JP2022126073A - 歯車伝動装置 - Google Patents

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Kengo Hachiya
正司 長嶋
Masaji Nagashima
匡史 篠田
Tadashi Shinoda
正太郎 加藤
Seitaro Kato
秀和 永井
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Abstract

【課題】歯車の歯元応力を低減し、耐久性を向上させた歯車伝動装置を提供する。【解決手段】はすば歯車の駆動歯車7と、入力軸4の両端を支持する第1軸受5および第2軸受6と、駆動歯車7に噛み合い、駆動歯車7よりも大径の被駆動歯車11と、出力軸8の両端を支持する第3軸受9および第4軸受10とを備えた歯車伝動装置において、駆動歯車7は、入力軸4上で第2軸受6側に配置され、被駆動歯車11は、出力軸8上で第3軸受9側に配置され、駆動歯車7および被駆動歯車11は、それぞれ、噛み合い反力が互いに打ち消し合うようにねじれ角が設定され、入力軸4は、はすば歯車のスラスト力によって被駆動歯車11のフランジ部11aが変形した際に、被駆動歯車11の歯面11bに対する駆動歯車7の歯面7bの相対的な傾きが減少するように、入力軸4の曲げ剛性が設定される。【選択図】図1

Description

この発明は、はすば歯車を用いた歯車伝動装置に関するものである。
特許文献1には、モータの小型化、高回転化に伴う軸支持手段の負荷を軽減し、耐久性を向上させることを目的とした駆動装置が記載されている。この特許文献1に記載された駆動装置は、動力源(モータ)、および、歯車伝動装置から構成されている。歯車伝動装置は、モータの回転軸(モータ軸)を支持する第1軸支持手段(第1軸受)および第2軸支持手段(第2軸受)と、モータ軸上のはすば歯車から構成されるカウンタドライブギヤと、カウンタドライブギヤに噛み合うはすば歯車のカウンタドリブンギヤとを備えている。モータの出力トルクは、カウンタドライブギヤおよびカウンタドリブンギヤを介して、駆動輪に伝達される。そして、この特許文献1に記載された歯車伝動装置では、カウンタドライブギヤを、第1軸受と第2軸受との間の片側に寄せた位置に配置し、それらカウンタドライブギヤおよびカウンタドリブンギヤに対して、ギヤから遠い側の軸受に向かう方向へスラスト力が作用するように、はすば歯車のねじれ角が設定されている。
特開2001-354042号公報
上記のように、特許文献1に記載された歯車伝動装置では、はすば歯車のねじれ角の向き(ねじれ方向)を考慮して、カウンタドライブギヤおよびカウンタドリブンギヤが配置される。それにより、歯車に近い側の軸受にかかるラジアル力による負荷と、スラスト力によるモーメント荷重とが相殺され、第1軸受および第2軸受に対する負荷のアンバランスが是正される。しかしながら、上記の特許文献1に記載された歯車伝動装置は、軸受の負荷を軽減できるものの、互いに噛み合うカウンタドライブギヤとカウンタドリブンギヤとの歯面の間に相対的な傾きが生じてしまい、歯車の歯元応力が増大してしまう。通常、カウンタドライブギヤおよびカウンタドリブンギヤによる歯車対は、動力源の出力トルクを増幅して伝達するために、所定の減速比が設定される。そのため、カウンタドリブンギヤの外径は、カウンタドライブギヤの外径よりも大きくなる。したがって、カウンタドライブギヤとカウンタドリブンギヤとの間でトルクを伝達する際には、それらはすば歯車の噛み合い反力のスラスト力による曲げモーメントを受けて、外径が大きいカウンタドリブンギヤのフランジ部の方が、より大きく変形する(曲げられる)。その結果、カウンタドライブギヤの歯面とカウンタドリブンギヤの歯面との間に相対的な傾きが生じてしまう。互いに噛み合う歯車対の歯面にそのような相対的な傾きが生じると、歯車対の歯当たりが理想的な面接触にならず、そのため、歯車の歯元応力が増大してしまう。ひいては、歯車伝動装置の耐久性が低下してしまう。
