JP2022114444A - 二軸配向ポリエステルフィルムロール - Google Patents

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Abstract

【課題】幅方向の配向角が均一である二軸配向ポリエステルフィルムロールを提供することを課題とする。【解決手段】二軸配向ポリエステルフィルムを巻き取ってなる二軸配向ポリエステルフィルムロールであって、前記二軸配向ポリエステルフィルムの一方の幅方向端部から他方の幅方向端部に最短距離となる直線を引き、その直線上の端部から100mm間隔の各測定点において配向角を測定し、一方の幅方向端部の測定点から他方の幅方向端部の測定点に向かって隣接する測定点との配向角の差を求めた際、隣接する測定点との配向角の差の標準偏差が0.30°以下である二軸配向ポリエステルフィルムロール。【選択図】なし

Description

本発明は、二軸配向ポリエステルフィルムを巻き取ってなる二軸配向ポリエステルフィルムロールに関するものである。
携帯電話やパソコン、液晶テレビ等の種々の画面表示装置には、複屈折性を利用した高コントラストな液晶表示装置(LCD)が使用されている。LCD内部には、液晶画面の輝度向上や、コントラスト向上などを目的に、様々な光学フィルムが使用されている。近年、LCDは高精細化が進み、用途も多岐にわたり、視野角の拡大などの光学補償性能の向上が求められている。視野角特性を改善するために、LCDには光学フィルムとして各種の位相差フィルムが用いられている。しかしながら、従来の位相差フィルムを用いた液晶表示装置は、斜め方向で、コントラスト比が低下したり、見る角度に伴って変化する画像の色づきが生じたりして、液晶パネルの画面全体で、表示が不均一となることが問題となっていた。
画面表示装置の大画面化にともない、部材やその製造工程で用いられるフィルムにおいては、全幅で均一な配向角を有し、また光学フィルムの加工時における加熱工程でも収縮量が小さいフィルムが提案されている。(特許文献1、特許文献2、特許文献3)
特開2016-43693号公報 特開2017-43756号公報 特開2018-162435号公報
しかしながら、キズ等の外観欠点の品質要求はますます厳しくなっており、特許文献1、2、3に記載の従来技術では光学フィルムにキズの形状が転写され、品位として十分ではない。また、特許文献1~3に記載のフィルムは、幅方向の配向角の均一性は一定程度高かったが、フィルムの積層構成や生産条件によってはフィルム面内の近接する領域での幅方向の配向角のバラツキが抑制されておらず、得られる二軸配向フィルムに幅方向の特性バラツキが発生し、フィルム加工時の生産性を落とすという課題があった。
本発明では、従来技術では達成し得なかった幅方向の配向角が均一である二軸配向ポリエステルフィルムロールを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の構成をとる。すなわち、
(1)二軸配向ポリエステルフィルムを巻き取ってなる二軸配向ポリエステルフィルムロールであって、前記二軸配向ポリエステルフィルムの一方の幅方向端部から他方の幅方向端部に最短距離となる直線を引き、その直線上の端部から100mm間隔の各測定点において配向角を測定し一方の幅方向端部の測定点から他方の幅方向端部の測定点に向かって隣接する測定点との配向角の差を求めた際、隣接する測定点との配向角の差の標準偏差が0.30°以下である二軸配向ポリエステルフィルムロール。
(2)前記配向角がいずれの測定点においても15.0°以下である(1)に記載の二軸配向ポリエステルフィルムロール。
(3)前記隣接する測定点との配向角の差がいずれの測定点においても1.0°以下である(1)または(2)に記載の二軸配向ポリエステルフィルムロール。
(4)前記二軸配向ポリエステルフィルムの150℃、30分加熱後のフィルムの長手方向および幅方向の熱収縮率の差の絶対値が1.0%以下である(1)~(3)のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルムロール。
(5)前記二軸配向ポリエステルフィルムの150℃、30分加熱後のフィルムの長手方向および幅方向の熱収縮率がいずれも2.5%以下である(1)~(4)のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルムロール。
(6)前記二軸配向ポリエステルフィルムの片のび量が0.0mm/10mを超え3.0mm/10m以下である(1)~(5)のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルムロール。
