JP2022111783A - 電極埋設部材、基板保持部材、およびその製造方法 - Google Patents

電極埋設部材、基板保持部材、およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】熱の通過が良好で、温度分布が均一であり、プラズマエッチング等のプロセスに使用したときにケミカルなコンタミネーションを低減させることができると共に、酸化物セラミックス焼結体により絶縁層を形成する場合よりも薄く均一な厚みの絶縁層を容易に形成することができる電極埋設部材、基板保持部材、およびその製造方法を提供する。【解決手段】電極埋設部材100であって、AlN焼結体からなり、平板状に形成された基材110と、前記基材110の一方の主面112に設けられた電極120と、前記基材110の他方の主面114に設けられた発熱抵抗体130と、前記基材110の前記一方の主面112を被覆する第1の酸化物セラミックス溶射膜140と、前記基材110の前記他方の主面114を被覆する第2の酸化物セラミックス溶射膜150と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、電極埋設部材、基板保持部材、およびその製造方法に関する。
従来、半導体製造プロセスに用いられる静電チャック等の電極埋設部材として、セラミックスの内部に電極層を埋設して一体的に焼成した全体がセラミックス焼結体からなる電極埋設部材が製造されていた。
近年、半導体製造プロセスに用いられる静電チャック等の電極埋設部材は、プロセスで発生する熱量が増大していることに伴い、熱量を速やかに伝熱(熱通過)させるため薄くすることが要求されている。しかし、従来の電極埋設部材においては、静電吸着用電極層とヒーター層とを異なる層とする場合、電極埋設部材を薄くすることは難しかった。例えば、ヒーター内蔵静電チャックの場合は、少なくとも電極を2層設ける必要があり、その2層の電極は絶縁のため一定の距離離間させる必要があるとともに、設けた電極を外部と絶縁するために更に絶縁層を設ける必要があった。そのため静電チャック全体をセラミックス焼結体で構成すると、その厚みは一定程度厚くならざるを得なかった。
特許文献1には、支持基板の一方の面に導電性発熱層を、他方の面に導電性の静電吸着用電極を形成し、更にこれら発熱層及び絶縁層が形成された構成の静電吸着機能を有するウエハ加熱装置において、前記静電吸着用電極を覆う絶縁層が、静電吸着電極側部分の表面抵抗率ρsEより被吸着物側部分の表面抵抗率ρsEが小さいものであることを特徴とする静電吸着機能を有するウエハ加熱装置の技術が開示されている。特許文献1には、支持基材としては、窒化珪素焼結体、窒化硼素焼結体、窒化硼素と窒化アルミニウムの混合焼結体、アルミナ焼結体、窒化アルミニウム焼結体、熱分解窒化硼素、熱分解窒化硼素コートグラファイトのいずれかを主成分としたものからなることが好ましいと記載されている。
特許文献2には、複雑形状の内部電極構造であっても作製が容易にでき、かつ基台の変形の少ない、優れた耐電圧特性を発揮する静電チャック提供することを目的として、基台と、この基台の上面に形成された電極層と、この電極層を被覆するように前記基台の上に、溶射により形成された上部絶縁層とを具備してなる静電チャックであって、前記基台のヤング率が60GPa以上のセラミックスから構成されてなり、かつ、前記電極層がメッキ処理により形成されてなる静電チャックの技術が開示されている。また、前記基台と前記上部絶縁層を構成する材料の20~30℃における各々の平均の熱膨張係数の値の差が2×10-6/℃以下であり、かつ、前記基台の厚みが2~10mm、前記上部絶縁層の厚みが0.15~1.00mmであることが記載されている。
WO2007/043519 特開2007-194393号公報
特許文献1または2のように絶縁層を後から設けるタイプの電極埋設部材でヒーター機能を有するものは、ヒーター用電極(発熱抵抗体)を焼結体などの基材に製膜等により形成するが、この時の製膜プロセスのバラツキがそのまま電極埋設部材の温度分布に反映される。そのため、焼結体基材の表面は平坦であることが好ましい。また、ヒーターの均温性を高めるため発熱抵抗体をトリミングし抵抗値を調整する場合があった。しかし、ヒーター用電極を形成する面の焼結体基材の平面度が悪いと製膜のバラツキが大きくなり、トリミング加工も困難になる場合があった。また、ヒーター用電極を形成する面の焼結体基材の平面度がよい場合でも、成膜方法によっては、成膜時に平面度が悪化することもあった。
特許文献1は、基材となる絶縁性のセラミックスの両面に電極を形成する方法として、BN焼結体の両面に熱分解炭素を熱CVD法により電極を形成し、その上からさらに熱分解窒化硼素の絶縁層を形成しているため、基材および絶縁層を薄くすることで全体の厚みを薄くすることができる。しかしながら、熱CVDによる製法では温度が2000℃近く必要であり、製膜後の基材の熱変形が生じていた。
また、特許文献2は、基台の両面に電極を形成する構成を想定していないため、表面と裏面の間の熱の通過を考慮していない。また、基台に様々なセラミックスを使用することができることが記載されているものの、実際には基台および溶射膜をいずれも酸化アルミニウムとする場合に限定した実施例のみ記載されている。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、熱の通過が良好で、温度分布が均一であり、プラズマエッチング等のプロセスに使用したときにケミカルなコンタミネーションを低減させることができると共に、酸化物セラミックス焼結体により絶縁層を形成する場合よりも薄く均一な厚みの絶縁層を容易に形成することができる電極埋設部材、基板保持部材、およびその製造方法を提供することを目的とする。
(1)上記の目的を達成するため、本発明の電極埋設部材は、電極埋設部材であって、AlN焼結体からなり、平板状に形成された基材と、前記基材の一方の主面に設けられた電極と、前記基材の他方の主面に設けられた発熱抵抗体と、前記基材の前記一方の主面を被覆する第1の酸化物セラミックス溶射膜と、前記基材の前記他方の主面を被覆する第2の酸化物セラミックス溶射膜と、を備えることを特徴としている。
このように、基材がAlN焼結体で構成されることにより、熱伝導率を大きくすることができ、熱の通過が良好で、温度分布が均一になる。また、酸化物セラミックス溶射膜は、酸化物セラミックス焼結体と比較して純度が高い原料を使用することができることから、プラズマエッチング等のプロセスに使用したときにケミカルなコンタミネーションを低減させることができる。また、酸化物セラミックス焼結体により絶縁層を形成する場合よりも薄く均一な厚みの絶縁層を容易に形成することができる。また、溶射膜の形成を基材に発熱抵抗体を形成した後に行なうことができるので、必要に応じて発熱抵抗体の抵抗値等を調節するためのトリミングを容易に行なえる。
