JP2022127154A - 可動密閉材を備えた密閉構造 - Google Patents

可動密閉材を備えた密閉構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2022127154A
JP2022127154A JP2021025135A JP2021025135A JP2022127154A JP 2022127154 A JP2022127154 A JP 2022127154A JP 2021025135 A JP2021025135 A JP 2021025135A JP 2021025135 A JP2021025135 A JP 2021025135A JP 2022127154 A JP2022127154 A JP 2022127154A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
opening
pocket
slat
piece
sealing member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021025135A
Other languages
English (en)
Inventor
圭亮 伊森
Yoshiaki Imori
功 斎藤
Isao Saito
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanwa Shutter Corp
Original Assignee
Sanwa Shutter Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanwa Shutter Corp filed Critical Sanwa Shutter Corp
Priority to JP2021025135A priority Critical patent/JP2022127154A/ja
Publication of JP2022127154A publication Critical patent/JP2022127154A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Blinds (AREA)

Abstract

Figure 2022127154000001
【課題】密閉材を備えた密閉構造において、被当接部に対するフィンの追従性を向上させる。
【解決手段】密閉材を用いた密閉構造において、密閉材の台座部80とポケット部75の内面との間には、ポケット部75内で台座部80の傾動を許容するクリアランスが形成されており、開口部全閉時に、一方のスラットに設けた密閉材のフィン(第1フィン82、第2フィン)が他方のスラットに当接する際に、密閉材が全体として傾動可能となっている。
【選択図】図12