(7)前記二軸配向ポリエステルフィルムが光学フィルム製造工程における基材として用いられる(1)~(6)のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルムロール。
本発明により、従来技術では達成し得なかった幅方向の配向角が均一である二軸配向ポリエステルフィルムロールを提供することをすることができる。特に、本発明の二軸配向ポリエステルフィルムロールによるポリエステルフィルムは、位相差フィルム製造時に好適に用いることができる。
本発明の配向角の測定方法を説明する模式図
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムロール(以下、単にポリエステルフィルムロールと言う場合がある)は、二軸配向ポリエステルフィルム(以下、単にポリエステルフィルムと言う場合がある)を巻き取ってなる。本発明の二軸配向ポリエステルフィルムロールに巻き取られている二軸配向ポリエステルフィルムは、光学フィルム用樹脂組成物を溶解した溶液を、基材の表面に塗布して乾燥して光学フィルム用樹脂組成物と基材との積層体とした後、この積層体を少なくとも一軸方向に延伸し、最後に積層体から基材を剥離することで光学フィルムを得る光学フィルム製造工程において、基材として用いる光学フィルム用ポリエステルフィルムとして好適に用いられ、特に、位相差フィルム製造工程において、基材として好適に用いることができる。
本発明のポリエステルフィルムロールに巻き取られているポリエステルフィルムを構成するポリエステルとは、主鎖における主要な結合をエステル結合とする高分子化合物の総称である。そして、ポリエステル樹脂は、通常ジカルボン酸あるいはその誘導体とグリコールあるいはその誘導体を重縮合反応させることによって得ることができる。また、本発明のポリエステル樹脂組成物を主たる構成成分とするとは、フィルムを構成する樹脂のうち、ポリエステル樹脂組成物が60質量%以上であることをあらわす。
本発明では、成型性、外観、経済性の点から、ポリエステルを構成するグリコール単位の60モル%以上がエチレングリコール由来の構造単位であり、ジカルボン酸単位の60モル%以上がテレフタル酸由来の構造単位であることが好ましい。なお、ここで、ジカルボン酸単位(構造単位)あるいはジオール単位(構造単位)とは、重縮合によって除去される部分が除かれた2価の有機基を意味し、要すれば、以下の一般式で表される。
ジカルボン酸単位(構造単位): -CO-R-CO-
ジオール単位(構造単位): -O-R’-O-
(ここで、R、R’は二価の有機基)
なお、トリメリット酸単位やグリセリン単位など3価以上のカルボン酸あるいはアルコール並びにそれらの誘導体が含まれる場合は、3価以上のカルボン酸あるいはアルコール単位(構造単位)についても、同様に、重縮合によって除去される部分が除かれた3価以上の有機基を意味する。
本発明に用いるポリエステルを与える、グリコールあるいはその誘導体としては、エチレングリコール以外に、ジエチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールなどの脂肪族ジヒドロキシ化合物、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどのポリオキシアルキレングリコール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、スピログリコールなどの脂環族ジヒドロキシ化合物、ビスフェノールA、ビスフェノールSなどの芳香族ジヒドロキシ化合物、並びに、それらの誘導体が挙げられる。中でも、成型性、取り扱い性の点で、ジエチレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4-シクロヘキサンジメタノールが好ましく用いられる。
また、本発明に用いるポリエステルを与えるジカルボン酸あるいはその誘導体としては、テレフタル酸以外には、イソフタル酸、フタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、5-ナトリウムスルホンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、マレイン酸、フマル酸などの脂肪族ジカルボン酸、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸、パラオキシ安息香酸などのオキシカルボン酸、並びに、それらの誘導体を挙げることができる。ジカルボン酸の誘導体としてはたとえばテレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジエチル、テレフタル酸2-ヒドロキシエチルメチルエステル、2,6-ナフタレンジカルボン酸ジメチル、イソフタル酸ジメチル、アジピン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、ダイマー酸ジメチルなどのエステル化物を挙げることができる。中でも、成型性、取り扱い性の点で、イソフタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸、および、それらのエステル化物が好ましく用いられる。
