JP2022127565A - 水回り機器 - Google Patents

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Ryota Nishie
祐紀 吾郷
Yuki Ago
泰宏 松田
Yasuhiro Matsuda
まどか 東田
Madoka Higashida
一樹 辛嶋
Kazuki Karashima
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Abstract

【課題】安全性を向上可能な水回り機器を提供することを目的とする。【解決手段】第1機能部を含む1以上の機能部と、前記第1機能部に流れる第1閾値を超える過電流を検知する第1過電流保護部を有し、前記第1過電流保護部によって前記過電流を検知したときに前記1以上の機能部の少なくとも一部の駆動を停止させる制御回路部と、を備え、前記第1過電流保護部は、前記第1機能部の動作状態において前記第1閾値を第1値とする動作モードと、前記第1機能部の待機状態において前記第1閾値を前記第1値よりも小さい第2値とする待機モードと、を有することを特徴とする水回り機器が提供される。【選択図】図3

Description

本発明の態様は、一般的に、水回り機器に関する。
衛生洗浄装置などの水回り機器においては、負荷(モータやヒータ等)やその駆動素子(負荷への通電をオンオフする通電制御素子)の短絡故障などによる異常状態に備えて、機器の電源部分に漏電ブレーカを設けておく構成が知られている。漏電ブレーカは、当該機器内において予め定められた電流値以上の大きな電流が流れた場合に作動する。
電気機器においては、短絡故障によってブレーカが落ちない程度に負荷に過電流が流れ、過熱などの危険性があることが知られている(特許文献1)。これに対して、過電流保護機能を設けることが考えられる。例えば、特許文献1では、通電制御素子をオフとした状態において負荷への通電を検知する通電検知器が通電を検知するときには、漏電ブレーカを通電遮断作動させている。
従来の過電流保護機能においては、通常動作時に誤って過電流保護機能が動作してしまわないように、過電流を検知する閾値をある程度大きく設定することが考えられる。ただし、閾値が大きいと、過電流保護機能が働かない範囲の比較的大きな電流が流れ続ける可能性がある。
特開平6-17475号公報
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、安全性を向上可能な水回り機器を提供することを目的とする。
第1の発明は、第1機能部を含む1以上の機能部と、前記第1機能部に流れる第1閾値を超える過電流を検知する第1過電流保護部を有し、前記第1過電流保護部によって前記過電流を検知したときに前記1以上の機能部の少なくとも一部の駆動を停止させる制御回路部と、を備え、前記第1過電流保護部は、前記第1機能部の動作状態において前記第1閾値を第1値とする動作モードと、前記第1機能部の待機状態において前記第1閾値を前記第1値よりも小さい第2値とする待機モードと、を有することを特徴とする水回り機器である。
この水回り機器によれば、第1機能部の待機状態において、過電流の閾値を第1値から第2値に適宜下げることで、比較的大きな電流が第1機能部に流れることを防ぐことができる。これにより、安全性を向上させることができる。例えば、第2値よりも大きく第1値よりも小さい電流が長時間にわたって第1機能部に流れることを防ぐことができ、発熱を抑制することができる。例えば、放熱部材を設けずに発熱を抑制することができるため、装置の大型化を抑制することができる。つまり、安全性とデザイン性の両立を実現することができる。
第2の発明は、第1の発明において、使用者を検知する人体検知手段をさらに備え、前記第1過電流保護部は、前記人体検知手段が人体を検知していない状態において、前記待機モードへ移行することを特徴とする水回り機器である。
この水回り機器によれば、使用者が検知されない状態において、過電流の閾値を第1値から第2値に下げることで、比較的大きな電流が第1機能部に流れることを防ぐことができる。これにより、安全性を向上させることができる。
第3の発明は、第2の発明において、便器に設けられる便座をさらに備え、前記人体検知手段は、前記使用者の前記便座への着座の有無を検知する着座検知センサを有し、前記第1過電流保護部は、前記着座検知センサが着座を検知していない状態において、前記待機モードへ移行することを特徴とする水回り機器である。
この水回り機器によれば、使用者が着座していない状態において、過電流の閾値を第1値から第2値に下げることで、比較的大きな電流が第1機能部に流れることを防ぐことができる。これにより、安全性を向上させることができる。
第4の発明は、第2または第3の発明において、前記待機モードは、前記人体検知手段が人体を検知していない状態となってから所定時間経過後から、次に前記人体検知手段が人体を検知するまで継続することを特徴とする水回り機器である。
この水回り機器によれば、人体検知手段が人体を検知していない状態において、過電流の閾値が第1値から第2値に下げられた状態を継続することができる。これにより、比較的大きな電流が第1機能部に長時間流れ続けることをより防ぐことができる。
第5の発明は、第1~第4のいずれか1つの発明において、前記1以上の機能部は、第2機能部をさらに含み、前記第1機能部は、使用者の局部に向けて水を吐出するノズルであり、前記第2機能部は、前記ノズルへ供給する水の流量を調節する流量調整部であり、前記制御回路部は、前記ノズルの進退を制御するノズル駆動部と、前記流量調整部の駆動を制御する流量調整駆動部と、前記流量調整部に流れる第2閾値を超える過電流を検知する第2過電流保護部と、を有し、前記2過電流保護部が過電流を検知したときに前記一以上の機能部の少なくとも一部の駆動を停止させ、前記第2過電流保護部は、前記流量調整部の動作状態において前記第2閾値を第3値とする動作モードと、前記流量調整部の待機状態において前記第2閾値を前記第3値よりも小さい第4値とする待機モードと、を有し、前記第1過電流保護部は、前記ノズル駆動部に設けられ、前記第2過電流保護部は、前記流量調整駆動部に設けられることを特徴とする水回り機器である。
この水回り機器によれば、複数の駆動部のそれぞれに、別々の過電流保護部が設けられている。これにより、それぞれの駆動部ごとに、適した過電流の閾値を設定することができる。したがって、駆動部ごとに発熱を防ぎつつ、通常動作時に誤って機能部が停止しないように過電流の閾値を最適化することができる。
第6の発明は、第5の発明において、前記制御回路部は、前記ノズル駆動部と、前記流量調整駆動部と、前記第1過電流保護部と、前記第2過電流保護部と、を集約した集積回路を有することを特徴とする水回り機器である。
この水回り機器によれば、集積回路に集積することで、製品の小型化を実現することができる。
第7の発明は、第1~第6のいずれか1つの発明において、前記第1過電流保護部は、スイッチと、前記第1機能部と接続された電流検出用素子と、を有し、前記電流検出用素子の電圧と基準電圧とを比較して前記過電流を検知し、前記スイッチの動作によって前記基準電圧を変化させることで、前記第1閾値を前記第1値または前記第2値に切り替えることを特徴とする水回り機器である。
この水回り機器によれば、第1過電流保護部は、スイッチを用いた簡易な構成で、動作モードと待機モードとを切り替えることができる。
本発明の態様によれば、安全性を向上可能な水回り機器が提供される。
実施形態に係るトイレ装置を例示する斜視図である。 実施形態に係る衛生洗浄装置の要部構成を表すブロック図である。 実施形態に係る衛生洗浄装置の要部構成を表すブロック図である。 図4(a)及び図4(b)は衛生洗浄装置の動作を説明するグラフ図である。 実施形態に係る衛生洗浄装置の一部を説明する回路図である。 過電流保護部を説明する回路図である。 実施形態に係る衛生洗浄装置の一部を説明する回路図である。 実施形態に係る衛生洗浄装置の一部を例示する回路図である。 実施形態に係る衛生洗浄装置の一部を説明する回路図である。 実施形態に係る衛生洗浄装置の一部を説明する回路図である。 図11(a)~図11(c)は、実施形態に係る衛生洗浄装置の動作を説明するグラフ図である。 実施形態に係る衛生洗浄装置の一部を説明する回路図である。 図13(a)及び図13(b)は、実施形態に係る衛生洗浄装置の動作を説明するグラフ図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
実施形態は、1以上の機能部と、駆動部(駆動素子)と、制御回路部と、を有する水回り機器に係る。機能部は、例えばモータ、ヒータ、電磁弁又は電解槽などの負荷を有する。駆動部は、当該機能部(負荷)への通電を制御する。制御回路部は、当該駆動部を制御することで機能部の動作を制御する。このような水回り機器としては、例えば、トイレ装置、自動水栓装置、小便器装置、手乾燥装置などが挙げられる。以下では、水回り機器がトイレ装置である場合を例に挙げて説明する。
