JP2022123749A - ワイヤハーネス - Google Patents

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Abstract

【課題】絶縁信頼性の低下を抑制できるワイヤハーネスを提供する。【解決手段】ワイヤハーネス10は、可撓電線に電気的に接続される剛性電線40を有する複数の電線部材20と、可撓電線50Aである電線部材50と、複数の電線部材20と電線部材50とが貫通する筒状部材60とを有する。筒状部材60の屈曲部64Aの内部における電線部材20,50の配置位置は、複数の電線部材20が第1方向に沿って並んで配置されるとともに、電線部材50が第1方向と交差する第2方向に沿って電線部材20と並んで配置される。屈曲部64Aの内部において、複数の電線部材20の各々が屈曲部64Aの内周面に接触している。屈曲部64Aの内部において、電線部材50が複数の電線部材20の外周面と屈曲部64Aの内周面とに囲まれた空間に設けられるとともに、電線部材50が複数の電線部材20の外周面及び屈曲部64Aの内周面の少なくとも一方と離隔している。【選択図】図4

Description

本開示は、ワイヤハーネスに関するものである。
従来、ハイブリッド車や電気自動車等の車両に用いられるワイヤハーネスは、高電圧のバッテリやインバータなどの電気機器間を電気的に接続する電線を備えている(例えば、特許文献1参照)。この種のワイヤハーネスでは、電線の保護やノイズ対策を目的として、複数の電線が金属製の金属パイプによって一括して包囲されている。
特開2017-62995号公報
ところで、従来のワイヤハーネスでは、金属パイプ内に複数の電線を挿入した状態で、金属パイプに対して曲げ加工が施される。この曲げ加工により、図8に示すように、金属パイプ100内に挿入された複数の電線110,120も一緒に曲げられる。すると、金属パイプ100の屈曲部101の曲げ内側102において電線110,120が金属パイプ100の内周面に接触する。このとき、図9に示すように、曲げ内側102に対して電線110と電線120が重なって配置される場合がある。この場合には、曲げ内側102における金属パイプ100の内周面と電線110の外周面との間で電線120が圧迫されるおそれがある。この圧迫により、電線120の絶縁被覆121の厚みが薄くなり、電線120の絶縁信頼性が低下するという問題が発生するおそれがある。
本開示の目的は、絶縁信頼性の低下を抑制できるワイヤハーネスを提供することにある。
本開示のワイヤハーネスは、第1可撓電線と、前記第1可撓電線に電気的に接続される剛性電線とを有する複数の第1電線部材と、第2可撓電線である第2電線部材と、複数の前記第1電線部材と前記第2電線部材とが貫通する筒状部材と、複数の前記第1電線部材と前記第2電線部材とを束ねる固定部材と、を有し、前記筒状部材は、屈曲部を有し、前記屈曲部の内部における前記第1電線部材及び前記第2電線部材の配置位置は、複数の前記第1電線部材が第1方向に沿って並んで配置されるとともに、前記第2電線部材が前記第1方向と交差する第2方向に沿って前記第1電線部材と並んで配置される第1配置位置であり、前記屈曲部の内部において、複数の前記第1電線部材の各々が前記屈曲部の内周面に接触しており、前記屈曲部の内部において、前記第2電線部材が複数の前記第1電線部材の外周面と前記屈曲部の内周面とに囲まれた空間に設けられるとともに、前記第2電線部材が複数の前記第1電線部材の外周面及び前記屈曲部の内周面の少なくとも一方と離隔している。
本開示のワイヤハーネスによれば、絶縁信頼性の低下を抑制できるという効果を奏する。
図1は、一実施形態のワイヤハーネスを示す概略構成図である。 図2は、一実施形態のワイヤハーネスを示す概略断面図である。 図3は、一実施形態のワイヤハーネスを示す概略横断面図(図2における3-3線断面図)である。 図4は、一実施形態のワイヤハーネスを示す概略横断面図(図2における4-4線断面図)である。 図5は、電線部材の外径及び筒状部材の内径の関係を説明する説明図である。 図6は、一実施形態のワイヤハーネスを示す概略横断面図(図2における6-6線断面図)である。 図7は、変更例のワイヤハーネスを示す概略横断面図である。 図8は、従来のワイヤハーネスを示す概略側面図である。 図9は、従来のワイヤハーネスを示す概略横断面図(図8における9-9線断面図)である。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施形態を列挙して説明する。
[1]本開示のワイヤハーネスは、第1可撓電線と、前記第1可撓電線に電気的に接続される剛性電線とを有する複数の第1電線部材と、第2可撓電線である第2電線部材と、複数の前記第1電線部材と前記第2電線部材とが貫通する筒状部材と、複数の前記第1電線部材と前記第2電線部材とを束ねる固定部材と、を有し、前記筒状部材は、屈曲部を有し、前記屈曲部の内部における前記第1電線部材及び前記第2電線部材の配置位置は、複数の前記第1電線部材が第1方向に沿って並んで配置されるとともに、前記第2電線部材が前記第1方向と交差する第2方向に沿って前記第1電線部材と並んで配置される第1配置位置であり、前記屈曲部の内部において、複数の前記第1電線部材の各々が前記屈曲部の内周面に接触しており、前記屈曲部の内部において、前記第2電線部材が複数の前記第1電線部材の外周面と前記屈曲部の内周面とに囲まれた空間に設けられるとともに、前記第2電線部材が複数の前記第1電線部材の外周面及び前記屈曲部の内周面の少なくとも一方と離隔している。