Description

特許法第30条第2項適用申請有り 三和シヤッター工業株式会社が、令和3年1月28日に、住宅用窓シャッター「マドモアブラインドF」についてのニュースリリース文書を、自社ウェブサイト(https://www.sanwa-ss.co.jp/info/p-list/002030.html)で公開した。 ニュースリリースに伴い住宅用窓シャッター「マドモアブラインドF」に関するカタログがダウンロード可能となった。
本発明は、開口部における密閉材を備えた密閉構造に関するものである。
シャッターカーテンや扉体等の開閉体が開口部を閉鎖した状態において、開閉体と開口部の間の隙間、あるいは、閉鎖姿勢にある開閉体における隙間を塞ぎたいという要望がある。例えば、気密性を確保したい場合には気密部材を用いて隙間を密閉し、水密性を確保したい場合には水密部材を用いて隙間を密閉するようにしている。
ブラインドタイプの窓シャッター(いわゆるブラインドシャッター)が知られている(特許文献1~4)。ブラインドシャッターは、複数枚のスラットを備え、スラットは昇降機構によって上昇して開口部を開放し、下降して開口部の閉鎖し、開口部閉鎖状態において、チルト機構によってスラットを傾動させることで、採光や視界の制御が可能となっている。ブラインドシャッターにおいては、開口部全閉状態において、上下のスラット間の隙間からの光漏れを防止したいという要望があり、密閉材によって隙間を密閉するようにしている。
本明細書において、「密閉材」は、所定の弾性を備え、部材間の隙間を密閉する部材(ビード、気密部材、緩衝部材、水密部材等)の総称として用いられる。密閉材は、開口幅方向あるいは開口高方向に延びる長尺材であり、開閉体あるいは開口部を形成する部材に開口幅方向あるいは開口高方向に延びるポケット部に対して装着される。一般に、密閉材は台座部をポケット部に対して長さ方向にスライド移動させることで装着され、台座部とポケット部の内部空間の間には、スライド装着を許容できる程度のクリアランスは存在するが、密閉材のフィンが弾性変形することに依存して隙間を密閉するものであり、台座部がポケット部内で積極的に移動させるという技術思想は無い。
ここで、ブラインドシャッターを例に取ると、垂直姿勢にある上下隣位のスラット間の隙間からの光漏れを防止するためには、開口部全閉状態において、一方のスラットに設けた密閉材が他方のスラットに密着することが望ましく、また、スラットの撓み等に追従して密閉状態を維持するためには、密閉材のフィンはある程度柔軟性を備えることが望ましい。一方、フィンが柔らかいと、例えば、開口部全閉状態でスラットと密閉材との強い密着が続くことなどに起因して、フィンに癖がついて変形するおそれがあり、変形したフィンは隙間を良好に密閉できない場合があり、光漏れの原因となり得る。一方、癖がつくことを防止するためにフィンの硬度を高めると、スラット接触時の追従性が損なわれて、これもまた、光漏れの原因となり得る。このような課題は、ブラインドシャッターに限るものではなく、密閉材を用いた他の密閉構造においても懸念される課題である。
特開平10-153063 特開2002-1870768 特開2007-77801 特開2015-68020
本発明は、密閉材を備えた密閉構造において、被当接部に対するフィンの追従性を向上させることを目的とするものである。
本発明が採用した技術手段は、
開閉体が開口部を閉鎖した時に当該開口部に生じ得る隙間を密閉する密閉材は、開口幅方向あるいは開口高方向に延びる長尺材であり、
開閉体あるいは開口部を形成する部材には、開口幅方向あるいは開口高方向に延びるポケット部が形成されており、
前記密閉材は、前記ポケット部に収納された台座部と、前記ポケット部の開口から外部に延出するフィンと、からなり、開口部閉鎖時に前記フィンが被当接部に当接することで当該被当接部との間の隙間を密閉するようになっており、
前記台座部と前記ポケット部の内面との間には、前記ポケット部内で前記台座部の傾動を許容する可動用クリアランスが形成されており、
前記密閉材の前記フィンが前記被当接部に当接する際に、前記密閉材が全体として傾動可能となっている、
可動密閉材を備えた密閉構造、である。
すなわち、本発明に係る可動密閉材は、密閉構造を形成する前の第1姿勢と、密閉構造を形成する第2姿勢との間で、全体として傾動(回動)可能となっている。
1つの態様では、前記ポケット部の内部空間は、断面視略方形状の空間であり、
前記台座部は、前記ポケット部の内部空間に対応する方形の少なとも1つの角部を切り欠いた断面形状となっており、
前記可動用クリアランスは、前記ポケット部の内部空間の少なくとも1つの隅部を含む部位に形成されたクリアランスを含む。
1つの態様では、前記少なくとも1つの隅部は、前記ポケット部の内部空間の底側の隅部である。
1つの態様では、前記ポケット部の内面は、底面と、前記底面から対向状に立ち上がる一対の側面と、一対の側面から前記底面に平行して延びる上面と、からなり、前記上面は前記開口を挟んで2つの部分から形成されており、前記ポケット部の内部空間は、前記底面と前記側面と前記上面から囲まれた断面視略方形状の空間であり、
前記台座部は、前記基部を挟んで2つの部分から形成されている上面と、一対の側面と、底面と、を備え、前記上面は前記ポケット部の前記上面に平行して延びるフラット面であり、前記一対の側面は前記上面に対して略垂直に延びており、一方の側面は前記ポケット部の前記側面よりも僅かに小さい高さ寸法を備え、他方の側面は前記一方の側面の高さ寸法よりも小さく、前記底面は、前記一方の側面に対して略垂直に延びるフラット部と、前記フラット部から前記他方の側面に向かって延びる傾斜部と、を備え、
前記ポケット部の内部空間において、前記底面と他方の側面で形成される隅部が前記隅部となっている。
1つの態様では、前記台座部において、前記一方の側面と前記上面が交わる部位は湾曲面となっており、
前記台座部の前記湾曲面が前記ポケット部の開口の湾曲状の縁部に接触可能となっており、
前記密閉材は、前記台座部の前記湾曲面と前記ポケット部の開口の湾曲状の縁部との接触部を支点として傾動可能となっている。
1つの態様では、前記密閉材は、前記密閉材の前記フィンが前記被当接部に当接する際に、前記傾斜部が前記ポケット部の底面に接近する方向に傾動可能となっている。
1つの態様では、前記密閉材は、前記ポケット部に収納された台座部と、前記ポケット部の開口から突出する基部と、前記基部から延出する前記フィンと、からなり、
前記台座部と前記ポケット部の内面との間に形成された前記可動用クリアランスを第1クリアランスとし、
前記基部と前記ポケット部の前記開口の縁部との間には、前記基部の傾動を許容する第2クリアランスが形成されている。
1つの態様では、前記第2クリアランスは、前記基部の一方の側面と前記開口の一方の縁部との間の第1部分、前記基部の他方の側面と前記開口の他方の縁部との間の第2部分と、からなり、
前記台座部の前記他方の側面が、前記内部空間の前記他方の側面に当接した状態において、前記基部の他方の側面と前記開口の他方の縁部が離間しており、前記第2部分が維持されている。
1つの態様では、前記密閉材は、ブラインドシャッターにおいて、開口部閉鎖状態にある上下隣位のスラット間の隙間を密閉するものであり、
前記ポケット部は、上側のスラットの下側の端部と下側のスラットの上側の端部の一方の端部に形成されており、
前記被当接部は、上側のスラットの下側の端部と下側のスラットの上側の端部の他方の端部であり、
前記ポケット部に設けた前記密閉材が、前記他方の端部に当接することで、スラット間の隙間を密閉する。
本発明では、可動の密閉材を採用することで、フィンの所望の硬度を保ちつつ、密閉材が全体で傾動することを許容することでフィンが被当接部に当接した時のフィンの追従性を確保して、密閉材と被当接部との密着状態を得るようにした。
本実施形態に係るブラインドシャッターの正面図及び側面図である。 本実施形態に係るブラインドシャッターの縦断面図である。 本実施形態に係るブランドシャッターの開口部全開時の部分縦断面図であり、スラットが収納された状態を示している。 本実施形態に係るブラインドシャッターの横断面図であり、左右で異なる高さ位置の横断面図を示している。 本実施形態に係るブラインドシャッターの分解斜視図である。 本実施形態に係るスラットの断面図ないし側面図であり、奥行き寸法(厚さ寸法)が異なる2種類のスラットを示している。 本実施形態に係るスラットを図5において左側から見た正面図である。 本実施形態に係る密閉材の断面図を示す。 本実施形態に係る密閉材を図7において右側から見た正面図である。 上下に隣接するスラットを示す側面図である。 本実施形態に係るスラット構造(右図)と、従来のハット型スラットの構造(左図)を比較して示す図である。 上下に隣接するスラット間の密閉状態が得られる際のスラットの動きを示す図である。 本実施形態に係る密閉材の傾動前の姿勢及びポケット部に対する位置を示す図である。矢印は、スラットが垂直姿勢となる時に、フィンが押される方向を示している。 本実施形態に係る可動密閉材による密閉構造において、傾動後の姿勢(墨入れ部)と傾動前の姿勢(2点鎖線部)を示す図である。 本実施形態に係る上下に隣接するスラット間の密閉構造を示す図である。 可動密閉材を備えた密閉構造の他の実施形態を示す図である。 図14の要部拡大図である。 可動密閉材を備えた密閉構造のさらに他の実施形態を示す図である。 図16の要部拡大図である。
[A]ブラインドシャッターの全体構成