後述する幅方向の配向角の差の標準偏差を小さくする観点から、ポリエステルフィルムを構成するポリエステル樹脂を、グリコール成分として、エチレングリコール成分を80モル%以上95モル%以下、ジエチレングリコール成分、1,4-シクロヘキサンジメタノール成分、ネオペンチルグリコール成分の少なくとも1種類以上を5モル%以上20モル%以下含むポリエステル樹脂とすることが好ましい態様として挙げられる。ポリエステルフィルムを構成するポリエステル樹脂は、より好ましくは、グリコール成分として、エチレングリコール成分を85モル%以上92モル%以下、ジエチレングリコール成分、1,4-シクロヘキサンジメタノール成分、ネオペンチルグリコール成分の少なくとも1種類以上を8モル%以上15モル%以下含有し、ジカルボン酸成分として、90モル%以上がテレフタル酸成分であることが好ましい。さらに好ましくは、ジカルボン酸成分の95モル%以上がテレフタル酸成分であることが好ましい。
本発明のポリエステルフィルムロールに巻き取られているポリエステルフィルムを構成する樹脂中には、重合反応時に添加する触媒の残渣などによって析出するいわゆる内部粒子や、無機粒子や有機粒子などの外部粒子の中から任意に選定される粒子を含有することが好ましい。ポリエステルフィルムを構成する樹脂中に粒子を含有させると、フィルムのすべり性を向上させることが可能となり、製造時の取り扱い性が良好となる。また、光学フィルム製造用途においてはポリエステルフィルム中に粒子を含有せしめることにより、光学フィルム用樹脂組成物をフィルムから剥離する際の離型性が良好となる。一方で、後に詳しく述べるが、ポリエステルフィルムを構成する樹脂中に粒子を含有せしめる場合、粒子を均一に分散せしめないと粒子が起点となる結晶化にバラつきが生じ、その結果、結晶サイズにムラが発生する場合がある。結晶サイズにムラが発生すると、ポリエステルフィルムを二軸に延伸する際、配向しやすさに影響し、特にフィルムの幅方向の配向角のバラつきが大きくなる傾向がある。
前述のポリエステルフィルムを構成する樹脂に含有させる粒子の平均粒子径は、0.01~8.0μmが好ましく、より好ましくは、0.5~5.0μmである。ここで8.0μm以下の平均粒子径を有する粒子を含有することで、ポリエステルフィルムに欠陥が生じることを抑制することができる。粒子としては特に限定されないが、例えばシリカ、コロイダルシリカ、珪酸アルミ、酸化チタン、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミナ、マイカ、カオリン、クレー、ヒドロキシアパタイト等の無機粒子、スチレン、シリコーン、アクリル酸、メタクリル酸、エステル、ジビニルベンゼン等を重合したものを構成成分とする有機粒子等を使用することができる。なかでも、シリカ、アルミナ等の無機粒子、スチレン、シリコーン、アクリル酸、メタクリル酸、エステル、ジビニルベンゼン等を重合したものを構成成分とする有機粒子等が好ましく使用され、特に光学フィルム製造用途においては離型性の観点からシリカが好ましく用いられる。粒子として、内部粒子、無機粒子、有機粒子をそれぞれ二種以上、または、内部粒子、無機粒子、有機粒子を組み合せて二種類以上併用してもよい。粒子の含有量は、ポリエステルフィルムを構成する樹脂組成物全体に対して、0.03~2.00質量%の範囲であることが好ましい。より好ましくは0.03~1.00質量%、さらに好ましくは0.03~0.50質量%であり、特に好ましくは0.05~0.30質量%である。粒子の含有量を0.03質量%以上とすることで、フィルム巻き取りが容易となり、また光学フィルム用樹脂組成物の基材からの剥離を容易にすることができる。また、粒子の含有量を2.00質量%以下とすると粗大突起による外観の悪化、および製膜性の悪化などの発生を抑制することができる。また、ここで言う平均粒子径とは、体積平均粒子径のことである。
