JP2022122245A - 位置検出装置、位置検出システム、位置検出方法、および位置検出プログラム - Google Patents

位置検出装置、位置検出システム、位置検出方法、および位置検出プログラム Download PDF

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啓太 岡田
Keita Okada
崇人 原
Takahito Hara
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Abstract

【課題】絶対位置を精度良く検知することができる位置検出装置。【解決手段】予め定められた方向における互いに異なる位置に配置された複数の磁気センサ部を有する検出ユニットと、検出ユニットに対して相対的に予め定められた方向に移動可能であり、検出ユニットに対する位置に応じた磁場パターンを複数の磁気センサ部に与える移動ユニットとを備える検出対象装置から、複数の磁気センサ部により測定された磁場パターンを取得する取得部と、検出ユニットに対する移動ユニットの複数の候補位置のそれぞれに対応する参照パターンを出力する参照パターン出力部と、取得された磁場パターンと複数の候補位置のそれぞれに対応する参照パターンとを比較した結果に基づいて、複数の候補位置のいずれが検出ユニットに対する移動ユニットの位置であるかを検出する検出部とを備える位置検出装置を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、位置検出装置、位置検出システム、位置検出方法、および位置検出プログラムに関する。
従来、例えば撮像装置におけるレンズの移動等のような予め定められた可動範囲内で移動する対象物の位置を検出するために、相対位置検出が用いられている。相対位置検出を用いる装置は、対象物をまず基準位置に移動させ、基準位置からの移動量を検出することにより対象物の位置を検出する。このため、相対位置検出を用いる装置は、起動後等に一旦レンズ等の対象物を基準位置に移動させてから撮影等の実使用が可能となるので、起動から実使用が可能となるまでに時間を要してしまう。
これに対し、特許文献1および特許文献2は、絶対位置検出を行う装置を開示する。特許文献1には、「位置検出用マグネット101は、光軸Lと平行な線(レンズホルダ102の移動方向)に対しレンズホルダ102の移動方向に所定の角度θ傾斜して配置され」ることにより(段落0012)、「位置検出素子100から出力される検出信号AsinθとAcosθのピーク値が光学レンズ103の光軸L方向への移動に従い減少または増加されるように構成され」(段落0016)、これによって検出信号のピーク値から光軸方向における位置検出用マグネット101の位置を算出することが記載されている。
特許文献2には、「位置検出ユニットは、第1センサであるポテンショメータ20と、第2センサである位置検出用マグネット22、及びこれに対向するように配置されたMR素子24(磁気抵抗素子)と」を有すること(段落0026)、および「本実施形態の位置検出ユニットにおいては、ポテンショメータ20の出力値と、メモリ26に予め記憶されている電圧値(P0、P1...PN)に基づいて、検出すべき位置が正弦波状信号の何周期目に位置するかを特定することができる。このため、工場出荷前の初期調整が行われた後は、起動時にズーム調整用レンズ16をワイド端又はテレ端に移動させることなく、直接、ズーム調整用レンズ16の絶対位置を精度良く検知することができる」(段落0047)と記載されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特開2009-169202号公報
[特許文献2] 特開2013-36795号公報
特許文献1および2に記載の装置においては、位置検出用マグネット101を移動方向に対して角度θ傾斜して配置したり、磁気センサに加えてポテンショメータを設けたり等するので構造が複雑化してしまう。
本発明の第1の態様においては、位置検出装置を提供する。位置検出装置は、予め定められた方向における互いに異なる位置に配置された複数の磁気センサ部を有する検出ユニットを備えてよい。位置検出装置は、検出ユニットに対して相対的に予め定められた方向に移動可能であり、検出ユニットに対する位置に応じた磁場パターンを複数の磁気センサ部に与える移動ユニットとを備える検出対象装置から、複数の磁気センサ部により測定された磁場パターンを取得する取得部を備えてよい。位置検出装置は、検出ユニットに対する移動ユニットの複数の候補位置のそれぞれに対応する参照パターンを出力する参照パターン出力部を備えてよい。位置検出装置は、取得された磁場パターンと複数の候補位置のそれぞれに対応する参照パターンとを比較した結果に基づいて、複数の候補位置のいずれが検出ユニットに対する移動ユニットの位置であるかを検出する検出部を備えてよい。
複数の磁気センサ部のそれぞれは、2以上の磁気センサを有してよい。複数の磁気センサ部のそれぞれは、2以上の磁気センサのそれぞれの出力値に基づいて、磁場パターンにおける当該磁気センサ部に対応する検出値を算出する算出部を有してよい。
算出部は、2以上の磁気センサに含まれる磁気センサ同士の出力値の差分を検出値として算出してよい。
複数の磁気センサ部のそれぞれにおける2以上の磁気センサ間の間隔は、複数の磁気センサ部における隣接する磁気センサ部同士の間隔よりも小さくてよい。
検出部は、複数の候補位置のそれぞれに対応する参照パターンのうち、磁場パターンに最も近い参照パターンに対応付けられた候補位置を、検出ユニットに対する移動ユニットの位置と決定してよい。
検出部は、複数の候補位置のそれぞれに対応する参照パターンのうち、磁場パターンとの差が予め定められた基準差以下である参照パターンに対応付けられた候補位置を、検出ユニットに対する移動ユニットの位置と決定してよい。
位置検出装置は、複数の磁気センサ部により測定された磁場パターンに基づいて、検出ユニットに対する移動ユニットの位置の検出対象範囲を可動範囲の一部に特定する範囲特定部を備えてよい。検出部は、磁場パターンと検出対象範囲内の位置に応じた参照パターンとを比較した結果に基づいて、検出ユニットに対する移動ユニットの位置が、検出対象範囲内のいずれの位置であるかを検出してよい。
範囲特定部は、磁場パターンに含まれる各検出値の大小関係に基づいて、検出対象範囲を特定してよい。
検出部は、検出ユニットに対する移動ユニットの位置が参照パターンに対応付けられた位置であると検出したことに応じて、その位置に対応付けられた磁気センサ部の検出値を用いて、検出ユニットに対する移動ユニットの最終的な位置を決定してよい。
検出部は、検出ユニットに対する移動ユニットの位置として、参照パターンに対応付けられた位置を出力するか、最終的な位置を出力するかを切替可能であってよい。
検出部は、検出ユニットに対する移動ユニットの位置が目標位置であることを検出した後、目標位置に対応付けられた参照パターンと磁場パターンとを比較した結果に基づいて、移動ユニットが目標位置から外れたか否かを検出してよい。
位置検出装置は、検出ユニットに対する移動ユニットの位置と、当該位置に応じた参照パターンとの組を複数含む参照データを記憶する参照データ記憶部を備えてもよい。
参照パターン出力部は、参照データ中の、対応する位置が隣接する予め定められた数の参照パターンを平滑化して、検出ユニットに対する移動ユニットの位置の検出に用いる参照パターンとして出力してよい。
参照データの作成処理において、取得部は、検出ユニットに対する移動ユニットの各位置における磁場パターンを参照パターンとして取得してよい。取得部は、各位置について、隣接する予め定められた数の参照パターンを平滑化して参照データ記憶部に格納してよい。
検出ユニットおよび移動ユニットのうちの1つは、レンズに対して固定されてよい。検出ユニットおよび移動ユニットのうちの他の1つは、筐体に対して固定されてよい。検出部は、筐体に対するレンズの位置を検出してよい。
本発明の第2の態様によれば、位置検出装置を提供する。位置検出装置は、予め定められた方向における互いに異なる位置に配置された複数の磁気センサ部を有する検出ユニットと、検出ユニットに対して相対的に予め定められた方向に移動可能であり、検出ユニットに対する位置に応じた磁場パターンを複数の磁気センサ部に与える移動ユニットとを備える検出対象装置から、複数の磁気センサ部により測定された磁場パターンを取得する取得部を備えてよい。位置検出装置は、取得された磁場パターンと参照パターンとを比較した結果に基づいて、検出ユニットに対する移動ユニットの位置が参照パターンに対応付けられた位置であるか否かを検出する検出部を備えてよい。複数の磁気センサ部のそれぞれは、2以上の磁気センサを有してよい。複数の磁気センサ部のそれぞれは、2以上の磁気センサのそれぞれの出力値に基づいて、磁場パターンにおける当該磁気センサ部に対応する検出値を算出する算出部を有してよい。複数の磁気センサ部のそれぞれにおける2以上の磁気センサ間の間隔は、複数の磁気センサ部における隣接する磁気センサ部同士の間隔よりも小さくてよい。
本発明の第3の態様によれば、位置検出システムを提供する。位置検出システムは、検出対象装置および位置検出装置を備えてよい。
本発明の第4の態様によれば、位置検出方法を提供する。位置検出方法においては、予め定められた方向における互いに異なる位置に配置された複数の磁気センサ部を有する検出ユニットと、検出ユニットに対して相対的に予め定められた方向に移動可能であり、検出ユニットに対する位置に応じた磁場パターンを複数の磁気センサ部に与える移動ユニットとを備える検出対象装置から、複数の磁気センサ部により測定された磁場パターンを取得してよい。位置検出方法においては、検出ユニットに対する移動ユニットの複数の候補位置のそれぞれに対応する参照パターンを出力してよい。位置検出方法においては、取得された磁場パターンと複数の候補位置のそれぞれに対応する参照パターンとを比較した結果に基づいて、複数の候補位置のいずれが検出ユニットに対する移動ユニットの位置であるかを検出してよい。
