JP2022117168A - 熱可塑性エラストマー組成物およびその製造方法ならびに成形体 - Google Patents

熱可塑性エラストマー組成物およびその製造方法ならびに成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】圧縮永久歪に対する耐性および溶融成形時の流動性に優れる熱可塑性エラストマー組成物の提供。【解決手段】本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、ポリウレタン系樹脂およびポリオレフィン系熱可塑性樹脂を含むものであって、前記ポリウレタン系樹脂が、2以上の水酸基および/またはアミノ基を含有するポリマーと2以上のイソシアネート基を含有するポリイソシアネートの反応生成物であり、前記ポリマーの水酸基および/またはアミノ基数および前記ポリイソシアネートのイソシアネート基数の少なくともいずれかが3以上であり、前記ポリウレタン系樹脂の含有量が、前記熱可塑性エラストマー組成物の全量に対して0.1質量%以上60質量%以下であることを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、熱可塑性エラストマー組成物およびその製造方法に関する。また、本発明は、当該熱可塑性エラストマー組成物を用いてなる成形体にも関する。
熱可塑性エラストマー組成物は、その成形加工時に加工温度で溶融し、周知の樹脂成形法で成形することが可能であることから、産業上極めて有用な材料である。従来、自動車部品、家電部品、医療部品、日用品等の様々な用途に、熱可塑性エラストマーが多く利用されている。
近年では、様々な用途に適用できるように、柔軟性と成形性に優れる熱可塑性エラストマー組成物が提案されている。例えば、特許文献1では、(イ)熱可塑性ポリウレタンエラストマー1~98重量%、(ロ)ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック(A)と共役ジエン重合体もしくはビニル芳香族化合物と共役ジエンとのランダム共重合体ブロック(B)とからなる(A)-(B)もしくは(A)-(B)-(A)ブロック共重合体、またはビニル芳香族化合物と共役ジエンとからなりビニル芳香族化合物が漸増するテーパーブロック(C)とからなる(A)-(B)-(C)ブロック共重合体と、(ハ)ポリオレフィン系重合体0~98重量%を含有する熱可塑性エラストマー組成物が提案されている。特許文献2では、(A)ポリウレタンエラストマー:100重量部と、(B)密度が0.86~0.94、分子量分布(Mw/Mn)が1.5~5.0である、3~12個の炭素原子を有する10~40重量%のα-オレフィンコモノマーと、エチレンとの共重合メタロセンポリオレフィン:10~900重量部とを含有する熱可塑性エラストマー組成物が提案されている。特許文献3では、スチレン系ブロック共重合体(A)、ポリプロピレン(B)、およびポリウレタン系熱可塑性エラストマー(C)を含有することを特徴とするスチレン系熱可塑性エラストマー組成物が提案されている。
特開平8-157685号公報 特開2001-234056号公報 特開2009-126965号公報
ここで、熱可塑性エラストマー組成物においては、圧縮永久歪に対する耐性および溶融成形時の流動性はトレードオフの関係にある。特許文献1~3では、ポリウレタンと、ポリオレフィン等の他の樹脂とを混練して熱可塑性エラストマー組成物を得ているが、前記ポリウレタンは二次元構造であり、圧縮永久歪に対する耐性および溶融成形時の流動性の両方をバランス良く向上できていなかった。
したがって、本発明の目的は、圧縮永久歪に対する耐性および溶融成形時の流動性に優れる熱可塑性エラストマー組成物を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定のポリウレタン系樹脂とポリオレフィン系熱可塑性樹脂を含む熱可塑性エラストマー組成物において、特定のポリウレタン系樹脂の含有量を調節することにより、上記課題を解決できることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の一態様によれば、
ポリウレタン系樹脂と、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂とを含む、熱可塑性エラストマー組成物であって、
前記ポリウレタン系樹脂が、2以上の水酸基および/またはアミノ基を含有するポリマーと2以上のイソシアネート基を含有するポリイソシアネートの反応生成物であり、前記ポリマーの水酸基および/またはアミノ基数および前記ポリイソシアネートのイソシアネート基数の少なくともいずれかが3以上であり、
前記ポリウレタン系樹脂の含有量が、前記熱可塑性エラストマー組成物の全量に対して0.1質量%以上60質量%以下である、熱可塑性エラストマー組成物が提供される。
本発明の態様においては、前記ポリウレタン系樹脂が、三次元網目構造を有し、前記ポリオレフィン系熱可塑性樹脂が、前記ポリウレタン系樹脂の三次元網目構造中に浸入されていることが好ましい。
本発明の態様においては、前記熱可塑性エラストマー組成物がスチレン系ブロック共重合体をさらに含むことが好ましい。
本発明の態様においては、前記スチレン系ブロック共重合体が、スチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体、スチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体、スチレン-イソプレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体、スチレン-エチレン-ブチレン-スチレンブロック共重合体、スチレン‐エチレン‐プロピレン-スチレンブロック共重合体、およびスチレン‐エチレン‐エチレン‐プロピレン-スチレンブロック共重合体からなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
本発明の態様においては、前記熱可塑性エラストマー組成物がプロセスオイルをさらに含むことが好ましい。
本発明の態様においては、前記プロセスオイルがパラフィンオイルであることが好ましい。
本発明の態様においては、前記ポリマーが炭化水素系ポリマーであることが好ましい。
