JP2022125928A - 処理方法及び処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】研削処理後の基板厚み及び平坦度を適切に制御する。【解決手段】基板の処理方法であって、一の基板を研削することと、研削後の前記一の基板の厚み及び厚み分布を取得することと、取得された厚み及び厚み分布に基づいて他の基板を研削することと、を含み、前記他の基板の研削に際しては、前記一の基板の目標厚みと前記一の基板の研削後の厚みとの差分に基づいて、前記他の基板の研削量を調整するとともに、前記一の基板の研削後の厚み分布に基づいて、前記基板を保持する保持機構と、前記基板を研削する研削機構との相対的な傾きを調整する。【選択図】図8
Description
本開示は、基板の処理方法及び処理装置に関する。
特許文献1には、基板を保持する複数の基板保持部と、基板を研削する複数の環状の研削部と、少なくとも前記基板保持部又は前記研削部に作用する荷重を測定する荷重測定部と、を有する研削装置が開示されている。
本開示にかかる技術は、研削処理後の基板厚み及び平坦度を適切に制御する。
本開示の一態様は、基板の処理方法であって、一の基板を研削することと、研削後の前記一の基板の厚み及び厚み分布を取得することと、取得された厚み及び厚み分布に基づいて他の基板を研削することと、を含み、前記他の基板の研削に際しては、前記一の基板の目標厚みと前記一の基板の研削後の厚みとの差分に基づいて、前記他の基板の研削量を調整するとともに、前記一の基板の研削後の厚み分布に基づいて、前記基板を保持する保持機構と、前記基板を研削する研削機構との相対的な傾きを調整する。
本開示によれば、研削処理後の基板厚み及び平坦度を適切に制御することができる。
半導体デバイスの製造工程においては、表面に複数の電子回路等のデバイスが形成された半導体基板(以下、「ウェハ」という。)に対し、当該ウェハを研削して薄化することが行われている。このウェハの研削は、例えば保持機構でウェハの研削面とは反対側の面を保持した状態で、当該保持機構を回転させながら、研削面に研削機構の研削砥石を当接させることにより行われる。
上述した特許文献1に記載の研削装置は、かかるウェハの研削処理を行うための研削装置である。特許文献1に記載の研削装置においては、研削対象のウェハの厚みが目標厚みになった後、研削ホイールを回転させながら下降を一定時間停止させる状態(いわゆるスパークアウトの状態)と、研削ホイールを回転させながら上昇を開始する状態(いわゆるエスケープカットの状態)と、において少なくとも基板保持部(保持機構)又は研削部(研削機構)に作用する荷重がゼロになるポイントを測定する。
しかしながら、特許文献1に記載の方法によりウェハの研削を行う場合、研削機構の装置特性(例えば保持機構や研削機構等の装置構成部材の剛性(弾性)、熱膨張等)に起因して、前述のスパークアウトの状態やエスケープカットの状態においてもウェハの研削が進行する場合があった。換言すれば、ウェハの厚みが目標厚みになった後においても意図せずに研削が継続され、研削処理後のウェハの仕上厚みや平坦度を適切に制御できないおそれがあった。従って、従来のウェハの研削方法には改善の余地がある。
そこで本開示にかかる技術は、研削処理後の基板厚み及び平坦度を適切に制御する。以下、本実施形態にかかる処理装置としての加工装置、及び処理方法としての加工方法ついて、図面を参照しながら説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する要素においては、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
本実施形態にかかる加工装置1では、基板としてのウェハWを研削して薄化する。ウェハWは、例えばシリコンウェハや化合物半導体ウェハなどの半導体ウェハである。なお、以下の説明においては、保持機構としてのチャックに保持される側の面を「保持面」、保持面とは逆側の研削等の処理が行われる面を「研削面」、という場合がある。
図1に示すように加工装置1は、搬入出ステーション2と処理ステーション3を一体に接続した構成を有している。搬入出ステーション2では、例えば外部との間で複数のウェハWを収容可能なカセットCが搬入出される。処理ステーション3は、ウェハWに対して所望の処理を施す各種処理装置を備えている。
搬入出ステーション2には、カセット載置台10が設けられている。また、カセット載置台10のY軸正方向側には、当該カセット載置台10に隣接してウェハ搬送領域20が設けられている。ウェハ搬送領域20には、X軸方向に延伸する搬送路21上を移動自在に構成されたウェハ搬送装置22が設けられている。
ウェハ搬送装置22は、ウェハWを保持して搬送する搬送フォーク23を有している。搬送フォーク23は、水平方向、鉛直方向、水平軸回り及び鉛直軸回りに移動自在に構成されている。そして、ウェハ搬送装置22は、カセット載置台10のカセットC、アライメント部50、及び第1の洗浄部60に対して、ウェハWを搬送可能に構成されている。
処理ステーション3では、ウェハWに対して研削や洗浄などの処理が行われる。処理ステーション3は、ウェハWの搬送を行う搬送部30、ウェハWの研削処理を行う研削部40、研削処理前のウェハWの水平方向の向きを調整するアライメント部50、研削処理前、又は処理後のウェハWを洗浄する第1の洗浄部60、及び第2の洗浄部70を有している。
