JP2022112564A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】過給機が付帯する内燃機関を搭載した車両が登坂走行するときの動力性能を適正に確保する。【解決手段】動力源として車両に搭載される排気ターボ過給機が付帯した内燃機関を制御するものであって、車両の運転者が操作するアクセル開度が全開または全開に近い所定の閾値以上に拡大した状態が一定時間以上継続している場合、そうでない場合と比較して吸気の過給圧をより増大させる補正制御を実施することとし、前記補正制御において、そのときのエンジン回転数及び車両が所在する路面の勾配に応じて過給圧の増大量を設定し、その増大量を加味した目標過給圧が許容される限界過給圧を上回らないならば吸気の過給圧を当該目標過給圧まで増大させ、増大量を加味した目標過給圧が限界過給圧を上回るならば吸気の過給圧を当該限界過給圧まで増大させる内燃機関の制御装置を構成した。【選択図】図3

Description

本発明は、動力源として車両に搭載される排気ターボ過給機が付帯した内燃機関を制御する制御装置に関する。
内燃機関の気筒から排出される排気ガスの持つエネルギを利用して排気タービン(タービンホイール)を回転させ、その回転をコンプレッサのインペラ(コンプレッサホイール)に伝達し、吸入空気を加圧圧縮(過給)して気筒へと送り込む排気ターボ過給機が公知である(例えば、下記特許文献を参照)。
吸気通路を気筒に向かって流通する吸気の圧力、即ち過給圧が過大化すると、過給機のコンプレッサまたはタービンを含む内燃機関の部位の破損を招くおそれがある。そのような破損を回避するべく、一般に、過給圧が許容される限界値を超えないように吸気量及び燃料噴射量を調整することが行われている。
特開2019-019771号公報
車両が登坂路を走行する際、その上り勾配が大きいときには、内燃機関が出力するエンジントルクをより増強し、車両の駆動輪に充分な駆動力を供給することが望まれる。
従前は、車両が平坦路上にあるか坂路上にあるかを問わず、内燃機関の気筒に充填する吸気の過給圧を制御していた。このようなものであると、登坂路上でエンジントルクが登坂走行に必要十分な駆動力に満たず、車速または加速度が低下して運転者に不全感、不満感を与えることになり得る。
以上に着目してなされた本発明は、過給機が付帯する内燃機関を搭載した車両が登坂走行するときの動力性能を適正に確保することを所期の目的としている。
本発明では、動力源として車両に搭載される排気ターボ過給機が付帯した内燃機関を制御するものであって、車両の運転者が操作するアクセル開度が全開または全開に近い所定の閾値以上に拡大した状態が一定時間以上継続している場合、そうでない場合と比較して吸気の過給圧をより増大させる補正制御を実施することとし、前記補正制御において、そのときのエンジン回転数及び車両が所在する路面の勾配に応じて過給圧の増大量を設定し、その増大量を加味した目標過給圧が許容される限界過給圧を上回らないならば吸気の過給圧を当該目標過給圧まで増大させ、増大量を加味した目標過給圧が限界過給圧を上回るならば吸気の過給圧を当該限界過給圧まで増大させる内燃機関の制御装置を構成した。
過給機を含む内燃機関の破損を確実に回避するためには、前記限界過給圧を、そのときの大気圧または排気ターボ過給機の回転数に応じて設定することが好適である。
本発明によれば、過給機が付帯する内燃機関を搭載した車両が登坂走行するときの動力性能を適正に確保することができる。
本発明の一実施形態における車両用内燃機関及び制御装置の概略構成を示す図。 同実施形態の内燃機関の制御装置が目標過給圧を決定する手法を説明するブロック図。 同実施形態の制御装置がプログラムに従い実行する処理の手順例を示すフロー図。 同実施形態の内燃機関に付帯する排気ターボ過給機における限界過給圧について説明する図。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態における車両用内燃機関の概要を示す。本実施形態の内燃機関は、火花点火式の4ストロークガソリンエンジンであり、複数の気筒1(図1には、そのうち一つを図示している)を包有している。各気筒1の吸気ポート近傍には、燃料を噴射するインジェクタ11を設けている。また、各気筒1の燃焼室の天井部に、点火プラグ12を取り付けてある。点火プラグ12は、点火コイルにて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を起こすものである。点火コイルは、半導体スイッチング素子であるイグナイタとともに、コイルケースに一体的に内蔵される。