この発明は上記のような技術的課題に着目して考え出されたものであり、トルクを伝達する際の歯車の歯元応力を低減し、耐久性を向上させることが可能な歯車伝動装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、この発明は、動力源の出力トルクが伝達される入力軸と、前記入力軸に取り付けられたはすば歯車の駆動歯車と、前記入力軸の両端をそれぞれ支持する第1軸受および第2軸受と、前記入力軸と平行に配置された出力軸と、前記出力軸に取り付けられ、前記駆動歯車に噛み合い、前記駆動歯車よりも径が大きい(はすば歯車の)被駆動歯車と、前記出力軸の両端をそれぞれ支持する第3軸受および第4軸受と、を備え、前記出力トルクを、前記駆動歯車および前記被駆動歯車を介して、前記出力軸から出力する歯車伝動装置において、前記第1軸受は、前記入力軸の前記動力源に近い側の端部を支持し、前記第2軸受は、前記入力軸の前記動力源から遠い側の端部を支持し、前記駆動歯車は、前記入力軸上で前記第1軸受よりも前記第2軸受に近い位置に配置され、前記第3軸受は、前記出力軸の前記動力源に近い側の端部を支持し、前記第4軸受は、前記出力軸の前記動力源から遠い側の端部を支持し、前記被駆動歯車は、前記出力軸上で前記第4軸受よりも前記第3軸受に近い位置に配置され、前記駆動歯車および前記被駆動歯車は、それぞれ、前記動力源の常用回転方向(例えば、エンジンの回転方向、あるいは、車両の前進駆動時のモータの回転方向)に前記入力軸が回転する際に、前記第2軸受に作用する噛み合い反力(すなわち、ラジアル力の反力およびスラスト力によるモーメント荷重の反力)が互いに打ち消し合い、かつ、前記第3軸受に作用する噛み合い反力(すなわち、ラジアル力の反力およびスラスト力によるモーメント荷重の反力)が互いに打ち消し合う方向に、前記はすば歯車のねじれ角が設定され、前記入力軸は、前記駆動歯車と前記被駆動歯車との間でトルクを伝達する際に、前記はすば歯車のスラスト力によって前記被駆動歯車のフランジが前記出力軸に対して傾く方向に変形した状態で、前記駆動歯車と前記被駆動歯車との噛み合い部分における前記被駆動歯車の歯面に対する前記駆動歯車の歯面の相対的な傾きが減少する(0に近づく)ように、前記入力軸のたわみを許容する(すなわち、たわみを誘発させる)曲げ剛性が設定されていることを特徴とするものである。
この発明の歯車伝動装置では、前述の特許文献1に記載された歯車伝動装置と同様に、はすば歯車のねじれ角のねじれ方向が考慮されて、駆動歯車および被駆動歯車が配置される。そのため、駆動歯車および被駆動歯車に近い側の軸受(すなわち、第2軸受および第3軸受)にかかるラジアル力による負荷と、スラスト力によるモーメント荷重とが相殺され、入力軸側の第1軸受および第2軸受に対する負荷のアンバランス、ならびに、出力軸側の第3軸受および第4軸受に対する負荷のアンバランスが是正される。したがって、この発明の歯車伝動装置によれば、歯車伝動装置の各軸受の負荷を軽減し、歯車伝動装置の耐久性を向上させることができる。
更に、この発明の歯車伝動装置では、駆動歯車と被駆動歯車との間でトルクを伝達する際の被駆動歯車の変形が考慮されて、入力軸(駆動歯車の回転軸)の曲げ剛性が設定される。駆動歯車と被駆動歯車との間でトルクを伝達する際には、それらはすば歯車の噛み合い反力のスラスト力による曲げモーメントを受けて、外径が大きい被駆動歯車のフランジ部が、駆動歯車よりも大きく変形する(曲げられる)。その結果、互いに噛み合う駆動歯車の歯面と被駆動歯車の歯面との間に相対的な傾きが生じてしまう。それに対して、この発明の歯車伝動装置では、被駆動歯車のフランジ部が変形する場合に、駆動歯車を取り付けた入力軸がたわんで、駆動歯車の歯面と被駆動歯車の歯面との間の相対的な傾きが0になるように、入力軸の曲げ剛性が設定される。