JP2022115575A - 振動デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】振動特性の向上が図られた振動デバイスを提供する。【解決手段】振動デバイス1においては、圧電素子10の外部電極15を覆う樹脂層31が、圧電素体11内への水分の浸入を抑制する。また、外部電極13と主面20aとを固着する樹脂層30が、圧電素体11内への水分の浸入を抑制する。そのため、振動デバイス1は、圧電素子10の電気的特性の劣化が抑制されている。振動デバイス1においては、樹脂層31と樹脂層30とが別体であり互いに接合されていない。そのため、樹脂層30,31が圧電素子10の伸縮を阻害しにくくなっており、振動デバイス1の振動特性の向上が図られている。【選択図】図4

Description

本発明は、振動デバイスに関する。
圧電素子と振動部材とを備えている振動デバイスが知られている(たとえば、特許文献1参照)。圧電素子は、圧電素体と、第一外部電極と、第二外部電極と、を有している。圧電素体は、互いに対向している第一主面と第二主面とを有している。第一外部電極は、第一主面に配置されている。第二外部電極は、第二主面に配置されている。振動部材は、導電性を有している第三主面を有している。振動部材は、第三主面が第一外部電極と対向するように配置されている。
特開平04-070100号公報 特開2020-27893号公報
上述した振動デバイスにおいては、水分が侵入した場合に圧電素子の電気的特性が劣化する虞がある。たとえば、圧電特性の劣化、圧電素子の電気抵抗もしくは静電容量の変化、又は、電極の短絡が生じる虞がある。この場合、振動デバイスの振動特性に影響を及ぼす虞がある。
上記特許文献2には、圧電素子を覆うように配置された樹脂層により、圧電素体内への水分の浸入を抑制する技術が開示されている。
発明者らは、上記樹脂層について研究を重ね、振動デバイスの振動特性を向上することができる技術を新たに見出した。
本発明の一つの態様は、振動特性の向上が図られた振動デバイスを提供することを目的とする。
本発明の一つの態様に係る振動デバイスは、互いに対向している第一主面と第二主面とを有している圧電素体と、第一主面に配置されている第一外部電極と、第二主面に配置されている第二外部電極と、を有している圧電素子と、第一外部電極と対向するように配置された第三主面を有している振動部材と、第二主面側から、少なくとも圧電素子の第二外部電極を覆うように配置されている第一樹脂層と、第三主面上に設けられ、第一外部電極と第三主面との間において第一外部電極と第三主面とを固着している第二樹脂層とを備え、第一樹脂層と第二樹脂層とが別体であり互いに接合されていない。
上記振動デバイスにおいては、圧電素子の第二外部電極を覆う第一樹脂層と、第一外部電極と第三主面とを固着する第二樹脂層とが、別体であり互いに接合されていない。そのため、第一樹脂層および第二樹脂層が圧電素子の伸縮を阻害しにくくなっており、振動デバイスの振動特性の向上が図られている。
他の態様に係る振動デバイスは、第一主面と第二主面との対向方向から見て、第一樹脂層の外縁が圧電素子の外縁に沿っており、第二樹脂層の外縁が圧電素子の外縁よりも外側に位置している。
他の態様に係る振動デバイスは、第一樹脂層が、第二主面上にのみ設けられている。
他の態様に係る振動デバイスは、第一樹脂層が、第二主面上および第三主面上に設けられている。
他の態様に係る振動デバイスは、第一主面と第二主面との対向方向から見て、第二主面上に設けられた第一樹脂層と第三主面上に設けられた第一樹脂層とが、圧電素子の外縁よりも外側の部分の第二樹脂層を挟んで分断されている。
他の態様に係る振動デバイスは、第三主面上において第一樹脂層と第二樹脂層とが隣接している。
他の態様に係る振動デバイスは、第二樹脂層が圧電素子の側面にも固着されている。
他の態様に係る振動デバイスは、第一樹脂層の構成材料と第二樹脂層の構成材料とは主成分が同じである。
本発明の一つの態様によれば、圧電素子の振動特性の向上が図られた振動デバイスが提供される。
一実施形態に係る振動デバイスを示す斜視図である。 図1に示した振動デバイスの平面図である。 図1に示した振動デバイスのIII-III線断面図である。 図1に示した振動デバイスのIV-IV線断面図である。 図1に示した振動デバイスの要部拡大断面図である。 振動デバイスの異なる形態を示した要部拡大断面図である。 振動デバイスの異なる形態を示した平面図である。 図7に示した振動デバイスのVIII-VIII線断面図である。 異なる形態を示した要部拡大断面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
