JP2022116708A - 接合体、およびセラミックヒータ - Google Patents

接合体、およびセラミックヒータ Download PDF

Info

Publication number
JP2022116708A
JP2022116708A JP2021013022A JP2021013022A JP2022116708A JP 2022116708 A JP2022116708 A JP 2022116708A JP 2021013022 A JP2021013022 A JP 2021013022A JP 2021013022 A JP2021013022 A JP 2021013022A JP 2022116708 A JP2022116708 A JP 2022116708A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ceramic member
rare earth
ceramic
earth element
concentration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2021013022A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7514193B2 (ja
Inventor
耕平 三矢
Kohei Mitsuya
淳吉 柴田
Junkichi Shibata
秀夫 丹下
Hideo Tange
優棋 薮花
Masaki Yabuhana
貴道 小川
Takamichi Ogawa
晃文 土佐
Akibumi Tosa
裕明 鈴木
Hiroaki Suzuki
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Spark Plug Co Ltd filed Critical NGK Spark Plug Co Ltd
Priority to JP2021013022A priority Critical patent/JP7514193B2/ja
Publication of JP2022116708A publication Critical patent/JP2022116708A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7514193B2 publication Critical patent/JP7514193B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Resistance Heating (AREA)
  • Ceramic Products (AREA)
  • Surface Heating Bodies (AREA)

Abstract

【課題】セラミックを主成分とする部材同士の接合性を向上させる技術を提供する。【解決手段】セラミックを主成分とする第1セラミック部材と、セラミックを主成分とする第2セラミック部材と、が接合された接合体であって、第1セラミック部材と第2セラミック部材とを接合する、希土類元素を含む複合酸化物を主成分とする接合部を備え、第1セラミック部材は、接合部を介して第2セラミック部材と接合される第1接合面を有し、第1セラミック部材、および第2セラミック部材の少なくともいずれか一方は、希土類元素を含有し、第1セラミック部材の第1面近傍の希土類元素の濃度をAとし、第1セラミック部材の第1接合面近傍の希土類元素の濃度をBとし、第2セラミック部材の希土類元素の濃度をCとしたとき、A>B、かつA>Cを満たす。【選択図】図2