この構成によれば、屈曲部の内部において、複数の第1電線部材の外周面と屈曲部の内周面とに囲まれた空間に第2電線部材が設けられ、その第2電線部材が第1電線部材の外周面及び屈曲部の内周面の少なくとも一方と離隔するように設けられる。このため、第1電線部材の外周面と屈曲部の内周面とによって第2電線部材が圧迫されることを抑制できる。これにより、屈曲部において、第1電線部材の絶縁被覆及び第2電線部材の絶縁被覆が損傷することを抑制できる。この結果、第1電線部材及び第2電線部材における絶縁信頼性の低下を抑制できる。
ここで、本明細書における「筒状」は、周方向全周にわたって連続して周壁が形成されたものだけではなく、複数の部品を組み合わせて筒状をなすものや、C字状のように周方向の一部に切り欠きなどを有するものも含む。また、「筒状」の外縁形状には、円形、楕円形、及び、尖った角又は丸い角を有する多角形が含まれる。
[2]前記固定部材を複数有し、複数の前記固定部材の各々は、前記第1電線部材及び前記第2電線部材の配置位置を前記第1配置位置に維持するように設けられており、複数の前記固定部材は、前記筒状部材の長さ方向において間隔を空けて設けられることが好ましい。この構成によれば、筒状部材の長さ方向において間隔を空けて設けられた複数の固定部材により、筒状部材の内部における第1電線部材及び第2電線部材の配置位置を第1配置位置に好適に維持できる。
[3]複数の前記固定部材は、前記筒状部材の長さ方向において前記屈曲部の両側に設けられることが好ましい。この構成によれば、屈曲部の両側に設けられた複数の固定部材により、屈曲部の両側における第1電線部材及び第2電線部材の配置位置を第1配置位置に維持できる。これにより、複数の固定部材の間に設けられた屈曲部における第1電線部材及び第2電線部材の配置位置を第1配置位置に好適に維持できる。
[4]前記第1電線部材の横断面形状は真円形であり、前記第2電線部材の横断面形状は真円形であり、前記筒状部材の横断面形状は真円形であり、前記第1配置位置では、2本の前記第1電線部材が互いに外接されるとともに、2本の前記第1電線部材の外周の間に形成される隙間に前記第2電線部材が設けられることが好ましい。この構成によれば、互いに外接された2本の第1電線部材の外周の間に形成される隙間に第2電線部材が設けられる。これにより、第2電線部材を2本の第1電線部材の外周面に好適に接触させることができる。このため、第2電線部材が1本の第1電線部材のみに接触する場合に比べて、第1電線部材と第2電線部材との接触面積を増大させることができる。したがって、例えば振動等に起因して第2電線部材にかかる応力を好適に分散させることができるため、第2電線部材の絶縁被覆が損傷することを好適に抑制できる。ここで、本明細書における「真円」は、厳密に真円の場合のみではなく、実質的に真円とみなせる程度の許容範囲を含む。
[5]前記第2電線部材の外径の半径は、前記第2電線部材の外径の半径をaとし、2本の前記第1電線部材の各々の外径の半径をbとし、前記筒状部材の内径の半径をcとして下記式1が成り立つときの半径aよりも小さく設定されることが好ましい。
Figure 2022123749000002
ここで、上記式1は、2本の第1電線部材と1本の第2電線部材とが互いに外接し、それら2本の第1電線部材と1本の第2電線部材とが筒状部材の内周面に内接するときに成り立つ。このため、上記式1が成り立つ場合には、第2電線部材が2本の第1電線部材の外周面に接触するとともに筒状部材の内周面に接触する。これに対し、上記構成によれば、第2電線部材の外径の半径が、上記式1が成り立つ半径aよりも小さく設定される。このため、第2電線部材を、2本の第1電線部材の外周面及び屈曲部の内周面の少なくとも一方と好適に離隔することができる。したがって、第1電線部材の外周面と屈曲部の内周面とによって第2電線部材が圧迫されることをより好適に抑制できる。
[6]前記第2電線部材の外径は、前記第1電線部材の外径よりも小さいことが好ましい。この構成によれば、第2電線部材の外径が第1電線部材の外径よりも小さい場合であっても、第1電線部材の外周面と屈曲部の内周面とによって第2電線部材が圧迫されることを抑制できる。
[7]前記第2電線部材を2本有し、前記第1配置位置では、2本の前記第1電線部材の外周の間に形成される2つの隙間に2本の前記第2電線部材が1本ずつ設けられることが好ましい。この構成によれば、2本の第1電線部材の間に形成される2つの隙間に2本の第2電線部材が1本ずつ設けられる。このため、屈曲部の内部において、2本の第1電線部材の外周面と屈曲部の内周面との間に2本の第2電線部材が配置されることを好適に抑制できる。これにより、第1電線部材の外周面と屈曲部の内周面とによって第2電線部材が圧迫されることを好適に抑制できる。
[8]前記屈曲部には、前記第1電線部材の長さ方向のうち前記剛性電線が設けられることが好ましい。この構成によれば、屈曲部の内部において、複数の剛性電線の外周面と屈曲部の内周面とによって第2電線部材が圧迫されることを抑制できる。この結果、剛性電線の絶縁被覆及び第2電線部材の絶縁被覆が損傷することを抑制できる。
[本開示の実施形態の詳細]
本開示のワイヤハーネスの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。各図面では、説明の便宜上、構成の一部を誇張又は簡略化して示す場合がある。また、各部分の寸法比率については各図面で異なる場合がある。本明細書における「平行」や「直交」は、厳密に平行や直交の場合のみでなく、本実施形態における作用効果を奏する範囲内で概ね平行や直交の場合も含まれる。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
(ワイヤハーネス10の全体構成)
