JP2022112489A - 発光装置 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022112489000001
【課題】 1行に並ぶ複数の発光素子が、それぞれ独立駆動が可能な2以上のグループに分かれて電気的に接続される発光装置を提供する。
【解決手段】 配置領域を含む実装面と、複数の第1配線と、複数の第2配線と、を有する、基体と、1または複数の第1発光素子と、1または複数の第2発光素子と、1または複数の第3発光素子と、を含み、配置領域内に2行N列(N≧2)に配置される複数の発光素子と、配置領域内において2行N列に配置された複数の発光素子の行間の領域に配置される1または複数の第1中継部材を含む1または複数の中継部材と、1または複数の第1発光素子を電気的に直列接続する複数の第1発光素子用配線と、1または複数の第2発光素子を電気的に直列接続する複数の第2発光素子用配線と、1または複数の第3発光素子を電気的に直列接続する複数の第3発光素子用配線と、を備え、複数の第1発光素子用配線には、第1中継部材に接合される配線が含まれている、発光装置。
【選択図】 図5

Description

本発明は、発光装置に関する。
特許文献1には、レーザ素子とリード端子との間に中継部材を配置し、レーザ素子をリード端子に電気的に接続させるためのワイヤを中継部材に接続し、中継部材を経由して電気的な接続が図られた発光装置が開示されている。また、特許文献1には、行列状に複数のレーザ素子が配置され、1行に並ぶ複数のレーザ素子が直列に電気接続され、複数のレーザ素子を行単位で独立駆動させることが可能な実施形態が開示されている。
特開2018-190750
1行に並ぶ複数の発光素子が、それぞれ独立駆動が可能な2以上のグループに分かれて電気的に接続される発光装置を提供する。
実施形態により開示される発光装置は、配置領域を含む実装面と、前記配置領域から第1方向に離れた位置に設けられる複数の第1配線と、前記配置領域から前記第1方向と反対の方向に離れた位置に設けられる複数の第2配線と、を有する、基体と、1または複数の第1発光素子と、1または複数の第2発光素子と、1または複数の第3発光素子と、を含み、前記配置領域内に2行N列(N≧2)に配置され、それぞれ前記実装面の上方に光出射点を有する複数の発光素子と、前記配置領域内において2行N列に配置された前記複数の発光素子の行間の領域に配置される1または複数の第1中継部材を含む1または複数の中継部材と、前記複数の第1配線及び第2配線のうちの2つの配線に、前記1または複数の第1発光素子を電気的に直列接続する複数の第1発光素子用配線と、前記複数の第1配線及び第2配線のうちの2つの配線に、前記1または複数の第2発光素子を電気的に直列接続する複数の第2発光素子用配線と、前記複数の第1配線及び第2配線のうちの2つの配線に、前記1または複数の第3発光素子を電気的に直列接続する複数の第3発光素子用配線と、を備え、前記1または複数の第1発光素子を電気的に直列接続する前記2つの配線のうちの少なくとも一方の配線には前記第2発光素子用配線及び第3発光素子用配線が接合されておらず、前記1または複数の第2発光素子を電気的に直列接続する前記2つの配線のうちの少なくとも一方の配線には前記第1発光素子用配線及び第3発光素子用配線が接合されておらず、前記1または複数の第3発光素子を電気的に直列接続する前記2つの配線のうちの少なくとも一方の配線には前記第1発光素子用配線及び第2発光素子用配線が接合されておらず、前記複数の第1発光素子用配線には、前記第1中継部材に接合される配線が含まれている。
本発明によれば、1行に並ぶ複数の発光素子が、それぞれ独立駆動が可能な2以上のグループに分かれて電気的に接続される発光装置を提供することができる。
図1は、各実施形態に係る発光装置の斜視図である。 図2は、各実施形態に係る発光装置の上面図である。 図3は、一部の構成要素を省略して示す、図2のIII-III線における発光装置の断面図である。 図4は、第1実施形態に係る発光装置の配線の様子を説明するための上面図である。 図5は、各実施形態に係る発光装置における行間領域、行内領域、行外領域の規定の一例を説明するための上面図である。 図6は、第1実施形態の第1変形例に係る発光装置の配線の様子を説明するための上面図である。 図7は、第1実施形態の第2変形例に係る発光装置の配線の様子を説明するための上面図である。 図8は、第1実施形態の第3変形例に係る発光装置の配線の様子を説明するための上面図である。 図9は、第1実施形態の第4変形例に係る発光装置の配線の様子を説明するための上面図である。 図10は、第2実施形態に係る発光装置の配線の様子を説明するための上面図である。 図11は、第2実施形態の第1変形例に係る発光装置の配線の様子を説明するための上面図である。 図12は、第2実施形態の第2変形例に係る発光装置の配線の様子を説明するための上面図である。 図13は、第3実施形態に係る発光素子の概略図である。 図14Aは、第3実施形態に係る発光素子に対する従来の配線の一例を説明するための上面図である。 図14Bは、第3実施形態に係る発光素子に対する従来の配線の他の一例を説明するための上面図である。 図15Aは、第3実施形態に係る発光装置における発光素子に対する配線の一例を説明するための上面図である。 図15Bは、第3実施形態に係る発光装置における発光素子に対する配線の他の一例を説明するための上面図である。 図15Cは、第3実施形態に係る発光装置における発光素子に対する配線の他の一例を説明するための上面図である。 図15Dは、第3実施形態に係る発光装置における発光素子に対する配線の他の一例を説明するための上面図である。 図15Eは、第3実施形態に係る発光装置における発光素子に対する配線の他の一例を説明するための上面図である。 図15Fは、第3実施形態に係る発光装置における発光素子に対する配線の他の一例を説明するための上面図である。 図16Aは、図14A、図14B、図15A、及び、図15Bの配線の例における光出力の温度特性を比較した図である。 図16Bは、図14A、図14B、図15A、及び、図15Bの配線の例における順方向電圧の温度特性を比較した図である。 図16Cは、図15B、図15C、及び、図15Dの配線の例における順方向電圧の温度特性を比較した図である。 図16Dは、図15A、図15E、及び、図15Fの配線の例における順方向電圧の温度特性を比較した図である。
本明細書または特許請求の範囲において、三角形や四角形などの多角形に関しては、多角形の隅に角丸め、面取り、角取り、丸取り等の加工が施された形状も含めて、多角形と呼ぶものとする。また、隅(辺の端)に限らず、辺の中間部分に加工が施された形状も同様に、多角形と呼ぶものとする。つまり、多角形をベースに残しつつ、部分的な加工が施された形状は、本明細書及び特許請求の範囲で記載される“多角形”の解釈に含まれるものとする。
また、多角形に限らず、台形や円形や凹凸など、特定の形状を表す言葉についても同様である。また、その形状を形成する各辺を扱う場合も同様である。つまり、ある辺において、隅や中間部分に加工が施されていたとしても、“辺”の解釈には加工された部分も含まれる。なお、部分的な加工のない“多角形”や“辺”を、加工された形状と区別する場合は“厳密な”を付して、例えば、“厳密な四角形”などと記載するものとする。
また、本明細書または特許請求の範囲において、上下、左右、表裏、前後、手前と奥などの記載は、相対的な位置、向き、方向などの関係を述べるに過ぎず、使用時における関係と一致していなくてもよい。
また、図面においてX方向、Y方向、及び、Z方向などの方向を矢印を用いて示すことがある。この矢印の方向は、同じ実施形態に係る複数の図面間で整合が取られている。
また、本明細書において、例えば構成要素などを説明するときに「部材」や「部」と記載することがある。「部材」は、物理的に単体で扱う対象を指すものとする。物理的に単体で扱う対象とは、製造の工程で一つの部品として扱われる対象ということもできる。一方で、「部」は、物理的に単体で扱われなくてもよい対象を指すものとする。例えば、1つの部材の一部を部分的に捉えるときに「部」が用いられる。
なお、上述の「部材」と「部」の書き分けは、均等論の解釈において権利範囲を意識的に限定するという意思を示すものではない。つまり、特許請求の範囲において「部材」と記載された構成要素があったとしても、そのことのみを以って、この構成要素を物理的に単体で扱うことが本発明の適用に必要不可欠であると出願人が認識しているわけではない。
また、本明細書または特許請求の範囲において、ある構成要素が複数あり、それぞれを区別して表現する場合に、その構成要素の頭に“第1”、“第2”と付記して区別することがある。また、本明細書と特許請求の範囲とで区別する対象が異なる場合があり得る。そのため、特許請求の範囲において本明細書と同一の付記がされた構成要素が記載されていても、この構成要素によって特定される対象が、本明細書と特許請求の範囲との間で一致しないことがあり得る。
例えば、本明細書において“第1”、“第2”、“第3”と付記されて区別される構成要素があり、本明細書において“第1”及び“第3”が付記された構成要素を特許請求の範囲に記載する場合に、見易さの観点から特許請求の範囲においては“第1”、“第2”と付記して構成要素を区別することがある。この場合、特許請求の範囲において“第1”、“第2”と付記された構成要素はそれぞれ、本明細書において“第1”“第3”と付記された構成要素を指すことになる。なお、このルールの適用対象は構成要素に限らず、その他の対象に対しても、合理的かつ柔軟に適用される。
以下に、本発明を実施するための形態を説明する。またさらに、図面を参照しながら、本発明を実施するための具体的な形態を説明する。なお、本発明を実施するための形態は、この具体的な形態に限定されない。つまり、図示される実施形態は、本発明が実現される唯一の形態ではない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、理解の便宜を図るために誇張していることがある。
<第1実施形態>
第1実施形態に係る発光装置1を説明する。図1乃至図5は、発光装置1の例示的な一形態を説明するための図面である。図1は、発光装置1の斜視図である。図2は、発光装置1の上面図である。図3は、図2のIII-III断面線における断面図である。なお、図3では、図が煩雑になることを避けるため、基部12に配置される構成要素については省略している。図4は、発光装置1に備わる複数の発光素子を電気的に接続する配線の様子を説明するための上面図である。図5は、発光装置1において、後述される行間領域、行内領域、行外領域の規定の一例を示す上面図である。
発光装置1は、複数の構成要素を備えている。複数の構成要素には、基体10、複数の発光素子20、複数のサブマウント30、1または複数の中継部材40、複数の反射部材50、複数の配線60、封止部材70、及び、レンズ部材80が含まれる。
なお、発光装置1は、この他にも構成要素を備えていてよい。例えば、発光装置1は、複数の発光素子20とは別に、さらに発光素子を備えていてもよい。また、発光装置1は、ここで挙げた構成要素の一部を備えていなくてもよい。
