JP2022112811A - 電源制御装置 - Google Patents

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Takashi Wachi
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Abstract

【課題】回路を簡略化することのできる電源制御装置を提供する。【解決手段】電源制御装置に組み込まれるスロープ電圧生成回路15xは、例えば、スイッチング電源の出力段に現れるスイッチ電圧Vswを出力段のオフ期間にサンプリングして出力段のオン期間に電流検出電圧VsLとしてホールド出力するキャパシタ回路CAPと、出力段のオン期間にキャパシタ回路CAPへの充電電流Irampを流し込むことで電流検出電圧VsLにランプ電圧Vrampを足し合わせたスロープ電圧V1xを生成する電流源CSと、を有する。【選択図】図12

Description

本明細書中に開示されている発明は、電源制御装置に関する。
従来、スイッチング電源装置を形成するためのスイッチング電源用回路が提案されている(例えば、本願出願人による特許文献1を参照)。
特開2020-89043号公報
しかしながら、幅広い入力電圧への対応、カレントセンスゲインの維持、または、回路の簡略化については、さらなる検討の余地があった。
本明細書中に開示されている発明は、本願の発明者らにより見出された上記の課題に鑑み、幅広い入力電圧への対応、カレントセンスゲインの維持、または、回路の簡略化を実現することのできる電源制御装置を提供することを目的とする。
例えば、本明細書中に開示されている電源制御装置は、入力電圧から出力電圧を生成するスイッチング電源の出力段を制御するように構成された電源制御装置であって、前記出力電圧に応じた帰還電圧と所定の基準電圧との差分に応じた誤差電圧を生成するように構成されたエラーアンプと、前記出力段に流れるインダクタ電流に応じたランプ波形のスロープ電圧を生成し、前記ランプ波形の傾きが前記入力電圧に依存するように構成されたスロープ電圧生成回路と、前記出力電圧に依存する参照電圧を生成するように構成された参照電圧生成回路と、前記誤差電圧と前記スロープ電圧とを比較してリセット信号を生成するように構成されたリセットコンパレータと、前記誤差電圧と前記参照電圧とを比較してスキップ信号を生成するように構成されたスキップコンパレータと、固定周波数のセット信号を生成するように構成されたオシレータと、前記セット信号、前記リセット信号及び前記スキップ信号それぞれの入力を受け付けて固定オンタイム制御動作と固定周波数カレントモード動作のいずれか一方で前記出力段のスイッチング駆動を行うように構成されたコントローラと、を有する。
また、例えば、本明細書中に開示されている電流検出回路は、スイッチング電源の出力段に現れるスイッチ電圧を前記出力段のオフ期間にサンプリングして前記出力段のオン期間に電流検出電圧としてホールド出力するように構成された電流検出回路であって、前記スイッチ電圧のサンプル期間に第1容量値となり前記電流検出電圧のホールド期間に前記第1容量値よりも小さい第2容量値となるように構成されたキャパシタ回路と、前記キャパシタ回路の充電電圧に応じて前記電流検出電圧を生成するように構成されたセンスアンプと、を有する。
また、例えば、本明細書中に開示されているスロープ電圧生成回路は、スイッチング電源の出力段に現れるスイッチ電圧を前記出力段のオフ期間にサンプリングして前記出力段のオン期間に電流検出電圧としてホールド出力するように構成されたキャパシタ回路と、前記オン期間に前記キャパシタ回路への充電電流を流し込むことで前記電流検出電圧にランプ電圧を足し合わせたスロープ電圧を生成する電流源と、を有する。
なお、その他の特徴、要素、ステップ、利点、及び、特性については、以下に続く発明を実施するための形態やこれに関する添付の図面によって、さらに明らかとなる。
本明細書中に開示されている発明によれば、幅広い入力電圧への対応、カレントセンスゲインの維持、または、回路の簡略化を実現することのできる電源制御装置を提供することが可能となる。
図1は、スイッチング電源の第1実施形態を示す図である。 図2は、基本スイッチング制御の一例を示す図である。 図3は、負荷変動に伴う波形変動の様子を示す図である。 図4は、パルススキップ制御の一例を示す図である。 図5は、固定オンタイム制御動作の一例を示す図である。 図6は、第1実施形態における電源制御装置の要部を示す図である。 図7は、スイッチング電源の第2実施形態を示す図である。 図8は、電流検出回路の第1構成例を示す図である。 図9は、電流検出回路の第2構成例を示す図である。 図10は、第2構成例における電流検出回路の一動作例を示す図である。 図11は、スイッチング電源の第3実施形態を示す図である。 図12は、第3実施形態における電源制御装置の要部を示す図である。 図13は、電流情報とランプ波形の重畳処理を模式的に示す図である。 図14は、スロープ電圧生成回路の一動作例を示す図である。 図15は、第2実施形態と第3実施形態の組み合わせ例を示す図である。
<第1実施形態>
[スイッチング電源]
図1は、スイッチング電源1の第1実施形態を示す図である。本実施形態のスイッチング電源1は、入力電圧Vinから出力電圧Vout(<Vin)を生成して負荷Zに供給する降圧型DC/DCコンバータであり、電源制御装置10と、これに外付けされる種々のディスクリート部品(例えばインダクタL1、キャパシタCo、及び、抵抗R1並びにR2)と、を有する。
なお、スイッチング電源1は、NC[numerical control]工作機器の高機能化に伴うFPGA[field-programmable gate array]用の低消費電源、または、5G向け通信ユニット系統用の低消費電源として最適である。
電源制御装置10は、スイッチング電源1のハーフブリッジ出力段HB(後出の出力素子11、整流素子12、インダクタL1及びキャパシタCoを含む)を制御するように構成された半導体集積回路装置(いわゆる電源制御IC)である。なお、電源制御装置10は、装置外部との電気的な接続を確立するための手段として、外部端子T1~T4を備えている。もちろん、電源制御装置10には、上記以外の外部端子(ブーストストラップ用キャパシタの接続端子など)を設けても構わない。
電源制御装置10の外部接続について説明する。外部端子T1(=電源端子)は、入力電圧Vinの入力端に接続されている。外部端子T2(=スイッチ端子)は、インダクタL1の第1端に接続されている。外部端子T3(=接地端子)は、接地端PGNDに接続されている。なお、以下では、接地端PGNDに印加される電位を接地電位PGND(=0V)と呼ぶことがある。インダクタL1の第2端、及び、キャパシタCo並びに抵抗R1それぞれの第1端は、いずれも出力電圧Voutの出力端(=負荷Zの第1端)に接続されている。抵抗R1の第2端と抵抗R2の第1端は、いずれも外部端子T4(=帰還端子)に接続されている。キャパシタCo、抵抗R2及び負荷Zそれぞれの第2端は、いずれも接地端PGNDに接続されている。
[電源制御装置]
次に、電源制御装置10の内部構成について説明する。電源制御装置10は、出力素子11と、整流素子12と、エラーアンプ13と、位相補償回路14と、スロープ電圧生成回路15と、リセットコンパレータ16と、参照電圧生成回路17と、スキップコンパレータ18と、オシレータ19と、コントローラ1Aと、ドライバ1Bと、ゼロクロス検出回路1Cと、を有する。
出力素子11と整流素子12は、スイッチング電源1のハーフブリッジ出力段HBを形成するスイッチ素子(いずれもNチャネル型MOS[metal oxide semiconductor]電界効果トランジスタ)であり、ゲート信号G1及びG2に応じて相補的にスイッチング駆動される。なお、ここでの「相補的」という文言は、出力素子11と整流素子12のオン/オフ状態が完全に逆転している場合のみならず、双方の同時オフ期間(いわゆるデッドタイム)が設けられている場合も含むものとして広義に解するべきである。
接続関係について述べると、出力素子11のドレインは、外部端子T1に接続されている。出力素子11のソースと整流素子12のドレインは、いずれも外部端子T2に接続されている。整流素子12のソースは、外部端子T3に接続されている。出力素子11及び整流素子12それぞれのゲートは、ゲート信号G1及びG2の印加端にそれぞれ接続されている。なお、出力素子11としては、Pチャネル型MOS電界効果トランジスタを用いてもよい。また、整流素子12としては、ダイオードを用いてもよい。すなわち、スイッチング電源1の整流方式については、同期整流方式に限らず、ダイオード整流方式を採用しても構わない。また、出力素子11及び整流素子12の少なくとも一方を電源制御装置10に外付けしてもよい。