本発明の第5の態様によれば、位置検出方法を提供する。位置検出方法においては、予め定められた方向における互いに異なる位置に配置された複数の磁気センサ部を有し、複数の磁気センサ部のそれぞれが2以上の磁気センサと2以上の磁気センサのそれぞれの出力値に基づいて当該磁気センサ部に対応する検出値を算出する算出部とを有し、複数の磁気センサ部のそれぞれにおける2以上の磁気センサ間の間隔は、複数の磁気センサ部における隣接する磁気センサ部同士の間隔よりも小さい検出ユニットと、検出ユニットに対して相対的に予め定められた方向に移動可能であり、検出ユニットに対する位置に応じた磁場パターンを複数の磁気センサ部に与える移動ユニットとを備える検出対象装置から、複数の磁気センサ部により測定された磁場パターンを取得してよい。位置検出方法においては、取得された磁場パターンと参照パターンとを比較した結果に基づいて、検出ユニットに対する移動ユニットの位置が参照パターンに対応付けられた位置であるか否かを検出してよい。
本発明の第5の態様によれば、コンピュータにより実行される位置検出プログラムを提供する。位置検出プログラムは、コンピュータを、予め定められた方向における互いに異なる位置に配置された複数の磁気センサ部を有する検出ユニットと、検出ユニットに対して相対的に予め定められた方向に移動可能であり、検出ユニットに対する位置に応じた磁場パターンを複数の磁気センサ部に与える移動ユニットとを備える検出対象装置から、複数の磁気センサ部により測定された磁場パターンを取得する取得部として機能させてよい。位置検出プログラムは、コンピュータを、検出ユニットに対する移動ユニットの複数の候補位置のそれぞれに対応する参照パターンを出力する参照パターン出力部として機能させてよい。位置検出プログラムは、コンピュータを、取得された磁場パターンと複数の候補位置のそれぞれに対応する参照パターンとを比較した結果に基づいて、複数の候補位置のいずれが検出ユニットに対する移動ユニットの位置であるかを検出する検出部として機能させてよい。
本発明の第6の態様によれば、コンピュータにより実行される位置検出プログラムを提供する。位置検出プログラムは、コンピュータを、予め定められた方向における互いに異なる位置に配置された複数の磁気センサ部を有し、複数の磁気センサ部のそれぞれが2以上の磁気センサと2以上の磁気センサのそれぞれの出力値に基づいて当該磁気センサ部に対応する検出値を算出する算出部とを有し、複数の磁気センサ部のそれぞれにおける2以上の磁気センサ間の間隔は、複数の磁気センサ部における隣接する磁気センサ部同士の間隔よりも小さい検出ユニットと、検出ユニットに対して相対的に予め定められた方向に移動可能であり、検出ユニットに対する位置に応じた磁場パターンを複数の磁気センサ部に与える移動ユニットとを備える検出対象装置から、複数の磁気センサ部により測定された磁場パターンを取得する取得部として機能させてよい。位置検出プログラムは、コンピュータを、取得された磁場パターンと参照パターンとを比較した結果に基づいて、検出ユニットに対する移動ユニットの位置が参照パターンに対応付けられた位置であるか否かを検出する検出部として機能させてよい。
なお、上記の発明の概要は、本発明の特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
本実施形態に係るシステム10の構成を示す。 検出ユニット30に対する移動ユニット60の位置と複数の算出部45-1~4による磁場検出値(平均値)との関係の一例を示す。 検出ユニット30に対する移動ユニット60の位置と複数の算出部45-1~4による磁場検出値(差分値)との関係の一例を示す。 本実施形態に係る位置検出フローを示す。 本実施形態に係る参照データ記憶部130に記憶される参照データの一例を示す。 検出ユニット30に対する移動ユニット60の位置と、取得された磁場パターンおよび参照パターンとの間の距離との関係の一例を示す。 本実施形態の一例に係る撮像装置の撮像処理フローを示す。 本実施形態に係る参照データの作成フローを示す。 本発明の複数の態様が全体的または部分的に具現化されてよいコンピュータ2200の例を示す。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本実施形態に係るシステム10の構成を示す。システム10は、複数の磁気センサ部35-1~4を用いた比較的単純な構造を用いて、可動範囲が比較的大きい移動ユニット60の検出ユニット30に対する位置を絶対位置検出により検出することができる。
システム10は、検出対象装置20と、位置検出装置100と、駆動制御部160とを備える。検出対象装置20は、検出ユニット30と、検出ユニット30に対して相対的に予め定められた方向に移動可能である移動ユニット60とを有し、検出ユニット30に対する移動ユニット60の位置が位置検出装置100による絶対位置検出の検出対象となる装置である。例えば、検出対象装置20は、撮像装置のレンズ装置であってよく、検出ユニット30および移動ユニット60のうちの1つ(例えば移動ユニット60)は、レンズ(不図示)に対して固定され、検出ユニット30および移動ユニット60のうちの他の1つ(例えば検出ユニット30)は、レンズ装置の筐体に対して固定されてよい。これに代えて、検出対象装置20は、検出ユニット30に対して移動ユニット60を可動範囲内で移動させる他の任意の装置であってよい。
検出ユニット30は、筐体32と、複数の磁気センサ部35-1~4(「磁気センサ部35」とも示す。)と、駆動部50とを有する。筐体32は、例えばレンズ装置の筐体等であってよい。複数の磁気センサ部35は、予め定められた方向における互いに異なる位置に配置される。ここで、「予め定められた方向」は、検出ユニット30に対する移動ユニット60の移動方向であってよく、「移動方向」とも示される。本実施形態において、検出ユニット30は、一例として4つの磁気センサ部35を有する。これに代えて、検出ユニット30は、2つ、3つ、または5つ以上の磁気センサ部35を有してもよい。
なお、複数の磁気センサ部35は、移動方向における互いに異なる位置に配置されればよく、移動方向に沿って配置されてもよく、移動方向とは垂直な方向においては互いにずれた位置に配置されてもよい。本実施形態においては、複数の磁気センサ部35は、移動方向に沿って配置される場合について示す。
複数の磁気センサ部35のそれぞれは、2以上の磁気センサ40と、算出部45とを含む。本実施形態において、磁気センサ部35-1は、2つの磁気センサ40-1a~bおよび算出部45-1を含み、磁気センサ部35-2は、2つの磁気センサ40-2a~bおよび算出部45-2を含み、磁気センサ部35-3は、2つの磁気センサ40-3a~bおよび算出部45-3を含み、磁気センサ部35-4は、2つの磁気センサ40-4a~bおよび算出部45-4を含む。ここで、磁気センサ40-1a~b、磁気センサ40-2a~b、磁気センサ40-3a~b、および磁気センサ40-4a~bのそれぞれを、「磁気センサ40」とも示す。また、算出部45-1~4のそれぞれを、「算出部45」とも示す。
各磁気センサ40は、それぞれの磁気センサ40が設けられた位置における磁場を計測し、磁場に応じた出力値(例えば電圧または電流)を出力する。磁気センサ40は、図中の上下方向(すなわち検出ユニット30に対する移動ユニット60の方向)における磁場の強さを計測するものであってよく、移動ユニット60の移動に応じた磁場の変化を検知可能な限りにおいて他の方向における磁場の強さを計測するものであってもよい。
各算出部45は、それぞれの算出部45が設けられた磁気センサ部35に含まれる2以上の磁気センサ40に接続される。各算出部45は、これらの2以上の磁気センサ40のそれぞれの出力値に基づいて、磁場パターンにおける当該磁気センサ部35に対応する検出値を算出する。例えば、各算出部45は、これら2以上の磁気センサ40の出力値の総和または平均を検出値として算出してもよく、これら2以上の磁気センサ40に含まれる2つの磁気センサ40同士の出力値の差分を検出値として算出してもよい。
複数の磁気センサ部35のそれぞれにおける2以上の磁気センサ40は、隣接して設けられてよい。この場合、複数の磁気センサ部35のそれぞれにおける2以上の磁気センサ40間の間隔は、複数の磁気センサ部35における隣接する磁気センサ部35同士の間隔よりも小さい。すなわち、同一の磁気センサ部35内における隣接する磁気センサ40間の間隔(磁気センサ40-1aおよび磁気センサ40-1b等の間隔)は、隣接する磁気センサ部35の間で隣同士となる磁気センサ40間の間隔(磁気センサ40-1bおよび磁気センサ40-2a等の間隔)よりも小さい。これにより、各磁気センサ部35は、それぞれの磁気センサ部35が設けられた位置における局所的な磁場を用いて適切な検出値を出力することができると共に、移動ユニット60の移動方向の広い範囲に分散配置された複数の磁気センサ部35を用いて、可動範囲が広い移動ユニット60の位置を検出可能とすることができる。
ここで、各磁気センサ部35における2以上の磁気センサ40は、移動ユニット60の移動方向における互いに異なる位置に配置されてもよいが、移動ユニット60の移動方向において同じ位置に配置されてもよい。例えば、2以上の磁気センサ40は、移動ユニット60の移動方向(図面の左右方向)、および検出ユニット30に対する移動ユニット60の方向(図面の上下方向)のそれぞれに対して垂直な方向(すなわち図面の紙面に垂直な方向)における互いに異なる位置に配置されてもよい。
駆動部50は、筐体32に固定される。駆動部50は、静電アクチュエータ、VCM(ボイスコイルモータ)、またはピエゾアクチュエータ等のアクチュエータである。駆動部50は、駆動制御部160に接続されて、駆動制御部160による制御を受けて移動対象物70を移動方向に移動させる。駆動部50は、筐体32に固定された駆動用コイルを有し、駆動用コイルおよび磁石75の間に磁力を発生させることにより、移動対象物70を移動方向に移動させてもよい。このような駆動用コイルは、各磁気センサ部35-1の外周に巻線を有する構造であってもよい。
