JP2022127427A - 熱交換部材及び熱交換器 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022127427000001
【課題】熱回収効率を向上させることが可能な熱交換部材を提供する。
【解決手段】外周壁11と、外周壁11の内側に配設され、第1端面13から第2端面14まで延びる第1流体の流路となる複数のセル15を区画形成する隔壁12とを有するハニカム構造体10と、外周壁11の外周面を被覆する被覆部材20とを備える熱交換部材100である。第1流体の流路方向に直交するハニカム構造体10の断面において、隔壁12が、放射方向に延びる1つ以上の第1隔壁12aと、周方向に延びる1つ以上の第2隔壁12bとを含む。第1隔壁12a及び第2隔壁12bの少なくとも一方が、1つ以上の連通孔16を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、熱交換部材及び熱交換器に関する。
近年、自動車の燃費改善が求められている。特に、エンジン始動時などのエンジンが冷えている時の燃費悪化を防ぐため、冷却水、エンジンオイル、オートマチックトランスミッションフルード(ATF:Automatic Transmission Fluid)などを早期に暖めて、フリクション(摩擦)損失を低減するシステムが期待されている。また、排ガス浄化用触媒を早期に活性化するために触媒を加熱するシステムが期待されている。
上記のようなシステムとして、例えば、熱交換器がある。熱交換器は、内部に第1流体を流通させるとともに外部に第2流体を流通させることにより、第1流体と第2流体との間で熱交換を行う装置である。このような熱交換器では、高温の流体(例えば、排ガスなど)から低温の流体(例えば、冷却水など)へ熱交換することにより、熱を有効利用することができる。
自動車の排ガスのような高温の気体から熱を回収する熱交換器としては、ハニカム構造体を有する熱交換部材を用いた熱交換器が提案されている。また、排ガスのバイパス経路として機能する中空領域を備えた中空型のハニカム構造体を有する熱交換部材を用いた熱交換器も提案されている。
例えば、特許文献1には、第1端面から第2端面まで貫通して第1流体の流路となるセルを区画成形する隔壁、内周壁及び外周壁を有する中空型のハニカム構造体と、ハニカム構造体の外周壁を被覆する被覆部材とを備え、第1流体の流路方向に直交するハニカム構造体の断面において、セルが放射状に設けられており、内周壁及び外周壁の厚みが隔壁の厚みよりも大きい熱交換部材と、被覆部材との間に第2流体の流路を形成するフレーム(外筒)とを備える熱交換器が提案されている。
国際公開第2019/135312号
特許文献1に記載の熱交換器において、内周壁側のセルを流通する第1流体は、被覆部材の外周を流通する第2流体からの距離が長いため、熱回収が十分に行われない(すなわち、第1流体が高温のまま流通してしまう)。他方、外周壁側のセルを流通する第1流体は、被覆部材の外周を流通する第2流体からの距離が近いため、熱回収が行われ易い(すなわち、第1流体が冷却されて低温になり易い)。
また、第2流体の供給口側のセルを流通する第1流体は、第2流体の温度が低いため熱回収が行われ易いのに対し、第2流体の排出口側のセルを流通する第1流体は、第2流体の温度が高いため熱交換が十分に行われ難い。
上記のような要因のため、従来の熱交換部材では、熱回収効率が十分に向上しないという課題があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、熱回収効率を向上させることが可能な熱交換部材及び熱交換器を提供することを目的とする。
上記の課題は、以下の本発明によって解決されるものであり、本発明は以下のように特定される。
本発明は、外周壁と、前記外周壁の内側に配設され、第1端面から第2端面まで延びる第1流体の流路となる複数のセルを区画形成する隔壁とを有するハニカム構造体と、
前記外周壁の外周面を被覆する被覆部材と
を備え、
前記第1流体の流路方向に直交する前記ハニカム構造体の断面において、前記隔壁が、放射方向に延びる1つ以上の第1隔壁と、周方向に延びる1つ以上の第2隔壁とを含み、
前記第1隔壁及び前記第2隔壁の少なくとも一方が、1つ以上の連通孔を有する熱交換部材である。
また、本発明は、前記熱交換部材と、
前記被覆部材の外周を第2流体が流通可能となるように、前記被覆部材の径方向外側に間隔をおいて配置される外筒と
を備える熱交換器である。
本発明によれば、熱回収効率を向上させることが可能な熱交換部材及び熱交換器を提供することができる。