吸気を供給するための吸気通路3は、外部から空気を取り入れて各気筒1の吸気ポートへと導く。吸気通路3上には、エアクリーナ31、排気ターボ過給機5のコンプレッサ51、インタクーラ35、電子スロットルバルブ32、サージタンク33、吸気マニホルド34を、上流からこの順序に配置している。
排気を排出するための排気通路4は、気筒1内で燃料を燃焼させた結果発生する排気を各気筒1の排気ポートから外部へと導く。この排気通路4上には、排気マニホルド42、排気ターボ過給機5の排気タービン52及び排気浄化用の三元触媒41を配置している。加えて、タービン52を迂回する排気バイパス通路43、及びこのバイパス通路43の入口を開閉するバイパス弁であるウェイストゲートバルブ44を設けてある。
排気ターボ過給機5は、排気タービン52とコンプレッサのインペラ51とをシャフト53を介して同軸で連結し連動するように構成したものである。そして、タービン52及びインペラ51を排気のエネルギを利用して回転駆動し、その回転力を以てコンプレッサにポンプ作用を営ませることにより、吸入空気を加圧圧縮(過給)して気筒1に送り込む。
ウェイストゲートバルブ44は、排気通路4におけるタービン52の上流側と下流側とを接続するバイパス43を開通させることで、吸気通路3を流通する吸気の過給圧が過剰に大きくならないように抑制する役割を担う。また、ウェイストゲートバルブ44の開閉操作を通じて、過給圧を目標過給圧に追従させるフィードバック制御を実行することもできる。ウェイストゲートバルブ44は、例えばダイアフラム式のアクチュエータ6により駆動する。
アクチュエータ6は、ダイアフラム60により隔てられたダイアフラム室61及び定圧室62を有し、ダイアフラム室61と定圧室62との差圧を利用してダイアフラム60を変位させる。ダイアフラム60とウェイストゲートバルブ44とは、バルブロッド63を介して連結している。ダイアフラム室61と定圧室62との差圧が所定のセット圧を超えると、ダイアフラム60及びバルブロッド63が、スプリング64の弾性付勢力に抗して、ダイアフラム室61側から定圧室62側に向かって変位する。結果、バイパス通路43を閉鎖していたウェイストゲートバルブ44が駆動されて、バイパス通路43が開放される。これに対し、ダイアフラム室61と定圧室62との差圧がセット圧以下であるときには、スプリング64の弾性付勢力によりダイアフラム60及びバルブロッド63が元の位置に復帰し、ウェイストゲートバルブ44が完全に閉じて、バイパス通路43が閉鎖される。
アクチュエータ6のダイアフラム室61には、吸気通路3におけるコンプレッサ51の下流側かつスロットルバルブ32の上流側の部位の吸気の圧力、つまりは過給圧を導入する。そのために、ダイアフラム室61と吸気通路3の当該部位とを連通させる過給圧導入流路71と、過給圧導入流路71及びダイアフラム室61を大気に開放する圧抜流路72と、圧抜流路72を開閉する調整バルブ(Vacuum Switching Valve)73とを設けている。VSV73は、制御信号lを受けてその開度を変化させるソレノイドバルブ等の既知の流量制御弁である。VSV73の開度を操作すれば、吸気通路3から過給圧導入流路71に流入する過給気の一部を圧抜流路72経由で大気に逃がし、ダイアフラム室61の圧力の大きさを制御することができる。アクチュエータ6の定圧室62には、通常、大気圧を導入する。
なお、ダイアフラム式アクチュエータ6により開閉駆動されるウェイストゲートバルブ44に代えて、電動式のウェイストゲートバルブを採用することも当然に可能である。
排気ガス再循環(Exhaust Gas Recirculation)装置2は、排気通路4と吸気通路3とを連通させる外部EGR通路21と、EGR通路21上に設けたEGRクーラ22と、EGR通路21を開閉し当該EGR通路21を流れるEGRガスの流量を制御するEGRバルブ23とを要素とする。EGR通路21の入口は、排気通路4における触媒41の下流の所定箇所に接続している。EGR通路21の出口は、吸気通路3におけるスロットルバルブ32の下流の所定箇所(特に、サージタンク33または吸気マニホルド34)に接続している。