Description

本発明は、接合体、およびセラミックヒータに関する。
従来、半導体装置、半導体製造装置等において、セラミック基板が用いられている。例えば、半導体製造装置において、半導体ウェハを保持して加熱するために、内部に発熱体を備えた平板形状の保持部と、保持部を支持する支持部とが、接合部を介して接合されたセラミックヒータが用いられている。セラミックヒータを構成する保持部および支持部としては、例えば、窒化アルミニウム(AlN)を主成分とする材料が用いられる場合がある。このようにセラミックを主成分とする部材同士を接着剤によって接合する場合、十分な接合性を得られない場合がある。
ところで、窒化アルミニウム焼結体の表面にアルミナ(Al23)の薄膜を形成することにより、窒化アルミニウム焼結体と封止ガラスとの接合強度並びに気密性を向上させる技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特公平7-24617号公報
上記の特許文献1に記載の技術によれば、窒化アルミニウム焼結体と封止ガラスとの接合強度を向上させることができるものの、窒化アルミニウムを主成分とする材料で形成された部材同士の接合強度を向上させることができるか否かは不明である。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、セラミックを主成分とする部材同士の接合性を向上させる技術を提供することを目的とする。
(1)本発明の一形態によれば、セラミックを主成分とし、第1面と前記第1面の裏面である第2面を有する平板状の第1セラミック部材と、セラミックを主成分とし、前記第1セラミック部材と接合される接合面を有する第2セラミック部材と、が接合された接合体が提供される。この接合体において、前記第1セラミック部材の前記第2面と、前記第2セラミック部材の前記第2接合面との間に配置され、前記第1セラミック部材と前記第2セラミック部材とを接合する、希土類元素を含む複合酸化物を主成分とする接合部を備え、前記第1セラミック部材は、前記第2面の少なくとも一部に、前記接合部を介して前記第2セラミック部材と接合される第1接合面を有し、前記第1セラミック部材、および前記第2セラミック部材の少なくともいずれか一方は、希土類元素を含有し、前記第1セラミック部材は、前記第1面と前記第1接合面との間に、前記第1面と前記第1接合面に略垂直な方向に、希土類元素の濃度分布があり、前記第1面近傍の希土類元素の濃度をAとし、前記第1接合面近傍の希土類元素の濃度をBとし、前記第2セラミック部材の前記第2接合面近傍の希土類元素の濃度をCとしたとき、A>B、かつ A>Cを満たす。
この構成によれば、第1セラミック部材は希土類元素の濃度分布を有し、第2面近傍の濃度Bが第1面近傍の濃度Aより低い。濃度Aと濃度Cとの差より、濃度Bと濃度Cとの差が小さくなるため、第1セラミック部材の希土類元素の濃度が一様に濃度Aである場合と比較して、接合部と、第1セラミック部材および第2セラミック部材との間の希土類元素を含む複合酸化物の拡散が抑制される。そのため、第1セラミック部材の希土類元素の濃度が一様に濃度Aである場合と比較して、接合部の気密性が向上され、第1セラミック部材と第2セラミック部材との接合性を向上させることができる。
(2)上記形態の接合体であって、前記Bと前記Cとの差が5重量%より小さくてもよい。このようにすると、第1セラミック部材と第2セラミック部材との接合性を、より向上させることができる。
(3)上記形態の接合体であって、前記第1セラミック部材および前記第2セラミック部材の主成分は、窒化アルミニウムであり、前記接合部の主成分は、希土類-アルミニウムの複合酸化物、および希土類-アルカリ土類-アルミニウムの複合酸化物の少なくともいずれか一方でもよい。このようにすると、第1セラミック部材および第2セラミック部材の焼成温度より低い温度で、第1セラミック部材と第2セラミック部材とを接合することができるため、第1セラミック部材および第2セラミック部材の変形や物性変化を抑制することができる。
(4)上記形態の接合体であって、前記第1セラミック部材は、前記第1面を形成する第3セラミック部材と、前記第3セラミック部材に接合され、前記第2面の少なくとも一部を形成し、前記第2セラミック部材と接合される第4面を有する第4セラミック部材と、から成り、前記第3セラミック部材の希土類元素の濃度が前記Aであり、前記第4セラミック部材の希土類元素の濃度が前記Bであってもよい。このようにすると、第1セラミック部材における希土類元素の濃度分布を容易につくることができる。
(5)上記形態の接合体であって、前記第3セラミック部材は、前記第1面の裏面である第3面を有し、前記第4セラミック部材の前記第4面が、前記第3セラミック部材の第3面より突出していてもよい。このようにすると、第4面の面積が第3面の面積より小さくなるため、第1セラミック部材と第2セラミック部材とを接合するための表面処理(例えば、鏡面処理、粗面化処理等)を行う面積を小さくすることができ、処理時間を短縮することができる。また、第4面が第3面よりも突出しており、第1セラミック部材の第4面と第2セラミック部材の第2接合面とが接合されるため、第1セラミック部材と第2セラミック部材との接合に適した条件が、第3セラミック部材に対しては適用できない条件であっても、第4セラミック部材に対して適用できる条件であれば、接合に適した条件で、第1セラミック部材と第2セラミック部材とを接合することができる。
(6)上記形態の接合体であって、前記第4セラミック部材は、少なくとも一部が前記第3セラミック部材に埋まっていてもよい。このようにすると、第3セラミック部材と第4セラミック部材との接触面積が大きくなるため、第3セラミック部材と第4セラミック部材との接合性を向上させることができる。
(7)本発明の他の形態によれば、セラミックヒータが提供される。このセラミックヒータは、上記形態の接合体と、前記第1セラミック部材の内部に形成され、通電により発熱する発熱体と、を備え、前記第2セラミック部材は、筒状であり、自身の端面が前記第2接合面である。
この構成によれば、第1セラミック部材と第2セラミック部材との接合性が向上されたセラミックヒータを提供することができる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、セラミックス板の表面上に対象物を保持する保持装置(静電チャック、真空チャック等)、サセプタ、シャワーヘッド等の半導体製造装置用部品、接合体の製造方法、接合体を含む製品の製造方法などの形態で実現することができる。
実施形態のセラミックヒータの概略構成を示す説明図である。 セラミックヒータのXZ断面構成を概略的に示す説明図である。 セラミックヒータの製造方法を、概念的に示す説明図である。 第2実施形態の接合体の断面構成を概略的に示す説明図である。 変形例の保持部のXZ断面構成を概略的に示す説明図である。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態のセラミックヒータ100の概略構成を示す説明図である。図2は、セラミックヒータ100のXZ断面構成を概略的に示す説明図である。図1、図2には、方向を特定するために、互いに直交するXYZ軸が示されている。図2において、Y軸正方向は、紙面裏側に向かう方向である。本明細書では、便宜的に、Z軸正方向を上方向といい、Z軸負方向を下方向というものとするが、セラミックヒータ100は実際にはそのような向きとは異なる向きで設置されてもよい。
セラミックヒータ100は、対象物(例えばウェハW)を保持しつつ所定の処理温度に加熱する装置であり、例えば半導体の製造工程で使用される薄膜形成装置(例えば、CVD(CVD:chemical vapor deposition)装置、スパッタリング装置)やエッチング装置(例えば、プラズマエッチング装置)に備えられている。セラミックヒータ100は、上下方向(Z軸方向)に並べて配置された保持部10、支持部20、および保持部10と支持部20とを接合する接合部90を有する接合体200を備える。本実施形態における保持部10を「第1セラミック部材」とも呼び、支持部20を「第2セラミック部材」とも呼ぶ。