言い換えると、被駆動歯車のフランジ部における変形に倣って、入力軸のたわみを誘発させるように、入力軸の曲げ剛性が設定される。そのため、駆動歯車と被駆動歯車との間でトルクを伝達する際に、被駆動歯車のフランジ部が変形する場合であっても、駆動歯車の歯面と被駆動歯車の歯面との間の相対的な傾きが増大してしまうことを抑制できる。したがって、この発明の歯車伝動装置によれば、駆動歯車の歯面と被駆動歯車の歯面との間の歯当たりを理想的な面接触にすることができ、駆動歯車および被駆動歯車の歯元応力を低下することができる。ひいては、歯車伝動装置の耐久性を向上させることができる。
この発明の歯車伝動装置の構成を説明するための図であって、この発明の歯車伝動装置を適用してモータを動力源とする駆動装置を構成した実施形態を示す図である。 この発明の歯車伝動装置の構成を説明するための図であって、駆動歯車および被駆動歯車を形成するはすば歯車のねじれ角(ねじれ方向)を示す図である。 この発明の歯車伝動装置の構成を説明するための図であって、図2に示すはすば歯車のねじれ角(ねじれ方向)で駆動歯車および被駆動歯車を形成した場合に、第2軸受および第3軸受に作用する噛み合い反力が互いに打ち消し合う状態を示す図である。 この発明の歯車伝動装置に対する比較例を説明するための図であって、図2に示すはすば歯車のねじれ角(ねじれ方向)で駆動歯車および被駆動歯車を形成し、被駆動歯車を出力軸上で第3軸受よりも第4軸受に近い位置に配置した場合に、第2軸受および第4軸受に作用する噛み合い反力の状態(第4軸受で噛み合い反力が相乗し合い増大してしまう状態)を示す図である。 この発明の歯車伝動装置に対する比較例を説明するための図であって、図2に示すはすば歯車のねじれ角(ねじれ方向)と逆方向のねじれ角(ねじれ方向)で駆動歯車および被駆動歯車を形成した例を示す図である。 この発明の歯車伝動装置に対する比較例を説明するための図であって、図5に示すはすば歯車のねじれ角(ねじれ方向)で駆動歯車および被駆動歯車を形成した場合に、第2軸受および第3軸受に作用する噛み合い反力の状態(第2軸受および第3軸受の両方で噛み合い反力が相乗し合い増大してしまう状態)を示す図である。 この発明の歯車伝動装置に対する比較例を説明するための図であって、図5に示すはすば歯車のねじれ角(ねじれ方向)で駆動歯車および被駆動歯車を形成し、被駆動歯車を出力軸上で第3軸受よりも第4軸受に近い位置に配置した場合に、第2軸受および第4軸受に作用する噛み合い反力の状態(第2軸受で噛み合い反力が相乗し合い増大してしまう状態)を示す図である。 この発明の歯車伝動装置の構成を説明するための図であって、大径の被駆動歯車のフランジ部が変形する状態、および、入力軸がたわんだ状態を説明するための図であって、被駆動歯車のフランジ部が変形した状態で、駆動歯車の歯面と被駆動歯車の歯面との間の噛み合い部分における被駆動歯車の歯面に対する駆動歯車の歯面の相対的な傾きの増大が抑制される状態を示す図である。 この発明の歯車伝動装置に対する比較例を説明するための図であって、駆動歯車を入力軸上で第2軸受よりも第1軸受に近い位置に配置した場合に、被駆動歯車のフランジ部が変形した状態で、駆動歯車の歯面と被駆動歯車の歯面との間の噛み合い部分における被駆動歯車の歯面に対する駆動歯車の歯面の相対的な傾きが増大してしまう状態を示す図である。
この発明の実施形態を、図を参照して説明する。なお、以下に示す実施形態は、この発明を具体化した場合の一例に過ぎず、この発明を限定するものではない。
図1に、この発明の実施形態における歯車伝動装置の構成要素の概要を示してある。図1に示す歯車伝動装置1は、動力源となるモータ2と組み合わされて、モータ2の出力トルクを、例えば、車両(図示せず)の駆動輪(図示せず)に伝達する駆動装置3を構成している。