上記のハーフブリッジ出力段HBにおいて、ゲート信号G1がハイレベルでゲート信号G2がローレベルであるときには、出力素子11がオンして整流素子12がオフする。その結果、外部端子T1から出力素子11を介して外部端子T2に至る電流経路に上側インダクタ電流I11が流れ、インダクタL1に電気エネルギが蓄えられる。この状態は、ハーフブリッジ出力段のオン期間Tonに相当する。一方、ゲート信号G1がローレベルでゲート信号G2がハイレベルであるときには、出力素子11がオフして整流素子12がオンする。その結果、インダクタL1に蓄えられた電気エネルギが無くなるまで、外部端子T3から整流素子12を介して外部端子T2に至る電流経路に下側インダクタ電流I12が流れる。この状態は、ハーフブリッジ出力段のオフ期間Toffに相当する。
このようなスイッチング駆動を繰り返すことにより、外部端子T2には、矩形波状のスイッチ電圧Vswが現れる。従って、インダクタL1とキャパシタCoを用いてスイッチ電圧Vswを平滑化することにより、直流の出力電圧Voutを得ることができる。
エラーアンプ13は、外部端子T4から反転入力端(-)に入力される帰還電圧Vfb(=出力電圧Voutの分圧電圧)と、非反転入力端(+)に入力される所定の基準電圧Vrefとの差分に応じた誤差電流I0を出力することにより、出力端に誤差電圧V0を生成する。具体的に述べると、Vfb<Vrefであるときには、エラーアンプ13から位相補償回路14に向けて誤差電流I0が流し込まれて誤差電圧V0が引き上げられる。逆に、Vfb>Vrefであるときには、位相補償回路14からエラーアンプ13に向けて誤差電流I0が引き込まれて誤差電圧V0が引き下げられる。なお、誤差電流I0の絶対値は、帰還電圧Vfbと基準電圧Vrefとの差分値が大きいほど増大する。
位相補償回路14は、エラーアンプ13の出力端と接地端との間に接続されたRC回路である。なお、位相補償容量値及び位相補償抵抗値については、それぞれ、出力帰還ループゲインを考慮して適宜設定すればよい。また、位相補償回路14の一部または全部は、電源制御装置10に外付けしてもよい。
スロープ電圧生成回路15は、先出のハーフブリッジ出力段HBに流れるインダクタ電流ILに応じたランプ波形のスロープ電圧V1を生成する。なお、本図では、出力素子11に流れる上側インダクタ電流I11を検出し、その検出結果(=上側電流検出電圧VsH)を用いてスロープ電圧V1に電流情報を付与する例を挙げたが、インダクタ電流ILの帰還手法はこれに限定されるものではなく、後出の第2実施形態や第3実施形態で示すように、整流素子12に流れる下側インダクタ電流I12を検出してもよい。
また、スロープ電圧生成回路15は、スロープ電圧V1におけるランプ波形の傾きが入力電圧Vinに依存するように構成されている。スロープ電圧生成回路15の構成及び動作については、後ほど詳細に説明する。
リセットコンパレータ16は、反転入力端(-)に入力される誤差電圧V0と、非反転入力端(+)に入力されるスロープ電圧V1を比較してリセット信号RSTを生成する。従って、リセット信号RSTは、V0<V1であるときにハイレベルとなり、V0>V1であるときにローレベルとなる。
参照電圧生成回路17は、出力電圧Voutに依存する参照電圧V2を生成する。参照電圧生成回路17の構成及び動作については、後ほど詳細に説明する。
スキップコンパレータ18は、反転入力端(-)に入力される誤差電圧V0と、非反転入力端(+)に入力される参照電圧V2を比較してスキップ信号SKIPを生成する。従って、スキップ信号SKIPは、V0>V2であるときにローレベルとなり、V0<V2であるときにハイレベルとなる。
オシレータ19は、固定周波数fswのセット信号SETを生成する。
コントローラ1Aは、セット信号SET、リセット信号RST及びスキップ信号SKIPそれぞれの入力を受け付けて、固定オンタイム制御動作と固定周波数カレントモード動作のいずれか一方でハーフブリッジ出力段のスイッチング駆動を行うように、制御パルス信号S1及びS2を生成する。なお、コントローラ1Aによるスイッチング駆動については後ほど詳述する。
ドライバ1Bは、制御パルス信号S1及びS2に基づいてゲート信号G1及びG2を生成する。例えば、ドライバ1Bは、制御パルス信号S1がハイレベルであるときにゲート信号G1をハイレベルとし、制御パルス信号S1がローレベルであるときにゲート信号G1をローレベルとする。また、ドライバ1Bは、制御パルス信号S2がハイレベルであるときにゲート信号G2をハイレベルとし、制御パルス信号S2がローレベルであるときにゲート信号G2をローレベルとする。
ゼロクロス検出回路1Cは、ハーフブリッジ出力段HBのオフ期間Toff(=出力素子11がオフして整流素子12がオンしている期間)に生じるスイッチ電圧Vsw(=PGND-I12×R12)と接地電位PGNDとを比較することにより、逆流検出信号S3を生成する。逆流検出信号S3は、Vsw<PGNDであるときに例えばローレベル(=正常時の論理レベル)となり、Vsw>PGNDであるときに例えばハイレベル(=逆流検出時の論理レベル)となる。すなわち、ハーフブリッジ出力段HBのオフ期間ToffにインダクタL1の電気エネルギが無くなり、下側インダクタ電流I12が外部端子T2から整流素子12を介して外部端子T3に流れる状態(=逆流状態)となったときに、逆流検出信号S3がローレベルからハイレベルに立ち上がる。
なお、コントローラ1Aは、逆流検出信号S3の入力を受け付けており、逆流検出信号S3がハイレベルに立ち上がったときに制御パルス信号S1及びS2をいずれもローレベルとする。これにより、出力素子11及び整流素子12の双方がオフして、ハーフブリッジ出力段が出力ハイインピーダンス状態(HiZ)となる。その結果、下側インダクタ電流I12の逆流が遮断されるので、軽負荷時の効率を向上することが可能となる。
[基本スイッチング制御(固定周波数カレントモード動作)]
図2は、コントローラ1Aによる基本スイッチング制御の一例を示す図であり、上から順番に、スイッチ電圧Vsw、インダクタ電流IL、誤差電圧V0並びにスロープ電圧V1、セット信号SET及びリセット信号RSTが描写されている。
時刻t11において、セット信号SETにパルスが生成されると、コントローラ1Aでは、出力素子11をオンして整流素子12をオフするように、制御パルス信号S1及びS2それぞれの論理レベルが切り替えられる。その結果、インダクタ電流ILが減少から増大に転じてスロープ電圧V1が上昇し始める。また、スイッチ電圧Vswは、ローレベル(≒PGND)からハイレベル(≒Vin)に立ち上がる。
その後、時刻t12において、スロープ電圧V1が誤差電圧V0を上回ると、リセット信号RSTがハイレベルに立ち上がる。このとき、コントローラ1Aは、出力素子11をオフして整流素子12をオンするように、制御パルス信号S1及びS2それぞれの論理レベルを切り替える。その結果、インダクタ電流ILが増大から減少に転じる。なお、スロープ電圧V2は、速やかに0Vまで低下するので、リセット信号RSTは、遅滞なくローレベルに立ち下がる。また、スイッチ電圧Vswは、ハイレベル(≒Vin)からローレベル(≒PGND)に立ち下がる。
時刻t12以降も、上記と同様の動作が繰り返される。このように、コントローラ1Aは、その基本スイッチング制御として、固定周波数カレントモード動作でハーフブリッジ出力段のスイッチング駆動を行う。具体的に述べると、コントローラ1Aは、固定周波数fswのセット信号SETに同期して、カレントモード制御方式のPWM[pulse width modulation]制御を行う。
図3は、基本スイッチング制御中の負荷変動(本図では、負荷Zに流れる出力電流Ioutの減少)に伴う波形変動の様子を示す図であり、先出の図2と同じく、上から順に、スイッチ電圧Vsw、インダクタ電流IL、誤差電圧V0並びにスロープ電圧V1、セット信号SET及びリセット信号RSTが描写されている。
カレントモード制御の一種である基本スイッチング制御では、出力電流Iout(延いてはインダクタ電流ILの平均値)の変動に伴い誤差電圧V0も変動する。本図に即して述べると、インダクタ電流ILが実線から破線のように減少すると、誤差電圧V0も実線から破線のように低下する。すなわち、出力電流Ioutの減少によりキャパシタCoへの充電量が過大になると、出力電圧Voutが上昇し、延いては、誤差電圧V0が低下するように作用する。
[パルススキップ制御]
図4は、コントローラ1Aによるパルススキップ制御の一例を示す図であり、上から順に、スイッチ電圧Vsw、インダクタ電流IL、誤差電圧V0、スロープ電圧V1並びに参照電圧V2、スキップ信号SKIP、セット信号SET及びリセット信号RSTが描写されている。なお、本図では、参照電圧V2が固定値であるものとする。