図1に示すように、ワイヤハーネス10は、2個又は3個以上の電気機器M1,M2,M3,M4を電気的に接続する。ワイヤハーネス10は、例えば、ハイブリッド車や電気自動車等の車両Vに搭載される。ワイヤハーネス10は、電気機器M1と電気機器M2とを電気的に接続する複数(本実施形態では、2本)の電線部材20と、電気機器M3と電気機器M4とを電気的に接続する1本又は複数(本実施形態では、2本)の電線部材50とを有している。ワイヤハーネス10は、例えば、電線部材20及び電線部材50が貫通する筒状部材60と、筒状部材60から引き出された電線部材20を包囲する筒状の外装部材66と、筒状部材60から引き出された電線部材50を包囲する筒状の外装部材67とを有している。筒状部材60は、筒状部材60の長さ方向における端部61,62を有している。外装部材66,67は、筒状部材60の端部61,62にそれぞれ対応して設けられている。筒状部材60及び外装部材66,67は、内部に収容した電線部材20,50を飛翔物や水滴から保護する。
(電線部材20の構成)
各電線部材20の一端部は電気機器M1に接続され、各電線部材20の他端部は電気機器M2に接続されている。電気機器M1,M2の一例としては、電気機器M1が車両Vの前方寄りに設けられたインバータであり、電気機器M2が電気機器M1よりも車両Vの後方に設けられた高圧バッテリである。インバータは、例えば、車両走行の動力源となる車輪駆動用のモータと接続される。高圧バッテリは、例えば、百ボルト以上の電圧を供給可能なバッテリである。
図2に示すように、各電線部材20は、可撓電線30と、可撓電線30と電気的に接続された剛性電線40とを有している。各電線部材20は、種類の異なる可撓電線30と剛性電線40とを電線部材20の長さ方向に電気的に接続してなるものである。各電線部材20は、可撓電線30と剛性電線40とが接合された接続部22と、接続部22の外周を被覆する被覆部材23とを有している。各電線部材20は、剛性電線40の長さ方向の両端部の各々に可撓電線30が接続されている。可撓電線30及び剛性電線40は、例えば、高電圧・大電流に対応可能な高圧電線である。可撓電線30及び剛性電線40は、例えば、自身に電磁シールド構造を有するシールド電線であってもよいし、自身に電磁シールド構造を有さないノンシールド電線であってもよい。本実施形態の可撓電線30及び剛性電線40は、ノンシールド電線である。なお、図2では、筒状部材60の端部61における電線部材20,50の構造を示しているが、筒状部材60の端部62(図1参照)における電線部材20,50も同様の構造を有している。
(可撓電線30の構成)
可撓電線30は、例えば、剛性電線40よりも可撓性に優れている。可撓電線30は、例えば、剛性電線40よりも高い屈曲性を有している。
可撓電線30は、複数の金属素線からなる芯線31と、芯線31の外周を被覆する絶縁被覆32とを有している。芯線31としては、例えば、複数の金属素線を撚り合わせてなる撚線や、複数の金属素線が筒状に編み込まれた編組部材を用いることができる。本実施形態の芯線31は撚線である。芯線31の材料としては、例えば、銅系やアルミニウム系などの金属材料を用いることができる。
絶縁被覆32は、例えば、芯線31の外周面を周方向全周にわたって被覆している。絶縁被覆32は、例えば、合成樹脂などの絶縁材料によって構成されている。
可撓電線30の長さ方向と直交する平面によって可撓電線30を切断した断面形状、つまり可撓電線30の横断面形状は、任意の形状にすることができる。可撓電線30の横断面形状は、例えば、円形状、半円状、多角形状、正方形状や扁平形状に形成することができる。本実施形態の可撓電線30の横断面形状は、真円形に形成されている。
(剛性電線40の構成)
剛性電線40は、例えば、可撓電線30よりも曲げ剛性が高く形成されている。剛性電線40は、例えば、電線部材20の配索経路に沿う形状を維持可能な剛性を有している。
剛性電線40は、例えば、単一の導体からなる単芯線41と、単芯線41の外周を被覆する絶縁被覆42とを有している。単芯線41としては、例えば、内部が中実構造をなす柱状の1本の金属棒からなる柱状導体や内部が中空構造をなす筒状導体などを用いることができる。本実施形態の単芯線41は、柱状導体である。単芯線41の材料としては、例えば、銅系やアルミニウム系などの金属材料を用いることができる。
絶縁被覆42は、例えば、単芯線41の外周面を周方向全周にわたって被覆している。絶縁被覆42は、例えば、合成樹脂などの絶縁材料によって構成されている。絶縁被覆42としては、例えば、熱収縮チューブやゴム製のチューブを用いることもできる。
剛性電線40の横断面形状は、任意の形状にすることができる。本実施形態の剛性電線40の横断面形状は、真円形に形成されている。
(接続部22の構成)
接続部22では、芯線31と単芯線41とが接合されている。詳述すると、可撓電線30の長さ方向の端部において絶縁被覆32から露出された芯線31と、剛性電線40の長さ方向の端部において絶縁被覆42から露出された単芯線41とが接合されている。例えば、接続部22では、芯線31と単芯線41とが径方向、つまり芯線31及び単芯線41の長さ方向と交差する方向に重ね合わされて接合されている。なお、芯線31と単芯線41との接続方法は特に限定されない。例えば、芯線31と単芯線41との接続方法としては、超音波溶着やレーザ溶着などを用いることができる。
(被覆部材23の構成)
被覆部材23は、例えば、長尺の筒状に形成されている。被覆部材23は、接続部22の外周を覆うように形成されている。被覆部材23は、例えば、絶縁被覆32の端部と絶縁被覆42の端部との間に架け渡されるように形成されている。例えば、被覆部材23の一端部は絶縁被覆32の端部の外周面を被覆しており、被覆部材23の他端部は絶縁被覆42の端部の外周面を被覆している。被覆部材23は、可撓電線30の外周及び剛性電線40の外周を、周方向全周にわたって包囲している。被覆部材23は、例えば、接続部22における電気的絶縁性を維持する機能を有している。被覆部材23としては、例えば、収縮チューブ、ゴムチューブ、樹脂モールド、ホットメルト接着剤やテープ部材を用いることができる。本実施形態の被覆部材23は、熱収縮チューブである。