本発明の実施形態に係る熱交換部材の、ハニカム構造体の軸方向に平行な断面図である。 図1に示す熱交換部材のa-a’線の断面図である。 第1流体の流路方向に平行且つ第1隔壁の厚み方向に直交する第1隔壁の部分拡大断面図である。 第1流体の流路方向に平行且つ第2隔壁の厚み方向に直交する第2隔壁の部分拡大断面図である。 第1流体の流路方向及び隔壁の厚み方向に平行な隔壁の部分拡大断面図である。 中空型のハニカム構造体の第1流体の流路方向に直交する断面図である。 機械加工によって連通孔が形成されたハニカムセグメントの部分拡大斜視図である。 本発明の実施形態に係る熱交換器の、ハニカム構造体の第1流体の流路方向に平行な断面図である。 図8に示す熱交換器のb-b’線の断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施形態に対し変更、改良などが適宜加えられたものも本発明の範囲に入ることが理解されるべきである。
(1)熱交換部材
図1は、本発明の実施形態に係る熱交換部材の、ハニカム構造体の軸方向に平行な断面図である。また、図2は、図1に示す熱交換部材のa-a’線の断面図、すなわち、本発明の実施形態に係る熱交換部材の、ハニカム構造体の第1流体の流路方向(軸方向)に直交する断面図である。
本発明の実施形態に係る熱交換部材100は、外周壁11と、外周壁11の内側に配設され、第1端面13から第2端面14まで延びる第1流体の流路となる複数のセル15を区画形成する隔壁12とを有するハニカム構造体10と、外周壁11の外周面を被覆する被覆部材20とを備える。このような構造を有する熱交換部材100では、セル15内を流通可能な第1流体と被覆部材20の外周を流通可能な第2流体との間の熱交換が、ハニカム構造体10の外周壁11及び被覆部材20を介して行われる。なお、図1において、第1流体は、紙面の左右のいずれの方向にも流れることができる。第1流体としては、特に限定されず、種々の液体又は気体を用いることができる。例えば、自動車に搭載される熱交換器に熱交換部材100が用いられる場合には、第1流体は排ガスであることが好ましい。
ハニカム構造体10を構成する隔壁12は、第1流体の流路方向に直交するハニカム構造体10の断面(すなわち、図2に示す断面)において、放射方向に延びる1つ以上の第1隔壁12aと、周方向に延びる1つ以上の第2隔壁12bとを含む。特に、放射方向に延びる1つ以上の第1隔壁12aを設けることにより、第1隔壁12aを介して第1流体の熱を放射方向に伝達し易くすることができる。
第1隔壁12a及び第2隔壁12bの少なくとも一方は、1つ以上の連通孔16を有する。なお、図2では、第1隔壁12a及び第2隔壁12bの両方に、1つ以上の連通孔16が設けられた形態を一例として示しているが、第1隔壁12a及び第2隔壁12bのいずれか一方に1つ以上の連通孔16が設けられていてもよいことに留意すべきである。
ここで、第1流体の流路方向(ハニカム構造体10の軸方向)に平行且つ第1隔壁12aの厚み方向に直交する第1隔壁12aの部分拡大断面図を図3、第1流体の流路方向に平行且つ第2隔壁12bの厚み方向に直交する第2隔壁12bの部分拡大断面図を図4にそれぞれ示す。
第1隔壁12aにおける1つ以上の連通孔16の形成位置は、特に限定されない。例えば、第1隔壁12aに設けられた連通孔16は、第1隔壁12aによって隔てられた隣り合うセル15の間で第1流体が流通可能に構成されていればよい。
同様に、第2隔壁12bにおける1つ以上の連通孔16の形成位置も、特に限定されない。例えば、第2隔壁12bに設けられた連通孔16は、第2隔壁12bによって隔てられた隣り合うセル15の間で第1流体が流通可能に構成されていればよい。
第1隔壁12aに連通孔16を設ける場合、セル15を流通する第1流体の温度の周方向の偏りを低減させることができるため、熱回収効率が向上する。具体的には、熱交換部材100と、第2流体の供給口及び排出口を有する外筒とを備える熱交換器(下記で詳細に説明する)において、第2流体の供給口側のセルを流通する第1流体の温度は、第2流体の温度が低いため低下し易い(熱交換がされ易い)のに対し、第2流体の排出口側のセルを流通する第1流体の温度は、第2流体の温度が高いため低下し難い(熱交換がされ難い)ため、セル15を流通する第1流体の温度が周方向でばらついてしまう。しかし、第1隔壁12aに連通孔16を設けることにより、第1流体の温度が周方向で偏り難くなるため、第1流体の熱を第2流体に効率良く伝達することが可能となる。
第2隔壁12bに連通孔16を設ける場合、セル15を流通する第1流体の温度の放射方向(径方向)の偏りを低減させることができるため、熱回収効率が向上する。具体的には、中心側のセル15を流通する第1流体は、第2流体からの距離が長いため温度が低くなり難いのに対し、外周壁11側のセル15を流通する第1流体は、第2流体からの距離が近いため温度が低くなり易いため、セル15を流通する第1流体の温度が放射方向で偏ってしまう。しかし、第2隔壁12bに連通孔16を設けることにより、第1流体の温度が放射方向で偏り難くなるため、第1流体の熱を第2流体に効率良く伝達することが可能となる。
連通孔16は、第1隔壁12a又は第2隔壁12bに設けることにより、上記の効果を得ることができるが、熱回収効率をより一層向上させる観点からは、第1隔壁12a及び第2隔壁12bの両方に設けることが好ましい。