図1は、実施形態に係るトイレ装置を例示する斜視図である。
図1に表したように、トイレ装置は、腰掛大便器(以下説明の便宜上、単に「便器」と称する)800と、その上に設置された衛生洗浄装置100と、を備える。衛生洗浄装置100は、ケーシング400と、便座200と、便蓋300と、を有する。便座200と便蓋300とは、ケーシング400に対して開閉自在にそれぞれ軸支されている。
ケーシング400の内部には、便座200に座った使用者の「おしり」などの局部の洗浄を実現する局部洗浄機能部などが内蔵されている。また、例えばケーシング400には、使用者の便座200への着座を検知する着座検知センサ404が設けられている。
着座検知センサ404が便座200に座った使用者を検知している場合において、使用者が例えばリモコンなどの操作部500(図2参照)を操作すると、局部洗浄ノズル(以下説明の便宜上、単に「ノズル」と称する)473を便器800のボウル801内に進出させたり、ボウル801内から後退させたりすることができる。なお、図1に表した衛生洗浄装置100では、ノズル473がボウル801内に進出した状態を表している。
ノズル473は、給水源から供給された水(洗浄水)を人体局部に向けて吐出し、人体局部の洗浄を行う。ノズル473の先端部には、ビデ洗浄吐水口474a及びおしり洗浄吐水口474bが設けられている。ノズル473は、その先端に設けられたビデ洗浄吐水口474aから水を噴射して、便座200に座った女性の女性局部を洗浄することができる。あるいは、ノズル473は、その先端に設けられたおしり洗浄吐水口474bから水を噴射して、便座200に座った使用者の「おしり」を洗浄することができる。なお、「水」という範囲には、冷水のみならず、加熱されたお湯も含む場合がある。
図2は、実施形態に係る衛生洗浄装置の要部構成を表すブロック図である。
図2では、水路系と電気系の要部構成を併せて表している。
図2に表したように、衛生洗浄装置100は、電源回路401と、制御回路部30と、複数の機能部40と、を有する。これらは、ケーシング400の内部に設けられる。
電源回路401は、コンセントプラグを介して、交流電源(例えばAC100V(実行値)の商用電源)と接続される。電源回路401は、交流電源から供給される交流電力を直流に変換し、制御回路部30の各部、及び各機能部40に供給する。電源回路401は、例えばAC/DCコンバータを含む。
例えば、電源回路401には、過負荷保護部が設けられる。過負荷保護部は、電源回路401から衛生洗浄装置内に供給される電流が所定値以上となると、電源回路401から衛生洗浄装置内への通電を遮断する。このような過負荷保護部には、公知の過電流保護回路(例えば漏電ブレーカ)の構成を適用することができる。
制御回路部30は、複数の機能部40を駆動し制御する回路である。後述する複数の駆動部50(図3参照)や制御部405等を便宜上まとめて、制御回路部30として表している。後述するように制御回路部30に含まれる駆動部等は、その少なくとも一部が集積され一体に設けられていてもよいし、その一部が物理的に分散された複数の別体の回路として設けられていてもよい。制御回路部30の一例については、図3等に関して後述する。
機能部40としては、例えば、電磁弁431、温水ユニット440、除菌水ユニット450、流量調整部471、ノズルユニット475、開閉機構420、脱臭ユニット480(脱臭機能部)、便座暖房ユニット482などが設けられる。
衛生洗浄装置100は、導水部20を有する。導水部20は、水道や貯水タンクなどの給水源10からノズル473に至る管路20a(給水流路)を有する。導水部20は、管路20aにより、給水源10から供給された水をノズル473に導く。管路20aは、例えば、電磁弁431、温水ユニット440、流量調整部471などの各部と、これらの各部を接続する複数の配管と、によって形成される。
給水源10の下流には、電磁弁431が設けられている。電磁弁431は、開閉可能な電磁バルブであり、ケーシング400の内部に設けられた制御回路部30(制御部405)からの指令に基づいて水の供給を制御する。換言すれば、電磁弁431は、管路20aを開閉する。電磁弁431を開状態にすることにより、給水源10から供給された水が、管路20aに流れる。
電磁弁431は、例えば、ソレノイド・バルブと称される電磁弁である。電磁弁431は、閉状態から開状態への切替え時(駆動時)には、ソレノイドコイルへの通電によって、プランジャを移動させて流路の開状態に切替える。ソレノイドコイルへの通電を止めると、開状態から閉状態(停止時)に切り替わる。
電磁弁431の下流には、温水ユニット440(加熱部)が設けられている。温水ユニット440は、温水ヒータを有し、温水ヒータへの通電によって給水源10から供給された水を加熱して例えば規定の温度まで昇温する。すなわち、温水ユニット440は、温水を生成する。
温水ユニット440は、例えばセラミックヒータなどを用いた瞬間加熱式(瞬間式)の熱交換器である。瞬間加熱式の熱交換器は、貯湯タンクを用いた貯湯加熱式の熱交換器と比較すると、短い時間で水を規定の温度まで昇温させることができる。なお、温水ユニット440は、瞬間加熱式の熱交換器には限定されず、貯湯加熱式の熱交換器であってもよい。また、加熱部は、熱交換器に限ることなく、例えば、マイクロ波加熱を利用するものなど、他の加熱方式を用いたものでもよい。
温水ユニット440は、制御回路部30と接続されている。制御部405は、例えば、使用者による操作部500の操作に応じて温水ユニット440を制御することにより、操作部500で設定された温度に水を昇温する。
温水ユニット440の下流には、除菌水ユニット450が設けられている。除菌水ユニット450は、例えば、電極を有する電解槽ユニットである。除菌水ユニット450は、一対の電極間に電圧をかけて電極間に流れる水道水を電気分解することにより、水道水から次亜塩素酸を含む液(除菌水)を生成する。除菌水ユニット450は、制御回路部30に接続されている。除菌水ユニット450は、制御部405による制御に基づいて、除菌水(機能水)の生成を行う。
除菌水ユニット450において生成される除菌水は、例えば、銀イオンや銅イオンなどの金属イオンを含む溶液であってもよい。あるいは、除菌水ユニット450において生成される除菌水は、電解塩素やオゾンなどを含む溶液であってもよい。除菌水ユニット450において生成される機能水は、酸性水やアルカリ水であってもよい。
除菌水ユニット450の下流には、流量調整部471(が設けられている。流量調整部471は、ノズル473へ供給する水の流量(水勢)を調整する。流量調整部471は、制御回路部30と接続されている。流量調整部471の動作は、制御部405によって制御される。例えば、流量調整部471は、調整弁と流量調整モータとを有する。流量調整部471は、制御部405からの指令に基づいて、流量調整モータによって調整弁を動かすことで、水路の幅を変化させて流量を調整する。流量調整モータには、例えばステッピングモータが用いられる。
流量調整部471の下流には、ノズルユニット475が設けられている。ノズルユニット475は、ノズルモータ476とノズル473とを有する。ノズルモータ476は、制御回路部30と接続されている。ノズル473は、ノズルモータ476からの駆動力を受け、便器800のボウル801内に進出したり、ボウル801内から後退したりする。つまり、ノズルモータ476は、制御部405からの指令に基づいてノズル473を進出及び後退させる。ノズルモータ476には、例えばステッピングモータが用いられる。ノズルユニット475は、ノズル473の外周表面(胴体)を洗浄するノズル洗浄部(図示を省略)を有していてもよい。
衛生洗浄装置100には、図示を省略した、調圧弁、逆止弁、バキュームブレーカ、圧力変調部、流路切替部、噴霧ノズルなどが適宜設けられてもよい。調圧弁及び逆止弁は、例えば、電磁弁431と温水ユニット440との間に設けられる。バキュームブレーカ及び圧力変調部は、例えば、除菌水ユニット450と流量調整部471との間に設けられる。圧力変調部は、管路20a内の水の圧力を変動させる。流路切替部は、例えば、流量調整部471とノズルユニット475との間に設けられる。流路切替部は、ノズル473への給水の開閉や切替を行う。流路切替部は、流量調整部ともに1つのユニットとして設けられてもよい。流路切替部は、例えば、ノズル473の各吐水口について、管路20aに連通させた状態と、管路20aに連通させない状態と、を切り替える。噴霧ノズルは、例えば、流路切替部472の下流に設けられる。噴霧ノズルは、洗浄水や機能水をミスト状にしてボウル801に噴霧する。
衛生洗浄装置100は、温度センサ492を有する。温度センサ492は、例えばサーミスタ(リミットサーミスタ)を有する。第2温度センサ492は、温水ユニット440の下流側に設けられ、ノズル473へ供給される水の温度を検知する。制御部405は、例えば、温度センサ492の測定結果に基づいて、下流側に供給される水の温度が所定温度以上であった場合、電磁弁431を駆動して下流側への給水を停止する。これにより、使用者の安全性をより向上させることができる。
