JP2022123555A - 肌意匠シート製造システム、肌意匠シートの製造方法及び肌意匠シート - Google Patents

肌意匠シート製造システム、肌意匠シートの製造方法及び肌意匠シート Download PDF

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Abstract

【課題】地肌の色調に合い、かつ肌に貼り付けた際の視認性を低減できる肌意匠シートを提供する。【解決手段】肌意匠シート製造システムは、変色部を含むユーザの肌を撮影し、撮影画像を生成する撮影装置と、前記撮影画像から、前記変色部の色相を解析する解析部と、前記解析部の解析結果を用いて、前記変色部を隠蔽する肌意匠シートのデータを生成する肌意匠シートデータ生成部と、前記肌意匠シートのデータに基づいて、熱転写シートから受容層に染料を移行して画像を形成し、前記画像が形成された前記受容層を含む肌意匠シートを作製するプリンタと、を備える。前記プリンタは、前記受容層上に、表面に第1凹凸が設けられるように保護層を転写し、前記保護層の表面に、前記第1凹凸よりも表面粗さの大きい第2凹凸を加工する。【選択図】図1

Description

本開示は、肌意匠シート製造システム、肌意匠シートの製造方法及び肌意匠シートに関する。
肌に貼り付けて使用するタトゥーシールや肌隠蔽シート等の肌意匠シートが知られている。タトゥーシールは、様々な絵柄が印刷されたものが、バラエティストア、スポーツや音楽のイベント会場、アミューズメントパーク等で販売されており、雰囲気の盛り上げに使用されている。
肌隠蔽シートは、基材に予めスクリーン印刷等で所定の色を着色したシートであり、肌の傷やシミ等の変色部の隠蔽に使用されている。使用者は、自分の肌の色に合ったものを選んで使用する。変色部の隠蔽性を高めつつ、地肌との色差を小さくするため、網点による諧調印刷を施した肌隠蔽シートも知られている。
使用者は、販売されている複数色の肌隠蔽シートから、自身の地肌の色に近いものを選択するため、肌隠蔽シートと地肌との色差が気になり、不満を抱くことがあった。また、シート表面が平滑であると、光の反射により肌にシートを貼り付けていることが視認され易くなる。利用者各自の地肌の色調に合い、かつ肌に貼り付けた際の視認性を低減できる肌意匠シートが求められている。
特開2009-100851号公報
本開示は、地肌の色調に合い、かつ肌に貼り付けた際の視認性を低減できる肌意匠シート、その製造方法及びシステムを提供することを課題とする。
本開示の肌意匠シート製造システムは、変色部を含むユーザの肌を撮影し、撮影画像を生成する撮影装置と、前記撮影画像から、前記変色部の色相を解析する解析部と、前記解析部の解析結果を用いて、前記変色部を隠蔽する肌意匠シートのデータを生成する肌意匠シートデータ生成部と、前記肌意匠シートのデータに基づいて、熱転写シートから受容層に染料を移行して画像を形成し、前記画像が形成された前記受容層を含む肌意匠シートを作製するプリンタと、を備え、前記プリンタは、前記受容層上に、表面に第1凹凸が設けられるように保護層を転写し、前記保護層の表面に、前記第1凹凸よりも表面粗さの大きい第2凹凸を加工するものである。
本開示の肌意匠シートの製造方法は、撮影装置を用いて、変色部を含むユーザの肌を撮影し、撮影画像を生成する工程と、演算制御装置を用いて、前記撮影画像から、前記変色部の色相を解析し、解析結果に基づいて、前記変色部を隠蔽する肌意匠シートのデータを生成する工程と、プリンタを用いて、前記肌意匠シートのデータに基づいて、熱転写シートから受容層に染料を移行して画像を形成し、前記画像が形成された前記受容層を含む肌意匠シートを作製する工程と、を備え、前記プリンタが、前記受容層上に、表面に第1凹凸が設けられるように保護層を転写し、前記保護層の表面に、前記第1凹凸よりも表面粗さの大きい第2凹凸を加工するものである。
本開示の肌意匠シートは、剥離紙と、前記剥離紙上に設けられた粘着剤層と、前記粘着剤層上に設けられた伸縮性シートと、前記伸縮性シート上に設けられ、隠蔽部及び周辺部を含む画像が形成された受容層と、前記受容層上に設けられた保護層と、を備え、前記保護層には、表面をマット状にする第1凹凸と、前記第1凹凸よりも表面粗さの大きい第2凹凸が形成されているものである。