連通孔16の形状としては、特に限定されず、図3及び図4に示されるような各種形状とすることができる。その中でも、加工性の観点から、連通孔16の形状は円形、楕円形又は多角形であることが好ましい。また、複数の連通孔16を設ける場合、それらの連通孔16の形状は同一であっても異なっていてもよいが、加工性の観点からは同一であることが好ましい。
なお、連通孔16の形状とは、第1流体の流路方向(ハニカム構造体10の軸方向)に平行な第1隔壁12a又は第2隔壁12bの断面における連通孔16の形状のことを意味する。
連通孔16が設けられる第2隔壁12bの位置としては、特に限定されないが、図2に示す断面において、隣り合う第1隔壁12aの間に位置し且つ放射方向における2つ以上の第2隔壁12b(すなわち、第2隔壁12bを介して放射方向に配置された2つ以上のセル15をそれぞれ構成する2つ以上の第2隔壁12b)の全てに連通孔16が設けられていることが好ましい。このような構成とすることにより、セル15を流通する第1流体の温度の放射方向(径方向)の偏りを低減させる効果を高めることができるため、熱回収効率がより一層向上する。
また、図2に示す断面において、隣り合う第1隔壁12aの間に位置する1つの第2隔壁12bの周方向におけるそれぞれの領域(すなわち、第1隔壁12aを介して周方向に配置された2つ以上のセル15をそれぞれ構成する1つの第2隔壁12bの領域の全て)に対して、連通孔16が設けられていることが好ましい。このような構成とすることにより、セル15を流通する第1流体の温度の周方向の偏りを低減させることができるため、熱回収効率がより一層向上する。
連通孔16が設けられる第1隔壁12aの位置としては、特に限定されない。ただし、第1隔壁12aは、上記したように放射方向の熱伝導に寄与するため、全ての第1隔壁12aに連通孔16を設けると、放射方向の熱伝導が阻害されてしまい、熱回収効率が低下する恐れがある。したがって、放射方向の熱伝導を安定して確保する観点から、第1隔壁12aの一部が、1つ以上の連通孔16を有することが好ましい。このような構成とすることにより、放射方向の熱伝導が阻害されることを抑制しつつ、熱回収効率を向上させることができる。
また、上記したように、熱交換部材100と、第2流体の供給口及び排出口を有する外筒とを備える熱交換器では、第2流体の供給口側のセルを流通する第1流体の温度は、第2流体の温度が低いため低下し易い(熱交換がされ易い)のに対し、第2流体の排出口側のセルを流通する第1流体の温度は、第2流体の温度が高いため低下し難い(熱交換がされ難い)。そのため、ハニカム構造体10の第1流体の流路方向に直交する断面において、第2流体の排出口から遠い領域の隣り合う第1隔壁12aに連通孔16が連続して設けられていることが好ましい。このような構成とすることにより、第1流体と第2流体との熱交換がされ易い領域(すなわち、第2流体の排出口から遠い領域、例えば、第2流体の供給口側の領域など)において第1流体の温度の周方向の偏りを低減することができるため、熱回収効率がより一層向上する。
第1隔壁12a及び第2隔壁12bの各位置に設けられる連通孔16の数は、特に限定されず、第1流体の流路方向長さ(ハニカム構造体10の軸方向長さ)に応じて適宜設定すればよい。例えば、連通孔16は、第1流体の流路方向において2つ以上設けられていることが好ましい。このような構成とすることにより、セル15を流通する第1流体の温度の放射方向及び/又は周方向の偏りを低減させることができるため、熱回収効率がより一層向上する。
なお、この連通孔16の数の上限値は、特に限定されないが、連通孔16の数が多すぎると、ハニカム構造体10の強度が低下する恐れがある。そのため、ハニカム構造体10の強度が確保される範囲で、第1流体の流路方向長さに応じて設定すべきである。
第1隔壁12aに設けられる連通孔16の径は、特に限定されず、隣り合う第2隔壁12bの間及び隣り合う第2隔壁12bと外周壁11との間の距離よりも小さければよい。同様に、第2隔壁12bに設けられる連通孔16の径は、隣り合う第1隔壁12aの間の距離よりも小さければよい。ここで、連通孔16の径とは、第1流体の流路方向に平行な第1隔壁12a又は第2隔壁12bの断面における連通孔16の形状の最大径のことを意味する。
第1流体の流路方向における2つの連通孔16の間には、図5に示すように、突起部17が設けられていてもよい。突起部17を設けることにより、第1流体の流路の表面積が増大するため、熱回収効率がより一層向上する。なお、図5は、第1流体の流路方向(ハニカム構造体10の軸方向)及び隔壁12の厚み方向に平行な隔壁12の部分拡大断面図である。
突起部17としては、特に限定されないが、連通孔16を形成する際に生じたバリであってよいし、突起状の部材を2つの連通孔16の間に接合してもよい。なお、突起状の部材を接合する場合、隔壁12と同種の材質であることが好ましい。