本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係るブラインドシャッターの正面図及び側面図、図2は、本実施形態に係るブラインドシャッターの縦断面図、図3は、本実施形態に係るブラインドシャッターの横断面図(左右で異なる高さ位置の横断面を示す)、図4はブラインドシャッターの分解斜視図である。ブラインドシャッターは、窓開口部に取り付けられた窓サッシWSの屋外側に設置されるシャッター装置である。図1~図3において、参照符合Wは躯体、参照符合W1は仕上げ壁を示している。
図1~図3に示すように、窓開口部の幅方向端部の外側に位置して左右の縦枠1が躯体Wから持ち出し状に設けてあり、窓開口部の下方には、左右の縦枠1間に亘って水切り2が設けてあり、窓開口部の屋外側に位置して、左右の縦枠1と水切り2で囲まれた開口部が形成されており、この開口部をシャッターカーテン3によって開閉するようになっている。開口部の上方には、ケース4が躯体Wから持ち出し状に取り付けられており、ケース4には開口部全開状態において、シャッターカーテン3が収納されるようになっている(図2A参照)。
本実施形態において、縦枠1は、躯体Wに固定されたガイドレール下地枠5と、ガイドレール下地枠5に連結されたガイドレール6と、からなるガイドレール組立体である。開口部開閉時には、シャッターカーテン3は幅方向両端が左右のガイドレール6に沿って上下に案内されるようになっている。縦枠1(ガイドレール下地枠5)の外面の上方部位には、縦枠1に対するケース4の取り付けに用いられるケース支持部材50が設けてある。
シャッターカーテン3は、左右のガイドレール6間に亘って延びる複数枚のスラット7から構成されており、複数枚のスラット7は昇降可能かつ傾動可能である。シャッターカーテン3を降ろした状態で、スラット7を垂直姿勢から傾斜姿勢へ変化させることで、採光や通気性を確保することが可能であり、いわゆるブラインドとして機能するようになっている。
本実施形態において、各スラット7の上端、及び、ボトムスラット7´の上下端には、スラット7の長さ方向(開口幅方向)に延びる密閉材8、8´が設けてあり、開口部全閉時に、密閉材8が隣接するスラット7に接触し、ボトムスラット7´の下端の密閉材8´が水切り2に接触することで、光漏れを防止するようになっている。本明細書において、「密閉材」は、所定の弾性を備え、部材間の隙間を密閉する部材(ビード、気密部材、緩衝部材、水密部材等)の総称として用いられる。
左右のガイドレール6内には、複数枚のスラット7を昇降、傾動させるリンク機構(図示せず)が位置しており、左右のリンク機構は、ケース4内に位置して設けた電動モータMやギアボックス10を含む駆動機構により作動するようになっており、左右のリンク機構の上端に設けられた回転軸は、ケース4内に位置して設けたシャフト11(図4参照)によって同期されている。シャフト11の一端側にはシャフトスプリング11aが設けられる。ケース4内に位置して、開閉信号を受信する受信器ユニット12(躯体Wに取り付けられている)、受信器ユニット12によって受信された信号に基づいて電動モータMを制御する制御ユニット13が設けてある。ブラインドシャッター自体は公知であり、シャッター(スラット7)の作動機構(リンク機構や駆動機構を含む)や基本動作については、特許文献1~5を適宜参照することができる。
本実施形態において、電動モータMやギアボックス10を含む駆動機構及び制御ユニット13(本実施形態では、ギアボックス10に固定されている)は、ガイドレール6の上端部位に設けてあり、ケース4には取り付けられていない。本実施形態では、制御ユニット13は、ガイドレール下地枠5に固定されたカバー13Aによって屋外側及び下側が覆われており、ケース4下方からの雨水の吹込み等によって水滴が制御ユニット13にかかることを防止している。ケース4の下方の躯体側部位には、内まぐさ(ケース下面)40が設けてあり、躯体Wには、ケース4の後面となる裏面プレート41が設けてある。本実施形態において、裏面プレート41の上端は縦枠1の上端よりも若干上方に位置しており、下端は内まぐさ40まで延びている。内まぐさ40及び受信器ユニット12は、螺子によって裏面プレート41および躯体Wに固定されている。内まぐさ40の長さ方向(開口幅方向)両端は、左右の縦枠1のガイドレール下地枠5に固定されている。
シャッターカーテン3は、左右のガイドレール6間に亘って延びる複数枚のスラット7から構成されており、複数枚のスラット7が垂直姿勢で開口部を覆った状態で開口部全閉状態となり、開口部全閉状態において、各スラット7を傾動させることで傾きが可変となっており、採光や視界、通気性が制御可能である。また、全てのスラット7を上昇させることで開口部を開放させることができる。
各スラット7の長さ方向両端部は、ガイドレール6の内側見込面60に高さ方向に亘って形成されたガイド溝600の外側に位置して内側見込面60から突出するスラットサポート9に連結されている。スラットサポート9は、ガイドレール6の内部空間において、昇降機構やチルト機構を構成するリンク機構(図示せず)に連結されている。リンク機構はモータMやギアボックス10を含む駆動機構によって作動するようになっている。リンク機構や駆動機構については、特許文献1~5を参照することができる。
リンク機構(昇降機構)の作動によって、スラットサポート9が上昇することで当該スラットサポート9に支持されたスラット7が上昇し、スラットサポート9が下降することで当該スラットサポート9に支持されたスラット7が下降する。開口部全開時には、全てのスラット7が上昇して開口を開放した状態で、これらのスラット7は略水平姿勢で互いに重なり合ってケース4内に収納される。
開口部全閉時には、全てのスラット7が垂直姿勢となって、上下のスラット7間に隙間が生成されないようにし、最下位のスラット7(ボトムスラット7´)が水切り2に当接ないし近接している(図2参照)。また、リンク機構(チルト機構)の作動によって、スラットサポート9が傾動することで、当該スラットサポート9に支持されたスラット7が傾動することで、シャッターカーテン3が降下した状態で、採光や通気性を確保できるようになっている。
[B]ブラインドシャッターのスラットの構成
[B―1]スラットの形状
図5、図6に示すように、本実施形態に係るブラインドシャッターのスラット7は、垂直面部70と、垂直面部70の上端から上方かつ室内側に向かって傾斜状に延びる上側傾斜部71と、垂直面部70の下端から下方かつ室内側に向かって傾斜状に延びる下側傾斜部72と、上側傾斜部71の上端から室内側に向かって水平に延びる上片73と、上片73の先端から垂直状に立ち上がる立ち上がり片74と、立ち上がり片の上端に下方かつ室外側に向かって開口するポケット部75と、下側傾斜部72の下端から室内側に向かって水平に延びる下片76と、下片76の基端部位から上方に突出する突片77と、からなり、スラット7の上端部位に形成されたポケット部75には密閉材8が装着されている。
図9に示すように、ポケット部75は、立ち上がり片74の上端(先端)から上方かつ室外側に向かって傾斜状に延びる第1片750と、第1片750の上端から第1片750に対して略直角に斜め下方かつ室外側に延びる傾斜状の第2片751と、第1片750の下端(基端)から第1片750に略直角に斜め下方かつ室外側に延びる傾斜状の第3片752と、第2片751の先端、第3片752の先端から対向状に延びる第4片753、第5片754と、からなる。第4片753と第5片754の間には、長さ方向(開口幅方向)に延びる開口755が形成されている。第4片753の先端、第5片754の先端は湾曲状に形成されており、この湾曲部位が開口755の縁部となっている。本実施形態に係る立ち上がり片74の上側部位はスラット7の他の部位の厚さに比べて肉厚となっており、立ち上がり片74の肉厚の上側部位と第3片752が一体となってポケット部75の基部が肉厚部となっており、ポケット部75の強度を確保している。なお、立ち上がり片74全体を肉厚としてもよい(図5右図参照)。
ポケット部75は、第1片750の内面(ポケット部75の内面の底面)、第2片751の内面(ポケット部75の内面の一方の側面)、第3片752の内面(ポケット部75の内面の他方の側面)、第4片753の内面(ポケット部75の内面の一方の上面)、第5片754の内面(ポケット部75の内面の他方の上面)で囲まれた断面視略長方形状の内部空間756を備えており、内部空間756と開口755は連通している。なお、ポケット部75の説明における「底面」、「上面」という表現は、ポケット部75の部位の構成を規定するための表現であり、設置されたブラインドシャッターのスラット7におけるポケット部75の姿勢とは異なる点に留意されたい。
[B―2]密閉材の形状
図7、図8に示すように、密閉材8は、スラット7の全長に亘って延びる長尺部材であり、台座部80と、台座部80から突成された基部81と、基部81から延びる第1フィン82、第2フィン83と、から形成されている。密閉材8は、ゴム製ポリ塩化ビニル等の弾性樹脂や合成ゴムから形成された弾性部材である。本実施形態に係る密閉材8において、台座部80は、基部81及び第1フィン82、第2フィン83に比べて硬い材料から形成されている。密閉材8は、台座部80がポケット部75の内部空間に収納され、基部81がポケット部75の開口755から突出し、第1フィン82、第2フィン83がポケット部75から下方に延びた状態で、スラット7の上端部位に取り付けられている。