保持部10は、略円形平面状の第1面S1と、第1面S1の裏面である第2面S2(図2)を有する板状部材であり、セラミックを主成分とする。本実施形態では、セラミックとして、窒化アルミニウムを用いているが、セラミックの種類は窒化アルミニウムに限定されず、例えば、アルミナ等他のセラミックを用いてもよい。保持部10の直径は、例えば、100mm~500mm程度であり、保持部10の厚さは、例えば3mm~20mm程度である。本実施形態において、主成分とは、一番多い組成である。
本実施形態において、保持部10は、第1面S1を形成する第3セラミック部材30(図2)と、第3セラミック部材30に接合され、第2面S2の一部を形成し、支持部20と接合される第4面S4を有する第4セラミック部材40から成る。
第3セラミック部材30は、第1面S1の裏面である第3面S3を有する略平板状の部材である。第3セラミック部材30は、第3面S3側に、平面形状が円環状(ドーナツ状)の凹部32と、凹部32の内環に配置される円柱状の凸部34と、を備える。
第4セラミック部材40は、平面形状が円環状(ドーナツ状)の板状部材であり、外径は、例えば、30mm~90mm程度であり、内径は、例えば、10mm~60mm程度である。図示するように、第4セラミック部材40は、第3セラミック部材30の凹部32に嵌合している。
第4セラミック部材40が第3セラミック部材30の凹部32に嵌合された状態で、高温でプレス処理されることにより、第3セラミック部材30と第4セラミック部材40とは、接着剤を用いず接合されている。第4セラミック部材40の第4面S4は、支持部20と接合される接合面であると共に、保持部10の第2面S2の一部を形成している。すなわち、第3セラミック部材30の第3面S3と第4セラミック部材40の第4面S4によって、保持部10の第2面S2が形成されており、保持部10の第2面S2は、中心近傍の一部が、Z軸マイナス方向に突出している。本実施形態における第4面S4を、「第1接合面」とも呼ぶ。
保持部10の第2面S2であって、支持部20と接合される接合面である第4面S4は、図2に示すような断面において、保持部10と接合部90との境界線として観察することができる。セラミックヒータ100を、保持部10の中心および支持部20の中心を通る線を含む平面で切断し、例えば、SEM(走査型電子顕微鏡)によって観察することにより、境界線を視認することができる。
第3セラミック部材30は、窒化アルミニウムを主成分とし、イットリウム(Y)を、5重量%含む。第4セラミック部材40は、第3セラミック部材30と同様に、窒化アルミニウムを主成分とし、イットリウム(Y)を0重量%含む。すなわち、第4セラミック部材40は、イットリウム(Y)を含まない。第3セラミック部材30に含まれるイットリウムは、第3セラミック部材30を形成する際に、添加される焼結助剤(Y23)に由来し、第3セラミック部材30において、Y3Al512、Y4Al29、YAlO3等のY-Al複合酸化物として存在している。第3セラミック部材30は、焼結助剤により、窒化アルミニウムを主成分とする材料中の不純物である酸素が除かれるため、不純物による熱伝導率の低下が抑制される。すなわち、第3セラミック部材30は熱伝導率が比較的高いため、ヒータ50によるウェハWの加熱を適切に行うことができる。
第3セラミック部材30の希土類元素(イットリウム)の濃度(重量%)をAとし、第4セラミック部材40の希土類元素の濃度をBとすると、A>Bを満たす。換言すると、保持部10(第1セラミック部材)は、第1面S1と第4面S4(第1接合面)との間に、第1面S1と第4面S4に略垂直な方向に、希土類元素(イットリウム)の濃度分布があり、第1面S1の近傍の希土類元素の濃度をAとし、第4面S4(第1接合面)の近傍の希土類元素の濃度をBとしたとき、A>Bを満たす。ここで、近傍とは、例えば、第1面S1や第4面S4から、2mmの厚さまでの部分をいう。すなわち、濃度Aは、第1面S1から保持部10の2mmの厚さまでの部分のイットリウムの濃度の平均であり、濃度Bは、第4面S4から保持部10の2mmの厚さまでの部分のイットリウムの濃度の平均である。ここで、接合部90の希土類元素が保持部10(第1セラミック部材)側に5μm~1mm程度拡散し、拡散部を形成することがある。その場合には、第4面S4は第4セラミック部材40と拡散部との境界とする。また、第3セラミック部材30と第4セラミック部材40との厚みが2mmに満たない場合は、それぞれの部材を切り出し、それらをサンプルとして、濃度測定を行う。本実施形態では、第3セラミック部材30のイットリウムの濃度は一様であり、第4セラミック部材40のイットリウムの濃度も一様であるため、各部材のイットリウムの平均濃度を、濃度A、濃度Bとして用いることができる。
第3セラミック部材30および第4セラミック部材40の主成分、および希土類元素(イットリウム)の平均濃度は、以下の方法により特定することができる。
所定の場所から、サンプルを切り出す。(切り出す前のサンプルの最表面は軽く研磨する。)切り出したサンプルを100μm程度に砕き、100mgを硫酸で加圧分解する。溶解した水溶液をICP-AES装置(誘導結合プラズマ発光分光分析装置)で分析し、イットリウムを定量する。
保持部10の内部には、導電性材料(例えば、タングステンやモリブデン等)により形成された線状の抵抗発熱体であるヒータ50(図2)が配置されている。ヒータ50の一対の端部は、保持部10の中央付近に配置されている。また、保持部10の内部には、一対のビア52が設けられている。各ビア52は、上下方向に延びる線状の導電体で、保持部10の第2面S2側に配置されている。また、保持部10の第2面S2の中央付近には、一対の受電電極54が配置されている。各受電電極54は、各ビア52の下端に接続されている。これにより、ヒータ50と各受電電極54とが電気的に接続されている。
支持部20は、Z軸方向に延びる円筒状の部材であり、第1端面S8および第2端面S9と、Z軸方向に沿う貫通孔22と、を有する。支持部20の平面形状は、保持部10の第4面S4の平面形状と略一致するドーナツ状であり、外径は、例えば、30mm~90mm程度であり、内径は、例えば、10mm~60mm程度である。支持部20の貫通孔22には、一対の電極端子56が収容されている。各電極端子56は棒状の導電体である。各電極端子56の一端は、各受電電極54にロウ付けにより接合されている。一対の電極端子56に電源(不図示)から電圧が印加されると、ヒータ50が発熱することによって保持部10が温められ、保持部10の第1面S1に保持されたウェハWが温められる。なお、ヒータ50は、保持部10の第1面S1を満遍なく温めるため、Z軸方向視で、例えば、略同心円状に配置されている。なお、支持部20の貫通孔22内には、熱電対の2本の金属線60(図2では1本のみ図示)が収容されている。各金属線60の上端部分62は、保持部10の中央部に埋め込まれている。これにより、保持部10内の温度が測定され、その測定結果に基づきウェハWの温度制御が実現される。
支持部20は、保持部10と同様に、セラミックを主成分とする。本実施形態では、セラミックとして、保持部10と同様に、窒化アルミニウムを用いているが、セラミックの種類は窒化アルミニウムに限定されず、例えば、アルミナ等他のセラミックを用いてもよく、保持部10と異なるセラミックを用いてもよい。図示するように、支持部20は、第1端面S8が接合部90を介して保持部10に接合されている。本実施形態における第1端面S8を、「第2接合面」とも呼ぶ。