ハニカム構造体10の形状(外形)としては、特に限定されず、例えば、円柱、楕円柱、四角柱又はその他の多角柱などとすることができる。したがって、図2の断面におけるハニカム構造体10の外形(すなわち、外周壁11の外形)は、円形、楕円形、四角形又はその他の多角形などとすることができる。
また、ハニカム構造体10は、図6に示すように、内周壁18を更に有する中空型のハニカム構造体10aであってもよい。なお、図6は、中空型のハニカム構造体10aの第1流体の流路方向に直交する断面図である。この場合、中空部の形状は、特に限定されず、例えば、円柱、楕円柱、四角柱又はその他の多角柱などとすることができる。したがって、第1流体の流路方向に直交する断面における中空部の形状(すなわち、内周壁18の内形)は、円形、楕円形、四角形又はその他の多角形などとすることができる。中空型のハニカム構造体10aの形状と中空部の形状とは同一であっても異なっていてもよいが、外部からの衝撃、熱応力などに対する耐性の観点から、同一であることが好ましい。
外周壁11(中空型のハニカム構造体10aの場合は外周壁11及び内周壁18)の厚みは、隔壁12の厚みよりも大きいことが好ましい。このような構成とすることにより、外部からの衝撃、第1流体と第2流体との間の温度差による熱応力などによって破壊(例えば、ひび、割れなど)が起こり易い外周壁11(中空型のハニカム構造体10aの場合は外周壁11及び内周壁18)の強度を高めることができる。
外周壁11及び隔壁12(中空型のハニカム構造体10aの場合は外周壁11、隔壁12及び内周壁18)の厚みは、用途などに応じて適宜調整することができる。例えば、外周壁11及び内周壁18の厚みは、熱交換部材100を一般的な熱交換用途に用いる場合は、0.3mm超過10mm以下とすることが好ましく、0.5mm~5mmとすることがより好ましく、1mm~3mmとすることが更に好ましい。また、熱交換部材100を蓄熱用途に用いる場合は、外周壁11の厚みを10mm以上として外周壁11の熱容量を増大させることも好ましい。
隔壁12の厚みは、0.1~1mmとすることが好ましく、0.2~0.6mmとすることがより好ましい。隔壁12の厚みを0.1mm以上とすることにより、ハニカム構造体10の機械的強度を十分なものとすることができる。また、隔壁12の厚さを1mm以下とすることにより、開口面積の低下によって圧力損失が大きくなったり、第1流体との接触面積の低下によって熱回収効率が低下したりする問題を抑制することができる。
外周壁11及び隔壁12(中空型のハニカム構造体10aの場合は外周壁11、隔壁12及び内周壁18)は、セラミックスを主成分とする。「セラミックスを主成分とする」とは、外周壁11及び隔壁12(中空型のハニカム構造体10aの場合は外周壁11、隔壁12及び内周壁18)の全質量に占めるセラミックスの質量比率が50質量%以上であることをいう。
外周壁11及び隔壁12(中空型のハニカム構造体10aの場合は外周壁11、隔壁12及び内周壁18)の気孔率は、10%以下であることが好ましく、5%以下であることが更に好ましく、3%以下であることが特に好ましい。また、これらの気孔率は0%とすることもできる。これらの気孔率を10%以下とすることにより、熱伝導率を向上させることができる。
外周壁11及び隔壁12(中空型のハニカム構造体10aの場合は外周壁11、隔壁12及び内周壁18)は、熱伝導性が高いSiC(炭化珪素)を主成分として含むことが好ましい。「SiC(炭化珪素)を主成分として含む」とは、外周壁11及び隔壁12(中空型のハニカム構造体10aの場合は外周壁11、隔壁12及び内周壁18)の全質量に占めるSiC(炭化珪素)の質量比率が50質量%以上であることを意味する。
さらに具体的には、外周壁11及び隔壁12(中空型のハニカム構造体10aの場合は外周壁11、隔壁12及び内周壁18)の材料としては、Si含浸SiC、(Si+Al)含浸SiC、金属複合SiC、再結晶SiC、Si34、及びSiCなどを採用することができる。その中でも、安価に製造でき、高熱伝導であることからSi含浸SiC、(Si+Al)含浸SiCを採用することが好ましい。
第1流体の流路方向に直交するハニカム構造体10の断面におけるセル密度(即ち、単位面積当たりのセル15の数)は、特に限定されず、用途などに応じて適宜調整すればよいが、4~320セル/cm2の範囲であることが好ましい。セル密度を4セル/cm2以上とすることにより、隔壁12の強度、ひいてはハニカム構造体10自体の強度及び有効GSA(幾何学的表面積)を十分に確保することができる。また、セル密度を320セル/cm2以下とすることにより、第1流体が流れる際の圧力損失の増大を防止することができる。
