって、制御用ソフトウェアの更新機会を増加することができる。
また、前記第2の発明によれば、車両の使用状態と新ソフトウェアが用いられる車両における制御対象とが関連しているか否かが判断されることで、新ソフトウェアが現制御に用いられるか否かが判断されるので、現制御や変更後の制御において制御用ソフトウェアの更新の可否を適切に判断することができる。
また、前記第3の発明によれば、前記車両の使用状態は、車両の駐車時における車両外部からの遠隔操作による車両状態であるので、遠隔操作が為されたことを起点とする制御用ソフトウェアの更新の可否を適切に判断することができる。
また、前記第4の発明によれば、前記遠隔操作による車両状態は、車両のドアの解錠、車両の窓の開閉、車両の室内を冷やす冷房、及び車両の室内を暖める暖房のうちの少なくとも一つが実行された車両状態を含んでいるので、乗車前の準備操作を起点とする制御用ソフトウェアの更新の可否を適切に判断することができる。
また、前記第5の発明によれば、前記車両の使用状態は、車両が走行している車両状態であるので、車両走行中における制御用ソフトウェアの更新の可否を適切に判断することができる。
また、前記第6の発明によれば、前記車両が走行している車両状態は、運転者の操作に因らず車両を駐車させる自動駐車が行われている車両状態であるので、自動駐車の実行中における制御用ソフトウェアの更新の可否を適切に判断することができる。
また、前記第7の発明によれば、新ソフトウェアが現制御に用いられないと判断されたときであっても、車両の使用状態が継続される継続時間として予め定められた判定時間が制御用ソフトウェアの更新に必要な時間よりも短い場合には、制御用ソフトウェアの更新が保留させられるので、制御用ソフトウェアの更新の実行中に現制御が新ソフトウェアが用いられる制御へ切り替えられてしまう可能性がある場合は制御用ソフトウェアの更新が実行されない。これにより、制御用ソフトウェアの更新処理を実行することによる制御動作の支障の発生を未然に防止することができる。
また、前記第8の発明によれば、所定期間において複数回発生した車両の同一の使用状態の各継続時間に基づいて前記判定時間が学習制御によって算出されるので、実際の車両の使用状態に応じた判定時間によって制御用ソフトウェアの更新の可否を適切に判断することができる。
また、前記第9の発明によれば、エンジンと回転機とを含む駆動力源の作動状態が切り替えられることで、現制御が新ソフトウェアが用いられることのない別制御に切り替えられるので、駆動力源の制御に用いられる制御用ソフトウェアの更新機会を増加することができる。
また、前記第10の発明によれば、新ソフトウェアが現制御に用いられると判断された場合には、現制御を新ソフトウェアが用いられることのない別制御に切り替えることができるか否かが判断され、現制御を別制御に切り替えることができると判断された場合は、現制御が別制御に切り替えられた後に、制御用ソフトウェアの更新が実行されるので、現制御を切り替えることによる制御動作の支障の発生を抑制しつつ制御用ソフトウェアの更新処理を行うことができる。又、現制御を別制御に切り替えることができないと判断された場合は、制御用ソフトウェアの更新が保留させられるので、現制御を切り替えることによる制御動作の支障の発生を未然に防止することができる。
また、前記第11の発明によれば、現制御からの切替え先の制御が有るか否か、又は、現制御の切替えが可能であるか否か、又は、現制御からの切替え先の制御である、新ソフトウェアが用いられることのない別制御の継続可能な時間が制御用ソフトウェアの更新に必要な時間以上であるか否か、が判断されることで、現制御を別制御に切り替えることができるか否かが判断されるので、制御用ソフトウェアの更新の可否を適切に判断することができる。
また、前記第12の発明によれば、新ソフトウェアが車外装置から無線通信を介して受信されることで取得されるので、制御用ソフトウェアの更新機会を一層増加することができる。
以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明が適用される車両10の概略構成を説明する図である。図2は、車両10における各種制御の為の制御系統の要部を説明する図である。
図1において、車両10は、動力伝達装置12、エンジン14、第1回転機MG1、及び第2回転機MG2を備えている。車両10は、走行用の駆動力源として、エンジン14及び第2回転機MG2を備えたハイブリッド車両である。
エンジン14は、駆動力を発生することが可能な駆動力源であって、例えばガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の公知の内燃機関である。エンジン14は、後述する電子制御装置90によって車両10に備えられたスロットルアクチュエータや燃料噴射装置や点火装置等を含むエンジン制御装置50が制御されることによりエンジン14の出力トルクであるエンジントルクTeが制御される。
第1回転機MG1及び第2回転機MG2は、電動機(モータ)としての機能及び発電機(ジェネレータ)としての機能を有する回転電気機械であって、所謂モータジェネレータである。第1回転機MG1及び第2回転機MG2は、各々、車両10に備えられたインバータ52を介して、車両10に備えられたバッテリ54に接続されている。第1回転機MG1及び第2回転機MG2は、各々、後述する電子制御装置90によってインバータ52が制御されることにより、第1回転機MG1の出力トルクであるMG1トルクTg及び第2回転機MG2の出力トルクであるMG2トルクTmが制御される。
動力伝達装置12は、車体に取り付けられる非回転部材としてのケース16内において共通の軸心上に直列に配設された、電気式無段変速部18及び機械式有段変速部20等を備えている。電気式無段変速部18は、直接的に或いは図示しないダンパーなどを介して間接的にエンジン14に連結されている。機械式有段変速部20は、電気式無段変速部18の出力側に連結されている。又、動力伝達装置12は、機械式有段変速部20の出力回転部材である出力軸22に連結された差動歯車装置24、差動歯車装置24に連結された一対の車軸26等を備えている。車軸26は、車両10が備える駆動輪28と連結されている。動力伝達装置12は、エンジン14と駆動輪28との間の動力伝達経路に備えられている。尚、以下、電気式無段変速部18を無段変速部18、機械式有段変速部20を有段変速部20という。又、無段変速部18や有段変速部20等は上記共通の軸心に対して略対称的に構成されており、図1ではその軸心の下半分が省略されている。上記共通の軸心は、エンジン14のクランク軸、そのクランク軸に連結された無段変速部18の入力回転部材である連結軸30などの軸心である。