支持部20において保持部10と接合される接合面である第1端面S8は、図2に示すような断面において、支持部20と接合部90との境界線として観察することができる。セラミックヒータ100を、保持部10の中心および支持部20の中心を通る線を含む平面で切断し、例えば、SEM(走査型電子顕微鏡)によって観察することにより、境界線を視認することができる。なお、接合部90は、保持部10の第4面S4および支持部20の第1端面S8の全面に亘って形成されていない場合もあり、接合部90が形成されていない部分においては、第4セラミック部材40と支持部20との境界線が、保持部10の第4面S4に相当すると共に、支持部20の第1端面S8に相当する。
支持部20は、第4セラミック部材40と同様に、イットリウム(Y)を0重量%含む。すなわち、支持部20は、イットリウム(Y)を含まない。上述の通り、第3セラミック部材30は、焼結助剤由来のイットリウムを含有する。第3セラミック部材30において、イットリウムは、Y3Al512、Y4Al29、YAlO3等のY-Al複合酸化物として存在しており、セラミック中の不純物である酸素が除かれるため、第3セラミック部材30の熱伝導率は良好である。これに対し、支持部20は、焼結助剤を添加しないで形成されているため、イットリウムを含まない。これにより、熱伝導率を小さくして、支持部20によって、保持部10の熱が放熱されることを抑制している。支持部20の主成分、および希土類元素(イットリウム)の平均濃度(濃度C)は、上記した第3セラミック部材30および第4セラミック部材40における特定方法と同様の方法により特定することができる。本実施形態の支持部20は、希土類元素(イットリウム)を含まず、希土類元素の濃度Cは、一律であるが、他の実施形態では、支持部20において、希土類元素の濃度分布があってもよい。支持部20において、希土類元素の濃度分布がある場合には、第1端面S8(第2接合面)近傍(第1端面S8から2mm以内)の希土類元素濃度を測定し、濃度Cとする。
接合部90は、平面形状が第4セラミック部材40と同様の円環状(ドーナツ状)であり、保持部10の第4面S4(第1接合面)と、支持部20の第1端面S8(第2接合面)と、を接合している。接合部90の外径は、例えば、30mm~90mm程度であり、内径は、例えば、10mm~60mm程度であり、厚さは、例えば、0.5μm~10μm程度である。
接合部90は、希土類元素を含む複合酸化物を主成分とする。本実施形態において、希土類元素を含む複合酸化物は、希土類-アルミニウムの複合酸化物である。希土類-アルミニウムの複合酸化物は、化学式X(0.81)(1112)(1819)(ただし、Xは希土類元素であり、Yはアルミニウムである 以下同じ)であらわされ、かつ、六方晶の複合酸化物と、化学式X3512で表され、かつ、立方晶の複合酸化物と、化学式X429で表され、かつ、単斜晶の複合酸化物と、化学式XYO3であらわされ、斜方晶の複合酸化物との少なくとも1種を含む。本実施形態では、希土類元素として、ガドリウム(Gd)を用いている。希土類元素を含む複合酸化物は、本実施形態に限定されず、希土類-アルカリ土類-アルミニウムの複合酸化物であってもよいし、希土類-アルミニウムの複合酸化物および希土類-アルカリ土類-アルミニウムの複合酸化物の両方でもよい。また、アルミニウム以外の金属と希土類元素とを含む複合酸化物でもよい。また、希土類元素として、イットリウム等ガドリウム以外の希土類元素を用いてもよい。
接合部90の主成分は、以下の方法により特定することができる。
セラミックヒータ100の断面をSEM(走査型電子顕微鏡)にて観察し、保持部10の第1接合面(第4面S4)と支持部20の第2接合面(第1端面S8)とに挟まれた範囲において、上記希土類元素を含む複合酸化物が50面積%以上であれば、その複合酸化物を「主成分」という。接合部分の断面では、第1接合面と第2接合面は必ずしも直線ではなく、それぞれの表面粗さやうねり、接合時の変形により、接合部90は一定の厚みではなく、厚い部分と薄い部分が存在しており、場所によっては第1接合面と第2接合面が直接接合している部分(接合材厚みゼロの部分)もあってよい。接合部90の主成分の複合酸化物が、複数の成分から構成されている場合、SEMの反射電子像のコントラストから、主成分の複合酸化物を、いくつかに分類する。分類したそれぞれについて、EDS(エネルギー分散型X線分光器)やEPMA(電子プローブマイクロアナライザー)の元素分析を行い、希土類元素を含むことを確認する。この時、希土類元素を含む化合物から成ることが分かった化合物を希土類元素を含まない化合物とを比べ、希土類元素を含む化合物の方が多ければ、その複合酸化物は主成分であると言える。
図3は、セラミックヒータ100の製造方法を、概念的に示す説明図である。図3は、紙面下方向が図2におけるZ軸正(プラス)方向と一致するように図示している。はじめに、第3セラミック部材30と、第4セラミック部材40と、支持部20とを準備する。第3セラミック部材30と、第4セラミック部材40と、支持部20は、いずれもセラミック(窒化アルミニウム)を主成分とし、公知の製造方法により製造されている。第3セラミック部材30の内部には、上述のヒータ50、ビア52、上端部分62が形成されており、第3面S3側には、受電電極54が形成されている。
次に、第3セラミック部材30の凹部32に第4セラミック部材40が嵌合するように積層する(図3(A))。その後、第3セラミック部材30と第4セラミック部材40との積層体を、ホットプレス炉内に配置し、例えば、窒素中で加圧しつつ加熱することにより、第3セラミック部材30と第4セラミック部材40とを接合し、保持部10を形成する(図3(B))。
次に、接合部90の形成材料であるペースト状の接合剤を準備する。具体的には、ガドリニア(Gd23)粉末と、アルミナ(Al23)粉末とを所定の割合で混合し、さらにアクリルバインダおよびブチルカルビトールと共に混合することにより、ペースト状の接合剤を形成する。なお、ペースト状の接合剤の形成材料の組成比は、例えば、Gd23が24mol%であり、Al23が76mol%であると、接合剤の融点を低くすることができるので好ましい。
準備されたペースト状の接合剤を、保持部10と支持部20との間に配置する。具体的には、保持部10の第4面S4(第1接合面)と、支持部20の第1端面S8(第2接合面)を、ラップ研磨し、表面粗さを1μm以下、平坦度を10μm以下にする。そして、保持部10の第4面S4に、マスクを介して印刷することによりペースト状の接合剤を塗布する。その後、支持部20の第1端面S8を、ペースト状の接合剤を介して重ね合わせることにより、保持部10と支持部20との積層体を形成する(図3(C))。
その後、保持部10と支持部20との積層体を、ホットプレス炉内に配置し、例えば、窒素中で加圧しつつ加熱する。これにより、ペースト状の接合剤が溶融して接合部90が形成され、保持部10と支持部20とが接合部90により接合される。この加熱・加圧接合における圧力は、0.1MPa以上、15MPa以下の範囲内に設定されることが好ましい。加熱・加圧接合における圧力が0.1MPa以上に設定されると、被接合部材(保持部10や支持部20)の表面にうねり等があった場合でも被接合部材化に接合されない隙間が生じることが抑制され、初期の接合強度が低下することを抑制することができる。また、加熱・加圧接合における圧力が15MPa以下に設定されると、保持部10の割れや支持部20の変形が発生することを抑制することができる。なお、第4面S4および第1端面S8には、0.2Kgf/cm2~3Kgf/cm2の圧力が付与される。
また、この加熱・加圧接合における温度は、1730℃まで上昇させることが好ましい。具体的には、保持部10と支持部20との積層体の周囲をカーボン雰囲気に晒されないように覆い、加熱・加圧接合における温度を1730℃まで上昇させ、1730℃の状態を約10分維持した後、ホットプレス炉内の温度を室温まで下げる。この際、ペースト状の接合剤に含まれていたGd23とAl23は固相拡散あるいは溶融してアルミニウム―希土類の複合酸化物(例えばGdAlO3やGdAl1118)を生成する。加熱・加圧接合の後、必要により後処理(外周や上下面の研磨、端子の形成等)を行う。以上の製造方法により、上述の構成のセラミックヒータ100が製造される。