本開示によれば、地肌の色調に合い、かつ肌に貼り付けた際の視認性を低減できる肌意匠シートを提供できる。
本開示の実施形態に係る肌意匠シート製造システムの概略構成図である。 演算制御装置の機能ブロック図である。 図3aは撮影画像を示す図であり、図3bは肌意匠シート画像を示す図であり、図3cはシミュレーション画像を示す図である。 プリンタの概略構成図である。 熱転写シートの平面図である。 受像シートの断面図である。 図7a~図7dは肌意匠シートの製造方法を説明する工程断面図である。 肌意匠シートの使用例を示す図である。 熱転写シートの平面図である。 図10a~図10cは肌意匠シートの製造方法を説明する工程断面図である。 プリンタの概略構成図である。 プリンタの概略構成図である。 カバーシートの断面図である。 プリンタの概略構成図である。 カバーシートの断面図である。 肌意匠シートの断面図である。 肌意匠シートの使用例を示す図である。
以下、本開示の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本開示の解釈を限定するものではない。また、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
図1は本開示の実施の形態に係る肌意匠シート製造システムの概略構成図である。図1に示すように、肌意匠シート製造システムは、撮影装置1、演算制御装置2、表示装置3及びプリンタ4を備え、ユーザPの肌に貼り付けることで、シミや傷等の変色部を隠蔽する肌意匠シート5を製造するものである。肌意匠シート5は、ユーザPの肌に貼り付けた際に変色部の直上に位置し、変色部を隠蔽する隠蔽部(高光透過濃度部)、及び隠蔽部を囲み、ユーザの地肌との色差を低減して肌意匠シートを目立たなくさせる周辺部とを含む。
撮影装置1は、デジタルカメラ等を用いることができ、ユーザPを撮影する。撮影装置1には、撮像機器以外に、照明機器や背景機材等、ユーザPの肌の色を適切に撮影するための機材を含む。撮影装置1は、証明写真撮影ボックスのようなものでもよい。以下の実施形態では、撮影装置1がユーザPの顔を撮影するものとして説明する。ユーザが予め地肌に化粧を施している場合、撮影した顔画像における地肌とは、地肌に化粧を施した状態を指す。撮影装置1は、ユーザPの顔画像を演算制御装置2へ送信する。
演算制御装置2は、例えばCPUやメモリ等を有するコンピュータであり、CPUが、メモリに格納されている肌意匠シート製造プログラムを実行することで、図2に示すように、画像受信部201、解析部202、肌意匠シートデータ生成部203、肌意匠シート画像生成部204、シミュレーション画像生成部205、表示処理部206及びプリント制御部207の機能が実現される。システム毎にCPUやメモリ内に全てのプログラムを格納せず、サーバと各システムのCPUをネットワークでリンクして、プログラムを実行し、サーバ側でユーザP情報、撮影画像、出力画像等のデータ登録管理を行ってもよい。
画像受信部201は、撮影装置1から、ユーザPの顔画像を受信する。
解析部202は、顔画像を解析し、シミや傷等の変色部を特定し、変色部の位置、形状、寸法等を算出する。また、解析部202は、(変色部以外の)地肌の色相や、変色部の色相を解析する。
肌意匠シートデータ生成部203は、変色部の位置、形状、寸法等や、地肌・変色部の色相等の解析結果に基づいて、変色部の隠蔽に適した肌意匠シートのデータ(設計データ)を生成する。肌意匠シートのデータは、例えば、隠蔽部の色、形状、寸法、周辺部の色等を含む。周辺部の色はグラデーション(濃度諧調)を含んでもよい。隠蔽部と周辺部とは色が異なっていてもよいし、同色かつ隠蔽部の方が高光透過濃度であってもよい。隠蔽部や周辺部の色は、流行やユーザPの年齢を考慮して決定してもよい。
肌意匠シートデータ生成部203は、通常、隠蔽部が肌意匠シートの中央に位置するように設定する。しかし、隠蔽部が鼻や目に近い場合に、隠蔽部が中央に位置する肌意匠シートを貼ると、シートが鼻や目にかかってしまう。そのため、肌意匠シート生成部203は、変色部と、鼻や目との位置関係に基づいて、肌意匠シートのサイズを調整したり、シート上での隠蔽部の位置を調整したりする。肌意匠シートのデータは、シートサイズやシート上での隠蔽部の位置等の情報を含む。