無段変速部18は、第1回転機MG1と、エンジン14の動力を第1回転機MG1及び無段変速部18の出力回転部材である中間伝達部材32に機械的に分割する動力分割機構としての差動機構34と、を備えている。中間伝達部材32には、第2回転機MG2が動力伝達可能に連結されている。差動機構34は、シングルピニオン型の遊星歯車装置にて構成されており、サンギヤS0、キャリアCA0、及びリングギヤR0を備えている。キャリアCA0には連結軸30を介してエンジン14が動力伝達可能に連結され、サンギヤS0には第1回転機MG1が動力伝達可能に連結され、リングギヤR0には第2回転機MG2が動力伝達可能に連結されている。無段変速部18は、第1回転機MG1の運転状態が制御されることにより差動機構34の差動状態が制御される電気式無段変速機である。
有段変速部20は、無段変速部18と駆動輪28との間の動力伝達経路の一部を構成する機械式変速機構である。有段変速部20は、例えば第1遊星歯車装置36及び第2遊星歯車装置38の複数組の遊星歯車装置と、ワンウェイクラッチF1を含む、クラッチC1、クラッチC2、ブレーキB1、ブレーキB2の複数の係合装置と、を備えている、公知の遊星歯車式の自動変速機である。以下、クラッチC1、クラッチC2、ブレーキB1、及びブレーキB2については、特に区別しない場合は単に係合装置CBという。係合装置CBは、車両10に備えられた油圧制御回路56から出力される調圧された係合装置CBの各係合圧によりそれぞれのトルク容量が変化させられることで、各々、係合や解放などの状態である作動状態が切り替えられる。有段変速部20は、係合装置CBのうちの何れかの係合装置が係合されることで、複数の変速段(ギヤ段ともいう)に切り替えられるすなわち変速可能な有段変速機である。有段変速部20は、後述する電子制御装置90によって、ドライバー(=運転者)のアクセル操作や車速V等に応じて複数のギヤ段が選択的に形成される。
動力伝達装置12において、エンジン14や第2回転機MG2から出力される動力は、有段変速部20へ伝達され、その有段変速部20から差動歯車装置24等を介して駆動輪28へ伝達される。第2回転機MG2は、駆動力源として機能する回転機である。尚、動力は、特に区別しない場合にはトルクや力も同意である。
車両10は、更に、機械式のオイルポンプであるMOP58、不図示の電動式のオイルポンプ等を備えている。MOP58は、連結軸30に連結されており、エンジン14の回転と共に回転させられて動力伝達装置12にて用いられる作動油OILを吐出する。MOP58等が吐出した作動油OILは、油圧制御回路56へ供給される。油圧制御回路56は、MOP58等が吐出した作動油OILを元にして調圧した係合装置CBの各係合圧などを供給する。
図2において、車両10は、エンジン14、無段変速部18、及び有段変速部20などの制御に関連する車両10の制御装置を含むコントローラとしての電子制御装置90を備えている。図2は、電子制御装置90の入出力系統を示す図であり、又、電子制御装置90による制御機能の要部を説明する機能ブロック図である。電子制御装置90は、例えばCPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等を備えた所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、CPUはRAMの一時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより車両10の各種制御を行う。電子制御装置90は、必要に応じて駆動力源制御用、変速制御用等に分けて構成される。
電子制御装置90には、車両10に備えられた各種センサ等(例えばエンジン回転速度センサ60、出力回転速度センサ62、MG1回転速度センサ64、MG2回転速度センサ66、アクセル開度センサ68、スロットル弁開度センサ70、ブレーキペダルセンサ71、ステアリングセンサ72、ドライバ状態センサ73、Gセンサ74、ヨーレートセンサ76、バッテリセンサ78、油温センサ79、車両周辺情報センサ80、車両位置センサ81、外部ネットワーク通信用アンテナ82、ナビゲーションシステム83、運転支援設定スイッチ群84、シフトポジションセンサ85など)による検出値に基づく各種信号等(例えばエンジン14の回転速度であるエンジン回転速度Ne、車速Vに対応する出力軸22の回転速度である出力回転速度No、第1回転機MG1の回転速度であるMG1回転速度Ng、第2回転機MG2の回転速度であるMG2回転速度Nm、運転者の加速操作の大きさを表す運転者のアクセル操作量であるアクセル開度θacc、電子スロットル弁の開度であるスロットル弁開度θth、ホイールブレーキを作動させる為のブレーキペダルが運転者によって操作されている状態を示す信号であるブレーキオン信号Bon、ブレーキペダルの踏力に対応する、運転者によるブレーキペダルの踏込操作の大きさを表すブレーキ操作量Bra、車両10に備えられたステアリングホイールの操舵角θsw及び操舵方向Dsw、ステアリングホイールが運転者によって握られている状態を示す信号であるステアリングオン信号SWon、運転者の状態を示す信号であるドライバ状態信号Drv、車両10の前後加速度Gx及び左右加速度Gy、車両10の鉛直軸まわりの回転角速度であるヨーレートRyaw、バッテリ54のバッテリ温度THbatやバッテリ充放電電流Ibatやバッテリ電圧Vbat、作動油OILの温度である作動油温THoil、車両周辺情報Iard、位置情報Ivp、通信信号Scom、ナビ情報Inavi、自動運転制御やクルーズ制御や自動駐車制御やレーンキープ制御等の運転支援制御における運転者による設定を示す信号である運転支援設定信号Sset、車両10に備えられたシフトレバーの操作ポジションPOSshなど)が、それぞれ供給される。
電子制御装置90からは、車両10に備えられた各装置(例えばエンジン制御装置50、インバータ52、油圧制御回路56、外部ネットワーク通信用アンテナ82、ホイールブレーキ装置86、操舵装置88、情報周知装置89など)に各種指令信号(例えばエンジン14を制御する為のエンジン制御指令信号Se、第1回転機MG1及び第2回転機MG2を各々制御する為の回転機制御指令信号Smg、係合装置CBの作動状態を制御する為の油圧制御指令信号Sat、通信信号Scom、ホイールブレーキによる制動トルクを制御する為のブレーキ制御指令信号Sbra、車輪(特には前輪)の操舵を制御する為の操舵制御指令信号Sste、運転者に警告や報知を行う為の情報周知制御指令信号Sinfなど)が、それぞれ出力される。