密閉材8の台座部80の形状について説明する。一般に、密閉材の台座部の断面形状とポケット部の内部空間の断面形状は、内部空間にぴったり収まるような形状となっており、内部空間に対して密閉材の台座部を長さ方向からスライド装着することを許容する程度のクリアランスを備えている。例えば、ポケット部の内部空間の断面形状が略長方形であれば、密閉材の台座部はポケットの内部空間の断面形状に沿った略長方形状の断面形状(角部はスライド装着時の引っ掛かりを防止する程度の湾曲状となっている)となっている。密閉材の台座部がポケット部の内部空間内で積極的に移動することは想定されていない。
本実施形態では、密閉材8とポケット部75との間には、ポケット部75内で台座部80の傾動を許容する可動用クリアランスが形成されており、可動クリアランスは、密閉材8の台座部80とポケット部75の内部空間756との間に形成されたクリアランスC(クリアランスC1を含む)と、密閉材8の基部81とポケット部75の開口755との間に形成されたクリアランス(クリアランスC2)と、を含む(図7、図11参照)。
本実施形態に係るポケット部75の内部空間756の断面形状は略長方形状であり、本実施形態に係る密閉材8の台座部80は、ポケット部75の内部空間756の断面形状に沿った断面視略長方形状の形状において、所定の部位を切り欠いた形状となっている。具体的には、図7、図11に示すように、密閉材8の台座部80は断面視において、ポケット部75の第4片753の内面(一方の上面)に対向する第1面(上面)800と、ポケット部75の第5片754の内面(他方の上面)に対向する第2面(上面)801と、ポケット部75の第2片751の内面(一方の側面)に対向する第3面(一方の側面)802と、ポケット部75の第3片752の内面(他方の側面)に対向する第4面(他方の側面)803と、ポケット部75の第1片750の内面(底面)に対向する第5面(底面のフラット部)804、第6面(底面の傾斜部)805と、を備えている。なお、密閉材8の台座部80の説明における「底面」、「上面」という表現は、密閉材8の部位の構成を規定するための表現であり、設置されたブラインドシャッターのスラット7におけるポケット部75に装着された密閉材8の姿勢とは異なる点に留意されたい。
台座部80の第1面800と第2面801は、基部81を挟んで、同一平面上で延びている。台座部80の第3面802は、第1面800に対して略直角で延びており、第4面803は、第2面801に対して略直角で延びている。第1面800と第3面802で形成される角部、第2面801と第4面803で形成される角部は、共に湾曲状である。台座部80の第4面803の高さ寸法は、第3面802の高さ寸法に比べて低背となっている。台座部80の第5面804は、第3面802に対して略直角に延びており、第5面804と第3面802で形成される角部は湾曲状となっている。第6面805は、第5面804と第4面803を繋ぐように延びている。第5面804は、第1面800及び第2面801に対して平行に延びているのに対して、第6面805は、第1面800及び第2面801、第5面804に対して傾斜状に延びる傾斜面である。第1面800と第3面802で形成される角部は、第2面801と第4面803で形成される角部、第5面804と第3面802で形成される角部に対して大きい湾曲部806となっている。
図11に示すように、密閉材8の台座部80がポケット部75の内部空間756に収納された傾動前の状態において、台座部80とポケット部75の内面との間には、ポケット部75内で台座部80の傾動を許容するクリアランスC(主として、クリアランスC1)が形成されている。より具体的には、ポケット部75の内部空間において、ポケット部75の第1片750の内面(底面)と第3片752の内面(他方の側面)とで形成される隅部と、台座部80の第6面(底面の傾斜部)805との間にクリアランスC1が形成されている。この隅部と対角状に位置して、台座部80の湾曲部806が、ポケット部75の第4片753の先端の湾曲部(開口755の縁部を形成する)に接触している。また、台座部80の第4面803がポケット部75の第3片752の内面に接触し、台座部80の第2面801がポケット部75の第5片754に接触している。密閉材8が傾動する時に、台座部80の湾曲部806とポケット部75の第4片753の先端の湾曲部の接触部が傾動支点となり得る。
密閉材8の基部81は、台座部80の上面から立ち上がり状に突成されており、台座部80の上面は、基部81を挟んで第1面800と第2面801とに分割されている。基部81は、台座部80の第1面800から連続する第1面810と、台座部80の第2面801から連続する第2面811と、を備えている。密閉材8の基部81の部分は、ポケット部75の開口755内に位置しており、基部81の第1面810とポケット部75の開口755の一方の縁部であるポケット部75の第4片753の先端との間にクリアランスが形成されており、基部81の第2面811とポケット部75の開口755の他方の縁部であるポケット部75の第5片754の先端との間にクリアランスC2が形成されている。密閉材8の基部81とポケット部75の開口755の縁部とのクリアランスC2は、ポケット部75内の台座部80が傾動する時に、基部81の傾動を許容するクリアランスとなっている。図12、図13に示すように、密閉材8が傾動すると、基部81の第2面811とポケット部75の開口755の他方の縁部であるポケット部75の第5片754の先端とが当接して、クリアランスC2が塞がれる。
第1フィン82は、基部81の第1面810に沿って延びており、第1フィン82は、室外側に膨出し、室内側に凹状の湾曲片である。密閉材8が密閉構造を形成する時に、湾曲状の第1フィン82は、上側スラット7の下片76の上面760及び突片77の側面770からなる側面視L形状の面部に向かって膨出状となっている(図12、図13参照)。
第2フィン83は、基部81の第2面811に沿って延びており、第2フィン83は、室内側に膨出し、室外側に凹状の湾曲片である。スラット7が水平姿勢にある時(例えば、図10において、各スラット7が水平姿勢となったと仮定する)に、密閉材8は室内側部位に位置すると共に、第2フィン83はポケット部75の上端から突出しないようになっており、スラット7が水平姿勢にある時に、室内側から第2フィン83が隠れるようになっている。第2フィン83の長さ(基部81からの延出寸法)は第1フィン82の長さ(基部81からの延出寸法)よりも長く、基端側部位830は第1フィン82に離間対向しており、先端側部位831は、第1フィン82を超えて延びている。密閉材8が密閉構造を形成する時に、第2フィン83の湾曲状の先端側部位831は、は、上側スラット7の下片76の先端762に対して凹状で、下側スラット7の立ち上がり片74の側面740に向かって膨出状となっており、先端側部位831の先端は下片76の下側に延びている(図12、図13参照)。
[B―3]上下に隣接するスラット間の密閉構造
複数枚のスラット7が垂直姿勢となって開口部を閉鎖し、開口部閉鎖状態にある上下隣位のスラット7において、図9に示すように、上側スラット7Aの垂直面部70と下側スラット7Bの垂直面部70は面一であり、上側スラット7Aの下片76と、下側スラット7Bの上片73が平行状に延びて対向しており、上側に位置する下片76の下面761と下側に位置する上片73の上面730の間には、室内外方向に延びる第1隙間S1が形成されており、上側スラット7Aの下片76の上面760及び突片77の側面770からなる側面視L形状の面部と、下側スラット7Bのポケット部75の開口755が対向しており、その間に第2隙間S2が形成されている。上側スラット7Aの下片76の先端762は、下側スラット7Bの立ち上がり片74の側面740と対向しており、その間に第3隙間S3が形成されている。立ち上がり片74の側面740の上側部位は、第2隙間S2に面しており、下側部位は、第1隙間S1に面しており、第1隙間S1と第2隙間S2は、第3隙間S3を介して連通している。本実施形態では、第1隙間S1の幅は、第3隙間S3の幅の2倍程度であり(それより狭くてもよい)、幅狭の空間となっており、この幅狭空間と第1隙間S1の奥側に位置する立ち上がり片74の側面740とが相俟って、開口部全閉状態において光の進入を抑制している。また、第2隙間S2の斜め上側の幅(上側スラット7Aの突片77の先端と)と下側スラット7Bのポケット部75の第4片753との隙間)は、第1隙間S1の幅と略同じである(狭くてもよい)。