ハニカム構造体10のアイソスタティック強度は、100MPa超過が好ましく、150MPa以上がより好ましく、200MPa以上が更に好ましい。ハニカム構造体10のアイソスタティック強度が、100MPa超過であると、ハニカム構造体10が耐久性に優れたものとなる。ハニカム構造体10のアイソスタティック強度は、社団法人自動車技術会発行の自動車規格であるJASO規格M505-87に規定されているアイソスタティック破壊強度の測定方法に準じて測定することができる。
第1流体の流路方向に直交する断面における外周壁11の直径(外径)は、20~200mmであることが好ましく、30~100mmであることがより好ましい。このような直径とすることにより、熱回収効率を向上させることができる。外周壁11が円形でない場合には、外周壁11の断面形状に内接する最大内接円の直径を、外周壁11の直径とする。
また、中空型のハニカム構造体10aの場合、第1流体の流路方向に直交する断面における内周壁18の直径は、1~60mmであることが好ましく、2~30mmであることがより好ましい。内周壁18の断面形状が円形でない場合には、内周壁18の断面形状に内接する最大内接円の直径を、内周壁18の直径とする。
ハニカム構造体10の熱伝導率は、25℃において、50W/(m・K)以上であることが好ましく、100~300W/(m・K)であることがより好ましく、120~300W/(m・K)であることが更に好ましい。ハニカム構造体10の熱伝導率を、このような範囲とすることにより、熱伝導性が良好となり、ハニカム構造体10内の熱を外部に効率良く伝達させることができる。なお、熱伝導率の値は、レーザーフラッシュ法(JIS R1611-1997)により測定した値である。
ハニカム構造体10のセル15に、第1流体として排ガスを流す場合、ハニカム構造体10の隔壁12に触媒を担持させてもよい。隔壁12に触媒を担持させると、排ガス中のCO、NOx、HCなどを触媒反応によって無害な物質にすることが可能になるとともに、触媒反応の際に生じる反応熱を熱交換に用いることも可能になる。触媒としては、貴金属(白金、ロジウム、パラジウム、ルテニウム、インジウム、銀、及び金)、アルミニウム、ニッケル、ジルコニウム、チタン、セリウム、コバルト、マンガン、亜鉛、銅、スズ、鉄、ニオブ、マグネシウム、ランタン、サマリウム、ビスマス、及びバリウムからなる群から選択された元素を少なくとも一種を含有するものであることが好ましい。上記元素は、金属単体、金属酸化物、又はそれ以外の金属化合物として含有されていてもよい。
被覆部材20は、ハニカム構造体10の外周壁11の外周面を被覆し得るものであれば特に限定されない。例えば、ハニカム構造体10の外周壁11の外周面に嵌合してハニカム構造体10の外周壁11を周回被覆する管状部材を用いることができる。また、緩衝作用の観点から、ハニカム構造体10と被覆部材20との間に無機マットなどを介在させてもよい。
ここで、本明細書において、「嵌合」とは、ハニカム構造体10と被覆部材20とが、相互に嵌まり合った状態で固定されていることをいう。したがって、ハニカム構造体10と被覆部材20との嵌合においては、すきま嵌め、締まり嵌め、焼き嵌めなどの嵌め合いによる固定方法の他、ろう付け、溶接、拡散接合などにより、ハニカム構造体10と被覆部材20とが相互に固定されている場合なども含まれる。
被覆部材20は、ハニカム構造体10の外周壁11に対応した内面形状を有することができる。被覆部材20の内面がハニカム構造体10の外周壁11に直接接触することで、熱伝導性が良好となり、ハニカム構造体10内の熱を被覆部材20に効率良く伝達することができる。
熱回収効率を高めるという観点からは、ハニカム構造体10の外周壁11の外周面の全面積に対する、被覆部材20によって周回被覆されるハニカム構造体10の外周壁11の外周面の面積の割合は高いほうが好ましい。具体的には、当該面積割合は80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、100%(すなわち、ハニカム構造体10の外周壁11の外周面の全部が被覆部材20によって周回被覆される。)であることが更により好ましい。
なお、ここでいう「外周壁11」とは、ハニカム構造体10の第1流体の流路方向に平行な面を指し、ハニカム構造体10の第1流体の流路方向と直交する面(第1端面13及び第2端面14)は含まれない。
被覆部材20は、製造性の観点から金属製であることが好ましい。また、被覆部材20が金属製であると、後述する外筒30(ケーシング)との溶接が容易に行える点でも優れている。被覆部材20の材料としては、例えば、ステンレス、チタン合金、銅合金、アルミ合金、真鍮などを用いることができる。その中でも、耐久信頼性が高く、安価という理由により、ステンレスが好ましい。
被覆部材20の厚みは、耐久信頼性の理由により、0.1mm以上が好ましく、0.3mm以上がより好ましく、0.5mm以上が更により好ましい。被覆部材20の厚みは、熱抵抗を低減して熱伝導性を高めるという理由により、10mm以下が好ましく、5mm以下がより好ましく、3mm以下が更により好ましい。