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムロールは、二軸配向ポリエステルフィルムを巻き取ってなる二軸配向ポリエステルフィルムロールであって、前記二軸配向ポリエステルフィルムの一方の端部から他方の端部に幅方向に最短距離となる直線を引き、その直線上の端部から100mm間隔の各点において配向角を測定し、一方の幅方向端部の測定点から他方の幅方向端部の測定点に向かって隣接する測定点との配向角の差を求めた際、隣接する測定点との配向角の差の標準偏差が0.30°以下であることが必要である。前記隣接する測定点との配向角の差の標準偏差を0.30°以下とすることで、本発明のポリエステルフィルム表面に光学フィルム用樹脂組成物を溶解した溶液を塗布、乾燥して光学フィルム用樹脂組成物と基材との積層体とした後に、少なくとも一軸方向に延伸する工程を経た後に積層体から基材を剥離する方法にて光学フィルムを製造する際に、光学フィルムの幅方向の延伸を均一にすることができる。好ましくは、上述した配向角の差から求められる標準偏差が0.23°以下であり、より好ましくは0.20°以下である。なお、端部とは最端部を指す。
前記隣接する測定点との配向角の差の標準偏差を0.30°以下とする方法としては、特に限定されないが、例えばフィルム製膜条件を制御することが挙げられる。二軸配向ポリエステルフィルム製造方法の一例として、未延伸ポリエステルフィルムをポリエステルフィルムの長手方向に70℃~90℃で3.0倍~4.0倍に延伸する工程A、前記工程Aの後にポリエステルフィルムの長手方向とは垂直な方向(幅方向)に100℃~160℃で3.0倍~4.0倍に延伸する工程B、前記工程Bの後にポリエステルフィルムの長手方向とは垂直な方向(幅方向)に180℃~230℃で1.05倍~1.2倍延伸する工程Cがあり、工程Cは前半と後半の少なくとも2段階で延伸し、前記工程Cの後に180℃~230℃で熱処理行う工程Dを有し、前記工程C前半の延伸の後に前記工程C後半の延伸を開始するまでの時間が3~10秒であることが好ましい製造方法として挙げられる。前記工程C前半の延伸温度は180~220℃で行われることが好ましく、前記工程C後半の延伸温度は前記工程C前半よりも高い温度であって190℃~230℃で行われることが好ましい。前記工程C後半の延伸温度は、前記工程C前半の延伸温度よりも30℃以上高いことが好ましく、40℃以上高いことがより好ましい。前記工程C前半の延伸の後に前記工程C後半の延伸を開始するまでの時間は3~7秒であることがより好ましい。また、前記工程Dは193℃~230℃で実施されることがより好ましい。前記の条件の工程Cを有することで、工程Bの幅方向延伸により生じる幅方向の配向角の差を小さくする(フィルム幅方向において他の領域よりも配向していない領域を配向させる)ことができる。そして、前記工程C前半の延伸後に前記工程C後半の延伸を開始するまでの時間を前述の範囲とすることで、幅方向で近接する領域の配向角の差を小さくすることができる。そして、工程A、工程Bの後に、2段階以上で延伸した工程Cを経た後、前記した条件で工程Dによる熱処理を行うことで、結晶サイズ斑を抑制し、長手方向と幅方向のフィルム熱収縮斑を抑制する効果があり、近接する幅方向の配向角のバラつきを抑制することができる。その結果、隣接する配向角の差の標準偏差を小さくすることができる。
本発明のポリエステルフィルムロールに巻き取られているポリエステルフィルムは、単層構成であっても2層以上の積層構成であってもよい。成形性と寸法安定性を両立する観点から表層(A)と基材層(B)とからなることが好ましく、よりこのましくは3層構成が好ましい。とくに層(A)にて層(B)を保護する形態、表層(A)/基材層(B)/表層(A)の3層構成が好ましい。
前記表層(A)中には2種以上の粒子を含有させることが好ましい。1種類はフィルムの搬送性、離型性を向上させるための粒子であり、無機粒子であれば酸化ケイ素、ケイ酸アルミ、酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウムなど、有機粒子としてはポリスチレン系、アクリル系、シリコーン系の架橋粒子を使用することができる。平均粒子径は0.5μm~1.5μmが好ましく、含有量は表層(A)全体を100質量%として0.01質量%~0.5質量%が好ましく、経済性・モース硬度の観点から炭酸カルシウムあるいは架橋ポリスチレン粒子が最も好ましい。
もう1種類は表層(A)における粒子の存在しない部分(地肌)のキズの発生を少なくし、キズが発生しても従来より浅くするための粒子であり、モース硬度が高く、粒子径の比較的小さい粒子を適用することができる。その点では、α―アルミナ、γ―アルミナ、δ-アルミナ、ジルコニアなどを使用することができる。平均粒子径は50nm~400nmが好ましく、含有量は表層(A)全体を100質量%として0.01質量%~0.50質量%が好ましい。ポリエステルとの親和性・経済性・モース硬度の観点からδ-アルミナ粒子が最も好ましい。平均粒子径や含有量を前述の範囲とすることで、モース硬度の高い粒子による巻き取り時のキズの発生を抑制する効果が得られやすい。