搬送部30は、複数、例えば3つのアーム31を備えた多関節型のロボットである。3つのアーム31は、それぞれが旋回自在に構成されている。先端のアーム31には、ウェハWを吸着保持する搬送パッド32が取り付けられている。また、基端のアーム31は、アーム31を鉛直方向に昇降させる昇降機構33に取り付けられている。そして、搬送部30は、研削部40の受渡位置A0、アライメント部50、第1の洗浄部60、及び第2の洗浄部70に対して、ウェハWを搬送可能に構成されている。
研削部40には回転テーブル41が設けられている。回転テーブル41上には、ウェハWを吸着保持する保持機構としてのチャック42が4つ設けられている。チャック42には例えばポーラスチャックが用いられ、ウェハWの保持面を吸着保持する。チャック42の表面は、側面視において中央部が端部に比べて突出した凸形状を有している。なおこの中央部の突出は微小であるが、図2においては、説明の明瞭化のためチャック42の中央部の突出を大きく図示している。
図2及び図3に示すように、4つのチャック42は、4つのチャックベース43にそれぞれ保持されている。以下の説明では、図3に示すように、4つのチャックベースをそれぞれ、第1~第4のチャックベース43a~43dという場合がある。チャックベース43a~43dは、それぞれ第1~第4のチャック42a~42dを保持する。
チャックベース43には、各種研削機構(粗研削機構80、中研削機構90及び仕上研削機構100)とチャック42の相対的な傾きを調整する傾き調整機構44が設けられている。傾き調整機構44は、チャックベース43の下面に設けられた固定軸45と複数、例えば2本の昇降軸46を有している。各昇降軸46は伸縮自在に構成され、チャックベース43を昇降させる。この傾き調整機構44によって、チャックベース43の外周部の一端部(固定軸45に対応する位置)を基点に、他端部を昇降軸46によって鉛直方向に昇降させることで、チャック42及びチャックベース43を傾斜させることができる。そしてこれにより、加工位置A1~A3の各種研削機構とチャック42の上面との相対的な傾きを調整できる。なお、傾き調整機構44の構成はこれに限定されるものではなく、研削砥石に対するチャック42の相対的な角度(平行度)を調整することができれば、任意に選択できる。
4つのチャック42は、回転テーブル41が回転することにより、受渡位置A0及び加工位置A1~A3に移動可能になっている。また、4つのチャック42はそれぞれ、回転機構(図示せず)によって鉛直軸回りに回転可能に構成されている。
受渡位置A0では、搬送部30によるウェハWの受け渡しが行われる。加工位置A1には粗研削機構80が配置され、ウェハWを粗研削する。加工位置A2には中研削機構90が配置され、ウェハWを中研削する。加工位置A3には仕上研削機構100が配置され、ウェハWを仕上研削する。
粗研削機構80は、下面に環状の粗研削砥石81aを備える粗研削ホイール81、当該粗研削ホイール81を支持するマウント82、当該マウント82を介して粗研削ホイール81を回転させるスピンドル83、及び、例えばモータ(図示せず)を内蔵する駆動部84を有している。また粗研削機構80は、図1に示す支柱85に沿って鉛直方向に移動可能に構成されている。
ここで、上述したようにチャック42は保持面の中央部に凸形状を有している。このため、粗研削機構80を用いたウェハWの研削処理に際しては、図4の太線部に示すように、環状の粗研削砥石81aの一部が加工点RとしてウェハWと接触する。より具体的には、環状の粗研削砥石81aとウェハWの中心部から外周端部までが円弧線状に接触し、かかる状態でチャック42と粗研削ホイール81をそれぞれ回転させることによって、ウェハWの全面が研削処理される。
また加工位置A1には、図1に示すように、少なくとも粗研削中のウェハWの厚みを測定する終点検知機構としての厚み測定機構110が設けられている。厚み測定機構110の構成は任意に選択することができるが、例えば接触式のセンサと演算部を有している。当該厚み測定機構110は、粗研削機構80においてウェハWが目標厚みまで研削されたことを検知(終点検知)する。
中研削機構90は粗研削機構80と同様の構成を有している。すなわち中研削機構90は、環状の中研削砥石91aを備える中研削ホイール91、マウント92、スピンドル93、駆動部94、及び支柱95を有している。なお、中研削砥石の砥粒の粒度は、粗研削砥石の砥粒の粒度より小さい。
仕上研削機構100は粗研削機構80と同様の構成を有している。すなわち仕上研削機構100は、環状の仕上研削砥石101aを備える仕上研削ホイール101、マウント102、スピンドル103、駆動部104、及び支柱105を有している。なお、仕上研削砥石の砥粒の粒度は、中研削砥石の砥粒の粒度より小さい。
また、加工位置A2及びA3には、加工位置A1と同様に、少なくとも研削処理中のウェハWの厚みを測定する終点検知機構としての厚み測定機構110がそれぞれ設けられている。厚み測定機構110の構成は任意に選択することができるが、例えば接触式のセンサ又は非接触式のセンサの少なくともいずれかと演算部を有している。当該厚み測定機構110は、中研削機構90、仕上研削機構100においてウェハWがそれぞれ目標厚みまで研削されたことを検知(終点検知)する。