内燃機関の各気筒1の吸気バルブの開閉タイミングを可変制御する可変バルブタイミング(Variable Valve Timing)機構8は、吸気バルブを開閉駆動するカムシャフトのクランクシャフトに対する回転位相を液圧(潤滑油圧)によって変化させるベーン式のものや、電動機によって変化させる電動式のもの(モータドライブVVT)である。VVT機構8は、カムシャフトをタイミングチェーンが巻き掛けられるカムスプロケットに対し相対的に回動させることを通じて、カムシャフトのクランクシャフトに対する回転位相を変化させ、以て吸気バルブの開閉タイミングを変更する。
本実施形態の内燃機関の制御装置たるECU(Electronic Control Unit)0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。ECU0は、複数基のECUまたはコントローラが、CAN(Controller Area Network)等の電気通信回線を介して相互に通信可能に接続されてなるものであることがある。
ECU0の入力インタフェースには、車両の実車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、クランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するクランク角センサから出力されるクランク角信号b、アクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブ32の開度をアクセル開度(いわば、内燃機関に対する要求エンジントルクまたはエンジン負荷率)として検出するセンサから出力されるアクセル開度信号c、気筒1に連なる吸気通路3(特に、サージタンク33または吸気マニホルド34)内の吸気温及び吸気圧(または、過給圧)を検出する吸気温・吸気圧センサから出力される吸気温・吸気圧信号d、大気圧を検出する大気圧センサから出力される大気圧信号e、内燃機関の冷却水の温度を検出する水温センサから出力される冷却水温信号f、吸気カムシャフトの複数のカム角にてカム角センサから出力されるカム角信号g、車両が所在する路面の勾配または車両の加速度を検出する加速度センサから出力される加速度信号h等が入力される。
ECU0の出力インタフェースからは、点火プラグ12のイグナイタに対して点火信号i、インジェクタ11に対して燃料噴射信号j、スロットルバルブ32に対して開度操作信号k、EGRバルブ23に対して開度操作信号l、VSV73に対して開度操作信号m、VVT機構8に対して吸気バルブの開閉タイミングの制御信号n等を出力する。
ECU0のプロセッサは、予めメモリに格納されているプログラムを解釈、実行し、運転パラメータを演算して内燃機関の運転を制御する。ECU0は、内燃機関の運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、hを入力インタフェースを介して取得し、エンジン回転数を知得するとともに気筒1に充填される吸入空気量を推算する。そして、吸入空気量に見合った(目標空燃比を実現するのに必要な)要求燃料噴射量、燃料噴射タイミング(一度の燃焼に対する燃料噴射の回数を含む)、燃料噴射圧、点火タイミング(一度の燃焼に対する点火の回数を含む)、目標過給圧、要求EGR率(または、EGRガス量)、吸気バルブタイミング等といった各種運転パラメータを決定する。ECU0は、運転パラメータに対応した各種制御信号i、j、k、l、m、nを出力インタフェースを介して印加する。
図2に示すように、本実施形態のECU0は、エンジン回転数及びアクセル開度に応じて、内燃機関の各気筒1に充填する吸気の過給圧の目標値の基本量を決定する。ECU0のメモリには予め、エンジン回転数及びアクセル開度と目標過給圧の基本量との関係を規定するマップデータが格納されている。ECU0は、現在のエンジン回転数及びアクセル開度をキーとして当該マップを検索し、目標過給圧の基本量を得る。