また、フィルムの巻取り性とキズ抑制効果を両立する観点から、表層(A)においては平均粒子径の異なる2種類の粒子を含むことが好ましく、平均粒子径0.5μm~1.5μm粒子の含有量は、平均粒子径50nm~400nm粒子の含有量の1.2~1.7倍であることが好ましい。
前記表層(B)は、積層フィルム全体として成型性と表層(A)における巻取り性を両立するためには非晶成分である1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4-シクロヘキサンジメタノールから選ばれる少なくとも1つを共重合成分とすることが好ましい。また、かかる共重合成分は基材層(B)のみに含まれることが好ましい。
本発明のポリエステルフィルムロールに巻き取られているポリエステルフィルムは、上述した各測定点における配向角がいずれも15.0°以下であることが好ましく、より好ましくは13.0°以下であり、さらに好ましくは10.0°以下である。各点測定の配向角が前述の範囲外となると、本発明のポリエステルフィルム表面に光学フィルム用樹脂組成物を溶解した溶液を塗布、乾燥して光学フィルム用樹脂組成物と基材との積層体とした後、延伸する工程を経た後に積層体から基材を剥離する方法にて光学フィルムを製造する際に、長手方向に延伸する際、高い延伸張力を要するため、光学フィルムに所望の延伸倍率で延伸を行うことができなかったり、光学フィルムの特性バラつきを発生させる原因となることがある。
本発明のポリエステルフィルムロールに巻き取られているポリエステルフィルムは、前記隣接する測定点との配向角の差がいずれの測定点においても1.0°以下であることが好ましい。前記隣接する測定点との配向角の差が1.0°以下であると、本発明のポリエステルフィルム表面に光学フィルム用樹脂組成物を溶解した溶液を塗布、乾燥して光学フィルム用樹脂組成物と基材との積層体とした後、延伸する工程を経た後に積層体から基材を剥離する方法にて光学フィルムを製造する際に、幅方向で均一に延伸され、光学フィルム用樹脂組成物の厚みムラを抑えることができる。
本発明のポリエステルフィルムロールに巻き取られているポリエステルフィルムは、150℃、30分加熱後のフィルムの長手方向および幅方向の熱収縮率の差の絶対値が1.0%以下であることが好ましい。フィルムの長手方向および幅方向の熱収縮率の差の絶対値を1.0%以下とすることで、本発明のポリエステルフィルム表面に光学フィルム用樹脂組成物を塗布して乾燥する際に、ポリエステルフィルムの収縮に起因した面内の塗布ムラや光学特性のムラを抑制することができる。ポリエステルフィルムの長手方向および幅方向の熱収縮率の差の絶対値は0.6%以下であればさらに好ましい。
本発明のポリエステルフィルムロールに巻き取られているポリエステルフィルムは、150℃、30分加熱後のフィルムの長手方向および幅方向の熱収縮率がいずれも2.5%以下であることが好ましい。フィルムの長手方向の熱収率が上記範囲であれば、本発明のポリエステルフィルム表面に光学フィルム用樹脂組成物を塗布して乾燥する際に、ポリエステルフィルムの収縮に起因した塗布ムラや光学特性のムラを抑制することができる。フィルムの長手方向の熱収率は2.2%以下、幅方向の熱収縮率が1.7%以下であればさらに好ましい。
150℃、30分加熱後のフィルムの長手方向および幅方向の熱収縮率をいずれも2.5%以下とする方法はとくに限定されないが、上述した二軸延伸フィルムの製造方法の熱処理を行う工程Dにおける熱処理時間を2~40秒間で設定することが好ましく、成型性、寸法安定性、色調、生産性の観点から、4~30秒とすることが好ましく、6~20秒とすることが好ましい。また、前記工程Dは、長手方向及び/又は幅方向に弛緩させながら行うことで、熱収縮率を低減させることができる。時に弛緩させる際の弛緩率(リラックス率)は、1%以上が好ましく、寸法安定性、生産性の観点からは、1%以上10%以下であれば好ましく、1%以上5%以下であれば最も好ましい。
本発明のポリエステルフィルムロールに巻き取られているポリエステルフィルムは、フィルムの片のび量が0.0mm/10mを超え3.0mm/10m以下であることが好ましい。本発明の片のびとは、ポリエステルフィルムロールに巻き取られているポリエステルフィルムを長手方向に巻き出した時に、ポリエステルフィルムが円弧状に湾曲する現象である。本発明でいう片のび量は、大きいほどフィルムが円弧状に湾曲していることを表す。フィルムの片のび量を3.0mm/10m以下とすることで、本発明のポリエステルフィルム表面に光学フィルム用樹脂組成物を溶解した溶液を塗布、乾燥して光学フィルム用樹脂組成物と基材との積層体とした後、少なくとも一軸方向に延伸する際、フィルム巻出し・搬送時にフィルム片側端部がたるんだりバタついたりすることを抑制できるため、成型加工性に優れ、また、十分な延伸倍率が得られず光学フィルムの特性均一性が低下したりすることを抑制できる。フィルムの片のび量は0.0mm/10mを超え2.0mm/10m以下であることがさらに好ましい。