図2に表したように、衛生洗浄装置100には、トイレ装置の使用者を検知する人体検知手段402が設けられている。この例では、人体検知手段402は、人体検知センサ403と、着座検知センサ404と、を有する。
人体検知センサ403は、図1に表したように、例えば、ケーシング400の上面に形成された凹設部409に埋め込まれるように設けられ、便座200から離れた位置にいる使用者(人体)を検知する。換言すれば、人体検知センサ403は、衛生洗浄装置100の近傍にいる使用者を検知する。また、便蓋300の後部には透過窓310が設けられている。そのため、便蓋300が閉じた状態において、人体検知センサ403は、透過窓310を介して使用者の存在を検知することができる。人体検知センサ403には、例えば、赤外線を用いた測距センサ、焦電センサ、マイクロ波センサなどが用いられる。但し、人体検知センサ403は、これらに限ることなく、便座200から離れた位置にいる使用者を検知可能な任意のセンサでよい。
着座検知センサ404は、使用者が便座200に着座する直前において便座200の上方に存在する人体や、便座200に着座した利用者を検知する。このような着座検知センサ404としては、例えば赤外線投受光式の測距センサを用いることができる。なお、着座検知センサ404は、例えばマイクロ波センサ、焦電センサなどを用いてもよい。また、着座検知センサ404は、例えば、便座200の動きを検知する機械式のスイッチ、光学センサ、又は磁気センサなどでもよいし、着座にともなう静電容量の変化を検知する静電容量センサなどでもよいし、着座にともなう圧力の変化を検知する圧電センサなどでもよい。
制御部405は、人体検知センサ403、着座検知センサ404、操作部500などからの信号に基づいて、電磁弁431、温水ユニット440、除菌水ユニット450、流量調整部471、ノズルモータ476、開閉機構420、脱臭ユニット480、便座暖房ユニット482などの動作を制御する。
開閉機構420は、便座200及び/または便蓋300を開閉駆動する。開閉機構420は、例えば、モータなどによって構成され、制御回路部30と接続されている。制御部405は、人体検知センサ403、着座検知センサ404、操作部500などからの信号に基づいて、開閉機構420を制御し、便座200及び/または便蓋300を閉位置と開位置とに移動させる。
脱臭ユニット480は、脱臭ファンを有し、脱臭ファンを動作させることで、ボウル801内の空気を吸引して、吸引した空気に含まれる大便臭などの臭気成分を低減させる。ケーシング400の側面には、脱臭ユニット480からの排気口407(図1)が設けられる。脱臭ユニット480は、例えば活性炭を使った触媒を利用して脱臭する脱臭部材を有する。空気が脱臭部材に接触すると、空気に含まれるアンモニアなどの臭気成分が、脱臭部材に吸着される。これにより、空気に含まれる臭気成分を低減させることができる。但し、脱臭ユニット480は、上記に限らず、吸引した空気を脱臭可能な構成であればよい。脱臭ユニット480は、制御回路部30と接続されている。制御部405は、例えば着座検知センサ404や操作部500からの信号に基づいて、脱臭ファン(モータ)の駆動を制御する。
便座暖房ユニット482は、便座200の着座面を温める便座ヒータを有する。便座ヒータは、例えば、電流を流すことによって発熱する電熱線である。便座ヒータは、例えば便座200の内部空間に設けられ、着座面を裏側(便座200の内側)から温める。便座暖房ユニット482は、制御回路部30と接続されている。
また、ケーシング400には、便座200に座った使用者の「おしり」などに向けて温風を吹き付けて乾燥させる「温風乾燥ユニット」や「室内暖房ユニット」などの各種の機能部が設けられていてもよい。この際、ケーシング400の側面には、室内暖房ユニットからの排出口408(図1)が適宜設けられる。
図3は、実施形態に係る衛生洗浄装置の要部構成を表すブロック図である。
図3は、制御回路部30及び機能部40を含む衛生洗浄装置100の電気系の構成の一部を説明する図である。図3に表したように、制御回路部30は、変換回路70と、処理部72と、複数の駆動部50と、複数の過電流保護部60と、コンパレータ部74と、制御部405と、を含む。
変換回路70は、電源回路401から供給された電力を制御部405や処理部72に対応した直流電力に変換する。変換回路70は、いわゆる降圧DC-DCコンバータである。変換回路70は、例えば、電源回路401から入力された24Vの電圧を、5Vに降圧して制御部405及び処理部72に出力する。制御部405及び処理部72は、変換回路70からの電力により動作する。
複数の駆動部50のそれぞれは、複数の機能部40のそれぞれと接続され、各機能部40の駆動を制御する。具体的には、各駆動部50は、トランジスタなどの駆動素子を有し、スイッチとしての役割を有する駆動回路である。例えば、駆動部50は、機能部40とその電源とに接続される。駆動部50は、制御部405からの指令に基づいて、接続された機能部40への電力の供給を制御(例えばオンオフ)する。例えば、駆動部50は、機能部40に電力を供給し機能部40を駆動する状態(オン状態)と、機能部40への電力の供給を停止し機能部40を駆動しない状態(オフ状態)と、を切り替える。オン状態においては、機能部40とその電源とが通電し、機能部40はその電源からの電力によって動作する。オフ状態においては、駆動部50は例えば機能部40と電源との間の通電を遮断し、機能部40は動作を停止する。駆動部50は、複数のスイッチング素子(トランジスタ等)や抵抗を含んでもよく、ブリッジ回路(例えばHブリッジ回路)を含んでもよい。
複数の駆動部50は、例えば、脱臭駆動部51、除菌水駆動部52、ノズル駆動部53、流量調整駆動部54、及び電磁弁駆動部55を含む。
脱臭駆動部51は、脱臭ユニット480と接続され、制御部405からの信号に基づいて、脱臭ユニット480の脱臭ファン(モータ)の駆動を制御する。
除菌水駆動部52は、除菌水ユニット450と接続され、制御部405からの信号に基づいて、除菌水ユニット450の駆動、すなわち電極への通電を制御する。
ノズル駆動部53は、ノズルユニット475と接続され、制御部405からの信号に基づいて、ノズルユニット475のノズルモータ476の駆動、すなわちノズル473の進退を制御する。
流量調整駆動部54は、流量調整部471と接続され、制御部405からの信号に基づいて、流量調整部471の流量調整モータの駆動を制御する。
電磁弁駆動部55は、電磁弁431と接続され、制御部405またはコンパレータ部74からの信号に基づいて、電磁弁431の駆動、すなわちソレノイドコイルへの通電を制御する。
温度センサ492(リミットサーミスタ)は、コンパレータ部74及び制御部405と接続されている。温度センサ492の測定結果は、コンパレータ部74及び制御部405に出力される。制御部405は、温度センサ492からの出力に基づき、検知された水の温度が所定温度以上である場合、電磁弁駆動部55を制御して電磁弁431を閉状態とする。コンパレータ部74は、コンパレータを有し、温度センサ492からの出力と予め定められた閾値とを比較する。これにより、検知された水の温度が所定温度以上であるか否かを判定する。検知された水の温度が所定温度以上である場合、コンパレータ部74は、電磁弁駆動部55を制御して電磁弁431を閉状態とし、その状態を保持させる。仮にコンパレータ部74及び制御部405のどちらか一方に不具合が生じたとしても、他方からの信号に基づいて電磁弁431を閉状態とすることができる。これにより、より安全性を向上できる。
制御部405は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やメモリなどを含む演算装置であり、マイコンなどの集積回路が用いられる。処理部72は、例えば論理回路を有する。処理部72は、制御部405、脱臭駆動部51、除菌水駆動部52、ノズル駆動部53、及び流量調整駆動部54と接続されている。処理部72を介して、制御部405と、処理部72に接続された駆動部50と、の間の通信が行われる。
制御部405と処理部72との間の通信には、例えば、同期式のシリアル通信が用いられる。制御部405は、例えば処理部72にクロック信号やデータ信号を送信する。
処理部72は、レジスタを有する。レジスタには、処理部72と接続された駆動部50の動作(機能部40の動作)を指示するコマンドが記憶されている。例えば、レジスタには、脱臭ファンのオン/オフ、ノズルの進出/後退、流量の増/減などのコマンドが記憶されている。
制御部405は、コマンドの情報を含む信号を処理部72と送受信する。処理部72は、制御部405からの信号を論理演算し、そのコマンドに応じた駆動部50に、そのコマンドに応じた信号を送信する。これにより、制御部405は、処理部72を介して駆動部50を制御することで、機能部40の駆動を制御する。