また図1に示すように、受渡位置A0には、研削処理後のウェハWの厚みを測定する厚み測定機構120が更に設けられている。厚み測定機構120は、センサ121と演算部122を有している。なお、センサ121としては、加工位置A3における仕上研削後のウェハWに傷がつくことを抑制するため、非接触式のセンサが用いられることが好ましい。
センサ121は、図5に示すように研削処理後のウェハWの厚みを例えば径方向に3点で測定する。測定点M1はウェハWの中心部である。測定点M2はウェハWの中間部であり、ウェハWの半径をrとした場合の、中心部からr/2の位置である。測定点M3はウェハWの外周部である。
測定点M1では、チャック42(ウェハW)の回転を停止した状態で、厚み測定機構120によってウェハWの厚みを測定する。なおこの際、チャック42を回転させながらウェハWの厚みを測定してもよい。
測定点M2及び測定点M3ではチャック42(ウェハW)を回転させながら、厚み測定機構120によってウェハWの厚みを周方向に複数点で測定する。そして、測定された複数点の測定結果から移動平均値又は移動中央値を算出し、測定点M2又は測定点M3のそれぞれにおけるウェハWの厚みとする。なお、この際、チャック42(ウェハW)の回転を停止した状態で、周方向に1点のみでウェハWの厚みを測定し、かかる1点の測定結果を代表値として測定点M2又は測定点M3のそれぞれにおけるウェハWの厚みとしてもよい。
センサ121の測定結果は、演算部122に出力される。演算部122では、センサ121による複数点(測定点M1~M3)での測定結果(ウェハWの厚み)からウェハWの厚み分布を取得し、更にウェハWの平坦度(TTV:Total Thickness Variation)を算出する。取得されたウェハWの厚み、及び厚み分布は後述の制御部130に出力され、後述するように研削処理後のウェハWの厚み及び平坦度を調整するために用いられる。
なお、厚み測定機構120によるウェハWの厚み測定点は図5に示した径方向での3点には限定されない。すなわち、例えば径方向の1点(好ましくは、後述のように研削処理においてウェハWの厚みの終点検知が行われる径方向の中間部)のみを代表点として厚み測定を行ってもよいし、2点以上の任意の複数点において厚み測定を行ってもよい。
以上の加工装置1には、図1に示すように制御部130が設けられている。制御部130は、例えばCPUやメモリ等を備えたコンピュータであり、プログラム格納部(図示せず)を有している。プログラム格納部には、加工装置1におけるウェハWの処理を制御するプログラムが格納されている。また、プログラム格納部には、上述の各種処理ユニットや搬送装置などの駆動系の動作を制御して、加工装置1における後述の加工処理を実現させるためのプログラムも格納されている。なお、上記プログラムは、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体に記録されていたものであって、当該記憶媒体から制御部130にインストールされたものであってもよい。また、当該記憶媒体は一時的なものであってもよいし、非一時的なものであってもよい。
次に、以上のように構成された加工装置1を用いて行われる加工方法について説明する。なお、加工装置1においては、カセットCに収容された複数のウェハWに対して連続的に処理が行われる。以下の説明においては、連続的に処理が施されるウェハWのうち、n枚目に処理が施されるウェハWのことを「ウェハWn」と呼称するものとする。
先ず、複数のウェハWを収納したカセットCが、搬入出ステーション2のカセット載置台10に載置される。次に、ウェハ搬送装置22によりカセットC内の1枚目のウェハW1が取り出され、処理ステーション3のアライメント部50に搬送される(図6のステップS1:ウェハWの搬入)。アライメント部50では、ウェハW1に形成されたノッチ部(図示せず)の位置を調節することで、当該ウェハW1の水平方向の向きが調節される(図6のステップS2:アライメント)。
水平方向の向きが調節されたウェハW1は、次に、搬送部30により、アライメント部50から搬送され、受渡位置A0の第1のチャック42aに受け渡される。続いて、回転テーブル41を回転させて、第1のチャック42aに保持されたウェハW1を加工位置A1~A3に順次移動させる。
加工位置A1では、粗研削機構80によってウェハW1の研削面を粗研削する(図6のステップS3:粗研削)。以下、図7を参照して加工位置A1におけるウェハW1の粗研削の詳細な方法について説明する。なお、図7の左図は粗研削における粗研削ホイール81とウェハWの位置関係を示す説明図である。図7の右図は粗研削ホイール81の高さ位置の時系列変化を示すグラフであり、縦軸は粗研削ホイール81の下面(粗研削砥石81a)の高さ位置を示し、横軸は時間を示している。
先ず、粗研削ホイール81を待機位置H1から研削開始位置H2まで高速で下降させる(時間T0からT1)。その後、粗研削ホイール81を減速させ、低速でウェハW1との当接位置H3まで下降させる(時間T1からT2:エアカット)。
粗研削ホイール81の下降により粗研削砥石81aとウェハWが当接されると、その後、粗研削ホイール81をさらに下降させ、粗研削機構80における研削終了位置H4(粗研削機構80におけるウェハWの目標厚み)までウェハW1を研削する(時間T2からT5:研削ステップ)。かかる研削ステップにおいては、例えば上述の厚み測定機構110を用いてウェハWの研削面の高さを測定し、当該研削面の高さが所望の高さ(ウェハW1の厚みが所望の目標厚み)になった時点(時間T5)で粗研削ホイール81の下降を停止させる(終点検知)。ウェハW1の厚みの終点検知は、例えば図5に示した測定点M2、すなわちウェハWの径方向における中間部で行われる。なお、かかる研削ステップにおいては、時間T2からT5までの間に粗研削ホイール81の下降速度を段階的に変化(例えば時間T3及びT4)させてもよいし、下降速度を一定に制御してもよい。
