JP2022117723A - ケーブル接続構造およびケーブル接続方法 - Google Patents

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康広 難波
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敬太 秋山
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太一 川上
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Abstract

【課題】ケーブル接続部の長大化および構造の複雑化を招くことなく、水密性および気密性が確保され、十分に高い強度および外圧に対する耐用性を有するケーブル接続構造およびケーブル接続方法を提供すること。【解決手段】被覆電線または光ファイバーが金属管よりなる外装管内に挿入されてなる外装ケーブル同士の接続構造および接続方法において、外装ケーブルの外装管の端部から露出された被覆電線または光ファイバーの端部同士が電気的にあるいは光学的に接続された接続部が高圧管継手内に位置された状態で、各々の外装ケーブルにおける外装管の端部が高圧管継手によってメタルシールされた状態に接続され、あるいは、前記接続部の周囲を覆うよう設けられた連結用金属スリーブの両端部と各々の外装ケーブルの外装管の端部とが高圧管継手によってメタルシールされた状態に接続され、前記接続部が位置された空間に絶縁性充填材が充填される。【選択図】図1

Description

本発明は、被覆電線または光ファイバーが金属管よりなる外装管内に挿入されてなる外装ケーブル同士の接続構造および当該外装ケーブル同士の接続方法に関する。
送電用または通信用のケーブルが、当該ケーブルに対して例えば引張力、圧力、ケーブルの衝突等による外力が作用されると想定される環境、特に水に晒される環境などに敷設される場合にあっては、当該ケーブルには、水密性および気密性を保つこと、並びに、十分な強度(特に引張強度、耐圧強度)を有することが大前提となる。このため、このような環境で使用されるケーブルには、一般的に、鋼線外装ケーブル(アーマードケーブル)が用いられている。
例えば、断線等の不具合箇所の補修、ケーブルに対するセンサー等の組み込み、ケーブルの分岐、もしくは、ケーブルの長さ調整・延長などを目的として、ケーブル同士を接続することが必要となる場合がある。
鋼線外装ケーブル(アーマードケーブル)を接続する手法としては、例えばモールド接続が知られている。モールド接続は、鋼線外装ケーブルにおける被覆電線同士を例えば半田付け等により電気的に接続し、当該接続部をゴムやプラスチックなどの絶縁体で覆う(モールドする)方法である。
しかしながら、モールド接続においては、外装を構成する鋼線同士は接続されないため、外装の連続性が失われる。従って、ケーブル接続部での引張強度は、絶縁体の引張強度が上限となり、外装ケーブルの強度が著しく低下する。強度を確保するために、全鋼線や繊維を接続することは非現実的であることから、上記目的を達成するために、敷設されたケーブルを全取替することが求められることも少なくない。このように、ケーブルに対して様々な外力が作用されることが想定される環境においては、モールド接続は使用することができないのが実情である。
一方、被覆電線が鋼管の内部に挿入されてなる外装ケーブルが知られているが、このような外装ケーブルにおいては、二の外装ケーブルの鋼管同士を接続すれば、一応の強度が保たれることとなる。
外装ケーブル同士を接続する手法として、外装ケーブルにおける被覆電線同士が接続された接続部の周囲を覆う鋼製のスリーブ部材を設け、スリーブ部材の両端部と各々の外装ケーブルの鋼管の端部とを溶接する方法が知られている(例えば特許文献1参照。)。
このようなケーブル接続方法では、スリーブ部材の内部に空洞が形成されることとなるので、ケーブル接続部が実際に現場の水圧に耐え得る強度や水密性を有するかどうかを確認することが必要となる。そのため、実際上は、ケーブル接続部に耐圧試験用の治具がさらに取り付けられることとなる。
図7は、被覆電線が鋼管の内部に挿入されてなる外装ケーブルの接続方法の一例を概略的に示す観念図である。
先ず、図7(a)に示すように、一方の外装ケーブル40aにおける被覆電線41を鋼管よりなる外装管42の他端部から露出させるとともに、他方の外装ケーブル40bの被覆電線41を鋼管よりなる外装管42の一端部から露出させておく。そして、一方の外装ケーブル40aにおける外装管42に対して、一方のキャップ部材47aを外装管42の外周面との間に例えばO-リングよりなるシール部材43aを介在させた状態で配置(セット)する。一方のキャップ部材47aは、試験用治具を構成する例えば鋼管よりなる容器本体46の一方の開口部に螺合装着されて当該容器本体46の一方の開口を閉塞するものである。その後、鋼管よりなる連結用スリーブ部材48を一方の外装ケーブル40aにおける外装管42に対して遊嵌状態で配置(セット)するとともに、容器本体46を、一方の外装ケーブル40aおよび連結用スリーブ部材48が内部に挿通する状態で配置(セット)する。
また、他方の外装ケーブル40bにおける外装管42に対して、他方のキャップ部材47bを外装管42の外周面との間に例えばO-リングよりなるシール部材43aを介在させた状態で配置(セット)する。他方のキャップ部材47bは、容器本体46の他方の開口部に螺合装着されて当該容器本体46の他方の開口を気密にまたは液密に閉塞するものである。
図7(a)における43bは、例えばO-リングよりなるシール部材である。
次いで、図7(b)に示すように、各々の外装ケーブル40a,40bにおける被覆電線41,41の端部同士を電気的に接続して電線接続部41aを形成した後、図7(c)に示すように、連結用スリーブ部材48を電線接続部41aの周囲を覆う位置にスライドさせた状態において、連結用スリーブ部材48の両端部と各々の外装ケーブル40a,40bの外装管42,42の端部とを溶接し、これにより、二の外装ケーブル40a,40bを接続固定する。
そして、図7(d)に示すように、容器本体46をケーブル接続部50の周囲を囲むようスライドさせた状態において、各々のキャップ部材47a,47bを容器本体46の両端の各々に螺合して装着し、これにより、耐圧試験用の治具を構成する圧力容器45をケーブル接続部50に取り付けた状態となる。