ここで、剛性電線40は、例えば、筒状部材60の内部に設けられている。剛性電線40は、例えば、剛性電線40の長さ方向の全長にわたって筒状部材60の内部に設けられている。接続部22は、例えば、筒状部材60の内部に設けられている。可撓電線30は、例えば、可撓電線30の長さ方向の端部が筒状部材60の内部に設けられている。可撓電線30は、筒状部材60の長さ方向の端部61から筒状部材60の外部に引き出されるように設けられている。
(電線部材50の構成)
図1に示すように、各電線部材50の一端部は電気機器M3に接続され、各電線部材50の他端部は電気機器M4に接続されている。電気機器M3,M4の一例としては、電気機器M3が車両Vの前方寄りに設けられたリレーボックスであり、電気機器M4が車両Vの後方寄りに設けられた低圧バッテリである。リレーボックスは、低圧バッテリから供給された電圧を、車両Vに搭載された各種機器に分配する。低圧バッテリは、高圧バッテリよりも低い(例えば、12ボルト)電圧を供給可能なバッテリである。
図3に示すように、各電線部材50は、可撓電線50Aである。すなわち、各電線部材50は、単一の可撓電線50Aのみにより構成されている。可撓電線50Aは、電線部材50の長さ方向の全長にわたって延びている。可撓電線50Aは、例えば、低圧電線である。可撓電線50Aは、例えば、シールド電線であってもよいし、ノンシールド電線であってもよい。本実施形態の可撓電線50Aは、ノンシールド電線である。
(可撓電線50Aの構成)
可撓電線50Aは、例えば、剛性電線40よりも可撓性に優れている。可撓電線50Aは、例えば、剛性電線40よりも高い屈曲性を有している。
可撓電線50Aは、複数の金属素線からなる芯線51と、芯線51の外周を被覆する絶縁被覆52とを有している。芯線51としては、例えば、撚線や編組部材を用いることができる。本実施形態の芯線51は撚線である。芯線51の材料としては、例えば、銅系やアルミニウム系などの金属材料を用いることができる。
絶縁被覆52は、例えば、芯線51の外周面を周方向全周にわたって被覆している。絶縁被覆52は、例えば、合成樹脂などの絶縁材料によって構成されている。
可撓電線50Aの横断面形状は、任意の形状にすることができる。本実施形態の可撓電線50Aの横断面形状は、真円形に形成されている。可撓電線50Aの外径は、例えば、剛性電線40の外径よりも小さい。可撓電線50Aの外径は、例えば、可撓電線30(図2参照)の外径よりも小さい。
図1に示すように、可撓電線50Aは、例えば、可撓電線50Aの長さ方向の中間部が筒状部材60の内部に設けられている。例えば、可撓電線50Aの長さ方向の中間部は、電線部材20と一緒に筒状部材60の内部に収容されている。可撓電線50Aの長さ方向の両端部は、筒状部材60の長さ方向の端部61,62からそれぞれ筒状部材60の外部に引き出されるように設けられている。
(筒状部材60の構成)
筒状部材60は、長尺の筒状に形成されている。本実施形態の筒状部材60は、真円筒状に形成されている。すなわち、本実施形態の筒状部材60の横断面形状は、真円形に形成されている。筒状部材60は、例えば、電線部材20,50の長さ方向の中間部を内部に収容している。筒状部材60の内径は、例えば、2本の電線部材20と2本の電線部材50とを収容可能な大きさに設定されている。筒状部材60は、例えば、電線部材20,50の外周を周方向全周にわたって包囲している。筒状部材60は、例えば、電線部材20,50の絶縁被覆32,42,52(図2及び図3参照)よりも硬質に形成されている。筒状部材60としては、例えば、金属製の金属パイプや樹脂製の樹脂パイプを用いることができる。金属パイプの材料としては、例えば、アルミニウム系や銅系などの金属材料を用いることができる。樹脂パイプの材料としては、例えば、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、ABS樹脂などの合成樹脂を用いることができる。本実施形態の筒状部材60は、金属パイプである。
筒状部材60は、例えば、二次元状又は三次元状に屈曲されている。筒状部材60は、端部61において車両前後方向に沿って直線状に延びる直線部63Aと、直線部63Aの一端部に設けられた屈曲部64Aと、屈曲部64Aから車両上下方向に沿って下方に延びる直線部63Bとを有している。筒状部材60は、直線部63Bの一端部に設けられた屈曲部64Bと、屈曲部64Bから車両前後方向に沿って後方に延びる直線部63Cと、直線部63Cの一端部に設けられた屈曲部64Cと、屈曲部64Cから車両上下方向に沿って上方に延びる直線部63Dとを有している。
例えば、ワイヤハーネス10では、真っ直ぐな状態の筒状部材60の内部に真っ直ぐな状態の電線部材20,50を挿入し、電線部材20,50が挿入された状態で筒状部材60に曲げ加工を施すことにより、筒状部材60に屈曲部64A,64B,64Cを形成する。このとき、筒状部材60が屈曲されるのと同時に、筒状部材60の内部に挿入された電線部材20,50も屈曲される。また、本実施形態のワイヤハーネス10では、筒状部材60の長さ方向のうち端部61側から曲げ加工が開始され、その曲げ加工が端部62に向かって順に進められる。すなわち、筒状部材60の曲げ加工では、屈曲部64A,64B,64Cがこの順番で形成される。なお、屈曲部64Aは、複数の屈曲部64A,64B,64Cのうち最も端部61に近い位置に設けられている。