また、レジスタには、機能部40や駆動部50の状態(例えばオープン、ショート、過熱、過電流などの不具合)に対応したコマンドが記憶されている。これにより、処理部72は、制御部405へ機能部40や駆動部50の不具合を通知することができる。
なお、実施形態においては、処理部72は必ずしも設けられなくてもよい。例えば、制御部405は、処理部72を介さずに、各駆動部50や各過電流保護部60と通信を行う構成でもよい。
複数の過電流保護部60のそれぞれは、複数の駆動部50のそれぞれに接続されている。各過電流保護部60は、接続された駆動部50に流れる過電流(閾値を超える電流)を検知する。すなわち各過電流保護部60は、当該駆動部50が接続された機能部40に流れる過電流を検知する。各過電流保護部60は、過電流を検知すると、過電流が生じていることを示す異常検知情報を処理部72を介して制御部405に送信する。そして、制御部405は、各過電流保護部60から異常検知情報を受信すると、複数の駆動部50を制御して、複数の機能部40の少なくとも一部の駆動を停止させる。例えば、制御部405は、過電流を検知した過電流保護部60が接続された駆動部50を制御して、その駆動部50が接続された機能部40の駆動を停止させる。
例えば、ノズル駆動部53に設けられた過電流保護部60(第1過電流保護部60a)は、ノズル駆動部53に流れる閾値を超える過電流を検知する。すなわち第1過電流保護部60aは、ノズルユニット475に流れる閾値(第1閾値)を超える過電流を検知する。そして、制御部405は、第1過電流保護部60aによって過電流を検知したときに、複数の機能部40の少なくとも一部の駆動を停止させる。例えば、制御部405は、ノズル駆動部53を制御して、ノズルユニット475(第1機能部)の駆動を停止させる。
例えば、流量調整駆動部54に設けられた過電流保護部60(第2過電流保護部60b)は、流量調整駆動部54に流れる閾値を超える過電流を検知する。すなわち第2過電流保護部60bは、流量調整部471のに流れる閾値(第2閾値)を超える過電流を検知する。そして、制御部405は、第2過電流保護部60bによって過電流を検知したときに、複数の機能部40の少なくとも一部の駆動を停止させる。例えば、制御部405は、流量調整駆動部54を制御して、流量調整部471(第2機能部)の駆動を停止させる。
例えば、脱臭駆動部51に設けられた過電流保護部60(第3過電流保護部60c)は、脱臭駆動部51に流れる閾値を超える過電流を検知する。すなわち第3過電流保護部60cは、脱臭ユニット480に流れる閾値(第3閾値)を超える過電流を検知する。そして、制御部405は、第3過電流保護部60cによって過電流を検知したときに、複数の機能部40の少なくとも一部の駆動を停止させる。例えば、制御部405は、脱臭駆動部51を制御して、脱臭ユニット480(第3機能部)の駆動を停止させる。
例えば、除菌水駆動部52に設けられた過電流保護部60(第4過電流保護部60d)は、除菌水駆動部52に流れる閾値を超える過電流を検知する。すなわち第4過電流保護部60dは、除菌水ユニット450に流れる閾値(第4閾値)を超える過電流を検知する。そして、制御部405は、第4過電流保護部60dによって過電流を検知したときに、複数の機能部40の少なくとも一部の駆動を停止させる。例えば、制御部405は、除菌水駆動部52を制御して、除菌水ユニット450(第4機能部)の駆動を停止させる。
なお、この例では、第1~第4機能部を、それぞれ、ノズルユニット475、流量調整部471、脱臭ユニット480、除菌水ユニット450としているが、実施形態はこれに限らない。第1~第4機能部のそれぞれは、水回り機器に含まれる任意の機能部でよい。また、第1~第4過電流保護部60a~60dのそれぞれは、第1~第4機能部のそれぞれに設けられた過電流保護部60である。過電流保護部60は、必ずしも水回り機器に含まれる複数の機能部40の全てに設けられなくてもよい。
実施形態においては、各過電流保護部60は、動作モードと、待機モードと、を有する。動作モードは、各過電流保護部60が接続された機能部40の動作状態において、過電流の閾値を所定値とする。待機モードは、当該機能部40の待機状態において、過電流の閾値を、動作モードにおける所定値よりも小さい値とする。
例えば、第1過電流保護部60aは、ノズルユニット475の動作状態において、過電流の閾値(第1閾値)を所定値(第1値)とする動作モードと、ノズルユニット475の待機状態において、過電流の閾値(第1閾値)を、当該動作モードにおける所定値よりも小さい値(第2値)とする待機モードと、を有する。
例えば、第2過電流保護部60bは、流量調整部471の動作状態において、過電流の閾値(第2閾値)を所定値(第3値)とする動作モードと、流量調整部471の待機状態において、過電流の閾値(第2閾値)を、当該動作モードにおける所定値よりも小さい値(第4値)とする待機モードと、を有する。
例えば、第3過電流保護部60cは、脱臭ユニット480の動作状態において、過電流の閾値(第3閾値)を所定値とする動作モードと、脱臭ユニット480の待機状態において、過電流の閾値(第3閾値)を、当該動作モードにおける所定値よりも小さい値とする待機モードと、を有する。
例えば、第4過電流保護部60dは、除菌水ユニット450の動作状態において、過電流の閾値(第4閾値)を所定値とする動作モードと、除菌水ユニット450の待機状態において、過電流の閾値(第4閾値)を、当該動作モードにおける所定値よりも小さい値とする待機モードと、を有する。
なお、機能部40の待機状態とは、例えば、その機能部40の機能が使用されていない状態をいう。例えば、待機状態は、機能部40の負荷への通電を遮断するように制御部405が駆動部50を制御している状態の少なくとも一部である。
より具体的には、ノズルユニット475の待機状態は、例えば、ノズルモータ476への通電を遮断するように制御部405がノズル駆動部53を制御している状態である。流量調整部471の待機状態は、例えば、流量調整モータへの通電を遮断するように制御部405が流量調整駆動部54を制御している状態である。脱臭ユニット480の待機状態は、例えば、脱臭ファン(モータ)への通電を遮断するように制御部405が脱臭駆動部51を制御している状態である。除菌水ユニット450の待機状態は、例えば、電解槽ユニットの電極への通電を遮断するように制御部405が除菌水駆動部52を制御している状態である。
例えば人体検知手段402が使用者を検知(検出)していない状態を、待機状態とすることができる。この場合には、各過電流保護部60は、人体検知手段402(例えば人体検知センサ403)が人体を検知していない状態において、待機モードへ移行する。
または、着座検知センサ404が使用者の着座を検知していない状態を待機状態とすることができる。この場合には、各過電流保護部60は、着座検知センサが着座を検知していない状態において、待機モードへ移行する。
また、機能部40の動作状態とは、機能部40が待機状態でない状態(非待機状態)をいう。例えば、動作状態は、機能部40の負荷を通電するように制御部405が駆動部50を制御している状態である。例えば、人体検知手段402が使用者を検知している状態を、動作状態とすることができる。
図4(a)及び図4(b)は衛生洗浄装置の動作を説明するグラフ図である。
図4(a)及び図4(b)の縦軸は、衛生洗浄装置の駆動部の1つ(例えばノズル駆動部)における電流値(A)を表す。図4(a)は、その駆動部に接続された過電流保護部が待機モードを有していない参考例の場合であり、図4(b)は、その駆動部に接続された過電流保護部(例えば第1過電流保護部60a)が動作モード及び待機モードを有する実施例の場合である。なお、図4(a)及び図4(b)の横軸は、秒(s)を表している。
時刻T0から時刻T1まで、及び、時刻T2から時刻T3までにおいて、機能部40は動作状態である。この動作状態においては、ショート故障などの異常が生じていない通常動作の場合、すなわち図中の通常動作領域A1では、値In以下の電流が流れる。
各過電流保護部60の動作モードにおける過電流の閾値は、異常が生じていない通常動作時の電流よりも大きい値に設定される。仮にショート故障などの異常が生じ、値Inよりも大きい値Ia以上の電流が流れた場合、すなわち図中の過負荷保護領域A2では、過電流保護部60が過電流を検知し、制御部405が機能部40の駆動を停止させる。動作モードにおける過電流の閾値は、例えば1~2A程度である。
さらに値Iaよりも大きい値Ip以上の電流が流れた場合、すなわち図中の過負荷保護領域A3では、電源回路401に設けられた過負荷保護部によって、通電が遮断される。
機能部40は、時刻T1から時刻T2までにおいては、待機状態である。このとき、異常が生じていなければ、駆動部50には、駆動素子などによる僅かな漏れ電流のみが流れる。この漏れ電流は、値Inよりも十分に小さい。
不感領域A4は、過電流保護が働かない領域である。図4(a)の例では、値Inよりも大きく値Ia未満の電流が流れる領域は、不感領域A4となっている。
