JP2022112517A - 接地端子分離型spd - Google Patents

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Tomoaki Akaho
一貴 柴原
Kazutaka Shibahara
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Abstract

Figure 2022112517000001
【課題】配線用遮断器と漏電遮断器の両方が内蔵された分電盤から配電される電気機器を、安価に、かつ、簡易に、雷サージから確実に保護可能にするSPDを提供する。
【解決手段】接地端子分離型SPD1は、電源側接続端子11a,11b,11cと、配線用遮断器系統用の接地端子E、または、漏電遮断器系統用の接地端子EELBの一方に接続される第1接地端子12と、配線用遮断器系統用の接地端子E、または、漏電遮断器系統用の接地端子EELBの他方に接続される第2接地端子13とを備える。電源側接続端子11a,11b,11cと第1接地端子12との間、電源側接続端子11a,11b,11cと第2接地端子13との間、および、第1接地端子12と第2接地端子13との間に、雷防護素子21a,21b,21c,22,23が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気機器を雷サージ等から保護するためのSPD(Surge Protective Device)に関する。
SPD(Surge Protective Device)は、電気機器を雷サージ等から保護するための装置であり、その内部には酸化亜鉛素子やガス入り放電管等の雷防護素子が設けられている。SPDは、保護したい電気機器に対して並列に接続される。雷サージ過電圧が電源線に侵入してきた場合、その過電圧に応じて雷防護素子が動作を開始し、雷サージ電流を大地に流す。このとき、SPDに発生する電圧が電気機器に加わるが、この電圧を電気機器の耐電圧よりも低く抑えることによって、当該電気機器の絶縁破壊を防止することができる。
SPDを電気機器に並列に接続する場合には、当該電気機器の接地はSPDの接地と接続する必要がある。電気機器の接地とSPDの接地が未接続であると、雷サージ発生時に、SPDに発生する電圧に加えて、SPDの接地線のインピーダンスや接地抵抗により発生する電圧が、当該電気機器に加わってしまう。このことは、雷サージに対する電気機器の保護を難しくする。したがって、雷サージからの保護効果を高めるためには、保護したい電気機器の接地とSPDの接地とを接続することが重要になる。
SPDは、分電盤内部にも配置される。分電盤には、外部から電源が入力される幹線に設けられる幹線用の遮断器(ブレーカ)、および、幹線用の遮断器の下位に接続されている分岐用の遮断器(ブレーカ)が配置されている。建築物の様々な電気機器には、幹線用の遮断器および分岐用の遮断器を経由して配電される。電気機器の接地線は、分電盤の接地端子に接続されている。
例えば、図8に示す分電盤の回路構成例では、分電盤主幹用の配線用遮断器102が設けられた幹線101から分岐用の配線用遮断器112a,112bを通って各電気機器113a,113bに配電されており、各電気機器113a,113bの接地線(破線で示している)は分電盤の接地端子130に接続されている。この構成において、SPD150を、幹線101と接地端子130との間に設置する。これにより、分電盤を経由して配電される電気機器113a,113bを一括して雷サージから保護することができる。
非特許文献1では、分電盤用SPDの製品例が示されている。
製品案内 分電盤用SPD、[online]、音羽電機株式会社、[令和2年8月18日検索]、インターネット<URL: https://www.otowadenki.co.jp/item/分電盤用spd/>
ところで、本願発明者等によって、分電盤内部へのSPD設置に関して次のような問題があることが分かった。
分電盤は、その種類によって、分岐用の遮断器として、配線用遮断器とともに漏電遮断器が内蔵されている場合がある。漏電遮断器は、地絡等の保護が必要な系統に対して使用されるものであり、もし地絡等による漏電が発生すると、その微小な電流変化を検知して遮断する機能を有している。