本発明のポリエステルフィルムロールのフィルムの少なくとも一方の表面における中心線表面粗さSRaは、25.0nm以下であることが好ましい。フィルムの中心線表面粗さSRaが25.0nmを超えると表面が粗く、得られる転写物、例えば位相差フィルムの表面に粗さが転写されるため平滑性が低下しやすくなる。また、表面粗さが高すぎると樹脂組成物を溶解した溶液を塗布した際に塗布ハジキが起こり、位相差フィルムに陥没欠陥を引き起こす場合があり好ましくない場合がある。同様の観点からフィルムの中心線表面粗さSRaは20nm以下であることがより好ましい。下限は特段に限定されるものではないが、フィルムの成膜性の観点から5nm以上であることが好ましい。
本発明のポリエステルフィルムロールに巻き取られているポリエステルフィルムの巻き長さは3000m以上であることが生産性の観点で好ましい。また、大型製品への適用が可能となることから本発明のポリエステルフィルムロールの幅は1000mm以上であることが好ましい。
本発明による二軸配向ポリエステルフィルムロールは、光学フィルム用樹脂組成物を溶解した溶液を、基材の表面に塗布して乾燥し、光学フィルム用樹脂組成物と基材との積層体とした後、この積層体を少なくとも一軸方向に延伸し、最後に積層体から基材を剥離することで光学フィルムを得る光学フィルム製造工程において、基材として好適に用いることができ、特に位相差フィルム製造工程において、基材として好適に用いることができる。
すなわち、本発明の二軸配向ポリエステルフィルムロールは、光学フィルム製造用の離型フィルムとして好適に使用できる。その他にもコンデンサ用セラミックシート、付薬・シップ材等の医療用粘着材離型フィルムそして有機ELディスプレイのキズ等の外観欠点要求の厳しい用途にて用いることができる。
(1)配向角
ポリエステルフィルムロールの全幅から長手方向300mmのフィルム試料を採取し、一方の幅方向端部から他方の幅方向端部に最短距離となる直線を引き、前記直線の幅方向の中心の位置がサンプルの中心になるように長手方向100mm×幅方向100mmの寸法でサンプルを切り出す。切り出したサンプルの幅方向両端から、サンプルの中心が前記の直線上になるように、幅方向両端方向に向かって、同形状(長手方向100mm×幅方向100mm)のサンプルを切り出せるだけ切り出す(図1には、前記直線の幅方向の中心の位置がサンプルの中心になるサンプルから両端に向かって3つずつのサンプルを切り出し、合計で7つのサンプルが切り出されるものを示している)。切り出したサンプルの中心を測定点とし、KSシステムズ製(現王子計測器)のマイクロ波分子配向計MOA-2001A(周波数4GHz)を用い、ポリエステルフィルムの面内の主配向軸を求めた。主配向軸とフィルム長手方向とがなす角度、主配向軸とフィルムの幅方向とがなす角度のうちの小さい方を配向角として求めた。
(2)隣接する配向角の差
(1)で得られた配向角をA(iは一方の幅方向端部から何枚目のサンプルかを表す)とすると、隣接する配向角の差はΔA=A-Ai-1で表される。
(3)隣接する測定点の配向角の差の標準偏差s
(2)で得られた配向角の差の平均値をΔAaveとすると、(2)で得られた配向角の差の標準偏差sは下式1によって表される。
Figure 2022114444000001
(4)結晶融解前の微小吸熱ピーク温度(Tmeta)
示差走査熱量計(セイコー電子工業製、RDC220)を用い、JIS K7121-1987、JIS K7122-1987に準拠して測定および、解析を行った。ポリエステルフィルムを5mg、サンプルに用い、25℃から20℃/分で300℃まで昇温した際の結晶融解ピークの前に現れる微小の吸熱ピーク温度をTmetaとして読み取った。
(5)150℃、30分加熱後のフィルム熱収縮率
フィルムロールの全幅でサンプルを切り出し、幅方向で3等分した各サンプルの中央部分が測定サンプルの中心となるようにフィルムを長手方向および幅方向にそれぞれ長さ150mm×幅10mmの矩形に切り出しサンプルとした。幅方向で3等分した各サンプル位置にて、サンプルの長さ方向に100mmの間隔(中央部から両端に50mmの位置)で標線を描き、3gの錘を吊るして所定温度(150℃)に加熱した熱風オーブン内に30分間設置し加熱を行った後の標線間距離を測定し、加熱前後の標線間距離の変化から下記式により熱収縮率を算出した。任意に採取した5サンプルについて上記測定を実施し、幅方向で3等分した各位置の全ての数平均を「フィルム長手方向および幅方向の熱収縮率」とした。
熱収縮率(%)={(加熱前の標線間距離)-(加熱後の標線間距離)}/(加熱前の標線間距離)×100。
(6)フィルムの片のび量