図4(b)の例では、時刻T0~T1及びT2~T3において、過電流保護部60は動作モードであり、過電流の閾値は値Iaである。一方、時刻T1~T2の待機状態において、過電流保護部60は待機モードに移行し、過電流の閾値は値Iaよりも小さい値Ibである。これにより、時刻T1~T2において、値Ibよりも大きい領域が、過電流保護部60が過電流を検知する過負荷保護領域A2となる。つまり、図4(b)の場合には、図4(a)の場合に比べて、過負荷保護領域A2が拡大し、不感領域A4が縮小する。
各過電流保護部60の待機モードにおける過電流の閾値は、異常が生じていないときに待機状態において流れる漏れ電流を超える電流を検出できる値に設定されればよい。待機モードにおける過電流の閾値は、例えば0.5~1A程度である。
例えば、負荷が完全にショートした場合は、値Ia又は値Ip以上の大電流が流れ、過電流保護が働く。一方、負荷の故障モードによっては、通常の値Inよりも大きいが値Iaよりも小さい過電流が流れる可能性も考えられる。このような過電流が長時間にわたって流れ続けると、素子のオーバーヒートが生じる恐れがある。
これに対して、実施形態においては、第1過電流保護部60aは、第1機能部の動作状態において過電流の閾値を第1値とする動作モードと、第1機能部の待機状態において過電流の閾値を、第1値よりも小さい第2値とする待機モードと、を有する。待機状態(非動作時)において、過電流の閾値を第1値から第2値に適宜下げることで、比較的大きな電流が第1機能部に流れることを防ぐことができる。これにより、安全性を向上させることができる。また、第2値よりも大きく第1値よりも小さい電流が長時間にわたって第1機能部に流れることを防ぐことができ、発熱を抑制することができる。
特に近年の衛生洗浄装置などの水回り機器においては、多機能化により過電流の閾値の設定が難しくなっているだけでなく、機器自体の小型化も求められているため、駆動素子と製品外郭とが近接しており、駆動素子の発熱により製品外郭に穴が生じる恐れもある。このような事態を防ぐために放熱手段(例えばヒートシンクなどの放熱部材)を設けることも考えられるが、機器が大型化してしまう。つまり、安全性とデザイン性との両立が困難になってきている。これに対して、実施形態によれば、例えば、放熱部材を設けずに発熱を抑制することができるため、装置の大型化を抑制することができる。つまり、安全性とデザイン性の両立を実現することができる。
また、既に述べたとおり、過電流保護部60は、人体検知手段402が人体を検知していない状態、例えば着座検知センサ404が着座を検知していない状態において、待機モードへ移行する。これにより、使用者が検知されない状態、例えば使用者が着座していない状態において、比較的大きな電流が機能部に流れることを防ぐことができる。これにより、安全性をより向上させることができる。
例えば、待機モードは、人体検知手段402(人体検知センサ403または着座検知センサ404)が人体を検知していない状態となってから所定時間経過後から、次に人体検知手段402が人体を検知するまで継続する。これにより、人体検知手段402が人体を検知していない状態において、過電流の閾値が下げられた状態を継続することができる。これにより、比較的大きな電流が機能部に長時間流れ続けることをより防ぐことができる。
例えば、待機モードは、使用者の離座後の所定時間経過後から、次に着座が検知されるまで継続する。あるいは、待機モードは、使用者の退室後の所定時間経過後から、次に着座が検知されるまで継続する。ここで、所定時間は、例えば60秒以上120秒以下であり、90秒程度である。
また、実施形態においては、複数の駆動部50のそれぞれに、別々の過電流保護部60が設けられている。具体的には、図3の例では、ノズル駆動部53に第1過電流保護部60aが設けられ、流量調整駆動部54に第2過電流保護部60bが設けられ、脱臭駆動部51に第3過電流保護部60cが設けられ、除菌水駆動部52に第4過電流保護部60dが設けられている。これにより、それぞれの駆動部50ごとに、適した過電流の閾値を設定することができる。したがって、駆動部50ごとに発熱を防ぎつつ、通常動作時に誤って機能部40が停止しないように過電流の閾値を最適化することができる。
また、この例では、図3に表したように、制御回路部30は、集積回路32を含む。実施形態においては、複数の駆動部50のうちの少なくともノズル駆動部53、流量調整駆動部54、第1過電流保護部60a、及び第2過電流保護部60bは、集積回路32に集積されている。この例では、さらに変換回路70、処理部72、脱臭駆動部51、除菌水駆動部52、第3過電流保護部60c、第4過電流保護部60d及びコンパレータ部74が、集積回路32として集約されている。集積回路32は、複数の回路を一体として1つのパッケージに集約化したICである。例えば、集積回路32は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)であり、1つのICチップ(半導体チップ)である。複数の駆動部50等を、集約化することで回路面積を小さくすることができる。集積回路に集積することで、各駆動部50及び各過電流保護部60が別々の場所に設けられる場合に比べてデッドスペースが減り、製品全体の小型化を実現することができる。
図5は、実施形態に係る衛生洗浄装置の一部を説明する回路図である。
図5は、機能部40、駆動部50及び過電流保護部60の構成の一例を示す。この例では、駆動部50には、電界効果トランジスタR2(MOSFET)が用いられている。電界効果トランジスタR2は、機能部40の負荷と直列に接続されている。過電流保護部60は、電流検出用素子として、トランジスタR1(MOSFET)と、電流検出用の抵抗R3と、を有する。トランジスタR1及び抵抗R3は、トランジスタR2と並列に接続されている。また、トランジスタR1と抵抗R3とは、直列に接続されている。
トランジスタR1及び電界効果トランジスタR2は、制御部405からの指令に基づいてオンオフする。例えば、トランジスタR1及び電界効果トランジスタR2が同時にオンとなると、負荷が通電される。このとき、負荷には電流Ioutが流れる。負荷に流れる電流Ioutの大きさに応じて、トランジスタR1、電界効果トランジスタR2には、それぞれ、電流I1、電流I2が流れる。トランジスタR1及び抵抗R3に電流I1が流れることにより、トランジスタR1と抵抗R3との間のノードN1の電圧が変化する。この電圧を検知することにより、機能部40に流れる電流Ioutの過電流、または、駆動部50に流れる電流I2の過電流を検知することができる。
図6は、過電流保護部を説明する回路図である。
図6は、過電流保護部60の構成の一例を示す。この例では、過電流保護部60は、コンパレータC1、抵抗R4、抵抗R5、スイッチSW1及びスイッチSW2をさらに有する。スイッチSW1及びスイッチSW2は、例えばトランジスタを含む。スイッチSW1、SW2のオンオフは、例えば制御部405によって制御される。抵抗R4の値と、抵抗R5の値は異なる。例えば、抵抗R4の値は、抵抗R5の値よりも大きい。
コンパレータC1のマイナス入力端子IN2は、ノードN1と接続されている。上述の通り、トランジスタR1及び抵抗R3には電流I1が流れる。さらに、抵抗R3には、電流IREFが流される。
コンパレータC1のプラス入力端子IN1は、スイッチSW1を介して抵抗R4と接続されており、スイッチSW2を介して抵抗R5と接続されている。抵抗R4と抵抗R5とは並列に接続されている。
機能部40の動作状態において、スイッチSW1はオンとされ、スイッチSW2はオフとされる。つまり、過電流保護部60の動作モードにおいて、スイッチSW1はオン、スイッチSW2はオフである。このとき、スイッチSW1及び抵抗R4に、電流IREFが流される。
一方、機能部40の待機状態において、スイッチSW1はオフとされ、スイッチSW2はオンとされる。つまり、過電流保護部60の待機モードにおいて、スイッチSW1はオフ、スイッチSW2はオンである。このとき、スイッチSW2及び抵抗R5に、電流IREFが流される。
スイッチSW1、SW2のオンオフ制御によって、コンパレータC1のプラス入力端子IN1の電圧が変化する。つまり、待機モードにおけるプラス入力端子IN1の電圧と、動作モードにおけるプラス入力端子IN1の電圧は、互いに異なる。
コンパレータC1は、プラス入力端子IN1の電圧と、マイナス入力端子IN2の電圧と、の大小を比較し、その大小に応じた信号を出力する。機能部40及び駆動部50に過電流が生じると、電流検出素子の電圧、すなわちマイナス入力端子IN2の電圧が変化し、コンパレータC1の出力信号が変化する。従って、コンパレータC1の出力信号によって、過電流を検出することができる。
例えば、コンパレータC1の出力信号により、マイナス入力端子IN2の電圧がプラス入力端子IN1の電圧よりも大きいことが検知される。この場合は、抵抗R3に流れる電流I1が大きく、機能部40の負荷及び駆動部50に過電流が流れていると判定できる。