図1~図4を参照して、本実施形態に係る振動デバイス1の構成を説明する。図1は、本実施形態に係る振動デバイスを示す斜視図である。図2は、本実施形態に係る振動デバイスを示す平面図である。図3及び図4は、本実施形態に係る振動デバイスの要部を拡大した断面図である。
振動デバイス1は、図1~図4に示されるように、互いに重なり合う圧電素子10と振動部材20とを備えて構成されている。
圧電素子10は、圧電素体11と、一対の外部電極13,15と、を有している。本実施形態では、圧電素子10は、圧電素体11内に配置される内部電極を有していない。
圧電素体11は、円板形状を呈している。圧電素体11は、互いに対向している一対の主面11a,11bと、側面11cと、を有している。主面11aの形状及び面積と、主面11bの形状及び面積とは、略同じである。主面11a,11bは、円形状を呈している。本実施形態では、各主面11a,11bは、略真円形状を呈している。たとえば、主面11aが第一主面を構成する場合、主面11bは、第二主面を構成する。
主面11aと主面11bとが対向している方向が、第一方向D1である。第一方向D1は、各主面11a,11bに直交する方向である。側面11cは、主面11aと主面11bとを連結するように第一方向D1に延在しており、主面11a,11bに対して直交している。主面11a,11bと側面11cとは、稜線部を介して、間接的に隣り合っている。圧電素体11の第一方向D1での長さ(圧電素体11の厚み)は、たとえば、60~200μmである。本実施形態では、圧電素体11の厚みは、150μmである。
圧電素体11は、圧電材料からなる。本実施形態では、圧電素体11は、圧電セラミック材料からなる。この圧電セラミック材料は、たとえば、PZT[Pb(Zr、Ti)O]、PT(PbTiO)、PLZT[(Pb,La)(Zr、Ti)O]、又はチタン酸バリウム(BaTiO)である。圧電素体11は、たとえば、上述した圧電セラミック材料を含むセラミックグリーンシートの焼結体から構成される。
外部電極13は、主面11aに配置されている。外部電極13は、主面11aと接している。外部電極15は、主面11bに配置されている。外部電極15は、主面11bと接している。各外部電極13,15は、第一方向D1から見て、円形状を呈している。各外部電極13,15の表面は、円形状を呈している。本実施形態では、各外部電極13,15(各外部電極13,15の表面)は、略真円形状を呈している。各外部電極13,15は、導電性材料からなる。この導電性材料は、たとえば、Ag、Pd、又はAg-Pd合金である。各外部電極13,15は、上記導電性材料を含む導電性ペーストの焼結体として構成されている。圧電素体11の側面11cには、電極は配置されていない。したがって、側面11cの全体が、電極に覆われることなく、露出している。たとえば、外部電極13が第一外部電極を構成する場合、外部電極15は、第二外部電極を構成する。
外部電極13は、主面11aの一部を覆っている。第一方向D1から見て、外部電極13の面積は、主面11aの面積より小さい。外部電極13は、第一方向D1から見て、主面11aの端縁より内側に位置している。外部電極13は、主面11aの端縁から離間している。外部電極13の外縁は圧電素体11の外縁に沿っている。主面11aは、外部電極13で覆われている領域と、外部電極13から露出している領域と、を有している。外部電極13で覆われている領域は、外部電極13から露出している領域の内側に位置しており、第一方向D1から見て、外部電極13から露出している領域で囲まれている。外部電極13は、主面11aの全体を覆っていてもよい。
外部電極15は、主面11bの一部を覆っている。第一方向D1から見て、外部電極15の面積は、主面11bの面積より小さい。外部電極15は、第一方向D1から見て、主面11bの端縁より内側に位置している。外部電極15は、主面11bの端縁から離間している。外部電極15の外縁は圧電素体11の外縁に沿っている。主面11bは、外部電極15で覆われている領域と、外部電極15から露出している領域と、を有している。外部電極15で覆われている領域は、外部電極15から露出している領域の内側に位置しており、第一方向D1から見て、外部電極15から露出している領域で囲まれている。外部電極15は、主面11bの全体を覆っていてもよい。