移動ユニット60は、移動対象物70と、磁石75とを有する。移動対象物70は、例えばレンズ装置におけるレンズ等の、駆動部50による移動の対象となる部品である。磁石75は、移動対象物70に固定され、検出ユニット30に対する位置に応じた磁場パターンを複数の磁気センサ部35に与える。本実施形態において、磁石75は、移動ユニット60の移動方向に沿ってS極およびN極が交互に配置される。これに代えて、磁石75は、移動ユニット60の移動に応じた磁場パターンを複数の磁気センサ部35に与えることができる任意の構造(S極およびN極の配置等)を有してよい。
なお、移動ユニット60は、磁石75を有するのに変えて、移動ユニット60の移動に応じて複数の磁気センサ部35に与える磁場パターンを変えることができる任意の磁場変更手段を有してもよい。例えば、移動ユニット60は、軟磁性材料の磁気収束板等を有してよく、筐体32に対して固定された磁石によって生じる磁場を、移動ユニット60の位置に応じて変化させてもよい。
位置検出装置100は、取得部110と、範囲特定部120と、参照データ記憶部130と、参照パターン出力部140と、検出部150とを有する。取得部110は、複数の磁気センサ部35に接続されて、複数の磁気センサ部35により測定された磁場パターンを取得する。
ここで、「磁場パターン」は、移動ユニット60の位置に応じて検出ユニット30に与えられる磁場を複数の磁気センサ40により測定し、磁気センサ部35毎に検出値に変換したものであり、複数の磁気センサ部35が出力する複数の検出値の組合せのパターンをいう。本図の例においては磁気センサ部35-1~4が検出値S1~S4を出力するので、磁場パターンは、検出値S1~S4の組(S1,S2,S3,S4)である。なお、検出値S1~S4の組は、検出ユニット30に与えられる磁場の分布に応じて異なる値の組となることから、検出ユニット30に与えられる磁場の分布を識別可能に採取したものであり、「磁場プロファイル」とも表現されてよい。
範囲特定部120は、取得部110に接続される。範囲特定部120は、複数の磁気センサ部35により測定された磁場パターンに基づいて、検出ユニット30に対する移動ユニット60の位置の検出対象範囲を可動範囲の一部に特定する。例えば、範囲特定部120は、移動ユニット60の可動範囲が12mmある場合に、磁場パターンを用いて移動ユニット60が位置する範囲を例えば「3mmから6mmの範囲」等に絞り込む。
参照データ記憶部130は、移動ユニット60の位置毎に複数の磁気センサ部35が測定するべき磁場パターンを表す参照パターンを生成するために用いる参照データを記憶する。参照パターン出力部140は、範囲特定部120および参照データ記憶部130に接続される。参照パターン出力部140は、参照データ記憶部130に記憶された参照データを用いて、検出ユニット30に対する移動ユニット60の、1または複数の候補位置のそれぞれに対応する参照パターンを出力する。ここで、参照パターン出力部140は、範囲特定部120が特定した検出対象範囲内の1または複数の候補位置のそれぞれに対応する参照パターンを出力する。
検出部150は、取得部110および参照パターン出力部140に接続され、取得部110により取得された磁場パターンに基づいて、検出ユニット30に対する移動ユニット60の位置を検出する。検出部150は、参照パターン出力部140が出力する1または複数の候補位置に対応する1または複数の参照パターンのそれぞれについて、磁場パターンと参照パターンとを比較した結果に基づいて、検出ユニット30に対する移動ユニット60の位置が参照パターンに対応付けられた位置であるか否かを検出する。ここで、参照パターン出力部140が検出対象範囲内の候補位置に対応する参照パターンを出力する場合、検出部150は、磁場パターンと検出対象範囲内の位置に応じた参照パターンとを比較した結果に基づいて、検出ユニット30に対する移動ユニット60の位置が、検出対象範囲内のいずれの位置であるかを検出する。
駆動制御部160は、位置検出装置100内の検出部150に接続され、検出ユニット30に対する移動ユニット60の位置を検出部150から受け取る。駆動制御部160は、例えば撮像装置のマイクロコントローラ等の、システム10を制御する制御部から移動ユニット60の目標位置を受取り、移動ユニット60を目標位置に移動させるように駆動部50の駆動制御を行う。
図2は、検出ユニット30に対する移動ユニット60の位置と複数の算出部45-1~4による磁場検出値(平均値)との関係の一例を示す。本図における検出対象装置20は、検出ユニット30に対する移動ユニット60の可動範囲が0~12mmである。検出対象装置20は、磁石75として、移動方向の長さが8mmであり、2mm毎にS極およびN極の極性が図1に示したように変化するものを用いる。磁気センサ部35は、移動方向に3mm間隔で4つ設けられ、各磁気センサ部35内において2つの磁気センサ40が480μm間隔で設けられる。本図の例においては、各磁気センサ部35は、接続された2つの磁気センサ40の出力値の平均値を検出値として出力する。本図は、このように構成された検出対象装置20において、移動ユニット60の位置を横軸にとり、各位置で各磁気センサ部35が出力する検出値S1~S4を縦軸にとったグラフである。なお、本図において、移動ユニット60の各位置における検出値S1~S4は、シミュレーションによって求めた値である。
本図に示すように、検出値S1~S4の組で表される磁場パターンは、移動ユニット60の位置毎に異なる。したがって、検出部150は、取得部110から取得された磁場パターンが、本図に示した位置毎の検出値S1~S4の組のいずれに対応するかを判定することにより、移動ユニット60の位置を検出することができる。本実施形態において、参照パターン出力部140は、本図に示した位置毎の検出値S1~S4の組を参照パターンとして発生し、検出部150は、参照パターン出力部140が発生する参照パターンのいずれが取得部110から取得された磁場パターンに適合するかを判定し、適合した参照パターンに対応付けられた位置を移動ユニット60の位置として特定する。これに代えて、検出値S1~S4の組から位置を算出する変換関数が求められる場合には、検出部150は、磁場パターンに含まれる検出値S1~S4をこの変換関数に入力して移動ユニット60の位置を算出してもよい。
図3は、検出ユニット30に対する移動ユニット60の位置と複数の算出部45-1~4による磁場検出値(差分値)との関係の一例を示す。本図における検出対象装置20は、磁石75の構造および磁気センサ部35の配置は図2のものと同じであるが、各磁気センサ部35が、接続された2つの磁気センサ40の出力値の差分値を検出値として出力する点で相違する。
本図に示すように、検出値S1~S4の組で表される磁場パターンは、移動ユニット60の位置毎に異なる。したがって、本図の例においても、検出部150は、取得部110から取得された磁場パターンが、本図に示した位置毎の検出値S1~S4の組のいずれに対応するかを判定することにより、移動ユニット60の位置を検出することができる。
ここで、各磁気センサ部35内の2つの磁気センサ40の感磁方向が同じである場合、2つの磁気センサ40の出力値の平均値は外乱磁場の影響を受けるが、2つの磁気センサ40の出力値の差分値は、各出力値に含まれる外乱磁場の成分を相殺した値となる。したがって、このような磁気センサ部35を用いる場合には、算出部45は、2つの磁気センサ40の出力値の差分値を検出値として出力することにより、より位置検出に適した検出値を出力することができる。なお、各磁気センサ部35内の2つの磁気センサ40の感磁方向が逆方向である場合には、算出部45は、2つの磁気センサ40の出力値の合計値または平均値を検出値として出力することにより、外乱磁場の成分を相殺した検出値を出力することができる。
なお、複数の磁気センサ部35を、移動ユニット60の移動方向における異なる位置に、移動ユニット60の可動範囲をカバーできるように分散して配置すれば、移動ユニット60の位置に応じて異なる磁場が複数の磁気センサ40に与えられる。したがって、複数の磁気センサ部35が有する複数の磁気センサ40は、移動ユニット60の可動範囲内で分散して配置されれば、それぞれが移動ユニット60の移動方向における任意の位置に設けられてよい。また、各磁気センサ部35は、磁気センサ40を1つのみ有してもよく、3以上有してもよく、各磁気センサ部35が異なる数の磁気センサ40を有してもよい。また、各算出部45は、接続された各磁気センサ40の出力値を反映する演算により検出値を算出すれば、移動ユニット60の位置に応じて異なる磁場パターンを位置検出装置100に供給することができる。
図4は、本実施形態に係る位置検出フローを示す。ステップ400(S400)において、複数の磁気センサ40のそれぞれは、それぞれの磁気センサ40が設けられた位置における磁場を計測し、磁場に応じた出力値を出力する。ここで、駆動部50が磁石70またはその他の磁石と駆動用コイルの間で磁力を発生させることにより移動対象物70を移動させる構成をとる場合には、駆動制御部160は、磁場を計測する期間の間、駆動用コイルによる磁場の発生を停止してよい。ステップS410において、複数の算出部45のそれぞれは、接続先の少なくとも1つの磁気センサ40のそれぞれの出力値に基づいて、磁場パターンにおける、当該算出部45を含む磁気センサ部35に対応する検出値を算出する。
ステップS420において、範囲特定部120は、複数の磁気センサ部35により測定された磁場パターンに基づいて、検出ユニット30に対する移動ユニット60の位置の検出対象範囲を可動範囲の一部に特定する。範囲特定部120は、取得された磁場パターンに含まれる複数の検出値の組合せに基づいて、取得された磁場パターンに近い参照パターンが存在する可能性がある範囲を検出対象範囲とし、磁場パターンに近い参照パターンが存在しないような範囲を検出対象範囲から除外してよい。一例として、範囲特定部120は、以下のように検出対象範囲を特定する。
(1)検出値の大小関係による検出対象範囲の特定