ケーブル接続部50の耐圧試験は、圧力容器45内に、容器本体46に形成された流体流通口46aを介して水または油を封入し、例えば使用環境に応じた圧力で加圧することにより、行うことができる。耐圧試験後においては、容器本体46における流体流通口46aは適宜の閉塞部材によって閉塞する。
特開2003-333721号公報
而して、耐圧試験用の治具としての圧力容器45は、耐圧試験の結果に問題がなければ、その後機能的には不要となるものである。
しかしながら、ケーブル接続部50は溶接による接続によって外径が大きくなっているため、圧力容器45は取り外すことが非常に困難である。また、内部に例えば油を封入したままにしておくことで、ケーブル接続部50を外部環境(海水等)から保護する役割を果たすという意味合いもあるため、通常、圧力容器45はケーブル接続部50に取り付けられたままの状態とされる。
従って、このようなケーブル接続方法では、ケーブル接続部50の長大化および必要部品点数の増加による接続構造の複雑化を招くという問題がある。このような問題は、例えば、周囲環境の物理量を測定するセンサー部を外装ケーブル40a,40b間に介装するといった運用の際には顕著となる。
また、ケーブル接続部50の長大化および構造の複雑化は、ケーブル敷設作業を困難なものとし、特に、例えば海底掘削孔などの孔径が通常狭く限られている場所では、このような問題がより顕著になる。
さらにまた、このようなケーブル接続方法では、溶接の影響による被覆電線41等の損傷なども否定はできず、ケーブル接続部50の信頼性が低下することとなる。
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、水密性および気密性が確保され、十分に高い強度および外圧に対する耐用性を有し、しかも、ケーブル接続部の長大化および構造の複雑化することを回避することのできるケーブル接続構造、および、外装ケーブルを接続部に高い信頼性が得られる状態で容易に接続することのできるケーブル接続方法を提供することを目的とする。
本発明のケーブル接続構造は、被覆電線または光ファイバーが金属管よりなる外装管内に挿入されてなる外装ケーブル同士の接続構造であって、外装ケーブルの外装管の端部から露出された被覆電線または光ファイバーの端部同士が電気的にあるいは光学的に接続された接続部が高圧管継手内に位置された状態で、各々の外装ケーブルにおける外装管の端部が当該高圧管継手によってメタルシールされた状態に接続されており、前記接続部が位置された空間に絶縁性充填材が充填されてなることを特徴とする。
また、本発明のケーブル接続構造は、被覆電線または光ファイバーが金属管よりなる外装管内に挿入されてなる外装ケーブル同士の接続構造であって、外装ケーブルの外装管の端部から露出された被覆電線または光ファイバーの端部同士が電気的にあるいは光学的に接続された接続部の周囲を覆うよう連結用金属スリーブが設けられ、各々の外装ケーブルにおける外装管の端部が連結用金属スリーブの両端部の各々に高圧管継手によってメタルシールされた状態に接続されており、前記接続部が位置された空間および当該空間に連続する前記高圧管継手の内部に絶縁性充填材が充填されてなることを特徴とする。
本発明のケーブル接続構造においては、前記高圧管継手として、継手本体と、当該継手本体に螺合されるナットと、当該継手本体と当該ナットとの間に介装されたフェルールとを備えてなるくい込み継手が用いられることが好ましい。
また、本発明のケーブル接続構造においては、前記絶縁性充填材が硬化樹脂よりなることが好ましい。
さらにまた、本発明のケーブル接続構造においては、周囲環境の物理量を測定するセンサーが前記絶縁性充填材中に埋設された構成とされることが好ましい。
さらにまた、本発明のケーブル接続構造においては、前記外装ケーブルの各々は、複数の被覆電線または複数の光ファイバーを備えており、各々の被覆電線の接続部または各々の光ファイバーの接続部が長さ方向における互いに異なる位置に形成されていることが好ましい。
本発明のケーブル接続方法は、被覆電線または光ファイバーが金属管よりなる外装管内に挿入されてなる外装ケーブル同士の接続方法であって、一方の外装ケーブルに対して高圧管継手を当該一方の外装ケーブルにおける外装管が遊嵌状態で挿通するよう配置し、当該一方の外装ケーブルおよび他方の外装ケーブルにおける被覆電線または光ファイバーの端部同士を電気的にあるいは光学的に接続した後、被覆電線または光ファイバーの接続部を高圧管継手の内部に位置させた状態で、当該一方の外装ケーブルにおける外装管の端部を前記高圧管継手に対してメタルシールされた状態に接続固定し、前記接続部が位置する空間内に流動性を有する絶縁性充填材形成材料を注入した後、他方の外装ケーブルにおける外装管の端部を当該高圧管継手に対してメタルシールされた状態に接続固定することを特徴とする。
また、本発明のケーブル接続方法は、被覆電線または光ファイバーが金属管よりなる外装管内に挿入されてなる外装ケーブル同士の接続方法であって、二の外装ケーブルの各々に対して高圧管継手を前記外装ケーブルにおける外装管が遊嵌状態で挿通するよう配置すると共に、一方の外装ケーブルに対して連結用金属スリーブを当該一方の外装ケーブルにおける外装管が内部に挿通するよう配置し、前記一方の外装ケーブルおよび前記他方の外装ケーブルにおける被覆電線または光ファイバーの端部同士を電気的にあるいは光学的に接続した後、被覆電線または光ファイバーの接続部を前記連結用金属スリーブの内部に位置させた状態で、前記一方の外装ケーブルにおける外装管の端部および当該連結用金属スリーブの一端部を当該一方の外装ケーブルに取り付けた一方の高圧管継手に対してメタルシールされた状態に接続固定し、前記接続部が位置する空間内に当該連結用金属スリーブの他端側開口を介して流動性を有する絶縁性充填材形成材料を注入した後、当該連結用金属スリーブの他端部および前記他方の外装ケーブルにおける外装管の端部を当該他方の外装ケーブルに取り付けた他方の高圧管継手に対してメタルシールされた状態に接続固定することを特徴とする。
本発明のケーブル接続方法においては、前記一方の外装ケーブルおよび前記他方の外装ケーブルにおける被覆電線または光ファイバーの端部同士を電気的にあるいは光学的に接続した後、周囲環境の物理量を測定するセンサーを被覆電線または光ファイバーに接続し、被覆電線の接続部または光ファイバーの接続部が位置する空間内に前記センサーを位置させた状態で、絶縁性充填材形成材料を当該空間内に注入することが好ましい。
