JP2022113963A - ウェーハの研削方法 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022113963000001
【課題】セルフグラインドによって湾曲した保持面に表面側が保持されたウェーハの裏面に対してTAIKO研削を行って得られるウェーハのデバイス領域を含む部分(凹部と重なる部分)の厚さのばらつきを低減する。
【解決手段】チャックテーブルの保持面の直径をデバイス領域の直径より大きく、かつ、ウェーハの直径より小さくする。この場合、セルフグラインドに用いられる研削ホイールの直径と、TAIKO研削に用いられる研削ホイールの直径とを同じにすることができる。これにより、チャックテーブルの保持面と、TAIKO研削を行って得られるウェーハの裏面のうちデバイス領域に相当する領域とを同様の形状にすることができる。その結果、デバイス領域を含む部分(凹部と重なる部分)の厚さのばらつきを低減することができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、複数のデバイスが形成されたデバイス領域とデバイス領域を囲繞する外周余剰領域とを表面に有するウェーハの裏面を研削砥石で研削するウェーハの研削方法に関する。
IC(Integrated Circuit)及びLSI(Large Scale Integration)等のデバイスのチップは、携帯電話及びパーソナルコンピュータ等の各種電子機器において不可欠の構成要素である。このようなチップは、例えば、複数のデバイスが形成されたデバイス領域を表面に有するウェーハを薄化した後、個々のデバイスを含む領域毎に分割することで製造される。
ウェーハを薄化する方法としては、例えば、ウェーハの表面側を円状の上面(保持面)で保持するチャックテーブルと、チャックテーブルの上方に設けられ、かつ、円環状に離散して配置された複数の研削砥石を備える円環状の研削ホイールとを有する研削装置による研削が挙げられる。この研削装置においては、チャックテーブル及び研削ホイールの双方を回転させながらウェーハの裏面に研削砥石の下面を接触させてウェーハの裏面を研削する。
ただし、ウェーハを薄くすると剛性が低くなり、その後の工程におけるウェーハの取り扱いが困難になるおそれがある。この点に鑑み、ウェーハの裏面のうちデバイス領域に相当する領域に凹部を形成するとともに、この凹部の外周の外側に円環状の補強部を形成する研削方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007-19461号公報
ウェーハの裏面に凹部及び補強部を形成する研削は、TAIKO研削とも呼ばれ、一般的に、ウェーハの直径の約半分の直径を有する研削ホイールを用いて行われる。すなわち、TAIKO研削では、上面視において、研削ホイールを回転させたときの研削砥石の軌跡上の点(第1の点)がウェーハの中心の近傍に位置付けられ、かつ、研削砥石の軌跡上の第1の点から最も遠い点(第1の点と軌跡の中心とを通る直線と、軌跡とが交差する点(第2の点))がウェーハの外周の僅かに内側に位置付けられるようなサイズの研削ホイールが用いられる。
また、研削装置においては、チャックテーブルの保持面の回転中心から外周に至る領域が湾曲するようにチャックテーブルの保持面の全域が研削されることがある。このような研削は、セルフグラインドとも呼ばれ、チャックテーブルの交換時に又は定期的に行われる。
セルフグラインドは、一般的に、保持面の直径の半分より大きい直径を有する研削ホイールを用いて行われる。すなわち、セルフグラインドでは、上面視において、研削ホイールを回転させたときの研削砥石の軌跡上の点(第3の点)が保持面の回転中心の近傍に位置付けられ、かつ、研削砥石の軌跡上の第3の点から最も遠い点(第3の点と軌跡の中心とを通る直線と、軌跡とが交差する点(第4の点))が保持面の外周の外側に位置付けられるようなサイズの研削ホイールが用いられる。