肌意匠シート画像生成部204は、肌意匠シートのデータに基づいて、製造される肌意匠シートの画像を生成する。
シミュレーション画像生成部205は、ユーザPの顔に、肌意匠シートのデータに基づく肌意匠シートを貼り付けた場合のシミュレーション画像を生成する。例えば、ユーザPの顔画像に対し、変色部の位置に基づいて肌意匠シートの画像を合成して、シミュレーション画像を生成する。
表示処理部206は、ユーザPの顔画像、肌意匠シートの画像及びシミュレーション画像を表示装置3に表示する。例えば、図3aに示すようなユーザPの顔画像、図3bに示すような肌意匠シート5の画像、及び図3cに示すようなシミュレーション画像が表示装置3に表示される。ユーザPは、表示装置3に表示された、顔にある変色部Sが隠蔽されたシミュレーション画像を確認すると、図示しない操作部を操作して、肌意匠シートの作製開始を指示する。
ユーザPが、シミュレーション画像を確認しながら操作部を操作して、肌意匠シートの色や濃度、隠蔽部の位置や大きさ等を調整できるようにしてもよい。調整結果が肌意匠シートのデータに反映される。
プリント制御部207は、作製開始の指示を受け付けると、肌意匠シートのデータをプリンタ4へ転送する。プリンタ4は、肌意匠シートのデータに基づいてプリント処理を行い、肌意匠シート5を出力する。
図4はプリンタ4の概略構成図であり、図5はプリンタ4で使用される熱転写シート10の平面図であり、図6はプリンタ4で使用される受像シート20の断面図である。
熱転写シート10は供給部33に巻き付けられており、供給部33から繰り出され、サーマルヘッド31を通って、回収部34に巻き取られて回収されるようになっている。
熱転写シート10は、基材シート(図示略)の一方の面に、回収部34側から、転写型の受容層11、イエロー染料層12、マゼンタ染料層13、シアン染料層14、及び保護層15が面順次に形成される。受容層11は、熱転写シート10から移行してくる染料を受容する層であり、透明である。イエロー染料層12、マゼンタ染料層13、シアン染料層14は、バインダ樹脂及び昇華性染料を含有する。受容層11、イエロー染料層12、マゼンタ染料層13、シアン染料層14には公知の材料を用いることができる。
保護層15には、透明な樹脂材料を用いることができる。保護層15の厚みは0.5μm以上2μm以下程度である。保護層15は、肌に貼り付けた際のテカリを抑制するため、表面に微細な凹凸(第1凹凸)が設けられた、表面反射率が低いマット状のものである。ここで、マット状とは、光沢度が40%以下の状態をいう。光沢度は、グロスメータを用いて測定時入射角45°で計測した値である。保護層15の表面の面算術平均粗さSaは2μm以上3.5μm以下程度、二乗平均平方根勾配Sdqは2.5以上3.5以下程度、展開界面面積率Sdrは2.5以上3.5以下程度であり、算出面積は1mm以上5mm以下程度である。
ユーザPの要望によりメークアップ技術として立体感を出す等のため、肌シート意匠の一部の光沢度(反射率)を意図的に大きくしたい場合、肌意匠シート5のシート全面に保護層15を転写するのではなく、必要な部分のみ保護層を転写するようにし、必要な部分のみてかりを防止するようにしてもよい。
保護層15の表面の凹凸(第1凹凸)は、例えばエンボス加工で形成できる。また、基材シートや離型層などの転写しない剥離側の界面層に粒子を含有させ、保護層15に凹凸を形成してもよい。また、保護層15自体に粒子を含有させ、表面に凹凸が形成されるようにしてもよい。あるいはまた、熱転写シート10の保護層15には凹凸を加工せず、後述するように、プリンタ4のサーマルヘッド31で保護層15を加熱して受像シート20上に転写する際に、サーマルヘッド31による加熱エネルギーを調整して、転写される保護層15の表面に凹凸を形成し、マット状としてもよい。
受像シート20は、受像シート20を巻回した受像シートロール35から繰り出される。受像シートロール35は図示しない巻軸部品に取り付けられており、巻軸部品を回転(正転/逆転)させると、受像シートロール35が回転し、受像シート20の繰り出しや巻取りが行われる。