さらにまた、本発明のケーブル接続方法においては、前記一方の外装ケーブルおよび前記他方の外装ケーブルの各々は、複数の被覆電線または複数の光ファイバーを備えたものであって、当該一方の外装ケーブルにおける各々の被覆電線または各々の光ファイバーと、当該他方の外装ケーブルにおける各々の被覆電線または各々の光ファイバーとを、長さ方向における互いに異なる位置に接続部が形成されるよう、電気的にあるいは光学的に接続することが好ましい。
本発明のケーブル接続構造およびケーブル接続方法によれば、外装ケーブルにおける外装管または連結用金属スリーブが高圧管継手に対してメタルシールされた状態に接続(連結)されることにより、高い気密性および高い水密性が確保され、ケーブル接続部に実用上十分な強度(例えば引張強度)を得ることができる。
しかも、被覆電線または光ファイバーが電気的にまたは光学的に接続された接続部が位置される空間に絶縁性充填材が充填され、ケーブル接続部において空洞を有さない構造とされる。これにより、外圧に対する十分に高い耐用性を得ることができる。従って、例えば連結用金属スリーブが圧潰(変形)することなどによってケーブル接続部に気体または液体が侵入することを確実に回避することができる。
このように、本発明のケーブル接続構造およびケーブル接続方法によれば、外装ケーブルをケーブル接続部に高い信頼性が得られる状態で容易に接続することができるため、上述したように溶接によるケーブル接続方法において用いられる耐圧試験用の治具は不要となる。従って、ケーブル接続部の長さ方向寸法および径方向寸法が大きくなることを回避することができると共に、ケーブル接続部の構造が複雑化することを回避することができる。
さらにまた、高圧管継手が用いられることにより、連結用金属スリーブが用いられるケーブル接続構造においては、連結用金属スリーブの外径寸法についての選択の自由度が高くなる。このため、適宜のセンサーを連結用金属スリーブ内の絶縁性充填材中に埋設させることによって、ケーブル接続部を長大化させることなくセンサー部が一体化された構造とすることができる。
高圧管継手として、くい込み継手が用いられることにより、高い接続作業性が得られるので、例えば、事前にケーブル長さ(ケーブル接続位置)やセンサーの設置位置などを決定することができないような状況、すなわち現場の状況に応じて決定されるような場合などにおいて特に有用である。
さらにまた、絶縁性充填材が硬化樹脂よりなることにより、流動性を有する樹脂材料を被覆電線の接続部または光ファイバーの接続部が位置される空間に充填して当該樹脂材料を硬化させればよいので、接続作業性を向上させることができる。
本発明の第一の実施形態に係るケーブル接続構造の構成を概略的に示す断面図である。 外装ケーブルの一構成例を示す断面図である。 外装ケーブルにおける外装管と高圧管継手との接続部の構成を示す断面図である。 本発明のケーブル接続方法の一例を概略的に示す観念図である。 本発明の第二の実施形態に係るケーブル接続構造の構成を概略的に示す断面図である。 本発明のケーブル接続方法の他の例を概略的に示す観念図である。 被覆電線が鋼管の内部に挿入されてなる外装ケーブルの接続方法の一例を概略的に示す観念図である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明のケーブル接続構造は、被覆電線または光ファイバーが金属管よりなる外装管内に挿入されてなる例えば送電用または通信用の外装ケーブル同士の接続構造であって、例えば、引張力、圧力、ケーブルの衝突等による外力が作用されると想定される環境下、例えば水中やダウンホール(掘削孔)内などの極端な温度や圧力に曝される環境下に敷設される外装ケーブルの接続構造として好適なものである。なお、外装ケーブルは、水中に敷設されるケーブルまたはダウンホール用のケーブルに限定されるものではない。
本発明のケーブル接続構造においては、二の外装ケーブルの各々における金属管よりなる外装管の端部から露出された被覆電線または光ファイバーの端部同士が電気的にあるいは光学的に接続された接続部が高圧管継手内に位置された状態で、各々の外装ケーブルにおける外装管の端部が高圧管継手によってメタルシールされた状態に接続される。
もしくは、本発明のケーブル接続構造においては、二の外装ケーブルの各々における金属管よりなる外装管の端部から露出された被覆電線または光ファイバーの端部同士が電気的にあるいは光学的に接続された接続部の周囲を覆うよう連結用金属スリーブが設けられ、連結用金属スリーブの両端部と各々の外装ケーブルの外装管の端部とが高圧管継手によってメタルシールされた状態に接続される。
連結用金属スリーブとしては、特に限定されるものではなく、例えばステンレス鋼管などを用いることができる。
また、連結用金属スリーブは、外装ケーブルにおける外装管と同一の外径寸法を有するものであっても、互いに異なる外径寸法を有するものであってもいずれであってもよいが、後述するように、例えばセンサーが連結用金属スリーブ内に埋設されることなどを考慮して、目的に応じた外径寸法を有するものを用いることができる。
本発明のケーブル接続構造において用いられる高圧管継手は、各々の外装ケーブルにおける外装管の端部がそれぞれメタルシールされた状態に接続される構造、もしくは、各々の外装ケーブルにおける外装管の端部と連結用金属スリーブの両端部とがそれぞれメタルシールされた状態に接続される構造のものであれば、接合方式は特に限定されないが、例えばくい込み継手が用いられることが好ましい。
くい込み継手が用いられることにより、高い水密性および高い気密性の得られるケーブル接続部を確実に形成することができ、しかも、ケーブル接続部の長大化および接続構造の複雑化を回避することができる。また、外装ケーブルの接続作業を極めて容易にかつ確実に行うことができる。
高圧管継手は、互いに異なる外径寸法を有する管を接続するものであっても、互いに同一の外径寸法を有する管を接続するものであってもよい。また、高圧管継手の形状(構造)は、ストレート型、分岐を目的としたティー型およびクロス型、あるいは、エルボ型のいずれであってもよい。
そして、本発明のケーブル接続構造においては、被覆電線または光ファイバーの端部同士が電気的にあるいは光学的に接続された接続部が位置された空間、具体的には、高圧管継手の内部、あるいは、連結用金属スリーブが用いられる場合には、高圧管継手および連結用金属スリーブの内部に、絶縁性充填材が充填された構造とされる。
絶縁性充填材は、例えば流動性を有する絶縁性充填材形成材料の硬化物により構成されており、例えば、流動性を有する樹脂材料を硬化して得られる硬化樹脂よりなることが好ましい。