以上説明したように、本実施形態のセラミックヒータ100によれば、保持部10と支持部20との接合性を向上させることができる。例えば、保持部10の希土類元素の濃度が一様であって、支持部20の希土類元素の濃度より高いと、希土類を含む複合酸化物を主成分とする接合部90を介して保持部10と支持部20とが接合されている場合に、剥離が生じ易い。これは、保持部10と支持部20との接合時に、接合部90となる材料中の希土類を含む複合酸化物が、希土類元素濃度が高い保持部10側に拡散し、接合部90に隙間ができる場合があるためである。隙間ができると、強度低下、気密性の低下が生じる虞がある。また、保持部10と支持部20との接合時に、保持部10から、焼結助剤由来の希土類元素を含む複合酸化物や不純物元素が接合部90側に拡散して、接合部90の融点が変わり、接合状態を安定して生産することが困難になる場合がある。これに対し、本実施形態のセラミックヒータ100では、保持部10が第3セラミック部材30と第4セラミック部材40との接合体であって、第3セラミック部材30の希土類元素濃度Aより第4セラミック部材40の希土類元素濃度Bが小さく、第4セラミック部材40の希土類元素濃度Bは、支持部20の希土類元素濃度Cと等しい。そして、保持部10の第4セラミック部材40と支持部20とが接合部90を介して接合されることにより、保持部10と支持部20とが接合される。上述の通り、第4セラミック部材40の希土類元素濃度と支持部20の希土類元素濃度とが等しいため、保持部10と支持部20とを接合する際に、第4セラミック部材40と支持部20との間で、希土類元素を含む複合酸化物の拡散が生じにくい。そのため、接合部90の隙間の生成を抑制することができ、接合部90の強度低下や気密性の低下を抑制することができる。その結果、保持部10と支持部20との接合性を向上させることができる。
また、保持部の希土類元素濃度を一様に低下させることにより(例えば、イットリウム濃度を0.5%)、希土類元素を含む複合酸化物の拡散を抑制し、保持部と支持部20との接合性を向上させることができることを、発明者らは確認した。しかしながら、保持部の希土類元素濃度を一様に低下させると、熱伝導率、体積抵抗、熱膨張、強度等の機能が変わってしまうため、好ましくない。これに対し、本実施形態のセラミックヒータ100では、保持部10を、第3セラミック部材30と第4セラミック部材40との接合体とし、第3セラミック部材30の希土類元素(イットリウム)の濃度は支持部20よりも高い5%として、ウェハWの温度制御に適した機能を奏する組成とし、第4セラミック部材40の希土類元素(イットリウム)の濃度を0%とし、支持部20の希土類元素(イットリウム)の濃度と同じにすることにより、保持部10の機能を維持しつつ、保持部10と支持部20との接合性を向上させることができた。
発明者らは、以下の接合体のサンプルを用意して、接合性を評価したところ、接合性が良好であり、剥離が生じにくいことを確認している。サンプルは、窒化アルミニウムを主成分とし、イットリウムの濃度が濃度BであるB部材と、窒化アルミニウムを主成分とし、イットリウムの濃度が濃度CであるC部材と、がガドリウム―アルミニウムの複合酸化物を主成分とする接合部によって接合された接合体であり、濃度Bと濃度Cとの差が5重量%より小さいものである。
本実施形態のセラミックヒータ100において、第4セラミック部材40のイットリウム濃度Bと、支持部20のイットリウム濃度Cとの差は0重量%であり、5重量%より小さいため、接合性が良好である。
本実施形態のセラミックヒータ100において、保持部10および支持部20は窒化アルミニウムを主成分とし、接合部90は、希土類―アルミニウムの複合酸化物を主成分としている。そのため、保持部10および支持部20の焼成温度より低い温度で、保持部10と支持部20とを接合することがき、保持部10および支持部20の変形や物性変化を抑制することができる。
また、本実施形態の保持部10では、第4セラミック部材40の一部が第3セラミック部材30に埋まっている。そのため、第4セラミック部材40が第3セラミック部材30に埋まっていない場合と比較して、第3セラミック部材30と第4セラミック部材40との接触面積が大きくなり、第3セラミック部材30と第4セラミック部材40との接合性を向上させることができる。
また、本実施形態の保持部10では、第4セラミック部材40の第4面S4が、第3セラミック部材30の第3面S3より突出している。すなわち、第4面S4の面積が第3面S3の面積より小さくなるため、保持部10と支持部20とを接合するための表面処理(本実施形態では鏡面処理)を行う面積を小さくすることができ、処理時間を短縮することができる。また、第4セラミック部材40の第4面S4が、第3セラミック部材30の第3面S3より突出しており、第4面S4と支持部20の第1端面S8とが接合されるため、保持部10と支持部20との接合に適した条件が、第3セラミック部材30に対しては適用できない条件であっても、第4セラミック部材40に対して適用できる条件でれば、接合に適した条件で、保持部10と支持部20とを接合することができる。
また、本実施形態の保持部10において、第4セラミック部材40は、平面形状が円環状(ドーナツ状)の板状部材であり、第3セラミック部材30の凸部34が、第4セラミック部材40の貫通孔42に嵌合している。第3セラミック部材30は、第4セラミック部材40より絶縁抵抗が大きいため、第4セラミック部材40が円板状に形成される場合と比較して、一対の電極端子56間のリーク電流を抑制することができる。
<第2実施形態>
図4は、第2実施形態の接合体200の断面構成を概略的に示す説明図である。本実施形態の接合体200Aは、第1セラミック部材210と、第2セラミック部材220と、第1セラミック部材210と第2セラミック部材220とを接合する接合部90を備え、略円形平面状の平板状に形成されている。
第1セラミック部材210は、略円形平面状の第1面S1と、第1面S1の裏面である第2面S2を有する板状部材であり、セラミックを主成分とする。第1セラミック部材210は、第1面S1を形成する第3セラミック部材230と、第3セラミック部材230に接合され、第2面S2を形成し、支持部20と接合される第4面S4(第1接合面)を有する第4セラミック部材240から成る。本実施形態において、第3セラミック部材230と第4セラミック部材240とは、平面形状が同一の円形状である。第3セラミック部材230および第4セラミック部材240の組成は、第1実施形態の第3セラミック部材30および第4セラミック部材40と、それぞれ、同一である。
第2セラミック部材220は、第2接合面S28と、第2接合面S28の裏面である第2裏面S29を有する板状部材であり、セラミックを主成分とする。本実施形態において、第2セラミック部材220は、平面形状が第1セラミック部材210と同一の円形状である。第2セラミック部材220の組成は、第1実施形態の支持部20の組成と同一である。
接合部90は、希土類元素を含む複合酸化物を主成分とし、第1セラミック部材210と第2セラミック部材220とを接合する。接合部90の組成は、第1実施形態の接合部90と同一である。
本実施形態の接合体200Aにおいて、第4セラミック部材240のイットリウムの濃度Bが、第3セラミック部材230のイットリウムの濃度Aより小さく、かつ第2セラミック部材220のイットリウムの濃度Cが第3セラミック部材230のイットリウムの濃度Aより小さため、第1セラミック部材210と第2セラミック部材220との接合部90による接合性を向上させることができる。