そして、配線用遮断器に接続された電気機器の接地と漏電遮断器に接続された電気機器の接地とは分ける場合がある。すなわち、特定の条件を除き、漏電遮断器で保護されている電路と保護されていない電路に施設される機器などの接地線及び接地極は共用しないこと、ということが勧告として記載されている(内線規定(JEAC80001-2016) 1350-13)。したがって、両方の遮断器が内蔵された分電盤では、分電盤内部の接地端子は、配線用遮断器系統用の接地端子と、漏電遮断器系統用の接地端子とに分けられている場合がある。
このため、配線用遮断器と漏電遮断器の両方が内蔵された分電盤にSPDを設置する場合には、次のような問題が生じる。
上述したとおり、SPDは、保護対象となる電気機器と並列に接続される。そして、保護対象となる電気機器の接地とSPDの接地とを接続することが、雷サージ等からの保護において重要である。しかしながら、配線用遮断器と漏電遮断器の両方が内蔵された分電盤では、接地端子が2つに分けられているため、SPDを効果的に配置することができない。すなわち、SPDの接地を配線用遮断器系統用の接地端子と接続すると、漏電遮断器側の電気機器に対する保護効果が大きく低下する。逆に、SPDの接地を漏電遮断器系統用の接地端子と接続すると、配線用遮断器側の電気機器に対する保護効果が大きく低下する。
この問題に対する一つの対策は、SPDを、配線用遮断器側に1台、漏電遮断器側に1台、合計2台配置することである。これにより、配線用遮断器側の電気機器に対しても、漏電遮断器側の電気機器に対しても、ともに十分な保護効果を得ることができる。しかしながら、この場合には、SPDに要するコストが増大し、また、分電盤内にSPDを取り付ける工数が増加してしまう。また、分電盤内に、SPDを2台配置するためのスペースを確保することが必要になる。
本発明は、前記のような問題に鑑み、配線用遮断器と漏電遮断器の両方が内蔵された分電盤から配電される電気機器を、安価に、かつ、簡易に、雷サージから確実に保護することを可能にするSPDを提供するものである。
本発明の一態様では、接地端子分離型SPD(Surge Protective Device)は、幹線等の電源側配線に接続される1つまたは複数の電源側接続端子と、配線用遮断器系統用の接地端子、または、漏電遮断器系統用の接地端子の一方に接続される第1接地端子と、配線用遮断器系統用の接地端子、または、漏電遮断器系統用の接地端子の他方に接続される第2接地端子とを備え、前記電源側接続端子と前記第1接地端子との間、前記電源側接続端子と前記第2接地端子との間、および、前記第1接地端子と前記第2接地端子との間に、雷防護素子が設けられている。
この態様によると、接地端子分離型SPDは、電源側接続端子と、配線用遮断器系統用の接地端子、または、漏電遮断器系統用の接地端子の一方に接続される第1接地端子と、配線用遮断器系統用の接地端子、または、漏電遮断器系統用の接地端子の他方に接続される第2接地端子とを備える。すなわち、接地端子が2つに分けられている。電源側接続端子と第1接地端子との間に雷防護素子が設けられているので、配線用遮断器系統または漏電遮断器系統の一方に接続された電気機器はこの雷防護素子によって保護される。また、電源側接続端子と第2接地端子との間に雷防護素子が設けられているので、配線用遮断器系統または漏電遮断器系統の他方に接続された電気機器はこの雷防護素子によって保護される。さらに、第1接地端子と第2接地端子との間に雷防護素子が設けられているので、通常状態では、第1接地端子と第2接地端子とは電気的に分離されている。このため、本態様の接地端子分離型SPD1台を設置し、第1接地端子を配線用遮断器系統用の接地端子、または、漏電遮断器系統用の接地端子の一方に接続するとともに、第2接地端子を配線用遮断器系統用の接地端子、または、漏電遮断器系統用の接地端子の他方に接続することによって、配線用遮断器系統に接続された電気機器と漏電遮断器系統に接続された電気機器の両方を、雷サージから保護することができる。したがって、配線用遮断器と漏電遮断器の両方が内蔵された分電盤から配電される電気機器を、安価に、かつ、簡易に、雷サージから確実に保護することができる。
そして、前記態様の接地端子分離型SPDは、前記電源側接続端子と接続ノードとの間に設けられた第1雷防護素子と、前記接続ノードと前記第1接地端子との間に設けられた第2雷防護素子と、前記接続ノードと前記第2接地端子との間に設けられた第3雷防護素子とを備えた、としてもよい。
これにより、前記態様の接地端子分離型SPDを、簡易な構成によって実現することができる。