フィルムロールから測定試料用フィルムをフィルムロール全幅で長手方向に10m長で切り出し、平板上に置き、フィルムと平板間のエアーを抜きシワがないように密着させる。フィルム長手方向10m長の両端部の端から端に、フィルム長手方向と並行な向きに糸を貼り、長手方向中央部分(5mの位置)の糸とフィルム端部との距離の絶対値(mm)を測定した。なお、片のび量はフィルム幅方向両端部の両側にて距離の絶対値を測定し、その平均値とした。結果の判定は以下の基準で実施し、A、Bが合格範囲である。
A:2mm/10m以下
B:2mm/10mを超えて3mm/10m以下
C:3mm/10mを超える。
(7)寸法安定性
フィルムロールの幅方向の中央がサンプルの幅方向の中央となるようにフィルムロール全幅で切り出したポリエステルフィルム表面に、ポリアリレート/MEK分散体をダイコーターにて塗工・乾燥を行った。(乾燥温度:150℃、乾燥時間:1分、巻出張力:200N/m、巻取張力:100N/m)。乾燥後のポリエステルフィルムの幅を測定し、下記の基準で評価を行った(乾燥後のポリアリレート厚みは25μm)。
なお、幅縮み量(mm)=乾燥前のフィルム幅(mm)-乾燥後のフィルム幅(mm)とした。
A:幅縮み量が10mm未満であった。
B:幅縮み量が10mm以上15mm未満であった。
C:幅縮み量が15mm以上であった。
なお、幅縮みの評価は、塗工・乾燥前後の各フィルムの任意の10箇所を選定して幅測定を行い、その任意10箇所のフィルム幅平均値を幅縮み量として採用した。
(8)成型加工性
(7)で得られたポリアリレートが塗布されたポリエステルフィルムを、熱風オーブンに投入し、長手方向に一軸延伸を行った(オーブン温度:150℃、幅方向フリー)。フィルムの延伸性(成型加工性)について、下記の基準で評価を行った。
A:延伸張力1100N/m未満で、幅方向で厚みムラなく均一に1.1倍延伸が可能であった。
B:延伸張力1100N/m以上1400N/m未満で、幅方向で厚みムラなく均一に1.1倍延伸が可能であった。
C:延伸張力1400N/mで、幅方向で厚みムラなく均一に1.1倍延伸ができなかった。
(9)キズ評価
新東科学社製摩擦摩耗試験機HEIDONを用いて、摩耗材を装着せずに接触面積15mmφ、荷重1.13g/mm、速度30mm/min、ストローク長60mmにてポリエステルA層表面の摩擦試験を実施した。二軸配向ポリエステルフィルムの両最外層がポリエステルA層である場合は、両最外層について実施した。単層フィルムである場合は両表面について実施した。
次いで、キーエンス社製レーザー顕微鏡VK-9700を用いて、摩擦試験にて得られたサンプルを観察し、深さが50nm以上、長さ200nmで検出される部分をキズとし、同一のキズを5回測定し、測定された深さの数平均を算出した。任意に採取した5つのキズについて上記測定を実施し、数平均を「キズ深さ」とした。また、下記判定を実施し、B以上を合格とした。
A:キズ深さが80nm未満である。
B:キズ深さが80nm以上150nm未満である。
C:キズ深さが150nm以上である。
(10)フィルム厚み、層厚み
フィルムをエポキシ樹脂に包埋し、フィルム断面をミクロトームで切り出した。該断面を透過型電子顕微鏡(日立製作所製TEM H7100)で5000倍の倍率で観察し、フィルム厚み、および各層の厚みを求めた。任意に採取した5サンプルについて上記測定を実施し、その数平均をフィルム厚み、および各層厚みとした。
(11)フィルム中心線表面粗さSRa
フィルムロールの全幅でサンプルを切り出し、幅方向で3等分した各サンプルの中央部分が測定サンプルの中心となるようにフィルムを長手方向および幅方向にそれぞれ長さ150mm×幅10mmの矩形に切り出しサンプルシートとした。上記から得られた3枚のサンプルシートの表裏を三次元微細表面形状測定器(小坂製作所製ET-350K)を用いて測定し、得られた表面のプロファイル曲線より、JIS・B0601(1994年)に準じ、計6点の算術平均粗さを測定しこれを平均し小数点下2桁を四捨五入して、フィルムの中心線表面粗さSRaとした。測定条件は下記のとおり。
X方向測定長さ:0.5mm、X方向送り速度:0.1mm/秒。
Y方向送りピッチ:5μm、Y方向ライン数:40本。
カットオフ:0.25mm。
触針圧:0.02mN。
高さ(Z方向)拡大倍率:5万倍。
(ポリエステルの製造)
製膜に供したポリエステル樹脂および粒子マスターは以下のように準備した。
(ポリエステルA)
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸成分が100モル%、グリコール成分としてエチレングリコール成分が100モル%であるポリエチレンテレフタレート樹脂。
(ポリエステルB)