(2)また、本発明の電極埋設部材において、前記一方の主面に垂直な方向における前記電極埋設部材の厚みは、1mm以上8mm以下であることを特徴としている。
このように、電極埋設部材全体の厚みを低減することで、高熱伝導で熱の通過もさらに良好となる。
(3)また、本発明の電極埋設部材において、前記基材の前記他方の主面の平面度は、5μm以下であることを特徴としている。
このように、発熱抵抗体を設ける平面の平面度が高いので、発熱抵抗体を形成するときにより均質に形成され、発熱抵抗体の抵抗値のバラツキを抑制することができる。これにより、均等な発熱分布とすることができる。また、発熱抵抗体のトリミングを行なった場合でも、精度の高いトリミングを行なうことができ、その効果を十分に発揮させることができる。
(4)また、本発明の電極埋設部材において、前記発熱抵抗体は、それぞれに異なる電圧を印加可能な複数の部分発熱抵抗体を有していることを特徴としている。
このように、それぞれに異なる電圧を印加可能な複数の部分発熱抵抗体を同一の平面内に配置(いわゆるマルチゾーン化)することで、複数の電極(端子)の出力をそれぞれ調節することによって、部分発熱抵抗体ごとに発熱量を調整することができ、電極埋設部材の温度分布を調節することができる。
(5)また、本発明の電極埋設部材において、前記複数の部分発熱抵抗体に接続される端子の数Nは、前記複数の部分発熱抵抗体の数nに対して、天井関数を用いて、
Figure 2022111783000002
を満たすことを特徴としている。
マルチゾーン化する場合、多くの部分発熱抵抗体を一平面に配置するため、それに対応する端子が必要になる。しかし、端子の数が多くなりすぎるとその端子の位置はコールドスポットになり温度不均一の原因となる。特に、電極埋設部材の厚みが薄い場合はコールドスポットの影響が基板載置面の温度分布に顕著に影響する。しかしながら、発熱抵抗体の接続パターンを工夫することで、多くの部分発熱抵抗体を配置しても上記の式を満たす程度に端子の数を十分に減らすことができ、基板載置面の温度分布の均一化を図ることができる。
(6)また、本発明の基板保持部材は、上記(1)から(6)のいずれかに記載の前記電極埋設部材と、前記電極埋設部材の前記第2の酸化物セラミックス溶射膜側に設けられ、内部に冷媒の流路を有する冷却部材と、を備えることを特徴としている。
電極埋設部材にさらに冷媒の流路が形成された冷却部材を設けた基板保持部材とすることにより、電極埋設部材の発熱抵抗体が設けられた面に形成された溶射膜が電気絶縁性機能のほか熱抵抗層として機能するので、電極埋設部材の基板載置面の温度が高い場合でも電極埋設部材の冷却部材側の面の温度を低く保つことができ、半導体製造プロセスで使用できる用途が拡大する。
(7)また、本発明の電極埋設部材の製造方法は、電極埋設部材の製造方法であって、
AlNセラミックス原料粉を成形して焼成し、AlN焼結体からなる平板状の基材を作製する工程と、前記基材の一方の主面に電極を形成する工程と、前記基材の他方の主面に発熱抵抗体を形成する工程と、前記基材の前記一方の主面に第1の酸化物セラミックス溶射原料粉を溶射し、第1の酸化物セラミックス溶射膜を形成する工程と、前記基材の前記他方の主面に第2の酸化物セラミックス溶射原料粉を溶射し、第2の酸化物セラミックス溶射膜を形成する工程と、を含むことを特徴としている。
このように、基材がAlN焼結体で構成されることにより、熱伝導率を小さくすることができ、熱の通過を良好にできる。また、酸化物セラミックス溶射膜は、酸化物セラミックス焼結体と比較して純度が高いことから、プラズマエッチング等のプロセスに使用したときにケミカルなコンタミネーションを低減させることができると共に、酸化物セラミックス焼結体により絶縁層を形成する場合よりも薄い絶縁層を容易に形成することができる。また、溶射膜の形成を基材に発熱抵抗体を形成した後に行なうことができるので、必要に応じて発熱抵抗体の抵抗値等を調節するためのトリミングを容易に行なえる。
(8)また、本発明の基板保持部材の製造方法は、基板保持部材の製造方法であって、
AlNセラミックス原料粉を成形して焼成し、AlN焼結体からなる平板状の基材を作製する工程と、前記基材の一方の主面に電極を形成する工程と、前記基材の他方の主面に発熱抵抗体を形成する工程と、前記基材の前記一方の主面に第1の酸化物セラミックス溶射原料粉を溶射し、第1の酸化物セラミックス溶射膜を形成する工程と、前記基材の前記他方の主面に第2の酸化物セラミックス溶射原料粉を溶射し、第2の酸化物セラミックス溶射膜を形成する工程と、複数の金属部材を接合した内部に冷媒の流路を有する冷却部材、または複数のセラミックス成形体を焼成した内部に冷媒の流路を有する冷却部材のいずれか一方を作製する工程と、前記第2の酸化物セラミックス溶射膜または前記冷却部材の少なくとも一方に接着剤を塗布し、電極埋設部材および前記冷却部材を接着する工程と、を含むことを特徴としている。
電極埋設部材にさらに冷媒の流路が形成された冷却部材を設けた基板保持部材とすることにより、電極埋設部材の発熱抵抗体が設けられた面に形成された溶射膜が電気絶縁性機能のほか熱抵抗層として機能するので、電極埋設部材の基板載置面の温度が高い場合でも電極埋設部材の冷却部材側の面の温度を低く保つことができ、半導体製造プロセスで使用できる用途が拡大する。
本発明によれば、熱の通過を良好にでき、プラズマエッチング等のプロセスに使用したときにケミカルなコンタミネーションを低減させることができると共に、酸化物セラミックス焼結体により絶縁層を形成する場合よりも薄く均一な厚みの絶縁層を容易に形成することができる電極埋設部材、基板保持部材を構成できる。
第1の実施形態に係る電極埋設部材の一例を示す断面図である。 第1の実施形態に係る基板保持部材の一例を示す断面図である。 第1の実施形態に係る電極埋設部材の製造方法の一例を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係る電極埋設部材の一例を示す断面図である。 第2の実施形態に係る電極埋設部材の発熱抵抗体および端子の配置一例を示す模式図である。 第2の実施形態に係る電極埋設部材の発熱抵抗体および端子の配置一例を示す模式図である。 第2の実施形態に係る電極埋設部材の発熱抵抗体および端子の配置一例を示す模式図である。 第2の実施形態に係る基板保持部材の一例を示す断面図である。
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。なお、構成図において、各構成要素の大きさは概念的に表したものであり、必ずしも実際の寸法比率を表すものではない。
[第1の実施形態]
[電極埋設部材の構成]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電極埋設部材の一例を示す断面図である。本実施形態の電極埋設部材100は、基材110、電極120、発熱抵抗体130、第1の酸化物セラミックス溶射膜140、および第2の酸化物セラミックス溶射膜150を備える。