また、前記態様の接地端子分離型SPDは、前記電源側接続端子と接続ノードとの間に設けられた第1雷防護素子と、3極型のガス入り放電管であって、中間電極が前記接続ノードと接続されており、かつ、第1電極および第2電極のうち一方が前記第1接地端子に接続されており、他方が前記第2接地端子に接続されたガス入り放電管を備えた、としてもよい。
これにより、前記態様の接地端子分離型SPDを、簡易な構成によって実現することができる。
また、前記態様の接地端子分離型SPDは、前記電源側接続端子と接続ノードとの間に設けられた第1雷防護素子と、前記接続ノードと前記第1接地端子との間に設けられた第2雷防護素子と、前記第1接地端子と前記第2接地端子との間に設けられた第3雷防護素子とを備えた、としてもよい。
これにより、前記態様の接地端子分離型SPDを、簡易な構成によって実現することができる。
また、前記態様の接地端子分離型SPDは、前記電源側接続端子と接続ノードとの間に設けられた第1雷防護素子と、3極型のガス入り放電管であって、中間電極が前記第1接地端子と接続されており、かつ、第1電極および第2電極のうち一方が前記接続ノードに接続されており、他方が前記第2接地端子に接続されたガス入り放電管を備えた、としてもよい。
これにより、前記態様の接地端子分離型SPDを、簡易な構成によって実現することができる。
本発明の別の態様では、幹線等の電源側配線に接続される1つまたは複数の電源側接続端子と、接地端子とを備えるSPD(Surge Protective Device)を用いて、接地端子分離型SPDを構成するための接地ユニットは、前記SPDの前記接地端子に接続されるSPD側接続端子と、配線用遮断器系統用の接地端子、または、漏電遮断器系統用の接地端子の一方に接続される第1接地端子と、配線用遮断器系統用の接地端子、または、漏電遮断器系統用の接地端子の他方に接続される第2接地端子とを備え、前記第1接地端子と前記第2接地端子との間に、雷防護素子が設けられている。
この態様によると、接地端子分離型SPDを構成するための接地ユニットは、SPDの接地端子に接続されるSPD側接続端子と、配線用遮断器系統用の接地端子、または、漏電遮断器系統用の接地端子の一方に接続される第1接地端子と、配線用遮断器系統用の接地端子、または、漏電遮断器系統用の接地端子の他方に接続される第2接地端子と、を備える。第1接地端子と第2接地端子との間に雷防護素子が設けられているので、通常状態では、第1接地端子と第2接地端子とは電気的に分離されている。このため、本態様の接地ユニットのSPD側接続端子を幹線等の電源側配線に接続されたSPDの接地端子と接続し、第1接地端子を配線用遮断器系統用の接地端子、または、漏電遮断器系統用の接地端子の一方に接続するとともに、第2接地端子を配線用遮断器系統用の接地端子、または、漏電遮断器系統用の接地端子の他方に接続することによって、配線用遮断器系統に接続された電気機器と漏電遮断器系統に接続された電気機器の両方を、雷サージから保護することができる。したがって、配線用遮断器と漏電遮断器の両方が内蔵された分電盤から配電される電気機器を、安価に、かつ、簡易に、雷サージから確実に保護することができる。
また、前記態様の接地ユニットは、前記SPD側接続端子と前記第1接地端子との間に設けられた第1雷防護素子と、前記SPD側接続端子と前記第2接地端子との間に設けられた第2雷防護素子とを備えた、としてもよい。
これにより、前記態様の接地ユニットを、簡易な構成によって実現することができる。
また、前記態様の接地ユニットは、3極型のガス入り放電管であって、中間電極が前記SPD側接続端子と接続されており、かつ、第1電極および第2電極のうち一方が前記第1接地端子に接続されており、他方が前記第2接地端子に接続されたガス入り放電管を備えた、としてもよい。
これにより、前記態様の接地ユニットを、簡易な構成によって実現することができる。
また、前記態様の接地ユニットは、前記SPD側接続端子と前記第1接地端子との間に設けられた第1雷防護素子と、前記第1接地端子と前記第2接地端子との間に設けられた第2雷防護素子とを備えた、としてもよい。
これにより、前記態様の接地ユニットを、簡易な構成によって実現することができる。
また、前記態様の接地ユニットは、3極型のガス入り放電管であって、中間電極が前記第1接地端子と接続されており、かつ、第1電極および第2電極のうち一方が前記SPD側接続端子に接続されており、他方が前記第2接地端子に接続されたガス入り放電管を備えた、としてもよい。