モータ2は、例えば、永久磁石式の同期モータ、もしくは、誘導モータなどの電気モータである。モータ2は、例えば、電力が供給されることにより駆動されてモータトルクを出力する原動機としての機能と、外部からのトルクを受けて駆動されることにより電気を発生する発電機としての機能とを兼ね備えた、いわゆるモータ・ジェネレータであってもよい。モータ・ジェネレータであれば、回転数やトルク、あるいは、原動機としての機能と発電機としての機能との切り替えなどが電気的に制御される。なお、この発明の実施形態における“動力源”は、トルクを出力する原動機を対象にしている。したがって、“動力源”は、上記のようなモータ2に限らず、例えば、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの内燃機関であってもよい。あるいは、内燃機関と電気モータとを組み合わせたいわゆるハイブリッド駆動ユニットであってもよい。
この発明の実施形態における歯車伝動装置1は、主要な構成要素として、入力軸4、第1軸受5、第2軸受6、駆動歯車7、出力軸8、第3軸受9、第4軸受10、および、被駆動歯車11を備えている。
入力軸4は、モータ2のロータ軸(出力軸)2aと同軸上に配置され、ロータ軸2aに連結されている。入力軸4とロータ軸2aとは一体に回転する。図1に示す実施形態では、入力軸4とロータ軸2aとは一体に形成されている。入力軸4には、駆動歯車7が取り付けられている。
第1軸受5および第2軸受6は、それぞれ、入力軸4の両端に配置され、入力軸4を回転可能に支持している。第1軸受5は、入力軸4のモータ2に近い側(図1の左側)の端部を支持している。第2軸受6は、入力軸4のモータ2から遠い側(図1の右側)の端部を支持している。
駆動歯車7は、入力軸4上で、第1軸受5よりも第2軸受6に近い位置に配置されている。駆動歯車7は、入力軸4に取り付けられている。駆動歯車7と入力軸4とは一体に回転する。駆動歯車7は、はすば歯車によって形成されている。駆動歯車7は、被駆動歯車11と噛み合っている。
出力軸8は、入力軸4と平行に配置されている。出力軸8には、被駆動歯車11が取り付けられている。図1に示す実施形態では、出力軸8には、被駆動歯車11と共に、出力歯車12が取り付けられている。出力歯車12と出力軸8とは一体に回転する。出力歯車12は、例えば、図示しない他の歯車伝動機構等を介して駆動輪(図示せず)に連結されている。したがって、出力軸8のトルクは、出力歯車12を介して、駆動輪に伝達される。すなわち、この発明の実施形態における歯車伝動装置1は、モータ2の出力トルクを、出力軸8から駆動輪側に出力する。
第3軸受9および第4軸受10は、それぞれ、出力軸8の両端に配置され、出力軸8を回転可能に支持している。第3軸受9は、出力軸8のモータ2に近い側(図1の左側)の端部を支持している。第4軸受10は、出力軸8のモータ2から遠い側(図1の右側)の端部を支持している。
被駆動歯車11は、出力軸8上で、第4軸受10よりも第3軸受9に近い位置に配置されている。被駆動歯車11は、出力軸8に取り付けられている。被駆動歯車11と出力軸8とは一体に回転する。被駆動歯車11は、駆動歯車7よりも径が大きい。具体的には、被駆動歯車11のフランジ部11aの直径が、駆動歯車7のフランジ部7aの直径よりも大きくなっている。そして、被駆動歯車11は、はすば歯車によって形成されており、駆動歯車7と噛み合っている。
前述したように、この発明の実施形態における歯車伝動装置1は、駆動歯車7と被駆動歯車11との間でトルクを伝達する際の各歯車7,11の歯元応力を低減し、歯車伝動装置1の耐久性を向上させることを目的にしている。そのために、この発明の実施形態における歯車伝動装置1は、駆動歯車7および被駆動歯車11を形成するはすば歯車のねじれ角のねじれ方向が考慮されて、駆動歯車7および被駆動歯車11が配置されている。