粗研削ホイール81が研削終了位置H4に到達して下降を停止させると、一定の時間、粗研削ホイール81の高さ位置を研削終了位置H4で待機させる(時間T5からT6:スパークアウト)。スパークアウトの状態においては粗研削ホイール81の回転が継続され、例えば上述の加工位置A1における厚み測定機構110が接触式のセンサを有する場合において、当該センサにより研削面に与えられた傷等を除去して、ウェハW1の面状態を改善する。また、かかるスパークアウトにおいては、厚み測定機構110がこのように接触式のセンサを有する場合においては、かかるセンサの接触によりウェハW1の研削面に新たな傷がつくことを防ぐため、当該センサを研削面から退避させた状態で粗研削ホイール81の回転を継続する。
スパークアウトが完了すると、次いで、粗研削ホイール81の回転を継続した状態で粗研削ホイール81の上昇を開始する(時間T6~T7:エスケープカット)。エスケープカットの状態においては、粗研削ホイール81を低速で上昇させることで、ウェハW1と粗研削砥石81aの離接時においてウェハW1の研削面にホイール痕が残存することを抑制する。なお、かかるエスケープカットにおいても、スパークアウトと同様に、接触式のセンサを研削面から退避させた状態を維持する。
ウェハWと粗研削砥石81aが離接すると、その後、粗研削ホイール81を加速させて粗研削ホイール81を待機位置H1まで移動させ(時間T7以降)、粗研削機構80におけるウェハWの粗研削が完了する。
加工位置A2では、中研削機構90によってウェハW1の研削面を中研削する(図6のステップS4:中研削)。中研削機構90での中研削は、例えば図7に示した粗研削機構80による粗研削と同様の方法により行われる。すなわち、中研削ホイール91の高さ位置を制御することで、エアカット、研削ステップ、スパークアウト、エスケープカットが順次行われる。
加工位置A3では、仕上研削機構100によってウェハW1の研削面を仕上研削する(図6のステップS5:仕上研削)。仕上研削機構100での仕上研削は、例えば図7に示した粗研削機構80による粗研削と同様の方法により行われる。すなわち、仕上研削ホイール101の高さ位置を制御することで、エアカット、研削ステップ、スパークアウト、エスケープカットが順次行われる。
ウェハW1の仕上研削処理が完了すると、次に、回転テーブル41を回転させて、チャック42に保持されたウェハW1を受渡位置A0に移動させる。受渡位置A0においては、例えばウェハW1を回転させながら、厚み測定機構120により仕上研削後のウェハW1の中心部付近と、周縁部付近を含む複数点(図5を参照)の厚みが測定される(図6のステップS6:仕上り厚みの測定)。そして、測定された複数点のウェハW1の厚みに基づいて仕上研削後のウェハW1の厚み分布が取得され、更に平坦度(TTV)が算出される(図6のステップS7:厚み分布平坦度の取得)。取得された厚み分布及び平坦度は、例えば制御部130に出力される。
なお、このようにウェハW1に対する加工位置A1~A3での研削処理、及び受渡位置A0での仕上研削後の厚み(厚み分布)の取得が行われている際には、第2~第4のチャック42b~42dに保持された次のウェハW2~W4に対する処理が順次実行される。すなわち、回転テーブル41を回転させて、第1のチャック42aに保持されたウェハW1と共に、第2~第4のチャック42b~42dに保持されたウェハW2~W4を加工位置A1~A3及び受渡位置A0に順次移動させる。
仕上研削後の厚み、厚み分布及び平坦度が取得されたウェハW1は、次に、搬送部30により受渡位置A0から第2の洗浄部70に搬送され、搬送パッド32に保持された状態で洗浄、及び、乾燥される(図6のステップS8:第1の洗浄)。
次にウェハW1は、搬送部30により第2の洗浄部70から第1の洗浄部60に搬送され、洗浄液ノズル(図示せず)を用いて、さらに洗浄される(図6のステップS9:第2の洗浄)。
その後、すべての処理が施されたウェハW1は、ウェハ搬送装置22の搬送フォーク23によってカセット載置台10のカセットCに搬送される(図6のステップS10:ウェハWの搬出)。こうして、カセットCに収容された1枚目のウェハW1に対する一連の加工処理が終了する。またこれと同様の処理により、第2~第4のチャック42b~42dに保持されていたウェハW2~W4に対する一連の加工処理が終了する。
ここで、以上の研削処理動作においては、上述したように、研削ステップ後のスパークアウトやエスケープカットの状態においても、例えば加工装置1の装置特性(チャック42や粗研削機構80の剛性(弾性)、熱膨張等)に起因してウェハWの研削が進行してしまう場合がある。より具体的には、例えば、研削ステップにおいてウェハWに対して研削砥石が当接された状態で研削ホイールが下降(押圧)されることで弾性力が蓄積され、かかる弾性力がスパークアウトやエスケープカットの状態で開放(復元)されることで、意図せずにウェハWの研削が進行してしまう場合がある。また例えば、ウェハWの研削に伴って発生する摩擦熱等によりチャック42や各種研削機構が熱膨張し、かかる熱膨張により、意図せずにウェハWの研削が進行してしまう場合がある。