つまり、プラス入力端子IN1の電圧を基準電圧とし、基準電圧に対する電流検出用素子の電圧の大小によって、過電流を検知することができる。基準電圧を変化させることで、過電流の閾値を変化させることができる。この基準電圧は、既に述べたとおり、スイッチSW1、SW2のオンオフ制御によって、待機モードと動作モードとで異なる値に設定される。
以上説明したように、過電流保護部60は、電流検出用素子の電圧と基準電圧とを比較して、過電流を検出する。過電流保護部60は、スイッチによって基準電圧を変化させることで、過電流の閾値を変化させる。
例えば、第1過電流保護部60aは、スイッチSW1、SW2と、第1機能部に接続された電流検出用素子と、を有する。第1過電流保護部60aは、電流検出用素子の電圧と基準電圧とを比較して、第1機能部(及び第1機能部の駆動部50)に流れる過電流を検知することができる。第1過電流保護部60aは、スイッチSW1、SW2の動作によって、基準電圧を変化させることで、過電流の閾値(第1閾値)を、第1値または第2値に切り替える。このように、実施形態によればスイッチを用いた簡易な構成で、動作モードと待機モードとを切り替えることができる。
図7は、実施形態に係る衛生洗浄装置の一部を説明する回路図である。
図7は、機能部40、駆動部50及び過電流保護部60の構成の別の一例を示す。この例においても、図5に関して説明した例と同様にして、過電流保護部60の電流検出用素子であるトランジスタR1と抵抗R3とは、駆動部50の電界効果トランジスタR2と並列に接続される。電流検出用素子の電圧(トランジスタR1と抵抗R3との間のノードN1の電圧)を検知することにより、機能部40に流れる過電流、または、駆動部50に流れる過電流を検知することができる。
この例では、ノードN1は、処理部72と接続されており、ノードN1の電圧は、処理部72に入力される。処理部72は、入力されたアナログ値である電圧をAD変換して、デジタル値とする。そして、処理部72は、ノードN1の電圧(ノードN1の電圧をAD変換した値)と、基準電圧(基準電圧をAD変換した値に相当する閾値)と、を比較して、その大小によって過電流を検知する。ノードN1の電圧が基準電圧(閾値)よりも大きい場合、機能部40の負荷及び駆動部50に過電流が流れていると判定できる。この基準電圧は、例えば処理部72に記憶されており、基準電圧を変化させることで、過電流の閾値を変化させることができる。処理部72は、待機モードと動作モードとで基準電圧を異なる値とする。
制御部405は、機能部40が待機状態であるか動作状態であるかを示す状態信号を、処理部72に送信する。処理部72は、その状態信号に基づいて、基準電圧を変化させる。処理部72は、機能部40が待機状態である場合の基準電圧と、機能部40が動作状態である場合の基準電圧と、を異ならせる。これにより、機能部40の過電流の閾値を、動作状態において所定値とし、待機状態において動作状態の当該所定値よりも小さい値とすることができる。
このように処理部72は、基準電圧(すなわち過電流の閾値)を切り替えるスイッチとしての機能や、基準電圧と電流検出用素子の電圧との大小を比較し判定する機能を有していてもよい。この場合、処理部72の一部(処理部72のうちの過電流の閾値の切り替え、及び、閾値と電流検出用素子の電圧との比較を行う機能ブロック)は、過電流保護部60の一部とみなしてもよい。すなわち、例えば、第1過電流保護部60aは、スイッチである処理部72の一部と、第1機能部と接続された電流検出用素子と、を有し、電流検出用素子の電圧と基準電圧とを比較して過電流を検知する。この際、第1過電流保護部60aは、そのスイッチの動作によって基準電圧を変化させることで、過電流の閾値(第1閾値)を、動作モードにおいて第1値とし、待機モードにおいて第2値に切り替える。
処理部72において機能部40の負荷または駆動部50に過電流が流れていると判定されると、例えば処理部72から駆動部50に負荷の駆動を停止させる遮断信号が送信される。
図8は、実施形態に係る衛生洗浄装置の一部を例示する回路図である。
図8は、機能部40、駆動部50及び過電流保護部60の構成の別の一例を示す。この例においても、図5に関して説明した例と同様にして、過電流保護部60の電流検出用素子であるトランジスタR1と抵抗R3とは、駆動部50の電界効果トランジスタR2と並列に接続される。電流検出用素子の電圧(トランジスタR1と抵抗R3との間のノードN1の電圧)を検知することにより、機能部40に流れる過電流、または、駆動部50に流れる過電流を検知することができる。
この例では、過電流保護部60は、コンパレータC2、コンパレータC3、抵抗R6、抵抗R7及び抵抗R8をさらに有する。抵抗R6、抵抗R7、抵抗R8、抵抗R3、ノードN1は、この順で直列に接続されている。
コンパレータC2のマイナス入力端子IN4およびコンパレータC3のマイナス入力端子IN6は、ノードN1と接続されている。トランジスタR1及び抵抗R3には電流I1が流れる。
コンパレータC2のプラス入力端子IN3は、抵抗R6と抵抗R7との間に接続されている。コンパレータC3のプラス入力端子IN5は、抵抗R7と抵抗R8との間に接続されている。抵抗R6に抵抗R7、R8に向かう電流IREFが流される。例えば、コンパレータC2のプラス入力端子IN3の電位は、コンパレータC3のプラス入力端子IN5の電位よりも高い。
コンパレータC2は、プラス入力端子IN3の電圧と、マイナス入力端子IN4の電圧と、の大小を比較し、その大小に応じた出力信号S2を処理部72に出力する。機能部40及び駆動部50に所定値(例えば第1値)よりも大きい電流が流れると、流検出素子の電圧、すなわちマイナス入力端子IN4の電圧が変化し、コンパレータC1の出力信号S2が変化する。従って、コンパレータC2の出力信号S2によって、所定値(例えば第1値)よりも大きい電流を検出することができる。つまり、プラス入力端子IN3の電圧を基準電圧とし、基準電圧に対する電流検出用素子の電圧の大小によって、過電流を検知することができる。例えば、処理部72は、出力信号S2に基づき、マイナス入力端子IN4の電圧がプラス入力端子IN3の電圧よりも大きいと検知された場合には、機能部40及び駆動部50に所定値(例えば第1値)よりも大きい過電流が流れていると判定できる。
コンパレータC3は、プラス入力端子IN5の電圧と、マイナス入力端子IN6の電圧と、の大小を比較し、その大小に応じた出力信号S3を処理部72に出力する。機能部40及び駆動部50に所定値(例えば第1値よりも小さい第2値)よりも大きい電流が流れると、流検出素子の電圧、すなわちマイナス入力端子IN6の電圧が変化し、コンパレータC3の出力信号S3が変化する。従って、コンパレータC3の出力信号S3によって、所定値(例えば第2値)よりも大きい電流を検出することができる。つまり、プラス入力端子IN5の電圧を基準電圧とし、基準電圧に対する電流検出用素子の電圧の大小によって、過電流を検知することができる。例えば、処理部72は、出力信号S3に基づき、マイナス入力端子IN6の電圧がプラス入力端子IN5の電圧よりも大きいと検知された場合には、機能部40及び駆動部50に所定値(例えば第2値)よりも大きい過電流が流れていると判定できる。
このように処理部72は、出力信号S2及び出力信号S3によって、異なる大きさの電流を検知することができる。処理部72は、出力信号S2及び出力信号S3のいずれかを選択する。処理部72は、出力信号S2を選択した場合、出力信号S2に基づいて所定値(例えば第1値)よりも大きい電流が検出されたときに、機能部40の負荷及び駆動部50に過電流が流れていると判定する。処理部72は、出力信号S3を選択した場合、出力信号S3に基づいて所定値(例えば第2値)よりも大きい電流が検出されたときに、機能部40の負荷及び駆動部50に過電流が流れていると判定する。
つまり、処理部72は、出力信号S2及び出力信号S3の選択によって、過電流の閾値を変化させることができる。言い換えれば、処理部72は、プラス入力端子IN3の電圧及びプラス入力端子IN5の電圧のいずれかを基準電圧とすることで、過電流の閾値を変化させることができる。処理部72は、動作モードにおいて出力信号S2を選択し、待機モードにおいて出力信号S3を選択することで、待機モードと動作モードとで基準電圧を異なる値とする。
制御部405は、機能部40が待機状態であるか動作状態であるかを示す状態信号を、処理部72に送信する。処理部72は、その状態信号に基づいて、基準電圧を変化させる、すなわち、出力信号S2及び出力信号S3のいずれかを選択する。これにより、機能部40の過電流の閾値を、動作状態において所定値とし、待機状態において動作状態の当該所定値よりも小さい値とすることができる。