上下隣位のスラット7の室外側には上下の垂直面部70間に位置して、上側スラット7Aの下側傾斜部72と、下側スラット7Bの上側傾斜部71とから、側面視略二等辺三角形状の凹状空間30(図9A右図の点線の三角形を参照のこと)が形成されており、凹状空間30の奥に第1隙間S1が形成されている。ポケット部75にはスラット7の幅方向に延びる密閉材8が設けてあり、密閉材8は、複数のスラット7が垂直姿勢(全閉姿勢)にある時に、第2隙間S2および/あるいは第3隙間S3を密閉する。本実施形態に係るスラット構造において、開口部全閉状態において、上側スラット7Aの垂直面部70と下側スラット7Bの垂直面部は面一であり、上下隣位のスラット7A、7Bの室外側には上下の垂直面部70間に位置して、上側スラット7Aの下側傾斜部72と、下側スラット7Bの上側傾斜部71とから側面視略二等辺三角形状の凹状空間30が形成されており、凹状空間30の奥に位置して、上側スラット7Aの下片76と、下側スラット7Bの上片73が平行状に対向して第1隙間S1が形成されており、開口部全閉時において、均整がとれたスッキリとしたシャッターカーテンの外観が得られ、また、凹状空間30の奥に位置する第1隙間S1は目立ち難いと共に、狭められた空間であることから光が進入し難くい構成が得られる。本実施形態に係るスラット構造では、スラット7の上側傾斜部71の上端に水平状に延びる上片73が形成され、上片73から立ち上がり片74が垂直状に延びている。スラット構造において、例えば、上片を設けずに上側傾斜部の上端から立ち上がり片が延びる形状も採り得るが(図13に点線で示す)、本実施形態に係るスラット7のように、水平状の上片73を介して立ち上がり片74が上方に延びるようにしたことで、垂直面部70を上方に伸ばして垂直面部70の高さ寸法を大きくすることができ、開口部全閉状態におけるシャッターカーテン3を室外側から見た時のフラット面(垂直面部70)の割合を大きくすることができ、フラット感を高めて意匠性が向上する。また、開口部全閉状態において、下側スラット7Bの上側傾斜部71の上方に位置して、上側スラット7Aの下側傾斜部72が対称状に位置するので、開口部全閉状態におけるシャッターカーテン3を室外側から見た時の均整を保ちつつ凹状空間30を小さくでき、フラット感を高めることができる。また、スラット7の上側傾斜部71の上端に水平状に延びる上片73が形成され、上片73から立ち上がり片74が垂直状に延びるようにしたことで、下側スラット7Bの上片73と上側スラット7Aの下片76との間に第1隙間S1を形成することを可能としている。図9Aの左図(従来のハット型スラット7´´)と右図(本実施形態に係るスラット7)を比較することで明らかなように、同じ高さ寸法のスラット7、7´´において、従来のハット型スラット7´´では、開口部全閉姿勢において、上下のスラット7´´の連結部位の室外側に側面視台形状の空間が形成され、また、全体として湾曲した凹凸状の外観を備えているのに対して、本実施形態に係るスラット7では、開口部全閉姿勢において、上下のスラット7A、7Bの連結部位の室外側に側面視三角形状のコンパクトな空間が形成され、全体としてフラット状の外観を備えている。また、図9Aに示すように、スラット深さ(見込寸法)においても、本実施形態に係るスラット7は、従来のハット型スラット7´´に比べて浅くすることも可能であり、ブラインドとして使用した時の採光率を向上させることができる。また、図2Aに示すように、スラット7の収納時には、水平姿勢となった複数のスラット7の垂直面部70、上側傾斜部71、下側傾斜部72が互いに平行状に対向した状態で上下に積み重なって収納されるので、収納時の高さ寸法が殊更大きくなることがなく、コンパクトに収納される。
本実施形態に係る密閉材8は、スラット7の長さ方向に延びる第1フィン82と第2フィン83の2つのフィンを備え、開口部閉鎖状態において、第1フィン82と第2フィン83の少なくとも一方のフィンが、上側スラット7Aの下端部位の異なる部分に当接することで、上下隣位のスラット7A、7B間の隙間を幅方向に亘って密閉するようになっている。より具体的には、第1フィン82が、上側スラット7Aの下端部位の第1部分(上側スラット7Aの下片76の上面760及び突片77の側面770からなる側面視L形状の面部の部分)に接触可能となっており、第2フィン83の先端側部位831が、上側スラット7Aの下端部位の第2部分(上側スラット7Aの下片76の先端762)に接触可能となっている。開口部全閉姿勢において、スラット7の撓みや押し付け力不足によって、特に幅方向の中央部位において隙間が生じて光漏れが発生し得るが、本実施形態では、異なる部位に接触可能な2つのフィン(第1フィン82、第2フィン83)を採用することで、光漏れを可及的に防止している。
図10に示すように、上下隣位のスラット7A、7Bが傾斜姿勢から垂直姿勢に回動する時に、上側スラット7Aの下端部位の下片76の先端762が下側スラット7Bの上端部位の密閉材8の第2フィン83の先端側部位831に当接して、密閉材8の第2フィン83を下側スラット7Bの上端部位の立ち上がり片74に向かって押す。第1フィン82の先端は、下片76の上面760に摺接し得るが、第1フィン82の先端部位は移動方向に湾曲しているので、抵抗が低減された状態で接触する。また、突片77の側面770が下側スラット7Bの上端部位の密閉材8の第1フィン82の側面に当接するようにしてもよい。
密閉材8は、上側スラット7Aの下端部位(下片76)によって第2フィン83の先端側部位831が立ち上がり片74に近づくように押されることで、密閉材8は、台座部80及び基部81がクリアランス(クリアランスC、クリアランスC1、クリアランスC2を含む)を介して、台座部80の湾曲部806と第4片753の先端の湾曲部の接触部を支点として、傾動する。
密閉材8は、傾動前(スラット7が垂直姿勢となる前)の姿勢では、ポケット部75の内部空間に収納された台座部80の第5面(底面のフラット部)804がポケット部75の第1片750の内面(底面)に略平行し、ポケット部75の第1片750の内面(底面)と第3片752の内面(他方の側面)とで形成される第1隅部と、台座部80の第6面(底面の傾斜部)805との間にクリアランスC1が形成されており、このクリアランスC1が主として可動用クリアランスとして機能するようになっている。
スラット7が垂直姿勢となる前において、密閉材8の姿勢は、図10左図、中央図、図11、図12の2点鎖線で示すように、台座部80の第4面(他方の側面)803がポケット部75の第3片752の内面に接触し、台座部80の第2面801がポケット部75の第5片754に接触しており、台座部80の湾曲部806はポケット部75の第4片753の先端側の湾曲部に接触した状態である。台座部80の湾曲部806と第4片753の先端側の湾曲部同士が接触することで、この接触部を支点とした時に密閉材8の傾動時の摩擦が低減される。また、密閉材8の基部81の第2面811とポケット部75の第5片754の先端(湾曲部)との間にはクリアランスC2が形成されている。本実施形態では、クリアランスC1、クリアランスC2、傾動支点(台座部80の湾曲部806と第4片753の先端側の湾曲部の接触部)が協働して、密閉材8の良好な傾動を可能としている。
スラット7が垂直姿勢となる前の密閉材8の姿勢及びポケット部75に対する位置において、第2フィン83が室内側(立ち上がり片74側)へ押されることで、密閉材8は、台座部80の湾曲部806と第4片753の先端側の湾曲部との接触部を支点として、台座部80の第6面(底面の傾斜部)805がポケット部75の内部空間の756の底面に当接する方向、かつ、密閉材8の基部81の第2面811がポケット部75の第5片754の先端(湾曲部)に当接する方向に傾動する(図11、図12参照)。
図12、図13に示す態様では、上下隣位のスラット7A、7Bが垂直姿勢となった時に、密閉材8の第1フィン82の先端が、下片76の上面760に当接ないし近接して第2隙間S2を塞ぎ、第2フィン83の先端側部位831が第3隙間S3に位置して下片76の先端762に当接して、下片76の先端762と立ち上がり片74の側面740との直接の接触を防止し、接触音を低減するようになっている。第2フィン83の先端側部位831は、下片76の先端762の移動方向に対向する方向に湾曲しているので、下片76の先端762と第2フィン83の先端側部位831が密着するようになっている。図12、図13に示す態様では、第2フィン83の先端側部位831は、下片76の先端762の下端側に回り込むように密着しており、第2フィン83の先端側部位831の先端は、下片76の下面761よりも少し下方に延びている。
垂直姿勢にある上下隣位のスラット7A、7B間の隙間からの光漏れを防止するためには、スラット7の長さ方向に亘って、下側のスラット7Bの上端に設けた密閉材8が上側のスラット7Aの下端部位に密着することが望ましい。これに関連して、第1フィン82、第2フィン83が柔らかい方が、スラット接触時の追従性が良好であるが、巻き癖等によってフィンが変形して、光漏れの原因となり得る。一方、巻き癖を防止するためにフィンの硬度を高めると、スラット接触時の追従性が損なわれて、光漏れの原因となり得る。本実施形態では、可動の密閉材8を採用することで、第1フィン82、第2フィン83の所望の硬度を保ちつつ、スラット接触時の追従性を確保して、密閉材8とスラット7の下端部位との密着状態を得るようにした。
シャッターカーテン3が開口部全閉姿勢にある時に、シャッターカーテン3は面圧を受けて、前後(室内外方向)に撓んだり、シャッターカーテン3を構成するスラット7が上下に変位したりする場合がある。図13の状態で、スラット7が前後に撓んだ場合には、第1フィン82の先端が下片76の上面760を前後方向に摺接しながら移動して接触状態を維持し、あるいは、第1フィン82の湾曲部が突片77の側面770に当接することで第2隙間S2を密閉し、また、第2フィン83の先端側部位831が第3隙間S3に位置することで第3隙間S3を密閉することで光漏れを低減する。また、上下のスラット7が、一方のスラット7の下片76が他方のスラット7の立ち上がり片74に近づくように変位しても、第3隙間S3に位置する第2フィン83の先端側部位831によって、下片76の先端762と立ち上がり片74の側面740との直接の接触が規制され、異音の発生を低減する。上下のスラット7が上下に変位した場合に、第1隙間S1の高さが大きくなる場合があり得るが、第2フィン83の先端側部位831が下片76の先端762の下側に回り込むように接触しているので、第2フィン83の先端側部位831と下片76の先端762との接触状態が維持され、第3隙間S3を密閉することで光漏れを低減する。
[C]可動密閉材を備えた密閉構造の他の実施形態
ブラインドシャッターにおいて、上下のスラット7間の隙間を密閉する可動の密閉材8を用いた密閉構造について説明したが、可動密閉材を備えた密閉構造は、ブラインドシャッターに用いられるものに限定されない。以下に、可動密閉材を備えた密閉構造の他の実施形態について説明する。