電極埋設部材100の厚みは、後述する基材110の一方の主面112に垂直な方向において、1mm以上8mm以下であることが好ましい。このように、電極埋設部材100全体の厚みを低減することで、高熱伝導で熱の通過もさらに良好となる。なお、電極埋設部材の厚みは、基板載置面内の複数の箇所で測定した厚みの平均値である。
基材110は、AlN焼結体からなり、平板状に形成される。基材110は、一方の主面112およびそれと対向する他方の主面114を有する。また、基材110の形状は、円板状、多角形状、楕円状など、様々な形状にすることができる。
基材110がAlN焼結体からなるとは、基材110を形成するセラミックス焼結体が、AlNを主成分とするセラミックス焼結体で構成されることをいう。主成分とするとは、セラミックス焼結体の重量に対する主成分の重量割合が90wt%以上であることをいう。基材110は、主成分とするセラミックス以外に、熱伝導率を上げる等、種々の目的のために添加物が含まれていてもよい。例えば、熱伝導率や体積抵抗率を調整するために2a族元素や3a族元素の酸化物や遷移金属酸化物からなる添加物を添加してもよい。
一般的に、AlNを主成分とするセラミックスは、Y等の添加物の添加量を増やすと熱伝導率が高くなるが、一定量以上添加すると熱伝導率の低下を引き起こすことが知られている。したがって、2a族元素、3a族元素の酸化物や遷移金属酸化物からなる添加物の含有量は、10wt%以下とすることが望ましい。2a族元素の添加物としては、Mg、Ca、Sr、Ba等が挙げられ、3a族元素の添加物としては、Y、La、Sm、Ce等が挙げられる。遷移金属の添加物としてはTi、Cr、Mn,Ni等が挙げられる。
AlNを主成分とするセラミックス焼結体は、熱伝導率が高く、耐熱性、耐プラズマ性に優れている。そのため、AlNを主成分とするセラミックス焼結体により基材110を形成することで、熱伝導率が高く、耐熱性、耐プラズマ性に優れた基材110を構成できる。その結果、基材110の熱の通過が良好で、温度分布が均一になる。
基材110の厚みは、0.5mm以上7.9mm以下であることが好ましい。これにより、一方の主面112および他方の主面114の間の熱の通過を良好にすることができると共に、電極120および発熱抵抗体130の間の絶縁を十分にすることができる。基材110の厚みを0.5mm未満とすると、電極120および発熱抵抗体130の間の絶縁が不十分になる場合がある。また、基材110の強度が不足し、破損の虞が高くなる。基材110の厚みを7.9mmより大きくすると、熱の通過を阻害する虞が高くなり、半導体製造プロセスに影響を与える場合がある。基材110の厚みは、電極埋設部材100の厚みから第1の酸化物セラミックス溶射膜140および第2の酸化物セラミックス溶射膜150の厚みを引くことで求められる。溶射膜の厚みの求め方は後述する。
上記のとおり、電極埋設部材100の厚みは、一方の主面112に垂直な方向において、1mm以上8mm以下であることが好ましい。よって、基材110の厚みは、電極埋設部材100の厚み、第1および第2の酸化物セラミックス溶射膜140、150の厚みを考慮した厚みとしてもよい。
基材110の一方の主面112の平面度は、10μm以下であることが好ましく、5μm以下であることがより好ましい。このように、電極120を設ける平面の平面度が高いので、電極120を形成するときにより均一に形成される。これにより、電極120を、例えば、静電吸着用電極として使用した場合、基板載置面内の吸着力を均一にすることができる。なお、溶射膜を設けた後の基材110の平面度は、3次元測定器で測定することができる。
基材110の他方の主面114の平面度は、5μm以下であることが好ましく、3μm以下であることがより好ましい。また、基材110の他方の主面114の平面度は、発熱抵抗体130の厚みの10%以下であることが好ましく、5%以下であることがより好ましい。このように、発熱抵抗体130を設ける平面の平面度が高いので、発熱抵抗体130を形成するときにより均一に形成され、発熱抵抗体130の抵抗値のバラツキを抑制することができる。これにより、均等な発熱分布とすることができる。また、発熱抵抗体130のトリミングを行なった場合でも、精度の高いトリミングを行なうことができ、その効果を十分に発揮させることができる。
電極120は、基材110の一方の主面112に設けられる。電極120は、Mo、W、Cu等で形成される。電極120は、静電吸着用電極または高周波電極として用いられる。電極120の積層方向(一方の主面112に垂直方向)の厚みは、5μm以上100μm以下であることが好ましい。
発熱抵抗体130は、基材110の他方の主面114に設けられる。発熱抵抗体130は、Mo、W、Cu等で形成される。発熱抵抗体130は、基板を加熱するヒーターとして用いられる。発熱抵抗体130の積層方向の厚みは、5μm以上100μm以下であることが好ましい。
第1の酸化物セラミックス溶射膜140は、酸化物セラミックスからなり、電極120が形成された基材110の一方の主面112を被覆する。これにより、電極120を絶縁する。第1の酸化物セラミックス溶射膜140のトップ面が基板載置面142となる。原料として使用される酸化物セラミックスは、目的に応じて、どのようなものであってもよい。第1の酸化物セラミックス溶射膜140は、例えば、アルミナ、イットリア、ジルコニア、チタニア、クロミア、イットリウム・アルミニウム・ガーネットのいずれか1つまたは2つ以上の組み合わせからなることが好ましい。これにより、様々な用途に適用できる。2つ以上の組み合わせからなるとは、溶射膜が異なる原料からなる粒子の混合物によって形成されていることをいう。第1の酸化物セラミックス溶射膜140は、原料の純度が99wt%以上であることが好ましい。
酸化物セラミックス溶射膜は、酸化物セラミックス焼結体と異なり焼結助剤等が含まれていないため、酸化物セラミックス焼結体と比較して純度が高い原料を使用することができることから、プラズマエッチング等のプロセスに使用したときにケミカルなコンタミネーションを低減させることができる。また、酸化物セラミックス溶射膜の形成は比較的低温で行なうことができるため、酸化物セラミックス溶射膜の形成時に基材が熱変形する虞が低減でき、基材の温度分布の均一性を保つことができる。基材が熱変形すると、温度分布の均一性が悪化する場合がある。また、酸化物セラミックス焼結体により絶縁層を形成する場合よりも薄く均一な厚みの絶縁層を容易に形成することができる。
第1の酸化物セラミックス溶射膜140は、気孔率が小さいことが好ましい。これにより、プラズマエッチング等のプロセスに使用したときにケミカルなコンタミネーションをより低減させることができると共に、熱の通過をより良好にすることができる。気孔率は、例えば、0.1%以上5%以下であることが好ましい。