本実施形態の接合体200Aを用いて、例えば、セラミックス板の表面上に対象物を保持する保持装置(静電チャック、真空チャック等)、サセプタ、シャワーヘッド等の半導体製造装置用部品等を形成することができる。
<本実施形態の変形例>
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
・保持部の構成は、上記実施形態に限定されず、例えば、図5に示す構成であってもよい。図5は、変形例の保持部のXZ断面構成を概略的に示す説明図である。図5では、保持部の内部に形成されるヒータ50等の図示を省略している。
図5(A)に示す保持部10Aは、上記実施形態と同様に、第3セラミック部材30Aと第4セラミック部材40Aが接合されて形成されている。第4セラミック部材40Aは、第3セラミック部材30Aより直径が小さい円板状であり、第3セラミック部材30Aは、第4セラミック部材40Aが嵌合する凹部32Aを備える。保持部10Aにおいて、第4セラミック部材40Aは第3セラミック部材30Aの凹部32Aに嵌合し、その一部が第3セラミック部材30Aに埋まっていると共に、第4面S4が第3セラミック部材30Aの第3面S3より突出している。
図5(B)に示す保持部10Bは、保持部10Aと同様に、第4セラミック部材40Bは、第3セラミック部材30Bより直径が小さい円板状であり、第3セラミック部材30Bは、第4セラミック部材40Bが嵌合する凹部32Bを備える。保持部10Bでは、第4セラミック部材40Bは第3セラミック部材30Bの凹部32Bに嵌合し、その全部が第3セラミック部材30Bに埋まっている。すなわち、第4セラミック部材40Bの第4面S4の面位置が第3セラミック部材30Bの第3面S3の面位置と揃っている。
図5(C)に示す保持部10Cでは、第3セラミック部材30Cが、円板状の第1部34Cと、第1部34Cより直径が小さい円板状の第2部36Cを備える。第1部34Cと第2部36Cとは、平面視で同心円状に配置され、第2部36Cが第1部34C上に載置された状態に形成されている。この例では、第4セラミック部材40Cは、第2部36Cと略同一の直径の円板状であり、第2部36Cに接合されている。すなわち、第4セラミック部材40Cの第4面S4は、第3面S3より突出している。この例では、第4セラミック部材40Cが第3セラミック部材30Cに埋まっておらず、表面に形成されているため、第4セラミック部材40Cの設置方法の自由度が高い。例えば、ホットプレス一体焼成、溶射、印刷、ディップコーティングによる焼き付け等、種々の方法で、第4セラミック部材40Cを、第3セラミック部材30Cの表面に形成することができる。また、この例では、第4セラミック部材40Cが、第1部34Cから突出して設けられている第2部36Cに接合されている。そのため、上記実施形態の保持部10、上記の保持部10A、保持部10Bと比較して、保持部10の第1面S1と、第4セラミック部材40Cとの距離が長いため、第4セラミック部材40Cから第3セラミック部材30Cの第1面S1への影響を小さくすることができる。例えば、第4セラミック部材40Cと第3セラミック部材30Cとの熱膨張差による第1面S1の反りを抑制することができる。これにより、ウェハWの温度制御の精度をより向上させることができる。また、第3セラミック部材30Cの絶縁抵抗の低下を抑制することができる。
図5(D)に示す保持部10Dは、上記保持部10Cと同様に、第4セラミック部材40Dが、第3セラミック部材30Dの表面に形成されている。そのため、保持部10Cと同様に、第4セラミック部材40Dの設置方法の自由度が高い。
保持部の構成を、図5に示すように変形しても、支持部20の希土類元素の濃度Cが第3セラミック部材の希土類元素の濃度Aより小さい場合に、第4セラミック部材の希土類元素の濃度Bを第3セラミック部材の希土類元素の濃度Aより小さくすれば、接合部90による保持部10と支持部20との接合性を向上させることができる。
・上記実施形態では、希土類元素濃度が異なる第3セラミック部材30と第4セラミック部材40とを接合して保持部10を形成することにより、保持部10における希土類元素の濃度分布を形成する例を示したが、3以上の部材を用いて希土類元素の濃度分布を形成してもよいし、希土類元素の濃度分布を有する1つの部材によって保持部を形成してもよい。また、希土類元素の濃度が異なる複数の部材を接合して保持部を形成した場合に、複数の部材の境界が明確でなくてもよい。保持部は、支持部と接合される第1接合面と、被加熱体が配置される側の第1面との間に、第1面と第1接合面に略垂直な方向に、希土類元素の濃度分布があり、第1面近傍の希土類元素の濃度をAとし、第1接合面近傍の希土類元素の濃度をBとしたとき、A>Bであればよい。
・上記実施形態において、第4セラミック部材40の平面面積が第3セラミック部材30の平面面積より小さい例を示したが、第4セラミック部材40の平面面積が30の平面面積と略一致してもよい。すなわち、第3セラミック部材30の第3面S3の全面に第4セラミック部材40が形成されてもよい。
・上記実施形態において、支持部20が円筒状の例を示したが、支持部20の形状は、上記実施形態に限定されない。例えば、支持部20は円柱状、多角柱状等であってもよい。
・第1実施形態において、セラミックを主成分とする第1セラミック部材として保持部10を例示し、セラミックを主成分とする第2セラミック部材として支持部20を例示したが、第1セラミック部材と第2セラミック部材の形状は、特に限定されず、第2実施形態に示すように、両者共に平板状であってもよい。
・上記実施形態において、支持部20の希土類元素の濃度Bと第4セラミック部材40の希土類元素の濃度Cとが一致する例を示したが、濃度Bと濃度Cとは、一致していなくてもよい。但し、濃度Bと濃度Cとが近いことが好ましく、濃度Bと濃度Cとの差が5重量%以下であることが好ましい。このようにすると、保持部10と支持部20とを接合する際に、第4セラミック部材40と支持部20との間における、希土類元素を含む複合酸化物の拡散を、より抑制することができ、保持部10と支持部20との接合性をより向上させることができる。
・上記実施形態において、第4セラミック部材40と、支持部20が、希土類元素を含有しない例を示したが、それぞれ、希土類元素を含んでもよい。第4セラミック部材40と支持部20の希土類元素の含有量は、低いことが好ましく、5重量%以下が好ましい。0.5重量%以下がさらに好ましい。第4セラミック部材40と支持部20が希土類元素を含む場合、第3セラミック部材30、第4セラミック部材40、および支持部20に含まれる希土類元素の種類は、同一であってもよいし、互いに異なっていてもよい。
・保持部10、支持部20、および接合部90に含まれる希土類元素は、上記実施形態に限定されず、種々の希土類元素を用いることができる。また、希土類元素を含む複合酸化物も、上記実施形態に限定されない。例えば、希土類―アルカリ土類ーアルミニウム系酸化物等を用いてもよい。
以上、実施形態、変形例に基づき本発明について説明してきたが、上記した態様の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれる。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することができる。
10、10A、10B、10C、10D…保持部
20…支持部
22、42…貫通孔
30、30A、30B、30C、30D、230…第3セラミック部材
32、32A、32B…凹部
34…凸部
34C…第1部
36C…第2部
40、40A、40B、40C、40D、240…第4セラミック部材
50…ヒータ
52…ビア
54…受電電極
56…電極端子
60…金属線
62…上端部分
90…接合部
100…セラミックヒータ
200、200A…接合体
210…第1セラミック部材
220…第2セラミック部材
S1…第1面
S2…第2面
S28…第2接合面
S29…第2裏面
S3…第3面
S4…第4面
S8…第1端面
S9…第2端面