電子制御装置90は、複数種類の制御用ソフトウェア92を各々用いて車両10の複数種類の制御を行う。電子制御装置90は、例えば書き換え可能なROM等の第1記憶装置91を備えている。第1記憶装置91は、制御用ソフトウェア92を記憶する記憶装置である。制御用ソフトウェア92は、例えば車両10の制御手順が定められた複数種類の制御用プログラム92P、及び制御用プログラム92Pに従って車両10を制御するときに用いられる複数種類の制御用データ92Dを含んでいる。
車両10は、更に、送受信機100、ゲートウェイECU110、更新用制御装置120、遠隔操作受信部130等を備えている。
送受信機100は、車両10とは別に存在する、車両10とは別の車外装置であるサーバー200と通信する機器である。例えば、送受信機100は、車両10外部のネットワークに接続された無線装置との間での無線通信R1を介してネットワークと接続されており、車両10外部のネットワークに接続されたサーバー200と無線通信R1を介して各種信号を送受信する。
サーバー200は、車両10外部のネットワークに接続されたシステムである。サーバー200は、アップロードされた、新ソフトウェア202を記憶している。サーバー200は、必要に応じて新ソフトウェア202を車両10に送信する。サーバー200は、新ソフトウェア202を配信するソフト配信センターとして機能する。新ソフトウェア202は、制御用ソフトウェア92を更新対象とするソフトウェアである。新ソフトウェア202は、現在の制御用ソフトウェア92を新ソフトウェア202を用いて書き換えた後の制御用ソフトウェア92すなわち更新後の制御用ソフトウェア92となるものである。新ソフトウェア202は、例えば各々対応する制御用プログラム92Pを更新対象とする新プログラム202P、及び各々対応する制御用データ92Dを更新対象とする新データ202Dを含んでいる。新プログラム202Pは、現在の制御用プログラム92Pを新プログラム202Pを用いて書き換えた後の制御用プログラム92Pすなわち更新後の制御用プログラム92Pとなるものである。新データ202Dは、現在の制御用データ92Dを新データ202Dを用いて書き換えた後の制御用データ92Dすなわち更新後の制御用データ92Dとなるものである。本実施例では、特に区別しない場合には、単に制御用ソフトウェア92との表現は現在の制御用ソフトウェア92を表している。
ゲートウェイECU110及び更新用制御装置120は、各々、電子制御装置90と同様のハード構成を備えており、例えば第1記憶装置91に記憶された制御用ソフトウェア92の書き替え用に設けられた中継装置である。
ゲートウェイECU110は、送受信機100と接続されている。ゲートウェイECU110は、制御用ソフトウェア92を更新する機能を実現する為に、取得手段すなわち取得部112を備えている。取得部112は、新ソフトウェア202をサーバー200から取得する。例えば、取得部112は、サーバー200から無線通信R1を介して送信される新ソフトウェア202を必要に応じて送受信機100を用いて受信することで、新ソフトウェア202を取得する。取得部112は、取得した新ソフトウェア202を更新用制御装置120に送信する。尚、車両10では、外部ネットワーク通信用アンテナ82を介してサーバー200との間で無線通信R1が行われても良い。
更新用制御装置120は、車両10において、無線通信R1を介した、制御用ソフトウェア92の書き込みや書き換えを統括する制御装置である。更新用制御装置120は、ゲートウェイECU110から送信された新ソフトウェア202を用いて制御用ソフトウェア92を書き換える。更新用制御装置120は、制御用ソフトウェア92を更新する機能を実現する為に、更新手段すなわち更新部122、及び書き換え可能なROM等の第2記憶装置124を備えている。
更新部122は、制御用ソフトウェア92を更新する必要がある新ソフトウェア202がサーバー200に存在するか否かを判定する。見方を換えれば、更新部122は、サーバー200から制御用ソフトウェア92を更新する必要がある新ソフトウェア202を配信する要求が有るか否かを判定する。
更新部122は、制御用ソフトウェア92を更新する必要がある新ソフトウェア202がサーバー200に存在すると判定した場合には、新ソフトウェア202をサーバー200から無線通信R1を介して受信するつまりダウンロードする指令をゲートウェイECU110へ出力する。更新部122は、ゲートウェイECU110がサーバー200から受信した新ソフトウェア202を受信後新ソフトウェア126として第2記憶装置124に記憶する。第2記憶装置124は、サーバー200から受信した新ソフトウェア202つまり受信後新ソフトウェア126を記憶する記憶装置である。受信後新ソフトウェア126は、第2記憶装置124に記憶された新プログラム202Pである受信後新プログラム126P、及び第2記憶装置124に記憶された新データ202Dである受信後新データ126Dを含んでいる。
更新部122は、受信後新ソフトウェア126を用いて更新対象の制御用ソフトウェア92の書き換えを実施する、すなわち制御用ソフトウェア92を新ソフトウェア202に更新する、制御用ソフトウェア92の更新処理を行う。つまり、更新部122は、第2記憶装置124に記憶された新ソフトウェア202を第1記憶装置91に書き込むことで制御用ソフトウェア92の更新処理を行う。
遠隔操作受信部130は、車両10外部からの遠隔操作による遠隔指令信号を第2無線通信R2を介して遠隔操作端末210から受信する受信機器である。遠隔操作端末210は、例えば車両10の鍵である公知のスマートキー、専用の操作端末、遠隔操作可能なアプリケーションプログラムがインストールされたスマートフォンなどである。専用の操作端末は、例えば遠隔操作によってエンジン14を始動することが可能なエンジンスターター用のリモコンなどである。遠隔操作端末210は、例えば車両10の駐車時における運転者による乗車前の準備操作の為の端末である。電子制御装置90は、遠隔操作受信部130が受信した遠隔操作端末210からの遠隔指令信号に基づいて車両10の制御を行う。例えば、電子制御装置90は、遠隔指令信号に基づいて、車両10のドアの解錠、車両10の窓の開閉、車両10の室内を冷やす冷房の為のエンジン14の始動や窓の開閉、車両10の室内を暖める暖房の為のエンジン14の始動や窓の開閉などを行う。
