JP2022121847A - 農業用フィルム用鉱物フィラー、農業用フィルム用マスターバッチ、農業用フィルム - Google Patents

農業用フィルム用鉱物フィラー、農業用フィルム用マスターバッチ、農業用フィルム Download PDF

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Abstract

【課題】農業用フィルムとした際に、日中において高い保温性を発揮し、かつ、日中と夜間の温度差を低減させることができる農業用フィルム用鉱物フィラーを提供する。【解決手段】農業用フィルム用の鉱物フィラーであって、前記鉱物フィラー含有量を5質量%とした厚さ50μmのポリエチレンフィルムにおいて、波長3,330~20,000nmの中・遠赤外線の積分吸収率が60%以上である農業用フィルム用鉱物フィラーである。【選択図】なし

Description

本発明は、農業用フィルム用鉱物フィラー、農業用フィルム用マスターバッチ、農業用フィルムに関する。
ハウス栽培、トンネル栽培、マルチ栽培といった農作物の各種栽培には、いろいろな種類の農業用フィルムが使用されている。農業用フィルムとしては、昼間の太陽光線をハウス内、トンネル内、マルチシート内に透過させて、高い保温性を発揮することが期待される。特に、トンネル栽培、マルチ栽培は、ハウス栽培に比べてスペースが限られるため、農業用フィルムだけで高い保温性を発揮することが重要である。
そこで、農業用フィルムとして基材の樹脂フィルムに保温性を発揮するフィラーが添加される。このようなフィラーとしては、主に、ハイドロタルサイト粉末が使用されてきた(例えば、特許文献1参照)。ハイドロタルサイト粉末は保温性とともに太陽光に対して高い透過性を付与できるためこれまでに広く用いられている。
特開平8-217912号公報
しかし、ハイドロタルサイト粉末は昼間における保温性がさほどなく、昼間の温度を上げたい場合には十分に対応できない。また、高価であるといった問題もあり、より実用的なフィラーが求められている。
以上から、本発明は、農業用フィルムとした際に、日中において高い保温性を発揮し、かつ、夜間においても高い保温性を発揮する実用的な農業用フィルム用鉱物フィラーの提供を目的とする。
上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明者らは、鉱物フィラーを所定量含有した農業用フィルムにおいて、特定波長の中・遠赤外線の積分吸収率に着目し、この積分吸収率が所定値以上であると、日中において高い保温性を発揮するだけでなく、夜間においても高い保温性を発揮することができることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は下記のとおりである。
[1] 農業用フィルム用の鉱物フィラーであって、前記鉱物フィラー含有量を5質量%とした厚さ50μmのポリエチレンフィルムにおいて、波長3,330~20,000nmの中・遠赤外線の積分吸収率が60%以上となる農業用フィルム用鉱物フィラー。
[2] 前記鉱物フィラーがカオリン粉末を含む[1]に記載の農業用フィルム用鉱物フィラー。
[3] [1]又は[2]に記載の農業用フィルム用鉱物フィラーと熱可塑性樹脂とを含む農業用フィルム用マスターバッチ。
[4] [1]又は[2]に記載の農業用フィルム用鉱物フィラーと熱可塑性樹脂とを含み、前記農業用フィルム用鉱物フィラーの含有量が3~20質量%である農業用フィルム。
[5] トンネル用又はマルチ用である[4]に記載の農業用フィルム。
本発明によれば、農業用フィルムとした際に、日中において高い保温性を発揮し、かつ、夜間においても高い保温性を発揮することができる実用的な農業用フィルム用鉱物フィラーを提供することができる。
各種フィルムの紫外・可視・近赤外線の光線透過率を示す図である。 ポリエチレンフィルムAの赤外線吸収率の測定結果を示す図である。 ポリエチレンフィルムBの赤外線吸収率の測定結果を示す図である。 ポリエチレンフィルムCの赤外線吸収率の測定結果を示す図である。
[農業用フィルム用鉱物フィラー]
本発明の一実施形態(本実施形態)に係る農業用フィルム用鉱物フィラーは、農業用フィルム用の鉱物フィラーであって、当該鉱物フィラー含有量を5質量%とした厚さ50μmのポリエチレンフィルムにおいて、波長3,330~20,000nmの中・遠赤外線の積分吸収率が60%以上となるものである。