[C―1]座板下端の密閉構造
図14、図15に示すように、開閉体であるシャッターカーテン14は、複数枚の長尺状のスラット15と、下端に設けた座板16と、からなり、開口部全開状態からシャッターカーテン14が降下して、座板16が着床するとで、開口部を全閉するようになっている。座板16の下面には、座板16の長さ方向に亘ってポケット部160が形成されており、ポケット部160密閉材8´が設けてある。密閉材8´は、ポケット部160の内部に収納された台座部80´と、ポケット部160の開口に位置して突出する基部81´と、基部81´から延びるフィンと82´を備えている。台座部80´とポケット部160の内面との間には、ポケット部160内で台座部の傾動を許容する可動用クリアランスC´が形成されており、密閉材8´のフィン82´が床面FLに当接する際に、密閉材8´が全体として傾動可能となっている。
[C―2]スラット端部とガイドレール開口との気密構造
図16、図17に示すように、シャッターカーテン14のスラット15及び座板16の長さ方向の両端部は、それぞれ、開口部の両側に立設されたガイドレール17の溝部内に受け入れられており、開口部開閉時にスラット15の長さ方向の両端部は、ガイドレール17に沿って上下に案内される。ガイドレール17は断面視において、底壁170と、第1見付壁171、第2見付壁172を備え、第1見付壁171の先端部位、第2見付壁172の先端部位には、高さ方向に亘ってポケット部173が対向状に形成されており、対向状のポケット部173の間に、スラットの端部を受け入れるガイドレール開口が形成されている。それぞれのポケット部173には密閉材8´´が対向状に設けてある。密閉材8´´は、ポケット部173の内部に収納された台座部80´´と、ポケット部173の開口に位置して突出する基部81´´と、基部81´´から延びるフィンと82´´を備えている。台座部80´´とポケット部173の内面との間には、ポケット部173内で台座部80´´の傾動を許容する可動用クリアランスC´´が形成されており、いずれか一方の密閉材8´´のフィン82´´がスラット15の長さ方向の端部の一方の見付面に当接する際に、密閉材8´´が全体として傾動可能となっている。
[付記1]
本明細書には、以下の技術思想が開示されている。
複数枚のスラットが垂直姿勢となって開口部を閉鎖し、各スラットが垂直姿勢から傾動可能であるブラインドシャッターにおいて、
開口部閉鎖状態にある上下隣位のスラット間の隙間が、上側のスラットの下側の端部と下側のスラットの上側の端部のいずれか一方の端部に設けた密閉材が他方の端部に当接ないし近接することで密閉されるようになっており、
前記密閉材は、スラットの幅方向に延びる2つのフィンを備え、開口部閉鎖状態において、少なくとも一方のフィンが前記他方の端部に当接ないし近接することで、上下隣位のスラット間の隙間を幅方向に亘って密閉するようになっている、
ブラインドシャッター。
1つの態様では、前記密閉材は、前記一方の端部に形成されたポケット部に収納されている台座部と、前記ポケット部の開口から突出する基部と、前記基部から延出する第1フィン及び第2フィンとからなる。
1つの態様では、前記2つのフィンにおいて、第1フィンは、前記他方の端部の第1部分に接触可能となっており、第2フィンは、前記他方の端部の第2部分に接触可能となっている。
1つの態様では、開口部閉鎖状態において、前記他方の端部の第2部分は、前記一方の端部の部分に対向しており、前記第2フィンは、前記他方の端部の前記第2部分と前記一方の端部の前記部分の間に位置するようになっている。
1つの態様では、前記一方の端部は、下側のスラットの上端部であり、前記上端部に設けた密閉材の2つのフィンの少なくとも一方が、上側のスラットの下端部に接触するようになっている。
1つの態様では、前記一方の端部は、下側のスラットの上端部であり、前記上端部に設けた密閉材の2つのフィンの少なくとも一方が、上側のスラットの下端部に接触するようになっており、
前記下端部は、垂直姿勢において略水平に延びる下片と、前記下片の基端部位において上方に突出する突片と、を備え、
前記下片の上面と前記突片の側面から形成される側面視略L形状の面部の少なくとも一部が前記第1部分であり、
前記下片の先端が前記第2部分である。
1つの態様では、前記上端部は、上片と、前記上片の先端から立ち上がる立ち上がり片と、前記立ち上がり片の上方に形成されたポケット部と、からなり、
開口部閉鎖状態において、前記下端部の前記面部が前記ポケット部の下方に位置して当該ポケット部に対向しており、前記下片の先端が前記立ち上がり片に対向しており、前記下片の下面が前記上片の上面に対向しており、
前記第1フィン及び前記第2フィンは前記ポケット部から下方に延びており、前記第1フィンが前記第1部分に当接ないし近接しており、前記第2フィンが前記第2部分に当接ないし近接している。
1つの態様では、前記第1フィンは、前記他方の端部の第1部分に向かって膨出状の湾曲片である。
1つの態様では、前記第2フィンは、先端側部位が前記他方の端部の第2部分に接触可能となっている。
1つの態様において、前記2つのフィンにおいて、 第1フィンは、第2フィンに比べて短片である。
[付記2]
本明細書には、以下の技術思想が開示されている。
ブラインドシャッターのスラットは、
垂直面部と、上端部位と、下端部位と、からなり、
前記上端部位は、垂直面部の上端から上方かつ室内側に向かって傾斜状に延びる上側傾斜部と、上側傾斜部の上端から室内側に向かって水平に延びる上片と、を備え、
前記下端部位は、垂直面部の下端から下方かつ室内側に向かって傾斜状に延びる下側傾斜部と、下側傾斜部の下端から室内側に向かって水平に延びる下片と、を備え、
複数枚のスラットが垂直姿勢となって開口部を閉鎖し、開口部閉鎖状態にある上下隣位のスラットにおいて、
上側スラットの垂直面部と下側スラットの垂直面部は面一であり、
上側スラットの下片と、下側スラットの上片が平行状に対向しており、下片の下面と上片の上面の間には、室内外方向に延びる隙間が形成されており、
上下隣位のスラットの室外側には上下の垂直面部間に位置して、側面視略二等辺三角形状の凹状空間が形成されており、前記凹状空間の奥に前記隙間が形成されている、
ブラインドシャッターのスラット構造、である。
1つの態様では、前記上端部位は、前記上片の先端から垂直状に立ち上がる立ち上がり片と、前記立ち上がり片の上端に下方かつ室外側に向かって開口するポケット部と、を備え、
前記下端部位は、前記下片の基端部位から上方に突出する突片を備え、
からなり、
前記室内外方向に延びる前記隙間を第1隙間とし、
上側スラットの下片の上面及び突片の側面と、下側スラットのポケット部が対向しており、その間に第2隙間が形成されており、
前記下片の先端は、下側スラットの立ち上がり片の側面と対向しており、その間に第3隙間が形成されており、前記立ち上がり片の側面の上側部位は、前記第2隙間に面しており、下側部位は、前記第1隙間に面しており、前記第1隙間と前記第2隙間が前記第3隙間を介して連通している。
1つの態様では、前記ポケット部にはスラットの幅方向に延びる密閉材が設けてあり、前記密閉材は、前記第2隙間および/あるいは前記第3隙間を密閉する。
1つの態様では、前記密閉材は、前記一方の端部に形成されたポケット部に収納されている台座部と、前記ポケット部の開口から突出する基部と、前記基部から延出する第1フィン及び第2フィンとからなり、
前記第1フィンは、前記下片の上面と前記突片の側面から形成される側面視略L形状の面部の少なくとも一部に接触可能であり、前記第2隙間を密閉可能となっており、
前記第2フィンは、前記下片の先端と下側スラットの立ち上がり片の側面との間に位置して、前記下片の先端に接触可能であり、前記第3隙間を密閉可能となっている。
1つの態様では、前記台座部と前記ポケット部の内面との間、前記基部と前記ポケット部の開口との間には、前記台座部及び前記基部の傾動を許容する可動用クリアランスが形成されており、
前記密閉材の前記第2フィンに前記下片の先端が当接する際に、前記密閉材が全体として傾動可能となっている。
3 シャッターカーテン(開閉体)
30 凹状空間
7 スラット
7A 上側スラット
7B 下側スラット
70 垂直面部
71 上側傾斜部
72 下側傾斜部
73 上片
74 立ち上がり片
740 立ち上がり片の側面(一方の端部の部分)
75 ポケット部
750 第1片(内面の底面)
751 第2片(内面の一方の側面)
752 第3片(内面の他方の側面)
753 第4片(内面の一方の上面)
754 第5片(内面の他方の上面)
755 開口
756 内部空間
76 下片(被当接部)
760 下片の上面(他方の端部の第1部分)
761 下片の下面
762 下片の先端(他方の端部の第2部分)
77 突片(被当接部)
770 突片の側面(他方の端部の第1部分)
8 密閉材
80 台座部
800 第1面(一方の上面)
801 第2面(他方の上面)
802 第3面(一方の側面)
803 第4面(他方の側面)
804 第5面(底面のフラット部)
805 第6面(底面の傾斜部)
806 湾曲部(湾曲面)
81 基部
810 第1面(一方の側面)
811 第2面(他方の側面)
82 第1フィン
83 第2フィン
831 第2フィンの先端側部位
C クリアランス(可動用クリアランス)
C1 クリアランス(可動用クリアランス、第1クリアランス)
C2 クリアランス(可動用クリアランス、第2クリアランスの第2部分)
S1 第1隙間
S2 第2隙間
S3 第3隙間