本発明の態様においては、前記炭化水素系ポリマーがポリブタジエンおよび/またはその水添物であることが好ましい。
本発明の態様においては、前記ポリオレフィン系熱可塑性樹脂が、ポリエチレンおよび/またはポリプロピレンであることが好ましい。
本発明の他の態様によれば、
上記の熱可塑性エラストマー組成物の製造方法であって、
(i)少なくとも、2以上の水酸基および/またはアミノ基を含有するポリマーとポリオレフィン系熱可塑性樹脂を混合して、混合物を得る工程と、
(ii)得られた混合物に2以上のイソシアネート基を含有するポリイソシアネートをさらに添加して、反応させ、ポリウレタン系樹脂を形成する工程と、
を含み、
前記ポリマーの水酸基および/またはアミノ基数および前記ポリイソシアネートのイソシアネート基数の少なくともいずれかが3以上である、熱可塑性エラストマー組成物の製造方法が提供される。
本発明の他の態様によれば、上記の熱可塑性エラストマー組成物を用いてなる、成形体が提供される。
本発明によれば、圧縮永久歪に対する耐性および溶融成形時の流動性に優れる熱可塑性エラストマー組成物を提供することができる。また、本発明によれば、このような熱可塑性エラストマー組成物の製造方法を提供することができる。さらに、本発明によれば、このような熱可塑性エラストマー組成物を用いてなる成形体を提供することができる。
[熱可塑性エラストマー組成物]
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、特定の樹脂成分を含むものであり、さらに添加剤を含んでもよい。当該熱可塑性エラストマー組成物は、圧縮永久歪に対する耐性および溶融成形時の流動性に優れるため、自動車、機械、電気、および住宅用のゴム部品、特に自動車内装・住宅内装用として好適である。以下、熱可塑性エラストマー組成物に含まれる各成分について詳細に説明する。
[樹脂成分]
熱可塑性エラストマー組成物は、樹脂成分として、少なくとも、ポリウレタン系樹脂およびポリオレフィン系熱可塑性樹脂を含み、スチレン系ブロック共重合体をさらに含んでもよい。以下、各樹脂成分について詳細に説明する。
(ポリウレタン系樹脂)
本発明におけるポリウレタン系樹脂とは、ポリウレタン、ポリウレア、ポリウレタンウレアである。ポリウレタン系樹脂は、2以上の水酸基および/またはアミノ基(1級、2級)を含有するポリマーと2以上のイソシアネート基を含有するポリイソシアネートの反応生成物であり、前記ポリマーの水酸基および/またはアミノ基(1級、2級)数および前記ポリイソシアネートのイソシアネート基数の少なくともいずれかが3以上である。このようなポリウレタン系樹脂は、三次元網目構造を有することが好ましい。このような組み合わせで反応させることで、得られるポリウレタン系樹脂は三次元的に結合して、ポリウレタン系樹脂の三次元網目構造中に他の樹脂成分や可塑剤等を浸入させることができる。また、当該ポリウレタン系樹脂を配合した組成物が熱可塑性エラストマーとなるように、ポリウレタン系樹脂のガラス転移点は25℃以下であることが好ましい。
(2以上の水酸基および/またはアミノ基を含有するポリマー)
ポリウレタン系樹脂の合成に用いる2以上の水酸基および/またはアミノ基を含有するポリマーとしては、2以上の水酸基および/またはアミノ基を含有する炭化水素系ポリマーを用いることが好ましい。2以上の水酸基を含有する炭化水素系ポリマーとしては、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリブタジエンポリオールおよびその水添物、ならびにアクリルポリオール、ポリマーポリオール等が挙げられる。これらの中でも、低極性であることから、ポリブタジエンポリオールおよびその水添物が好ましい。2以上のアミノ基(1級、2級)を含有する炭化水素系ポリマーとしては、ジエチレントリアミン(DETA)、トリエチレンテトラアミン(TETA)などの低分子量アミン、または脂肪族尿素およびジエチルトルエンジアミン(DETDA)のエーテルアミン、ジメチルチオトルエンジアミン(DMTDA)、またはN,N’-di(sec.butyl)-アミノビフェニルメタン(DBMDA)、ポリエーテルアミン、ポリオキシプロピレンジアミン、トリエチレングリコールジアミン、トリメチロールプロパンポリ(オキシプロピレン)トリアミン、グリセリルポリ(オキシプロピレン)トリアミン、ポリエチレンイミン等が挙げられる。
2以上の水酸基および/またはアミノ基(1級、2級)を含有するポリマーの数平均分子量(Mn)は、500以上100000以下であることが好ましく、800以上50000以下であることがより好ましく、1000以上10000以下であることがさらに好ましい。なお、ポリマーの数平均分子量(Mn)は、いわゆるゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により求めることができる。ポリマーの数平均分子量(Mn)が上記数値範囲内であれば、溶融成形時の流動性に優れる熱可塑性エラストマー組成物を得ることができる。
2以上の水酸基を含有するポリマーとしては市販品を用いてもよい。市販品としては、例えば、CrayValley社製の商品名「Krasol HLBHP3000」、「Krasol LBHP3000」、「Krasol LBH3000」、「Krasol HLBHP2000」、「Krasol LBHP2000」、「Krasol LBH2000」、「Polybd R45HTLO」、「Polybd R45V」、「Polybd R20LM」;日本曹達社製の商品名「G-1000」、「G-2000」、「G-3000」、「GI-1000」、「GI-2000」、「GI-3000」;和光純薬社製の商品名「PPG3000」等を用いることができる。
2以上のアミノ基を含有するポリマーとしては市販品を用いてもよい。市販品としては、例えば、米国HUNTSMAN(ハンツマン)社製のジェファーミンDシリーズ、ジェファーミンEDシリーズ、ジェファーミンEDRシリーズ、ジェファーミンTシリーズ、エラスタミンRTシリーズ、日本触媒社製のエピオンSPシリーズ、P-1000等を用いることができる。
(ポリイソシアネート)