農業用フィルムは、日中、太陽光線に曝される。太陽光線の日射エネルギーのうち、約半分が可視光線域(波長400~800nm)に含まれ、残りのほとんどが赤外線域(波長>0.8μm)に含まれるといわれている。農業用フィルムを通してその覆われた空間内に日射エネルギーを十分に取り込むには、可視光線と赤外線を透過させる必要がある。可視光線はフィルムの透明性を向上させることでその透過性を向上させることができるが、赤外線については、フィルムに含有させる成分(例えばフィラー)の種類によって変わってしまう。そこで、本発明者らは、まず、農業用フィルムによって覆われた空間の保温性に寄与する赤外線として、波長3,330~20,000nmの中・遠赤外線に着目した。そして、鉱物フィラー含有量を5質量%とした厚さ50μmのポリエチレンフィルムにおいて、上記の中・遠赤外線領域における積分吸収率を60%以上とする鉱物フィラーが、保温性を向上させる農業用フィルム用として実用上最適であることを見出した。
すなわち、中・遠赤外線領域における積分吸収率が60%未満である鉱物フィラーを用いると、日中において高い保温性を発揮させながら、かつ、夜間においても高い保温性を発揮させることができない。
ここで、「波長3,330~20,000nmの中・遠赤外線領域の積分吸収率」とは、上記の波長帯の全体にわたる赤外線吸収率としての分光放射率(黒体を基準とした全放射エネルギーWと、物体が放射するエネルギーW+との比率)のグラフを積分することにより求められる積分吸収率である。
なお、鉱物フィラー含有量を5質量%とした厚さ50μmのポリエチレンフィルムにおいて、中・遠赤外線領域における積分吸収率を測定する方法は、具体的には実施例に記載の方法を採用することが好ましい。また、この測定において、ポリエチレンフィルムを構成する樹脂は、農業用フィルムに適用する観点から、ポリエチレンフィルムを用いることが好ましく、線状低密度ポリエチレンフィルムを用いることがより好ましい。
既述のような積分吸収率を満たす鉱物フィラーとしては、例えば、カオリン粉末を含有させることが好ましい。カオリン粉末は、含水ケイ酸アルミニウム(Al・2SiO・2HO)を主成分とし、扁平(板状)の粉末であり、湿式カオリン粉末、焼成カオリン粉末等がある。なかでも、樹脂との親和性の観点から、400~1,200℃で焼成した焼成カオリン粉末(半焼成カオリン、焼成カオリン)が好ましい。
農業用フィルム用鉱物フィラーにおけるカオリン粉末の含有量は、中・遠赤外線の積分吸収率が60%以上となる範囲であれば特に限定されないが、50質量%以上であることが好ましく、60質量%以上であることがより好ましく、70質量%以上であることがさらに好ましい。なかでも、80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましく、カオリン粉末からなることがさらに好ましい。
農業用フィルム用鉱物フィラーの平均粒径は、所望の積分吸収率を得る観点から、0.05~7μmであることが好ましく、0.2~2.5μmであることがより好ましく、0.3~2μmであることがさらに好ましく、なかでも、0.5~1.5μmであることが好ましい。
平均粒径は、遠心沈降法によって測定される粒度分布において、小径側から累積して50体積%となる平均粒径を意味する。
農業用フィルム用鉱物フィラーのpHは、所望の積分吸収率を得る観点から、7以下であることが好ましく、3~6.5であることが好ましく、4~6であることがより好ましい。
pHは一般的に使用されるpHメーターにより、20℃におけるフィラーの水分散液を測定することで求めることができる。
また、農業用フィルム用鉱物フィラーの含水率は、所望の積分吸収率を得る観点から、2質量%以下であることが好ましく、1.5質量%以下であることが好ましく、1.2質量%以下であることがより好ましい。
含水率はフィラーを電気炉にて加熱し、乾燥前後の重量差を量ることにより測定することができる。
[農業用フィルム用マスターバッチ]
本実施形態に係る農業用フィルム用マスターバッチは、既述の本発明の農業用フィルム用鉱物フィラーと熱可塑性樹脂とを含む。
当該マスターバッチは、本発明の農業用フィルム用鉱物フィラーを高濃度で含むため、農業用フィルム(特に、本発明の農業用フィルム)を作製するための材料として最適である。
マスターバッチは鉱物フィラーと熱可塑性樹脂とを二軸押出機等で溶融混練して所定の形状することで作製される。マスターバッチ中の鉱物フィラーの含有量は、農業用フィルムの生産性の観点から、20質量%以上であることが好ましく、20~90質量%であることがより好ましく、さらに実用性の観点から30~80質量%であることが好ましい。
ここで、熱可塑性樹脂としては農業用フィルムに一般的に用いられる樹脂であれば特に限定されないが、塩化ビニル系樹脂;ポリオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂;が挙げられる。なかでも、塩化ビニル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂が好ましく、ポリオレフィン系樹脂がより好ましい。