振動部材20は、圧電素子10の外部電極15と対向する主面20a(第三主面)を有している。振動部材20は、主面20aと、主面20aに対して対向する主面20bを有している。主面20aと主面20bとは、上述した第一方向D1において対向している。第一方向D1は、各主面20a,20bに直交する方向でもある。振動部材20は、板状の部材である。本実施形態では、振動部材20は、振動板である。振動部材20は、金属からなる。振動部材20は、たとえば、Ni-Fe合金、Ni、黄銅、又はステンレス鋼からなる。振動部材20は、導電性を有している。したがって、各主面20a,20bも、導電性を有している。振動部材20(主面20a,20b)は、第一方向D1から見たとき、円形状を呈している。本実施形態では、振動部材20(主面20a,20b)は、略真円形状を呈している。第一方向D1での振動部材20の長さ(振動部材20の厚み)は、たとえば、100~150μmである。本実施形態では、振動部材20の厚みは、120μmである。
第一方向D1から見て、圧電素子10(主面11a,11b)の面積は、振動部材20(主面20a,20b)の面積より小さい。圧電素子10は、第一方向D1から見て、振動部材20(主面20a)の外縁より内側に位置している。圧電素子10は、第一方向D1から見て、振動部材20の主面20aの略中央に位置している。圧電素子10は、第一方向D1から見て、振動部材20に対して略同心配置されている。主面20aの略中央には、主面20aの中心位置だけでなく、製造誤差又は公差によって主面20aの中心位置から離れる位置も含まれる。また、主面20aの略中央には、主面20aの中心から予め設定された微小長さ離れた位置も含まれる。予め設定された長さは、たとえば、主面20aの半径の5%の長さである。
振動デバイス1は、さらに樹脂層30(第二樹脂層)および樹脂層31(第一樹脂層)を備えている。樹脂層30,31は、絶縁性樹脂からなる。樹脂層30の構成材料と樹脂層31の構成材料とは、同一であってもよく異なっていてもよい。本実施形態では、樹脂層30の構成材料と樹脂層31の構成材料とは主成分が同じである。具体的には、樹脂層30,31はいずれもアクリル樹脂を主成分として含むアクリル系樹脂からなる。本実施形態では、樹脂層30,31はいずれも導電性フィラーを含んでいない。樹脂層30,31は、樹脂材料が硬化または固化することにより形成され得る。樹脂層30,31は、たとえば、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、又は、光及び熱併用硬化性樹脂からなる。
樹脂層30は、圧電素子10と振動部材20(主面20a)との間に配置されている。樹脂層30は、圧電素子10と振動部材20とを固着している。樹脂層30は、外部電極13と振動部材20の主面20aとを接合している。樹脂層30は、主面11aと主面20aとを接合している。外部電極15と主面20aとは、外部電極15と主面20aとの間に樹脂層30が存在している状態で対向している。外部電極15と主面20aとは、間接的に対向している。
樹脂層30は、第一方向D1から見て圧電素体11と重なっており、圧電素子10の外縁よりも外側に位置している円形状の外縁を有する。樹脂層30は、圧電素体11に覆われた被覆部分30aと、第一方向D1から見て被覆部分30aの外側に位置しており、圧電素体11から露出した露出部分30bとを有している。被覆部分30aは、外部電極13と、圧電素体11の周端部11dにおいて外部電極13から露出している領域の主面11aと、を覆っている。被覆部分30aは、外部電極13と、主面11aにおける外部電極13から露出している領域と、に接している。被覆部分30aは、主面20aの一部を覆っていると共に、主面20aの一部と接している。露出部分30bは、第一方向D1から見て、圧電素体11の外縁より外側に位置しており、圧電素体11と重なっていない。露出部分30bは、圧電素体11の側面11cを覆っていると共に、側面11cに固着されている。本実施形態では、露出部分30bは、側面11cにおける主面11a寄りの領域を部分的に覆っている。露出部分30bは、主面20aの一部を覆っていると共に、主面20aの一部と接している。