ポリウレタン系樹脂の合成に用いる2つのイソシアネート基を含有するポリイソシアネートとしては、例えば、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(モノメリック・ポリメリックMDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ナフタレンジイソシアネート(NDI)等の芳香族ジイソシアネート;メチレンビス(4-シクロヘキシルイソシアネート)(HMDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、1,3-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(HXDI)、ノルボルネンジイソシアネート(NBDI)等の脂環式ジイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHMDI)、1,5-ペンタメチレンジイソシアネート(PDI)等の脂肪族ジイソシアネート等が挙げられる。3つ以上のイソシアネート基を含有するポリイソシアネートとしては、これらのジイソシアネートの脂肪族多価アルコールのアダクト体、ビュレット体、イソシアヌレート体等が挙げられる。アダクト体に用いる脂肪族多価アルコールとしては、炭素数が2~5であることが好ましく、例えば、トリメチロールプロパンやグリセリンが挙げられる。これらのポリイソシアネートは、1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
ポリイソシアネートとしては市販品を用いてもよい。市販品としては、例えば、三井化学社製の商品名「タケネートD-110N、D-120N」「タケネート500、600」「フォルティモH6XDI」「スタビオPDI」「スタビオ370N、376N」、「タケネートD-170N、D-131N」等、三井化学SKCポリウレタン社製の商品名「コスモネートMDI,PH,LK,LL」、「コスモネートMDI,M-50,100,200」、「アクトコールTL,DL,ML、EDL,EPL,DN」等を用いることができる。
ポリマーとポリイソシアネートの配合量は、ポリマーの水酸基および/またはアミノ基1個に対して、ポリイソシアネートのイソシアネート基が0.2個以上5.0個以下であることが好ましく、0.5個以上3.0個以下であることが好ましく、0.7個以上2.0個以下であることが好ましい。ポリマーとポリイソシアネートの配合量が上記範囲内であると、反応性が良好となる。
ポリウレタン系樹脂の含有量は、熱可塑性エラストマー組成物の全量に対して0.1質量%以上60質量%以下であり、好ましくは0.5質量%以上55質量%以下であり、より好ましくは1質量%以上50質量%以下である。ポリウレタン系樹脂の含有量が上記範囲内であれば、圧縮永久歪に対する耐性および溶融成形時の流動性に優れる熱可塑性エラストマー組成物を得ることができる。
(ポリオレフィン系熱可塑性樹脂)
ポリオレフィン系熱可塑性樹脂としては、特に限定されず、従来公知のポリオレフィンを用いることができる。ポリオレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、ブテン-1、ペンテン-1、2-メチルブテン-1、3-メチルブテン-1、ヘキセン-1、3-メチルペンテン-1、4-メチルペンテン-1、3,3-ジメチルブテン-1、ヘプテン-1、メチルヘキセン-1、ジメチルペンテン-1、トリメチルブテン-1、エチルペンテン-1、オクテン-1、メチルペンテン-1、ジメチルヘキセン-1、トリメチルペンテン-1、エチルヘキセン-1、メチルエチルペンテン-1、ジエチルブテン-1、プトピルペンテン-1、デセン-1、メチルノネン-1、ジメチルオクテン-1、トリメチルヘプテン-1、エチルオクテン-1、メチルエチルヘプテン-1、ジエチルヘキセン-1、ドデセン-1およびヘキサドデセン-1等のα-オレフィンの単独重合体、あるいは、これらα-オレフィンの任意の二種以上を原料モノマーとする共重合体を挙げることができる。これらの中でも、ポリエチレンおよびポリプロピレンが好ましい。これらのポリオレフィンは、1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。このようなポリオレフィン系熱可塑性樹脂は、ポリウレタン系樹脂の三次元網目構造中に浸入されていることが好ましく、圧縮永久歪に対する耐性および溶融成形時の流動性に優れる熱可塑性エラストマー組成物を提供することができる。
ポリオレフィン系熱可塑性樹脂の含有量は、ポリウレタン系樹脂100質量部に対して、好ましくは5質量部以上3000質量部以下であり、より好ましくは10質量部以上2000質量部以下であり、さらに好ましくは20質量部以上1500質量部以下である。ポリオレフィン系熱可塑性樹脂の含有量が上記範囲内であれば、圧縮永久歪に対する耐性および溶融成形時の流動性に優れる熱可塑性エラストマー組成物を得ることができる。
(スチレン系ブロック共重合体)
熱可塑性エラストマー組成物は、スチレン系ブロック共重合体を含むことが好ましい。スチレン系ブロック共重合体は、ポリウレタン系樹脂の三次元網目構造中に浸入されていることが好ましい。本発明においては、熱可塑性エラストマー組成物に下記プロセスオイル等の可塑剤とともにスチレン系ブロック共重合体を配合することで、組成物中にプロセスオイルが含浸して、ブリードを抑制することができる。その結果、溶融成形時の流動性に優れる熱可塑性エラストマー組成物を得ることができる。
本発明において「スチレン系ブロック共重合体」とは、いずれかの部位にスチレンブロック構造を有するコポリマーであればよい。スチレン系ブロック共重合体としては、スチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン-イソプレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SIBS)、スチレン-エチレン-ブチレン-スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン-エチレン-プロピレン-スチレンブロック共重合体(SEPS)、スチレン-エチレン-エチレン-プロピレン-スチレンブロック共重合体(SEEPS)等が挙げられる。これらの中でも、SBS、SEBS、SIS、およびSEEPSがより好ましく、SBS、SEBS、およびSEEPSがさらに好ましい。これらのスチレン系ブロック共重合体は、1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、スチレン系ブロック共重合体のスチレン含有量は、好ましくは10~70質量%であり、より好ましくは15~65質量%である。このようなスチレン含有量が上記範囲内であれば、熱可塑性とゴム弾性のバランスが良好となる。なお、スチレン系ブロック共重合体中のスチレン含有量は、JIS K6239(2007年発行)に記載のIR法に準拠した方法により測定できる。