このため、加工装置1におけるウェハWの研削処理に際しては、かかるスパークアウトやエスケープカットの状態において進行するウェハWの研削を考慮して、仕上研削後のウェハWの厚みや平坦度(仕上形状)を制御する必要がある。
また、上述の加工装置1の装置特性は、環境要因(例えば処理雰囲気温度等)によっても経時変化する場合があり、加工装置1においては、かかる環境要因を更に考慮して、仕上研削後のウェハWの厚みや平坦度(仕上形状)を制御する必要がある。
また、上述の加工装置1の装置特性は、環境要因(例えば処理雰囲気温度等)によっても経時変化する場合があり、加工装置1においては、かかる環境要因を更に考慮して、仕上研削後のウェハWの厚みや平坦度(仕上形状)を制御する必要がある。
そこで本実施形態にかかる加工装置1においては、図6のステップS6、S7において取得された1枚目のウェハW1の仕上研削後の厚み、及び厚み分布に基づいて、以降に処理されるのウェハWnの研削処理条件を補正する。
また、上述したように回転テーブル41上には4つのチャック42a~42dが設けられているが、これら4つのチャック42a~42dは、それぞれ異なる装置特性を有すると考えられる。換言すれば、4つのチャック42a~42dのそれぞれにおいて同一条件でウェハWの研削を行った場合であっても、4つのチャック42a~42dのそれぞれの装置特性の差により、ウェハWに対する研削処理結果にばらつきが生じるおそれがある。
そこで本実施形態にかかる加工装置1においては、かかるウェハWnの研削処理条件の補正を、4つのチャック42のそれぞれにおいて独立して行う。より具体的には、チャック42a~42dのそれぞれに保持されていたウェハW1~W4のそれぞれの仕上研削後の厚み、及び厚み分布に基づいて、チャック42a~42dのそれぞれに対応するウェハWnの研削処理条件を補正する。
そこで本実施形態にかかる加工装置1においては、かかるウェハWnの研削処理条件の補正を、4つのチャック42のそれぞれにおいて独立して行う。より具体的には、チャック42a~42dのそれぞれに保持されていたウェハW1~W4のそれぞれの仕上研削後の厚み、及び厚み分布に基づいて、チャック42a~42dのそれぞれに対応するウェハWnの研削処理条件を補正する。
以下、以降に処理されるウェハWnの詳細な研削方法について、当該ウェハWnが第1のチャック42aに保持される場合を例に説明を行うが、第2~第4のチャック42b~42dに保持されたウェハWnについても、以下と同様の補正が行われる。
先ず、ウェハ搬送装置22によりカセットC内から取り出されたウェハWnは、アライメント部50において水平方向の向きが調節された後、搬送部30により受渡位置A0の第1のチャック42aに受け渡される(図8のステップP1、ステップP2)。続いて、回転テーブル41を回転させて、チャック42aに保持されたウェハWnを加工位置A1~A3に順次移動させる。
加工位置A1では、図7に示した方法によりウェハWnの研削面が粗研削される(図8のステップP3)。すなわち、粗研削ホイール81の高さ位置を制御することで、エアカット、研削ステップ、スパークアウト、エスケープカットが順次行われる。
加工位置A2では、図7に示した方法によりウェハWnの研削面が中研削される(図8のステップP4)。すなわち、中研削ホイール91の高さ位置を制御することで、エアカット、研削ステップ、スパークアウト、エスケープカットが順次行われる。
加工位置A3では、図7に示した方法によりウェハWnの研削面が仕上研削される(図8のステップP5)。すなわち、仕上研削ホイール101の高さ位置を制御することで、エアカット、研削ステップ、スパークアウト、エスケープカットが順次行われる。
ここで、ウェハWnの仕上研削に際しては、当該仕上研削に先立って、第1のチャック42aにおいて当該ウェハWnの直前に処理が行われたウェハWn-4(連続的に処理されるウェハWn-1~Wn-3はそれぞれ第2~第4のチャック42b~42dに保持されるものとする。)の研削処理結果としての仕上研削後の厚みや厚み分布に基づいて、研削処理条件が補正される。
具体的には、仕上研削後のウェハWn-4の厚み分布に基づいて、当該ウェハWn-4の厚みが大きい位置においては研削量を増やし、厚みが小さい位置においては研削量を減らすことで、ウェハWnの面内厚みが均一となるように(TTVが小さくなるように)、チャック42と仕上研削砥石101aの相対的な傾きを調整し、これにより仕上研削機構100におけるウェハWnの研削量を調整する(図8のステップQ1)。
また、仕上研削後のウェハWn-4の厚みに基づいて、当該ウェハWn-4の厚みが所望の目標厚みよりも大きい場合には研削量を増やし、厚みが所望の目標厚みよりも小さい場合には研削量を減らすように、仕上研削ホイール101の下降量(図7の時間T5における研削終了位置H4)を調整する(図8のステップQ2)。
具体的には、仕上研削後のウェハWn-4の厚み分布に基づいて、当該ウェハWn-4の厚みが大きい位置においては研削量を増やし、厚みが小さい位置においては研削量を減らすことで、ウェハWnの面内厚みが均一となるように(TTVが小さくなるように)、チャック42と仕上研削砥石101aの相対的な傾きを調整し、これにより仕上研削機構100におけるウェハWnの研削量を調整する(図8のステップQ1)。