時刻t23以前では、V0>V2であることから、スキップ信号SKIPがローレベルに維持されている。このとき、コントローラ1Aは、セット信号SET及びリセット信号RSTに応じて、先述の固定周波数カレントモード動作でハーフブリッジ出力段HBのスイッチング駆動を実施する。すなわち、時刻t23以前における挙動は、図2の時刻t11~t12と同様なので、重複した説明を省略する。
一方、出力電流Ioutの減少に伴い、時刻t23において、誤差電圧V0が参照電圧V2を下回ると、スキップ信号SKIPがローレベルからハイレベルに立ち上がる。このとき、コントローラ1Aは、パルススキップ制御を実施する。具体的に述べると、コントローラ1Aは、セット信号SETをマスクして、ハーフブリッジ出力段のスイッチング駆動(先述の基本スイッチング制御)を一時的に停止する。なお、図中の破線は、パルススキップ制御が行われなかったとしたならばセット信号SET及びリセット信号RSTに生じていたであろうパルス、及び、スイッチ電圧Vsw並びにスロープ電圧V1に現れていたであろう電圧波形を示している。
このように、スイッチング電源1が軽負荷状態(=出力電流Ioutが比較的小さい状態)であるときに、上述のパルススキップ制御を実施することにより、スイッチング損失を抑えることができるので、軽負荷時の効率を向上することが可能となる。
なお、上述のパルススキップ制御時には、コントローラ1Aでセット信号SETをマスクしてもよいし、或いは、オシレータ19の発振動作自体を停止させてもよい。
[パルススキップ制御からの復帰動作]
次に、パルススキップ制御からの復帰動作について考察する。パルススキップ制御からの復帰動作としては、出力電流Ioutが増大してスキップ信号SKIPがローレベルに立ち下がったタイミングで、セット信号SETのマスクを解除し、以後、上述の基本スイッチング制御を再開すればよい。
ただし、オシレータ19の発振動作(=セット信号SETのパルス生成動作)と、スキップ信号SKIPの立下りタイミングが非同期であると、スキップ信号SKIPの立下りタイミングからセット信号SETのパルス生成タイミングまでのギャップが長くなる。そのため、出力低下及び出力リプル増大を招くおそれがある。
上記の不具合を鑑みると、オシレータ19では、スキップ信号SKIPの立下りタイミングに同期して、セット信号SETのパルス生成動作を再開する、すなわち、セット信号SETのパルス生成タイミングを初期化することが望ましい。このような構成であれば、出力低下及び出力リプル増大を抑制することが可能となる。
[固定オンタイム制御動作]
図5は、固定オンタイム制御動作の一例を示す図であり、上から順に、誤差電圧V0、スロープ電圧V1並びに参照電圧V2、スキップ信号SKIP、セット信号SET、リセット信号RST、制御パルス信号S1、及び、インダクタ電流ILが描写されている。
なお、本図では、出力電流Ioutが比較的小さく、先述の基本スイッチング制御(図2)とパルススキップ制御(図4)が交互に繰り返されるケースを示している。具体的に述べると、本図のケースでは、スキップ信号SKIPの立ち下がり→基本スイッチング制御への復帰(セット信号SETのワンショットパルス生成)→出力電圧Voutの上昇に伴う誤差電圧V0の低下→スキップ信号SKIPの立ち上がり→パルススキップ制御への遷移(セット信号SETのマスク)→出力電圧Voutの低下に伴う誤差電圧V0の上昇→スキップ信号SKIPの立ち下がり、という一連の動作が繰り返される。
上記一連の動作により、本図のケースでは、誤差電圧V0が参照電圧V2の近辺で安定化(クランプ)されるようになる。また、制御パルス信号S1のハイレベル期間におけるスロープ電圧V1の傾きが一定である場合には、セット信号SETのパルス生成毎に現れる制御パルス信号S1のハイレベル期間も実質的に一定の長さとなる。これを鑑みると、本図のケースでは、固定オンタイム制御動作と実質的に等価な制御が行われていると言うことができる。
なお、上記の固定オンタイム制御動作におけるセット信号SETのパルス生成間隔は、出力電流Ioutに依存する。具体的には、出力電流Ioutが大きいほど、セット信号SETのパルス生成間隔が短くなる。そして、セット信号SETのパルス生成間隔が所定間隔にまで狭まると、もはやセット信号SETがマスクされなくなり、先述の基本スイッチング制御に移行する。
これまでに説明してきたように、コントローラ1Aによれば、軽負荷状態(=第1負荷状態に相当)では固定オンタイム制御動作を行い、重負荷状態(=第1負荷状態よりも負荷の重い第2負荷状態に相当)では固定周波数カレントモード動作を行うように、負荷状態に応じたハイブリッド制御を実現することができる。
[シームレスなモード切替]
ところで、軽負荷状態における固定オンタイム制御動作と、重負荷状態における固定周波数カレントモード動作との間で、シームレスなモード切替を行うためには、モード切替の前後で出力素子11のオン時間を一致させることが重要である。以下では、これを実現するための手法について提案する。
図6は、第1実施形態における電源制御装置10の要部(スロープ電圧生成回路15、参照電圧生成回路17、及び、その周辺回路)を示す図である。
まず、スロープ電圧生成回路15について説明する。本図において、スロープ電圧生成回路15は、Nチャネル型MOS電界効果トランジスタN11及びN12と、Pチャネル型MOS電界効果トランジスタP11及びP12と、抵抗R11~R13と、キャパシタC11と、オペアンプAMPと、を含む。
抵抗R11及びR12は、入力電圧Vinの印加端と接地端との間に直列接続されている。抵抗R11と抵抗R12との接続ノードは、入力電圧Vinに応じた分圧電圧Vdiv(={R12/(R11+R12)}×Vin)の出力端に相当する。オペアンプAMPの非反転入力端(+)は、上記した抵抗R11と抵抗R12との接続ノードに接続されている。オペアンプAMPの反転入力端(-)は、トランジスタN1のソースと抵抗R13の第1端に接続されている。オペアンプAMPの出力端は、トランジスタN1のゲートに接続されている。抵抗R13の第2端は、接地端に接続されている。
トランジスタP11及びP12それぞれのソースは、いずれも電源電圧AVCCの印加端に接続されている。トランジスタP11及びP12それぞれのゲートは、いずれもトランジスタP11のドレインに接続されている。トランジスタP11のドレインは、トランジスタN11のドレインに接続されている。
トランジスタP12及びN12それぞれのドレインとキャパシタC11の第1端は、いずれもスロープ電圧V1の出力端に接続されている。キャパシタC11の第2端とトランジスタN12のソースは、いずれも接地端に接続されている。トランジスタN12のゲートは、反転制御パルス信号S1B(=制御パルス信号S1の論理レベルを反転した信号)の印加端に接続されている。
上記構成から成るスロープ電圧生成回路15において、オペアンプAMPは、非反転入力端(+)と反転入力端(-)がイマジナリショートするようにトランジスタN11のゲート制御を行う。その結果、トランジスタN11のドレインには、分圧電圧Vdiv(延いては入力電圧Vin)に応じたドレイン電流Id(=Vdiv/R13)が流れる。また、トランジスタP11及びP12は、いわゆるカレントミラーを形成しており、上記のドレイン電流Idを複製してキャパシタC11の充電電流Ichg(=α×Id、ただしαはミラー比)を生成する。すなわち、上記のトランジスタN11、トランジスタP11並びにP12、抵抗R11~R13及びオペアンプAMPは、入力電圧Vinに応じた充電電流Ichgを生成する充電電流生成部として機能する。
また、トランジスタN12は、反転制御パルス信号S1Bに同期してキャパシタC11の充放電を切り替える充放電スイッチとして機能する。具体的に述べると、反転制御パルス信号S1Bのローレベル期間(=出力素子11のオン時間)には、トランジスタN12がオフするので、キャパシタC11が充電電流Ichgにより充電される。一方、反転制御パルス信号S1Bのハイレベル期間(=出力素子11のオフ時間)には、トランジスタN12がオンするので、キャパシタC11が速やかに放電される。
なお、スロープ電圧生成回路15は、キャパシタC11の充電電圧をスロープ電圧V1として出力する。従って、スロープ電圧V1は、出力素子11がオンすると充電電流Ichgに応じた傾きで上昇していき、出力素子11がオフするとゼロ値まで速やかに立ち下がるランプ波形となる。