樹脂材料としては、例えば二液混合型エポキシ樹脂などを好適に用いることができる。
また、外装ケーブルが例えば高温環境下に敷設される場合には、高い耐熱性を有する樹脂材料が用いられることが好ましい。
さらにまた、後述するように、絶縁性充填材中にセンサーが埋設される場合には、センサーの計測に影響を与えることのない樹脂材料が用いられることが好ましい。例えばサーミスタなどの温度センサーが埋設される場合には、例えば熱伝導性の高い樹脂材料が用いられることが好ましい。
さらにまた、本発明のケーブル接続構造においては、周囲環境の物理量を測定するセンサーが絶縁性充填材中に埋設されてセンサー部が一体に設けられた構造とすることができる。
センサーとしては、例えばサーミスタなどの温度センサーなどを例示することができる。
また、外装ケーブルが例えば掘削孔内で用いられる場合などにおいては、掘削孔内の歪み、圧力を測定して地殻変動を観測する地震計や振動センサーなどであってもよい。
以下、本発明のケーブル接続構造の具体例について説明する。
<第一の実施形態>
本発明の第一の実施形態に係るケーブル接続構造は、二の外装ケーブルの各々における金属管よりなる外装管の端部から露出された被覆電線または光ファイバーの端部同士が電気的にあるいは光学的に接続された接続部の周囲を覆うよう連結用金属スリーブが設けられ、連結用金属スリーブの両端部と各々の外装ケーブルの外装管の端部とが高圧管継手によってメタルシールされた状態に接続固定されてなる。
図1は、本発明の第一の実施形態に係るケーブル接続構造の構成を概略的に示す断面図である。
この例のケーブル接続構造においては、外装ケーブル10a,10bとして、例えば図2に示すように、ケーブルコア11と、ケーブルコア11の外周を被覆する例えばステンレス鋼管よりなる外装管15と、外装管15の外周を被覆する例えばプラスチックまたはエラストマーよりなる外皮16とにより構成されたものが用いられている。なお、外装管15は、ステンレス鋼管に限定されるものではなく、例えばアルミニウム製の金属管などであってもよい。
ケーブルコア11は、導体13aの外周が絶縁体13bによって被覆されてなる複数の被覆電線12と、複数の被覆電線12の外周を覆う例えばPFAなどのフッ素樹脂よりなる内部被覆管14とにより構成されている。図示した例のケーブルコア11は、7本の被覆電線12を備えた構成とされているが、被覆電線12の数は、特に限定されず、例えば1本であってもよい。外皮16は、軸方向からみた断面視にて例えば方形状に形成されている。
このケーブル接続構造においては、二の外装ケーブル10a,10bの各々における外装管15,15の端部から露出された被覆電線12,12(具体的には導体13a)の端部同士が電気的に接続された電線接続部18の周囲を覆うよう例えばステンレス鋼管よりなる連結用金属スリーブ30が設けられ、連結用金属スリーブ30の両端部と、各々の外装ケーブル10a,10bにおける外装管15,15の端部とが、高圧管継手20a,20bによってメタルシールされた状態に接続される。さらに、電線接続部18が位置された空間、すなわち連結用金属スリーブ30の内部空間およびこれに連続する各々の高圧管継手20a,20bにおける継手本体21の内部空間に、絶縁性充填材31が充填される。
一方の外装ケーブル10aにおける各々の被覆電線12の端部と、それぞれ対応する他方の外装ケーブル10bにおける各々の被覆電線12の端部との電線接続部18の各々は、連結用金属スリーブ30の軸方向の互いに異なる位置(軸方向に互いにずれた位置)に形成されていることが好ましい。このような構成とされていることにより、ケーブル接続部の径方向寸法が大きくなることを確実に回避することができる。なお、電線接続部18の各々は、連結用金属スリーブ30の軸方向における互いに同一の位置に形成されていてもよい。
高圧管継手20a,20bとしては、例えばダブルフェルールタイプのくい込み継手が用いられている。なお、フェルールは一であってもよい。
くい込み継手の構成について具体的に説明すると、この例のくい込み継手は、外装ケーブル10a,10bにおける外装管15,15の端部および連結用金属スリーブ30の端部が接続される継手本体21と、継手本体21の両端部に形成された円筒状の管接続部22a,22bの各々に外嵌螺合される一対のナット24a,24bと、外装管15,15または連結用金属スリーブ30に外嵌されて継手本体21とナット24a(24b)との間に介装された第一のフェルール25および第二のフェルール28とを備えている。
このくい込み継手における第一のフェルール25は、図3にも示すように、例えば軸方向に沿った断面において先端に向かって肉厚が小さくなる楔状の端面を有する筒状のものであって、ナット24a(24b)が継手本体21に螺合されたときに、継手本体21の管接続部22a(22b)におけるテーパ面23に圧接されるテーパ状の外周面26aを有する。また、第一のフェルール25の後端部の内周面は、後端側に向かうに従って外装管15または連結用金属スリーブ30の外周面から離間するよう傾斜するテーパ面26bとされている。
第二のフェルール28は、ナット24a(24b)が継手本体21に螺合されたときに、第一のフェルール25における後端部のテーパ面26bに接する先端側テーパ面29aを有する略筒状のものである。
このくい込み継手においては、図3に示すように、継手本体21に対してナット24aが締め付けられることにより、第一のフェルール25の先端部が外装管15の外周面に食い込んだ状態とされる。これにより外装管15の外周面と第一のフェルール25の先端部の内周面とが圧接されてメタルシールによるシール構造が形成されると共に第一のフェルール25の外周面26aと継手本体21の一方の管接続部22aにおけるテーパ面23とが圧接されてメタルシールによるシール構造が形成される。また、第二のフェルール28の先端部が外装管15の外周面に食い込んだ状態とされ、外装管15の外周面と第二のフェルール28の先端部の内周面とが圧接されてメタルシールによるシール構造が形成される。
連結用金属スリーブ30の接続についても同様であって、継手本体21に対してナット24bが締め付けられることにより、連結用金属スリーブ30の外周面と第一のフェルール25の内周面とが圧接されてメタルシールによるシール構造が形成されると共に第一のフェルール25の外周面26aと継手本体21の他方の管接続部22bにおけるテーパ面23とが圧接されてメタルシールによるシール構造が形成される。さらに、連結用金属スリーブ30の外周面と第二のフェルール28の先端部の内周面とが圧接されてメタルシールによるシール構造が形成される。