セルフグラインドによって湾曲する保持面の形状は、用いられる研削ホイールの直径に依存して変化する。例えば、この研削ホイールの直径が保持面の直径の半分より僅かに大きい程度であれば、回転中心と外周とがほぼ同じ高さとなり、また、回転中心と外周との中間付近に位置する箇所が最も低くなるように保持面が湾曲する。また、この研削ホイールの直径が保持面の直径の半分の1.2倍程度であれば、回転中心が外周より高くなり、また、回転中心よりも外周に近接する箇所が最も低くなるような保持面が湾曲する。
さらに、湾曲した保持面に保持されたウェーハの裏面のうちデバイス領域に相当する領域が平坦になるようにTAIKO研削を行うと、得られるウェーハのデバイス領域を含む部分(凹部と重なる部分)の厚さがばらつく。例えば、保持面のうち高さが高い箇所(例えば、保持面の回転中心)に保持されるウェーハの領域(例えば、ウェーハの中心)の厚さがその他の領域の厚さより薄くなる。
このようなばらつきを低減するためには、保持面と同様に湾曲するようにウェーハの裏面を研削する必要がある。そのためには、TAIKO研削に用いられる研削ホイールの直径をセルフグラインドに用いられる研削ホイールの直径と同程度にすることが必要とされる。
しかしながら、研削装置においては、一般的に、ウェーハの表面側の全域がチャックテーブルに保持された状態でウェーハの研削が行われる。すなわち、チャックテーブルの保持面は、一般的に、ウェーハの表面より大きい。そのため、セルフグラインドに用いられる研削ホイールの直径は、ウェーハの直径の半分よりも大きくなる。
ここで、上述のとおり、TAIKO研削は、ウェーハの直径の約半分の直径を有する研削ホイールを用いて行われる。そのため、TAIKO研削に用いられる研削ホイールは、セルフグラインドに用いられる研削ホイールより小さくならざるを得ない。
この点に鑑み、本発明の目的は、セルフグラインドによって湾曲した保持面に表面側が保持されたウェーハの裏面に対してTAIKO研削を行って得られるウェーハのデバイス領域を含む部分(凹部と重なる部分)の厚さのばらつきを低減することである。
本発明の一側面によれば、複数のデバイスが形成された円状のデバイス領域と該デバイス領域を囲繞する円環状の外周余剰領域とを表面に有するウェーハの裏面を研削砥石で研削するウェーハの研削方法であって、該デバイス領域の直径より大きく、且つ該ウェーハの直径より小さい直径を有する円状の保持面を有し、該保持面の周方向に回転するチャックテーブルの該保持面を円環状の第1研削ホイールの研削砥石で研削し、該保持面の回転中心から外周に至る領域を湾曲させる保持面整形ステップと、該保持面整形ステップ後、該保持面に該ウェーハの表面側を保持させる保持ステップと、該保持ステップ後、該デバイス領域に対応する該ウェーハの裏面を該第1研削ホイールと同じ外径の円環状の第2研削ホイールの研削砥石で研削し、円状の凹部と該凹部を囲繞する円環状の補強部とを形成するとともに、該凹部の底面の回転中心から外周に至る領域を湾曲させる研削ステップと、を備えるウェーハの研削方法が提供される。
また、本発明の他の側面によれば、複数のデバイスが形成された円状のデバイス領域と該デバイス領域を囲繞する円環状の外周余剰領域とを表面に有するウェーハの裏面を研削砥石で研削するウェーハの研削方法であって、該デバイス領域の直径より大きく、且つ該ウェーハの直径より小さい直径を有する円状の保持面を有し、該保持面の周方向に回転するチャックテーブルの該保持面を円環状の第1研削ホイールの研削砥石で研削することによって、該保持面の回転中心から外周に至る領域が湾曲した該保持面に該ウェーハの表面側を保持させる保持ステップと、該保持ステップ後、該デバイス領域に対応する該ウェーハの裏面を該第1研削ホイールと同じ外径の円環状の第2研削ホイールの研削砥石で研削し、円状の凹部と該凹部を囲繞する円環状の補強部とを形成するとともに、該凹部の底面の回転中心から外周に至る領域を湾曲させる研削ステップと、を備えるウェーハの研削方法が提供される。