ポリオレフィン系樹脂としては、低密度ポリエチレン(密度0.910~0.925程度)、中密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン等のポリエチレンの他、エチレン-α-オレフィン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体等が挙げられ、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレンが好ましい。
なお、熱可塑性樹脂は、単独で用いられても2種以上が併用されてもよい。
マスターバッチには、農業用フィルム用鉱物フィラー以外に、農業用フィルムとして使用される公知の添加剤、例えば、可塑剤、滑剤、熱安定剤、有機リン酸エステル若しくはその金属塩、帯電防止剤、防曇剤、防霧剤、紫外線吸収剤、光安定剤、着色剤、安定剤、酸化防止剤、無機フィラー、保温剤、防カビ剤、防藻剤等を配合することができる。
[農業用フィルム]
本実施形態に係る農業用フィルムは、本発明の農業用フィルム用鉱物フィラーと熱可塑性樹脂とを含み、農業用フィルム用鉱物フィラーの含有量が3~20質量%である。農業用フィルム用鉱物フィラーの含有量が3質量%未満であると、日中において高い保温性が得られなくなったり、夜間において高い保温性を発揮できなくなったりすることがある。含有量が20質量%を超えると、フィルムのヘイズが大きくなって使用目的によっては不適切となり、実用性に劣ることがある。
特に、農業用フィルム用鉱物フィラーをカオリン粉末とした場合、図1に示すように、紫外線透過抑制効果が得られ、より実用的な農業用フィルムとすることができる。
図1は、ポリエチレンフィルム単独、ハイドロタルサイト粉末を5質量%含有したポリエチレンフィルム、カオリン粉末を5質量%、10質量%、及び15質量%それぞれ含有したポリエチレンフィルムについて、紫外・可視・近赤外分光光度計にて測定した際の透過率の測定結果である。図1に示すように、200~400nmの紫外線領域において、カオリン粉末を含有したポリエチレンフィルムで紫外線の透過率が低かった。すなわち、これらのフィルムでは紫外線透過抑制効果が発揮されていることがわかる。
害虫は紫外線を感知しながら行動することが知られている。つまり、紫外線を抑えることにより、紫外線が不要な作物の防虫効果を発現させることができる。
上記のような実用的な観点から、農業用フィルムにおける農業用フィルム用鉱物フィラーの含有量は4~17質量%であることが好ましく、5~15質量%であることがさらに好ましい。
なお、ポリエチレンフィルム単独、ハイドロタルサイト粉末を5質量%含有したポリエチレンフィルム、カオリン粉末を5質量%、10質量%、及び15質量%それぞれ含有したポリエチレンフィルムは、後述の実施例で使用したポリエチレンフィルムA~Eである。
ここで、紫外・可視・近赤外線の光線透過率は、例えば、島津製作所(株)製のSolidSpec-3700 DUV(検出器ユニット:積分球)を用いて、波長範囲200~400nmの紫外線波長域で測定することで求めることができる。
農業用フィルムの厚みは、農業用フィルムの重量を軽減することができ、展張作業のしやすさの観点から、20~300μmの範囲が好ましく、30~100μmの範囲がより好ましい。
本実施形態に係る農業用フィルムを作製するには、公知の方法を適宜採用すればよく、例えば、まず、熱可塑性樹脂と本発明の農業用フィルム用鉱物フィラーと任意の各種添加剤を必要量配合し、リボンブレンダー、加圧ニーダー、バンバリーミキサー、スーパーミキサーその他従来から知られている配合機、混合機、混練機を使用して、樹脂組成物を作製する。その後、この樹脂組成物をフィルム化するために、公知の方法、例えば溶融押出し成形法(Tダイ法、インフレーション法を含む)、カレンダー成形法等により、所望の厚さの農業用フィルムとする。
なお、当該農業用フィルムを含む多層フィルムとするには、溶融共押出し成形法(Tダイ法、インフレーション法等)、ラミネート法等の従来から知られている方法を採用すればよい。これらのうち、空冷インフレーション共押出し成形法が農業用として適したフィルムが得られる点でより好ましい。
熱可塑性樹脂及び添加剤としては、農業用フィルム用マスターバッチで説明したものを用いることができる。また、本実施形態に係る農業用フィルムを作製するために、本発明の農業用フィルム用マスターバッチを用いることも好適な態様である。
以上のような本実施形態の農業用フィルムは、農業用ハウス、農業用のトンネル、農業用のマルチ等の農業用施設に使用されることが好ましく、トンネル用及びマルチ用に使用されることがより好ましい。
次に、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(ポリエチレンフィルムAの作製)