まず、発光装置1の各構成要素について説明する。
(基体10)
基体10は、基部12と、側壁部14と、を有する。基部12は、他の構成要素が実装される実装面を有する。側壁部14は、実装面を囲う。実装面は、基部12の上面であり、側壁部14は、実装面よりも上方に延びる側壁を構成する。
基部12は、凸部12aを有する。つまり、基部12は、第1面と、第1面よりも上方にある第2面と、第1面と第2面を繋ぐ1または複数の側面と、を有する。第2面は、実装面となり得る。側壁は、第2面よりも側方に形成され得る。つまり、側壁部14は、第2面全体を囲むようにして形成され得る。
基部12において、側壁部14に囲まれる領域の形状は矩形である。この矩形は、長辺の長さが15mmから35mmまでの範囲とし、短辺の長さが10mmから25mmまでの範囲とすることができる。長辺は、短辺の1.4倍以上2.5倍以下とすることができる。図示される基体10の例では、この長辺はX方向に平行であり、この短辺はY方向に平行である。
上面視で、実装面は矩形である。この矩形の長辺は、側壁部14に囲まれる領域の長辺と平行であり、この矩形の短辺は、側壁部14に囲まれる領域の短辺と平行である。この矩形の長辺は、側壁部14に囲まれる領域の長辺の0.75倍以上1倍未満とすることができる。この矩形の短辺は、側壁部14に囲まれる領域の短辺の0.7倍以上1倍未満とすることができる。
基部12と、側壁部14とは、それぞれ異なる部材によって構成され得る。例えば、基部12を、銅、銅タングステン、銅モリブデン、鋼、鉄のいずれかを主材料に用いて形成された基部材によって構成し、側壁部14を、鋼、鉄のいずれかを主材料に用いて形成された壁部材によって構成することができる。また、一つの具体例として、主材料を無酸素銅とする基部材と、主材料を炭素含有率が0.12%以上0.30%以下の範囲にある軟鋼とする壁部材と、を接合して形成される基体10を挙げることができる。
主材料とは、対象となる形成物において、重量または体積が最も多くの割合を占める材料をいうものとする。なお、1つの材料から対象となる形成物が形成される場合には、その材料が主材料である。つまり、ある材料が主材料であるとは、その材料の占める割合が100%となり得ることを含む。
なお、上述のように基部12と側壁部14とが異なる材料から構成される場合、基部12が凸部12aを有する形状であることにより、実装面の反りを抑制することができる。なお、基体10の形状はこれに限定されるものではなく、例えば、平板状であってもよい。平板状の基体10であれば、側壁部14を有さない。
基体10はさらに、複数の配線16を有する。複数の配線16には、実装面を挟んで対向する第1配線161及び第2配線162が含まれる。複数の配線16には、複数の第1配線161が含まれる。複数の配線16には、複数の第2配線162が含まれる。複数の配線16には、複数の第1配線161と同数の第2配線162が含まれる。
それぞれの配線16は、側壁の内側に設けられる内側配線領域と、側壁の外側に設けられる外側配線領域と、を有する。配線16の内側配線領域と外側配線領域とは導通している。例えば、側壁部14を貫通させて配線16が設けられる。
配線16は、例えば、側壁部14を貫通するリードピンとすることができる。また例えば、配線16は、基体10の上面に設けられた金属膜とすることができる。配線16は、例えば、コバール、銅、鉄などの金属を主材料に用いて形成することができる。
(発光素子20)
発光素子20は、光を出射する。発光素子20は、上面、下面、及び、1または複数の側面を有し、このうちの1または複数の面が、光が出射される光出射面となる。発光素子20は、光出射面の1または複数の出射点から光を出射する。この点を、光出射点と呼ぶものとする。発光素子20の具体的な一例として、半導体レーザ素子が挙げられる。
発光素子20には、例えば、青色の光を出射する発光素子、緑色の光を出射する発光素子、または、赤色の光を出射する発光素子を採用することができる。なお、発光素子20に、その他の色の光を出射する発光素子を採用してもよい。
ここで、青色の光は、その発光ピーク波長が420nm~494nmの範囲内にある光をいうものとする。緑色の光は、その発光ピーク波長が495nm~570nmの範囲内にある光をいうものとする。赤色の光は、その発光ピーク波長が605nm~750nmの範囲内にある光をいうものとする。
ここで、半導体レーザ素子について説明する。半導体レーザ素子は、上面視で、一方の対辺を長辺、他方の対辺を短辺とする長方形の外形を有する。半導体レーザ素子は、下面から上面方向に活性層を含む複数の半導体層が積層されて形成される。長方形の2つの短辺のうちの一辺を含む側面が、光が出射される出射端面となる。なお、半導体レーザ素子の出射端面は、発光素子20の光出射面といえる。半導体レーザ素子の上面及び下面は、出射端面よりも面積が大きい。
半導体レーザ素子から出射される光(レーザ光)は拡がりを有する。半導体レーザ素子の出射端面からは発散光が出射される。半導体レーザ素子から出射される光は、半導体レーザ素子の出射端面と平行な面において楕円形状のファーフィールドパターン(以下「FFP」という。)を形成する。FFPとは、出射端面から離れた位置における出射光の形状や光強度分布である。
ここで、FFPの楕円形状の中心を通る光、言い換えると、FFPの光強度分布においてピーク強度の光を、光軸を進む光、あるいは、光軸を通る光と呼ぶものとする。また、FFPの光強度分布において、ピーク強度値に対して1/e以上の強度を有する光を、主要部分の光と呼ぶものとする。
半導体レーザ素子から出射される光のFFPの形状は、積層方向の方が、積層方向に垂直な方向よりも長い楕円形状である。積層方向とは、半導体レーザ素子において活性層を含む複数の半導体層が積層されていく方向のことである。積層方向に垂直な方向は、半導体層の面方向ということもできる。また、FFPの楕円形状の長径方向を半導体レーザ素子の速軸方向、短径方向を半導体レーザ素子の遅軸方向ということもできる。
半導体レーザ素子から出射される光は、発散光である。ここで、FFPの光強度分布に基づきピーク光強度の1/eの光強度の光が拡がる角度を、半導体レーザ素子の光の拡がり角とする。光の拡がり角は、ピーク光強度の1/eの光強度の他に、例えば、ピーク光強度の半値の光強度から求められることもある。本明細書の説明において、単に「光の拡がり角」というときは、ピーク光強度の1/eの光強度における光の拡がり角を指すものとする。なお、速軸方向の拡がり角の方が、遅軸方向の拡がり角よりも大きいといえる。
青色の光を発する半導体レーザ素子、または、緑色の光を発する半導体レーザ素子として、窒化物半導体を含む半導体レーザ素子が挙げられる。窒化物半導体としては、例えば、GaN、InGaN、及びAlGaNを用いることができる。赤色の光を発する半導体レーザ素子として、InAlGaP系やGaInP系、GaAs系やAlGaAs系の半導体を含むものが挙げられる。
(サブマウント30)
サブマウント30は、下面、上面、及び、1または複数の側面を有する。サブマウント30は上下方向の幅が最も小さい。サブマウント30は、直方体の形状で構成される。なお、形状は直方体に限らなくてよい。サブマウント30は、例えば、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、又は炭化ケイ素を主材料に用いて形成することができる。
(中継部材40)
中継部材40は、下面、上面、及び、1または複数の側面を有する。中継部材40は上下方向の幅が最も小さい。中継部材40は、直方体の形状で構成される。なお、形状は直方体に限らなくてよい。中継部材40は、例えば、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、又は炭化ケイ素、酸化アルミニウムを主材料に用いて形成することができる。
(反射部材50)
反射部材50は、光を反射する光反射面を有する。反射部材50は下面と上面を有し、光反射面は、反射部材50の下面に対して傾斜している。つまり、光反射面は、反射部材50の下面に対して垂直でも平行でもない。光反射面は、平面であり、かつ、反射部材50の下面に対して45度の傾斜角を成す。なお、光反射面は平面でなくてもよく、また、その傾斜角が45度でなくてもよい。
反射部材50は、ガラスや金属などを主材料に用いて形成することができる。主材料は熱に強い材料がよく、例えば、石英若しくはBK7(硼珪酸ガラス)等のガラス、アルミニウム等の金属を用いることができる。また、反射部材50は、Siを主材料に用いて形成することもできる。主材料が反射性材料であれば、主材料から光反射面を形成することができる。主材料とは別に光反射面を形成する場合、例えば、Ag、Al等の金属膜やTa/SiO、TiO/SiO、Nb/SiO等の誘電体多層膜を成膜することで光反射面を形成することができる。
光反射面は、光反射面に照射される光のピーク波長に対する反射率が90%以上である。また、この反射率は95%以上であってもよい。なお、ここでの反射率は100%以下あるいは100%未満である。
(配線60)
配線60は、両端を接合部とする線状の形状を有する導電体から構成される。言い換えると、配線60は、線状部分の両端に、他の構成要素と接合する接合部を有する。配線60は、2つの構成要素間の電気的な接続に用いられる。配線60としては、例えば、金属が主材料のワイヤを用いることができる。金属の例は、金、アルミニウム、銀、銅などを含む。
(封止部材70)
封止部材70は、上面及び下面を有する。封止部材70は、上面から下面に亘って高い透光性を備えた透光部を有する。なお、高い透光性を有するとは、光に対する透過率が80%以上であることをいうものとする。なお、全ての波長の光に対して80%以上の透過率を有していなくてもよい。
封止部材70は、1または複数の開口が設けられた枠部材と、1または複数の開口を覆う1または複数の透光部材と、を有して構成されてもよい。この場合、枠部材は、高い透光性を備えていなくてよい。透光部材には、透光部が含まれる。
封止部材70における透光部は、例えば、ガラス、サファイア、石英などの透光性材料を主材料に用いて形成することができる。枠部材の主材料には、例えば、金属を用いることができる。
(レンズ部材80)
レンズ部材80は、上面、下面、側面、及び、複数のレンズ面を有する。複数のレンズ面は、上面側に設けられる。複数のレンズ面は、2行N列(Nは2以上の自然数)の行列状に配置される。なお、下面側に設けられてもよい。
上面及び下面は平面である。複数のレンズ面は、上面と交わる。複数のレンズ面は、上面視で上面に囲まれる。上面視で、レンズ部材80は、矩形の外形を有している。レンズ部材80の下面は矩形である。
ここで、レンズ部材80において、上面視で複数のレンズ面と重なる部分をレンズ部とする。レンズ部材80において、上面視で上面と重なる部分を非レンズ部とする。レンズ部を、上面を含む仮想的な平面で二分したときのレンズ面側をレンズ形状部、下面側を平板形状部とする。レンズ部の下面は、レンズ部材80の下面の一部分である。
レンズ部材80は、高い透光性を備える。レンズ部は、その全体が高い透光性を備えて形成される。レンズ部材80は、ガラスや合成石英などの透光性材料を主材料に用いて形成することができる。