範囲特定部120は、磁場パターンに含まれる各検出値の大小関係に基づいて、検出対象範囲を特定してよい。例えば、図3の例において、取得された磁場パターンの4つの検出値がS1>S2>S4>S3の大小関係を有していたとすると、そのような大小関係を有する4つの検出値が存在しうる範囲は、移動ユニット60の位置が約2~2.5mmの範囲に限られる。したがって、範囲特定部120は、検出対象範囲を約2~2.5mmに特定してよい。
なお、実際に複数の磁気センサ部35が検出する複数の検出値は、理論値と比較して多少のずれがあるので、大小関係が変化する位置にも多少のずれが生じる。したがって、範囲特定部120は、検出対象範囲を複数の検出値の理論値により定めた大小関係が一致する範囲ちょうどに定める代わりに、その範囲の両側にある程度マージンを持たせた検出対象範囲を定めてもよい。例えば、取得された磁場パターンと一致する大小関係を有する範囲が理論上2~2.5mmであった場合に、範囲特定部120は、その範囲の上下に例えば0.2mmのマージンを設けて、検出対象範囲を1.8~2.7mmに設定する。
ここで、範囲特定部120は、磁場パターンに含まれる全ての検出値の大小関係を用いて検出対象範囲を特定してもよく、一部の検出値の大小関係のみを用いて検出対象範囲を特定してもよい。例えば、範囲特定部120は、検出値S1およびS2のみの大小関係に基づいて検出対象範囲を特定することにより、S1>S2の場合には検出対象範囲を2~4mmとし、S2<S1の場合には検出範囲を0~2mmおよび4~6mmとしてよい。ここで、範囲特定部120は、範囲毎に異なる検出値の大小関係を用いて検出対象範囲を特定してもよい。例えば、範囲特定部120は、0~6mmの範囲は検出値S1およびS2の大小関係を用いて検出対象範囲を特定し、6~12mmの範囲は検出値S3およびS4の大小関係を用いて検出対象範囲を特定してよい。
また、範囲特定部120は、複数の検出値のうちいずれか最大となるか、最小となるか、または何番目に大きくなるか等に基づいて、検出対象範囲を特定してもよい。例えば、範囲特定部120は、図3において検出値S1~4のうち検出値S1が最大である場合に、約2~3.5mmおよび6.5mm近傍を検出対象範囲とする。
(2)検出値の正負による検出対象範囲の特定
範囲特定部120は、1または2以上の検出値の正負を用いて、検出対象範囲を特定してもよい。例えば、範囲特定部120は、検出値S2およびS3の正負の組合せを用いて、図3において検出値S2およびS3が正の場合には検出対象範囲を0.5~1.8mm、4.5~5.5mm、および8.2~9.5mm等に特定してよい。
(3)検出値の大きさによる検出対象範囲の特定
範囲特定部120は、1または2以上の検出値の大きさを用いて、検出対象範囲を特定してもよい。例えば、範囲特定部120は、検出値S1の大きさを用いて、図3において検出値S1が100~250mTの範囲内であれば検出対象範囲を2~3mmに特定してよい。
S430において、参照パターン出力部140は、範囲特定部120が特定した検出対象範囲内の1または複数の候補位置のそれぞれに対応する参照パターンを出力する。本図の位置検出フローにおいて、参照パターン出力部140は、S430を実行する度に、検出対象範囲の下限および上限の間を微小間隔で分割した各候補位置に対応する参照パターンを1つずつ出力する。ここで、参照パターン出力部140は、S430を実行する度に、検出対象範囲の下限から上限に向かって、または上限から下限に向かって順番に候補位置として選択し、その候補位置に対応する参照パターンを出力してよい。また、検出対象範囲が互いに離れた複数の範囲を含む場合には、参照パターン出力部140は、これら複数の範囲のそれぞれについて例えば下限から上限に向かって順番に候補位置を選択してもよい。
S440において、検出部150は、取得部110により取得された磁場パターンと、参照パターン出力部140から出力された参照パターンとを比較する。S450において、検出部150は、磁場パターンおよび参照パターンの比較結果に基づいて、移動ユニット60の位置が検出されたか否かを判定する。検出部150は、移動ユニット60の位置を検出していない場合(S450の「N」)には、処理をS430へと進めて次の位置に対応する参照パターンを用いた比較を行う。検出部150は、移動ユニット60の位置を検出している場合(S450の「Y」)には、処理をS460へと進め、検出した位置を出力する。
本実施形態に係る検出部150は、S430からS450の繰り返しにおいて参照パターン出力部140が出力する、複数の候補位置のそれぞれに対応する参照パターンと、磁場パターンとを比較した結果に基づいて、複数の候補位置のいずれが検出ユニット30に対する移動ユニット60の位置であるかを検出する。検出部150は、一例として、複数の候補位置のそれぞれに対応する参照パターンのうち、磁場パターンに最も近い参照パターンに対応付けられた候補位置を、検出ユニット30に対する移動ユニット60の位置と決定する。この場合、検出部150は、検出対象範囲内の全ての候補位置について、各候補位置に対応する参照パターンと磁場パターンとを比較し、全ての候補位置についての比較を行った後に候補位置を決定してよい。S460において、検出部150は、検出した移動ユニット60の位置を出力する。
これに代えて、検出部150は、複数の候補位置のそれぞれに対応する参照パターンのうち、磁場パターンとの差が予め定められた基準差以下である参照パターンに対応付けられた候補位置を、検出ユニット30に対する移動ユニット60の位置と決定してよい。この場合、検出部150は、検出対象範囲内の候補位置を変化させながらその候補位置の参照パターンと磁場パターンとを比較していき、磁場パターンとの差が基準差以下である参照パターンを発見したことに応じてその参照パターンに対応付けられた候補位置を移動ユニット60の位置と決定し、S430からS450の繰り返しを中断して処理をS460へと進めてよい。
なお、検出部150は、S460において、参照パターンおよび磁場パターンの比較結果から検出された移動ユニット60の位置に基づいて、当該位置に対応付けられた磁気センサ部35の検出値を用いて、移動ユニット60の最終的な位置を決定してもよい。例えば、検出部150は、参照パターンおよび磁場パターンの比較結果を用いて移動ユニット60が離散的な複数の候補位置のいずれの近傍に位置するかを決定し、決定した位置の近傍にある磁気センサ部35からの検出値の大きさを用いて移動ユニット60が離散的な候補位置の間のどこにあるかを補間により算出してもよい。
この場合、検出部150は、より高い精度で移動ユニット60の位置を検出することも可能となる。また、検出部150は、参照パターンおよび磁場パターンの比較結果から検出された位置に対応付けられた磁気センサ部35の検出値と、これらの局所的な近似式(より精度が高い近似式)とを比較し、または、複数の磁気センサ部35により測定された磁場パターンとより局所的な微小間隔毎の参照パターンとを比較してもよい。この場合、参照データ記憶部130は、このような局所的な近似式、または、より詳細な参照パターンを更に記憶しておいてもよい。
また、検出部150が、参照パターンおよび磁場パターンの比較結果から移動ユニット60の位置に対応付けられた磁気センサ部35を特定し、特定した例えば1または2つ等の磁気センサ部35による検出値を用いて移動ユニット60の位置を決定する場合においては、参照パターンおよび磁場パターンの比較結果から検出可能な移動ユニット60の位置の検出精度は、その位置に対応付けられた1または2つ等の磁気センサ部35を特定可能な程度であってよい。この場合、参照データ記憶部130は、各磁気センサ部35に対応付けて、その磁気センサ部35による位置の検出範囲内において代表的な位置に対応する参照パターンを1つ記憶してよく、検出範囲内の両端の各位置に対応する参照パターンを記憶してもよく、検出範囲内の両端および少なくとも1つの中間点の各位置に対応する参照パターンを記憶してもよい。
このような検出部150によれば、参照パターンおよび磁場パターンの比較結果から移動ユニット60の最終的な位置を決定する場合と比較して、磁場パターンと比較する参照パターンの数を減らすことができ、S430からS450の繰り返し処理の回数を減らすことができる。したがって、検出部150は、移動ユニット60の位置検出に要する処理時間を短縮することができる。
また、検出部150は、検出ユニット30に対する移動ユニット60の位置として、参照パターンに対応付けられた位置を出力するか、その位置に対応付けられた磁気センサ部35による検出値を用いて決定された最終的な位置を出力するかを切替可能であってよい。例えば、検出部150は、位置検出精度は比較的低くてよいが高速な位置検出が要求される場合には、外部からの指示に応じて、参照パターンに対応付けられた位置を出力する位置検出モードに設定されてよい。また、検出部150は、より高い位置検出精度が要求される場合には、外部からの指示に応じて、参照パターンに対応付けられた位置に対する磁気センサ部35による検出値を用いて最終的な位置を算出する位置検出モードに設定されてよい。
以上に示した位置検出フローにおいては、位置検出装置100は、複数の候補位置のそれぞれに対応する参照パターンを生成して検出ユニット30から取得された磁場パターンと比較することにより、磁場パターンに近い参照パターンを生じる候補位置を特定することができる。これにより位置検出装置100は、移動ユニット60の位置毎に複数の磁気センサ部35が出力する各検出値の理論値または目標値が分かっていれば、これを用いて移動ユニット60の位置を検出することができる。
なお、位置検出装置100は、範囲特定部120を有しなくてもよく、図4の位置検出フローはS420を備えなくてもよい。この場合、参照パターン出力部140は、移動ユニット60の可動範囲全体に含まれる複数の候補位置のそれぞれに対応する参照パターンを出力してよい。
図5は、本実施形態に係る参照データ記憶部130に記憶される参照データの一例を示す。本図の参照データは、インデクスで示される複数のエントリのそれぞれについて、検出ユニット30に対する移動ユニット60の位置x(i)と、その位置に応じた参照パターン(S(i),S(i),…,S(i))との組を格納する。ここで、iはインデクス番号であり、1以上I以下の整数である。x(i)は、i番目のエントリに対応付けられた位置である。(S(i),S(i),…,S(i))は、i番目のエントリに対応する参照パターンである。