さらに、本発明においては、該第1研削ホイールと該第2研削ホイールは、同一の研削ホイールであることが好ましい。
本発明においては、チャックテーブルの保持面の直径が、デバイス領域の直径より大きく、かつ、ウェーハの直径より小さい。この場合、セルフグラインドに用いられる研削ホイールの直径と、TAIKO研削に用いられる研削ホイールの直径とを同じにすることができる。
これにより、チャックテーブルの保持面と、TAIKO研削を行って得られるウェーハの裏面のうちデバイス領域に相当する領域とを同様の形状にすることができる。その結果、デバイス領域を含む部分(凹部と重なる部分)の厚さのばらつきを低減することができる。
図1は、研削装置の一例を模式的に示す斜視図である。 図2は、研削装置の構成要素の一部を模式的に示す一部断面側面図である。 図3は、ウェーハの一例を模式的に示す斜視図である。 図4は、ウェーハの研削方法の一例を模式的に示すフローチャートである。 図5は、セルフグラインドの際のチャックテーブルの保持面を模式的に示す上面図である。 図6は、研削砥石でチャックテーブルの保持面が研削される様子を模式的に示す図である。 図7は、TAIKO研削の際のチャックテーブルの保持面を模式的に示す上面図である。 図8は、研削砥石でウェーハの裏面が研削される様子を模式的に示す図である。
添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。図1は、研削装置の一例を模式的に示す斜視図である。なお、図1に示されるX軸方向(前後方向)及びY軸方向(左右方向)は、水平面上において互いに直交する方向であり、また、Z軸方向(上下方向)は、X軸方向及びY軸方向に直交する方向(鉛直方向)である。
図1に示される研削装置2は、各構成要素を支持する基台4を有する。基台4の上面にはX軸方向に沿って延在する長手部を有する開口4aが形成されている。開口4aの内部には、ボールねじ式のX軸方向移動機構(不図示)が配置されている。X軸方向移動機構は、X軸方向に沿って延在する一対のガイドレール(不図示)を有する。
一対のガイドレールの上部には、一対のガイドレールに沿ってスライド可能な態様でX軸移動プレート(不図示)が連結されている。また、一対のガイドレールの間には、X軸方向に沿って延在するねじ軸(不図示)が配置されている。ねじ軸の一端部には、ねじ軸を回転させるためのモータ(不図示)が連結されている。
ねじ軸の螺旋状の溝が形成された表面には、回転するねじ軸の表面を転がるボールを収容するナット部(不図示)が設けられ、ボールねじが構成されている。すなわち、ねじ軸が回転するとボールがナット部内を循環してナット部がX軸方向に沿って移動する。
また、このナット部は、X軸移動プレート(不図示)の下面側に固定されている。そのため、モータでねじ軸を回転させれば、ナット部とともにX軸移動プレートがX軸方向に沿って移動する。
X軸移動テーブル上には、テーブルカバー6が設けられている。また、テーブルカバー6上には、X軸移動テーブルとともにX軸方向に沿って移動するチャックテーブル8が設けられている。ここで、図2を参照してチャックテーブル8等について説明する。なお、図2は、チャックテーブル8等の研削装置2の構成要素の一部を模式的に示す一部断面側面図である。
チャックテーブル8は、ステンレス鋼等の金属材料又はセラミックスからなる枠体10を有する。枠体10は、円盤状の底壁と、この底壁の外周部から上方に延在する円環状の側壁とを有し、この側壁によって凹部が画定されている。凹部の底部には、吸引路(不図示)が形成されている。この吸引路の一端は、凹部の底面に露出しており、吸引路の他端は、エジェクタ等の吸引源(不図示)に接続されている。