(発光装置1)
次に、上述した各構成要素を備える発光装置1について説明する。
発光装置1において、複数の発光素子20は、基体10の上に配置される。複数の発光素子20は、基体10の実装面に配置される。複数の発光素子20の光出射点は、いずれも実装面の上方に位置する。複数の発光素子20は、実装面の配置領域内に配置される。言い換えれば、実装面に配置された複数の発光素子20を囲うことのできる実装面内の領域を、配置領域とすることができる。
複数の発光素子20は、行列状に配置される。複数の発光素子20は、2行N列(Nは2以上の自然数)に配置される。同じ行に並ぶN個の発光素子20の光出射点は、行方向に等間隔に並んで配置され得る。なお、発光装置1は、全体として3行以上の行列状となるように、さらに複数の発光素子を配置してもよい。同様に、列の数がNよりも大きくなるように、さらに発光素子を配置してもよい。
行方向に隣り合う発光素子20同士の間隔は、1.2mm以上4mm以下である。行方向に隣り合う発光素子20同士の間隔は、列方向に隣り合う発光素子20同士の間隔よりも小さい。列方向に隣り合う発光素子20同士の間隔は、4mm以上8mm以下である。
図示される発光装置1の例では、この行列における行方向がX方向に平行であり、列方向がY方向に平行である。また、発光素子20として、半導体レーザ素子が採用される。また、複数の発光素子20は、2行7列に並べられている。なお、複数の発光素子20は、3列以上で並べるとよい。これにより、配置領域の長短の向きを実装面の長短の向きに対応させることができ、効率的な並べ方によって複数の発光素子を並べることができる。
配置領域を基点とすると、第1配線161と、第2配線162は、配置領域から互いに反対の方向に離れた位置に設けられることになる。複数の第1配線161は配置領域から第1方向に離れた位置に設けられ、複数の第2配線162は配置領域から第1方向と反対の方向に離れた位置に設けられる。
図示される発光装置1の例では、第1方向及び第1方向と反対の方向は、X方向に平行である。行列状に並べられた複数の発光素子20の行数と同じ数ずつ、第1配線161及び第2配線162が設けられる。つまり、第1配線161及び第2配線162は、それぞれ2本ずつの配線16で構成されている。
複数の発光素子20には、1または複数の第1発光素子20Aと、1または複数の第2発光素子20Bと、1または複数の第3発光素子20Cと、が含まれる。第1発光素子20A、第2発光素子20B、及び第3発光素子20Cは、それぞれ独立に駆動できるように、電気的な接続が図られる。この接続の詳細については後述される。
第1発光素子20A、第2発光素子20B、及び第3発光素子20Cは、互いに異なる色の光を出射する。第1発光素子20A、第2発光素子20B、及び第3発光素子20Cは、赤色の光、緑色の光、及び、青色の光から選択される互いに異なる色の光を出射する。
なお、複数の第1発光素子20Aは、同じ色の光を出射する。また、複数の第1発光素子20A内では、出射される光のピーク波長の差は、30nm以内である。第2発光素子20B及び第3発光素子20Cについても、同じことがいえる。
複数の第1発光素子20Aには、それぞれ出射される光のピーク波長が3nm以上10nm以下の範囲で異なる2以上の第1発光素子20Aを含むことができる。ピーク波長の差は、3nm以上5nmであることが好ましい。例えば、発光装置1からの出射されるレーザ光を画像表示に用いる場合、同じ色の中でピーク波長の異なる光を出射させることで、スペックルノイズを緩和させることができる。第2発光素子20B及び第3発光素子20Cについても同様に、ピーク波長の異なる複数の光を出射する構成とすることができる。
図示される発光装置1の例では、2行目の1列目から7列目までが、第1発光素子20Aで、1行目の1列目及び2列目と6列目及び7列目が、第2発光素子20Bで、1行目の3列目から5列目までが、第3発光素子20Cである。また、第1発光素子20Aが赤色の光を、第2発光素子20Bが緑色の光を、第3発光素子20Cが青色の光を、それぞれ出射する。
図示される発光装置1の例では、複数の第1発光素子20Aには、出射光のピーク波長が第1波長の第1発光素子20Aと、出射光のピーク波長が第1波長より大きい第2波長の第1発光素子20Aと、が含まれている。第2波長は、第1波長よりも3nm以上10nm以下の範囲で大きい。またさらに、複数の第1発光素子20Aには、出射光のピーク波長が第2波長より大きい第3波長の第1発光素子20Aが含まれている。第3波長は、第2波長よりも3nm以上10nm以下の範囲で大きい。
好ましくは、第3波長は、第1波長よりも3nm以上10nm以下の範囲で大きい。またさらに、第2波長は、第1波長よりも3nm以上5nm以下の範囲で大きく、かつ、第3波長は、第2波長よりも3nm以上5nm以下の範囲で大きい。同じ色の光を出射する複数の発光素子の中で、光のピーク波長の最大と最小の差を10nm以下に抑えることで、色味が大きく変わらない範囲の光を出射させることができる。
複数の発光素子20はそれぞれ、その光出射面が側方を向くように配置される。複数の発光素子20は、それぞれの光出射面が同じ方向を向くようにして、並べて配置される。なお、ここでの同じ方向とは、上面視で、±5度の範囲内に各光出射面が収まっている場合を含む。図示される発光装置1の例では、発光素子20の光出射面はX方向に平行で、Y方向に垂直である。また、複数の発光素子20から出射される光の光軸は、Y方向に平行である。
発光素子20はそれぞれ、サブマウント30の上に配置される。発光素子20は、サブマウント30を介して実装面に配置される。複数の発光素子20は、複数のサブマウント30の上に配置される。サブマウント30は発光素子20に対して、1対1で設けられる。
複数のサブマウント30には、上面視で、互いに大きさの異なる2以上のサブマウント30が含まれる。図示される発光装置1の例では、大きさの異なる2つのサブマウント30のうち、より面積の大きなサブマウント30に、第1発光素子20Aが接合される。これにより、第1発光素子20Aに対する放熱性を高めることができる。
複数の反射部材50は、基体10の上に配置される。複数の反射部材50は、基体10の実装面に配置される。複数の反射部材50は、実装面の配置領域内に配置される。言い換えれば、実装面に配置された複数の反射部材50及び発光素子20を囲うことのできる実装面内の領域を、配置領域とすることができる。
複数の反射部材50は、複数の発光素子20から出射された光を反射する。反射部材50によって反射された光は、上方に向かって進む。反射部材50の光反射面は、光軸を通る光の進行方向に対して45度の角度で傾いている。光軸を通る光は、反射部材50によって反射され、実装面に垂直な方向に進む。この方向は、Z方向に平行である。
複数の反射部材50によって、複数の発光素子20から出射された光の主要部分が反射される。以降、発光素子20から出射された光の主要部分を反射する反射部材50を、発光素子20に対応する反射部材50ということがある。
複数の反射部材50は、1または複数の第1発光素子20Aに対応する1または複数の反射部材50と、1または複数の第2発光素子20Bに対応する1または複数の反射部材50と、1または複数の第3発光素子20Cに対応する1または複数の反射部材50と、を含んで構成される。
反射部材50は発光素子20に対して、1対1で設けられる。複数の反射部材50は、行列状に配置される。複数の反射部材50は、2行N列(Nは2以上の自然数)に配置される。同じ行に並ぶN個の反射部材50は、等間隔に並んで配置され得る。なお、複数の反射部材50には、連続して並ぶ複数の発光素子20に対応する反射部材50が含まれていてもよい。
例えば、複数の反射部材50は、連続して並ぶ複数の第1発光素子20Aに対応する反射部材50、連続して並ぶ複数の第2発光素子20Bに対応する反射部材50、及び、連続して並ぶ複数の第3発光素子20Cに対応する反射部材50を含んでいてもよい。
反射部材50の光反射面は、照射された主要部分の光の90%以上を反射する。なお、発光装置1は、反射部材50を有していなくてもよい。この場合、例えば、発光素子20の出射端面が上方を向く。
1または複数の中継部材40は、基体10の上に配置される。1または複数の中継部材40は、基体10の実装面に配置される。1または複数の中継部材40には、2行N列に配置される複数の発光素子20の行間領域に配置される、1または複数の第1中継部材40Aが含まれる。
行間領域とは、2行N列に配置される複数の構成要素の行間の領域であり、1行目の構成要素と2行目の構成要素との間の領域である。従って、2行に並ぶ複数の発光素子20の行間領域、2行に並ぶ複数の反射部材50の行間領域、1行目に並ぶ複数の発光素子20と2行目に並ぶ複数の反射部材50の行間領域、及び、1行目に並ぶ複数の反射部材50と2行目に並ぶ複数の発光素子20の行間領域、をそれぞれ規定することができる。以降では、順に、第1行間領域、第2行間領域、第3行間領域、及び、第4行間領域と呼ぶものとする。
行間領域は、上面視で、行方向に平行な2つの仮想線に挟まれる領域である。この2つの仮想線は、1行目において複数列に配置される構成要素の2行目に最も近い位置を通る仮想線と、2行目において複数列に配置される構成要素の1行目に最も近い位置を通る仮想線である。なお、図5には、行間領域の一例として、第1行間領域A1をハッチングで示してある。
1または複数の第1中継部材40Aは、第1行間領域、第2行間領域、第3行間領域、及び、第4行間領域が重なる領域に配置される。1または複数の第1中継部材40Aは、第3行間領域及び第4行間領域のうち、その領域内に複数の発光素子20及び複数の反射部材50を含まない方の行間領域に配置される。
1または複数の中継部材40には、2行N列に配置される複数の発光素子20の行外領域に配置される、1または複数の第2中継部材40Bが含まれる。行外領域とは、2行のうちの一方の行に複数列に配置される構成要素において他方の行から最も遠い位置、を通る行方向に平行な仮想線を境界にして、この構成要素を含まない方の領域である。
従って、1行目に並ぶ複数の発光素子20に基づく行外領域、1行目に並ぶ複数の反射部材50に基づく行外領域、2行目に並ぶ複数の発光素子20に基づく行外領域、及び、2行目に並ぶ複数の反射部材50に基づく行外領域、をそれぞれ規定することができる。以降では、順に、第1行外領域、第2行外領域、第3行外領域、及び、第4行外領域と呼ぶものとする。図5には、行外領域の一例として、第1行外領域A3をハッチングで示してある。
1または複数の中継部材40には、その一端が配線16に接合される配線60の他端が接合される1または複数の第3中継部材40Cが含まれる。行方向に並ぶ複数の発光素子20の端に位置する発光素子20から、その隣の発光素子20が配される方向とは反対の方向に離れた位置に、第3中継部材40Cは配置される。第3中継部材40Cとの対比で、第1中継部材40A及び第2中継部材40Bは、その両端のいずれも配線16に接合されない配線60が接合される中継部材40としてもよい。