具体的には、図2、図3に示すように、駆動歯車7および被駆動歯車11は、それぞれ、連結される動力源の常用回転方向、すなわち、図1に示す実施形態では、車両を前進させるときのモータ2の回転方向に入力軸4が回転する際に、第2軸受6に作用する噛み合い反力(ラジアル力の反力およびスラスト力によるモーメント荷重の反力)が互いに打ち消し合い、かつ、第3軸受9に作用する噛み合い反力(ラジアル力の反力およびスラスト力によるモーメント荷重の反力)が互いに打ち消し合う方向に、駆動歯車7および被駆動歯車11におけるはすば歯車のねじれ角のねじれ方向が設定されている。
より具体的には、図2に示すように、駆動歯車7は、入力軸4および出力軸8の回転軸線方向を図2の左右方向にして歯筋を見た場合に、歯筋の方向(ねじれ方向)が右下がりになる、いわゆる“右ねじれ”のはすば歯車になっている。一方、被駆動歯車11は、入力軸4および出力軸8の回転軸線方向を図2の左右方向にして歯筋を見た場合に、歯筋の方向(ねじれ方向)が左下がりになる、いわゆる“左ねじれ”のはすば歯車になっている。
上記の図1に示すように、駆動歯車7が、入力軸4上で第1軸受5よりも第2軸受6に近い位置に配置されるとともに、被駆動歯車11が、出力軸8上で第4軸受10よりも第3軸受9に近い位置に配置され、また、図2に示すように、駆動歯車7が、“右ねじれ”のはすば歯車によって形成されるとともに、被駆動歯車11が、“左ねじれ”のはすば歯車によって形成されることにより、図3に示すように、第2軸受6および第3軸受9には、それぞれ、噛み合い反力(ラジアル力の反力およびスラスト力によるモーメント荷重の反力)が、互いに打ち消し合う方向に作用する。
これに対して、例えば図4に示すように、仮に、駆動歯車7を、入力軸4上で第1軸受5よりも第2軸受6に近い位置に配置し、被駆動歯車11を、出力軸8上で第3軸受9よりも第4軸受10に近い位置に配置した場合(はすば歯車のねじれ角のねじれ方向は、図1、図3に示す実施形態と同様)は、第2軸受6には、噛み合い反力(ラジアル力の反力およびスラスト力によるモーメント荷重の反力)が、互いに打ち消し合う方向に作用する。しかしながら、第4軸受10には、噛み合い反力(ラジアル力の反力およびスラスト力によるモーメント荷重の反力)が、互いに同じ方向、すなわち、互いに相乗し合う方向に作用する。そのため、第4軸受10にかかる負荷が突出して大きくなってしまい、第3軸受9および第4軸受10に対する負荷のアンバランスが生じてしまう。
また、図5、図6に示すように、仮に、駆動歯車7を、“左ねじれ”のはすば歯車によって形成し、被駆動歯車11を、“右ねじれ”のはすば歯車によって形成した場合(駆動歯車7および被駆動歯車11の配置位置は、図1、図3に示す実施形態と同様)は、第2軸受6および第3軸受9には、いずれも、噛み合い反力(ラジアル力の反力およびスラスト力によるモーメント荷重の反力)が、互いに同じ方向、すなわち、互いに相乗し合う方向に作用する。したがって、この図5、図6で示す例のように、はすば歯車のねじれ角のねじれ方向を逆に設定してしまうと、第2軸受6にかかる負荷が突出して大きくなってしまい、第1軸受5および第2軸受6に対する負荷のアンバランスが生じてしまう。また、第3軸受9にかかる負荷が突出して大きくなってしまい、第3軸受9および第4軸受10に対する負荷のアンバランスが生じてしまう。
また、図5、図7に示すように、仮に、駆動歯車7を、“左ねじれ”のはすば歯車によって形成するとともに、被駆動歯車11を、“右ねじれ”のはすば歯車によって形成し、更に、駆動歯車7を、入力軸4上で第1軸受5よりも第2軸受6に近い位置に配置し、被駆動歯車11を、出力軸8上で第3軸受9よりも第4軸受10に近い位置に配置した場合は、第4軸受10には、噛み合い反力(ラジアル力の反力およびスラスト力によるモーメント荷重の反力)が、互いに打ち消し合う方向に作用する。しかしながら、第2軸受6には、噛み合い反力(ラジアル力の反力およびスラスト力によるモーメント荷重の反力)が、互いに同じ方向、すなわち、互いに相乗し合う方向に作用する。そのため、第2軸受6にかかる負荷が突出して大きくなってしまい、第1軸受5および第2軸受6に対する負荷のアンバランスが生じてしまう。