参照パターン出力部140は、図4のS430において、参照データの中から範囲特定部120により測定された検出対象範囲に含まれる位置x(i)を候補位置として選択し、候補位置x(i)とその位置に応じた参照パターン(S(i),S(i),…,S(i))とを検出部150へと出力する。検出部150は、磁場パターンと参照パターンとを比較した結果に基づいて、検出ユニット30に対する移動ユニット60の位置を検出する。
一例としてx(i)は、移動ユニット60の可動範囲を例えば0.01mm等の最小測定単位で分割した各位置を示す実数値であってよく、参照パターンの各参照値S(i),S(i),…,S(i),…,S(i)は、移動ユニット60が位置x(i)に位置する場合に各磁気センサ部35-k(k=1,…,N)が検出するべき磁場検出値S(x)を示す。
別の例においてx(i)は、移動ユニット60の可動範囲を分割した各区間を示してよく、S(i),S(i),…,S(i),…,S(i)は区間iにおいて検出されるべき磁場検出値を算出するための近似関数の係数等のパラメータであってよい。例えば、各区間内の位置xに対応する参照値S(x)は、近似関数S(x)=a×x+bのような1次式で近似されてよく、参照データ記憶部130は、各区間に対応付けて、近似関数S(x)のパラメータa,bを格納してよい。この近似関数S(x)は、位置xの関数であればより高次の式であっても、一例として三角関数を用いるような他の形の式であってもよい。
各区間に近似関数が対応付けられている場合、参照パターン出力部140は、各候補位置のそれぞれに対応する参照パターンを、各候補位置に対応する区間の近似関数を用いて算出して出力してよい。この際に、参照パターン出力部140は、まず検出対象範囲に含まれる区間毎に1または2以上の候補位置を代表的な候補位置として参照パターンを出力してもよい。この場合、検出部150は、まず各区間の代表的な候補位置の参照パターンと磁場パターンとを比較した結果に基づいて、代表的な候補位置のいずれが移動ユニット60の位置に近いかを検出する。次に、参照パターン出力部140は、検出した代表的な候補位置が含まれる区間内で1または2以上の候補位置を発生し、検出部150は、各候補位置に対応する参照パターンと磁場パターンを比較した結果に基づいていずれの候補位置が移動ユニット60の位置であるかを検出する。
参照データ記憶部130は、検出ユニット30に対する移動ユニット60の可動範囲内の各位置に対応する参照パターンを参照データ記憶部130に格納しておくことにより、各磁気センサ40の配置、磁石75の形状、およびその他の条件によって特性が異なりうる任意の磁場パターンに対する参照パターンを格納することができる。これにより、参照パターン出力部140は、移動ユニット60の可動範囲内の任意の位置の参照パターンを出力することができる。また、移動ユニット60の可動範囲を分割した各区間に近似関数を対応づけて参照データ記憶部130に格納した場合には、本来の参照パターンおよび近似関数による参照パターンの間の誤差が許容範囲であることを条件として各区間を大きくすることができ、参照データのサイズを減らすことができる。
なお、参照パターン出力部140は、図4のS430において、参照データ中の、対応する位置が隣接する予め定められた数の参照パターンを平滑化して、検出ユニット30に対する移動ユニット60の位置の検出に用いる参照パターンとして出力してもよい。例えば、参照パターン出力部140は、可動範囲の両端2点ずつを除く位置x(i)に対応する参照パターンとして、位置x(i-2)からx(i+2)までのそれぞれに対応付けて参照データ記憶部130内に格納された各参照パターンを平滑化した参照パターンを検出部150へと出力してよい。このような平滑化は、平均、線形近似、2次関数またはより高次の関数による近似、またはその他の近似を用いたものであってよい。これにより、一時的な動作不良等により一部の参照パターンにノイズが含まれたりデータの欠損が生じた場合においても、位置検出装置100は、位置検出の精度の低下を抑えることができる。ここで、参照パターン出力部140は、各位置の参照パターンを生成するために用いる隣接する参照パターンの数を動的に変更してもよい。
また、図5の例においては、参照データ記憶部130は、複数の磁気センサ部35が出力する磁場パターンとの比較に用いる参照パターンを各エントリに格納する。これに代えて、参照データ記憶部130は、複数の磁気センサ40が出力すべき出力値の組を各エントリに格納してもよい。この場合、参照パターン出力部140は、候補位置のそれぞれについて、参照データ記憶部130に格納された出力値の組から、例えば隣接する磁気センサ40に対応する出力値同士の差分を計算することにより参照パターンに変換して出力してもよい。
また、各磁気センサ40における磁場検出値が、理論的に検出ユニット30に対する移動ユニット60の位置xの関数として定めることができる場合には、参照パターン出力部140は、参照データ記憶部130に格納された参照データを用いることなくこのような関数を用いて候補位置に応じた参照パターンを出力することができる。この場合、位置検出装置100は、参照データ記憶部130を有しなくてもよい。更に、このような関数の逆関数を定義できる場合には、検出部150は、取得部110が取得した磁場パターンから、このような逆関数を用いて移動ユニット60の位置を算出してもよい。
また、参照データ記憶部130に格納される位置および参照パターンの組の数Nは、要求される位置検出精度、要求される位置検出の処理時間、および参照データ記憶部130に格納可能なデータサイズ等に基づいて決定されてよい。例えば、要求される位置検出精度がより低い場合にはNをより小さくし、要求される位置検出精度がより高い場合にはNをより大きくしてよい。また、要求される位置検出の処理時間がより短い場合にはNをより小さくし、位置検出の処理時間がより長くてよい場合にはNをより大きくしてよい。
位置検出装置100が撮像装置におけるピント調整等の用途で用いられる場合には、位置検出装置100は、移動ユニット60の移動後の正確な現在位置を出力することが要求される。この場合、位置検出装置100は、位置および参照パターンの組をより多く参照データ記憶部130に格納することにより、より高い位置の検出精度を得るようにしてよい。また、位置検出装置100は、図4に関して説明したように、参照パターンおよび磁場パターンの比較結果から移動ユニット60の位置に対応付けられた磁気センサ部35を特定し、特定した磁気センサ部35による検出値を用いて移動ユニット60の位置を決定するようにしてもよい。
また例えば、位置検出装置100が外部からの衝撃等による移動ユニット60の位置の変動を検出する用途に用いられる場合には、移動ユニット60の位置の検出精度は比較的低くてよい。この場合、位置検出装置100は、参照データ記憶部130に格納する位置および参照パターンの組の数をより少なくしてよい。例えば、位置検出装置100は、位置の検出精度を移動ユニット60の位置に対応する磁気センサ部35が特定可能な程度の精度に落として位置検出の処理時間を短縮し、より短い周期で位置検出を繰り返すようにしてもよい。位置検出装置100は、要求される位置の検出精度および位置検出の処理時間に応じた外部からの指示を受けて、移動ユニット60の位置検出に使用する位置および参照パターンの組の数を切り替えてもよい。
図6は、検出ユニット30に対する移動ユニット60の位置と、取得された磁場パターンおよび参照パターンとの間の距離との関係の一例を示す。検出部150は、磁場パターンおよび参照パターンの近さまたは差の大きさを表す指標として、磁場パターンおよび参照パターンの距離を用いてよい。本図の例においては、この距離としてミンコフスキー距離を用いる。次元数をpとすると、磁場パターンsおよび参照パターンS(x)のミンコフスキー距離D(x,p)は、以下の式で表される。ここで、jは、磁気センサ部35の番号を示す。
Figure 2022122245000002
なお、p=1の場合、ミンコフスキー距離D(x,1)は、マンハッタン距離となる。また、p=2の場合、ミンコフスキー距離D(x,2)は、ユークリッド距離となる。検出部150は、磁場パターンおよび参照パターンの近さまたは差の大きさを表す指標として、これらのようなミンコフスキー距離を用いてよく、他の距離を用いてもよく、類似度のような別の指標を用いてもよい。距離を用いた場合には、磁場パターンおよび参照パターンの距離が小さいほど磁場パターンおよび参照パターンが近く(差が小さく)、磁場パターンおよび参照パターンの距離が大きいほど磁場パターンおよび参照パターンが遠い(差が大きい)。
本図は、図3の例において、検出ユニット30に対する移動ユニット60の位置が、可動範囲の端点から4mmの位置Aにある場合、および可動範囲の端点から10mmの位置Bにある場合における、横軸方向の各候補位置に対応する参照パターンと磁場パターンとの間の距離を示す。例えば、移動ユニット60が位置Aにある場合、可動範囲0~12mm内の各候補位置に対応する参照パターンと磁場パターンとの間の距離は、候補位置が0から12mmへと変化するにつれて、図中実線で示すように変化する。ここで、この距離は、候補位置が位置Aと同じ4mmとなったときに最小となり、ほぼ0となる。したがって、位置検出装置100は、可動範囲0~12mm内で例えば0.01mmピッチで候補位置を生成し、各候補位置に対応する参照パターンと磁場パターンとを比較して、距離が最小または予め定められたマージン範囲内(本図において10以内等)となる参照パターンに対応する候補位置を検出することにより、移動ユニット60の位置が4mmの位置であると検出することができる。
同様に、移動ユニット60が位置Bにある場合、可動範囲0~12mm内の各候補位置に対応する参照パターンと磁場パターンとの間の距離は、候補位置が位置Bと同じ10mmとなったときに最小となり、ほぼ0となる。したがって、位置検出装置100は、上記と同様にして、距離が最小または予め定められたマージン範囲内となる参照パターンに対応する候補位置を検出することにより、移動ユニット60の位置が10mmの位置であると検出することができる。