電子制御装置90、ゲートウェイECU110、及び更新用制御装置120は、車両10の制御を行うと共に制御用ソフトウェア92の更新処理を行う車両用制御装置150である。
電子制御装置90は、車両10における各種制御を実現する為に、更に、AT変速制御手段すなわちAT変速制御部94、ハイブリッド制御手段すなわちハイブリッド制御部96、及び運転制御手段すなわち運転制御部98を備えている。
AT変速制御部94は、予め実験的に或いは設計的に求められて記憶された関係すなわち予め定められた関係である、不図示のATギヤ段変速マップを用いて有段変速部20の変速判断を行い、必要に応じて有段変速部20の変速制御を実行する為の油圧制御指令信号Satを油圧制御回路56へ出力する。ATギヤ段変速マップは、例えば車速V及び要求駆動力Frdemを変数とする二次元座標上に、有段変速部20の変速が判断される為の予め定められた複数種類の変速線を有する所定の関係である。
ハイブリッド制御部96は、エンジン14の作動を制御するエンジン制御手段すなわちエンジン制御部としての機能と、インバータ52を介して第1回転機MG1及び第2回転機MG2の作動を制御する回転機制御手段すなわち回転機制御部としての機能と、を含んでおり、それらの制御機能によりエンジン14、第1回転機MG1、及び第2回転機MG2によるハイブリッド駆動制御等を実行する。ハイブリッド制御部96は、予め定められた関係である例えば駆動要求量マップにアクセル開度θacc及び車速Vを適用することで駆動要求量としての駆動輪28における要求駆動力Frdem[N]を算出する。前記駆動要求量としては、要求駆動力Frdemの他に、駆動輪28における要求駆動トルクTrdem[Nm]、駆動輪28における要求駆動パワーPrdem[W]、出力軸22における要求AT出力トルク等を用いることもできる。ハイブリッド制御部96は、要求駆動トルクTrdemと車速Vとに基づく要求駆動パワーPrdemを実現するように、エンジン14を制御する指令信号であるエンジン制御指令信号Seと、第1回転機MG1及び第2回転機MG2を制御する指令信号である回転機制御指令信号Smgと、を出力する。
ハイブリッド制御部96は、走行モードとして、モータ走行(=EV走行)モード又はハイブリッド走行(=HV走行)モードを走行状態に応じて選択的に成立させる。EV走行モードは、エンジン14の運転を停止した状態で第2回転機MG2を駆動力源として走行するEV走行、つまり第2回転機MG2からの駆動力のみを用いて走行するEV走行が可能な走行モードである。HV走行モードは、少なくともエンジン14を駆動力源として走行するHV走行、つまりエンジン14からの駆動力を少なくとも用いて走行するエンジン走行が可能な走行モードである。例えば、ハイブリッド制御部96は、予め定められた関係である走行モード切替マップを用いて、要求駆動パワーPrdemが比較的小さなEV走行領域にある場合には、EV走行モードを成立させる一方で、要求駆動パワーPrdemが比較的大きなHV走行領域にある場合には、HV走行モードを成立させる。ハイブリッド制御部96は、要求駆動パワーPrdemがEV走行領域にあるときであっても、エンジン14を強制的に始動してバッテリ54を充電する必要がある場合やエンジン14の暖機が必要な場合などには、HV走行モードを成立させる。
運転制御部98は、車両10の運転制御として、運転者の運転操作に基づいて走行する手動運転制御と、運転者の運転操作に因らず車両10を運転する運転支援制御と、を行うことが可能である。前記手動運転制御は、アクセル操作、ブレーキ操作、操舵操作などの運転者の運転操作による手動運転にて走行する運転制御である。前記運転支援制御は、例えば運転操作を自動的に支援する運転支援にて走行する運転制御である。その運転支援は、運転者の運転操作(意思)に因らず、各種センサからの信号や情報等に基づく電子制御装置90による制御により加減速、制動などを自動的に行うことによって車両10の走行を行う運転方法である。前記運転支援制御は、例えば運転者により入力された目的地や地図情報などに基づいて自動的に目標走行状態を設定し、その目標走行状態に基づいて加減速、制動、操舵などを自動的に行う自動運転にて走行する自動運転制御などである。尚、運転支援制御には、所定の駐車位置に車両10を自動的に駐車する自動駐車を行う公知の自動駐車制御、操舵操作などの一部の運転操作を運転者が行い、加減速、制動などを自動的に行うようなクルーズ制御を含めても良い。又、運転支援制御には、公知のレーンキープ制御や公知の自動ブレーキ制御などの先進安全を行う先進安全制御を含めても良い。運転制御部98は、運転者によって運転支援設定スイッチ群84における例えば自動運転選択スイッチが操作されて自動運転が選択されている場合には、自動運転モードを成立させて自動運転制御を実行する。
ここで、制御用プログラム92Pは、例えばハイブリッド制御部96によるエンジン14の制御に用いられるエンジン用プログラム92Peg、ハイブリッド制御部96による第1回転機MG1の制御に用いられるMG1用プログラム92Pm1、ハイブリッド制御部96による第2回転機MG2の制御に用いられるMG2用プログラム92Pm2、AT変速制御部94による有段変速部20の制御に用いられる変速機用プログラム92Pat、運転制御部98による自動運転制御に用いられる自動運転用プログラム92Pad、運転制御部98による先進安全制御に用いられる先進安全用プログラム92Pasなどを含んでいる。
制御用データ92Dは、例えばATギヤ段変速マップにおける複数種類の変速線SH、走行モード切替マップにおける駆動力源切替線CPなどを含んでいる。
ところで、新ソフトウェア202つまり受信後新ソフトウェア126を用いて、制御用ソフトウェア92の更新処理を行う場合、更新対象の制御用ソフトウェア92を用いた制御処理の実行中であると車両10の現在の制御動作に支障が生じる可能性がある。これに対して、更新対象の制御用ソフトウェア92を用いた車両10の制御が実行されていないときに、更新対象の制御用ソフトウェア92の更新処理を行うことが考えられる。これによれば、例えば車両停止中だけでなく、車両走行中にも制御用ソフトウェア92の更新処理を実行することができる。しかしながら、更新対象の制御用ソフトウェア92を用いた車両10の制御が実行されている場合には、車両停止中であっても、制御用ソフトウェア92の更新処理を行うことができない。制御用ソフトウェア92の更新機会を増加することが望まれる。