ここで、樹脂層30は、ペースト状態で圧電素子10と振動部材20との間に塗布された後に硬化されて、圧電素子10と振動部材20とを固着する。樹脂層30は、圧電素子10と振動部材20との間から溢出した樹脂層30が、露出部分30bとなる。硬化後における露出部分30bは滑らかな表面を有する。
外部電極13と主面20aとは、図5に示されるように、互いに物理的に接触していると共に電気的に接続されている。外部電極13は、複数の突部13aを有している。複数の突部13aは、主面20aと物理的に接触している。外部電極13と主面20aとは、複数の突部13aを通して電気的に接続されている。各突部13aは、外部電極13と主面20aとの間の電気的な接続経路を構成している。主面20aは、略平坦である。外部電極13の厚みは、突部13aの位置で最も大きい。外部電極13の最大厚みは、たとえば、5~10μmである。本実施形態では、外部電極13の最大厚みは、8μmである。外部電極13の最小厚みは、たとえば、1~5μmである。本実施形態では、外部電極13の最小厚みは、2μmである。外部電極13の平均厚みは、たとえば、4~7μmである。本実施形態では、外部電極13の平均厚みは、5μmである。
複数の突部13aは、主面20aとの物理的な接触により、主面20aと電気的に接続される。したがって、圧電素子10を樹脂層30,31で覆いつつ、外部電極13に至る電気的な接続経路が、主面20a及び複数の突部13aを介することにより確実に実現される。外部電極13と主面20aとの物理的な接触により、外部電極13と主面20aとが電気的に接続されているので、外部電極13と主面20aとが導電性フィラーを通して電気的に接続されている構成に比して、外部電極13と主面20aとの間の抵抗が低い。
樹脂層30は、導電性フィラーを含んでいない。外部電極13と振動部材20(主面20a)との電気的な接続は、外部電極13と主面20aとの物理的な接触のみにより確立している。樹脂層30は、外部電極13と振動部材20との電気的な接続には寄与していない。樹脂層30は、導電性フィラーを含んでいる樹脂層に比して、同一体積に含まれる樹脂成分が多く、接着強度が高い。したがって、振動デバイス1では、振動部材20と圧電素子10との接合強度が高い。
外部電極13は、主面20aと物理的に接触していない複数の突部13bも有している。複数の突部13bは、主面20aから離間しており、主面20aと物理的に接触していない。外部電極13の表面には、突部13a,13bにより、不規則な凹凸が形成される。凹凸が不規則であるとは、凹凸における頂の間隔が不規則に変化していること、及び、凹凸の高低差が不規則に変化していることの少なくとも一方を含む。外部電極15の表面にも、外部電極13の表面と同様に、不規則な凹凸が形成されていてもよい。
樹脂層30は、複数の突部13aの間に位置している。樹脂層30は、第一方向D1では、複数の突部13bと主面20aとの間に位置している。樹脂層30の厚みは、突部13a,13bの形状に対応して変化している。図3及び図4では、図を簡略化するため、樹脂層30は、一定の厚みを有している層で図示されている。
樹脂層31は、主面11b側から、圧電素子10および振動部材20(主面20a)を覆うように配置されている。以下の説明では、樹脂層31のうち、圧電素子10を覆う部分を第1部分33、主面20aを覆う部分を第2部分34とも称す。樹脂層31の第1部分33と第2部分34とは別体で設けられている。
樹脂層31の第1部分33は、圧電素体11及び外部電極15を覆っており、圧電素体11の主面11b及び外部電極15に接している。樹脂層31の第1部分33は、側面11cは覆っていない。樹脂層31の第1部分33は、図1及び図2に示されるように第一方向D1から見て円形状の外縁を有し、その外縁は圧電素子10の円形状の外縁に沿っている。具体的には、樹脂層31の第1部分33は、第一方向D1から見て円環状を呈しており、略中央に円形状の開口32が形成されている。外部電極15の一部が、開口32から露出している。樹脂層31の第1部分33は、第一方向D1から見て、圧電素子10に対して略同心配置されている。樹脂層31の略中央には、当該表面の中心位置だけでなく、製造誤差又は公差によって表面の中心位置から離れる位置も含まれる。また、樹脂層31の略中央には、当該表面の中心から予め設定された微小長さ離れた位置も含まれる。予め設定された長さは、たとえば、樹脂層31の外径の10%の長さである。