1,4-シクロヘキサンジメタノールがグリコール成分に対し33モル%共重合された共重合ポリエステル(イーストマン・ケミカル社製 GN001)を、シクロヘキサンジメタノール共重合ポリエステルとして使用した。
(粒子マスターA)
ポリエステルA中に数平均粒子径1.1μmの炭酸カルシウム粒子を粒子濃度2質量%で含有したポリエステルAの粒子マスター。
(粒子マスターB)
ポリエステルA中に数平均粒子径250nmのδ―アルミナを粒子濃度2質量%で含有したポリエステルAの粒子マスター。
(実施例1)
組成を表の通りとして、原料をそれぞれ酸素濃度を0.2体積%とした別々のベント同方向二軸押出機に供給し、A層押出機シリンダー温度を270℃、B層押出機シリンダー温度を277℃で溶融し、A層とB層合流後の短管温度を277℃、口金温度を280℃で、Tダイより25℃に温度制御した冷却ドラム上にシート状に吐出した。その際、直径0.1mmのワイヤー状電極を使用して静電印加し、冷却ドラムに密着させA層/B層/A層からなる3層未延伸フィルムを得た。次いで、工程Aとして長手方向への延伸前に加熱ロールにてフィルム温度を上昇させ、延伸温度85℃で長手方向に3.1倍延伸し、すぐに40℃に制御した金属ロールで冷却した。
次いで工程Bとしてテンター式横延伸機にて延伸前半温度105℃、延伸中盤温度110℃、延伸後半温度140℃で幅方向に3.4倍延伸し、そのままテンター内にて、工程Cとして前半温度180℃、後半温度225℃で熱処理を行った。工程C前半の後に工程C後半を開始するまでの時間を8秒とし、工程C前半で幅方向に5%(1.05倍)微延伸を行い、さらに工程C後半で幅方向に3%(1.03倍)微延伸を行いながら熱処理を施した。その後、工程Dとして温度190℃で、幅方向に4%のリラックスを掛けながら熱処理を行い、フィルム厚み50μmの二軸配向ポリエステルフィルムロールを得た。
(実施例2~7、比較例1~4)
各層の組成や積層比、および熱処理工程の製造条件は表のとおりで施した以外は、実施例1と同様にしてフィルム厚み50μmの二軸配向ポリエステルフィルムロールを得た。
Figure 2022114444000002
Figure 2022114444000003
本発明によれば、従来技術では達成し得なかった成型性、寸法安定性に優れた二軸配向ポリエステルフィルムロールを提供することができる。特にフィルムの大面積においても、均一な成型性を有することができるため、生産性を向上することができる。
1.ポリエステルフィルムロールの全幅から採取した長手方向300mmのフィルム
2.一方の幅方向端部から他方の幅方向端部が最短距離となる直線
3.2の中心の位置がサンプルの中心となるサンプル
4.測定点

Claims (7)

  1. 二軸配向ポリエステルフィルムを巻き取ってなる二軸配向ポリエステルフィルムロールであって、前記二軸配向ポリエステルフィルムの一方の幅方向端部から他方の幅方向端部に最短距離となる直線を引き、その直線上の端部から100mm間隔の各測定点において配向角を測定し、一方の幅方向端部の測定点から他方の幅方向端部の測定点に向かって隣接する測定点との配向角の差を求めた際、隣接する測定点との配向角の差の標準偏差が0.30°以下である二軸配向ポリエステルフィルムロール。
  2. 前記各測定点における配向角がいずれの測定点においても15.0°以下である請求項1に記載の二軸配向ポリエステルフィルムロール。
  3. 前記隣接する測定点との配向角の差がいずれも1.0°以下である請求項1または2に記載の二軸配向ポリエステルフィルムロール。
  4. 前記二軸配向ポリエステルフィルムの150℃、30分加熱後のフィルムの長手方向および幅方向の熱収縮率の差の絶対値が1.0%以下である請求項1~3のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルムロール。
  5. 前記二軸配向ポリエステルフィルムの150℃、30分加熱後のフィルムの長手方向および幅方向の熱収縮率がいずれも2.5%以下である請求項1~4のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルムロール。
  6. 前記二軸配向ポリエステルフィルムの片のび量が0.0mm/10mを超え3.0mm/10m以下である請求項1~5のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルムロール。
  7. 前記二軸配向ポリエステルフィルムが光学フィルム製造工程における基材として用いられる請求項1~6のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルムロール。
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