更新部122は、制御用ソフトウェア92を取得済みの新ソフトウェア202に更新する前に、新ソフトウェア202が車両10において作動中の制御である車両10における現制御に用いられるか否かを判断し、新ソフトウェア202が現制御に用いられないと判断した場合には、制御用ソフトウェア92の更新を実行する。現制御は、車両10において実際に作動している車両10における現在の制御である。一方で、更新部122は、新ソフトウェア202が車両10における現制御に用いられると判断した場合には、現制御を新ソフトウェア202が用いられることのない、現制御とは別の制御である別制御に切り替えた後に、制御用ソフトウェア92の更新を実行する。
具体的には、更新部122は、制御用ソフトウェア92を更新対象とする新ソフトウェア202が有るか否か、つまり制御用ソフトウェア92の更新が必要となる受信後新ソフトウェア126が第2記憶装置124に記憶されているか否かを判定する。
更新部122は、制御用ソフトウェア92を更新対象とする新ソフトウェア202が有ると判定した場合には、車両10の使用状態を検出する。車両10の使用状態は、例えば車両10の駐車時における車両10外部からの遠隔操作による車両状態である。車両10外部からの遠隔操作による車両状態は、例えば車両10のドアの解錠、車両10の窓の開閉、車両10の室内を冷やす冷房つまりエンジン14の始動や窓の開閉を伴う室内冷却、及び車両10の室内を暖める暖房つまりエンジン14の始動や窓の開閉を伴う室内暖気のうちの少なくとも一つが実行された車両状態を含んでいる。又は、車両10の使用状態は、例えば車両10が走行している車両状態である。車両10が走行している車両状態は、運転者の操作に因らず車両10を駐車させる自動駐車が行われている車両状態である。又、車両10が走行している車両状態は、EV走行している車両状態、HV走行している車両状態を含んでいる。
更新部122は、制御用ソフトウェア92の更新が可能であるか否かを判定する。更新部122は、新ソフトウェア202が車両10における現制御に用いられないと判断した場合には、制御用ソフトウェア92の更新が可能であると判定する。但し、更新部122は、新ソフトウェア202が現制御に用いられないと判断したときであっても、車両10の使用状態が継続される継続時間として予め定められた判定時間TMjが制御用ソフトウェア92の更新に必要な時間よりも短い場合には、制御用ソフトウェア92の更新が可能でないと判定し、制御用ソフトウェア92の更新を保留するようにしても良い。この場合、更新部122は、新ソフトウェア202が現制御に用いられないと判断したときに、制御用ソフトウェア92の更新に必要な時間が判定時間TMj以下である場合には、制御用ソフトウェア92の更新が可能であると判定する。判定時間TMjについては後述する。
更新部122は、新ソフトウェア202が車両10における現制御に用いられると判断した場合には、現制御を新ソフトウェア202が用いられることのない別制御に切り替えることができるか否かを判断する。更新部122は、現制御を別制御に切り替えることができると判断した場合には、制御用ソフトウェア92の更新が可能であると判定する。
一方で、更新部122は、新ソフトウェア202が車両10における現制御に用いられると判断したときに、現制御を新ソフトウェア202が用いられることのない別制御に切り替えることができないと判断した場合には、制御用ソフトウェア92の更新が可能でないと判定し、制御用ソフトウェア92の更新を保留する。
更新部122は、車両10における現制御からの切替え先の制御が有るか否か、又は、現制御の切替えが可能であるか否か、又は、現制御からの切替え先の制御である、新ソフトウェア202が用いられることのない別制御の継続可能な時間が制御用ソフトウェア92の更新に必要な時間以上であるか否か、を判断することで、現制御を別制御に切り替えることができるか否かを判断する。
制御用ソフトウェア92の更新が可能であると判定される場面としては、新ソフトウェア202が車両10における現制御に用いられない場面と、新ソフトウェア202が現制御に用いられるものの現制御を新ソフトウェア202が用いられることのない別制御に切り替えることができる場面と、が有る。その為、更新部122は、制御用ソフトウェア92の更新が可能であると判定した場合には、現制御を別制御に切り替える必要があるか否かを判定する。更新部122は、現制御を別制御に切り替える必要がないと判定した場合には、制御用ソフトウェア92の更新を実行する。一方で、更新部122は、現制御を別制御に切り替える必要があると判定した場合には、現制御を別制御に切り替え、その後、制御用ソフトウェア92の更新を実行する。このように、更新部122は、新ソフトウェア202が現制御に用いられると判断したときに、現制御を別制御に切り替えることができると判断した場合は、現制御を別制御に切り替えた後に、制御用ソフトウェア92の更新を実行する。
図3は、制御用ソフトウェア92の更新が可能となる場面の一例を説明する図である。図3において、「新プログラムの制御対象」は、新ソフトウェア202に含まれる新プログラム202Pが更新後の制御用プログラム92Pとされたときに用いられる制御対象を示している。見方を換えれば、「新プログラムの制御対象」は、何れの制御用の新プログラム202Pであるかを示している。つまり、「新プログラムの制御対象」は、新プログラム202Pが用いられる車両10における制御対象を示している。「車両状態」は、車両10の使用状態を示している。「車両状態変更後(更新中)」は、制御用プログラム92Pの更新を可能とする為に更新中に一時的に変更された後の車両10の使用状態を示している。尚、「車両状態変更後(更新中)」の「変更無し」は、車両10における現制御を新プログラム202Pが用いられることのない別制御に切り替えることなく、制御用プログラム92Pの更新が可能であることを示している。新プログラム202Pの制御対象が有段変速部20(図中「変速機」参照)、自動運転制御(図中「自動運転」参照)、先進安全制御(図中「先進安全」参照)である場合、車両状態が車両停止中の作動であれば、例えば車両状態が遠隔操作によるドアの解錠、遠隔操作による窓の開閉、遠隔操作によるエンジン14の始動や窓の開閉を伴う室内冷却、及び遠隔操作によるエンジン14の始動や窓の開閉を伴う室内暖気であれば、車両状態を変更することなく制御用プログラム92Pの更新が可能である。