枠体10の凹部には、ポーラス板12が固定されている。ポーラス板12の下面は概ね平坦であり、その上面は中央部が外周部に比べてわずかに突出した形状、すなわち、円錐の側面に相当する形状になっている。吸引源を動作させると、ポーラス板12の上面(チャックテーブル8の保持面8a)には負圧が生じる。
チャックテーブル8の下部には、円柱状のスピンドル14の上部が連結されている。なお、チャックテーブル8は、スピンドル14から取り外し可能である。スピンドル14の下部は、モータ等の回転駆動源(不図示)に連結されている。そして、この回転駆動源を動作させると、保持面8aの中心を通る回転軸16を中心としてチャックテーブル8が回転する。すなわち、チャックテーブル8は、保持面8aの周方向に回転する。
チャックテーブル8の下方には、チャックテーブル8が回転可能な態様でチャックテーブル8を支持する環状のベアリング18が設けられている。ベアリング18の下方には、環状の支持板20が固定されている。支持板20の下方には、環状のテーブルベース22が設けられている。スピンドル14は、ベアリング18、支持板20及びテーブルベース22のそれぞれの中央に設けられた開口に位置する。
テーブルベース22の下面側には、テーブルベース22の下面の周方向に沿って互いに離れる様に、3つの支持機構(固定支持機構26a、第1可動支持機構26b及び第2可動支持機構26c)が設けられている。なお、本明細書では、これら3つの支持機構をまとめて、傾き調整ユニット26と称する。
テーブルベース22は、固定支持機構26a、第1可動支持機構26b及び第2可動支持機構26cに支持されている。固定支持機構26aは、所定長さの支柱(固定軸)を有する。この支柱の上部は、テーブルベース22の下面に固定された上部支持体を支持しており、この支柱の下部は、支持ベースに固定されている。
第1可動支持機構26b及び第2可動支持機構26cのそれぞれは、先端部に雄ねじが形成された支柱(可動軸)28を有する。支柱28の先端部(上部)は、テーブルベース22の下面に固定された上部支持体30に回転可能な態様で連結されている。より具体的には、上部支持体30は、雌ネジを有するロッド等の金属製柱状部材であり、支柱28の雄ねじは、上部支持体30の雌ネジに回転可能な態様で連結されている。
第1可動支持機構26b及び第2可動支持機構26cの支柱28の外周には、所定の外径を有する円環状のベアリング32が固定されている。ベアリング32の一部は、階段状の支持板34に支持されている。すなわち、第1可動支持機構26b及び第2可動支持機構26cは、支持板34に支持されている。
支柱28の下部には、支柱28を回転させるモータ36が連結されている。モータ36を動作させて支柱28を一方向に回転させることで、上部支持体30が上昇する。また、モータ36を動作させて支柱28を他方向に回転させることで、上部支持体30が下降する。このように、第1可動支持機構26b及び第2可動支持機構26cの上部支持体30が昇降することで、テーブルベース22(すなわち、チャックテーブル8)の傾きが調整される。
再び図1を参照して、研削装置2のその他の構成要素について説明する。開口4aには、テーブルカバー6を挟む様に、X軸方向に伸縮可能な蛇腹状の防塵防滴カバー38が設けられている。開口4aの前端近傍には、研削条件等を入力するための操作パネル40が設けられている。
また、開口4aの後端近傍には、上方に延在する直方体状の支持構造42が設けられている。支持構造42の前面側(すなわち、操作パネル40側)には、Z軸方向移動機構44が設けられている。Z軸方向移動機構44は、Z軸方向に沿って延在する一対のZ軸ガイドレール46を備える。