なお、行間領域と、行外領域に加えて、さらに、行内領域を規定することができる。行内領域とは、同じ行において複数列に配置される構成要素に基づいて特定された行間領域と行外領域とに挟まれる領域である。図5には、行間領域の一例として、1行目に並ぶ発光素子20に基づく行内領域A2をハッチングで示してある。この行内領域A2は、第1行間領域A1と第1行外領域A3とに挟まれた領域となる。
図4に示される発光装置1の例では、1行目に並ぶ発光素子20に基づく行内領域に中継部材40が配置されている形態が示されている。また、1行目に並ぶ反射部材50に基づく行内領域に中継部材40が配置されている形態が示されている。
複数の配線60は、複数の発光素子20が複数の配線16と電気的に接続するように設けられる。複数の配線60には、複数の第1配線161及び複数の第2配線162のうちの2つの配線16に1または複数の第1発光素子20Aを電気的に直列接続する、複数の第1発光素子用配線60Aが含まれる。
複数の配線60には、複数の第1配線161及び複数の第2配線162のうちの2つの配線16に1または複数の第2発光素子20Bを電気的に直列接続する、複数の第2発光素子用配線60Bが含まれる。
複数の配線60には、複数の第1配線161及び複数の第2配線162のうちの2つの配線16に1または複数の第3発光素子20Cを電気的に直列接続する、複数の第3発光素子用配線60Cが含まれる。
1または複数の第1発光素子20Aを電気的に直列接続する2つの配線16のそれぞれに、第1発光素子用配線60Aが接合される。また、この2つの配線16のうちの少なくとも一方の配線には、第2発光素子用配線60B及び第3発光素子用配線60Cが接合されない。
1または複数の第2発光素子20Bを電気的に直列接続する2つの配線16のそれぞれに、第2発光素子用配線60Bが接合される。また、この2つの配線16のうちの少なくとも一方の配線には、第1発光素子用配線60A及び第3発光素子用配線60Cが接合されない。
1または複数の第3発光素子20Cを電気的に直列接続する2つの配線16のそれぞれに、第3発光素子用配線60Cが接合される。また、この2つの配線16のうちの少なくとも一方の配線には、第1発光素子用配線60A及び第2発光素子用配線60Bが接合されない。
複数の配線16には、第1発光素子用配線60A、第2発光素子用配線60B、及び、第3発光素子用配線60Cが接合される配線16が含まれる。この配線16は、複数の第1配線161及び複数の第2配線162のうちの1つの配線16である。
複数の第1発光素子用配線60Aには、第1中継部材40Aに接合される配線60が含まれる。なお、この第1中継部材40Aは、第1乃至第4行間領域のいずれに基づく第1中継部材40Aでもよい。複数の第1発光素子用配線60Aには、1または複数の第1中継部材40Aに接合される複数の配線60と、1または複数の第1発光素子20Aあるいは1または複数の第1発光素子20Aが載置される1または複数のサブマウント30に接合される複数の配線60とが、含まれる。
1または複数の第1発光素子20Aは、2つの第1配線161と電気的に接続する。複数の第1発光素子用配線60Aは、1または複数の第1発光素子20Aに対応する1または複数の反射部材50を挟んで1または複数の第1発光素子20Aの反対側に位置する1または複数の第1中継部材40Aに接合される。
また、複数の第1発光素子用配線60Aは、1または複数の第1発光素子20Aに対応する1または複数の反射部材50を囲むようにして、1または複数の第1発光素子20A及び1または複数の第1中継部材40Aに接合される。
図示される発光装置1の例では、2つの第1配線161のうち、第1発光素子20Aに近い方の第1配線161から、行方向に並ぶ複数の第1発光素子20A、複数の中継部材40、他方の第1配線161の順に繋がるようにして、複数の第1発光素子用配線60Aが接合される。また、複数の第1発光素子20Aに対応して行方向に並ぶ複数の反射部材50の隣り合う反射部材50の間を通過する第1発光素子用配線60Aは存在しない。
複数の第2発光素子用配線60Bには、第2中継部材40Bに接合される配線60が含まれる。なお、この第2中継部材40Bは、第2発光素子20Bに基づく行外領域に配置される第2中継部材40B、または、第2発光素子20Bに対応する反射部材50に基づく行外領域に配置される第2中継部材40Bである。複数の第2発光素子用配線60Bには、1または複数の第2中継部材40Bに接合される複数の配線60と、1または複数の第2発光素子20Bあるいは1または複数の第2発光素子20Bが載置される1または複数のサブマウント30に接合される複数の配線60とが、含まれる。
1または複数の第2発光素子20Bは、1つの第1配線161と1つの第2配線162に、電気的に接続する。複数の第2発光素子用配線60Bは、1または複数の第3発光素子20Cに対応する1または複数の反射部材50を挟んで1または複数の第3発光素子20Cの反対側に位置する1または複数の第2中継部材40Bに接合される。複数の第2発光素子用配線60Bには、行方向に隣り合って配置される第2発光素子20Bと第3発光素子20Cのそれぞれに対応する2つの反射部材50の間に配置された中継部材40に接合される第2発光素子用配線60Bが含まれる。この中継部材40は、第2発光素子20Bに基づく行外領域に配置される第2中継部材40Bである。これにより、第3発光素子20Cを避けて、第2発光素子20Bの電気的な接続を図ることができる。
図示される発光装置1の例では、同じ行において、第3発光素子20Cから一方の方向に配置される1または複数の第2発光素子20Bと、第3発光素子20Cから一方の方向とは反対の方向に配置される1または複数の第2発光素子20Bと、が配置される。これらをそれぞれ、一方側の第2発光素子20Bと、他方側の第2発光素子20Bと呼ぶと、第1配線161から、一方側の第2発光素子20B、複数の中継部材40、他方側の第2発光素子20B、第2配線162の順に繋がるようにして、複数の第2発光素子用配線60Bが接合される。
複数の第3発光素子用配線60Cには、第1中継部材40Aに接合される配線60が含まれる。なお、この第1中継部材40Aは、第1乃至第4行間領域のいずれに基づく第1中継部材40Aでもよい。複数の第3発光素子用配線60Cには、行方向に関し、第1配線161に最も近い第3発光素子20Cよりもさらに第1配線161が設けられている方向に進んだ位置に配置されている1または複数の第1中継部材40Aに接合される複数の配線60が含まれる。また、複数の第3発光素子用配線60Cには、行方向に関し、第2配線162に最も近い第3発光素子20Cよりもさらに第2配線162が設けられている方向に進んだ位置に配置されている1または複数の第1中継部材40Aに接合される複数の配線60が含まれる。
1または複数の第3発光素子20Cは、1つの第1配線161と1つの第2配線162に、電気的に接続する。複数の第3発光素子用配線60Cは、行間領域において、列方向に関し、第1発光素子用配線60Aが接合される第1中継部材40Aよりも、第3発光素子20Cに近い位置にある1または複数の第1中継部材40Aに接合される。複数の第3発光素子用配線60Cには、行方向に隣り合って配置される第2発光素子20Bと第3発光素子20Cの間に配置された中継部材40に接合される第3発光素子用配線60Cが含まれる。1または複数の第1中継部材40Aには、第3発光素子20Cあるいは第3発光素子20Cが載置されるサブマウント30に一端が接合される配線60の他端と接合し、かつ、第1発光素子用配線60Aが接合される第1中継部材40Aに一端が接合される配線60の他端と接合する、第1中継部材40Aが含まれる。
図示される発光装置1の例では、第1配線161から、1または複数の第1中継部材40A、行方向に並ぶ複数の第3発光素子20C、1または複数の第1中継部材40A、第2配線162の順に繋がるようにして、複数の第3発光素子用配線60Cが接合される。
1または複数の中継部材40には、第1発光素子用配線60Aと、第2発光素子用配線60Bと、が接合される中継部材40が含まれる。複数の配線60には、第1発光素子用配線60Aでもあり第2発光素子用配線60Bでもある配線60が含まれる。これにより、配線を簡素化することができる。
1または複数の中継部材40には、第1発光素子用配線60Aと、第3発光素子用配線60Cと、が接合される中継部材40が含まれる。また、この中継部材40には、第1中継部材40Aが該当し得る。複数の配線60には、第1発光素子用配線60Aでもあり第3発光素子用配線60Cでもある配線60が含まれる。これにより、行間領域の所望の位置において2つの電流経路を合流させることができる。
第1発光素子用配線60Aと第2発光素子用配線60Bとが接合される中継部材40と、1発光素子用配線60Aと第3発光素子用配線60Cとが接合される中継部材40とは、異ならせることができる。これにより、1つの中継部材40に接合される配線の数を調整することができる。
このように、電流経路を合流させる構成とすると、複数の配線60には、第1発光素子用配線60Aとしてのみ機能する配線60と、第2発光素子用配線60Bとしてのみ機能する配線60と、第3発光素子用配線60Cとしてのみ機能する配線60と、少なくとも第1発光素子用配線60A及び第2発光素子用配線60Bとして機能する配線60と、が含まれることになる。また、複数の配線60にはさらに、少なくとも第1発光素子用配線60A及び第3発光素子用配線60Cとして機能する配線60が含まれ得る。また、複数の配線60には、第1発光素子用配線60A、第2発光素子用配線60B、及び、第3発光素子用配線60Cとして機能する配線60が含まれ得る。
複数の中継部材40には、第1発光素子20A、第2発光素子20B、及び、第3発光素子20Cに係る電流経路が合流する中継部材40が含まれる。この中継部材40には、第3中継部材40Cが該当し得る。第1中継部材40Aに接合される配線60には、第1発光素子用配線60Aとして機能し、第2発光素子用配線60Bとして機能し、さらに、第3発光素子用配線60Cとしても機能する配線60は含まれない。
図示される発光装置1の例では、2つの配線16に複数の第1発光素子20Aを電気的に接続する電流経路が、第1発光素子20Aのみを電気的に接続する第1経路、第1発光素子20A及び第3発光素子20Cのみを電気的に接続する第2経路、第1発光素子20A、第2発光素子20B、及び、第3発光素子20Cを電気的に接続する第3経路、を有して構成されている。また、それぞれの経路の物理的な長さは、第1経路、第2経路、第3経路の順に短くなっていく。第1経路の経路長は、第2経路の経路長と第3経路の経路長の和の2倍以上である。
発光装置1において、複数の中継部材40には、上面視でみた面積が、サブマウント30のそれよりも小さい中継部材40を含む。複数の中継部材40は全て、上面視でみた面積が、サブマウント30のそれよりも小さくすることができる。これにより、行間領域に配置される複数の中継部材40の数や位置の選択に利便性を与えることができる。
発光装置1に配置される中継部材40の数は、2×N個よりも多くすることができる。発光装置1に配置される中継部材40の数は、複数の発光素子20の数よりも多くすることができる。発光装置1に配置される中継部材40の数は、複数のサブマウント30の数よりも多くすることができる。