結局、図1、図2、図3に示すように、駆動歯車7および被駆動歯車11のはすば歯車のねじれ角のねじれ方向を考慮して、駆動歯車7および被駆動歯車11をそれぞれ配置することにより、駆動歯車7および被駆動歯車11に近い側の軸受、すなわち、第2軸受6および第3軸受9にかかるラジアル力による負荷と、スラスト力によるモーメント荷重とが相殺される。その結果、入力軸4側の第1軸受5および第2軸受6に対する負荷のアンバランス、および、出力軸8側の第3軸受9および第4軸受10に対する負荷のアンバランスが、いずれも、是正される。
更に、この発明の実施形態における歯車伝動装置1では、駆動歯車7と被駆動歯車11との間でトルクを伝達する際の被駆動歯車11の変形が考慮されて、入力軸4の曲げ剛性が設定されている。
図8、図9に示すように、駆動歯車7と被駆動歯車11との間でトルクを伝達する際には、それら駆動歯車7および被駆動歯車11を形成するはすば歯車の噛み合い反力のスラスト力による曲げモーメントを受けて、外径が大きい被駆動歯車11のフランジ部11aが、駆動歯車7よりも大きく曲げ変形する。その結果、互いに噛み合う駆動歯車7と被駆動歯車11との間の噛み合い部分において、被駆動歯車11の歯面11bに対する駆動歯車7の歯面7bの相対的な傾きが生じてしまう。それに対して、この発明の実施形態における歯車伝動装置1では、被駆動歯車11のフランジ部11aが変形する場合に、図8に示すように、駆動歯車7を取り付けた入力軸4がたわんで、被駆動歯車11の歯面11bに対する駆動歯車7の歯面7bの相対的な傾きが0になるように、入力軸4の曲げ剛性が設定されている。言い換えると、被駆動歯車11のフランジ部11aにおける変形に倣って、入力軸4のたわみを誘発させるように、入力軸4の曲げ剛性が設定されている。例えば、フランジ部11aの曲げ量に合わせて、入力軸4の曲げ剛性を(許容される範囲内で)低下させる。入力軸4の曲げ剛性を下げるためには、例えば、入力軸4の断面積を縮小する。その場合、入力軸4を部分的に小径化してもよい。あるいは、入力軸4を形成する材料を、剛性が低い材質に変更する。あるいは、入力軸4の支持スパンを延長することによって、入力軸4(図1で示した実施形態では、モータ2のロータ軸2aも含めて)の曲げ剛性を低下させる。
これに対して、例えば図9に示すように、仮に、駆動歯車7を、入力軸4上で第2軸受6よりも第1軸受5に近い位置に配置した場合は、被駆動歯車11のフランジ部11aの変形の方向と、入力軸4のたわみに伴う駆動歯車7の変位の方向とが一致しなくなり、被駆動歯車11の歯面11bに対する駆動歯車7の歯面7bの相対的な傾きが増大してしまう。その結果、駆動歯車7と被駆動歯車11との歯当たりが理想的な面接触にならず、そのため、駆動歯車7および被駆動歯車11の歯元応力が増大してしまう。
以上のように、この発明の実施形態における歯車伝動装置1では、はすば歯車のねじれ角のねじれ方向が考慮されて、駆動歯車7および被駆動歯車11が配置されている。そのため、駆動歯車7および被駆動歯車11に近い側の軸受、すなわち、第2軸受6および第3軸受9にかかるラジアル力による負荷と、スラスト力によるモーメント荷重とが相殺され、入力軸4側の第1軸受5および第2軸受6に対する負荷のアンバランス、ならびに、出力軸8側の第3軸受9および第4軸受10に対する負荷のアンバランスが是正される。したがって、この発明の実施形態における歯車伝動装置1によれば、歯車伝動装置1の各軸受5,6,9,10の負荷を軽減し、歯車伝動装置1の耐久性を向上させることができる。