樹脂としてポリエチレンを用い、インフレーション成形機を使用して、樹脂温度:200℃、押出量:50kg/hの条件で押出し、厚み:50μmフィルム(ポリエチレンフィルムA)を作製した。
なお、ポリエチレンは住友化学(株)製の商品名LLDPE-スミカセン(登録商標)-LのFR152を使用した。
(ハイドロタルサイト粉末を5質量%含有したポリエチレンフィルムBの作製)
ハイドロタルサイトが5質量%となるように、ポリエチレンとハイドロタルサイトを用いた以外は、ポリエチレンフィルムAの作製と同様にして、厚さ50μmのフィルム(ポリエチレンフィルムB)を作製した。
なお、ポリエチレンはポリエチレンフィルムAと同じものを使用し、ハイドロタルサイト粉末は戸田工業(株)製のハイドロタルサイトを使用した。
(カオリン粉末を5質量%含有したポリエチレンフィルムCの作製)
カオリンが5質量%となるように、ポリエチレンとカオリン粉末を用いた以外は、ポリエチレンフィルムAの作製と同様にして、厚さ50μmのフィルム(ポリエチレンフィルムC)を作製した。
なお、ポリエチレンはポリエチレンフィルムAと同じものを使用し、カオリン粉末はIMERYS社製の焼成カオリン(平均粒径:0.6μm、pH:5.5、含水率:1.0質量%)を使用した。
(カオリン粉末を10質量%含有したポリエチレンフィルムDの作製)
カオリンが10質量%となるようにした以外は、ポリエチレンフィルムCと同じ方法でポリエチレンフィルムDを作製した。
(カオリン粉末を15質量%含有したポリエチレンフィルムEの作製)
カオリンが15質量%となるようにした以外は、ポリエチレンフィルムCと同じ方法でポリエチレンフィルムEを作製した。
(赤外線吸収率の測定)
ポリエチレンフィルムA~Eについて、サーモフィッシャーサイエンティフィック(株)製のNicolet IS 50(分解能:16.0cm-1、積算回数:50回、窓関数:Blackman-Harris)を用いて、ヒータ温度40℃、波長範囲3,330~20,0000nmで測定した。サンプル温度は、サンプル表面に熱電対を取り付け、赤外線吸収率を測定した。測定は、サンプルを加熱ステージに固定した後、熱的平衡を得る為に30分以上経過してから測定を行った。40℃および160℃の2つの黒体炉を測定し、2点温度標準検量法により中・遠赤外線吸収率曲線を得た。また、中・遠赤外線の積分吸収率は、波長範囲3,330~20,000nmにて算出した。
また、図2にポリエチレンフィルムAの赤外線吸収率の測定結果を示し、図3にポリエチレンフィルムBの赤外線吸収率の測定結果を示し、図4にポリエチレンフィルムCの赤外線吸収率の測定結果を示す。
[実施例1~3、比較例1,2]
幅60cm、長さ2mの範囲にトンネル用支柱を長さ方向に等間隔に同じ高さ(地面からの高さ30cm、幅60cm)になるように挿し、トンネル状の骨組みを形成した(各4セット形成した)。この骨組み全体にポリエチレンフィルムA~Eのそれぞれを被覆して密封状態とし、トンネルを形成した。トンネルの設置場所は青森県八戸市の農地であり、トンネル内の中央部の地中3cmの位置で温度を温度計にて測定した。朝7時から次の日の朝7時にかけて15分毎に温度の測定を行った。
それぞれのトンネルにおいて、日中(午前6~午後6時)の温度の平均値(日中温度)と、夜間(午後6時~次の日の午前6時)の温度の平均値(夜間温度)を求めた。
(日中における地熱保温性の評価)
フィラー含有しないポリエチレンフィルムAの日中温度を基準に、当該日中温度+0.4℃の範囲をC、日中温度+0.5~0.9℃の場合をB、日中温度+1℃以上の場合をAとして、日中における保温性を評価した。結果を表1に示す。
(夜間における地熱保温性の評価)
フィラー含有しないポリエチレンフィルムAの夜間温度を基準に、当該夜間温度+0.4℃の範囲をC、夜間温度+0.5~0.9℃の場合をB、夜間温度+1℃以上の場合をAとして、夜間における保温性を評価した。結果を表1に示す。
Figure 2022121847000001

Claims (5)

  1. 農業用フィルム用の鉱物フィラーであって、前記鉱物フィラー含有量を5質量%とした厚さ50μmのポリエチレンフィルムにおいて、波長3,330~20,000nmの中・遠赤外線の積分吸収率が60%以上となる農業用フィルム用鉱物フィラー。
  2. 前記鉱物フィラーがカオリン粉末を含む請求項1に記載の農業用フィルム用鉱物フィラー。
  3. 請求項1又は2に記載の農業用フィルム用鉱物フィラーと熱可塑性樹脂とを含む農業用フィルム用マスターバッチ。
  4. 請求項1又は2に記載の農業用フィルム用鉱物フィラーと熱可塑性樹脂とを含み、前記農業用フィルム用鉱物フィラーの含有量が3~20質量%である農業用フィルム。
  5. トンネル用又はマルチ用である請求項4に記載の農業用フィルム。


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