これにより、前記態様の接地ユニットを、簡易な構成によって実現することができる。
また、前記態様の接地ユニットは、前記SPD側接続端子と、前記第1接地端子または前記第2接地端子の一方との間に設けられた雷防護素子を備え、前記SPD側接続端子と、前記第1接地端子または前記第2接地端子の他方とは、雷防護素子を介さずに、接続されている、としてもよい。
これにより、前記態様の接地ユニットを、簡易な構成によって実現することができる。
本発明によると、配線用遮断器と漏電遮断器の両方が内蔵された分電盤から配電される電気機器を、簡易にかつ安価に、雷サージから確実に保護することができる。
実施形態に係る接地端子分離型SPDの内部構成例 実施形態に係る接地端子分離型SPDの利用例 比較例としての従来のSPDの利用例 比較例としての従来のSPDの利用例 実施形態に係る接地端子分離型SPDの他の内部構成例 実施形態に係る接地端子分離型SPDの他の内部構成例 実施形態に係る接地端子分離型SPDの他の内部構成例 従来のSPDを配置した分電盤の回路構成例 接地ユニットを用いて図1の接地端子分離型SPDと同等の構成を実現した例 (a)~(c)は接地ユニットの他の構成例 接地ユニットを用いて図6の接地端子分離型SPDと同等の構成を実現した例
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(実施形態)
図1は実施形態に係る接地端子分離型SPD(Surge Protective Device)の内部構成例を示す回路図である。図1に示す接地端子分離型SPD1は、三相用である。また、図2は、図1に示す接地端子分離型SPD1の利用例として、分電盤内部に配置した場合の例を示している。
図2において、幹線101から配線111,121が分岐している。なお、図2では、図示の便宜上、三相の幹線101を一本の実線で示している。幹線101に分電盤主幹用の配線用遮断器102が設けられている。また、分岐用の遮断器として、配線用遮断器112と、漏電遮断器122とが設けられている。電気機器113は配線111から配線用遮断器112を介して配電される。電気機器123は、配線121から漏電遮断器122を介して配電される。電気機器113の接地は、配線用遮断器系統用の接地端子Eに接続される。電気機器123の接地は、漏電遮断器系統用の接地端子EELBに接続される。
図1に示す接地端子分離型SPD1は、電源側接続端子11a,11b,11cと、第1接地端子12と、第2接地端子13とを備える。すなわち、接地端子が2つに分けられている。図2の例では、電源側接続端子11a,11b,11cは、分電盤主幹用の配線用遮断器102が設けられた幹線101に接続される。第1接地端子12は、配線用遮断器系統用の接地端子Eに接続される。第2接地端子13は、漏電遮断器系統用の接地端子EELBに接続される。
電源側接続端子11a,11b,11cと接続ノード14との間に、雷防護素子の一例である酸化亜鉛素子21a,21b,21cがそれぞれ設けられている。接続ノード14と第1接地端子12との間に、雷防護素子の一例であるガス入り放電管22が設けられている。接続ノード14と第2接地端子13との間に、雷防護素子の一例であるガス入り放電管23が設けられている。すなわち、電源側接続端子11a,11b,11cと第1接地端子12との間に、雷防護素子として、酸化亜鉛素子21a,21b,21cおよびガス入り放電管22が設けられている。電源側接続端子11a,11b,11cと第2接地端子13との間に、雷防護素子として、酸化亜鉛素子21a,21b,21cおよびガス入り放電管23が設けられている。第1接地端子12と第2接地端子13との間に、雷防護素子として、ガス入り放電管22,23が設けられている。
図3および図4は、本実施形態の比較例として、従来のSPDの利用例を示す図である。課題の項で説明したとおり、配線用遮断器と漏電遮断器の両方が内蔵された分電盤では、接地端子が2つに分けられているため、従来の構成のSPDを配置する場合、SPD一台では、効果的に配置することができない。