第1の酸化物セラミックス溶射膜140は、基材110の一方の主面112からの厚みが、50μm以上2000μm以下であることが好ましい。これにより、十分な絶縁ができると共に、電極埋設部材100の全体の厚みを薄く保つことができる。溶射膜の厚みは渦電流式膜厚計(エディーカレント)または超音波探傷計で測定することができる。また、切断面の観察(光学顕微鏡、拡大鏡)によって測定してもよい。溶射膜の厚みは、基板載置面内の複数個所で測定した値の平均値である。
第2の酸化物セラミックス溶射膜150は、酸化物セラミックスからなり、発熱抵抗体130が形成された基材110の他方の主面114を被覆する。これにより、発熱抵抗体130を絶縁する。原料として使用される酸化物セラミックスは、目的に応じて、どのようなものであってもよい。第2の酸化物セラミックス溶射膜150は、例えば、アルミナ、イットリア、ジルコニア、チタニア、クロミア、イットリウム・アルミニウム・ガーネットのいずれか1つまたは2つ以上の組み合わせからなることが好ましい。これにより、様々な用途に適用できる。第2の酸化物セラミックス溶射膜150は、原料の純度が99wt%以上であることが好ましい。第2の酸化物セラミックス溶射膜150は、第1の酸化物セラミックス溶射膜140と同じ種類の原料を用いた溶射膜でもよいし、異なる種類の原料を用いた溶射膜でもよい。
第2の酸化物セラミックス溶射膜150は、所定の気孔率を有することが好ましい。これにより、熱抵抗層として機能することができる。気孔率は1%以上であることが好ましく、3%以上であることがより好ましい。気孔率の上限は、特に限定する必要はないが、例えば、10%以下とすることができる。
第2の酸化物セラミックス溶射膜150は、基材110の他方の主面114からの厚みが、50μm以上2000μm以下であることが好ましい。これにより、十分な絶縁ができると共に、電極埋設部材100の全体の厚みを薄く保つことができる。
電極埋設部材100は、上記以外に必要な端子160および端子穴162を備える。これにより、電極120および発熱抵抗体130に給電することができる。端子160および端子穴162の個数は、電極埋設部材100の設計によって様々な数にすることができる。
本発明の電極埋設部材は、熱の通過を良好にでき、プラズマエッチング等のプロセスに使用したときにケミカルなコンタミネーションを低減させることができると共に、酸化物セラミックス焼結体により絶縁層を形成する場合よりも薄く均一な厚みの絶縁層を容易に形成することができる。
[基板保持部材の構成]
図2は、本発明の第1の実施形態に係る基板保持部材の一例を示す断面図である。本発明の基板保持部材200は、電極埋設部材100、および冷却部材210を備える。
冷却部材210は、接着層220により電極埋設部材100の第2の酸化物セラミックス溶射膜150と接合される。冷却部材210は、内部に冷媒の流路212を有する。冷却部材210は、金属により形成されることが好ましい。加工性や高い熱伝導率からAl合金が最も好適であるが、銅、チタン、ニッケルを含む合金、SUSなどを用いてもよい。また、熱伝導率の高いSiCやAlNによって冷却部材が形成されてもよい。これらのセラミックスを用いれば電極埋設部材との物性差が近接するため一体化したときの残留応力が小さくなるため、はく離や破損のリスクをさらに小さくすることができる。冷媒は水、エチレングリコール、フロンなどが使用でき、冷媒温度は沸点未満で使用できる。
接着層220は、第2の酸化物セラミックス溶射膜150と冷却部材210とを接合する。これにより、電極埋設部材100と冷却部材210とを接合することができる。接着層220は、シリコーン樹脂や変性シリコーン樹脂、などシリコーンを主成分とするシリコーン接着剤により形成されることが好ましい。シリコーン接着剤はヤング率がセラミックスや金属に比べ十分に小さいため柔軟性を保たせることができる。シリコーン接着剤の硬化型は脱水、脱アルコール、付加重合タイプなどが選択できる。また一液硬化、二液硬化、紫外線硬化などが選択できる。接着層220は、熱伝導調整のためAlやAlNなどのセラミックスやCuなどの金属フィラーを含んでいてもよい。接着層220の厚みは、0.1mm以上4.0mm以下であることが好ましい。
本発明の基板保持部材は、冷却部材によって電極埋設部材を冷却しつつ半導体プロセスに使用することができるので、電極埋設部材の熱の通過が良好である効果をより高めることができ、これまでよりも高温の半導体プロセスに適用することができる。
[電極埋設部材の製造方法]
次に、本実施形態に係る電極埋設部材の製造方法を説明する。図3は、本発明の第1の実施形態に係る電極埋設部材の製造方法の一例を示すフローチャートである。本発明の第1の実施形態に係る電極埋設部材の製造方法は、図3に示すように、基材作製工程(ステップS1)、電極等形成工程(ステップS2)、および溶射膜形成工程(ステップS3)を含む。
(基材作製工程)
まず、基材を作製する。基材は、AlN焼結体により平板状に形成する。基材は、どのような方法によって作製されたものであってもよく、製造方法は適宜選択される。例えば、ホットプレス法やHIPを用いることができる。
例えば、ホットプレス法を用いる場合、AlN原料粉末および焼結助剤粉末の混合粉末を成形することで成形体を作製し、これを焼成することでAlN焼結体を作製することができる。このとき、例えば、焼成温度は1650~1950℃の温度範囲に含まれるように調節される。焼成時間(焼成温度の保持時間)は、2~10時間の時間範囲に含まれるように調節される。焼成時のプレス圧力は、1~15MPaの圧力範囲に含まれるように調節される。なお、これらの焼成温度や焼成時間は、焼結助剤粉末の種類や量等によっても変更される。
焼成された基材の一方の主面または他方の主面を研磨または研削することにより、厚みを調整する工程を設けてもよい。厚みを調整する場合、0.5mm以上7.9mm以下に調整することが好ましい。また、基材の一方の主面または他方の主面を研磨または研削することにより、一方の主面または他方の主面の平面度を調整する工程を設けてもよい。平面度を調整する場合、一方の主面は、10μm以下に調整することが好ましく5μm以下に調整することがより好ましい。また、他方の主面は、5μm以下に調整することが好ましく3μm以下に調整することがより好ましい。基材の平面度は、3次元測定器またはレーザー干渉計で測定することができる。
(電極等形成工程)
次に、基材の一方の主面に電極を形成し、他方の主面に発熱抵抗体を形成する。電極または発熱抵抗体の形成方法は、基材に熱変形が生じないような温度で形成できる方法であればどのような方法であってもよい。例として、コールドスプレー法によってAlN焼結体基材に電極を形成する方法を説明する。