スチレン系ブロック共重合体の重量平均分子量(Mw)は、機械的強度等の観点から、Mwは3万以上100万以下であることが好ましく、10万以上80万以下であることがより好ましく、20万以上70万以下であることがさらに好ましい。また、数平均分子量(Mn)は、1万以上60万以下であることが好ましく、5万以上55万以下であることがより好ましく、10万以上50万以下であることがさらに好ましい。さらに、分子量分布の分散度(Mw/Mn)は、5以下であることが好ましく、1~3であることがより好ましい。なお、このような重量平均分子量(Mw)や前記数平均分子量(Mn)および分子量分布の分散度(Mw/Mn)は、いわゆるゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により求めることができる。
スチレン系ブロック共重合体としては、市販品を用いてもよい。市販品としては、例えば、クレイトン社製の商品名「G1633」、「D1101」、「DX410」、「G1651」、「D1111」;クラレ社製の商品名「4055」、「4077」、「4099」、;旭化成社製の商品名「H1053」、「H1051」;李長英(LCY)社製の商品名「GP3501」、「GP3502」、「GP3527」、「GP3411」、「GP9901」、「GP7533」、「GP7551」等を用いることができる。
スチレン系ブロック共重合体の含有量は、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂100質量部に対して、好ましくは1質量部以上3000質量部以下であり、より好ましくは30質量部以上2000質量部以下であり、さらに好ましくは50質量部以上1000質量部以下である。スチレン系ブロック共重合体の含有量が上記範囲内であれば、溶融成形時の流動性を向上することができる。
[添加剤]
(可塑剤)
熱可塑性エラストマー組成物は、任意の添加剤として、可塑剤を含む。可塑剤としては、溶融成形時の流動性をより向上させることが可能となるといった観点から、プロセスオイルを用いることが好ましい。熱可塑性エラストマー組成物にプロセスオイルを配合する場合、プロセスオイルのブリードを抑制するために、樹脂成分としてスチレン系ブロック共重合体を併用することが好ましい。さらに、プロセスオイルは、ブリードを抑制するために、ポリウレタン系樹脂の三次元網目構造中に浸入されていることが好ましい。このような「プロセスオイル」としては、特に制限されず、公知のプロセスオイルを適宜使用することができ、例えば、パラフィンオイル(パラフィン系オイル)、ナフテンオイル(ナフテン系オイル)、アロマオイル(アロマ系オイル)等が挙げられる。このようなプロセスオイルとしては、市販のものを適宜使用してもよい。
また、このようなプロセスオイルの中でも、エラストマーとの間でより高い相溶性が得られるとともに、熱劣化による黄変をより高度な水準で抑制することが可能であるという観点からは、パラフィンオイルが特に好ましい。また、このようなプロセスオイルとして好適なパラフィンオイルとしては特に制限されず、公知のパラフィンオイル(例えば、特開2017-57323号公報の段落[0153]~段落[0157]に記載のもの等)を適宜使用できる。なお、このようなパラフィンオイルとしては、そのオイルに対して、ASTM D3238-85に準拠した相関環分析(n-d-M環分析)を行って、パラフィン炭素数の全炭素数に対する百分率(パラフィン部:CP)、ナフテン炭素数の全炭素数に対する百分率(ナフテン部:CN)、および、芳香族炭素数の全炭素数に対する百分率(芳香族部:CA)をそれぞれ求めた場合において、パラフィン炭素数の全炭素数に対する百分率(CP)が60%以上であることが好ましい。また、前記パラフィンオイルは、JIS K 2283(2000年発行)に準拠して測定される、40℃における動粘度が5mm/s~1000mm/sのものであることが好ましく、10~900mm/sであることがより好ましく、15~800mm/sであることが更に好ましい。動粘度を上記範囲内とすることで、本発明の熱可塑性エラストマー組成物の流動性をより向上させることが可能となる。さらに、前記パラフィンオイルは、JIS K2256(2013年発行)に準拠したU字管法により測定されるアニリン点が0℃~150℃であることが好ましく、10~145℃であることがより好ましく、15~145℃であることが更に好ましい。アニリン点を上記範囲内とすることで、エラストマー成分の間により高い相溶性が得られる。なお、これらの動粘度およびアニリン点の測定方法はそれぞれ特開2017-57323号公報の段落[0153]~段落[0157]に記載されている方法を採用できる。また、このようなプロセスオイルの調製方法は特に制限されず、公知の方法を適宜採用できる。また、このようなプロセスオイルとしては、市販品を使用してもよい。
プロセスオイルの含有量は、スチレン系ブロック共重合体100質量部に対して、好ましくは100質量部以上1000質量部以下であり、より好ましくは150質量部以上900質量部以下であり、さらに好ましくは200質量部以上800質量部以下である。プロセスオイルの含有量が上記範囲内であれば、ブリードを抑制しながら、溶融成形時の流動性に優れる熱可塑性エラストマー組成物を得ることができる。
(他の添加剤)
熱可塑性エラストマー組成物は、上述の添加剤以外に、任意の他の添加剤を含んでもよい。他の添加剤としては、補強剤(充填剤の一種:例えばシリカ、カーボンブラック等)、アミノ基を導入してなる充填剤、該アミノ基導入充填剤以外のアミノ基含有化合物、金属元素を含む化合物、老化防止剤、酸化防止剤、顔料(染料)、前記プロセスオイル以外の可塑剤、揺変性付与剤、紫外線吸収剤、難燃剤、溶剤、界面活性剤(レベリング剤を含む)、消臭剤(重曹等)、分散剤、脱水剤、防錆剤、接着付与剤、帯電防止剤、クレイ以外のフィラー、滑剤、スリップ剤、光安定剤、導電性付与剤、防菌剤、中和剤、軟化剤、充填材、着色剤、熱伝導性充填材などの各種の添加剤を含有することができる。