ここで、充電電流Ichgは、入力電圧Vinに対して依存性を持つ。すなわち、入力電圧Vinが高いほど充電電流Ichgが大きくなるので、スロープ電圧V1の傾きが急峻となる。その結果、誤差電圧V0とスロープ電圧V1の交差タイミングが早まるので、出力素子11のオン時間が短くなる。逆に、入力電圧Vinが低いほど充電電流Ichgが小さくなるので、スロープ電圧V1の傾きが緩慢となる。その結果、誤差電圧V0とスロープ電圧V1の交差タイミングが遅れるので、出力素子11のオン時間が長くなる。
次に、参照電圧生成回路17について説明する。本図において、参照電圧生成回路17は、抵抗R14~R19と、キャパシタC12~C14と、を含む。
抵抗R14の第1端は、スイッチ電圧Vswの印加端に接続されている。抵抗R14の第2端は、抵抗R15及びR16それぞれの第1端に接続されている。抵抗R16の第2端は、抵抗R17及びキャパシタC12それぞれの第1端に接続されている。抵抗R17の第2端は、抵抗R18及びキャパシタC13それぞれの第1端に接続されている。抵抗R18の第2端及び抵抗R19並びにキャパシタC14それぞれの第1端は、いずれも参照電圧V2の出力端に接続されている。抵抗R15並びにR19及びキャパシタC12~C14それぞれの第2端は、いずれも接地端に接続されている。
このように、参照電圧生成回路17は、分圧器と複数段のローパスフィルタを含み、矩形波状のスイッチ電圧Vswを分圧及び平滑化して参照電圧V2を生成する。すなわち、参照電圧V2は、出力電圧Voutと等価の電圧信号であり、ハーフブリッジ出力段のオンデューティDon(=Vout/Vin)に対して依存性を持つ。具体的に述べると、参照電圧V2は、オンデューティDonが高いほど高くなり、オンデューティDonが低いほど低くなる。また、入力電圧Vinに着目すると、参照電圧V2は、入力電圧Vinが高いほど低くなり、逆に、入力電圧Vinが低いほど高くなる。
次に、リセットコンパレータ16及びスキップコンパレータ18それぞれの入力段1Xについて説明する。本図において、入力段1Xは、Pチャネル型MOS電界効果トランジスタP13~P19と、抵抗R20及びR21と、を含む。
トランジスタP16~P19それぞれのソースは、いずれも電源電圧AVCCの印加端に接続されている。トランジスタP16~P19それぞれのゲートは、いずれもトランジスタP16のドレインに接続されている。このように接続されたトランジスタP16~P19は、トランジスタP16のドレインに入力される基準電流Irefを複製してトランジスタP17~P19のドレインから出力するカレントミラーとして機能する。
トランジスタP17のドレインと抵抗R20の第1端は、ノード電圧V1aの印加端として、リセットコンパレータ16の非反転入力端(+)に接続されている。抵抗R20の第2端は、トランジスタP13のソースに接続されている。トランジスタP13のゲートは、スロープ電圧V1の印加端に接続されている。トランジスタP13のドレインは、接地端に接続されている。上記のノード電圧V1aは、スロープ電圧V1にトランジスタP13のオン閾値電圧と抵抗R20の両端間電圧を足し合わせた電圧信号(=V1+Vth(P13)+Iref×R20)となる。なお、ノード電圧V1aにヒステリシスを持たせるように抵抗R20の抵抗値を切り替える構成としてもよい。
トランジスタP18のドレインとトランジスタP14のソースは、ノード電圧V0aの印加端として、リセットコンパレータ16の反転入力端(-)とスキップコンパレータ18の反転入力端(-)に接続されている。トランジスタP14のゲートは、誤差電圧V0の印加端に接続されている。トランジスタP14のドレインは接地端に接続されている。上記のノード電圧V0aは、誤差電圧V0にトランジスタP14のオン閾値電圧を足し合わせた電圧信号(=V0+Vth(P14))となる。
トランジスタP19のドレインと抵抗R21の第1端は、ノード電圧V2aの印加端として、スキップコンパレータ18の非反転入力端(+)に接続されている。抵抗R21の第2端は、トランジスタP15のソースに接続されている。トランジスタP15のゲートは、参照電圧V2の印加端に接続されている。トランジスタP15のドレインは、接地端に接続されている。上記したノード電圧V2aは、参照電圧V2にトランジスタP15のオン閾値電圧と抵抗R21の両端間電圧を足し合わせた電圧信号(=V2+Vth(P15)+Iref×R21)となる。なお、ノード電圧V2aにヒステリシスを持たせるように抵抗R21の抵抗値を切り替える構成としてもよい。
このように、リセットコンパレータ16及びスキップコンパレータ18は、誤差電圧V0、スロープ電圧V1及び参照電圧V2をそれぞれトランジスタP13~P15のゲートで受け付けることで高い入力インピーダンスを持つ入力段1Xを備えている。従って、リセットコンパレータ16及びスキップコンパレータ18は、前段のスロープ電圧生成回路15及び参照電圧生成回路17から影響を受け難くなる。
以上、本実施形態の電源制御装置10では、リセットコンパレータ16に入力されるスロープ電圧V1のランプ傾斜が入力電圧Vinに対する依存性を持ち、かつ、スキップコンパレータ18に入力される参照電圧V2が出力電圧Voutに対する依存性を持つ。
本構成を採用することにより、スキップコンパレータ18は、先述の軽負荷状態において、誤差電圧V0のクランプ手段として機能するだけでなく、固定オンタイム制御用のメインコンパレータとしても機能し、動作モードの切替前後で出力素子11のオン時間が一致するように、誤差電圧V0のクランプレベル(=参照電圧V2)が変化される。
従って、スイッチング電源1を広い入力電圧範囲(例えばVin=30~80V)で駆動しなければならない場合であっても、理論上、固定オンタイム制御動作と固定周波数カレントモード動作の双方で出力素子11のオン時間を一致させる(=オン時間比率を1に近付ける)ことができるので、シームレスなモード切替を実現し、モード切替時の出力オーバーシュート及び出力アンダーシュートを抑制することが可能となる。
<第2実施形態>
[スイッチング電源]
図7は、スイッチング電源1の第2実施形態を示す図である。本実施形態のスイッチング電源1は、先出の第1実施形態(図1)と多くの部分で共通するが、出力帰還制御のトポロジーが変更されている。具体的には、先出の参照電圧生成回路17及びスキップコンパレータ18が取り除かれる一方、電流検出回路1D、gmアンプ1E、及び、位相補償回路14xが新たに追加されている。そこで、既出の構成要素については、図1と同一の符号を付すことで重複した説明を省略し、以下では、本実施形態の特徴部分について重点的な説明を行う。
電流検出回路1Dは、スイッチ電圧Vswをハーフブリッジ出力段HBのオフ期間Toff(=出力素子11がオフして整流素子12がオンしている期間)にサンプリングし、ハーフブリッジ出力段HBのオン期間Ton(=出力素子11がオンして整流素子12がオフしている期間)に下側電流検出電圧VsLとしてホールド出力する。なお、下側電流検出電圧VsLは、整流素子12に流れる下側インダクタ電流I12の検出結果に相当する。電流検出回路1Dの構成及び動作については、後ほど詳細に説明する。
エラーアンプ13(=第1アンプに相当)は、先にも述べたように、帰還電圧Vfbと基準電圧Vrefとの差分に応じた誤差電圧V0(=第1誤差電圧に相当)を生成する。ただし、第1実施形態(図1)と異なり、誤差電圧V0は、リセットコンパレータ16ではなくgmアンプ1Eに入力される。
gmアンプ1E(=第2アンプに相当)は、エラーアンプ13から非反転入力端(+)に入力される誤差電圧V0と、電流検出回路1Dから反転入力端(-)に入力される下側電流検出電圧VsLとの差分に応じた誤差電流I0xを出力することにより、出力端に誤差電圧V0x(=第2誤差電圧に相当)を生成する。具体的に述べると、V0>VsLであるときには、gmアンプ1Eから位相補償回路14xに向けて誤差電流I0xが流し込まれて誤差電圧V0xが引き上げられる。逆に、V0<VsLであるときには、位相補償回路14xからgmアンプ1Eに向けて誤差電流I0xが引き込まれて誤差電圧V0xが引き下げられる。なお、誤差電流I0xの絶対値は、誤差電圧V0と下側電流検出電圧VsLとの差分値が大きいほど増大する。
位相補償回路14xは、gmアンプ1Eの出力端と接地端との間に接続されたRC回路である。なお、位相補償容量値及び位相補償抵抗値については、それぞれ、出力帰還ループゲインを考慮して適宜設定すればよい。また、位相補償回路14xの一部又は全部は、電源制御装置10に外付けしてもよい。
スロープ電圧生成回路15は、セット信号SETに同期したランプ波形のスロープ電圧V1を生成する。
リセットコンパレータ16は、非反転入力端(+)に入力される誤差電圧V0xと、反転入力端(-)に入力されるスロープ電圧V1とを比較してリセット信号RSTを生成する。従って、リセット信号RSTは、V0x>V1であるときにハイレベルとなり、V0x<V1であるときにローレベルとなる。