Claims (7)

  1. セラミックを主成分とし、第1面と前記第1面の裏面である第2面を有する平板状の第1セラミック部材と、セラミックを主成分とし、前記第1セラミック部材と接合される第2接合面を有する第2セラミック部材と、が接合された接合体であって、
    前記第1セラミック部材の前記第2面と、前記第2セラミック部材の前記第2接合面との間に配置され、前記第1セラミック部材と前記第2セラミック部材とを接合する、希土類元素を含む複合酸化物を主成分とする接合部を備え、
    前記第1セラミック部材は、前記第2面の少なくとも一部に、前記接合部を介して前記第2セラミック部材と接合される第1接合面を有し、
    前記第1セラミック部材、および前記第2セラミック部材の少なくともいずれか一方は、希土類元素を含有し、
    前記第1セラミック部材は、前記第1面と前記第1接合面との間に、前記第1面と前記第1接合面に略垂直な方向に、希土類元素の濃度分布があり、前記第1面近傍の希土類元素の濃度をAとし、前記第1接合面近傍の希土類元素の濃度をBとし、前記第2セラミック部材の前記第2接合面近傍の希土類元素の濃度をCとしたとき、
    A>B、かつ A>C
    を満たすことを特徴とする、接合体。
  2. 請求項1に記載の接合体であって、
    前記Bと前記Cとの差が5重量%以下であることを特徴とする、
    接合体。
  3. 請求項1または請求項2のいずれか一項に記載の接合体であって、
    前記第1セラミック部材および前記第2セラミック部材の主成分は、窒化アルミニウムであり、
    前記接合部の主成分は、希土類-アルミニウムの複合酸化物、および希土類-アルカリ土類-アルミニウムの複合酸化物の少なくともいずれか一方であることを特徴とする、
    接合体。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の接合体であって、
    前記第1セラミック部材は、
    前記第1面を形成する第3セラミック部材と、
    前記第3セラミック部材に接合され、前記第2面の少なくとも一部を形成し、前記第2セラミック部材と接合される第4面を有する第4セラミック部材と、
    から成り、
    前記第3セラミック部材の希土類元素の濃度が前記Aであり、前記第4セラミック部材の希土類元素の濃度が前記Bであることを特徴とする、
    接合体。
  5. 請求項4に記載の接合体であって、
    前記第3セラミック部材は、前記第1面の裏面である第3面を有し、
    前記第4セラミック部材の前記第4面が、前記第3セラミック部材の第3面より突出していることを特徴とする、
    接合体。
  6. 請求項4または請求項5に記載の接合体であって、
    前記第4セラミック部材は、少なくとも一部が前記第3セラミック部材に埋まっていることを特徴とする、
    接合体。
  7. セラミックヒータであって、
    請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の接合体と、
    前記第1セラミック部材の内部に形成され、通電により発熱する発熱体と、
    を備え、
    前記第2セラミック部材は、筒状であり、自身の端面が前記第2接合面であることを特徴とする、
    セラミックヒータ。
JP2021013022A 2021-01-29 2021-01-29 接合体、およびセラミックヒータ Active JP7514193B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021013022A JP7514193B2 (ja) 2021-01-29 2021-01-29 接合体、およびセラミックヒータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021013022A JP7514193B2 (ja) 2021-01-29 2021-01-29 接合体、およびセラミックヒータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022116708A true JP2022116708A (ja) 2022-08-10
JP7514193B2 JP7514193B2 (ja) 2024-07-10