一対のZ軸ガイドレール46の前面側には、一対のZ軸ガイドレール46に沿ってスライド可能な態様でZ軸移動プレート48が連結されている。また、一対のZ軸ガイドレール46の間には、Z軸方向に沿って延在するねじ軸50が配置されている。ねじ軸50の一端部には、ねじ軸50を回転させるためのモータ52が連結されている。
ねじ軸50の螺旋状の溝が形成された表面には、回転するねじ軸50の表面を転がるボールを収容するナット部(不図示)が設けられ、ボールねじが構成されている。すなわち、ねじ軸50が回転するとボールがナット部内を循環してナット部がZ軸方向に沿って移動する。
また、このナット部は、Z軸移動プレート48の裏面側に固定されている。そのため、モータ52でねじ軸50を回転させれば、ナット部とともにZ軸移動プレート48がZ軸方向に沿って移動する。
Z軸移動プレート48の前面側には、支持具54が設けられている。支持具54は、研削ユニット56を支持している。研削ユニット56は、支持具54に固定された円筒状のスピンドルハウジング58を有する。スピンドルハウジング58には、Z軸方向に沿う円柱状のスピンドル60の一部が、回転可能な状態で収容されている。
スピンドル60の上端部には、スピンドル60を回転させるためのモータ62が連結されている。スピンドル60の下端部は、スピンドルハウジング58から露出しており、この下端部には、ステンレス鋼等の金属材料で形成された円盤状のホイールマウント64の上面が固定されている。
ホイールマウント64の下部には、ホイールマウント64と概ね径が等しい円環状の研削ホイール66が取り付けられている。研削ホイール66は、取り外し可能な態様でホイールマウント64の下部に連結され、チャックテーブル8の保持面8aの直径の約半分の直径を有する。
図2に示される様に、研削ホイール66は、円環状のホイール基台68を有する。ホイール基台68は、例えば、ステンレス鋼等の金属材料からなり、その下面側には、この下面の周方向に沿って複数の研削砥石70が離散的に配置されている。複数の研削砥石70の下面は、Z軸方向において概ね同じ高さに配置されており、この下面により被研削物を研削するための研削面72が規定される。
そして、モータ62が動作してスピンドル60を回転させると、研削面72の中心を通る回転軸74を中心として研削ホイール66が回転する。さらに、研削ホイール66の近傍又はその内部には、所望の研削(例えば、TAIKO研削又はセルフグラインド)を行う際に研削面72に水等の研削液を供給するノズル(不図示)が設けられている。
図3は、研削装置2によって研削されるウェーハの一例を模式的に示す斜視図である。図3に示されるウェーハ11は、例えば、シリコン(Si)等の半導体材料からなる。ウェーハ11は、互いに交差する複数の分割予定ライン13で複数の領域に区画されている。
また、ウェーハ11の表面11aは、チャックテーブル8の保持面8a(図1及び2参照)より直径が小さい円状のデバイス領域15a(図3に示される点線の内側の領域)を有する。そして、デバイス領域15a内の分割予定ライン13によって区画された複数の領域のそれぞれには、IC又はLSI等のデバイス17が形成されている。
さらに、ウェーハ11の表面11aは、デバイス領域15aを囲繞し、かつ、保持面8aの直径より外径が大きい円環状の外周余剰領域15b(図3に示される点線の外側の領域)を有する。すなわち、ウェーハ11の表面11aの直径は、保持面8aの直径より大きい。
なお、ウェーハ11の材質、形状、構造及び大きさ等に制限はない。例えば、ウェーハ11は、シリコン以外の半導体材料、セラミックス、樹脂及び金属等の材料でなる基板であってもよい。同様に、デバイス17の種類、数量、形状、構造、大きさ及び配置等にも制限はない。
また、ウェーハ11の表面11aには、ウェーハ11の直径と概ね等しい直径を有するフィルム状の保護部材19が貼着されている。保護部材19は、例えば、樹脂からなり、ウェーハ11の裏面11b側を研削する際に表面11a側に加わる衝撃を緩和してデバイス17を保護する。