樹脂層31の第2部分34は、第1部分33とは分断されている。樹脂層31の第2部分34は、振動部材20の主面20aに固着されている。樹脂層31の第1部分33と第2部分34とは、第一方向D1から見て、樹脂層30の露出部分30bを挟んで分断されている。本実施形態では、樹脂層31の第1部分33と第2部分34とは、第一方向D1から見て、ギャップGの幅だけ離間している。ギャップGの幅は、たとえば圧電素子10の厚さより大きくなるように設計することができる。ギャップGにおいて、樹脂層30は樹脂層31から露出している。樹脂層31の第2部分34は、第一方向D1から見て、樹脂層30の露出部分30bの全周を囲んでおり、本実施形態では円環状を呈する。樹脂層31の第2部分34は、図4に示すように、樹脂層30の露出部分30bに隣接している。より詳しくは、樹脂層31の第2部分34は、樹脂層30の露出部分30bの表面に沿うようにして接している。樹脂層30と樹脂層31との界面において、樹脂層30と樹脂層31とは全体的に接していてもよく、部分的に接していてもよい。
樹脂層31の第2部分34は、樹脂層30と接しているが、接合はされていない。本明細書において接合とは、たとえばアンカー効果である機械的結合である。すなわち、樹脂層31の第2部分34と樹脂層30とは、機械的に結合されていない状態で、互いに接している。樹脂層31は、樹脂層30が圧電素子10と振動部材20とを固着(すなわち、硬化)した後に、たとえばスクリーン印刷によりペースト状態で圧電素子10上及び振動部材20上に塗布され、その後に硬化される。ペースト状態で塗布された際、樹脂層31は樹脂層30の表面に弾かれて、その結果ギャップGが形成される。
図1に示されているように、開口32から露出した外部電極15に導体43が接続されており、振動部材20に導体45が接続されている。導体43は、外部電極15と電気的に接続されている。導体45は、振動部材20に電気的に接続されている。導体45は、振動部材20を通して、外部電極13と電気的に接続されている。圧電素子10には、一対の導体43,45を通して、駆動電圧が印加される。
極性が異なる電圧が、導体43,45を通して、外部電極13と外部電極15とに印加されると、外部電極13と外部電極15との間で電界が発生する。圧電素体11における外部電極13と外部電極15とで挟まれた領域が、活性領域となり、当該活性領域に変位が発生する。圧電素子10は、外部電極13,15に交流電圧が印加されると、印加された交流電圧の周波数に応じて伸縮を繰り返す。圧電素子10と振動部材20とは、互いに接合されているので、振動部材20は、圧電素子10における伸縮の繰り返しに応じて、圧電素子10と一体的に撓み振動を行う。
振動デバイス1においては、圧電素子10の外部電極15を覆う樹脂層31が、圧電素体11内への水分の浸入を抑制する。また、外部電極13と主面20aとを固着する樹脂層30が、圧電素体11内への水分の浸入を抑制する。そのため、振動デバイス1は、圧電素子10の電気的特性の劣化が抑制されている。もし仮に、樹脂層31と樹脂層30とが接合されていた場合には、樹脂層30,31が圧電素子10の伸縮を阻害して、振動デバイス1の振動特性が劣化することが考えられる。
振動デバイス1においては、樹脂層31と樹脂層30とが別体であり互いに接合されていない。そのため、樹脂層30,31が圧電素子10の伸縮を阻害しにくくなっており、振動デバイス1の振動特性の向上が図られている。
振動デバイス1においては、樹脂層31が、主面11b上および主面20a上に設けられている。樹脂層31の第1部分33が主面11b上に設けられており、樹脂層31の第2部分34が主面20a上に設けられている。樹脂層31の第1部分33は、図4に示すように、外部電極15と、圧電素体11の周端部11dにおいて外部電極15から露出する領域の主面11bとを、一体的に覆っている。樹脂層31の第1部分33は、図6に示すように、外部電極15のみを覆う態様であってもよい。樹脂層31の第1部分33は、主面11b側から、少なくとも圧電素子10の外部電極15を覆うように配置される。
振動デバイス1は、たとえば、操作面に対する押圧を検出する押圧センサに利用されることがある。振動デバイス1が押圧センサに利用される場合、振動デバイス1は、通常、振動デバイス1の平面視での略中央が操作面上での押圧位置と対応するように配置される。この場合、主として、圧電素体11の中央領域が変位して、電位を生じさせる。第一方向D1から見て、圧電素子10が主面20aの略中央に位置していると共に、開口32が外部電極15の表面の略中央に位置している構成では、押圧により生じる電位が、外部電極15の中央領域を通して効率よく取り出される。したがって、振動デバイス1は、押圧を適切に検出する。