図2に示すように、屈曲部64Aの両側には、直線部63A,63Bがそれぞれ接続されている。屈曲部64Aは、例えば、直角に曲げられている。例えば、屈曲部64Aは、直線部63Aの中心軸が延びる方向と直線部63Bの中心軸が延びる方向とが直交するように曲げられている。屈曲部64Aは、曲げ内側65を有している。屈曲部64Aの内部に収容された電線部材20,50は、屈曲部64Aに沿って屈曲している。
直線部63Aは、筒状部材60の長さ方向の端部61における端面61Aと屈曲部64Aとの間に設けられている。直線部63Aの内部には、例えば、電線部材20の接続部22が収容されている。
(外装部材66,67の構成)
図1に示すように、外装部材66,67は、長尺の筒状をなしている。外装部材66,67は、例えば、ワイヤハーネス10の長さ方向の両端部に設けられている。外装部材66は、例えば、電線部材20の長さ方向の端部を内部に収容している。外装部材66は、例えば、筒状部材60から引き出された電線部材20,50のうち電線部材20のみを内部に収容している。外装部材66は、例えば、電線部材20の長さ方向のうち可撓電線30の外周を周方向全周にわたって包囲している。外装部材67は、例えば、電線部材50の長さ方向の端部を内部に収容している。外装部材67は、例えば、筒状部材60から引き出された電線部材20,50のうち電線部材50のみを内部に収容している。外装部材67は、例えば、電線部材50の外周を周方向全周にわたって包囲している。外装部材66,67としては、例えば、コルゲートチューブや防水カバー等を用いることができる。
ワイヤハーネス10では、電線部材20,50が一緒に筒状部材60に収容され、筒状部材60の外部に引き出された電線部材20と電線部材50とが異なる経路に分岐される。そして、異なる経路に分岐された電線部材20及び電線部材50がそれぞれ外装部材66及び外装部材67の内部に収容される。
(固定部材70,71,72の構成)
図2に示すように、ワイヤハーネス10は、複数の電線部材20と複数の電線部材50とを束ねる固定部材70,71,72を有している。各固定部材70,71,72は、複数の電線部材20,50を束ねて一体化し、複数の電線部材20,50の配置位置(配列)を固定するように設けられている。ここで、複数の電線部材20,50の配置位置とは、電線部材20,50の横断面における複数の電線部材20と複数の電線部材50との相対位置(並び位置)を意味する。
固定部材70,71,72は、例えば、筒状部材60の長さ方向において間隔を空けて設けられている。固定部材70は、例えば、筒状部材60の長さ方向において、接続部22と筒状部材60の端面61Aとの間に設けられている。固定部材71は、例えば、筒状部材60の長さ方向において、接続部22と屈曲部64Aとの間に設けられている。固定部材72は、例えば、直線部63Bの内部に設けられている。固定部材71と固定部材72とは、筒状部材60の長さ方向において、屈曲部64Aの両側に設けられている。
固定部材70,71,72は、例えば、テープ部材73が複数の電線部材20,50に巻き回されて形成されている。テープ部材73は、例えば、一面に粘着層を有している。図3に示すように、テープ部材73は、例えば、粘着層を電線部材20,50に向けた状態で、電線部材20,50の外周面に対して巻き回されている。テープ部材73は、例えば、電線部材20,50に対して複数回巻き回されている。テープ部材73は、例えば、電線部材20,50を互いに接近させる方向に締め付けるように形成されている。
なお、図示は省略するが、図1に示した直線部63C,63D及び屈曲部64B,64Cの内部においても同様に、電線部材20,50を束ねる複数の固定部材が筒状部材60の長さ方向において間隔を空けて設けられている。
(電線部材20,50の配置位置)
次に、筒状部材60の内部における電線部材20,50の配置位置について説明する。
まず、図4にしたがって、屈曲部64Aにおける電線部材20,50の配置位置について説明する。屈曲部64Aでは、電線部材20の長さ方向のうち剛性電線40が配索されている。
図4に示すように、屈曲部64Aにおける2本の剛性電線40は、電線部材20の長さ方向と交差する第1方向(ここでは、図中左右方向)に沿って並んで設けられている。屈曲部64Aにおける各可撓電線50Aは、2本の剛性電線40が並ぶ第1方向と交差する第2方向に沿って剛性電線40と並んで設けられている。なお、説明の便宜上、以上説明した電線部材20,50の配置位置を「第1配置位置」と称する場合がある。
続いて、電線部材20,50の第1配置位置について更に詳述する。
2本の剛性電線40は、例えば、互いに外接している。すなわち、2本の剛性電線40の絶縁被覆42の外周面同士が各剛性電線40の周方向の一点で互いに接触している。2本の可撓電線50Aは、例えば、2本の剛性電線40を間に介在させた状態で、第1方向と直交する方向(ここでは、図中上下方向)に沿って並んで設けられている。2本の可撓電線50Aの各々は、例えば、2本の剛性電線40の外周の間に形成される隙間に設けられている。2本の可撓電線50Aは、例えば、2本の剛性電線40の外周の間に形成される2つの隙間に1本ずつ設けられている。各可撓電線50Aは、例えば、2本の剛性電線40と外接している。例えば、各可撓電線50Aは、絶縁被覆52の外周面が2本の剛性電線40の外周面に接触するように、2本の剛性電線40の間に形成された隙間に設けられている。
次に、筒状部材60に対する電線部材20,50の配置位置について説明する。