受像シート20は、順に積層された剥離紙21、粘着剤層22及び伸縮性シート23を有する。剥離紙21は、シリコン離型処理等を施した公知の離型紙を用いることができる。粘着剤層22に用いる粘着剤は、皮膚にかぶれや炎症を生じさせにくいウレタン系、アクリル系の粘着剤が好ましい。また、皮膚の弱い部分には、ジェルタイプの粘着剤を用いることが好ましい。
伸縮性シート23は、例えばウレタンフィルムを用いることができる。伸縮性シート23は、貼り付けた際の皮膚の伸縮に追従するために、60%程度の伸張性があることが好ましい。また、皮膚からの汗の水蒸気を透過させるために、1000g/(m・24hr)以上の透湿性を有することが好ましい。
また、伸縮性シート23は、貼り付けの際に皺が生じないようにし、かつ作業性を良くするために、厚さが5μm以上であることが好ましい。また、貼り付け時の違和感を抑えるため、伸縮性シート23の厚さは35μm以下であることが好ましい。
プリンタ4において、熱転写シート10を挟んでサーマルヘッド31と反対側には、回転自在なプラテンロール32が設けられている。サーマルヘッド31及びプラテンロール32は、受像シート20及び熱転写シート10を挟み込み、熱転写シート10を加熱する。
まず、サーマルヘッド31は、転写型の受容層11を加熱して、図7aに示すように、受像シート20の伸縮性シート23上に受容層11を転写する。次に、肌意匠シートのデータに基づいて、イエロー染料層12、マゼンタ染料層13及びシアン染料層14を順に加熱し、受像シート20上の受容層11に染料を移行して、図7bに示すように、肌意匠シート画像Gを形成する。肌意匠シート画像Gは、隠蔽部及び周辺部を含む。
続いて、熱転写シート10の保護層15を加熱し、図7cに示すように、肌意匠シート画像G上に保護層15を転写する。
画像形成及び保護層転写が行われた受像シート20は、加熱賦形ローラ35により、保護層15側に賦形加工が施され、図7dに示すように、保護層15側の表面に凹凸が形成される。形成後の凹凸(第2凹凸)は、保護層15の表面をマット状にするための凹凸(第1凹凸)よりも面算術平均粗さSaが大きい。例えば、加熱賦形ローラ35で加工後の凹凸(第2凹凸)の面算術平均粗さSaは3.5μm以上9μm以下程度であり、5.5μm以上9μm以下が好ましい。第2凹凸の二乗平均平方根勾配Sdqは2.5以上3.5以下程度、展開界面面積率Sdrは2.5以上4以下程度であり、算出面積は1mm以上5mm以下程度である。肌意匠シートの場合、装着違和感が生じないように、皮膚の動きに追従するシートの伸縮性が要求される。上記面算術平均粗さの凸凹が規則正しく形成されると、凹部に応力が集中し凹部を起点として、シートが疲労破断し得るため、凹凸はランダムなピッチで形成されることが好ましい。
ユーザPの要望によりメークアップ技術として立体感を出す等のため、肌シート意匠の一部の光沢度(反射率)を意図的に大きくしたい場合、肌意匠シート5のシート全面に賦形加工を施すのではなく、必要な部分のみ賦形加工を施し、必要な部分のみてかりを防止するようにしてもよい。
受像シート20の各層の厚みによるが、例えば、加熱賦形ローラ35により、保護層15、受容層11、及び伸縮性シート23に凹凸加工が施される。
表面粗さの大きい凹凸が加工された受像シート20は、肌意匠シートのデータに基づいて、下流側に設けられたカッター38(図4参照)により切断されて、肌意匠シート5が作製される。
図8に示すように、ユーザPは、作製された肌意匠シート5の剥離紙21を剥がし、隠蔽部が肌の変色部Sを覆うように位置合わせし、粘着剤層22を用いて肌意匠シート5を肌に貼り付ける。ユーザPの情報がサーバに登録されている場合、肌意匠シートの貼り付け位置が分かるようにユーザPの顔画像と肌意匠シートとの合成画像を、ユーザPのパソコンやスマートフォン等のユーザ端末に送付表示し、肌意匠シートの貼り付け位置を確認できるようにしてもよい。合成画像を表示装置3に表示して、その場での貼り付けを促してもよいし、合成画像を印画紙にプリントして出力してもよい。
このように、本実施形態によれば、ユーザPを撮影した撮影画像から肌意匠シート5をオンデマンドに作製するため、肌意匠シート5の隠蔽部の位置、大きさ、形状が肌の変色部の位置、大きさ、形状に対応したものとなり、また、肌意匠シート5の周辺部の色がユーザPの地肌の色に合ったものとなるため、肌意匠シート5を肌に貼り付けた際の違和感を抑制し、自然な仕上がりとなる。