振動デバイス1は、図7~図9に示すように、樹脂層31が主面11b上にのみ設けられ、主面20a上には設けられていない態様であってもよい。すなわち、樹脂層31が、第1部分33のみを含み、第2部分34を含まない態様であってもよい。この場合も、樹脂層31と樹脂層30とが別体であり互いに接合されていないため、樹脂層30,31が圧電素子10の伸縮を阻害しにくくなっており、振動デバイス1の振動特性の向上が図られる。
樹脂層31の第1部分33は、図8に示すように外部電極15と圧電素体11の周端部11dにおいて外部電極15から露出する領域の主面11bとを一体的に覆う態様であってもよく、図9に示すように外部電極15のみを覆う態様であってもよい。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
たとえば、樹脂層31に開口32が形成されていなくてもよい。この場合、樹脂層31は、外部電極15の表面の略全体を覆う。
圧電素体11の側面11cは、樹脂層30により全体的に覆われて固着されていてもよく、樹脂層30で覆われてなくてもよい。
圧電素体11、外部電極13,15、及び振動部材20の形状は、上述した形状に限られない。たとえば、圧電素体11、外部電極13,15、及び振動部材20は、平面視で、多角形状を呈していてもよい。
圧電素子10は、圧電素体11内に配置される一つ又は複数の内部電極を有していてもよい。この場合、圧電素体11は複数の圧電体層を有していてもよく、内部電極と圧電体層とが交互に配置されていてもよい。
樹脂層30は、導電性フィラーを含んでいてもよい。この場合、外部電極13と主面20aとは物理的に直接接していなくてもよい。
振動部材20は、たとえば、電子機器の筐体であってもよい。振動部材20は、たとえば、電子機器の筐体とは別の部材であってもよい。この場合、振動部材20は、面接着によって筐体に装着されてもよい。
振動部材20は、電気絶縁性を有する基板と、基板の表面に配置された導電層と、を有していてもよい。この場合、導電層の表面が、主面20aを構成する。
1…振動デバイス、10…圧電素子、11…圧電素体、11a,11b…主面、13,15…外部電極、13a…突部、20…振動部材、30,31…樹脂層、D1…第一方向。

Claims (8)

  1. 互いに対向している第一主面と第二主面とを有している圧電素体と、前記第一主面に配置されている第一外部電極と、前記第二主面に配置されている第二外部電極と、を有している圧電素子と、
    前記第一外部電極と対向するように配置された第三主面を有している振動部材と、
    前記第二主面側から、少なくとも前記圧電素子の前記第二外部電極を覆うように配置されている第一樹脂層と、
    前記第三主面上に設けられ、前記第一外部電極と前記第三主面との間において前記第一外部電極と前記第三主面とを固着している第二樹脂層と
    を備え、
    前記第一樹脂層と前記第二樹脂層とが別体であり互いに接合されていない、振動デバイス。
  2. 前記第一主面と前記第二主面との対向方向から見て、前記第一樹脂層の外縁が前記圧電素子の外縁に沿っており、前記第二樹脂層の外縁が前記圧電素子の外縁よりも外側に位置している、請求項1に記載の振動デバイス。
  3. 前記第一樹脂層が、前記第二主面上にのみ設けられている、請求項2に記載の振動デバイス。
  4. 前記第一樹脂層が、前記第二主面上および前記第三主面上に設けられている、請求項2に記載の振動デバイス。
  5. 前記第一主面と前記第二主面との対向方向から見て、前記第二主面上に設けられた前記第一樹脂層と前記第三主面上に設けられた前記第一樹脂層とが、前記圧電素子の外縁よりも外側の部分の前記第二樹脂層を挟んで分断されている、請求項4に記載の振動デバイス。
  6. 前記第三主面上において前記第一樹脂層と前記第二樹脂層とが隣接している、請求項5に記載の振動デバイス。
  7. 前記第二樹脂層が前記圧電素子の側面にも固着されている、請求項1~6のいずれか一項に記載の振動デバイス。
  8. 前記第一樹脂層の構成材料と前記第二樹脂層の構成材料とは主成分が同じである、請求項1~7のいずれか一項に記載の振動デバイス。

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