屈曲部64Aにおける剛性電線40及び可撓電線50Aは、屈曲部64Aの曲げ内側65及び曲げ外側のうち曲げ内側65に片寄って設けられている。2本の剛性電線40の各々は、例えば、筒状部材60に内接している。2本の剛性電線40の各々は、例えば、屈曲部64Aの内周面に接触している。2本の剛性電線40の各々は、例えば、絶縁被覆42の外周面が曲げ内側65の内周面に筒状部材60の周方向の一点で接触している。各剛性電線40は、例えば、他方の剛性電線40に外接するとともに、筒状部材60に内接している。
2本の可撓電線50Aの各々は、2本の剛性電線40の外周面と筒状部材60の内周面とによって囲まれた空間に設けられている。2本の可撓電線50Aのうち曲げ内側65に近い位置に設けられた可撓電線50Aは、2本の剛性電線40の外周面のうち曲げ内側65を向く外周面と曲げ内側65の内周面とによって囲まれた空間に設けられている。以下では、説明の便宜上、2本の可撓電線50Aのうち曲げ内側65に近い位置に設けられた可撓電線50Aを「可撓電線50B」と称する。可撓電線50Bは、剛性電線40の外周面及び曲げ内側65の内周面のうち少なくとも一方と離隔している。可撓電線50Bは、例えば、剛性電線40の外周面と接触する場合に、筒状部材60の内周面と離隔する。また、可撓電線50Bは、例えば、筒状部材60の内周面と接触する場合に、剛性電線40の外周面と離隔する。図4に示した例では、可撓電線50Bは、2本の剛性電線40に外接するとともに、曲げ内側65の内周面と離隔している。可撓電線50Bの外径は、剛性電線40の外周面及び曲げ内側65の内周面の少なくとも一方と離隔することが可能な大きさに設定されている。以下に、可撓電線50Bの外径について詳述する。
図5に示すように、2本の剛性電線40と1本の可撓電線50Bとが互いに外接し、それら2本の剛性電線40及び1本の可撓電線50Bの全てが筒状部材60に内接する場合について説明する。このとき、可撓電線50Bの外径の半径をaとし、2本の剛性電線40の外径を同一として各剛性電線40の外径の半径をbとし、筒状部材60の内径の半径をcとした場合には、以下の式1が成り立つ(デカルトの円定理)。なお、図5では、図面の簡略化のために、2本の可撓電線50Aのうち可撓電線50Bのみを図示し、各部材のハッチングを省略している。
Figure 2022123749000003
上記式1が成り立つ場合には、可撓電線50Bが2本の剛性電線40の外周面に接触するとともに、筒状部材60の内周面に接触する。このため、上記式1が成り立つ場合には、2本の剛性電線40の外周面と筒状部材60の内周面との間で可撓電線50Bが圧迫されるおそれがある。そこで、本実施形態では、可撓電線50Bの外径の半径を、上記式1が成り立つ半径aよりも小さい値に設定している。このように可撓電線50Bの外径の半径を設定することにより、図4に示すように、剛性電線40の外周面及び筒状部材60の内周面の少なくとも一方から可撓電線50Bを離隔させることができる。このため、可撓電線50Bが2本の剛性電線40の外周面と筒状部材60の内周面との間で圧迫されることを抑制できる。
ここで、屈曲部64Aでは、曲げ加工等に起因して、剛性電線40の横断面形状、可撓電線50Bの横断面形状及び筒状部材60の横断面形状が真円形から楕円形等に多少変形している場合がある。但し、この場合であっても、上記式1では、剛性電線40の横断面形状、可撓電線50Bの横断面形状及び筒状部材60の横断面形状を変形前の真円形とみなしている。
なお、図1に示した屈曲部64B,64Cにおける電線部材20,50の配置位置は、図4に示した屈曲部64Aと同様の配置位置になっていることが好ましい。但し、筒状部材60が有する全ての屈曲部64A,64B,64Cにおいて、電線部材20,50の配置位置が図4に示した配置位置になっている必要はない。例えば、屈曲部64A,64B,64Cのうち少なくとも1つの屈曲部において、電線部材20,50の配置位置が図4に示した配置位置になっていればよい。
次に、図2に示した直線部63Aのうち屈曲部64Aに近い位置における電線部材20,50の配置位置について説明する。図3は、固定部材71が設けられた位置における電線部材20,50、筒状部材60及び固定部材71の横断面形状を示している。
図3に示すように、2本の剛性電線40と2本の可撓電線50Aとの配置位置は、図4に示した屈曲部64Aと同様に、第1配置位置になっている。本実施形態では、2本の剛性電線40が互いに外接し、各可撓電線50Aが2本の剛性電線40に外接している。2本の剛性電線40と2本の可撓電線50Aとは、例えば、固定部材71を構成するテープ部材73により束ねられている。これにより、2本の剛性電線40と2本の可撓電線50Aとの配置位置が第1配置位置に維持されている。固定部材71により一体化された剛性電線40及び可撓電線50Aは、例えば、筒状部材60の径方向における中央部に設けられている。このとき、固定部材71の外周面、剛性電線40の外周面及び可撓電線50Aの外周面は、例えば、筒状部材60の内周面に接触していない。
図2に示した直線部63Bにおける2本の剛性電線40と2本の可撓電線50Aとの配置位置は、図3と同様に、第1配置位置になっている。そして、固定部材72により、2本の剛性電線40と2本の可撓電線50Aとの配置位置が第1配置位置に維持されている。これにより、固定部材71と固定部材72との間では、電線部材20,50の配置位置が第1配置位置に維持されている。このため、固定部材71と固定部材72との間に設けられた屈曲部64Aの内部では、電線部材20,50の配置位置が第1配置位置に維持されている。
次に、直線部63Aの長さ方向のうち固定部材70が設けられた位置における電線部材20,50の配置位置について説明する。固定部材70が設けられる部分では、電線部材20の長さ方向のうち可撓電線30が配索されている。図6は、固定部材70が設けられた位置における電線部材20,50、筒状部材60及び固定部材70の横断面形状を示している。