新プログラム202Pの制御対象がエンジン14(図中「エンジン」参照)である場合、エンジン14が作動していない車両状態であれば、例えば車両状態が遠隔操作によるドアの解錠、遠隔操作による窓の開閉、EVモードでの自動駐車であれば、車両状態を変更することなく制御用プログラム92Pの更新が可能である。新プログラム202Pの制御対象がエンジン14である場合、エンジン14が作動している車両状態であれば、エンジン14が作動しない車両状態に変更することで、例えばHVモードでの自動駐車であれば、エンジン14の作動を停止し、EVモードでの自動駐車に変更することで、制御用プログラム92Pの更新が可能である。但し、バッテリ54が充電不足である為にエンジン14の作動を停止できないとき、バッテリ54の充電量が少ない為にEVモードの継続可能な時間が制御用プログラム92Pの更新に必要な時間未満であるときなどの場合は、エンジン14が作動しない車両状態に変更することができないので、制御用プログラム92Pの更新を保留する。
図3には示していないが、例えば新プログラム202Pの制御対象が第2回転機MG2である場合、EVモードでのEV走行中であれば、HVモードへ切り替えてエンジン14を始動し、第2回転機MG2によるアシストを伴わないエンジン14のみを駆動力源として走行するHV走行に変更することで、制御用プログラム92Pの更新が可能である。尚、この場合、バッテリ54が充電されることになるので、例えばバッテリ54の充電量によってHV走行への変更の可否が判断される。
又、図3には示していないが、例えば新プログラム202Pの制御対象がエンジン14である場合、HVモードでのHV走行中であれば、EVモードへ切り替えてエンジン14の作動を停止し、EV走行に変更することで、制御用プログラム92Pの更新が可能である。尚、この場合、バッテリ54が放電されることになるので、例えばバッテリ54の充電量によってEV走行への変更の可否が判断される。或いは、要求駆動力Frdemに対する第2回転機MG2による駆動力の乖離が大きくなるときには、EV走行への変更ができないと判断して制御用プログラム92Pの更新を保留しても良い。EV走行に変更することで制御用プログラム92Pの更新を可能にする態様は、例えば大きな容量のバッテリが搭載されている、充電スタンドや家庭用電源などの外部電源からバッテリへの充電が可能な所謂プラグインハイブリッド車両に有用である。
又、図3には示していないが、例えば新プログラム202Pの制御対象が自動運転制御やクルーズ制御である場合、手動運転制御に変更することで、制御用プログラム92Pの更新が可能である。尚、この場合、手動運転制御に変更する許可を運転者に対して要求し、運転者が変更を許可したか否かによって手動運転制御への変更の可否が判断される。
又、図3には示していないが、例えば新ソフトウェア202に含まれる新データ202Dが変速線SH、駆動力源切替線CPなどの制御用データ92Dを更新対象とする場合、例えば車両状態が遠隔操作によるドアの解錠などの車両停止中の作動であれば、車両状態を変更することなく制御用データ92Dの更新が可能である。
このように、更新部122は、車両10の使用状態と新ソフトウェア202が用いられる車両10における制御対象とが関連しているか否かを判断することで、新ソフトウェア202が車両10における現制御に用いられるか否かを判断する。又、更新部122は、エンジン14と第2回転機MG2とを含む駆動力源の作動状態を切り替えることで、現制御を新ソフトウェア202が用いられることのない別制御に切り替える。
図4は、新ソフトウェア202が車両10における現制御に用いられないと判断された場合に、制御用ソフトウェア92の更新可否判断に用いられる判定時間TMjの一例を説明する図である。図4において、「◆」、「■」、「○」は、各々、該当する車両状態が発生した日時における継続時間を示す点である。「◆」は、運転者によって遠隔操作による室内暖気が為された時点から、運転者が車両10に乗車した時点又は運転者によって車両10がイグニッションオンとされた時点までの継続時間を示す点である。「■」は、自動駐車が開始された時点から、運転者によるシフトレバー操作が為された時点又は運転者によって車両10がイグニッションオフとされた時点までの継続時間を示す点である。「○」は、運転者によって遠隔操作による窓の開閉が為された時点から、運転者が車両10に乗車した時点又は運転者によって車両10がイグニッションオンとされた時点までの継続時間を示す点である。車両状態によってその車両状態が継続される時間が異なる為、車両状態毎に継続時間を検出し、各々の判定時間TMjを設定する。例えば、学習制御により、車両状態の各々における複数の継続時間のうちの最も短い継続時間を判定時間TMjとして設定する(各破線参照)。遠隔操作によるエンジン14の始動は、冬期では室内暖気となるが、夏期では室内冷却となる。その為、各車両状態における判定時間TMjは、同じ車両状態となる特定の期間で検出した継続時間を用いて学習制御により設定する。
このように、更新部122は、例えば季節により区分された予め定められた所定期間において複数回発生した車両10の同一の使用状態の各継続時間に基づいて判定時間TMjを学習制御によって算出する。
図5は、車両用制御装置150の制御作動の要部を説明するフローチャートであって、制御用ソフトウェア92の更新機会を増加する為の制御作動を説明するフローチャートであり、例えば新ソフトウェア202のダウンロード時、制御用ソフトウェア92の更新実行時、イグニッションオン時、車両走行時、又は遠隔操作の開始時などに繰り返し実行される。
図5において、フローチャートの各ステップは更新部122の機能に対応している。ステップ(以下、ステップを省略する)S10において、制御用ソフトウェア92を更新対象とする新ソフトウェア202が有るか否かが判定される。このS10の判断が否定される場合は、本ルーチンが終了させられる。このS10の判断が肯定される場合はS20において、車両10の使用状態が検出される。次いで、S30において、車両10の使用状態に基づいて制御用ソフトウェア92の更新が可能であるか否かが判定される。このS30の判断が否定される場合は、本ルーチンが終了させられる。このS30の判断が肯定される場合はS40において、制御用ソフトウェア92の更新の為に車両10における現制御を新ソフトウェア202が用いられることのない別制御に切り替える必要があるか否かが判定される。このS40の判断が肯定される場合はS50において、現制御が別制御に切り替えられる。上記S40の判断が否定される場合は、又は、上記S50に次いで、S60において、制御用ソフトウェア92の更新が実行される。