このように、処理部72は、出力信号S2及び出力信号S3のいずれかを選択する機能、すなわち基準電圧を切り替えるスイッチとしての機能や、出力信号S2またはS3に基づいて過電流を判定する機能を有していてもよい。この場合、処理部72の一部(処理部72のうちの過電流の閾値の切り替え、及び、過電流の判定を行う機能ブロック)は、過電流保護部60の一部とみなしてもよい。すなわち、例えば、第1過電流保護部60aは、スイッチである処理部72の一部と、第1機能部と接続された電流検出用素子と、を有する。この例においても、第1過電流保護部60aは、電流検出用素子の電圧と基準電圧とを比較して過電流を検知する。この際、第1過電流保護部60aは、そのスイッチの動作によって基準電圧を変化させることで、過電流の閾値(第1閾値)を、動作モードにおいて第1値とし、待機モードにおいて第2値に切り替える。
機能部40の負荷または駆動部50に過電流が流れていると判定されると、例えば処理部72から駆動部50に負荷の駆動を停止させる遮断信号が送信される。
図9は、実施形態に係る衛生洗浄装置の一部を説明する回路図である。
図9は、機能部40、駆動部50及び過電流保護部60の構成の別の一例を示す。この例においても、図5に関して説明した例と同様にして、過電流保護部60の電流検出用素子であるトランジスタR1と抵抗R3とは、駆動部50の電界効果トランジスタR2と並列に接続される。電流検出用素子の電圧(トランジスタR1と抵抗R3との間のノードN1の電圧)を検知することにより、機能部40に流れる過電流、または、駆動部50に流れる過電流を検知することができる。
また、この例においても、図6に関して説明した例と同様に、過電流保護部60は、コンパレータC1、抵抗R4、抵抗R5、スイッチSW1及びスイッチSW2を有する。
スイッチSW1、SW2のオンオフ制御によって、待機モードと動作モードとで過電流の閾値を変化させ、コンパレータC1の出力信号によって過電流を検出する。この例において、スイッチSW1は、電界効果トランジスタTr1であり、スイッチSW2は、電界効果トランジスタTr2である。
制御部405は、例えばポートPを有する。制御部405のポートPは、抵抗r1を介して、電界効果トランジスタR2のゲートと接続されている。また、電界効果トランジスタR2のゲートは抵抗r2を介して共通電位GNDと接続されている。制御部405は、ポートPから電界効果トランジスタR2のゲートに信号を入力することで、電界効果トランジスタR2をオンオフすることができる。
制御部405のポートPは、抵抗r3を介して、電界効果トランジスタTr1のゲートと接続されている。また、電界効果トランジスタTr1のゲートは抵抗r4を介して共通電位GNDと接続されている。制御部405が、ポートPから電界効果トランジスタR2をオンとする信号を送信した場合、電界効果トランジスタTr1はオンとなる。制御部405が、ポートPから電界効果トランジスタR2をオフとする信号を送信した場合、電界効果トランジスタTr1はオフとなる。
制御部405のポートPは、直列の抵抗r7及び抵抗r8を介して、所定電圧V(例えば電源電圧)と接続されている。抵抗r7と抵抗r8との間に、トランジスタTr3のベースが接続されている。トランジスタTr3のエミッタは、所定電圧Vと接続され、トランジスタTr3のコレクタは、抵抗r5を介して電界効果トランジスタTr2のゲートと接続されている。また、電界効果トランジスタTr2のゲートは抵抗r6を介して共通電位GNDと接続されている。制御部405が、ポートPから電界効果トランジスタR2をオンとする信号を送信した場合、電界効果トランジスタTr2はオフとなる。制御部405が、ポートPから電界効果トランジスタR2をオフとする信号を送信した場合、電界効果トランジスタTr2はオンとなる。
実施形態においては、駆動部50の制御のポートと、過電流の閾値の切り替えのポートと、を連動させてもよい。すなわち、例えば図9に示す例においては、ポートPは、駆動部50の電界効果トランジスタR2のオンオフの制御信号を送信するポートであり、かつ、スイッチSW1、SW2のオンオフの制御信号を送信するポートである。これにより、過電流の閾値が、駆動部50のオンオフと連動して切り替わるため、比較的小さい電流(例えば第1値以下の電流)を検知できない期間を短くすることができ、安全性をより向上させることができる。過電流が検出された場合には、コンパレータC1の出力に応じて、駆動部50に負荷の駆動を停止させる遮断信号が送信される。
上述したように、実施形態においては、人体検知手段402が使用者(例えば着座)を検知していない状態の少なくとも一部を、機能部40の待機状態とすることができる。例えば、過電流保護部60は、人体検知手段402が人体を検知していない状態になってから所定時間(例えば90秒程度)経過後に、過電流の閾値が小さい待機モードに移行する。ただし、この場合には、人体検知手段402が使用者を検知していない状態となったときから待機モードへ移行するまでの所定時間の間においては、閾値が高い動作モードが継続するため、比較的小さい電流(例えば第1値以下の電流)を検知することがなきない。これに対して、図9の例では、駆動部50の制御のポートと、過電流の閾値の切り替えのポートと、を連動させている。これにより、比較的小さい電流を検知できない期間を短くすることができ、安全性をより向上させることができる。
一方、人体検知手段402の検知結果ではなく、例えば、使用者による操作部500の操作に基づいて、待機モードと動作モードとを切り替える方法も考えられる。ただし、機能部40のなかには、操作部500が操作された時から所定時間継続して動作するものも考えられる。例えば、ノズル473が進出し洗浄水を吐出している状態において、使用者が操作部500を操作して洗浄停止を入力すると、ノズルモータ476はノズル473を後退させるために所定時間継続して動作する。このような場合は、例えば、その所定時間をカウントするためのタイマを制御部405に設けることが考えられる。これにより、その所定時間経過後に機能部40の動作が停止してから、過電流保護部60を動作モードから待機モードへ移行させることができる。ただし、タイマを設けることにより構成が複雑になる恐れがある。また、この場合には、制御部405が各機能部40(各駆動部50)の動作状態を判断して、その判断結果に基づいて、過電流保護部60ごとに動作モードと待機モードとを切り替えることとなる。つまり、各駆動部50が機能部40を駆動させていないことを制御部405が判断し、過電流の閾値を駆動部50ごとに切り替えることとなる。そのため、ソフトウェアが複雑化する恐れがある。
これに対して、上述のように、駆動部50の制御のポートと、過電流の閾値の切り替えのポートと、を連動させる場合には、例えば、制御部405のポートを増やしたり、タイマを使用したりしなくてもよい。したがって、回路やソフトウェアの複雑化を抑制しつつ、簡易な構成で安全性をより向上させることができる。
また、駆動部50のなかには、いわゆるデューティ制御を行って機能部40を動作させるものがある。デューティ制御は、機能部40の動作中に負荷を駆動する信号のオンオフを繰り返し行う制御である。例えば、制御部405は、機能部40の動作中において、電界効果トランジスタR2のオンとオフとを繰り返し行う。オンの時間とオフの時間との比(デューティ比)によって、機能部40の負荷の出力を調整することができる。このようなデューティ制御を行う駆動部50の制御のポートと、過電流の閾値の切り替えのポートと、を連動させた場合には、機能部40の動作中においても駆動部50のオンオフに連動して過電流の閾値が切り替わる。これにより、比較的小さい電流を検知できない期間をさらに短くすることができ、安全性をより向上させることができる。
図10は、実施形態に係る衛生洗浄装置の一部を説明する回路図である。
図10は、機能部40、駆動部50及び過電流保護部60の構成の別の一例を示す。この例においては、コンデンサCap1がさらに設けられる。これ以外については、図10の回路の構成は、図9の回路の構成と同様である。図10に表したように、コンデンサCap1の一端は、電界効果トランジスタTr2と抵抗r5との間に接続され、コンデンサCap1の他端は、共通電位GNDに接続されている。
図11(a)~図11(c)は、実施形態に係る衛生洗浄装置の動作を説明するグラフ図である。
図11(a)の縦軸は、図9または図10の例において、制御部405のポートPの出力信号Sp(電位)を表す。図11(b)の縦軸は、図9の例における、機能部40の過電流の閾値Ithと、機能部40の負荷に流れる電流Inとを表す。図11(c)の縦軸は、図10の例における、機能部40の過電流の閾値Ithと、機能部40の負荷に流れる電流Inとを表す。これらのグラフにおいて横軸は、時間である。
この例では、機能部40の負荷はデューティ制御される。そのため、図11(a)に表したように、制御部405の出力は、HighとLowとを周期的に繰り返している。また、この例では、機能部40の負荷は、インダクタンスを有する。例えば、機能部40の負荷は、コイルを有するノズルモータ476である。