図6に示すように、2本の電線部材20と2本の電線部材50との配置位置は、図4に示した屈曲部64Aと同様に、第1配置位置になっている。本実施形態では、2本の可撓電線30が互いに外接し、各可撓電線50Aが2本の可撓電線30に外接している。2本の可撓電線30と2本の可撓電線50Aとは、例えば、固定部材70を構成するテープ部材73により束ねられている。これにより、2本の可撓電線30と2本の可撓電線50Aとの配置位置が第1配置位置に維持されている。このため、図2に示した固定部材70と固定部材71との間では、電線部材20,50の配置位置が第1配置位置に維持されている。したがって、固定部材70と固定部材71との間に設けられた接続部22において、電線部材20,50の配置位置が第1配置位置に維持されている。
次に、本実施形態の作用効果を説明する。
(1)屈曲部64Aの内部において、複数の電線部材20の外周面と屈曲部64Aの内周面とに囲まれた空間に電線部材50を設け、その電線部材50を電線部材20の外周面及び屈曲部64Aの内周面の少なくとも一方と離隔するように設けるようにした。このため、電線部材20の外周面と筒状部材60の内周面とによって電線部材50が圧迫されることを抑制できる。これにより、屈曲部64Aにおいて、剛性電線40の絶縁被覆42及び電線部材50の絶縁被覆52が損傷することを抑制できる。この結果、電線部材20及び電線部材50における絶縁信頼性の低下を抑制できる。
(2)筒状部材60の長さ方向において屈曲部64Aの両側に、電線部材20,50を束ねる固定部材71,72を設けるようにした。これら固定部材71,72により、屈曲部64Aの両側における電線部材20,50の配置位置を第1配置位置に維持できる。これにより、屈曲部64Aにおける電線部材20,50の配置位置を第1配置位置に好適に維持できる。
(3)第1配置位置では、互いに外接された2本の電線部材20の外周の間に形成される隙間に電線部材50が設けられる。このため、電線部材50を2本の電線部材20の外周面に好適に接触させることができる。これにより、電線部材50が1本の電線部材20のみに接触する場合に比べて、電線部材20との接触面積を増大させることができる。したがって、例えば振動等に起因して電線部材50にかかる応力を好適に分散させることができるため、電線部材50の絶縁被覆52が損傷することを好適に抑制できる。
(4)電線部材50の外径の半径を、上記式1が成り立つときの半径aよりも小さく設定した。これにより、電線部材50を、2本の電線部材20の外周面及び屈曲部64Aの内周面の少なくとも一方と好適に離隔することができる。したがって、電線部材20の外周面と筒状部材60の内周面とによって電線部材50が圧迫されることをより好適に抑制できる。
(5)式1を利用することにより、電線部材20,50の外径と筒状部材60の内径とに基づいて、電線部材20の外周面と筒状部材60の内周面との双方に電線部材50が接触するか否かを容易に判断することができる。また、電線部材50の外径の半径が上記式1における半径aよりも小さくなるように、電線部材20の外径や筒状部材60の内径を調整することもできる。
(6)屈曲部64Aの内部において、2本の剛性電線40の外周の間に形成される2つの隙間に2本の可撓電線50Aを1本ずつ設けるようにした。このため、曲げ剛性の高い剛性電線40の外周面と硬質な筒状部材60の内周面とによって可撓電線50Aが圧迫されることを抑制できる。また、2本の剛性電線40によって可撓電線50Aが圧迫されることも抑制できる。この結果、剛性電線40の絶縁被覆42及び可撓電線50Aの絶縁被覆52が損傷することを好適に抑制できる。
(他の実施形態)
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態では、屈曲部64Aの内部に、電線部材20の長さ方向のうち剛性電線40を設けるようにしたが、これに限定されない。例えば、屈曲部64Aの内部に、電線部材20の長さ方向のうち可撓電線30を設けるようにしてもよい。この場合には、屈曲部64Aの内部において、2本の可撓電線30の外周面と屈曲部64Aの内周面とに囲まれた空間に可撓電線50Bが設けられる。
・上記実施形態において、筒状部材60を貫通する電線部材50の本数は、特に限定されるものではなく、車両Vの仕様に応じて電線部材50の本数は変更することができる。
例えば図7に示すように、筒状部材60を貫通する電線部材50の本数を1本としてもよい。この場合であっても、屈曲部64Aの内部において、屈曲部64Aの内周面に接触する2本の電線部材20の外周面と曲げ内側65の内周面との間の空間に電線部材50が設けられる。また、筒状部材60を貫通する電線部材50の本数を3本以上としてもよい。
・上記実施形態において、筒状部材60を貫通する電線部材20の本数は、特に限定されるものではなく、車両Vの仕様に応じて電線部材20の本数は変更することができる。筒状部材60を貫通する電線部材20は、例えば、3本以上であってもよい。
・上記実施形態における筒状部材60の構造は特に限定されない。例えば、筒状部材60における屈曲部64A,64B,64Cの数は特に限定されない。また、屈曲部64A,64B,64Cにおける曲げ角度は特に限定されない。
・上記実施形態では、固定部材70,71,72をテープ部材73で構成するようにしたが、これに限定されない。例えば、固定部材70,71,72として、金属バンドや樹脂製の結束バンドを用いるようにしてもよい。
・上記実施形態における複数の接続部22を、電線部材20の長さ方向において互いにずれた位置に配置するようにしてもよい。また、複数の接続部22を、電線部材20の長さ方向に揃って横並びに配置するようにしてもよい。