Claims (9)

  1. 開閉体が開口部を閉鎖した時に当該開口部に生じ得る隙間を密閉する密閉材は、開口幅方向あるいは開口高方向に延びる長尺材であり、
    開閉体あるいは開口部を形成する部材には、開口幅方向あるいは開口高方向に延びるポケット部が形成されており、
    前記密閉材は、前記ポケット部に収納された台座部と、前記ポケット部の開口から外部に延出するフィンと、からなり、開口部閉鎖時に前記フィンが被当接部に当接することで当該被当接部との間の隙間を密閉するようになっており、
    前記台座部と前記ポケット部の内面との間には、前記ポケット部内で前記台座部の傾動を許容する可動用クリアランスが形成されており、
    前記密閉材の前記フィンが前記被当接部に当接する際に、前記密閉材が全体として傾動可能となっている、
    可動密閉材を備えた密閉構造。
  2. 前記ポケット部の内部空間は、断面視略方形状の空間であり、
    前記台座部は、前記ポケット部の内部空間に対応する方形の少なとも1つの角部を切り欠いた断面形状となっており、
    前記可動用クリアランスは、前記ポケット部の内部空間の少なくとも1つの隅部を含む部位に形成されたクリアランスを含む、
    請求項1に記載の可動密閉材を備えた密閉構造。
  3. 前記少なくとも1つの隅部は、前記ポケット部の内部空間の底側の隅部である、
    請求項2に記載の可動密閉材を備えた密閉構造。
  4. 前記ポケット部の内面は、底面と、前記底面から対向状に立ち上がる一対の側面と、一対の側面から前記底面に平行して延びる上面と、からなり、前記上面は前記開口を挟んで2つの部分から形成されており、前記ポケット部の内部空間は、前記底面と前記側面と前記上面から囲まれた断面視略方形状の空間であり、
    前記台座部は、前記基部を挟んで2つの部分から形成されている上面と、一対の側面と、底面と、を備え、前記上面は前記ポケット部の前記上面に平行して延びるフラット面であり、前記一対の側面は前記上面に対して略垂直に延びており、一方の側面は前記ポケット部の前記側面よりも僅かに小さい高さ寸法を備え、他方の側面は前記一方の側面の高さ寸法よりも小さく、前記底面は、前記一方の側面に対して略垂直に延びるフラット部と、前記フラット部から前記他方の側面に向かって延びる傾斜部と、を備え、
    前記ポケット部の内部空間において、前記底面と他方の側面で形成される隅部が前記隅部となっている、
    請求項3に記載の可動密閉材を備えた密閉構造。
  5. 前記台座部において、前記一方の側面と前記上面が交わる部位は湾曲面となっており、
    前記台座部の前記湾曲面が前記ポケット部の開口の湾曲状の縁部に接触可能となっており、
    前記密閉材は、前記台座部の前記湾曲面と前記ポケット部の開口の湾曲状の縁部との接触部を支点として傾動可能となっている、
    請求項4に記載の可動密閉材を用いた密閉構造。
  6. 前記密閉材は、前記密閉材の前記フィンが前記被当接部に当接する際に、前記傾斜部が前記ポケット部の底面に接近する方向に傾動可能となっている、
    請求項4、5いずれか1項に記載の可動密閉材を備えた密閉構造。
  7. 前記密閉材は、前記ポケット部に収納された台座部と、前記ポケット部の開口から突出する基部と、前記基部から延出する前記フィンと、からなり、
    前記台座部と前記ポケット部の内面との間に形成された前記可動用クリアランスを第1クリアランスとし、
    前記基部と前記ポケット部の前記開口の縁部との間には、前記基部の傾動を許容する第2クリアランスが形成されている、
    請求項1~6いずれか1項に記載の可動密閉材を備えた密閉構造。
  8. 前記第2クリアランスは、前記基部の一方の側面と前記開口の一方の縁部との間の第1部分、前記基部の他方の側面と前記開口の他方の縁部との間の第2部分と、からなり、
    前記台座部の前記他方の側面が、前記内部空間の前記他方の側面に当接した状態において、前記基部の他方の側面と前記開口の他方の縁部が離間しており、前記第2部分が維持されている、
    請求項7に記載の可動密閉材を備えた密閉構造。
  9. 前記密閉材は、ブラインドシャッターにおいて、開口部閉鎖状態にある上下隣位のスラット間の隙間を密閉するものであり、
    前記ポケット部は、上側のスラットの下側の端部と下側のスラットの上側の端部の一方の端部に形成されており、
    前記被当接部は、上側のスラットの下側の端部と下側のスラットの上側の端部の他方の端部であり、
    前記ポケット部に設けた前記密閉材が、前記他方の端部に当接することで、スラット間の隙間を密閉する、
    請求項1~8いずれか1項に記載の可動密閉材を備えた密閉構造。
JP2021025135A 2021-02-19 2021-02-19 可動密閉材を備えた密閉構造 Pending JP2022127154A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021025135A JP2022127154A (ja) 2021-02-19 2021-02-19 可動密閉材を備えた密閉構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021025135A JP2022127154A (ja) 2021-02-19 2021-02-19 可動密閉材を備えた密閉構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022127154A true JP2022127154A (ja) 2022-08-31