中継部材40は、サブマウント30と同じ材料、あるいは、同じ主材料で形成される。なお、中継部材40は、サブマウント30とは異なる主材料を用いて形成されてもよい。この場合、サブマウント30の方が、中継部材40よりも、熱伝導率が高いことが好ましい。サブマウント30においては発光素子20から発生する熱に対する放熱性を考慮するのが好ましい一方で、中継部材40には発光素子20が載置されないため、サブマウント30より熱伝導率が低くてもよい場合が考えられる。
封止部材70は、複数の発光素子20が配置される空間を封止する。発光素子20は、気密状態で封止された空間に配置され得る。これにより、発光素子20に対する集塵の影響で光の品質が劣化することを抑制できる。
封止部材70は、基体10の側壁の上に配置される。側壁の上面と、封止部材70の下面が接合する。封止部材70の枠部材が、側壁に接合される。反射部材50によって反射された光は、封止部材70を透過する。主要部分の光は、封止部材70の透光部を通過して、封止部材70から出射される。発光素子20から出射された主要部分の光の90%以上が封止部材70から出射される。
レンズ部材80は、複数の発光素子20の上方に位置する。レンズ部材80は、封止部材70の上方に配置される。レンズ部材80は、封止部材70に接合される。レンズ部材80は、例えば、UV硬化性接着剤を用いて接合される。UV硬化性接着剤を用いると、レンズ部材80の実装位置を調整してから、所望の位置で接合させることができる。
レンズ部材80は、個々の発光素子20から出射された光が、個々のレンズ面を通過して出射されるように配置される。
<第1実施形態の変形例>
次に、第1実施形態の変形例に係る発光装置について説明する。以下に、複数の変形例を提示するが、各変形例の発光装置は、第1実施形態の発光装置1とは、複数の発光素子20の配置が異なっている。従って、複数の発光素子20の配置が異なることによる配線60の接続方法や中継部材40の配置にも異なる点がある。
各変形例の発光装置において、基体10、反射部材50、封止部材70、及び、レンズ部材80については、第1実施形態の発光装置1と同じである。従って、これらの構成要素については、第1実施形態の発光装置1で説明した内容と同じことがいえる。
各変形例の発光装置において、発光素子20、サブマウント30、中継部材40、及び、配線60の各構成要素の説明については、第1実施形態における各構成要素についての説明と同じことがいえる。
図1は、各変形例に係る発光装置の斜視図であり、図2は、各変形例に係る発光装置の上面図である。各変形例においても、行間領域、行内領域、及び、行外領域は、第1実施形態の発光装置1で説明された規定と同じ定義である。
また、図6乃至図9は、以下で説明する各変形例に関する図面である。それぞれの変形例の発光装置に関し、第1実施形態の発光装置1について既に説明してきた内容であって、変形例の図と対比して不整合が生じない内容については、その変形例の発光装置においても同様のことがいえる。
<第1変形例>
図6は、第1変形例に係る発光装置1Aに備わる複数の発光素子を電気的に接続する配線の様子を説明するための上面図である。図示される発光装置1Aの例では、2行目の1列目から7列目までが、第1発光素子20Aで、1行目の1列目から3列目と6列目及び7列目が、第2発光素子20Bで、1行目の4列目及び5列目が、第3発光素子20Cである。また、第1発光素子20Aが青色の光を、第2発光素子20Bが赤色の光を、第3発光素子20Cが緑色の光を、それぞれ出射する。
発光装置1Aでは、第3発光素子20Cを挟むように、第3発光素子20Cの両側に第2発光素子20Bが配置されている。両側に配置される第2発光素子20Bに関し、一方の側に配置される第2発光素子20Bから出射される光のピーク波長は、他方の側に配置される第2発光素子20Bから出射される光のピーク波長よりも、3nm以上10nm以下の範囲で大きい。
一方の側に複数の第2発光素子20Bが配置され、他方の側に複数の第2発光素子20Bが配置される。一方の側に配置される第2発光素子20Bから出射される光のピーク波長は3nm未満の範囲内で揃っている。他方の側に配置される第2発光素子20Bから出射される光のピーク波長は3nm未満の範囲内で揃っている。
一方の側に配置される複数の第2発光素子20Bは、他方の側に配置される複数の第2発光素子20Bよりも、配置される数が多く、かつ、出射される光のピーク波長が短い。例えば、赤色の発光素子を用いる場合、ピーク波長のより短い方の発光素子の方が比視感度が良いため、ピーク波長のより短い方の発光素子の数を多くすることで、より明るく感じさせることができる。
サブマウント30に実装された状態で、発光装置1における第1発光素子20Aの上面の電極と、発光装置1Aにおける第1発光素子20Aの上面の電極は異なる。発光装置1では、行方向に並ぶ複数の第1発光素子20Aのうち、端に位置する第1発光素子20Aが載置されるサブマウント30と第1中継部材40Aとに配線60が接合された。発光装置1Aでは、行方向に並ぶ複数の第1発光素子20Aのうち、端に位置する第1発光素子20Aの上面と、行間領域の外に配置された中継部材40(以下、第4中継部材40Dと呼ぶ。)とに配線60が接合される。図示される発光装置1Aでは、第4中継部材40Dは第4行外領域に配置される。このように第4中継部材40Dを配置することで、反射部材50によって反射された光の光路上に位置しないように配線60を接合することができる。
<第2変形例>
図7は、第2変形例に係る発光装置1Bに備わる複数の発光素子を電気的に接続する配線の様子を説明するための上面図である。発光装置1Bは、第1発光素子20A、第2発光素子20B、及び、第3発光素子20Cの配置、及び、出射される光の色については発光装置1と同様である。
発光装置1Bでは、複数の第1発光素子20Aには、出射光のピーク波長が第1波長の第1発光素子20Aと、出射光のピーク波長が第2波長の第1発光素子20Aと、出射光のピーク波長が第3波長の第1発光素子20Aと、が含まれる。以下では、それぞれを、単に第1波長の第1発光素子20A、第2波長の第1発光素子20A、第3波長の第1発光素子20Aと呼ぶものとする。
発光装置1Bでは、第1波長の第1発光素子20Aが配置される数は、第2波長の第1発光素子20Aが配置される数よりも多い。第1波長の第1発光素子20Aが配置される数は、第3波長の第1発光素子20Aが配置される数よりも多い。
複数の第1波長の第1発光素子20Aには、第2波長の第1発光素子20Aと第3波長の第1発光素子20Aの間に配置される第1発光素子20Aが含まれる。複数の第1発光素子20Aには、2つの第1波長の第1発光素子20Aの間に配置される第2波長の第1発光素子20Aが含まれる。複数の第1発光素子20Aには、2つの第1波長の第1発光素子20Aの間に配置される第3波長の第1発光素子20Aが含まれる。
並べて配置される複数の第1発光素子20Aにおいて、隣り合う第1発光素子20Aは互いに、出射光のピーク波長が、3nm以上10nm以下の範囲で異なる。第1波長、第2波長、第3波長の中から、同じ波長が隣り合って配置されないように、複数の第1発光素子20Aが配置される。
図示される発光装置1Bでは、第1波長の第1発光素子20Aの出射光のピーク波長は640nm以下である。第3波長の第1発光素子20Aの出射光のピーク波長は645nm以上である。複数の第1発光素子20Aのうち、出射光のピーク波長が最小の第1発光素子20Aと最大の第1発光素子20Aとの間のピーク波長の差は、10nm以下である。行方向に並ぶ複数の第1発光素子20Aの両端、及び、両端の間に、第1波長の第1発光素子20Aが配置される。両端の間に配置される第1波長の第1発光素子20Aを基点にして、第2波長の第1発光素子20Aと第3波長の第1発光素子20Aが対称に配置される。
発光装置1Bは、電流が流れる方向が発光装置1と逆である。発光装置1では、行方向に並ぶ複数の第1発光素子20Aのうち、端に位置する第1発光素子20Aが載置されるサブマウント30と第1中継部材40Aとに配線60が接合された。発光装置1Bでは、行方向に並ぶ複数の第1発光素子20Aのうち、端に位置する第1発光素子20Aの上面と、第1中継部材40Aとに配線60が接合される。この第1中継部材40Aは、2つの反射部材50の間に配置される。この第1中継部材40Aは、この第1発光素子20Aに対応する反射部材50に基づく行内領域に配置される。発光装置1Bでは、複数の第1発光素子20Aに対応して行方向に並ぶ複数の反射部材50の隣り合う反射部材50の間を通過する第1発光素子用配線60Aが存在する。このように第1中継部材40Aを配置することで、中継部材40の数を抑えることができる。
<第3変形例>
図8は、第3変形例に係る発光装置1Cに備わる複数の発光素子を電気的に接続する配線の様子を説明するための上面図である。図示される発光装置1Cの例では、2行目の1列目、4列目、及び7列目が、第1発光素子20Aで、1行目の1列目から7列目までが、第2発光素子20Bで、2行目の2列目、3列目、5列目及び6列目が、第3発光素子20Cである。また、第1発光素子20Aが青色の光を、第2発光素子20Bが赤色の光を、第3発光素子20Cが緑色の光を、それぞれ出射する。
発光装置1Cでは、行間領域を挟むように、列方向の両側の行外領域に1または複数の第2中継部材40Bが配置される。発光装置1Cは、第1行外領域または第2行外領域に配置される1または複数の第2中継部材40Bと、第3行外領域または第4行外領域に配置される1または複数の第2中継部材40Bと、を有する。図示される発光装置1Cは、第2行外領域に配置される1または複数の第2中継部材40Bと、第3行外領域に配置される複数の第2中継部材40Bと、を有する。
発光装置1Cでは、行方向の両端に配置され、かつ、この両端の間に配置される複数の第1発光素子20Aと、両端の間に配置される第1発光素子20Aを間に挟むようにして配置される複数の第3発光素子20Cと、を有する。両端の間に配置される第1発光素子20Aを基点にして、複数の第3発光素子20C、及び、他の複数の第1発光素子20Aが対称に配置される。
図示される発光装置1Cにおいて行方向に並ぶ複数の第2発光素子20Bの波長と配置の関係は、発光装置1における複数の第1発光素子20Aまたは発光装置1Bにおける複数の第1発光素子20Aと同様である。発光装置1Cにおいて、第1波長の第2発光素子20B、第2波長の第2発光素子20B、及び第3波長の第2発光素子20Bが、発光装置1Bの複数の第1発光素子20Aと同様にして、並べて配置される。
発光装置1Cでは、1または複数の第1発光素子20Aは、1つの第1配線161と1つの第2配線162に、電気的に接続し、1または複数の第2発光素子20Bは、2つの第2配線162と電気的に接続し、1または複数の第3発光素子20Cは、1つの第1配線161と1つの第2配線162に、電気的に接続する。
<第4変形例>
図9は、第4変形例に係る発光装置1Dに備わる複数の発光素子を電気的に接続する配線の様子を説明するための上面図である。発光装置1Dでは、1行に、第1発光素子20A、第2発光素子20B、及び、第3発光素子20Cが配置される。また、2行のいずれにおいても、第1発光素子20A、第2発光素子20B、及び、第3発光素子20Cが配置される。また、1行目と2行目において、同じ列に同じ色の光を出射する発光素子20が配置される。