また、肌意匠シート5における隠蔽部の位置を調整し、隠蔽部を肌の変色部に位置合わせして貼り付けた際に、肌意匠シート5が目や鼻などに接触することを抑制できる。
保護層15の表面をマット状にする微小凹凸(第1凹凸)により、低反射角(0°以上60°未満)でのテカリ(表面反射)を効果的に抑制できる。また、保護層15側に加工した表面粗さの大きい凹凸(第2凹凸)により、高反射角(60°以上90°未満)でのテカリを効果的に抑制できる。このように、表面粗さの異なる2種類の凹凸を設けることで、全反射角度でテカリを効果的に抑制し、肌意匠シート5を肌に貼り付けた際の視認性を低減できる。
受像シート20に事前に受容層を設ける場合、伸縮性シート23上に受容層用塗工液を塗布、乾燥する工程で、溶剤によって伸縮性シート23が溶融破損したり、変性・変形したりするおそれがある。そのため、本実施形態では、受像シート20上に熱転写シート10から受容層11を転写することで、伸縮性シート23の特性劣化を抑制する。
上記実施形態において、プリンタ4で使用される熱転写シート10に設けられる転写型の受容層11は、図9に示すように、白色受容層11Aと透明受容層11Bとを有するものとしてもよい。白色受容層11Aは、酸化チタン等の白色顔料を含むプライマー層と透明受容層とを積層したものである。
図10aに示すように、受像シート20上の、隠蔽部の形成予定領域に、白色受容層11Aを転写する。隠蔽部以外の領域、すなわち周辺部の形成予定領域に、透明受容層11Bを転写する。
図10bに示すように、白色受容層11A及び透明受容層11Bに熱転写シート10から染料を移行して、肌意匠シート画像Gを形成する。白色受容層11Aには、隠蔽部の画像を形成する。透明受容層11Bには、周辺部の画像を形成する。次に、図10cに示すように、肌意匠シート画像Gを覆うように保護層15を転写する。その後、加熱賦形ローラ35により、保護層15側に賦形加工を施して(図示略)、肌意匠シート5を作製する。
作製された肌意匠シート5の剥離紙21を剥がし、白色受容層11Aに形成された隠蔽部が肌の変色部を覆うように位置合わせして、粘着剤層22を用いて肌意匠シート5を肌に貼り付ける。白色受容層11Aを用いることで、変色部Sからの反射光を抑制し、変色部Sの隠蔽性を高め、所望の肌の色の再現度を向上させることができる。周辺部には透明受容層11Bを用いるため、地肌の色の透過性が高く、肌意匠シート5と周囲の地肌との色差を抑えることができる。
透明受容層に光を散乱させる粒子を含有させてもよい。
伸縮性シート23を無色で透過性の高いウレタンシートとし、透明受容層11Bの代わりとしてもよい。
図10a~図10cでは、白色受容層を転写する隠蔽部形成予定領域と、透明受容層を転写する周辺部形成予定領域とに分割する例について説明したが、白色受容層の転写部分と透明受容層の転写部分とが混合した中間領域を設けてもよい。また、隠蔽部形成予定領域と周囲部予定領域との間で、白色受像層に対する透明受像層の比率を徐々に大きくするような転写パターンにすることで、肌意匠シートの視認性をより低減できる。
保護層15側に賦形加工を施す凹凸加工部は、加熱賦形ローラ35に限定されず、加熱賦形プレス機構であってもよい。
図11は別の実施形態に係るプリンタ4の概略構成図である。この実施形態では、図4に示す加熱賦形ローラ35に代えて、賦形シート60を用いて受像シート20の保護層15側に賦形加工を施す。
賦形シート60は、受像シート20の保護層15側に上記の第2凹凸を形成するためのものであり、基材と、基材の一方の面に設けられた賦形層とを有する。賦形層には、第2凹凸を形成するための賦形型が形成されている。基材としては、例えば、クラフト紙、上質紙、各種コート紙、キャストコート紙等の紙を挙げることができる。賦形層は、公知の賦形シートの賦形層に用いられる材料を適宜使用することができる。
画像形成及び保護層転写が行われた受像シート20と、供給部61から供給された賦形シート60とが、受像シート20の保護層15と賦形シート60の賦形層とが対向するようにヒートローラ63に挟み込まれ、加熱押圧される。これにより、受像シート20の保護層15側に賦形加工が施される。賦形加工後の賦形シート60は回収部62に回収される。