更に、この発明の実施形態における歯車伝動装置1では、駆動歯車7と被駆動歯車11との間でトルクを伝達する際の被駆動歯車11のフランジ部11aの変形が考慮されて、入力軸4の曲げ剛性が設定される。駆動歯車7と被駆動歯車11との間でトルクを伝達する際には、それらはすば歯車の噛み合い反力のスラスト力による曲げモーメントを受けて、外径が大きい被駆動歯車11のフランジ部11aが、駆動歯車7よりも大きく変形する(曲げられる)。その結果、互いに噛み合う駆動歯車7の歯面(図示せず)と被駆動歯車11の歯面(図示せず)との間に相対的な傾きが生じてしまう。それに対して、この発明の実施形態における歯車伝動装置1では、被駆動歯車11のフランジ部11aが変形する場合に、駆動歯車7を取り付けた入力軸4がたわんで、被駆動歯車11の歯面11bに対する駆動歯車7の歯面7bの相対的な傾きが0になるように、入力軸4の曲げ剛性が設定される。言い換えると、被駆動歯車11のフランジ部11aにおける変形に倣って、入力軸4のたわみを誘発させるように、入力軸4の曲げ剛性が小さめに設定される。そのため、駆動歯車7と被駆動歯車11との間でトルクを伝達する際に、被駆動歯車11のフランジ部11aが変形する場合であっても、被駆動歯車11の歯面11bに対する駆動歯車7の歯面7bの相対的な傾きが増大してしまうことを抑制できる。したがって、この発明の実施形態における歯車伝動装置1によれば、駆動歯車7の歯面と被駆動歯車11の歯面との間の歯当たりを理想的な面接触にすることができる。そのため、駆動歯車7および被駆動歯車11の歯元応力を低下することができる。ひいては、歯車伝動装置1の耐久性を向上させることができる。
1 歯車伝動装置
2 モータ(動力源)
2a(モータの)ロータ軸
3 駆動装置
4 入力軸
5 第1軸受
6 第2軸受
7 駆動歯車
7a(駆動歯車の)フランジ部
7b(駆動歯車の)歯面
8 出力軸
9 第3軸受
10 第2軸受
11 被駆動歯車
11a(被駆動歯車の)フランジ部
11b(被駆動歯車の)歯面

Claims (1)

  1. 動力源の出力トルクが伝達される入力軸と、前記入力軸に取り付けられたはすば歯車の駆動歯車と、前記入力軸の両端をそれぞれ支持する第1軸受および第2軸受と、前記入力軸と平行に配置された出力軸と、前記出力軸に取り付けられ、前記駆動歯車に噛み合い、前記駆動歯車よりも径が大きい被駆動歯車と、前記出力軸の両端をそれぞれ支持する第3軸受および第4軸受と、を備え、前記出力トルクを、前記駆動歯車および前記被駆動歯車を介して、前記出力軸から出力する歯車伝動装置において、
    前記第1軸受は、前記入力軸の前記動力源に近い側の端部を支持し、
    前記第2軸受は、前記入力軸の前記動力源から遠い側の端部を支持し、
    前記駆動歯車は、前記入力軸上で前記第1軸受よりも前記第2軸受に近い位置に配置され、
    前記第3軸受は、前記出力軸の前記動力源に近い側の端部を支持し、
    前記第4軸受は、前記出力軸の前記動力源から遠い側の端部を支持し、
    前記被駆動歯車は、前記出力軸上で前記第4軸受よりも前記第3軸受に近い位置に配置され、
    前記駆動歯車および前記被駆動歯車は、それぞれ、前記動力源の常用回転方向に前記入力軸が回転する際に、前記第2軸受に作用する噛み合い反力が互いに打ち消し合い、かつ、前記第3軸受に作用する噛み合い反力が互いに打ち消し合う方向に、前記はすば歯車のねじれ角が設定され、
    前記入力軸は、前記駆動歯車と前記被駆動歯車との間でトルクを伝達する際に、前記はすば歯車のスラスト力によって前記被駆動歯車のフランジが前記出力軸に対して傾く方向に変形した状態で、前記駆動歯車と前記被駆動歯車との噛み合い部分における前記被駆動歯車の歯面に対する前記駆動歯車の歯面の相対的な傾きが減少するように、前記入力軸のたわみを許容する曲げ剛性が設定されている
    ことを特徴とする歯車伝動装置。
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