コールドスプレー法は粉末材料を溶融温度以下の固相状態で基材へ衝突させ、成膜する技術であり、コールドスプレー法により形成される皮膜は、大気中で酸化の無い緻密な皮膜が得られる。また、材料粒子への熱影響が少なく、熱変質を抑えられる。更に、成膜速度が速い、厚膜が可能である、など従来の溶射法に比較すると相対的に熱影響を小さくした工程で電極を形成することができる。
(粒子速度)
材料粒子が付着をし始めるスピードである臨界速度を超えないと粒子は基材に付着できないため粒子速度を高めるためにもキャリアガスを導入する。粒子径は5μm以上であればハンドリングが容易になるため好適である。
(キャリアガス)
コールドスプレー法では、コスト等の関係から一般的には窒素、ヘリウムが主に用いられる。また、窒素にヘリウムを任意の割合で混合することにより、コストを抑えて高速のガス流を得ることも可能である。少量の水素を混合し,金属の酸化を防ぐことも可能である。
なお、AlN焼結体基材上に設けられる電極または発熱抵抗体を形成する工程は上記に限られず、溶射法、CVD、PVDやDBCなどのポストメタライズ法が適用できる。例えば、DBC法は銅とAlN焼結体が直接結合される。DBC法の利点は、厚い銅メタライゼーションと、銅とセラミックとの高い接合強度である。DBC法は、AlN焼結体上に直接結合され薄い銅電極を形成できる。しかし、メタライズには1000℃以上の高温での熱処理が必要となる。その場合、電極等形成工程で一定の熱影響を受けるためAlN焼結体基材の変形が大きくなる場合がある。そのため、形成された発熱抵抗体の抵抗値がばらつくことによる修正加工(トリミング等)を行なうことが難しくなる。したがって、予め電極形成前のAlN焼結体基材の他方の主面の平面度を小さくしておくことが好ましい。
(電極の形成)
AlN焼結体上に所定の電極パターン(発熱抵抗体含む)を形成するには、電極素材をAlN焼結体表面に形成する際にハードマスクによりパターニングをする方法と、AlN焼結体の表面に電極素材を一面に形成後、所定のマスキングの後にサンドブラスト加工などによってパターニングをする方法が選択される。前者は、コールドスプレー法、溶射法、PVD法の場合に選択される。後者は、コールドスプレー法、溶射法、CVD法、DBC法の場合に選択される。これらの方法により基材の一方の主面に電極が形成される。
(発熱抵抗体の調整(トリミング等))
発熱抵抗体(ヒーター用電極)は製品使用時に直接その製品の温度分布に影響する。そのため、発熱抵抗体はパターン形成後に各所定位置間の電気抵抗を測定し、そのバラツキを測定後に発熱抵抗体を加工し抵抗を調節することがある。主に、パターンの厚みを薄くすることによって抵抗値を高い値にそろえることにより発熱抵抗体の配置された面内でのバラツキを小さくすることができる。なお、パターンの幅の調整やパターンの形状も同様の加工により調節することができる。このような加工をするには機械加工または手加工で行なうが、AlN焼結体の他方の主面の平面度が大きい場合には調整に支障が生じることがある。したがって、他方の主面の平面度は、5μm以下に調整されていることが好ましく3μm以下に調整されていることがより好ましい。また、発熱抵抗体との関係でいうと、他方の主面の平面度は、トリミング前の発熱抵抗体の厚みの10%以下であることが好ましく、5%以下であればより好ましい。
(溶射膜形成工程)
次に、電極を形成した基材の一方の主面に第1の酸化物セラミックス溶射原料粉を溶射し、第1の酸化物セラミックス溶射膜を形成し、発熱抵抗体を形成した基材の他方の主面に第2の酸化物セラミックス溶射原料粉を溶射し、第2の酸化物セラミックス溶射膜を形成する。溶射膜の形成方法は、乾式、湿式のいずれの溶射法であってもよいし、エアロゾルを用いたコールドスプレー法であってもよい。ここでは、例として湿式の溶射法による方法を説明する。
まず、平均粒子径D50が所定の範囲に入る酸化物セラミックス原料粉末を準備する。そして、酸化物セラミックス原料粉末と水とを混合することでスラリーを調整する。酸化物セラミックス原料粉末の平均粒子径D50は、0.5μm以上6μm以下であることが好ましい。D50が0.5μmより小さい場合、スラリーの粘性が高くなるため、溶射が困難になり膜質が悪化する。また、6μmより大きい場合、安定してスラリーを輸送できないため膜質が悪化する。平均粒子径D50は、レーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置の乾式測定または湿式測定を用いて計測することができる。セラミックス原料粉末の粒度分布は、シャープであることが好ましい。
第1の酸化物セラミックス原料粉末および第2の酸化物セラミックス原料粉末は、第1の酸化物セラミックス溶射膜および第2の酸化物セラミックス溶射膜それぞれの目的に応じて、様々な材料を使用することができる。第1の酸化物セラミックス原料粉末および第2の酸化物セラミックス原料粉末は、例えば、アルミナ(Al)、イットリア(Y)、ジルコニア(ZrO)、チタニア(TiO)、クロミア(Cr)、イットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAl12、YAGとも表記する)の粉末またはこれらの任意の混合粉末を使用することが好ましい。これらの材料は、基材の保護や機能向上など様々な目的で使用される。第1の酸化物セラミックス原料粉末および第2の酸化物セラミックス原料粉末は、同一の種類でもよいし、異なる種類でもよい。
また、スラリーの濃度は、10wt%以上40wt%以下であることが好ましく、20wt%以上40wt%以下であることがより好ましい。スラリーの濃度が10wt%より小さい場合、施工に時間がかかり、生産性が低減するため工業的ではない。また、40wt%より大きい場合、粘性が高くなり、安定してスラリーを輸送することができなくなる。
そして、調整したスラリーを、基材の被溶射面(一方の主面および他方の主面)にプラズマ溶射して被覆する。溶射に使用するガスは、非酸化性ガスであることが好ましい。非酸化性ガスとしては、例えば、Arガス、HガスもしくはNガスまたはこれらの任意の組み合わせの混合ガスを用いることができる。上記スラリーが、チューブポンプを介してノズルに供給され、ガスを用いてプラズマ溶射される。
プラズマ溶射の工程の前に、スラリーを投入しないガスのみによって、基材の被溶射面をプラズマ照射する工程を設けてもよい。このような工程を設けることで、基材の被溶射面が予熱され、プラズマ溶射した際に溶融した酸化物セラミックス原料粉末が、基材表面や電極等のボイドに侵入しやすくなる。なお、予熱温度は基材が熱変形するような高い温度ではないため、予熱工程を設けても問題はない。