[熱可塑性エラストマー組成物の製造方法]
本発明の熱可塑性エラストマー組成物の製造方法は、(i)2以上の水酸基および/またはアミノ基を含有するポリマーとポリオレフィン系熱可塑性樹脂を混合して、混合物を得る工程と、(ii)得られた混合物に2以上のイソシアネート基を含有するポリイソシアネートをさらに添加して、反応させ、ポリウレタン系樹脂を形成する工程とを含むものである。以下、各工程について詳述する。
(工程(i))
工程(i)では、少なくとも2以上の水酸基および/またはアミノ基を含有するポリマーとポリオレフィン系熱可塑性樹脂、さらに、必要に応じてスチレン系ブロック共重合体、可塑剤、および他の添加剤等を混合して、混合物を得る。混合条件は特に限定されず、用いる樹脂成分の種類等に応じて適宜、設定することができる。なお、2以上の水酸基および/またはアミノ基を含有するポリマー、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂、スチレン系ブロック共重合体、可塑剤、および他の添加剤については、上記の[熱可塑性エラストマー組成物]の欄で詳述した通りである。
(工程(ii))
工程(ii)では、工程(i)で得られた混合物に2以上のイソシアネート基を含有するポリイソシアネートを添加し、反応させて、ポリウレタン系樹脂を形成する。このような反応により、三次元網目構造を有するポリウレタン系樹脂を形成することが好ましい。反応条件は特に限定されず、用いる樹脂成分の種類等に応じて適宜、設定することができる。なお、2以上のポリイソシアネートについては、上記の[熱可塑性エラストマー組成物]の欄で詳述した通りである。
熱可塑性エラストマー組成物の製造方法においては、工程(i)で添加したポリマーの水酸基および/またはアミノ基数および工程(ii)で添加したポリイソシアネートのイソシアネート基数の少なくともいずれかが3以上であることで、ポリマーとポリイソシアネートの反応生成物であるポリウレタン系樹脂を三次元的に結合させ、ポリウレタン系樹脂の三次元網目構造中に他の樹脂成分や可塑剤等を浸入させることができる。さらに、熱可塑性エラストマー組成物中のポリウレタン系樹脂含有量を特定割合に調節することで、可塑剤としてパラフィンオイルを用いたとしてもブリードを抑制することができる。
[成形体]
本発明の成形体は、上記の熱可塑性エラストマー組成物を用いて得られるものである。本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、圧縮永久歪に対する耐性および溶融成形時の流動性に優れるため、得られた成形体は、自動車、機械、電気、および住宅用のゴム部品、特に自動車内装・住宅内装用として好適である。
以下に実施例および比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<熱可塑性エラストマー組成物の製造>
[実施例1]
炭化水素系ポリマー1(水添両末端水酸基ポリブタジエン、Mn=3100、CrayValley社製、商品名:Krasol HLBHP3000)25.0g、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂1(高密度ポリエチレン、日本ポリエチレン社製、商品名:HJ590N)30.0g、および老化防止剤(ADEKA社製、商品名AO-50)0.0061gを180℃に加熱した加圧ニーダーに投入し、50rpmで3分間素練りして可塑化させた混合物を得た。その後、得られた混合物にポリイソシアネート1(グリセリンHXDI(官能基数3)、NCO含量:10.9質量%、三井化学社製、商品名:D-120N)5.906gをゆっくり滴下した。滴下後4分間混練し、熱可塑性エラストマー組成物を調製した。
[実施例2]
ポリオレフィン系熱可塑性樹脂1の代わりに、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂2(ブロックポリプロピレン、サンアロマー社製、商品名:PM970A)30.0gを添加した以外は、実施例1と同様にして、熱可塑性エラストマー組成物を調製した。
[実施例3]
炭化水素系ポリマー1を20.0g、スチレン-エチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SEBS、LCY社製、商品名:GP7533)8.0gとパラフィンオイル(ENEOS社製、商品名:300HV-S(J))24.0gを予め混ぜたものを、前記加圧ニーダーに投入し、さらに、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂1の添加量を4.0gに変更し、老化防止剤の添加量を0.0608gに変更し、ポリイソシアネート1(グリセリンHXDI)4.725gに変更した以外は、実施例1と同様にして、熱可塑性エラストマー組成物を調製した。
[実施例4]
炭化水素系ポリマー1を10.0g、スチレン-エチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SEBS、LCY社製、商品名:GP7533)12.0gとパラフィンオイル(ENEOS社製、商品名:300HV-S(J))36.0gを予め混ぜたものを、前記加圧ニーダーに投入し、さらに、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂1の添加量を6.0gに変更し、老化防止剤の添加量を0.0664gに変更し、ポリイソシアネート1(グリセリンHXDI)2.363gに変更した以外は、実施例3と同様にして、熱可塑性エラストマー組成物を調製した。
[実施例5]
炭化水素系ポリマー1を5.0g、スチレン-エチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SEBS、LCY社製、商品名:GP7533)12.0gとパラフィンオイル(ENEOS社製、商品名:300HV-S(J))36.0gを予め混ぜたものを、前記加圧ニーダーに投入し、さらに、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂1の添加量を6.0gに変更し、老化防止剤の添加量を0.0602gに変更し、ポリイソシアネート1(グリセリンHXDI)1.181gに変更した以外は、実施例3と同様にして、熱可塑性エラストマー組成物を調製した。