コントローラ1Aは、セット信号SET及びリセット信号RSTそれぞれの入力を受け付けて固定周波数カレントモード動作でハーフブリッジ出力段HBのスイッチング駆動を行うように、制御パルス信号S1及びS2を生成する。
[電流検出回路]
図8は、電流検出回路1Dの第1構成例を示す図である。本構成例の電流検出回路1Dは、キャパシタC0と、スイッチSW1及びSW2と、センスアンプSAと、を含む。
スイッチSW1の第1端は、スイッチ電圧Vswの印加端に接続されている。スイッチSW1の第2端及びキャパシタC0の第1端は、いずれもセンスアンプSAの非反転入力端(+)に接続されている。スイッチSW2の第1端は、接地端PGNDに接続されている。スイッチSW2及びキャパシタC0それぞれの第2端は、いずれもセンスアンプSAの反転入力端(-)に接続されている。センスアンプSAの出力端は、下側電流検出電圧VsLの印加端に接続されている。なお、本図では明示していないが、スイッチ電圧Vswの印加端及び接地端PGNDとスイッチSW1及びSW2との間には、ハーフブリッジ出力段HBと同期して動作する入力段(例えば、図9のNチャネル型MOS電界効果トランジスタN1~N4を参照)を設けるとよい。
本構成例の電流検出回路1Dにおいて、スイッチ電圧Vswのサンプル期間には、スイッチSW1及びSW2がいずれもオンする。このとき、キャパシタC0は、その両端間電圧がほぼスイッチ電圧Vsw(=I12×Ron、ただしRonは整流素子12のオン抵抗値)となるまで充電される。一方、下側電流検出電圧VsLのホールド期間には、スイッチSW1及びSW2がいずれもオフする。このとき、キャパシタC0の両端間に蓄えられた充電電圧(≒Vsw)がセンスアンプSAに出力される。センスアンプSAは、キャパシタC0の充電電圧を増幅して下側電流検出電圧VsLを生成する。
従って、スイッチ電圧Vswが高いほど下側電流検出電圧VsLも高くなり、スイッチ電圧Vswが低いほど下側電流検出電圧VsLも低くなる。言い換えると、下側電流検出電圧VsLは、下側インダクタ電流I12が大きい高くなり、下側インダクタ電流I12が小さいほど低くなる。
ところで、スイッチング電源1を大電流出力仕様に対応させるためには、ハーフブリッジ出力段HBでの損失低減(延いては発熱抑制)を鑑み、出力素子11及び整流素子12として低オン抵抗品を用いる必要がある。ただし、整流素子12の低オン抵抗化が進むほど、単一のキャパシタC0でホールドすることのできる充電電圧(≒Vsw)が下がるので、カレントセンスゲインを維持することが困難となる。以下では、このような問題を解消することのできる新規な構成を提案する。
図9は、電流検出回路1Dの第2構成例を示す図である。本構成例の電流検出回路1Dは、Nチャネル型MOS電界効果トランジスタN1~N4と、キャパシタ回路CAPと、センスアンプSAと、を含む。なお、キャパシタ回路CAPは、キャパシタC1~C3とスイッチSW1~SW8を含む。
トランジスタN1及びN3それぞれのドレインは、いずれもスイッチ電圧Vswの印加端に接続されている。トランジスタN1のソースとトランジスタN2のドレインは、いずれもノードn1に接続されている。トランジスタN3のソースとトランジスタN4のドレインは、いずれもノードn2に接続されている。トランジスタN2及びN4それぞれのソースは、いずれも接地端PGNDに接続されている。トランジスタN1のゲートは、ゲート信号G2の印加端に接続されている。トランジスタN2のゲートは、反転ゲート信号G2B(=ゲート信号G2の論理レベルを反転させて信号)の印加端に接続されている。トランジスタN3のゲートは、接地端PGNDに接続されている。トランジスタN4のゲートは、電源端に接続されている。
なお、上記のトランジスタN1は、スイッチ電圧Vswの印加端とノードn1との間に接続されており、ハーフブリッジ出力段HBのオフ期間Toff(G1=L、G2=H)にオンして、ハーフブリッジ出力段HBのオン期間Ton(G1=H、G2=L)にオフするように構成された第1トランジスタに相当する。また、トランジスタN2は、ノードn1と接地端PGNDとの間に接続されており、ハーフブリッジ出力段HBのオフ期間Toffにオフして、ハーフブリッジ出力段HBのオン期間Tonにオンするように構成された第2トランジスタに相当する。これらの動作を鑑みると、ノードn1に現れるノード電圧Vxは、ハーフブリッジ出力段HBのオン期間Tonに接地電位PGNDとなり、ハーフブリッジ出力段HBのオフ期間Toffにスイッチ電圧Vswとなる。
また、上記のトランジスタN3は、スイッチ電圧Vswの印加端とノードn2との間に接続されており、常にオフするように構成された第3トランジスタに相当する。また、トランジスタN4は、ノードn2と接地端PGNDとの間に接続されており、常にオンするように構成された第4トランジスタに相当する。従って、ノードn2に現れるノード電圧Vyは、常に接地電位PGNDとなる。なお、トランジスタN3及びN4を設けることにより、ノードn1及びn2それぞれの入力インピーダンスを整合させることができる。
スイッチSW1、SW3及びSW5それぞれの第1端は、いずれもノードn1に接続されている。スイッチSW2、SW4及びSW6それぞれの第2端は、いずれもノードn2に接続されている。スイッチSW1の第2端及びキャパシタC1の第1端は、いずれもセンスアンプSAの非反転入力端(+)に接続されている。スイッチSW2及びキャパシタC1それぞれの第2端は、いずれもスイッチSW7の第1端に接続されている。スイッチSW3の第2端及びキャパシタC2の第1端は、いずれもスイッチSW7の第2端に接続されている。スイッチSW4及びキャパシタC2それぞれの第2端は、いずれもスイッチSW8の第1端に接続されている。スイッチSW5の第2端及びキャパシタC3の第1端は、いずれもスイッチSW8の第2端に接続されている。スイッチSW6及びキャパシタC3それぞれの第2端は、いずれもセンスアンプSAの反転入力端(-)に接続されている。センスアンプSAの出力端は、下側電流検出電圧VsLの印加端に接続されている。
本構成例の電流検出回路1Dにおいて、スイッチ電圧Vswのサンプル期間には、スイッチSW1~SW6がいずれもオンしてスイッチSW7及びSW8がいずれもオフする。このとき、キャパシタC1~C3は、ノードn1(=スイッチ電圧Vswの印加端)とノードn2(=接地端PGND)との間に並列接続された状態となる。従って、キャパシタC1~C3は、それぞれの両端間電圧がほぼスイッチ電圧Vswとなるまで充電される。
一方、下側電流検出電圧VsLのホールド期間には、スイッチSW1~SW6がいずれもオフしてスイッチSW7及びSW8がいずれもオンする。このとき、キャパシタC1~C3は、センスアンプSAの非反転入力端(+)と反転入力端(-)との間に直列接続された状態となる。従って、キャパシタC1~C3から成るキャパシタ列の両端間に蓄えられた充電電圧(≒3×Vsw)がセンスアンプSAに出力される。センスアンプSAは、上記したキャパシタ列の充電電圧を増幅して下側電流検出電圧VsLを生成する。
このように、スイッチSW1~SW8は、スイッチ電圧Vswのサンプル期間にキャパシタC1~C3を並列接続状態とし、下側電流検出電圧VsLのホールド期間にキャパシタC1~C3を直列接続状態とするように構成されたスイッチ群に相当する。
なお、上記のスイッチ群は、ノードn1とキャパシタC1~C3それぞれの第1端との間に接続された第1スイッチ(SW1、SW3及びSW5)と、ノードn2とキャパシタC1~C3それぞれの第2端との間に接続された第2スイッチ(SW2、SW4及びSW6)と、キャパシタC1~C3の相互間に接続された第3スイッチ(SW7及びSW8)とに分類して理解することができる。
そして、本構成例の電流検出回路1Dにおいて、キャパシタ回路CAPは、スイッチ電圧Vswのサンプル期間に第1容量値(=C1+C2+C3)となり、下側電流検出電圧VsLのホールド期間に第1容量値よりも小さい第2容量値(=C1//C2//C3)となるように構成された可変キャパシタとして機能する。
このような構成とすることにより、整流素子12のオン抵抗値が低くても、より確実に下側インダクタ電流I12の情報を取り出すことができる。従って、電流検出回路1Dでのカレントセンスゲインを維持して下側インダクタ電流検出型カレントモード制御の安定性を高めることが可能となる。
なお、本図では、サンプリングしたスイッチ電圧Vswを3倍に昇圧してホールド出力することのできるキャパシタ回路CAPを例示したが、その昇圧倍数については、直列接続または並列接続させるキャパシタの個数を増減することにより、任意に調整することができる。また、キャパシタ回路CAPは、ハーフブリッジ出力段HBのオン期間Tonに下側電流検出電圧VsLを支障なくホールドしておくことができるように、先出の第2容量値(C1//C2//C3)を適宜設計すればよい。