・上記実施形態の筒状部材60は、金属製又は樹脂製の単一材質の部材に限定されない。例えば、筒状部材60は、非金属のパイプ本体に導電性のシールド層を積層又は埋設した複合形態の部材であってもよい。
・上記実施形態において、筒状部材60と外装部材66,67との間に、例えば分岐経路を有する外装部材を介在させるようにしてもよい。このような外装部材としては、例えば、ゴム製の防水カバーなどを用いることができる。
・上記実施形態では特に言及していないが、筒状部材60の内部に電磁シールド部材を設ける構成を採用してもよい。電磁シールド部材は、例えば、複数の電線部材20を一括して包囲するように設けられる。電磁シールド部材は、例えば、筒状部材60の内周面と電線部材20の外周面との間に設けられる。電磁シールド部材としては、例えば、可撓性を有する編組線や金属箔を用いることができる。
・上記実施形態では、電線部材20(可撓電線30及び剛性電線40)と電線部材50(可撓電線50A)の双方をノンシールド電線に具体化したが、これに限定されない。例えば、電線部材20をノンシールド電線とし、電線部材50をシールド電線としてもよい。例えば、電線部材20をシールド電線とし、電線部材50をノンシールド電線としてもよい。例えば、電線部材20,50の双方をシールド電線としてもよい。
・上記実施形態では、電線部材50の外径を、電線部材20の外径よりも小さく形成したが、これに限定されない。電線部材50の外径を、電線部材20の外径と同一径としてもよいし、電線部材20の外径よりも大きく形成してもよい。
・車両Vにおける電気機器M1~M4の配置関係は、上記実施形態に限定されるものではなく、車両構成に応じて適宜変更してもよい。
・今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 ワイヤハーネス
20 電線部材(第1電線部材)
22 接続部
23 被覆部材
30 可撓電線(第1可撓電線)
31 芯線
32 絶縁被覆
40 剛性電線
41 単芯線
42 絶縁被覆
50 電線部材(第2電線部材)
50A 可撓電線(第2可撓電線)
50B 可撓電線(第2可撓電線)
51 芯線
52 絶縁被覆
60 筒状部材
61,62 端部
61A 端面
63A,63B,63C,63D 直線部
64A,64B,64C 屈曲部
65 曲げ内側
66,67 外装部材
70,71,72 固定部材
73 テープ部材
100 金属パイプ
101 屈曲部
102 曲げ内側
110,120 電線
121 絶縁被覆
M1,M2,M3,M4 電気機器
V 車両

Claims (8)

  1. 第1可撓電線と、前記第1可撓電線に電気的に接続される剛性電線とを有する複数の第1電線部材と、
    第2可撓電線である第2電線部材と、
    複数の前記第1電線部材と前記第2電線部材とが貫通する筒状部材と、
    複数の前記第1電線部材と前記第2電線部材とを束ねる固定部材と、を有し、
    前記筒状部材は、屈曲部を有し、
    前記屈曲部の内部における前記第1電線部材及び前記第2電線部材の配置位置は、複数の前記第1電線部材が第1方向に沿って並んで配置されるとともに、前記第2電線部材が前記第1方向と交差する第2方向に沿って前記第1電線部材と並んで配置される第1配置位置であり、
    前記屈曲部の内部において、複数の前記第1電線部材の各々が前記屈曲部の内周面に接触しており、
    前記屈曲部の内部において、前記第2電線部材が複数の前記第1電線部材の外周面と前記屈曲部の内周面とに囲まれた空間に設けられるとともに、前記第2電線部材が複数の前記第1電線部材の外周面及び前記屈曲部の内周面の少なくとも一方と離隔しているワイヤハーネス。
  2. 前記固定部材を複数有し、
    複数の前記固定部材の各々は、前記第1電線部材及び前記第2電線部材の配置位置を前記第1配置位置に維持するように設けられており、
    複数の前記固定部材は、前記筒状部材の長さ方向において間隔を空けて設けられる請求項1に記載のワイヤハーネス。
  3. 複数の前記固定部材は、前記筒状部材の長さ方向において前記屈曲部の両側に設けられる請求項2に記載のワイヤハーネス。
  4. 前記第1電線部材の横断面形状は真円形であり、
    前記第2電線部材の横断面形状は真円形であり、
    前記筒状部材の横断面形状は真円形であり、
    前記第1配置位置では、2本の前記第1電線部材が互いに外接されるとともに、2本の前記第1電線部材の外周の間に形成される隙間に前記第2電線部材が設けられる請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のワイヤハーネス。
  5. 前記第2電線部材の外径の半径は、前記第2電線部材の外径の半径をaとし、2本の前記第1電線部材の各々の外径の半径をbとし、前記筒状部材の内径の半径をcとして下記式1が成り立つときの半径aよりも小さく設定される請求項4に記載のワイヤハーネス。
    Figure 2022123749000004
  6. 前記第2電線部材の外径は、前記第1電線部材の外径よりも小さい請求項4又は請求項5に記載のワイヤハーネス。
  7. 前記第2電線部材を2本有し、
    前記第1配置位置では、2本の前記第1電線部材の外周の間に形成される2つの隙間に2本の前記第2電線部材が1本ずつ設けられる請求項4から請求項6のいずれか1項に記載のワイヤハーネス。
  8. 前記屈曲部には、前記第1電線部材の長さ方向のうち前記剛性電線が設けられる請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のワイヤハーネス。
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