図示される発光装置1Aの例では、1行目の5列目から7列目までと、2行目の5列目から7列目までとが、第1発光素子20Aで、1行目の3列目及び4列目と、2行目の3列目及び4列目とが、第2発光素子20Bで、1行目1列目及び2列目と、2行目の1列目及び2列目とが、第3発光素子20Cである。また、第1発光素子20Aが赤色の光を、第2発光素子20Bが青色の光を、第3発光素子20Cが緑色の光を、それぞれ出射する。
発光装置1Dでは、行外領域において、第2中継部材40Bが2行に配置される。2行のそれぞれに、1または複数の第2中継部材40Bが配置される。1行目に配置される1または複数の第2中継部材40Bを通る電流経路と、2行目に配置される1または複数の第2中継部材40Bを通る電流経路とは、それぞれ異なる色の光を出射する発光素子20を電気的に接続する。
発光装置1Dでは、1行目と2行目の第1発光素子20Aを電気的に接続するために、行間領域に1または複数の第1中継部材40Aが配置される。1行目と2行目の第2発光素子20Bを電気的に接続するために、行間領域に1または複数の第1中継部材40Aが配置される。1行目と2行目の第3発光素子20Cを電気的に接続するために、行間領域に1または複数の第1中継部材40Aが配置される。
発光装置1Dにおいて、第1発光素子用配線60Aでもあり第2発光素子用配線60Bでもある配線60が接合される中継部材40は、第1行間領域に配置されない。第1発光素子用配線60Aでもあり第3発光素子用配線60Cでもある配線60が接合される中継部材40は、第1行間領域に配置されない。第2発光素子用配線60Bでもあり第3発光素子用配線60Cでもある配線60が接合される中継部材40は、第1行間領域に配置されない。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係る発光装置2を説明する。図1乃至図3、及び、図10は、発光装置2の例示的な一形態を説明するための図面である。図1は、発光装置2の斜視図である。図2は、発光装置2の上面図である。図3は、図2のIII-III断面線における断面図である。図10は、発光装置2に備わる複数の発光素子を電気的に接続する配線の様子を説明するための上面図である。また、第2実施形態においても、行間領域、行内領域、及び、行外領域は、第1実施形態の発光装置1で説明された規定と同じ定義である。
発光装置2は、複数の構成要素を備えている。この複数の構成要素には、基体10、複数の発光素子20、複数のサブマウント30、1または複数の中継部材40、複数の反射部材50、複数の配線60、封止部材70、及び、レンズ部材80が含まれる。なお、発光装置2は、この他にも構成要素を備えていてよい。また、発光装置2は、ここで挙げた構成要素の一部を備えていなくてもよい。
上述した第1実施形態の発光装置1及び各構成要素に係る説明のうち、発光装置2に係る図1乃至3及び図10の図と対比して不整合が生じない内容については、発光装置2においても同様のことがいえる。
発光装置2において、複数の発光素子20には、1または複数の第1発光素子20Aと、1または複数の第2発光素子20Bと、が含まれる。第1発光素子20A及び第2発光素子20Bは、それぞれ独立に駆動できるように、電気的な接続が図られる。
第1発光素子20A及び第2発光素子20Bは、互いに同じ色の光を出射する。第1発光素子20A及び第2発光素子20Bは、赤色の光、緑色の光、及び、青色の光から選択される色の光を出射する。例えば、第1発光素子20A及び第2発光素子20Bは、青色の光を出射する。
例えば、行方向に並ぶ全ての発光素子20を直列に接続し、異なる行における発光素子20を個別に駆動する場合と比べて、それぞれの駆動によって出射される光の全体的な大きさを、より正方形に近い領域内に収めることができる。このような領域の方が、光学制御をする際に好ましい場合がある。
あるいは、第1発光素子20A及び第2発光素子20Bは、互いに異なる色の光を出射してもよい。第1発光素子20A及び第2発光素子20Bは、赤色の光、緑色の光、及び、青色の光から選択される互いに異なる色の光を出射する。例えば、第1発光素子20Aは、青色の光を出射し、第2発光素子20Bは、緑色の光を出射する。
図示される発光装置2の例では、1行目の1列目から5列目までと、2行目の1列目から5列目までが、第1発光素子20Aで、1行目の6列目及び7列目と、2行目の6列目及び7列目が、第2発光素子20Bである。また、第1発光素子20Aが青色の光を、第2発光素子20Bが緑色の光を、それぞれ出射する。
行列状に配置される複数の発光素子20に関し、隣り合う2行のそれぞれにおいて、同じ行に第1発光素子20Aと第2発光素子20Bの両方が配置される。またさらに、隣り合う2行のそれぞれにおいて、同じ行に複数の第1発光素子20Aと複数の第2発光素子20Bが配置される。
図10に示される発光装置2の例では、1行目に並ぶ反射部材50に基づく行内領域に中継部材40が配置されている形態が示されている。また、2行目に並ぶ反射部材50に基づく行内領域に中継部材40が配置されている形態が示されている。
発光装置2では、複数の配線16のうちの2つの第1配線161に、第1発光素子用配線60Aが接合され、複数の配線16のうちの2つの第2配線162に、第2発光素子用配線60Bが接合される。第1発光素子用配線60Aは、複数の第2配線162のいずれにも接合されず、第2発光素子用配線60Bは、複数の第1配線161のいずれにも接合されない。
上面視で、行方向に隣り合う第1発光素子20Aと第2発光素子20B(図10では、5列目の第1発光素子20Aと6列目の第2発光素子20B)のそれぞれを通る列方向に平行な2つの仮想線の間に、第1発光素子用配線60Aが接合される中継部材40と、第2発光素子用配線60Bが接合される中継部材40が配置される。
これら2つの仮想線の間において、第1発光素子用配線60Aが接合される中継部材40は行間領域に配置され、第2発光素子用配線60Bが接合される中継部材40は、行外領域に配置される。図示される発光装置2の例では、第1行間領域A1に第1発光素子用配線60Aが接合される中継部材40が配置され、第1行外領域と第3行外領域のそれぞれに第2発光素子用配線60Bが接合される中継部材40が配置される。
第3中継部材40Cを除き、第1発光素子用配線60が接合される中継部材40は、第1行外領域と第2行外領域が重なる領域、及び、第3行外領域と第4行外領域が重なる領域のいずれにも配置されない。第1行外領域と第2行外領域が重なる領域、及び、第3行外領域と第4行外領域が重なる領域のそれぞれに、第2発光素子用配線60が接合される中継部材40であって第3中継部材40Cではない中継部材40が1以上配置される。
行方向に隣り合う第1発光素子20Aと第2発光素子20Bのうち、第1発光素子20Aを通り列方向に平行な仮想線で配置領域を二分したときに、第2発光素子20Bが含まれない方の領域において、第2発光素子用配線60B、及び、第2発光素子用配線60Bが接合される中継部材40は配置されない。
行方向に隣り合う第1発光素子20Aと第2発光素子20Bのうち、第2発光素子20Bを通り列方向に平行な仮想線で配置領域を二分したときに、第1発光素子20Aが含まれない方の領域において、第1発光素子用配線60A、及び、第1発光素子用配線60Aが接合される中継部材40は配置されない。
<第2実施形態の各変形例>
次に、第2実施形態の変形例に係る発光装置について説明する。以下に、複数の変形例を提示するが、各変形例の発光装置は、第2実施形態の発光装置2とは、複数の発光素子20の配置が異なっている。従って、複数の発光素子20の配置が異なることによる配線60の接続方法や中継部材40の配置にも異なる点がある。
各変形例の発光装置において、基体10、反射部材50、封止部材70、及び、レンズ部材80については、第2実施形態の発光装置2と同じである。従って、これらの構成要素については、第1実施形態の発光装置1で説明した内容と同じことがいえる。
各変形例の発光装置において、発光素子20、サブマウント30、中継部材40、及び、配線60の各構成要素の説明については、第1実施形態における各構成要素についての説明と同じことがいえる。
図1は、各変形例に係る発光装置の斜視図であり、図2は、各変形例に係る発光装置の上面図である。各変形例においても、行間領域、行内領域、及び、行外領域は、第1実施形態の発光装置1で説明された規定と同じ定義である。
また、図11及び図12は、以下で説明する各変形例に関する図面である。それぞれの変形例の発光装置に関し、第2実施形態の発光装置2について既に説明してきた内容であって、変形例の図と対比して不整合が生じない内容については、その変形例の発光装置においても同様のことがいえる。
<第1変形例>
図11は、第1変形例に係る発光装置2Aに備わる複数の発光素子を電気的に接続する配線の様子を説明するための上面図である。図示される発光装置2Aの例では、1行目の1列目から4列目までと、2行目の1列目から4列目までが、第1発光素子20Aで、1行目の5列目から7列目までと、2行目の5列目から7列目までが、第2発光素子20Bである。
第2実施形態及びこの第1変形例が示すように、複数行に亘って、隣り合う特定の2列を境に、一方の側に第1発光素子20Aを、他方の側に第2発光素子20Bを配置することができ、その際の特定の2列は、適宜選択することができる。
<第2変形例>
図12は、第2変形例に係る発光装置2Bに備わる複数の発光素子を電気的に接続する配線の様子を説明するための上面図である。図示される発光装置2Bの例では、1行目の1列目から3列目までと、2行目の1列目から4列目までが、第1発光素子20Aで、1行目の4列目から7列目までと、2行目の5列目から7列目までが、第2発光素子20Bである。
発光装置2Bでは、2行M列(Mは3以上の自然数、かつ、奇数)に複数の第1発光素子20Aと複数の第2発光素子20Bを、それぞれ同じ数だけ配置する。また、M列のうちの中央の列(M+1を2で割った数の列)においてのみ、2行のうちの一方の行に第1発光素子20Aが、他方の行に第2発光素子20Bが配置される。その他の列においては、2行の両方に第1発光素子20Aが配置されるか、あるいは、2行の両方に第2発光素子20Bが配置されるかのいずれかである。
中央の列の両隣の列に配置される発光素子20のそれぞれを通る列方向に平行な2つの仮想線の間に、第1発光素子用配線60Aが接合される中継部材40と、第2発光素子用配線60Bが接合される中継部材40が配置される。行間領域のうち、これら2つの仮想線の間の領域に、第1発光素子用配線60Aが接合される中継部材40が配置される。
<第3実施形態>
第3実施形態に係る発光装置3を説明する。図13乃至図16Dは、発光装置3の例示的な一形態を説明するための図面である。図13は、発光装置3における発光素子20の概略図である。図14A及び図14Bはそれぞれ、発光素子20に対する従来の配線の例を示す上面図である。図15A乃至図15Fは、発光装置3における発光素子20に対する配線の例を示す上面図である。なお、図13乃至図15Fでは、導波路22を破線で記している。図16Aは、図14A、図14B、図15A、及び、図15Bの配線の例における光出力の温度特性を比較した図である。図16Bは、図14A、図14B、図15A、及び、図15Bの配線の例における順方向電圧の温度特性を比較した図である。図16Cは、図15B、図15C、及び、図15Dの配線の例における順方向電圧の温度特性を比較した図である。図16Dは、図15A、図15E、及び、図15Fの配線の例における順方向電圧の温度特性を比較した図である。