図10は、第2構成例における電流検出回路1Dの一動作例を示す図であり、スイッチ電圧Vswとインダクタ電流ILが描写されている。
時刻t31は、スイッチ電圧Vswのサンプリングタイミングを示している。このタイミングでスイッチSW1~SW6をオンし、スイッチSW7及びSW8をオフすることにより、並列接続状態のキャパシタC1~C3を用いてスイッチ電圧Vswをサンプリングすることができる。
なお、スイッチ電圧Vswのサンプリングタイミングは、ハーフブリッジ出力段HBのオフ期間Toffであればいつでも良いが、特に、時刻t31で示したように、オフ期間Toffの1/2タイミング(=オフ期間Toffの1/2に相当するタイミング)が望ましい。同タイミングでスイッチ電圧Vswをサンプリングすれば、インダクタ電流ILの平均値、すなわち、出力電流Ioutに関する電流情報を取得することが可能となる。
一方、時刻t32~t33は、ハーフブリッジ出力段HBのオン期間Tonを示している。このとき、スイッチSW1~SW6をオフして、スイッチSW7及びSW8をオンすることにより、直列接続状態のC1~C3を用いて下側電流検出電圧VsL(≒3×Vsw)をホールド出力することができる。
なお、スイッチ電圧Vswのサンプリング完了後、下側電流検出電圧VsLのホールド出力を開始するまでの間、すなわち、時刻t31~t32では、スイッチSW1~SW6をオフしておけばよく、スイッチSW7及びSW8のオン/オフについては不問である。
<第3実施形態>
[スイッチング電源]
図11は、スイッチング電源1の第3実施形態を示す図である。本実施形態のスイッチング電源1は、先出の第2実施形態(図7)と多くの部分で共通するが、出力帰還制御のトポロジーが変更されている。具体的には、先出の電流検出回路1D、gmアンプ1E、及び、位相補償回路14xが取り除かれると共に、スロープ電圧生成回路15の代替として、電流検出機能を兼ね備えたスロープ電圧生成回路15xが設けられている。そこで、既出の構成要素については、図7と同一の符号を付すことで重複した説明を省略し、以下では、本実施形態の特徴部分について重点的な説明を行う。
スロープ電圧生成回路15xは、整流素子12に流れる下側インダクタ電流I12に応じた下側電流検出電圧VsLと、セット信号SETに同期したランプ電圧Vrampと、を足し合わせたスロープ電圧V1xを生成する。なお、スロープ電圧生成回路15xの構成及び動作については、後ほど詳述する。
リセットコンパレータ16は、エラーアンプ13から反転入力端(-)に入力される誤差電圧V0と、スロープ電圧生成回路15xから非反転入力端(+)に入力されるスロープ電圧V1xとを比較することにより、リセット信号RSTを生成する。従って、リセット信号RSTは、V0<V1xであるときにハイレベルとなり、V0>V1xであるときにローレベルとなる。
図12は、第3実施形態における電源制御装置10の要部(スロープ電圧生成回路15x及びその周辺回路)を示す図である。本構成例のスロープ電圧生成回路15xは、Nチャネル型MOS電界効果トランジスタN1~N4と、キャパシタ回路CAPと、電流源CSと、を含む。なお、トランジスタN1~N4から成る入力段の構成及び動作は、先出の図9と同様であるので重複した説明は省略し、以下では、本実施形態の特徴部分について重点的な説明を行う。
キャパシタ回路CAPは、基本的に、ハーフブリッジ出力段HBのオフ期間Toffにスイッチ電圧Vswをサンプリングし、ハーフブリッジ出力段HBのオン期間Tonに下側電流検出電圧VsLとしてホールド出力するように構成されたサンプル/ホールド回路であり、キャパシタC0とスイッチSW1、SW2及びSW9を含む。スイッチSW1の第1端は、ノードn1に接続されている。スイッチSW1の第2端は、キャパシタC0及びスイッチSW9それぞれの第1端に接続されている。スイッチSW9の第2端は、接地端に接続されている。スイッチSW2の第1端は、ノードn2に接続されている。スイッチSW2及びキャパシタC0それぞれの第2端は、いずれもリセットコンパレータ16の非反転入力端(+)に接続されている。なお、スイッチSW9は、サンプル/ホールド回路を構成するものではなく、下側電流検出電圧VsLに後述のランプ電圧Vrampを足し合わせる手段として設けられている。
電流源CSは、電源端とキャパシタC0の第2端との間に接続されており、ハーフブリッジ出力段HBのオン期間Tonにおいて、キャパシタC0及びスイッチSW9を介して接地端PGNDに至る電流経路に充電電流Irampを流し込む。このような充電動作により、電流情報とランプ波形の重畳処理、すなわち、下側電流検出電圧VsLとランプ電圧Vrampとを足し合わせたスロープ電圧V1xの生成処理を実現することができる。
図13は、電流情報とランプ波形の重畳処理を模式的に示す図である。本構成例のスロープ電圧生成回路15xにおいて、スイッチ電圧Vswのサンプル期間には、スイッチSW1及びSW2がオンしてスイッチSW9がオフする。このとき、キャパシタC0は、その両端間電圧がほぼスイッチ電圧Vswとなるまで充電される。この充電電圧が下側電流検出電圧VsL(=下側インダクタ電流I12に関する電流情報)に相当する。なお、スイッチ電圧Vswは、接地電位PGND(=0V)に対して負電位である。従って、充電済みのキャパシタC0は、第1端が低電位端(=-Vsw=-VsL)となり、第2端が高電位端(=PGND=0V)となる。
一方、下側電流検出電圧VsLのホールド期間には、スイッチSW1及びSW2がいずれもオフしてスイッチSW9がオンする。すなわち、下側電流検出電圧VsLをホールド出力するときには、キャパシタC0の第1端(=低電位端)が接地された状態となる。その結果、キャパシタC0の電荷保存則に従い、キャパシタC0の第2端(=高電位端)が接地電位から正電位(=+VsL)にレベルシフトされる。
また、このとき、電流源CSからキャパシタC0及びスイッチSW9を介して接地端PGNDに至る電流経路に充電電流Irampが流し込まれる。その結果、キャパシタC0の両端間電圧は、それまでに蓄えられている下側電流検出電圧VsLに上乗せする形で、充電電流Irampに応じた傾きを持って上昇していく。すなわち、キャパシタC0の第2端から出力されるスロープ電圧V1xは、下側電流検出電圧VsLにランプ電圧Vrampを足し合わせた電圧値となる。
このように、スロープ電圧生成回路15xによれば、単一のキャパシタC0をサンプル/ホールド用とランプ波生成用の双方に兼用することができる。従って、キャパシタの個数を削減して回路規模を縮小することができる。
また、電流情報を持つスロープ電圧V1xをそのままリセットコンパレータ16に入力することにより、カレントモード制御が成立する。すなわち、下側インダクタ電流検出型カレントモード制御の実現に際して、上側インダクタ電流検出型カレントモード制御の回路構成をほぼそのまま流用することができる。具体的には、第2実施形態(図7)のgmアンプ1E及び位相補償回路14xを省略することができるので、より小さい回路規模で下側インダクタ電流検出型カレントモード制御を実現することが可能となる。
図14は、スロープ電圧生成回路15xの一動作例を示す図であり、先出の図10と同じく、スイッチ電圧Vswとインダクタ電流ILが描写されている。
時刻t41は、スイッチ電圧Vswのサンプリングタイミングを示している。このタイミングでスイッチSW1及びSW2をオンし、スイッチSW9をオフすることにより、キャパシタC0を用いてスイッチ電圧Vswをサンプリングすることができる。
なお、スイッチ電圧Vswのサンプリングタイミングは、ハーフブリッジ出力段HBのオフ期間Toffであればいつでも良いが、特に、時刻t41で示したように、オフ期間Toffの1/2タイミング(=オフ期間Toffの1/2に相当するタイミング)が望ましい。同タイミングでスイッチ電圧Vswをサンプリングすれば、インダクタ電流ILの平均値、すなわち、出力電流Ioutに関する電流情報を取得することが可能となる。この点については、先述の第2実施形態(図10)と何ら変わらない。
一方、時刻t42~t43は、ハーフブリッジ出力段HBのオン期間Tonを示している。このとき、スイッチSW1及びSW2をオフし、スイッチSW9をオンすることにより、キャパシタC0に充電された下側電流検出電圧VsL(≒Vsw)をホールド出力しつつ、これにランプ電圧Vrampを足し合わせることにより、電流情報を持つスロープ電圧V1xを生成することができる。