[実施例6]
炭化水素系ポリマー1を1.1g、スチレン-エチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SEBS、LCY社製、商品名:GP7533)13.2gとパラフィンオイル(ENEOS社製、商品名:300HV-S(J))39.6gを予め混ぜたものを、前記加圧ニーダーに投入し、さらに、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂1の添加量を6.6gに変更し、老化防止剤の添加量を0.0608gに変更し、ポリイソシアネート1(グリセリンHXDI)0.26gに変更した以外は、実施例3と同様にして、熱可塑性エラストマー組成物を調製した。
[実施例7]
炭化水素系ポリマー1を0.6g、スチレン-エチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SEBS、LCY社製、商品名:GP7533)14.4gとパラフィンオイル(ENEOS社製、商品名:300HV-S(J))43.2gを予め混ぜたものを、前記加圧ニーダーに投入し、さらに、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂1の添加量を7.2gに変更し、老化防止剤の添加量を0.0656gに変更し、ポリイソシアネート1(グリセリンHXDI)0.142gに変更した以外は、実施例3と同様にして、熱可塑性エラストマー組成物を調製した。
[実施例8]
炭化水素系ポリマー1の代わりに、炭化水素系ポリマー2(両末端水酸基ポリブタジエン、Mn=3200、CrayValley社製、商品名:Krasol LBHP3000)10.0g、スチレン-エチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SEBS、LCY社製、商品名:GP7533)12.0gとパラフィンオイル(ENEOS社製、商品名:300HV-S(J))36.0gを予め混ぜたものを、前記加圧ニーダーに投入し、さらに、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂1の添加量を6.0gに変更し、さらに、ポリイソシアネート1の添加量を2.466gに変更し、老化防止剤の添加量を0.0665gに変更した以外は、実施例4と同様にして、熱可塑性エラストマー組成物を調製した。
[実施例9]
炭化水素系ポリマー1の代わりに、炭化水素系ポリマー3(水添両末端水酸基ポリブタジエン、Mn=2100、CrayValley社製、商品名:Krasol HLBHP2000)10.0gを添加し、さらに、ポリイソシアネート1の添加量を3.486gに変更し、老化防止剤の添加量を0.0676gに変更した以外は、実施例4と同様にして、熱可塑性エラストマー組成物を調製した。
[実施例10]
炭化水素系ポリマー1の代わりに、炭化水素系ポリマー4(ポリプロピレングリコール、Mn=3000、和光純薬社製、商品名:PPG3000)3.0gを添加し、さらに、SEBSの添加量を14.4gに変更し、パラフィンオイルの添加量を43.2gに変更し、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂1の添加量を7.2gに変更し、ポリイソシアネート1の添加量を0.771gに変更し、老化防止剤の添加量を0.0686gに変更した以外は、実施例4と同様にして、熱可塑性エラストマー組成物を調製した。
[実施例11]
炭化水素系ポリマー1の代わりに、炭化水素系ポリマー5(両末端水酸基ポリブタジエン、Mn=1430、日本曹達社製、商品名:G-1000)10.0gを添加し、さらに、ポリイソシアネート1の添加量を2.604gに変更し、老化防止剤の添加量を0.0667gに変更した以外は、実施例4と同様にして、熱可塑性エラストマー組成物を調製した。
[実施例12]
炭化水素系ポリマー1の代わりに、炭化水素系ポリマー6(両末端水酸基ポリブタジエン、Mn=2980、日本曹達社製、商品名:G-3000)10.0gを添加し、さらに、ポリイソシアネート1の添加量を1.099gに変更し、老化防止剤の添加量を0.0652gに変更した以外は、実施例4と同様にして、熱可塑性エラストマー組成物を調製した。
[実施例13]
炭化水素系ポリマー1の代わりに、炭化水素系ポリマー7(水添両末端水酸基ポリブタジエン、Mn=3100、日本曹達社製、商品名:GI-3000)10.0gを添加し、さらに、ポリイソシアネート1の添加量を0.976gに変更し、老化防止剤の添加量を0.0650gに変更した以外は、実施例4と同様にして、熱可塑性エラストマー組成物を調製した。
[実施例14]
炭化水素系ポリマー1の代わりに、炭化水素系ポリマー8(ポリオキシプロピレンジアミン、Mn=2056、ハンツマン社製、商品名:ジェファーミンD-2000)9.0gを添加し、さらに、SEBSの添加量を10.8gに変更し、パラフィンオイルの添加量を32.4gに変更し、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂1の添加量を5.4gに変更し、ポリイソシアネート1の添加量を6.747gに変更し、老化防止剤の添加量を0.0644gに変更した以外は、実施例4と同様にして、熱可塑性エラストマー組成物を調製した。
[比較例1]
ポリイソシアネート1を添加せず、さらに、老化防止剤の添加量を0.641gに変更した以外は、実施例4と同様にして、熱可塑性エラストマー組成物を調製した。
[比較例2]
炭化水素系ポリマー1の添加量を35.0gに変更し、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂1の添加量を21.0gに変更し、ポリイソシアネート1の添加量を8.269gに変更し、老化防止剤の添加量を0.0644gに変更した以外は、実施例1と同様にして、熱可塑性エラストマー組成物を調製した。
[比較例3]