上述したように、このケーブル接続構造においては、電線接続部18が位置される空間、すなわち連結用金属スリーブ30の内部空間および当該連結用金属スリーブ30の内部空間に連続する高圧管継手20a,20bにおける継手本体21の内部空間に、例えば流動性を有する樹脂材料を硬化して得られる硬化樹脂よりなる絶縁性充填材31が充填されている。このような構成とされていることにより、連結用金属スリーブ30の外部と内部との圧力差の影響(外圧の影響)による連結用金属スリーブ30(ケーブル接続部)の圧潰(変形)が生ずることを回避することができ、連結用金属スリーブ30内への気体および液体の侵入を確実に防止することができる。従って、溶接によるケーブル接続方法において用いられる耐圧試験用の治具が不要となり、ケーブル接続部の構造を単純化することができる。
さらにまた、このケーブル接続構造においては、周囲環境の物理量を測定するセンサー36が絶縁性充填材31中に埋設されてセンサー部35がケーブル接続部に一体に設けられた構造とされている。このような構成とされていることにより、ケーブル接続部の長大化および必要部品点数の増加によるケーブル接続構造の複雑化を回避することができる。
一のケーブル接続部において埋設されるセンサー36の数は、一に限られず、複数であってもよい。また、互いに異なる物理量を測定する複数種のセンサーが埋設された構造とされていてもよい。
以下、上記のケーブル接続構造を得るための本発明のケーブル接続方法について説明する。
先ず、図4(a)に示すように、互いに接続される二の外装ケーブル10a,10bの各々に対して高圧管継手20a,20bを配置(セット)すると共に、一方の外装ケーブル10aに対して連結用金属スリーブ30を配置(セット)する。
具体的には、高圧管継手20a,20bを各々の外装ケーブル10a,10bにおける外装管15,15が内部に遊嵌状態で挿通するように設ける。各々の外装ケーブル10a,10bにおける外装管15,15の端部は、高圧管継手20a,20bの端部より外方に突出する状態とする。また、連結用金属スリーブ30を、一方の外装ケーブル10aにおける外装管15が内部に挿通するように設ける。ここに、各々の外装ケーブル10a,10bの端部は、予め、外装管15が所定長さ露出された部位、被覆電線12が所定長さ露出された部位および導体が所定長さ露出された部位が形成された状態となるよう処理しておく。
次いで、図4(b)に示すように、二の外装ケーブル10a,10bの各々の被覆電線12,12(導体)の端部同士を電気的に接続して電線接続部18を形成する。また、適宜のセンサー36を必要に応じて被覆電線12に電気的に接続する。
次いで、図4(c)に示すように、連結用金属スリーブ30をスライドさせて電線接続部18の周囲を覆うように位置させるとともに、一方の高圧管継手20aをスライドさせて連結用金属スリーブ30の一端部および一方の外装ケーブル10aにおける外装管15の端部を継手本体21に対する所定位置に位置させた状態において、連結用金属スリーブ30の一端部および一方の外装ケーブル10aにおける外装管15の端部を継手本体21に対してメタルシールされた状態に接続する。
すなわち、一方の高圧管継手20aにおける一方のナット24aを適宜の締結工具を用いて継手本体21に対して締め付けることにより、第二のフェルール28を一方のナット24aによって軸方向に押圧して第二のフェルール28を軸方向に移動させ、これにより、第一のフェルール25を第二のフェルール28によって軸方向に押圧して、第一のフェルール25のテーパ状の外周面26aを継手本体21の一方の管接続部22aにおけるテーパ面23に対接させる。
この状態で、一方のナット24aを継手本体21に対してさらに締め付けることにより、継手本体21におけるテーパ面23と第一のフェルール25の外周面26aとの接触面におけるカム作用によって第一のフェルール25を径方向に圧縮させ、第一のフェルール25の先端部を外装管15の外周面に食い込ませる。また、第一のフェルール25の後端側のテーパ面26bと第二のフェルール28の先端側テーパ面29aとの接触面におけるカム作用によって第二のフェルール28を径方向に圧縮させ、第二のフェルール28の先端部を外装管15の外周面に食い込ませる。これにより、第一のフェルール25の先端部における内周面および外周面がそれぞれ外装管15の外周面および継手本体21のテーパ面23に圧接したメタルシールによるシール構造が形成された状態で、一方の外装ケーブル10aを継手本体21に接続固定することができる(図3参照。)。
一方、連結用金属スリーブ30の一端部を継手本体21に接続固定する場合も同様に、一方の高圧管継手20aにおける他方のナット24bを継手本体21に対して締め付けることにより、連結用金属スリーブ30の一端部を継手本体21に対してメタルシールされた状態に接続固定する。
次いで、連結用金属スリーブ30の他端側の開口を上方に向けた状態において、流動性を有する樹脂材料31aを例えば注射器などによって連結用金属スリーブ30の内部および一方の高圧管継手20aにおける継手本体21の内部に注入して充填する。
次いで、図4(d)に示すように、他方の高圧管継手20bをスライドさせて連結用金属スリーブ30の他端部および他方の外装ケーブル10bにおける外装管15の端部を継手本体21に対する所定位置に位置させた状態において、他方の高圧管継手20bにおける他方のナット24bを継手本体21に対して締め付けることにより、連結用金属スリーブ30の他端部を継手本体21に対してメタルシールされた状態に接続固定する。
その後、他方の高圧管継手20bにおける一方のナット24aを一旦継手本体21より取り外し、他方の高圧管継手20bの一方の管接続部22aの開口が上方を向く姿勢とした状態において、流動性を有する樹脂材料31aを、継手本体21における一方の管接続部22aの内周面と他方の外装ケーブル10bにおける外装管15の外周面との間の間隙を介して、さらに注入して継手本体21の内部に充填する。
次いで、一方のナット24aを再び継手本体21に螺合装着し、一方のナット24aを継手本体21に対して締め付けることにより、他方の外装ケーブル10bにおける外装管15の端部を継手本体21に対してメタルシールされた状態に接続固定する。
その後、樹脂材料31aを硬化させることにより、絶縁性充填材31を電線接続部18が位置する空間に充填された状態で形成し、以って、二の外装ケーブル10a,10bが図1に示すケーブル接続構造によって接続される。