また、仕上研削後のウェハWn-4の厚みに基づいて、当該ウェハWn-4の厚みが所望の目標厚みよりも大きい場合には研削量を増やし、厚みが所望の目標厚みよりも小さい場合には研削量を減らすように、仕上研削ホイール101の下降量(図7の時間T5における研削終了位置H4)を調整する(図8のステップQ2)。
なお本実施形態においては、仕上研削ホイール101の下降量の調整に用いられるウェハWn-4の仕上研削後の厚みとしては、図6のステップS7において仕上研削後のウェハWn-4の厚み分布を取得するために測定された厚み、すなわち図6のステップS6において測定された仕上研削後の厚みを用いる。かかる仕上研削後の厚みとしては、厚み分布の取得のために複数点(図5を参照)で測定された厚みの平均値を使用してもよいし、これら複数点から選択し得る任意の1点を代表値として使用してもよい。ただし、仕上研削後のウェハWnの厚みを精密に制御するという観点からは、仕上研削におけるウェハWn-4の終点検知を行った測定位置、すなわち図5に示した測定点M2における厚みを使用することが好ましい。
そして、調整された傾きでウェハWnを保持した状態で、調整された下降量となるように仕上研削ホイール101の高さ位置を制御して粗研削処理を行う。
ウェハWnの仕上研削処理が完了すると、次に、回転テーブル41を回転させて、チャック42aに保持されたウェハWnを受渡位置A0に移動させる。受渡位置A0においては、厚み測定機構120によりウェハWnの厚みを複数点で測定し、更に測定されたウェハWnの厚みに基づいて研削処理後のウェハWnの厚み分布、及び平坦度(TTV)を取得する(図8のステップP6、ステップP7)。取得された厚み、厚み分布及び平坦度は制御部130に出力され、例えば第1のチャック42aに保持される次のウェハWn+4の研削処理におけるチャック42aと仕上研削砥石101aの相対的な傾き、及び仕上研削ホイール101の下降量の調整に用いられる。
その後、厚み分布及びTTVが取得されたウェハWnは、第2の洗浄部70及び第1の洗浄部60において洗浄された後、カセット載置台10のカセットCに搬送される(図8のステップP8~P10)。こうして、カセットCに収容された全てのウェハWに対しての処理が終了すると、加工装置1における一連の加工処理が終了する。
なお、本実施形態においては第1のチャック42aに保持されたウェハWnの仕上研削に際して研削処理条件を補正する場合を例に説明を行ったが、上述したように、第2~第4のチャック42b~42dに保持されたウェハWnの仕上げ研削に際しても、同様の研削処理条件の補正が行われる。
なお、本実施形態においては第1のチャック42aに保持されたウェハWnの仕上研削に際して研削処理条件を補正する場合を例に説明を行ったが、上述したように、第2~第4のチャック42b~42dに保持されたウェハWnの仕上げ研削に際しても、同様の研削処理条件の補正が行われる。
以上の実施形態によれば、加工装置1におけるウェハWnの研削処理に際して、それぞれのチャック42において直前に処理が施されたWn-4の仕上研削後の厚み、及び厚み分布に基づき、チャック42と仕上研削砥石101aの相対的な傾きと、仕上研削ホイール101の下降量を調整する。このため、仕上研削後のウェハWnの厚みを適切に改善できるとともに、平坦度を向上できる。
またこのように、それぞれのチャック42において直前に処理が施されたウェハWn-4の仕上研削後の厚み、及び厚み分布を参照することで、例えば環境要因の変化(例えば加工処理に伴う雰囲気温度の上昇)に伴って加工装置1の装置特性(例えば装置の剛性)が経時的に変化した場合であっても、かかる装置特性の変化に追従して適切にウェハWnの仕上り厚みと平坦度を調整できる。
また本実施形態によれば、ウェハWnの研削量(仕上研削ホイール101の下降量)の調整に用いられるウェハWn-4の仕上研削後の厚みは、ウェハWnの平坦度(チャック42と仕上研削砥石101aの相対的な傾き)の調整に用いられるウェハWn-4の厚み分布の取得時に測定されたものである。すなわち、ウェハWnの仕上研削後の厚みと平坦度のそれぞれの調整にあたって独立してウェハWn-4の厚みを測定する必要がなく、一の厚み測定結果のみに基づいて仕上研削後の厚みと平坦度の両方を効率的に調整できる。換言すれば、仕上研削後のウェハWnの厚みと平坦度の調整に係るスループットを適切に向上できる。
更に本実施形態によれば、本開示の技術に係る一連の調整動作、具体的にはウェハWn-4の厚み及び厚み分布の取得、取得情報に基づくウェハWnの研削時におけるチャックと研削砥石の相対的な傾き及び研削ホイールの下降量の調整が、例えば制御部130により自動制御される。すなわち、一連の調整動作においてオペレータ等による手作業を必要としないため、ウェハWnの仕上研削後の厚みと平坦度の改善をより容易かつ適切に実行することができる。
なお、以上の実施形態においては、仕上研削後のウェハWの厚みを、受渡位置A0に配置された厚み測定機構120により測定したが、ウェハWの厚みの測定位置は受渡位置A0には限定されない。
具体的には、厚み測定機構120による受渡位置A0での厚み測定に代えて、加工位置A3に配置された終点検知用の厚み測定機構110により、仕上研削後のウェハWの厚みを測定してもよい。また例えば、図9に示すように、厚み測定機構120に加えて又は代えて、例えばアライメント部50及び第1の洗浄部60と積層することで研削部40とは独立した厚み測定部140を配置し、かかる厚み測定部140において仕上研削後のウェハWの厚みを測定してもよい。