図7は、本実施形態の一例に係る撮像装置の撮像処理フローを示す。本図は、システム10が、移動対象物70としてのレンズを含む光学系を有し、ズームのためにレンズを移動させる撮像装置である場合についての処理を示す。本図の撮像処理フローに入る前には、システム10は、電源オフまたはスリープ状態等であり、移動ユニット60は、検出ユニット30に対して自由に移動しうる。このため、本図の撮像処理フローに入る前には、検出ユニット30に対する移動ユニット60の位置は不明であるものとする。
S700において、撮像装置としてのシステム10が起動される。S710において、システム10内の位置検出装置100は、一例として図4に示した位置検出処理によって筐体32に対するレンズの位置xを検出する。この際、位置検出装置100は、絶対位置検出により、レンズを予め定められた基準位置に一旦移動させずにレンズの位置xを検出することが可能である。
S720において、システム10は、レンズが位置xにある場合におけるズーム倍率および被写体の画像を表示パネル等の表示装置に表示する。S730において、システム10は、ズーム操作を受けたかどうかを判定する。ここで「ズーム操作」は、被写体を拡大(光学系の焦点距離を大きくする)または縮小(光学系の焦点距離を小さくする)する操作である。
ズーム操作を受けた場合、S740において、システム10内の制御装置は、光学系の焦点距離をズーム操作によって指定された焦点距離とするための移動ユニット60の目標位置を駆動制御部160に供給する。駆動制御部160は、移動ユニット60の位置が目標位置へと近付くように駆動部50を制御することにより、移動ユニット60を目標位置へと移動させる。システム10は、ズーム操作を受けている間、移動ユニット60の位置を目標位置へと移動させ続けてよい。
ズーム操作を受けなくなると、システム10は、S750において、撮像処理を行う。例えば、システム10は、光学系によって撮像素子上に結像された画像を撮像してよい。以上に示した撮像処理フローによれば、システム10は、絶対位置検出によりレンズの位置xを検出することができるので、起動直後であっても相対位置検出の基準位置にレンズを一旦移動させる必要がない。
以上に示した撮像処理フローにおいては、撮像装置であるシステム10が、ズーム用のレンズである移動対象物70の位置検出および駆動を行なう例を示した。これに代えて、システム10は、合焦用のレンズである移動対象物70の位置検出および駆動を行なってもよく、撮像装置の振動に伴う画像のブレを抑制するためにブレ補正用のレンズである移動対象物70の位置検出および駆動を行なってもよい。
また、システム10は、移動対象物70を目標位置へと移動させた後に、移動対象物70が目標位置に維持できているか、すなわち移動対象物70が目標位置から外れているか否かを検出してよい。これを実現するために、検出部150は、検出ユニット30に対する移動ユニット60の位置が目標位置であることを検出した後、目標位置に対応付けられた参照パターンと順次取得される磁場パターンとを比較した結果に基づいて、移動ユニット60が目標位置から外れたか否かを検出する。例えば位置検出装置100は、周期的に取得される磁場パターンと目標位置に対応付けられた1つまたは一部の参照パターンのみとを比較して、磁場パターンおよび参照パターンの差が予め定められた基準差を超えた場合に移動ユニット60が目標位置から外れたと判定してよい。
システム10が撮影装置である場合、システム10は、S730およびS740においてレンズ等の移動対象物70を目標位置へと移動させた後に、S750において外乱等によって移動対象物70が目標位置から外れたか否かを検出する。撮影処理中に移動対象物70が目標位置から外れた場合には、システム10は、異常を検知して処理をS710へと進めて移動対象物70の位置を再度検出し、S720からS740の処理を再度行なってよい。
図8は、本実施形態に係る参照データの作成フローを示す。本図の作成フローにおいては、システム10は、移動ユニット60を移動させながら複数の磁気センサ部35が出力する磁場パターンを計測し、計測した磁場パターンを参照パターンとして参照データ記憶部130に格納する。システム10は、工場出荷前において初期調整のために本作成フローを実行してよく、工場出荷後にシステム10の調整が指示されたことに応じて本作成フローを実行してもよい。
S800において、駆動制御部160は、移動ユニット60を候補位置とするべき位置xへと移動する。ここで本作成フローにおいては、検出部150が位置検出に用いる参照データを作成する処理であるから、システム10は、参照データを用いて移動ユニット60の位置検出を行なうことができない。そこで、システム10は、S800を最初に実行するときに、移動ユニット60を可動範囲の端点へと移動させる。そして、システム10は、S800が実行される度に、駆動部50を予め定められた量だけ駆動させる制御を行なうことにより、移動ユニット60を予め定められたピッチずつ移動させてよい。また、工場出荷前において、検出ユニット30に対する移動ユニット60の位置は、システム10に含まれない他の計測装置によって計測されてよく、検出部150は、他の計測装置の計測結果を用いて移動ユニット60を候補位置へと移動させてもよい。
S810において、取得部110は、移動ユニット60が位置xにある状態で、複数の磁気センサ部35が出力する磁場パターンS(x)を取得する。S820において、取得部110は、磁場パターンS(x)を参照データにおける位置xに対応するエントリのデータに変換して、参照データ記憶部130に格納する。参照データが参照パターン自体を格納する場合、取得部110は、磁場パターンS(x)を参照パターンとして、位置xに対応付けて参照データ記憶部130に格納する。参照データが各区間における各磁場検出値S(x)の近似関数を格納する場合、取得部110は、磁場パターンS(x)に含まれる各磁場検出値S(x)から各磁場検出値S(x)の近似関数を算出して、その近似関数のパラメータを参照データ記憶部130に格納する。
S830において、システム10は、可動範囲内の全ての位置について参照データの作成が終了した場合には本作成フローを終了する。システム10は、参照データの作成が終了していない位置が残っている場合には、処理をS800へと進め、次の位置での調整を行なう。
本図の作成フローを用いれば、システム10は、実物において各位置で観測される磁場パターンを用いて参照パターンを生成することができる。これにより、システム10は、検出対象装置20の個体に固有の磁場パターンの差による影響を排除して、位置検出の誤差を低減することができる。
なお、参照データの作成処理において、取得部110は、検出ユニット30に対する移動ユニット60の各位置における磁場パターンを参照パターンとして取得し、各位置について、隣接する予め定められた数の参照パターンを平滑化して参照データ記憶部130に格納するようにしてもよい。例えば、取得部110は、可動範囲の両端2点ずつを除く各位置x(i)について、隣接する5つの位置x(i-2)からx(i+2)について取得された5つの参照パターンを平滑化した参照パターンを参照データ記憶部130に格納してもよい。これにより、S810において、一部の位置で一時的な動作不良等により取得する参照パターンにノイズが含まれたり参照パターンの欠損が生じた場合においても、参照データ記憶部130に格納する参照パターンの誤差を低減することができる。取得部110は、各位置の参照パターンを生成するために用いる隣接する参照パターンの数を動的に変更してもよい。
なお、図1から8においては、検出ユニット30に対する移動ユニット60の移動は、一次元方向である場合について示した。これに代えて、検出対象装置20は、検出ユニット30に対して移動ユニット60を多次元方向(二次元、三次元)に移動させるものであってもよい。この場合、検出対象装置20は、例えばx軸方向に相対的に移動可能な検出ユニット30および移動ユニット60の組を有し、この移動ユニット60が有する移動対象物70がy軸方向に相対的に移動可能な検出ユニットおよび移動ユニットの組を含んでよい。
これに代えて、検出ユニット30は二次元または三次元の互いに異なる位置に配置された複数の磁気センサ部35を有し、移動ユニット60は二次元または三次元の可動範囲内の各位置において異なる磁場パターンを複数の磁気センサ部35に与える磁石75を有してよい。例えば、磁石75は、x軸方向にS極およびN極を交互に配置した磁石と、y軸方向にS極およびN極を交互に配置した磁石とを含んでよい。参照パターン出力部140は、二次元または三次元の複数の候補位置のそれぞれに対応する参照パターンを出力し、検出部150は、複数の候補位置のそれぞれに対応する参照パターンのうち、取得部110から取得された磁場パターンに最も近い参照パターン等に対応付けられた候補位置を移動ユニット60の位置として検出してもよい。
本発明の様々な実施形態は、フローチャートおよびブロック図を参照して記載されてよく、ここにおいてブロックは、(1)操作が実行されるプロセスの段階または(2)操作を実行する役割を持つ装置のセクションを表わしてよい。特定の段階およびセクションが、専用回路、コンピュータ可読媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、および/またはコンピュータ可読媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタルおよび/またはアナログハードウェア回路を含んでよく、集積回路(IC)および/またはディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、論理AND、論理OR、論理XOR、論理NAND、論理NOR、および他の論理操作、フリップフロップ、レジスタ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックアレイ(PLA)等のようなメモリ要素等を含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