ポリオレフィン系熱可塑性樹脂1の代わりにポリオレフィン系熱可塑性樹脂2を21.0g添加した以外は、比較例2と同様にして、熱可塑性エラストマー組成物を調製した。
[比較例4]
ポリイソシアネート1の代わりに、ポリイソシアネート2(HXDI(官能基数2)、NCO含量:43.3質量%、三井化学社製、商品名:タケネート600)を0.595g添加し、さらに、老化防止剤の添加量を0.0647gに変更した以外は、実施例4と同様にして、熱可塑性エラストマー組成物を調製した。
[比較例5]
ポリイソシアネート1の代わりに、ポリイソシアネート3(XDI(官能基数2)、NCO含量:44.7質量%、三井化学社製、商品名:タケネート500)を0.576g添加し、さらに、老化防止剤の添加量を0.0646gに変更した以外は、実施例4と同様にして、熱可塑性エラストマー組成物を調製した。
<物性評価>
実施例1~13および比較例1~5で調製した熱可塑性エラストマー組成物の配合を表1および2に示した。なお、表中の各成分の配合量は、炭化水素系ポリマーを100質量部とした場合の値を示した。また、熱可塑性エラストマー組成物の物性を下記の項目について評価した。評価結果を表1および2に示した。
<IR(赤外分光分析)測定>
各実施例および比較例で得られた各熱可塑性エラストマー組成物を、FTIR分光光度計(Thermo Scientific社製、商品名:NICOLET is10)を用いて、ATR法で測定を行い、ポリイソシアネートのイソシアネート基の消失を確認した。表1および2において、イソシアネート基の消失が確認されたものを「○」、未測定のものを「-」とした。
(測定用のシートの成形)
各実施例および比較例で得られた各熱可塑性エラストマー組成物を用いて、以下のようにして、組成物の特性の評価に使用するためのシートを成形した。まず、水冷冷却機能付の加圧プレス機を用い、縦15cm、横15cm、厚み2mmの大きさの金型に熱可塑性エラストマー組成物43gを入れて、加圧前に200℃で3分間加熱(予熱)し、次いで、温度:200℃、使用圧力:20Mpa、加圧時間:5分の条件で加圧(熱プレス)した後、使用圧力:20MPa、加圧時間:2分の条件で水冷冷却プレスを更に行い、前記金型から熱可塑性エラストマー組成物を取り出して、厚み2mmの測定用のシートを得た。得られたシートの外観を目視で下記の基準で評価し、シート成形性の評価結果を表1および2に示した。
[評価基準]
○:シートの外観に問題が無かった。
×:シートの外観にヒビ割れが多数発生していた。
なお、「○」は熱可塑性が良好であり、「×」は熱可塑性が乏しいと言える。
(ブリード)
各実施例および比較例で得られた各熱可塑性エラストマー組成物を用いて、以下のようにして、樹脂成分および可塑剤のブリードを確認した。具体的には、上記シートから直径15mmの円盤を打ち抜いて、紙の上において24時間放置し、紙に残った跡の大きさ(吸収されたオイル量)を比較した。ブリードを下記の基準で評価し、評価結果を表1および2に示した。
[評価基準]
5:跡が残らなかった。
4:直径15mmの円よりも小さい跡が薄く残った。
3:直径15mmの円とほぼ同等の大きさの跡が残った。
2:直径20mmの大きさの円の跡が残った。
1:直径20mm以上の大きさの円の跡が残った。
なお、3点以上であれば、実用上問題無く、合格と言える。
(JIS-E硬度)
上述のようにして得られた各測定用のシートを用いて、以下のようにして、熱可塑性エラストマー組成物のJIS-E硬度を測定した。具体的には、JIS-E硬度の測定にはタイプEデュロメータ(デュロメータE硬度計:テクロック社製の商品名「タイプEデュロメータGSD-721K」)を用いて、20±5℃の温度条件下、前記測定用の各シート(6枚重ね・厚み10mm以上)の表面の5箇所の測定点(5点の測定箇所)に対して、JIS K6253-3(2012年発行)に準拠した硬度の測定を行った。各測定点の硬度の平均値(5点の平均値)を求めることによりE硬度を求めた。
(圧縮永久歪)
上述のようにして得られた各測定用のシートを用いて、以下のようにして、圧縮永久歪(C-Set)を求めた。まず、上記測定用のシートを125℃で30分間加熱し、残留している成形歪を取り除いた。その後上記測定用のシートを直径29mmの円盤状に打ち抜いて7枚重ね合わせ、高さ(厚み)が12.5±0.5mmになるようにしてサンプルを調製した。このようにして得られたサンプルを用い、専用治具で25%圧縮し、70℃で22時間静置した後、圧縮を開放し、室温で30分静置後、圧縮永久歪(単位:%)をJIS K6262(2013年発行)に準拠して測定した。なお、圧縮装置としてはダンベル社製の商品名「加硫ゴム圧縮永久歪試験器 SCM-1008L」を用いた。なお、表1および2においては、測定不可を「×」とした。
(流動性)
各実施例および比較例で得られた各熱可塑性エラストマー組成物を用いて、JIS K6922-2(2010年発行)に記載のB法に準拠してメルトフローレート(MFR、単位:g/10分)を測定した。すなわち、上記の各熱可塑性エラストマー組成物を用い、メルトフローレート測定装置として東洋精機製作所製の商品名「Melt Indexer G-01」を用いて、該装置の炉体内に熱可塑性エラストマー組成物を3g添加した後、温度を230℃にして5分間保持した後、230℃に維持しつつ、1.2kg、2.16kg、5kg、10kgに荷重する条件で、前記炉体の下部に接続されている直径1mm、長さ8mmの筒状のオリフィス部材の開口部(直径1mmの開口部)から、10分間あたりに流出する質量(g)を測定(前記炉体内において温度を230℃にして5分間保持した後、荷重を開始してから流出する熱可塑性エラストマー組成物の質量の測定を開始する)することにより求めた。表1および2においては、未測定のものを「-」、流動性が高すぎて測定不可のものを「×」、流動性が低すぎて測定不可のものを「××」とした。
実施例1では、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂として高密度ポリエチレンを使用して、ポリウレタンの含有量を51質量%に調節したところ、良好な熱可塑性エラストマーが得られた。
実施例2では、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂としてブロックポリプロピレンを使用して、ポリウレタンの含有量を51質量%に調節したところ、良好な熱可塑性エラストマーが得られた。