そこで、図3では、幹線101と配線用遮断器系統用の接地端子Eとの間に、SPD151を設けるとともに、幹線101と漏電遮断器系統の接地端子EELBとの間に、SPD152を設けている。これにより、配線用遮断器112側の電気機器113に対しても、漏電遮断器122側の電気機器123に対しても、ともに十分な保護効果を得ることができる。しかしながら、この場合には、分電盤内に2台のSPD151,152を設置するため、工数が増加してしまう。また、分電盤内に、2台のSPD151,152を配置するためのスペースを確保することが必要になる。さらに、SPD151,152に要するコストが増加し、幹線101が三相の場合には、SPD151,152は両方とも三相のSPDである必要があり、単純にコストが2倍になってしまう。
また、図4では、幹線101と配線用遮断器系統用の接地端子Eとの間に、SPD153を設けるとともに、配線用遮断器系統用の接地端子Eと漏電遮断器系統の接地端子EELBとの間に、SPD154を設けている。SPDは通常状態では、電気的にほぼ絶縁状態になっている。このため、SPD154を設けても、通常状態では、配線用遮断器系統用の接地端子Eと漏電遮断器系統の接地端子EELBとは分離されている、とみなすことができる。また、SPD154は、接地端子同士を接続するものなので、例えば一相用の比較的安価なSPDを用いることもできる。
しかしながら、図4において、漏電遮断器122側の電気機器123に着目すると、直列に接続された2台のSPD153,154が並列に接続された状態になっている。このため、雷サージ発生時には、2台のSPD153,154に生じる電圧が電気機器123に加わってしまう。これは、図3のような、1台のSPD152が並列に接続された状態と比べて、電気機器123の保護効果が低下してしまう。また、SPD154は比較的安価であるものの、やはり設置に工数がかかり、設置スペースの確保も必要となる。
これら比較例と比べると、本実施形態に係る接地端子分離型SPD1を利用した場合には、配線用遮断器112側の電気機器113と漏電遮断器122側の電気機器123の両方を、一台のSPD1によって、一括して保護することができる。
すなわち、本実施形態によると、接地端子分離型SPD1は、電源側接続端子11a,11b,11cと、配線用遮断器系統用の接地端子Eに接続される第1接地端子12と、漏電遮断器系統用の接地端子EELBに接続される第2接地端子13とを備える。すなわち、接地端子が2つに分けられている。電源側接続端子11a,11b,11cと第1接地端子12との間に雷防護素子21a,21b,21c,22が設けられているので、配線用遮断器系統に接続された電気機器113は雷防護素子21a,21b,21c,22によって保護される。また、電源側接続端子11a,11b,11cと第2接地端子13との間に雷防護素子21a,21b,21c,23が設けられているので、漏電遮断器系統に接続された電気機器123は雷防護素子21a,21b,21c,23によって保護される。なお、雷防護素子22,23として同じ防護素子を用いると、配線用遮断器系統と漏電遮断器系統とは同じ保護レベルで保護される。さらに、第1接地端子12と第2接地端子13との間に雷防護素子22,23が設けられているので、通常状態では、第1接地端子12と第2接地端子13とは電気的に分離されている。このため、第1接地端子12を配線用遮断器系統用の接地端子Eに接続するとともに、第2接地端子13を漏電遮断器系統用の接地端子EELBに接続することによって、配線用遮断器系統に接続された電気機器113と漏電遮断器系統に接続された電気機器123の両方を、雷サージから保護することができる。したがって、配線用遮断器112と漏電遮断器122の両方が内蔵された分電盤から配電される電気機器113,123を、安価に、かつ、簡易に、雷サージから確実に保護することができる。
本実施形態では、さらに、SPDの接続配線の長さを短縮できる、という効果も得られる。すなわち、SPDを配置する際には、系統に接続するための配線や接地するための配線が必要になる。雷サージ発生時には、これらの配線に雷サージが流れることにより生じる電圧も電気機器に加わるため、電気機器の保護効果を高めるためには、SPDの接続配線はできるだけ短いことが好ましい。ところが例えば図4のような構成では、電気機器123には、SPD153,154の電圧に加えて、SPD153の接続配線に生じる電圧と、SPD154の接続配線に生じる電圧とがさらに加わってしまう。これに対して本実施形態では、接続端子分離型SPD1について、第1接地端子12を配線用遮断器系統用の接地端子Eに接続し、第2接地端子13を漏電遮断器系統の接地端子EELBに接続するだけで済むため、配線長の影響を抑えることができる。
(他の構成例)