上述のように、本実施例によれば、制御用ソフトウェア92が取得済みの新ソフトウェア202に更新される前に、新ソフトウェア202が車両10における現制御に用いられるか否かが判断され、新ソフトウェア202が現制御に用いられないと判断された場合には、制御用ソフトウェア92の更新が実行されるので、制御用ソフトウェア92の更新処理を行う際に車両10の制御動作に支障が生じるのを防止することができる。又、新ソフトウェア202が現制御に用いられると判断された場合には、現制御が新ソフトウェア202が用いられることのない別制御に切り替えられた後に、制御用ソフトウェア92の更新が実行されるので、新ソフトウェア202が現制御に用いられると判断された場合であっても、車両10の制御動作に支障が生じるのを抑制しつつ制御用ソフトウェア92の更新処理を行うことができる。よって、制御用ソフトウェア92の更新機会を増加することができる。
また、本実施例によれば、車両10の使用状態と新ソフトウェア202が用いられる車両10における制御対象とが関連しているか否かが判断されることで、新ソフトウェア202が車両10における現制御に用いられるか否かが判断されるので、現制御や変更後の制御において制御用ソフトウェア92の更新の可否を適切に判断することができる。
また、本実施例によれば、車両10の使用状態は、車両10の駐車時における車両10外部からの遠隔操作による車両状態であるので、遠隔操作が為されたことを起点とする制御用ソフトウェア92の更新の可否を適切に判断することができる。
また、本実施例によれば、遠隔操作による車両状態は、車両10のドアの解錠、車両10の窓の開閉、車両10の室内を冷やす冷房、及び車両10の室内を暖める暖房のうちの少なくとも一つが実行された車両状態を含んでいるので、乗車前の準備操作を起点とする制御用ソフトウェア92の更新の可否を適切に判断することができる。
また、本実施例によれば、車両10の使用状態は、車両10が走行している車両状態であるので、車両走行中における制御用ソフトウェア92の更新の可否を適切に判断することができる。
また、本実施例によれば、車両10が走行している車両状態は、運転者の操作に因らず車両10を駐車させる自動駐車が行われている車両状態であるので、自動駐車の実行中における制御用ソフトウェア92の更新の可否を適切に判断することができる。
また、本実施例によれば、新ソフトウェア202が車両10における現制御に用いられないと判断されたときであっても、判定時間TMjが制御用ソフトウェア92の更新に必要な時間よりも短い場合には、制御用ソフトウェア92の更新が保留させられるので、制御用ソフトウェア92の更新の実行中に現制御が新ソフトウェア202が用いられる制御へ切り替えられてしまう可能性がある場合は制御用ソフトウェア92の更新が実行されない。これにより、制御用ソフトウェア92の更新処理を実行することによる制御動作の支障の発生を未然に防止することができる。
また、本実施例によれば、所定期間において複数回発生した車両10の同一の使用状態の各継続時間に基づいて判定時間TMjが学習制御によって算出されるので、実際の車両10の使用状態に応じた判定時間TMjによって制御用ソフトウェア92の更新の可否を適切に判断することができる。
また、本実施例によれば、エンジン14と第2回転機MG2とを含む駆動力源の作動状態が切り替えられることで、車両10における現制御が新ソフトウェア202が用いられることのない別制御に切り替えられるので、駆動力源の制御に用いられる制御用ソフトウェア92の更新機会を増加することができる。
また、本実施例によれば、新ソフトウェア202が車両10における現制御に用いられると判断された場合には、現制御を新ソフトウェア202が用いられることのない別制御に切り替えることができるか否かが判断され、現制御を別制御に切り替えることができると判断された場合は、現制御が別制御に切り替えられた後に、制御用ソフトウェア92の更新が実行されるので、現制御を切り替えることによる制御動作の支障の発生を抑制しつつ制御用ソフトウェア92の更新処理を行うことができる。又、現制御を別制御に切り替えることができないと判断された場合は、制御用ソフトウェア92の更新が保留させられるので、現制御を切り替えることによる制御動作の支障の発生を未然に防止することができる。
また、本実施例によれば、車両10における現制御からの切替え先の制御が有るか否か、又は、現制御の切替えが可能であるか否か、又は、現制御からの切替え先の制御である、新ソフトウェア202が用いられることのない別制御の継続可能な時間が制御用ソフトウェア92の更新に必要な時間以上であるか否か、が判断されることで、現制御を別制御に切り替えることができるか否かが判断されるので、制御用ソフトウェア92の更新の可否を適切に判断することができる。
また、本実施例によれば、新ソフトウェア202がサーバー200から無線通信R1を介して受信されることで取得されるので、制御用ソフトウェア92の更新機会を一層増加することができる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
例えば、前述の実施例において、第2記憶装置124に記憶された受信後新ソフトウェア126が複数種類あっても良い。この場合、例えば受信後新ソフトウェア126の各々について図5のフローチャートが実行される。又は、この場合、例えば複数種類の受信後新ソフトウェア126の中から、車両10の使用状態に基づいて制御用ソフトウェア92の更新が可能な受信後新ソフトウェア126が選択され、制御用ソフトウェア92の更新が実行される。
また、前述の実施例では、第1記憶装置91は電子制御装置90に備えられ、取得部112はゲートウェイECU110に備えられ、更新部122は更新用制御装置120に備えられていたが、この態様に限らない。例えば、更新部122の機能の全部又は一部は、電子制御装置90に備えられていても良いし、又は、取得部112の機能の全部又は一部は、更新用制御装置120に備えられていても良いし、更新部122の機能の全部又は一部は、ゲートウェイECU110に備えられていても良い。又は、例えば、電子制御装置90、ゲートウェイECU110、及び更新用制御装置120は、一体の制御装置であっても良いし、又は、ゲートウェイECU110及び更新用制御装置120は、一体の制御装置であっても良い。要は、第1記憶装置91、取得部112、更新部122などの各機能は、車両用制御装置150に備えられていれば良い。