図11(b)に表したように、機能部40の過電流の閾値Ithは、ポートPの出力信号SpがHighの場合に値th1となり、ポートPの出力信号SpがLowの場合に、値th1よりも低い値th2となる。また、図11(b)に表したように、ポートPの出力信号SpがHighの場合には、電界効果トランジスタR2がオンとなり、負荷に流れる電流Inの値が大きくなる。ポートPの出力信号SpがLowの場合には、電界効果トランジスタR2がオフとなり、負荷に流れる電流Inの値が小さくなる(例えば実質的に電流が流れない)。負荷がインダクタンスを有する場合には、図11(b)に表したように、電流Inの波形がなまることがある。例えば、閾値Ithの立ち上がり及び立ち下がりのタイミングに対して、電流Inの立ち上がり及び立ち下がりのタイミングが遅れることがある。このため、機能部40に異常が生じていない場合でも、電流Inが閾値Ithよりも大きくなり、異常の誤検知が生じてしまう恐れがある。例えば図11(b)に表したように、ポートPの出力信号SpがHighからLowに切り替わった直後の時刻Taにおいて、電流Inが閾値Ithよりも大きくなり、異常の誤検知が生じてしまう恐れがある。
これに対して、図10の例のように、電界効果トランジスタTr2側にコンデンサCap1を挿入することで、過電流の閾値Ithが立ち下がる時間が遅延させることができる。例えば、図11(c)に表した電流Inは、図11(b)に表した電流Inと同様である。図11(c)では、時刻Taにおいて、過電流の閾値Ithは、値th1よりも大きく、電流Inよりも大きい。これにより、過電流の誤検知を抑制することができる。
図12は、実施形態に係る衛生洗浄装置の一部を説明する回路図である。
図12は、機能部40、駆動部50及び過電流保護部60の構成の別の一例を示す。この例においては、コンデンサCap2がさらに設けられる。これ以外については、図12の回路の構成は、図10の回路の構成と同様である。図12に表したように、コンデンサCap2の一端は、電界効果トランジスタTr1と抵抗r3との間に接続され、コンデンサCap2の他端は、共通電位GNDに接続されている。
図13(a)及び図13(b)は、実施形態に係る衛生洗浄装置の動作を説明するグラフ図である。
これらのグラフにおいて横軸は、時間である。図13(a)の縦軸は、図12の例において、制御部405のポートPの出力信号Spを表す。図13(b)の縦軸は、図12の例における、機能部40の過電流の閾値Ithと、機能部40の負荷に流れる電流Inとを表す。
図13(a)に表したように、この例でも、機能部40の負荷はデューティ制御される。また、機能部40の負荷は、インダクタンスを有する。ポートPの出力信号SpのHighとLowとの繰り返しに応じて、図13(b)に表したように、閾値Ith及び電流Inは立ち上がりと立ち下がりとを繰り返す。電流Inの立ち上がり時にスパイクノイズが発生することがある。このため、機能部40に異常が生じていない場合でも、電流Inが閾値Ithよりも大きくなり、異常の誤検知が生じてしまう恐れがある。例えばポートPの出力信号SpのLowからHighへ切り替わりに応じて、図13(b)に表したように時刻Tbにおいて、電流Inが大きくなり、異常の誤検知が生じてしまう恐れがある。
これに対して、図12の例のように、電界効果トランジスタTr1側にコンデンサCap2を挿入することで、過電流の閾値Ithの立ち上がり時の値を大きくすることができる。例えば、図13(b)では、時刻Tbにおいて、過電流の閾値Ithは、値th1よりも大きく、電流Inよりも大きい。これいより、過電流の誤検知を抑制することができる。
コンデンサCap1、Cap2の容量は、例えば1μF程度であるが、これに限らず、機能部40のインダクタンスなどに基づいて、誤検知を抑制できるように適宜定められればよい。
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、水回り機器が備える各要素の形状、寸法、材質、配置、設置形態などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
10 給水源、 20 導水部、 20a 管路、 30 制御回路部、 32 集積回路、 40 機能部、 50 駆動部、 51 脱臭駆動部、 52 除菌水駆動部、 53 ノズル駆動部、 54 流量調整駆動部、 55 電磁弁駆動部、 60 過電流保護部、 60a~60d 第1~第4過電流保護部、 70 変換回路、 72 処理部、 74 コンパレータ部、 100 衛生洗浄装置、 200 便座、 300 便蓋、 310 透過窓、 400 ケーシング、 401 電源回路、 401p 過負荷保護部、 402 人体検知手段、 403 人体検知センサ、 404 着座検知センサ、 405 制御部、 407 排気口、 408 排出口、 409 凹設部、 420 開閉機構、 431 電磁弁、 440 温水ユニット、 450 除菌水ユニット、 471 流量調整部、 472 流路切替部、 473 ノズル、 474a ビデ洗浄吐水口、 474b 洗浄吐水口、 475 ノズルユニット、 476 ノズルモータ、 480 脱臭ユニット、 482 便座暖房ユニット、 492 温度センサ、 500 操作部、 800 便器、 801 ボウル、 A1 通常動作領域、 A2 過負荷保護領域、 A3 過負荷保護領域、 A4 不感領域、 C1、C2、C3 コンパレータ、 Cap1、Cap2 コンデンサ、 I1、I2、IREF 電流、 IN1、IN3、IN5 プラス入力端子、 IN2、IN4、IN6 マイナス入力端子、 In 電流、 Ith 閾値、 P ポート、 R1 トランジスタ、R2 電界効果トランジスタ、 R3~R8 抵抗、 r1~r8 抵抗、 SW1、SW2 スイッチ、 S2、S3 出力信号、 Sp 出力信号、 Ta、Tb 時刻、 Tr1~Tr2 電界効果トランジスタ、 Tr3 トランジスタ

Claims (7)

  1. 第1機能部を含む1以上の機能部と、
    前記第1機能部に流れる第1閾値を超える過電流を検知する第1過電流保護部を有し、前記第1過電流保護部によって前記過電流を検知したときに前記1以上の機能部の少なくとも一部の駆動を停止させる制御回路部と、
    を備え、
    前記第1過電流保護部は、前記第1機能部の動作状態において前記第1閾値を第1値とする動作モードと、前記第1機能部の待機状態において前記第1閾値を前記第1値よりも小さい第2値とする待機モードと、を有することを特徴とする水回り機器。
  2. 使用者を検知する人体検知手段をさらに備え、
    前記第1過電流保護部は、前記人体検知手段が人体を検知していない状態において、前記待機モードへ移行することを特徴とする請求項1記載の水回り機器。
  3. 便器に設けられる便座をさらに備え、
    前記人体検知手段は、前記使用者の前記便座への着座の有無を検知する着座検知センサを有し、
    前記第1過電流保護部は、前記着座検知センサが着座を検知していない状態において、前記待機モードへ移行することを特徴とする請求項2記載の水回り機器。
  4. 前記待機モードは、前記人体検知手段が人体を検知していない状態となってから所定時間経過後から、次に前記人体検知手段が人体を検知するまで継続することを特徴とする請求項2または3に記載の水回り機器。
  5. 前記1以上の機能部は、第2機能部をさらに含み、
    前記第1機能部は、使用者の局部に向けて水を吐出するノズルであり、
    前記第2機能部は、前記ノズルへ供給する水の流量を調節する流量調整部であり、
    前記制御回路部は、
    前記ノズルの進退を制御するノズル駆動部と、
    前記流量調整部の駆動を制御する流量調整駆動部と、
    前記流量調整部に流れる第2閾値を超える過電流を検知する第2過電流保護部と、
    を有し、前記2過電流保護部が過電流を検知したときに前記一以上の機能部の少なくとも一部の駆動を停止させ、
    前記第2過電流保護部は、前記流量調整部の動作状態において前記第2閾値を第3値とする動作モードと、前記流量調整部の待機状態において前記第2閾値を前記第3値よりも小さい第4値とする待機モードと、を有し、
    前記第1過電流保護部は、前記ノズル駆動部に設けられ、
    前記第2過電流保護部は、前記流量調整駆動部に設けられることを特徴とする請求項1~4のいずれか1つに記載の水回り機器。
  6. 前記制御回路部は、前記ノズル駆動部と、前記流量調整駆動部と、前記第1過電流保護部と、前記第2過電流保護部と、を集約した集積回路を有することを特徴とする請求項5記載の水回り機器。
  7. 前記第1過電流保護部は、スイッチと、前記第1機能部と接続された電流検出用素子と、を有し、前記電流検出用素子の電圧と基準電圧とを比較して前記過電流を検知し、前記スイッチの動作によって前記基準電圧を変化させることで、前記第1閾値を前記第1値または前記第2値に切り替えることを特徴とする請求項1~6のいずれか1つに記載の水回り機器。
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