而して、上記のケーブル接続構造およびケーブル接続方法によれば、外装ケーブル10a(10b)における外装管15および連結用金属スリーブ30が高圧管継手20a(20b)に対してメタルシールされた状態に接続固定されることにより、高い気密性および高い水密性が確保され、ケーブル接続部に実用上十分な強度(例えば引張強度)を得ることができる。
しかも、高圧管継手20a(20b)は、通常の用途において、内圧がかかることは多いが、外圧がかかることはまずないため、内圧に対する耐用性は考慮されているが、外圧に対しての耐用性は考慮されていないものであるところ、電線接続部18が位置される空間、すなわち連結用金属スリーブ30の内部空間および各々の高圧管継手20a,20bの内部空間に絶縁性充填材31が充填されてケーブル接続部において空洞を有さない構造とされていることにより、外圧に対する十分に高い耐用性を得ることができる。従って、例えば連結用金属スリーブ30が圧潰(変形)することなどによって連結用金属スリーブ30内に気体または液体が侵入することを確実に回避することができる。
このように、本発明のケーブル接続構造およびケーブル接続方法によれば、外装ケーブル10a,10bを接続部に高い信頼性が得られる状態で容易に接続することのできるため、上述したように溶接によるケーブル接続方法において用いられる耐圧試験用の治具は不要となる。従って、ケーブル接続部の長さ方向寸法および径方向寸法が大きくなることを回避することができると共に、ケーブル接続部の構造が複雑化することを回避することができる。
さらにまた、高圧管継手20a,20bが用いられることにより、連結用金属スリーブ30の外径寸法についての選択の自由度が高くなる。このため、適宜のセンサー36を連結用金属スリーブ30内の絶縁性充填材31中に埋設させることによって、ケーブル接続部を長大化させることなくセンサー部35が一体化された構造とすることができ、例えばダウンホール用の外装ケーブルを接続する場合に好適である。すなわち、ケーブル接続部の長大化および構造の複雑化は、ケーブル敷設作業を困難なものとし、特に、例えば海底掘削孔などの孔径が通常狭く限られている場所では、このような問題がより顕著になる。然るに、上記のケーブル接続構造においては、ケーブル接続部の短小化および簡素化が図られていることにより、ケーブル敷設作業において高いハンドリング性が得られるため、ケーブル敷設作業を容易に行うことができると共に、ケーブル敷設作業に要する時間の短縮化を図ることができる。
高圧管継手20a,20bとして、くい込み継手が用いられることにより、高い接続作業性が得られるので、例えば、事前にケーブル長さ(ケーブル接続位置)やセンサー部35の設置位置などを決定することができないような状況、すなわち現場の状況に応じて決定されるような場合などにおいて特に有用である。
さらにまた、絶縁性充填材31が硬化樹脂よりなることにより、流動性を有する樹脂材料を電線接続部18が位置される空間に充填して当該樹脂材料を硬化させればよいので、接続作業性を向上させることができる。
<第二の実施形態>
本発明の第二の実施形態に係るケーブル接続構造は、二の外装ケーブルの各々における外装管の端部から露出された被覆電線または光ファイバーの端部同士が電気的にあるいは光学的に接続された接続部が高圧管継手内に位置された状態で、各々の外装ケーブルにおける外装管の端部が高圧管継手によってメタルシールされた状態に接続固定されてなる。
図5は、本発明の第二の実施形態に係るケーブル接続構造の構成を概略的に示す断面図であって、(a)は、外装管の外径寸法が互いに同一の大きさの外装ケーブル同士の接続構造を示し、(b)は、外装管の外径寸法が互いに異なる大きさの外装ケーブル同士の接続構造を示す。なお、図5においては、図1に示す第一のケーブル接続構造と同一の構成部材については便宜上同一の符号が付してあり、説明を省略することとする。
この例のケーブル接続構造においては、二の外装ケーブル10a,10bの各々における外装管15,15の端部から露出された被覆電線12,12(具体的には導体)の端部同士が電気的に接続された電線接続部18が高圧管継手20内に位置された状態で、各々の外装ケーブル10a,10bにおける外装管15,15の端部が高圧管継手20に対してメタルシールされた状態に接続される。さらに、電線接続部18が位置される空間、すなわち高圧管継手20における継手本体21の内部空間に、絶縁性充填材31が充填される。
高圧管継手20は、図1に示す高圧管継手20a,20bと基本構成は同一のものであって、接続される外装ケーブル10a,10bにおける外装管15,15の外径寸法に応じた内径寸法を有する管接続部22a,22bを備えたものが用いられる。図示した例においては、各々の電線接続部18は、長さ方向における互いに同一の位置に形成された構成とされているが、長さ方向における互いに異なる位置に形成されていてもよい。
このようなケーブル接続構造を得るためのケーブル接続方法について、図5(a)に示すケーブル接続構造を例に挙げて説明すると、先ず、図6(a)に示すように、一方の外装ケーブル10aに対して高圧管継手20を配置(セット)する。
具体的には、高圧管継手20を、一方の外装ケーブル10aにおける外装管15が内部に遊嵌状態で挿通するように設ける。一方の外装ケーブル10aにおける外装管15の端部は、高圧管継手20の端部より外方に突出する状態とする。ここに、各々の外装ケーブル10a,10bの端部は、予め、外装管15が所定長さ露出された部位、被覆電線12が所定長さ露出された部位および導体が所定長さ露出された部位が形成された状態となるよう処理しておく。
次いで、図6(b)に示すように、二の外装ケーブル10a,10bの各々の被覆電線12,12(具体的には導体)の端部同士を電気的に接続して電接続部18を形成する。なお、適宜のセンサーを必要に応じて被覆電線12に電気的に接続してもよい。
次いで、図6(c)に示すように、高圧管継手20をスライドさせて各々の外装ケーブル10a,10bにおける外装管15,15の端部を継手本体21に対する所定位置に位置させると共に、各々の電線接続部18を継手本体21の内部に位置させる。この状態において、例えば一方のナット24aを継手本体21に対して締め付けることにより、一方の外装ケーブル10aにおける外装管15の端部を継手本体21に対してメタルシールされた状態に接続固定する。このとき、継手本体21の内部に位置される被覆電線12,12は弛緩した状態(図6(b)に示すような状態)とされている。