Family

ID=82749495

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021013022A Active JP7514193B2 (ja) 2021-01-29 2021-01-29 接合体、およびセラミックヒータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7514193B2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003292386A (ja) 2002-03-29 2003-10-15 Ibiden Co Ltd 接合体およびその製造方法
JP5087416B2 (ja) 2008-01-24 2012-12-05 日本碍子株式会社 セラミックスヒータ及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP7514193B2 (ja) 2024-07-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4032971B2 (ja) セラミックス接合体、基板保持構造体および基板処理装置
JP2003160874A (ja) 被処理物保持体、半導体製造装置用サセプタおよび処理装置
JP2000077508A (ja) 静電チャック
CN108476006A (zh) 用于高温半导体加工中夹持的静电卡盘及其制造方法
JP3973872B2 (ja) 電極内蔵型サセプタ及びその製造方法
US11560336B2 (en) Method for producing semiconductor production device component, and semiconductor production device component
US11142484B2 (en) Component for semiconductor production device, and production method of component for semiconductor production device
JP2004040000A (ja) 電極内蔵型サセプタ及びその製造方法
US12046488B2 (en) Semiconductor manufacturing apparatus and wafer holding table for semiconductor manufacturing apparatus
JP3685962B2 (ja) サセプタ及びその製造方法
JP5466439B2 (ja) セラミックス接合体並びにセラミックスヒータ、静電チャック及びサセプタ
JP7064987B2 (ja) セラミックス接合体
JP2022116708A (ja) 接合体、およびセラミックヒータ
JP2000143349A (ja) 窒化アルミニウム質焼結体およびそれを用いた静電チャック
JP2020033247A (ja) 接合体
JP2006120847A (ja) 双極型静電チャック、及びその製造方法
WO2023176886A1 (ja) 静電チャック部材、静電チャック装置、および静電チャック部材の製造方法
JP7498015B2 (ja) 保持装置及び保持装置の製造方法
JP2002170870A (ja) 半導体製造・検査装置用セラミック基板および静電チャック
JP6867907B2 (ja) セラミックス接合体およびセラミックス接合体の製造方法
JP7410730B2 (ja) 半導体製造装置用部品
WO2023176936A1 (ja) 静電チャック部材、および静電チャック装置
JP2022111783A (ja) 電極埋設部材、基板保持部材、およびその製造方法
JP2000233978A (ja) 静電チャックの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230825

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20240325

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240402

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240530

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240625

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240628

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7514193

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150