また、以上の実施形態においては、チャック42と研削砥石の相対的な傾きと研削ホイールの下降量の調整を仕上研削機構100において行う場合を例に説明を行ったが、これら調整動作は、仕上研削機構100に加えて粗研削機構80及び中研削機構90において更に行われてもよい。すなわち、それぞれの研削処理後にウェハWの厚み及び厚み分布を逐次取得し、取得された厚み及び厚み分布に基づいて、研削機構毎に調整動作が行われてもよい。かかる場合、仕上研削後のウェハWの厚み及び平坦度をより精密に制御することができる。
なお、上記実施形態にかかる加工装置1においては、回転テーブル41上に4つのチャック42a~42dが設けられ、それぞれのチャック42の装置特性の差を考慮してそれぞれのチャック42毎に研削処理条件の補正を行った。しかしながら、研削処理条件の補正方法はこれに限定されるものではなく、例えばそれぞれのチャック42の装置特性の差が小さい場合には、他のチャック42に保持されるウェハWに対して研削処理条件の補正が行われてもよい。換言すれば、ウェハWnの厚み及び平坦度を調整するために処理結果を参照するウェハWは同一のチャック42で処理されたウェハWn-4には限られず、他のチャック42において処理が行われた任意のウェハWm(n-4≦m≦n-1)の処理結果を参照できる。
また、以上の実施形態においては、仕上研削後のウェハWnの厚み及び平坦度を、それぞれのチャック42において当該ウェハWnの直前に処理されたウェハWn-4の処理結果に基づいて調整したが、処理結果を参照するウェハWはウェハWn-4には限られない。すなわち、少なくともウェハWnよりも前に処理が行われたウェハWm(1≦m<n)の処理結果に基づいてチャックと研削砥石の相対的な傾き、及び研削ホイールの下降量を調整できれば、少なくともウェハWnの仕上り厚み及び平坦度を改善できる。
なお、以上の実施形態においては、カセットCに収容された1枚目のウェハW1の仕上研削後の厚み及び厚み分布(より具体的にはそれぞれのチャック42a~42dで最初に処理されるウェハW1~W4)に基づいて、以降に処理されるウェハWnの仕上研削後の厚み及び平坦度を調整した。しかしながら、以上のような調整動作を行った場合、各チャック42で1枚目に処理されるウェハWの仕上り厚み及び平坦度を調整することはできない。
そこで、仕上研削後の厚み及び厚み分布が取得された1枚目のウェハW1~W4は、取得された当該仕上研削後の厚み及び厚み分布に基づいて、当該ウェハW1~W4が所望の目標厚み平坦度となるように再研削が行われてもよい。
そこで、仕上研削後の厚み及び厚み分布が取得された1枚目のウェハW1~W4は、取得された当該仕上研削後の厚み及び厚み分布に基づいて、当該ウェハW1~W4が所望の目標厚み平坦度となるように再研削が行われてもよい。
また例えば、チャック42a~42dで最初に処理されるウェハW1~W4の処理結果に基づいて、ウェハWnの仕上研削後の厚み及び平坦度を調整することに代え、例えばダミーウェハW0の研削処理を各チャック42において予め行い、かかるダミーウェハW0の処理結果に基づいてウェハWn(n≧1)の仕上り厚み及び平坦度を調整してもよい。このようにダミーウェハW0の処理結果に基づいて調整動作を行うことにより、チャック42a~42dで最初に処理されるウェハW1~W4に上述のような再研削を行う必要がない。すなわち、当該ウェハW1~W4の研削に係るスループットを向上できる。
なお、以上の実施形態では、加工装置1において単枚のウェハWnを研削して薄化する場合を例に説明を行ったが、加工装置1において処理されるウェハの構成もこれに限定されない。例えば、第1のウェハと第2のウェハとが接合された重合ウェハにおいて、第1のウェハを研削して薄化する場合にも、本実施形態を適用できる。かかる場合、チャック42には研削対象の第1のウェハとは反対側の第2のウェハが保持され、かかる状態で第1のウェハに対して研削砥石が当接される。
また、このように加工装置1において重合ウェハを処理する場合においては、チャック42に保持される第2のウェハの厚み分布を事前に取得し、かかる第2のウェハの厚み分布を、少なくとも前に処理が行われた他の重合ウェハを構成する他の第2のウェハの厚み分布と比較することで、チャックと研削砥石の相対的な傾き、及び研削ホイールの下降量が更に調整されてもよい。すなわち、第2のウェハの厚み分布の差に起因する、第1のウェハの仕上研削後の厚み及び平坦度を更に調整してもよい。
かかる場合、第2のウェハの厚み分布は、例えば図9に示した厚み測定部140において研削処理前の重合ウェハの総厚(厚み分布)を測定した後、厚み測定機構120において仕上研削後の第1ウェハの厚み(厚み分布)を測定し、更に重合ウェハの総厚(厚み分布)から第1ウェハの厚み(厚み分布)を差し引くことで算出できる。
かかる場合、第2のウェハの厚み分布は、例えば図9に示した厚み測定部140において研削処理前の重合ウェハの総厚(厚み分布)を測定した後、厚み測定機構120において仕上研削後の第1ウェハの厚み(厚み分布)を測定し、更に重合ウェハの総厚(厚み分布)から第1ウェハの厚み(厚み分布)を差し引くことで算出できる。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