図12に示すように、カバーシートロール71から繰り出されるカバーシート70と、受像シート20とを、加熱賦形ローラ35で挟圧加熱して一体化すると共に、賦形加工を施してもよい。この場合、カバーシート70にも凹凸加工が施される。その後、カッター68で切断することで、カバーシート付の肌意匠シート5Aが作製される。
図13に示すように、カバーシート70は、基材70aと、基材70a上に設けられた離型層70bとを有し、離型層70bが保護層15に接触するように、カバーシート70と受像シート20とが一体化される。基材70aとして、例えばポリエチレンテレフタレート等のプラスチックの基材を用いることができる。離型層70bは、肌意匠シート5Aの使用時に、保護層15からのカバーシート70の剥離性を向上させるものであり、ワックス類等の離型性を有する成分を用いることができる。
図14、図15に示すように、基材80a上に賦形層80bが設けられたカバーシート80を用いて、受像シート20の保護層15側に賦形加工を施しつつ、受像シート20とカバーシート80とを一体化して、カバーシート付の肌意匠シート5Bを作製してもよい。
画像形成及び保護層転写が行われた受像シート20と、供給部81から供給されたカバーシート80とが、受像シート20の保護層15とカバーシート80の賦形層80bとが対向するようにヒートローラ82に挟み込まれ、加熱押圧される。これにより、受像シート20の保護層15側に賦形加工が施される。その後、カッター68で切断することで、図16に示すような、カバーシート付の肌意匠シート5Bが作製される。
図17に示すように、ユーザPは、作製された肌意匠シート5Bの剥離紙21を剥がし、隠蔽部が肌の変色部Sを覆うように位置合わせして、粘着剤層22を用いて肌意匠シート5Bを肌に貼り付ける。その後、カバーシート80を剥離する。
保護層15には、表面をマット状にする微小凹凸(第1凹凸)と、カバーシート80の賦形層80bによる表面粗さの大きい凹凸(第2凹凸)が設けられているため、全反射角度でテカリを効果的に抑制し、肌意匠シート5Bを肌に貼り付けた際の視認性を低減できる。
上記実施形態において、保護層15がカテキン、銅、銀、チタン等を含む抗菌剤を含有していてもよい。
上記実施形態では、剥離紙21を剥がし、粘着剤層22を用いて肌意匠シート5を肌に貼り付ける例について説明したが、肌意匠シート5が肌に貼り付けられる構成であればよく、例えば、粘着剤層22を、水に濡らすことで粘着性が発現する材料としてもよい。この場合、剥離紙21に代えて、水溶性のシートを設けてもよい。
上記実施形態では、解析部202が、変色部及び地肌の色相を解析し、変色部の位置、形状、寸法等を算出する例について説明したが、解析部202は少なくとも変色部及び地肌の色相を解析すればよい。色相の解析結果から、変色部の隠蔽に適した肌意匠シートを製造できる。この場合、ユーザは、必要に応じて肌意匠シートをカットして使用する。解析部202が、変色部の寸法及び/又は形状をさらに算出することで、製造される肌意匠シートの隠蔽部の大きさ及び形状が、肌の変色部の大きさ及び形状に対応したものとなり、ユーザが使用しやすい肌意匠シートとなる。解析部202が、変色部の位置をさらに算出することで、肌意匠シートにおける隠蔽部の位置を調整し、目や鼻などへの接触を抑制した肌意匠シートを製造できる。
上記実施形態において、撮影装置1が撮影する部位は顔以外であってもよい。
上記実施形態では、撮影装置1がユーザPを撮影して顔画像を生成する例について説明したが、ユーザPが顔画像データを事前に準備し、スマートフォン等の携帯端末やUSBメモリ等の可搬記憶媒体に格納しておき、顔画像データを演算制御装置2に入力するようにしてもよい。
本開示を特定の態様を用いて詳細に説明したが、本開示の意図と範囲を離れることなく様々な変更が可能であることは当業者に明らかである。
1 撮影装置
2 演算制御装置
3 表示装置
4 プリンタ
10 熱転写シート
20 受像シート
201 画像受信部
202 解析部
203 肌意匠シートデータ生成部
204 肌意匠シート画像生成部
205 シミュレーション画像生成部
206 表示処理部
207 プリント制御部