また、前述の実施例では、本発明が適用される車両として、無段変速部18及び有段変速部20を直列に備える車両10を例示したが、車両10に限らず、制御用ソフトウェアの更新処理を行う車両であれば、本発明を適用することができる。例えば、エンジンと回転機とを駆動力源として備えた、パラレル式のハイブリッド車両では、回転機によるアシストを伴わないエンジンのみを駆動力源として走行するHV走行を行っても、回転機を空転状態とすればバッテリへの充電が生じないので、新プログラムの制御対象が回転機である場合、EVモードでのEV走行中であれば、HVモードへ切り替えてエンジン14を始動し、回転機によるアシストを伴わないエンジンのみを駆動力源として走行するHV走行に変更することで、制御用プログラムの更新を可能とする態様が有用である。
尚、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:車両
14:エンジン
91:第1記憶装置(記憶装置)
92:制御用ソフトウェア
112:取得部
122:更新部
150:車両用制御装置
200:サーバー(車外装置)
202:新ソフトウェア
MG2:第2回転機(回転機)
14:エンジン
91:第1記憶装置(記憶装置)
92:制御用ソフトウェア
112:取得部
122:更新部
150:車両用制御装置
200:サーバー(車外装置)
202:新ソフトウェア
MG2:第2回転機(回転機)
Claims (12)
- 複数種類の制御用ソフトウェアを各々用いて車両の複数種類の制御を行う車両用制御装置であって、
前記制御用ソフトウェアを記憶する記憶装置と、
前記制御用ソフトウェアを更新対象とする新ソフトウェアを前記車両とは別の車外装置から取得する取得部と、
前記制御用ソフトウェアを前記新ソフトウェアに更新する更新部と、
を含んでおり、
前記更新部は、前記制御用ソフトウェアを取得済みの前記新ソフトウェアに更新する前に、前記新ソフトウェアが前記車両において作動中の制御である現制御に用いられるか否かを判断し、前記新ソフトウェアが前記現制御に用いられないと判断した場合には、前記制御用ソフトウェアの更新を実行する一方で、前記新ソフトウェアが前記現制御に用いられると判断した場合には、前記現制御を前記新ソフトウェアが用いられることのない、前記現制御とは別の制御である別制御に切り替えた後に、前記制御用ソフトウェアの更新を実行することを特徴とする車両用制御装置。 - 前記更新部は、前記車両の使用状態と前記新ソフトウェアが用いられる前記車両における制御対象とが関連しているか否かを判断することで、前記新ソフトウェアが前記現制御に用いられるか否かを判断することを特徴とする請求項1に記載の車両用制御装置。
- 前記車両の使用状態は、前記車両の駐車時における車両外部からの遠隔操作による車両状態であることを特徴とする請求項2に記載の車両用制御装置。
- 前記遠隔操作による車両状態は、前記車両のドアの解錠、前記車両の窓の開閉、前記車両の室内を冷やす冷房、及び前記車両の室内を暖める暖房のうちの少なくとも一つが実行された車両状態を含んでいることを特徴とする請求項3に記載の車両用制御装置。
- 前記車両の使用状態は、前記車両が走行している車両状態であることを特徴とする請求項2から4の何れか1項に記載の車両用制御装置。
- 前記車両が走行している車両状態は、運転者の操作に因らず前記車両を駐車させる自動駐車が行われている車両状態であることを特徴とする請求項5に記載の車両用制御装置。
- 前記更新部は、前記新ソフトウェアが前記現制御に用いられないと判断したときであっても、前記車両の使用状態が継続される継続時間として予め定められた判定時間が前記制御用ソフトウェアの更新に必要な時間よりも短い場合には、前記制御用ソフトウェアの更新を保留することを特徴とする請求項4又は6に記載の車両用制御装置。
- 前記更新部は、所定期間において複数回発生した前記車両の同一の使用状態の各継続時間に基づいて前記判定時間を学習制御によって算出することを特徴とする請求項7に記載の車両用制御装置。
- 前記更新部は、前記車両に備えられた、エンジンと回転機とを含む駆動力源の作動状態を切り替えることで、前記現制御を前記新ソフトウェアが用いられることのない前記別制御に切り替えることを特徴とする請求項1から8の何れか1項に記載の車両用制御装置。
- 前記更新部は、前記新ソフトウェアが前記現制御に用いられると判断した場合には、前記現制御を前記新ソフトウェアが用いられることのない前記別制御に切り替えることができるか否かを判断し、前記現制御を前記別制御に切り替えることができると判断した場合は、前記現制御を前記別制御に切り替えた後に、前記制御用ソフトウェアの更新を実行する一方で、前記現制御を前記別制御に切り替えることができないと判断した場合は、前記制御用ソフトウェアの更新を保留することを特徴とする請求項1から9の何れか1項に記載の車両用制御装置。
- 前記更新部は、前記現制御からの切替え先の制御が有るか否か、又は、前記現制御の切替えが可能であるか否か、又は、前記現制御からの切替え先の制御である、前記新ソフトウェアが用いられることのない前記別制御の継続可能な時間が前記制御用ソフトウェアの更新に必要な時間以上であるか否か、を判断することで、前記現制御を前記別制御に切り替えることができるか否かを判断することを特徴とする請求項10に記載の車両用制御装置。
- 前記取得部は、前記新ソフトウェアを前記車外装置から無線通信を介して受信することで、前記新ソフトウェアを取得することを特徴とする請求項1から11の何れか1項に記載の車両用制御装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2022145929A (ja) * | 2020-03-30 | 2022-10-04 | 株式会社藤商事 | 遊技機 |
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WO2024095935A1 (ja) * | 2022-10-31 | 2024-05-10 | 株式会社デンソー | 制御装置、制御方法、及び制御プログラム |
-
2021
- 2021-02-22 JP JP2021026696A patent/JP2022128263A/ja active Pending
Cited By (6)
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