被覆部材20の長さ(第1流体の流路方向の長さ)は、特に限定されず、ハニカム構造体10のサイズなどに応じて適宜調整すればよい。例えば、被覆部材20の長さは、ハニカム構造体10の長さよりも大きいことが好ましい。具体的には、被覆部材20の長さは、5mm~250mmとすることが好ましく、10mm~150mmとすることがより好ましく、20mm~100mmとすることが更に好ましい。
なお、被覆部材20の長さがハニカム構造体10の長さよりも大きい場合、被覆部材20の中央部にハニカム構造体10が位置するように設けることが好ましい。
次に、熱交換部材100の製造方法を説明する。但し、熱交換部材100の製造方法は、以下に説明する製造方法に限定されることはない。
まず、セラミックス粉末を含む坏土を所望の形状に押出成形し、ハニカム成形体を作製する。このとき、適切な形態の口金及び治具を選択することにより、セル15の形状及び密度、隔壁12の数、長さ及び厚さ、外周壁11の形状及び厚さなどを制御することができる。また、ハニカム成形体の材料としては、上記のセラミックスを用いることができる。例えば、Si含浸SiC複合材料を主成分とするハニカム成形体を製造する場合、所定量のSiC粉末に、バインダーと、水又は有機溶媒とを加え、得られた混合物を混練し坏土とし、成形して所望形状のハニカム成形体を得ることができる。そして、得られたハニカム成形体を乾燥し、減圧の不活性ガス又は真空中で、ハニカム成形体中に金属Siを含浸焼成することによって、ハニカム構造体10を得ることができる。
連通孔16の形成方法としては、特に限定されないが、機械加工を用いてもよいし、隔壁12に連通孔16となる欠損が生じるような製造条件を選択してもよい。
機械加工によって連通孔16を形成する場合、第1流体の流路方向の長さが短い複数のハニカムセグメントを作製し、これらのハニカムセグメントに対して機械加工で連通孔16を形成した後、複数のハニカムセグメントを接合すればよい。ハニカムセグメントの接合は、接合材などを用いてもよいが、被覆部材20に複数のハニカムセグメントを配置して焼き嵌めすることにより、接合材なしでハニカムセグメント同士を接合することができる。なお、接合材を設ける場合、ハニカム成形体の作製に用いる材料と同種のセラミックス粉末を含む接合材を用いればよい。
ここで、一例として、機械加工によって連通孔16が形成されたハニカムセグメントの部分拡大斜視図を図7に示す。このハニカムセグメントは、中空型のハニカム構造体10aの製造に用いられる。連通孔16は、例えば、ハニカムセグメントの隔壁12の中央部(図7(a))や端部(図7(b))に形成すればよい。
ハニカムセグメントは、焼成前のハニカム成形体の乾燥体のセグメントであっても、焼成後のハニカム構造体10のセグメントであってもよい。
機械加工としては、特に限定されないが、例えば、研削加工、切削加工、レーザー加工、ウォータージェット加工、放電(EDM)加工などを用いることができる。
また、第1流体の流路方向における2つの連通孔16の間に突起部17を設ける場合には、連通孔16を作製した後に、所定の位置に突起状の部材を接合すればよい。
隔壁12に連通孔16となる欠損を生じさせる方法としては、例えば、口金のスリット幅やSiC粉末の粒径を隔壁12に欠損が生じるような条件に制御する方法を採用してもよい。
また、坏土に造孔材を含有させることによって隔壁12に欠損を生じさせてもよい。具体的には、第1隔壁12aの厚みよりも大きく且つ第2隔壁12bの厚みよりも小さな粒径を有する造孔材を坏土に含有させてハニカム成形体を作製し、焼成時に造孔材を除去することにより、第1隔壁12aのみに欠損(連通孔16)を生じさせることができる。逆に、第1隔壁12aの厚みよりも小さく且つ第2隔壁12bの厚みよりも大きな粒径を有する造孔材を坏土に含有させてハニカム成形体を作製し、焼成時に造孔材を除去することにより、第2隔壁12bのみに欠損(連通孔16)を生じさせることができる。もちろん、第1隔壁12a及び第2隔壁12bの厚みよりも大きな粒径を有する造孔材を坏土に含有させてハニカム成形体を作製し、焼成時に造孔材を除去すれば、第1隔壁12a及び第2隔壁12bの両方に欠損(連通孔16)を生じさせることもできる。
更に、セラミックス粉末などを混錬して坏土を形成する際に意図的に気泡を混入させることにより、気泡による欠損(連通孔16)を隔壁12に生じさせてもよい。
次に、ハニカム構造体10を被覆部材20に焼き嵌めすることにより、ハニカム構造体10の外周壁11の外周面を被覆部材20で周回被覆する。具体的には、被覆部材20を加熱膨張させ、ハニカム構造体10を被覆部材20の中に挿入した後、被覆部材20を冷却収縮させることにより、被覆部材20内にハニカム構造体10を固定することができる。なお、ハニカム構造体10と被覆部材20との嵌合は、上記したように、焼き嵌め以外に、すきま嵌め、締まり嵌めといった嵌め合いによる固定方法、更にはろう付け、溶接、拡散接合などにより行うことができる。このようにして熱交換部材100を得ることができる。