次いで、他方の外装ケーブル10bを高圧管継手20に対して外方に引き出すことで、継手本体21の内部に位置される被覆電線12,12を緊張した状態とし、さらに、高圧管継手20における他方のナット24bを一旦継手本体21より取り外す。そして、継手本体21の他方の管接続部22bの開口を上方に向けた状態において、流動性を有する樹脂材料31aを、継手本体21における他方の管接続部22bの内周面と他方の外装ケーブル10bにおける外装管15の外周面との間の間隙を介して、継手本体21の内部に所定量注入する。
次いで、図6(d)に示すように、他方の外装ケーブル10bを、再度、外装管15の端部が継手本体21に対して所定位置に位置されるよう、高圧管継手20における他方の管接続部22bに挿入し、他方のナット24bを再び継手本体21に螺合装着する。そして、他方のナット24bを継手本体21に対して締め付けることにより、他方の外装ケーブル10bにおける外装管15の端部を継手本体21に対してメタルシールされた状態に接続固定する。
その後、樹脂材料31aを硬化させて絶縁性充填材31を電線接続部18が位置する空間に充填された状態で形成し、以って、二の外装ケーブル10a,10bが図5(a)に示すケーブル接続構造によって接続される。
図5(b)に示すケーブル接続構造を得るための接続方法においては、外装管15の外径寸法が小さい他方の外装ケーブル10bに対して高圧管継手20を配置(セット)し、上記と同様の方法により、二の外装ケーブル10a,10bを接続する。
而して、上記の第二の実施形態に係るケーブル接続構造およびケーブル接続方法によっても、第一の実施形態に係るケーブル接続構造およびケーブル接続方法と同様の効果を得ることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
例えば、外装ケーブルは、光通信用のファイバーケーブルが金属管内に挿入された構造のものであってもよい。
また、高圧管継手は、外装ケーブルにおける金属管および連結用金属スリーブがメタルシールされた状態に接続されるものであれば、くい込み継手に限定されない。
以下、本発明の実施例を具体的に説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[試験体の作製]
外装ケーブルを図1に示す構成に従って接続することで、互いに同一の構成を有する9つの試験体を作製し、(1)扱き試験、(2)引張試験および(3)耐圧試験をそれぞれ3体の試験体について実施した。
<試験体の仕様>
外装ケーブル:7芯の「Flatpack」(GCDT社製)、外装管の材質;ステンレス鋼、外装管の外径;6.35mm(1/4インチ)
連結用金属スリーブ:ステンレス鋼製パイプ、外径;9.53mm(3/8インチ)、長さ;60mm
高圧管継手:ユニオン継手「SS-600-6-4BT」(Swagelok社製)
絶縁性充填材:エポキシ樹脂
センサー:2個のサーミスタ
[特性評価]
(1)扱き試験
試験体の一端を昇降装置に固定するとともに他端を天井クレーンに設けられたシーブに通して配置し、試験体の他端にウェイトを乗せるパレットを吊るした。シーブの外径は約800mmである。
そして、試験体のセンサー部をシーブに押し付けながら通過させる扱き動作を、試験体に負荷する荷重及び扱き回数(繰り返し数)を適宜変更しながら実施した。なお、試験体に対する負荷(荷重)の調整は、パレットに載せるウェイトの重量を変更することで行い、本実施例では、天井クレーンの定格荷重による制限のため、最大荷重は200kgとした。
3つの試験体の各々について、扱き試験中に各サーミスタ及び芯線(電線)の電圧値をモニター計測し信号出力を確認したところ、いずれの試験体についても、試験制約上限の190~200kgの高荷重の負荷がかかった場合、および、合計の扱き回数が100回を超えた場合であっても、信号出力に大きな変化が見られなかった。
(2)引張試験
引張試験は、万能材料試験機「AG20kND」((株)島津製作所製)を用い、他の3つの試験体について、クロスヘッド速度を0.5mm/min、2mm/min、1mm/minとして行った。
扱き試験で用いた試験体とは別個の3つの試験体の各々について、引張試験中に各サーミスタ及び芯線(電線)の電圧値をモニター計測し信号出力を確認したところ、4~5kNの荷重(試験力)がかかった時点であっても、信号出力に大きな変化は見られなかった。
試験体にかかる荷重が5kNを超えると、7芯のうちのいずれかの芯線が破断し、また、試験体にかかる荷重が約10kNとなると、外装ケーブルのステンレス鋼管(外装管)が破断した。
(3)耐圧試験
耐圧試験を行うにあたって、まず、上記扱き試験および上記引張試験で用いた試験体とは別個の3つの試験体の各々に対し、上記扱き試験で用いた試験装置において100kgの荷重で5回の扱き動作を行うことによる負荷、および、上記引張試験で用いた試験装置においてクロスヘッド速度を1mm/minとして1.5kNの引張荷重を作用させることによる負荷をかけた。ここに、扱き荷重および扱き回数は、上記扱き試験の結果に基づいて設定された定格値を示すものであり、また、引張荷重は、上記引張試験の結果に基づいて設定された定格値を示すものである。
次いで、負荷がかけられた試験体の各々について、高圧実験水槽で、昇降圧速度6.8MPa/minで昇圧し、68.0MPaの加圧状態で40分間の間保持する耐圧試験を行った。耐圧試験中に各サーミスタ及び芯線(電線)の電圧値をモニター計測し信号出力を確認したところ、いずれの試験体についても、信号出力に大きな変化が見られなかった。
以上の結果より、本発明に係るケーブル接続構造によれば、水密性および気密性が確保されるとともに実用上十分な強度が得られ、外圧に対する高い耐用性を有することが確認された。
本発明によれば、被覆電線または光ファイバーが外装管内に挿入されてなる外装ケーブルを、水密性または気密性を確保しつつ、さらに引張強度等を大幅に損なうことなく、接続することができるので、引張力や圧力あるいはケーブルの衝突による外力がケーブルに作用すると想定される環境下、具体的には例えば水中(特に、水深6000m以上の海底)や、掘削孔(海底掘削孔)内などに敷設される場合に、特に有用なものとなることが期待される。また、長さが例えば1000mを超える長距離ケーブルであって、ケーブルの途中にセンサー部が設けられて使用される場合などに、特に有用なものとなることが期待される。
10a 一方の外装ケーブル