35 加熱賦形ローラ

Claims (11)

  1. 変色部を含むユーザの肌を撮影し、撮影画像を生成する撮影装置と、
    前記撮影画像から、前記変色部の色相を解析する解析部と、
    前記解析部の解析結果を用いて、前記変色部を隠蔽する肌意匠シートのデータを生成する肌意匠シートデータ生成部と、
    前記肌意匠シートのデータに基づいて、熱転写シートから受容層に染料を移行して画像を形成し、前記画像が形成された前記受容層を含む肌意匠シートを作製するプリンタと、
    を備え、
    前記プリンタは、前記受容層上に、表面に第1凹凸が設けられるように保護層を転写し、前記保護層の表面に、前記第1凹凸よりも表面粗さの大きい第2凹凸を加工する、肌意匠シート製造システム。
  2. 前記プリンタは、前記受容層、染料層及び前記保護層が面順次に設けられた熱転写シートを加熱し、
    剥離紙、粘着剤層及び伸縮性シートが順に積層された受像シートの前記伸縮性シート上に前記受容層を転写し、
    転写した前記受容層に前記染料層から染料を移行して前記画像を形成し、
    前記画像が形成された前記受容層上に前記保護層を転写する、請求項1に記載の肌意匠シート製造システム。
  3. 前記プリンタは、前記保護層の表面に前記第2凹凸を加工する凹凸加工部をさらに有する、請求項2に記載の肌意匠シート製造システム。
  4. 前記凹凸加工部は加熱賦形ローラを有する、請求項3に記載の肌意匠シート製造システム。
  5. 前記保護層上に、前記保護層から剥離可能となるようにカバーシートが設けられ、
    前記加熱賦形ローラは、前記カバーシートと共に前記保護層に前記第2凹凸を加工する、請求項4に記載の肌意匠シート製造システム。
  6. 前記凹凸加工部は加熱賦形プレス機構を有する、請求項3に記載の肌意匠シート製造システム。
  7. 前記凹凸加工部は、
    前記第2凹凸に対応する賦形層が設けられた賦形シートを供給する供給部と、
    前記賦形シートと、前記保護層が転写された前記受像シートとを挟みこんで加熱押圧するヒートローラと、
    を有する、請求項3に記載の肌意匠シート製造システム。
  8. 前記凹凸加工部は、
    前記第2凹凸に対応する賦形層が設けられたカバーシートを供給する供給部と、
    前記カバーシートと、前記保護層が転写された前記受像シートとを挟みこんで加熱押圧し、前記保護層から前記カバーシートが剥離可能となるように前記受像シートと前記カバーシートとを一体化させるヒートローラと、
    を有する、請求項3に記載の肌意匠シート製造システム。
  9. 前記肌意匠シートのデータに基づいて、前記撮影画像に肌意匠シートを合成したシミュレーション画像を生成するシミュレーション画像生成部と、
    前記シミュレーション画像を表示装置に表示させる表示処理部と、
    をさらに備える請求項1乃至8のいずれかに記載の肌意匠シート製造システム。
  10. 撮影装置を用いて、変色部を含むユーザの肌を撮影し、撮影画像を生成する工程と、
    演算制御装置を用いて、前記撮影画像から、前記変色部の色相を解析し、解析結果に基づいて、前記変色部を隠蔽する肌意匠シートのデータを生成する工程と、
    プリンタを用いて、前記肌意匠シートのデータに基づいて、熱転写シートから受容層に染料を移行して画像を形成し、前記画像が形成された前記受容層を含む肌意匠シートを作製する工程と、
    を備え、
    前記プリンタが、前記受容層上に、表面に第1凹凸が設けられるように保護層を転写し、前記保護層の表面に、前記第1凹凸よりも表面粗さの大きい第2凹凸を加工する、肌意匠シートの製造方法。
  11. 剥離紙と、
    前記剥離紙上に設けられた粘着剤層と、
    前記粘着剤層上に設けられた伸縮性シートと、
    前記伸縮性シート上に設けられ、隠蔽部及び周辺部を含む画像が形成された受容層と、
    前記受容層上に設けられた保護層と、
    を備え、
    前記保護層には、表面をマット状にする第1凹凸と、前記第1凹凸よりも表面粗さの大きい第2凹凸が形成されている、肌意匠シート。
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