保護部材19は、例えば、基材層と、基材層の一面に設けられた糊層(粘着層)とを有し、この糊層がウェーハ11の表面11aに貼着される。あるいは、保護部材19は、基材層のみで構成され、熱圧着等で表面11a側に貼り付けられてもよい。
図4は、研削装置2を用いてウェーハ11の裏面11bを研削するウェーハの研削方法の一例を模式的に示すフローチャートである。この方法では、まず、チャックテーブル8の保持面8aの回転中心から外周に至る領域が湾曲するように保持面8aをセルフグラインド用の研削ホイール(第1研削ホイール)の研削砥石で研削する(保持面整形ステップ:S1)。
保持面整形ステップ(S1)の具体例について、図5及び図6を参照して説明する。なお、図5は、セルフグラインドの際のチャックテーブル8の保持面8aを模式的に示す上面図である。また、図6は、セルフグラインド用の研削ホイール66aのホイール基台68aの下面側に配置された研削砥石70aで保持面8aが研削される様子を模式的に示す図である。さらに、図5においては、回転する研削砥石70aの軌跡76が点線で示されている。
保持面整形ステップ(S1)では、まず、開口4a(図1参照)の内部に設けられたX軸方向移動機構を動作させて、上面視において、軌跡76上の点(第1の点)が保持面8aの回転中心の近傍に位置付けられ、かつ、軌跡76上の第1の点から最も遠い点(第1の点と軌跡76の中心とを通る直線と、軌跡76とが交差する点(第2の点))が保持面8aの外周の外側に位置付けられるようにチャックテーブル8をX軸方向に沿って移動させる(図5参照)。
次いで、傾き調整ユニット26によってチャックテーブル8の回転軸16の傾きを調整する。以下では、この点について詳細に説明する。仮に軌跡76の一端から他端まで延在する線に重なる保持面8aの母線8bと、研削面72とが平行である場合、母線8bが保持面8aのうち研削面72に最も近接する部分になる。すなわち、この場合には、母線8bの一端に位置する保持面8aの回転中心と、母線8bの他端に位置する保持面8aの外周上の点とが研削砥石70に最も近接する保持面8a上の点となる。
この状態において、チャックテーブル8を上昇させるように第1可動支持機構26bが動作すれば、図5に示される保持面8aのうち第1可動支持機構26bに近接する領域が残りの領域よりも研削面72に近接するように保持面8aの回転軸16の傾きが変化する。すなわち、傾き調整ユニット26によってチャックテーブル8の回転軸16の傾きが調整される。
これにより、例えば、第1可動支持機構26bに近接する研削砥石70と保持面8aとの間隔を、母線8bの一端及び他端と研削砥石70との間隔より短くすることができる。そして、この回転軸16の傾きを維持したまま、図6に示されるようにセルフグラインドを行えば、保持面8aの回転中心と外周との中間に位置する領域の研削量が残りの領域の研削量よりも多くなる。その結果、保持面8aの回転中心から外周に至る領域が湾曲する。
図4に示されるウェーハの研削方法では、保持面整形ステップ(S1)後、チャックテーブル8の保持面8aにウェーハ11の表面11a側を保持させる(保持ステップ:S2)。具体的には、まず、開口4aの内部に設けられたX軸方向移動機構を動作させて、ウェーハ11の搬入が可能な位置までチャックテーブル8をX軸方向に沿って前方に移動させる(図1参照)。
次いで、ウェーハ11の中心が保持面8aの回転中心の直上に位置付けられるように保護部材19を介してウェーハ11を保持面8aに載置する。この時、ウェーハ11の表面11aの直径が保持面8aの直径より大きいため、ウェーハ11の外周は、保持面8aの外周の外側に位置付けられる。すなわち、ウェーハ11の外周近傍は、保持面8aと接触しない。
次いで、チャックテーブル8に接続された吸引源を動作させて保持面8aに負圧を生じさせる。これにより、保護部材19を介してウェーハ11の表面11a側がチャックテーブル8の保持面8aに吸引保持される。