Family

ID=83060136

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021025135A Pending JP2022127154A (ja) 2021-02-19 2021-02-19 可動密閉材を備えた密閉構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2022127154A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR20130122484A (ko) 안전문
JP6603515B2 (ja) オーバーヘッドドア
JP2015531036A (ja) 2つのシール面を有するドアシール
JP2015031150A (ja) 窓扉用防風部材及びこれを備える窓扉
JP6587866B2 (ja) オーバーヘッドドア
JP2022127154A (ja) 可動密閉材を備えた密閉構造
JP7229039B2 (ja) オーバーヘッドドア下端の断熱構造
JP2022127155A (ja) ブラインドシャッター
JP2022127156A (ja) ブラインドシャッターのスラット構造
JP2022125214A5 (ja) サッシ窓
KR200460397Y1 (ko) 폴딩 도어 시스템
KR102099674B1 (ko) 벨트창호
KR20180042990A (ko) 미닫이식 루버셔터
KR20180002322U (ko) 창호용 가스켓
JP2023031011A (ja) 建具
JP3966187B2 (ja) シャッター装置
JP7032984B2 (ja) 建具
KR101606751B1 (ko) 풍지 겸용 추락방지 구조를 구비한 미서기창호
WO2023286598A1 (ja)
JP6682461B2 (ja) 建具
JP2019119987A (ja) 建具
JP2024043375A (ja) 建具
JP2021001512A (ja) 建具
JP6999476B2 (ja) 建具
JP7046665B2 (ja) 建具

Legal Events

Date Code Title Description
A80 Written request to apply exceptions to lack of novelty of invention

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A80

Effective date: 20210302

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20231227