なお、スイッチ電圧Vswのサンプリング完了後、下側電流検出電圧VsLのホールド出力を開始するまでの間、すなわち、時刻t41~t42では、スイッチSW1及びSW2をオフしておけばよく、スイッチSW9のオン/オフについては不問である。
<実施形態の組み合わせ>
図15は、第2実施形態(図9)と第3実施形態(図12)の組み合わせ例を示す図である。本図のスロープ電圧生成回路15xは、第3実施形態(図12)の回路構成を基本としつつ、第2実施形態(図9)の回路構成を適用することにより、スイッチ電圧Vswのサンプル期間と下側電流検出電圧VsLのホールド期間のそれぞれにおいて、キャパシタ回路CAPの容量値を切り替えるための機構が組み込まれている。
より具体的に述べると、キャパシタ回路CAPは、キャパシタC1~C3と、サンプル期間にキャパシタC1~C3を並列接続状態としてホールド期間にキャパシタC1~C3を直列接続状態とするように構成されたスイッチ群(SW1~SW8)と、キャパシタC1~C3を直列接続して成るキャパシタ列の第1端(=キャパシタC1の第1端)と接地端PGNDとの間に接続されておりスイッチ電圧Vswのサンプル期間にオフして下側電流検出電圧VsLのホールド期間にオンするように構成されたスイッチSW9とを含む。また、電流源CSは、キャパシタ列の第2端(=キャパシタC3の第2端)に接続されており、キャパシタ列及びスイッチSW9を介して接地端PGNDに至る電流経路に充電電流Irampを流すことでキャパシタ列の第2端にスロープ電圧V1xを生成する。
なお、本構成例のスロープ電圧生成回路15xにおいて、キャパシタ回路CAPは、スイッチ電圧Vswのサンプル期間に第1容量値(=C1+C2+C3)となり、下側電流検出電圧VsLのホールド期間に第1容量値よりも小さい第2容量値(=C1//C2//C3)となるように構成された可変キャパシタとして機能する。
このような構成とすることにより、整流素子12のオン抵抗値が低くても、より確実に下側インダクタ電流I12の情報を取り出すことができる。従って、スロープ電圧生成回路15xでのカレントセンスゲインを維持して下側インダクタ電流検出型カレントモード制御の安定性を高めることが可能となる。
このように、これまでに説明してきた各種の実施形態は、矛盾のない範囲で適宜組み合わせて実施してもよい。例えば、先出の第1実施形態(図1)では、上側インダクタ電流検出型カレントモード制御の回路構成を例示したが、これを下側インダクタ電流検出型カレントモード制御に変更し、第2実施形態の電流検出回路1D(図9)、または、第3実施形態のスロープ電圧生成回路15x(図12)を組み合わせることも可能である。
<総括>
以下では、上記で説明した種々の実施形態について総括的に述べる。
例えば、本明細書中に開示されている電源制御装置は、入力電圧から出力電圧を生成するスイッチング電源の出力段を制御するように構成された電源制御装置であって、前記出力電圧に応じた帰還電圧と所定の基準電圧との差分に応じた誤差電圧を生成するように構成されたエラーアンプと、前記出力段に流れるインダクタ電流に応じたランプ波形のスロープ電圧を生成し、前記ランプ波形の傾きが前記入力電圧に依存するように構成されたスロープ電圧生成回路と、前記出力電圧に依存する参照電圧を生成するように構成された参照電圧生成回路と、前記誤差電圧と前記スロープ電圧とを比較してリセット信号を生成するように構成されたリセットコンパレータと、前記誤差電圧と前記参照電圧とを比較してスキップ信号を生成するように構成されたスキップコンパレータと、固定周波数のセット信号を生成するように構成されたオシレータと、前記セット信号、前記リセット信号及び前記スキップ信号それぞれの入力を受け付けて固定オンタイム制御動作と固定周波数カレントモード動作のいずれか一方で前記出力段のスイッチング駆動を行うように構成されたコントローラと、を有する構成(第1の構成)とされている。
なお、上記第1の構成から成る電源制御装置において、前記コントローラは、第1負荷状態では前記固定オンタイム制御動作を行い、前記第1負荷状態よりも負荷の重い第2負荷状態では前記固定周波数カレントモード動作を行う構成(第2の構成)にしてもよい。
また、第1又は第2の構成から成る電源制御装置において、前記コントローラは、前記スキップ信号が第1論理レベルであるときに前記セット信号及び前記リセット信号に応じて前記出力段のスイッチング駆動を実施する一方、前記スキップ信号が第2論理レベルであるときに前記出力段のスイッチング駆動を停止する構成(第3の構成)にしてもよい。
また、上記第1~第3いずれかの構成から成る電源制御装置において、前記スロープ電圧生成回路は、前記入力電圧に応じた充電電流を生成するように構成された充電電流生成部と、前記充電電流により充電されるように構成されたキャパシタと、前記キャパシタの充放電を切り替えるように構成された充放電スイッチと、を含み、前記キャパシタの充電電圧を前記スロープ電圧として出力する構成(第4の構成)にしてもよい。
また、上記第1~第4いずれかの構成から成る電源制御装置において、前記参照電圧生成回路は、前記出力段に現れる矩形波状のスイッチ電圧を平滑化して前記参照電圧を生成する構成(第5の構成)にしてもよい。
また、上記第1~第5いずれかの構成から成る電源制御装置において、前記リセットコンパレータ及び前記スキップコンパレータは、前記誤差電圧、前記スロープ電圧及び前記参照電圧をそれぞれ電界効果トランジスタのゲートで受け付けるように構成された入力段を備えている構成(第6の構成)にしてもよい。
また、例えば、本明細書中に開示されている電流検出回路は、スイッチング電源の出力段に現れるスイッチ電圧を前記出力段のオフ期間にサンプリングして前記出力段のオン期間に電流検出電圧としてホールド出力するように構成された電流検出回路であって、前記スイッチ電圧のサンプル期間に第1容量値となり前記電流検出電圧のホールド期間に前記第1容量値よりも小さい第2容量値となるように構成されたキャパシタ回路と、前記キャパシタ回路の充電電圧に応じて前記電流検出電圧を生成するように構成されたセンスアンプと、を有する構成(第7の構成)とされている。
なお、上記第7の構成から成る電流検出回路において、前記キャパシタ回路は、複数のキャパシタと、前記サンプル期間に前記複数のキャパシタを並列接続状態として前記ホールド期間に前記複数のキャパシタを直列接続状態とするように構成されたスイッチ群と、を含む構成(第8の構成)にしてもよい。
また、上記第8の構成から成る電流検出回路において、前記キャパシタ回路は、前記スイッチ群として、第1ノードと前記複数のキャパシタそれぞれの第1端との間に接続された複数の第1スイッチと、第2ノードと前記複数のキャパシタそれぞれの第2端との間に接続された複数の第2スイッチと、前記複数のキャパシタの相互間に接続された少なくとも一つの第3スイッチと、を含む構成(第9の構成)にしてもよい。
また、上記第9の構成から成る電流検出回路は、前記スイッチ電圧の印加端と前記第1ノードとの間に接続されており前記オフ期間にオンして前記オン期間にオフするように構成された第1トランジスタと、前記第1ノードと接地端との間に接続されており前記オフ期間にオフして前記オン期間にオンするように構成された第2トランジスタと、前記スイッチ電圧の印加端と前記第2ノードとの間に接続されて常にオフするように構成された第3トランジスタと、前記第2ノードと前記接地端との間に接続されて常にオンするように構成された第4トランジスタと、をさらに有する構成(第10の構成)にしてもよい。
また、上記第7~第10いずれかの構成から成る電流検出回路において、前記スイッチ電圧のサンプリングタイミングは、前記オフ期間の1/2タイミングに設定されている構成(第11の構成)にしてもよい。
また、例えば、本明細書中に開示されている電源制御装置は、上記第7~第11いずれかの構成から成る電流検出回路と、前記電流検出電圧に基づく固定周波数カレントモード動作で前記出力段のスイッチング駆動を行うように構成されたコントローラと、を有する構成(第12の構成)にしてもよい。
なお、上記第12の構成から成る電源制御装置は、前記スイッチング電源の出力電圧に応じた帰還電圧と所定の基準電圧との差分に応じた第1誤差電圧を生成するように構成された第1アンプと、前記第1誤差電圧と前記電流検出電圧との差分に応じた第2誤差電圧を生成するように構成された第2アンプと、固定周波数のセット信号を生成するように構成されたオシレータと、前記セット信号に同期したランプ波形のスロープ電圧を生成するように構成されたスロープ電圧生成回路と、前記第2誤差電圧と前記スロープ電圧とを比較してリセット信号を生成するように構成されたリセットコンパレータとをさらに有し、前記コントローラは、前記セット信号及び前記リセット信号それぞれの入力を受け付けて固定周波数カレントモード動作で前記出力段のスイッチング駆動を行う構成(第13の構成)にしてもよい。