図4に示されるウェーハの研削方法では、保持ステップ(S2)後、デバイス領域15aに対応するウェーハ11の裏面11bをセルフグラインド用の研削ホイール66aと同じ外径のTAIKO研削用の研削ホイール(第2研削ホイール)の研削砥石で研削する(研削ステップ:S3)。
研削ステップ(S3)の具体例について、図7及び図8を参照して説明する。なお、図7は、TAIKO研削の際のチャックテーブル8の保持面8aを模式的に示す上面図である。また、図8は、TAIKO研削用の研削ホイール66bのホイール基台68bの下面側に配置された研削砥石70bでウェーハ11の裏面11bが研削される様子を模式的に示す図である。さらに、図7においては、保持面8aに保持されるウェーハ11及び回転する研削砥石70bの軌跡78が点線で示されている。
研削ステップ(S3)では、まず、ホイールマウント64に取り付けられたセルフグラインド用の研削ホイール66aが、研削ホイール66aと同じ外径を有するTAIKO研削用の研削ホイール66bに交換される。そのため、セルフグラインド用の研削ホイール66aが回転する際の研削砥石70aの軌跡76の外径と、TAIKO研削用の研削ホイール66bが回転する際の研削砥石70bの軌跡78の外径とは、概ね等しい。なお、研削ホイール66aと研削ホイール66bとは、同一の研削ホイールであってもよい。この場合、研削ホイールを交換する必要がなくなる点で好ましい。
次いで、開口4a(図1参照)の内部に設けられたX軸方向移動機構を動作させて、上面視において、軌跡78上の点(第3の点)がウェーハ11の中心(すなわち、保持面8aの回転中心)の近傍に位置付けられ、かつ、軌跡78上の第3の点から最も遠い点(第3の点と軌跡78の中心とを通る直線と、軌跡78とが交差する点(第4の点))が保持面8aの外周の僅かに内側に位置付けられるようにチャックテーブル8をX軸方向に沿って後方に移動させる(図7参照)。
次いで、TAIKO研削において、ウェーハ11の裏面11bのうちデバイス領域15aに相当する領域が保持面8aと同様に湾曲するように傾き調整ユニット26によってチャックテーブル8の回転軸16の傾きを調整する。なお、保持面整形ステップ(S1)において調整された回転軸16の傾きが変更されていない場合には、再度、回転軸16の傾きを調整しなくてもよい。
そして、この回転軸16の傾きを維持したまま、図8に示されるようにTAIKO研削を行えば、ウェーハ11の裏面11bに円状の凹部11cと凹部11cを囲繞する円環状の補強部11dとが形成されるとともに、凹部11cの底面の回転中心から外周に至る領域が湾曲する。
図4に示されるウェーハの研削方法においては、セルフグラインドが行われるチャックテーブル8の保持面8aの直径が、デバイス領域15aの直径より大きく、かつ、ウェーハ11の直径より小さい。この場合、セルフグラインドに用いられる研削ホイール66aの直径と、TAIKO研削に用いられる研削ホイール66bの直径とを同じにすることができる。
これにより、チャックテーブル8の保持面8aと、TAIKO研削を行って得られるウェーハ11の裏面11bのうちデバイス領域15aに相当する領域とを同様の形状にすることができる。その結果、デバイス領域15aを含む部分(凹部11cと重なる部分)の厚さのばらつきを低減することができる。
なお、図4に示されるウェーハの研削方法は、本発明の一態様に過ぎず、本発明のウェーハの研削方法は、図4に示されるウェーハの研削方法に限定されない。例えば、本発明においては、上述の保持ステップ(S2)及び研削ステップ(S3)に先立って常に保持面整形ステップ(S1)を行う必要はない。
すなわち、複数のウェーハに対してTAIKO研削を行うような場合には、1枚目のウェーハに対する処理に先立って保持面整形ステップ(S1)を行えばよく、各ウェーハに対する処理に先立って保持面整形ステップ(S1)を行う必要はない。