本実施形態に係る接地端子分離型SPDの構成は、図1に示す構成に限られるものではない。すなわち、接地端子が2つに分けられており、電源側接続端子と第1接地端子との間、電源側接続端子と第2接地端子との間、および、第1接地端子と第2接地端子との間に、雷防護素子が設けられている構成であればよい。
図5に示す接地端子分離型SPD2は、3極型のガス入り放電管30を備えている。ガス入り放電管30は、中間電極が接続ノード14と接続されている。そして、第1電極および第2電極のうち一方が、第1接地端子12に接続されており、他方が第2接地端子13に接続されている。
図6に示す接地端子分離型SPD3は、ガス入り放電管41,42を備えている。ガス入り放電管41は、接続ノード14と第1接地端子12との間に設けられている。ガス入り放電管42は、第1接地端子12と第2接地端子13との間に設けられている。
図7に示す接地端子分離型SPD4は、3極型のガス入り放電管50を備えている。ガス入り放電管50は、中間電極が第1接地端子12と接続されている。そして、第1電極および第2電極のうち一方が、接続ノード14に接続されており、他方が第2接地端子13に接続されている。
図5~7に示す接地端子分離型SPD2,3,4は、いずれも、図1に示す接地端子分離型SPD1と同様に、例えば図2に示すように利用することができる。すなわち、第1接地端子12を配線用遮断器系統用の接地端子Eに接続するとともに、第2接地端子13を漏電遮断器系統用の接地端子EELBに接続することによって、配線用遮断器系統に接続された電気機器113と漏電遮断器系統に接続された電気機器123の両方を、雷サージから保護することができる。したがって、配線用遮断器112と漏電遮断器122の両方が内蔵された分電盤から配電される電気機器113,123を、安価に、かつ、簡易に、雷サージから確実に保護することができる。
(他の実施形態)
上述した実施形態に係る接地端子分離型SPDは、一体の製品として、実現することができる。また、同じ機能を有する接地端子分離型SPDを、既存のSPDに別部品を組み合わせることによって実現することも可能である。
図9は図1の接地端子分離型SPD1と同等の構成を、2個の構成要素を組み合わせて実現した例である。図9では、SPD1Aは、電源側接続端子11a,11b,11cと、接地端子15とを備え、接地ユニット1Bは、SPD側接続端子16と、配線用遮断器系統用の接地端子Eに接続される第1接地端子12と、漏電遮断器系統用の接地端子EELBに接続される第2接地端子13とを備える。SPD1Aは、電源側接続端子11a,11b,11cと接地端子15との間に設けられた酸化亜鉛素子21a,21b,21cを備える。接地ユニット1Bは、SPD側接続端子16と第1接地端子12との間に設けられたガス入り放電管22と、SPD側接続端子16と第2接地端子13との間に設けられたガス入り放電管23とを備える。SPD1Aの接地端子15と、接地ユニット1BのSPD側接続端子16とを接続することによって、図1の接地端子分離型SPD1と同等の構成を実現することができる。
図10(a),(b),(c)は接地ユニットの他の構成例である。図10(a)に示す接地ユニット2Bは、3極型のガス入り放電管30を備えている。ガス入り放電管30は、中間電極がSPD側接続端子16と接続されており、かつ、第1電極および第2電極のうち一方が第1接地端子12に接続されており、他方が第2接地端子13に接続されている。図10(a)に示す接地ユニット2Bを図9に示すSPD1Aと組み合わせて、SPD側接続端子16を接地端子15に接続することによって、図5に示す接地端子分離型SPD2と同等の構成を実現することができる。
図10(b)に示す接地ユニット3Bは、ガス入り放電管41,42を備えている。ガス入り放電管41は、SPD側接続端子16と第1接地端子12との間に設けられており、ガス入り放電管42は、第1接地端子12と第2接地端子13との間に設けられている。図10(b)に示す接地ユニット3Bを図9に示すSPD1Aと組み合わせて、SPD側接続端子16を接地端子15に接続することによって、図6に示す接地端子分離型SPD3と同等の構成を実現することができる。
図10(c)に示す接地ユニット4Bは、3極型のガス入り放電管50を備えている。ガス入り放電管50は、中間電極が第1接地端子12と接続されており、かつ、第1電極および第2電極のうち一方がSPD側接続端子16に接続されており、他方が第2接地端子13に接続されている。図10(c)に示す接地ユニット4Bを図9に示すSPD1Aと組み合わせて、SPD側接続端子16を接地端子15に接続することによって、図7に示す接地端子分離型SPD4と同等の構成を実現することができる。