また、例えば、本明細書中に開示されているスロープ電圧生成回路は、スイッチング電源の出力段に現れるスイッチ電圧を前記出力段のオフ期間にサンプリングして前記出力段のオン期間に電流検出電圧としてホールド出力するように構成されたキャパシタ回路と、前記オン期間に前記キャパシタ回路への充電電流を流し込むことで前記電流検出電圧にランプ電圧を足し合わせたスロープ電圧を生成する電流源とを有する構成(第14の構成)とされている。
なお、上記第14の構成から成るスロープ電圧生成回路において、前記キャパシタ回路は、キャパシタと、前記キャパシタの第1端と前記スイッチ電圧の印加端との間に接続されており前記スイッチ電圧のサンプル期間にオンして前記電流検出電圧のホールド期間にオフするように構成された第1スイッチと、前記キャパシタの第2端と接地端との間に接続されており前記スイッチ電圧のサンプル期間にオンして前記電流検出電圧のホールド期間にオフするように構成された第2スイッチと、前記キャパシタの第1端と前記接地端との間に接続されて前記スイッチ電圧のサンプル期間にオフして前記電流検出電圧のホールド期間にオンするように構成された第3スイッチと、を含み、前記電流源は、前記キャパシタの第2端に接続されており、前記キャパシタ及び前記第3スイッチを介して前記接地端に至る電流経路に前記充電電流を流すことで前記キャパシタの第2端に前記スロープ電圧を生成する構成(第15の構成)にしてもよい。
また、上記第14の構成から成るスロープ電圧生成回路において、前記キャパシタ回路は、前記スイッチ電圧のサンプル期間に第1容量値となり前記電流検出電圧のホールド期間に前記第1容量値よりも小さい第2容量値となるように構成されている構成(第16の構成)にしてもよい。
また、上記第16の構成から成るスロープ電圧生成回路において、前記キャパシタ回路は、複数のキャパシタと、前記サンプル期間に前記複数のキャパシタを並列接続状態として前記ホールド期間に前記複数のキャパシタを直列接続状態とするように構成されたスイッチ群と、前記複数のキャパシタを直列接続して成るキャパシタ列の第1端と接地端との間に接続されており前記サンプル期間にオフして前記ホールド期間にオンするように構成されたスイッチを含み、前記電流源は、前記キャパシタ列の第2端に接続されており、前記キャパシタ列及び前記スイッチを介して前記接地端に至る電流経路に前記充電電流を流すことで前記キャパシタ列の第2端に前記スロープ電圧を生成する構成(第17の構成)にしてもよい。
また、上記第14~第17いずれかの構成から成るスロープ電圧生成回路において、前記スイッチ電圧のサンプリングタイミングは、前記オフ期間の1/2タイミングに設定されている構成(第18の構成)にしてもよい。
また、例えば、本明細書中に開示されている電源制御装置は、上記第14~第18いずれかの構成から成るスロープ電圧生成回路と、前記スイッチング電源の出力電圧に応じた帰還電圧と所定の基準電圧との差分に応じた誤差電圧を生成するように構成されたエラーアンプと、前記誤差電圧と前記スロープ電圧とを比較してリセット信号を生成するように構成されたリセットコンパレータと、固定周波数のセット信号を生成するように構成されたオシレータと、前記セット信号及び前記リセット信号それぞれの入力を受け付けて固定周波数カレントモード動作で前記出力段のスイッチング駆動を行うように構成されたコントローラと、を有する構成(第19の構成)にしてもよい。
また、例えば、本明細書中に開示されているスイッチング電源は、上記第1~第6、第12、第13及び第19いずれかの構成から成る電源制御装置を有する構成(第20の構成)にしてもよい。
<その他の変形例>
なお、本明細書中に開示されている種々の技術的特徴は、上記実施形態のほか、その技術的創作の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。例えば、バイポーラトランジスタとMOS電界効果トランジスタとの相互置換や、各種信号の論理レベル反転は任意である。すなわち、上記実施形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきであり、本発明の技術的範囲は、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内に属する全ての変更が含まれると理解されるべきである。
1 スイッチング電源
10 電源制御装置
11 出力素子
12 整流素子
13 エラーアンプ
14、14x 位相補償回路
15、15x スロープ電圧生成回路
16 リセットコンパレータ
17 参照電圧生成回路
18 スキップコンパレータ
19 オシレータ
1A コントローラ
1B ドライバ
1C ゼロクロス検出回路
1D 電流検出回路
1E gmアンプ
1X 入力段
AMP オペアンプ
Co、C0、C1~C3、C11~C14 キャパシタ
CS 電流源
HB ハーフブリッジ出力段
L1 インダクタ
N1~N4、N11、N12 Nチャネル型MOS電界効果トランジスタ
P11~P19 Pチャネル型MOS電界効果トランジスタ
R1、R2、R11~R21 抵抗
SA センスアンプ
SW1~SW9 スイッチ
T1~T4 外部端子
Z 負荷

Claims (7)

  1. スイッチング電源の出力段に現れるスイッチ電圧を前記出力段のオフ期間にサンプリングして前記出力段のオン期間に電流検出電圧としてホールド出力するように構成されたキャパシタ回路と、
    前記オン期間に前記キャパシタ回路への充電電流を流し込むことで前記電流検出電圧にランプ電圧を足し合わせたスロープ電圧を生成する電流源と、
    を有するスロープ電圧生成回路。
  2. 前記キャパシタ回路は、
    キャパシタと、
    前記キャパシタの第1端と前記スイッチ電圧の印加端との間に接続されており前記スイッチ電圧のサンプル期間にオンして前記電流検出電圧のホールド期間にオフするように構成された第1スイッチと、
    前記キャパシタの第2端と接地端との間に接続されており前記スイッチ電圧のサンプル期間にオンして前記電流検出電圧のホールド期間にオフするように構成された第2スイッチと、
    前記キャパシタの第1端と前記接地端との間に接続されて前記スイッチ電圧のサンプル期間にオフして前記電流検出電圧のホールド期間にオンするように構成された第3スイッチと、
    を含み、
    前記電流源は、前記キャパシタの第2端に接続されており、前記キャパシタ及び前記第3スイッチを介して前記接地端に至る電流経路に前記充電電流を流すことで前記キャパシタの第2端に前記スロープ電圧を生成する、請求項1に記載のスロープ電圧生成回路。
  3. 前記キャパシタ回路は、前記スイッチ電圧のサンプル期間に第1容量値となり前記電流検出電圧のホールド期間に前記第1容量値よりも小さい第2容量値となるように構成されている、請求項1に記載のスロープ電圧生成回路。
  4. 前記キャパシタ回路は、
    複数のキャパシタと、
    前記サンプル期間に前記複数のキャパシタを並列接続状態として前記ホールド期間に前記複数のキャパシタを直列接続状態とするように構成されたスイッチ群と、
    前記複数のキャパシタを直列接続して成るキャパシタ列の第1端と接地端との間に接続されており前記サンプル期間にオフして前記ホールド期間にオンするように構成されたスイッチと、
    を含み、
    前記電流源は、前記キャパシタ列の第2端に接続されており、前記キャパシタ列及び前記スイッチを介して前記接地端に至る電流経路に前記充電電流を流すことで前記キャパシタ列の第2端に前記スロープ電圧を生成する、請求項3に記載のスロープ電圧生成回路。
  5. 前記スイッチ電圧のサンプリングタイミングは、前記オフ期間の1/2タイミングに設定されている、請求項1~4のいずれか一項に記載のスロープ電圧生成回路。
  6. 請求項1~5のいずれか一項に記載のスロープ電圧生成回路と、
    前記スイッチング電源の出力電圧に応じた帰還電圧と所定の基準電圧との差分に応じた誤差電圧を生成するように構成されたエラーアンプと、
    前記誤差電圧と前記スロープ電圧とを比較してリセット信号を生成するように構成されたリセットコンパレータと、
    固定周波数のセット信号を生成するように構成されたオシレータと、
    前記セット信号及び前記リセット信号それぞれの入力を受け付けて固定周波数カレントモード動作で前記出力段のスイッチング駆動を行うように構成されたコントローラと、
    を有する、電源制御装置。
  7. 請求項6に記載の電源制御装置を有する、スイッチング電源。
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