なお、図1乃至図9は、発光装置3を説明する図面にもなる。また、第1実施形態及び各変形例の発光装置についての説明は、発光装置3の説明にもなる。但し、上述の第1実施形態及び各変形例の発光装置についての説明のうち、図13乃至図16Dのうち発光装置3に係る図面と、以下でする発光装置3の説明から、矛盾が生じる内容については、発光装置3の説明に当てはまらない。
発光装置3は、複数の構成要素を備えている。複数の構成要素には、基体10、1または複数の発光素子20、1または複数のサブマウント30、1または複数の中継部材40、1または複数の反射部材50、複数の配線60、封止部材70、及び、レンズ部材80が含まれる。
なお、発光装置3は、この他にも構成要素を備えていてよい。また、発光装置3は、第1実施形態や各変形例の発光装置と同じ構造でなくてもよい。また、第2実施形態に係る発光装置3により開示される発明は、1行に並ぶ複数の発光素子が、それぞれ独立駆動が可能な2以上のグループに分かれて電気的に接続される発光装置に限らずに、適用され得る。
発光装置3が備える1または複数の発光素子20には、光出射面において2以上の光出射点21を有する発光素子20が含まれる。例えば、発光素子20は、半導体レーザ素子である。また、発光装置3において、第1発光素子20Aが、このような2以上の光出射点21を有する発光素子20となり得る。以下、便宜上、第1発光素子20Aがこの発光素子20であるものとして発光装置3を説明する。なお、第1発光素子20Aに代えて、あるいは、第1発光素子20Aと同様に、第2発光素子20Bまたは第3発光素子20Cが光出射面において2以上の光出射点21を有してもよい。
第1発光素子20Aは、それぞれが異なる光出射点21に対応する2以上の導波路22を有する。2以上の導波路22はそれぞれ、上面視で、光出射面に垂直な方向に延びる。なお、ここでの垂直は±5度の差を含むものとする。また、導波路22は、光出射面に垂直に延びるように設けられなくてもよい。
図13は、2つの光出射点21(第1光出射点21Aと第2光出射点21B)を有する発光素子20を示している。また、第1光出射点21Aに対応する第1導波路22Aと、第2光出射点に対応する第2導波路22Bとを有する発光素子20を示している。
図14A及び図14Bは、2つの光出射点21及び2つの導波路22を有する第1発光素子20Aに配線60を接合させるときの、従来の態様を例示している。これらの図に示すように、光出射面と交わる第1発光素子20Aの上面において、接合位置がそれぞれの導波路22の直上となるように、配線60は接合される。また、それぞれの導波路22の直上において、数が均等になるように配線60は接合される。
このような接合の態様は、各導波路22に対し、なるべく均等に、または、対称に配線60を接合させることで、電流が均等に流れ、光の出力や、それぞれの導波路22に掛かる電気的負荷に偏りが出ないようにし、発光素子を安定して作動させるといった技術思想を汲むものであると考えられる。
一方で、第1発光素子20Aに投入する電流の程度によっては、第1発光素子20Aに接合させる配線60の数は、1本ではなく複数本であることが好ましい場合がある。そうすると、図14Aや図14Bのように配線60を接合させる態様に想到することになる。つまり、このような技術思想によると、第1発光素子20Aに接合される配線60の数は、導波路22の数の整数倍で構成されることになる。例えば、投入電流との関係で、配線60の数を2本にしたいと考えると、各導波路22への電気的な負荷に配慮して、導波路22毎に2本ずつの配線60を用意するといった考えに到達し得る。
図15A乃至図15Fは、このような従来の態様及びその技術思想に基づかない配線60の接合の態様を例示している。ここに例示される接合の態様は、1の第1発光素子20Aの上面に2本以上5本以下の配線60を接合させる発光装置3に適用することができる。また、これに限らず、1の第1発光素子20Aの上面に6本以上の配線60を接合させる発光装置3であっても適用は可能である。
発光装置3における第1発光素子20Aの上面には、複数の配線60が接合される。第1発光素子用配線60Aには、第1発光素子20Aの上面に接合する複数の配線60が含まれる。なお、ここで述べる1の第1発光素子20Aの上面に接合する複数の配線60は、一端において第1発光素子20Aの上面に接合し、他端においてこの第1発光素子20A以外の共通する構成要素に接合する配線60に対象を絞ってもよい。つまり、複数の配線60には、他端において接合される構成要素が異なるような配線60は含まれなくてよい。例えば、第1発光素子20Aの上面に接合する複数の配線60の中に、他端においてサブマウント30に接合する複数の配線60と、他端においてツェナーダイオードに接合する配線60とがある場合に、後者を対象から外してよいことになる。
図15A乃至図15Fに示すように、1の第1発光素子20Aの上面に接合する配線60の数は2本以上である。また、図15B乃至図15Dに示すように、1の第1発光素子20Aの上面に接合する配線60の数は3本以上である。このように、1の第1発光素子20Aの上面に接合する配線60の数は、偶数であっても奇数であってもよい。つまり、2つの導波路22を有する発光素子20に対し、奇数本の配線60を接合させる構成を取ることができる。
発光装置3において、上面視で、第1発光素子20Aの上面における接合位置が第1導波路22Aと重なる領域内にある配線60の数と、第2導波路22Bと重なる領域内にある配線60の数とは、いずれも0であるか、または、少なくともいずれかが1本以上ある場合には、これらの数は同数でない。図15A、図15B、図15E、及び、図15Fは前者(いずれも0である)の例を示し、図15C及び図15Dは後者(いずれかが1本以上であり同数でない)の例を示している。なお、接合位置とは、上面に接合された配線60の接合形状の中心点を指すものとする。
第1発光素子20Aの上面と接合する複数の配線60に関し、この複数の配線60の第1発光素子20Aの上面との接合位置は、第1導波路22Aの第2導波路22Bに最も近い点を通り光出射面に垂直な仮想線(以下、第1仮想線という。)と、第2導波路22Bの第1導波路22Aに最も近い点を通り光出射面に垂直な仮想線(以下、第2仮想線という。)との間の領域にある。なお、ここでの第1仮想線と第2仮想線の間の領域には、第1仮想線上及び第2仮想線上は含まない。図15A、図15B、図15E、及び、図15Fは、この例を示している。この領域に配線60の接合位置を設定することで、例えば第1発光素子20Aの上面の端に配線60を接合するよりも安定して配線60を接合することができる。
第1発光素子20Aの上面と接合する複数の配線60に関し、この複数の配線60の第1発光素子20Aの上面との接合位置は、第1仮想線を境にして、上面視で第2導波路22Bが含まれる領域のみにあるか、あるいは、第2仮想線を境にして、上面視で第1導波路22Aが含まれる領域のみにある。なお、これらの領域の特定においても、第1仮想線上及び第2仮想線上は含まない。図15Dは前者の例を示し、図15Cは後者の例を示している。
第1発光素子20Aの上面と接合する複数の配線60に関し、この複数の配線60が接合される第1発光素子20Aの上面において、第1仮想線を境界にして第1発光素子20Aの上面を二分したときに上面視で第2導波路22Bが含まれない領域に接合位置がある配線60の数は0であり、かつ、第2仮想線を境界にして第1発光素子20Aの上面を二分したときに上面視で第1導波路22Aが含まれない領域に接合位置がある配線60の数は0である。なお、これらの領域の特定においても、第1仮想線上及び第2仮想線上は含まない。図15A、図15B、図15E、及び、図15Fは、この例を示している。
第1発光素子20Aの上面と接合する複数の配線60に関し、第1仮想線と第2仮想線との中線である仮想線(以下、第3仮想線という。)を境界にして第1発光素子20Aの上面を二分したときの第1導波路22A側の領域に接合位置がある配線60の数と、第2導波路22B側の領域に接合位置がある配線60の数と、はいずれも0であるか、または、少なくともいずれかが1本以上ある場合には同数でない。なお、これらの領域の特定において、第3仮想線上は含まない。
第1発光素子20Aの上面において、光出射面に垂直な方向に関し、光出射面に最も近い位置にある配線60と光出射面に最も遠い位置にある配線60との間の距離は、光出射面と光出射面に最も近い位置にある配線60との間の距離と光出射面の反対側の面と光出射面に最も遠い位置にある配線60との間の距離との差分の絶対値よりも大きい。図15A乃至図15Fのうち、図15Eを除く全てが、この例を示している。
光出射面に垂直な方向に関し、第1発光素子20Aの上面と接合する複数の配線60間の距離は、200μm以上500μm以下である。第1発光素子20Aの上面と接合する複数の配線60の本数は、第1発光素子20Aの光出射面に垂直な方向の長さを500μmで除したときの数(小数点以下は切り捨て)以上、200μmで除したときの数(少数点以下は切り捨て)以下である。
以下、図16A乃至図16Dの実験結果について考察する。なお、図16A乃至図16Dの実験においては、第1発光素子20Aとして、発光ピーク波長が643nmのレーザ光を出射する半導体レーザ素子を使用した。図15A乃至図15Fのそれぞれの配線60の接合態様について、5つずつ第1発光素子20Aを用意し、5つの測定値の平均を、図16A乃至図16Dに測定結果としてプロットした。また、温度特性の測定はそれぞれ25℃、45℃、及び、60℃において行った。なお、温度は、封止されたパッケージ内で半導体レーザ素子を駆動し、パッケージの温度を測定することによって求めている。
図16Aに示すように、第1発光素子20Aの上面と接合する複数の配線60の本数が変わっても、光出力[W]の温度特性に大きな差は見られなかった。また、従来のようなそれぞれの導波路22に対応させる配線の接合態様と比べても大きな差は見られなかった。つまり、従来の接合態様でなくても、光出力Po[W]の温度特性にたいした影響はないといえる。
図16Bに示すように、第1発光素子20Aの上面と接合する複数の配線60の本数が少ない程、順方向電圧Vf[V]は高くなる傾向にある。一方で、温度変化に対するVfの変化率(図16Bにおける各線の傾き)については、大きな差は見られなかった。配線60の本数を抑えることで、製造コストが低下するだけでなく、製造時間も短縮され、生産性が向上する。Vfの上昇との関係からバランスを取ると、第1発光素子20Aの上面と接合する配線60の数は、3本以上5本以下が好ましい。