本発明の実施形態に係る熱交換部材100は、第1隔壁12a及び第2隔壁12bの少なくとも一方に、1つ以上の連通孔16を設けているため、熱回収効率を向上させることができる。
(2)熱交換器
本発明の実施形態に係る熱交換器は、上記の熱交換部材100を有する。熱交換部材100以外の部材については、特に限定されず、公知の部材を用いることができる。例えば、本発明の実施形態に係る熱交換器は、熱交換部材100と、熱交換部材100の被覆部材20の外周を第2流体が流通可能となるように、被覆部材20の径方向外側に間隔をおいて配置される外筒(ケーシング)とを備えることができる。
図8は、本発明の実施形態に係る熱交換器の、ハニカム構造体の第1流体の流路方向に平行な断面図である。また、図9は、図8に示す熱交換器のb-b’線の断面図であり、本発明の実施形態に係る熱交換器の、ハニカム構造体の第1流体の流路方向に直交する断面図である。
本発明の実施形態に係る熱交換器200は、熱交換部材100と、熱交換部材100の被覆部材20の外周を第2流体が流通可能となるように、被覆部材20の径方向外側に間隔をおいて配置される外筒30とを備える。外筒30は、第2流体の供給管31及び排出管32を有する。また、外筒30は、熱交換部材100の外周全体を周回被覆していることが好ましい。
上記のような構造を有する熱交換器200では、第2流体が供給管31から外筒30内に流入する。次いで、第2流体は、第2流体の流路を通る間に、熱交換部材100の被覆部材20を介してハニカム構造体10のセル15を流通する第1流体と熱交換した後、第2流体の排出管32から排出される。なお、熱交換部材100の被覆部材20の外周面は伝熱効率を調整するための部材によって被覆されていてもよい。
第2流体としては、特に制限はないが、熱交換器200が、自動車に搭載される場合には、第2流体は、水又は不凍液(JIS K2234:2006で規定されるLLC)であることが好ましい。第1流体及び第2流体の温度に関しては、第1流体の温度>第2流体の温度であることが好ましい。その理由としては、熱交換部材100の被覆部材20が低温で膨張せず、ハニカム構造体10がより高温で膨張することで、両者の嵌合が緩み難い条件となるためである。特に、ハニカム構造体10と被覆部材20との嵌合が焼き嵌めの場合、嵌合が緩み、ハニカム構造体10が抜け落ちるリスクを最小限にすることができる。
外筒30の内面は、熱交換部材100の被覆部材20の外周面と嵌合していることが好ましい。このようにすることで、第1流体の流路方向の両端部における被覆部材20の外周面が外筒30の内面と周回状に密接した構造とし、第2流体が外部に漏れないようにすることができる。被覆部材20の外周面と外筒30の内面とを密接させる方法としては、特に限定されないが、溶接、拡散接合、ろう付け、機械的な締結などが挙げられる。これらの中でも、耐久信頼性が高く、構造強度の改善も図ることができるという理由により、溶接が好ましい。
外筒30は、熱伝導性及び製造性の観点から、金属製であることが好ましい。金属としては、例えば、ステンレス、チタン合金、銅合金、アルミ合金、真鍮などを用いることができる。その中でも、安価で耐久信頼性が高いという理由により、ステンレスが好ましい。
外筒30の厚みは、耐久信頼性の理由により、0.1mm以上が好ましく、0.5mm以上がより好ましく、1mm以上が更により好ましい。外筒30の厚みは、コスト、体積、重量などの観点から、10mm以下が好ましく、5mm以下がより好ましく、3mm以下が更により好ましい。
外筒30は、一体成形品であってよいが、2つ以上の部材から形成される接合部材であってもよい。外筒30が、2つ以上の部材から形成される接合部材である場合、外筒30の設計自由度を高めることができる。
第2流体の供給管31及び排出管32の位置は、特に限定されず、熱交換器200の設置場所、配管位置、熱交換効率などを考慮して軸方向及び外周方向に適宜変更可能である。例えば、第2流体の供給管31及び排出管32は、ハニカム構造体10の軸方向両端部に対応する位置に設けることができる。また、第2流体の供給管31及び排出管32は、同じ方向に向けて延出されていても、異なる方向に向けて延出されていてもよい。
本発明の実施形態に係る熱交換器200は、ハニカム構造体10が中空型のハニカム構造体10aである場合、中空部(内周壁18の内周側)に内筒と、内筒に設けられた開閉弁とを更に備えることができる。
内筒には、第1流体をハニカム構造体10のセル15に導入するための貫通孔を形成することができ、貫通孔によって第1流体の流れを2つ(ハニカム構造体10のセル15及び中空部)に分岐させてもよい。
開閉弁は、その開閉機構により、ハニカム構造体10の中空部を流れる第1流体の量を制御することができる。特に、開閉弁は、第1流体と第2流体との間の熱交換時に、内筒の内側における第1流体の流れを遮断することにより、貫通孔を介してハニカム構造体10のセル15に第1流体を選択的に導入することができるため、第1流体と第2流体との間の熱交換を効率的に行うことができる。