並びに、ECU0は、エンジン回転数及び吸気通路3(サージタンク33または吸気マニホルド34)内の吸気圧(過給圧)に応じて、VVT機構8を介して具現する各気筒1の吸気バルブの開閉タイミング(の進角量または遅角量)を決定する。ECU0のメモリには予め、エンジン回転数及び吸気圧と目標吸気バルブタイミングとの関係を規定するマップデータが格納されている。ECU0は、現在のエンジン回転数及び吸気圧をキーとして当該マップを検索し、目標吸気バルブタイミングを得る。
ECU0は、目標過給圧及び目標バルブタイミングを具現するべく、スロットルバルブ32、ウェイストゲートバルブ44(VSV73)、VVT機構8等を操作制御する。そして、気筒1に吸入される空気量に見合う量の燃料をインジェクタ11から噴射し、気筒1の燃焼室内で点火プラグ12により混合気に火花点火してこれを燃焼させ、所望のエンジントルクを発生させる。
車両が登坂路を走行する際、その上り勾配が大きいときには、エンジントルクを増強して車両の駆動輪に充分な駆動力を入力する必要がある。そのためには、目標過給圧をより高く引き上げ、気筒1に多量の吸気及び燃料を供給することが求められる。
そこで、図3に示すように、本実施形態のECU0は、車両の運転者が操作するアクセル開度が全開または全開に近い所定の閾値以上に拡大した状態が一定時間(例えば、数秒(二秒ないし五秒))以上継続した場合には(ステップS1)、吸気の過給圧を平常の基本量よりも増大させる補正制御(ステップS2ないしS6)を実施する。ステップS1の条件が成立することは、現在運転者がより大きなエンジントルクを要求し続けていることを意味し、現在車両が勾配の大きい登坂路を走行中であると推認される。
補正制御では、図2にも示しているように、エンジン回転数及び車両が走行する路面の勾配に応じて、目標過給圧の基本量に加増するべき増大量を決定する(ステップS2)。その増大補正量は、目標過給圧の基本量に乗算する(1以上の正数である)補正係数であってもよく、目標過給圧の基本量に加算する(正数である)補正項であってもよい。ECU0のメモリには予め、エンジン回転数及び路面の勾配と目標過給圧の増大量との関係を規定するマップデータが格納されている。ECU0は、現在のエンジン回転数及び路面の勾配をキーとして当該マップを検索し、目標過給圧の増大量を得る。現在車両が所在している路面の勾配は、車速センサの出力信号a及び加速度センサの出力信号hを参照して知得できる。
一方で、過給圧が限度を超えて過大化すると、過給機5のコンプレッサ51やタービン52等の破損を招くおそれがある。それ故、目標過給圧の基本量に増大量を加味した結果の目標過給圧が、許容される限界過給圧を超えないようにする必要もある。ECU0は、コンプレッサ51、タービン52等の破損を防止するべく、過給圧の上限となる限界過給圧を設定し(ステップS3)、基本量に増大量を加味した目標過給圧がその限界過給圧を上回るならば(ステップS4)、補正制御における目標過給圧を限界過給圧にクリップする(ステップS5)。基本量に増大量を加味した目標過給圧が限界過給圧以下であれば、それをそのまま補正制御における目標過給圧とする(ステップS6)。
限界過給圧に関して補足する。図4に、排気ターボ過給機5の動作特性、いわゆるコンプレッサマップ(断熱性能曲線)を例示する。横軸はコンプレッサ51を通過する吸気(空気)の流量、縦軸はコンプレッサ51の圧力比、即ちコンプレッサ51の下流(出口)側の圧力と上流(入口)側の圧力との比(圧力比=吐出圧/吸込圧。ここで、吸込圧≒大気圧)である。サージラインL1は、過給機5に極度の衝撃が加わりこれを破損させるリスクが生じないような限界である。最大回転数ラインL2は、過給機5の仕様に応じたコンプレッサ51及びタービン52の最大回転数における等回転数ラインである。最大圧力比ラインL3は、過給機5の仕様に応じた最大の圧力比であって、コンプレッサ51を流通する吸気の流量によらず一定である。図4中、網点を付して表している範囲が過給機5の動作可能領域であり、そのときのコンプレッサ51及びタービン52の回転数に応じて当該領域内の何れかの点で吸気の過給が行われる。