これらの結果、図1に示されているような、基材110の一方の主面112および他方の主面114を被覆する当該スラリー由来の第1の酸化物セラミックス溶射膜140および第2の酸化物セラミックス溶射膜150が形成される。第1の酸化物セラミックス溶射膜140および第2の酸化物セラミックス溶射膜150の厚みは、50~2000μmに調整されることが好ましく、50~500μmに調節されることがより好ましい。溶射膜の厚みが50μm未満であると当該溶射膜の絶縁性、耐プラズマ性、耐摩耗性、断熱性等の機能が低下する虞が増大するためである。また、溶射膜の厚みが2000μmを超えると当該溶射膜の内部応力が大きくなり密着力の低下または剥離が生じる虞が増大するためである。
第1の酸化物セラミックス溶射膜140の気孔率は、0.1~5%に調節されることが好ましい。また第2の酸化物セラミックス溶射膜150の気孔率は、1~10%に調整されることが好ましい。
(端子の形成)
溶射膜形成工程の後、必要な端子を接続する。端子は、外部の電源と静電チャックの電極を接続するものであり、Ni、コバール、Tiなどの耐熱金属をロウ付けや溶接、ハンダ付け、導電性接着などの手法により設けられる。
このような製造方法により、AlN焼結体からなる基材の両主面に電極または発熱抵抗体が形成され、酸化物セラミックス溶射膜が成膜された電極埋設部材を製造できる。
[基板保持部材の製造方法]
次に、本実施形態に係る基板保持部材の製造方法を説明する。
(冷却部材の製造方法)
冷却部材を金属で作製する場合は、複数の金属部材を準備し、冷媒の流路となる溝部を形成する。次に、溝部が形成された複数の金属部材を接合し、流路を有する冷却部材を作製する。接合は、複数の金属部材に所定の機械加工を行なった後、ロウ付、電子ビーム溶接や拡散接合など従前の金属の接合方法を用いることができる。金属は加工性や高い熱伝導率からAl合金が最も好適であるが、銅、チタン、ニッケルを含む合金、SUSなどが使用できる。冷媒の流路の大きさ、形状は、セラミックス部材を均一に冷却できる大きさ、形状であれば、どのようなものであってもよい。冷却部材には、端子を通すための貫通孔を備えていてもよい。また、貫通孔の数を低減させるため、複数の端子を集約して通す貫通孔を備えていてもよい。
冷却部材をSiCやAlNなどのセラミックスで作製する場合は、複数の成形体を準備し、成形体、それを脱脂した脱脂体、それを焼成した焼結体のいずれかにおいて、冷媒の流路となる溝部を形成する。脱脂工程後に仮焼工程を設ける場合は、仮焼体に溝部を形成してもよい。後の工程で溝部を形成するほうが溝部の形成は難しくなるが、溝部の寸法精度は高くなる。次に、これらを接合することによって冷却部材を作製することができる。焼成前に溝部を形成した場合、一軸加圧接焼成や常圧焼成によって接合することができる。焼成後の焼結体に溝部を形成した場合、接合は接合剤を接合界面に介在させるほか、接合剤を用いないで高温下で接合面に垂直な一軸加圧下で拡散接合してもよい。
(電極埋設部材と冷却部材との接合)
電極埋設部材は、冷却部材とシリコーン接着剤で一体化することが好適である。冷却部材はAl合金製が好適である。冷却部材には内部に冷媒流路が設けられ、電極埋設部材から伝熱した熱量を吸熱することができる。シリコーン接着剤は熱伝導率が0.1~2W/mKであること好ましく、0.1~1.0W/mKであることがさらに好ましい。接着層厚みは0.1mm~4mmが好ましく、0.5mm~2mmがさらに好ましい。硬化型はいずれでもよいが付加重合の加熱硬化型が望ましく、100℃以上で加熱して硬化することが好ましい。
また、熱抵抗層を設けるため、電極埋設部材に設けられた酸化物セラミックス溶射膜に、さらに別の種類の溶射膜を形成してもよい。また、冷却部材の接着層側表面にもAlやZrOによる溶射膜を形成してもよい。シリコーン接着は、接着剤を塗布後、加熱硬化させることによって一体化させることができる。接着層がシリコーン樹脂によって形成される場合、AlNと冷却部材間の物性差によって誘起される応力を緩和し接着層に剥離やクラックのような不良を防止することができる。
このような製造方法により、電極埋設部材の第2の酸化物セラミックス溶射膜と冷却部材が接着され一体化された基板保持部材を製造できる。
[第2の実施形態]
[電極埋設部材の構成]
図4は、本発明の第2の実施形態に係る電極埋設部材の一例を示す断面図である。本実施形態の電極埋設部材100は、基材110、電極120、発熱抵抗体130、第1の酸化物セラミックス溶射膜140、および第2の酸化物セラミックス溶射膜150を備える。すなわち、本実施形態に係る電極埋設部材の基本的な構成は、第1の実施形態に係る電極埋設部材と同様である。したがって、以下では、異なる点のみ記載する。
発熱抵抗体130は、それぞれに異なる電圧を印加可能な複数の部分発熱抵抗体132を有している。このように、それぞれに異なる電圧を印加可能な複数の部分発熱抵抗体を同一の平面内に配置(いわゆるマルチゾーン化)することで、複数の電極(端子)の出力をそれぞれ調節することによって、部分発熱抵抗体ごとに発熱量を調節することができ、電極埋設部材の温度分布を調節することができる。
マルチゾーン化する場合、部分発熱抵抗体132を配置する他方の主面114の平面度が低いと、個々の部分発熱抵抗体132が設計通りの抵抗値を示すように精度よく形成することが難しくなる。特に、部分発熱抵抗体132の数が多くなると、平面度の低さが部分発熱抵抗体132の抵抗値の設計値からのずれに顕著に影響する。また、平面度が低い場合、トリミングすることも難しくなる。したがって、他方の主面114の平面度は、5μm以下であることが好ましく、3μm以下であることがより好ましい。これにより、部分発熱抵抗体132の抵抗値の設計値からのずれを低減することができる。
また、複数の部分発熱抵抗体132に接続される端子160の数Nは、複数の部分発熱抵抗体132の数nに対して、天井関数を用いて、
Figure 2022111783000003
を満たすことが好ましい。
マルチゾーン化する場合、多くの部分発熱抵抗体を一平面に配置するため、それに対応する端子が必要になる。しかし、端子の数が多くなりすぎるとその端子の位置はコールドスポットになり温度不均一の原因となる。特に、電極埋設部材の厚みが薄い場合はコールドスポットの影響が基板載置面の温度分布に顕著に影響する。しかしながら、発熱抵抗体の接続パターンを工夫することで、多くの部分発熱抵抗体を配置しても上記の式を満たす程度に端子の数を十分に減らすことができ、基材の温度分布の均一化を図ることができる。なお、天井関数とは、その数を少数で表示したときに小数点以下を切り上げる関数である。
図5から図7は、本実施形態に係る電極埋設部材100の複数の部分発熱抵抗体132と端子160のつながりの例を示す模式図である。なお、図5から図7は、部分発熱抵抗体132と端子160のつながりを示しているだけであり、部分発熱抵抗体132の形状や端子160の具体的な位置を示すものではない。