図16Cに示すように、上面視で、光出射面に垂直な方向を上下方向とした場合に、同じ本数の配線60を、中央寄り、右寄り、あるいは、左寄りに配置しても、それぞれの配置を比較して大きな差は見られなかった。また、図15B乃至図15Dのそれぞれにおいて、故障するエミッタに偏りがあるかを、投入電流を上昇させていき確認したが、中央寄り、右寄り、及び、左寄りの間で、異なる傾向や規則性は見られなかった。つまり、中央からどちらかに寄せて配線60を配置しても、その配線60に近い導波路22と、遠い導波路22とに投入される電流に大きな偏りはなかったものと考えられる。
図16Dに示すように、同じ本数の配線60を図15Eのように接合するよりも、図15Aや図15Fのように接合する方が、Vfは低くなる。図15Eは、光出射面に近い位置において、狭い間隔で複数の配線60を接合しているという点が、図15A及び図15Fと異なっている。光出射面に近い位置にあり、広い間隔で複数の配線60を接合している図15Aと、光出射面から遠い位置に、狭い間隔で複数の配線60を接合している図15Fと、を比較すると、光出射面までの距離、複数の配線60の間隔または距離、光出射面と反対側の面までの距離などの関係が、Vfの温度特性に影響し得るものと考えられる。
なお、図示される発光装置3では、導波路22の数が2つの発光素子20を例示しているが、導波路22の数が3つ以上の発光素子20であっても、第2実施形態で説明した配線60の接合態様は適用することができる。
例えば、上面視で、2以上の導波路22を有する発光素子20の上面において、それぞれの導波路22に対し、接合位置が導波路22と重なる領域内にある配線60の数は、いずれも0であるか、または、少なくともいずれかが1本以上ある場合には、これらの数は同数でない。
また例えば、2以上の導波路22を有する発光素子20の上面に接合される複数の配線60の接合位置は、上面視で、導波路22が伸びる方向に平行な仮想線によって発光素子20の上面を3等分にしたときの真ん中の領域にある。加えて、接合位置が両端の領域にある配線60の数は0であるか、または、少なくともいずれかが1本以上ある場合には、これらの数は同数でない。
また、従来の接合態様に基づかないという点では、2以上の導波路22を有する発光素子20の上面に接合される配線60の本数を、導波路22の数に2を掛けた数よりも小さくすることができる。なお、このときの配線60のワイヤ径(Φ径)は、50μm以上100μm以下であるとよい。ワイヤ径が大きいほど安定して投入できる電流が上昇するため、50μm以上としている。また、発光素子20の上面における配線の接合形状が大きくなりすぎないように、100μm以下とするのが好ましい。
また、2以上の導波路22を有する発光素子20において、配線60が接合される電極の厚さは、0.1μm以上10μm以下となり得る。また、この電極の厚さを、0.3μm以上0.5μm以下とするのが好ましい。電極の厚みを十分に確保することで、電流が拡がりやすくなる。例えば、基板の強度の関係から、GaAs系の半導体を含む半導体レーザ素子は、GaN系の半導体を含む半導体レーザ素子よりも電極の厚さが大きくなることがある。2以上の導波路22を有する発光素子20がGaAs系の半導体レーザ素子である場合に、本実施形態のような配線の接合態様との相性が良いといえる。
以上、本発明に係る実施形態を説明してきたが、本発明に係る発光装置は、各実施形態及び各変形例の発光装置に厳密に限定されるものではない。つまり、本発明は、各実施形態または各変形例により開示された発光装置の外形や構造に限定されなければ実現できないものではない。また、全ての構成要素を必要十分に備えることを必須とせずに適用され得るものである。例えば、特許請求の範囲に、実施形態により開示された発光装置の構成要素の一部が記載されていなかった場合、その一部の構成要素については、代替、省略、形状の変形、材料の変更などの当業者による設計の自由度を認め、その上で特許請求の範囲に記載された発明が適用されることを特定するものである。
各実施形態に記載の発光装置は、プロジェクタ、車載ヘッドライト、ヘッドマウントディスプレイ、照明、ディスプレイ等に使用することができる。
1、2、3 発光装置
10 基体
12 基部
12a 凸部
14 側壁部
16 配線
161 第1配線
162 第2配線
20 発光素子
20A 第1発光素子
20B 第2発光素子
20C 第3発光素子
21 光出射点
21A 第1光出射点
21B 第2光出射点
22 導波路
22A 第1導波路
22B 第2導波路
30 サブマウント
40 中継部材
40A 第1中継部材
40B 第2中継部材
40C 第3中継部材
40D 第4中継部材
50 反射部材
60 配線
60A 第1発光素子用配線
60B 第2発光素子用配線
60C 第3発光素子用配線
70 封止部材
80 レンズ部材
A1 行間領域
A2 行内領域
A3 行外領域

Claims (13)

  1. 配置領域を含む実装面と、前記配置領域から第1方向に離れた位置に設けられる複数の第1配線と、前記配置領域から前記第1方向と反対の方向に離れた位置に設けられる複数の第2配線と、を有する、基体と、
    1または複数の第1発光素子と、1または複数の第2発光素子と、1または複数の第3発光素子と、を含み、前記配置領域内に2行N列(N≧2)に配置され、それぞれ前記実装面の上方に光出射点を有する複数の発光素子と、
    前記配置領域内において2行N列に配置された前記複数の発光素子の行間の領域に配置される1または複数の第1中継部材を含む1または複数の中継部材と、
    前記複数の第1配線及び第2配線のうちの2つの配線に、前記1または複数の第1発光素子を電気的に直列接続する複数の第1発光素子用配線と、
    前記複数の第1配線及び第2配線のうちの2つの配線に、前記1または複数の第2発光素子を電気的に直列接続する複数の第2発光素子用配線と、
    前記複数の第1配線及び第2配線のうちの2つの配線に、前記1または複数の第3発光素子を電気的に直列接続する複数の第3発光素子用配線と、
    を備え、
    前記1または複数の第1発光素子を電気的に直列接続する前記2つの配線のうちの少なくとも一方の配線には前記第2発光素子用配線及び第3発光素子用配線が接合されておらず、
    前記1または複数の第2発光素子を電気的に直列接続する前記2つの配線のうちの少なくとも一方の配線には前記第1発光素子用配線及び第3発光素子用配線が接合されておらず、
    前記1または複数の第3発光素子を電気的に直列接続する前記2つの配線のうちの少なくとも一方の配線には前記第1発光素子用配線及び第2発光素子用配線が接合されておらず、
    前記複数の第1発光素子用配線には、前記第1中継部材に接合される配線が含まれている、発光装置。
  2. 前記複数の第1配線及び前記複数の第2配線はそれぞれ、2本の配線で構成される請求項1に記載の発光装置。
  3. 前記第1発光素子、第2発光素子、及び第3発光素子は、互いに異なる色の光を出射する、請求項1または2に記載の発光装置。
  4. 前記第1発光素子、第2発光素子、及び第3発光素子は、赤色の光、緑色の光、及び、青色の光から選択される互いに異なる色の光を出射する請求項3に記載の発光装置。
  5. 前記複数の第1配線及び第2配線のうちの1つの配線に、前記第1発光素子用配線、第2発光素子用配線、及び、第3発光素子用配線が接合されている、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の発光装置。
  6. 前記1または複数の中継部材には、前記第1発光素子用配線と、前記第2発光素子用配線と、が接合される中継部材が含まれ、
    前記複数の第1発光素子用配線には、前記第2発光素子用配線でもある配線が含まれる、請求項5に記載の発光装置。
  7. 前記1または複数の第1中継部材には、前記第1発光素子用配線と、前記第3発光素子用配線と、が接合される中継部材が含まれ、
    前記複数の第1発光素子用配線には、前記第3発光素子用配線でもある配線が含まれる、請求項5または6に記載の発光装置。
  8. 前記複数の第1発光素子を前記2つの配線に電気的に接続する電流経路は、前記第1発光素子、前記第2発光素子、及び、前記第3発光素子のうち、前記第1発光素子のみを電気的に接続する第1経路、前記第1発光素子及び第3発光素子のみを電気的に接続する第2経路、前記第1発光素子、前記第2発光素子、及び、前記第3発光素子を電気的に接続する第3経路、を有して構成される、請求項5乃至7のいずれか一項に記載の発光装置。
  9. 1行に、前記第1発光素子、前記第2発光素子、及び、前記第3発光素子が配置される請求項1乃至4のいずれか一項に記載の発光装置。
  10. 前記第1発光素子は、上面と、少なくとも第1光出射点と第2光出射点を含む2以上の前記光出射点を有する光出射面と、前記第1光出射点に対応する第1導波路及び前記第2光出射点に対応する第2導波路と、を有する半導体レーザ素子であり、
    前記複数の第1発光素子用配線には、前記第1発光素子の前記上面と接合する3本以上の配線が含まれ、
    上面視で、前記第1発光素子の前記上面における接合位置が前記第1導波路と重なる領域内にある前記配線の数と、前記第2導波路と重なる領域内にある前記配線の数とが、いずれも0であるか、または、少なくともいずれかが1本以上ある場合には同数でないことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の発光装置。
  11. 前記3本以上の配線は、前記第1発光素子の前記上面との接合位置が、前記第1導波路の前記第2導波路に最も近い点を通り前記光出射面に垂直な第1仮想線と、前記第2導波路の前記第1導波路に最も近い点を通り前記光出射面に垂直な第2仮想線との間の領域にある、請求項10に記載の発光装置。
  12. 前記第1発光素子の上面に接合される前記第1発光素子用配線の数は、3本以上5本以下である、請求項10または11に記載の発光装置。
  13. 配置領域を含む実装面と、前記配置領域から第1方向に離れた位置に設けられる複数の第1配線と、前記配置領域から前記第1方向と反対の方向に離れた位置に設けられる複数の第2配線と、を有する、基体と、
    1または複数の第1発光素子と、1または複数の第2発光素子と、を含み、前記配置領域内に2行N列(N≧2)に配置され、それぞれ前記実装面の上方に光出射点を有する複数の発光素子と、
    前記配置領域内において2行N列に配置された前記複数の発光素子の行間の領域に配置される1または複数の第1中継部材を含む1または複数の中継部材と、
    2つの前記第1配線に、前記1または複数の第1発光素子を電気的に直列接続する複数の第1発光素子用配線と、
    2つの前記第2配線に、前記1または複数の第2発光素子を電気的に直列接続する複数の第2発光素子用配線と、
    を備え、
    前記1または複数の第1発光素子を電気的に直列接続する2つの前記第1配線のうちのいずれにも、前記第2発光素子用配線が接合されておらず、
    前記1または複数の第2発光素子を電気的に直列接続する2つの前記第2配線のうちのいずれにも前記第1発光素子用配線が接合されておらず、
    前記複数の第1発光素子用配線には、前記第1中継部材に接合される配線が含まれている、発光装置。
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