図11は図6の接地端子分離型SPD3と同等の構成を、2個の構成要素を組み合わせて実現した他の構成例である。図11では、SPD3Cと、接地ユニット3Dとを用いている。SPD3Cは、電源側接続端子11a,11b,11cと、接地端子15とを備え、電源側接続端子11a,11b,11cと接地端子15との間に、酸化亜鉛素子21a,21b,21cとガス入り放電管41とが設けられている。接地ユニット3Dは、SPD側接続端子16と、配線用遮断器系統用の接地端子Eに接続される第1接地端子12と、漏電遮断器系統用の接地端子EELBに接続される第2接地端子13とを備える。SPD側接続端子16と第1接地端子12または第2接地端子13の一方(図11では第2接地端子13)との間に、ガス入り放電管42が設けられており、SPD側接続端子16と、第1接地端子12または第2接地端子13の他方(図11では第1接地端子12)とは、雷防護素子を介さずに、接続されている。SPD3Cの接地端子15と、接地ユニット3DのSPD側接続端子16とを接続することによって、図6の接地端子分離SPD3と同等の構成を実現することができる。
なお、図9に示すSPD1Aや図11に示すSPD3Cは、すでに製品として利用されている。これらに、本実施形態で示した接地ユニットを組み合わせることによって、上述した実施形態に係る接地端子分離型SPDと同等の構成を実現することができる。接地端子分離型SPDを実現するための接地ユニットは、配線用遮断器系統用の接地端子Eに接続される第1接地端子12と、漏電遮断器系統用の接地端子EELBに接続される第2接地端子13と、他のSPDに接続されるSPD側接続端子16とを備える。そして、第1接地端子12と第2接地端子13との間に、雷防護素子が設けられている。
なお、上述の実施形態では、第1接地端子12を配線用遮断器系統用の接地端子Eに接続し、第2接地端子13を漏電遮断器系統用の接地端子EELBに接続するものとして説明を行ったが、これに代えて、第1接地端子12を漏電遮断器系統用の接地端子EELBに接続し、第2接地端子13を配線用遮断器系統用の接地端子Eに接続してもかまわない。
なお、上述の実施形態では、接地端子分離型SPDは三相用であるものとして説明したが、これに限られるものではなく、例えば単極用の組み合わせでもかまわない。単相2線用の場合は、接地端子分離型SPDが備える電源側接続端子は2個になる。また、上述の実施形態では、雷防護素子として、酸化亜鉛素子やガス入り放電管を例示したが、接地端子分離型SPDが備える雷防護素子はこれらに限られるものではない。
本発明は、配線用遮断器と漏電遮断器の両方が内蔵された分電盤を介して配電される電気機器を、簡易にかつ安価に、雷サージから保護するのに有用である。
1,2,3,4 接地端子分離型SPD
1A,3C SPD
1B,2B,3B,3D,4B 接地ユニット
11a,11b,11c 電源側接続端子
12 第1接地端子
13 第2接地端子
14 接続ノード
16 SPD側接続端子
21a,21b,21c 酸化亜鉛素子(第1雷防護素子)
22 ガス入り放電管(第2雷防護素子)
23 ガス入り放電管(第3雷防護素子)
30 3極型ガス入り放電管(雷防護素子)
41 ガス入り放電管(第2雷防護素子)
42 ガス入り放電管(第3雷防護素子)
50 3極型ガス入り放電管(雷防護素子)
101 幹線
配線用遮断器系統用の接地端子
ELB 漏電遮断器系統用の接地端子

Claims (1)

  1. 接地端子分離型SPD(Surge Protective Device)であって、
    幹線等の電源側配線に接続される1つまたは複数の電源側接続端子と、
    配線用遮断器系統用の接地端子、または、漏電遮断器系統用の接地端子の一方に接続される第1接地端子と、
    配線用遮断器系統用の接地端子、または、漏電遮断器系統用の接地端子の他方に接続される第2接地端子とを備え、
    前記電源側接続端子と前記第1接地端子との間、前記電源側接続端子と前記第2接地端子との間、および、前記第1接地端子と前記第2接地端子との間に、雷防護素子が設けられている
    ことを特徴とする接地端子分離型SPD。
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