10b 他方の外装ケーブル
11 ケーブルコア
12 被覆電線
13a 導体
13b 絶縁体
14 内部被覆管
15 外装管
16 外皮
18 電線接続部
20 高圧管継手
20a 一方の高圧管継手
20b 他方の高圧管継手
21 継手本体
22a 管接続部
22b 管接続部
23 テーパ面
24a ナット
24b ナット
25 第一のフェルール
26a 外周面
26b テーパ面
28 第二のフェルール
29a 先端側テーパ面
30 連結用金属スリーブ
31 絶縁性充填材
31a 樹脂材料
35 センサー部
36 センサー
40a 一方の外装ケーブル
40b 他方の外装ケーブル
41 被覆電線
41a 電線接続部
42 外装管
43a シール部材
43b シール部材
45 圧力容器
46 容器本体
46a 流体流通口
47a 一方のキャップ部材
47b 他方のキャップ部材
48 連結用スリーブ部材
50 ケーブル接続部

Claims (10)

  1. 被覆電線または光ファイバーが金属管よりなる外装管内に挿入されてなる外装ケーブル同士の接続構造であって、
    外装ケーブルの外装管の端部から露出された被覆電線または光ファイバーの端部同士が電気的にあるいは光学的に接続された接続部が高圧管継手内に位置された状態で、各々の外装ケーブルにおける外装管の端部が当該高圧管継手によってメタルシールされた状態に接続されており、前記接続部が位置された空間に絶縁性充填材が充填されてなることを特徴とするケーブル接続構造。
  2. 被覆電線または光ファイバーが金属管よりなる外装管内に挿入されてなる外装ケーブル同士の接続構造であって、
    外装ケーブルの外装管の端部から露出された被覆電線または光ファイバーの端部同士が電気的にあるいは光学的に接続された接続部の周囲を覆うよう連結用金属スリーブが設けられ、各々の外装ケーブルにおける外装管の端部が連結用金属スリーブの両端部の各々に高圧管継手によってメタルシールされた状態に接続されており、
    前記接続部が位置された空間および当該空間に連続する前記高圧管継手の内部に絶縁性充填材が充填されてなることを特徴とするケーブル接続構造。
  3. 前記高圧管継手として、継手本体と、当該継手本体に螺合されるナットと、当該継手本体と当該ナットとの間に介装されたフェルールとを備えてなるくい込み継手が用いられることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のケーブル接続構造。
  4. 前記絶縁性充填材が硬化樹脂よりなることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のケーブル接続構造。
  5. 周囲環境の物理量を測定するセンサーが前記絶縁性充填材中に埋設されてなることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のケーブル接続構造。
  6. 前記外装ケーブルの各々は、複数の被覆電線または複数の光ファイバーを備えており、
    各々の被覆電線の接続部または各々の光ファイバーの接続部が長さ方向における互いに異なる位置に形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のケーブル接続構造。
  7. 被覆電線または光ファイバーが金属管よりなる外装管内に挿入されてなる外装ケーブル同士の接続方法であって、
    一方の外装ケーブルに対して高圧管継手を当該一方の外装ケーブルにおける外装管が遊嵌状態で挿通するよう配置し、
    当該一方の外装ケーブルおよび他方の外装ケーブルにおける被覆電線または光ファイバーの端部同士を電気的にあるいは光学的に接続した後、被覆電線または光ファイバーの接続部を高圧管継手の内部に位置させた状態で、当該一方の外装ケーブルにおける外装管の端部を前記高圧管継手に対してメタルシールされた状態に接続固定し、
    前記接続部が位置する空間内に流動性を有する絶縁性充填材形成材料を注入した後、他方の外装ケーブルにおける外装管の端部を当該高圧管継手に対してメタルシールされた状態に接続固定することを特徴とするケーブル接続方法。
  8. 被覆電線または光ファイバーが金属管よりなる外装管内に挿入されてなる外装ケーブル同士の接続方法であって、
    二の外装ケーブルの各々に対して高圧管継手を前記外装ケーブルにおける外装管が遊嵌状態で挿通するよう配置すると共に、一方の外装ケーブルに対して連結用金属スリーブを当該一方の外装ケーブルにおける外装管が内部に挿通するよう配置し、
    前記一方の外装ケーブルおよび前記他方の外装ケーブルにおける被覆電線または光ファイバーの端部同士を電気的にあるいは光学的に接続した後、被覆電線または光ファイバーの接続部を前記連結用金属スリーブの内部に位置させた状態で、前記一方の外装ケーブルにおける外装管の端部および当該連結用金属スリーブの一端部を当該一方の外装ケーブルに配置した一方の高圧管継手によってメタルシールされた状態に接続固定し、
    前記接続部が位置する空間内に当該連結用金属スリーブの他端側開口を介して流動性を有する絶縁性充填材形成材料を注入した後、当該連結用金属スリーブの他端部および前記他方の外装ケーブルにおける外装管の端部を当該他方の外装ケーブルに配置した他方の高圧管継手によってメタルシールされた状態に接続固定することを特徴とするケーブル接続方法。
  9. 前記一方の外装ケーブルおよび前記他方の外装ケーブルにおける被覆電線または光ファイバーの端部同士を電気的にあるいは光学的に接続した後、周囲環境の物理量を測定するセンサーを被覆電線または光ファイバーに接続し、被覆電線の接続部または光ファイバーの接続部が位置する空間内に前記センサーを位置させた状態で、絶縁性充填材形成材料を当該空間内に注入することを特徴とする請求項7または請求項8に記載のケーブル接続方法。
  10. 前記一方の外装ケーブルおよび前記他方の外装ケーブルの各々は、複数の被覆電線または複数の光ファイバーを備えたものであって、
    当該一方の外装ケーブルにおける各々の被覆電線または各々の光ファイバーと、当該他方の外装ケーブルにおける各々の被覆電線または各々の光ファイバーとを、長さ方向における互いに異なる位置に接続部が形成されるよう、電気的にあるいは光学的に接続することを特徴とする請求項7乃至請求項9のいずれかに記載のケーブル接続方法。
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