図5は、部分発熱抵抗体132の数が12に対して、端子160の数が13ある例を示している。図5のように、ある部分発熱抵抗体の一方の端子を他の部分発熱抵抗体の一方の端子と共有するようにつなげることで、複数の部分発熱抵抗体の数nに対する端子の数Nを、n+1まで低減することができる。なお、電極埋設部材全体で端子の数を低減できればよいので、実際の電極埋設部材では、他の部分発熱抵抗体と端子を共有しない部分発熱抵抗体があってもよい。
図6は、部分発熱抵抗体132の数が24に対して、端子160の数が13ある例を示している。図6のように、Y字状の接続を多用することで、複数の部分発熱抵抗体の数nに対する端子の数Nを、n+1よりも小さく、n/2+1まで低減することができる。
図7は、部分発熱抵抗体132の数が24に対して、端子160の数が10ある例を示している。図7のように、外周を3つの部分発熱抵抗体で囲って、内部に端子を設けるごとに、その周囲の端子との間に部分発熱抵抗体を設けることで、複数の部分発熱抵抗体の数nに対する端子の数Nを、上記の(式1)の左辺と等しい数にまで低減することができる。
なお、端子の数を少なくするごとに、個々の部分発熱抵抗体のコントロールが難しくなるので、実際の電極埋設部材では、部分発熱抵抗体のコントロールのしやすさを考慮する必要がある。
[基板保持部材の構成]
また、図8は、本発明の第2の実施形態に係る基板保持部材の一例を示す断面図である。本実施形態に係る基板保持部材200は、電極埋設部材100、および冷却部材210を備える。すなわち、本実施形態に係る基板保持部材の基本的な構成は、第1の実施形態に係る基板保持部材と同様である。したがって、以下では、異なる点のみ記載する。
冷却部材210は、端子160の位置に合わせた貫通孔を備えていてもよいが、構造が複雑になるため、貫通孔を備える場合はいくつかの端子を集約して通す貫通孔を備えていることが好ましい。また、冷却部材210は、冷媒の流路212が複数の異なる経路に分離されていてもよい。これにより、複数の部分発熱抵抗体132のうち一部のみを冷却することができる。
[実施例および比較例]
(実施例1)
(基材形成工程)
純度98%、平均粒子径0.5μmのAlN原料粉末に、焼結助剤としてYおよび有機バインダーを添加し、CIP(冷間等方圧加圧)成形法により、1ton/cmで静水圧成形をして、成形体を作製した。次に、成形体をN雰囲気において、2000℃で3時間常圧焼成して、径Φ300mm、厚み7.25mmtのAlN焼結体を作製した。次に、AlN焼結体基材の一方の主面および他方の主面を研磨加工することにより、平面度を10μm、表面粗さをRa0.64μmに調整した。このようにして、実施例1のAlN焼結体基材を準備した。
(電極等形成工程)
粉末材料はMoとして、コールドスプレー法により電極および発熱抵抗体を形成した。厚みは、いずれも30μmとした。
(プラズマ照射工程)
次に、高速プラズマ溶射機を用いて非酸化性ガスプラズマを基材の被溶射面に対して照射または噴射し、被溶射面の予熱を行なった。非酸化性ガスとして、Arガス、NガスおよびHガスの混合ガスが用いられた。溶射機を構成するノズルに対するArガスの供給量が100l/minに制御され、Nガスの供給量70l/minに制御され、かつ、Hガスの供給量が70l/minに制御された。
高速プラズマ溶射機を構成するノズルに対する印加電流を250Aに制御することにより、当該ノズルへの供給電力が65kWに調節された。ノズルの先端と基材の被溶射面との間隔を75mmに調節した。基材に対するノズルの走査速度または変位速度を850mm/sに調節した。これにより、Arガス、NガスおよびHガスの混合ガスのプラズマが生成され、当該プラズマがノズルの先端から基材の被溶射面に対して照射または噴射された。プラズマの照射または噴射による被溶射面の予熱は、3分間行なった。
(プラズマ溶射工程)
そして、高速プラズマ溶射機をそのまま用いて、Alスラリーを、非酸化性ガスを用いて基材の被溶射面に対してプラズマ溶射した。スラリーは、平均粒子径D50が0.5μmである純度99.9%のAl原料粉末300gと、水700gとを混合することによりAlスラリーを調整した。非酸化性ガスとして、Arガス、NガスおよびHガスの混合ガスが用いられた。溶射機を構成するノズルに対するArガスの供給量を100l/minに制御し、Nガスの供給量を70l/minに制御し、かつ、Hガスの供給量を70l/minに制御した。これにより、溶射速度が600~700mm/sに制御された。
高速プラズマ溶射機を構成するノズルに対する印加電流を250Aに制御することにより、当該ノズルへの供給電力が65kWに調節された。ノズルの先端と基材の被溶射面との間隔を75mmに調節した。基材に対するノズルの走査速度または変位速度を850mm/sに調節した。これにより、Arガス、NガスおよびHガスの混合ガスのプラズマが生成され、当該プラズマにより溶融された原料粉末がノズルの先端から基材の被溶射面に対して噴射された。一方の主面に溶射され形成された第1の酸化物セラミックス溶射膜の厚みは250μm形成した。他方の主面に溶射され形成された第2の酸化物セラミックス溶射膜の厚みは500μm形成した。そして、電極埋設部材の全面にわたる厚みが8mmとなるように、必要に応じて基材に形成された一方または両方の溶射膜について厚みの調整のための加工を行なった。このようにして、AlN焼結体基材の両主面がAl溶射膜により被覆されている実施例1の電極埋設部材を作製した。
(実施例2)
実施例2は、基材の厚みを4mmとし、基材の両主面の平面度を5μmとした。また、発熱抵抗体形成後にトリミング加工を実施した。そのほかは、実施例1と同一条件にしたがって、実施例2の電極埋設部材を作製した。
(実施例3)
実施例3は、基材の厚みを0.75mmとし、基材の両主面の平面度を5μmとした。また、第1の酸化物セラミックス溶射膜と第2の酸化物セラミックス溶射膜の厚みをそれぞれ125μm、125μmとし、発熱抵抗体形成後にトリミング加工を実施した。そのほかは、実施例1と同一条件にしたがって、実施例3の電極埋設部材を作製した。
(実施例4)
実施例4は、基材の厚みを4mmとし、基材の両主面の平面度を5μmとした。また、発熱抵抗体形成後にトリミング加工を実施した。また、一方の主面にAl-5wt%TiOセラミック溶射膜を膜厚250μmで溶射した。そのほかは、実施例1と同一条件にしたがって、実施例4の電極埋設部材を作製した。
(実施例5)
実施例5は、基材の厚みを4mmとし、基材の両主面の平面度を5μmとした。また、発熱抵抗体形成後にトリミング加工を実施した。また、他方の主面にZrOセラミック溶射膜を膜厚500μmで溶射した。そのほかは、実施例1と同一条件にしたがって、実施例5の電極埋設部材を作製した。
(実施例6)
実施例6は、基材の厚みを4mmとし、基材の両主面の平面度を5μmとした。また、発熱抵抗体の配置パターンを図6を参照したパターンとして、部分発熱抵抗体を12個、端子を7個配置した。そのほかは、実施例1と同一条件にしたがって、実施例6の電極埋設部材を作製した。
(実施例7)