1 加工装置
42 チャック
44 傾き調整機構
80 粗研削機構
90 中研削機構
100 仕上研削機構
120 厚み測定機構
130 制御部
W ウェハ
42 チャック
44 傾き調整機構
80 粗研削機構
90 中研削機構
100 仕上研削機構
120 厚み測定機構
130 制御部
W ウェハ
Claims (13)
- 基板の処理方法であって、
一の基板を研削することと、
研削後の前記一の基板の厚み及び厚み分布を取得することと、
取得された厚み及び厚み分布に基づいて他の基板を研削することと、を含み、
前記他の基板の研削に際しては、
前記一の基板の目標厚みと前記一の基板の研削後の厚みとの差分に基づいて、前記他の基板の研削量を調整するとともに、
前記一の基板の研削後の厚み分布に基づいて、前記基板を保持する保持機構と、前記基板を研削する研削機構との相対的な傾きを調整する、処理方法。 - 研削後の前記一の基板の厚み分布は、当該一の基板の厚みを複数点で測定することにより取得され、
前記他の基板の研削量を調整に用いられる前記一の基板の研削後の厚みは、前記一の基板の厚み分布の取得に際して測定された少なくともいずれか厚みである、請求項1に記載の処理方法。 - 前記一の基板の研削においては、研削処理中の前記一の基板の厚みを測定することで研削処理の終点検知が行われ、
前記研削量を調整に用いられる前記一の基板の研削後の厚みは、前記終点検知に際しての前記一の基板の厚み測定位置と同一の測定位置において取得される、請求項1又は2に記載の処理方法。 - 複数の基板の処理を連続的に実行し、
前記一の基板は、連続的に処理される複数の基板のうち、前記他の基板の直前に処理された基板である、請求項1~3のいずれか一項に記載の処理方法。 - 基板の処理を行う処理装置には複数の前記保持機構が設けられ、
複数の基板の処理を連続的に実行し、
前記一の基板は、連続的に処理される複数の基板のうち、少なくとも同一の前記保持機構において前記他の基板よりも前に保持された基板である、請求項1~4のいずれか一項に記載の処理方法。 - 前記研削機構は、
前記基板を粗研削する粗研削機構と、
粗研削後の前記基板を仕上研削する仕上げ研削機構と、を備え、
前記一の基板の研削後の厚み及び厚み分布の取得を、少なくとも前記一の基板の仕上研削後に行い、
前記他の基板の研削量の調整、及び前記相対的な傾きの調整を、少なくとも前記仕上げ研削機構において行う、請求項1~5のいずれか一項に記載の処理方法。 - 取得された前記一の基板の研削後の厚み及び厚み分布に基づいて前記一の基板を再研削することを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の処理方法。
- 複数の基板を連続的に処理する処理装置であって、
基板を保持する保持機構と、
前記保持機構に保持された基板を研削する研削機構と、
基板の厚みを測定する厚み測定機構と、
前記保持機構と前記研削機構との相対的な傾きを調整する傾き調整機構と、
基板の研削処理を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
一の基板の研削と、
研削後の前記一の基板の厚み及び厚み分布の取得と、
取得された前記一の基板の厚み及び厚み分布に基づいて行われる他の基板の研削と、を順次行い、
前記他の基板の研削に際して、
前記一の基板の目標厚みと前記一の基板の研削後の厚みとの差分に基づいて、前記他の基板の研削量を調整するとともに、前記一の基板の研削後の厚み分布に基づいて、前記保持機構と前記研削機構との相対的な傾きを調整する、処理装置。 - 前記制御部は、
前記厚み測定機構により測定された研削後の前記一の基板の複数点の厚みに基づいて、前記厚み分布を取得し、
前記他の基板の研削量を調整に用いられる前記一の基板の研削後の厚みとして、前記厚み分布の取得に際して測定された少なくともいずれか厚みを用いる、請求項8に記載の処理装置。 - 前記研削機構による基板の研削処理中において、当該基板の厚みを測定する終点検知機構を備え、
前記制御部は、
前記他の基板の研削量を調整に用いられる前記一の基板の研削後の厚みを、前記終点検知機構による前記基板の厚み測定位置と同一の測定位置において取得するように、前記厚み測定機構の動作を制御する、請求項8又は9に記載の処理装置。 - 前記保持機構が複数設けられ、
前記制御部は、
前記他の基板の研削量の調整、及び前記相対的な傾きの調整を、少なくとも同一の前記保持機構において前記他の基板よりも前に保持された前記一の基板の研削後の厚み及び厚み分布に基づいて行う、請求項8~10のいずれか一項に記載の処理装置。 - 前記研削機構は、
前記基板を粗研削する粗研削機構と、
粗研削後の前記基板を仕上研削する仕上げ研削機構と、を備え、
前記制御部は、
少なくとも前記仕上げ研削機構による前記一の基板の研削後に前記厚み及び厚み分布を取得し、
少なくとも前記仕上げ研削機構において前記他の基板の研削量の調整、及び前記相対的な傾きの調整を行うように、前記研削処理を制御する、請求項8~11のいずれか一項に記載の処理装置。 - 前記制御部は、
取得された前記一の基板の研削後の厚み及び厚み分布に基づいて前記一の基板を再研削するように前記研削処理を制御する、請求項8~12のいずれか一項に記載の処理装置。
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