実施例3~7では、スチレン系ブロック共重合体およびパラフィンオイルを添加することにより、低硬度化できて、流動性も改善した熱可塑性エラストマーが得られた。
実施例8では、両末端水酸基ポリブタジエンを使用してポリウレタンを合成したところ、良好な熱可塑性エラストマーが得られた。
実施例9では、Mn=2,100の水添両末端水酸基ポリブタジエンを使用してポリウレタン系樹脂を合成したところ、良好な熱可塑性エラストマーが得られた。
実施例10では、ポリプロピレングリコールを使用してポリウレタンを合成したところ、良好な熱可塑性エラストマーが得られたが、ブリードがやや大きかった。
実施例11では、Mn:1430,1,2-V:90.1%,t-1,4:9.9%の両末端水酸基ポリブタジエンを使用してポリウレタンを合成したところ、良好な熱可塑性エラストマーが得られた。
実施例12では、Mn:2980,1,2-V:90.6%,t-1,4:9.4%の両末端水酸基ポリブタジエンを使用してポリウレタンを合成したところ、良好な熱可塑性エラストマーが得られた。
実施例13では、水添両末端水酸基ポリブタジエンを使用してポリウレタンを合成したところ、良好な熱可塑性エラストマーが得られた。
実施例14では、ポリオキシプロピレンジアミンを使用してポリウレアを合成したところ、良好な熱可塑性エラストマーが得られた。
比較例1では、ポリイソシアネートを添加せずに、水添両末端水酸基ポリブタジエンを添加した場合、熱可塑性エラストマーの流動性は高いが、ブリードしてしまった。
比較例2では、高密度ポリエチレンを使用して、ポリウレタンの含有量を67質量%に調節したところ、エラストマーは熱可塑性を示さなかった。
比較例3では、ブロックポリプロピレンを使用して、ポリウレタンの含有量を67質量%に調節したところ、エラストマーは熱可塑性を示さなかった。
比較例4では、2官能イソシアネートのHXDIを使用してポリウレタンを合成したところ、熱可塑性エラストマーはブリードが大きかった。
比較例5では、2官能イソシアネートのXDIを使用してポリウレタンを合成したところ、熱可塑性エラストマーはブリードが大きかった。
Figure 2022117168000001
Figure 2022117168000002

Claims (11)

  1. ポリウレタン系樹脂と、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂とを含む、熱可塑性エラストマー組成物であって、
    前記ポリウレタン系樹脂が、2以上の水酸基および/またはアミノ基を含有するポリマーと2以上のイソシアネート基を含有するポリイソシアネートの反応生成物であり、前記ポリマーの水酸基および/またはアミノ基数および前記ポリイソシアネートのイソシアネート基数の少なくともいずれかが3以上であり、
    前記ポリウレタン系樹脂の含有量が、前記熱可塑性エラストマー組成物の全量に対して0.1質量%以上60質量%以下である、熱可塑性エラストマー組成物。
  2. 前記ポリウレタン系樹脂が、三次元網目構造を有し、前記ポリオレフィン系熱可塑性樹脂が、前記ポリウレタン系樹脂の三次元網目構造中に浸入されている、請求項1に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  3. スチレン系ブロック共重合体をさらに含む、請求項1または2に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  4. 前記スチレン系ブロック共重合体が、スチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体、スチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体、スチレン-イソプレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体、スチレン-エチレン-ブチレン-スチレンブロック共重合体、スチレン‐エチレン‐プロピレン-スチレンブロック共重合体、およびスチレン‐エチレン‐エチレン‐プロピレン-スチレンブロック共重合体からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1~3のいずれか一項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  5. プロセスオイルをさらに含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  6. 前記プロセスオイルがパラフィンオイルである、請求項5に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  7. 前記ポリマーが炭化水素系ポリマーである、請求項1~6のいずれか一項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  8. 前記炭化水素系ポリマーがポリブタジエンおよび/またはその水添物である、請求項7に記載の熱可塑性エラストマー組成物
  9. 前記ポリオレフィン系熱可塑性樹脂が、ポリエチレンおよび/またはポリプロピレンである、請求項1~8のいずれか一項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  10. 請求項1~9のいずれか一項に記載の熱可塑性エラストマー組成物の製造方法であって、
    (i)少なくとも、2以上の水酸基および/またはアミノ基を含有するポリマーとポリオレフィン系熱可塑性樹脂を混合して、混合物を得る工程と、
    (ii)得られた混合物に2以上のイソシアネート基を含有するポリイソシアネートをさらに添加して、反応させ、ポリウレタン系樹脂を形成する工程と、
    を含み、
    前記ポリマーの水酸基および/またはアミノ基数および前記ポリイソシアネートのイソシアネート基数の少なくともいずれかが3以上である、熱可塑性エラストマー組成物の製造方法。
  11. 請求項1~9のいずれか一項に記載の熱可塑性エラストマー組成物を用いてなる、成形体。
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