ステップS3で設定する限界過給圧は、少なくとも、過給機5がサージラインL1よりも左方の領域で稼働しないように定める。さらに、限界過給圧は、過給機5が最大回転数ラインL2または最大圧力比ラインL3よりも上方の領域で稼働しないように定めることが好ましい。ECU0のメモリには予め、エンジン回転数及び大気圧と限界過給圧との関係を規定するマップデータが格納されている。ステップS3にて、ECU0は、現在のエンジン回転数及び大気圧をキーとして当該マップを検索し、限界過給圧を得る。現在の大気圧は、大気圧センサの出力信号eを参照して知得できる。尤も、大気圧センサによらず、吸気圧センサの出力信号dを基に、既知の手法に則って現在の大気圧を推定しても構わない。
過給機5のコンプレッサ51若しくはタービン52の回転数を検出するセンサが実装されているならば、当該センサを介して知得される過給機5の回転数に応じて限界過給圧を決定することもできる。その場合、ECU0のメモリには、過給機5の回転数及び吸気通路3を気筒1に向かって流れる吸気量(コンプレッサ51を通過する吸気の流量)と限界過給圧との関係を規定するマップデータが格納される。そして、ECU0が、現在の過給機5の回転数及び吸気量をキーとして当該マップを検索し、限界過給圧を得る。
その上で、補正制御中は、平常の基本量に増大量を加味した目標過給圧及び目標バルブタイミングを具現するべく、スロットルバルブ32、ウェイストゲートバルブ44(VSV73)、VVT機構8等を操作することになる。
翻って、ステップS1の条件が成立していない平常の制御中(ステップS7)は、目標過給圧の基本量に加味する増大量は0となり、基本量をそのまま目標過給圧とする。つまり、上り勾配の大きい登坂走行時以外には、不必要に過給圧及び燃料噴射量を増大させない。
本実施形態では、動力源として車両に搭載される排気ターボ過給機5が付帯した内燃機関を制御するものであって、車両の運転者が操作するアクセル開度が全開または全開に近い所定の閾値以上に拡大した状態が一定時間以上継続している場合、そうでない場合と比較して吸気の過給圧をより増大させる補正制御を実施することとし、前記補正制御において、そのときのエンジン回転数及び車両が所在する路面の勾配に応じて過給圧の増大量を設定し、その増大量を加味した目標過給圧が許容される限界過給圧を上回らないならば吸気の過給圧を当該目標過給圧まで増大させ、増大量を加味した目標過給圧が限界過給圧を上回るならば吸気の過給圧を当該限界過給圧まで増大させる内燃機関の制御装置0を構成した。
本実施形態によれば、過給機5やその他の内燃機関の部位の破損を招来することなく、車両の登坂走行時に必要十分な大きさのエンジントルクを出力することができ、車両の動力性能が適正に確保されて、そのドライバビリティまたはドライブフィーリングが高く保たれることになる。
本実施形態の制御手法は、新たなハードウェアを追加することなく実現でき、コスト増を招かない。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。各部の具体的な構成や処理の手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
0…制御装置(ECU)
1…気筒
11…インジェクタ
3…吸気通路
4…排気通路
44…ウェイストゲートバルブ
5…排気ターボ過給機
51…コンプレッサ
52…タービン
73…調整バルブ(VSV)
a…車速信号
b…クランク角信号
c…アクセル開度信号
d…吸気圧信号
e…大気圧信号
h…加速度信号
j…燃料噴射信号
k…スロットルバルブの開度操作信号
m…調整バルブの開度操作信号

Claims (2)

  1. 動力源として車両に搭載される排気ターボ過給機が付帯した内燃機関を制御するものであって、
    車両の運転者が操作するアクセル開度が全開または全開に近い所定の閾値以上に拡大した状態が一定時間以上継続している場合、そうでない場合と比較して吸気の過給圧をより増大させる補正制御を実施することとし、
    前記補正制御において、そのときのエンジン回転数及び車両が所在する路面の勾配に応じて過給圧の増大量を設定し、その増大量を加味した目標過給圧が許容される限界過給圧を上回らないならば吸気の過給圧を当該目標過給圧まで増大させ、増大量を加味した目標過給圧が限界過給圧を上回るならば吸気の過給圧を当該限界過給圧まで増大させる内燃機関の制御装置。
  2. 前記限界過給圧を、そのときの大気圧または排気ターボ過給機の回転数に応じて設定する請求項1記載の内燃機関の制御装置。
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