内筒に設けられる貫通孔は、内筒の全周に形成されていてもよいし、内筒の部分的な位置(例えば、上部、中央部又は下部のみ)に形成されていてもよい。また、貫通孔の形状は、円形、楕円形、四角形などの各種形状とすることができる。
このような構造を有する熱交換器200では、第1流体を内筒の内部に流通させることができる。このとき、開閉弁が閉であると、内筒内の通気抵抗が上昇し、貫通孔を介してセル15に第1流体が選択的に流入する。一方、開閉弁が開であると、内筒内の通気抵抗が低下するため、第1流体が中空部内の内筒に選択的に流入する。したがって、開閉弁の開閉を制御することにより、セル15に流入する第1流体の量を調整することができる。なお、中空部内の内筒を流れる第1流体は、第2流体との熱交換にはほとんど寄与しないため、この第1流体の経路は、第1流体の熱回収を抑制したい場合などにおけるバイパス経路として機能する。つまり、第1流体の熱回収を抑制したい場合には、開閉弁を開とすればよい。
次に、熱交換器200の製造方法を説明する。但し、熱交換器200の製造方法は、以下に説明する製造方法に限定されることはない。
熱交換器200は、熱交換部材100の被覆部材20の外周を第2流体が流通可能となるように、被覆部材20の径方向外側に間隔をおいて外筒30を配置して接合することによって製造することができる。具体的には、熱交換部材100の被覆部材20の両端部を外筒30の内面と接合する。接合方法は上記した通り、嵌合を含む種々の方法がある。必要に応じて、接合箇所は溶接などにより接合可能である。これにより、被覆部材20の外周を周回被覆する外筒30が形成され、被覆部材20の外周面と外筒30の内面との間に第2流体の流路が形成される。このようにして熱交換器200を得ることができる。
また、ハニカム構造体10が中空型のハニカム構造体10aである場合、中空型のハニカム構造体10aの内周壁18の内部に、開閉弁を設けた内筒を挿入し、焼き嵌めして嵌合すればよい。中空型のハニカム構造体10aの内周壁18と内筒との嵌合は、上記したように、焼き嵌め以外に、すきま嵌め、締まり嵌めといった嵌め合いによる固定方法、更にはろう付け、溶接、拡散接合などにより行うことができる。
本発明の実施形態1に係る熱交換器200は、上記の熱交換部材100を備えているため、熱回収効率を向上させることができる。
10 ハニカム構造体
10a 中空型のハニカム構造体
11 外周壁
12 隔壁
12a 第1隔壁
12b 第2隔壁
13 第1端面
14 第2端面
15 セル
16 連通孔
17 突起部
18 内周壁
20 被覆部材
30 外筒
31 供給管
32 排出管
100 熱交換部材
200 熱交換器

Claims (10)

  1. 外周壁と、前記外周壁の内側に配設され、第1端面から第2端面まで延びる第1流体の流路となる複数のセルを区画形成する隔壁とを有するハニカム構造体と、
    前記外周壁の外周面を被覆する被覆部材と
    を備え、
    前記第1流体の流路方向に直交する前記ハニカム構造体の断面において、前記隔壁が、放射方向に延びる1つ以上の第1隔壁と、周方向に延びる1つ以上の第2隔壁とを含み、
    前記第1隔壁及び前記第2隔壁の少なくとも一方が、1つ以上の連通孔を有する熱交換部材。
  2. 前記連通孔は、前記第1隔壁及び前記第2隔壁の少なくとも一方によって隔てられた隣り合うセルの間で前記第1流体が流通可能に構成されている、請求項1に記載の熱交換部材。
  3. 前記連通孔の形状が、円形、楕円形又は多角形である、請求項1又は2に記載の熱交換部材。
  4. 前記断面において、隣り合う前記第1隔壁の間に位置し且つ放射方向における2つ以上の前記第2隔壁の全てに前記連通孔が設けられている、請求項1~3のいずれか一項に記載の熱交換部材。
  5. 前記断面において、隣り合う前記第1隔壁の間に位置する1つの前記第2隔壁の周方向におけるそれぞれの領域に対して、前記連通孔が設けられている、請求項1~4のいずれか一項に記載の熱交換部材。
  6. 前記連通孔は、前記第1流体の流路方向において2つ以上設けられている、請求項1~5のいずれか一項に記載の熱交換部材。
  7. 前記第1流体の流路方向における2つの前記連通孔の間に突起部が設けられている、請求項6に記載の熱交換部材。
  8. 前記第1隔壁の一部が、1つ以上の前記連通孔を有する、請求項1~7のいずれか一項に記載の熱交換部材。
  9. 前記ハニカム構造体は、内周壁を更に有する中空型のハニカム構造体である、請求項1~8のいずれか一項に記載の熱交換部材。
  10. 請求項1~9のいずれか一項に記載の熱交換部材と、
    前記被覆部材の外周を第2流体が流通可能となるように、前記被覆部材の径方向外側に間隔をおいて配置される外筒と
    を備える熱交換器。
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