コンピュータ可読媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読媒体は、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(登録商標)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、またはSmalltalk(登録商標)、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、および「C」プログラミング言語または同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1または複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコードまたはオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のコンピュータ等のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサまたはプログラマブル回路に対し、ローカルにまたはローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して提供され、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく、コンピュータ可読命令を実行してよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
図9は、本発明の複数の態様が全体的または部分的に具現化されてよいコンピュータ2200の例を示す。コンピュータ2200にインストールされたプログラムは、コンピュータ2200に、本発明の実施形態に係る装置に関連付けられる操作または当該装置の1または複数のセクションとして機能させることができ、または当該操作または当該1または複数のセクションを実行させることができ、および/またはコンピュータ2200に、本発明の実施形態に係るプロセスまたは当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ2200に、本明細書に記載のフローチャートおよびブロック図のブロックのうちのいくつかまたはすべてに関連付けられた特定の操作を実行させるべく、CPU2212によって実行されてよい。
本実施形態によるコンピュータ2200は、CPU2212、RAM2214、グラフィックコントローラ2216、およびディスプレイデバイス2218を含み、それらはホストコントローラ2210によって相互に接続されている。コンピュータ2200はまた、通信インターフェイス2222、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROMドライブ2226、およびICカードドライブのような入/出力ユニットを含み、それらは入/出力コントローラ2220を介してホストコントローラ2210に接続されている。コンピュータはまた、ROM2230およびキーボード2242のようなレガシの入/出力ユニットを含み、それらは入/出力チップ2240を介して入/出力コントローラ2220に接続されている。
CPU2212は、ROM2230およびRAM2214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ2216は、RAM2214内に提供されるフレームバッファ等またはそれ自体の中にCPU2212によって生成されたイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス2218上に表示されるようにする。
通信インターフェイス2222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。ハードディスクドライブ2224は、コンピュータ2200内のCPU2212によって使用されるプログラムおよびデータを格納する。DVD-ROMドライブ2226は、プログラムまたはデータをDVD-ROM2201から読み取り、ハードディスクドライブ2224にRAM2214を介してプログラムまたはデータを提供する。ICカードドライブは、プログラムおよびデータをICカードから読み取り、および/またはプログラムおよびデータをICカードに書き込む。
ROM2230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ2200によって実行されるブートプログラム等、および/またはコンピュータ2200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入/出力チップ2240はまた、様々な入/出力ユニットをパラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入/出力コントローラ2220に接続してよい。
プログラムが、DVD-ROM2201またはICカードのようなコンピュータ可読媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読媒体から読み取られ、コンピュータ可読媒体の例でもあるハードディスクドライブ2224、RAM2214、またはROM2230にインストールされ、CPU2212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ2200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置または方法が、コンピュータ2200の使用に従い情報の操作または処理を実現することによって構成されてよい。
例えば、通信がコンピュータ2200および外部デバイス間で実行される場合、CPU2212は、RAM2214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インターフェイス2222に対し、通信処理を命令してよい。通信インターフェイス2222は、CPU2212の制御下、RAM2214、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROM2201、またはICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ処理領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、またはネットワークから受信された受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ処理領域等に書き込む。
また、CPU2212は、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROMドライブ2226(DVD-ROM2201)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイルまたはデータベースの全部または必要な部分がRAM2214に読み取られるようにし、RAM2214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU2212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックする。
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、およびデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU2212は、RAM2214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプの操作、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM2214に対しライトバックする。また、CPU2212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU2212は、第1の属性の属性値が指定される、条件に一致するエントリを当該複数のエントリの中から検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
上で説明したプログラムまたはソフトウェアモジュールは、コンピュータ2200上またはコンピュータ2200近傍のコンピュータ可読媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワークまたはインターネットに接続されたサーバーシステム内に提供されるハードディスクまたはRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ2200に提供する。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
10 システム
20 検出対象装置
30 検出ユニット
32 筐体
35-1~4 磁気センサ部
40-1a~b 磁気センサ
40-2a~b 磁気センサ
40-3a~b 磁気センサ
40-4a~b 磁気センサ
45-1~4 算出部
50 駆動部
60 移動ユニット
70 移動対象物
75 磁石
100 位置検出装置
110 取得部
120 範囲特定部
130 参照データ記憶部
140 参照パターン出力部
150 検出部
160 駆動制御部
2200 コンピュータ
2201 DVD-ROM
2210 ホストコントローラ
2212 CPU
2214 RAM
2216 グラフィックコントローラ
2218 ディスプレイデバイス
2220 入出力コントローラ
2222 通信インターフェイス
2224 ハードディスクドライブ
2226 DVD-ROMドライブ
2230 ROM
2240 入出力チップ
2242 キーボード

Claims (21)