また、スピンドル14の上部に連結された既存のチャックテーブルを、事前に保持面整形ステップ(S1)が行われること等によって保持面の回転中心から外周に至る領域が湾曲したチャックテーブルに交換した後、上述の保持ステップ(S2)及び研削ステップ(S3)が行われてもよい。
その他、上述した実施形態及び変形例にかかる構造及び方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。
2 :研削装置
4 :基台(4a:開口)
6 :テーブルカバー
8 :チャックテーブル(8a:保持面)
10:枠体
12:ポーラス板
14:スピンドル
16:回転軸
18:ベアリング
20:支持板
22:テーブルベース
26:調整ユニット(26a:固定支持機構、26b,26c:可動支持機構)
28:支柱
30:上部支持体
32:ベアリング
34:支持板
36:モータ
38:防塵防滴カバー
40:操作パネル
42:支持構造
44:Z軸方向移動機構
46:Z軸ガイドレール
48:Z軸移動プレート
50:ねじ軸
52:モータ
54:支持具
56:研削ユニット
58:スピンドルハウジング
60:スピンドル
62:モータ
64:ホイールマウント
66(66a,66b):研削ホイール
68(68a,68b):ホイール基台
70(70a,70b):研削砥石
72:研削面
74:回転軸
76,78:軌跡
11:ウェーハ(11a:表面、11b:裏面)
13:分割予定ライン
15a:デバイス領域
15b:外周余剰領域
17:デバイス
19:保護部材

Claims (3)

  1. 複数のデバイスが形成された円状のデバイス領域と該デバイス領域を囲繞する円環状の外周余剰領域とを表面に有するウェーハの裏面を研削砥石で研削するウェーハの研削方法であって、
    該デバイス領域の直径より大きく、且つ該ウェーハの直径より小さい直径を有する円状の保持面を有し、該保持面の周方向に回転するチャックテーブルの該保持面を円環状の第1研削ホイールの研削砥石で研削し、該保持面の回転中心から外周に至る領域を湾曲させる保持面整形ステップと、
    該保持面整形ステップ後、該保持面に該ウェーハの表面側を保持させる保持ステップと、
    該保持ステップ後、該デバイス領域に対応する該ウェーハの裏面を該第1研削ホイールと同じ外径の円環状の第2研削ホイールの研削砥石で研削し、円状の凹部と該凹部を囲繞する円環状の補強部とを形成するとともに、該凹部の底面の回転中心から外周に至る領域を湾曲させる研削ステップと、を備える
    ことを特徴とするウェーハの研削方法。
  2. 複数のデバイスが形成された円状のデバイス領域と該デバイス領域を囲繞する円環状の外周余剰領域とを表面に有するウェーハの裏面を研削砥石で研削するウェーハの研削方法であって、
    該デバイス領域の直径より大きく、且つ該ウェーハの直径より小さい直径を有する円状の保持面を有し、該保持面の周方向に回転するチャックテーブルの該保持面を円環状の第1研削ホイールの研削砥石で研削することによって、該保持面の回転中心から外周に至る領域が湾曲した該保持面に該ウェーハの表面側を保持させる保持ステップと、
    該保持ステップ後、該デバイス領域に対応する該ウェーハの裏面を該第1研削ホイールと同じ外径の円環状の第2研削ホイールの研削砥石で研削し、円状の凹部と該凹部を囲繞する円環状の補強部とを形成するとともに、該凹部の底面の回転中心から外周に至る領域を湾曲させる研削ステップと、を備える
    ことを特徴とするウェーハの研削方法。
  3. 該第1研削ホイールと該第2研削ホイールは、同一の研削ホイールであることを特徴とする請求項1又は2に記載のウェーハの研削方法。
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