実施例7は、基材の厚みを4mmとし、基材の両主面の平面度を5μmとした。また、発熱抵抗体の配置パターンを図7を参照したパターンとして、部分発熱抵抗体を24個、端子を13個配置した。そのほかは、実施例1と同一条件にしたがって、実施例7の電極埋設部材を作製した。
(実施例8)
実施例8は、実施例2と同一条件にしたがって電極埋設部材を作製した。また、材質Al合金(A6061)、寸法直径Φ300mm、厚み25mm、内部に幅10mm、高さ10mmの断面形状を有する冷媒流路を内蔵する冷却部材を作製した。熱伝導率0.9/mKのシリコーン接着剤を用いて接着した。接着層の厚みは1mmであった。このようにして、実施例8の基板保持部材を作製した。
各実施例の電極埋設部材または基板保持部材をチャンバーにインストールして使用した。いずれも、発熱抵抗体に電力を供給して基板載置面の温度を300℃に昇温することが
できた。その時の温度分布はφ290mmの範囲内で最大値-最小値が10℃以下となり、熱の通過が良好であり、基板載置面の温度分布が均一であることが分かった。
実施例2の電極埋設部材は、実施例1の電極埋設部材と比較して、熱の通過も基板載置面の温度分布もより良好であることが分かった。
実施例3の電極埋設部材は、実施例1の電極埋設部材と比較して、熱の通過も基板載置面の温度分布もより良好であることが分かった。また、基材、第1および第2の酸化物セラミックス溶射膜の厚みを薄くしても、問題なく使用できた。
実施例4の電極埋設部材は、一方の主面側の第1の酸化物セラミックス溶射膜溶は体積抵抗率が1011Ωcmとなり、いわゆるジョンセンラーベック型静電チャック用絶縁層として機能し、他方の主面側の第2の酸化物セラミックス溶射膜は電気絶縁材として機能していることが分かった。
実施例5の電極埋設部材は、他方の主面側の第2の酸化物セラミックス溶射膜をZrO溶射膜としたことで、第2の酸化物セラミックス溶射膜が断熱層として機能し、高温時に温度分布のよい電極埋設部材であることが分かった。
実施例6および実施例7の電極埋設部材は、同じ個数の部分発熱抵抗体を有し、端子数の多い電極埋設部材と比較して、コールドスポットが少ない電極埋設部材であることが分かった。端子数を削減したことが直接的に作用したと考えられる。
実施例8の基板保持部材は、実施例1から実施例7と比較して、より高温のプロセスに使用できることが分かった。
以上の結果から、本発明の電極埋設部材および基板保持部材は、熱の通過が良好で、温度分布が均一であり、プラズマエッチング等のプロセスに使用したときにケミカルなコンタミネーションを低減させることができると共に、酸化物セラミックス焼結体により絶縁層を形成する場合よりも薄く均一な厚みの絶縁層を容易に形成することができることが確かめられた。
本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の思想と範囲に含まれる様々な変形および均等物に及ぶことはいうまでもない。また、各図面に示された構成要素の構造、形状、数、位置、大きさ等は説明の便宜上のものであり、適宜変更しうる。
100 電極埋設部材
110 基材
112 一方の主面
114 他方の主面
120 電極
130 発熱抵抗体
132 部分発熱抵抗体
140 第1の酸化物セラミックス溶射膜
142 基板載置面
150 第2の酸化物セラミックス溶射膜
160 端子
162 端子穴
200 基板保持部材
210 冷却部材
212 流路
220 接着層

Claims (8)

  1. 電極埋設部材であって、
    AlN焼結体からなり、平板状に形成された基材と、
    前記基材の一方の主面に設けられた電極と、
    前記基材の他方の主面に設けられた発熱抵抗体と、
    前記基材の前記一方の主面を被覆する第1の酸化物セラミックス溶射膜と、
    前記基材の前記他方の主面を被覆する第2の酸化物セラミックス溶射膜と、を備えることを特徴とする電極埋設部材。
  2. 前記一方の主面に垂直な方向における前記電極埋設部材の厚みは、1mm以上8mm以下であることを特徴とする請求項1記載の電極埋設部材。
  3. 前記基材の前記他方の主面の平面度は、5μm以下であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の電極埋設部材。
  4. 前記発熱抵抗体は、それぞれに異なる電圧を印加可能な複数の部分発熱抵抗体を有していることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の電極埋設部材。
  5. 前記複数の部分発熱抵抗体に接続される端子の数Nは、前記複数の部分発熱抵抗体の数nに対して、天井関数を用いて、
    Figure 2022111783000004
    を満たすことを特徴とする請求項4記載の電極埋設部材。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の前記電極埋設部材と、
    前記電極埋設部材の前記第2の酸化物セラミックス溶射膜側に設けられ、内部に冷媒の流路を有する冷却部材と、を備えることを特徴とする基板保持部材。
  7. 電極埋設部材の製造方法であって、
    AlNセラミックス原料粉を成形して焼成し、AlN焼結体からなる平板状の基材を作製する工程と、
    前記基材の一方の主面に電極を形成する工程と、
    前記基材の他方の主面に発熱抵抗体を形成する工程と、
    前記基材の前記一方の主面に第1の酸化物セラミックス溶射原料粉を溶射し、第1の酸化物セラミックス溶射膜を形成する工程と、
    前記基材の前記他方の主面に第2の酸化物セラミックス溶射原料粉を溶射し、第2の酸化物セラミックス溶射膜を形成する工程と、を含むことを特徴とする電極埋設部材の製造方法。
  8. 基板保持部材の製造方法であって、
    AlNセラミックス原料粉を成形して焼成し、AlN焼結体からなる平板状の基材を作製する工程と、
    前記基材の一方の主面に電極を形成する工程と、
    前記基材の他方の主面に発熱抵抗体を形成する工程と、
    前記基材の前記一方の主面に第1の酸化物セラミックス溶射原料粉を溶射し、第1の酸化物セラミックス溶射膜を形成する工程と、
    前記基材の前記他方の主面に第2の酸化物セラミックス溶射原料粉を溶射し、第2の酸化物セラミックス溶射膜を形成する工程と、
    複数の金属部材を接合した内部に冷媒の流路を有する冷却部材、または複数のセラミックス成形体を焼成した内部に冷媒の流路を有する冷却部材のいずれか一方を作製する工程と、
    前記第2の酸化物セラミックス溶射膜または前記冷却部材の少なくとも一方に接着剤を塗布し、電極埋設部材および前記冷却部材を接着する工程と、を含むことを特徴とする基板保持部材の製造方法。
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