  1. 予め定められた方向における互いに異なる位置に配置された複数の磁気センサ部を有する検出ユニットと、前記検出ユニットに対して相対的に前記予め定められた方向に移動可能であり、前記検出ユニットに対する位置に応じた磁場パターンを前記複数の磁気センサ部に与える移動ユニットとを備える検出対象装置から、前記複数の磁気センサ部により測定された前記磁場パターンを取得する取得部と、
    前記検出ユニットに対する前記移動ユニットの複数の候補位置のそれぞれに対応する参照パターンを出力する参照パターン出力部と、
    取得された前記磁場パターンと前記複数の候補位置のそれぞれに対応する前記参照パターンとを比較した結果に基づいて、前記複数の候補位置のいずれが前記検出ユニットに対する前記移動ユニットの位置であるかを検出する検出部と
    を備える位置検出装置。
  2. 前記複数の磁気センサ部のそれぞれは、
    2以上の磁気センサと、
    前記2以上の磁気センサのそれぞれの出力値に基づいて、前記磁場パターンにおける当該磁気センサ部に対応する検出値を算出する算出部と
    を有する請求項1に記載の位置検出装置。
  3. 前記算出部は、前記2以上の磁気センサに含まれる磁気センサ同士の出力値の差分を前記検出値として算出する請求項2に記載の位置検出装置。
  4. 前記複数の磁気センサ部のそれぞれにおける前記2以上の磁気センサ間の間隔は、前記複数の磁気センサ部における隣接する磁気センサ部同士の間隔よりも小さい請求項2または3に記載の位置検出装置。
  5. 前記検出部は、前記複数の候補位置のそれぞれに対応する前記参照パターンのうち、前記磁場パターンに最も近い参照パターンに対応付けられた候補位置を、前記検出ユニットに対する前記移動ユニットの位置と決定する請求項1から4のいずれか一項に記載の位置検出装置。
  6. 前記検出部は、前記複数の候補位置のそれぞれに対応する前記参照パターンのうち、前記磁場パターンとの差が予め定められた基準差以下である参照パターンに対応付けられた候補位置を、前記検出ユニットに対する前記移動ユニットの位置と決定する請求項1から4のいずれか一項に記載の位置検出装置。
  7. 予め定められた方向における互いに異なる位置に配置された複数の磁気センサ部を有する検出ユニットと、前記検出ユニットに対して相対的に前記予め定められた方向に移動可能であり、前記検出ユニットに対する位置に応じた磁場パターンを前記複数の磁気センサ部に与える移動ユニットとを備える検出対象装置から、前記複数の磁気センサ部により測定された前記磁場パターンを取得する取得部と、
    取得された前記磁場パターンと参照パターンとを比較した結果に基づいて、前記検出ユニットに対する前記移動ユニットの位置が前記参照パターンに対応付けられた位置であるか否かを検出する検出部と
    を備え、
    前記複数の磁気センサ部のそれぞれは、
    2以上の磁気センサと、
    前記2以上の磁気センサのそれぞれの出力値に基づいて、前記磁場パターンにおける当該磁気センサ部に対応する検出値を算出する算出部と
    を有し、
    前記複数の磁気センサ部のそれぞれにおける前記2以上の磁気センサ間の間隔は、前記複数の磁気センサ部における隣接する磁気センサ部同士の間隔よりも小さい
    位置検出装置。
  8. 前記複数の磁気センサ部により測定された前記磁場パターンに基づいて、前記検出ユニットに対する前記移動ユニットの位置の検出対象範囲を可動範囲の一部に特定する範囲特定部を更に備え、
    前記検出部は、前記磁場パターンと前記検出対象範囲内の位置に応じた参照パターンとを比較した結果に基づいて、前記検出ユニットに対する前記移動ユニットの位置が、前記検出対象範囲内のいずれの位置であるかを検出する請求項1から7のいずれか一項に記載の位置検出装置。
  9. 前記範囲特定部は、前記磁場パターンに含まれる各検出値の大小関係に基づいて、前記検出対象範囲を特定する請求項8に記載の位置検出装置。
  10. 前記検出部は、前記検出ユニットに対する前記移動ユニットの位置が前記参照パターンに対応付けられた位置であると検出したことに応じて、その位置に対応付けられた前記磁気センサ部の検出値を用いて、前記検出ユニットに対する前記移動ユニットの最終的な位置を決定する請求項1から9のいずれか一項に記載の位置検出装置。
  11. 前記検出部は、前記検出ユニットに対する前記移動ユニットの位置として、前記参照パターンに対応付けられた位置を出力するか、前記最終的な位置を出力するかを切替可能である請求項10に記載の位置検出装置。
  12. 前記検出部は、前記検出ユニットに対する前記移動ユニットの位置が目標位置であることを検出した後、前記目標位置に対応付けられた参照パターンと前記磁場パターンとを比較した結果に基づいて、前記移動ユニットが前記目標位置から外れたか否かを検出する請求項1から11のいずれか一項に記載の位置検出装置。
  13. 前記検出ユニットに対する前記移動ユニットの位置と、当該位置に応じた前記参照パターンとの組を複数含む参照データを記憶する参照データ記憶部を更に備える請求項1から12のいずれか一項に記載の位置検出装置。
  14. 前記参照パターン出力部は、前記参照データ中の、対応する位置が隣接する予め定められた数の前記参照パターンを平滑化して、前記検出ユニットに対する前記移動ユニットの位置の検出に用いる前記参照パターンとして出力する請求項13に記載の位置検出装置。
  15. 前記参照データの作成処理において、前記取得部は、
    前記検出ユニットに対する前記移動ユニットの各位置における前記磁場パターンを前記参照パターンとして取得し、
    各位置について、隣接する予め定められた数の前記参照パターンを平滑化して前記参照データ記憶部に格納する
    請求項13に記載の位置検出装置。
  16. 前記検出ユニットおよび前記移動ユニットのうちの1つは、レンズに対して固定され、
    前記検出ユニットおよび前記移動ユニットのうちの他の1つは、筐体に対して固定され、
    前記検出部は、前記筐体に対する前記レンズの位置を検出する請求項1から15のいずれか一項に記載の位置検出装置。
  17. 請求項1から16のいずれか一項に記載の前記検出対象装置および前記位置検出装置を備える位置検出システム。
  18. 予め定められた方向における互いに異なる位置に配置された複数の磁気センサ部を有する検出ユニットと、前記検出ユニットに対して相対的に前記予め定められた方向に移動可能であり、前記検出ユニットに対する位置に応じた磁場パターンを前記複数の磁気センサ部に与える移動ユニットとを備える検出対象装置から、前記複数の磁気センサ部により測定された前記磁場パターンを取得し、
    前記検出ユニットに対する前記移動ユニットの複数の候補位置のそれぞれに対応する参照パターンを出力し、
    取得された前記磁場パターンと前記複数の候補位置のそれぞれに対応する前記参照パターンとを比較した結果に基づいて、前記複数の候補位置のいずれが前記検出ユニットに対する前記移動ユニットの位置であるかを検出する
    位置検出方法。
  19. 予め定められた方向における互いに異なる位置に配置された複数の磁気センサ部を有し、前記複数の磁気センサ部のそれぞれが2以上の磁気センサと前記2以上の磁気センサのそれぞれの出力値に基づいて当該磁気センサ部に対応する検出値を算出する算出部とを有し、前記複数の磁気センサ部のそれぞれにおける前記2以上の磁気センサ間の間隔は、前記複数の磁気センサ部における隣接する磁気センサ部同士の間隔よりも小さい検出ユニットと、前記検出ユニットに対して相対的に前記予め定められた方向に移動可能であり、前記検出ユニットに対する位置に応じた磁場パターンを前記複数の磁気センサ部に与える移動ユニットとを備える検出対象装置から、前記複数の磁気センサ部により測定された前記磁場パターンを取得し、
    取得された前記磁場パターンと参照パターンとを比較した結果に基づいて、前記検出ユニットに対する前記移動ユニットの位置が前記参照パターンに対応付けられた位置であるか否かを検出する
    位置検出方法。
  20. コンピュータにより実行され、前記コンピュータを、
    予め定められた方向における互いに異なる位置に配置された複数の磁気センサ部を有する検出ユニットと、前記検出ユニットに対して相対的に前記予め定められた方向に移動可能であり、前記検出ユニットに対する位置に応じた磁場パターンを前記複数の磁気センサ部に与える移動ユニットとを備える検出対象装置から、前記複数の磁気センサ部により測定された前記磁場パターンを取得する取得部と、
    前記検出ユニットに対する前記移動ユニットの複数の候補位置のそれぞれに対応する参照パターンを出力する参照パターン出力部と、
    取得された前記磁場パターンと前記複数の候補位置のそれぞれに対応する前記参照パターンとを比較した結果に基づいて、前記複数の候補位置のいずれが前記検出ユニットに対する前記移動ユニットの位置であるかを検出する検出部と
    して機能させる位置検出プログラム。
  21. コンピュータにより実行され、前記コンピュータを、
    予め定められた方向における互いに異なる位置に配置された複数の磁気センサ部を有し、前記複数の磁気センサ部のそれぞれが2以上の磁気センサと前記2以上の磁気センサのそれぞれの出力値に基づいて当該磁気センサ部に対応する検出値を算出する算出部とを有し、前記複数の磁気センサ部のそれぞれにおける前記2以上の磁気センサ間の間隔は、前記複数の磁気センサ部における隣接する磁気センサ部同士の間隔よりも小さい検出ユニットと、前記検出ユニットに対して相対的に前記予め定められた方向に移動可能であり、前記検出ユニットに対する位置に応じた磁場パターンを前記複数の磁気センサ部に与える移動ユニットとを備える検出対象装置から、前記複数の磁気センサ部により測定された前記磁場パターンを取得する取得部と、
    取得された前記磁場パターンと参照パターンとを比較した結果に基づいて、前記検出ユニットに対する前記移動ユニットの位置が前記参照パターンに対応付けられた位置であるか否かを検出する検出部と
    して機能させる位置検出プログラム。
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